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特許7623453情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-20
(45)【発行日】2025-01-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20250121BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023179253
(22)【出願日】2023-10-18
(62)【分割の表示】P 2019173378の分割
【原出願日】2019-09-24
(65)【公開番号】P2023174863
(43)【公開日】2023-12-08
【審査請求日】2023-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本木 史子
【審査官】田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-190835(JP,A)
【文献】特開平07-141569(JP,A)
【文献】特開2010-204846(JP,A)
【文献】特開2014-071599(JP,A)
【文献】特開2019-021102(JP,A)
【文献】特開平10-162244(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107895306(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品棚へ商品が返却されたかを検知する第1の検知部と、
前記商品棚が配置された店舗内を移動可能な情報処理端末で読み取られて商品登録された前記商品のうちの前記商品登録が取り消された商品を検知する第2の検知部と、
前記第2の検知部が前記取り消された商品を検知してからの第3の経過時間を計測する計測部と、
前記第3の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記第1の検知部が前記取り消された商品の返却を検知していない場合に警告するための通知情報を出力する通知部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記商品棚を通過する前記情報処理端末を検知する第3の検知部をさらに備え、
前記第2の検知部は、前記商品が前記情報処理端末で読み取られて商品登録されたかをさらに検知し、
前記計測部は、前記第3の検知部が前記情報処理端末を検知してからの第2の経過時間をさらに計測し、
前記通知部は、前記第2の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記第2の検知部が前記商品の商品登録を検知していない場合に前記通知情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の検知部は、前記商品棚から取り出された前記商品をさらに検知し、
前記第2の検知部は、前記商品が前記情報処理端末で読み取られて商品登録されたかをさらに検知し、
前記計測部は、前記第1の検知部が前記取り出された商品を検知してからの第1の経過時間をさらに計測し、
前記通知部は、前記第1の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記第2の検知部が前記取り出された商品の読み取りを検知していない場合に前記通知情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記通知情報を受け付け、受け付けた前記通知情報に応じて顧客に警告を行う警告部を備える前記情報処理端末と
を備える情報処理システム。
【請求項5】
前記通知情報を受け付け、受け付けた前記通知情報に応じて店員に警告を行う警告装置をさらに備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
商品棚へ商品が返却されたかを検知することと、
前記商品棚が配置された店舗内を移動可能な情報処理端末で読み取られて商品登録された前記商品のうちの前記商品登録が取り消された商品を検知することと、
前記取り消された商品が検知されてからの第3の経過時間を計測することと、
前記第3の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記取り消された商品の返却が検知されていない場合に警告するための通知情報を出力することと
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【請求項7】
第1の検知部、第2の検知部、計測部及び通知部を備え、情報処理端末と通信可能に構成された情報処理装置に、
商品棚へ商品が返却されたかを前記第1の検知部により検知することと、
前記商品棚が配置された店舗内を移動可能な前記情報処理端末で読み取られて商品登録された前記商品のうちの前記商品登録が取り消された商品を前記第2の検知部により検知することと、
前記取り消された商品が前記第2の検知部により検知されてからの第3の経過時間を前記計測部により計測することと、
前記第3の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記取り消された商品の返却が前記第1の検知部により検知されていない場合に警告するための通知情報を出力することと
を実行させる情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カートPOSやモバイルPOSを使用して、店内を移動する顧客が自身で商品登録や清算を行う仕組みがある。ここで、カートPOSは、セルフ登録用のPOS(情報処理端末)が搭載されたショッピングカートである。また、モバイルPOSは、セルフ登録用のPOSプログラムがインストールされたタブレット端末やスマートフォンなどの情報処理端末である。
【0003】
しかしながら、顧客自身が商品登録を行う場合、悪意ある顧客が商品登録をせずに店舗を出るなどの不正行為を行う可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、商品の盗難を抑止することができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る情報処理装置は、第1の検知部と、第2の検知部と、計測部と、通知部とを備える。前記第1の検知部は、商品棚商品が返却されたかを検知する。前記第2の検知部は、前記商品棚が配置された店舗内を移動可能な情報処理端末で読み取られて商品登録された前記商品のうちの前記商品登録が取り消された商品を検知する。前記計測部は、前記第の検知部が前記取り消された商品を検知してからの第の経過時間を計測する。前記通知部は、前記第の経過時間が所定の時間を超え、かつ、前記第の検知部が前記取り消された商品の返却を検知していない場合に警告するための通知情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1の実施形態に係る商品盗難防止システムの概要を説明するための図である。
図2図2は、図1のカートPOSが設けられたカートの構成の一例を示す図である。
図3図3は、図2のカート端末の構成の一例を示す図である。
図4図4は、図2及び図3のカート端末の有する機能の一例を示す図である。
図5図5は、図1の管理データベースの保持するデータ構成の一例を示す図である。
図6図6は、図1の計算通知システムの構成の一例を示す図である。
図7図7は、図6の計算通知システムの有する機能の一例を示す図である。
図8図8は、図1の商品盗難防止システムにより実行される、商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、第2の実施形態に係る計算通知システムの有する機能の一例を示す図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、第3の実施形態に係る商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを詳細に説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
本実施形態では、情報処理システムの一例としての商品盗難防止システム9について説明する。図1は、第1の実施形態に係る商品盗難防止システム9の概要を説明するための図である。商品盗難防止システム9は、図1に示すように、カートPOS1、管理データベース(DB)2、計算通知システム3、複数の商品棚4-1,4-2及び警告装置7を備える。なお、以下の説明では、複数の商品棚4-1,4-2のうちのいずれの商品棚であるかを区別しない場合には、単に商品棚4と記載する。
【0009】
カートPOS1、計算通知システム3及び複数の商品棚4は、それぞれ管理データベース(DB)2と通信可能に接続される。また、計算通知システム3は、カートPOS1及び警告装置7と通信可能に接続される。なお、これらの各接続は、有線接続であってもよいし、無線接続であってもよい。無線通信としては、3G回線、4G回線、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)等が適宜利用可能である。また、これらの各接続は、専用の回線を用いた接続であってもよいし、インターネットやイントラネット等の電気通信回線を介した接続であってもよい。
【0010】
カートPOS1は、セルフ登録用のPOSが搭載されたショッピングカートであり、スーパーマーケット等の店舗内での商品の運搬に用いられる。図2は、図1のカートPOS1の構成の一例を示す図である。カートPOS1は、図2に示すように、カート11、スキャナ装置12及びカート端末13を備える。
【0011】
カート11は、取っ手11-1、カゴ載置部11-2、複数のキャスター11-3及びカゴ11-4を備える。取っ手11-1は、顧客6が把持してカート11を移動させるための部位である。カゴ載置部11-2は、商品を収納するカゴ11-4を載置する台である。複数のキャスター11-3は、カート11に例えば4脚備えられる。複数のキャスター11-3の個数は1つ又は4つ以外の複数であってもよい。それぞれのキャスター11-3が個別に回転することで、カート11は顧客6に押されて店舗内を自由に移動することができる。
【0012】
スキャナ装置12は、可搬型のスキャナ装置の一例である。スキャナ装置12は、カート11に取り付けられ、カート11の移動とともに店舗内を移動する。スキャナ装置12としては、例えば各商品に取り付けられたICタグを検知(読み取り)可能な装置である。このスキャナ装置12は、ICタグに格納された商品を特定するための情報(例えば商品コード)を読み取る。なお、スキャナ装置12としては、顧客6が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボル(商品を特定するための情報)を読み取る装置が利用されてもよい。このスキャナ装置12は、コードシンボルを光学的に読み取る。なお、光学的な読み取りは、撮像を含む。スキャナ装置12は、読み取ったコードシンボルをデコードし、当該コードシンボルに含まれた商品コードを抽出する。スキャナ装置12は、抽出した商品コードをカート端末13に送信する。なお、スキャナ装置12は、カート11に対し着脱自在に取り付けてもよい。
【0013】
カート端末13は、情報処理端末の一例である。カート端末13は、カート11に取り付けられ、カート11の移動とともに店舗内を移動する。カート端末13は、本体部13a、ディスプレイ134、スピーカ135及び操作部136を有する。本体部13aは、カート11を操作する顧客6と対向する面側に開口部が設けられた薄い箱状の筐体である。ディスプレイ134は、例えば液晶ディスプレイ等の、板状の表示デバイスである。ディスプレイ134は、本体部13aの開口部に配置される。スピーカ135は、案内音声や操作音、警告音などの各種の音を出力するスピーカである。スピーカ135は、例えば本体部13aの開口部の周囲に配置される。操作部136は、ディスプレイ134の表面に重ねられたタッチ入力デバイス(タッチパネル)である。カート端末13は、例えばタブレット型コンピュータ(タブレット端末)によって実現される。
【0014】
カート端末13は、有線又は無線によりスキャナ装置12と通信可能に接続される。カート端末13は、スキャナ装置12で読み取られたコードシンボル(商品コード)に基づいて、当該商品コードに係る商品情報(商品名、価格等)を取得して、売上登録処理を実行する。ここで、売上登録処理は、スキャナ装置12で読み取られた商品コードに基づいて、当該商品コードに対応する商品の商品情報(商品名、価格等)を商品マスタから読み出し、読み出した当該商品の商品情報を商品登録テーブルに登録(記憶)する処理を意味する。また、カート端末13は、スキャナ装置12で読み取られた商品コード又は当該商品コードに対応する商品情報を、管理DB2へ送信する。
【0015】
図3は、図2のカート端末13の構成の一例を示す図である。図3に示すように、カート端末13は、処理回路131、メモリ132及び通信回路133をさらに備える。処理回路131、メモリ132、通信回路133、ディスプレイ134、スピーカ135及び操作部136は、例えばバス139を介して通信可能に接続される。
【0016】
処理回路131は、カート端末13全体の動作を制御する。処理回路131としては、例えばCPU(Central Processing Unit)が利用可能であるが、GPU(Graphics Processing Unit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサが利用されても構わない。
【0017】
メモリ132は、カート端末13で使用される各種のデータやプログラムを記憶する。メモリ132に記憶されるデータは、商品マスタ及び商品登録テーブルを含む。商品マスタは、商品コードと、商品の商品情報(商品名、価格等)との対応を格納する。商品登録テーブルは、スキャナ装置12で読み取られた商品の商品情報を格納する。メモリ132に記憶されるプログラムは、後述のクライアント側の商品盗難防止プログラムを含む。メモリ132としては、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、Flashメモリ等の各種の記憶媒体が利用可能である。また、メモリ132には、一時的に作業中のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)がさらに設けられる。
【0018】
通信回路133は、カート端末13と外部との間の通信を行う。通信回路133としては、有線通信用の通信回路、無線通信用の通信回路及びこれらの組合せが適宜利用可能である。
【0019】
図4は、図2及び図3のカート端末13の有する機能の一例を示す図である。カート端末13は、例えばメモリ132にロードされたクライアント側の商品盗難防止プログラムを処理回路131が実行することにより、商品登録部1301及び警告部1302としての機能を実現する。
【0020】
商品登録部1301は、スキャナ装置12から、読み取られた商品の商品コード又は商品情報を受け付け、受け付けた商品コード又は商品情報を管理DB2に供給する。
【0021】
警告部1302は、計算通知システム3から供給される通知情報を受け付け、受け付けた通知情報に従い盗難防止のための警告動作を実行する。ここで、警告部1302による盗難防止のための警告動作は、顧客6-1又はその周囲の顧客に盗難の発生を警告する動作に限らず、顧客6-1に商品の読み取りを促す動作を含む。警告部1302は、警告動作として、スピーカ135から警告音を出力する。なお、警告音としては、音声が使用されてもよい。なお、警告部1302は、警告動作として、ディスプレイ134に警告画像を表示してもよい。
【0022】
管理DB2は、商品盗難防止システム9で使用される各種のデータを格納(記憶)する。図5は、図1の管理DB2の格納するデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、管理DB2は、通過人数201、通過カートPOS数202、商品棚から出た商品203及びカートPOSに入った商品204を格納する。管理DB2は、通過人数201、通過カートPOS数202及び商品棚から出た商品203を各商品棚4から受け付ける。また、管理DB2は、カートPOSに入った商品204をカートPOS1から受け付ける。通過人数201は、各商品棚4の後述する通過センサ5の前面を通過した顧客6-1の人数である。通過カートPOS数202は、各商品棚4の後述する通過センサ5の前面を通過したカートPOS1の数である。商品棚から出た商品203は、各商品棚4から取り出された商品の商品コード又は当該商品コードに対応する商品情報である。カートPOSに入った商品204は、カートPOS1で読み取られた、すなわち商品登録された商品の商品コード又は当該商品コードに対応する商品情報である。
【0023】
なお、管理DB2としては、例えば、大容量の記憶装置が内蔵されたコンピュータ又はメモリシステムが利用可能である。管理DB2としては、コンピュータにケーブルや通信ネットワークを介して通信可能に接続された大容量の記憶装置であってもよく、これらの記憶装置としては、HDD、SSD、集積回路記憶装置等が適宜利用可能である。
【0024】
計算通知システム3は、情報処理装置の一例である。計算通知システム3は、商品が各商品棚4から取り出されてから所定の時間内に、当該商品がカートPOS1で読み取られたか否かを判定する。また、計算通知システム3は、商品の取り出しから所定の時間内に商品登録が行われないとき、当該商品の盗難を警告するための通知情報を生成する。ここで、当該商品の盗難を警告するための通知情報は、当該商品の読み取りを促す警告のための通知情報を含む。また、計算通知システム3は、生成された通知情報をカートPOS1及び警告装置7に供給する。
【0025】
図6は、図1の計算通知システム3の構成の一例を示す図である。図6に示すように、計算通知システム3は、処理回路31、メモリ32及びI/F回路33を備える。処理回路31、メモリ32及びI/F回路33は、例えばバス39を介して通信可能に接続される。
【0026】
処理回路31は、計算通知システム3全体の動作を制御する。処理回路31としては、例えばCPUが利用可能であるが、GPUやASIC、FPGA等の他のプロセッサが利用されても構わない。
【0027】
メモリ32は、計算通知システム3で使用される各種のデータやプログラムを記憶する。メモリ32に記憶されるプログラムは、後述のサーバ側の商品盗難防止プログラムを含む。メモリ32としては、HDDやSSD、Flashメモリ等の各種の記憶媒体が利用可能である。また、メモリ32には、一時的に作業中のデータを記憶するRAMがさらに設けられる。
【0028】
I/F回路33は、入力回路及び通信回路を含む。入力回路は、ユーザの入力を受け付ける回路であり、例えばタッチパネルやキーボードが利用可能である。通信回路は、計算通知システム3の外部と通信するための回路である。
【0029】
図7は、図6の計算通知システム3の有する機能の一例を示す図である。計算通知システム3は、例えばメモリ32にロードされたサーバ側の商品盗難防止プログラムを処理回路31が実行することにより、取り出し検知部301、読み取り検知部302、時間計測部303a及び通知部304としての機能を実現する。
【0030】
取り出し検知部301は、管理DB2の商品棚から出た商品203を参照して、商品棚4から商品が取り出されたことを検知する。また、取り出し検知部301は、管理DB2の商品棚から出た商品203を参照して、いずれの商品が取り出されたかを検知する。
【0031】
読み取り検知部302は、管理DB2のカートPOSに入った商品204を参照して、カートPOS1において商品が読み取られたことを検知する。また、読み取り検知部302は、管理DB2のカートPOSに入った商品204を参照して、カートPOS1においていずれの商品が読み取られたかを検知する。
【0032】
時間計測部303aは、商品棚4から取り出された商品が読み取り検知部302により検知されてからの経過時間を計測する。時間計測部303aは、例えば処理回路131のクロックを使用して経過時間を計測する。ここで、読み取り検知部302が商品棚4から取り出された商品を検知してからの経過時間は、第1の経過時間の一例である。
【0033】
通知部304は、盗難を警告する警告動作を実行するための通知情報を生成する。通知部304は、同一商品コードの商品について、商品が各商品棚4から取り出されてから所定の時間内に、当該商品がカートPOS1で読み取られなかった場合に、通知情報を生成する。換言すれば、通知部304は、盗難の可能性がある場合に警告を指示する通知情報を生成する。通知部304は、生成された通知情報を警告部1302及び警告装置7に供給する。例えば、通知部304は、商品の読み取りを促す警告や商品の盗難の警告を指示する通知情報を警告部1302に供給する。例えば、通知部304は、盗難の可能性や盗難の発生を通知する警告を指示する通知情報を警告装置7に供給する。
【0034】
ここで、図1を再び参照して、本実施形態に係る商品盗難防止システム9の説明を続ける。
【0035】
複数の商品棚4-1,4-2は、複数の商品を陳列する棚である。各商品棚4は、複数の通過センサ5-1,5-2,5-3,5-4及び複数の商品センサ8-1,8-2を備える。なお、以下の説明では、複数の通過センサ5-1,5-2,5-3,5-4のうちのいずれの商品棚であるかを区別しない場合には、単に通過センサ5と記載する。また、以下の説明では、複数の商品センサ8-1,8-2のうちのいずれの商品棚であるかを区別しない場合には、単に商品センサ8と記載する。
【0036】
複数の通過センサ5は、例えば商品棚4の端に設置され、商品棚4の前を通過する人数及びカートPOS数を検知する。複数の通過センサ5は、例えば各商品棚4の両端に設けられるが、各商品棚4の中央の設けられてもよいし、各商品棚4の前面(陳列範囲)のうちのいずれの位置に設けられてもよい。なお、通過センサ5としては、例えば、カメラで撮像して得られた画像を解析することにより通過する人数及びカートPOS数を検知する手段が利用可能である。なお、通過センサ5としては、例えば、赤外線センサ等の光センサが利用されてもよい。この場合、例えば2つの通過センサ5-1,5-3の一方から他方へ照射された光の受光強度の変化に応じて、通過する人数及びカートPOS数が検知される。なお、人であるかカートPOS1であるかは、例えば受光強度が低下した時間幅等に応じて判断されればよい。また、通過センサ5としては、例えばBLE(Bluetooth Low Energy)(登録商標)等を使用してカートPOS1などを検知する手段が利用されても構わない。各商品棚4は、通過センサ5により検知された、商品棚の端を通過する人数及びカートPOS数を、例えば商品棚4を特定するコードとともに管理DB2に供給する。
【0037】
複数の商品センサ8は、陳列されている商品の取り出し又は返却を検知する。各商品センサ8としては、各商品に取り付けられたICタグを検知可能なセンサが利用可能である。このICタグ用のセンサは、各商品センサ8は、例えば各商品棚4の各段の取り出し又は返却側に設けられる。このICタグ用のセンサは、少なくとも2列に配置され、ICタグの移動方向を検知可能に構成されていてもよい。なお、商品センサ8としては、カメラで撮像して得られた画像を解析することにより商品の取り出し又は返却を検知する手段が利用されてもよいし、各商品の陳列位置に配置される重量センサや光センサの出力変化に基づいて商品の取り出し又は返却を検知する手段が利用されてもよい。各商品棚4は、商品センサ8により検知された、棚から出た商品及び棚に戻った商品の商品コード又は商品情報を管理DB2に供給する。
【0038】
警告装置7は、計算通知システム3から供給される通知情報を受け付け、受け付けた通知情報に従い盗難防止のための警告を行う。ここで、警告装置7による盗難防止のための警告は、顧客6-1による盗難の発生を店員6-2に警告する動作に限らず、顧客6-1による商品の読み取りが遅れていることや顧客6-1による盗難の可能性があることを店員6-2に警告する動作を含む。警告装置7としては、通知情報に従い警告音を出力するスピーカが利用可能である。警告音としては、音声が使用されてもよい。なお、警告装置7としては、通知情報に従い表示を行うディスプレイ等の表示装置や通知情報に従い警告光を発する照明装置などが利用されてもよい。
【0039】
ところで、上述のカートPOS1では、店内を移動する顧客6-1が自身で商品の読み取り(商品登録)や清算(決済)を行うことができる。
【0040】
しかしながら、顧客6-1自身が商品登録を行う場合、悪意ある顧客6-1が商品登録をせずに店舗を出るなどの不正行為を行う可能性がある。
【0041】
そこで、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品登録をせずに店舗を出るなどの不正行為を検知可能に構成される。具体的には、商品盗難防止システム9は、商品が各商品棚4から取り出されてから所定の時間内に商品登録が行われないとき、当該商品の盗難又は盗難の可能性を警告し、盗難防止を促すシステムである。これにより、カートPOS1を利用する顧客が商品を盗難しようとした際には警告が出されるので、商品ロスを減らす効果が期待できる。
【0042】
以下、図面を参照して、実施形態に係る商品盗難防止処理について説明する。商品盗難防止処理は、例えばサーバクライアント処理である。ここで、サーバ処理は、計算通知システム3により実行される処理である。また、クライアント処理は、カート端末13により実行される処理である。
【0043】
図8は、図1の商品盗難防止システムに9より実行される、商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
取り出し検知部301は、管理DB2の通過人数201又は通過カートPOS数202を参照し、顧客6-1が商品棚4と商品棚4との間(商品棚4の前)にいるか否かを判定する(S101)。顧客6-1が商品棚4の前にいるか否かは、顧客6-1が商品棚4の端を通過した後、再び商品棚4の端を通過したか否かに応じて判定される。取り出し検知部301は、顧客6-1が商品棚4の前にいないと判定された場合(S101:No)は顧客6-1が商品棚4の前にいると判定されるまで待機する。
【0045】
なお、各商品棚4は、カートPOS1又は顧客6-1が商品棚4の端を通過したことを通過センサ5が検知したとき、検知結果(通過カートPOS数又は通過人数)を管理DB2へ格納しているとする。
【0046】
顧客6-1が商品棚4の前にいると判定された場合(S101:Yes)、取り出し検知部301は、管理DB2の商品棚から出た商品203を参照し、商品棚4から商品が取り出されたか否かを判定する(S102)。取り出し検知部301は、商品が取り出されていないと判定された場合(S102:No)、商品が取り出されたと判定されるまで待機する。
【0047】
なお、各商品棚4は、商品が取り出されたことを商品センサ8が検知したとき、検知結果(商品棚から出た商品)を管理DB2へ格納しているとする。
【0048】
商品が取り出されたと判定された場合(S102:Yes)、時間計測部303aは、取り出し検知部301が商品棚4から取り出された商品を検知してからの経過時間(第1の経過時間)の計測を開始する(S103)。
【0049】
S103に続いて、読み取り検知部302は、管理DB2のカートPOSに入った商品204を参照し、取り出された商品がカートPOS1において読み取られたか否か、すなわち商品登録されたか否かを判定する(S104)。読み取り検知部302は、取り出された商品が商品登録されたと判定された場合(S104:Yes)、処理を終了する。
【0050】
なお、カートPOS1の商品登録部1301は、商品が読み込まれたとき、読み込まれた商品の商品コード等を管理DB2へ格納しているとする。
【0051】
取り出された商品が商品登録されていないと判定された場合(S104:No)、通知部304は、取り出された商品が検知されてから所定の時間が経過したか否かを判定する(S105a)。なお、本判定は、例えば取り出された商品が検知されてからの経過時間が所定の時間以上であるか否かを判定することにより実行される。なお、所定の時間は、例えば予め設定されてメモリ32等に記憶されているとする。通知部304は、取り出された商品が検知されてから所定の時間が経過していないと判定された場合(S105a:No)、S104へ戻る。
【0052】
一方で、取り出された商品が検知されてから所定の時間が経過したと判定された場合(S105a:Yes)、商品盗難防止システム9は、盗難の可能性があることから、警告を報知する(S106)。具体的には、通知部304は、例えばカートPOS1に供給される、商品の読み取りを促す警告を指示する通知情報を生成する。また、通知部304は、例えば警告装置7に供給される、盗難の可能性を通知する警告を指示する通知情報を生成する。通知部304は、生成された通知情報を出力する。つまり、通知部304は、生成された通知情報をカートPOS1及び警告装置7に供給する。
【0053】
カートPOS1及び警告装置7は、供給された通知情報に応じて、盗難防止のための警告動作を実行する。なお、カートPOS1及び警告装置7により実行される警告動作としては、例えば警告音の出力が利用可能である。ここで、警告音として、音声が使用されてもよい。なお、警告動作としては、警告音の出力に限らず、ディスプレイ等への警告画像の表示や、警告灯の点灯(明滅、点灯色の変化)など、店員6-2(店舗側のユーザ)に警告を提示できる種々の動作が適宜利用可能である。また、警告装置7は、警告動作において、対象のカートPOS1の現在位置や、対象の商品棚4の位置、対象の商品を特定するための情報を店員6-2等のユーザに提示してもよい。対象のカートPOS1の現在位置は、例えばカート端末13が接続しているWi-Fi等のアクセスポイントの位置情報に基づいて取得してもよいし、カート端末13が店舗内のビーコンから受信した信号に基づいて取得してもよい。また、対象の商品棚4の位置は、例えば各商品棚4が出力する識別コード(各商品棚4を特定するための情報)に基づいて取得することができる。また、警告動作において、防犯カメラにより対象のカートPOS1を撮影し、当該撮影により得られた画像を店員6-2等のユーザに提示してもよい。
【0054】
なお、通知情報は、警告装置7とカートPOS1とのうちのいずれか一方に供給されてもよい。換言すれば、警告動作は、警告装置7とカートPOS1とのうちのいずれか一方により実行されてもよい。
【0055】
このように、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品棚4から取り出された商品が検知されてから所定の時間が経過してもカートPOS1で商品登録が行われない場合、カートPOS1及び警告装置7に盗難防止のための警告動作を実行させる。これにより、商品盗難防止システム9は、不正行為を実行しようとしている顧客6-1に対して警告するとともに、当該顧客6-1の存在を店員6-2に認識させることができる。商品の読み取りを促された顧客6-1は、商品登録の有無が店舗側に把握されていることを認識するため、読み取りを促す警告によって盗難を抑止することができる。また、読み取りを促す警告によれば、読み取りを忘れていた顧客や読み取りに時間がかかっている顧客などの盗難を意図していない顧客6-1に対して盗難を警告し、不快感を与えることを防止できる。当該顧客6-1の存在を認識した店員6-2は、当該顧客6-1を警戒するなど、商品の盗難を抑止するための対策を講じることができる。換言すれば、本実施形態に係る商品盗難防止システム9によれば、商品の盗難を抑止することができる。
【0056】
なお、所定の時間として2つ以上の経過時間が設定されて、1つ目の経過時間では読み取りを促すなどの警告により盗難の可能性が報知され、2つ目以降の経過時間では盗難が報知されるといった仕様も実現可能である。
【0057】
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、取り出された商品が検知されてから(商品が取り出されてから)の経過時間に応じて警告動作を実行する商品盗難防止システム9を例示して説明したが、これに限らない。例えば、警告動作は、カートPOS1の移動に応じて実行されてもよい。
【0058】
図9は、第2の実施形態に係る計算通知システム3の有する機能の一例を示す図である。図9に示すように、計算通知システム3は、例えばメモリ32にロードされたサーバ側の商品盗難防止プログラムを処理回路31が実行することにより、通過検知部303bとしての機能をさらに実現する。なお、計算通知システム3は、図7の時間計測部303aとしての機能を有していてもよい。
【0059】
通過検知部303bは、管理DB2の通過カートPOS数202を参照して、商品棚4を通過したカートPOS1を検知する。ここで、カートPOS1が商品棚4を通過するとは、商品が取り出された商品棚4の前にいたカートPOS1が、当該商品棚4の前から移動していなくなったことを意味する。
【0060】
図10は、第2の実施形態に係る商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す処理は、図8のS103の処理を実行せず、かつ、図8のS105aの処理に代えてS105bの処理を実行する。
【0061】
取り出された商品の商品登録が検知されていないと判定された場合(S104:No)、通過検知部303bは、管理DB2の通過人数201及び通過カートPOS数202を参照して、商品が取り出された商品棚4を通過したカートPOS1が検知されたか否かを判定する(S105b)。通過検知部303bは、商品が取り出された商品棚4を通過したカートPOS1が検知されていないと判定された場合(S105b:No)、S104へ戻る。一方で、商品が取り出された商品棚4を通過したカートPOS1が検知されたと判定された場合(S105b:Yes)、商品盗難防止システム9は、盗難又は盗難の可能性を警告する(S106)。
【0062】
このように、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品棚4から取り出された商品が検知された後に、商品登録が行われることなく当該商品棚4を通過したカートPOS1が検知された場合、カートPOS1及び警告装置7に盗難防止のための警告動作を実行させる。この構成であっても、上述の実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
なお、本実施形態に係る技術は、第1の実施形態に係る技術と組合せ可能である。
【0064】
(第3の実施形態)
なお、警告動作は、取り出された商品が検知されてからの経過時間と、カートPOS1の移動とに応じて実行されてもよい。図11は、第3の実施形態に係る商品盗難防止処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す処理は、図8の処理において取り出された商品が検知されてから所定の時間が経過していないと判定された場合(S105a:No)、図10のS105bの処理が実行される。
【0065】
通過検知部303bは、商品が取り出された商品棚4をカートPOS1が通過していないと判定された場合(S105b:No)、S104へ戻る。一方で、商品が取り出された商品棚4をカートPOS1が通過したと判定された場合(S105b:Yes)、読み取り検知部302は、図8のS104と同様にして、取り出された商品が商品登録されたか否かを判定する(S105c)。読み取り検知部302は、取り出された商品が商品登録されたと判定された場合(S105c:Yes)、処理を終了する。一方で、取り出された商品が商品登録されていないと判定された場合(S105c:No)、通知部304は、商品が取り出された商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてから、所定の時間が経過したか否かを判定する(S105d)。なお、時間計測部303aは、商品棚4の通過が検知されてからの経過時間を計測してもよいし、取り出された商品が検知されてからの経過時間と、商品棚4を通過したカートPOS1が検知された時間(時刻)とに基づいて、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてからの経過時間を算出してもよい。ここで、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてからの経過時間は、第2の経過時間の一例である。なお、所定の時間は、例えば予め設定されてメモリ32等に記憶されていればよい。通知部304は、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてから所定の時間が経過していないと判定された場合(S105d:No)、S105cに戻る。一方で、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてから所定の時間が経過したと判定された場合(S105d:Yes)、商品盗難防止システム9は、盗難又は盗難の可能性を警告する(S106)。
【0066】
このように、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品棚4から取り出された商品が検知された後に、商品登録が行われることなく所定の時間が経過した場合又は当該商品棚4を通過したカートPOS1が検知された場合、カートPOS1及び警告装置7に盗難防止のための警告動作を実行させる。この構成であれば、上述の実施形態で得られる効果に加えて、顧客の不正行為の検出精度を向上させることができる。
【0067】
また、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品棚4から取り出された商品が検知された後に、商品登録が行われることなく当該商品棚4を通過したカートPOS1が検知された場合、ただちに警告せず、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてから所定の時間が経過した後に警告する。この構成によれば、移動しながら買い物をする顧客に対する不要な警告を抑制できる。
【0068】
なお、商品棚4を通過したカートPOS1が検知された場合には読み取りを促すなどの警告により盗難の可能性が報知され、商品棚4を通過したカートPOS1が検知されてから所定の時間が経過した後では盗難が報知されるといった仕様も実現可能である。
【0069】
(第4の実施形態)
なお、上述の各実施形態では、商品棚4から取り出された商品の商品登録が行われたか否かに応じて警告動作を実行する商品盗難防止システム9を例示して説明したが、これに限らない。例えば、警告動作は、商品登録が取り消された商品が、商品棚4に戻されたか否かに応じて実行されてもよい。
【0070】
取り出し検知部301は、管理DB2の商品棚から出た商品203を参照して、商品登録が取り消された商品が商品棚4に戻されたか否か(返却されたか否か)を検知する。読み取り検知部302は、管理DB2のカートPOSに入った商品204を参照して、商品登録が取り消された商品(キャンセルされた商品)があるか否かを検知する。時間計測部303aは、商品登録が取り消された商品を検知してからの経過時間を計測する。ここで、商品登録が取り消された商品を検知してからの経過時間は、第3の経過時間の一例である。換言すれば、上述の各実施形態における取り出された商品の検知は、商品登録が取り消された商品の検知に置き換え可能である。また、上述の各実施形態における取り出された商品のうちの読み取り(商品登録)された商品の検知は、商品棚4への返却された、商品登録が取り消された商品の検知に置き換え可能である。
【0071】
このように、本実施形態に係る商品盗難防止システム9は、商品登録の取り消しが検知された後に、商品棚4に返却された商品が検知されることなく所定の時間が経過した場合又はカートPOS1が当該商品棚4を通過した場合、カートPOS1及び警告装置7に盗難防止のための警告動作を実行させる。この構成であれば、商品登録時に限らず、商品返却時にも上述の実施形態と同様の効果が得られる。
【0072】
なお、本実施形態に係る技術は、上述の各実施形態に係る技術と組合せ可能である。
【0073】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、商品の盗難を抑止することができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することができる。
【0074】
本実施形態の情報処理装置及び情報処理端末は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっていてもよい。
【0075】
本実施形態の情報処理装置及び情報処理端末で実行される各プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0076】
また、本実施形態の情報処理装置及び情報処理端末で実行される各プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の情報処理装置及び情報処理端末で実行される各プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0077】
また、本実施形態の情報処理装置及び情報処理端末で実行される各プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0078】
本実施形態の情報処理装置で実行されるサーバ側の商品盗難防止プログラムは、上述した各部(取り出し検知部301、読み取り検知部302、時間計測部303a、通過検知部303b及び通知部304)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、上記記憶媒体からサーバ側の商品盗難防止プログラムを読み出して、上記各部を主記憶装置上にロードする。これにより、取り出し検知部301、読み取り検知部302、時間計測部303a、通過検知部303b及び通知部304が、主記憶装置上に生成される。
【0079】
本実施形態の情報処理端末で実行されるクライアント側の商品盗難防止プログラムは、上述した各部(商品登録部1301及び警告部1302)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、上記記憶媒体からクライアント側の商品盗難防止プログラムを読み出して、上記各部を主記憶装置上にロードする。これにより、商品登録部1301及び警告部1302が、主記憶装置上に生成される。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
1 カートPOS
2 管理DB
3 計算通知システム(情報処理装置)
4 商品棚
5 通過センサ
6-1 顧客
6-2 店員
7 警告装置
8 商品センサ
9 商品盗難防止システム(情報処理システム)
11 カート
12 スキャナ装置
13 カート端末(情報処理端末)
301 取り出し検知部(第1の検知部)
302 読み取り検知部(第2の検知部)
303a 時間計測部(計測部)
303b 通過検知部(第3の検知部)
304 通知部
1301 商品登録部
1302 警告部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0082】
【文献】特開2018-147252号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11