IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クゥアルコム・インコーポレイテッドの特許一覧

特許7624408近隣セルからの経路損失または空間送信疑似コロケーション(QCL)参照が測位のためのサウンディング参照信号(SRS)に対して失敗しているときのフォールバックプロシージャ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-22
(45)【発行日】2025-01-30
(54)【発明の名称】近隣セルからの経路損失または空間送信疑似コロケーション(QCL)参照が測位のためのサウンディング参照信号(SRS)に対して失敗しているときのフォールバックプロシージャ
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20250123BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20250123BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250123BHJP
   H04W 52/24 20090101ALI20250123BHJP
【FI】
H04W64/00 110
H04W72/20
H04W64/00 173
H04W16/28
H04W52/24
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021568385
(86)(22)【出願日】2020-05-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-27
(86)【国際出願番号】 US2020033537
(87)【国際公開番号】W WO2020236780
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】62/850,503
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/876,851
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】アッカラカラン、ソニー
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、スベン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/059487(WO,A1)
【文献】CATT,Physical-layer procedures to support UE/gNB measurements,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1906308,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】vivo,Increasing Msg1 Transmission Opportunities for NR-U,3GPP TSG RAN WG2#105bis R2-1903078,フランス,3GPP,2019年03月29日
【文献】Huawei,DL and UL Reference Signals for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904004,フランス,3GPP,2019年04月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
測位構成を受信することと、前記測位構成は、測位のためにアップリンク参照信号の送信電力を決定するためのダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み、
前記近隣セルから受信された前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと、
前記決定に応答して、前記近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うことと、
前記推定されたダウンリンク経路損失、前記決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のための前記アップリンク参照信号を送信することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記サービングセルについてのマスタ情報ブロック(MIB)を得るために前記UEが使用する、前記サービングセルからの同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記推定されたダウンリンク経路損失に基づいて前記アップリンク参照信号の送信電力を設定すること、または前記決定されたアップリンク空間送信ビームに基づいて、前記近隣セルに向けられる送信ビームの空間ビーム方向を設定すること、をさらに備え、前記送信ビームが前記アップリンク参照信号を担持する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が失敗したことを前記サービングセルまたはロケーションサーバに報告することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UEは、前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定し、前記しきい値は、前記UEに対して構成された参照信号受信電力(RSRP)しきい値を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が失敗したことを示すシーケンス番号を、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プロシージャを介して前記サービングセルに送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を前記UEが行うのを可能にするように構成された代替および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を送信するよう前記サービングセルに要求すること、または、
前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を前記UEが行うのを可能にするように構成された代替および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を送信するよう前記近隣セルに要求することをさらに備え、前記UEは前記要求を前記サービングセルに送る、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記近隣セルからのダウンリンク参照信号のサブセットが失敗したことを報告するために部分的ビーム障害回復プロシージャを開始することをさらに備え、ダウンリンク参照信号の前記サブセットは、前記近隣セルからの1つよりも多いダウンリンク参照信号を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記UEは前記近隣セルから複数のダウンリンク参照信号を受信し、前記第1および第2のダウンリンク参照信号は前記複数のダウンリンク参照信号のうちの2つであり、好ましくは、
前記第1のダウンリンク参照信号は、前記近隣セルとの通信に使用される第1のキャリア帯域幅部分についてのダウンリンク経路損失推定のために構成され、
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記近隣セルとの通信に使用される第2のキャリア帯域幅部分についてのダウンリンク経路損失推定のために構成された、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のダウンリンク参照信号は、前記UEが前記近隣セルから受信する唯一のダウンリンク参照信号であり、
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記サービングセルから受信されるダウンリンク参照信号である、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記推定されるダウンリンク経路損失と前記決定されるアップリンク空間送信ビームとの両方に使用されるデフォルトダウンリンク参照信号であり、前記第2のダウンリンク参照信号は前記サービングセルからの送信ビーム上で受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記UEは、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定した後、および前記第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失を推定する前に、アップリンク参照信号を最大送信電力で送信する、または、
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記アップリンク空間送信ビームの決定を支援するように構成された、前記サービングセルからのセカンダリダウンリンク参照信号である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ロケーションサーバによって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
測位のためにアップリンク参照信号の送信電力を決定するためのダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにユーザ機器(UE)を構成することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告を前記UEから受信することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる前記近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するように前記UEを構成することと、
を備える方法。
【請求項14】
ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
測位のためにアップリンク参照信号の送信電力を決定するためのダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告を前記ネットワークノードに送ることと、
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うために前記近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、前記ネットワークノードから受信することと、
を備える方法。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つの送受信機と、
前記メモリおよび前記少なくとも1つの送受信機に通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの送受信機を介して測位構成を受信することと、前記測位構成は、測位のためにアップリンク参照信号の送信電力を決定するためのダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み、
前記近隣セルから受信された前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと、
前記決定に応答して、前記近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うことと、
前記推定されたダウンリンク経路損失、前記決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のための前記アップリンク参照信号を前記少なくとも1つの送受信機から送信させることと、
を行うように構成されたUE。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本特許出願は、2019年5月20日に出願された「REPORTING OF INFORMATION RELATED TO SOUNDING REFERENCE SIGNALS(SRS)TIMING ADJUSTMENTS」という名称の米国仮特許出願第62/850,503号、および、2020年5月18日に出願された「FALLBACK PROCEDURES WHEN THE PATH LOSS OR SPATIAL TRANSMIT QUASI-COLLOCATION(QCL) REFERENCE FROM NEIGHBORING CELLS IS FAILING FOR SOUNDING REFERENCE SIGNALS(SRS) FOR POSITIONING」という名称の米国仮特許出願第16/876,851号の利益を主張するものであり、両方の仮特許出願は本特許出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示の態様は、一般に、遠隔通信に関し、より詳細には、向上したアップリンク参照信号処理のためのアップリンク参照信号タイミング調整に関係する情報の報告に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)、第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービス(暫定2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)、第3世代(3G)高速データインターネット対応ワイヤレスサービス、ならびに第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax)を含む様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムが使用されている。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS:cellular analog advanced mobile phone system)と、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、TDMAのグローバルシステムフォーモバイルアクセス(GSM(登録商標):Global System for Mobile access)変形などに基づくデジタルセルラーシステムとを含む。
【0004】
[0004]New Radio(NR)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス標準は、改善の中でもとりわけ、より速いデータ転送速度、より多数の接続、およびより良いカバレッジを必要とする。5G標準は、次世代モバイルネットワークアライアンスによれば、毎秒数十メガビットのデータレートを何万人ものユーザの各々に提供するように設計され、毎秒1ギガビットをオフィスフロアの何十人もの労働者に提供する。大規模なセンサ配置をサポートするには、数十万個の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G標準と比較して著しく向上されるべきである。さらに、現在の標準と比較して、シグナリング効率が向上されるべきであり、レイテンシがかなり低減されるべきである。
【0005】
[0005]地上ワイヤレスネットワークにおける位置推定をサポートするために、モバイルデバイスは、2つ以上のネットワークノード(たとえば、異なる基地局、または、同じ基地局に属する異なる送信ポイント(たとえばアンテナ))から受信された参照信号間の観測到着時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)または参照信号タイミング差(RSTD:reference signal timing difference)を測定し報告するように構成され得る。
【発明の概要】
【0006】
[0006]以下に、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関する簡略化された概要を提示する。したがって、後続の概要は、企図されるすべての態様に関する広範な概観と見なされるべきではなく、また、企図されるすべての態様に関する重要なもしくはクリティカルな要素を識別するもの、またはいずれか特定の態様に関連する範囲を示すものと見なされるべきでもない。したがって、後続の概要は、本明細書で開示されるメカニズムに関する1つまたは複数の態様に関するいくつかの概念を、後で提示される詳細な記述に先行して簡略化された形で提示することのみを目的とする。
【0007】
[0007]一態様では、ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法は、測位構成(positioning configuration)を受信することと、測位構成が、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み;近隣セルから受信された第1のダウンリンク参照信号がダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと;決定に応答して、近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいてダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うことと;推定されたダウンリンク経路損失、決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を送信することと、を含む。
【0008】
[0008]一態様では、ロケーションサーバによって実施されるワイヤレス通信の方法は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をUEから受信することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成することと、を含む。
【0009】
[0009]一態様では、UEによって実施されるワイヤレス通信の方法は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をネットワークノードに送ることと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと、を含む。
【0010】
[0010]一態様では、UEは、メモリと、少なくとも1つの送受信機と、メモリおよび少なくとも1つの送受信機に通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの送受信機を介して測位構成を受信することと、測位構成が、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み;近隣セルから受信された第1のダウンリンク参照信号がダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと;決定に応答して、近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいてダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うことと;推定されたダウンリンク経路損失、決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を、少なくとも1つの送受信機から送信させることと、を行うように構成される。
【0011】
[0011]一態様では、ロケーションサーバは、メモリと、少なくとも1つのネットワークインターフェースと、メモリおよび少なくとも1つのネットワークインターフェースに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をUEから受信することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成することと、を行うように構成される。
【0012】
[0012]一態様では、UEは、メモリと、少なくとも1つの送受信機と、メモリおよび少なくとも1つの送受信機に通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をネットワークノードに送ることと;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと、を行うように構成される。
【0013】
[0013]一態様では、UEは、測位構成を受信するための手段と、測位構成が、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み;近隣セルから受信された第1のダウンリンク参照信号がダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定するための手段と;決定に応答して、近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいてダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うための手段と;推定されたダウンリンク経路損失、決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を送信するための手段と、を含む。
【0014】
[0014]一態様では、ロケーションサーバは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成するための手段と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をUEから受信するための手段と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成するための手段と、を含む。
【0015】
[0015]一態様では、UEは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信するための手段と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をネットワークノードに送るための手段と、第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信するための手段と、を含む。
【0016】
[0016]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体は、測位構成を受信するようUEに命令する少なくとも1つの命令と、測位構成が、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み;近隣セルから受信された第1のダウンリンク参照信号がダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定するようUEに命令する少なくとも1つの命令と;決定に応答して、近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいてダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うようUEに命令する少なくとも1つの命令と;推定されたダウンリンク経路損失、決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を送信するようUEに命令する少なくとも1つの命令と、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0017】
[0017]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成するようロケーションサーバに命令する少なくとも1つの命令と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をUEから受信するようロケーションサーバに命令する少なくとも1つの命令と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにUEを構成するようロケーションサーバに命令する少なくとも1つの命令と、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0018】
[0018]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信するようUEに命令する少なくとも1つの命令と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をネットワークノードに送るようUEに命令する少なくとも1つの命令と;第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信するようUEに命令する少なくとも1つの命令と、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0019】
[0019]本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付図面および詳細な記述に基づいて当業者には明らかであろう。
【0020】
[0020]添付図面は、本開示の様々な態様についての記述を助けるために提示されるものであり、態様を限定するのではなく例証するためのみに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】[0021]本開示の様々な態様による例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0022]本開示の様々な態様による例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】[0022]本開示の様々な態様による例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3A】[0023]本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ノード中で採用され得、通信をサポートするように構成され得るコンポーネントの例示的ないくつかの態様の簡略化されたブロック図。
図3B】[0023]本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ノード中で採用され得、通信をサポートするように構成され得るコンポーネントの例示的ないくつかの態様の簡略化されたブロック図。
図3C】[0023]本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ノード中で採用され得、通信をサポートするように構成され得るコンポーネントの例示的ないくつかの態様の簡略化されたブロック図。
図4A】[0024]本開示の態様による、例示的なフレーム構造とフレーム構造内のチャネルとを示す図。
図4B】[0024]本開示の態様による、例示的なフレーム構造とフレーム構造内のチャネルとを示す図。
図4C】[0024]本開示の態様による、例示的なフレーム構造とフレーム構造内のチャネルとを示す図。
図4D】[0024]本開示の態様による、例示的なフレーム構造とフレーム構造内のチャネルとを示す図。
図5A】[0025]本開示の態様による例示的なランダムアクセスプロシージャを示す図。
図5B】[0025]本開示の態様による例示的なランダムアクセスプロシージャを示す図。
図6】[0026]本開示の態様による、例示的なランダムアクセスベースのSpCellビーム障害回復プロシージャの図。
図7】[0027]複数の基地局から得られる情報を使用してモバイルデバイスの位置を決定するための例示的な技法を示す図。
図8】[0028]本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
図9】[0028]本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
図10】[0028]本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0029]例証の目的で提供される様々な例に向けられた後続の記述および関連する図面において、本開示の態様が提供される。本開示の範囲を逸脱することなく、代替の態様が考案されてもよい。加えて、本開示の関連性のある詳細を曖昧にしないために、本開示の周知の要素は、詳細に記述されないかまたは省略されることになる。
【0023】
[0030]「例示的」および/または「例」という言葉は、本明細書では、「例、事例、または例証としての働きをする」ことを意味するのに使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として記述されるどんな態様も、他の態様よりも好適または有利であると解釈されることには必ずしもならない。同様に、「本開示の態様」という用語は、論じられる特徴、利点、または動作モードを本開示のすべての態様が含むことを必要としない。
【0024】
[0031]後述される情報および信号が、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者なら理解するであろう。たとえば、以下の記述の全体を通して参照されることのあるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、特定の適用例、所望の設計、対応する技術などに部分的に応じて、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはこれらの任意の組合せによって表されることがある。
【0025】
[0032]さらに、多くの態様は、コンピューティングデバイスの要素によってたとえば実施されることになるアクションのシーケンスの点から記述される。本明細書で記述される様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、またはプログラム命令が1つもしくは複数のプロセッサにより実行されることによって、またはこれらの組合せによって実施されることが可能であることは、認識されるであろう。加えて、本明細書で記述されるアクションのシーケンスは、対応するコンピュータ命令のセットが記憶された任意の形の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内に完全に組み入れられると見なされることが可能であり、コンピュータ命令のセットは、実行されたとき、デバイスの関連するプロセッサに、本明細書で記述される機能性を実施させることになるかまたは実施するよう命令することになる。したがって、本発明の様々な態様は、いくつかの異なる形で具体化されることがあり、これらはすべて、特許請求される主題の範囲内にあることが企図されている。加えて、本明細書で記述される態様の各々につき、任意のそのような態様の対応する形は、本明細書では、たとえば、記述されるアクションを実施する「ように構成されたロジック」として記述されることがある。
【0026】
[0033]本明細書において、「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段の記載がない限り、いずれか特定の無線アクセス技術(RAT)に固有のものまたは他の方法で限定されるものとは意図されない。一般に、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、トラッキングデバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、眼鏡、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であってよい。UEは、モバイルであるかまたは(たとえばいくつかの時点では)静的であることがあり、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信することがある。本明細書において、「UE」という用語は、「アクセス端末」もしくは「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」もしくは「UT」、「モバイル端末」、「移動局」、またはこれらの変形と交換可能に呼ばれることがある。一般に、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを介して、UEは、インターネットなどの外部ネットワーク、および他のUEと接続されることが可能である。当然、有線アクセスネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワーク(たとえば、IEEE802.11などに基づく)を介するものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他のメカニズムもまたUEにとって可能である。
【0027】
[0034]基地局は、基地局が配置されているネットワークに応じて、UEと通信する際にいくつかのRATのうちの1つに従って動作してよく、基地局は、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、NodeB、進化型(evolved)NodeB(eNB)、New Radio(NR)NodeB(gNBまたはgNodeBとも呼ばれる)などと代替的に呼ばれることがある。加えて、いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供することがあり、他のシステムでは、基地局は、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供することがある。UEが基地局に信号を送る際に経由することができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がUEに信号を送る際に経由することができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書において、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0028】
[0035]「基地局」という用語は、単一の物理送受信ポイント(TRP:transmission-reception point)、または、コロケートされているかもしくはそうでない場合のある複数の物理TRPを指すことがある。たとえば、「基地局」という用語が単一の物理TRPを指す場合、物理TRPは、基地局のセルに対応する基地局のアンテナであってよい。「基地局」という用語が、コロケートされている複数の物理TRPを指す場合、物理TRPは、基地局のアンテナのアレイ(たとえば、他入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または、基地局がビームフォーミングを採用する場合の)であってよい。「基地局」という用語が、コロケートされていない複数の物理TRPを指す場合、物理TRPは、分散型アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)、またはリモート無線ヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であってよい。別法として、コロケートされていない物理TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局、および、その参照信号をUEが測定している近隣基地局であってよい。TRPは基地局がワイヤレス信号を送受信するポイントなので、本明細書では、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPへの言及と理解されたい。
【0029】
[0036]無線周波数(RF)信号は、送信機と受信機との間の空間を介して情報を搬送する所与の周波数の電磁波を備える。本明細書において、送信機は、単一のRF信号または複数のRF信号を受信機に送信することがある。しかし、受信機は、マルチパスチャネルを介したRF信号の伝搬特性のせいで、各送信RF信号に対応する複数のRF信号を受信することがある。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信RF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。
【0030】
[0037]様々な態様によれば、図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。ワイヤレス通信システム100(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)は、様々な基地局102(「BS」とラベル付けされている)および様々なUE104を含んでよい。基地局102は、マクロセル基地局(高出力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低出力セルラー基地局)を含んでよい。一態様では、マクロセル基地局102は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応する場合のeNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応する場合のgNB、または両方の組合せを含んでよく、スモールセル基地局102’は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含んでよい。
【0031】
[0038]基地局102は、集合的にRANを形成してよく、バックホールリンク122を介してコアネットワーク170(たとえば、進化型パケットコア(EPC)または次世代コア(NGC))とインターフェースしてよく、コアネットワーク170を介して1つまたは複数のロケーションサーバ172にインターフェースしてよい。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータの転送、無線チャネル暗号化および暗号化解除、保全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアルコネクティビティ)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷平衡化、非アクセス層(NAS)メッセージのための配信、NASノード選択、同期、RAN共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの送達、のうちの1つまたは複数に関係する機能を実施してよい。基地局102は、有線またはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、相互と直接にまたは間接的に(たとえばEPC/NGCを介して)通信してよい。
【0032】
[0039]基地局102は、UE104とワイヤレス通信してよい。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレッジエリア110についての通信カバレッジを提供してよい。一態様では、各地理的カバレッジエリア110中で、1つまたは複数のセルが基地局102によってサポートされてよい。「セル」は、基地局との(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる何らかの周波数リソースを介した)通信に使用される論理通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するために識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、仮想セル識別子(VCI))に関連付けられてよい。場合によっては、異なるセルが、異なるタイプのUEのためのアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、ナローバンドIoT(NB-IoT)、エンハンストモバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成されることがある。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、文脈に応じて、論理通信エンティティとそれをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指すことがある。場合によっては、「セル」という用語はまた、地理的カバレッジエリア110の何らかの部分内でキャリア周波数が検出され通信に使用されることが可能である限り、基地局の地理的カバレッジエリア(たとえばセクタ)を指すこともある。
【0033】
[0040]近隣マクロセル基地局102の地理的カバレッジエリア110は部分的に重なることがある(たとえばハンドオーバ領域で)が、地理的カバレッジエリア110のいくつかには、より大きい地理的カバレッジエリア110が実質的に重なることがある。たとえば、スモールセル基地局102’(「スモールセル」を表す「SC」とラベル付けされている)は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレッジエリア110と実質的に重なる地理的カバレッジエリア110’を有することがある。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、ヘテロジニアスネットワークとして知られることがある。ヘテロジニアスネットワークはまた、ホームeNB(HeNB)も含むことがあり、HeNBは、クローズド加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供してよい。
【0034】
[0041]基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102へのアップリンク(逆方向リンクとも呼ばれる)送信、および/または、基地局102からUE104へのダウンリンク(DL)(順方向リンクとも呼ばれる)送信を含んでよい。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含めた、MIMOアンテナ技術を使用してよい。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を介してよい。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとで非対称であってよい(たとえば、キャリアがULよりもダウンリンクに多くまたは少なく割り振られてよい)。
【0035】
[0042]ワイヤレス通信システム100はさらに、免許不要周波数スペクトル(たとえば5GHz)中で通信リンク154を介して1つまたは複数のWLAN局(STA)152と通信するワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)150を含んでよい。免許不要周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能かどうか決定するために、通信前にクリアチャネルアセスメント(CCA)またはリッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを実施してよい。
【0036】
[0043]スモールセル基地局102’は、免許および/または免許不要周波数スペクトル中で動作してよい。免許不要周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用してよく、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz免許不要周波数スペクトルを使用してよい。免許不要周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークに対するカバレッジを増強すること、および/またはアクセスネットワークの容量を増大させることができる。免許不要スペクトルにおけるNRは、NR-Uと呼ばれることがある。免許不要スペクトルにおけるLTEは、LTE-U、ライセンストアシステッドアクセス(LAA:licensed assisted access)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0037】
[0044]ワイヤレス通信システム100はさらに、UE182との通信においてミリメートル波(mmW)周波数および/または近mmW周波数で動作し得るmmW基地局180を含んでよい。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzのレンジ、および1ミリメートルと10ミリメートルとの間の波長を有する。この帯域中の電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長を伴う3GHzの周波数まで下方に及ぶことがある。超高周波(SHF)帯域は、3GHzと30GHzとの間に及び、センチメートル波とも呼ばれる。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失および比較的短いレンジを有する。mmW基地局180およびUE182は、mmW通信リンク184を介したビームフォーミング(送信および/または受信)を利用して、非常に高い経路損失および短いレンジを補償し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102もまた、mmWまたは近mmWおよびビームフォーミングを使用して送信してよいことは、理解されるであろう。したがって、前述の例証が例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定するものと解釈されるべきでないことは、理解されるであろう。
【0038】
[0045]送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集中させるための技法である。従来、ネットワークノード(たとえば基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、ネットワークノードは、信号をすべての方向に(全方向に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングを用いて、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえばUE)がどこに位置するか(送信側ネットワークノードに対して相対的に)を決定して、その特定の方向により強いダウンリンクRF信号を発射し、それにより、より高速な(データレートの点からみて)、より強いRF信号を受信側デバイスに提供する。送信時にRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相および相対振幅を制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナのアレイ(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)を使用してよく、このアンテナのアレイは、アンテナを実際に動かすことなく、種々の方向を指すように「ステアリング」されることが可能なRF波のビームを生み出す。具体的には、送信機からのRF電流が、正しい位相関係で個々のアンテナに供給され、それにより、別々のアンテナからの電波が、望ましい方向において放射を増大させるように合わさり、望ましくない方向において放射を抑制するように相殺する。
【0039】
[0046]送信ビームは疑似コロケート(quasi-collocated)されてよく、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされているか否かにかかわらず、受信側(たとえばUE)には送信ビームが同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの疑似コロケーション(QCL)関係がある。具体的には、所与のタイプのQCL関係は、ソースビーム上のソース参照信号に関する情報から、第2のビーム上の第2の参照信号に関するいくつかのパラメータが導出されることが可能であることを意味する。したがって、ソース参照信号がQCLタイプAである場合、受信側は、ソース参照信号を使用して、同じチャネル上で送信される第2の参照信号のドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、および遅延拡散を推定することができる。ソース参照信号がQCLタイプBである場合、受信側は、ソース参照信号を使用して、同じチャネル上で送信される第2の参照信号のドップラーシフトおよびドップラー拡散を推定することができる。ソース参照信号がQCLタイプCである場合、受信側は、ソース参照信号を使用して、同じチャネル上で送信される第2の参照信号のドップラーシフトおよび平均遅延を推定することができる。ソース参照信号がQCLタイプDである場合、受信側は、ソース参照信号を使用して、同じチャネル上で送信される第2の参照信号の空間受信パラメータを推定することができる。
【0040】
[0047]受信ビームフォーミングでは、受信側ユーザは、受信ビームを使用して、所与のチャネル上で検出されるRF信号を増幅する。たとえば、受信側は、特定の方向でアンテナのアレイの利得設定を増大させることおよび/または位相設定を調整することで、その方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、その利得レベルを引き上げる)ことができる。したがって、受信側が、ある方向にビームフォーミングすると言われる場合、これは、その方向のビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して相対的に高いこと、または、その方向のビーム利得が、受信側に利用可能な他のすべての受信ビームのその方向のビーム利得と比較して最も高いことを意味する。この結果、その方向から受信されるRF信号の受信信号強度(たとえば、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)は、より強い。
【0041】
[0048]送信ビームと受信ビームは、空間的に関係し得る。空間的関係は、第1の参照信号についての第1のビーム(たとえば、受信ビームまたは送信ビーム)に関する情報から、第2の参照信号についての第2のビーム(たとえば、送信または受信ビーム)のパラメータが導出されることが可能であることを意味する。たとえば、UEは、特定の受信ビームを使用して、基地局から参照ダウンリンク参照信号(たとえば同期信号ブロック(SSB))を受信し得る。次いでUEは、受信ビームのパラメータに基づいて、この基地局にアップリンク参照信号(たとえばサウンディング参照信号(SRS))を送るための送信ビームを形成することができる。
【0042】
[0049]「ダウンリンク」ビームは、それを形成するエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに参照信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合は、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかし、UEがダウンリンクビームを形成している場合は、これはダウンリンク参照信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成するエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合は、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合は、それはアップリンク送信ビームである。
【0043】
[0050]5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数レンジFR1(450~6000MHz)、FR2(24250~52600MHz)、FR3(52600MHzよりも上)、およびFR4(RF1とFR2との間)に分割される。5Gなどのマルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「プライマリキャリア」または「アンカーキャリア」または「プライマリサービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「セカンダリキャリア」または「セカンダリサービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションでは、アンカーキャリアは、UE104/182によって利用されるプライマリ周波数(たとえばFR1)上で動作するキャリアであり、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャの実施またはRRC接続再確立プロシージャの開始のいずれかを行うセルである。プライマリキャリアは、すべての共通およびUE固有の制御チャネルを担持し、免許周波数中のキャリアである(しかし常にそうとは限らない)。セカンダリキャリアは、UE104とアンカーキャリアとの間でRRC接続が確立された後に構成されて追加の無線リソースの提供に使用され得る、第2の周波数(たとえばFR2)上で動作するキャリアである。場合によっては、セカンダリキャリアは、免許不要周波数中のキャリアであることがある。セカンダリキャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含むことがあり、たとえばUE固有の情報および信号は、セカンダリキャリア中にないことがある。というのは、プライマリアップリンクキャリアとダウンリンクキャリアの両方が通常はUE固有だからである。このことは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンクプライマリキャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンクプライマリキャリアについても当てはまる。ネットワークは、いつでも任意のUE104/182のプライマリキャリアを変更することができる。これはたとえば、異なるキャリア上の負荷を平衡化するために行われる。「サービングセル」(PCellであろうとSCellであろうと)は、何らかの基地局が通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、交換可能に使用されることが可能である。
【0044】
[0051]たとえば、引き続き図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であってよく、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、セカンダリキャリア(「SCell」)であってよい。複数のキャリアの同時送信および/または受信により、UE104/182は、そのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることができる。たとえば、マルチキャリアシステム中のアグリゲートされた2つの20MHzキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるデータレートと比較して、データレートが2倍(すなわち40MHz)になることになる。
【0045】
[0052]ワイヤレス通信システム100はさらに、1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEを含んでよい。図1の例では、UE190は、基地局102のうちの1つに接続されるUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192(たとえば、それを介してUE190はセルラー接続性を間接的に得てよい)と、WLAN AP150に接続されるWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194(それを介してUE190はWLANベースのインターネット接続性を間接的に得てよい)とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、いずれかの周知のD2D RATを用いてサポートされてよい。
【0046】
[0053]ワイヤレス通信システム100はさらに、通信リンク120を介したマクロセル基地局102との通信、および/またはmmW通信リンク184を介したmmW基地局180との通信を行い得るUE164を含んでよい。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellおよび1つまたは複数のSCellをサポートしてよく、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートしてよい。
【0047】
[0054]様々な態様によれば、図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、NGC210(「5GC」とも呼ばれる)は、機能的に、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)として見られ得、これらは、コアネットワークを形成するために協同的に動作する。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213および制御プレーンインターフェース(NG-C)215が、gNB222をNGC210に、具体的にはユーザプレーン機能212および制御プレーン機能214にそれぞれ接続する。追加の構成では、eNB224がまた、制御プレーン機能214へのNG-C215とユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して、NGC210に接続されてよい。さらに、eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接に通信してよい。いくつかの構成では、New RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有してよく、他の構成は、eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはeNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に描かれるUEのいずれか)と通信してよい。別の任意選択の態様は、ロケーションサーバ230を含んでよく、ロケーションサーバ230は、UE204のためのロケーション支援を提供するためにNGC210と通信してよい。ロケーションサーバ230は、複数の別々のサーバ(たとえば、物理的に別々のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバに散在する異なるソフトウェアモジュールなど)として実装されることが可能であり、または別法として、各々が単一のサーバに対応してよい。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、NGC210、および/またはインターネット(図示せず)を介してロケーションサーバ230に接続できるUE204のために、1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成されることが可能である。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークのコンポーネントに統合されてもよく、または別法として、コアネットワークの外部にあってもよい。
【0048】
[0055]様々な態様によれば、図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、NGC260(「5GC」とも呼ばれる)は、機能的に、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)/ユーザプレーン機能(UPF)264によって提供される制御プレーン機能、ならびに、セッション管理機能(SMF)262によって提供されるユーザプレーン機能として見られ得、これらは、コアネットワーク(すなわちNGC260)を形成するために協同的に動作する。ユーザプレーンインターフェース263および制御プレーンインターフェース265が、eNB224をNGC260に、具体的にはSMF262およびAMF/UPF264にそれぞれ接続する。追加の構成では、gNB222がまた、AMF/UPF264への制御プレーンインターフェース265とSMF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して、NGC260に接続されてよい。さらに、eNB224は、NGC260へのgNB直接接続性ありまたはなしで、バックホール接続223を介してgNB222と直接に通信してよい。いくつかの構成では、New RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有してよく、他の構成は、eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはeNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に描かれるUEのいずれか)と通信してよい。New RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF/UPF264のAMF側と通信し、N3インターフェースを介してAMF/UPF264のUPF側と通信する。
【0049】
[0056]AMFの機能は、登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、合法的傍受、UE204とSMF262との間のセッション管理(SM)メッセージのための搬送、SMメッセージをルーティングするためのトランスペアレントプロキシサービス、アクセス認証およびアクセス許可、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのための搬送、ならびにセキュリティアンカー機能性(SEAF)を含む。AMFはまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受け取る。UMTS(ユニバーサルモバイル遠隔通信システム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMFは、AUSFからセキュリティ材料を取り出す。AMFの機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)も含む。SCMは、アクセスネットワーク固有のキーを導出するのに使用するキーをSEAFから受け取る。AMFの機能性はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理、UE204とロケーション管理機能(LMF)270との間の、またNew RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのための搬送、進化型パケットシステム(EPS)とのインターワーキングのためのEPSベアラ識別子割振り、およびUE204モビリティイベント通知を含む。加えて、AMFはまた、非3GPP(登録商標)アクセスネットワークのための機能性もサポートする。
【0050】
[0057]UPFの機能は、RAT内/RAT間モビリティのためのアンカーポイントとしての働きをすること(適用可能なとき)、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとしての働きをすること、パケットルーティングおよび転送を提供すること、パケット検査、ユーザプレーンポリシ規則施行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)、合法的傍受(ユーザプレーン収集)、トラフィック使用報告、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)の扱い(たとえば、UL/DLレート施行、DLにおけるリフレクティブQoSマーキング)、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)とQoSフローとのマッピング)、アップリンクおよびDLにおけるトランスポートレベルパケットマーキング、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリング、ならびに、1つまたは複数の「エンドマーカ」をソースRANノードに送出および転送することを含む。
【0051】
[0058]SMF262の機能は、セッション管理、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理、ユーザプレーン機能の選択および制御、トラフィックを適正な宛先にルーティングするためのUPFにおけるトラフィックステアリングの構成、ポリシ施行およびQoSの一部の制御、ならびにダウンリンクデータ通知を含む。SMF262がAMF/UPF264のAMF側と通信する際に経由するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0052】
[0059]別の任意選択の態様はLMF270を含んでよく、LMF270は、UE204のためのロケーション支援を提供するためにNGC260と通信してよい。LMF270は、複数の別々のサーバ(たとえば、物理的に別々のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバに散在する異なるソフトウェアモジュールなど)として実装されることが可能であり、または別法として、各々が単一のサーバに対応してよい。LMF270は、コアネットワーク、NGC260、および/またはインターネット(図示せず)を介してLMF270に接続できるUE204のために、1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成されることが可能である。
【0053】
[0060]図3A図3B、および図3Cは、いくつかの例示的なコンポーネント(対応するブロックによって表される)を示し、これらのコンポーネントは、本明細書で教示されるファイル送信動作をサポートするために、UE302(本明細書で記述されるUEのいずれかに対応し得る)、基地局304(本明細書で記述される基地局のいずれかに対応し得る)、ならびにネットワークエンティティ306(ロケーションサーバ230およびLMF270を含めた、本明細書で記述されるネットワーク機能のいずれかに対応し得るかまたはそれを具体化し得る)に組み込まれてよい。これらのコンポーネントが、異なる実装形態では異なるタイプの装置中で(たとえば、ASIC中で、システムオンチップ(SoC)中で、など)実装されてよいことは、理解されるであろう。図示のコンポーネントはまた、通信システム中の他の装置に組み込まれてもよい。たとえば、システム中の他の装置は、記述されるコンポーネントと同様のコンポーネントを含んで同様の機能を提供し得る。また、所与の装置が、コンポーネントのうちの1つまたは複数を含んでよい。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作することおよび/または異なる複数の技術を介して通信することを可能にする、複数の送受信機コンポーネントを含んでよい。
【0054】
[0061]UE302および基地局304は各々、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワーク、および/またはその他など1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して通信するように構成された、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)送受信機310および350をそれぞれ含む。WWAN送受信機310および350は、対象のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)を介して少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)により他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、eNB、gNB)など他のネットワークノードと通信するために、1つまたは複数のアンテナ316および356にそれぞれ接続されてよい。WWAN送受信機310および350は、指定されたRATに従って、信号318および358(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報など)をそれぞれ送信および符号化するために、また反対に、信号318および358(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報、パイロットなど)をそれぞれ受信および復号するために、様々に構成されてよい。具体的には、WWAN送受信機310および350は、信号318および358をそれぞれ送信および符号化するための1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、信号318および358をそれぞれ受信および復号するための1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0055】
[0062]UE302および基地局304はまた、少なくともいくつかの場合には、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)送受信機320および360をそれぞれ含む。WLAN送受信機320および360は、対象のワイヤレス通信媒体を介して少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi、LTE-D、Bluetooth(登録商標)など)により他のUE、アクセスポイント、基地局など他のネットワークノードと通信するために、1つまたは複数のアンテナ326および366にそれぞれ接続されてよい。WLAN送受信機320および360は、指定されたRATに従って、信号328および368(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報など)をそれぞれ送信および符号化するために、また反対に、信号328および368(たとえば、メッセージ、インジケーション、情報、パイロットなど)をそれぞれ受信および復号するために、様々に構成されてよい。具体的には、WLAN送受信機320および360は、信号328および368をそれぞれ送信および符号化するための1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、信号328および368をそれぞれ受信および復号するための1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。
【0056】
[0063]少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含む送受信機回路は、いくつかの実装形態では、一体型デバイス(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として具体化される)を備えてよく、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスおよび別個の受信機デバイスを備えてよく、または、他の実装形態では、他の方法で具体化されてよい。一態様では、送信機は、アンテナアレイなど、本明細書で記述されるような送信「ビームフォーミング」をそれぞれの装置が実施するのを可能にする複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合されてよい。同様に、受信機は、アンテナアレイなど、本明細書で記述されるような受信ビームフォーミングをそれぞれの装置が実施するのを可能にする複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合されてよい。一態様では、送信機と受信機は、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有してよく、それにより、それぞれの装置は、受信と送信の両方を同時に行うことはできず、所与の時点で受信または送信のみを行うことができる。UE302および/または基地局304のワイヤレス通信デバイス(たとえば、送受信機310および320ならびに/または350および360の一方または両方)はまた、様々な測定を実施するために、ネットワークリッスンモジュール(NLM)などを備えてもよい。
【0057】
[0064]UE302および基地局304はまた、少なくともいくつかの場合には、衛星測位システム(SPS)受信機330および370をそれぞれ含む。SPS受信機330および370は、全地球測位システム(GPS)信号、全地球航法衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インド地域航法衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)などのSPS信号338および378をそれぞれ受信するために、1つまたは複数のアンテナ336および376にそれぞれ接続されてよい。SPS受信機330および370は、SPS信号338および378をそれぞれ受信および処理するための、任意の適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えてよい。SPS受信機330および370は、他のシステムに情報および動作を適宜要求し、任意の適切なSPSアルゴリズムによって得られた測定値を使用して、UE302および基地局304の位置をそれぞれ決定するのに必要な計算を実施する。
【0058】
[0065]基地局304およびネットワークエンティティ306は各々、他のネットワークエンティティと通信するために、少なくとも1つのネットワークインターフェース380および390をそれぞれ含む。たとえば、ネットワークインターフェース380および390(たとえば、1つまたは複数のネットワークアクセスポート)は、ワイヤベースのまたはワイヤレスのバックホール接続を介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成されてよい。いくつかの態様では、ネットワークインターフェース380および390は、ワイヤベースのまたはワイヤレスの信号通信をサポートするように構成された送受信機として実装されてよい。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、および/または他のタイプの情報を送出および受信することを含み得る。
【0059】
[0066]UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306はまた、本明細書で開示される動作に関連して使用され得る他のコンポーネントを含んでもよい。UE302は、測位動作にたとえば関係する機能性を提供するためおよび他の処理機能性を提供するための処理システム332を実装するプロセッサ回路を含む。基地局304は、本明細書で記述される測位動作にたとえば関係する機能性を提供するためおよび他の処理機能性を提供するための処理システム384を含む。ネットワークエンティティ306は、本明細書で記述される測位動作にたとえば関係する機能性を提供するためおよび他の処理機能性を提供するための処理システム394を含む。一態様では、処理システム332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイスもしくは処理回路を含んでよい。
【0060】
[0067]UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306は、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを示す情報)を維持するために、メモリコンポーネント340、386、および396(たとえば、各々がメモリデバイスを含む)をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。場合によっては、UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306は、測位コンポーネント342、388、および398をそれぞれ含んでよい。測位コンポーネント342、388、および398は、それぞれ処理システム332、384、および394の一部であるかまたはそれに結合された、ハードウェア回路であってよく、このハードウェア回路は、実行されたとき、本明細書で記述される機能性をUE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306に実施させる。他の態様では、測位コンポーネント342、388、および398は、それぞれ処理システム332、384、および394の外部にあってよい(たとえば、モデム処理システムの一部であるか、別の処理システムと統合されるなど)。別法として、測位コンポーネント342、388、および398は、メモリコンポーネント340、386、および396にそれぞれ記憶されたメモリモジュール(図3A図3Cに示されるように)であってよく、このメモリモジュールは、処理システム332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、本明細書で記述される機能性をUE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306に実施させる。
【0061】
[0068]UE302は、WWAN送受信機310、WLAN送受信機320、および/またはSPS受信機330によって受信された信号から導出されるモーションデータから独立した動きおよび/または配向情報を提供するために、処理システム332に結合された1つまたは複数のセンサ344を含んでよい。例として、センサ344は、加速度計(たとえば、マイクロエレクトリカルメカニカルシステムズ(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサ(たとえばコンパス)、高度計(たとえば気圧高度計)、および/またはいずれか他のタイプの動き検出センサを含んでよい。その上、センサ344は、複数の異なるタイプのデバイスを含んでよく、モーション情報を提供するためにそれらの出力を結合してよい。たとえば、センサ344は、2Dおよび/または3D座標系における位置を計算する能力を提供するために、多軸加速度計と配向センサの組合せを使用してよい。
【0062】
[0069]加えて、UE302は、インジケーション(たとえば、可聴および/もしくは視覚的インジケーション)をユーザに提供するため、ならびに/またはユーザ入力を(たとえば、キーパッド、タッチ画面、マイクロフォンなどの感知デバイスのユーザ作動時に)受け取るために、ユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304およびネットワークエンティティ306もまた、ユーザインターフェースを含んでよい。
【0063】
[0070]処理システム384をより詳細に参照すると、ダウンリンクでは、ネットワークエンティティ306からのIPパケットが処理システム384に提供されてよい。処理システム384は、RRCレイヤ、パケットデータ収束プロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、および媒体アクセス制御(MAC)レイヤのための機能性を実装してよい。処理システム384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスト、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)、RAT間モビリティ、およびUE測定報告のための測定構成に関連する、RRCレイヤ機能性;ヘッダ圧縮/圧縮解除、セキュリティ(暗号化、暗号化解除、保全性保護、保全性検証)、およびハンドオーバサポート機能に関連する、PDCPレイヤ機能性;上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正、RLCサービスデータユニット(SDU)のコンカチネーションとセグメンテーションと再アセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、およびRLCデータPDUの並べ替えに関連する、RLCレイヤ機能性;ならびに、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、スケジューリング情報報告、誤り訂正、優先順位の扱い、および論理チャネル優先順位付けに関連する、MACレイヤ機能性を提供してよい。
【0064】
[0071]送信機354および受信機352は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能性を実装してよい。レイヤ1は物理(PHY)レイヤを含み、トランスポートチャネル上での誤り検出、トランスポートチャネルの順方向誤り訂正(FEC)コーディング/復号、インタリービング、レートマッチング、物理チャネル上へのマッピング、物理チャネルの変調/復調、およびMIMOアンテナ処理を含んでよい。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、バイナリ位相シフトキーイング(BPSK)、直角位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンステレーションへのマッピングを扱う。コーディングされ変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームに分離されてよい。次いで各ストリームは、直交周波数分割多重化(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数領域で参照信号(たとえばパイロット)と多重化され、次いで逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して結合されて、時間領域OFDMシンボルストリームを担持する物理チャネルが生成されてよい。OFDMシンボルストリームは、空間的にプリコーディングされて、複数の空間ストリームが生成される。コーディング変調方式を決定するため、ならびに空間処理のために、チャネル推定器からのチャネル推定値が使用されてよい。チャネル推定値は、UE302によって送信された、参照信号および/またはチャネル条件フィードバックから導出されてよい。次いで、各空間ストリームは、1つまたは複数の異なるアンテナ356に提供されてよい。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調してよい。
【0065】
[0072]UE302において、受信機312は、そのそれぞれのアンテナ316を介して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を回復し、情報を処理システム332に提供する。送信機314および受信機312は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能性を実装する。受信機312は、情報に対して空間処理を実施して、UE302に宛てられたどんな空間ストリームも回復してよい。複数の空間ストリームがUE302に宛てられている場合、これらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに結合されてよい。次いで受信機312は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号の各サブキャリアにつき別々のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボル、および参照信号は、基地局304によって送信された最も可能性の高い信号コンステレーションポイントを決定することによって、回復および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって計算されたチャネル推定値に基づいてよい。次いで、軟判定は復号されデインタリーブされて、元々基地局304によって物理チャネル上で送信されたデータおよび制御信号が回復される。次いで、データおよび制御信号は処理システム332に提供され、処理システム332は、レイヤ3およびレイヤ2機能性を実装する。
【0066】
[0073]ULでは、処理システム332は、コアネットワークからのIPパケットを回復するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重化解除、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、および制御信号処理を提供する。処理システム332はまた、誤り検出も担う。
【0067】
[0074]基地局304によるダウンリンク送信に関連して記述された機能性と同様、処理システム332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得、RRC接続、および測定報告に関連する、RRCレイヤ機能性;ヘッダ圧縮/圧縮解除、およびセキュリティ(暗号化、暗号化解除、保全性保護、保全性検証)に関連する、PDCPレイヤ機能性;上位レイヤPDUの転送、ARQを介した誤り訂正、RLC SDUのコンカチネーションとセグメンテーションと再アセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、およびRLCデータPDUの並べ替えに関連する、RLCレイヤ機能性;ならびに、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの多重化解除、スケジューリング情報報告、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正、優先順位の扱い、および論理チャネル優先順位付けに関連する、MACレイヤ機能性を提供する。
【0068】
[0075]基地局304によって送信された参照信号またはフィードバックからチャネル推定器によって導出されたチャネル推定値が、送信機314によって使用されて、適切なコーディング変調方式が選択され、空間処理が容易にされてよい。送信機314によって生成された空間ストリームは、異なる複数のアンテナ316に提供されてよい。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームを用いてRFキャリアを変調してよい。
【0069】
[0076]アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関連して記述されたのと同様にして、基地局304において処理される。受信機352は、そのそれぞれのアンテナ356を介して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を回復し、情報を処理システム384に提供する。
【0070】
[0077]ULでは、処理システム384は、UE302からのIPパケットを回復するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重化解除、パケット再アセンブリ、暗号化解除、ヘッダ圧縮解除、制御信号処理を提供する。処理システム384からのIPパケットは、コアネットワークに提供されてよい。処理システム384はまた、誤り検出も担う。
【0071】
[0078]便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、図3A図3Cでは、本明細書で記述される様々な例に従って構成され得る様々なコンポーネントを含むものとして示されている。しかし、図示されるブロックが、異なる設計では異なる機能性を有してよいことは、理解されるであろう。
【0072】
[0079]UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の様々なコンポーネントは、それぞれデータバス334、382、および392を介して相互と通信してよい。図3A図3Cのコンポーネントは、様々な方法で実装されてよい。いくつかの実装形態では、図3A図3Cのコンポーネントは、たとえば1つもしくは複数のプロセッサおよび/または1つもしくは複数のASIC(1つもしくは複数のプロセッサを含み得る)など、1つまたは複数の回路中で実装されてよい。ここで、各回路は、この機能性を提供するために回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するための、少なくとも1つのメモリコンポーネントを使用してよく、および/または組み込んでよい。たとえば、ブロック310~346によって表される機能性のいくつかまたはすべては、UE302のプロセッサおよびメモリコンポーネントによって(たとえば、適切なコードの実行、および/またはプロセッサコンポーネントの適切な構成によって)実装されてよい。同様に、ブロック350~388によって表される機能性のいくつかまたはすべては、基地局304のプロセッサおよびメモリコンポーネントによって(たとえば、適切なコードの実行、および/またはプロセッサコンポーネントの適切な構成によって)実装されてよい。また、ブロック390~398によって表される機能性のいくつかまたはすべては、ネットワークエンティティ306のプロセッサおよびメモリコンポーネントによって(たとえば、適切なコードの実行、および/またはプロセッサコンポーネントの適切な構成によって)実装されてよい。簡単にするために、本明細書では、様々な動作、行為、および/または機能が、「UEによって」、「基地局によって」、「測位エンティティによって」実施されるなどと記述される。しかし、理解されるであろうが、そのような動作、行為、および/または機能は、実際には、処理システム332、384、394、送受信機310、320、350、および360、メモリコンポーネント340、386、および396、測位コンポーネント342、388、および398など、UEや基地局や測位エンティティなどの具体的なコンポーネント、またはコンポーネントの組合せによって実施されてよい。
【0073】
[0080]様々なフレーム構造は、ネットワークノード(たとえば、基地局およびUE)間のダウンリンク送信およびアップリンク送信をサポートするために使用され得る。図4Aは、本開示の態様による、ダウンリンクフレーム構造の例を示す図400である。図4Bは、本開示の態様による、ダウンリンクフレーム構造内のチャネルの例を示す図430である。図4Cは、本開示の態様による、アップリンクフレーム構造の例を示す図450である。図4Dは、本開示の態様による、アップリンクフレーム構造内のチャネルの例を示す図480である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有し得る。
【0074】
[0081]LTE、およびいくつかの場合においてNRは、ダウンリンク上ではOFDMを、アップリンク上ではシングルキャリア周波数分割多重(SC-FDM)を利用する。しかし、LTEと異なり、NRは、アップリンク上でもOFDMを使用するためのオプションを有する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を複数(K)の直交サブキャリアへパーティション化し、これらは一般にトーン、ビン等とも呼ばれる。各サブキャリアは、データにより変調され得る。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数ドメインにおいて、SC-FDMでは時間ドメインにおいて送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は、固定されてもよく、サブキャリアの総数(K)は、システム帯域幅に依存し得る。たとえば、サブキャリアの間隔は、15kHzであってもよく、最小リソース割振り(リソースブロック)は、12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。結果的に、公称FFTサイズは、1.25メガヘルツ(MHz)、2.5MHz、5MHz、10MHz、または20MHzのシステム帯域幅について、それぞれ128、256、512、1024、または2048に等しくなり得る。システム帯域幅も、サブバンドへパーティション化され得る。たとえば、サブバンドは1.08MHz(すなわち、6個のリソースブロック)をカバーしてもよく、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、または20MHzのシステム帯域幅について、それぞれ1個、2個、4個、8個、または16個のサブバンドがあってもよい。
【0075】
[0082]LTEは、単一のヌメロロジー(サブキャリア間隔、シンボル長等)をサポートする。対照的に、NRは、複数のヌメロロジー(μ)をサポートしてよく、たとえば、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、および240kHz以上のサブキャリア間隔が利用可能であり得る。下記に提供される表1は、異なるNRヌメロロジーについてのいくつかの様々なパラメータを列挙する。
【0076】
【表1】
【0077】
[0083]図4Aから図4Dの例においては、15kHzのヌメロロジーが使用される。したがって、時間ドメインにおいて、フレーム(たとえば、10ms)は、各々が1msの10個の等しいサイズのサブフレームへ分割され、各サブフレームは、1つの時間スロットを含む。図4Aから図4Dにおいて、時間は、水平に(たとえば、X軸上で)表され、時間は左から右へ増加し、一方で、周波数は、垂直に(たとえば、Y軸上で)表され、周波数は下から上へ増加(または減少)する。
【0078】
[0084]リソースグリッドが、時間スロットを表すために使用されてもよく、各時間スロットは、周波数ドメインにおいて1つまたは複数の時間並列リソースブロック(RB)(物理RB(PRB)とも呼ばれる)を含む。リソースグリッドは、複数のリソースエレメント(RE)へさらに分割される。REは、時間ドメインにおいて1つのシンボル長に対応し、周波数ドメインにおいて1つのサブキャリアに対応し得る。図4Aから図4Dのヌメロロジーにおいて、通常の巡回プレフィックスの場合、RBは、周波数ドメインにおいて12個の連続するサブキャリア、および時間ドメインにおいて7個の連続するシンボル、合計で84個のREを含有し得る。拡張巡回プレフィックスの場合、RBは、周波数ドメインにおいて12個の連続するサブキャリア、および時間ドメインにおいて6個の連続するシンボル、合計で72個のREを含有し得る。各REによって担持されるビットの数は、変調方式に依存する。
【0079】
[0085]図4Aに例示されるように、REのうちのいくつかは、UEにおけるチャネル推定のためにダウンリンク参照(パイロット)信号(DL-RS)を担持する。DL-RSは、復調参照信号(DMRS)、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、セル固有参照信号(CRS)、測位参照信号(PRS:positioning reference signals)、ナビゲーション参照信号(NRS)、追跡参照信号(TRS:tracking reference signals)等を含んでもよく、これらの例示的なロケーションは、図4Aにおいて「R」とラベル付けされる。
【0080】
[0086]PRSの送信のために使用されるリソースエレメントの集合は、「PRSリソース」と呼ばれ、パラメータDL-PRS-ResourceIdによって識別され得る。リソースエレメント(RE)の集合は、周波数ドメインにおいては複数のPRB、時間ドメインにおいてはスロット内のN個の(たとえば、1つまたは複数の)連続するシンボルに及び得る。時間ドメインにおける所与のOFDMシンボルにおいて、PRSリソースは、周波数ドメインにおいて連続するPRBを占有する。
【0081】
[0087]「PRSリソースセット」は、PRS信号の送信のために使用されるPRSリソースのセットであり、ただし、各PRSリソースは、PRSリソースID(DL-PRS-ResourceId)を有する。また、PRSリソースセット内のPRSリソースは、同じTRPに関連付けられる。PRSリソースセットは、PRSリソースセットID(DL-PRS-ResourceSetId)によって識別され、特定のTRP(セルIDによって識別される)に関連付けられる。また、PRSリソースセット内のPRSリソースは、同じ周期性、共通のミューティングパターン構成、およびスロットにまたがる同じ反復係数を有する。周期性は、2μ・tスロットの長さを有してよく、tは、{4,5,8,10,16,20,32,40,64,80,160,320,640,1280,2560,5120,10240}のセットから選択され、μ=0、1、2、または3(ヌメロロジーの識別子)である。反復係数は、nスロットの長さを有してよく、nは、{1,2,4,6,8,16,32}のセットから選択される。
【0082】
[0088]PRSリソースセット内のPRSリソースIDは、単一のTRP(ただし、TRPは1つまたは複数のビームを送信し得る)から送信される単一のビーム(および/またはビームID)に関連付けられる。つまり、PRSリソースセットの各PRSリソースは、異なるビーム上で送信され得、そのため、「PRSリソース」、または単純に「リソース」も、「ビーム」と呼ばれることがある。これは、TRP、およびPRSが送信されるビームが、UEに知られているかどうかに関する暗示を有しないことに留意されたい。
【0083】
[0089]「PRSインスタンス」または「PRSオケージョン」は、PRSが送信されると予想される、周期的に繰り返されるタイムウィンドウ(たとえば、1つまたは複数の連続するスロットのグループ)の1つのインスタンスである。PRSオケージョンは、「PRS測位オケージョン」、「PRS測位インスタンス」、「測位オケージョン」、「測位インスタンス」、または単純に「オケージョン」もしくは「インスタンス」とも呼ばれ得る。
【0084】
[0090]「測位周波数レイヤ」は、同じサブキャリア間隔(SCS)および巡回プレフィックス(CP)タイプ(物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のためにサポートされるすべてのヌメロロジーが、PRSのためにもサポートされることを意味する)、同じポイントA、同じ値のダウンリンクPRS帯域幅、同じ開始PRB(および中心周波数)、ならびに同じ値のコームサイズを有する、1つまたは複数のTRPにまたがる、1つまたは複数のPRSリソースセットの集合である。ポイントAパラメータは、パラメータARFCN-ValueNRの値を取り、ただし、「ARFCN」は、「絶対無線周波数チャネル番号(absolute radio-frequency channel number)」を表し、送信および受信のために使用される物理無線通信路のペアを特定する識別子/コードである。ダウンリンクPRS帯域幅は、最低で24個のPRB、最高で272個のPRBを有する、4つのPRBの粒度を有し得る。コームサイズは、PRSを担持する各シンボル内のサブキャリアの数を示す。たとえば、コーム-4というコームサイズは、所与のシンボルの4番目のサブキャリアごとにPRSを担持することを意味する。現在、最大で4つの周波数レイヤが定義されており、最大で2つのPRSリソースセットが、周波数レイヤごとのTRPごとに構成され得る。
【0085】
[0091]ダウンリンクPRSリソースIDは、ダウンリンクPRSリソースセット内で局所的に定義され、ダウンリンクPRSリソースセットIDは、TRP内で局所的に定義される。TRPにまたがってDL-PRSリソースを一意に識別するために、単一のTRPに関連付けられた複数のダウンリンクPRSリソースセットに関連付けられ得るIDが定義されている。このIDは、単一のダウンリンクPRSリソースを一意に識別するために、ダウンリンクPRSリソースセットIDおよびダウンリンクPRSリソースIDと共に使用され得る。このIDは、本明細書においてDL-PRS-TRP-ResourceSetIdと呼ばれる。各TRPは、1つのDL-PRS-TRP-ResourceSetIdのみに関連付けられるべきである。たとえば、DL-PRS-TRP-ResourceSetIdは、セルID(たとえば、PCI、VCI)、もしくはTRP ID、または、PRSリソースの一意の識別に参加する測位目的のために使用される、セルIDもしくはTRP IDと異なる別の識別子であってよい。
【0086】
[0092]「測位参照信号」および「PRS」という用語は、LTEシステムにおいて測位のために使用される特定の参照信号を時には指すことがあることに留意されたい。しかし、本明細書において使用されるように、別段の指示がない限り、「測位参照信号」および「PRS」という用語は、測位のために使用され得る任意のタイプの参照信号、たとえば、LTE、NRS、TRS、CRS、CSI-RS、DMRSにおけるPRS信号、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)等などを指すが、これらに限定されない。
【0087】
[0093]図4Bは、無線フレームのダウンリンクスロット内の様々なチャネルの例を示す。NRにおいて、チャネル帯域幅、またはシステム帯域幅は、複数の帯域幅部分(BWP)に分割される。BWPは、所与のキャリア上の所与のヌメロロジーについての共通RBの隣接サブセットから選択されるPRBの隣接セットである。一般に、最高で4つのBWPが、ダウンリンクおよびアップリンクにおいて指定することができる。つまり、UEは、ダウンリンク上では最大で4つのBWP、アップリンク上では最大で4つのBWPを用いて構成され得る。1つのBWP(アップリンクまたはダウンリンク)のみが、所与の時間においてアクティブとなり得、UEは一度に1つのBWP上で受信または送信のみし得ることを意味する。ダウンリンク上で、各BWPの帯域幅は、SSBの帯域幅以上となるべきであるが、それはSSBを含有してもよいし、または含有しなくてもよい。
【0088】
[0094]図4Bを参照すると、PSSは、サブフレーム/シンボルタイミングおよび物理レイヤ識別子を決定するために、UEによって使用される。SSSは、物理レイヤセル識別グループ番号および無線フレームタイミングを決定するために、UEによって使用される。物理レイヤ識別(physical layer identity)および物理レイヤセル識別グループ番号(physical layer cell identity group number)に基づいて、UEは、PCIを決定することができる。PCIに基づいて、UEは、前述したDL-RSのロケーションを決定することができる。MIBを担持する、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、SSB(SS/PBCHとも呼ばれる)を形成するために、PSSおよびSSSと共に論理的にグループ化され得る。MIBは、ダウンリンクシステム帯域幅内のRBの数と、システムフレーム番号(SFN)とを提供する。PDSCHは、ユーザデータ、システム情報ブロック(SIB)などの、PBCHを通じて送信されないブロードキャストシステム情報、およびページングメッセージを担持する。
【0089】
[0095]物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、1つまたは複数の制御チャネルエレメント(CCE)内でダウンリンク制御情報(DCI)を担持し、各CCEは、(時間ドメインにおいて複数のシンボルに及び得る)1つまたは複数のREグループ(REG)バンドルを含み、各REGバンドルは、1つまたは複数のREGを含み、各REGは、周波数ドメインにおいては12個のリソースエレメント(1つのリソースブロック)、時間ドメインにおいては1つのOFDMシンボルに対応する。PDCCH/DCIを担持するために使用される物理リソースのセットは、NRにおいて制御リソースセット(CORESET:control resource set)と呼ばれる。NRにおいて、PDCCHは、単一のCORESETに限られ、それ自体のDMRSを用いて送信される。これは、PDCCHについてのUE固有のビームフォーミングを可能にする。
【0090】
[0096]図4Bの例においては、BWPごとに1つのCORESETがあり、CORESETは、時間ドメインにおいて3つのシンボルに及ぶ。システム帯域幅全体を占有するLTE制御チャネルと異なり、NRにおいて、PDCCHチャネルは、周波数ドメインにおける特定の領域(すなわち、CORESET)へ局所化される。したがって、図4Bに示されるPDCCHの周波数コンポーネントは、周波数ドメインにおける単一のBWP未満として例示される。例示されたCORESETは、周波数ドメインにおいて隣接するが、そうである必要がないことに留意されたい。また、CORESETは、時間ドメインにおいて3つ未満のシンボルに及んでもよい。
【0091】
[0097]PDCCHの内のDCIは、(永続的および非永続的な)アップリンクリソース割振りに関する情報と、UEへ送信されるダウンリンクデータに関する記述とを担持する。複数の(たとえば、最大で8つの)DCIが、PDCCHにおいて構成されることが可能であり、これらのDCIは、複数のフォーマットのうちの1つを有することができる。たとえば、アップリンクスケジューリングに対して、非MIMOダウンリンクスケジューリングに対して、MIMOダウンリンクスケジューリングに対して、およびアップリンク電力制御に対して、異なるDCIフォーマットがある。PDCCHは、異なるDCIペイロードサイズまたはコーディングレートを収容する(accommodate)ために、1個、2個、4個、8個、または16個のCCEによって搬送され得る。
【0092】
[0098]図4Cに例示されるように、REのうちのいくつかは、基地局におけるチャネル推定のためにDMRSを担持する。UEは、たとえば、サブフレームの最後のシンボルにおいて、サウンディング参照信号(SRS)を付加的に送信してよい。SRSは、コーム構造を有してよく、UEは、コームのうちの1つ上でSRSを送信してよい。コーム構造(「コームサイズ」とも呼ばれる)は、参照信号(ここでは、SRS)を担持する各シンボル期間内のサブキャリアの数を示す。たとえば、コーム-4のコームサイズは、所与のシンボルの4番目のサブキャリアごとに参照信号を担持することを意味するのに対して、コーム-2のコームサイズは、所与のシンボルの2番目のサブキャリアごとに参照信号を担持することを意味する。図4Cの例において、例示されたSRS(たとえば、SRS#0とSRS#1)の両方は、コーム-2である。SRSは、UEごとにチャネル状態情報(CSI)を得るために、基地局によって使用され得る。CSIは、どのようにRF信号がUEから基地局へ伝播するかを記述し、スキャッタリング、フェージング、および距離による電力減衰の組み合わされた影響を表す。システムは、リソーススケジューリング、リンク適合、マッシブMIMO、ビーム管理等のためにSRSを使用する。
【0093】
[0099]図4Dは、本開示の態様による、フレームのアップリンクサブフレーム内の様々なチャネルの例を示す。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)とも呼ばれる、ランダムアクセスチャネル(RACH)は、PRACH構成に基づいたフレーム内の1つまたは複数のサブフレーム内にあり得る。PRACHは、サブフレーム内に6つの連続するRBペアを含み得る。PRACHは、UEが最初のシステムアクセスを実施し、アップリンク同期を達成することを可能にする。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、アップリンクシステム帯域幅のエッジに位置し得る。PUCCHは、アップリンク制御情報(UCI)、たとえば、スケジューリング要求、CSI報告、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、およびHARQ ACK/NACKフィードバックなどを担持する。物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)は、データを担持し、バッファステータス報告(BSR:buffer status report)、電力ヘッドルーム報告(PHR:power headroom report)、および/またはUCIを担持するために付加的に使用され得る。
【0094】
[00100]SRSの送信のために使用されるリソースエレメントの集合は、「SRSリソース」と呼ばれ、パラメータSRS-ResourceIdによって識別され得る。リソースエレメントの集合は、周波数ドメインにおいては複数のPRB、時間ドメインにおいてはスロット内のN個の(たとえば、1つまたは複数の)連続するシンボルに及ぶことができる。所与のOFDMシンボルにおいて、SRSリソースは、連続するPRBを占有する。「SRSリソースセット」は、SRS信号の送信のために使用されるSRSリソースのセットであり、SRSリソースセットID(SRS-ResourceSetId)によって識別される。
【0095】
[00101]一般に、受信側基地局(サービング基地局または近隣基地局のいずれか)が、UEと基地局との間のチャネル品質を測定することを可能にするために、UEは、SRSを送信する。しかし、SRSは、アップリンク測位プロシージャのためのアップリンク測位参照信号、たとえば、アップリンク到達時間差(UTDOA:uplink time-difference of arrival)、マルチラウンドトリップ時間(マルチRTT:multi-round-trip-time)、アップリンク到達角度(UL-AoA:uplink angle-of-arrival)等などとしても使用され得る。
【0096】
[00102]図5Aは、本開示の態様による、例示的な4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aを示す。4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aは、UE504と基地局502との間で実施され、これらはそれぞれ、本明細書において説明される、UEのいずれかと基地局のいずれかとに対応し得る。
【0097】
[00103]UEが、4ステップのランダムアクセスプロシージャ500A(「RACHプロシージャ」、「PRACHプロシージャ」等とも呼ばれる)を実施し得る様々な状況がある。たとえば、RRCアイドル状態から脱却した後に最初のネットワークアクセスを獲得する場合、RRC接続再確立プロシージャを実施する場合、ハンドオーバ期間中、ダウンリンクデータもしくはアップリンクデータが到達し、UEがRRC接続状態にあるが、そのアップリンク同期ステータスは「同期されていない」場合、RRC INACTIVE状態から移行する場合、SCellの追加のためにタイムアライメントを確立する場合、他の同期情報を要求する場合、またはビーム障害回復を実施する場合、UEは、4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aを実施し得る。
【0098】
[00104]4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aを実施する前に、UE504は、UE504が4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aを実施しようとしている基地局502によってブロードキャストされた、1つまたは複数のSSBをまず読み取る。NRにおいて、基地局(たとえば、基地局502)によって送信される各ビームは、異なるSSBに関連付けられ、UE(たとえば、UE504)は、基地局502と通信するために使用することになる特定のビームを選択する。選択されたビームのSSBに基づいて、UE504は、次いで、SIBタイプ1(SIB1)を読み取ることができ、これは、セルアクセス関連情報を担持し、選択されたビーム上で送信される他のシステム情報ブロックのスケジューリングをUE504に供給する。
【0099】
[00105]UEが、4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aのまさに最初のメッセージを基地局502に送る場合、UEは、プリアンブルと呼ばれる(RACHプリアンブル、PRACHプリアンブル、プリアンブルシーケンス、またはシーケンスとも呼ばれる)特定のパターンを送る。RACHプリアンブルは、異なるUE504からの要求を区別する。しかし、2つのUE504が、同じRACHプリアンブルを同時に使用する場合、衝突があり得る。UE504にとって利用可能な合計64個のそのようなパターンがあり、競合ベースのランダムアクセスの場合、UE504は、それらのうちの1つをランダムに選ぶ。しかし、非競合ランダムアクセスの場合、ネットワークは、UE504に、どれを使用するべきかに関して指示する。
【0100】
[00106]510において、UE504は、RACH要求として基地局502に送るために、64個のRACHプリアンブルのうちの1つを選択する。このメッセージは、4ステップのRACHプロシージャにおいて「メッセージ1」または「Msg1」と呼ばれる。基地局502からの同期情報(すなわち、SIB1)に基づいて、UE504は、RACHプリアンブルを選択し、それを、選択されたSSB/ビームに対応するRACHオケージョン(RO)において送る。より具体的には、どのビームをUE504が選択したかを基地局502が決定するために、特定のマッピングが、SSBとRO(これは、10ms、20ms、40ms、80ms、または160msごとに発生する)との間で定義される。どのROにおいてUE504がプリアンブルを送ったかを検出することによって、基地局502は、どのSSB/ビームをUE504が選択したかを決定することができる。
【0101】
[00107]ROは、RACHプリアンブルを送信するための時間周波数送信機会であり、RACHプリアンブルインデックス(すなわち、64個の取り得るプリアンブルについての0から63までの値)は、UE504が、基地局502において予想されるRACHプリアンブルのタイプを生成することを可能にすることに留意されたい。ROおよびRACHプリアンブルインデックスは、SIBにおいて基地局502によってUE504に対して構成され得る。RACHリソースは、1つのRACHプリアンブルインデックスが送信されるROである。そのため、「RO」(または「RACHオケージョン」)および「RACHリソース」という用語は、文脈に依存して、互換的に使用され得る。
【0102】
[00108]相互関係に起因して、UE504は、同期期間中に決定された最良のダウンリンク受信ビーム(すなわち、基地局502からの選択されたダウンリンクビームを受信するための最良の受信ビーム)に対応するアップリンク送信ビームを使用し得る。つまり、UE504は、アップリンク送信ビームのパラメータを決定するために、基地局502からのビームを受信するために使用されるダウンリンク受信ビームのパラメータを使用する。相互関係が基地局502において利用可能である場合、UE504は、1つのビーム上でプリアンブルを送信することができる。そうでない場合、UE504は、そのアップリンク送信ビームの全部上で同じプリアンブルの送信を繰り返す。
【0103】
[00109]UE504は、ネットワークが次のステップにおいてUEの識別にアドレス指定することができるように、(基地局502を介して)ネットワークに対してUEの識別を提供する必要がある。この識別は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別(RA-RNTI:random access radio network temporary identity)と呼ばれ、RACHプリアンブルが送られるタイムスロットから決定される。UE504が、ある時間期間内に基地局502からの応答を受信しない場合、UE504は、その送信電力を固定されたステップで増加させ、RACHプリアンブル/Msg1を再び送る。
【0104】
[00110]520において、基地局502は、4ステップのRACHプロシージャにおいて「メッセージ2」または「Msg2」と呼ばれる、ランダムアクセス応答(RAR)を、選択されたビーム上でUE504に送る。RARは、PDSCH上で送られ、プリアンブルが送られたタイムスロット(すなわち、RO)から計算されるRA-RNTIに対してアドレス指定される。RARは、以下の情報、すなわち、セル無線ネットワーク一時的識別子(C-RNTI)、タイミングアドバンス(TA)値、およびアップリンクグラントリソースを担持する。基地局502は、UE504とのさらなる通信を可能にするために、UE504にC-RNTIを割り当てる。TA値は、UE504と基地局502との間のラウンドトリップ遅延を補償するために、UE504がそのタイミングをどれだけ変化させるべきかを特定する。アップリンクグラントリソースは、UE504がPUSCH上で使用することができる最初のリソースを示す。このステップの後、UE504および基地局502は、後続のステップにおいて利用され得る粗いビームアライメントを確立する。
【0105】
[00111]530において、割り振られたPUSCHを使用して、UE504は、「メッセージ3」または「Msg3」と呼ばれる、RRC接続要求メッセージを、基地局502に送る。UE504は、基地局502によってスケジューリングされるリソース上でMsg3を送るので、したがって、基地局502は、どこでMsg3を検出するべきかと、どのアップリンク受信ビームが使用されるべきかと、を知る。Msg3 PUSCHは、Msg1と同じまたは異なるアップリンク送信ビーム上で送られ得ることに留意されたい。
【0106】
[00112]UE504は、それ自体を、先行するステップにおいて割り当てられたC-RNTIによってMsg3において識別する。メッセージは、UE504の識別と接続確立要因(connection establishment cause)とを含有する。UE504の識別は、一時モバイル加入者識別(TMSI)またはランダム値のいずれかである。UE504が、同じネットワークに以前に接続したことがある場合、TMSIが使用される。UE504は、TMSIによってコアネットワーク内で識別される。UE504が、初めてネットワークに接続している場合、ランダム値が使用される。ランダム値またはTMSIについての理由は、同時に到達する複数の要求に起因して、先行するステップにおいて、C-RNTIが1つを超えるUEに割り当てられている可能性があるということである。接続確立要因は、UE504がネットワークに接続する必要がある理由を示し、下記にさらに説明されるであろう。
【0107】
[00113]540において、Msg3が成功裡に受信された場合、基地局502は、「メッセージ4」または「Msg4」と呼ばれる、競合解決メッセージを用いて応答する。このメッセージは、(Msg3からの)TMSIまたはランダム値に対してアドレス指定されるが、さらなる通信のために使用されることになる新しいC-RNTIを含有する。具体的には、基地局502は、先行するステップにおいて決定されたダウンリンク送信ビームを使用して、PDSCHにおいてMsg4を送る。
【0108】
[00114]上述した4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aは、競合ベースのランダムアクセスプロシージャである。競合ベースのランダムアクセスにおいて、同じセルまたはTRPに接続する任意のUE504は、同じ要求を送り、この場合においては、様々なUE504からの要求間で衝突の可能性がある。非競合ランダムアクセスにおいて、ネットワークは、UE504に、その要求が他のUEからの要求と衝突するのを防止するために、何らかの一意の識別を使用するように指示することができる。非競合ランダムアクセスプロシージャは、UE504が、ハンドオーバの場合のように、ランダムアクセスプロシージャの前にRRC接続されたモードにある場合に、実施され得る。
【0109】
[00115]図5Bは、本開示の態様による、例示的な2ステップのランダムアクセスプロシージャ500Bを示す。2ステップのランダムアクセスプロシージャ500Bは、UE504と基地局502との間で実施される。
【0110】
[00116]550において、UE504は、RACHメッセージA(「MsgA」)を基地局502に送信する。2ステップのランダムアクセスプロシージャ500Bにおいて、図5Aを参照して上述したMsg1およびMsg3は、MsgAへ折りたたまれ(collapsed)(たとえば、組み合わされ)、基地局502に送られる。そのため、MsgAは、4ステップのRACHプロシージャのMsg3 PUSCHと同様に、RACHプリアンブルとPUSCHとを含む。RACHプリアンブルは、図5Aを参照して上述したように、64個の取り得るプリアンブルから選択され得、MsgA内で送信されるデータの復調のための参照信号として使用され得る。560において、UE504は、基地局502からRACHメッセージB(「MsgB」)を受信する。MsgBは、図5Aを参照して上述したMsg2とMsg4との組合せであり得る。
【0111】
[00117]1つのMsgAへのMsg1とMsg3との組合せ、および1つのMsgBへのMsg2とMsg4との組合せは、UE504が、5G NRの低レイテンシ要件をサポートするために、RACHプロシージャセットアップタイムを低減することを可能にする。UE504は、2ステップのランダムアクセスプロシージャ500Bをサポートするように構成され得るが、何らかの制約(たとえば、高い送信電力要件等)に起因して、UE504が2ステップのランダムアクセスプロシージャ500Bを使用することができない場合、UE504は、4ステップのランダムアクセスプロシージャ500Aをフォールバックとして依然としてサポートし得る。したがって、5G NRにおけるUEは、2ステップのランダムアクセスプロシージャと4ステップのランダムアクセスプロシージャの両方をサポートするように構成され得、基地局から受信されるRACH構成情報に基づいて、どのランダムアクセスプロシージャを構成するべきかを決定し得る。
【0112】
[00118]ランダムアクセスプロシージャ500Aまたは500Bの後、UE504は、RRC接続状態にある。RRCプロトコルは、UE504と基地局502との間のエアインターフェース上で使用される。
【0113】
[00119]UEモビリティ/移動、基地局におけるビーム再構成、および/または他の要因に起因して、好適なアクティブビームであり得たダウンリンクビーム(たとえば、ダウンリンク制御リンクを備える)が、UEにおいて検出されないことがあり、または、信号品質(たとえば、RSRP、RSRQ、SINR等)が、しきい値未満に低下することがあり、UEにそれをビーム/リンク障害と考えさせる。ビーム回復プロシージャは、そのようなビーム障害から回復するために採用され得る。ビーム障害は、たとえば、強い(たとえば、しきい値よりも大きい信号電力を有する)アクティブビームを検出することができないことを指し得、強いアクティブビームは、いくつかの態様において、ネットワークからの制御情報を通信する制御チャネルに対応し得る。特定の態様において、ビーム障害検出を容易にするために、UEは、監視されることになるビームの第1のセット(「set_q0」と呼ばれる)のビーム識別子(ID)、監視期間、信号強度しきい値等を用いて予め構成され得る。回復は、(UEによって検出されるような)1つまたは複数の監視されるビームに関連付けられた信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINR等)が、しきい値未満に低下した場合に、トリガされ得る。回復処理は、UEが、たとえば、取り得るビームの第2のセット(「set_q1」と呼ばれる、第2のセットに含まれ得るビームIDに対応する)から、新しいビームを識別し、新しい好適なビームに対応する、予め構成された時間および周波数リソースを使用して、(たとえば、図5Aおよび図5Bに例示されるような)ランダムアクセスプロシージャを実施することを含み得る。ビームの第2のセット(set_q1)内のビームに対応するビームIDは、ビーム障害回復目的の使用のために、UEにおいては予め構成され得る。たとえば、UEは、(第2のセットにおいて識別されたビームIDおよびリソースに基づいて)ダウンリンクビームを監視し、測定を実施し、すべての受信および測定されたビームのうちのどのビームが、UEの観点からUEにおける受信について最良となり得るかを(たとえば、測定に基づいて)決定し得る。
【0114】
[00120]ビーム対応が推測される場合(すなわち、UEによって使用される最良の受信ビームの方向も、UEによって使用される送信ビームにとって最良の方向と考えられる)、UEは、受信と送信の両方について同じビーム構成を推測し得る。つまり、基地局からのダウンリンク参照信号の監視に基づいて、UEは、その好適なアップリンク送信ビームの重み(weight)を決定することができ、これは、ダウンリンク参照信号の受信のために使用されるダウンリンク受信ビームについて同じとなるであろう。
【0115】
[00121]ビーム対応が推測されない場合(たとえば、所与のシナリオにおいて適切でないと判断される、または他の理由で)、UEは、ダウンリンク受信ビームからアップリンク送信ビームを導出し得ない。代わりに、別々のシグナリングが、アップリンク送信ビームの重みとダウンリンク受信ビームの重みとを選択するために、およびULからDLへのビームペアリングのために、必要とされる。UEは、アップリンク送信ビームを識別するために、(たとえば、ビームの第2のセット、すなわち、set_q1において示される、予め構成された時間および周波数リソースを使用して)RACHプロシージャ実施し得る。予め構成された時間および周波数リソースを使用して、RACHプロシージャを実施することは、たとえば、1つまたは複数のビームに対応する割り振られたRACHリソース上で、(ビームの第2のセット、すなわち、set_q1内のビームIDに対応する)1つまたは複数のアップリンク送信ビーム上でRACHプリアンブルを送信することを備え得る。RACHプロシージャに基づいて、UEは、どのアップリンク方向がアップリンクチャネル(たとえば、PUCCH)にとって最良のビーム方向となり得るかを決定し、基地局に確認し得る。このようにして、アップリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームの両方が、再確立され得、ビーム回復が完了され得る。
【0116】
[00122]図6は、本開示の態様による、例示的なRACHベースのSpCellビーム障害回復プロシージャの図600である。図6の例において、簡単にするために、PCellおよびSCellは、単一の基地局に関連付けられる(たとえば、PCellとSCellとを実装するためのハードウェア/回路構成は、同じ基地局においてコロケートされ得る)ものとして示される。しかし、いくつかの他の構成において、PCellおよびSCellは、同期され得る異なる基地局に関連付けられてもよい。
【0117】
[00123]図6の例において、PCellまたはプライマリ(すなわち、アクティブ使用中の)SCell(まとめて「SpCell」と呼ばれる)は、基地局602(「gNB」として例示され、本明細書において説明される基地局のうちのいずれかに対応し得る)によってサポートされる。UE604(本明細書において説明されるUEのうちのいずれかに対応し得る)は、SpCellのダウンリンク送信ビームの第1のセット(「set_q0」)606上で基地局602によって送信される周期的参照信号(たとえば、PRS)の受信信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINR等)を監視する。基地局602は、基地局602とUE604との間のダウンリンク制御リンク(すなわち、ネットワークからの制御情報を通信する制御チャネル)がアクティブであるか否かを決定するために、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606内のビームのビームIDを、UE604がこれらのビームを監視することを可能にするように、UE604に送るので、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606は、「障害検出リソースセット」と呼ばれる。図6の例において、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606は、2つのビームを含む。しかし、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606内には、1つのビームのみがあっても、または2つを超えるビームがあってもよい。
【0118】
[00124]610において、UE604は、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606内のビームのうちの少なくとも1つ上で送信された周期的参照信号を検出せず、および/または参照信号に関連付けられた品質メトリック(たとえば、RSRP、RSRQ、SINR等)が信号品質しきい値(「Qout」として図6に表される)未満に低下したことを検出する。Qoutしきい値は、基地局602によって構成され得る。より具体的には、UE604(たとえば、WWAN送受信機310において実装される)のレイヤ1(図6における「L1」)機能性は、周期的参照信号の測定された品質メトリックがQoutしきい値未満であることを検出し、非同期(OOS:out-of-sync)インジケーションを処理システム332(UE604のレイヤ2およびレイヤ3機能性を実装する)に送る。OOSインジケーションの受信に応答して、UE604の処理システム332は、ビーム障害検出(BFD)タイマを開始し、ビーム障害インジケータ(BFI)カウンタを「1」に初期化する。
【0119】
[00125]615において、UE604は、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606内のビームのうちの少なくとも1つ上で送信された周期的参照信号を再び検出せず、および/または参照信号に関連付けられた品質メトリックがQoutしきい値未満に低下したことを再び検出する。再び、より具体的には、UE604のレイヤ1機能性は、周期的参照信号の測定された品質メトリックがQoutしきい値未満であることを検出し、別のOOSインジケーションを処理システム332に送る。処理システム332は、BFIカウントを「2」にインクリメントする。BFDタイマが実行されている間に、BFIカウントが最大カウント(「MaxCnt」)しきい値(図6の例においては「2」であるが、別の値であってもよい)に到達したので、UE604は、ダウンリンク送信ビームの第1のセット606内の少なくとも1つのビーム(たとえば、ダウンリンク制御ビーム)のビーム障害があったと決定する。ダウンリンク制御ビーム(ネットワークからの制御情報を通信するダウンリンク制御チャネルに対応する)の障害があるので、UE604は、対応するアップリンク制御ビーム(ネットワークに制御情報を通信するためのアップリンク制御チャネルに対応する)の障害もあると推測する。そのため、UE604は、新しいダウンリンク制御ビームを識別し、アップリンク制御ビームを再確立する必要がある。UE604は、BFDタイマもリセットする。
【0120】
[00126]したがって、620において、615におけるビーム障害検出に応答して、UE604は、ビーム障害回復プロシージャを開始する。より具体的には、UE604の処理システム332は、信号品質しきい値(「Qin」として表される)よりも大きい受信信号強度を有する周期的参照信号を担持する、ダウンリンク送信ビームの第2のセット(「set_q1」)608内の少なくとも1つのビームを、UE04のレイヤ1機能性が識別することを要求する。ダウンリンク送信ビームの第2のセット608は、「候補ビーム参照信号リスト」と呼ばれる。UE604は、ダウンリンク送信ビームの第2のセット608内のビームのビームID(s)と、基地局602からのQinしきい値の両方を受信し得る。図6の例において、ダウンリンク送信ビームの第2のセット608は、4つのビームを含んでおり、これらのうちの1つ(斜線付き)は、Qinしきい値よりも大きい受信信号強度を有する周期的参照信号を担持する。しかし、理解されるであろうが、4つよりも多くのまたは少ないビームがダウンリンク送信ビームの第2のセット608内にあってもよく、Qinしきい値を満たす、1つを超えるビームがあってもよい。WWAN送受信機310(レイヤ1機能性を実装する)は、識別された候補ビームを処理システム332に報告する。その結果、識別された候補ビームは、必ずしも直ちにとは限らないが、新しいダウンリンク制御ビームとして使用されることが可能である。
【0121】
[00127]625において、アップリンク制御ビームを再確立するために、UE604は、620において識別された1つまたは複数の(図6の例においては1つの)候補ダウンリンク送信ビーム上で、(たとえば、図5Aおよび図5Bに例示されたような)RACHプロシージャを実施する。より具体的には、処理システム332は、WWAN送受信機310に対して、(基地局602によってUE604に予め記憶または提供され得る)RACHプリアンブルを基地局602に送るように指示する。WWAN送受信機310は、1つまたは複数の候補アップリンク送信ビームに対する予め構成されたRACHリソース上で、620において識別された1つまたは複数の候補ダウンリンク送信ビームに対応する、1つまたは複数の候補アップリンク送信ビーム上で、RACHプリアンブル(メッセージ1(「Msg1」)とも呼ばれる)を送る。予め構成されたRACHリソースは、(たとえば、mmW帯域内の)SpCellに対応し得る。図6には例示されていないが、625において、UE604は、非競合ランダムアクセス(CFRA:contention-free random access)応答ウィンドウを定義するビーム障害回復(BFR:beam failure recovery)タイマも開始する。
【0122】
[00128]620において識別された1つまたは複数の候補ダウンリンク送信ビームは、ビーム障害に関連付けられたダウンリンク送信ビームと異なるビームを含むことができる。本明細書において使用されるように、「ビーム」は、UE604のアンテナアレイに関連付けられたビーム重みによって定義される。したがって、いくつかの態様において、UE604によるアップリンク送信のために使用されるのか、またはUE604によるダウンリンク受信のために使用されるのかにかかわらず、送信されるビームまたは受信されるビームを構築するためにアレイ内の各アンテナに適用される重みが、ビームを定義する。そのため、RACHプリアンブルが送られる1つまたは複数の候補アップリンク送信ビームは、たとえそのような候補アップリンク送信ビームが、障害を起こしていると示されるダウンリンク送信ビームと概ね同様の方向にあったとしても、ビーム障害に関連付けられたダウンリンク送信ビームとは異なる重みを有し得る。
【0123】
[00129]630において、基地局602は、SpCellに関連付けられたPDCCHを介して、C-RNTIを用いて(とともにwith)、UE604にRACH応答(「Msg1応答」と呼ばれる)を送信する。たとえば、応答は、C-RNTIによってスクランブルされた巡回冗長検査(CRC)ビットを備えてよい。UE604のWWAN送受信機310が、基地局602からSpCell PDCCHを介して、C-RNTIを用いて(with)、受信された応答を処理し、受信されたPDCCHがC-RNTIに対してアドレス指定されていると決定した後に、処理システム332は、ビーム障害回復プロシージャが完了したと決定し、625において開始されたBFRタイマを停止させる。一態様において、C-RNTIは、UE604のためのアップリンクチャネル(たとえば、PUCCH)にとって最良の方向であると基地局602によって決定されたビーム方向にマッピングされ得る。したがって、基地局602からC-RNTIを有する応答を受信すると、UE604は、アップリンクチャネルに最も適した最適なアップリンク送信ビームを決定することが可能になり得る。
【0124】
[00130]630における動作は、615において検出されたビーム障害からUE604が成功裡に回復する第1のシナリオの一部である。しかし、そのような回復は、常に発生するとは限らず、または、少なくとも、625において開始されたBFRタイマがタイムアウトする前には発生しない。BFRタイマが、ビーム障害回復プロシージャが成功裡に完了する前に満了する場合、635において、UE604は、無線リンク障害(RLF)が発生したと決定する。
【0125】
[00131]図7は、本開示の様々な態様による例示的なワイヤレス通信システム700を示す。図7の例において、本明細書において説明されるUEのいずれかに対応し得るUE704は、その位置の推定値を計算しようと、または別のエンティティ(たとえば、基地局もしくはコアネットワークコンポーネント、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーション等)が、その位置の推定値を計算するのを支援しようと試行している。UE704は、複数の基地局702-1、702-2、および702-3(まとめて、基地局702)と無線で通信し得、これらは、RF信号と、RF信号の変調および情報パケットの交換のための標準化されたプロトコルとを使用して、本明細書において説明される基地局の任意の組合せに対応し得る。交換されるRF信号から異なるタイプの情報を抽出し、ワイヤレス通信システム700のレイアウト(たとえば、基地局ロケーション、ジオメトリ等)を利用することによって、UE704は、予め定義された参照座標系において、その位置を決定し、またはその位置の決定を支援し得る。一態様において、UE704は、その位置を、二次元(2D)座標系を使用して特定してよい。しかし、本明細書において開示される態様は、そのように限定されず、追加の次元が望まれる場合には、三次元(3D)座標系を使用して位置を決定することにも適用可能であり得る。また、図7は、1つのUE704と、3つの基地局702とを例示しているが、理解されるであろうが、より多くのUE704と、より多くのまたはより少ない基地局702とがあってもよい。
【0126】
[00132]位置推定値をサポートするために、基地局702は、それらのカバレッジエリアにおけるUE704に、測位参照信号(たとえば、PRS、NRS、TRS、CRS等)を、UE704がそのような参照信号の特性を測定することを可能にするように、ブロードキャストするように構成され得る。たとえば、到達時間差(TDOA)測位方法とも呼ばれる、OTDOA測位方法は、UE704が、ネットワークノード(たとえば、基地局702、基地局702のアンテナ等)の異なるペアによって送信される特定の参照信号(たとえば、PRS、NRS、TRS、CRS等)間の、RSTDとして知られている時間差を測定し、これらの時間差をロケーションサーバ230もしくはLMF270などのロケーションサーバに報告するか、またはこれらの時間差からロケーション推定値自体を計算する、マルチラテレーション方法である。
【0127】
[00133]一般に、RSTDは、参照ネットワークノード(たとえば、図7の例における基地局702-1)と、1つまたは複数の近隣ネットワークノード(たとえば、図7の例における基地局702-2および702-3)との間で測定される。参照ネットワークノードは、OTDOAの任意の単一の測位使用のためにUE704によって測定されるすべてのRSTDに対して同じままであり、典型的には、UE704のためのサービングセル、またはUE704において良好な信号強度を有する別の近くのセルに対応する。測定されるネットワークノードが、基地局によってサポートされるセルである一態様において、近隣ネットワークノードは、通常は、参照セルのための基地局とは異なる基地局によってサポートされるセルになり、UE704において良好なまたは不十分な信号強度を有し得る。ロケーション計算は、測定された時間差(たとえば、RSTD)、ならびにネットワークノードのロケーションおよび(たとえば、ネットワークノードが正確に同期されるかどうか、または各ネットワークノードが、他のネットワークノードに対して何らかの知られている時間差により送信するかどうかに関する)相対的な送信タイミングの知識に基づくことができる。
【0128】
[00134]測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)は、参照ネットワークノード(たとえば、図7の例における基地局702-1)ならびに参照ネットワークノードに対する近隣ネットワークノード(たとえば、図7の例における基地局702-2および702-3)について、UE704にOTDOA支援データを提供し得る。たとえば、支援データは、各ネットワークノードの中心チャネル周波数、様々な参照信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、参照信号識別子(ID)、参照信号帯域幅)、ネットワークノードグローバルID、および/またはOTDOAに適用可能な他のセル関連パラメータを提供してよい。OTDOA支援データは、UE704のためのサービングセルを参照ネットワークノードとして示してよい。
【0129】
[00135]いくつかの場合において、OTDOA支援データはまた、「予想されるRSTD」パラメータを含んでもよく、これは、予想されるRSTDパラメータの不確実性と共に、UE704が参照ネットワークノードと各近隣ネットワークノードとの間のその現在のロケーションにおいて測定することが予想されるRSTD値に関する情報を、UE704に提供する。予想されるRSTDは、関連付けられた不確実性と共に、UE704がRSTD値を測定することが予想される、UE704のための検索ウィンドウを定義し得る。OTDOA支援情報は、参照信号構成情報パラメータも含んでもよく、参照信号構成情報パラメータは、UE704が、参照ネットワークノードのための参照信号測位機会に対して様々な近隣ネットワークノードから受信される信号上で参照信号測位機会がいつ発生するかを決定すること、および、信号到達時間(ToA:time of arrival)またはRSTDを測定するために、様々なネットワークノードから送信される参照信号シーケンスを決定することを可能にする。
【0130】
[00136]一態様において、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)は、支援データをUE704に送り得るが、代替として、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ等において)ネットワークノード(たとえば、基地局702)自体から直接生じてもよい。代替として、UE704は、支援データを使用せずに、近隣ネットワークノード自体を検出することができる。
【0131】
[00137]UE704は、(たとえば、提供される場合には、支援データに部分的に基づいて)ネットワークノードのペアから受信される参照信号間のRSTDを測定し、(オプションで)報告することができる。RSTD測定値、各ネットワークノードの知られている絶対送信タイミングまたは相対送信タイミング、ならびに参照ネットワークノードおよび近隣ネットワークノードのための送信アンテナの知られている位置を使用して、ネットワーク(たとえば、ロケーションサーバ230/LMF270、基地局702)またはUE704は、UE704の位置を推定し得る。より具体的には、参照ネットワークノード「Ref」に対する近隣ネットワークノード「k」についてのRSTDは、(ToAk-ToARef)として与えられ得、ただし、ToA値は、異なる時において異なるサブフレームを測定する影響を除去するために、1つのサブフレーム持続時間(1ms)を法として(modulo)測定され得る。図7の例において、基地局702-1の参照セルと、近隣基地局702-2および702-3のセルとの間の測定される時間差は、t2-t1およびt3-t1として表され、ただし、t1、t2、およびt3はそれぞれ、基地局702-1、702-2、および702-3の送信アンテナ(s)からの参照信号のToAを表す。次いで、UE704は、異なるネットワークノードについてのToA測定値をRSTD測定値に変換し、それらをロケーションサーバ230/LMF270に(任意選択で)送り得る。(i)RSTD測定値、(ii)各ネットワークノードの絶対送信タイミングもしくは相対送信タイミング、(iii)参照ネットワークノードおよび近隣ネットワークノードの物理送信アンテナの知られている位置、ならびに/または(iv)送信の方向などの指向性参照信号特性を使用して、(UE704またはロケーションサーバ230/LMF270のいずれかによって)UE704の位置が決定され得る。
【0132】
[00138]さらに図7を参照すると、UE704が、OTDOA測定時間差を使用して、ロケーション推定値を得る場合、必要な付加的なデータ(たとえば、ネットワークノードのロケーションおよび相対送信タイミング)は、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)によってUE704に提供され得る。いくつかの実装において、UE704についてのロケーション推定値は、OTDOA測定時間差から、およびUE704によって行われた他の測定値(たとえば、GPSまたは他のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)の衛星からの信号タイミングの測定値)から、(たとえば、UE704自体によって、またはロケーションサーバ230/LMF270によって)得られてよい。ハイブリッド測位として知られている、これらの実装において、OTDOA測定値は、UE704のロケーション推定値を得ることに向けて貢献し得るが、ロケーション推定値を完全には決定しないことがある。
【0133】
[00139]UTDOAは、OTDOAと同様の測位方法であるが、UE(たとえば、UE704)によって送信されるアップリンク参照信号(たとえば、SRS、アップリンクPRS)に基づく。さらに、基地局702および/またはUE704における送信ビームフォーミングおよび/または受信ビームフォーミングは、精度を高めるためにセルエッジにおける広帯域帯域幅を可能にすることができる。ビーム精緻化は、5G NR内のチャネル相互関係プロシージャも活用し得る。
【0134】
[00140]別のアップリンク測位プロシージャは、UL-AOAである。UL-AoA測位において、基地局は、UEのロケーションを推定するために、基地局が参照信号(たとえば、SRS)を受信するアップリンク受信ビームの角度および他の特性(たとえば、信号強度)を使用する。基地局、または他の測位エンティティはまた、UEのロケーション推定値をさらに精緻化するために、基地局とUEとの間の距離を決定するべく、基地局とUEとの間の信号伝播時間を使用してもよい。信号伝播時間、または飛行時間は、マルチRTTを使用して決定されてよい。
【0135】
[00141]「位置推定値」という用語は、UEについての位置の推定値を指すために本明細書において使用されており、これは、地理的であってもよく(たとえば、緯度と、経度と、場合により高度とを備えてもよい)、または都市的であってもよい(たとえば、所在地住所、建物指定、あるいは、建物もしくは所在地住所内またはこれらの近くの正確なポイントまたはエリア、たとえば、建物への特定の入口、建物内の特定の部屋もしくは特別室、または街の広場などのランドマークなどを備えてもよい)。位置推定値は、「ロケーション」、「位置」、「固定(fix)」、「位置固定」、「ロケーション固定」、「ロケーション推定値」、「固定推定値」とも呼ばれてもよく、または何らかの他の用語によって呼ばれてもよい。ロケーション推定値を得る手段は、「測位」、「ロケーティング」、または「位置固定」と総称的に呼ばれ得る。位置推定値を得るための特定の解決策は、「位置解決策」と呼ばれ得る。位置解決策の一部として位置推定値を得る特定の方法は、「位置方法」と、または「測位方法」と呼ばれ得る。
【0136】
[00142]上述したように、「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通じて情報を搬送する。RF信号は、典型的には、ある程度の経路損失、または経路減衰を被り、これは、電磁波(RF信号)が空間を通じて伝播する際の電磁波(RF信号)の出力密度における低減(減衰)である。経路損失は、多くの影響、たとえば、自由空間損失、屈折、回折、反射、開口媒体結合損失、および吸収などに起因し得る。経路損失は、地形輪郭、環境(たとえば、都市または地方、植生および群葉等)、伝播媒体(たとえば、乾燥した空気または湿った空気)、送信機と受信機との間の距離、ならびに送信アンテナの高さおよびロケーションによっても影響を受ける。
【0137】
[00143]送信機(たとえば、基地局またはUE)は、単一のRF信号または複数のRF信号を受信機(たとえば、UEまたは基地局)に送信し得る。しかし、受信機は、マルチパスチャネルを通じたRF信号の伝播特性に起因して、各送信されたRF信号に対応する複数のRF信号を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されたRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれ得る。マルチパスRF信号は、受信機において組み合わされ、送信信号の波および帯域幅の強度の分布および相対的な伝播時間に依存して、大きく異なり得る受信信号がもたらされる。
【0138】
[00144]上述したように、UTDOA測位プロシージャ(および、他のアップリンクまたはアップリンクプラスダウンリンク測位プロシージャ、たとえば、マルチRTTおよびUL-AoAなど)の期間中に、UEは、近隣セルによって測定され得るほどに十分に高い送信電力を用いて送信される必要がある、SRSおよびアップリンクPRSなどのアップリンク参照信号を送信する。近隣セルは、サービングセルよりもUEから離れていることがあるので、UEとサービングセルとの間よりも、UEと近隣セルとの間で、より多くの経路損失があり得る。そのため、これらのアップリンク参照信号は、サービングセルへ送信されるアップリンク信号よりも高い送信電力を用いて送信される必要があり得る。
【0139】
[00145]測位目的(たとえば、UTDOA)のために送信されるアップリンク参照信号の送信電力を設定するためのいくつかのオプションが識別されている。第1のオプションとして、そのようなアップリンク参照信号の送信電力は、一定であり得る(すなわち、電力制御がサポートされない)。第2のオプションとして、アップリンク参照信号の送信電力は、既存の電力制御プロシージャに基づき得る。第3のオプションとして、送信電力は、既存の電力制御プロシージャを修正することによって決定され得る。たとえば、近隣セルのダウンリンク参照信号は、アップリンク参照信号についての経路損失推定のために使用されるように構成され得る。より具体的には、UEは、ダウンリンク参照信号の経路損失を推定し、決定された経路損失に基づいて、アップリンク参照信号についての適当な送信電力を決定することができる。一態様において、ダウンリンク参照信号は、CSI-RS、SSB、ダウンリンクPRS等であってもよい。
【0140】
[00146]アップリンク参照信号の経路損失を推定するために近隣セルからのダウンリンク参照信号を使用する、第3のオプションを参照すると、既存のレガシー挙動に加えて、様々な他の特徴が、5G NRにおいてサポートされる必要がある。たとえば、アップリンク参照信号電力制御の目的のためにダウンリンク経路損失参照として使用されることになる、近隣セルのダウンリンク参照信号を構成するためのサポートがある必要がある。しかし、UEが経路損失参照を得ることができない場合、現在特定されているフォールバックプロシージャはない。したがって、本開示は、UEが経路損失参照を得ることができない場合の様々なフォールバックプロシージャを説明する。
【0141】
[00147]アップリンク参照信号の送信電力を決定するためにダウンリンク参照信号を使用することに加えて、UEは、(再び、測位プロシージャの場合において)アップリンク参照信号を担持するアップリンク送信ビーム(空間送信QCL、空間QCL、空間送信ビーム等とも呼ばれる)の空間方向を決定するために、近隣セルからのダウンリンク参照信号を使用することができる。アップリンク参照信号の送信電力を決定するためのダウンリンク参照信号、およびアップリンク送信ビームの空間方向を決定するためのダウンリンク参照信号は、同じダウンリンク参照信号であってもよいが、同じである必要はない。サービングセルおよび近隣セルへのアップリンクビーム管理/アラインメントについては、(UE送信ビームスウィーピングに加えて)様々な特徴が現在サポートされている。第一に、サービングセルまたは近隣セルからのダウンリンク参照信号と、対象アップリンク参照信号との間の空間関係の構成がサポートされる。使用され得るダウンリンク参照信号は、少なくともSSBと、場合によりCSI-RSおよびPRSとを含む。第二に、FR1とFR2の両方に対して、複数のアップリンク参照信号リソースにまたがるアップリンク参照信号送信のための固定された送信ビームがサポートされる。現在、UEは、同じOFDMシンボル内で異なる空間関係を有する複数のアップリンク参照信号リソースを送信することが予想されていないことに留意されたい。
【0142】
[00148]上述したように、UEは、ダウンリンク参照信号の経路損失に基づいて、アップリンク参照信号についての送信電力を計算することができる。UEは、次のように送信電力を計算することができる。UEが、インデックスlを有するSRS電力制御調整状態を使用して、サービングセルcのキャリアfのアップリンクBWPb上でアップリンク参照信号(たとえば、SRS)を送信する場合、UEは、SRS送信オケージョンiにおけるSRS送信電力PSRS、b、f、c(i、qs、l)を次のように決定する(単位dBm)。
【0143】
【数1】
【0144】
ただし、
- PCMAX、f、c(i)は、SRS送信オケージョンiにおけるサービングセルcのキャリアfについての構成されたUE送信電力であり、
- PO_SRS、b、f、c(qs)は、サービングセルcのキャリアfのアップリンクBWPbについての上位レイヤパラメータp0と、上位レイヤパラメータSRS-ResourceSetおよびSRS-ResourceSetIdによって提供されるSRSリソースセットqsとによって提供される。p0が提供されない場合、PO_SRS、b、f、c(qs)=PO_NOMINALPUSCH、f、c(0)である。
【0145】
- MSRS、b、f、c(i)は、サービングセルcのキャリアfのアクティブアップリンクBWPb上のSRS送信オケージョンiについてのリソースブロックの数で表されたSRS帯域幅であり、μは、SCS構成である。
【0146】
- αSRS、b、f、c(qs)は、サービングセルcのキャリアfのアップリンクBWPbについての上位レイヤパラメータであるアルファと、SRSリソースセットqsとによって提供される。
【0147】
- PLb、f、c(qd)は、サービングセルcのキャリアfのアップリンクBWPbとリンクされるダウンリンクBWPについての参照信号インデックスqdと、SRSリソースセットqsとを使用して、UEによって計算される単位dBのダウンリンク経路損失推定値である。参照信号インデックスqdは、SRSリソースセットqsに関連付けられた上位レイヤパラメータpathlossReferenceRSによって提供され、SS/PBCHブロックインデックスを提供する上位レイヤパラメータssb-Index、またはCSI-RSリソースインデックスを提供する上位レイヤパラメータcsi-RS-Indexのいずれかである。UEに上位レイヤパラメータpathlossReferenceRSが提供されない場合、またはUEに専用の上位レイヤパラメータが提供される前に、UEは、MIBを得るためにUEが使用するSS/PBCHブロックインデックスから得られた参照信号リソースを使用して、PLb、f、c(qd)を計算する。UEにpathlossReferenceLinkingが提供される場合、参照信号リソースは、pathlossReferenceLinkingの値によって示されるサービングセル上にある。
【0148】
- hb、f、c(i、l)=fb、f、c(i、l)であり、ただし、fb、f、c(i、l)は、上位レイヤパラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信とに対して同じ電力制御調整状態を示す場合、現在のPUSCH電力制御調整状態である。
【0149】
[00149]上述したように、最高で4つのBWPが、ダウンリンクおよびアップリンクにおいて指定され得る。現在、BWPごとに1つの経路損失推定値、サービングセルごとに最大で4つの経路損失推定値があり得る。具体的には、UEは、すべてのPUSCH/PUCCH/SRS送信について、サービングセルごとに4つを超える経路損失推定値を同時に維持することを予期していない。pathlossReferenceLinkingパラメータは、UEが経路損失参照としてPCellのダウンリンクを適用するべきか、またはこのアップリンクに対応するSCellを適用するべきかを示す。
【0150】
[00150]上述したように、5G NRなどの、いくつかのワイヤレス通信ネットワークは、ネットワーク容量を増加させるために、mmW周波数またはmmW付近の周波数を採用し得る。mmW周波数の使用は、たとえば、キャリアアグリゲーションが使用される場合に、通信における使用のためにもサポートされ得る(たとえば、サブ6GHz帯内の)マイクロ波周波数に加えて、あり得る。高いmmW周波数における通信は、より高い伝搬損失を補償するために、指向性(たとえば、指向性ビームを介した通信)を利用するので、基地局およびUEは、最大利得を保証するために、それらのビームを、最初のネットワークアクセス(たとえば、図5Aおよび図5Bに例示されるようなランダムアクセスプロシージャ)と後続のデータ送信の両方の期間中にアラインする必要があり得る。基地局およびUEは、互いに通信するための最良のビームを決定し得、基地局とUEとの間の後続の通信は、選択されたビームを介し得る。しかし、UEモビリティ/移動、基地局におけるビーム再構成、および/または他の要因に起因して、好適なアクティブビームであり得たダウンリンクビーム(たとえば、ダウンリンク制御リンクを含む)が、UEにおいて検出されないことがあり、または、信号品質が、しきい値未満に低下することがあり、UEにそれをビーム/リンク障害と考えさせる。
【0151】
[00151](たとえば、図6に例示されるような)ビーム回復プロシージャは、ビーム障害から回復するために採用され得る。ビーム障害とは、たとえば、強い(たとえば、しきい値よりも大きい信号電力を有する)ダウンリンク送信ビームを検出できないこと、参照信号の経路損失を(たとえば、信号強度しきい値に基づいて)正確に測定できないこと等を指し得る。回復処理は、UEが新しいビーム割り当てを要求するために(たとえば、図5Aおよび図5Bに例示されるような)ランダムアクセスプロシージャを実施することを含み得る。具体的には、UEは、ランダムアクセスプロシージャ期間中に、新しい送信ビームについての新しいSSBまたはCSI-RSを示し得る。基地局は、PDCCH上でダウンリンク割り当てまたはアップリンクグラントを送信することによって、UEからのビーム障害回復要求に基づいて、新しいビームを割り当てる。その後、新しいビームペア(すなわち、送信/受信ビームペア)が確立され得る。
【0152】
[00152]近隣(非サービング)セルからのダウンリンク参照信号上で経路損失推定または空間送信ビーム決定(空間送信QCL決定とも呼ばれる)を実施することは、近隣セルが遠く離れていることがあるので、困難なタスクとなり得る。経路損失推定値には、誤りが生じやすく、結果として、UEによって行われる送信電力または空間送信の決定には、誤りが生じやすくなり得る。そのため、対処される必要がある様々な問題、たとえば、経路損失参照信号または空間送信ビーム参照信号が障害を起こしていることをどのようにUEがロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)に通知するべきか、ダウンリンク参照信号が障害を起こしている間に、どのようにUEがアップリンク参照信号リソースを送信するべきか、および近隣セルについての経路損失または空間送信の推定の障害を回避するためのプロシージャなどがある。
【0153】
[00153]UEが、近隣セルからのダウンリンク参照信号を使用して、経路損失推定または空間送信QCL決定を実施するように構成されており、UEが、この目的のために参照信号が使用されることは不可能であると識別した場合、参照信号が障害を起こしていることをどのようにUEがロケーションサーバに通知することができるかに関して、いくつかのオプションがある。第1のオプションとして、特定のアップリンク参照信号リソースについての経路損失ダウンリンク参照信号または空間送信QCLダウンリンク参照信号が障害を起こしていることを、UEは、たとえば、RRCシグナリングを通じて、サービング基地局(サービング基地局は、次いで、ロケーションサーバに通知する)に通知することができ、または、UEは、上位レイヤシグナリング(たとえば、LTE測位プロトコル(LPP))を通じてロケーションサーバに直接通知することができる。第2のオプションとして、UEは、影響を受けたアップリンク参照信号リソースを置換するために、サービングセルからの代替的なダウンリンク参照信号および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を用いて構成されることを要求することができる。第3のオプションとして、UEは、影響を受けたアップリンク参照信号リソースを置換するために、近隣セルからの代替的なダウンリンク参照信号および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を用いて構成されることを要求することができる。
【0154】
[00154]代替的なダウンリンク参照信号を用いて構成されることは、UEが複数のダウンリンク参照信号を用いて構成されていること、および、それらのうちの1つを選び得ること、を意味する。セカンダリダウンリンク参照信号を用いて構成されることは、UEがプライマリダウンリンク参照信号を用いて構成されるが、プライマリダウンリンク参照信号が障害を起こした場合には、セカンダリダウンリンク参照信号を使用することができることを意味する。UEが、ダウンリンク参照信号が障害を起こしたことを報告し(第1のオプション)、置換を要求し(第2のオプションおよび第3のオプション)得る限り、最初の3つのオプションは補完的である。
【0155】
[00155]第4のオプションとして、UEは、ビーム障害回復プロシージャの場合のように、サービングセルとのランダムアクセスプロシージャを開始することができ、ただし、サービングセルからのダウンリンク送信ビームではなく、近隣セルのダウンリンク送信ビームが障害を起こしたことを示すプリアンブルシーケンス番号を用いる。シーケンス番号に基づいて、サービングセルは、上位レイヤプロトコル(たとえば、Xnインターフェース)を通じてロケーションサーバまたは近隣セルにビーム障害を通知することができる。第5のオプションとして、UEは、部分的なビーム障害回復プロシージャを開始することができ、これは、近隣ダウンリンク参照信号のサブセット(近隣ダウンリンク参照信号のうちの1つよりも多く)が障害を起こしたことをUEが報告し得ることを意味する。この報告は、第4のオプションにおけるように、PRACHではなく、通常のPUCCH/PUSCHチャネルを通じたものであり得る。次いで、サービングセルは、上位レイヤプロトコル(たとえば、Xnインターフェース)を通じてロケーションサーバまたは近隣セルに障害を通知することができる。
【0156】
[00156]別の問題は、ダウンリンク参照信号が障害を起こしている間に、どのようにUEがアップリンク参照信号リソースを送信するべきかである。UEが、近隣セルからのダウンリンク参照信号を使用して、経路損失推定を実施するように構成され、UEが、この目的のために参照信号が使用されることは不可能であると識別する場合、UEが従うことができる様々なオプションがある。ダウンリンク参照信号が経路損失参照のために使用されている場合、第1のオプションとして、UEは、新しいダウンリンク参照信号が経路損失推定のために構成されるまで、その最大送信電力でアップリンク参照信号を送信することができる。UEが、もはや近隣セルからのダウンリンク参照信号を検出することができない場合、その理由は近隣セルが遠く離れているからであるという推測の下で、UEは、その最大送信電力で送信し得る。第2のオプションとして、UEは、経路損失推定を支援するために、サービングセルまたは近隣セルからの、(上記で要求されたような)構成されたセカンダリダウンリンク参照信号を使用することができる。第3のオプションとして、UEは、サービングセルの(またはPUSCH/PUCCHの)アップリンク参照信号に対して構成された経路損失ダウンリンク参照信号を使用することができる。第4のオプションとして、UEは、経路損失参照信号と空間QCL参照信号の両方について、デフォルトダウンリンク送信ビーム(すなわち、同じダウンリンク送信ビーム)を使用することができる。たとえば、UEは、最も小さいアップリンク参照信号リソースIDを有する送信ビームを使用してもよい。
【0157】
[00157]ダウンリンク参照信号が、空間QCL参照のために使用されている場合、第1のオプションとして、UEは、アップリンク送信ビーム(空間QCL)の導出を支援するために、サービングセルからの構成されたセカンダリダウンリンク参照信号を使用することができる。第2のオプションとして、UEが、特定の近隣セルからの複数のダウンリンク参照信号を用いて構成されている場合、UEは、同じ近隣セルのその他のダウンリンク参照信号から導出されるアップリンク送信ビームのうちの1つを用いて、もたらされた(effected)リソースを送信することができる。第3のオプションとして、UEが、近隣セルからの1つのダウンリンク参照信号のみを用いて構成されている場合、UEは、サービングセルのダウンリンク参照信号から導出されるアップリンク送信ビームを用いて、もたらされたリソースを送信することができる。第4のオプションとして、UEは、経路損失ダウンリンク参照信号と空間QCLダウンリンク参照信号の両方について、デフォルトダウンリンク送信ビーム(すなわち、同じダウンリンク送信ビーム)を使用することができる。たとえば、UEは、最も小さいアップリンク参照信号リソースIDを有する送信ビームを使用してもよい。
【0158】
[00158]理解されるであろうが、障害を起こしたダウンリンク参照信号が経路損失参照のために使用される場合において最大送信電力を使用すること以外は、経路損失と空間QCLアップリンク参照信号の両方についてのオプションは同様である。
【0159】
[00159]ここで、近隣セルからの経路損失/空間送信QCL推定ダウンリンク参照信号の障害を回避するためのプロシージャを参照すると、取られ得るいくつかのステップがある。第一に、ロケーションサーバは、経路損失または空間送信ビーム決定を実施するために、近隣セルからのダウンリンク参照信号を用いてUEを構成することができる。第二に、UEは、アップリンク参照信号送信の経路損失または空間送信QCL推定のために使用されている、近隣セルからの任意のダウンリンク参照信号のRSRP、RSRQ、および/またはSINRを、周期的に報告することができる。代替として、ロケーションサーバは、どのダウンリンク参照信号に対してそのような報告が役立つかを構成することができる。これは、ロケーションサーバへの直接的な報告または基地局への報告を通じて達成され得、基地局は、次いで、(たとえば、Xnインターフェースを介して)近隣基地局へ、またはロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)へ、報告を中継する。第三に、RSRP/RSRQ/SINRが低い場合、ロケーションサーバは、ダウンリンク参照信号を積極的に再構成することができる。
【0160】
[00160]RSRP/RSRQ/SINRしきい値は、現在のダウンリンク参照信号が経路損失参照推定または空間QCL決定のために使用され得るかどうかを決定するために、使用され得る。
【0161】
[00161]図8は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法800を示す。一態様において、方法800は、UE(たとえば、本明細書において説明されるUEのいずれか)によって実施され得る。
【0162】
[00162]810において、UEは、(たとえば、RRC、LPP、および/またはロケーションサーバ、サービングセルもしくは他のそのようなエンティティからの他のシグナリングを介して)測位構成を受信し、測位構成は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用され得る、近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含む。一態様において、動作810は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0163】
[00163]820において、UEは、近隣セルから受信された第1のダウンリンク参照信号が障害を起こしたか否かを決定する。一態様において、動作820は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0164】
[00164]830において、第1のダウンリンク参照信号が障害を起こしたと決定することに応答して、UEは、近隣セルまたはUEについてのサービングセルから受信される第2のダウンリンク参照信号に基づいて、ダウンリンク経路損失を推定し、またはアップリンク空間送信ビームを決定する。一態様において、動作830は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0165】
[00165]840において、UEは、推定されたダウンリンク経路損失、決定されたアップリンク空間送信ビーム、または、これらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を送信する。一態様において、動作840は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0166】
[00166]図9は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法900を示す。一態様において、方法900は、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270)によって実施され得る。
【0167】
[00167]910において、ロケーションサーバは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するように、UE(たとえば、本明細書において説明されるUEのいずれか)を(たとえば、LPPを介して)構成する。一態様において、動作910は、ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリコンポーネント396、および/もしくは測位コンポーネント398によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0168】
[00168]920において、ロケーションサーバは、第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をUEから受信する。一態様において、動作920は、ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリコンポーネント396、および/もしくは測位コンポーネント398によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0169】
[00169]930において、第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、ロケーションサーバは、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる、近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するように、UEを構成する。一態様において、動作930は、ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリコンポーネント396、および/もしくは測位コンポーネント398によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0170】
[00170]図10は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法1000を示す。一態様において、方法1000は、UE(たとえば、本明細書において説明されるUEのいずれか)によって実施され得る。
【0171】
[00171]1010において、UEは、(たとえば、RRC、LPP、および/またはロケーションサーバ、サービングセル、もしくは他のそのようなエンティティからの他のシグナリングを介して)、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノード(たとえば、サービング基地局またはロケーションサーバ)から受信する。一態様において、動作1010は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0172】
[00172]1020において、UEは、第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告をネットワークノードに送る。一態様において、動作1020は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0173】
[00173]1030において、第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、UEは、(たとえば、RRC、LPP、および/またはロケーションサーバ、サービングセル、もしくは他のそのようなエンティティからの他のシグナリングを介して)、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信する。一態様において、動作1030は、WWAN送受信機310、処理システム332、メモリコンポーネント340、および/もしくは測位コンポーネント342によって実施され得、ならびにまたは、これらの全部が、この動作を実施するための手段と考えられ得る。
【0174】
[00174]当業者は、多様な異なる技術および技法のいずれかを使用して情報および信号が表され得ることを理解するであろう。たとえば、上記説明の全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁性粒子、光場もしくは光粒子、または、これらの任意の組合せによって表されてよい。
【0175】
[00175]さらに、当業者は、本明細書において開示されている態様に関連して説明される、様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または、両方の組合せとして実装されてよいことを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、一般にそれらの機能性の観点から上述されている。そのような機能性がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約条件に依存する。熟練した職人は、説明された機能性を特定の用途ごとに様々な手法で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきでない。
【0176】
[00176]本明細書において開示されている態様に関連して説明される、様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または、本明細書において説明される機能を実施するように設計された、これらの任意の組合せを用いて、実装または実施されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替案において、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアを併用する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または、任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0177】
[00177]本明細書において開示されている態様に関連して説明される方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、または、この2つの組合せにおいて、具体化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または、本技術分野において知られている任意の他の形式の記憶媒体に存在してもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替案において、記憶媒体は、プロセッサと一体であってもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在してよい。ASICは、ユーザ端末(たとえば、UE)に存在してよい。代替案において、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末においてディスクリート部品として存在してもよい。
【0178】
[00178]1つまたは複数の例示的な態様において、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または、これらの任意の組合せにおいて実装され得る。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されてもよく、または送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを担持もしくは記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に名付けられる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、撚線対、デジタル加入者線(DSL)、または無線技術、たとえば、赤外線、無線、およびマイクロ波などを使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔源から送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、撚線対、DSL、または無線技術、たとえば、赤外線、無線、およびマイクロ波は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書において使用されるように、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイディスクを含み、ただし、ディスク(disk)は、通常は、データを磁気的に再生し、一方で、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきものである。
【0179】
[00179]前述の開示は、本開示の例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、本開示の範囲から逸脱せずに、様々な変更および変形が本明細書において行われ得ることが留意されるべきである。本明細書において説明される本開示の態様による方法請求項の機能、ステップおよび/またはアクションは、いかなる特定の順序においても実施される必要はない。さらに、本開示の要素は、単数で説明または特許請求され得るが、単数に対する限定が明示的に述べられない限り、複数が想定される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
測位構成を受信することと、前記測位構成は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み、
前記近隣セルから受信された前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと、
前記決定に応答して、前記近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うことと、
前記推定されたダウンリンク経路損失、前記決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を送信することと、
を備える方法。
[C2]
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記サービングセルについてのマスタ情報ブロック(MIB)を得るために前記UEが使用する、前記サービングセルからの同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックである、C1に記載の方法。
[C3]
前記推定されたダウンリンク経路損失に基づいて前記アップリンク参照信号の送信電力を設定することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記決定されたアップリンク空間送信ビームに基づいて、前記近隣セルに向けられる送信ビームの空間ビーム方向を設定することをさらに備え、前記送信ビームが前記アップリンク参照信号を担持する、C1に記載の方法。
[C5]
前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が失敗したことを前記サービングセルまたはロケーションサーバに報告することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記UEは、前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定する、C1に記載の方法。
[C7]
前記しきい値は、前記UEに対して構成された参照信号受信電力(RSRP)しきい値を備える、C6に記載の方法。
[C8]
前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することに基づいて、前記第1のダウンリンク参照信号が失敗したことを示すシーケンス番号を、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プロシージャを介して前記サービングセルに送信することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C9]
前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を前記UEが行うのを可能にするように構成された代替および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を送信するよう前記サービングセルに要求することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C10]
前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を前記UEが行うのを可能にするように構成された代替および/またはセカンダリダウンリンク参照信号を送信するよう前記近隣セルに要求することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C11]
前記UEは前記要求を前記サービングセルに送る、C10に記載の方法。
[C12]
前記近隣セルからのダウンリンク参照信号のサブセットが失敗したことを報告するために部分的ビーム障害回復プロシージャを開始することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C13]
ダウンリンク参照信号の前記サブセットは、前記近隣セルからの1つよりも多いダウンリンク参照信号を備える、C12に記載の方法。
[C14]
前記UEは前記近隣セルから複数のダウンリンク参照信号を受信し、前記第1および第2のダウンリンク参照信号は前記複数のダウンリンク参照信号のうちの2つである、C1に記載の方法。
[C15]
前記第1のダウンリンク参照信号は、前記近隣セルとの通信に使用される第1のキャリア帯域幅部分についてのダウンリンク経路損失推定のために構成され、
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記近隣セルとの通信に使用される第2のキャリア帯域幅部分についてのダウンリンク経路損失推定のために構成された、
C14に記載の方法。
[C16]
前記第1のダウンリンク参照信号は、前記UEが前記近隣セルから受信する唯一のダウンリンク参照信号であり、
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記サービングセルから受信されるダウンリンク参照信号である、
C1に記載の方法。
[C17]
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記推定されるダウンリンク経路損失と前記決定されるアップリンク空間送信ビームとの両方に使用されるデフォルトダウンリンク参照信号である、C1に記載の方法。
[C18]
前記第2のダウンリンク参照信号は前記サービングセルからの送信ビーム上で受信される、C17に記載の方法。
[C19]
前記UEは、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定した後、および前記第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失を推定する前に、アップリンク参照信号を最大送信電力で送信する、C1に記載の方法。
[C20]
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記アップリンク空間送信ビームの決定を支援するように構成された、前記サービングセルからのセカンダリダウンリンク参照信号である、C1に記載の方法。
[C21]
前記第2のダウンリンク参照信号は、前記サービングセルについてのマスタ情報ブロック(MIB)を得るために前記UEが使用する、前記サービングセルからの同期信号(SS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックである、C1に記載の方法。
[C22]
ロケーションサーバによって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するようにユーザ機器(UE)を構成することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告を前記UEから受信することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる前記近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも受信するように前記UEを構成することと、
を備える方法。
[C23]
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質が前記しきい値未満であることは、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であることを示す、C22に記載の方法。
[C24]
前記ロケーションサーバは、前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質を示す前記報告を周期的に受信する、C22に記載の方法。
[C25]
ユーザ機器(UE)によって実施されるワイヤレス通信の方法であって、
ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定を行うために近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、ネットワークノードから受信することと、
前記第1のダウンリンク参照信号の信号品質を示す報告を前記ネットワークノードに送ることと、
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質がしきい値未満であることに基づいて、前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うために前記近隣セルまたはサービングセルからの第2のダウンリンク参照信号を少なくとも使用する構成を、前記ネットワークノードから受信することと、
を備える方法。
[C26]
前記ネットワークノードは前記UEのサービング基地局を備える、C25に記載の方法。
[C27]
前記ネットワークノードはロケーションサーバを備える、C25に記載の方法。
[C28]
前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質が前記しきい値未満であることは、前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であることを示す、C25に記載の方法。
[C29]
前記UEは、前記第1のダウンリンク参照信号の前記信号品質を示す前記報告を周期的に送る、C25に記載の方法。
[C30]
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つの送受信機と、
前記メモリおよび前記少なくとも1つの送受信機に通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの送受信機を介して測位構成を受信することと、前記測位構成は、ダウンリンク経路損失の推定またはアップリンク空間送信ビームの決定に使用されることになる近隣セルからの第1のダウンリンク参照信号の識別子を少なくとも含み、
前記近隣セルから受信された前記第1のダウンリンク参照信号が前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定に使用されることが不可能であると決定することと、
前記決定に応答して、前記近隣セルまたはサービングセルから受信された第2のダウンリンク参照信号に基づいて前記ダウンリンク経路損失の推定または前記アップリンク空間送信ビームの決定を行うことと、
前記推定されたダウンリンク経路損失、前記決定されたアップリンク空間送信ビーム、またはこれらの組合せに基づいて、測位のためのアップリンク参照信号を前記少なくとも1つの送受信機から送信させることと、
を行うように構成されたUE。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10