(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-22
(45)【発行日】2025-01-30
(54)【発明の名称】板状物収納装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/90 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
B65G47/90 A
(21)【出願番号】P 2024071115
(22)【出願日】2024-04-25
【審査請求日】2024-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】515012804
【氏名又は名称】サンナイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100143063
【氏名又は名称】安藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】長屋 俊司
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-85113(JP,A)
【文献】特開平5-269688(JP,A)
【文献】実開昭61-166745(JP,U)
【文献】特開2012-111534(JP,A)
【文献】特開2022-118683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/80
B65G 47/84-47/86
B65G 47/90-47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定区画壁によって区画された所定収納領域を有し当該所定収納領域が所定開口部により外部に向けて開放された所定容器に、所定板状物を収納する板状物収納装置であって、
前記所定板状物を保持し、前記所定収納領域にその保持している前記所定板状物を落下させることにより当該所定板状物を前記所定収納領域に収納させる収納実行手段を備え、
前記収納実行手段は、前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記所定開口部から前記所定容器の内部に少なくとも一部が入り込み、前記所定板状物の前記所定収納領域に向けた落下をガイドするガイド部を備え、
前記所定容器の前記所定区画壁は、当該所定容器の所定の側壁から中央に向けて突出し前記所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記所定の側壁の側に存在する所定周縁部と対向する所定突出壁を有し、
前記ガイド部は、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁をガイドする第1ガイド部と、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドする第2ガイド部と、
を備え、
前記第2ガイド部は前記第1ガイド部よりも前記所定板状物が前記所定収納領域に落下する場合における落下方向に突出するように形成されており、その突出方向の端部は前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に前記所定開口部から前記所定容器の底部側に入り込んでいることを特徴とする板状物収納装置。
【請求項2】
前記所定の側壁において前記所定開口部側には前記所定突出壁が存在していない領域が設けられており、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第1ガイド部の落下方向側の端部は前記所定開口部から前記所定容器の底部側に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載の板状物収納装置。
【請求項3】
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第1ガイド部における落下方向側の端部は、前記所定容器の前記所定突出壁に接触しない態様で当該所定突出壁よりも当該落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする請求項2に記載の板状物収納装置。
【請求項4】
前記所定容器の前記所定区画壁は、当該所定容器の前記底部から前記所定開口部に向けて膨出し前記所定収納領域における前記所定の側壁とは逆側を区画する底側区画壁部を有し、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第2ガイド部の突出方向の端部は、前記底側区画壁部に接触しない態様で当該底側区画壁部よりも落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする請求項1に記載の板状物収納装置。
【請求項5】
前記収納実行手段は、
前記所定収納領域に落下する前の前記所定板状物における落下方向側であって前記所定周縁部が存在する側の所定隅角を支持することが可能な所定支持手段と、
前記所定支持手段によって前記所定板状物の前記所定隅角が支持されている状態から前記所定支持手段によって前記所定板状物の前記所定隅角が支持されない状態に切り換えることにより前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる所定切換手段と、
を備え、
前記所定支持手段が前記収納実行手段において前記第1ガイド部側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の板状物収納装置。
【請求項6】
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記所定支持手段は前記所定容器の前記所定開口部よりも落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする請求項5に記載の板状物収納装置。
【請求項7】
前記所定容器は、当該所定容器の中央を挟んで前記所定の側壁とは逆側に存在している特定の側壁を有し、
前記所定容器の前記所定収納領域は、
前記所定容器の中央よりも前記所定の側壁側に存在している第1所定収納領域と、
前記所定容器の中央よりも前記特定の側壁側に存在しており前記第1所定収納領域に並設されている第2所定収納領域と、
を有し、
前記所定容器の前記所定区画壁は、
前記第1所定収納領域を区画する第1所定区画壁と、
前記第2所定収納領域を区画する第2所定区画壁と、
を有し、
前記第1所定区画壁は前記所定突出壁を有し、
前記所定突出壁は、前記所定容器の前記所定の側壁から中央に向けて突出し前記第1所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記所定の側壁の側に存在する前記所定周縁部と対向するように設けられており、
前記第2所定区画壁は、前記特定の側壁から中央に向けて突出し前記第2所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記特定の側壁の側に存在する特定周縁部と対向する特定突出壁を有し、
前記収納実行手段は、前記第2ガイド部を挟んで前記第1ガイド部とは逆側に、前記所定板状物を前記第2所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記特定周縁部が存在する側縁をガイドする第3ガイド部を備え、
前記所定板状物を前記第1所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁が前記第1ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記所定板状物を前記第1所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記所定板状物を前記第2所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であることを特徴とする請求項1に記載の板状物収納装置。
【請求項8】
前記所定容器の前記所定収納領域は、前記所定の側壁に沿って並んでいる第1収納領域及び第2収納領域を有し、
前記所定容器の前記所定突出壁は、前記第1収納領域に収納されている前記所定板状物及び前記第2収納領域に収納されている前記所定板状物の間に存在する中間突出壁を有し、
前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁、及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁が前記第1ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁、及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記収納実行手段は、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部の間の空間のうち、前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物が通る空間及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物が通る空間を仕切る所定仕切り部を備え、
前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合に、前記所定仕切り部の一部が前記所定開口部から前記所定容器の前記底部側に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載の板状物収納装置。
【請求項9】
前記所定容器の前記中間突出壁は、前記所定開口部側に、前記所定の側壁から当該所定容器の中央に向けて当該所定容器の前記底部側に傾斜している特定の傾斜部を有し、
前記所定仕切り部は、前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合における落下方向側に、前記第1ガイド部側から前記第2ガイド部側に向けて当該落下方向側に傾斜している所定傾斜部を備え、
前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合に、前記所定傾斜部が前記特定の傾斜部と対向していることを特徴とする請求項8に記載の板状物収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は板状物を容器に収納する板状物収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
チルド食品及び冷凍食品等の宅配では、宅配箱内に収容されている食品等の温度上昇を防ぐ目的で、板状の蓄冷剤が使用されている。また、凍結状態とした板状の蓄冷剤を水平な姿勢を維持した状態で宅配箱の上から落下させ、宅配箱の上側開口部付近にセットする装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
使用後に回収された板状の蓄冷剤が収納されるコンテナの内部には、蓄冷剤の収納領域を区画するための区画壁が設けられている。蓄冷剤は、コンテナの内部に区画されている収納領域に収納されている状態で、冷凍庫等に入れられて冷凍される。そして、蓄冷剤が凍結状態となることにより、当該蓄冷剤を再び使用可能な状態となる。当該板状の蓄冷剤の冷凍に使用されるコンテナにおいて、蓄冷剤とコンテナの区画壁との接触面積が大きい構成とすると、蓄冷剤をコンテナに収納した状態で冷凍した後に、蓄冷剤が区画壁にくっついている状態となり、蓄冷剤の取り出しに支障をきたしてしまう。このため、蓄冷剤の冷凍に使用されるコンテナとして、収納領域を区画するためにコンテナ内に設けられた区画壁の突出寸法及び面積等が抑えられているコンテナが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
使用後に回収された大量の蓄冷剤をコンテナに収納する作業は、作業者の作業負担が大きい作業であるとともに、時間のかかる作業である。このため、当該作業を自動的に行う装置が求められている。しかし、コンテナに収納される蓄冷剤の姿勢は、上述した宅配箱の上側開口部付近にセットされる蓄冷剤の姿勢とは異なる姿勢であるため、上記特許文献1に記載の装置を使用しても、コンテナ内に区画されている収納領域からずれないように蓄冷剤をコンテナ内に収納することはできない。また、収納領域を区画するためにコンテナ内に設けられている区画壁の突出寸法又は面積が抑えられている場合、コンテナの開口部から収納領域に向けて板状の蓄冷剤を落下させても蓄冷剤の収納位置が収納領域からずれてしまう可能性が高い。このように、板状物収納装置には依然として改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、容器の中に設けられた区画壁によって区画されている収納領域に板状物を好適に収納することが可能な板状物収納装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、所定区画壁によって区画された所定収納領域を有し当該所定収納領域が所定開口部により外部に向けて開放された所定容器に、所定板状物を収納する板状物収納装置であって、
前記所定板状物を保持し、前記所定収納領域にその保持している前記所定板状物を落下させることにより当該所定板状物を前記所定収納領域に収納させる収納実行手段を備え、
前記収納実行手段は、前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記所定開口部から前記所定容器の内部に少なくとも一部が入り込み、前記所定板状物の前記所定収納領域に向けた落下をガイドするガイド部を備え、
前記所定容器の前記所定区画壁は、当該所定容器の所定の側壁から中央に向けて突出し前記所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記所定の側壁の側に存在する所定周縁部と対向する所定突出壁を有し、
前記ガイド部は、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁をガイドする第1ガイド部と、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドする第2ガイド部と、
を備え、
前記第2ガイド部は前記第1ガイド部よりも前記所定板状物が前記所定収納領域に落下する場合における落下方向に突出するように形成されており、その突出方向の端部は前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に前記所定開口部から前記所定容器の底部側に入り込んでいることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、容器の中に設けられた区画壁によって区画されている収納領域に板状物を好適に収納することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態における蓄冷剤収納システムを上から見た平面図である。
【
図2】(a)蓄冷剤の正面図であり、(b)蓄冷剤の側面図であり、(c)空のコンテナを斜め上から見た斜視図である。
【
図4】(a)空のコンテナを第1起立壁側から見た側面図であり、(b)空のコンテナを第2起立壁側から見た側面図であり、(c)蓄冷剤が収納されている状態におけるコンテナを上から見た平面図であり、(d)A-A線断面図である。
【
図7】(a)第1蓄冷剤停止装置の周辺を拡大して示す蓄冷剤搬送装置の平面図であり、(b)B-B線断面図であり、(c)第1蓄冷剤停止装置が蓄冷剤の搬送方向への移動を阻止する状態における第1蓄冷剤停止装置及び第1コンベヤの断面図である。
【
図8】コンテナ搬送装置を上から見た平面図である。
【
図9】(a)~(g)コンテナ搬送装置におけるコンテナの動きを説明するための説明図である。
【
図10】蓄冷剤収容姿勢のマガジンをマガジン入口側から見た正面図である。
【
図11】蓄冷剤収容姿勢のマガジンを上から見た平面図である。
【
図12】(a)蓄冷剤収容姿勢のマガジンを先頭側第1側方ガイド側から見た側面図であり、(b)C-C線断面図であり、(c)D-D線断面図であり、(d)蓄冷剤収容姿勢のマガジンを後側第2側方ガイド側から見た側面図である。
【
図13】支柱、昇降テーブル及び水平アームをコンテナ搬送装置側から見た正面図である。
【
図14】(a)~(d)蓄冷剤収納装置の動作を説明するための説明図である。
【
図15】コンテナの一部を破断させて示す収納実行状況におけるマガジン及びコンテナの一部破断断面図である。
【
図16】蓄冷剤収納システムの電気的構成を示すブロック図である。
【
図17】(a)CPUにおけるメイン処理を示すフローチャートであり、(b)CPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【
図18】CPUにおける第1蓄冷剤搬送側処理を示すフローチャートである。
【
図19】CPUにおける第2蓄冷剤搬送側処理を示すフローチャートである。
【
図20】CPUにおける第1コンテナ搬送側処理を示すフローチャートである。
【
図21】CPUにおける第2コンテナ搬送側処理を示すフローチャートである。
【
図22】CPUにおける第1蓄冷剤収納側処理を示すフローチャートである。
【
図23】CPUにおける第2蓄冷剤収納側処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、板状物収納システムの第1の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は蓄冷剤収納システム10を上から見た平面図である。
【0011】
チルド食品及び冷凍品等の商品の輸送に際して使用される板状の蓄冷剤11は、凍結された後、輸送中又は保管中に商品の温度が上昇してしまうことを防止する目的で、例えば発砲スチロール製の宅配箱(保冷箱)の中に入れて使用される。使用後に常温となった蓄冷剤11は回収されて、複数(具体的には18個)の蓄冷剤11を収納可能なコンテナ12に収納される。そして、複数の蓄冷剤11が収納されているコンテナ12が冷凍庫に入れられることにより、当該複数の蓄冷剤11が凍結状態となり、再び使用可能な状態となる。大量の蓄冷剤11を扱う倉庫等では、回収された蓄冷剤11をコンテナ12に収納する作業が作業者によって行われており、当該作業に時間がかかっている。また、蓄冷剤11の重量は0.65kgであり、大量の蓄冷剤11をコンテナ12に収納する作業は作業者にとって負担となっている。本実施形態における蓄冷剤収納システム10は、回収された蓄冷剤11をコンテナ12に収納する作業が行われる倉庫等で使用されるものである。
【0012】
まず蓄冷剤収納システム10の説明に先立ち、蓄冷剤11の構成及び当該蓄冷剤11が収納されるコンテナ12の構成について説明する。
図2(a)は蓄冷剤11の正面図であり、
図2(b)は蓄冷剤11の側面図である。
図2(a)及び
図2(b)に示すように、蓄冷剤11は、中空の外ケース11aを備えている。外ケース11aは樹脂製である。また、外ケース11aは略直方体形状である。
図2(a)に示すように、外ケース11aは、一対の平行な上縁部11b及び下縁部11cと、当該上縁部11b及び下縁部11cに直交する方向に延びている一対の平行な側縁部11d,11eとを備えている。外ケース11aの長手方向の寸法(
図2(a)における縦寸法)は220mmであるとともに、外ケース11aの短手方向の寸法(
図2(a)における横寸法)は140mmである。また、
図2(b)に示すように、外ケース11aの厚さ寸法は25mmである。
図2(a)に示すように、外ケース11aの上部中央には外ケース11a内に保冷液を注入するための注ぎ口11fが設けられており、外ケース11aには保冷液が注入されている。また、注ぎ口11fはキャップ11gで封止されている。
【0013】
<コンテナの構成>
次に、コンテナ12の構成について説明する。コンテナ12は樹脂製である。
図2(c)は空のコンテナ12を斜め上から見た斜視図であり、
図3は空のコンテナ12を上から見た平面図である。
図2(c)に示すように、コンテナ12は長方形状の底板13を備えている。底板13は、一対の平行な第1短辺13a及び第2短辺13bと、当該短辺13a,13bに直交する一対の平行な第1長辺13c及び第2長辺13dとを備えている。また、コンテナ12は、底板13の第1短辺13a側に設けられた第1起立壁14と、第2短辺13b側に設けられた第2起立壁15と、第1長辺13c側に設けられた第3起立壁16と、第2長辺13d側に設けられた第4起立壁17とを備えている。第1~第4起立壁14~17は底板13に一体形成されている。第1~第4起立壁14~17の上端部にはコンテナ開口部12aが設けられている。コンテナ12は、略直方体形状であり、コンテナ開口部12aにより上方に向けて開放されている。
【0014】
図4(a)は空のコンテナ12を第1起立壁14側から見た側面図であり、
図4(b)は空のコンテナ12を第2起立壁15側から見た側面図であり、
図4(c)は蓄冷剤11が収納されている状態におけるコンテナ12を上から見た平面図であり、
図4(d)は
図4(c)におけるA-A線断面図である。
図2(c)に示すように、底板13における短辺13a,13bの長さ寸法(縦寸法)は305mmであるとともに、長辺13c,13dの長さ寸法(横寸法)は380mmである。また、
図4(a)及び
図4(b)に示すように、底板13の厚さ寸法は7mmである。第1~第4起立壁14~17は、底板13の上面から268mm上方まで延在している。底板13の上面から第1~第4起立壁14~17の上端までの距離は、蓄冷剤11における長手方向の寸法(220mm)よりも28mm長い。
図4(d)に示すように、蓄冷剤11は、当該蓄冷剤11の全体がコンテナ12の中に入り込んでいる状態でコンテナ12に収納される。
【0015】
図2(c)及び
図3に示すように、底板13には、上方に向けて突出させて一体形成された第1~第8底側仕切り部21~28が設けられている。第1~第8底側仕切り部21~28は、第1起立壁14から第2起立壁15に亘って延在している。第1~第8底側仕切り部21~28の上方への最大突出寸法は18mmである。第1~第8底側仕切り部21~28の上方への突出寸法は、第1起立壁14近傍、第2起立壁15近傍、及びコンテナ中央(第1起立壁14及び第2起立壁15の中間位置)付近において18mmよりも小さい。第1~第8底側仕切り部21~28の上方への突出寸法は、第1起立壁14とコンテナ中央(第1起立壁14及び第2起立壁15の中間位置)との間の領域において18mmであるとともに、第2起立壁15とコンテナ中央(第1起立壁14及び第2起立壁15の中間位置)との間の領域において18mmである。
【0016】
図2(c)に示すように、第1起立壁14には第2起立壁15側に向けて突出させて一体形成された第1~第8側方仕切り部31~38が設けられている。また、第2起立壁15には第1起立壁14側に向けて突出させて一体形成された第11~第18側方仕切り部41~48が設けられている。第1~第8側方仕切り部31~38は、第1起立壁14の上端よりも80mm下方の位置から底板13に向かって130mmに亘って延在しているとともに、第11~第18側方仕切り部41~48は、第2起立壁15の上端よりも80mm下方の位置から底板13に向かって130mmに亘って延在している。
【0017】
図4(d)に示すように、第1側方仕切り部31は、コンテナ開口部12a側に、第2起立壁15側に向けて下方に傾斜している第1上側傾斜面31aを備えている。また、第1側方仕切り部31と同様に、第2~第8側方仕切り部32~38は、コンテナ開口部12a側に、第2起立壁15側に向けて下方に傾斜している第2~第8上側傾斜面32a~38a(
図3)を備えている。第1~第8側方仕切り部31~38の第2起立壁15側への突出寸法は、第1~第8上側傾斜面31a~38aよりも下側において最も大きくなっている。第1~第8側方仕切り部31~38の第2起立壁15側への最大突出寸法は20mmである。第2起立壁15は第1起立壁14から346mm離間させて配置されている。第1起立壁14から第1起立壁14及び第2起立壁15の中間位置(コンテナ12の中央)までの寸法は173mmであり、第1~第8側方仕切り部31~38の第2起立壁15側への最大突出寸法は、当該173mmの1/8よりも小さい寸法である。このように、第1~第8側方仕切り部31~38の第2起立壁15側への突出寸法が抑えられている構成であることにより、コンテナ12に収納される蓄冷剤11と第1~第8側方仕切り部31~38との接触面積が低減されている。
【0018】
図4(d)に示すように、第11側方仕切り部41は、コンテナ開口部12a側に、第1起立壁14側に向けて下方に傾斜している第11上側傾斜面41aを備えている。また、第11側方仕切り部41と同様に、第12~第18側方仕切り部42~48は、コンテナ開口部12a側に、第1起立壁14側に向けて下方に傾斜している第12~第18上側傾斜面42a~48a(
図3)を備えている。第11~第18側方仕切り部41~48の第1起立壁14側への突出寸法は、上側傾斜面41a~48aよりも下側において最も大きくなっている。第11~第18側方仕切り部41~48の第1起立壁14側への最大突出寸法は20mmである。第2起立壁15から第1起立壁14及び第2起立壁15の中間位置(コンテナ12の中央)までの寸法は173mmであり、第11~第18側方仕切り部41~48の第1起立壁14側への最大突出寸法は、当該173mmの1/8よりも小さい寸法である。このように、第11~第18側方仕切り部41~48の第1起立壁14側への突出寸法が抑えられている構成であることにより、コンテナ12に収納される蓄冷剤11と第11~第18側方仕切り部41~48との接触面積が低減されている。
【0019】
上述したとおり、コンテナ12に収納される蓄冷剤11と第1~第8側方仕切り部31~38又は第11~第18側方仕切り部41~48との接触面積が低減されている。これにより、複数の蓄冷剤11が収納されている状態でコンテナ12が冷凍庫等に入れられた後、凍結状態となった蓄冷剤11と第1~第8側方仕切り部31~38又は第11~第18側方仕切り部41~48とがくっついて離れなくなってしまう可能性が低減されている。
【0020】
図3に示すように、第1側方仕切り部31、第11側方仕切り部41及び第1底側仕切り部21は第3起立壁16から第4起立壁17側に28mmの間隔をあけて配置されている。当該28mmの間隔は、
図2(b)を参照しながら既に説明した蓄冷剤11の厚さ寸法(25mm)よりもひと回り大きい間隔である。また、第(n+1)側方仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)、第(n+11)側方仕切り部及び第(n+1)底側仕切り部は、第n側方仕切り部、第(n+10)側方仕切り部及び第n底側仕切り部から第4起立壁17側に28mmの間隔をあけて配置されている。nが「1」である場合について例示すると、第2側方仕切り部32、第12側方仕切り部42及び第2底側仕切り部22は第1側方仕切り部31、第11側方仕切り部41及び第1底側仕切り部21から第4起立壁17側に28mmの間隔をあけて配置されている。このように、第1起立壁14には、第3起立壁16から第4起立壁17に向かう方向に28mmの間隔で8個の側方仕切り部31~38が存在しているとともに、第2起立壁15には、第3起立壁16から第4起立壁17に向かう方向に28mmの間隔で8個の側方仕切り部41~48が存在している。また、底板13には、第3起立壁16から第4起立壁17に向かう方向に28mmの間隔で8個の底側仕切り部21~28が存在している。また、第8側方仕切り部38、第18側方仕切り部48及び第8底側仕切り部28は、第4起立壁17から第3起立壁16側に28mmの間隔をあけて配置されている。
【0021】
図3に示すように、底板13において第1起立壁14及び第2起立壁15の間の中央には、底板13を上側に膨出させて形成された中央膨出部51が存在している。
図4(d)に示すように、中央膨出部51は、底板13の上面から上方に9mm膨出している。中央膨出部51は、第3起立壁16と第1底側仕切り部21との間、第(n+1)底側仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)と第n底側仕切り部との間、及び第8底側仕切り部28と第4起立壁17との間に設けられている。
図4(d)に示すように、中央膨出部51の中央部には底板13を板厚方向に貫通させて形成された排水用貫通孔51aが設けられている。排水用貫通孔51aは、コンテナ12に収納されている蓄冷剤11を水等の液体で洗浄した場合に、当該洗浄に用いられた液体をコンテナ12内から排出するために使用される。
図3に示すように、排水用貫通孔51aは9個存在しており、9個の排水用貫通孔51aは第3起立壁16から第4起立壁17に向かう方向に所定の間隔で配列されている。
【0022】
中央膨出部51は、排水用貫通孔51aよりも第1起立壁14側に存在している第1傾斜面51bと、排水用貫通孔51aよりも第2起立壁15側に存在している第2傾斜面51cとを備えている。第1傾斜面51bは第1起立壁14側に向かって下方に傾斜している。第1傾斜面51bは、第1起立壁14側から当該第1傾斜面51bに接触する蓄冷剤11を第1起立壁14側に案内する傾斜面である。また、第2傾斜面51cは第2起立壁15側に向かって下方に傾斜している。第2傾斜面51cは、第2起立壁15側から当該第2傾斜面51cに接触する蓄冷剤11を第2起立壁15側に案内する傾斜面である。第1起立壁14と第1傾斜面51bにおける第1起立壁14側の端部との間隔は、
図2(a)を参照しながら既に説明した蓄冷剤11における短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔である。また、第2起立壁15と第2傾斜面51cにおける第2起立壁15側の端部との間隔は、蓄冷剤11における短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔である。
【0023】
図3に示すように、コンテナ12において、底板13、第1起立壁14、第3起立壁16、第4起立壁17及び中央膨出部51で区画されている第1収納空間62には、第1~第8側方仕切り部31~38及び第1~第8底側仕切り部21~28によって9つの領域が区画されている。具体的には、第1収納空間62には、第3起立壁16、第1側方仕切り部31及び第1底側仕切り部21で区画されている第1収納領域62aと、第1側方仕切り部31、第1底側仕切り部21、第2側方仕切り部32及び第2底側仕切り部22で区画されている第2収納領域62bと、第2側方仕切り部32、第2底側仕切り部22、第3側方仕切り部33及び第3底側仕切り部23で区画されている第3収納領域62cと、第3側方仕切り部33、第3底側仕切り部23、第4側方仕切り部34及び第4底側仕切り部24で区画されている第4収納領域62dと、第4側方仕切り部34、第4底側仕切り部24、第5側方仕切り部35及び第5底側仕切り部25で区画されている第5収納領域62eと、第5側方仕切り部35、第5底側仕切り部25、第6側方仕切り部36及び第6底側仕切り部26で区画されている第6収納領域62fと、第6側方仕切り部36、第6底側仕切り部26、第7側方仕切り部37及び第7底側仕切り部27で区画されている第7収納領域62gと、第7側方仕切り部37、第7底側仕切り部27、第8側方仕切り部38及び第8底側仕切り部28で区画されている第8収納領域62hと、第8側方仕切り部38、第8底側仕切り部28及び第4起立壁17で区画されている第9収納領域62iとが存在している。このように、第1収納空間62には、第1~第9収納領域62a~62iという9個の収納領域が区画されている。各収納領域62a~62iは、1個の蓄冷剤11を収納可能に区画されている。
図4(c)に示すように、第1収納空間62には9個の蓄冷剤11が収納される。
【0024】
図3に示すように、コンテナ12において、底板13、第2起立壁15、第3起立壁16、第4起立壁17及び中央膨出部51で区画されている第2収納空間63には、第11~第18側方仕切り部41~48及び第1~第8底側仕切り部21~28によって9つの領域が区画されている。具体的には、第3起立壁16、第11側方仕切り部41及び第1底側仕切り部21で区画されている第11収納領域63aと、第11側方仕切り部41、第1底側仕切り部21、第12側方仕切り部42及び第2底側仕切り部22で区画されている第12収納領域63bと、第12側方仕切り部42、第2底側仕切り部22、第13側方仕切り部43及び第3底側仕切り部23で区画されている第13収納領域63cと、第13側方仕切り部43、第3底側仕切り部23、第14側方仕切り部44及び第4底側仕切り部24で区画されている第14収納領域63dと、第14側方仕切り部44、第4底側仕切り部24、第15側方仕切り部45及び第5底側仕切り部25で区画されている第15収納領域63eと、第15側方仕切り部45、第5底側仕切り部25、第16側方仕切り部46及び第6底側仕切り部26で区画されている第16収納領域63fと、第16側方仕切り部46、第6底側仕切り部26、第17側方仕切り部47及び第7底側仕切り部27で区画されている第17収納領域63gと、第17側方仕切り部47、第7底側仕切り部27、第18側方仕切り部48及び第8底側仕切り部28で区画されている第18収納領域63hと、第18側方仕切り部48、第8底側仕切り部28及び第4起立壁17で区画されている第19収納領域63iとが存在している。このように、第2収納空間63には、第11~第19収納領域63a~63iという9個の収納領域が区画されている。各収納領域63a~63iは、1個の蓄冷剤11を収納可能に区画されている。
図4(c)に示すように、第2収納空間63には9個の蓄冷剤11が収納される。
【0025】
上述したとおり、第1収納空間62に9個の収納領域62a~62iが設けられている。また、第1収納空間62に並設されている第2収納空間63に9個の収納領域63a~63iが設けられている。これにより、コンテナ12は、2列及び9行で合計18個の蓄冷剤11を収納可能となっている。
【0026】
第1~第9収納領域62a~62iに収納されている蓄冷剤11よりも第2起立壁15側に中央膨出部51の第1傾斜面51bが存在している。これにより、第1~第9収納領域62a~62iに向けて落下する蓄冷剤11が第1傾斜面51bよりも第2起立壁15側に移動してしまう可能性が低減されているとともに、第1~第9収納領域62a~62iに収納された蓄冷剤11の第2起立壁15側への移動が規制されている。また、第11~第19収納領域63a~63iに収納されている蓄冷剤11よりも第1起立壁14側に中央膨出部51の第2傾斜面51cが存在している。これにより、第11~第19収納領域63a~63iに向けて落下する蓄冷剤11が第2傾斜面51cよりも第1起立壁14側に移動してしまう可能性が低減されているとともに、第11~第19収納領域63a~63iに収納された蓄冷剤11の第1起立壁14側への移動が規制されている。
【0027】
第1収納空間62において第1起立壁14に沿って並んでいる連続する2つの蓄冷剤11の間には第1~第8側方仕切り部31~38のいずれか及び及び第1~第8底側仕切り部21~28のいずれかが存在している。また、第2収納空間63において第2起立壁15に沿って並んでいる連続する2つの蓄冷剤11の間には第11~第18側方仕切り部41~48のいずれか及び及び第1~第8底側仕切り部21~28のいずれかが存在している。これにより、凍結時に2つの蓄冷剤11がくっついてしまう可能性が低減されている。また、2つの蓄冷剤11がくっついてしまう場合における蓄冷剤11同士の接触面積が低減されている。また、蓄冷剤11と側方仕切り部31~38,41~48又は底側仕切り部21~28との接触面積が抑えられていることにより、凍結時に蓄冷剤11と側方仕切り部31~38,41~48とがくっついてしまう可能性が低減されているとともに、蓄冷剤11と底側仕切り部21~28とがくっついてしまう可能性が低減されている。また、蓄冷剤11と側方仕切り部31~38,41~48又は底側仕切り部21~28がくっついてしまう場合における蓄冷剤11と側方仕切り部31~38,41~48又は底側仕切り部21~28との接触面積が低減されている。
【0028】
<蓄冷剤収納システムの構成>
次に、蓄冷剤収納システム10の構成について説明する。
図1に示すように、蓄冷剤収納システム10は、蓄冷剤11を搬送する蓄冷剤搬送装置71と、コンテナ12を搬送するコンテナ搬送装置72と、蓄冷剤搬送装置71から供給される蓄冷剤11が複数(具体的には36個)セットされるマガジン73の移動、姿勢変更及び状態変更を行って当該マガジン73からコンテナ搬送装置72上の空の2つのコンテナ12に蓄冷剤11を落下させて収納する蓄冷剤収納装置74と、収納制御装置75とを備えている。蓄冷剤搬送装置71には、使用後に回収された常温の蓄冷剤11が供給される。また、コンテナ搬送装置72には空のコンテナ12が供給される。
【0029】
蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤11の搬送方向は、
図1における右方向である。また、コンテナ搬送装置72におけるコンテナ12の搬送方向は、当該蓄冷剤搬送方向に直交する方向であり、
図1における上方向である。以下、本実施形態では、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤11の搬送方向を「蓄冷剤搬送方向」ともいう。また、コンテナ搬送装置72におけるコンテナ12の搬送方向を「コンテナ搬送方向」ともいう。コンテナ搬送装置72は、蓄冷剤搬送装置71及び収納制御装置75よりも蓄冷剤搬送方向側(
図1における右側)に配置されている。また、収納制御装置75は、蓄冷剤搬送装置71及び蓄冷剤収納装置74よりもコンテナ搬送方向とは逆側(
図1における下側)に配置されている。
【0030】
<蓄冷剤搬送装置>
まず蓄冷剤収納システム10における蓄冷剤搬送装置71の構成について説明する。
図5は蓄冷剤収納システム10の側面図である。
図5に示すように、蓄冷剤搬送装置71は、土台フレーム71aを備えている。土台フレーム71aは、当該土台フレーム71aの延在方向(
図1,
図5における左右方向)における複数個所に設けられた蓄冷剤搬送脚部71bによって、施設の床面から上方に離間させて下から支持されている。蓄冷剤搬送脚部71bは、施設の床に固定されている。これにより、蓄冷剤収納装置74と蓄冷剤搬送装置71との位置ずれが防止されている。
【0031】
図6は蓄冷剤搬送装置71を上から見た平面図である。
図6に示すように、蓄冷剤搬送装置71は、土台フレーム71aの上に並設されている第1~第4コンベヤ81~84を備えている。第1~第4コンベヤ81~84における蓄冷剤11の搬送方向は
図1及び
図6における右方向である。第1~第4コンベヤ81~84のうち、第1コンベヤ81が最もコンテナ搬送方向側(
図1,
図6における上側)に配置されている。また、第2コンベヤ82は第1コンベヤ81よりもコンテナ搬送方向とは逆側に配置されており、第3コンベヤ83は第2コンベヤ82よりもコンテナ搬送方向とは逆側に配置されており、第4コンベヤ84は第3コンベヤ83よりもコンテナ搬送方向とは逆側に配置されている。
【0032】
図6に示すように、第1~第4コンベヤ81~84は電動のベルトコンベヤである。第1コンベヤ81は第1ベルト部81aを備えており、第2コンベヤ82は第2ベルト部82aを備えており、第3コンベヤ83は第3ベルト部83aを備えており、第4コンベヤ84は第4ベルト部84aを備えている。第1~第4ベルト部81a~84aは無端状であり、第1~第4ベルト部81a~84aの幅寸法は上述した蓄冷剤11における短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい。また、第1~第4コンベヤ81~84におけるベルト部81a~84aの上面は、倉庫等の施設の床面から800mmの高さ位置に存在している。
【0033】
第1コンベヤ81は、第1ベルト部81aの一方側(
図6における上側)に設けられている第1搬送ガイド81bと、第1ベルト部81aを挟んで第1搬送ガイド81bとは逆側に設けられている第2搬送ガイド81cとを備えている。一対の第1搬送ガイド81b及び第2搬送ガイド81cは、第1ベルト部81aの上面よりも25mm上方まで突出している。また、第1搬送ガイド81b及び第2搬送ガイド81cは、第1コンベヤ81における蓄冷剤搬送方向の全域に亘って設けられている。これにより、第1ベルト部81aによって搬送される蓄冷剤11の搬送方向に直交する方向への移動が規制されている。第1コンベヤ81と同様に、第2コンベヤ82は、第2ベルト部82aによって搬送される蓄冷剤11の搬送方向に直交する方向への移動を規制する一対の第3搬送ガイド82b及び第4搬送ガイド82cを備えており、第3コンベヤ83は、第3ベルト部83aによって搬送される蓄冷剤11の搬送方向に直交する方向への移動を規制する一対の第5搬送ガイド83b及び第6搬送ガイド83cを備えており、第4コンベヤ84は、第4ベルト部84aによって搬送される蓄冷剤11の搬送方向に直交する方向への移動を規制する一対の第7搬送ガイド84b及び第8搬送ガイド84cを備えている。
【0034】
上述したとおり、第1~第4コンベヤ81~84には使用後に回収された常温の蓄冷剤11が供給される。第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれは、蓄冷剤11の短手方向が蓄冷剤搬送方向(
図1,
図6における右方向)に直交しているとともに蓄冷剤11の長手方向が蓄冷剤搬送方向と平行である姿勢の蓄冷剤11を蓄冷剤搬送方向に1列で搬送する。このように、蓄冷剤搬送装置71では、当該姿勢の蓄冷剤11が4列で搬送される。
【0035】
図1に示すように、蓄冷剤搬送装置71は、第1コンベヤ81を動作させる第1コンベヤ駆動部85と、第2コンベヤ82を動作させる第2コンベヤ駆動部86と、第3コンベヤ83を動作させる第3コンベヤ駆動部87と、第4コンベヤ84を動作させる第4コンベヤ駆動部88とを備えている。収納制御装置75は、第1~第4コンベヤ駆動部85~88を駆動状態とすることにより第1~第4コンベヤ81~84上の蓄冷剤11が蓄冷剤搬送方向に搬送される状態とすることができるとともに、第1~第4コンベヤ駆動部85~88を非駆動状態とすることにより第1~第4コンベヤ81~84における蓄冷剤11の搬送が停止されている状態とすることができる。
【0036】
図6に示すように、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤搬送方向側の端部は、蓄冷剤収納装置74のマガジン73(
図1)に向けて蓄冷剤11を供給するための蓄冷剤搬送出口71cとなっている。
【0037】
蓄冷剤搬送装置71は、第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11の搬送方向(
図1,
図6における右方向)への移動を阻止することが可能な第1蓄冷剤停止装置91と、第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止することが可能な第2蓄冷剤停止装置92と、第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止することが可能な第3蓄冷剤停止装置93と、第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止することが可能な第4蓄冷剤停止装置94とを備えている。また、蓄冷剤搬送装置71は、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94が固定されている第1プレート101と、施設の床面から起立している一対の第1支持板102及び第2支持板103とを備えている。第1支持板102は第1コンベヤ81よりもコンテナ搬送方向側(
図1における上側)に配置されているとともに、第2支持板103は第4コンベヤ84よりもコンテナ搬送方向とは逆側に配置されている。また、第1支持板102及び第2支持板103は、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤搬送方向側(
図1,
図6における右側)の端部近傍から当該蓄冷剤搬送方向とは逆側に延びている。第1プレート101におけるコンテナ搬送方向側(
図1,
図6における上側)の端部は第1支持板102の上端に固定されているとともに、第1プレート101におけるコンテナ搬送方向とは逆側の端部は第2支持板103の上端に固定されている。これにより、第1プレート101は第1~第4ベルト部81a~84aの上面から上方に離間された位置に存在している。また、第1プレート101は、蓄冷剤搬送装置71の蓄冷剤搬送方向側の端部近傍から当該蓄冷剤搬送方向とは逆側に所定の寸法(具体的には180mm)で存在している。
【0038】
第1~第4蓄冷剤停止装置91~94は、第1プレート101の下側に固定されている。また、第1蓄冷剤停止装置91は第1ベルト部81aから上方に離間させて配置されており、第2蓄冷剤停止装置92は第2ベルト部82aから上方に離間させて配置されており、第3蓄冷剤停止装置93は第3ベルト部83aから上方に離間させて配置されており、第4蓄冷剤停止装置94は第4ベルト部84aから上方に離間させて配置されている。
【0039】
蓄冷剤搬送装置71は、第1コンベヤ81における先頭から2番目の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動を阻止することが可能な第5蓄冷剤停止装置95と、第2コンベヤ82における先頭から2番目の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動を阻止することが可能な第6蓄冷剤停止装置96と、第3コンベヤ83における先頭から2番目の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動を阻止することが可能な第7蓄冷剤停止装置97と、第4コンベヤ84における先頭から2番目の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動を阻止することが可能な第8蓄冷剤停止装置98とを備えている。また、蓄冷剤搬送装置71は、第5~第8蓄冷剤停止装置95~98が固定されている板状の第2プレート104を備えている。第2プレート104におけるコンテナ搬送方向側の端部は上述した第1支持板102の上端に固定されているとともに、第2プレート104におけるコンテナ搬送方向とは逆側の端部は上述した第2支持板103の上端に固定されている。これにより、第2プレート104は第1~第4ベルト部81a~84aの上面から上方に離間された位置に存在している。また、第2プレート104は第1プレート101から蓄冷剤搬送方向とは逆側に離間させて配置されている。第2プレート104の短手方向(
図1,
図6における左右方向)の寸法は120mmである。第1~第4ベルト部81a~84aと第2プレート104との間隔は、蓄冷剤11の厚さ寸法(25mm)よりも大きい間隔であるとともに、蓄冷剤11の厚さ寸法の2倍(50mm)よりも小さい間隔である。これにより、2つ以上の蓄冷剤11が上下に重なった状態で第1~第4ベルト部81a~84aと第2プレート104との間を通過してしまうことが防止されている。よって、蓄冷剤搬送出口71cからマガジン73に2段の蓄冷剤11が供給されてしまうことが防止されている。
【0040】
第5~第8蓄冷剤停止装置95~98は、第2プレート104の下側に固定されている。また、第5蓄冷剤停止装置95は第1ベルト部81aから上方に離間させて配置されており、第6蓄冷剤停止装置96は第2ベルト部82aから上方に離間させて配置されており、第7蓄冷剤停止装置97は第3ベルト部83aから上方に離間させて配置されており、第8蓄冷剤停止装置98は第4ベルト部84aから上方に離間させて配置されている。
【0041】
第1~第8蓄冷剤停止装置91~98の構成について、第1蓄冷剤停止装置91を例に挙げて説明する。
図7(a)は第1蓄冷剤停止装置91の周辺を拡大して示す蓄冷剤搬送装置71の平面図であり、
図7(b)は
図7(a)におけるB-B線断面図であり、
図7(c)は第1蓄冷剤停止装置91が蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止する状態における第1蓄冷剤停止装置91及び第1コンベヤ81の断面図である。
【0042】
図7(a)に示すように、第1蓄冷剤停止装置91は、一対の電動の第1アクチュエータ91a及び第2アクチュエータ91bを備えている。第1アクチュエータ91aは第2アクチュエータ91bよりも第1搬送ガイド81b側に配置されている。第1アクチュエータ91aは蓄冷剤搬送方向に直交する方向(
図7(a)における左右方向)に移動可能な第1可動板91cを備えているとともに、第2アクチュエータ91bは蓄冷剤搬送方向に直交する方向(
図7(a)における左右方向)に移動可能な第2可動板91dを備えている。第1アクチュエータ91aが駆動状態となることにより第1可動板91cが第1搬送ガイド81b側に移動するとともに、第1アクチュエータ91aが非駆動状態となることにより第1可動板91cが第1搬送ガイド81b側とは逆側に移動する。また、第2アクチュエータ91bが駆動状態となることにより第2可動板91dが第2搬送ガイド81c側に移動するとともに、第2アクチュエータ91bが非駆動状態となることにより第2可動板91dが第2搬送ガイド81c側とは逆側に移動する。
【0043】
図7(b)に示すように、第1可動板91cの第1搬送ガイド81b側の端部には、第1ベルト部81aの上面近傍まで下方に延びる第1ロッド91eが固定されているとともに、第2可動板91dの第1搬送ガイド81b側の端部には、第1ベルト部81aの上面近傍まで下方に延びる第2ロッド91fが固定されている。第1アクチュエータ91a及び第2アクチュエータ91bが非駆動状態である場合、
図7(c)に示すように、第1ロッド91eの下部が蓄冷剤11における第1搬送ガイド81b側の端部と接触する位置に存在しているとともに、第2ロッド91fの下部が蓄冷剤11における第2搬送ガイド81c側の端部と接触する位置に存在している状態、すなわち第1蓄冷剤停止装置91によって蓄冷剤11の搬送方向側への移動が阻止される阻止実行状態となる。また、第1アクチュエータ91a及び第2アクチュエータ91bが駆動状態である場合、
図7(b)に示すように、第1ロッド91eの下部が蓄冷剤11における第1搬送ガイド81b側の端部よりも第1搬送ガイド81b側に存在しているとともに、第2ロッド91fの下部が蓄冷剤11における第2搬送ガイド81c側の端部よりも第2搬送ガイド81c側に存在している状態、すなわち第1蓄冷剤停止装置91によって蓄冷剤11の搬送方向側への移動が阻止されない移動許可状態となる。
【0044】
このように、一対のアクチュエータ91a,91bが非駆動状態である第1蓄冷剤停止装置91の阻止実行状態では、蓄冷剤11の搬送方向への移動が阻止される。また、一対のアクチュエータ91a,91bが駆動状態である第1蓄冷剤停止装置91の移動許可状態では、蓄冷剤11の搬送方向への移動が可能となる。
【0045】
上述した第1蓄冷剤停止装置91と同様に、
図6に示すように、第2蓄冷剤停止装置92は一対の第3アクチュエータ92a及び第4アクチュエータ92bを備えており、第3蓄冷剤停止装置93は一対の第5アクチュエータ93a及び第6アクチュエータ93bを備えており、第4蓄冷剤停止装置94は一対の第7アクチュエータ94a及び第8アクチュエータ94bを備えており、第5蓄冷剤停止装置95は一対の第9アクチュエータ95a及び第10アクチュエータ95bを備えており、第6蓄冷剤停止装置96は一対の第11アクチュエータ96a及び第12アクチュエータ96bを備えており、第7蓄冷剤停止装置97は一対の第13アクチュエータ97a及び第14アクチュエータ97bを備えており、第8蓄冷剤停止装置98は一対の第15アクチュエータ98a及び第16アクチュエータ98bを備えている。また、第1蓄冷剤停止装置91を例に挙げて説明したように、第p蓄冷剤停止装置(pは「1」~「8」のいずれか)が阻止実行状態である場合には第p蓄冷剤停止装置が蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止する状態となるとともに、第p蓄冷剤停止装置(pは「1」~「8」のいずれか)が移動許可状態である場合には第p蓄冷剤停止装置が蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止しない状態となる。
【0046】
第1コンベヤ81上の蓄冷剤11が第1蓄冷剤停止装置91を通過している途中で第1蓄冷剤停止装置91が阻止実行状態に切り換えられた場合、当該通過中の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動は継続され、当該蓄冷剤11の次の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動が第1蓄冷剤停止装置91によって阻止される状態となる。第2~第8蓄冷剤停止装置92~98についても上述した第1蓄冷剤停止装置91と同様である。具体的には、コンベヤ81~84上の蓄冷剤11が蓄冷剤停止装置92~98を通過している途中で当該蓄冷剤停止装置92~98が阻止実行状態に切り換えられた場合、当該通過中の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動は継続され、当該蓄冷剤11の次の蓄冷剤11の蓄冷剤搬送方向への移動が当該蓄冷剤停止装置92~98によって阻止される状態となる。
【0047】
図6に示すように、第1プレート101における蓄冷剤搬送出口71c側の端部近傍には、蓄冷剤搬送出口71cに向かって移動する第1コンベヤ81上の蓄冷剤11を検知する第1蓄冷剤検知センサ105と、蓄冷剤搬送出口71cに向かって移動する第2コンベヤ82上の蓄冷剤11を検知する第2蓄冷剤検知センサ106と、蓄冷剤搬送出口71cに向かって移動する第3コンベヤ83上の蓄冷剤11を検知する第3蓄冷剤検知センサ107と、蓄冷剤搬送出口71cに向かって移動する第4コンベヤ84上の蓄冷剤11を検知する第4蓄冷剤検知センサ108とが設けられている。第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108は、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94よりも蓄冷剤搬送方向側(
図1,
図6における右側)に存在している。
【0048】
第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108は第1プレート101の下側に固定されている。また、第1蓄冷剤検知センサ105は第1ベルト部81aの上面から上方に離間させて配置されており、第2蓄冷剤検知センサ106は第2ベルト部82aの上面から上方に離間させて配置されており、第3蓄冷剤検知センサ107は第3ベルト部83aの上面から上方に離間させて配置されており、第4蓄冷剤検知センサ108は第4ベルト部84aの上面から上方に離間させて配置されている。第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108は、超音波の発信から受信までの時間に基づいて距離を計測する超音波センサである。収納制御装置75は、第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108から受信する情報に基づいて蓄冷剤11が検知されている状態であるか否かを把握することができる。
【0049】
第1プレート101における蓄冷剤搬送出口71cとは逆側(
図1,
図6における左側)の端部近傍には、第1蓄冷剤停止装置91よりも手前で第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11を検知する第1蓄冷剤準備検知センサ111と、第2蓄冷剤停止装置92よりも手前で第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11を検知する第2蓄冷剤準備検知センサ112と、第3蓄冷剤停止装置93よりも手前で第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11を検知する第3蓄冷剤準備検知センサ113と、第4蓄冷剤停止装置94よりも手前で第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11を検知する第4蓄冷剤準備検知センサ114とが設けられている。第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114は、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94よりも蓄冷剤搬送方向とは逆側に存在している。
【0050】
第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114は第1プレート101の下側に固定されている。また、第1蓄冷剤準備検知センサ111は第1ベルト部81aの上面から上方に離間させて配置されており、第2蓄冷剤準備検知センサ112は第2ベルト部82aの上面から上方に離間させて配置されており、第3蓄冷剤準備検知センサ113は第3ベルト部83aの上面から上方に離間させて配置されており、第4蓄冷剤準備検知センサ114は第4ベルト部84aの上面から上方に離間させて配置されている。第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114は、超音波の発信から受信までの時間に基づいて距離を計測する超音波センサである。収納制御装置75は、第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114から受信する情報に基づいて蓄冷剤11が検知されている状態であるか否かを把握することができる。
【0051】
次に、第1~第8蓄冷剤停止装置91~98を使用して、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれから蓄冷剤収納装置74のマガジン73に1個の蓄冷剤11を供給する動作について説明する。当該動作は、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤搬送出口71cの先にマガジン73(
図1)が配置されている状態で行われる。
【0052】
まず第1~第4蓄冷剤停止装置91~94が阻止実行状態であるとともに第5~第8蓄冷剤停止装置95~98が移動許可状態である状態において、第1~第4コンベヤ81~84を動作させることにより先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94により停止されている状態とする。収納制御装置75(
図1)は、第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114から受信する第1~第4蓄冷剤準備検知信号に基づいて、先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94により停止されている状態となったことを把握することができる。
【0053】
その後、第5~第8蓄冷剤停止装置95~98を阻止実行状態とする。これにより、第1~第4コンベヤ81~84において先頭から2番目以降の蓄冷剤11の第5~第8蓄冷剤停止装置95~98よりも搬送方向側への移動が阻止されている状態となる。その後、第1~第4コンベヤ81~84の動作が実行されている状況において、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を移動許可状態とする。これにより、第1~第4コンベヤ81~84における2番目以降の蓄冷剤11が第5~第8蓄冷剤停止装置95~98よりも搬送方向側に移動できない状態において、第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11を蓄冷剤搬送出口71cの先に配置されているマガジン73に供給することができる。このように、第1~第4コンベヤ81~84において、先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されているとともに先頭から2番目の蓄冷剤11が第5~第8蓄冷剤停止装置95~98で停止されている状況において、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を移動許可状態として先頭の蓄冷剤11のみをマガジン73に移動可能とすることにより、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73に1個の蓄冷剤11が供給されるようにすることができる。
【0054】
第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108において蓄冷剤11の通過が検出されてから1秒後に、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を阻止実行状態とするとともに、第5~第8蓄冷剤停止装置95~98を移動許可状態とする。第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108において蓄冷剤11の通過が検出されてから第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を阻止実行状態とするまでに1秒の期間が設定されていることにより、第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11がマガジン73に供給される前に第1~第4蓄冷剤停止装置91~94が阻止実行状態となってしまうことが防止されている。また、第5~第8蓄冷剤停止装置95~98によって先頭から2番目以降の蓄冷剤11の第5~第8蓄冷剤停止装置95~98よりも蓄冷剤搬送方向側への移動が規制されている状態で蓄冷剤11をマガジン73にセットする構成であることにより、1つのコンベヤ81~84からマガジン73に複数の蓄冷剤11が供給されてしまうことが防止されている。
【0055】
蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に4個の蓄冷剤11が供給された後、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94が阻止実行状態であるとともに第5~第8蓄冷剤停止装置95~98が移動許可状態である状況において第1~第4コンベヤ81~84が動作している状態に戻る。これにより、先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94により停止されている状態となるようにして、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73に1個の蓄冷剤11を供給するための次の動作を開始可能な状態とすることができる。詳細は後述するが、マガジン73には蓄冷剤11が9段分セットされる。第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73に1個の蓄冷剤11を供給する動作は、マガジン73の全ての段に蓄冷剤11がセットされている状態となるまで、マガジン73において蓄冷剤11のセット対象となる段が更新される度に繰り返される。
【0056】
<コンテナ搬送装置>
次に、蓄冷剤収納システム10におけるコンテナ搬送装置72について説明する。
図8はコンテナ搬送装置72を上から見た平面図である。
図1を参照しながら既に説明したとおり、コンテナ搬送装置72は蓄冷剤搬送装置71よりも蓄冷剤搬送方向側(
図1における右側)に配置されている。
【0057】
図1に示すように、コンテナ搬送装置72は、一対の第1コンベヤフレーム72a及び第2コンベヤフレーム72bを備えている。コンベヤフレーム72a,72bは、当該コンベヤフレーム72a,72bの延在方向(
図1,
図8における上下方向)における複数個所に設けられたコンテナ搬送脚部72cによって、施設の床面から上方に離間させて下から支持されている。コンテナ搬送脚部72cは、施設の床に固定されている。これにより、コンテナ搬送装置72と蓄冷剤搬送装置71との位置ずれが防止されている。
【0058】
第1コンベヤフレーム72a及び第2コンベヤフレーム72bの間には、複数の搬送ローラ72dが回転可能に固定されている。搬送ローラ72dは、コンベヤフレーム72a,72bの延在方向に所定の間隔をあけて配置されている。また、
図5に示すように、搬送ローラ72dの上端は施設の床面から600mmの高さに存在している。
【0059】
コンテナ搬送装置72は電動のローラコンベヤである。
図8に示すように、コンテナ搬送装置72に使用されている搬送ローラ72dのうち約1/3の搬送ローラ72dには搬送用モータ72eが内蔵されている。また、搬送用モータ72eが内蔵されている搬送ローラ72d(モータローラ)のコンテナ搬送方向における前後に配置されているフリーローラ(搬送用モータ72eが内蔵されていない搬送ローラ72d)には、図示しない駆動伝達機構(具体的にはチェーン又はベルト)を介して駆動が伝達される。コンテナ搬送装置72に供給された空のコンテナ12は回転する搬送ローラ72dに案内されてコンテナ搬送方向(
図1,
図8における上方向)に移動する。コンテナ搬送装置72におけるコンテナ搬送方向は、コンベヤフレーム72a,72bの延在方向のうち収納制御装置75から蓄冷剤搬送装置71に向かう方向(
図1,
図8における上方向)である。
【0060】
詳細は後述するが、蓄冷剤収納装置74は、コンテナ搬送装置72において収納実行位置に停止している2つのコンテナ12に対してマガジン73から蓄冷剤11を落下させて収納する。このように、コンテナ搬送装置72では、1度に2つのコンテナ12が蓄冷剤11の収納対象となる。
図1に示すように、コンテナ搬送装置72には、蓄冷剤11の収納対象となる先頭のコンテナ12を先頭収納実行位置に停止させるとともに、収納対象となる先頭から2番目のコンテナ12を2番目収納実行位置に停止させるための対象コンテナ停止装置115が設けられている。先頭収納実行位置とは、先頭のコンテナ12に対して、マガジン73から蓄冷剤11を落下させて収納する動作が実行される位置である。また、2番目収納実行位置とは、先頭から2番目のコンテナ12に対して、マガジン73から蓄冷剤11を落下させて収納する動作が実行される位置である。
図1に示すように、コンテナ12が先頭収納実行位置に停止している状況において、当該先頭のコンテナ12は、蓄冷剤搬送装置71の第1コンベヤ81及び第2コンベヤ82における蓄冷剤搬送出口71c側の端部から蓄冷剤搬送方向に所定の間隔をあけて配置されている状態となる。また、コンテナ12が2番目収納実行位置に停止している状況において、当該先頭から2番目のコンテナ12は、蓄冷剤搬送装置71の第3コンベヤ83及び第4コンベヤ84における蓄冷剤搬送出口71c側の端部から蓄冷剤搬送方向に所定の間隔をあけて配置されている状態となる。
【0061】
図8に示すように、対象コンテナ停止装置115は、板状の対象コンテナストッパ115aと、対象コンテナストッパ115aを昇降可能な対象ストッパ駆動部115bとを備えている。対象ストッパ駆動部115bは可動鉄芯(図示略)を有するソレノイドである。対象コンテナストッパ115aはソレノイドにおける可動鉄芯の先端に固定されている。対象ストッパ駆動部115bは、コンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの下に配置されている。対象コンテナストッパ115aは、搬送ローラ72dと搬送ローラ72dの隙間から上方に突出可能である。対象コンテナストッパ115aは、当該対象コンテナストッパ115aの上端が搬送ローラ72dの上端よりも下方に存在している対象ストッパ待機位置と、対象コンテナストッパ115aの上端が搬送ローラ72dの上端よりも上方に存在している対象停止実行位置との間を移動可能である。
【0062】
対象停止実行位置に配置されている対象コンテナストッパ115aの上端は、搬送ローラ72dの上端よりも50mm上方に存在している。これにより、対象コンテナストッパ115aが対象停止実行位置に配置されている状態において、コンテナ12が搬送方向に移動して対象コンテナストッパ115aに接触した場合、搬送ローラ72dが回転していても当該コンテナ12が搬送方向に移動できない状態となる。また、コンテナ12の搬送方向の後端付近が対象コンテナストッパ115aの上に存在している状態であるとともに搬送ローラ72dの回転が継続されている状態で対象コンテナストッパ115aが対象ストッパ待機位置から対象停止実行位置に移動した場合、当該コンテナ12は搬送ローラ72dの回転によって搬送方向に移動し、当該コンテナ12の次のコンテナ12は対象コンテナストッパ115aに接触して停止する。これにより、対象コンテナストッパ115aよりも搬送方向側に移動すべきコンテナ12が対象コンテナストッパ115aによって足止めされてしまうことが防止されている。
【0063】
図1に示すように、コンテナ搬送装置72には、2番目収納実行位置よりも搬送方向の後側でコンテナ12を待機させるための事前コンテナ停止装置116が設けられている。事前コンテナ停止装置116は、対象コンテナ停止装置115よりもコンテナ搬送方向の逆側(
図1における下側)に配置されている。
【0064】
事前コンテナ停止装置116は、先頭のコンテナ12及び先頭から2番目のコンテナ12、すなわち収納対象となる2つのコンテナ12を残して先頭から3番目以降のコンテナ12の搬送方向への移動を阻止するための装置である。
図8に示すように、事前コンテナ停止装置116は、板状の事前コンテナストッパ116aと、事前コンテナストッパ116aを昇降可能な事前ストッパ駆動部116bとを備えている。事前ストッパ駆動部116bは可動鉄芯(図示略)を有するソレノイドである。事前コンテナストッパ116aはソレノイドにおける可動鉄芯の先端に固定されている。事前ストッパ駆動部116bは、コンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの下に配置されている。事前コンテナストッパ116aは、搬送ローラ72dと搬送ローラ72dの隙間から上方に突出可能である。事前コンテナストッパ116aは、当該事前コンテナストッパ116aの上端が搬送ローラ72dの上端よりも下方に存在している事前ストッパ待機位置と、事前コンテナストッパ116aの上端が搬送ローラ72dの上端よりも上方に存在している事前停止実行位置との間を移動可能である。
【0065】
事前停止実行位置に配置されている事前コンテナストッパ116aの上端は、搬送ローラ72dの上端よりも50mm上方に存在している。これにより、事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されている状態において、コンテナ12が搬送方向に移動して事前コンテナストッパ116aに接触した場合、搬送ローラ72dが回転していても当該コンテナ12が搬送方向に移動できない状態となる。また、コンテナ12の搬送方向の後端付近が事前コンテナストッパ116aの上に存在している状態であるとともに搬送ローラ72dの回転が継続されている状態で事前コンテナストッパ116aが事前ストッパ待機位置から事前停止実行位置に移動した場合、当該コンテナ12は搬送ローラ72dの回転によって搬送方向に移動し、当該コンテナ12の次のコンテナ12は事前コンテナストッパ116aに接触して停止する。
【0066】
次に、収納対象となる2つのコンテナ12の位置ずれを防止するための構成について説明する。先頭のコンテナ12が先頭収納実行位置に停止しているとともに、先頭から2番目のコンテナ12が2番目収納実行位置に停止している状態において、当該先頭から2番目のコンテナ12の後端と事前コンテナストッパ116aとの間隔は60mmである。
図8に示すように、コンテナ搬送装置72には、後方位置決め装置117が設けられている。後方位置決め装置117は、2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の搬送方向とは逆方向(
図1及び
図8における下方向)への移動を規制するための装置である。
【0067】
後方位置決め装置117は、後方位置決めシリンダ117aと、後方位置決めシリンダ117aを固定する後方位置決め脚部117bとを備えている。後方位置決めシリンダ117aはエアシリンダである。後方位置決め脚部117bは、後方位置決めシリンダ117aの下端から施設の床面まで延びている。後方位置決めシリンダ117aは、後方位置決め脚部117bによって床面から上方に離間されている高さ位置に固定されている。後方位置決め脚部117bは、コンベヤフレーム72a,72bを挟んで蓄冷剤搬送装置71とは逆側に配置されている。後方位置決め脚部117bは施設の床に固定されている。これにより、コンベヤフレーム72a,72bに対する後方位置決め装置117の位置ずれが防止されている。
【0068】
後方位置決めシリンダ117aは、中空円筒状の後方位置決め本体部117cと、後方位置決めロッド117dとを備えている。後方位置決め本体部117cは、コンテナ搬送方向に向かって蓄冷剤搬送装置71側に傾斜している。後方位置決めロッド117dの一端側は後方位置決め本体部117cの内部に収容されているとともに、後方位置決めロッド117dの他端側は後方位置決め本体部117cから2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の搬送方向後端に向かう方向に延びている。また、後方位置決めロッド117dの他端側には、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の搬送方向とは逆側への移動を規制するための後方位置決め板117eが固定されている。
【0069】
後方位置決め板117eは、コンテナ搬送装置72により搬送されているコンテナ12に接触しない後方待機位置と、2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の搬送方向における斜め後ろから当該コンテナ12の後端と接触する後方位置決め実行位置との間を移動する。後方位置決めシリンダ117aが非駆動状態である場合には後方位置決め板117eが後方待機位置に配置されている状態となるとともに、後方位置決めシリンダ117aが駆動状態である場合には後方位置決め板117eが後方位置決め実行位置に配置されている状態となる。
【0070】
図1に示すように、コンテナ搬送装置72には、第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119が設けられている。第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119は、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12と、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12との境目付近に配置されている。
【0071】
図8に示すように、第1側方位置決め装置118は、第1側方位置決めシリンダ118aと、第1側方位置決めシリンダ118aを固定する第1側方位置決め脚部118bとを備えている。また、第2側方位置決め装置119は、第2側方位置決めシリンダ119aと、第2側方位置決めシリンダ119aを固定する第2側方位置決め脚部119bとを備えている。第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aはエアシリンダである。第1側方位置決め脚部118bは、第1側方位置決めシリンダ118aの下端から施設の床面まで延びている。第1側方位置決めシリンダ118aは、第1側方位置決め脚部118bによって床面から上方に離間されている高さ位置に固定されている。また、第2側方位置決め脚部119bは、第2側方位置決めシリンダ119aの下端から施設の床面まで延びている。第2側方位置決めシリンダ119aは、第2側方位置決め脚部119bによって床面から上方に離間されている高さ位置に固定されている。また、第1側方位置決め脚部118b及び第2側方位置決め脚部119bは施設の床に固定されている。これにより、コンベヤフレーム72a,72bに対する第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119の位置ずれが防止されている。
【0072】
第1側方位置決め脚部118bは、コンベヤフレーム72a,72bよりも蓄冷剤搬送装置71側(
図1及び
図8における左側)に配置されている。また、第2側方位置決め脚部119bは、コンベヤフレーム72a,72bを挟んで蓄冷剤搬送装置71とは逆側(
図1及び
図8における右側)に配置されている。
【0073】
第1側方位置決めシリンダ118aは、中空円筒状の第1側方位置決め本体部118cと、第1側方位置決めロッド118dとを備えている。第1側方位置決め本体部118cは、コンテナ搬送装置72側に向かって延びている。第1側方位置決めロッド118dの一端側は第1側方位置決め本体部118cの内部に収容されているとともに、第1側方位置決めロッド118dの他端側は第1側方位置決め本体部118cからコンテナ搬送装置72側に延びている。また、第1側方位置決めロッド118dの他端側には、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の蓄冷剤搬送装置71側への移動を規制するための第1側方位置決め板118eが固定されている。
【0074】
第1側方位置決め板118eは、コンテナ搬送装置72により搬送されているコンテナ12に接触しない第1側方待機位置と、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の蓄冷剤搬送装置71側への移動を規制する第1側方位置決め実行位置との間を移動する。第1側方位置決めシリンダ118aが非駆動状態である場合には第1側方位置決め板118eが第1側方待機位置に配置されている状態となるとともに、第1側方位置決めシリンダ118aが駆動状態である場合には第1側方位置決め板118eが第1側方位置決め実行位置に配置されている状態となる。
【0075】
第2側方位置決めシリンダ119aは、中空円筒状の第2側方位置決め本体部119cと、第2側方位置決めロッド119dとを備えている。第2側方位置決め本体部119cは、コンテナ搬送装置72側に向かって延びている。第2側方位置決めロッド119dの一端側は第2側方位置決め本体部119cの内部に収容されているとともに、第2側方位置決めロッド119dの他端側は第2側方位置決め本体部119cからコンテナ搬送装置72側に延びている。また、第2側方位置決めロッド119dの他端側には、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の蓄冷剤搬送装置71側への移動を規制するための第2側方位置決め板119eが固定されている。
【0076】
第2側方位置決め板119eは、コンテナ搬送装置72により搬送されているコンテナ12に接触しない第2側方待機位置と、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12の蓄冷剤搬送装置71側への移動を規制する第2側方位置決め実行位置との間を移動する。第2側方位置決めシリンダ119aが非駆動状態である場合には第2側方位置決め板119eが第2側方待機位置に配置されている状態となるとともに、第2側方位置決めシリンダ119aが駆動状態である場合には第2側方位置決め板119eが第2側方位置決め実行位置に配置されている状態となる。
【0077】
第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eは、収納実行位置に停止している先頭のコンテナ12の前端近傍から2番目のコンテナ12の後端近傍に亘って延在している。また、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eの上端は、収納対象となる2つのコンテナ12の高さ方向における中央よりも上側に存在している。
【0078】
図8に示すように、コンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの下側には、先頭収納実行位置に存在しているコンテナ12を検知可能である先頭コンテナ検知センサ121と、2番目収納実行位置に存在しているコンテナ12を検知可能である2番目コンテナ検知センサ122と、事前コンテナストッパ116aにより搬送方向への移動が阻止されている状態のコンテナ12を検知可能である事前コンテナ検知センサ123とが設けられている。また、コンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの下側において、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の間には、中間コンテナ検知センサ124が設けられている。中間コンテナ検知センサ124は、2番目収納実行位置において蓄冷剤11が収納された後、先頭コンテナ検知センサ121側に向かって移動しているコンテナ12を検知可能である。コンテナ検知センサ121~124は、超音波の発信から受信までの時間に基づいて距離を計測する超音波センサである。収納制御装置75は、コンテナ検知センサ121~124から受信する情報に基づいてコンテナ12が検知されている状態であるか否かを把握することができる。
【0079】
2番目コンテナ検知センサ122は、先頭コンテナ検知センサ121から搬送方向とは逆側(
図1及び
図8における下側)に、コンテナ12における長手方向の寸法(380mm)よりもひと回り大きい400mmの間隔をあけて配置されているとともに、事前コンテナ検知センサ123は、2番目コンテナ検知センサ122から搬送方向とは逆側に、コンテナ12における長手方向の寸法(380mm)よりも大きい420mmの間隔をあけて配置されている。また、先頭コンテナ検知センサ121と中間コンテナ検知センサ124との間の距離、及び中間コンテナ検知センサ124と2番目コンテナ検知センサ122との間の距離は、コンテナ12における長手方向の寸法よりも短い距離である。
【0080】
先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12及び2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12に対して蓄冷剤11が収納された後、当該2つのコンテナ12はコンテナ搬送方向に移動する。先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の間の距離がコンテナ12における長手方向の寸法よりも長いため、2番目のコンテナ12が先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の間に存在している場合、当該2番目のコンテナ12がこれら2つのコンテナ検知センサ121,122では検知できない状態となってしまう。これに対して、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の間に中間コンテナ検知センサ124が設けられている。これにより、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の間にコンテナ12が存在している状態であるか否かを把握可能となっている。
【0081】
次に、対象コンテナ停止装置115及び事前コンテナ停止装置116を使用して、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に2つのコンテナ12が停止している状態とするための動作について説明する。
図9(a)~
図9(g)はコンテナ搬送装置72におけるコンテナ12の動きを説明するための説明図である。
【0082】
まず、
図9(a)に示すように、対象コンテナストッパ115aが対象停止実行位置に配置されているとともに、事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されている状態で、搬送ローラ72dを回転させることによりコンテナ搬送装置72に供給される空のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aに接触して停止している状態とする。収納制御装置75は、事前コンテナ検知センサ123によってコンテナ12が検知されている状態となることにより、コンテナ12が事前コンテナストッパ116aに接触して停止している状態であることを把握することができる。
【0083】
その後、
図9(b)に示すように、搬送ローラ72dの回転が継続されている状況において、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げる。これにより、事前コンテナストッパ116aに接触して待機していた1個のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aよりも対象コンテナストッパ115a側に移動する。事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げてから1秒経過後に、
図9(c)に示すように、事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に戻す。これにより、事前コンテナストッパ116aよりも対象コンテナストッパ115a側に移動したコンテナ12の次のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aにより搬送方向に移動できない状態となる。その後、収納制御装置75は、先頭コンテナ検知センサ121にてコンテナ12が検知されている状態となったことに基づいて、先頭のコンテナ12が対象コンテナストッパ115aに接触して停止している状態となったことを把握することができる。
【0084】
その後、2番目コンテナ検知センサ122にてコンテナ12が検知されていない状態であるとともに、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されていない状態である場合には、搬送ローラ72dの回転が継続されている状態において、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されている状態となるまで待機する。また、2番目コンテナ検知センサ122にてコンテナ12が検知されていない状態である場合、すなわち2番目収納実行位置に先頭から2番目のコンテナ12が存在していない状態である場合には、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されている状態であることを条件として、
図9(d)に示すように、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げる。これにより、事前コンテナストッパ116aに接触して待機していた1個のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aよりも搬送方向側に移動する。事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げてから1秒経過後に、
図9(e)に示すように、事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に戻す。これにより、事前コンテナストッパ116aよりも対象コンテナストッパ115a側に移動したコンテナ12の次のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aにより搬送方向に移動できない状態となる。収納制御装置75は、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122にてコンテナ12が検知されている状態となったことに基づいて、収納実行位置に先頭のコンテナ12及び先頭から2番目のコンテナ12が停止している状態、すなわち収納対象となる2つのコンテナ12が収納実行位置に停止している状態となったことを把握することができる。
【0085】
上述したとおり、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げ、1秒経過後に事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に戻す動作は、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されている状態であることを条件として実行される。事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されていない状態である場合には、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検知されている状態となるまで待機する構成であることにより、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に下げ、1秒経過後に事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に戻す動作が行われても事前コンテナストッパ116aより対象コンテナストッパ115a側に移動するコンテナ12が発生しない可能性が低減されている。
【0086】
収納制御装置75は、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122にてコンテナ12が検知されている状態となった場合、すなわち先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置にコンテナ12が停止している状態となった場合に、搬送ローラ72dの回転を停止させる。これにより、収納対象となる2つのコンテナ12の位置ずれが発生してしまう可能性が低減される。
【0087】
次に、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eを使用して2つのコンテナ12が先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に固定されている状態とするための動作について説明する。
【0088】
図8に示すように、対象コンテナストッパ115aが対象停止実行位置に配置され、搬送ローラ72dの回転が停止した後に、後方位置決め板117eが後方位置決め実行位置に配置されることにより、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の搬送方向における後端が後方位置決め板117eと接触している状態となる。これにより、収納対象となる2つのコンテナ12のコンテナ搬送方向とは逆側への位置ずれが防止されている状態となる。また、対象コンテナストッパ115aが対象停止実行位置に配置されている状態であるため、収納対象となる2つのコンテナ12のコンテナ搬送方向への位置ずれも防止されている状態である。
【0089】
対象コンテナストッパ115a及び後方位置決め板117eにより2つのコンテナ12の搬送方向における前後方向の移動が規制されている状態となった後、第1側方位置決め板118eが第1側方位置決め位置に配置されるとともに、第2側方位置決め板119eが第2側方位置決め位置に配置されることにより、当該2つのコンテナ12の蓄冷剤搬送装置71側への位置ずれ及び蓄冷剤搬送装置71とは逆側への位置ずれが規制されている状態となる。
【0090】
このように、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eにより2つのコンテナ12が先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に固定されている状態で、当該2つのコンテナ12に対してマガジン73に収容されている蓄冷剤11を落下させて収納する動作が実行される。これにより、コンテナ12内の収納領域62a~62i,63a~63i(
図3)からずれた位置に蓄冷剤11が落下してしまう可能性が低減されている。
【0091】
次に、収納対象である2つのコンテナ12に対して蓄冷剤11が収納された後、当該2つのコンテナ12をコンテナ搬送装置72の下流に搬出するための動作について説明する。
【0092】
詳細は後述するが、2つのコンテナ12に対してマガジン73から蓄冷剤11が収納された後、マガジン73は上昇してコンテナ12に接触しない状態となる。マガジン73が上昇した後、第1側方位置決め板118eが第1側方待機位置に戻り、第2側方位置決め板119eが第2側方待機位置に戻り、後方位置決め板117eが後方待機位置に戻る。そして、
図9(f)に示すように、対象コンテナストッパ115aが対象停止待機位置に配置されている状態とするとともに、搬送ローラ72dの回転を開始する。これにより、蓄冷剤11が収納された2つのコンテナ12が搬送方向に移動する。収納制御装置75は、先頭コンテナ検知センサ121にてコンテナ12が検知されていない状態となった後、1秒が経過した場合に、
図9(g)に示すように、対象コンテナストッパ115aを対象停止実行位置に配置する。これにより、蓄冷剤11が収納されたコンテナ12を対象コンテナ停止装置115よりも下流に搬出することができるとともに、次に収納対象となるコンテナ12を収納実行位置にセットするための準備が整っている状態となる。
【0093】
このように、コンテナ搬送装置72は、収納対象となる2つのコンテナ12を収納実行位置に配置し、当該2つのコンテナ12に蓄冷剤11が収納されて収納実行位置から搬出された後に、次の2つのコンテナ12を収納実行位置に配置する。これにより、収納実行位置に空のコンテナ12が2つずつ供給されるようにすることができる。
【0094】
<蓄冷剤収納装置>
次に、蓄冷剤収納装置74の構成について説明する。蓄冷剤収納装置74は、上述した蓄冷剤搬送装置71からマガジン73にセットされる蓄冷剤11を、上述したコンテナ搬送装置72において先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止している空のコンテナ12に収納する装置である。既に説明したとおり、蓄冷剤収納装置74は、蓄冷剤搬送装置71から供給される蓄冷剤11がセットされるマガジン73を備えている。
図1に示すように、マガジン73は、マガジン支持部125により回転可能に支持されている。マガジン支持部125は、水平アーム126に固定されており、水平アーム126は昇降テーブル127に固定されている。また、蓄冷剤収納装置74は、支柱128に沿って昇降テーブル127を昇降可能とする昇降機構129と、支柱128が固定されている台座131をコンテナ搬送装置72側又はコンテナ搬送装置72とは逆側に向けて走行可能とする走行機構132とを備えている。
【0095】
<マガジンの構成>
まずマガジン73の構成について説明する。
図1に示すように、マガジン73は、蓄冷剤搬送装置71から供給される蓄冷剤11をマガジン73の内部に進入させるためのマガジン入口73aと、マガジン73に収容されている蓄冷剤11をコンテナ12に落下させるためのマガジン出口73bとを備えている。マガジン出口73bは、マガジン入口73aとは逆側に設けられている。蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11がセットされる状況において、マガジン73の姿勢は蓄冷剤収容姿勢である。蓄冷剤収容姿勢は、マガジン入口73aが蓄冷剤搬送装置71側に向けて開放されている状態となるとともに、マガジン出口73bが蓄冷剤搬送装置71とは逆側に向いている状態となる姿勢である。蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かう方向は水平方向である。また、マガジン73に収容されている蓄冷剤11をコンテナ12に落下させて当該蓄冷剤11をコンテナ12に収納する状況において、マガジン73の姿勢は蓄冷剤落下姿勢である。蓄冷剤落下姿勢は、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を90度回転させた後の姿勢であり、マガジン入口73aが上を向いているとともにマガジン出口73bが下を向いている姿勢である。蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かう方向は垂直方向である。
【0096】
図10は蓄冷剤収容姿勢のマガジン73をマガジン入口73a側から見た正面図であり、
図11は蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を上から見た平面図である。マガジン73は金属製である。
図10に示すように、マガジン73は、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12に収納される18個(2列及び9行)の蓄冷剤11を収容可能な先頭側マガジンユニット137と、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12に収納される18個(2列及び9行)の蓄冷剤11を収容可能な後側マガジンユニット138とを備えている。先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138は並設されている。また、先頭側マガジンユニット137は、後側マガジンユニット138よりもコンテナ搬送方向側(
図1における上側、
図10における左側)に存在している。
【0097】
マガジン73は、一対の平行な板状の共通表ガイド141及び共通裏ガイド142を備えている。共通表ガイド141及び共通裏ガイド142は略矩形である。また、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142の厚さ寸法は6mmである。蓄冷剤収容姿勢において、共通表ガイド141は先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の上側の外壁であるとともに、共通裏ガイド142は先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の下側の外壁である。
【0098】
先頭側マガジンユニット137は、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142に直交する平行な板状の先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144及び先頭側中央ガイド147を備えている。先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144及び先頭側中央ガイド147は略矩形である。先頭側第1側方ガイド143は、先頭側マガジンユニット137におけるコンテナ搬送方向側(
図1における上側、
図10における左側)の外壁であるとともに、マガジン73におけるコンテナ搬送方向側の外壁である。また、先頭側第2側方ガイド144は、先頭側マガジンユニット137におけるコンテナ搬送方向とは逆側(
図1における下側、
図10における右側)の外壁である。マガジン73において、先頭側第2側方ガイド144よりもコンテナ搬送方向とは逆側には後側マガジンユニット138が存在している。また、先頭側中央ガイド147は、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144の中間位置に配置されている。このように、先頭側マガジンユニット137には、先頭側中央ガイド147を挟んで一対の先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144が存在している。先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144の厚さ寸法は6mmであるとともに、先頭側中央ガイド147の厚さ寸法は36mmである。
【0099】
図10に示すように、先頭側マガジンユニット137において、先頭側第1側方ガイド143は、先頭側中央ガイド147からコンテナ搬送方向側(
図10における左側)に、
図2(a)を参照しながら既に説明した蓄冷剤11における短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔(具体的には150mm)をあけて配置されている。また、先頭側第2側方ガイド144は、先頭側中央ガイド147からコンテナ搬送方向とは逆側に、当該蓄冷剤11の短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔(150mm)をあけて配置されている。これにより、先頭側中央ガイド147よりも先頭側第1側方ガイド143側及び先頭側中央ガイド147よりも先頭側第2側方ガイド144側に蓄冷剤11を収容可能となっている。
【0100】
先頭側マガジンユニット137では、共通表ガイド141、共通裏ガイド142、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側中央ガイド147により9個の蓄冷剤11を収容可能な先頭側第1収容空間133が区画されているとともに、共通表ガイド141、共通裏ガイド142、先頭側中央ガイド147及び先頭側第2側方ガイド144により9個の蓄冷剤11を収容可能な先頭側第2収容空間134が区画されている。このように、先頭側中央ガイド147を挟んで先頭側第1側方ガイド143側(コンテナ搬送方向側)に先頭側第1収容空間133が設けられているとともに先頭側第2側方ガイド144側(コンテナ搬送方向とは逆側)に先頭側第2収容空間134が設けられていることにより、先頭側マガジンユニット137が18個の蓄冷剤11を収容可能となっている。
【0101】
後側マガジンユニット138の構成は先頭側マガジンユニット137の構成と同様である。具体的には、後側マガジンユニット138は、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142に直交する平行な板状の後側第1側方ガイド145、後側第2側方ガイド146及び後側中央ガイド148を備えている。後側第1側方ガイド145、後側第2側方ガイド146及び後側中央ガイド148は略矩形である。後側第1側方ガイド145は、後側マガジンユニット138におけるコンテナ搬送方向側(
図1における上側、
図10における左側)の外壁である。マガジン73において、後側第1側方ガイド145よりもコンテナ搬送方向側には先頭側マガジンユニット137が存在している。また、後側第2側方ガイド146は、後側マガジンユニット138におけるコンテナ搬送方向とは逆側(
図1における下側、
図10における右側)の外壁であるとともに、マガジン73におけるコンテナ搬送方向とは逆側の外壁である。また、後側中央ガイド148は、後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146の中間位置に配置されている。このように、後側マガジンユニット138には、後側中央ガイド148を挟んで一対の後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146が存在している。後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146の厚さ寸法は6mmであるとともに、後側中央ガイド148の厚さ寸法は36mmである。
【0102】
先頭側マガジンユニット137と同様に、後側マガジンユニット138において、後側第1側方ガイド145は、後側中央ガイド148からコンテナ搬送方向側に、蓄冷剤11の短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔(具体的には150mm)をあけて配置されているとともに、後側第2側方ガイド146は、後側中央ガイド148からコンテナ搬送方向とは逆側に、蓄冷剤11の短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔(150mm)をあけて配置されている。これにより、後側中央ガイド148よりも後側第1側方ガイド145側及び後側中央ガイド148よりも後側第2側方ガイド146側に蓄冷剤11を収容可能となっている。
【0103】
後側マガジンユニット138では、共通表ガイド141、共通裏ガイド142、後側第1側方ガイド145及び後側中央ガイド148により9個の蓄冷剤11を収容可能な後側第1収容空間135が区画されているとともに、共通表ガイド141、共通裏ガイド142、後側中央ガイド148及び後側第2側方ガイド146により9個の蓄冷剤11を収容可能な後側第2収容空間136が区画されている。このように、後側中央ガイド148を挟んで後側第1側方ガイド145側(コンテナ搬送方向側)に後側第1収容空間135が設けられているとともに後側第2側方ガイド146側(コンテナ搬送方向とは逆側)に後側第2収容空間136が設けられていることにより、後側マガジンユニット138が18個の蓄冷剤11を収容可能となっている。
【0104】
先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144、後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146のマガジン入口73aからマガジン出口73bに向かう方向の寸法は340mmである。また、先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148のマガジン入口73aからマガジン出口73bに向かう方向の寸法は500mmである。
図11に示すように、中央ガイド147,148は、側方ガイド143~146よりもマガジン出口73b側に突出している。
【0105】
先頭側第2側方ガイド144は、後側第1側方ガイド145からコンテナ搬送方向側に42mmの間隔をあけて配置されている。当該42mmの間隔は、蓄冷剤11の短手方向の寸法(140mm)よりも短い間隔である。先頭側第2側方ガイド144及び後側第1側方ガイド145の間に蓄冷剤11は収容されない。
【0106】
先頭側マガジンユニット137は、蓄冷剤収容姿勢において、先頭側第1収容空間133を上下方向(具体的には共通表ガイド141から共通裏ガイド142に向かう方向)に9段で区画する第1先頭側仕切り板151~第8先頭側仕切り板158を備えている。第1~第8先頭側仕切り板151~158は、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142に平行である。また、第1~第8先頭側仕切り板151~158の板厚は2mmである。先頭側第1収容空間133には、9個の蓄冷剤11が略水平姿勢で収容される。第1先頭側仕切り板151は共通表ガイド141から共通裏ガイド142側に28mmの間隔をあけて配置されている。28mmは、既に説明した蓄冷剤11の厚さ寸法(25mm)よりもひと回り大きい間隔である。また、第(n+1)先頭側仕切り板(nは「1」~「7」のいずれか)は第n先頭側仕切り板から共通裏ガイド142側に28mmの間隔をあけて配置されている。また、第8先頭側仕切り板158は共通裏ガイド142から共通表ガイド141側に28mmの間隔をあけて配置されている。これにより、共通表ガイド141、共通裏ガイド142、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側中央ガイド147により区画される先頭側第1収容空間133に、1列及び9段で蓄冷剤11を収容可能となっている。先頭側第1収容空間133の各段には1個の蓄冷剤11が収容される。
【0107】
先頭側第1収容空間133と同様に、先頭側第2収容空間134、後側第1収容空間135及び後側第2収容空間136は上下方向に9段で区画されている。先頭側第2収容空間134、後側第1収容空間135及び後側第2収容空間136のそれぞれには9個の蓄冷剤11が略水平姿勢で収容される。先頭側マガジンユニット137は、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、先頭側第2収容空間134を上下方向に9段で区画する第11先頭側仕切り板161~第18先頭側仕切り板168を備えている。また、後側マガジンユニット138は、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、後側第1収容空間135を上下方向に9段で区画する第1後側仕切り板171~第8後側仕切り板178を備えているとともに、後側第2収容空間136を上下方向に9段で区画する第11後側仕切り板181~第18後側仕切り板188を備えている。第11~第18先頭側仕切り板161~168、第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188は、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142に平行である。また、第11~第18先頭側仕切り板161~168、第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188の板厚は2mmである。第11先頭側仕切り板161、第1後側仕切り板171及び第11後側仕切り板181は共通表ガイド141から共通裏ガイド142側に28mmの間隔をあけて配置されている。また、第(q+1)先頭側仕切り板(qは「11」~「17」のいずれか)は第q仕切り板から共通裏ガイド142側に28mmの間隔をあけて配置されているとともに、第(r+1)後側仕切り板(rは「1」~「7」及び「11」~「17」のいずれか)は第r仕切り板から共通裏ガイド142側に28mmの間隔をあけて配置されている。また、第18先頭側仕切り板168、第8後側仕切り板178及び第18後側仕切り板188は共通裏ガイド142から共通表ガイド141側に28mmの間隔をあけて配置されている。これにより、先頭側第2収容空間134、後側第1収容空間135及び後側第2収容空間136のそれぞれに1列及び9段で蓄冷剤11を収容可能となっている。先頭側第2収容空間134、後側第1収容空間135及び後側第2収容空間136の各段には1個の蓄冷剤11が収容される。このように、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73には、4列及び9段で36個の蓄冷剤11が収容される。
【0108】
蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、p段目(pは「1」~「8」のいずれか)の蓄冷剤11の収容位置は、先頭側第1収容空間133、先頭側第2収容空間134、後側第1収容空間135及び後側第2収容空間136において同じ高さ位置に存在している。pが「1」の場合について例示すると、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、先頭側第1収容空間133の1段目、先頭側第2収容空間134の1段目、後側第1収容空間135の1段目及び後側第2収容空間136の1段目の蓄冷剤11の収容位置は、同じ高さ位置に存在している。このように、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、各段における蓄冷剤11の収容位置が、各収容空間133~136において同じ高さ位置に存在している構成であることにより、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に1段分(4個)の蓄冷剤11をセットする動作が複雑化してしまうことが防止されている。
【0109】
既に説明したとおり、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11がセットされる状況において、マガジン73の姿勢は蓄冷剤収容姿勢である。
図1に示すように、当該状況において、先頭側第1収容空間133は蓄冷剤搬送装置71の第1コンベヤ81から蓄冷剤搬送方向(
図1における右方向)に所定の間隔をおいた位置に存在している。先頭側第1収容空間133に収納される9個の蓄冷剤11は、コンテナ搬送装置72の先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の第11~第19収納領域63a~63i(
図3)に収納される。また、当該状況において、先頭側第2収容空間134は第2コンベヤ82から蓄冷剤搬送方向(
図1における右方向)に所定の間隔をおいた位置に存在している。先頭側第2収容空間134に収納される9個の蓄冷剤11は、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の第1~第9収納領域62a~62i(
図3)に収納される。さらにまた、当該状況において、後側第1収容空間135は第3コンベヤ83から蓄冷剤搬送方向に所定の間隔をおいた位置に存在している。後側第1収容空間135に収納される9個の蓄冷剤11は、コンテナ搬送装置72の2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の第11~第19収納領域63a~63iに収納される。また、当該状況において、後側第2収容空間136は第4コンベヤ84から蓄冷剤搬送方向に所定の間隔をおいた位置に存在している。後側第2収容空間136に収納される9個の蓄冷剤11は、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の第1~第9収納領域62a~62iに収納される。
【0110】
次に、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢である状況において、マガジン73に収容されている蓄冷剤11が支持される状態と、当該蓄冷剤11が支持されずに落下する状態とを切り換え可能とする構成について説明する。
図11に示すように、マガジン73は、金属製の先頭側回動部材191、中間回動部材192及び後側回動部材193を備えている。先頭側回動部材191は、先頭側マガジンユニット137において、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側中央ガイド147の間に収容されている蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動を規制可能とする先頭側第1ストッパ部194を備えている。また、中間回動部材192は、先頭側マガジンユニット137において先頭側中央ガイド147及び先頭側第2側方ガイド144の間に収容されている蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動を規制可能とする先頭側第2ストッパ部195と、後側マガジンユニット138において後側第1側方ガイド145及び後側中央ガイド148の間に収容されている蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動を規制可能とする後側第1ストッパ部196とを備えている。また、後側回動部材193は、後側マガジンユニット138において、後側中央ガイド148及び後側第2側方ガイド146の間に収容されている蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動を規制可能とする後側第2ストッパ部197を備えている。また、マガジン73には、先頭側回動部材191を回動可能に固定するための先頭側回動軸201と、中間回動部材192を回動可能に固定するための中間回動軸202と、後側回動部材193を回動可能に固定するための後側回動軸203とが設けられている。これらの回動軸201~203は金属製である。
【0111】
既に説明したとおり、先頭側マガジンユニット137において、先頭側第1側方ガイド143はコンテナ搬送方向側(
図10における左側、
図11における右側)の外壁であるとともに、先頭側第2側方ガイド144はコンテナ搬送方向とは逆側の外壁である。また、既に説明したとおり、後側マガジンユニット138において、後側第1側方ガイド145は後側マガジンユニット138の外壁であるとともに、後側第2側方ガイド146はコンテナ搬送方向とは逆側の外壁である。先頭側回動軸201は先頭側第1側方ガイド143の外側(先頭側第1収容空間133とは逆側)に配置されている。また、中間回動軸202は、先頭側第2側方ガイド144及び後側第1側方ガイド145の間に配置されている。さらにまた、後側回動軸203は後側第2側方ガイド146の外側(後側第2収容空間136とは逆側)に配置されている。先頭側回動軸201、中間回動軸202及び後側回動軸203は、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142におけるマガジン出口73b側の端部からマガジン入口73a側に80mmの距離をおいた位置に配置されている。
【0112】
既に説明したとおり、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、共通表ガイド141は先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の上側の外壁であるとともに、共通裏ガイド142は先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の下側の外壁である。回動軸201~203は、共通表ガイド141近傍から共通裏ガイド142近傍まで延在している。先頭側回動軸201における共通表ガイド141側の端部は先頭表側固定板204に固定されており、当該先頭表側固定板204は共通表ガイド141の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。また、先頭側回動軸201における共通裏ガイド142側の端部は先頭裏側固定板205(
図10)に固定されており、当該先頭裏側固定板205は共通裏ガイド142の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。また、中間回動軸202における共通表ガイド141側の端部は中間表側固定板206に固定されており、当該中間表側固定板206は共通表ガイド141の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。また、中間回動軸202における共通裏ガイド142側の端部は中間裏側固定板207(
図10)に固定されており、当該中間裏側固定板207は共通裏ガイド142の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。さらにまた、後側回動軸203における共通表ガイド141側の端部は後表側固定板208に固定されており、当該後表側固定板208は共通表ガイド141の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。また、後側回動軸203における共通裏ガイド142側の端部は後裏側固定板209(
図10)に固定されており、当該後裏側固定板209は共通裏ガイド142の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。
【0113】
図10に示すように、マガジン73には、先頭側第1ストッパ部194(
図11)を開閉させる一対の第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212と、先頭側第2ストッパ部195(
図11)を開閉させる一対の第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214と、後側第1ストッパ部196(
図11)を開閉させる一対の第1後表側シリンダ215及び第1後裏側シリンダ216と、後側第2ストッパ部197(
図11)を開閉させる一対の第2後表側シリンダ217及び第2後裏側シリンダ218とが設けられている。シリンダ211~218は電動シリンダである。表側シリンダ211,213,215,217は共通表ガイド141の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されているとともに、裏側シリンダ212,214,216,218は共通裏ガイド142の外側(収容空間133~136とは逆側)に固定されている。
【0114】
図12(a)は蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を先頭側第1側方ガイド143側から見た側面図である。
図11に示すように、先頭側回動部材191は、先頭側第1ストッパ部194よりもマガジン入口73a側に、略円筒状の先頭側ストッパ固定部221を備えている。先頭側ストッパ固定部221は、先頭側回動部材191を先頭側回動軸201に固定するための固定部である。
図12(a)に示すように、先頭側ストッパ固定部221は、共通表ガイド141よりも外側(収容空間133~136とは逆側)から共通裏ガイド142よりも外側(収容空間133~136とは逆側)まで延在している。
図11に示すように、先頭側回動部材191は、先頭側ストッパ固定部221に先頭側回動軸201が挿通されている状態で、先頭側回動軸201に固定されている。これにより、先頭側回動部材191が先頭側回動軸201の周りを回動可能となっている。
【0115】
図12(a)に示すように、先頭側第1ストッパ部194は、先頭側ストッパ固定部221からマガジン出口73b側に延びている板状の先頭側第1ストッパ本体部194aを備えている。また、先頭側第1ストッパ本体部194aの回動先端側には、先頭側中央ガイド147(
図11)側に突出させて設けられた先頭側第1突出部194b(
図11)が一体形成されている。先頭側第1突出部194bは、共通表ガイド141及び第1先頭側仕切り板151(
図10)の間の位置から、共通裏ガイド142及び第8先頭側仕切り板158(
図10)の間の位置まで延在している。また、先頭側第1側方ガイド143には、先頭側第1突出部194bを挿通可能な先頭側第1貫通孔143aが形成されており、先頭側第1突出部194bは先頭側第1貫通孔143aに挿通されている。
【0116】
図10に示すように、第1先頭表側シリンダ211は第1先頭表側ロッド211aを備えているとともに、第1先頭裏側シリンダ212は第1先頭裏側ロッド212aを備えている。
図11に示すように、第1先頭表側シリンダ211の第1先頭表側ロッド211aとは逆側の端部は第1先頭表側回動軸231に回動可能に固定されており、当該第1先頭表側回動軸231は軸線が共通表ガイド141の外側の板面(先頭側第1収容空間133とは逆側の板面)に直交する態様で共通表ガイド141の外側に固定されている。また、第1先頭表側ロッド211aの先端部は板状の第1先頭表側接続片232に固定されているとともに、当該第1先頭表側接続片232は先頭側第1ストッパ本体部194aの共通表ガイド141側の端部に固定されている。このように、第1先頭表側ロッド211aの先端部は第1先頭表側接続片232を介して先頭側第1ストッパ本体部194aに固定されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭表側ロッド211aは、先頭側第1側方ガイド143に向けてマガジン出口73b側に傾斜している。第1先頭表側シリンダ211と同様に、第1先頭裏側シリンダ212の第1先頭裏側ロッド212aとは逆側の端部は第1先頭裏側回動軸(図示略)に回動可能に固定されており、当該第1先頭裏側回動軸は軸線が共通裏ガイド142の外側の板面(先頭側第1収容空間133とは逆側の板面)に直交する態様で共通裏ガイド142の外側に固定されている。また、第1先頭裏側ロッド212aの先端部は板状の第1先頭裏側接続片233に固定されているとともに、当該第1先頭裏側接続片233は先頭側第1ストッパ本体部194aの共通裏ガイド142側の端部に固定されている。このように、第1先頭裏側ロッド212aの先端部は第1先頭裏側接続片233を介して先頭側第1ストッパ本体部194aに固定されている。第1先頭裏側シリンダ212及び第1先頭裏側ロッド212aは、先頭側第1側方ガイド143に向けてマガジン出口73b側に傾斜している。第1先頭表側ロッド211a及び第1先頭裏側ロッド212aは、先頭側第1ストッパ本体部194aを先頭側マガジンユニット137の外側(先頭側第1収容空間133とは逆側)に押すことにより先頭側第1ストッパ部194を閉鎖位置から開放位置に移動させるとともに、先頭側第1ストッパ本体部194aを先頭側マガジンユニット137の内側(先頭側第1収容空間133側)に引くことにより先頭側第1ストッパ部194を開放位置から閉鎖位置に移動させる。
【0117】
図11に示すように、第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212(
図10)が非駆動状態である場合、先頭側回動部材191は閉鎖位置に配置されている。そして、先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置に存在している状態において、先頭側第1貫通孔143aに挿通されている先頭側第1突出部194bは先頭側第1側方ガイド143よりも先頭側中央ガイド147側に突出している。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において先頭側第1収容空間133に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第1側方ガイド143側の隅角が先頭側第1突出部194bに接触して支持される状態、すなわち蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動が規制されている状態となっている。
【0118】
第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が駆動状態に切り換えられた場合、先頭側回動部材191は先頭側回動軸201を中心として開放位置まで、先頭側第1側方ガイド143とは逆側に回転する(
図15参照)。そして、先頭側第1ストッパ部194が開放位置に存在している状態では、先頭側第1貫通孔143aに挿通されている先頭側第1突出部194bが先頭側第1側方ガイド143よりも先頭側中央ガイド147側に突出していない状態となる。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において先頭側第1収容空間133に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第1側方ガイド143側の隅角が先頭側第1突出部194bに接触しない状態、すなわち蓄冷剤11をマガジン出口73b側から落下させることが可能な状態となる。また、第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が非駆動状態に切り換えられた場合、先頭側回動部材191が閉鎖位置に配置されている状態に戻る。
【0119】
図12(a)に示すように、先頭側第1側方ガイド143において先頭側第1貫通孔143aよりもマガジン出口73b側は、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢となった場合に、先頭側第1収容空間133から落下する蓄冷剤11における先頭側第1側方ガイド143側の側縁部11e(
図11)をガイドする先頭側第1落下ガイド部143bとなっている。先頭側第1落下ガイド部143bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(a)における左方向)の長さ寸法は80mmである。また、先頭側中央ガイド147は、先頭側中央落下ガイド部147bを備えている。先頭側中央落下ガイド部147bは、先頭側第1収容空間133から落下する蓄冷剤11における先頭側中央ガイド147側の側縁部11d(
図11)をガイドする。先頭側中央落下ガイド部147bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(a)における左方向)の長さ寸法は250mmである。先頭側中央落下ガイド部147bのガイド方向の長さ寸法は、蓄冷剤11の長手方向の長さ寸法(220mm)よりも大きい。これにより、先頭側第1収容空間133から落下する蓄冷剤11の先頭側中央ガイド147側に区画壁が設けられていない容器、又は当該蓄冷剤11の先頭側中央ガイド147側に設けられている区画壁の突出寸法が抑えられている容器に対して蓄冷剤11を落下させる場合に、当該蓄冷剤11の落下位置が先頭側中央ガイド147側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0120】
図12(b)は
図10におけるC-C線断面図であり、
図12(c)は
図10におけるD-D線断面図である。
図11及び
図12(b)に示すように、共通表ガイド141において、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の間には、中間回動部材192及び中間回動軸202をマガジン出口73b側から進入させることを可能とする共通表側凹部141aが設けられている。
図11に示すように、共通表側凹部141aは、共通表ガイド141のマガジン出口73b側の端部がマガジン入口73a側に凹む態様で形成されている。共通表ガイド141と同様に、共通裏ガイド142において、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の間には、中間回動部材192及び中間回動軸202をマガジン出口73b側から進入させることを可能とする共通裏側凹部142a(
図12(b)及び
図12(c))が設けられている。共通裏側凹部142aは、共通裏ガイド142のマガジン出口73b側の端部がマガジン入口73a側に凹む態様で形成されている。このように、共通表側凹部141a及び共通裏側凹部142aが設けられていることにより、中間回動軸202を共通表ガイド141及び共通裏ガイド142のマガジン出口73b側の端部よりもマガジン入口73a側に配置することができる。
【0121】
図11に示すように、中間回動部材192において、先頭側第2ストッパ部195及び後側第1ストッパ部196のマガジン入口73a側には、半円筒状の中間ストッパ固定部222が一体形成されている。このように、中間ストッパ固定部222によって先頭側第2ストッパ部195のマガジン入口73a側と後側第1ストッパ部196のマガジン入口73a側とが接続されている。
図10に示すように、中間ストッパ固定部222は、中間回動部材192を中間回動軸202に固定するための固定部である。中間ストッパ固定部222は、共通表ガイド141よりも外側(共通裏ガイド142とは逆側)から共通裏ガイド142よりも外側(共通表ガイド141とは逆側)まで延在している。
図11に示すように、中間回動部材192は、中間ストッパ固定部222に中間回動軸202が挿通されている状態で、中間回動軸202に固定されている。これにより、先頭側第2ストッパ部195及び後側第1ストッパ部196を有する中間回動部材192が中間回動軸202の周りを回動可能となっている。先頭側第2ストッパ部195は中間回動軸202を挟んで後側第1ストッパ部196と対向している。先頭側第2ストッパ部195は中間回動軸202よりも先頭側第2側方ガイド144側に配置されているとともに、後側第1ストッパ部196は中間回動軸202よりも後側第1側方ガイド145側に配置されている。
【0122】
図12(b)に示すように、先頭側第2ストッパ部195は、中間ストッパ固定部222からマガジン出口73b側に延びている板状の先頭側第2ストッパ本体部195aを備えている。また、先頭側第2ストッパ本体部195aにおける回動先端側の端部には、先頭側中央ガイド147側に突出させて設けられた先頭側第2突出部195b(
図11)が一体形成されている。先頭側第2突出部195bは、共通表ガイド141及び第11先頭側仕切り板161(
図10)の間の位置から、共通裏ガイド142及び第18先頭側仕切り板168(
図10)の間の位置まで延在している。また、先頭側第2側方ガイド144には、先頭側第2突出部195bを挿通可能な先頭側第2貫通孔144aが形成されており、先頭側第2突出部195bは先頭側第2貫通孔144aに挿通されている。
【0123】
図10に示すように、第2先頭表側シリンダ213は第2先頭表側ロッド213aを備えているとともに、第2先頭裏側シリンダ214は第2先頭裏側ロッド214aを備えている。
図11に示すように、第2先頭表側シリンダ213の第2先頭表側ロッド213aとは逆側の端部は第2先頭表側回動軸234に回動可能に固定されており、当該第2先頭表側回動軸234は軸線が共通表ガイド141の外側の板面(先頭側第2収容空間134とは逆側の板面)に直交する態様で、共通表ガイド141の外側に固定されている。また、第2先頭表側ロッド213aの先端部は板状の第2先頭表側接続片235に固定されているとともに、当該第2先頭表側接続片235は先頭側第2ストッパ本体部195aの共通表ガイド141側の端部に固定されている。このように、第2先頭表側ロッド213aの先端部は第2先頭表側接続片235を介して先頭側第2ストッパ本体部195aに固定されている。第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭表側ロッド213aは、先頭側第2側方ガイド144に向けてマガジン出口73b側に傾斜している。第2先頭表側シリンダ213と同様に、第2先頭裏側シリンダ214の第2先頭裏側ロッド214aとは逆側の端部は第2先頭裏側回動軸(図示略)に回動可能に固定されており、当該第2先頭裏側回動軸は軸線が共通裏ガイド142の外側の板面(先頭側第2収容空間134とは逆側の板面)に直交する態様で、共通裏ガイド142の外側に固定されている。また、第2先頭裏側ロッド214aの先端部は板状の第2先頭裏側接続片236に固定されているとともに、当該第2先頭裏側接続片236は先頭側第2ストッパ本体部195aの共通裏ガイド142側の端部に固定されている。このように、第2先頭裏側ロッド214aの先端部は第2先頭裏側接続片236を介して先頭側第2ストッパ本体部195aに固定されている。第2先頭裏側シリンダ214及び第2先頭裏側ロッド214aは、先頭側第2側方ガイド144に向けてマガジン出口73b側に傾斜している。第2先頭表側ロッド213a及び第2先頭裏側ロッド214aは、先頭側第2ストッパ本体部195aを先頭側マガジンユニット137の外側(先頭側第2収容空間134とは逆側)に押すことにより先頭側第2ストッパ部195を閉鎖位置から開放位置に移動させるとともに、先頭側第2ストッパ本体部195aを先頭側マガジンユニット137の内側(先頭側第2収容空間134側)に引くことにより先頭側第2ストッパ部195を開放位置から閉鎖位置に移動させる。
【0124】
図11に示すように、第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214(
図10)が非駆動状態である場合、先頭側第2ストッパ部195は閉鎖位置に配置されている。そして、先頭側第2ストッパ部195が閉鎖位置に存在している状態において、先頭側第2貫通孔144aに挿通されている先頭側第2突出部195bは先頭側第2側方ガイド144よりも先頭側中央ガイド147側に突出している。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において先頭側第2収容空間134に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第2側方ガイド144側の隅角が先頭側第2突出部195bに接触して支持される状態、すなわち蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動が規制されている状態となっている。
【0125】
第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214が駆動状態に切り換えられた場合、先頭側第2ストッパ部195は中間回動軸202を中心として開放位置まで、先頭側中央ガイド147とは逆側に回転する(
図15参照)。そして、先頭側第2ストッパ部195が開放位置に存在している状態では、先頭側第2貫通孔144aに挿通されている先頭側第2突出部195bが先頭側第2側方ガイド144よりも先頭側中央ガイド147側に突出していない状態となる。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において先頭側第2収容空間134に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第2側方ガイド144側の隅角が先頭側第2突出部195bに接触しない状態、すなわち蓄冷剤11をマガジン出口73b側から落下させることが可能な状態となる。また、第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214が非駆動状態に切り換えられた場合、先頭側第2ストッパ部195が閉鎖位置に配置されている状態に戻る。
【0126】
図12(b)に示すように、先頭側第2側方ガイド144において先頭側第2貫通孔144aよりもマガジン出口73b側は、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢となった場合に、先頭側第2収容空間134から落下する蓄冷剤11における先頭側第2側方ガイド144側の側縁部11d(
図11)をガイドする先頭側第2落下ガイド部144bとなっている。先頭側第2落下ガイド部144bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(b)における右方向)の長さ寸法は80mmである。また、既に説明したとおり、先頭側中央ガイド147は、先頭側中央落下ガイド部147bを備えている。先頭側中央落下ガイド部147bは、先頭側第2収容空間134から落下する蓄冷剤11における先頭側中央ガイド147側の側縁部11e(
図11)をガイドする。既に説明したとおり、先頭側中央落下ガイド部147bのガイド方向の長さ寸法(250mm)は、蓄冷剤11の長手方向の長さ寸法(220mm)よりも大きい。これにより、先頭側第2収容空間134から落下する蓄冷剤11の先頭側中央ガイド147側に区画壁が設けられていない容器、又は当該蓄冷剤11の先頭側中央ガイド147側に設けられている区画壁の突出寸法が抑えられている容器に対して蓄冷剤11を落下させる場合に、当該蓄冷剤11の落下位置が先頭側中央ガイド147側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0127】
後側第1ストッパ部196の構成は、上述した先頭側第2ストッパ部195の構成と同様である。具体的には、
図12(c)に示すように、後側第1ストッパ部196は、中間ストッパ固定部222からマガジン出口73b側に延びている板状の後側第1ストッパ本体部196aを備えている。また、後側第1ストッパ本体部196aにおける回動先端側の端部には、後側中央ガイド148側に突出させて設けられた後側第1突出部196b(
図11)が一体形成されている。後側第1突出部196bは、共通表ガイド141及び第1後側仕切り板171(
図10)の間の位置から、共通裏ガイド142及び第8後側仕切り板178(
図10)の間の位置まで延在している。また、後側第1側方ガイド145には、後側第1突出部196bを挿通可能な後側第1貫通孔145aが形成されており、後側第1突出部196bは後側第1貫通孔145aに挿通されている。
【0128】
図10に示すように、第1後表側シリンダ215は第1後表側ロッド215aを備えているとともに、第1後裏側シリンダ216は第1後裏側ロッド216aを備えている。後側マガジンユニット138における第1後表側シリンダ215及び第1後裏側シリンダ216の固定態様は、先頭側マガジンユニット137における第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212の固定態様と同様である。具体的には、
図11に示すように、第1後表側シリンダ215の第1後表側ロッド215aとは逆側の端部は、第1後表側回動軸237に回動可能に固定されている。また、第1後表側ロッド215aの先端部は第1後表側接続片238を介して後側第1ストッパ本体部196aに固定されている。また、第1後裏側シリンダ216の第1後裏側ロッド216aとは逆側の端部は、第1後裏側回動軸(図示略)に回動可能に固定されている。また、第1後裏側ロッド216aの先端部は第1後裏側接続片239を介して後側第1ストッパ本体部196aに固定されている。第1後表側ロッド215a及び第1後裏側ロッド216aは、後側第1ストッパ本体部196aを後側マガジンユニット138の外側(後側第1収容空間135とは逆側)に押すことにより後側第1ストッパ部196を閉鎖位置から開放位置に移動させるとともに、後側第1ストッパ本体部196aを後側マガジンユニット138の内側(後側第1収容空間135側)に引くことにより後側第1ストッパ部196を開放位置から閉鎖位置に移動させる。
【0129】
図11に示すように、第1後表側シリンダ215及び第1後裏側シリンダ216(
図10)が非駆動状態である場合、後側第1ストッパ部196は閉鎖位置に配置されている。そして、後側第1ストッパ部196が閉鎖位置に存在している状態において、後側第1貫通孔145aに挿通されている後側第1突出部196bは後側第1側方ガイド145よりも後側中央ガイド148側に突出している。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において後側第1収容空間135に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第1側方ガイド145側の隅角が後側第1突出部196bに接触して支持される状態、すなわち蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動が規制されている状態となっている。
【0130】
第1後表側シリンダ215及び第1後裏側シリンダ216が駆動状態に切り換えられた場合、後側第1ストッパ部196は中間回動軸202を中心として開放位置まで、後側中央ガイド148とは逆側に回転する(
図15参照)。そして、後側第1ストッパ部196が開放位置に存在している状態では、後側第1貫通孔145aに挿通されている後側第1突出部196bが後側第1側方ガイド145よりも後側中央ガイド148側に突出していない状態となる。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において後側第1収容空間135に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第1側方ガイド145側の隅角が後側第1突出部196bに接触しない状態、すなわち蓄冷剤11をマガジン出口73b側から落下させることが可能な状態となる。また、第1後表側シリンダ215及び第1後裏側シリンダ216が非駆動状態に切り換えられた場合、後側第1ストッパ部196が閉鎖位置に配置されている状態に戻る。
【0131】
上述したとおり、先頭側第2ストッパ部195及び後側第1ストッパ部196は中間回動部材192という一部材に設けられている。先頭側第2ストッパ部195を備えている回動部材とは別の部材として後側第1ストッパ部196を備えている回動部材が設けられている構成であるとともに、先頭側第2ストッパ部195を備えている回動部材を固定するための回動軸とは別の回動軸として後側第1ストッパ部196を備えている回動部材を固定するための回動軸が設けられている構成とすると、先頭側マガジンユニット137と後側マガジンユニット138との間(具体的には、先頭側第2側方ガイド144と後側第1側方ガイド145との間)に2つの回動軸を配置する必要が生じてしまう。これに対して、中間回動軸202に先頭側第2ストッパ部195及び後側第1ストッパ部196を有する中間回動部材192が回動可能に固定されている構成である。これにより、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の間隔を短い間隔とすることが可能となっている。よって、コンテナ12同士が接触している状態でコンテナ搬送装置72上に停止している2つのコンテナ12に対して、マガジン73の一部がコンテナ12の中に入り込むまで蓄冷剤落下姿勢のマガジン73を下降させることが可能となっている。
【0132】
図12(c)に示すように、後側第1側方ガイド145において後側第1貫通孔145aよりもマガジン出口73b側は、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢となった場合に、後側第1収容空間135から落下する蓄冷剤11における後側第1側方ガイド145側の側縁部11e(
図11)をガイドする後側第1落下ガイド部145bとなっている。後側第1落下ガイド部145bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(c)における左方向)の長さ寸法は80mmである。また、後側中央ガイド148は、後側中央落下ガイド部148bを備えている。後側中央落下ガイド部148bは、後側第1収容空間135から落下する蓄冷剤11における後側中央ガイド148側の側縁部11d(
図11)をガイドする。後側中央落下ガイド部148bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(c)における左方向)の長さ寸法は250mmである。後側中央落下ガイド部148bのガイド方向の長さ寸法は、蓄冷剤11の長手方向の長さ寸法(220mm)よりも大きい。これにより、後側第1収容空間135から落下する蓄冷剤11の後側中央ガイド148側に区画壁が設けられていない容器、又は当該蓄冷剤11の後側中央ガイド148側に設けられている区画壁の突出寸法が抑えられている容器に対して蓄冷剤11を落下させる場合に、当該蓄冷剤11の落下位置が後側中央ガイド148側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0133】
図12(d)は蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を後側第2側方ガイド146側から見た側面図である。後側第2ストッパ部197の構成は、上述した先頭側第1ストッパ部194の構成と同様である。具体的には、
図11に示すように、後側回動部材193は、後側第2ストッパ部197よりもマガジン入口73a側に、略円筒状の後側ストッパ固定部223を備えている。後側ストッパ固定部223は、後側回動部材193を後側回動軸203に固定するための固定部である。
図12(d)に示すように、後側ストッパ固定部223は、共通表ガイド141よりも外側から共通裏ガイド142よりも外側まで延在している。
図11に示すように、後側回動部材193は、後側ストッパ固定部223に後側回動軸203が挿通されている状態で、後側回動軸203に固定されている。これにより、後側回動部材193が後側回動軸203の周りを回動可能となっている。
【0134】
図12(d)に示すように、後側第2ストッパ部197は、後側ストッパ固定部223からマガジン出口73b側に延びている板状の後側第2ストッパ本体部197aを備えている。また、後側第2ストッパ本体部197aの回動先端側には、後側中央ガイド148側に突出させて設けられた後側第2突出部197b(
図11)が一体形成されている。後側第2突出部197bは、共通表ガイド141及び第11後側仕切り板181(
図10)の間の位置から、共通裏ガイド142及び第18後側仕切り板188(
図10)の間の位置まで延在している。また、後側第2側方ガイド146には、後側第2突出部197bを挿通可能な後側第2貫通孔146aが形成されており、後側第2突出部197bは後側第2貫通孔146aに挿通されている。
【0135】
図10に示すように、第2後表側シリンダ217は第2後表側ロッド217aを備えているとともに、第2後裏側シリンダ218は第2後裏側ロッド218aを備えている。後側マガジンユニット138における第2後表側シリンダ217及び第2後裏側シリンダ218の固定態様は、先頭側マガジンユニット137における第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214の固定態様と同様である。具体的には、
図11に示すように、第2後表側シリンダ217の第2後表側ロッド217aとは逆側の端部は、第2後表側回動軸241に回動可能に固定されている。また、第2後表側ロッド217aの先端部は第2後表側接続片242を介して後側第2ストッパ本体部197aに固定されている。また、第2後裏側シリンダ218の第2後裏側ロッド218aとは逆側の端部は、第2後裏側回動軸(図示略)に回動可能に固定されている。また、第2後裏側ロッド218aの先端部は第2後裏側接続片243を介して後側第2ストッパ本体部197aに固定されている。第2後表側ロッド217a及び第2後裏側ロッド218aは、後側第2ストッパ本体部197aを後側マガジンユニット138の外側(後側第2収容空間136とは逆側)に押すことにより後側第2ストッパ部197を閉鎖位置から開放位置に移動させるとともに、後側第2ストッパ本体部197aを後側マガジンユニット138の内側(後側第2収容空間136側)に引くことにより後側第2ストッパ部197を開放位置から閉鎖位置に移動させる。
【0136】
図11に示すように、第2後表側シリンダ217及び第2後裏側シリンダ218(
図10)が非駆動状態である場合、後側第2ストッパ部197は閉鎖位置に配置されている。そして、後側第2ストッパ部197が閉鎖位置に存在している状態において、後側第2貫通孔146aに挿通されている後側第2突出部197bは後側第2側方ガイド146よりも後側中央ガイド148側に突出している。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において後側第2収容空間136に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第2側方ガイド146側の隅角が後側第2突出部197bに接触して支持される状態、すなわち蓄冷剤11のマガジン出口73b側への移動が規制されている状態となっている。
【0137】
第2後表側シリンダ217及び第2後裏側シリンダ218が駆動状態に切り換えられた場合、後側第2ストッパ部197は後側回動軸203を中心として開放位置まで、後側中央ガイド148とは逆側に回転する(
図15参照)。そして、後側第2ストッパ部197が開放位置に存在している状態では、後側第2貫通孔146aに挿通されている後側第2突出部197bが後側第2側方ガイド146よりも後側中央ガイド148側に突出していない状態となる。これにより、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において後側第2収容空間136に収容されている9個の蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第2側方ガイド146側の隅角が後側第2突出部197bに接触しない状態、すなわち蓄冷剤11をマガジン出口73b側から落下させることが可能な状態となる。また、第2後表側シリンダ217及び第2後裏側シリンダ218が非駆動状態に切り換えられた場合、後側第2ストッパ部197が閉鎖位置に配置されている状態に戻る。
【0138】
このように、マガジン73のシリンダ211~218が非駆動状態である場合、先頭側第1ストッパ部194、先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196及び後側第2ストッパ部197は閉鎖位置に配置される。また、シリンダ211~218が駆動状態となることにより、ストッパ部194~197が閉鎖位置から開放位置に移動する。これにより、蓄冷剤11のマガジン出口73b方向への移動が可能となる。また、シリンダ211~218が駆動状態から非駆動状態に切り換えられた場合、ストッパ部194~197は閉鎖位置に戻る。蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11がセットされる状況において、ストッパ部194~197は閉鎖位置に配置されている。これにより、突出部194b~197bよりもマガジン出口73b側に蓄冷剤11が移動してしまうことが防止されている。
【0139】
図12(d)に示すように、後側第2側方ガイド146において後側第2貫通孔146aよりもマガジン出口73b側は、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢となった場合に、後側第2収容空間136から落下する蓄冷剤11における後側第2側方ガイド146側の側縁部11d(
図11)をガイドする後側第2落下ガイド部146bとなっている。後側第2落下ガイド部146bのガイド方向(
図11における下方向、
図12(d)における右方向)の長さ寸法は80mmである。また、既に説明したとおり、後側中央ガイド148は、後側中央落下ガイド部148bを備えている。後側中央落下ガイド部148bは、後側第2収容空間136から落下する蓄冷剤11における後側中央ガイド148側の側縁部11e(
図11)をガイドする。既に説明したとおり、後側中央落下ガイド部148bのガイド方向の長さ寸法(250mm)は、蓄冷剤11の長手方向の長さ寸法(220mm)よりも大きい。これにより、後側第2収容空間136から落下する蓄冷剤11の後側中央ガイド148側に区画壁が設けられていない容器、又は当該蓄冷剤11の後側中央ガイド148側に設けられている区画壁の突出寸法が抑えられている容器に対して蓄冷剤11を落下させる場合に、当該蓄冷剤11の落下位置が後側中央ガイド148側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0140】
既に説明したとおり、先頭側中央ガイド147を挟んで、先頭側第1側方ガイド143側に第1~第8先頭側仕切り板151~158が存在しているとともに、先頭側第2側方ガイド144側に第11~第18先頭側仕切り板161~168が存在している。第p先頭側仕切り板及び第(p+10)先頭側仕切り板(pは「1」~「8」のいずれか)は一対である。
図11に示すように、第1先頭側仕切り板151のマガジン出口73b側には、先頭側第1側方ガイド143から先頭側中央ガイド147に向かってマガジン出口73b側に傾斜している第1先頭側傾斜部151aが存在しているとともに、第11先頭側仕切り板161のマガジン出口73b側には、先頭側第2側方ガイド144から先頭側中央ガイド147に向かってマガジン出口73b側に傾斜している第11先頭側傾斜部161aが存在している。第1先頭側傾斜部151aは、先頭側第1側方ガイド143におけるマガジン出口73b側の端部から先頭側中央ガイド147におけるマガジン出口73b側の端部近傍まで傾斜しているとともに、第11先頭側傾斜部161aは、先頭側第2側方ガイド144におけるマガジン出口73b側の端部から先頭側中央ガイド147におけるマガジン出口73b側の端部近傍まで傾斜している。これにより、一対の第1先頭側傾斜部151a及び第11先頭側傾斜部161aが、先頭側中央ガイド147におけるマガジン出口73b側の先端147a近傍に向かって先細りしている形状となっている。
【0141】
第2~第8先頭側仕切り板152~158の形状は上述した第1先頭側仕切り板151の形状と同様であるとともに、第12~第18先頭側仕切り板162~168の形状は上述した第11先頭側仕切り板161の形状と同様である。一対の第p先頭側傾斜部及び第(p+10)先頭側傾斜部(pは「1」~「8」のいずれか)が、先頭側中央ガイド147におけるマガジン出口73b側の先端147a近傍に向かって先細りしている形状となっている。これにより、コンテナ12に設けられた第1~第8側方仕切り部31~38及び第11~第18側方仕切り部41~48に接触することを回避しながら、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73における先頭側マガジンユニット137を先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に進入させることが可能となっている。
【0142】
先頭側中央ガイド147は、第1~第8先頭側傾斜部151a~158a及び第11~第18先頭側傾斜部161a~168aのマガジン出口73b側の端部よりもマガジン出口73b側に10mm突出している。これにより、マガジン73からコンテナ12に蓄冷剤11を落下させる状況において、先頭側中央ガイド147におけるマガジン出口73b側の先端147aをコンテナ12の中央膨出部51(
図3)に接近させることが可能となっている。
【0143】
第1~第8後側仕切り板171~178の形状は上述した第1~第8先頭側仕切り板151~158の形状と同様であり、第11~第18後側仕切り板181~188の形状は上述した第11~第18先頭側仕切り板161~168の形状と同様であり、後側中央ガイド148の形状は上述した先頭側中央ガイド147の形状と同様である。具体的には、既に説明したとおり、後側中央ガイド148を挟んで、後側第1側方ガイド145側に第1~第8後側仕切り板171~178が存在しているとともに、後側第2側方ガイド146側に第11~第18後側仕切り板181~188が存在している。
図11に示すように、第p後側仕切り板及び第(p+10)後側仕切り板(pは「1」~「8」のいずれか)は一対である。
図11に示すように、第1後側仕切り板171のマガジン出口73b側には、後側第1側方ガイド145から後側中央ガイド148に向かってマガジン出口73b側に傾斜している第1後側傾斜部171aが存在しているとともに、第11後側仕切り板181のマガジン出口73b側には、後側第2側方ガイド146から後側中央ガイド148に向かってマガジン出口73b側に傾斜している第11後側傾斜部181aが存在している。第1後側傾斜部171aは、後側第1側方ガイド145におけるマガジン出口73b側の端部から後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の端部近傍まで傾斜しているとともに、第11後側傾斜部181aは、後側第2側方ガイド146におけるマガジン出口73b側の端部から後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の端部近傍まで傾斜している。これにより、一対の第1後側傾斜部171a及び第11後側傾斜部181aが、後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の先端148a近傍に向かって先細りしている形状となっている。同様に、一対の第p後側傾斜部及び第(p+10)後側傾斜部(pは「1」~「8」のいずれか)が、後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の先端148a近傍に向かって先細りしている形状となっている。よって、コンテナ12に設けられた第1~第8側方仕切り部31~38及び第11~第18側方仕切り部41~48に接触することを回避しながら、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73における後側マガジンユニット138を2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に進入させることが可能となっている。
【0144】
後側中央ガイド148は、第1~第8後側傾斜部171a~178a及び第11~第18後側傾斜部181a~188aのマガジン出口73b側の端部よりもマガジン出口73b側に10mm突出している。これにより、マガジン73からコンテナ12に蓄冷剤11を落下させる状況において、後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の先端148aをコンテナ12の中央膨出部51(
図3)に接近させることが可能となっている。
【0145】
<走行機構>
次に、蓄冷剤収納装置74における走行機構132について説明する。上述したとおり、蓄冷剤収納装置74は、台座131と、台座131から上方に延びる支柱128とを備えている。
図5に示すように、台座131の底面は施設の床面と平行な水平面である。
図1に示すように、台座131の下側中央には走行用ナット部材251が固定されている。走行用ナット部材251は、台座131の底面から下方に突出する態様で台座131に固定されている。また、台座131の下方に配置されている走行土台252の上には、当該走行用ナット部材251に嵌め合わされる走行用ボールねじ軸253が配設されている。走行土台252は、蓄冷剤搬送装置71と収納制御装置75との間に配置されている。走行土台252は、コンテナ搬送装置72近傍からコンテナ搬送装置72とは逆側に延在している。また、走行用ボールねじ軸253はコンテナ搬送装置72近傍からコンテナ搬送装置72とは逆側に延在している。走行用ボールねじ軸253におけるコンテナ搬送装置72とは逆側の端部は走行用サーボモータ254に接続されているとともに、走行用ボールねじ軸253におけるコンテナ搬送装置72側の端部は走行用軸受け部255に接続されている。
【0146】
走行用ボールねじ軸253の外周面にはネジ山が形成されている。また、走行用ボールねじ軸253のネジ山に対応させて、走行用ナット部材251の内周面にもネジ山が形成されている。走行用ボールねじ軸253は、走行用ボールねじ軸253の外周面に形成されているネジ山が走行用ナット部材251の内周面に形成されているネジ山に噛み合わされている態様で、走行用ナット部材251に挿通されている。走行用サーボモータ254は、走行用ボールねじ軸253を正方向又は逆方向に回転させる。走行用サーボモータ254が走行用ボールねじ軸253を正回転させることにより、当該走行用ボールねじ軸253に嵌め合わされている走行用ナット部材251がコンテナ搬送装置72側(
図1における右側)に移動する。これにより、走行用ナット部材251が固定されている台座131をコンテナ搬送装置72側に移動させることができる。また、走行用サーボモータ254が走行用ボールねじ軸253を逆回転させることにより、当該走行用ボールねじ軸253に嵌め合わされている走行用ナット部材251がコンテナ搬送装置72とは逆側(
図1における左側)に移動する。これにより、走行用ナット部材251が固定されている台座131をコンテナ搬送装置72とは逆側に移動させることができる。走行用ボールねじ軸253における走行用サーボモータ254とは逆側の端部に走行用軸受け部255が設けられていることにより、走行用ボールねじ軸253が回転可能となっているとともに、走行用ボールねじ軸253の回転軸がずれてしまうことが防止されている。
【0147】
次に、走行用ボールねじ軸253の回転によってコンテナ搬送装置72側又はコンテナ搬送装置72とは逆側に移動する台座131の姿勢を安定させるための構成について説明する。
図1に示すように、台座131の下側には、第1~第4走行用摺動ガイド256~259が設けられている。第1~第4走行用摺動ガイド256~259は台座131の四隅に配置されている。また、第1走行用摺動ガイド256及び第2走行用摺動ガイド257は、第3走行用摺動ガイド258及び第4走行用摺動ガイド259からコンテナ搬送装置72側に所定の間隔をあけて配置されている。また、走行土台252には、走行用ボールねじ軸253に平行な一対の第1走行ガイドレール261及び第2走行ガイドレール262が設けられている。第1走行ガイドレール261は走行用ボールねじ軸253よりも蓄冷剤搬送装置71側に配置されているとともに、第2走行ガイドレール262は走行用ボールねじ軸253を挟んで蓄冷剤搬送装置71とは逆側に配置されている。第1走行用摺動ガイド256及び第3走行用摺動ガイド258は第1走行ガイドレール261に摺動自在に嵌め合わされているとともに、第2走行用摺動ガイド257及び第4走行用摺動ガイド259は第2走行ガイドレール262に嵌め合わされている。走行用ボールねじ軸253が正回転又は逆回転する場合、第1~第4走行用摺動ガイド256~259が走行ガイドレール261,262に沿って摺動する。これにより、台座131を安定した姿勢でコンテナ搬送装置72側又はコンテナ搬送装置72とは逆側に走行させることができる。
【0148】
台座131は、蓄冷剤セット位置と、当該蓄冷剤セット位置よりもコンテナ搬送装置72側に700mm移動した位置に設定されている蓄冷剤収納位置との間を移動可能である。蓄冷剤セット位置とは、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする状況における台座131の停止位置である。また、蓄冷剤収納位置とは、コンテナ搬送装置72において、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止している2つのコンテナ12に対してマガジン73から蓄冷剤11を落下させて収納する動作が実行される状況における台座131の停止位置である。
【0149】
蓄冷剤収納装置74は、収納制御装置75に接続されている走行用サーボドライバ263と、走行用サーボドライバ263に接続されている走行用エンコーダ264とを備えている。走行用エンコーダ264は、走行用ボールねじ軸253の回転位置を検知する。収納制御装置75は、走行用ボールねじ軸253を正回転させるための第1走行用駆動信号又は走行用ボールねじ軸253を逆回転させるための第2走行用駆動信号を走行用サーボドライバ263に送信する。走行用サーボドライバ263は、受信した駆動信号に従って走行用サーボモータ254を駆動する。また、走行用サーボドライバ263は、走行用エンコーダ264にて検知されている走行用ボールねじ軸253の回転情報を走行用サーボドライバ263にフィードバックする。そして、走行用サーボドライバ263は、受信した回転情報を収納制御装置75にフィードバックする。収納制御装置75は、走行用サーボドライバ263から受信する回転情報に基づいて、台座131の位置を把握することができる。
【0150】
<昇降機構>
次に、蓄冷剤収納装置74の昇降機構129について説明する。上述したとおり、蓄冷剤収納装置74は、台座131から上方に延びる支柱128に沿って昇降する昇降テーブル127を備えている。
図1に示すように、昇降テーブル127は、支柱128のコンテナ搬送装置72側の周面に直立状態で設けられている。
図13は支柱128、昇降テーブル127及び水平アーム126をコンテナ搬送装置72側から見た正面図である。
図13に示すように、昇降テーブル127における支柱128側の中央には昇降用ナット部材271が固定されている。昇降用ナット部材271は、昇降テーブル127の支柱128側の板面から支柱128側に突出する態様で、昇降テーブル127に固定されている。これにより、支柱128と昇降テーブル127との間に昇降用ナット部材271が存在している状態となっている。また、支柱128には、当該昇降用ナット部材271に嵌め合わされる昇降用ボールねじ軸272が配設されている。昇降用ボールねじ軸272は、支柱128に沿って、鉛直方向に延在している。昇降用ボールねじ軸272は、昇降テーブル127よりも支柱128側に配置されている。
図5に示すように、昇降用ボールねじ軸272の上側の端部は昇降用サーボモータ273に接続されているとともに、昇降用ボールねじ軸272の下側の端部は昇降用軸受け部274に接続されている。
【0151】
昇降用ボールねじ軸272の外周面にはネジ山が形成されている。また、昇降用ボールねじ軸272のネジ山に対応させて、昇降用ナット部材271の内周面にもネジ山が形成されている。昇降用ボールねじ軸272は、昇降用ボールねじ軸272の外周面に形成されているネジ山が昇降用ナット部材271の内周面に形成されているネジ山に噛み合わされている態様で、昇降用ナット部材271に挿通されている。昇降用サーボモータ273は、昇降用ボールねじ軸272を正方向又は逆方向に回転させる。昇降用サーボモータ273が昇降用ボールねじ軸272を正回転させることにより、当該昇降用ボールねじ軸272に嵌め合わされている昇降用ナット部材271が上方に移動する。これにより、昇降用ナット部材271が固定されている昇降テーブル127を上昇させることができる。また、昇降用サーボモータ273が昇降用ボールねじ軸272を逆回転させることにより、当該昇降用ボールねじ軸272に嵌め合わされている昇降用ナット部材271が下方に移動する。これにより、昇降用ナット部材271が固定されている昇降テーブル127を下降させることができる。昇降用ボールねじ軸272における昇降用サーボモータ273とは逆側の端部に昇降用軸受け部274が設けられていることにより、昇降用ボールねじ軸272が回転可能となっているとともに、昇降用ボールねじ軸272の回転軸がずれてしまうことが防止されている。
【0152】
次に、昇降用ボールねじ軸272の回転によって上方又は下方に移動する昇降テーブル127の姿勢を安定させるための構成について説明する。
図13に示すように、昇降テーブル127の四隅には第1~第4昇降用摺動ガイド275~278が設けられている。第1~第4昇降用摺動ガイド275~278は支柱128側に配置されている。また、第3昇降用摺動ガイド277及び第4昇降用摺動ガイド278は、第1昇降用摺動ガイド275及び第2昇降用摺動ガイド276から下方向に所定の間隔をあけて配置されている。また、支柱128には、昇降用ボールねじ軸272に平行な一対の第1昇降ガイドレール281及び第2昇降ガイドレール282が設けられている。第1昇降ガイドレール281及び第2昇降ガイドレール282は、支柱128及び昇降テーブル127の間に配置されている。また、第1昇降ガイドレール281は昇降用ボールねじ軸272よりも蓄冷剤搬送装置71側に配置されているとともに、第2昇降ガイドレール282は昇降用ボールねじ軸272を挟んで蓄冷剤搬送装置71とは逆側に配置されている。第1昇降用摺動ガイド275及び第3昇降用摺動ガイド277は第1昇降ガイドレール281に摺動自在に嵌め合わされているとともに、第2昇降用摺動ガイド276及び第4昇降用摺動ガイド278は第2昇降ガイドレール282に嵌め合わされている。昇降用ボールねじ軸272が正回転又は逆回転する場合、第1~第4昇降用摺動ガイド275~278が昇降ガイドレール281,282に沿って摺動する。これにより、昇降テーブル127を安定した姿勢で上昇又は下降させることができる。
【0153】
昇降テーブル127は、第1セット高さ位置と、当該第1セット高さ位置よりも上方に設定されている回転実行高さ位置との間を昇降可能である。詳細は後述するが、第1セット高さ位置は、マガジン73の最上段(1段目)に蓄冷剤11をセットする動作が実行される状況における昇降テーブル127の停止位置である。また、回転実行高さ位置は、マガジン収容姿勢とマガジン落下姿勢との間でマガジン73を回転される動作が実行される状況における昇降テーブル127の停止位置である。
【0154】
図5に示すように、蓄冷剤収納装置74は、収納制御装置75に接続されている昇降用サーボドライバ283と、昇降用サーボドライバ283に接続されている昇降用エンコーダ284とを備えている。昇降用エンコーダ284は、昇降用ボールねじ軸272の回転位置を検知する。収納制御装置75は、昇降用ボールねじ軸272を正回転させるための第1昇降用駆動信号又は昇降用ボールねじ軸272を逆回転させるための第2昇降用駆動信号を昇降用サーボドライバ283に送信する。昇降用サーボドライバ283は、受信した駆動信号に従って昇降用サーボモータを駆動する。また、昇降用サーボドライバ283は、昇降用エンコーダ284にて検知されている昇降用ボールねじ軸272の回転情報を昇降用サーボドライバ283にフィードバックする。そして、昇降用サーボドライバ283は、受信した回転情報を収納制御装置75にフィードバックする。収納制御装置75は、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて、昇降テーブル127の高さ位置を把握することができる。
【0155】
<マガジンを回転可能に支持する構成>
次に、マガジン73を回転可能に支持する構成について説明する。上述したとおり、マガジン73は、マガジン支持部125により回転可能に支持されている。
図1に示すように、昇降テーブル127には、支柱128よりも蓄冷剤搬送装置71とは逆側(
図1における下側)から蓄冷剤搬送装置71側(
図1における上側)に延びる水平アーム126が固定されている。水平アーム126は、昇降テーブル127よりもコンテナ搬送装置72側に配置されている。水平アーム126は、既に説明した走行土台252におけるコンテナ搬送方向とは逆側(
図1における下側)の端部近傍から蓄冷剤搬送装置71におけるコンテナ搬送方向側(
図1における上側)の端部よりもコンテナ搬送方向側まで延在している。上述したマガジン支持部125は、当該水平アーム126とマガジン73とを接続する一対の平行な第1接続板285及び第2接続板286を備えている。
【0156】
第1接続板285及び第2接続板286は、板面が鉛直面であるとともに、板厚が10mmである板状部材である。第1接続板285は蓄冷剤搬送装置71よりもコンテナ搬送方向側(
図1における上側)に配置されているとともに、第2接続板286は蓄冷剤搬送装置71よりもコンテナ搬送方向とは逆側(
図1における下側)に配置されている。第1接続板285の水平アーム126側の端部は、水平アーム126とは逆側から水平アーム126にネジ固定されている。また、第2接続板286の水平アーム126側の端部は、ヒンジ287を使用して、水平アーム126にネジ固定されている。第1接続板285及び第2接続板286は、水平アーム126から当該水平アーム126の長手方向に直交する方向であって、コンテナ搬送装置72側に向けて下方に傾斜する方向に延びている。
【0157】
第1接続板285におけるマガジン73側の板面には第1軸受け具288が固定されている。また、マガジン73における先頭側第1側方ガイド143の外側の板面、すなわち第1接続板285側の板面には、第1回転軸291が固定されている。そして、第1回転軸291の第1接続板285側の端部は第1軸受け具288に挿通されている。また、第2接続板286におけるマガジン73側の板面には第2軸受け具292が固定されている。また、マガジン73における後側第2側方ガイド146の外側の板面、すなわち第2接続板286側の板面には、第2回転軸293が固定されている。そして、第2回転軸293の第2接続板286側の端部は第2軸受け具292に挿通されている。第1回転軸291及び第2回転軸293の中心線は同一直線上に存在している。これにより、第1接続板285及び第2接続板286に対して、マガジン73が回動可能に軸支されている。また、第2接続板286におけるマガジン73とは逆側の板面には、第1回転軸291及び第2回転軸293を回転中心として、マガジン73を回転させるためのマガジン回転モータ294が設けられている。マガジン回転モータ294はステッピングモータである。マガジン73は、蓄冷剤搬送装置71から供給される蓄冷剤11をマガジン73にセットするための蓄冷剤収容姿勢と、マガジン73にセットされた蓄冷剤11をコンテナ12に落下させて収納するための蓄冷剤落下姿勢との間を回転可能である。
【0158】
収納制御装置75は、マガジン回転モータ294に正回転信号を出力することによりマガジン73を正方向に回転させることができるとともに、マガジン回転モータ294に逆回転信号を出力することによりマガジン73を逆方向に回転させることができる。蓄冷剤収容姿勢のマガジン73が正方向に90度回転することにより蓄冷剤落下姿勢となる。また、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73が逆方向に90度回転することにより蓄冷剤収容姿勢となる。
【0159】
次に、蓄冷剤搬送装置71から供給される蓄冷剤11がマガジン73にセットされ、当該マガジン73の一部がコンテナ搬送装置72において先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいる状態となるまでの動きを説明する。
図14(a)~
図14(d)は蓄冷剤収納装置74の動作を説明するための説明図である。
【0160】
電源投入後に初期化動作が実行された場合、
図5に示すように、マガジン73は蓄冷剤収容姿勢となり、昇降テーブル127は第1セット高さ位置に存在している状態となり、台座131は蓄冷剤セット位置に存在している状態となる。昇降テーブル127が第1セット高さ位置に存在している状態において、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73における第1先頭側仕切り板151、第11先頭側仕切り板161、第1後側仕切り板171及び第11後側仕切り板181(
図8)の上面は、蓄冷剤搬送装置71における第1~第4ベルト部81a~84a(
図2)の上面と同一の高さ位置に存在している状態となる。これにより、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73における1段目の収容位置に蓄冷剤11をセットすることが可能となる。また、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に配置されているとともに、台座131が蓄冷剤セット位置に配置されている状態において、第1~第4ベルト部81a~84aの蓄冷剤搬送出口71c側の端部と、マガジン入口73aとの間隔は30mmとなる。このように、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に配置されているとともに台座131が蓄冷剤セット位置に配置されている状態において、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73の1段目に1個の蓄冷剤11がセットされる。これにより、マガジン73の1段目に4個の蓄冷剤11がセットされている状態となる。
【0161】
蓄冷剤搬送装置71からマガジン73の1段目に4個の蓄冷剤11がセットされた後、昇降テーブル127を1段分(具体的には30mm)上昇させる1段分上昇動作が実行される。これにより、昇降テーブル127が第2蓄冷剤セット位置に配置されている状態となる。第2セット高さ位置とは、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73における第2先頭側仕切り板152、第12先頭側仕切り板162、第2後側仕切り板172及び第12後側仕切り板182(
図8)の上面が蓄冷剤搬送装置71における第1~第4ベルト部81a~84a(
図2)の上面と同一の高さ位置に存在している状態となる高さ位置であるとともに、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73における2段目の収容位置に蓄冷剤11をセットするための高さ位置である。このように、昇降テーブル127が第2セット高さ位置に配置されているとともに台座131が蓄冷剤セット位置に配置されている状態において、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73の2段目に1個の蓄冷剤11がセットされる。これにより、マガジン73の2段目に4個の蓄冷剤11がセットされている状態となる。
【0162】
このように、第1~第4コンベヤ81~84からマガジン73に1段分の蓄冷剤11をセットして昇降テーブル127を1段分上昇させる動作を繰り返すことにより、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73における最下段(9段目)まで蓄冷剤11が収容されている状態となる。
【0163】
その後、
図14(a)に示すように、第9セット高さ位置に存在している昇降テーブル127を回転実行高さ位置まで400mm上方に移動させる動作が実行される。その後、
図14(b)に示すように、台座131をコンテナ搬送装置72側に向けて700mm走行させる動作が実行される。これにより、台座131が蓄冷剤セット位置から蓄冷剤収納位置に移動する。その後、
図14(c)に示すように、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を正方向に90度回転させて蓄冷剤落下姿勢に切り換える動作が実行される。その後、コンテナ搬送装置72において、収納実行位置に2つのコンテナ12が停止している状態であるともに、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによりコンテナ12の位置ずれが防止されている状態となっていることを条件として、回転実行高さ位置に存在している昇降テーブル127を、
図14(d)に示すように、収納実行高さ位置まで293mm下降させる動作が実行される。これにより、マガジン73の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる収納実行状況となる。その後、先頭側第1ストッパ部194、先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196及び後側第2ストッパ部197を閉鎖位置から開放位置に移動させる動作が実行される。これにより、マガジン出口73bからコンテナ12に蓄冷剤11が落下して、コンテナ12に収納されている状態となる。
【0164】
マガジン73が蓄冷剤収容姿勢から蓄冷剤落下姿勢に切り換えられたタイミングにおいて、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによるコンテナ12の位置決めが実行されている状態ではない場合、コンテナ12の位置決めが実行されている状態となるまで、昇降テーブル127の収納実行高さ位置までの下降動作が待機される。これにより、コンテナ搬送装置72に対する空のコンテナ12の供給が途切れている状態となった場合に、空のコンテナ12が存在していないにもかかわらず収納実行位置までマガジン73が下降してしまうことが防止されている。
【0165】
このように、昇降テーブル127の停止位置として、第1セット高さ位置と回転実行高さ位置との間に、第2セット高さ位置~第9セット高さ位置及び収納実行高さ位置が設定されている。第sセット高さ位置(sは「1」~「9」のいずれか)は、マガジン73のs段目に蓄冷剤11をセットするための停止位置である。第(p+1)セット位置(pは「1」~「8」のいずれか)は、第pセット位置よりも1段分上方に設定されている。また、回転実行高さ位置は、第9セット高さ位置よりも400mm上方に設定されている。
【0166】
第1~第8先頭側仕切り板151~158は、先頭側第1側方ガイド143から先頭側中央ガイド147まで延在している。これにより、先頭側第1側方ガイド143から先頭側中央ガイド147への第1~第8先頭側仕切り板151~158の突出寸法が抑えられている構成、又は先頭側中央ガイド147から先頭側第1側方ガイド143への第1~第8先頭側仕切り板151~158の突出寸法が抑えられている構成と比較して、昇降テーブル127を1段分(30mm)上昇させる動作、台座131をコンテナ搬送装置72側に走行させる動作、マガジン73の姿勢を蓄冷剤収容姿勢から蓄冷剤落下姿勢に切り換える動作又はマガジン73をコンテナ12に向けて下降させる動作において、マガジン73内で蓄冷剤11の位置ずれが発生してしまう可能性が低減されている。第11~第18先頭側仕切り板161~168、第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188についても、上述した第1~第8先頭側仕切り板151~158と同様である。具体的には、第11~第18先頭側仕切り板161~168は先頭側第2側方ガイド144から先頭側中央ガイド147まで延在している。また、第1~第8後側仕切り板171~178は後側第1側方ガイド145から後側中央ガイド148まで延在しているとともに、第11~第18後側仕切り板181~188は後側第2側方ガイド146から後側中央ガイド148まで延在している。
【0167】
マガジン73が蓄冷剤収容姿勢である状態で当該マガジン73に蓄冷剤11をセットした後、マガジン73を回転させてマガジン73を蓄冷剤落下姿勢とする構成である。これにより、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に供給された蓄冷剤11の一部がマガジン入口73aよりも外側にはみ出している状態であった場合においても、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢に切り換えられる過程で、当該蓄冷剤11の全体が収容空間133~136に収容されている状態とすることができる。よって、収納実行状況において、マガジン73のストッパ部194~197を閉鎖位置から開放位置に切り換えたタイミングで蓄冷剤11をコンテナ12に落下させることができる。
【0168】
次に、収納実行状況におけるマガジン73及びコンテナ12の関係について説明する。
図15はコンテナ12の一部を破断させて示す収納実行状況におけるマガジン73及びコンテナ12の一部破断断面図である。既に説明したとおり、収納実行状況において、マガジン73は蓄冷剤落下姿勢である。
図15に示すように、収納実行状況では、先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148の一部がコンテナ12の中に入り込み、さらに先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144、後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態となる。既に説明したとおり、先頭側マガジンユニット137において、先頭側中央ガイド147を挟んで存在している一対の第1~第8先頭側仕切り板151~158及び第11~第18先頭側仕切り板161~168がマガジン出口73b側に向かって先細りしている構成である。これにより、収納実行状況において、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12に先頭側マガジンユニット137を深く進入させることが可能となっている。また、既に説明したとおり、後側マガジンユニット138において、後側中央ガイド148を挟んで存在している一対の第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188がマガジン出口73b側に向かって先細りしている構成である。これにより、収納実行状況において、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12に後側マガジンユニット138を深く進入させることが可能となっている。
【0169】
収納実行状況において、先頭側中央落下ガイド部147bの一部、先頭側第1落下ガイド部143bの一部及び先頭側第2落下ガイド部144bの一部が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいるとともに、後側中央落下ガイド部148bの一部、後側第1落下ガイド部145bの一部及び後側第2落下ガイド部146bの一部が2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいる。また、収納実行状況において、先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144、後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146の下端は、コンテナ12側の側方仕切り部31~38,41~48(
図3)から30mm上方に存在している。また、収納実行状況において、マガジン73のストッパ部194~197はコンテナ12の上端よりも上方に存在しているとともに、表側シリンダ211,213,215,217及び裏側シリンダ212,214,216,218(
図10)はコンテナ12の上端よりも上方に存在している。
【0170】
収納実行状況において、先頭側マガジンユニット137における第11~第18先頭側仕切り板161~168の第11~第18先頭側傾斜部161a~168aの傾斜角は、先頭のコンテナ12における第1~第8側方仕切り部31~38の第1~第8上側傾斜面31a~38aの傾斜角と略同一であるとともに、第1~第8先頭側仕切り板151~158の第1~第8先頭側傾斜部151a~158aの傾斜角は、当該コンテナ12における第11~第18側方仕切り部41~48の第11~第18上側傾斜面41a~48aの傾斜角と略同一である。先頭側傾斜部161a~168aは、上下方向に30mmの間隔をあけて、第1~第8上側傾斜面31a~38aと対向しているとともに、先頭側傾斜部151a~158aは、上下方向に30mmの間隔をあけて、第11~第18上側傾斜面41a~48aと対向している。当該30mmの間隔は、
図2(a)を参照しながら既に説明した蓄冷剤11における長手方向の寸法(220mm)の1/5未満の間隔である。先頭側傾斜部151a~158a,161a~168aと上側傾斜面31a~38a,41a~48aとの間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/2未満であることにより、先頭のコンテナ12において、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置がコンテナ12の第3起立壁16側又は第4起立壁17側にずれてしまう可能性が低減されている。さらに、先頭側傾斜部151a~158a,161a~168aと上側傾斜面31a~38a,41a~48aとの間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/5未満であることにより、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置のずれが防止されている。
【0171】
収納実行状況における後側マガジンユニット138と先頭から2番目のコンテナ12との関係は、先頭側マガジンユニット137と先頭のコンテナ12との関係と同様である。具体的には、後側マガジンユニット138における第11~第18後側仕切り板181~188の第11~第18後側傾斜部181a~188aの傾斜角は、先頭から2番目のコンテナ12における第1~第8側方仕切り部31~38の第1~第8上側傾斜面31a~38aの傾斜角と略同一であるとともに、第1~第8後側仕切り板171~178の第1~第8後側傾斜部171a~178aの傾斜角は、当該コンテナ12における第11~第18側方仕切り部41~48の第11~第18上側傾斜面41a~48aの傾斜角と略同一である。また、後側傾斜部181a~188aは、上下方向に30mmの間隔をあけて、第1~第8上側傾斜面31a~38aと対向しているとともに、後側傾斜部171a~178aは、上下方向に30mmの間隔をあけて、第11~第18上側傾斜面41a~48aと対向している。当該30mmの間隔は、蓄冷剤11における長手方向の寸法(220mm)の1/5未満の間隔である。後側傾斜部171a~178a,181a~188aと上側傾斜面31a~38a,41a~48aとの間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/2未満であることにより、先頭から2番目のコンテナ12において、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置がコンテナ12の第3起立壁16側又は第4起立壁17側にずれてしまう可能性が低減されている。さらに、後側傾斜部171a~178a,181a~188aと上側傾斜面31a~38a,41a~48aとの間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/5未満であることにより、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置のずれが防止されている。
【0172】
収納実行状況において、中央ガイド147,148の先端147a,148aは、第1~第8底側仕切り部21~28の中央部から上方に22mmの間隔をあけた位置に存在している。また、収納実行状況において、中央ガイド147,148の先端147a,148aは、上下方向に25mmの間隔をあけて中央膨出部51と対向している。当該25mmの間隔は、
図2(a)を参照しながら既に説明した蓄冷剤11における長手方向の寸法(220mm)の1/5未満の間隔である。中央ガイド147,148と中央膨出部51との間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/2未満であることにより、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置がコンテナ12の中央側にずれてしまう可能性が低減されている。さらに、中央ガイド147,148と中央膨出部51との間隔が蓄冷剤11における長手方向の寸法の1/5未満であることにより、蓄冷剤11の落下位置及び落下後の収納位置のずれが防止されている。
【0173】
収納実行状況において、先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置から開放位置に切り換えられることにより、マガジン73の先頭側第1収容空間133(
図10)に存在している9個の蓄冷剤11は、先頭側第1側方ガイド143、先頭側中央ガイド147及び第1~第8先頭側仕切り板151~158に案内されて先頭のコンテナ12における第11~第19収納領域63a~63i(
図3)に落下して収納される。また、収納実行状況において、先頭側第2ストッパ部195が閉鎖位置から開放位置に切り換えられることにより、マガジン73の先頭側第2収容空間134(
図10)に存在している9個の蓄冷剤11は、先頭側中央ガイド147、先頭側第2側方ガイド144及び第11~第18先頭側仕切り板161~168に案内されて先頭のコンテナ12における第1~第9収納領域62a~62i(
図3)に落下して収納される。さらにまた、収納実行状況において、後側第1ストッパ部196が閉鎖位置から開放位置に切り換えられることにより、マガジン73の後側第1収容空間135(
図10)に存在している9個の蓄冷剤11は、後側第1側方ガイド145、後側中央ガイド148及び第1~第8後側仕切り板171~178に案内されて先頭から2番目のコンテナ12における第11~第19収納領域63a~63iに落下して収納される。また、収納実行状況において、後側第2ストッパ部197が閉鎖位置から開放位置に切り換えられることにより、マガジン73の後側第2収容空間136(
図10)に存在している9個の蓄冷剤11は、後側中央ガイド148、後側第2側方ガイド146及び第11~第18後側仕切り板181~188に案内されて先頭から2番目のコンテナ12における第1~第9収納領域62a~62iに落下して収納される。
【0174】
収納実行状況において、先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148が先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144、後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146よりも下方まで突出している構成であることにより、コンテナ12の中央において中央膨出部51又は底側仕切り部21~28の上方への突出寸法が抑えられている構成、又はコンテナ12の中央に仕切りが設けられていない構成においても、蓄冷剤11の落下位置がコンテナ12の中央側(中央膨出部51側)にずれてしまう可能性が低減されている。
【0175】
収納実行状況において、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142はコンテナ12の外側(コンテナ12の上方)に存在している。収納実行状況において、共通表ガイド141の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態となる構成とすると、第3起立壁16と、第1底側仕切り部21、第1側方仕切り部31及び第11側方仕切り部41との間隔として、第n底側仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)、第n側方仕切り部及び第(n+10)側方仕切り部と、第(n+1底)側仕切り部、第(n+1)側方仕切り部及び第(n+11)側方仕切り部との間隔よりも広い間隔が設定されているコンテナを用意する必要がある。これに対して、収納実行状況において、共通表ガイド141がコンテナ12の外側に存在している状態となる構成である。これにより、第3起立壁16と、第1底側仕切り部21、第1側方仕切り部31及び第11側方仕切り部41との間隔が、第n底側仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)、第n側方仕切り部及び第(n+10)側方仕切り部と、第(n+1底)側仕切り部、第(n+1)側方仕切り部及び第(n+11)側方仕切り部との間隔と同一であるコンテナ12に対して蓄冷剤11を収納可能となっている。また、収納実行状況において、共通裏ガイド142の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態となる構成とすると、第8底側仕切り部28、第8側方仕切り部38及び第18側方仕切り部48と、第4起立壁17との間隔として、第n底側仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)、第n側方仕切り部及び第(n+10)側方仕切り部と、第(n+1底)側仕切り部、第(n+1)側方仕切り部及び第(n+11)側方仕切り部との間隔よりも広い間隔が設定されているコンテナを用意する必要がある。これに対して、収納実行状況において、共通裏ガイド142がコンテナ12の外側に存在している状態となる構成である。これにより、第8底側仕切り部28、第8側方仕切り部38及び第18側方仕切り部48と、第4起立壁17と、第4起立壁17との間隔が、第n底側仕切り部(nは「1」~「7」のいずれか)、第n側方仕切り部及び第(n+10)側方仕切り部と、第(n+1底)側仕切り部、第(n+1)側方仕切り部及び第(n+11)側方仕切り部との間隔と同一であるコンテナ12に対して蓄冷剤11を収納可能となっている。
【0176】
先頭側マガジンユニット137において、先頭側中央ガイド147を挟んで存在している一対の第1~第8先頭側仕切り板151~158及び第11~第18先頭側仕切り板161~168がマガジン出口73b側に向かって先細りしている構成であることにより、収納実行状況において、先頭側傾斜部151a~158a,161a~168aがコンテナ12の中に入り込んでいる状態とすることができる。これにより、先頭側第1収容空間133又は先頭側第2収容空間134から落下する蓄冷剤11が先頭側傾斜部151a~158a,161a~168aによってガイドされるようにすることができる。よって、第1~第8先頭側仕切り板151~158及び第11~第18先頭側仕切り板161~168が先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144の下端までしか存在しない構成と比較して、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12において、蓄冷剤11の落下位置が第3起立壁16(
図3)側又は第4起立壁17(
図3)側にずれてしまう可能性が低減されている。先頭側マガジンユニット137と同様に、後側マガジンユニット138において、後側中央ガイド148を挟んで存在している一対の第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188がマガジン出口73b側に向かって先細りしている構成であることにより、収納実行状況において、後側傾斜部171a~178a,181a~188aがコンテナ12の中に入り込んでいる状態とすることができる。これにより、後側第1収容空間135又は後側第2収容空間136から落下する蓄冷剤11が後側傾斜部171a~178a,181a~188aによってガイドされるようにすることができる。よって、第1~第8後側仕切り板171~178及び第11~第18後側仕切り板181~188が後側第1側方ガイド145及び後側第2側方ガイド146の下端までしか存在しない構成と比較して、2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12において、蓄冷剤11の落下位置が第3起立壁16(
図3)側又は第4起立壁17(
図3)側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0177】
収納実行状況では、先頭側マガジンユニット137において、先頭側第1ストッパ部194からコンテナ12の第11~第18側方仕切り部41~48の近傍まで先頭側第1側方ガイド143が延びている状態となる。これにより、先頭側第1ストッパ部194と第11~第18側方仕切り部41~48との間にガイドが存在しない構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置がコンテナ12における第1起立壁14側又は第2起立壁15側にずれてしまう可能性が低減されている。また、収納実行状況では、先頭側第2ストッパ部195からコンテナ12の第1~第8側方仕切り部31~38の近傍まで先頭側第2側方ガイド144が延びている状態となる。これにより、先頭側第2ストッパ部195と第1~第8側方仕切り部31~38との間にガイドが存在しない構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置が第1起立壁14側又は第2起立壁15側にずれてしまう可能性が低減されている。先頭側マガジンユニット137と同様に、収納実行状況では、後側マガジンユニット138において、後側第1ストッパ部196からコンテナ12の第11~第18側方仕切り部41~48の近傍まで後側第1側方ガイド145が延びている状態となる。これにより、後側第1ストッパ部196と第11~第18側方仕切り部41~48との間にガイドが存在しない構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置が第1起立壁14側又は第2起立壁15側にずれてしまう可能性が低減されている。また、収納実行状況では、後側第2ストッパ部197からコンテナ12の第1~第8側方仕切り部31~38の近傍まで後側第2側方ガイド146が延びている状態となる。これにより、後側第2ストッパ部197と第1~第8側方仕切り部31~38との間にガイドが存在しない構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置が第1起立壁14側又は第2起立壁15側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0178】
マガジン73に設けられている4つのストッパ部194~197を同一のタイミングで閉鎖位置から開放位置に移動させる構成である。これにより、マガジン73から2つのコンテナ12に対して36個の蓄冷剤11を同時に落下させることができる。蓄冷剤11を複数回に分けて落下させる構成、例えば18個の蓄冷剤11を先頭のコンテナ12に落下させた後に次の18個の蓄冷剤11を先頭から2番目のコンテナ12に落下させる構成とすると、先に18個の蓄冷剤11が落下した衝撃で先頭から2番目のコンテナ12の位置ずれが発生してしまうおそれがある。これに対して、36個の蓄冷剤11を同時に落下させる構成とすることにより、蓄冷剤11が収納領域62a~62i,63a~63iからずれてしまう可能性が低減されている。
【0179】
先頭側マガジンユニット137では、蓄冷剤落下姿勢において、先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置に配置されている場合、先頭側第1収容空間133に収容されている蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第1側方ガイド143側の隅角は先頭側第1ストッパ部194によって下から支持されている状態であるとともに、当該蓄冷剤11における先頭側第1ストッパ部194とは逆側の側縁部11dは先頭側中央ガイド147によって支持されている状態である。また、蓄冷剤落下姿勢において、先頭側第2ストッパ部195が閉鎖位置に配置されている場合、先頭側第2収容空間134に収容されている蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第2側方ガイド144側の隅角は先頭側第2ストッパ部195によって下から支持されている状態であるとともに、当該蓄冷剤11における先頭側第2ストッパ部195とは逆側の側縁部11eは先頭側中央ガイド147によって支持されている状態である。後側マガジンユニット138についても上述した先頭側マガジンユニット137と同様に、蓄冷剤落下姿勢において、後側第1ストッパ部196が閉鎖位置に配置されている場合、後側第1収容空間135に収容されている蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第1側方ガイド145側の隅角は後側第1ストッパ部196によって下から支持されている状態であるとともに、当該蓄冷剤11における後側第1ストッパ部196とは逆側の側縁部11dは後側中央ガイド148によって支持されている状態である。また、蓄冷剤落下姿勢において、後側第2ストッパ部197が閉鎖位置に配置されている場合、後側第2収容空間136に収容されている蓄冷剤11の下縁部11cにおける後側第2側方ガイド146側の隅角は後側第2ストッパ部197によって下から支持されている状態であるとともに、当該蓄冷剤11における後側第2ストッパ部197とは逆側の側縁部11eは後側中央ガイド148によって支持されている状態である。このように、蓄冷剤落下姿勢において、ストッパ部194~197は、蓄冷剤11の下縁部11cにおける一方側の片隅を支持している状態であり、蓄冷剤11の他方側は先頭側中央ガイド147又は後側中央ガイド148によって支持されている状態である。ストッパ部194~197で一方側の片隅を支持する構成であることにより、蓄冷剤11の両側にストッパ部194~197が設けられている構成と比較して、マガジン73の構成が簡素化されている。また、ストッパ部194~197が蓄冷剤11の下縁部11cの略全体を支持する構成と比較して、ストッパ部194~197が開放位置に移動した場合におけるストッパ部194~197の突出寸法が抑えられている。これにより、安全性が高められている。
【0180】
既に説明したとおり、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによって収納対象となる2つのコンテナ12の水平方向への位置ずれが防止されている構成であることにより、蓄冷剤11がコンテナ12内の収納領域62a~62i,63a~63i位置以外の位置に落下してしまう可能性が低減されている。
【0181】
次に、マガジン73からコンテナ12に蓄冷剤11を落下させて収納した後、マガジン73に新たな蓄冷剤11をセット可能な状態とするまでの動作を説明する。
【0182】
蓄冷剤11をコンテナ12に収納した後、収納実行高さ位置に存在している昇降テーブル127を、
図14(c)に示すように、回転実行高さ位置まで293mm上昇させる動作が実行される。これにより、マガジン73を回転させてもコンテナ12に接触しない状態となる。その後、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73(
図14(c))を逆方向に90度回転させて蓄冷剤収容姿勢(
図14(b))に切り換える動作が実行される。その後、蓄冷剤収納位置に存在している台座131を、
図14(a)に示すように、蓄冷剤セット位置までコンテナ搬送装置72とは逆側に走行させる動作が実行される。その後、昇降テーブル127を第1セット高さ位置まで下降させる動作が実行される。これにより、マガジン73が蓄冷剤収容姿勢であり、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に存在しており、台座131が蓄冷剤セット位置に存在している状態、すなわち第1~第4コンベヤ81~84からマガジン73に蓄冷剤11を収容可能な状態となる。
【0183】
既に説明したとおり、蓄冷剤収納システム10は収納制御装置75を備えている。
図1に示すように、収納制御装置75は、走行土台252を挟んで蓄冷剤搬送装置71とは逆側に設けられている。収納制御装置75の正面には、動作開始ボタン301、動作停止ボタン302及び初期化実行ボタン303が設けられている。
【0184】
初期化実行ボタン303の操作が行われている状態で収納制御装置75の電源が投入された場合、蓄冷剤収納システム10の初期化動作が実行される。そして、蓄冷剤収納システム10の初期化動作が実行されることにより、蓄冷剤搬送装置71は第1~第4コンベヤ81~84による搬送動作が停止されている状態となる。また、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94及び第5~第8蓄冷剤停止装置95~98が移動許可状態となる。さらにまた、コンテナ搬送装置72はローラコンベヤによる搬送動作が停止されている状態となる。また、事前コンテナストッパ116a、対象コンテナストッパ115a、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aが非駆動状態となる。さらにまた、蓄冷剤収納装置74は、マガジン73が蓄冷剤収容姿勢である状態となり、台座131が蓄冷剤セット位置に存在している状態となり、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に存在している状態となる。
【0185】
電源投入後に、動作開始ボタン301が操作されることにより、蓄冷剤収納システム10の動作が開始される。また、動作停止ボタン302が操作されることにより、蓄冷剤収納システム10の動作が停止される。動作停止ボタン302は、蓄冷剤搬送装置71に供給される回収済みの蓄冷剤11が存在しなくなった場合、コンテナ搬送装置72に供給される空のコンテナ12が存在しなくなった場合、及び蓄冷剤収納装置74の周辺に人が侵入してしまった場合のように、蓄冷剤11をコンテナ12に収納する作業を中断する場合に作業者により操作される。動作停止ボタン302が操作されて蓄冷剤収納システム10の動作が停止されている状態となった後、動作開始ボタン301が操作されることにより、蓄冷剤収納システム10の動作が開始される。
【0186】
電源投入を契機として初期化動作が実行される構成とすると、マガジン73に蓄冷剤11が収容されている状態で初期化動作が実行され、既に蓄冷剤11が収容されているマガジン73に対して蓄冷剤11を収容する動作が実行されてしまうおそれがある。これに対して、初期化実行ボタン303が設けられており、電源投入後における初期化動作の実行の有無を選択可能な構成である。これにより、停電の発生等が原因となって収納制御装置75への動作電力の供給が停止れた後、収納制御装置75への動作電力の供給開始時に、初期化動作の実行を回避することが可能となる。
【0187】
図16は蓄冷剤収納システム10の電気的構成を示すブロック図である。収納制御装置75は収納制御基板304を備えている。収納制御基板304には、CPU305と、当該CPU305により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM306と、そのROM306内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM307とが搭載されている。
【0188】
収納制御装置75、蓄冷剤搬送装置71、コンテナ搬送装置72、蓄冷剤収納装置74、第1~第8蓄冷剤停止装置91~98、対象コンテナ停止装置115、事前コンテナ停止装置116、後方位置決め装置117、第1側方位置決め装置118、第2側方位置決め装置119、及びマガジン73のストッパ部194~197を開閉するためのシリンダ211~218の動作電力は、収納制御装置75に内蔵された電源部(図示略)から供給される。
【0189】
収納制御基板304には、入力ポート及び出力ポート(図示略)がそれぞれ設けられている。
図16に示すように、収納制御装置75の入力側には、動作開始ボタン301、動作停止ボタン302、初期化実行ボタン303、第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108、第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114、先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122、事前コンテナ検知センサ123及び中間コンテナ検知センサ124が接続されている。また、収納制御装置75の出力側には、蓄冷剤搬送装置71の第1~第4コンベヤ駆動部85~88が接続されているとともに、コンテナ搬送装置72の搬送ローラ72dに内蔵されている搬送用モータ72eが接続されている。また、収納制御装置75の出力側には、第1~第8蓄冷剤停止装置91~98のアクチュエータ91a~98a,91b~98b、対象ストッパ駆動部115b、事前ストッパ駆動部116b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a、及び第2側方位置決めシリンダ119aが接続されている。また、収納制御装置75の出力側には、マガジン73のストッパ部194~197を開閉するためのシリンダ211~218が接続されている。さらにまた、収納制御装置75の入力側及び出力側には、走行用サーボドライバ263及び昇降用サーボドライバ283が接続されている。なお、動作開始ボタン301、動作停止ボタン302及び初期化実行ボタン303が設けられているリモコンが存在しており、収納制御装置75には当該リモコンから送信されるボタンの操作情報を受信する受信部が設けられている構成としてもよい。
【0190】
次に、CPU305にて実行されるメイン処理(
図17(a))の説明に先立ち、当該メイン処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、停止状態フラグ307aが設けられている。停止状態フラグ307aは、動作停止状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。動作停止状態では、蓄冷剤搬送装置71において蓄冷剤11を搬送する動作が停止されている状態となるとともに、コンテナ搬送装置72においてコンテナ12を搬送する動作が停止されている状態となる。また、動作停止状態では、蓄冷剤収納装置74の動作が停止されている状態となる。
【0191】
<メイン処理>
次に、CPU305にて実行されるメイン処理について
図17(a)のフローチャートを参照しながら説明する。メイン処理は、収納制御装置75への動作電力の供給が開始された場合に実行される。また、メイン処理は、後述するタイマ割込み処理(
図17(b))による割込みが禁止されている状態で開始される。
【0192】
まず初期化実行ボタン303の操作が行われているか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101にて肯定判定を行った場合、すなわち初期化実行ボタン303の操作が行われている状態で収納制御装置75への動作電力の供給が開始された場合には、初期化動作実行処理を実行する(ステップS102)。初期化動作実行処理では、蓄冷剤収納システム10の初期化動作が実行されるようにする。当該初期化動作が実行されることにより、マガジン73は蓄冷剤収容姿勢となる。また、台座131が蓄冷剤セット位置に存在している状態となるとともに、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に存在している状態となる。さらにまた、第1~第8蓄冷剤停止装置91~98が移動許可状態となる。また、対象ストッパ駆動部115b、事前ストッパ駆動部116b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aが非駆動状態となる。初期化動作実行処理は、蓄冷剤収納システム10の初期化動作が終了した場合に終了する。
【0193】
ステップS101にて否定判定を行った場合、又はステップS102の処理を行った場合には、停止状態フラグ307aに「1」をセットする(ステップS103)。これにより、動作停止状態であることをCPU305にて把握可能となる。このように、CPU305への動作電力の供給が開始された後、初期化動作が実行された場合及び初期化動作が実行されなかった場合のいずれにおいても、動作停止状態となる。これにより、動作開始ボタン301の操作が行われるまで、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤11の搬送及びコンテナ搬送装置72におけるコンテナ12の搬送が停止されている状態とすることができるとともに、蓄冷剤収納装置74の動作が停止されている状態とすることができる。
【0194】
ステップS103の処理を実行した後、タイマ割込み処理による割込みを許可する(ステップS104)。これにより、4ミリ秒の周期で本メイン処理(
図17(a))に割り込んで後述するタイマ割込み処理(
図17(b))が実行される状態となる。その後、ステップS105~ステップS111において停止操作対応処理を実行する。停止操作対応処理では、停止状態フラグ307aに「1」がセットされている場合(ステップS105:YES)、動作開始ボタン301の操作が検出されているか否かを判定し(ステップS106)、動作開始ボタン301の操作が検出されていない場合には(ステップS106:NO)、ステップS105に戻る。
【0195】
動作開始ボタン301の操作が検出されている場合には(ステップS106:YES)、停止状態フラグ307aを「0」クリアする(ステップS107)。これにより、動作停止状態が終了する。その後、動作開始処理を実行する(ステップS108)。動作開始処理では、RAM307に動作中断情報が記憶されている場合、当該動作中断情報に基づいて蓄冷剤搬送装置71、コンテナ搬送装置72及び蓄冷剤収納装置74において中断されていた動作が再開されるようにする。動作中断情報は、後述するステップS111にてRAM307に記憶される。また、CPU305への動作電力の供給が開始された後において最初に動作開始処理(ステップS108)が実行される場合のように、RAM307に動作中断情報が記憶されていない場合には、そのまま動作開始処理(ステップS108)を終了する。ステップS108にて動作開始処理を実行した後、ステップS105に戻る。
【0196】
ステップS105にて停止状態フラグ307aの値が「0」であると判定した場合には、動作停止ボタン302の操作が検出されているか否かを判定し(ステップS109)、動作停止ボタン302の操作が検出されていない場合には(ステップS109:NO)、ステップS105に戻る。また、動作停止ボタン302の操作が検出されている場合には(ステップS109:YES)、停止状態フラグ307aに「1」をセットする(ステップS110)。これにより、動作停止状態であることをCPU305にて把握可能となる。その後、動作停止処理を実行して(ステップS111)、ステップS105に戻る。動作停止処理(ステップS111)では、上述した動作開始処理(ステップS108)にて参照される動作中断情報をRAM307に記憶する。これにより、動作停止状態の終了後に、今回中断される動作を再開させることが可能となる。また、動作停止処理(ステップS111)では、蓄冷剤搬送装置71における第1~第4コンベヤ81~84の動作が停止されている状態とするとともに、コンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの回転が停止されている状態とする。また、動作停止処理(ステップS111)では、蓄冷剤収納装置74の動作が停止されている状態とする。
【0197】
このように、メイン処理(
図17(a))では、ステップS104にて割込み許可処理が実行された後、停止操作対応処理(ステップS105~ステップS111)が実行されている状態となる。これにより、動作停止ボタン302の操作が行われた場合には迅速に動作停止状態を開始させることができる。また、動作停止状態において動作開始ボタン301の操作が行われた場合には動作停止状態を終了させることができる。
【0198】
次に、CPU305にて実行されるタイマ割込み処理について
図17(b)のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、タイマ割込み処理は、メイン処理(
図17(a))のステップS104にて割込み許可処理が実行された後、4ミリ秒の周期で定期的に実行される。
【0199】
停止状態フラグ307aに「1」がセットされている場合には(ステップS201:YES)、ステップS202~ステップS204の処理を実行することなく、本タイマ割込み処理(
図17(b))を終了する。これにより、動作停止状態において、蓄冷剤搬送装置71における蓄冷剤11の搬送及びコンテナ搬送装置72におけるコンテナ12の搬送が実行されない状態とすることができる。また、動作停止状態において、蓄冷剤収納装置74の動作が停止されている状態とすることができる。
【0200】
停止状態フラグ307aの値が「0」である場合には(ステップS201:NO)、ステップS202にて後述する第1蓄冷剤搬送側処理を実行し、ステップS203にて後述する第1コンテナ搬送側処理を実行し、ステップS204にて後述する第1蓄冷剤収納側処理を実行して、本タイマ割込み処理(
図17(b))を終了する。
【0201】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS202にて実行される第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)の説明に先立ち、当該第1蓄冷剤搬送側処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、第1蓄冷剤準備フラグ307b、第2蓄冷剤準備フラグ307c、第3蓄冷剤準備フラグ307d、第4蓄冷剤準備フラグ307e及び蓄冷剤側状態カウンタ307fが設けられている。第1蓄冷剤準備フラグ307bは、第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11が第1蓄冷剤停止装置91で停止されているとともに先頭から2番目の蓄冷剤11が第5蓄冷剤停止装置95で停止されている状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。また、第2蓄冷剤準備フラグ307cは、第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11が第2蓄冷剤停止装置92で停止されているとともに先頭から2番目の蓄冷剤11が第6蓄冷剤停止装置96で停止されている状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。また、第3蓄冷剤準備フラグ307dは、第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11が第3蓄冷剤停止装置93で停止されているとともに先頭から2番目の蓄冷剤11が第7蓄冷剤停止装置97で停止されている状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。また、第4蓄冷剤準備フラグ307eは、第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11が第4蓄冷剤停止装置94で停止されているとともに先頭から2番目の蓄冷剤11が第8蓄冷剤停止装置98で停止されている状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。
【0202】
蓄冷剤側状態カウンタ307fには、蓄冷剤搬送装置71の動作状況に応じて、「0」~「2」のいずれかの数値情報がセットされる。蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「0」である状態は、蓄冷剤搬送装置71の第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されている状態とするための動作を実行する段階に対応している。また、蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「1」である状態は、第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されている状態において、先頭から2番目の蓄冷剤11が第5~第8蓄冷剤停止装置95~98で停止されている状態とするための動作を実行する段階に対応している。また、蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「2」である状態は、第1~第4コンベヤ81~84における先頭から2番目の蓄冷剤11が第5~第8蓄冷剤停止装置95~98で停止されている状態において、先頭の蓄冷剤11をマガジン73に向けて移動させる動作を実行する段階に対応している。
【0203】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS202にて実行される第1蓄冷剤搬送側処理について
図18のフローチャートを参照しながら説明する。
【0204】
まず蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS301)。既に説明したとおり、蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「0」である状態は、蓄冷剤搬送装置71の第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されている状態とするための動作を実行する段階に対応している。CPU305への動作電力の供給が開始された後において最初に第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)が実行される場合、蓄冷剤側状態カウンタ307fの値は「0」である。また、後述する第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS709にて蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「0」クリアされる。
【0205】
蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「0」である場合には(ステップS301:YES)、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を阻止実行状態とするための設定を行う(ステップS302)。その後、蓄冷剤搬送開始処理を実行することにより第1~第4コンベヤ81~84の動作が開始されるようにする(ステップS303)。その後、蓄冷剤側状態カウンタ307fに「1」をセットして(ステップS304)、本第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)を終了する。ステップS304にて蓄冷剤側状態カウンタ307fに「1」をセットすることにより、次回の第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)において、ステップS305にて肯定判定が行われてステップS306~ステップS318の処理が実行される状態となる。
【0206】
蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「1」である場合には(ステップS301:NO、ステップS305:YES)、第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS306)。第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eに「1」をセットする処理は、後述するステップS309、ステップS312、ステップS315及びステップS318にて実行される。第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eに「1」がセットされている場合には(ステップS306:YES)、そのまま本第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)を終了する。
【0207】
第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eのうち1つ以上のフラグの値が「0」である場合には(ステップS306:NO)、第1蓄冷剤準備検知センサ111において蓄冷剤11が検知されていない状態から蓄冷剤11が検知されている状態に変化したか否かを判定する(ステップS307)。上述したステップS302にて第1蓄冷剤停止装置91が阻止実行状態に設定されているため、第1蓄冷剤準備検知センサ111にて蓄冷剤11の検知が開始された場合には、第1コンベヤ81において第1蓄冷剤停止装置91で先頭の蓄冷剤11が停止されている状態となる。第1蓄冷剤準備検知センサ111において蓄冷剤11の検知が開始された場合には(ステップS307:YES)、第5蓄冷剤停止装置95を阻止実行状態に設定する(ステップS308)。これにより、第1コンベヤ81における先頭から2番目の蓄冷剤11が第5蓄冷剤停止装置95により停止される状態となる。その後、第1蓄冷剤準備フラグ307bに「1」をセットする(ステップS309)。これにより、第1コンベヤ81において先頭の蓄冷剤11が第1蓄冷剤停止装置91により停止されている状態であるとともに、先頭から2番目の蓄冷剤11が第5蓄冷剤停止装置95により停止されている状態であることをCPU305にて把握可能となる。
【0208】
ステップS307にて否定判定を行った場合、又はステップS309の処理を行った場合には、第2蓄冷剤準備検知センサ112において蓄冷剤11が検知されていない状態から蓄冷剤11が検知されている状態に変化したか否かを判定する(ステップS310)。上述したステップS302にて第2蓄冷剤停止装置92が阻止実行状態に設定されているため、第2蓄冷剤準備検知センサ112にて蓄冷剤11の検知が開始された場合には、第2コンベヤ82において第2蓄冷剤停止装置92で先頭の蓄冷剤11が停止されている状態となる。第2蓄冷剤準備検知センサ112において蓄冷剤11の検知が開始された場合には(ステップS310:YES)、第6蓄冷剤停止装置96を阻止実行状態に設定する(ステップS311)。これにより、第2コンベヤ82における先頭から2番目の蓄冷剤11が第6蓄冷剤停止装置96により停止される状態となる。その後、第2蓄冷剤準備フラグ307cに「1」をセットする(ステップS312)。これにより、第2コンベヤ82において先頭の蓄冷剤11が第2蓄冷剤停止装置92により停止されている状態であるとともに、先頭から2番目の蓄冷剤11が第6蓄冷剤停止装置96により停止されている状態であることをCPU305にて把握可能となる。
【0209】
ステップS310にて否定判定を行った場合、又はステップS312の処理を行った場合には、第3蓄冷剤準備検知センサ113において蓄冷剤11が検知されていない状態から蓄冷剤11が検知されている状態に変化したか否かを判定する(ステップS313)。上述したステップS302にて第3蓄冷剤停止装置93が阻止実行状態に設定されているため、第3蓄冷剤準備検知センサ113にて蓄冷剤11の検知が開始された場合には、第3コンベヤ83において第3蓄冷剤停止装置93で先頭の蓄冷剤11が停止されている状態となる。第3蓄冷剤準備検知センサ113において蓄冷剤11の検知が開始された場合には(ステップS313:YES)、第7蓄冷剤停止装置97を阻止実行状態に設定する(ステップS314)。これにより、第3コンベヤ83における先頭から2番目の蓄冷剤11が第7蓄冷剤停止装置97により停止される状態となる。その後、第3蓄冷剤準備フラグ307dに「1」をセットする(ステップS315)。これにより、第3コンベヤ83において先頭の蓄冷剤11が第3蓄冷剤停止装置93により停止されている状態であるとともに、先頭から2番目の蓄冷剤11が第7蓄冷剤停止装置97により停止されている状態であることをCPU305にて把握可能となる。
【0210】
ステップS313にて否定判定を行った場合、又はステップS315の処理を行った場合には、第4蓄冷剤準備検知センサ114において蓄冷剤11が検知されていない状態から蓄冷剤11が検知されている状態に変化したか否かを判定する(ステップS316)。上述したステップS302にて第4蓄冷剤停止装置94が阻止実行状態に設定されているため、第4蓄冷剤準備検知センサ114にて蓄冷剤11の検知が開始された場合には、第4コンベヤ84において第4蓄冷剤停止装置94で先頭の蓄冷剤11が停止されている状態となる。第4蓄冷剤準備検知センサ114において蓄冷剤11の検知が開始された場合には(ステップS316:YES)、第8蓄冷剤停止装置98を阻止実行状態に設定する(ステップS317)。これにより、第4コンベヤ84における先頭から2番目の蓄冷剤11が第8蓄冷剤停止装置98により停止される状態となる。その後、第4蓄冷剤準備フラグ307eに「1」をセットする(ステップS318)。これにより、第4コンベヤ84において先頭の蓄冷剤11が第4蓄冷剤停止装置94により停止されている状態であるとともに、先頭から2番目の蓄冷剤11が第8蓄冷剤停止装置98により停止されている状態であることをCPU305にて把握可能となる。
【0211】
ステップS305にて否定判定を行った場合、すなわち蓄冷剤側状態カウンタ307fの値が「2」である場合には、ステップS319にて後述する第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を実行して、本第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)を終了する。蓄冷剤側状態カウンタ307fに「2」をセットする処理は、後述する第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS704にて実行される。
【0212】
次に、第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)のステップS319にて実行される第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)の説明に先立ち、当該第2蓄冷剤搬送側処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、蓄冷剤セット完了フラグ307g、第1蓄冷剤セットフラグ307h、第2蓄冷剤セットフラグ307j、第3蓄冷剤セットフラグ307k、第4蓄冷剤セットフラグ307m及び蓄冷剤側タイマカウンタ307nが設けられている。蓄冷剤セット完了フラグ307gは、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれからマガジン73に蓄冷剤11がセットされたこと、すなわち蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に1段分(4個)の蓄冷剤11がセットされたことをCPU305にて把握可能とするフラグである。
【0213】
第1蓄冷剤セットフラグ307hは第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11が第1蓄冷剤検知センサ105の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能とするフラグであり、第2蓄冷剤セットフラグ307jは第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11が第2蓄冷剤検知センサ106の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能とするフラグであり、第3蓄冷剤セットフラグ307kは第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11が第3蓄冷剤検知センサ107の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能とするフラグであり、第4蓄冷剤セットフラグ307mは第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11が第4蓄冷剤検知センサ108の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能とするフラグである。また、蓄冷剤側タイマカウンタ307nは、第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108において蓄冷剤11の通過が検出されてから1秒が経過したか否かを把握可能とするタイマカウンタである。蓄冷剤側タイマカウンタ307nの値が1以上である場合、当該蓄冷剤側タイマカウンタ307nの更新は4ミリ秒の周期で実行される。蓄冷剤側タイマカウンタ307nにおける「1」は4ミリ秒に対応している。
【0214】
次に、第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)のステップS319にて実行される第2蓄冷剤搬送側処理について
図19のフローチャートを参照しながら説明する。
【0215】
蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」がセットされている場合には(ステップS401:YES)、ステップS402以降の処理を実行することなく、本第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を終了する。また、蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」がセットされていない場合(ステップS401:NO)、すなわち蓄冷剤搬送装置71からマガジン73への1段分(4個)の蓄冷剤11のセットが終了していない場合には、第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mの値が「1」であるか否かを判定する(ステップS402)。第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mのうち1つ以上のフラグの値が「0」である場合には(ステップS402:NO)、第1蓄冷剤検知センサ105において蓄冷剤11が検知されている状態から蓄冷剤11が検知されていない状態に変化したか否かを判定する(ステップS403)。第1蓄冷剤検知センサ105において蓄冷剤11の検知が終了した場合(ステップS403:YES)、すなわち第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11が第1蓄冷剤検知センサ105の検知範囲を通過した場合には、第1蓄冷剤セットフラグ307hに「1」をセットする(ステップS404)。これにより、第1コンベヤ81における先頭の蓄冷剤11が第1蓄冷剤検知センサ105の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能となる。
【0216】
ステップS403にて否定判定を行った場合、又はステップS404の処理を行った場合には、第2蓄冷剤検知センサ106において蓄冷剤11が検知されている状態から蓄冷剤11が検知されていない状態に変化したか否かを判定する(ステップS405)。第2蓄冷剤検知センサ106において蓄冷剤11の検知が終了した場合(ステップS405:YES)、すなわち第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11が第2蓄冷剤検知センサ106の検知範囲を通過した場合には、第2蓄冷剤セットフラグ307jに「1」をセットする(ステップS406)。これにより、第2コンベヤ82における先頭の蓄冷剤11が第2蓄冷剤検知センサ106の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能となる。
【0217】
ステップS405にて否定判定を行った場合、又はステップS406の処理を行った場合には、第3蓄冷剤検知センサ107において蓄冷剤11が検知されている状態から蓄冷剤11が検知されていない状態に変化したか否かを判定する(ステップS407)。第3蓄冷剤検知センサ107において蓄冷剤11の検知が終了した場合(ステップS407:YES)、すなわち第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11が第3蓄冷剤検知センサ107の検知範囲を通過した場合には、第3蓄冷剤セットフラグ307kに「1」をセットする(ステップS408)。これにより、第3コンベヤ83における先頭の蓄冷剤11が第3蓄冷剤検知センサ107の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能となる。
【0218】
ステップS407にて否定判定を行った場合、又はステップS408の処理を行った場合には、第4蓄冷剤検知センサ108において蓄冷剤11が検知されている状態から蓄冷剤11が検知されていない状態に変化したか否かを判定する(ステップS409)。第4蓄冷剤検知センサ108において蓄冷剤11の検知が終了した場合(ステップS409:YES)、すなわち第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11が第4蓄冷剤検知センサ108の検知範囲を通過した場合には、第4蓄冷剤セットフラグ307mに「1」をセットする(ステップS410)。これにより、第4コンベヤ84における先頭の蓄冷剤11が第4蓄冷剤検知センサ108の検知範囲よりもマガジン73側に移動したことをCPU305にて把握可能となる。
【0219】
ステップS409にて否定判定を行った場合、又はステップS410の処理を行った場合には、第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mに「1」がセットされている状態であるか否かを判定し(ステップS411)、第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mのうち1つ以上のフラグの値が「0」である場合には(ステップS411:NO)、そのまま本第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を終了する。また、第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mに「1」がセットされている状態となった場合には(ステップS411:YES)、第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108の検知範囲を通過した蓄冷剤11がマガジン73にセットされている状態となるまで待機するための待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)を蓄冷剤側タイマカウンタ307nにセットして(ステップS412)、本第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を終了する。第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mに「1」がセットされている場合、次回以降の第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)では、ステップS402にて肯定判定が行われてステップS413以降の処理が実行される状態となる。また、ステップS412にて蓄冷剤側タイマカウンタ307nに「250」をセットすることにより、第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108において蓄冷剤11の通過が検出されてから1秒が経過したか否かをCPU305にて把握可能となる。
【0220】
ステップS402にて肯定判定を行った場合には、蓄冷剤側タイマカウンタ307nの値を1減算し(ステップS413)、当該1減算後の蓄冷剤側タイマカウンタ307nの値が1以上である場合には(ステップS414:NO)、そのまま本第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を終了する。また、蓄冷剤側タイマカウンタ307nの値が「0」である場合(ステップS414:YES)、すなわち第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108において蓄冷剤11の通過が検出されてから1秒が経過した状態であり、マガジン73への1段分(4個)の蓄冷剤11のセットが終了した状態である場合には、第1~第4蓄冷剤セットフラグ307h,307j,307k,307mを「0」クリアし(ステップS415)、蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」をセットする(ステップS416)。これにより、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に1段分(4個)の蓄冷剤11がセットされたことをCPU305にて把握可能となる。また、蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」がセットされることにより、後述する第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS707にて肯定判定が行われる状態となる。
【0221】
その後、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を阻止実行状態に設定し(ステップS417)、第5~第8蓄冷剤停止装置95~98を移動許可状態に設定して(ステップS418)、本第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)を終了する。このように、第1~第4コンベヤ81~84の動作が行われている状況において、第1~第4蓄冷剤停止装置91~94を阻止実行状態に設定するとともに第5~第8蓄冷剤停止装置95~98を移動許可状態とすることにより、第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94にて停止されている状態となるようにすることができる。
【0222】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS203にて実行される第1コンテナ搬送側処理(
図20)の説明に先立ち、当該第1コンテナ搬送側処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、コンテナ側準備完了フラグ307p、コンテナ側状態カウンタ307q及びコンテナ側タイマカウンタ307rが設けられている。コンテナ側準備完了フラグ307pは、コンテナ搬送装置72において対象ストッパ駆動部115b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aが駆動状態となっていること、すなわち収納対象となる2つのコンテナ12が対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによって固定されている状態であることをCPU305にて把握可能とするフラグである。
【0223】
コンテナ側状態カウンタ307qには「0」~「7」のいずれかの数値情報がセットされる。コンテナ側状態カウンタ307qの値が「0」である状態は、対象ストッパ駆動部115b及び事前ストッパ駆動部116b(
図8)を駆動状態とし、コンテナ搬送装置72の動作を開始させる段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「1」である状態は、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検出されている状態となったことを条件として、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に配置する段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「2」である状態は、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に配置してから1秒が経過したことに基づいて、事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に戻す段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「3」である状態は、事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に配置してから1秒が経過した後に、収納実行位置にコンテナ12が2つ並んでいない場合にはコンテナ側状態カウンタ307qの値を「1」に戻すとともに、収納実行位置にコンテナ12が2つ並んでいる場合には後方位置決めシリンダ117aを駆動状態とする段階に対応している。
【0224】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「4」である状態は、後方位置決めシリンダ117aを駆動状態としてから1秒後に、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aを駆動状態とする段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「5」である状態は、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aを駆動状態としてから1秒後に、コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」をセットする段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「6」である状態は、コンテナ12に蓄冷剤11が収納されて対象コンテナストッパ115aが対象ストッパ待機位置に配置された後、先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122及び中間コンテナ検知センサ124にてコンテナ12が検知されていない状態となるまでの段階に対応している。また、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「7」である状態は、先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122及び中間コンテナ検知センサ124にてコンテナ12が検知されていない状態となってから1秒経過後に対象コンテナストッパ115aを対象停止実行位置に配置する段階に対応している。
【0225】
コンテナ側タイマカウンタ307rは、第1コンテナ搬送側処理(
図20)又は後述する第2コンテナ搬送側処理(
図21)においてセットされた待機期間が経過したか否かをCPU305にて把握可能とするタイマカウンタである。コンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合、当該コンテナ側タイマカウンタ307rの値は4ミリ秒の周期で更新される。コンテナ側タイマカウンタ307rにおける「1」は4ミリ秒に対応している。
【0226】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS203にて実行される第1コンテナ搬送側処理について
図20のフローチャートを参照しながら説明する。
【0227】
まずコンテナ側準備完了フラグ307pに「1」がセットされているか否かを判定し(ステップS501)、コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」がセットされている場合(ステップS501:YES)、すなわち収納対象となる2つのコンテナ12が対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによって固定されている状態である場合には、ステップS502以降の処理を実行することなく、本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。これにより、当該状態が維持されるようにすることができる。
【0228】
コンテナ側準備完了フラグ307pの値が「0」である場合には(ステップS501:NO)、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「3」以上であるか否かを判定する(ステップS502)。コンテナ側状態カウンタ307qの値が「0」である場合(ステップS502:NO、ステップS503:YES)、すなわちCPU305への動作電力の供給が開始された後においてコンテナ搬送装置72の動作が開始される前の状態である場合には、事前ストッパ駆動部116bを駆動状態とし(ステップS504)、対象ストッパ駆動部115bを駆動状態とする(ステップS505)。その後、コンテナ搬送開始処理を実行することによりコンテナ搬送装置72における搬送ローラ72dの回転が開始されるようにする(ステップS506)。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「1」をセットして(ステップS507)、本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「1」がセットされることにより、次回の第1コンテナ搬送側処理(
図20)においてステップS503にて否定判定が行われてステップS508~ステップS512の処理が実行される状態となる。
【0229】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「1」である場合には(ステップS503:NO、ステップS508:YES)、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検出されている状態であるか否かを判定し(ステップS509)、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検出されていない場合には(ステップS509:NO)、そのまま本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。また、事前コンテナ検知センサ123にてコンテナ12が検出されている場合には(ステップS509:YES)、事前ストッパ駆動部116bを非駆動状態とする(ステップS510)。これにより、事前コンテナストッパ116aが事前ストッパ待機位置に配置されている状態となるとともに、先頭のコンテナ12が事前コンテナストッパ116aよりもコンテナ搬送方向側に移動可能となる。
【0230】
その後、事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に配置してから事前停止実行位置に戻すまでの待機時間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)をコンテナ側タイマカウンタ307rにセットする(ステップS511)。これにより、事前コンテナストッパ116aが事前ストッパ待機位置に配置されてから1秒が経過したか否かをCPU305にて把握可能となる。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「2」をセットして(ステップS512)、本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「2」がセットされることにより、次回の第1コンテナ搬送側処理(
図20)においてステップS508にて否定判定が行われてステップS513~ステップS517の処理が実行される状態となる。
【0231】
ステップS508にて否定判定を行った場合、すなわちコンテナ側状態カウンタ307qの値が「2」である場合には、コンテナ側タイマカウンタ307rの値を1減算し(ステップS513)、当該1減算後のコンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合には(ステップS514:NO)、そのまま本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。また、コンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」である場合(ステップS514:YES)、すなわち事前コンテナストッパ116aを事前ストッパ待機位置に配置してから1秒が経過した場合には、事前ストッパ駆動部116bを駆動状態とする(ステップS515)。これにより、事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されている状態となる。
【0232】
その後、事前コンテナストッパ116aを事前停止実行位置に配置した後の待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)をコンテナ側タイマカウンタ307rにセットする(ステップS516)。これにより、事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されてから1秒が経過したか否かをCPU305にて把握可能となる。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「3」をセットして(ステップS517)、本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「3」がセットされることにより、次回の第1コンテナ搬送側処理(
図20)においてステップS502にて肯定判定が行われてステップS518の処理が実行される状態となる。
【0233】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「3」以上である場合には(ステップS502:YES)、第2コンテナ搬送側処理を実行して(ステップS518)、本第1コンテナ搬送側処理(
図20)を終了する。
図21は第2コンテナ搬送側処理(ステップS518)を示すフローチャートである。
【0234】
第2コンテナ搬送側処理(
図21)では、コンテナ側状態カウンタ307qの値が「3」である場合には(ステップS601:YES)、コンテナ側タイマカウンタ307rの値を1減算し(ステップS602)、当該1減算後のコンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合には(ステップS603:NO)、そのまま本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。また、コンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」である場合(ステップS603:YES)、すなわち事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されてから1秒が経過した場合には、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122においてコンテナ12が検出されている状態であるか否かを判定する(ステップS604)。ステップS604では、先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122の双方においてコンテナ12が検知されている状態である場合に肯定判定を行う。
【0235】
ステップS604にて否定判定を行った場合には、コンテナ側状態カウンタ307qに「1」をセットして(ステップS605)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「1」がセットされることにより、既に説明した第1コンテナ搬送側処理(
図20)のステップS508にて肯定判定が行われてステップS509~ステップS512の処理が実行される状態となる。
【0236】
先頭コンテナ検知センサ121及び2番目コンテナ検知センサ122においてコンテナ12が検出されている状態である場合(ステップS604:YES)、すなわち先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置にコンテナ12が存在している状態である場合には、後方位置決めシリンダ117aを駆動状態とする(ステップS606)。その後、後方位置決めシリンダ117aを駆動状態としてから側方位置決めシリンダ118a,119aを駆動状態とするまでの待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)をコンテナ側タイマカウンタ307rにセットする(ステップS607)。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「4」をセットして(ステップS608)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「4」がセットされることにより、次回の第2コンテナ搬送側処理(
図21)においてステップS601にて否定判定が行われてステップS609~ステップS614の処理が実行される状態となる。
【0237】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「4」である場合には(ステップS601:NO、ステップS609:YES)、コンテナ側タイマカウンタ307rの値を1減算し(ステップS610)、当該1減算後のコンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」となったか否かを判定する(ステップS611)。コンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合には(ステップS611:NO)、そのまま本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。また、コンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」である場合(ステップS611:YES)、すなわち後方位置決めシリンダ117aを駆動状態としてから1秒の待機期間が経過した場合には、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aを駆動状態とする(ステップS612)。その後、側方位置決めシリンダ118a,119aを駆動状態としてからコンテナ側準備完了フラグ307pに「1」をセットするまでの待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)をコンテナ側タイマカウンタ307rにセットする(ステップS613)。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「5」をセットして(ステップS614)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「5」がセットされることにより、次回の第2コンテナ搬送側処理(
図21)においてステップS609にて否定判定が行われてステップS615~ステップS619の処理が実行される状態となる。
【0238】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「5」である場合には(ステップS609:NO、ステップS615:YES)、コンテナ側タイマカウンタ307rの値を1減算し(ステップS616)、当該1減算後のコンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」となったか否かを判定する(ステップS617)。コンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合には(ステップS617:NO)、そのまま本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。また、コンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」である場合(ステップS617:YES)、すなわち側方位置決めシリンダ118a,119aを駆動状態としてから1秒の待機期間が経過した場合には、コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」をセットする(ステップS618)。これにより、対象ストッパ駆動部115b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aが駆動状態となっていることをCPU305にて把握可能となる。また、後述する第2蓄冷剤収納側処理(
図23)のステップS802にて肯定判定が行われる状態となる。
【0239】
このように、側方位置決めシリンダ118a,119aを駆動状態としてから1秒の待機期間が経過するまでコンテナ側準備完了フラグ307pに「1」をセットする処理が実行されない構成である。これにより、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eにより2つのコンテナ12が先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に固定されている状態となる前に、マガジン73の下降動作が開始されてしまうことが防止されている。
【0240】
ステップS618の処理を行った後、コンテナ側状態カウンタ307qに「6」をセットして(ステップS619)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「6」がセットされることにより、次回の第2コンテナ搬送側処理(
図21)においてステップS615にて否定判定が行われてステップS620~ステップS623の処理が実行される状態となる。
【0241】
コンテナ側状態カウンタ307qの値が「6」である場合には(ステップS615:NO、ステップS620:YES)、先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122及び中間コンテナ検知センサ124にてコンテナ12が検知されていない状態であるか否かを判定する(ステップS621)。ステップS621では、先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122及び中間コンテナ検知センサ124の全てにおいてコンテナ12が検知されていない状態である場合に肯定判定を行う。ステップS621にて否定判定を行った場合、すなわち蓄冷剤11が収納されたコンテナ12の先頭コンテナ検知センサ121における検知範囲よりも下流への搬出が終了していない場合には、そのまま本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。また、ステップS621にて肯定判定を行った場合、すなわち蓄冷剤11が収納された2つのコンテナ12が先頭コンテナ検知センサ121の検知範囲よりも下流に搬出された場合には、コンテナ12の搬出後における待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)をコンテナ側タイマカウンタ307rにセットする(ステップS622)。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「7」をセットして(ステップS623)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。コンテナ側状態カウンタ307qに「7」がセットされることにより、次回の第2コンテナ搬送側処理(
図21)においてステップS620にて否定判定が行われてステップS624~ステップS627の処理が実行される状態となる。
【0242】
ステップS620にて否定判定を行った場合、すなわちコンテナ側状態カウンタ307qの値が「7」である場合には、コンテナ側タイマカウンタ307rの値を1減算し(ステップS624)、当該1減算後のコンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」となったか否かを判定する(ステップS625)。コンテナ側タイマカウンタ307rの値が1以上である場合には(ステップS625:NO)、そのまま本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。また、コンテナ側タイマカウンタ307rの値が「0」である場合(ステップS625:YES)、すなわち先頭コンテナ検知センサ121、2番目コンテナ検知センサ122及び中間コンテナ検知センサ124の全てにおいてコンテナ12が検知されていない状態となってから1秒の待機期間が経過して蓄冷剤11が収納されたコンテナ12の搬出が終了している場合には、対象ストッパ駆動部115bを駆動状態とする(ステップS626)。これにより、対象コンテナストッパ115aが対象停止実行位置に配置される。その後、コンテナ側状態カウンタ307qに「1」をセットして(ステップS627)、本第2コンテナ搬送側処理(
図21)を終了する。ステップS627にてコンテナ側状態カウンタ307qに「1」がセットされることにより、既に説明した第1コンテナ搬送側処理(
図20)のステップS508にて肯定判定が行われてステップS509~ステップS512の処理が実行される状態となる。
【0243】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS204にて実行される第1蓄冷剤収納側処理(
図22)の説明に先立ち、当該第1蓄冷剤収納側処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、収納側状態カウンタ307sが設けられている。収納側状態カウンタ307sには「0」~「12」のいずれかがセットされる。収納側状態カウンタ307sの値が「0」である状態は、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に1段分の蓄冷剤11をセットする動作を開始させる段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「1」である状態は、マガジン73に1段分の蓄冷剤11をセットする動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「2」である状態は、昇降テーブル127を1段分(具体的には30mm)上昇させる1段分上昇動作が終了したことを条件としてマガジン73に次の1段分の蓄冷剤11をセットするための処理を開始させる段階に対応している。
【0244】
収納側状態カウンタ307sの値が「3」である状態は、昇降テーブル127が回転実行高さ位置に存在している状態となるまで昇降テーブル127を400mm上昇させる収納前上昇動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「4」である状態は、台座131が蓄冷剤収納位置に存在している状態となるまでコンテナ搬送装置72側に向けて台座131を700mm走行させる収納前走行動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「5」である状態は、マガジン73の姿勢を蓄冷剤収容姿勢から蓄冷剤落下姿勢に切り換える落下準備回転動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「6」である状態は、マガジン73をコンテナ12に向けて下降させる収納前下降動作を開始させる段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「7」である状態は、収納前下降動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「8」である状態は、マガジン73のストッパ部194~197を開放位置に移動させる段階に対応している。
【0245】
収納側状態カウンタ307sの値が「9」である状態は、昇降テーブル127が回転実行高さ位置に存在している状態となるまで昇降テーブル127を上昇させる収納後上昇動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「10」である状態は、マガジン73の姿勢を蓄冷剤落下姿勢から蓄冷剤収容姿勢に切り換える収容準備回転動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「11」である状態は、台座131が蓄冷剤セット位置に存在している状態となるまでコンテナ搬送装置72とは逆側に向けて台座131を700mm走行させる収納後走行動作を実行する段階に対応している。また、収納側状態カウンタ307sの値が「12」である状態は、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に存在している状態となるまで昇降テーブル127を下降させる動作を実行する段階に対応している。
【0246】
次に、タイマ割込み処理(
図17(b))のステップS204にて実行される第1蓄冷剤収納側処理について
図22のフローチャートを参照しながら説明する。
【0247】
まず収納側状態カウンタ307sの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS701)。CPU305への動作電力の供給が開始された後において最初に第1蓄冷剤収納側処理(
図22)が実行される場合、収納側状態カウンタ307sの値は「0」である。また、後述するステップS715の処理が実行された場合、又は後述する第2蓄冷剤収納側処理(
図23)のステップS831の処理が実行された場合、収納側状態カウンタ307sの値が「0」である状態となる。収納側状態カウンタ307sの値が「0」である場合には(ステップS701:YES)、第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS702)。
【0248】
第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eのうち1つ以上のフラグの値が「0」である場合には(ステップS702:NO)、そのまま本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。また、第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eに「1」がセットされている場合(ステップS702:YES)、すなわち第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されているとともに、先頭から2番目の蓄冷剤11が第5~第8蓄冷剤停止装置95~98で停止されている状態である場合には、第1~第4蓄冷剤準備フラグ307b~307eを「0」クリアし(ステップS703)、蓄冷剤側状態カウンタ307fに「2」をセットする(ステップS704)。これにより、既に説明した第1蓄冷剤搬送側処理(
図18)のステップS305にて否定判定が行われてステップS319における第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)が実行される状態となる。その後、収納側状態カウンタ307sに「1」をセットして(ステップS705)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「1」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS701にて否定判定が行われてステップS706~ステップS710の処理が実行される状態となる。
【0249】
収納側状態カウンタ307sの値が「1」である場合には(ステップS701:NO、ステップS706:YES)、蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS707)。蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」をセットする処理は、既に説明した第2蓄冷剤搬送側処理(
図19)のステップS416にて実行される。蓄冷剤セット完了フラグ307gの値が「0」である場合には(ステップS707:NO)、そのまま本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。また、蓄冷剤セット完了フラグ307gに「1」がセットされている場合(ステップS707:YES)、すなわち蓄冷剤搬送装置71から蓄冷剤収容姿勢のマガジン73に1段分(4個)の蓄冷剤11がセットされた場合には、蓄冷剤セット完了フラグ307gを「0」クリアする(ステップS708)。その後、蓄冷剤側状態カウンタ307fを「0」クリアする(ステップS709)。これにより、蓄冷剤搬送装置71の第1~第4コンベヤ81~84における先頭の蓄冷剤11が第1~第4蓄冷剤停止装置91~94で停止されている状態とするための動作を実行する段階に戻る。
【0250】
その後、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて昇降テーブル127が第9セット高さ位置に配置されている状態であるか否かを判定する(ステップS710)。ステップS710にて否定判定を行った場合、すなわちマガジン73に空の段が残っている場合には、昇降テーブル127を1段分(具体的には30mm)上昇させる1段分上昇動作を開始させるための1段分上昇開始処理を実行する(ステップS711)。その後、収納側状態カウンタ307sに「2」をセットして(ステップS712)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「2」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS706にて否定判定が行われてステップS713~ステップS715の処理が実行される状態となる。
【0251】
収納側状態カウンタ307sの値が「2」である場合には(ステップS706:NO、ステップS713:YES)、1段分上昇動作が終了したか否かを判定する(ステップS714)。ステップS714では、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて昇降テーブル127が1段分上昇したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。1段分上昇動作が終了した場合には(ステップS714:YES)、収納側状態カウンタ307sの値を「0」クリアして(ステップS715)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sの値が「0」クリアされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS701にて肯定判定が行われてステップS702~ステップS705の処理が実行される状態となる。これにより、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73の最下段(9段目)に蓄冷剤11がセットされるまで、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に1段分の蓄冷剤11をセットする処理が繰り返されるようにすることができる。
【0252】
昇降テーブル127が第9セット高さ位置に配置されている状態である場合(ステップS710:YES)、すなわち蓄冷剤収容姿勢のマガジン73に36個(4列及び9段)の蓄冷剤11がセットされている状態となった場合には、収納側状態カウンタ307sに「3」をセットして(ステップS716)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「3」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS713にて否定判定が行われてステップS717~ステップS720の処理が実行される状態となる。
【0253】
収納側状態カウンタ307sの値が「3」である場合には(ステップS713:NO、ステップS717:YES)、収納前上昇処理を実行する(ステップS718)。収納前上昇処理では、昇降テーブル127を回転実行高さ位置まで上昇させるための処理を実行する。ステップS718にて収納前上昇処理を実行した後、収納前上昇動作が終了したか否かを判定する(ステップS719)。収納前上昇動作は、昇降テーブル127が400mm上昇して回転実行高さ位置に存在している状態となった場合に終了する。ステップS719では、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて昇降テーブル127が回転実行高さ位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。収納前上昇動作が終了していない場合には(ステップS719:NO)、そのまま本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。また、収納前上昇動作が終了した場合には(ステップS719:YES)、収納側状態カウンタ307sに「4」をセットして(ステップS720)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「4」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS717にて否定判定が行われてステップS721~ステップS724の処理が実行される状態となる。
【0254】
収納側状態カウンタ307sの値が「4」である場合には(ステップS717:NO、ステップS721:YES)、収納前走行処理を実行する(ステップS722)。収納前走行処理では、台座131を蓄冷剤収納位置までコンテナ搬送装置72側に向けて走行させる動作が実行されるようにする。ステップS722にて収納前走行処理を実行した後、収納前走行動作が終了したか否かを判定する(ステップS723)。収納前走行動作は、台座131がコンテナ搬送装置72側に700mm走行して収納実行位置に存在している状態となった場合に終了する。ステップS723では、走行用サーボドライバ263から受信する回転情報に基づいて台座131が蓄冷剤収納位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。収納前走行動作が終了していない場合には(ステップS723:NO)、そのまま本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。また、収納前走行動作が終了した場合には(ステップS723:YES)、収納側状態カウンタ307sに「5」をセットして(ステップS724)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「5」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS721にて否定判定が行われてステップS725~ステップS728の処理が実行される状態となる。
【0255】
収納側状態カウンタ307sの値が「5」である場合には(ステップS721:NO、ステップS725:YES)、落下準備回転処理を実行する(ステップS726)。落下準備回転処理では、落下準備回転テーブルが読み出されていない場合、ROM306に記憶されている落下準備回転テーブルを読み出し、当該落下準備回転テーブルに従ってマガジン回転モータ294への正回転信号の出力が開始されるようにする。また、落下準備回転処理(ステップS726)では、落下準備回転テーブルが読み出されている場合、当該落下準備回転テーブルに従ってマガジン回転モータ294への正回転信号の出力が実行されるようにする。
【0256】
ステップS726にて落下準備回転処理を実行した後、落下準備回転動作が終了したか否かを判定する(ステップS727)。ステップS727では、マガジン73を正方向に90度回転させるための信号出力が終了した場合に肯定判定を行う。落下準備回転動作が終了していない場合には(ステップS727:NO)、そのまま本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。また、落下準備回転動作が終了した場合(ステップS727:YES)、すなわち蓄冷剤収容姿勢のマガジン73が正方向に90度回転して蓄冷剤落下姿勢に切り換えられた場合には、収納側状態カウンタ307sに「6」をセットして(ステップS728)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「6」がセットされることにより、次回の第1蓄冷剤収納側処理(
図22)においてステップS725にて否定判定が行われてステップS729における第2蓄冷剤収納側処理(
図23)が実行される状態となる。
【0257】
収納側状態カウンタ307sの値が「6」以上である場合には(ステップS725:NO)、第2蓄冷剤収納側処理を実行して(ステップS729)、本第1蓄冷剤収納側処理(
図22)を終了する。
【0258】
次に、第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS729にて実行される第2蓄冷剤収納側処理(
図23)についての説明に先立ち、当該第2蓄冷剤収納側処理にて使用されるRAM307の構成について説明する。
図16に示すように、RAM307には、収納側タイマカウンタ307tが設けられている。収納側タイマカウンタ307tは、マガジン73のストッパ部194~197を閉鎖位置から開放位置に移動させてからマガジン73を上昇させるまでの待機期間(具体的には1秒間)が経過したか否かをCPU305にて把握可能とするタイマカウンタである。収納側タイマカウンタ307tの値が1以上である場合、当該収納側タイマカウンタ307tの値を更新する処理は4ミリ秒の周期で実行される。収納側タイマカウンタ307tにおける「1」は4ミリ秒に対応している。
【0259】
次に、第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS729にて実行される第2蓄冷剤収納側処理について
図23のフローチャートを参照しながら説明する。
【0260】
収納側状態カウンタ307sの値が「6」である場合には(ステップS801:YES)、コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS802)。コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」をセットする処理は、既に説明した第2コンテナ搬送側処理(
図21)のステップS618にて実行される。コンテナ側準備完了フラグ307pの値が「0」である場合(ステップS802:NO)、すなわち収納対象となる2つのコンテナ12に対して対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによる固定が実行されていない状態である場合には、そのまま本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。これにより、コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」がセットされている状態となるまで、ステップS803の処理が実行されない状態とすることができる。よって、対象コンテナストッパ115a、後方位置決め板117e、第1側方位置決め板118e及び第2側方位置決め板119eによってコンテナ12の位置ずれが防止されていない状態で、マガジン73からコンテナ12に蓄冷剤11が移されてしまうことが防止されている。
【0261】
コンテナ側準備完了フラグ307pに「1」がセットされている場合には(ステップS802:YES)、収納前下降開始処理を実行する(ステップS803)。収納前下降開始処理では、コンテナ搬送装置72に停止している収納対象のコンテナ12に向けてマガジン73を下降させるために昇降テーブル127を下降させる動作が開始されるようにする。その後、収納側状態カウンタ307sに「7」をセットして(ステップS804)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「7」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS801にて否定判定が行われてステップS805~ステップS810の処理が実行される状態となる。
【0262】
収納側状態カウンタ307sの値が「7」である場合には(ステップS801:NO、ステップS805:YES)、収納前下降中処理を実行する(ステップS806)。収納前下降中処理では、収納実行高さ位置に向かって昇降テーブル127を下降させる動作が実行されるようにする。ステップS806にて収納前下降中処理を実行した後、収納前下降動作が終了したか否かを判定する(ステップS807)。収納前下降動作は、昇降テーブル127が293mm下降して収納実行高さ位置に存在している状態となった場合に終了する。ステップS807では、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて昇降テーブル127が収納実行高さ位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。収納前下降動作が終了していない場合には(ステップS807:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。また、収納前下降動作が終了している場合には(ステップS807:YES)、ストッパ開放処理を実行する(ステップS808)。ストッパ開放処理では、マガジン73のストッパ部194~197を開閉するためのシリンダ211~218を駆動状態とする。これにより、当該ストッパ部194~197を閉鎖位置から開放位置に移動させることができる。そして、当該ストッパ部194~197を開放位置に移動させることにより、36個(4列及び9行)の蓄冷剤11をマガジン73から2つのコンテナ12に落下させて収納することができる。
【0263】
その後、ストッパ部194~197を開放位置に移動してからマガジン73を上昇させるまでの待機期間(具体的には1秒)に対応する数値情報(「250」)を収納側タイマカウンタ307tにセットし(ステップS809)、収納側状態カウンタ307sに「8」をセットして(ステップS810)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「8」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS805にて否定判定が行われてステップS811~ステップS814の処理が実行される状態となる。
【0264】
収納側状態カウンタ307sの値が「8」である場合には(ステップS805:NO、ステップS811:YES)、収納側タイマカウンタ307tの値を1減算し(ステップS812)、当該1減算後の収納側タイマカウンタ307tの値が1以上である場合には(ステップS813:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。また、収納側タイマカウンタ307tの値が「0」である場合(ステップS813:YES)、すなわちマガジン73のストッパ部194~197を開放位置に配置してから1秒が経過した場合には、収納側状態カウンタ307sに「9」をセットして(ステップS814)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「9」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS811にて否定判定が行われてステップS815~ステップS820の処理が実行される状態となる。
【0265】
収納側状態カウンタ307sの値が「9」である場合には(ステップS811:NO、ステップS815:YES)、収納後上昇処理を実行する(ステップS816)。収納後上昇処理では、昇降テーブル127を回転実行高さ位置まで上昇させる収納後上昇動作が実行されるようにする。ステップS816にて収納後上昇処理を実行した後、収納後上昇動作が終了したか否かを判定する(ステップS817)。収納後上昇動作は、昇降テーブル127が回転実行高さ位置まで上昇した場合に終了する。ステップS817では、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて、昇降テーブル127が回転実行高さ位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。収納後上昇動作が終了していない場合には(ステップS817:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。また、収納後上昇動作が終了している場合には(ステップS817:YES)、駆動状態終了処理を実行する(ステップS818)。
【0266】
駆動状態終了処理(ステップS818)では、対象ストッパ駆動部115b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aを非駆動状態とする。これにより、対象コンテナストッパ115aが対象待機位置に配置されている状態となる。また、後方位置決め板117eが後方待機位置に配置されている状態となる。さらにまた、第1側方位置決め板118eが第1側方待機位置に配置されている状態となるとともに、第2側方位置決め板119eが第2側方待機位置に配置されている状態となる。但し、駆動状態終了処理(ステップS818)が実行されても、事前コンテナストッパ116aが事前停止実行位置に配置されている状態は維持される。その後、コンテナ側準備完了フラグ307pを「0」クリアする(ステップS819)。これにより、対象ストッパ駆動部115b、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aが駆動状態となっている状態ではないことをCPU305にて把握可能となる。その後、収納側状態カウンタ307sに「10」をセットして(ステップS820)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「10」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS815にて否定判定が行われてステップS821~ステップS824の処理が実行される状態となる。
【0267】
収納側状態カウンタ307sの値が「10」である場合には(ステップS815:NO、ステップS821:YES)、収容準備回転処理を実行する(ステップS822)。収容準備回転処理では、収容準備回転テーブルが読み出されていない場合、ROM306に記憶されている収容準備回転テーブルを読み出し、当該収容準備回転テーブルに従ってマガジン回転モータ294への逆回転信号の出力が開始されるようにする。また、収容準備回転処理(ステップS822)では、収容準備回転テーブルが読み出されている場合、当該収容準備回転テーブルに従ってマガジン回転モータ294への逆回転信号の出力が実行されるようにする。
【0268】
ステップS822にて収容準備回転処理を実行した後、収容準備回転動作が終了したか否かを判定する(ステップS823)。ステップS823では、マガジン73を逆方向に90度回転させるための信号出力が終了した場合に肯定判定を行う。収容準備回転動作が終了していない場合には(ステップS823:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納処理(
図23)を終了する。また、収容準備回転動作が終了している場合(ステップS823:YES)、すなわちマガジン73が蓄冷剤収容姿勢に切り換えられている場合には、収納側状態カウンタ307sに「11」をセットして(ステップS824)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「11」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS821にて否定判定が行われてステップS825~ステップS828の処理が実行される状態となる。
【0269】
収納側状態カウンタ307sの値が「11」である場合には(ステップS821:NO、ステップS825:YES)、収納後走行処理を実行する(ステップS826)。収納後走行処理では、台座131を蓄冷剤セット位置までコンテナ搬送装置72とは逆側に向けて走行させる収納後走行動作が実行されるようにする。ステップS826にて収納後走行処理を実行した後、収納後走行動作が終了したか否かを判定する(ステップS827)。収納後走行動作は、台座131がコンテナ搬送装置72とは逆側に700mm走行して蓄冷剤セット位置に存在している状態となった場合に終了する。ステップS827では、走行用サーボドライバ263から受信する回転情報に基づいて台座131が蓄冷剤セット位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。収納後走行動作が終了していない場合には(ステップS827:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納処理(
図23)を終了する。また、収納後走行動作が終了している場合には(ステップS827:YES)、収納側状態カウンタ307sに「12」をセットして(ステップS828)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。収納側状態カウンタ307sに「12」がセットされることにより、次回の第2蓄冷剤収納側処理(
図23)においてステップS825にて否定判定が行われてステップS829~ステップS831の処理が実行される状態となる。
【0270】
ステップS825にて否定判定を行った場合、すなわち収納側状態カウンタ307sの値が「12」である場合には、第1セット位置復帰処理を実行する(ステップS829)。第1セット位置復帰処理では、昇降テーブル127を第1セット高さ位置に向けて下降させる第1セット位置復帰動作が実行されるようにする。ステップS829にて第1セット位置復帰処理を実行した後、第1セット位置復帰動作が終了したか否かを判定する(ステップS830)。第1セット位置復帰動作は、昇降テーブル127が第1セット高さ位置まで下降した場合に終了する。ステップS830では、昇降用サーボドライバ283から受信する回転情報に基づいて、昇降テーブル127が第1セット高さ位置に到達したことをCPU305が把握した場合に肯定判定を行う。第1セット位置復帰動作が終了していない場合には(ステップS830:NO)、そのまま本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。また、第1セット位置復帰動作が終了している場合には(ステップS830:YES)、収納側状態カウンタ307sの値を「0」クリアして(ステップS831)、本第2蓄冷剤収納側処理(
図23)を終了する。ステップS831にて収納側状態カウンタ307sの値が「0」クリアされることにより、既に説明した第1蓄冷剤収納側処理(
図22)のステップS701にて肯定判定が行われてステップS702~ステップS705の処理が実行される状態となる。
【0271】
このように、ステップS808にてストッパ開放処理が実行されることにより、36個の蓄冷剤11が2つのコンテナ12に収納される。また、ストッパ開放処理(ステップS808)が実行された後、動作開始ボタン301の操作を条件とすることなく、ステップS831にて収納側状態カウンタ307sの値が「0」クリアされて、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする動作が開始される。これにより、作業者による操作を不要としながらコンテナ12に蓄冷剤11を収納する動作が繰り返されるようにすることができる。よって、ストッパ開放処理(ステップS808)が実行された後、動作開始ボタン301の操作が検出されるまで蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする動作が開始されない構成と比較して、作業者による操作負担が軽減されている。
【0272】
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0273】
コンテナ12は、第3起立壁16及び第11側方仕切り部41によって区画された第11収納領域63aを有している。第11収納領域63aは、コンテナ開口部12aにより外部に開放されている。蓄冷剤収納装置74は、板状の蓄冷剤11を当該コンテナ12に収納する装置である。蓄冷剤11をコンテナ12の第11収納領域63aに収納する動作が蓄冷剤収納装置74にて実行されるようにすることにより、当該動作が作業者により行われる場合と比較して、作業者の作業負担を軽減することができる。また、当該動作に要する時間を短縮することができる。
【0274】
蓄冷剤収納装置74は、蓄冷剤11を保持し、第11収納領域63aにその保持している蓄冷剤11を落下させることにより当該蓄冷剤11を第11収納領域63aに収納させることが可能なマガジン73を備えている。コンテナ12は、第2起立壁15から中央に向けて突出し第11収納領域63aに収納されている蓄冷剤11において当該第2起立壁15側に存在する所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11e)と対向する第11側方仕切り部41を有している。マガジン73は、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁をガイドする先頭側第1落下ガイド部143bを備えている。これにより、蓄冷剤11の所定周縁部がコンテナ12の第11側方仕切り部41と対向している状態となる第11収納領域63aからずれた位置に蓄冷剤11が落下してしまう可能性を低減することができる。また、マガジン73は、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の当該所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11d)をガイドする先頭側中央落下ガイド部147bを備えている。これにより、第11収納領域63aよりも第2起立壁15とは逆側(コンテナ12の中央側)にずれた位置に蓄冷剤11が落下してしまう可能性が低減されている。
【0275】
蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁が先頭側第1落下ガイド部143bによりガイドされるとともに、蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が先頭側中央落下ガイド部147bによりガイドされる態様で蓄冷剤11を落下させる構成であることにより、当該2つの側縁の一方のみがガイドされる構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aからずれてしまう可能性が低減されている。
【0276】
先頭側中央落下ガイド部147bは先頭側第1落下ガイド部143bよりも蓄冷剤11の落下方向に突出するように形成されている。これにより、先頭側中央落下ガイド部147bの落下方向への突出寸法が先頭側第1落下ガイド部143bの落下方向への突出寸法と同一である構成と比較して、第11収納領域63aから第2起立壁15とは逆側にずれた位置に蓄冷剤11が落下してしまう可能性が低減されている。
【0277】
先頭側中央落下ガイド部147bの突出方向の先端147aは蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合にコンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に入り込んでいる。これにより、先頭側中央落下ガイド部147bがコンテナ12の外に存在している状態で蓄冷剤11を落下させる構成と比較して、蓄冷剤11の落下方向側の縁部(蓄冷剤11の下縁部11c)が先頭側中央落下ガイド部147bを離れてから底板13に接触するまでの距離を短縮することができる。よって、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aから第2起立壁15とは逆側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0278】
コンテナ12の第2起立壁15においてコンテナ開口部12a側には、第11側方仕切り部41が存在しない領域が設けられている。また、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に、先頭側第1落下ガイド部143bにおける蓄冷剤11の落下方向側の縁部は、コンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に入り込んでいる。これにより、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に先頭側第1落下ガイド部143bがコンテナ12の外に存在している構成と比較して、蓄冷剤11の落下方向側の縁部(蓄冷剤11の下縁部11c)が先頭側第1落下ガイド部143bを離れてからコンテナ12の底板13に接触するまでの距離を短縮することができる。よって、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aから外れてしまう可能性が低減されている。
【0279】
蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に、先頭側第1落下ガイド部143bにおける落下方向側の端部は、コンテナ12の第11側方仕切り部41に接触しない態様で当該第11側方仕切り部41よりも当該落下方向とは逆側(上側)に存在している。これにより、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に先頭側第1落下ガイド部143bを第11側方仕切り部41に接触させる構成と比較して、マガジン73がコンテナ12に接触したことが原因となってマガジン73及びコンテナ12の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。よって、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aからずれてしまう可能性が低減されている。
【0280】
コンテナ12には、当該コンテナ12の底板13からコンテナ開口部12aに向けて膨出し第11収納領域63aにおける第2起立壁15とは逆側を区画する中央膨出部51が設けられている。また、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に、先頭側中央落下ガイド部147bの突出方向の先端147aは、中央膨出部51に接触しない態様で当該中央膨出部51よりも落下方向とは逆側(上側)に存在している。蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に先頭側中央落下ガイド部147bを中央膨出部51に接触させない構成とすることにより、マガジン73がコンテナ12に接触したことが原因となってマガジン73及びコンテナ12の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。これにより、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aからずれてしまう可能性が低減されている。
【0281】
マガジン73は、第11収納領域63aに落下する前の蓄冷剤11における落下方向側であって上述した所定周縁部が存在する側の所定隅角(蓄冷剤11の下縁部11cにおいて側縁部11e側の隅角)を支持することが可能な先頭側第1ストッパ部194を備えている。また、マガジン73は、先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の所定隅角が支持されている状態から先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の所定隅角が支持されない状態に切り換えることにより当該蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212を備えている。これにより、先頭側第1ストッパ部194が蓄冷剤11における落下方向側の周縁(蓄冷剤11の下縁部11c)の全体を支持する構成と比較して、当該蓄冷剤11を落下させるために必要となる先頭側第1ストッパ部194の動作範囲を小さくすることができる。よって、先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の所定隅角が支持されている状態から当該所定隅角が支持されない状態に切り換える過程で蓄冷剤11の位置ずれが発生してしまう可能性を低減することができる。また、マガジン73の小型化を図ることができるとともに、安全性を高めることができる。
【0282】
先頭側第1ストッパ部194は、マガジン73において先頭側第1落下ガイド部143b側に設けられている。また、上述したとおり、先頭側中央落下ガイド部147bは先頭側第1落下ガイド部143bよりも蓄冷剤11の落下方向に突出するように形成されている構成である。当該構成において、先頭側第1ストッパ部194が先頭側第1落下ガイド部143b側に設けられている構成とすることにより、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63aよりも第2起立壁15とは逆側(コンテナ12の中央側)にずれてしまう可能性が低減されている。
【0283】
蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に、先頭側第1ストッパ部194はコンテナ開口部12aよりも落下方向とは逆側(コンテナ12の外側)に存在している。これにより、先頭側第1ストッパ部194がコンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に入り込むことを可能とするスペースが設けられていないコンテナに対しても、マガジン73を使用して蓄冷剤11を収納可能とすることができる。よって、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に先頭側第1ストッパ部194がコンテナ開口部12aよりもコンテナ12の底板13側に入り込む構成と比較して、蓄冷剤11を収納する対象とすることが可能なコンテナの種類を増加させることができる。また、先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の所定隅角が支持されている状態から当該所定隅角が支持されない状態に切り換える過程で先頭側第1ストッパ部194がコンテナ12に接触してしまうことが防止されている。これにより、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる状況において、マガジン73及びコンテナ12の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。
【0284】
コンテナ12には、当該コンテナ12の中央を挟んで第2起立壁15とは逆側に存在している第1起立壁14が設けられている。また、コンテナ12には、当該コンテナ12の中央よりも第2起立壁15側に存在している第11収納領域63aが設けられているとともに、当該コンテナ12の中央よりも第1起立壁14側に存在している第1収納領域62aが設けられている。第1収納領域62aは第11収納領域63aに並設されている。さらにまた、コンテナ12には、第2起立壁15から中央に向けて突出し第11収納領域63aに収納されている蓄冷剤11において第2起立壁15の側に存在する所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11e)と対向する第11側方仕切り部41が設けられている。また、コンテナ12には、第1起立壁14から中央に向けて突出しており、第1収納領域62aに収納されている蓄冷剤11において第1起立壁14の側に存在する特定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11d)と対向する第1側方仕切り部31が設けられている。また、マガジン73は、先頭側中央落下ガイド部147bを挟んで先頭側第1落下ガイド部143bとは逆側に、蓄冷剤11を第1収納領域62aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の特定周縁部が存在する側縁をガイドする先頭側第2落下ガイド部144bを備えている。マガジン73が先頭側第1落下ガイド部143b、先頭側中央落下ガイド部147b及び先頭側第2落下ガイド部144bを備えていることにより、第11収納領域63a及び第1収納領域62aのそれぞれに蓄冷剤11を落下させて収納する場合に、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63a又は第1収納領域62aからずれてしまう可能性が低減されている。
【0285】
蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11e)が存在する側縁が先頭側第1落下ガイド部143bによってガイドされる構成であるとともに、蓄冷剤11を第11収納領域63aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11d)が先頭側中央落下ガイド部147bによってガイドされる構成である。また、蓄冷剤11を第1収納領域62aに落下させる場合に当該蓄冷剤11の特定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11d)が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11e)が先頭側中央落下ガイド部147bによってガイドされる構成である。このように、第11収納領域63aに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11d)、及び第1収納領域62aに落下させる蓄冷剤11の特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11e)が先頭側中央落下ガイド部147bによってガイドされる構成である。これにより、第1収納領域62aに落下させる蓄冷剤11の特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドするためのガイド部として、第11収納領域63aに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドするためのガイド部とは異なるガイド部が設けられている構成と比較して、マガジン73の小型化を図ることが可能となる。よって、第11収納領域63a及び第1収納領域62aの間隔が狭いコンテナ12に対しても、第11収納領域63a及び第1収納領域62aのそれぞれにマガジン73から蓄冷剤11を落下させて収納することが可能となる。そして、マガジン73から第11収納領域63a及び第1収納領域62aのそれぞれに蓄冷剤11を落下させて収納する構成とすることにより、コンテナ12に複数の蓄冷剤11を収納するための所要時間を短縮することができる。
【0286】
コンテナ12には、第2起立壁15に沿って並んでいる第11収納領域63a及び第12収納領域63bが設けられている。また、コンテナ12には、第11収納領域63aに収納されている蓄冷剤11及び第12収納領域63bに収納されている蓄冷剤11の間に存在する第11側方仕切り部41が設けられている。第11収納領域63aに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11e)が存在する側縁、及び第12収納領域63bに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11e)が存在する側縁が先頭側第1落下ガイド部143bによってガイドされる構成であるとともに、第11収納領域63aに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11d)、及び第12収納領域63bに落下させる蓄冷剤11の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁(蓄冷剤11の側縁部11d)が先頭側中央落下ガイド部147bによってガイドされる構成である。これにより、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第11収納領域63a又は第12収納領域63bからずれてしまう可能性が低減されている。
【0287】
マガジン73は、先頭側第1落下ガイド部143b及び先頭側中央落下ガイド部147bの間の空間(先頭側第1収容空間133)のうち、第11収納領域63aに落下させる蓄冷剤11が通る空間及び第12収納領域63bに落下させる蓄冷剤11が通る空間を仕切る第1先頭側仕切り板151を備えている。また、第11収納領域63a及び第12収納領域63bのそれぞれに蓄冷剤11を落下させる場合に、第1先頭側仕切り板151の一部がコンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に入り込んでいる。これにより、第1先頭側仕切り板151がコンテナ12の外に存在している構成と比較して、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第2起立壁15の延在方向にずれてしまう可能性が低減されている。
【0288】
マガジン73から第11収納領域63a及び第12収納領域63bのそれぞれに蓄冷剤11を落下させて収納する構成とすることにより、コンテナ12に複数の蓄冷剤11を収納するために要する時間を短縮することができる。
【0289】
第11側方仕切り部41には、コンテナ開口部12a側に、第2起立壁15からコンテナ12の中央に向けて当該コンテナ12の底板13側に傾斜している第11上側傾斜面41aが設けられている。また、マガジン73の第1先頭側仕切り板151は、蓄冷剤11の落下方向側(マガジン出口73b側)に、先頭側第1落下ガイド部143b側から先頭側中央落下ガイド部147b側に向けて当該落下方向側に傾斜している第1先頭側傾斜部151aを備えている。第11収納領域63a及び第12収納領域63bのそれぞれに蓄冷剤11を落下させる場合に、第1先頭側傾斜部151aは第11上側傾斜面41aと対向している。これにより、第1先頭側仕切り板151に第1先頭側傾斜部151aが設けられていない構成と比較して、第11収納領域63a及び第12収納領域63bのそれぞれに蓄冷剤11を落下させる場合に、第1先頭側仕切り板151をコンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に深く進入されることができる。よって、蓄冷剤11の落下位置及び収納位置が第1先頭側仕切り板151側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0290】
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記第1の実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
【0291】
(1)上記第1の実施形態では、先頭側第1ストッパ部194、先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196及び後側第2ストッパ部197のそれぞれを一対の表側シリンダ211,213,215,217及び裏側シリンダ212,214,216,218で開閉する構成としたが、これに限定されることはなく、当該ストッパ部194~197のそれぞれを1つのシリンダで開閉する構成としてもよい。例えば、一対の第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212を使用して先頭側第1ストッパ部194を開閉する構成に代えて、第1先頭表側シリンダ211を使用して先頭側第1ストッパ部194を開閉する構成としてもよい。
【0292】
(2)上記第1の実施形態において、1のコンテナ12に対して18個の蓄冷剤11を収納するためのユニット(先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138)をマガジン73が2つ備えている構成としたが、これに限定されることはなく、当該ユニットをマガジン73が1つ備えている構成としてもよく、当該ユニットをマガジン73が3つ以上備えている構成としてもよい。
【0293】
(3)上記第1の実施形態では、収納実行位置に停止している2つのコンテナ12に対して1つのマガジン73で蓄冷剤11を落下させる構成としたが、これに限定されることはなく、収納実行位置に停止している1つのコンテナ12に対して1つのマガジン73で蓄冷剤11を落下させる構成としてもよい。具体的には、マガジンは、上記第1の実施形態におけるマガジン73の先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138のうち先頭側マガジンユニット137を備えている。先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12に対して当該マガジンから蓄冷剤11を落下させて収納する。
【0294】
(4)収納実行位置に停止している3つ以上のコンテナ12に対して1つのマガジン73で蓄冷剤11を落下させる構成としてもよい。具体的には、コンテナ搬送装置72には、収納対象となる3つのコンテナ12が停止している状態となる。マガジンは、上記第1の実施形態におけるマガジン73の先頭側マガジンユニット137と同様の構成を有するマガジンユニットを3つ備えている。
【0295】
(5)上記第1の実施形態では、先頭側回動部材191、中間回動部材192及び後側回動部材193が回動軸201~203に回動可能に固定されている構成としたが、これに限定されることはなく、シリンダ211~218の動作によって先頭側第1ストッパ部194、先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196及び後側第2ストッパ部197を平行移動させることにより当該ストッパ部194~197を閉鎖位置と開放位置との間で移動させる構成としてもよい。具体的には、先頭側第1ストッパ部194は、第1先頭表側シリンダ211における第1先頭表側ロッド211aの先端部及び第1先頭裏側シリンダ212における第1先頭裏側ロッド212aの先端部に固定されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が非駆動状態から駆動状態に切り換えられることにより、先頭側第1ストッパ部194が先頭側第1収容空間133とは逆側に平行移動する。これにより、先頭側第1ストッパ部194における先頭側第1突出部194bが先頭側第1側方ガイド143よりも先頭側中央ガイド147側に突出している状態から当該先頭側第1突出部194bが先頭側第1側方ガイド143よりも先頭側中央ガイド147側に突出していない状態に切り換わる。先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196及び後側第2ストッパ部197についても先頭側第1ストッパ部194と同様である。このように、シリンダ211~218の動作によってマガジン73のストッパ部194~197を平行移動させる構成においても、当該ストッパ部194~197を閉鎖位置と開放位置との間で移動させることができる。
【0296】
(6)上記第1の実施形態では、マガジン73における4つのストッパ部194~197を同時に閉鎖位置から開放位置に移動させる構成としたが、これに限定されることはなく、先頭側マガジンユニット137における2つのストッパ部194,195を閉鎖位置から開放位置に移動させた後に、後側マガジンユニット138における2つのストッパ部196,197を閉鎖位置から開放位置に移動させる構成としてもよい。また、後側マガジンユニット138における2つのストッパ部196,197を閉鎖位置から開放位置に移動させた後に、先頭側マガジンユニット137における2つのストッパ部194,195を閉鎖位置から開放位置に移動させる構成としてもよい。
【0297】
(7)上記第1の実施形態では、マガジン73のストッパ部194~197が閉鎖位置に配置されている閉鎖状態において、当該ストッパ部194~197が蓄冷剤11における一方側の隅角を支持する構成としたが、これに限定されることはなく、閉鎖状態において当該ストッパ部194~197が蓄冷剤11の下縁部11cの略全体を支持する構成としてもよい。また、閉鎖状態において蓄冷剤11の一方側の隅角を支持するストッパ部194~197に加えて、閉鎖状態において蓄冷剤11の他方側の隅角を支持するストッパ部が設けられている構成、すなわち蓄冷剤11の下縁部11cにおける隅角を支持するストッパ部が蓄冷剤11の両側に配置されている構成としてもよい。
【0298】
(8)上記第1の実施形態では、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢である状態において、先頭側第1収容空間133に収容されている蓄冷剤11を支持することが可能な先頭側第1ストッパ部194が先頭側第1側方ガイド143に設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、先頭側第1ストッパ部194が共通表ガイド141又は共通裏ガイド142に設けられている構成としてもよく、先頭側第1ストッパ部194が第1~第8先頭側仕切り板151~158のいずれかに設けられている構成としてもよい。また、本構成が先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196又は後側第2ストッパ部197に適用されている構成としてもよい。
【0299】
(9)先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144が先頭側中央ガイド147に接近する方向に移動可能であるとともに、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144が先頭側中央ガイド147から離れる方向に移動可能である構成としてもよい。先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147との間に蓄冷剤11が存在している状況において、先頭側第1側方ガイド143を先頭側中央ガイド147に接近する方向に移動させることにより、蓄冷剤11が先頭側第1側方ガイド143及び先頭側中央ガイド147によって挟持されている状態とすることができる。また、先頭側第2側方ガイド144と先頭側中央ガイド147との間に蓄冷剤11が存在している状況において、先頭側第2側方ガイド144を先頭側中央ガイド147に接近する方向に移動させることにより、蓄冷剤11が先頭側第2側方ガイド144及び先頭側中央ガイド147によって挟持されている状態とすることができる。蓄冷剤11が挟持されている状態において、マガジン73が蓄冷剤収容姿勢から蓄冷剤落下姿勢に切り換えられる。そして、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢である状態において、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144を先頭側中央ガイド147から離れる方向に移動させることにより、コンテナ12に向けて蓄冷剤11を落下させて収納することができる。
【0300】
(10)上記第1の実施形態では、収納実行状況において先頭側中央落下ガイド部147bの一部、先頭側第1落下ガイド部143bの一部及び先頭側第2落下ガイド部144bの一部が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいる構成としたが、これに限定されることはなく、収納実行状況において先頭側中央落下ガイド部147bの全体、先頭側第1落下ガイド部143bの全体及び先頭側第2落下ガイド部144bの全体が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいる構成としてもよい。また、収納実行状況において先頭側中央落下ガイド部147bの全体、先頭側第1落下ガイド部143bの全体及び先頭側第2落下ガイド部144bの全体が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の外(コンテナ12の上方)に存在している構成としてもよい。また、後側マガジンユニット138についても先頭側マガジンユニット137と同様に、収納実行状況において後側中央落下ガイド部148bの全体、後側第1落下ガイド部145bの全体及び後側第2落下ガイド部146bの全体が2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の中に入り込んでいる構成としてもよい。また、収納実行状況において後側中央落下ガイド部148bの全体、後側第1落下ガイド部145bの全体及び後側第2落下ガイド部146bの全体が2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の外(コンテナ12の上方)に存在している構成としてもよい。
【0301】
(11)収納実行状況において、マガジン73の中央ガイド147,148の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態であるとともに、側方ガイド143~146がコンテナ12の外(コンテナ12の上方)に存在している構成としてもよい。
【0302】
(12)収納実行状況において、マガジン73における中央ガイド147,148及び側方ガイド143~146がコンテナ12の外(コンテナ12の上方)に存在している構成としてもよい。
【0303】
(13)収納実行状況において、マガジン73のストッパ部194~197の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる構成としてもよく、収納実行状況において、ストッパ部194~197の全体がコンテナ12の中に入り込んでいる構成としてもよい。
【0304】
(14)収納実行状況において先頭側第1側方ガイド143が第11~第18側方仕切り部41~48に接触している状態となる構成としてもよい。また、収納実行状況において先頭側第2側方ガイド144が第1~第8側方仕切り部31~38に接触している状態となる構成としてもよく、収納実行状況において後側第1側方ガイド145が第11~第18側方仕切り部41~48に接触している状態となる構成としてもよく、収納実行状況において後側第2側方ガイド146が第1~第8側方仕切り部31~38に接触している状態となる構成としてもよい。
【0305】
(15)収納実行状況において先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148が中央膨出部51と接触している状態となる構成としてもよい。
【0306】
(16)収納実行状況において先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148が第1~第8底側仕切り部21~28と接触している状態となる構成としてもよい。
【0307】
(17)上記第1の実施形態では、先頭側中央ガイド147が、第1~第8先頭側傾斜部151a~158a及び第11~第18先頭側傾斜部161a~168aのマガジン出口73b側の端部よりもマガジン出口73b側に10mm突出している構成としたが、これに限定されることはなく、第1~第8先頭側傾斜部151a~158a及び第11~第18先頭側傾斜部161a~168aが先頭側中央ガイド147のマガジン出口73b側の先端147aまで存在している構成としてもよい。また、第1~第8後側傾斜部171a~178a及び第11~第18後側傾斜部181a~188aが後側中央ガイド148のマガジン出口73b側の先端148aまで存在している構成としてもよい。
【0308】
(18)上記第1の実施形態では、先頭側第1ストッパ部194が第1先頭表側接続片232を介して第1先頭表側ロッド211aに固定されているとともに、先頭側第1ストッパ部194が第1先頭裏側接続片233を介して第1先頭裏側ロッド212aに固定されている構成としたが、これに限定されることはなく、第1先頭表側ロッド211a及び第1先頭裏側ロッド212aが先頭側第1ストッパ部194に接触している構成としてもよい。先頭側回動軸201には、先頭側第1ストッパ部194に対して当該先頭側第1ストッパ部194を閉鎖位置に配置させるための力を加えるコイルばね等の付勢手段が設けられている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が非駆動状態である場合、先頭側第1ストッパ部194は当該付勢手段から加えられる力によって閉鎖位置に配置されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が駆動状態に切り換えられた場合、先頭側第1ストッパ部194が第1先頭表側ロッド211a及び第1先頭裏側ロッド212aによって先頭側第1収容空間133とは逆側に押される。これにより、付勢手段から加えられる力に逆らって先頭側第1ストッパ部194を開放位置まで移動させることができる。なお、先頭側第1ストッパ部194の場合と同様に、第2先頭表側ロッド213a及び第2先頭裏側ロッド214aが先頭側第2ストッパ部195に接触している構成としてもよく、第1後表側ロッド215a及び第1後裏側ロッド216aが後側第1ストッパ部196に接触している構成としてもよく、第2後表側ロッド217a及び第2後裏側ロッド218aが後側第2ストッパ部197に接触している構成としてもよい。
【0309】
(19)上記第1の実施形態では、先頭側第1ストッパ部194が第1先頭表側ロッド211a及び第1先頭裏側ロッド212aによって先頭側第1収容空間133とは逆側に押されることにより先頭側第1ストッパ部194が開放位置に配置される構成としたが、これに限定されることはなく、先頭側第1ストッパ部194が第1先頭表側ロッド211a及び第1先頭裏側ロッド212aによって先頭側第1側方ガイド143とは逆側に引っ張られることにより先頭側第1ストッパ部194が開放位置に配置される構成としてもよい。具体的には、第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212は、先頭側第1側方ガイド143よりも外側(先頭側第1収容空間133とは逆側)に配置されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が駆動状態である場合、先頭側第1ストッパ部194は閉鎖位置に配置されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が非駆動状態に切り換えられることにより、先頭側第1ストッパ部194が先頭側第1収容空間133とは逆側に引っ張られて先頭側第1ストッパ部194が開放位置まで移動する。本構成においても、先頭側第1ストッパ部194を閉鎖位置と開放位置との間で移動させることができる。先頭側第1ストッパ部194の場合と同様に、先頭側第2ストッパ部195が先頭側第2収容空間134とは逆側に引っ張られることにより先頭側第2ストッパ部195が開放位置に配置される構成としてもよく、後側第1ストッパ部196が後側第1収容空間135とは逆側に引っ張られることにより後側第1ストッパ部196が開放位置に配置される構成としてもよく、後側第2ストッパ部197が後側第2収容空間136とは逆側に引っ張られることにより後側第2ストッパ部197が開放位置に配置される構成としてもよい。
【0310】
(20)上記第1の実施形態では、先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147とが平行である構成としたが、これに限定されることはなく、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かって先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147との間隔が狭くなっていく構成としてもよい。具体的には、マガジン出口73b側における先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147との間隔は蓄冷剤11における短手方向の寸法(140mm)よりもひと回り大きい。蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、先頭側中央ガイド147は鉛直下向きに延びているとともに、先頭側第1側方ガイド143は下方に向けて先頭側中央ガイド147側に傾斜している。マガジン出口73b側と比較してマガジン入口73a側で先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147との間隔を広い間隔とすることにより、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする状況においては蓄冷剤11が先頭側第1側方ガイド143又は先頭側中央ガイド147に接触してしまう可能性を低減することができる。また、マガジン入口73a側と比較してマガジン出口73b側で先頭側第1側方ガイド143と先頭側中央ガイド147との間隔を狭い間隔とすることにより、蓄冷剤11の落下位置がコンテナ12の収納領域63a~63i位置からずれてしまう可能性を低減することができる。先頭側第1側方ガイド143及び先頭側中央ガイド147の関係と同様に、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かって先頭側第2側方ガイド144と先頭側中央ガイド147との間隔が狭くなっていく構成としてもよく、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かって後側第1側方ガイド145と後側中央ガイド148との間隔が狭くなっていく構成としてもよく、マガジン入口73aからマガジン出口73bに向かって後側第2側方ガイド146と後側中央ガイド148との間隔が狭くなっていく構成としてもよい。
【0311】
(21)上記第1の実施形態では、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢であるとともに先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置に配置されている状況において、先頭側第1側方ガイド143側に設けられている先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第1側方ガイド143側の隅角が支持される構成としたが、これに限定されることはなく、当該状況において、先頭側第1ストッパ部194によって蓄冷剤11の下縁部11cにおける先頭側第1側方ガイド143とは逆側の隅角が支持される構成としてもよい。具体的には、先頭側中央ガイド147に代えて、先頭側第1側方ガイド143及び先頭側第2側方ガイド144に平行な一対の第11中央ガイド及び第12中央ガイドが設けられている。第11中央ガイドは第12中央ガイドから先頭側第1側方ガイド143側に離間させて配置されている。第11中央ガイドは、先頭側第1側方ガイド143から先頭側第2側方ガイド144側に、蓄冷剤11の短手方向における寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔をあけて配置されている。また、第12中央ガイドは、先頭側第2側方ガイド144から先頭側第1側方ガイド143側に、蓄冷剤11の短手方向における寸法(140mm)よりもひと回り大きい間隔をあけて配置されている。また、先頭側回動軸201は、第11中央ガイド及び第12中央ガイドの間に配置されている。また、先頭側第1ストッパ部194及び先頭側第2ストッパ部195を有する先頭側回動部材が先頭側回動軸201に回動可能に固定されている。先頭側第1ストッパ部194は先頭側回動軸201よりも先頭側第1側方ガイド143側に配置されているとともに、先頭側第2ストッパ部195は先頭側回動軸201よりも先頭側第2側方ガイド144側に配置されている。また、先頭側第1ストッパ部194は、先頭側回動軸201を挟んで先頭側第2ストッパ部195と対向している。第11中央ガイドには、先頭側第1ストッパ部194の先頭側第1突出部194bを挿通可能な貫通孔が形成されており、先頭側第1突出部194bは当該貫通孔に挿通されている。また、第12中央ガイドには、先頭側第2ストッパ部195の先頭側第2突出部195bを挿通可能な貫通孔が形成されており、先頭側第2突出部195bは当該貫通孔に挿通されている。第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が非駆動状態である場合、先頭側第1突出部194bが第11中央ガイドよりも先頭側第1側方ガイド143側に突出している状態となる。これにより、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢であるとともに先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置に配置されている状況において、蓄冷剤11の下縁部11cにおける第11中央ガイド側の隅角が先頭側第1ストッパ部194によって支持されるようにすることができる。また、第1先頭表側シリンダ211及び第1先頭裏側シリンダ212が駆動状態である場合、先頭側第1突出部194bが第11中央ガイドよりも先頭側第1側方ガイド143側に突出していない状態となる。これにより、蓄冷剤11がマガジン出口73bから落下する状態となる。先頭側第2ストッパ部195についても先頭側第1ストッパ部194と同様に、第2先頭表側シリンダ213及び第2先頭裏側シリンダ214を非駆動状態と駆動状態との間で切り換えることにより先頭側第2ストッパ部195を閉鎖位置と開放位置との間で移動させることができる。
【0312】
(22)上記第1の実施形態では、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢であるとともに先頭側第1ストッパ部194が閉鎖位置に配置されている状況において、9個の蓄冷剤11を支持する1つの突出部(先頭側第1突出部194b)が先頭側第1ストッパ部194に設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、当該状況において1個の蓄冷剤11を支持する突出部が先頭側第1ストッパ部194に9個設けられている構成としてもよい。具体的には、先頭側第1ストッパ本体部194aにおける回動先端側の端部には、先頭側中央ガイド147側に突出させて、第1突出部~第9突出部が設けられている。蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、第1突出部は、共通表ガイド141と第1先頭側仕切り板151との間に存在している蓄冷剤11の下縁部11cにおける片隅を支持する。また、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、第(n+1)突出部(nは「1」~「7」のいずれか)は、第n仕切り板と第(n+1)仕切り板との間に存在している蓄冷剤11の下縁部11cにおける片隅を支持する。さらにまた、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、第9突出部は、第8先頭側仕切り板158と共通裏ガイド142との間に存在している蓄冷剤11の下縁部11cにおける片隅を支持する。
【0313】
(23)上記第1の実施形態では、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73におけるストッパ部194~197を閉鎖位置から開放位置に移動させることにより蓄冷剤11をマガジン出口73bから落下させる構成としたが、これに限定されることはなく、マガジン73が蓄冷剤落下姿勢である状況において、マガジン73に収容されている各蓄冷剤11をマガジン入口73a側からマガジン出口73b側に押し込むことにより蓄冷剤11をマガジン出口73bから落下させる構成としてもよい。具体的には、マガジン73における4つのストッパ部194~197に代えて、4つの弁部材(第1~第4弁部材)が設けられている。第1弁部材は第1回転軸の周りを回転可能に固定されているとともに、第2弁部材は第2回転軸の周りを回転可能に固定されている。また、第3弁部材は第3回転軸の周りを回転可能に固定されているとともに、第4弁部材は第4回転軸の周りを回転可能に固定されている。第u回転軸(uは「1」~「4」のいずれか)には、第u弁部材に対して当該第u弁部材を閉鎖位置に向けて回転させるための力を加える付勢手段(例えばコイルばね)が固定されている。また、蓄冷剤収納装置74は、収納実行状況において、マガジン73に収容されている各蓄冷剤11をマガジン入口73a側からマガジン出口73b側に押し込む押し込みロッドが設けられている。マガジン73が蓄冷剤落下姿勢であるとともに第u弁部材が閉鎖位置に配置されている状況において、蓄冷剤11の自重のみでは第u弁部材は開放位置まで回転しない。当該状況において、押し込みロッドにより蓄冷剤11がマガジン入口73a側からマガジン出口73b側に向けて押し込まれる。これにより、第u弁部材を開放位置まで90度回転させて、蓄冷剤11を下方に落下させることができる。
【0314】
(24)上記第1の実施形態では、マガジン73の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる収納実行状況において、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142がコンテナ12の外側(コンテナ12の上方)に存在している構成としたが、これに限定されることはなく、収納実行状況において、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態となる構成としてもよい。具体的には、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142は、先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148におけるマガジン入口73a側の端部から、先頭側中央ガイド147及び後側中央ガイド148におけるマガジン出口73b側の端部まで延在している。また、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142において、マガジン出口73b側の端部からマガジン入口73a側に向かう凹部が形成されている。当該凹部は、コンテナ12に向かってマガジン73が下降していく状況において、先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12における第1起立壁14の上部及び2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12における第2起立壁15の上部が当該凹部に入り込むことを可能とするように形成されている。これにより、収納実行状況において、共通表ガイド141及び共通裏ガイド142の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態とすることができる。よって、蓄冷剤11の落下位置が共通表ガイド141側又は共通裏ガイド142側にずれてしまう可能性を低減することができる。
【0315】
(25)上記第1の実施形態では、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、中央ガイド147,148が側方ガイド143~146よりも蓄冷剤11の落下方向(下方)に突出している構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤落下姿勢のマガジン73において、側方ガイド143~146が中央ガイド147,148よりも蓄冷剤11の落下方向(下方)に突出している構成としてもよい。これにより、中央に仕切りがあり、中央と側壁との間が広く空いているコンテナに対して蓄冷剤11を落下させて収納させる場合に、蓄冷剤11の収納位置がずれてしまう可能性を低減することができる。
【0316】
(26)蓄冷剤収納装置74がマガジン73をコンテナ搬送方向(
図1における上下方向)及びその逆方向に移動可能とする構成を備えている構成としてもよい。具体的には、水平アーム126は伸縮可能である。これにより、コンテナ搬送装置72に停止している収納対象のコンテナ12に向けてマガジン73を下降させる過程において、水平アーム126の伸縮によってマガジン73のコンテナ搬送方向又はその逆方向の位置調整を行うことが可能となる。
【0317】
(27)上記第1の実施形態では、第1蓄冷剤停止装置91が第1ベルト部81aの上面近傍まで下方に延びている第1ロッド91e及び第2ロッド91fを備えている構成としたが、これに限定されることはなく、第1蓄冷剤停止装置91が第1搬送ガイド81bから第2搬送ガイド81c側に突出可能な第1可動部と、第2搬送ガイド81cから第1搬送ガイド81b側に突出可能な第2可動部とを備えている構成としてもよい。第1蓄冷剤停止装置91が阻止実行状態である場合、第1可動部は第1コンベヤ81によって搬送されている蓄冷剤11の第1搬送ガイド81b側の端部と接触する位置まで突出している状態となるとともに、第2可動部は第1コンベヤ81によって搬送されている蓄冷剤11の第2搬送ガイド81c側の端部と接触する位置まで突出している状態となる。また、第1蓄冷剤停止装置91が移動許可状態である場合、第1可動部は第1コンベヤ81によって搬送されている蓄冷剤11の第1搬送ガイド81b側の端部よりも第1搬送ガイド81b側に退避している状態となるとともに、第2可動部は第1コンベヤ81によって搬送されている蓄冷剤11の第2搬送ガイド81c側の端部よりも第2搬送ガイド側に退避している状態となる。なお、本構成が第2~第8蓄冷剤停止装置92~98に適用されている構成としてもよい。
【0318】
(28)蓄冷剤搬送装置71における第1コンベヤ81がローラコンベヤであるとともに、第1蓄冷剤停止装置91が当該ローラコンベヤにおけるローラの上端よりも上方に突出して蓄冷剤11の搬送方向への移動を阻止する第1蓄冷剤停止板を備えている構成としてもよい。なお、本構成が第2~第4コンベヤ82~84及び第2~第8蓄冷剤停止装置92~98に適用されている構成としてもよい。
【0319】
(29)蓄冷剤搬送装置71において、第2プレート104よりも蓄冷剤搬送方向とは逆側に、2段以上に重なっている蓄冷剤11を1段にするための装置が設けられている構成としてもよい。これにより、第2プレート104よりも蓄冷剤搬送方向側における第1~第4コンベヤ81~84上の蓄冷剤11の流れをスムーズなものとすることができる。
【0320】
(30)蓄冷剤搬送装置71において、第2プレート104よりも蓄冷剤搬送方向とは逆側に、蓄冷剤11を4列に振り分ける装置が設けられている構成としてもよい。これにより、第1~第4コンベヤ81~84に振り分けられる蓄冷剤11の数に偏りが生じてしまう可能性を低減できる。
【0321】
(31)上記第1の実施形態では、蓄冷剤搬送装置71が4つのコンベヤ81~84を備えており、蓄冷剤搬送装置71において4列で蓄冷剤11が搬送される構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤搬送装置71において5列以上で蓄冷剤11が搬送される構成としてもよく、蓄冷剤搬送装置71において1列~3列のいずれかで蓄冷剤11が搬送される構成としてもよい。
【0322】
(32)上記第1の実施形態では、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11が1段分(4個)ずつセットされる構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11が複数段分ずつセットされる構成としてもよい。具体的には、蓄冷剤搬送装置71が蓄冷剤11を4列及び3段で搬送する構成であり、蓄冷剤11が12個(4列及び3段分)ずつマガジンにセットされる構成としてもよい。
【0323】
(33)蓄冷剤搬送装置71が2列で蓄冷剤11を搬送する構成であるとともに、水平アーム126が伸縮可能である構成としてもよい。具体的には、蓄冷剤搬送装置71は第1コンベヤ81及び第2コンベヤ82を備えている。まずマガジン73の先頭側第1収容空間133が第1コンベヤ81から蓄冷剤搬送方向側に所定の間隔をあけて存在している状態であるとともに先頭側第2収容空間134が第2コンベヤ82から蓄冷剤搬送方向側に所定の間隔をあけて存在している状態で、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に2個(2列及び1段)の蓄冷剤11がセットされる。その後、CPU305は、水平アーム126を伸ばしてマガジン73を移動させることにより、マガジン73の後側第1収容空間135が第1コンベヤ81から蓄冷剤搬送方向側に所定の間隔をあけて存在している状態であるとともに後側第2収容空間136が第2コンベヤ82から蓄冷剤搬送方向側に所定の間隔をあけて存在している状態とする。そして、当該状態で、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に2個(2列及び1段)の蓄冷剤11がセットされる。これにより、マガジン73に1段分(4列及び1段)の蓄冷剤11がセットされている状態とすることができる。なお、蓄冷剤搬送装置71が1列で蓄冷剤11を搬送する構成であるとともに、水平アーム126が伸縮可能である構成としてもよい。
【0324】
(34)上記第1の実施形態では、空のコンテナ12の搬送方向、及び蓄冷剤11が収納された状態のコンテナ12の搬送方向が同一方向(
図1における上方向)である構成としたが、これに限定されることはなく、空のコンテナ12の搬送方向と、蓄冷剤11が収納された状態のコンテナ12の搬送方向とが相違している構成としてもよい。具体的には、
図1においてコンテナ搬送装置72よりも右側(蓄冷剤搬送装置71とは逆側)からコンテナ搬送装置72に向けて空のコンテナ12を搬送する空コンテナ搬送装置が設けられている。空コンテナ搬送装置では空のコンテナ12が2列でコンテナ搬送装置72に向けて搬送される。空コンテナ搬送装置における1列目の搬送先はコンテナ搬送装置72における先頭収納実行位置である。また、空コンテナ搬送装置における2列目の搬送先はコンテナ搬送装置72における2番目収納実行位置である。空コンテナ搬送装置によって搬送された2つのコンテナ12は、コンテナ搬送装置72における先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止する。そして、当該先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止している空のコンテナ12に対して、マガジン73から蓄冷剤11を落下させ、当該蓄冷剤11が収納されている状態とする。その後、蓄冷剤11が収納されているコンテナ12は、コンテナ搬送装置72によって
図1における上方向(コンテナ搬送方向)に搬出される。このように、空のコンテナ12の搬送方向と、蓄冷剤11が収納された状態のコンテナ12の搬送方向とが相違している構成においても、先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置においてコンテナ12に蓄冷剤11が収納されるようにすることができる。
【0325】
(35)コンテナ搬送装置72として、電動式のローラコンベヤではなく、作業者の手によってコンテナ12が搬送されるローラコンベヤが使用されている構成としてもよい。また、コンテナ搬送装置72として、ローラコンベヤに代えてベルトコンベヤが使用されている構成としてもよい。
【0326】
(36)上記第1の実施形態では、対象コンテナ停止装置115における対象コンテナストッパ115aが搬送ローラ72dの上端よりも上方に突出することによりコンテナ12の搬送方向への移動が阻止される構成としたが、これに限定されることはなく、対象コンテナストッパ115aが第2コンベヤフレーム72bから第1コンベヤフレーム72a側に突出してコンテナ12に接触する状態となることによりコンテナ12の搬送方向への移動が阻止されている状態となる構成としてもよい。なお、本構成が事前コンテナ停止装置116に適用されている構成としてもよい。
【0327】
(37)上記第1の実施形態では、走行機構132が走行用ボールねじ軸253及び走行用サーボモータ254を備えている構成としたが、これに限定されることはなく、走行機構132が走行用モータ、一対のピニオン及び一対のラックを備えている構成としてもよい。具体的には、走行機構132は、上記第1の実施形態と同様に、走行用摺動ガイド256~259及び走行ガイドレール261,262を備えている。また、台座131の上には走行用モータが固定されている。また、台座131よりも蓄冷剤搬送装置71側に第1ピニオンが回転可能に固定されているとともに、台座131よりも蓄冷剤搬送装置71とは逆側に第2ピニオンが回転可能に固定されている。また、走行土台252には、第1ピニオンの歯と噛み合う第1ラックが形成されている第1レールが設けられているとともに、第2ピニオンの歯と噛み合う第2ラックが形成されている第2レールが設けられている。第1ピニオン及び第2ピニオンは、走行用モータから動力伝達機構を介して伝達される動力により回転する。これにより、コンテナ搬送装置72に近づく方向又はコンテナ搬送装置72から離れる方向に台座131を走行させることができる。
【0328】
(38)上記第1の実施形態では、昇降機構129が昇降用ボールねじ軸272及び昇降用サーボモータ273を備えている構成としたが、これに限定されることはなく、昇降機構129が昇降用モータ、一対のピニオン及び一対のラックを備えている構成としてもよい。具体的には、昇降機構129は、上記第1の実施形態と同様に、昇降用摺動ガイド275~278及び昇降ガイドレール281,282を備えている。また、昇降テーブル127には昇降用モータが固定されている。また、昇降テーブル127よりも蓄冷剤搬送装置71側に第1ピニオンが回転可能に固定されているとともに、昇降テーブル127よりも蓄冷剤搬送装置71とは逆側に第2ピニオンが回転可能に固定されている。また、支柱128には、第1ピニオンの歯と噛み合う第1ラックが形成されている第1レールが設けられているとともに、第2ピニオンの歯と噛み合う第2ラックが形成されている第2レールが設けられている。第1ピニオン及び第2ピニオンは、昇降用モータから動力伝達機構を介して伝達される動力により回転する。これにより、昇降テーブル127を上昇させることができるとともに、昇降テーブル127を下降させることができる。
【0329】
(39)上記第1の実施形態では、マガジン回転モータ294がステッピングモータである構成としたが、これに限定されることはなく、マガジン回転モータ294がブラシ付きDCモータ、三相誘導モータ又は単相誘導モータである構成としてもよい。
【0330】
(40)蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする動作が実行されてマガジン73に9段分の蓄冷剤11がセットされている状態となった後、マガジン回転モータ294によってマガジン73を回転させることによりマガジン73の一部が収納対象となる2つのコンテナ12の中に入り込んでいる状態となり、当該状態においてマガジン73のストッパ部194~197を閉鎖位置から開放位置に移動させることにより蓄冷剤11がコンテナ12に落下して収納される構成としてもよい。このように、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73を回転させてマガジン73の一部がコンテナ12の中に入り込んでいる状態とする構成とすることにより、上記第1の実施形態における走行機構132を不具備である構成においても、コンテナ12に蓄冷剤11を収納可能とすることができる。
【0331】
(41)上記第1の実施形態において、蓄冷剤収納システム10が後方位置決め装置117、第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119のうち、第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119を備えているとともに後方位置決め装置117を備えていない構成としてもよい。また、蓄冷剤収納システム10が後方位置決め装置117及び第1側方位置決め装置118を備えているとともに第2側方位置決め装置119を備えていない構成としてもよい。さらにまた、蓄冷剤収納システム10が後方位置決め装置117及び第2側方位置決め装置119を備えているとともに第1側方位置決め装置118を備えていない構成としてもよい。また、蓄冷剤収納システム10が後方位置決め装置117、第1側方位置決め装置118及び第2側方位置決め装置119のうちいずれか1つのみを備えている構成としてもよい。
【0332】
(42)マガジン73にカメラが設けられており、マガジン73がコンテナ12に向かって下降する過程で位置ずれが検出された場合、走行機構132によって位置ずれが修正される構成としてもよい。具体的には、先頭側中央ガイド147のマガジン出口73b側の端部には、蓄冷剤落下姿勢でマガジン73がコンテナ12に向かって下降する状況において先頭収納実行位置及び2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12を撮像可能なカメラが設けられている。CPU305は、当該カメラによる撮像結果に基づいて、先頭側マガジンユニット137が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の真上に存在している状態であるか否かを判定する。また、CPU305は、先頭側マガジンユニット137が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の真上に存在していない状態であると判定した場合、走行機構132の制御を実行して台座131の位置を調整することにより、先頭側マガジンユニット137が先頭収納実行位置に停止しているコンテナ12の真上に存在している状態であるとともに後側マガジンユニット138が2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12の真上に存在している状態となるようにする。
【0333】
(43)上記第1の実施形態では、第1~第4コンベヤ81~84のそれぞれから1個の蓄冷剤11がマガジン73にセットされたことを条件として1段分上昇動作が実行される構成としたが、これに限定されることはなく、第1~第4コンベヤ81~84のうち少なくとも1つのコンベヤから1個の蓄冷剤11がマガジン73にセットされた後、所定の待機時間(例えば2秒)が経過したことに基づいて、1段分上昇動作が実行される構成としてもよい。これにより、蓄冷剤搬送装置71において第1~第4コンベヤ81~84への蓄冷剤11の振り分けに偏りが発生している場合にも、蓄冷剤搬送装置71からマガジン73に蓄冷剤11をセットする動作が継続されるようにすることができるとともに、コンテナ12に蓄冷剤11を収納する動作が継続されるようにすることができる。第1~第4コンベヤ81~84への蓄冷剤11の振り分けに偏りが発生している場合とは、例えば、蓄冷剤搬送装置71に供給される蓄冷剤11の数が36個(4列及び9段)未満である場合である。
【0334】
(44)上記第1の実施形態では、昇降テーブル127の昇降動作と、台座131の走行動作とが同時には実行されない構成としたが、これに限定されることはなく、台座131の走行中に昇降テーブル127の昇降動作が開始される構成としてもよい。具体的には、マガジン73の最下段(9段目)に蓄冷剤11がセットされたことに基づいて、コンテナ搬送装置72側に台座131を走行させる動作が開始され、当該台座131の走行中に、回転実行高さ位置までマガジン73を上昇させる動作が開始される構成としてもよい。また、マガジン73を蓄冷剤落下姿勢から蓄冷剤収容姿勢に切り換える回転動作が終了したことに基づいて、コンテナ搬送装置72とは逆側に台座131を走行させる動作が開始され、当該台座131の走行中に、第1セット高さ位置までマガジン73を下降させる動作が開始される構成としてもよい。このように、台座131の走行中に昇降テーブル127の昇降動作が実行される構成とすることにより、蓄冷剤11をコンテナ12に収納する蓄冷剤収納装置74の動作時間を短縮することが可能となる。なお、昇降テーブル127の昇降動作の実行中に台座131の走行動作が開始される構成としてもよい。
【0335】
(45)第1~第4蓄冷剤検知センサ105~108として、超音波センサに代えて、光電センサが用いられている構成としてもよい。また、第1~第4蓄冷剤準備検知センサ111~114として、超音波センサに代えて、光電センサが用いられている構成としてもよい。また、コンテナ検知センサ121~124として、超音波センサに代えて、光電センサが用いられている構成としてもよい。光電センサは、一対の発光部及び受光部を備えている。受光部は発光部から離間させて配置されている。発光部と受光部との間に蓄冷剤11又はコンテナ12が存在していない場合、発光部から放出される光が受光部にて受信される。一方、発光部と受光部との間に蓄冷剤11又はコンテナ12が存在している場合、発光部から放出される光が当該蓄冷剤11又はコンテナ12によって遮られるため、受光部に届かない状態となる。
【0336】
(46)上記第1の実施形態では、コンテナ12の中央部(第1起立壁14及び第2起立壁15の中間付近)に底板13から上方に膨出させて形成された中央膨出部51が設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、コンテナ12の中央部に底板13から上方に突出させて形成された中央突出部が設けられている構成としてもよく、コンテナ12の中央部に中央膨出部51及び中央突出部が設けられていない構成としてもよい。
【0337】
(47)上記第1の実施形態におけるコンテナ12の構成のうち、底側仕切り部21~28を備えていないコンテナに対して蓄冷剤収納装置74を使用して蓄冷剤11を収納する構成としてもよく、中央膨出部51を備えていないコンテナに対して蓄冷剤収納装置74を使用して蓄冷剤11を収納する構成としてもよく、第1~第8側方仕切り部31~38を備えていないコンテナに対して蓄冷剤収納装置74を使用して蓄冷剤11を収納する構成としてもよく、第11~第18側方仕切り部41~48を備えていないコンテナに対して蓄冷剤収納装置74を使用して蓄冷剤11を収納する構成としてもよい。
【0338】
(48)上記第1の実施形態では、第2起立壁15においてコンテナ開口部12aと第11~第18側方仕切り部41~48との間に第11~第18側方仕切り部41~48が存在しない領域が設けられている構成であるとともに、第1起立壁14においてコンテナ開口部12aと第1~第8側方仕切り部31~38との間に第1~第8側方仕切り部31~38が存在しない領域が設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、第1~第8側方仕切り部31~38及び第11~第18側方仕切り部41~48がコンテナ開口部12aまで延在している構成としてもよい。
【0339】
(49)上記第1の実施形態では、蓄冷剤11の全体がコンテナ12の中に入り込んでいる状態で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤11の上端部がコンテナ12からはみ出している状態で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としてもよい。具体的には、コンテナ12における底板13の上面から第1~第4起立壁14~17の上端までの寸法が蓄冷剤11の長手方向の寸法(140mm)よりも短い寸法(例えば120mm)である構成としてもよい。
【0340】
(50)上記第1の実施形態では、マガジン73のストッパ部194~197を開閉するためのシリンダ211~218が電動シリンダである構成としたが、これに限定されることはなく、マガジン73のストッパ部194~197を開閉するためのシリンダ211~218がエアシリンダである構成としてもよい。
【0341】
(51)上記第1の実施形態では、後方位置決めシリンダ117a、第1側方位置決めシリンダ118a及び第2側方位置決めシリンダ119aがエアシリンダである構成としたが、これに限定されることはなく、これらのシリンダ117a~119aが電動シリンダである構成としてもよい。
【0342】
(52)上記第1の実施形態では、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の上側の外壁となるガイドとして共通のガイド(共通表ガイド141)が設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、先頭側マガジンユニット137における上側の外壁となるガイドとして後側マガジンユニット138における上側の外壁となるガイドとは異なるガイドが設けられている構成としてもよい。また、上記第1の実施形態では、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138の下側の外壁となるガイドとして共通のガイド(共通裏ガイド142)が設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、先頭側マガジンユニット137における下側の外壁となるガイドとして後側マガジンユニット138における下側の外壁となるガイドとは異なるガイドが設けられている構成としてもよい。具体的には、先頭側マガジンユニット137は、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、先頭側マガジンユニット137の上側の外壁となる先頭側表ガイドと、先頭側マガジンユニット137の下側の外壁となる先頭側裏ガイドとを備えている。また、後側マガジンユニット138は、蓄冷剤収容姿勢のマガジン73において、後側マガジンユニット138の上側の外壁となる先頭側表ガイドと、後側マガジンユニット138の下側の外壁となる先頭側裏ガイドとを備えている。また、先頭側表ガイド及び後側表ガイドは表側接続板に固定されているとともに、先頭側裏ガイド及び後側裏ガイドは裏側接続板に固定されている。これにより、マガジン73において、先頭側マガジンユニット137及び後側マガジンユニット138が接続されている。
【0343】
(53)上記第1の実施形態では、マガジン73から蓄冷剤11を鉛直下方に落下させることによりコンテナ12に収納する構成としたが、これに限定されることはなく、マガジン73から蓄冷剤11を斜め下方に落下させることによりコンテナ12に収納する構成としてもよい。具体的には、コンテナ搬送装置72の先頭収納実行位置又は2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12は上方に向けて蓄冷剤搬送装置71側に傾斜している。蓄冷剤収納装置74は、当該傾斜に合わせて、マガジン73の一部をコンテナ開口部12aからコンテナ12の中に進入させる。なお、コンテナ搬送装置72の先頭収納実行位置又は2番目収納実行位置に停止しているコンテナ12が上方に向けて蓄冷剤搬送装置71とは逆側に傾斜している構成としてもよい。
【0344】
(54)上記第1の実施形態では、蓄冷剤11の上縁部11b及び下縁部11cが蓄冷剤搬送方向に直交する状態となるとともに蓄冷剤11の側縁部11d,11eが蓄冷剤搬送方向に平行である状態となる姿勢で第1~第4コンベヤ81~84において蓄冷剤11が搬送される構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤11の上縁部11b及び下縁部11cが蓄冷剤搬送方向に平行である状態となるとともに蓄冷剤11の側縁部11d,11eが蓄冷剤搬送方向に直交する状態となる姿勢で第1~第4コンベヤ81~84において蓄冷剤11が搬送される構成としてもよい。
【0345】
(55)上記第1の実施形態では、蓄冷剤11の下縁部11cが底板13側に存在しているとともに蓄冷剤11の上縁部11bがコンテナ開口部12a側に存在している姿勢で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としたが、これに限定されることはなく、蓄冷剤11の上縁部11bが底板13側に存在しているとともに蓄冷剤11の下縁部11cがコンテナ開口部12a側に存在している姿勢で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としてもよく、蓄冷剤11における一方側(
図2(a)における左側)の側縁部11dが底板13側に存在しているとともに蓄冷剤11における他方側(
図2(a)における右側)の側縁部11eがコンテナ開口部12a側に存在している姿勢で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としてもよく、蓄冷剤11における他方側(
図2(a)における右側)の側縁部11eが底板13側に存在しているとともに蓄冷剤11における一方側(
図2(a)における左側)の側縁部11dがコンテナ開口部12a側に存在している姿勢で蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としてもよい。
【0346】
(56)マガジン73に蓄冷剤11をセットする状況において、昇降テーブル127を1段分(30mm)上昇させる1段分上昇動作が実行される構成に代えて、昇降テーブル127を1段分(30mm)下降させる1段分下降動作が実行される構成としてもよい。
【0347】
(57)蓄冷剤収納装置74が収納制御装置75を備えている構成としてもよい。具体的には、蓄冷剤収納装置74に収納制御基板304が設けられている。
【0348】
(58)上記第1の実施形態では、板状物収納システムとして蓄冷剤収納システム10が存在しており、当該蓄冷剤収納システム10を使用して板状の蓄冷剤11がコンテナ12に収納される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、板状物収納システムとして食器収納システムが存在しており、当該食器収納システムを使用して食器、まな板及びお盆等の板状物が洗浄用容器に収納される構成としてもよい。洗浄用容器には、食器の収納領域を区画するための区画壁が設けられている。洗浄用容器は、食器、まな板及びお盆等に付着していた汚れが食器洗い機において落ち易くする目的で、区画壁の突出寸法及び区画壁の面積が抑えられている容器である。食器収納システムは、食器、まな板及びお盆等が大量に使用される飲食店等において使用される。
【0349】
(59)板状物収納システムとして食品収納システムが存在しており、当該食品収納システムを使用して板状のお菓子及び板状の冷凍食品等の板状物が食品収納容器(例えば販売用の包装容器)に収納される構成としてもよい。食品収納容器には、食品の収納領域を区画するための区画壁が設けられている。食品収納容器は、食品収納容器を製造するために必要となる樹脂原料の使用量を減らす目的、又は食品が食品収納容器に収納されている状態で当該食品を消費者から見え易くする目的で、区画壁の突出寸法及び区画壁の面積が抑えられている容器である。食品収納システムは食品の製造工場等において使用される。
【0350】
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0351】
<特徴A群>
特徴A1.所定区画壁(第1~第8底側仕切り部21~28、第1~第8側方仕切り部31~38、第11~第18側方仕切り部41~48、中央膨出部51)によって区画された所定収納領域(収納領域62a~62i,63a~63i)を有し当該所定収納領域が所定開口部(コンテナ開口部12a)により外部に向けて開放された所定容器(コンテナ12)に、所定板状物(蓄冷剤11)を収納する板状物収納装置(蓄冷剤収納装置74)であって、
前記所定板状物を保持し、前記所定収納領域にその保持している前記所定板状物を落下させることにより当該所定板状物を前記所定収納領域に収納させる収納実行手段(マガジン73、蓄冷剤収納装置74、収納制御装置75)を備え、
前記収納実行手段は、前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記所定開口部から前記所定容器の内部に少なくとも一部が入り込み、前記所定板状物の前記所定収納領域に向けた落下をガイドするガイド部(先頭側第1側方ガイド143、先頭側第2側方ガイド144、後側第1側方ガイド145、後側第2側方ガイド146、先頭側中央ガイド147、後側中央ガイド148)を備え、
前記所定容器の前記所定区画壁は、当該所定容器の所定の側壁(第1起立壁14、第2起立壁15)から中央に向けて突出し前記所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記所定の側壁の側に存在する所定周縁部(蓄冷剤11の側縁部11d,11e)と対向する所定突出壁(第1~第8側方仕切り部31~38、第11~第18側方仕切り部41~48)を有し、
前記ガイド部は、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁をガイドする第1ガイド部(先頭側第1落下ガイド部143b、先頭側第2落下ガイド部144b、後側第1落下ガイド部145b、後側第2落下ガイド部146b)と、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドする第2ガイド部(先頭側中央落下ガイド部147b、後側中央落下ガイド部148b)と、
を備え、
前記第2ガイド部は前記第1ガイド部よりも前記所定板状物が前記所定収納領域に落下する場合における落下方向に突出するように形成されており、その突出方向の端部は前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に前記所定開口部から前記所定容器の底部側に入り込んでいることを特徴とする板状物収納装置。
【0352】
特徴A1によれば、所定板状物を所定容器の所定収納領域に収納する動作が板状物収納装置にて実行されるようにすることにより、当該動作が作業者により行われる場合と比較して、作業者の作業負担を軽減することができる。また、当該動作に要する時間を短縮することができる。
【0353】
所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の所定周縁部が存在する側縁をガイドする第1ガイド部が設けられていることにより、所定板状物の所定周縁部が所定容器の所定突出壁と対向している状態となる所定収納領域からずれた位置に所定板状物が落下してしまう可能性を低減することができる。
【0354】
所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドする第2ガイド部が設けられていることにより、所定収納領域よりも所定容器における所定の側壁とは逆側にずれた位置に所定板状物が落下してしまう可能性が低減されている。
【0355】
所定板状物の所定周縁部が存在する側縁が第1ガイド部によりガイドされるとともに、所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が第2ガイド部によりガイドされる態様で所定板状物を落下させる構成であることにより、当該2つの側縁の一方のみがガイドされる構成と比較して、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域からずれてしまう可能性が低減されている。
【0356】
第2ガイド部は第1ガイド部よりも所定板状物が所定収納領域に落下する場合における落下方向に突出するように形成されているため、第2ガイド部の落下方向への突出寸法が第1ガイド部の落下方向への突出寸法と同一である構成と比較して、所定収納領域から所定の側壁とは逆側にずれた位置に所定板状物が落下してしまう可能性が低減されている。
【0357】
所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に、第2ガイド部の突出方向の端部が所定開口部から所定容器の底部側に入り込んでいる状態とすることにより、第2ガイド部が所定容器の外に存在している状態で所定板状物を落下させる構成と比較して、所定板状物の落下方向側の端部が第2ガイド部を離れてから所定容器の底部に接触するまでの距離を短縮することができる。これにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域から所定の側壁とは逆側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0358】
特徴A2.前記所定の側壁において前記所定開口部側には前記所定突出壁が存在していない領域(第1の実施形態において第2起立壁15におけるコンテナ開口部12aと第11側方仕切り部41との間の領域)が設けられており、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第1ガイド部の落下方向側の端部は前記所定開口部から前記所定容器の底部側に入り込んでいることを特徴とする特徴A1に記載の板状物収納装置。
【0359】
特徴A2によれば、所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に第1ガイド部が所定容器の外に存在している構成と比較して、所定板状物の落下方向側の端部が第1ガイド部を離れてから所定容器の底部に接触するまでの距離を短縮することができる。これにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域から外れてしまう可能性が低減されている。
【0360】
特徴A3.前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第1ガイド部における落下方向側の端部は、前記所定容器の前記所定突出壁に接触しない態様で当該所定突出壁よりも当該落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする特徴A2に記載の板状物収納装置。
【0361】
特徴A3によれば、所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に第1ガイド部を所定突出壁に接触させる構成と比較して、収納実行手段が所定容器に接触したことが原因となって収納実行手段及び所定容器の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。これにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域からずれてしまう可能性が低減されている。
【0362】
特徴A4.前記所定容器の前記所定区画壁は、当該所定容器の前記底部から前記所定開口部に向けて膨出し前記所定収納領域における前記所定の側壁とは逆側を区画する底側区画壁部(中央膨出部51)を有し、
前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記第2ガイド部の突出方向の端部は、前記底側区画壁部に接触しない態様で当該底側区画壁部よりも落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の板状物収納装置。
【0363】
特徴A4によれば、所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に第2ガイド部を底側区画壁部に接触させない構成とすることにより、収納実行手段が所定容器に接触したことが原因となって収納実行手段及び所定容器の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。これにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域からずれてしまう可能性が低減されている。
【0364】
特徴A5.前記収納実行手段は、
前記所定収納領域に落下する前の前記所定板状物における落下方向側であって前記所定周縁部が存在する側の所定隅角(蓄冷剤11の下縁においてストッパ部194~197が設けられている側の隅角)を支持することが可能な所定支持手段(先頭側第1ストッパ部194、先頭側第2ストッパ部195、後側第1ストッパ部196、後側第2ストッパ部197)と、
前記所定支持手段によって前記所定板状物の前記所定隅角が支持されている状態から前記所定支持手段によって前記所定板状物の前記所定隅角が支持されない状態に切り換えることにより前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる所定切換手段(表側シリンダ211,213,215,217、裏側シリンダ212,214,216,218)と、
を備え、
前記所定支持手段が前記収納実行手段において前記第1ガイド部側に設けられていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の板状物収納装置。
【0365】
特徴A5によれば、所定支持手段が所定板状物における落下方向側の周縁の全体を支持する構成と比較して、当該所定板状物を落下させるために必要となる所定支持手段の動作範囲を小さくすることができる。これにより、所定支持手段によって所定板状物の所定隅角が支持されている状態から当該所定隅角が支持されない状態に切り換える過程で所定板状物の位置ずれが発生してしまう可能性を低減することができる。また、収納実行手段の小型化を図ることができるとともに、安全性を高めることができる。
【0366】
上記特徴A1の構成を備え、第2ガイド部は第1ガイド部よりも所定板状物が所定収納領域に落下する場合における落下方向に突出するように形成されている構成において、所定支持手段が第1ガイド部側に設けられている構成とすることにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定収納領域よりも所定容器における所定の側壁とは逆側にずれてしまう可能性が低減されている。
【0367】
特徴A6.前記所定板状物を前記所定収納領域に落下させる場合に、前記所定支持手段は前記所定容器の前記所定開口部よりも落下方向とは逆側に存在していることを特徴とする特徴A5に記載の板状物収納装置。
【0368】
特徴A6によれば、所定支持手段が所定開口部から所定容器の底部側に入り込むことを可能とするスペースが設けられていない所定容器に対しても、収納実行手段を使用して所定板状物を収納可能とすることができる。これにより、所定板状物を所定収納領域に落下させる場合に所定支持手段が所定開口部よりも所定容器の底部側に入り込む構成と比較して、所定板状物を収納する対象とすることが可能な所定容器の種類を増加させることができる。
【0369】
所定支持手段によって所定板状物の所定隅角が支持されている状態から当該所定隅角が支持されない状態に切り換える過程で所定支持手段が所定容器に接触してしまうことが防止されている。これにより、所定板状物を所定収納領域に落下させる状況において、収納実行手段及び所定容器の位置関係にずれが生じてしまう可能性が低減されている。
【0370】
特徴A7.前記所定容器は、当該所定容器の中央を挟んで前記所定の側壁とは逆側に存在している特定の側壁(第1起立壁14)を有し、
前記所定容器の前記所定収納領域は、
前記所定容器の中央よりも前記所定の側壁側に存在している第1所定収納領域(第11~第18収納領域63a~63i)と、
前記所定容器の中央よりも前記特定の側壁側に存在しており前記第1所定収納領域に並設されている第2所定収納領域(第1~第8収納領域62a~62i)と、
を有し、
前記所定容器の前記所定区画壁は、
前記第1所定収納領域を区画する第1所定区画壁(第11~第18側方仕切り部41~48)と、
前記第2所定収納領域を区画する第2所定区画壁(第1~第8側方仕切り部31~38)と、
を有し、
前記第1所定区画壁は前記所定突出壁(第11~第18側方仕切り部41~48)を有し、
前記所定突出壁は、前記所定容器の前記所定の側壁から中央に向けて突出し前記第1所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記所定の側壁の側に存在する前記所定周縁部と対向するように設けられており、
前記第2所定区画壁は、前記特定の側壁から中央に向けて突出し前記第2所定収納領域に収納されている前記所定板状物において前記特定の側壁の側に存在する特定周縁部と対向する特定突出壁(第1~第8側方仕切り部31~38)を有し、
前記収納実行手段は、前記第2ガイド部(先頭側中央落下ガイド部147b)を挟んで前記第1ガイド部(先頭側第1落下ガイド部143b)とは逆側に、前記所定板状物を前記第2所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記特定周縁部が存在する側縁をガイドする第3ガイド部(先頭側第2落下ガイド部144b)を備え、
前記所定板状物を前記第1所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁が前記第1ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記所定板状物を前記第1所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記所定板状物を前記第2所定収納領域に落下させる場合に当該所定板状物の前記特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の板状物収納装置。
【0371】
特徴A7によれば、収納実行手段から第1所定収納領域及び第2所定収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させて収納する構成とすることにより、所定容器に複数の所定板状物を収納するために要する時間を短縮することができる。
【0372】
収納実行手段が第1ガイド部、第2ガイド部及び第3ガイド部を備えていることにより、第1所定収納領域及び第2所定収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させて収納する場合に、所定板状物の落下位置及び収納位置が第1所定収納領域又は第2所定収納領域からずれてしまう可能性を低減することができる。
【0373】
第1所定収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁、及び第2所定収納領域に落下させる所定板状物の特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が第2ガイド部によってガイドされる構成である。これにより、第2所定収納領域に落下させる所定板状物の特定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドするためのガイド部として、第1所定収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁をガイドするためのガイド部とは異なるガイド部が設けられている構成と比較して、収納実行手段の小型化を図ることが可能となる。よって、第1所定収納領域及び第2所定収納領域の間隔が狭い所定容器に対しても、第1所定収納領域及び第2所定収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させて収納することが可能となる。
【0374】
特徴A8.前記所定容器の前記所定収納領域は、前記所定の側壁に沿って並んでいる第1収納領域(第11収納領域63a)及び第2収納領域(第12収納領域63b)を有し、
前記所定容器の前記所定突出壁は、前記第1収納領域に収納されている前記所定板状物及び前記第2収納領域に収納されている前記所定板状物の間に存在する中間突出壁(第11側方仕切り部41)を有し、
前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁、及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁が前記第1ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁、及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物の前記所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が前記第2ガイド部によってガイドされる構成であり、
前記収納実行手段は、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部の間の空間(先頭側第1収容空間133)のうち、前記第1収納領域に落下させる前記所定板状物が通る空間(先頭側第1側方ガイド143、先頭側中央ガイド147、共通表ガイド141及び第1先頭側仕切り板151にて区画されている空間)及び前記第2収納領域に落下させる前記所定板状物が通る空間(先頭側第1側方ガイド143、先頭側中央ガイド147、第1先頭側仕切り板151及び第2先頭側仕切り板152にて区画されている空間)を仕切る所定仕切り部(第1先頭側仕切り板151)を備え、
前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合に、前記所定仕切り部の一部が前記所定開口部から前記所定容器の前記底部側に入り込んでいることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の板状物収納装置。
【0375】
特徴A8によれば、収納実行手段から第1収納領域及び第2収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させて収納する構成とすることにより、所定容器に複数の所定板状物を収納するために要する時間を短縮することができる。
【0376】
第1収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁、及び第2収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁が第1ガイド部によってガイドされる構成であり、第1収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁、及び第2収納領域に落下させる所定板状物の所定周縁部が存在する側縁とは逆側の側縁が第2ガイド部によってガイドされる構成であることにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が第1収納領域又は第2収納領域からずれてしまう可能性が低減されている。
【0377】
第1収納領域及び第2収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させる場合に、所定仕切り部の一部が所定開口部から所定容器の底部側に入り込んでいる構成とすることにより、所定仕切り部が所定容器の外に存在している構成と比較して、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定の側壁の延在方向にずれてしまう可能性が低減されている。
【0378】
特徴A9.前記所定容器の前記中間突出壁は、前記所定開口部側に、前記所定の側壁から当該所定容器の中央に向けて当該所定容器の前記底部側に傾斜している特定の傾斜部(第11上側傾斜面41a)を有し、
前記所定仕切り部は、前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合における落下方向側に、前記第1ガイド部側から前記第2ガイド部側に向けて当該落下方向側に傾斜している所定傾斜部(第1先頭側傾斜部151a)を備え、
前記第1収納領域及び前記第2収納領域のそれぞれに前記所定板状物を落下させる場合に、前記所定傾斜部が前記特定の傾斜部と対向していることを特徴とする特徴A8に記載の板状物収納装置。
【0379】
特徴A9によれば、所定仕切り部に所定傾斜部が設けられていない構成と比較して、第1収納領域及び第2収納領域のそれぞれに所定板状物を落下させる場合に、所定仕切り部を所定開口部から所定容器の底側に深く進入されることができる。これにより、所定板状物の落下位置及び収納位置が所定仕切り部側にずれてしまう可能性を低減することができる。
【0380】
上記特徴A群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
【0381】
チルド食品及び冷凍食品等の宅配では、宅配箱内に収容されている食品等の温度上昇を防ぐ目的で、板状の蓄冷剤が使用されている。また、凍結状態とした板状の蓄冷剤を水平な姿勢を維持した状態で宅配箱の上から落下させ、宅配箱の上側開口部付近にセットする装置が提案されている。
【0382】
使用後に回収された板状の蓄冷剤が収納されるコンテナの内部には、蓄冷剤の収納領域を区画するための区画壁が設けられている。蓄冷剤は、コンテナの内部に区画されている収納領域に収納されている状態で、冷凍庫等に入れられて冷凍される。そして、蓄冷剤が凍結状態となることにより、当該蓄冷剤を再び使用可能な状態となる。当該板状の蓄冷剤の冷凍に使用されるコンテナにおいて、蓄冷剤とコンテナの区画壁との接触面積が大きい構成とすると、蓄冷剤をコンテナに収納した状態で冷凍した後に、蓄冷剤が区画壁にくっついている状態となり、蓄冷剤の取り出しに支障をきたしてしまう。このため、蓄冷剤の冷凍に使用されるコンテナとして、収納領域を区画するためにコンテナ内に設けられた区画壁の突出寸法及び面積等が抑えられているコンテナが知られている。
【0383】
使用後に回収された大量の蓄冷剤をコンテナに収納する作業は、作業者の作業負担が大きい作業であるとともに、時間のかかる作業である。このため、当該作業を自動的に行う装置が求められている。しかし、コンテナに収納される蓄冷剤の姿勢は、上述した宅配箱の上側開口部付近にセットされる蓄冷剤の姿勢とは異なる姿勢であるため、上記特許文献1に記載の装置を使用しても、コンテナ内に区画されている収納領域からずれないように蓄冷剤をコンテナ内に収納することはできない。また、収納領域を区画するためにコンテナ内に設けられている区画壁の突出寸法又は面積が抑えられている場合、コンテナの開口部から収納領域に向けて板状の蓄冷剤を落下させても蓄冷剤の収納位置が収納領域からずれてしまう可能性が高い。このように、板状物収納装置には依然として改良の余地がある。
【符号の説明】
【0384】
11…蓄冷剤、11d,11e…側縁部、12…コンテナ、12a…コンテナ開口部、14…第1起立壁、15…第2起立壁、21~28…第1~第8底側仕切り部、31~38…第1~第8側方仕切り部、41~48…第11~第18側方仕切り部、41a…第11上側傾斜面、51…中央膨出部、62a~62i…第1~第9収納領域、63a~63i…第11~第19収納領域、73…マガジン、74…蓄冷剤収納装置、75…収納制御装置、133…先頭側第1収容空間、141…共通表ガイド、143…先頭側第1側方ガイド、143b…先頭側第1落下ガイド部、144…先頭側第2側方ガイド、144b…先頭側第2落下ガイド部、145…後側第1側方ガイド、145b…後側第1落下ガイド、146…後側第2側方ガイド、146b…後側第2落下ガイド、147…先頭側中央ガイド、147b…先頭側中央落下ガイド部、148…後側中央ガイド、148b…後側中央落下ガイド部、151…第1先頭側仕切り板、151a…第1先頭側傾斜部、152…第2先頭側仕切り板、194…先頭側第1ストッパ部、195…先頭側第2ストッパ部、196…後側第1ストッパ部、197…後側第2ストッパ部、211…第1先頭表側シリンダ、212…第1先頭裏側シリンダ、213…第2先頭表側シリンダ、214…第2先頭裏側シリンダ、215…第1後表側シリンダ、216…第1後裏側シリンダ、217…第2後表側シリンダ、218…第2後裏側シリンダ。
【要約】
【課題】容器の中に設けられた区画壁によって区画されている収納領域に板状物を好適に収納することが可能な板状物収納装置を提供すること。
【解決手段】蓄冷剤収納装置はマガジン73を備えている。また、マガジン73は、コンテナ12の中に区画されている収納領域に蓄冷剤11を落下させる場合に当該蓄冷剤11の一方側の側縁部11eをガイドする先頭側第1落下ガイド部143bと、当該一方側の側縁とは逆側の側縁部11dをガイドする先頭側中央落下ガイド部147bとを備えている。先頭側中央落下ガイド部147bは、先頭側第1落下ガイド部143bよりも蓄冷剤11の落下方向に突出するように形成されており、その突出方向の端部は蓄冷剤11を収納領域に落下させる場合にコンテナ開口部12aからコンテナ12の底板13側に入り込んでいる。
【選択図】
図15