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特許7624895フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジング
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  • 特許-フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジング 図1
  • 特許-フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジング 図2
  • 特許-フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジング 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジング
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/21 20140101AFI20250124BHJP
【FI】
B23K26/21 P
B23K26/21 F
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021127962
(22)【出願日】2021-08-04
(65)【公開番号】P2023022894
(43)【公開日】2023-02-16
【審査請求日】2024-05-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】藤原 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】新明 康孝
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 道雄
(72)【発明者】
【氏名】今西 健太
【審査官】杉田 隼一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-155059(JP,A)
【文献】特開昭59-232690(JP,A)
【文献】実公平04-017851(JP,Y2)
【文献】特開2020-032445(JP,A)
【文献】米国特許第04263140(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、前記第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングの製造方法であって、
前記第2のハウジング部材の表面の周縁部に、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出する円環状のリブを形成する工程と、
前記第1のハウジング部材の前記開口を形成する端部と前記リブの先端部とを突き合わせ、該突き合わせた部分をレーザー溶接により接合する工程と、を含み、
前記リブを形成する工程が、前記第2のハウジング部材の表面のうち周縁部よりも内周側の領域に円環状の溝を形成することで、前記周縁部に沿って前記リブを形成することを含む、フィルターハウジングの製造方法。
【請求項2】
円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、前記第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングの製造方法であって、
前記第1のハウジング部材の直径と同じ直径を有する前記第2のハウジング部材を用意する工程と、
前記第2のハウジング部材の表面の周縁部に、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出し、かつ前記第1のハウジング部材の厚みと同じ厚みを有する円環状のリブを形成する工程と、
前記第1のハウジング部材の前記開口を形成する端部と前記リブの先端部とを突き合わせ、該突き合わせた部分をレーザー溶接により接合する工程と、を含む、フィルターハウジングの製造方法。
【請求項3】
前記リブを形成する工程が、前記第2のハウジング部材の表面のうち周縁部よりも内周側の領域に円環状の溝を形成することで、前記周縁部に沿って前記リブを形成することを含む、請求項に記載のフィルターハウジングの製造方法。
【請求項4】
前記リブを形成する工程が、前記第2のハウジング部材の表面のうち周縁部を除いた領域に円形の凹部を形成することで、前記周縁部に沿って前記リブを形成することを含む、請求項に記載のフィルターハウジングの製造方法。
【請求項5】
前記突き合わせた部分を接合する工程が、前記突き合わせた部分の外周側から該部分にレーザービームを照射し、前記突き合わせた部分の内周側に溶接ビードを形成することを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のフィルターハウジングの製造方法。
【請求項6】
前記金属はステンレス鋼である、請求項1から5のいずれか1項に記載のフィルターハウジングの製造方法。
【請求項7】
円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、前記第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングであって、
前記第2のハウジング部材が、該第2のハウジング部材の表面の周縁部に形成され、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出する円環状のリブを有し、
前記リブは、前記第2のハウジング部材の表面のうち周縁部よりも内周側の領域に形成された円環状のリブによって画定され、
前記第1のハウジング部材と前記第2のハウジング部材は、前記第1のハウジング部材の前記開口を形成する端部と前記リブの先端部とが突き合わされてレーザー溶接により接合されている、フィルターハウジング。
【請求項8】
円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、前記第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングであって、
前記第1のハウジング部材と前記第2のハウジング部材は、同じ直径を有し、
前記第2のハウジング部材が、該第2のハウジング部材の表面の周縁部に形成され、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出し、かつ前記第1のハウジング部材の厚みと同じ厚みを有する円環状のリブを有し、
前記第1のハウジング部材と前記第2のハウジング部材は、前記第1のハウジング部材の前記開口を形成する端部と前記リブの先端部とが突き合わされてレーザー溶接により接合されている、フィルターハウジング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
液体濾過用のフィルターハウジングとして、円筒状のハウジングの内部を上下に仕切るとともに、上側の空間に収容される複数の細長い筒状のフィルターカートリッジを支持する円板状の仕切部材を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなフィルターハウジングは、一般にステンレス鋼などの金属製であり、仕切部材は、フィルターハウジングを構成する円筒状または半球状のハウジング部材の開口端に溶接により接合されている。このときの溶接方法として、従来からTIG溶接が広く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-087718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、TIG溶接では、エネルギー密度が低く、一度の溶接で溶接面の裏側(フィルターハウジングの内周側)まで溶け込ませることが難しいため、そこに形成される隙間に液体が入り込み、隙間腐食が発生するおそれがある。これに対し、十分な溶け込みを確保するために裏側からも溶接を行おうとすると、入熱量が大きくなってしまい、耐食性の低下や応力腐食割れの原因となる鋭敏化が発生してしまう。一方で、TIG溶接よりもエネルギー密度の高い他の溶接方法を用いることも考えられるが、TIG溶接の代わりに単に他の溶接方法を用いただけでは、必ずしも良好な溶け込みを得ることはできず、何らかの製作上または設計上の工夫が必要になる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、溶接部の信頼性を向上させるフィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジングを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明のフィルターハウジングの製造方法は、円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングの製造方法であって、一態様では、第2のハウジング部材の表面の周縁部に、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出する円環状のリブを形成する工程と、第1のハウジング部材の開口を形成する端部とリブの先端部とを突き合わせ、突き合わせた部分をレーザー溶接により接合する工程と、を含み、リブを形成する工程が、第2のハウジング部材の表面のうち周縁部よりも内周側の領域に円環状の溝を形成することで、周縁部に沿ってリブを形成することを含み、他の態様では、第1のハウジング部材の直径と同じ直径を有する第2のハウジング部材を用意する工程と、第2のハウジング部材の表面の周縁部に、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出し、かつ第1のハウジング部材の厚みと同じ厚みを有する円環状のリブを形成する工程と、第1のハウジング部材の開口を形成する端部とリブの先端部とを突き合わせ、突き合わせた部分をレーザー溶接により接合する工程と、を含んでいる。
【0007】
また、本発明のフィルターハウジングは、円筒状または半球状の第1のハウジング部材と、第1のハウジング部材の開口を閉塞する円板状の第2のハウジング部材とを有する金属製のフィルターハウジングであって、一態様では、第2のハウジング部材が、第2のハウジング部材の表面の周縁部に形成され、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出する円環状のリブを有し、リブは、第2のハウジング部材の表面のうち周縁部よりも内周側の領域に形成された円環状のリブによって画定され、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材は、第1のハウジング部材の開口を形成する端部とリブの先端部とが突き合わされてレーザー溶接により接合され、他の態様では、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材は、同じ直径を有し、第2のハウジング部材が、第2のハウジング部材の表面の周縁部に形成され、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向に突出し、かつ第1のハウジング部材の厚みと同じ厚みを有する円環状のリブを有し、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材は、第1のハウジング部材の開口を形成する端部とリブの先端部とが突き合わされてレーザー溶接により接合されている。
【0008】
このようなフィルターハウジングの製造方法およびフィルターハウジングによれば、第2のハウジング部材に円環状のリブを形成することで、第1のハウジング部材との溶接にレーザー溶接による突き合わせ溶接を用いることが可能になる。その結果、より少ない入熱量でも十分な溶け込み量を確保することができ、鋭敏化の発生を抑えた良好な溶接部を形成することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上、本発明によれば、溶接部の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態に係るフィルターハウジングの概略断面図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る目板の製造方法の各工程を示す断面図である。
図3】本発明の第2の実施形態に係るフィルターハウジングの概略拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係るフィルターハウジングの構成について説明する。図1は、本実施形態のフィルターハウジングの概略断面図である。
【0013】
フィルターハウジング10は、複数の細長い筒状のフィルターカートリッジ(図示せず)を内部に収容する金属製の円筒容器であり、上部ハウジング1と下部ハウジング2を有している。上部ハウジング1は、下端が開口する円筒状に形成され、その開口の周縁部にフェルール部11を有している。フェルール部11は、上部ハウジング1の後述する上部胴体12に溶接により接合されている。下部ハウジング2は、上端が開口する円筒状に形成され、その開口の周縁部にフェルール部21を有している。フェルール部21は、下部ハウジング2の後述する下部胴体22に溶接により接合されている。上部ハウジング1と下部ハウジング2は、Oリング(図示せず)を挟み込んだフェルール部11,21をクランプバンド3で締め付けることで、互いに着脱可能に固定されている。フィルターハウジング10を構成する金属材料としては、特に限定されないが、耐圧性や機械的強度の観点から、ステンレス鋼が好適に用いられる。
【0014】
上部ハウジング1は、両端が開口する円筒状の上部胴体12と、半球状の上部鏡板13とから構成されている。上部鏡板13は、上部胴体12の上端側の開口を閉塞するように、上部胴体12に溶接により接合されている。また、上部ハウジング1の両側面には、下部ハウジング2に対する固定を解除したときに上部ハウジング1を掴んで移動させるためのハンドル14が取り付けられている。
【0015】
下部ハウジング2は、両端が開口する円筒状の下部胴体22と、半球状の下部鏡板23と、円板状の目板24とから構成されている。目板24は、下部胴体22の下端側の開口と下部鏡板23の開口をそれぞれ閉塞するように、換言すると、その周縁部が下部ハウジング2の側壁の一部を構成するように、下部胴体22と下部鏡板23との間に溶接により接合されている。これにより、フィルターハウジング10の内部は、フィルターカートリッジを収容し、被処理液が流入する上部空間4と、フィルターカートリッジで濾過された処理液が流入する下部空間5とに上下に仕切られることになる。また、下部ハウジング2の側部には、上部空間4に連通して被処理液を上部空間4に供給する入口管25が取り付けられ、下部ハウジング2の下部には、下部空間5に連通して処理液を外部に排出する出口管26が取り付けられている。
【0016】
本実施形態では、目板24と下部胴体22との溶接にレーザー溶接が用いられ、同じく目板24と下部鏡板23との溶接にもレーザー溶接が用いられる。以下、図2を参照して、本実施形態のフィルターハウジングの製造方法のうち、この溶接方法について説明する。図2(a)から図2(d)は、本実施形態の目板の溶接方法の各工程を示す断面図であり、図1の円Aで囲まれた領域に対応する拡大図である。
【0017】
まず、図2(a)に示すように、目板24となる円板部材30を用意し、具体的には、下部胴体22および下部鏡板23の直径と同じ直径を有する円板部材30を用意する。なお、円板部材30の厚みは、目板24となってフィルターハウジング10に設置されたときにフィルターカートリッジに作用する一次側と二次側との圧力差(上部空間4と下部空間5との圧力差)に耐え得る厚みと、後述するリブ33,34の高さとを合わせた厚みを有する限り、特に限定されない。
【0018】
次に、円板部材30に、フィルターカートリッジを支持する複数の貫通孔(図示せず)などを形成する。そして、円板部材30の両面31,32の周縁部に、図2(b)に示すように、軸方向に突出する円環状のリブ33,34を形成する。具体的には、円板部材30の上面31のうち、下部胴体22の厚みと同じ幅の周縁部を除いた領域に、円形の凹部35を形成する。これにより、円形部材30の上面31の周縁部に沿って、下部胴体22の厚みと同じ厚みを有する上面リブ33が形成される。また、円板部材30の下面32のうち、下部鏡板23の厚みと同じ幅の周縁部を除いた領域にも、円形の凹部36を形成する。これにより、円形部材30の下面32の周縁部に沿って、下部鏡板23の厚みと同じ厚みを有する下面リブ34が形成される。こうして、目板24が完成する。
【0019】
次に、図2(c)に示すように、下部胴体22の下端部(下端側の開口を形成する端部)22aと目板24の上面リブ33の先端部33aとを突き合わせ、突き合わせた部分22a,33aをレーザー溶接により接合する。具体的には、突き合わせた部分22a,33aにその外周側からレーザービームを照射し、当該部分を溶融させて一体化させる。こうして、図2(d)に示すように、下部胴体22と目板24の上面リブ33との間に、両者がレーザー溶接により接合された溶接部27が形成される。
【0020】
同様に、図2(c)に示すように、下部鏡板23の上端部(開口を形成する端部)23aと目板24の下面リブ34の先端部34aとを突き合わせ、突き合わせた部分23a,34aをレーザー溶接により接合する。具体的には、突き合わせた部分23a,34aにその外周側からレーザービームを照射し、当該部分を溶融させて一体化させる。こうして、図2(d)に示すように、下部鏡板23と目板24の下面リブ34との間にも、両者がレーザー溶接により接合された溶接部28が形成される。
【0021】
このように、本実施形態では、目板24に円環状の上面リブ33を形成することで、下部胴体22との溶接にレーザー溶接による突き合わせ溶接を用いることが可能になる。同様に、目板24に円環状の下面リブ34を形成することで、下部鏡板23との溶接にもレーザー溶接による突き合わせ溶接を用いることが可能になる。レーザー溶接は、例えばTIG溶接に比べて、エネルギー密度が高く、レーザービームを母材の表面側から裏面側に貫通させながら溶接を行うことができる溶接法である。そのため、本実施形態では、従来のTIG溶接では実現できなかった、それぞれ一度の溶接で溶接部27,28の内周側に溶接ビード27a,28aが形成される裏波溶接が可能になり、したがって、裏側(内周側)からの溶接作業が不要になる。その結果、より少ない入熱量でも十分な溶け込み量を確保することができ、鋭敏化の発生を抑えた良好な溶接部27,28を形成することができる。
【0022】
上述したレーザー溶接に使用するレーザーの種類に特に制限はないが、照射位置や照射角度の自由度が高く、適切な位置に適切な角度でレーザービームを照射することができる点で、ファイバーレーザーを用いることが好ましい。なお、エネルギー密度が高い溶接法(すなわち、高エネルギービーム溶接法)としては、レーザー溶接の他、電子ビーム溶接も考えられる。ただし、大気中での溶接が可能であることからコスト的に有利であり、本実施形態のフィルターハウジングのように比較的大型の部材の溶接にも適している点で、レーザー溶接を用いることが好ましい。
【0023】
なお、本実施形態では、目板24と胴体22,23との溶接に加えて、フェルール部11と上部胴体12との溶接やフェルール部21と下部胴体22との溶接、上部胴体12と上部鏡板13との溶接にも、レーザー溶接を用いることが好ましい。これにより、これらの溶接に対して同じ溶接装置を用いることができ、その結果、製造工程を効率化してコスト削減を図ることができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図3を参照して、本発明の第2の実施形態に係るフィルターハウジングの構成について説明する。図3は、本実施形態のフィルターハウジングの概略拡大断面図であり、図2に対応する図である。
【0025】
下部胴体22や下部鏡板23とのレーザー溶接による突き合わせ溶接を実現するには、目板24の周縁部が、少なくとも内周側に隣接する領域よりも軸方向(上下方向)に突出していればよい。したがって、第1の実施形態では、円板部材30の両面31,32のうち周縁部を除いた全ての領域を切削して円形の凹部35,36を形成することで、目板24に円環状のリブ33,34を形成しているが、リブ33,34の形成方法はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態のように、周縁部よりも内周側の領域のみを円環状に切削した溝37,38を形成することで、目板24に円環状のリブ33,34を形成してもよい。これにより、本実施形態では、円板部材30の両面31,32のうち周縁部を除いた全ての領域を切削する第1の実施形態に比べて、切削量が少なくなるだけでなく、用意する円板部材30の厚み自体もより薄くできるため、製造コストを削減することができる。なお、溝37,38の幅は、目板24のうち溝37,38よりも内周側の領域にレーザービームの影響が及ばなければ、任意の幅であってもよい。本実施形態のその他の構成や製造方法(溶接方法)は第1の実施形態と同様であり、それにより得られる効果も、第1の実施形態と同様である。
【符号の説明】
【0026】
1 上部ハウジング
2 下部ハウジング
3 クランプバンド
4 上部空間
5 下部空間
10 フィルターハウジング
11,21 フェルール部
12 上部胴体
13 上部鏡板
14 ハンドル
22 下部胴体(第1のハウジング部材)
22a 下端部
23 下部鏡板(第1のハウジング部材)
23a 上端部
24 目板(第2のハウジング部材)
25 入口管
26 出口管
27,28 溶接部
27a,28a 溶接ビード
30 円板部材
31 上面
32 下面
33 上面リブ
34 下面リブ
33a,34a 先端部
35,36 凹部
37,38 溝
図1
図2
図3