(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-22
(45)【発行日】2025-01-30
(54)【発明の名称】トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20250123BHJP
【FI】
G06Q20/38 300
(21)【出願番号】P 2021511599
(86)(22)【出願日】2019-09-03
(86)【国際出願番号】 US2019049262
(87)【国際公開番号】W WO2020047529
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-30
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519022104
【氏名又は名称】ジェイピーモルガン・チェース・バンク,ナショナル・アソシエーション
【氏名又は名称原語表記】JPMorgan Chase Bank,N.A.
【住所又は居所原語表記】383 Madison Avenue,New York,NY 10179,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】ハンター,ジョン・コーウィン
(72)【発明者】
【氏名】ファルーク,ウマル
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ティファニー・アシュリー
(72)【発明者】
【氏名】マレラ,ナビーン
(72)【発明者】
【氏名】モイ,クリスティーン
(72)【発明者】
【氏名】ロバン,タイロン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】パテル,パルカ・エス
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0162873(US,A1)
【文献】特開2018-045540(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0232300(US,A1)
【文献】国際公開第2017/131929(WO,A1)
【文献】特表2019-500699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トークン・ベースの相互通貨取引を実施するためのコンピュータ・ベース方法であって、
少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備える第1金融機関
の情報処理装置によって実行される第1コンピュータ・プログラムによって、第1当事者から、第2当事者に対し第1法定通貨の額を送る取引開始要求を受け取るステップであって、前記第2当事者が、前記額の等価物を第2法定通貨で受け取り、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨が異なる通貨であり、
前記第1金融機関が、分散型台帳ネットワークにおける複数のノードのうちの第1ノードとして参加する、ステップと、
前記第1コンピュータ・プログラムによって、前記第1当事者の第1
口座から、前記第1法定通貨の額を差し引くステップであって、前記第1
口座が前記第1法定通貨におけるものである、ステップと、
前記第1コンピュータ・プログラムによって、前記第1法定通貨の額についての第1トークンの額を作成して、前記分散型台帳ネットワークにおける前記
第1金融機関についての分散型台帳
のコピーに前記第1トークンを書き込むステップであって、前記分散型台帳が
、暗号化された検証可能なものであると共に変更不可能なものである、ブロックチェーンベースの分散型台帳を含む、ステップと、
第3金融機関のための第3コンピュータ・プログラムによって、前記第1トークンを第3トークン
に変換するステップであって、前記第3トークンが、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨とは異なる第3法定通貨に関連付けられており、前記第3金融機関が、前記分散型台帳ネットワークにおける前記複数のノードのうちの第3ノードとして参加
する、ステップと、
前記第3コンピュータ・プログラムによって、前記第3トークン
を、第2トークン
に変換するステップであって、前記第2トークンが、前記第2法定通貨に関連付けられて
いる、ステップと、
前記第3コンピュータ・プログラムによって、前記分散型台帳ネットワークにおける
前記第3金融機関についての前記分散型台帳
のコピーに前記第2トークンを書き込むステップと、
第2金融機関のための第2コンピュータ・プログラムによって、
前記第2トークンが書き込まれている、前記第2金融機関についての前記分散型台帳
のコピーから前記第2トークンを受け取るステップであって、前記第2金融機関が、前記分散型台帳ネットワークにおける前記複数のノードのうちの第2ノードとして参加する、ステップと、
前記第2コンピュータ・プログラムによって、前記第2トークンを前記第2法定通貨に変換す
るステップと、
前記第2コンピュータ・プログラムによって、前記第2当事者の第2口座に対し、前記第2トークンを前記第2
法定通貨の額に償還するステップと、
を含み、
前記第1金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピー、
前記第2金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピー、または
前記第3金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピーのうちの1つに対する変更が、
他の前記分散型台帳
のコピーに反映され、
前記第1トークンおよび前記第2トークンが、相互の運用不可であり、直接交換することができない、方法。
【請求項2】
前記第1口座は、信用枠口座を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
トークン・ベースの相互通貨取引を実施するためのコンピュータ・ベース・システムであって、
少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備え、第1コンピュータ・プログラムを実行する第1金融機関のための第1金融機関情報処理装置と、
少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備え、第2コンピュータ・プログラムを実行する第2金融機関のための第2金融機関情報処理装置と、
少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備え、第3コンピュータ・プログラムを実行する第3金融機関のための第3金融機関情報処理装置と、
前記第1コンピュータ・プログラム、前記第2コンピュータ・プログラム、および前記第3コンピュータ・プログラムが通信を行う分散型台帳ネットワークであって、前記第1金融機関が、当該分散型台帳ネットワークにおける第1ノードとして参加し、前記第2金融機関が、当該分散型台帳ネットワークにおける第2ノードとして参加し、前記第3金融機関が、当該分散型台帳ネットワークにおける第
3ノードとして参加する、分散型台帳ネットワークと、
を備え、
前記第1コンピュータ・プログラムが、第1当事者から、第2当事者に対し第1法定通貨の額を送る取引開始要求を受け取り、前記第2当事者から、前記額を第2法定通貨で受け取り、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨が異なる通貨であり、
前記第1コンピュータ・プログラムが
、前記第1当事者の電子ウォレットから、前記第1法定通貨の額を差し引き、
第1口座が前記第1法定通貨におけるものであり、
前記第1コンピュータ・プログラムが、前記第1法定通貨の額についての第1トークン
を作成して、
前記第1金融機関についての分散型台帳のコピーに前記第1トークンを書き込み、前記分散型台帳が
、暗号
化された検証可能なものであると共に変更不可能なものである、ブロックチェーンベースの分散型台帳を含み、
前記第3コンピュータ・プログラムが、前記第1トークン
を第3トークン
に変換し、前記第3トークンが、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨とは異なる第3法定通貨に関連付けられており
、
前記第3コンピュータ・プログラムが、前記第3トークン
を第2トークン
に変換し、前記第2トークンが、前記第2法定通貨に関連付けられており
、
前記第3コンピュータ・プログラムが、前記分散型台帳ネットワークにおける
前記第3金融機関についての前記分散型台帳
のコピーに前記第2トークンを書き込み、
前記第2コンピュータ・プログラムが、
前記第2トークンが書き込まれている、前記第2金融機関についての前記分散型台帳
のコピーから前記第2トークンを受け取り、
前記第2コンピュータ・プログラムが、前記第2トークンを前記第2法定通貨に変換し
、
前記第2コンピュータ・プログラムが、前記第2当事者の第2口座に対し、前記変換されたトークン額を償還し、
前記第1金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピー、
前記第2金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピー、または
前記第3金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピーのうちの1つに対する変更が、
他の前記分散型台帳
のコピーに反映され、
前記第1トークンおよび前記第2トークンが、相互の運用不可であり、直接交換することができない、システム。
【請求項4】
前記第1口座は、前記第1当事者のための信用枠口座を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1金融機関と前記第2金融機関とは同じである、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
命令を格納した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって読み取られて実行されるときに、
分散型台帳ネットワークにおける第1当事者から、第2当事者に対し第1法定通貨の額を送る取引開始要求を受け取るステップであって、前記第2当事者が、前記額の等価物を第2法定通貨で受け取り、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨が異なる通貨である、ステップと、
前記第1当事者の第1
口座から、前記第1法定通貨の額を差し引くステップであって、前記第1
口座が前記第1法定通貨におけるものである、ステップと、
前記第1法定通貨の額についての第1トークンの額を作成して、前記分散型台帳ネットワークにおける
第1金融機関についての分散型台帳
のコピーに前記第1トークンを書き込むステップであって、前記分散型台帳が
、暗号
化された検証可能なものであると共に変更不可能なものである、ブロックチェーンベースの分散型台帳を含む、ステップと、
前記第1トークン
を第3トークン
に変換するステップであって、前記第3トークンが、前記第1法定通貨および前記第2法定通貨とは異なる第3法定通貨に関連付けられて
いる、ステップと、
前記第3トーク
ンを第2トークン
に変換するステップであって、前記第2トークンが、前記第2法定通貨に関連付けられて
いる、ステップと、
前記分散型台帳ネットワークにおける
第3金融機関についての前記分散型台帳
のコピーに前記第2トークンを書き込むステップと、
第2金融機関について、
前記第2金融機関についての前記分散型台帳
のコピーから前記第2トークンを受け取るステップと、
前記第2トークンを前記第2法定通貨に変換するステップ
と、
前記第2当事者の第2口座に対し、前記第2トークンを前記第2
法定通貨の額に償還するステップと、
を含むステップを前記1つまたは複数のコンピュータプロセッサに実行させ、
前記第1金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピー、
前記第2金融機関についての前記分散型台帳の前記コピー、または
前記第3金融機関についての前記分散型台帳
の前記コピーのうちの1つに対する変更が、
他の前記分散型台帳
のコピーに反映され、
前記第1トークンおよび前記第2トークンが、相互の運用不可であり直接交換することができない、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記第1口座が信用枠口座を含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]本出願は、2018年8月31日に出願された米国特許仮出願第62/725,331号の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本開示は、一般に、トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]より多くの金融技術企業が、国境を越えた支払スペースに入るにつれ、複数の種類のデジタルトークンが出現している。これらのトークンは相互運用性がないため、国境やプラットフォームを越えて取引きすることは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムおよび方法が開示される。一実施形態では、少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備える第1の金融機関情報処理装置において、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法は、(1)第1の当事者から、第2の当事者への取引額に関する取引開始要求を受け取ることと、(2)第1の当事者の法定通貨口座(fiat currency account)から取引額を差し引くことと、(3)取引額に関するトークンのトークン額を作成することと、(4)トークン額を分散型台帳に書き込むことと、(5)トークンのトークン額を、第2の当事者のための第2の金融機関に移動することとを含むことができる。
【0005】
[0005]一実施形態では、第1の当事者は、第1の通貨で運用することができ、第2の当事者は、第2の通貨で運用することができる。
[0006]一実施形態では、トークン額は、標準通貨で作成できる。
【0006】
[0007]一実施形態では、第1の通貨および標準通貨は同じであってもよい。
[0008]一実施形態では、法定通貨口座は、信用枠を含むことができる。
[0009]一実施形態では、第2の金融機関は、トークン額を、第2の当事者の口座に入金することができる。
【0007】
[0010]一実施形態では、分散型台帳は、不変で暗号的に検証可能な分散型台帳を含むことができる。
[0011]別の実施形態に従って、少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備える第1の金融機関情報処理装置において、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法は、(1)第2の金融機関から、第1の当事者から第2の当事者への取引のためのトークンのトークン額を受け取ることと、(2)トークン額を、第2の当事者の法定通貨口座に入金することと、(3)トークン額の入金を、分散型台帳に書き込むこととを含むことができる。
【0008】
[0012]一実施形態では、トークン額を第2の当事者の法定通貨口座に入金することは、トークン額を法定通貨に償還することを含むことができる。
[0013]一実施形態では、この方法は、トークン額のトークンを破棄することをさらに含むことができる。
【0009】
[0014]別の実施形態に従って、少なくとも1つのコンピュータプロセッサを備える第1の金融機関情報処理装置において、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法は、(1)第1の当事者から、第1の通貨での取引額に関する、第2の当事者への、第2の通貨での取引開始要求を受け取ることと、(2)第1の当事者の電子ウォレットから、取引額に関するトークンの第1のトークン額を差し引くことと、(3)第1のトークン額を分散型台帳に書き込むことによって取引を開始することとを含むことができる。第2の金融機関は、第1の通貨の第1のトークン額を、標準通貨の標準トークン額と交換することができ、標準通貨の標準トークン額を、第2の通貨の第2のトークン額と交換することができ、第2の通貨の第2のトークン額を、第2の当事者のための第3の金融機関へ移動することができる。
【0010】
[0015]一実施形態では、この方法は、第1の通貨のトークンを、第1の当事者の電子ウォレットに発行することをさらに含むことができる。
[0016]一実施形態では、第1の当事者の電子ウォレットから、取引額に関するトークンの第1のトークン額を差し引くステップは、第1の当事者の信用枠から、取引額に関するトークンの第1のトークン額を差し引くことを含むことができる。
【0011】
[0017]一実施形態では、第1の通貨と標準通貨とは、同じ通貨であってもよい。
[0018]一実施形態では、第1の金融機関と第2の金融機関とは、同じであってもよい。
[0019]一実施形態では、第2の金融機関と第3の金融機関とは、同じであってもよい。
【0012】
[0020]本発明のより完全な理解を容易にするために、ここで、以下の添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】[0021]
図1は、一実施形態による、トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムを開示する図である。
【
図2】[0022]
図2は、一実施形態による、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法を開示する図である。
【
図3】[0023]
図3は、別の実施形態による、トークンベースの相互通貨取引の決済(settlement)のための方法を開示する図である。
【
図4】[0024]
図4は、一実施形態による、トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムを開示する図である。
【
図5】[0025]
図5は、一実施形態による、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法を開示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0026]トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムおよび方法が開示される。実施形態では、通貨間のトークンブリッジを使用することができる。トークンブリッジは、米ドルに基づくことができ、必要な場合、および/または、所望される場合、他の通貨を使用することができる。例えば、トークンを発行する金融機関は、米ドルトークンと、他のトークン化されたおよびトークン化されていない通貨との間の外国為替を提供することができる。
【0015】
[0027]一実施形態では、トークンが作成されると、作成されたトークンは、通貨として使用され、利息を得ることなどができるように、永続化されてもよい。例えば、トークンは、ポジションなどに基づいて、将来、一日の終わりに現金決済されてもよい。
【0016】
[0028]
図1を参照すると、一実施形態による、トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムが開示される。システム100は、複数の顧客(例えば、顧客A110および顧客B140)、および複数の銀行(例えば、銀行A120および銀行B130)を含むことができる。顧客110、140は個人として示されているが、顧客110、140は、個人、個人のグループ、組織、企業などを含む、任意の適切な当事者であってもよいことを認識されたい。
【0017】
[0029]顧客110は、トークンウォレット115に関連付けられてもよく、顧客140は、トークンウォレット145に関連付けられてもよい。トークンウォレット115および145は、分散型台帳(図示せず)に保持されてもよい。一実施形態では、トークンウォレット115および145は、通貨を表すトークンを格納することができる。
【0018】
[0030]銀行120および銀行130はそれぞれ、顧客110および140に関連付けられることができる。各銀行は、通貨を表すトークンの作成、移動、および破棄を容易にすることができる。一実施形態では、顧客110および銀行120は、主に第1の通貨で運用することができ、顧客140および銀行130は、第2の通貨で運用することができる。
【0019】
[0031]一実施形態では、銀行120および銀行130は、分散型台帳のノードとして参加することができ、各銀行120および130は、分散型台帳のコピー(例えば、台帳125および135のコピー)を保持することができる。
【0020】
[0032]
図1は2つの銀行を示しているが、必要な場合、および/または、所望される場合、より多くの銀行が参加できることを認識されたい。
[0033]一実施形態では、銀行120および銀行130は、同じ銀行であってもよい。
【0021】
[0034]一実施形態では、支払ネットワーク(図示せず)などの追加のネットワークが提供されてもよい。
[0035]
図2を参照すると、一実施形態による、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法が開示される。この実施形態では、取引は国境を越えた取引であってもよいが、それは同じ通貨(例えば、米ドル)内であってもよい。
【0022】
[0036]ステップ205において、銀行Aの顧客である顧客Aは、金額Aの顧客Bへの支払を開始することができる。
[0037]ステップ210において、銀行Aは、金額Aについて、顧客Aの口座を差し引くことができる。一実施形態では、これは、顧客Aの信用枠からの縮小(draw down)であってもよい。
【0023】
[0038]ステップ215において、銀行Aは、標準通貨(例えば、米ドル)でトークンの額Aを作成することができ、ブロックチェーンベースの台帳などの分散型台帳に取引を書き込むことができる。一実施形態では、顧客Aおよび銀行Aが主に米ドル以外の通貨で運用する場合、任意の必要な通貨換算が実行されてもよい。
【0024】
[0039]一実施形態では、必要な場合、および/または、所望される場合、任意の暗号的に検証可能で不変の台帳が使用されてもよい。例は、ブロックチェーンベースの台帳、イーサリアムベースの台帳などを含む。
【0025】
[0040]ステップ220において、銀行Aは、トークンを銀行Bに移動させることができ、この移動を分散型台帳に書き込む。
[0041]ステップ225において、銀行Bは、トークンを受け取ることができ、ステップ130において、銀行Bは、トークンの額を、顧客Bの口座に入金することができる。一実施形態では、顧客Bおよび銀行Bは、主に米ドル以外の通貨で運用し、任意の必要な通貨換算を実行することができる。
【0026】
[0042]ステップ230において、顧客Bは、トークンを通貨と償還することができる。
[0043]
図3を参照すると、一実施形態による、トークンベースの相互通貨取引の決済のための方法が開示される。ステップ305において、決済時に、銀行Bは、米ドルなどの標準通貨について、銀行Aとトークンを償還することができる。
【0027】
[0044]ステップ310において、銀行Aは、分散型台帳において、償還されたトークンの額を破棄することができる。これは、任意の適切な方法によるものであってもよい。
[0045]ステップ315において、銀行Aは、この額を銀行Bに移動することによって、銀行Bと決済することができる。これは標準的な現金の移動であってもよい。
【0028】
[0046]
図4を参照すると、別の実施形態による、トークンベースの相互通貨相互運用性のためのシステムが開示される。システム400は、複数の顧客(例えば、顧客A410および顧客B440)、ならびに複数の銀行(例えば、銀行A420、銀行B430、および銀行X450)を含むことができる。顧客410、440は、上記の顧客110および140に類似してもよく、銀行420および430は、上記の銀行120および130に類似してもよい。
【0029】
[0047]銀行450は、取引のために外国為替サービスを提供することができる。一実施形態では、銀行450はまた、分散型台帳内のノードであってもよく、分散型台帳455のコピーを保持することができる。
【0030】
[0048]一実施形態では、支払ネットワーク(図示せず)などの追加のネットワークが提供されてもよい。
[0049]
図5を参照すると、一実施形態による、トークンベースの相互通貨取引を実施するための方法が開示される。この実施形態では、取引は、国境を越えた取引であってもよく、異なる通貨(例えば、MXNからINR)であってもよい。
【0031】
[0050]ステップ505において、(例えば、メキシコにおける)顧客Aは、通貨Aの額の、(例えば、インドにおける)顧客Bへの通貨Bでの支払を開始することができる。例えば、支払は、MXNからINRであってもよい。
【0032】
[0051]通貨Aトークン銀行および通貨Bトークン銀行は、それぞれ、顧客Aおよび顧客Bの金を、それら自身の固有の法定通貨で保持してもよい。通貨Aトークン銀行と通貨Aトークン銀行はどちらも、例えば、
図2の方法を使用して、独自の法定通貨を表すトークンを発行することができる。
【0033】
[0052]ステップ510において、顧客AのウォレットAは、顧客Aの口座から額を差し引くことができる。一実施形態では、ウォレットAは、顧客Aの信用枠から、額を差し引くことができる。一実施形態では、ウォレットAは、分散型台帳において追跡することができる適切な電子ウォレットであってもよい。
【0034】
[0053]この実施形態では、ウォレットが開示されているが、代わりに、各顧客のそれぞれの銀行と口座を保持してもよいことを理解されたい。ウォレットまたは口座のどちらが使用されているかに関係なく、トークンは、アンカ銀行(例えば、通貨Aトークン銀行)における資産によって裏付けられる。
【0035】
[0054]ステップ515において、ウォレットAは、分散型台帳において、通貨Aのトークンの額の移動を開始することができる。
[0055]ウォレットAが、分散型台帳において移動を開始することに応じて、通貨Aトークン銀行は、通貨Aでトークンを作成し、償還することができる。
【0036】
[0056]ステップ520において、銀行Xは、標準通貨のトークン(例えば、米ドルトークン)を、通貨Aトークンと交換し、その後、標準通貨トークンを、通貨Bトークンと交換することによって、外国為替レートおよび流動性を提供することができる。
【0037】
[0057]ステップ525において、銀行Bは、通貨Bトークンを作成および償還することができる。その後、ウォレットBは、銀行Aから通貨Bトークンを受け取る。
[0058]ステップ530において、銀行Bは、顧客Bに、通貨Bトークンを入金することができる。
【0038】
[0059]実施形態は、取引の一部として行われるトークン作成および償還を示すことができるが、トークン作成および/または償還は、任意の適切な時間に起こってもよいことに留意されたい。例えば、トークンは、現金担保および/または信用枠に基づいて取引の前に作成されてもよく、取引の開始および実行中に、トークン残高の縮小があってもよい。
【0039】
[0060]一実施形態では、トークン作成および/または償還は、取引とは独立して発生してもよく、取引は、トークンの作成および/または償還とは独立して発生してもよい。
[0061]本開示は、トークン化された現金または通貨の文脈であるが、必要な場合、および/または、所望される場合、信用、担保、または他の種類の資産がトークン化されてもよいことを理解されたい。
【0040】
[0062]実施形態では、トークンとしての現金または通貨の表現は、他の一般的な銀行サービス、特に「証券引渡しおよび代金支払(Delivery versus Payment)」すなわち「DVP」決済を容易にすることができる。DVPは、証券および/または資産の引渡し前または同時に、現金支払が必要であることを規定する決済システムである。取引の台帳で法定通貨を発行するための方法は、元本および/または利息をトークン化することにより、あらゆる種類の証券または資産の発行および決済に使用されてもよい。
【0041】
[0063]例えば、買い手は、トークン化された通貨を使用して、債務証券の二次取引に影響を与えることができる。トークン化された通貨は、担保権の所有権(security interest ownership)と交換される場合があり、分散型台帳は、証券の所有権の移動と、当事者のそれぞれの現金ポジションの記録を保持することができる。実行時に、取引は、清算(clearing)のために分散型台帳に書き込まれる。清算後、トークン化された通貨は、上記のように実際の法定通貨のために保有または決済されてもよい。
【0042】
[0064]以下、本発明のシステムおよび方法の実施態様の一般的な態様が記載される。
[0065]本発明のシステムまたは本発明のシステムの一部は、例えば、汎用コンピュータなどの「処理機械」の形態のものとすることができる。本明細書で使用される「処理機械」という用語は、少なくとも1つのメモリを使用する少なくとも1つのプロセッサを含むと理解されるべきである。少なくとも1つのメモリは、命令のセットを格納する。命令は、処理機械の1つまたは複数のメモリに永久的にまたは一時的に格納することができる。プロセッサは、データを処理するために1つまたは複数のメモリに格納されている命令を実行する。命令のセットは、上述のタスクなどの特定の1つまたは複数のタスクを実行する様々な命令を含むことができる。特定のタスクを実行するためのそのような命令のセットは、プログラム、ソフトウェアプログラム、または単にソフトウェアとして特徴づけることができる。
【0043】
[0066]1つの実施形態では、処理機械は、専用プロセッサとすることができる。
[0067]上記のように、処理機械は、データを処理するために1つまたは複数のメモリに格納されている命令を実行する。データのこの処理は、例えば、処理機械の1人または複数のユーザによるコマンドに応じる、前の処理に応じる、別の処理機械による要求および/または他の入力に応じることができる。
【0044】
[0068]上記のように、本発明を実施するために使用される処理機械は、汎用コンピュータとすることができる。しかしながら、上述の処理機械は、多種多様な他の技術のうちの任意の技術を利用することもできる。多種多様な他の技術には、専用コンピュータ、例えば、マイクロコンピュータ、ミニコンピュータ、またはメインフレームを含むコンピュータシステム、プログラム式マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、周辺集積回路要素、CSIC(特定顧客向け集積回路)またはASIC(特定用途向け集積回路)もしくは他の集積回路、ロジック回路、デジタル信号プロセッサ、FPGA、PLD、PLA、またはPALなどのプログラマブルロジックデバイス、または本発明のプロセスのステップを実施することができる他のデバイスもしくはデバイスの構成が含まれる。
【0045】
[0069]本発明を実施するために使用される処理機械は、適切なオペレーティングシステムを利用することができる。したがって、本発明の実施形態は、iOSオペレーティングシステム、OS Xオペレーティングシステム、Androidオペレーティングシステム、Microsoft Windows(商標)オペレーティングシステム、Unixオペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、Xenixオペレーティングシステム、IBM AIX(商標)オペレーティングシステム、Hewlett-Packard UX(商標)オペレーティングシステム、Novell Netware(商標)オペレーティングシステム、Sun Microsystems Solaris(商標)オペレーティングシステム、OS/2(商標)オペレーティングシステム、BeOSオペレーティングシステム、Macintoshオペレーティングシステム、Apacheオペレーティングシステム、OpenStep(商標)オペレーティングシステム、または別のオペレーティングシステムもしくはプラットフォームを実行する処理機械を含むことができる。
【0046】
[0070]上述のような本発明の方法を実施するために、処理機械のプロセッサおよび/またはメモリは同じ地理的ロケーションに物理的に配置されることは必要でないことが理解される。すなわち、処理機械によって使用されるプロセッサおよびメモリの各々は、地理的に別個のロケーションに配置され、任意の適切な方法で通信するように接続されてもよい。加えて、プロセッサおよび/またはメモリの各々は、異なる物理的な機器で構成されてもよいことが理解される。したがって、プロセッサが1つのロケーションにおける単一の機器であること、およびメモリが別のロケーションにおける別の単一の機器であることは必要ではない。すなわち、プロセッサが2つの異なる物理的ロケーションにおける2つの機器であってもよいことが企図される。2つの別個の機器は、適切な方法で接続することができる。加えて、メモリは、2つ以上の物理的ロケーションにおけるメモリの2つ以上の部分を含むことができる。
【0047】
[0071]さらに説明すると、上述のような処理は、様々な構成要素および様々なメモリによって実行される。しかしながら、上述のように2つの別個の構成要素によって実行される処理は、本発明のさらなる実施形態によれば、単一の構成要素によって実行されうることが理解される。さらに、上述のように1つの別個の構成要素によって実行される処理は、2つの別個の構成要素によって実行されてもよい。同様に、上述のように2つの別個のメモリ部分によって実行されるメモリ記憶は、本発明のさらなる実施形態によれば、単一のメモリ部分によって実行されてもよい。さらに、上述のように1つの別個のメモリ部分によって実行されるメモリ記憶は、2つのメモリ部分によって実行されてもよい。
【0048】
[0072]さらに、様々なプロセッサおよび/またはメモリの間の通信を提供するために、ならびに本発明のプロセッサおよび/またはメモリが任意の他のエンティティと通信することを可能にするために、すなわち、例えば、さらなる命令を得るためにもしくはリモートメモリストアにアクセスし使用するために、様々な技術が使用されてもよい。そのような通信を提供するために使用されるそのような技術は、例えば、ネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、イーサネット、セルタワーもしくは衛星を介した無線通信、または通信を提供する任意のクライアントサーバシステムを含むことができる。そのような通信技術は、例えば、TCP/IP、UDP、またはOSIなどの任意の適切なプロトコルを使用することができる。
【0049】
[0073]上述のように、命令のセットが、本発明の処理で使用されてもよい。命令のセットは、プログラムまたはソフトウェアの形態のものであってもよい。ソフトウェアは、例えば、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアの形態のものであってもよい。ソフトウェアはまた、例えば、別個のプログラムの集合、より大きいプログラム内のプログラムモジュール、またはプログラムモジュールの一部分の形態のものであってもよい。使用されるソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形態のモジュール式プログラミングを含むことができる。ソフトウェアは、処理されるデータをどう扱うかを処理機械に伝える。
【0050】
[0074]さらに、本発明の実施態様および運用において使用される命令または命令のセットは、処理機械が命令を読み取ることができるような適切な形態のものでありうることが理解される。例えば、プログラムを形成する命令は、1つまたは複数のプロセッサが命令を読み取ることを可能にするために機械語またはオブジェクトコードに変換される適切なプログラミング言語の形態のものとすることができる。すなわち、特定のプログラミング言語におけるプログラミングコードまたはソースコードの書かれたラインは、コンパイラー、アセンブラー、またはインタープリターを使用して機械語に変換される。機械語は、例えば、特定のタイプの処理機械、すなわち、特定のタイプのコンピュータに特有である2値符号化機械命令である。コンピュータは機械語を理解する。
【0051】
[0075]任意の適切なプログラミング言語が、本発明の様々な実施形態に従って使用されてもよい。例証として、使用されるプログラミング言語は、例えば、アセンブリ言語、Ada、APL、Basic、C、C++、COBOL、dBase、Forth、Fortran、Java、Modula-2、Pascal、Prolog、REXX、Visual Basic、および/またはJavaScriptを含むことができる。さらに、単一のタイプの命令または単一のプログラミング言語が本発明のシステムおよび方法の運用に関連して利用されることは必要ではない。むしろ、任意の数の異なるプログラミング言語が、必要および/または所望に応じて利用されてもよい。
【0052】
[0076]同様に、本発明の実施において使用される命令および/またはデータは、所望されうるように、任意の圧縮または暗号化技法またはアルゴリズムを利用することができる。暗号化モジュールが、データを暗号化するために使用されてもよい。さらに、ファイルまたは他のデータが、例えば、適切な解読モジュールを使用して解読されてもよい。
【0053】
[0077]上述のように、本発明は、例証として、例えば、少なくとも1つのメモリを含むコンピュータまたはコンピュータシステムを含む処理機械の形態で具現化することができる。コンピュータオペレーティングシステムが上述の運用を実行することを可能にする命令のセット、すなわち、例えば、ソフトウェアが、所望に応じて、多種多様な1つまたは複数の媒体のうちの任意の媒体に含まれてもよいことを理解されたい。さらに、命令のセットによって処理されるデータはまた、多種多様な1つまたは複数の媒体のうちの任意の媒体に含まれてもよい。すなわち、本発明で使用される命令のセットおよび/またはデータを保持するために利用される処理機械内の特定の媒体、すなわち、メモリは、例えば、様々な物理的形態または伝送媒体のうちの任意のものをとることができる。例証として、媒体は、紙、透明紙、コンパクトディスク、DVD、集積回路、ハードディスク、フロッピーディスク、光ディスク、磁気テープ、RAM、ROM、PROM、EPROM、ワイヤ、ケーブル、ファイバ、通信チャネル、衛星伝送、メモリカード、SIMカード、または他の遠隔伝送、ならびに本発明のプロセッサが読み取ることができる任意の他のデータの媒体またはソースの形態のものとすることができる。
【0054】
[0078]さらに、本発明を実施する処理機械で使用される1つまたは複数のメモリは、所望に応じて、メモリが命令、データ、または他の情報を保持することを可能にする多種多様な形態のうちの任意の形態とすることができる。したがって、メモリは、データを保持するためのデータベースの形態のものであってもよい。データベースは、例えば、フラットファイル構成またはリレーショナルデータベース構成などの任意の所望のファイルの構成を使用することができる。
【0055】
[0079]本発明のシステムおよび方法において、様々な「ユーザインターフェース」を利用して、ユーザは、本発明を実施するために使用される1つまたは複数の処理機械とインターフェースすることが可能になる。本明細書で使用するとき、ユーザインターフェースは、ユーザが処理機械と対話することを可能にする、処理機械によって使用される任意のハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを含む。ユーザインターフェースは、例えば、ダイアログスクリーンの形態のものであってもよい。ユーザインターフェースは、マウス、タッチスクリーン、キーボード、キーパッド、音声リーダ、音声認識器、ダイアログスクリーン、メニューボックス、リスト、チェックボックス、トグルスイッチ、プッシュボタン、または、任意の他のデバイスであって、任意の他のデバイスが命令のセットを処理するおよび/または処理機械に情報を提供するときに、処理機械の運用に関する情報をユーザが受け取ることを可能にする、任意の他のデバイスのうちの任意のものをさらに含むことができる。したがって、ユーザインターフェースは、ユーザと処理機械との間の通信を提供する任意のデバイスである。ユーザインターフェースを通してユーザによって処理機械に提供される情報は、例えば、コマンド、データの選択、または何らかの他の入力の形態のものであってもよい。
【0056】
[0080]上述で論じたように、ユーザインターフェースは、命令のセットを実行する処理機械によって利用され、その結果、処理機械は、ユーザのためにデータを処理する。ユーザインターフェースは、一般に、情報を伝達するかまたはユーザからの情報を受け取るためにユーザと対話するための処理機械によって使用される。しかしながら、本発明のシステムおよび方法のいくつかの実施形態によれば、人間のユーザが本発明の処理機械によって使用されるユーザインターフェースと実際に対話することは必要でないことが理解されるべきである。むしろ、本発明のユーザインターフェースは、人間のユーザではなく別の処理機械と対話する、すなわち、情報を伝達し情報を受け取ることができることも企図される。したがって、他の処理機械は、ユーザと見なされてもよい。さらに、本発明のシステムおよび方法で利用されるユーザインターフェースは、別の1つまたは複数の処理機械と部分的に対話するとともに、人間のユーザとも部分的に対話することができることが企図される。
【0057】
[0081]本発明が広範囲の実用性および用途を受け入れることができることが当業者によって容易に理解されるであろう。本明細書に記載されたもの以外の本発明の多くの実施形態および適応形態、ならびに多くの変形形態、修正形態、および等価形態が、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明および本発明の前述の説明から明らかになるか、またはそれによって合理的に示唆されるであろう。
【0058】
[0082]したがって、本発明が、例示的な実施形態に関連してここで詳細に記載されたが、本開示は、単なる本発明の例証および例示であり、本発明の実施可能な程度の開示を提供するために行われていることを理解されたい。したがって、前述の開示は、本発明を限定する、または別の方法で任意の他のそのような実施形態、適応形態、変形形態、修正形態、もしくは等価形態を排除すると解釈されるように意図されていない。