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特許7624263予約システム、予約方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-22
(45)【発行日】2025-01-30
(54)【発明の名称】予約システム、予約方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20250123BHJP
   G06Q 30/0217 20230101ALI20250123BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20250123BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q30/0217
G06Q50/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2024134403
(22)【出願日】2024-08-09
【審査請求日】2024-10-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507325895
【氏名又は名称】株式会社 アイモバイル
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門前 和比古
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特許第7403704(JP,B1)
【文献】特開2020-181579(JP,A)
【文献】特開2024-059422(JP,A)
【文献】特開2001-202439(JP,A)
【文献】特開2022-068786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及び記憶装置を有する一つ以上の情報処理装置を用いて構成され、
利用者が操作する情報処理装置である利用者装置と通信可能に接続し、
ふるさと納税制度における寄附先が返礼品として付与する特典を利用可能なサービスを示しつつサービスの予約を前記利用者から受け付ける画面である予約受付画面を前記利用者装置を介して前記利用者に提示し、
前記特典を利用可能なサービスを予約するための操作を前記利用者から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを前記利用者から受け付ける画面である寄附申込受付画面を前記利用者装置を介して提示し、
前記利用者から前記寄附の申し込みを受け付けた場合に、前記利用者に前記特典を付与する処理を行う、
予約システム。
【請求項2】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記利用者による、前記サービスの予約及び前記ふるさと納税制度における寄附の申し込みの双方を一度の認証成功により可能にする、
予約システム。
【請求項3】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記特典は、前記ふるさと納税制度における寄附先の自治体が提供するサービスを予約する際に使用可能なポイントであり、
前記利用者の前記ポイントの残高を管理し、
前記利用者に前記特典を付与する処理は、前記利用者がサービスを予約することにより獲得したポイントを前記残高に加算する処理を含み、
前記サービスの予約に必要な料金を記憶し、
前記寄附の額に応じて獲得する前記ポイントを示す情報を記憶し、
前記料金に相当する前記ポイントを獲得するために必要な前記寄附の額を前記利用者装置を介して前記利用者に提示する、
予約システム。
【請求項4】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記特典は、前記ふるさと納税制度における寄附先の自治体が提供するサービスを予約する際に使用可能なポイントであり、
前記利用者の前記ポイントの残高を管理し、
前記利用者に前記特典を付与する処理は、前記利用者がサービスを予約することにより獲得したポイントを前記残高に加算する処理を含み、
前記サービスの予約に必要な料金を記憶し、
前記寄附の額に応じて獲得する前記ポイントを示す情報を記憶し、
前記料金から前記ポイントの残高を減じた額を前記サービスを予約する際の不足額として前記利用者装置を介して前記利用者に提示する、
予約システム。
【請求項5】
請求項4に記載の予約システムであって、
前記不足額に相当する前記ポイントを獲得するために必要な前記寄附の額を前記利用者装置を介して前記利用者に提示する、
予約システム。
【請求項6】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記特典は、前記ふるさと納税制度における寄附先の自治体が提供するサービスを予約する際に使用可能なポイントであり、
前記利用者の前記ポイントの残高を管理し、
前記利用者に前記特典を付与する処理は、前記利用者がサービスを予約することにより獲得したポイントを前記残高に加算する処理を含み、
前記サービスの予約に必要な料金を記憶し、
前記寄附の額に応じて獲得する前記ポイントを示す情報を記憶し、
前記サービスの予約に用いることが可能な前記ポイントの上限額を示す情報を記憶し、
前記上限額から前記ポイントの残高を減じた額を前記サービスを予約する際の不足額として前記利用者装置を介して前記利用者に提示する、
予約システム。
【請求項7】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記利用者の寄附先が提供しているサービスを複数記憶し、
前記利用者が予約したサービスとは異なる、前記寄附先が提供する他のサービスを前記利用者装置を介して前記利用者に提示しつつ、前記予約を受け付ける、
予約システム。
【請求項8】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記利用者の寄附先の自治体とは異なる他の自治体が提供するサービスを記憶し、
複数の前記利用者の夫々のサービスの予約の履歴を記憶し、
前記他の自治体が提供するサービスのうち、利用者の多いものから優先して前記利用者装置を介して前記利用者に提示しつつ、前記予約を受け付ける、
予約システム。
【請求項9】
請求項1に記載の予約システムであって、
前記予約受付画面に記載した前記サービスに関する情報を、前記寄附申込受付画面にも記載する、
予約システム。
【請求項10】
請求項1に記載の予約システムであって、
複数の自治体が提供している、ふるさと納税制度による特典の付与対象である複数のサービスに関する情報を記憶し、
サービスに対する前記利用者の要望を受け付け、
前記要望に対応するサービスを特定し、
特定した前記サービスを前記利用者に提示しつつ、前記予約を受け付ける、
予約システム。
【請求項11】
請求項1に記載の予約システムであって、
利用者の所得に応じた寄附の限度額を示す情報を記憶し、
前記利用者の所得を示す情報を前記利用者から受け付け、
ふるさと納税制度による前記特典の付与対象である複数のサービスのうち、サービスの予約に必要な料金が前記限度額で獲得できるポイント以下であるサービスを前記利用者に提示しつつ、前記予約を受け付ける、
予約システム。
【請求項12】
請求項1に記載の予約システムであって、
利用者の所得に応じた寄附の限度額を示す情報を記憶し、
前記利用者の所得を示す情報を前記利用者から受け付け、
ふるさと納税制度による前記特典の付与対象である複数のサービスのうち、サービスの予約に必要な料金が前記限度額で獲得できるポイントを超えるサービスを、差額分の追加料金の少ない順に前記利用者に提示しつつ、前記予約を受け付ける、
予約システム。
【請求項13】
プロセッサ及び記憶装置を有する一つ以上の情報処理装置を用いて構成され、
利用者が操作する情報処理装置である利用者装置と通信可能に接続する予約システムが、
ふるさと納税制度による寄附先が返礼品として付与する特典を利用可能なサービスを示しつつサービスの予約を前記利用者から受け付ける画面である予約受付画面を前記利用者装置を介して前記利用者に提示するステップと、
前記特典を利用可能なサービスを予約するための操作を前記利用者から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを前記利用者から受け付ける画面である寄附申込受付画面を前記利用者装置を介して提示するステップと、
前記利用者から前記寄附の申し込みを受け付けた場合に、前記利用者に前記特典を付与するステップと、
を実行する、予約方法。
【請求項14】
プロセッサ及び記憶装置を有する一つ以上の情報処理装置を用いて構成され、
利用者が操作する情報処理装置である利用者装置と通信可能に接続する予約システムに、
ふるさと納税制度による寄附先が返礼品として付与する特典を利用可能なサービスを示しつつサービスの予約を前記利用者から受け付ける画面である予約受付画面を前記利用者装置を介して前記利用者に提示する機能と、
前記特典を利用可能なサービスを予約するための操作を前記利用者から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを前記利用者から受け付ける画面である寄附申込受付画面を前記利用者装置を介して提示する機能と、
前記利用者から前記寄附の申し込みを受け付けた場合に、前記利用者に前記特典を付与する機能
を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約システム、予約方法、及びプログラムに関し、とくにふるさと納税制度を利用してサービスを予約する際の利用者の利便性を向上する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるOTA(Online Travel Agent)サイトにおいては、ふるさと納税制度の寄附先の地域において提供されるサービス(宿泊、飲食等)の予約を行うことで、返礼品として寄附先の地域で使用可能なクーポン等の特典を提供することが行われている。
【0003】
例えば、非特許文献1や非特許文献2に示すOTAサイトでは、利用者が寄附先の自治体の地域に存在する施設を指定した場合に返礼品として当該施設の予約に利用可能な割引クーポンを付与する仕組みを展開している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】“楽天ふるさと納税”,[online],楽天グループ株式会社,[令和6年7月27日検索],インターネット,<URL:https://event.rakuten.co.jp/furusato/coupon/travel/area.html?scid=wi_trv_hotelList_hometown_copy_modal_pc>
【文献】“一休.comふるさと納税”,[online],株式会社一休,[令和6年7月27日検索],インターネット,<URL:https://furusato.ikyu.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1又は非特許文献2のOTAサイトでは、まず利用者は、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを行うためのWebサイトである納税サイトのWebページにアクセスし、予約しようとするサービスが提供されている地域の自治体に寄附手続きを行う。その後、利用者は、納税サイトとは別のOTAサイトのWebページにアクセスし、返礼品として獲得したクーポンを利用してサービスの予約を行う。
【0006】
このように従来、納税サイトとOTAサイトは独立したサイトとして運用されており、ふるさと納税制度を利用してサービスを予約する場合、利用者は納税サイトのWebページとOTAサイトのWebページの夫々に個別にアクセスする必要があった。そのため、例えば、獲得できるクーポンの額とサービスの予約に必要な料金とを対照しながら予約しようとするサービスを検討したい場合、利用者は納税サイトのWebページとOTAサイトのWebページを往来してサービスと料金を確認する必要があり煩雑であった。
【0007】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、ふるさと納税制度を利用してサービスを予約する際の利用者の利便性を向上することが可能な、予約システム、予約方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段の一つは、予約システムであって、プロセッサ及び記憶装置を有する一つ以上の情報処理装置を用いて構成され、利用者が操作する情報処理装置である利用者装置と通信可能に接続し、ふるさと納税制度における寄附先が返礼品として付与する特典を利用可能なサービスを示しつつサービスの予約を前記利用者から受け付ける画面である予約受付画面を前記利用者装置を介して前記利用者に提示し、前記特典を利用可能なサービスを予約するための操作を前記利用者から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを前記利用者から受け付ける画面である寄附申込受付画面を前記利用者装置を介して提示し、前記利用者から前記寄附の申し込みを受け付けた場合に、前記利用者に前記特典を付与する処理を行う。
【0009】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ふるさと納税制度を利用してサービスを予約する際の利用者の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】予約システムの概略的な構成を示す図である。
図2】サーバ装置が備える主な機能を示す図である。
図3A】利用者情報の一例である。
図3B】サービス情報の一例である。
図3C】寄附申込情報の一例である。
図3D】予約情報の一例である。
図4】利用者装置が備える主な機能を示す図である。
図5】予約処理を説明するフローチャートである。
図6A】予約受付画面の一例である。
図6B】決済画面の一例である。
図6C】ポイント利用画面の一例である。
図6D】納税先指定画面の一例である。
図6E】納税額指定画面の一例である。
図6F】寄附申込画面の一例である。
図6G】決済結果画面の一例である。
図7】予約システムの構成に用いる情報処理装置の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。以下、本発明をその一実施形態に即して添付図面を参照しつつ説明する。尚、以下の説明において、符号の前に付した「S」の文字は処理ステップを意味する。
【0013】
<基本構成>
図1に、本発明の一実施形態として説明する情報処理システム(以下、「予約システム1」と称する。)の概略的な構成を示している。同図に示すように、予約システム1は、サーバ装置100と利用者装置200を含む。
【0014】
サーバ装置100と利用者装置200は、いずれも情報処理装置(コンピュータ)を用いて構成されている。サーバ装置100と利用者装置200は、通信ネットワーク5を介して双方向通信が可能な状態で接続している。通信ネットワーク5は、有線方式又は無線方式の通信基盤であり、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、公衆用通信網等により実現されている。
【0015】
サーバ装置100は、Web(World Wide Web)の仕組みにより、一つ以上の事業者によって提供されるサービスの予約を行うための仕組みを、利用者装置200から通信ネットワーク5を介してアクセスする利用者2に提供する。利用者装置200は、サービスの予約を行うための画面や機能を、例えば、Webブラウザを介して利用者2に提供する。
【0016】
サーバ装置100は、利用者2がふるさと納税制度を利用して寄附先の自治体に寄附を申し込むことによりその返礼品として獲得した特典(ポイント、クーポン(紙ベースのもの、電子的なもの)等)を利用してサービスの予約を行う環境を提供する。
【0017】
以下では、サービスを提供する事業者が、観光事業者(例えば、地域の観光の振興に資すると認められる旅行業、宿泊業、観光施設事業、博物館、水族館、美術館、遊園地、道路旅客運送業、飲食店業、小売業等の事業を営む者及びこれらの者と継続的な取引関係を有する事業者)であり、上記サービスが、施設(宿泊施設、飲食施設、各種体験(アクティビティ)施設等)の利用である場合を例として説明する。
【0018】
上記の特典は、ふるさと納税制度の寄附先の自治体が管轄する地域(同一県内、同一市区町村内等。以下、「対象地域」と称する。)に存在する施設(ポイントの利用先として自治体が承認しており、かつサービスを提供する事業者又は寄附先の自治体とポイント利用に関する契約を締結している施設)においてのみ使用可能なポイント(1ポイント(pt)=1円として利用可能。)であるものとする。また、利用者2は、ポイントをサービスを予約する際に支払う料金の全部又は一部として利用できるものとする。
【0019】
尚、特典はクーポンとしてもよいが、クーポンの場合は、ポイントに比べ、クーポンの額も安いサービスを利用しても残額が残らず、本来利用したい金額よりも高額のクーポンを返礼品として選ぶ必要がある(選択したクーポンの額以上のサービスを利用しなければ損をしてしまうという不利益)。
【0020】
本実施形態では、ポイントの利用には、以下の制約(制限)があるものとする。但し、以下の制約は一例に過ぎない。
(1)ポイントは、ふるさと納税の寄附先の自治体の対象地域でのみ利用可能。
(2)予約しようとする施設が対象地域に存在していても、当該施設が他県や全国で展開されている場合(フランチャイズチェーン等)はポイント利用不可。但し、所定の上限額以下であればポイント利用可能(例えば、一人一泊5万ポイントまで利用可能)。
(3)予め指定された特定地域(災害発生地域等)については以上の制約にかかわらず上限なしで利用可能。
【0021】
<機能説明>
図2に、サーバ装置100が備える主な機能を示している。サーバ装置100は、記憶部110、利用者情報管理部130、サービス情報管理部135、制度情報管理部140、寄附申込受付部150、予約受付部145、ポイント管理部155、画面制御部160、及び通信制御部165の各機能を備える。
【0022】
上記機能のうち、記憶部110は、利用者情報111、サービス情報112、制度情報113、寄附申込情報115、予約情報114、及び画面情報116の各情報(データ)を記憶する。
【0023】
このうち利用者情報111は、利用者情報管理部130が利用者装置200等から取得した利用者2に関する情報(以下、「利用者情報」と称する。)を含む。
【0024】
図3Aに、利用者情報111の一例を示す。例示する利用者情報111は、利用者ID1111、利用者属性1112、ポイント残高1113、利用履歴1114、及び認証情報1115の各項目を含む一つ以上のレコードで構成される。利用者情報111の1つのレコードは、一人の利用者2に対応している。
【0025】
上記項目のうち、利用者ID1111には、当該利用者2の識別子(以下、「利用者ID」と称する。)が格納される。
【0026】
利用者属性1112には、当該利用者2に関する情報(性別、年齢、居住地域、メールアドレス等)が格納される。
【0027】
ポイント残高1113には、当該利用者2が所有するポイントの残高が格納される。尚、ポイントは獲得した自治体(自治体の識別子。以下、「自治体ID」と称する。)ごとに管理されるため、上記の残高は自治体IDごとにポイント残高1113に格納される。
【0028】
利用履歴1114には、当該利用者2のサービスの利用履歴(過去に利用したサービス、サービスを利用した期間や日付、ふるさと納税制度の利用有無、獲得ポイント、サービスの予約に必要な料金(以下、「利用料金」とも称する。)、利用したポイント(以下、「利用ポイント」と称する。)等を示す情報)が格納される。尚、利用者2がサービスを過去に複数回利用している場合、利用履歴1114には利用回ごとの利用履歴が格納される。
【0029】
認証情報1115には、当該利用者2の認証情報(利用者ID、パスワード、生体認証情報等)が格納される。
【0030】
図2に戻り、サービス情報112は、サービス情報管理部135が通信ネットワーク5やユーザインタフェースを介して取得した、事業者が提供するサービスに関する情報(以下、「サービス情報」と称する。)を含む。
【0031】
図3Bに、サービス情報112の一例を示す。同図に示すように、例示するサービス情報112は、サービスID1121、サービス内容1122、利用料金1123、提供元ID1124、制度利用可否1125、自治体ID1126、及び自治体名1127の各項目を有する一つ以上のレコードで構成される。サービス情報112の一つのレコードは、一つのサービスに対応している。
【0032】
上記項目のうち、サービスID1121には、当該サービスの識別子(以下、「サービスID」と称する。)が格納される。
【0033】
サービス内容1122には、当該サービスに関する情報(当該サービスの内容、当該サービスの提供期間(実施期間)、当該サービスの提供施設、当該サービスの提供条件等)が格納される。
【0034】
利用料金1123には、当該サービスの予約に必要な料金(利用料金)が格納される。
【0035】
提供元ID1124には、当該サービスの提供元の事業者の識別子(以下、「提供元ID」と称する。)が格納される。
【0036】
制度利用可否1125には、当該サービスの利用に際しふるさと納税制度を利用可能か否かを示す情報が格納される。利用可能な場合は「可」が、利用不可の場合は「不可」が格納される。
【0037】
自治体ID1126には、ふるさと納税制度を利用して寄附を行うことで、当該サービスの利用料金の支払いに利用することができるポイントを返礼品として提供する自治体の自治体IDが格納される。
【0038】
自治体名1127には、当該自治体の名称が格納される。
【0039】
図2に戻り、制度情報113は、制度情報管理部140によって取得された、ふるさと納税制度に関する情報(例えば、利用者2の所得に応じた限度額の算出に必要な情報や、返礼品の上限額の算出に必要な情報(寄附金額の30%等)等。以下、「制度情報」と称する。)を含む。
【0040】
寄附申込情報115は、寄附申込受付部150が利用者2から受け付けたふるさと納税制度の寄附の申し込みに関する情報(以下、「寄附申込情報」と称する。)を含む。
【0041】
図3Cに、寄附申込情報115の一例を示す。例示する寄附申込情報115は、利用者ID1141、寄附先ID1142、寄附金額1143、寄附日1144、獲得ポイント1145の各情報(データ)を含む一つ以上のレコードで構成される。寄附申込情報115の一つのレコードは、一回の寄附の申し込みに対応している。
【0042】
上記項目のうち、利用者ID1141には、寄附の申し込みを行った利用者2の利用者IDが格納される。
【0043】
寄附先ID1142には、寄附先の自治体の自治体IDが格納される。
【0044】
寄附金額1143には、利用者2が寄附先に寄附した額(以下、「寄附金額」とも称する。)が格納される。
【0045】
寄附日1144には、当該利用者2が当該寄附の申し込みを行った日が格納される。
【0046】
獲得ポイント1145には、寄附の申し込みを行ったことにより当該利用者2が獲得したポイントの額が格納される。
【0047】
図2に戻り、予約情報114は、予約受付部145が利用者2から受け付けたサービスの予約に関する情報(以下、「予約情報」と称する。)を含む。
【0048】
図3Dに、予約情報114の一例を示す。例示する予約情報114は、サービスID1151、利用者ID1152、予約内容1153、受領金額1154、及び利用ポイント1155の各情報(データ)を含む一つ以上のレコードで構成される。予約情報114の一つのレコードは、一つの予約に対応している。
【0049】
上記項目のうち、サービスID1151には、当該サービスのサービスIDが格納される。
【0050】
利用者ID1152には、当該サービスを予約した利用者2の利用者IDが格納される。
【0051】
予約内容1153には、当該サービスの予約内容(予約日時、利用人数等)が格納される。
【0052】
受領金額1154には、当該サービスの予約に際し利用者2から受領した金額(ポイント利用分を除く。「金額」は、カード決済以外にサイトの利用に伴い付与されるインセンティブのようなものを含む。)が格納される。
【0053】
利用ポイント1155には、当該サービスの予約に際し利用者2が利用したポイントの額(利用ポイント)が格納される。
【0054】
図2に戻り、画面情報116は、画面制御部160が利用者装置200に送信する画面(後述する予約受付画面や寄附申込受付画面)や画面の制御に関する情報(スクリプト、スタイルシート等)を含む。
【0055】
利用者情報管理部130は、通信ネットワーク5を介して利用者装置200から利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報111として記憶部110に管理する。
【0056】
サービス情報管理部135は、通信ネットワーク5やユーザインタフェースを介してサービス情報を取得し、取得したサービス情報をサービス情報112として記憶部110に管理する。サービス情報管理部135は、例えば、サービスの提供を行っている事業者が運用する情報処理装置から通信ネットワーク5を介してサービス情報を取得する。
【0057】
制度情報管理部140は、通信ネットワーク5やユーザインタフェースを介して制度情報を取得し、取得した制度情報を制度情報113として記憶部110に管理する。制度情報管理部140は、例えば、自治体や事業者が運用する情報処理装置から通信ネットワーク5を介して制度情報を取得する。
【0058】
予約受付部145は、利用者2からサービスの予約を受け付けるための一つ以上の画面(以下、「予約受付画面」と称する。)を生成し、生成した予約受付画面を通信ネットワーク5を介して利用者装置200に送信することにより、利用者2からサービスの予約を受け付ける。予約受付部145は、受け付けた予約に関する情報(予約情報)を予約情報114として記憶部110に管理する。予約受付部145は、利用者2からサービスの予約を受け付ける際、利用者情報111の認証情報1115を利用して利用者2の認証を行う。
【0059】
寄附申込受付部150は、利用者2から寄附の申し込みを受け付けるための一つ以上の画面(以下、「寄附申込受付画面」と称する。)を生成し、生成した寄附申込受付画面を通信ネットワーク5を介して利用者装置200に送信することにより、利用者2から寄附の申し込みを受け付ける。寄附申込受付部150は、受け付けた情報(寄附申込情報)を寄附申込情報115として記憶部110に管理する。
【0060】
ここで寄附申込受付部150は、利用者2からサービスの予約を受け付ける際、予約受付部145が利用者2から寄附の申し込みを受け付ける際に行った認証成功の結果を引き継ぎ、再度の認証を行わない。即ち、サーバ装置100は、サービスの予約の受け付け及びふるさと納税制度の寄附の申し込みの双方を一度の認証成功により可能にしており、予約受付画面及び寄附申込受付画面は、認証情報を共有してシームレスに利用者2に提示される。このため、利用者2は、煩雑な認証情報の入力操作を繰り返し行う必要がなく、共通するプラットフォームにより提供されるWebページにアクセスするだけで、サービスの予約とふるさと納税制度の寄附の申し込みを一気通貫にて効率よく行うことができる。
【0061】
ポイント管理部155は、利用者2のポイントに関する情報(以下、「ポイント情報」と称する。)を、利用者情報111のポイント残高1113、利用履歴1114、寄附申込情報115の獲得ポイント1145、予約情報114の利用ポイント1155等として管理する。
【0062】
画面制御部160は、予約受付画面や寄附申込受付画面を利用者装置200に送信する。また、画面制御部160は、予約受付画面や寄附申込受付画面を介して、予約情報や寄附受付情報等の各種の情報を利用者装置200から取得(受信)する。
【0063】
通信制御部165は、通信関連情報117を参照し、通信ネットワーク5を介して利用者装置200との間の通信に関する各種の制御を行う。
【0064】
図4に、利用者装置200が備える主な機能を示している。同図に示すように、利用者装置200は、記憶部210、通信制御部220、画面表示制御部225、及び操作入力受付部230の各機能を備える。
【0065】
上記機能のうち記憶部210は、画面情報211、予約情報212、寄附受付情報213、ポイント情報214、認証情報215の各情報(データ)を記憶する。
【0066】
画面情報211は、例えば、サーバ装置100から送られてくる画面(前述の予約受付画面や寄附申込受付画面、後述する利用ポイント受付画面等)を表示するための情報を含む。
【0067】
予約情報212は、予約受付画面を介して利用者2から受け付けた予約情報を含む。
【0068】
寄附受付情報213は、寄附申込受付画面を介して利用者2から受け付けた寄附受付情報を含む。
【0069】
ポイント情報214は、前述のポイント情報を含む。
【0070】
認証情報215は、利用者2から受け付けた認証情報(利用者ID、パスワード、生体認証情報等)を含む。
【0071】
通信制御部220は、通信ネットワーク5を介したサーバ装置100との間の通信に関する制御を行う。通信制御部220は、サーバ装置100から送られてくる画面の受信や、操作入力受付部230が利用者2から受け付けた情報(予約情報、寄附受付情報、ポイント情報等)をサーバ装置100に送信する。
【0072】
画面表示制御部225は、サーバ装置100から送られてくる画面の表示に関する各種の制御(Webブラウザを介してWebページを表示する等)を行う。
【0073】
操作入力受付部230は、利用者2から各種の情報を受け付けて記憶部210に管理する。
【0074】
<予約処理>
図5は、予約システム1において行われる主な処理(以下、「予約処理S500」と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに予約処理S500について説明する。尚、以下では、利用者2が予約しようとするサービスが、観光事業者が提供する宿泊プランであり、利用者2が、提示された複数の宿泊プランのうちの一つを選択して予約する場合を例として説明する。
【0075】
まず、利用者2は、利用者装置200を操作してサーバ装置100が提供するWebサイトにアクセスし、ログイン操作を行う。利用者装置200は、利用者2から認証情報を受け付け、受け付けた認証情報をサーバ装置100に送信する(S511)。
【0076】
サーバ装置100は、利用者装置200から送られてくる認証情報を利用者情報111の認証情報1115と対照することにより利用者2の認証を行う(S512)。認証に成功すると、サーバ装置100は、予約受付画面を利用者装置200に送信する(S513)。利用者装置200は、利用者予約受付画面を受信するとこれを表示して利用者2から宿泊プランの指定を受け付ける(S514)。
【0077】
図6Aに、予約受付画面の一例を示す。例示する予約受付画面610は、検索条件設定欄611と検索結果表示欄612を有する。利用者2は、検索条件設定欄611を利用して、検索結果表示欄612に表示される宿泊プランを絞り込むことができる。
【0078】
例えば、利用者2は、検索条件設定欄611を利用して、提供可能な全ての宿泊プランが表示されるように指定することができる。また利用者2は、例えば、ふるさと納税制度を利用可能な宿泊プランのみが表示されるように指定することができる。また利用者2は、例えば、ポイントの利用が可能な宿泊プランのみが表示されるように指定することができる。また、利用者2は、滞在期間や利用人数、利用料金等を指定することにより、検索結果表示欄612に表示される宿泊プランを絞り込むことができる。
【0079】
検索結果表示欄612には、検索された各宿泊プランの情報(滞在期間、利用人数、利用料金)や選択ボタン6125が表示される。利用者2は、予約したい宿泊プランの選択ボタン6125を操作して宿泊プランを選択する。
【0080】
図5に戻り、利用者2が検索結果表示欄612に表示されている宿泊プランの一つを選択すると、利用者装置200は、選択された宿泊プランを特定する情報(サービスID)と利用者2の利用者IDを含む情報(以下、「予約情報」と称する。)をサーバ装置100に送信する(S515)。
【0081】
サーバ装置100は、予約情報を受信すると(S516)、利用者2から決済に必要な情報(以下、「決済情報」と称する。)を受け付ける画面(以下、「決済画面」と称する。)を利用者装置200に送信する(S517)。利用者装置200は、決済画面を受信するとこれを表示して利用者2から決済情報を受け付ける(S518)。
【0082】
図6Bに、決済画面の一例を示す。例示する決済画面620は、予約内容の設定欄621、支払方法の選択欄622、利用料金の表示欄623、利用ポイントの表示欄624、支払金額の表示欄625、ポイント利用ボタン627、決定ボタン628等を含む。尚、決済画面620の表示直後の初期状態において、ポイント利用ボタン627は操作不可能な状態になっている。
【0083】
図5に戻り、続いて、利用者装置200は、利用者2が選択した宿泊プランがポイントを利用可能な宿泊プランであるか否かを判定する(S519)。ここで利用者装置200は、この判定を前述した制約(1)~(3)に基づき行う。利用者2が選択した宿泊プランがポイントを利用可能な場合、利用者装置200は、決済画面620のポイント利用ボタン627を操作可能な状態にする。その後、処理はS531に進む。
【0084】
一方、利用者2が選択した宿泊プランがポイントの利用不可と判定した場合(S519:NO)、利用者装置200は、決済画面620のポイント利用ボタン627をそのままの状態(即ち、操作不可能な状態)とする。その後、処理はS520に進む。
【0085】
S520では、利用者2が決済画面620の決定ボタン628を操作したのに応じて、利用者装置200が利用者2が決済画面620に設定した内容に基づき決済情報を生成し、生成した決済情報をサーバ装置100に送信する(S520)。
【0086】
サーバ装置100は、決済情報を受信すると、受信した決済情報の内容に基づき予約情報114を更新し、決済処理(クレジットカード会社への決済手続等)を行う(S522)。尚、サーバ装置100は、例えば、決済の結果を示す情報を利用者装置200に随時送信する。その後、予約処理S500は終了する。
【0087】
S531では、利用者装置200は、利用者2が決済画面のポイント利用ボタン627を操作したか否かを判定する。利用者2が、ポイント利用ボタン627を操作した場合(S531:YES)、処理はS532に進む。一方、利用者2が、ポイント利用ボタン627を操作せずに決定ボタン628を操作した場合(S531:NO)、処理はS551に進む。
【0088】
S532では、利用者装置200は、利用者2からポイントの利用に関する情報(ポイント情報)を受け付ける画面(以下、「ポイント利用画面」と称する。)を表示して利用者2からポイントの利用に関する情報を受け付ける。
【0089】
図6Cに、ポイント利用画面の一例を示す。例示するポイント利用画面630は、利用可能ポイント表示欄631、ポイント利用方法指定欄632、ふるさと納税ボタン633、及び決定ボタン634を有する。
【0090】
利用可能ポイント表示欄631には、利用者2が現在保有している、寄附先の自治体ごとのポイント残高が表示される。利用者2は、チェックボックスを利用して、利用するポイントとして、いずれかの自治体のポイントを選択することができる。
【0091】
ポイント利用方法指定欄632では、利用者2は、ポイントの利用方法を指定する。
【0092】
ふるさと納税ボタン633は、利用者2がふるさと納税制度の寄附をしたい場合に操作する。利用者2は、例えば、ポイントを追加する目的で寄附を行う。
【0093】
決定ボタン634は、利用者2が、いずれの自治体のポイントを利用するか、及びポイントの利用方法を確定する場合に操作する。
【0094】
図5に戻り、続いて、利用者装置200は、利用者2が、ポイント利用画面630のふるさと納税ボタン633又は決定ボタン634を操作したか否かを判定する(S533)。利用者2が、ふるさと納税ボタン633を操作した場合(S533:YES)、処理はS534に進む。一方、利用者2が、決定ボタン634を操作した場合(S533:NO)、処理はS540に進む。
【0095】
S534では、利用者装置200は、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを受け付ける画面(寄附申込受付画面)を表示し、利用者2から寄附の申し込みを受け付ける。
【0096】
図6D図6Fに、寄附申込受付画面の一例を示す。
【0097】
このうち図6Dに示す寄附申込受付画面(以下、「納税先指定画面640」と称する。)には、利用者2が選択した宿泊プランについて選択可能な寄附先の自治体の名称6411と、寄附先の自治体の選択ボタン6412、及び利用者2の現在のポイント残高(自治体ごとのポイント残高)が表示される。利用者2は、選択ボタン6412を操作して、表示された自治体の中から寄附先の自治体を選択する。
【0098】
納税先指定画面640において利用者2が寄附先の自治体を選択すると、利用者装置200は、図6Eの納税額指定画面650と図6Fの寄附申込画面660を表示する(S534、S535)。
【0099】
図6Eに示す寄附申込受付画面(以下、「納税額指定画面650」と称する。)は、寄附金額の入力欄6511と寄附申込ボタン6512を有する。寄附金額の入力欄6511には、利用者2が、寄附金額を入力する。寄附金額を確定する場合、利用者は、寄附申込ボタン6512を操作する。
【0100】
尚、例えば、サーバ装置100が、前述した不足額(上限額がある場合は上限額を考慮した不足額)に相当するポイントを獲得するために必要な寄附金額を自動計算し、計算した額を納税額指定画面650の寄附金額の入力欄6511にデフォルトで自動表示するようにしてもよい。
【0101】
図6Fに示す寄附申込受付画面(以下、「寄附申込画面660」と称する。)は、申込者情報の入力欄6611と決定ボタン6612を有する。利用者2は、申込者情報の入力欄6611に寄附の申し込みに必要な情報(氏名、住所、連絡先等)を入力し、入力が完了すれば決定ボタン6612を操作する。
【0102】
図5に戻り、利用者2が納税額指定画面650の申込ボタン651を操作すると、利用者装置200は、納税額指定画面650と寄附申込画面660に入力された情報(以下、「寄附申込情報」と称する。)をサーバ装置100に送信する(S536)。
【0103】
サーバ装置100は、寄附申込情報を受信すると(S537)、受信した寄附申込情報に含まれている寄附金額に応じたポイントを利用者に付与する。また、サーバ装置100は、利用者情報111及び寄附申込情報115を寄附後の状態に更新する。また、サーバ装置100は、ポイント付与後の利用者2のポイント残高(ポイント利用可能額)を利用者装置200に通知する(S538)。
【0104】
利用者装置200は、上記通知を受信すると、ポイント利用画面630の利用可能ポイントの額(ポイント残高)を更新する(S539)。
【0105】
ここで利用者2は、例えば、宿泊プランの利用料金に対する不足分のポイントを獲得するために必要な金額を寄附する。利用者2は、寄附を行うことで寄附金額の30%を返礼品(ポイント)として獲得することができる。例えば、不足額が3万円(3万ポイント相当)である場合、利用者2は10万円を寄附することにより不足分である3万ポイントを獲得する。
【0106】
但し、前述した(2)の制約に該当する場合、利用者2は、例えば、上限額を超えない範囲でしかポイントを獲得することができない。即ち、例えば、宿泊プランの利用料金が6万円であり、上限額が5万円であり、利用者2のポイント残高が2万ポイント(2万円相当)である場合、利用者2は、10万円の寄附を行って3万ポイント(3万円相当)を獲得し、残りの1万円(=6万円-5万円)については金銭で支払う。
【0107】
尚、例えば、サーバ装置100が、利用料金に対するポイントの不足分を獲得するために必要な寄附金額を自動計算して利用者2に提示するようにしてもよい。またその場合、サーバ装置100が、上記の上限額を考慮した寄附金額を自動計算して利用者2に提示するようにしてもよい。また、以上では、(2)の制約の存在を前提した仕組みを例示したが、例えば、今回の予約で必要となる寄附額の目安を利用者2に提示した上で上限額を超えるポイントを得られる寄附を可能にする仕組みとしてもよい。
【0108】
図5に戻り、利用者2が、ポイント利用画面630にポイントの利用額と利用方法を設定して決定ボタン634を操作すると(S540)、利用者装置200は、決済画面620に設定されている情報に基づき決済情報を生成し、生成した決済情報をサーバ装置100に送信する(S551)。
【0109】
サーバ装置100は、決済情報を受信すると(S552)、受信した決済情報の内容に基づき予約情報114を更新するとともに、決済処理(例えば、クレジットカード会社への決済手続き)を行う(S553)。尚、サーバ装置100は、例えば、決済の結果を示す情報を利用者装置200に送信する。
【0110】
図6Gに、S522又はS553でサーバ装置100が決済の結果を示す情報を利用者2に提示する際に表示する画面(以下、「決済結果画面670」と称する。)の一例を示す。
【0111】
図5に戻り、続いて、サーバ装置100は、寄附受付情報を寄附先の自治体(例えば、寄附先の自治体の自治体サーバ300)に送信する(S554)。
【0112】
自治体サーバ300は、寄附受付情報を受信し、受信した寄附受付情報の内容を、ふるさと納税制度の寄附に関する情報を管理しているデータベースに反映する(S555)。
【0113】
以上で予約処理S500は終了する。尚、以上に示した予約処理S500において、例えば、サーバ装置100が行うとした処理を利用者装置200が行うようにしてもよい。また逆に、利用者装置200が行うとした処理をサーバ装置100が行うとしてもよい。
【0114】
<技術的効果等>
以上に説明したように、本実施形態の予約システム1は、ふるさと納税制度による寄附先の自治体が返礼品として付与する特典に関する情報を示しつつサービスの予約を利用者2から受け付ける画面である予約受付画面を利用者装置200を介して利用者2に提示する。そして、予約システム1は、特典の付与対象のサービスを予約する操作を利用者2から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを利用者2から受け付ける画面である寄附申込受付画面を利用者2に提示し、利用者2から寄附の申し込みを受け付けると利用者2に特典を付与する処理を行う。
【0115】
ここで例えば、ふるさと納税制度を利用してサービスを利用したいが具体的なプランをまだ決めていない利用者2にとっては、サービスが宿泊プランであれば「いくら寄附すればこのプランで宿泊できるか」が重要な関心事である。しかし従来、ふるさと納税制度における寄附サイトにアクセスしただけではサービス(プラン)の詳細がわからず、利用者2は、寄附サイトとOTAサイトを往復しなければ寄附先の自治体や寄附すべき額を決められず、予約するサービスを決めるために煩雑な操作を行う必要があった。また、サービスを利用するために必要な寄附額やポイントの確認、ふるさと納税制度の対象になっている施設であるか否かの確認、サービスの利用条件をみたしているか否の確認等を行う際も寄附サイトとOTAサイトを往復する必要があった。これに対し、本実施形態の予約システム1は、予約受付画面を利用者装置200を介して利用者2に提示し、特典の付与対象のサービスを予約する操作を利用者2から受け付けた場合に(サービスを予約する操作を利用者2から受け付けた流れで)、寄附申込受付画面を利用者2に提示してふるさと納税制度の寄附の申し込みを利用者2から受け付けるので、利用者2は、寄附金額とサービスに関する情報(サービスの利用料金、特典の利用条件等)を容易に比較対照して寄附の方法やサービスを決定することができ、効率よくサービスを予約することができる。
【0116】
また、予約システム1は、利用者2による、サービスの予約及びふるさと納税制度における寄附の申し込みの双方を一度の認証成功により可能にする。このため、利用者2は認証のための操作を繰り返し行う必要がなく、効率よくサービスを予約することができる。
【0117】
また、予約システム1は、サービスの予約に必要な料金に相当するポイントを獲得するために必要な寄附の額を利用者2に示しつつ、サービスの予約を受け付ける。このため、利用者2は、例えば、サービスの予約に必要な料金をポイントで賄うにはどの程度の額を寄附すればよいのかを自身で計算することなく容易に知ることができる。
【0118】
また、予約システム1は、サービスの予約に必要な料金から利用者2のポイントの残高を減じた額をサービスを予約する際の不足額として利用者2に提示する。このため、利用者2は、例えば、サービスの予約に必要な料金を全てポイントで賄うにはどの程度の額を寄附すればよいのかを自身で計算することなく容易に知ることができる。
【0119】
また、予約システム1は、上記の不足額に相当するポイントを獲得するために必要な寄附の額を利用者装置200を介して利用者2に提示する。このため、利用者2は、例えば、不足額に相当するポイントを獲得するために必要な寄附の額を自身で計算することなく知ることができる。
【0120】
また、予約システム1は、例えば、サービスの予約に用いることが可能なポイントの上限額からポイントの残高を減じた額をサービスを予約する際の不足額として利用者2に提示する。このため、利用者2は、例えば、上限額を考慮した額のポイントを獲得するために必要な寄附の額を自身で計算することなく容易に知ることができる。
【0121】
ところで、例えば、サーバ装置100に、利用者2の寄附先の自治体の返礼品であるポイントが利用できるサービスを複数記憶させ、サーバ装置100が、利用者2が予約したサービスとは異なる、寄附先の自治体の返礼品であるポイントが利用できる他のサービスを利用者装置200を介して利用者2に提示しつつ、サービスの予約を利用者2から受け付けるようにしてもよい。またその場合、例えば、利用者装置200を介して利用者2に「あと○円寄附すればこのプランを予約できます」、「残りのポイントで同じ地域のこのレストランも一緒に予約できます」等の利用者2に寄附を促すメッセージを提示するようにしてもよい。そのようにすることで、例えば、自治体の活性化を図ることができる。
【0122】
また例えば、サーバ装置100に、利用者2の寄附先の自治体とは異なる自治体が提供するサービスを記憶させるとともに、複数の利用者2の夫々のサービスの予約の履歴を記憶させ、サーバ装置100が、他の自治体が提供するサービスのうち、利用者2の多いものから優先して利用者装置200を介して利用者2に示しつつサービスの予約を利用者2から受け付けるようにしてもよい。そのようにすることで、例えば、他の自治体も含めて地域の活性化を図ることができる。
【0123】
また例えば、サーバ装置100が、予約受付画面に記載したサービスに関する情報を、寄附申込受付画面に記載するようにしてもよい。そのようにすることで、利用者2が寄附に関する手続きを行う際の利便性を向上することができる。
【0124】
また例えば、サーバ装置100に、複数の自治体が提供している、ふるさと納税制度による特典の付与対象である複数のサービスに関する情報を記憶させ、サーバ装置100が、サービスに対する利用者2の要望を受け付け、受け付けた希望に沿ったサービスを特定し、特定したサービスを利用者2に示しつつ、サービスの予約を利用者2から受け付けるようにしてもよい。そのようにすることで、利用者2は、自身の要望(希望)に沿ったサービスを効率よく見つけることができる。
【0125】
また例えば、サーバ装置100に、利用者2の所得に応じた寄附の限度額を示す情報を記憶させ、利用者2の所得を示す情報を利用者2から受け付けて、ふるさと納税制度による特典の付与対象である複数のサービスのうち、サービスの予約に必要な料金が上記の限度額で獲得できるポイント以下であるサービスを提示しつつ、利用者2からサービスの予約を受け付けるようにしてもよい。そのようにすることで、例えば、サービスの予約に必要な料金の全てをポイントで賄うことが可能なサービスを探している利用者2は、該当するサービスを効率よく見つけることができる。
【0126】
また例えば、サーバ装置100に、利用者2の所得に応じた寄附の限度額を示す情報を記憶させ、利用者2の所得を示す情報を利用者2から受け付け、ふるさと納税制度による特典の付与対象である複数のサービスのうち、利用料金が利用者2の所得に応じた限度額で獲得できるポイントを超えるサービスを、差額分(ポイントで賄うことができない不足分)の追加料金の少ない順に示しつつ、利用者2からサービスの予約を受け付けるようにしてもよい。そのようにすることで、例えば、差額分の追加料金の少ないサービスを探している利用者2は、効率よく希望するサービスを見つけることができる。
【0127】
<情報処理装置の例>
図7は、サーバ装置100や利用者装置200の実現に用いる情報処理装置(コンピュータ)のハードウェア構成の一例である。
【0128】
例示する情報処理装置10は、プロセッサ11(演算装置)、主記憶装置12(メモリ)、補助記憶装置13(ストレージ)、入力装置14、出力装置15、及び通信装置16を備える。情報処理装置10の具体例として、例えば、パーソナルコンピュータ、各種共通サーバ、汎用機等がある。情報処理装置10は、その全部又は一部が、例えば、クラウドシステムによって提供される仮想サーバのように、仮想化技術を用いて提供される仮想的な情報処理資源を用いて実現されるものであってもよい。
【0129】
サーバ装置100や利用者装置200は、通信可能に接続された複数の情報処理装置10を用いて実現してもよい。
【0130】
同図において、プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、AI(Artificial Intelligence)チップ等を用いて構成されている。
【0131】
主記憶装置12は、プログラムやデータを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ(NVRAM(Non Volatile RAM))等である。
【0132】
補助記憶装置13は、例えば、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ、光学式記憶装置(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等)、ストレージ装置、ICカード、SDカードや光学式記録媒体等の記録媒体の読取/書込装置、クラウドサーバの記憶領域等である。補助記憶装置13には、記録媒体の読取装置や通信装置16を介してプログラムやデータを読み込むことができる。補助記憶装置13に格納(記憶)されているプログラムやデータは主記憶装置12に随時読み込まれる。
【0133】
入力装置14は、外部からの入力を受け付けるインタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、ペン入力方式のタブレット、音声入力装置等である。
【0134】
出力装置15は、処理経過や処理結果等の各種情報を出力するインタフェースである。出力装置15は、例えば、上記の各種情報を可視化する表示装置(LCD(Liquid Crystal Display)、グラフィックカード等)、上記の各種情報を音声化する装置(音声出力装置(スピーカ等))、上記の各種情報を文字化する装置(印字装置等)である。尚、例えば、情報処理装置10が通信装置16を介して他の装置との間で情報の入力や出力を行う構成としてもよい。
【0135】
入力装置14及び出力装置15は、ユーザとの間で情報の受け付けや情報の提示を行うユーザインタフェースを構成する。
【0136】
通信装置16は、通信ネットワーク5等の通信基盤を介した他の装置との間での通信(有線通信又は無線通信)を実現する装置であり、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USBモジュール等を用いて構成される。
【0137】
情報処理装置10には、例えば、オペレーティングシステム、ファイルシステム、データベース(リレーショナルデータベース、NoSQL等)、KVS(Key-Value Store)等が導入されていてもよい。
【0138】
サーバ装置100や利用者装置200が備える機能は、情報処理装置10のプロセッサ11が、主記憶装置12に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、もしくは、これらを構成するハードウェア(FPGA、ASIC、AIチップ等)自体の機能によって実現される。
【0139】
サーバ装置100や利用者装置200は、前述した各種の情報(データ)を、例えば、データベースのテーブルやファイルシステムが管理するファイルとして記憶する。
【0140】
<総括>
以上、本発明の実施形態について詳述したが、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
【0141】
例えば、サービスの予約と寄附の申し込みを一気通貫にてシームレスに行えるようにする以上の仕組みは、利用者2が、ふるさと納税制度を利用して返礼品である商品の提供を受ける場合にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0142】
1 予約システム、2 利用者、4 管理者、5 通信ネットワーク、100 サーバ装置、110 記憶部、111 利用者情報、112 サービス情報、113 制度情報、114 予約情報、115 寄附申込情報、116 画面情報、130 利用者情報管理部、135 サービス情報管理部、140 制度情報管理部、145 予約受付部、150 寄附申込受付部、155 ポイント管理部、160 画面制御部、165 通信制御部、200 利用者装置、210 記憶部、211 画面情報、212 予約情報、213 寄附受付情報、214 ポイント情報、215 認証情報、220 通信制御部、225 画面表示制御部、230 操作入力受付部、S500 予約処理、610 予約受付画面、620 決済画面、630 ポイント利用画面、640 納税先指定画面、650 納税額指定画面、660 寄附申込画面、670 決済結果画面
【要約】
【課題】ふるさと納税制度を利用してサービスを予約する際の利用者の利便性を向上する。
【解決手段】予約システムは、ふるさと納税制度による寄附先が返礼品として付与する特典に関する情報を示しつつサービスの予約を利用者から受け付ける画面である予約受付画面を利用者装置を介して利用者に提示し、特典の付与対象になっているサービスを予約する操作を利用者から受け付けた場合に、ふるさと納税制度の寄附の申し込みを利用者から受け付ける画面である寄附申込受付画面を利用者装置を介して提示し、利用者から寄附の申し込みを受け付けた場合に、利用者に特典を付与する処理を行う。予約システムは、利用者による、サービスの予約の受け付け及びふるさと納税制度における寄附の申し込みの双方を一度の認証成功により可能にする。
【選択図】図2
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7