(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】自動保管および回収システム内の標的保管位置へのオペレータアクセスを提供する方法および関連付けられたシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20250124BHJP
B61D 47/00 20060101ALN20250124BHJP
B61B 13/00 20060101ALN20250124BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B61D47/00 A
B61B13/00 K
B61B13/00 V
(21)【出願番号】P 2022513497
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(86)【国際出願番号】 EP2020073453
(87)【国際公開番号】W WO2021043597
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-06-02
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(73)【特許権者】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フィエルドハイム, イヴァル
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/081092(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108646762(CN,A)
【文献】特開2014-080296(JP,A)
【文献】特開2009-120380(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0240517(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
B61D 47/00
B61B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システム(1)内の標的保管位置(400、401)へのオペレータアクセスを提供する方法であって、
前記自動保管および回収システム(1)は、複数のコンテナ荷役車両(200、300)を誘導するためのレールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組(110)と、前記水平面(P)内に配置された前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組(111)とを備え、前記レールの第1および第2の組(110、111)は、複数の隣接したグリッドセル(122)を備えている前記水平面(P)内のグリッドパターンを形成し、各グリッドセル(122)は、前記レールの第1の組(110)の近隣レール(110a、110b)の対および前記レールの第2の組(111)の近隣レール(111a、111b)の対によって画定されるグリッド開口部(115)を備え、
前記自動保管および回収システム(1)は、前記レールシステム(108)の下の保管容積(500)をさらに備え、前記保管容積(500)は、保管コンテナ(106)を保管するための保管カラムを備え、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管容積(500)内の保管コンテナのスタック(107)から保管コンテナ(106)を回収するように動作可能であり、
前記方法は、
少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)を割り振り、前記保管容積(500)の側縁または上部表面における位置と前記標的保管位置(400、401)との間の第1の経路(900)に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)に命令するようにマスタ制御システム(800)を動作させるステップを含み、
オペレータは、前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)が前記第1の経路に沿って前記保管コンテナ(106)を除去すると、前記第1の経路(900)を通って前記標的保管位置にアクセス可能である、方法。
【請求項2】
前記方法は、標的保管位置を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の経路は、前記標的保管位置を取り囲むループ経路(901)であり、前記マスタ制御システム(800)は、前記ループ経路(901)に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両に命令する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、前記自動保管および回収システム(1)内の火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所に関する情報を収集および評価すること
と、前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記標的保管位置を決定することとを含み、前記情報を収集することは、
前記レールシステム(108)上の複数の遠隔動作車両(200、300)を動作させるステップであって、前記遠隔動作車両(200、300)の各々は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイス(150)を具備し、前記検出デバイス(150)は、情報を収集した前記検出デバイス(150)を運搬する前記コンテナ荷役車両内の通信手段を介して、前記検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成されている、ステップと、
前記マスタ制御システムを利用し、前記検出デバイス(150)のうちのいずれかからの任意のデータを処理し、前記マスタ制御システム(800)を使用し、前記火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所の情報を提供するステップと、
前記マスタ制御システムを利用し、保管コンテナを除去し、前記第1の経路(900)を生成すべき場所を決定するステップと
を含む、請求項
2-3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記遠隔動作車両(200’)のうちのいずれかが火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す場合、前記方法は、
火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す前記遠隔動作車両(200’、200’’)の位置の近傍のセルまで移動するための別の遠隔動作車両(200’’’)を割り振るステップであって、前記別の遠隔動作車両(200’’’)は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイス(150)を有している、ステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’)から、前記検出デバイスからの前記データを処理するステップと
をさらに含み、
前記マスタ制御システム(800)は、前記検出デバイスからの前記情報の処理に基づいて、前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出
の源(400)の場所に関する合理的推測が与えられることが可能かどうかを決定する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記マスタ制御システム(800)が前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出
の源(400)の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、前記マスタ制御システム(800)を利用し、少なくとも3つの検出デバイスからの情報を比較することによって、三角形配置(TA)の形態において前記火災、噴煙、煙、または熱放出
の源(400)の前記位置を決定するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記マスタ制御システム(800)が前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出
の源(400)の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、前記マスタ制御システム(800)を利用し、少なくとも4つの検出デバイスからの情報を比較することによって、四角形のポリゴン配置(PA)の形態において前記火災、噴煙、煙、または熱放出
の源(400)の前記位置を決定するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、前記保管容積(500)の側縁における位置と前記標的保管位置との間の第2の経路に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両に命令するようにマスタ制御システム(800)を動作させるステップを含み、
前記第2の経路は、前記第1の経路と異なり、オペレータは、
前記第1および/または第2の経路のうちのいずれかを通って前記標的保管位置にアクセス可能である、請求項1-7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記第2の経路は、前記第1の経路と異なる前記保管容積(500)の側縁から生成されるか、または、前記第2の経路は、前記第
1の経路と同
じ前記保管容積(500)の側縁から生成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記経路から前記保管コンテナを移動させるべき場所を決定するステップと、
利用可能な位置が位置する場所に基づいて、前記保管コンテナを前記利用可能な位置のうちの1つに移動させるように前記コンテナ荷役車両(200’、200’’、200’’’)に命令するステップと
をさらに含む、請求項1-9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記利用可能な位置は、空の保管位置、または
保管グリッドのポート
カラムにおける位置である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、保管カラム内のリフト不可能な保管コンテナ(401)へのアクセスを提供し、前記標的保管位置を決定するステップは、
コンテナ荷役車両から、前記標的保管位置における保管コンテナがリフト不可能であることを示す情報を受信するステップと、
オペレータが前記リフト不可能な保管コンテナ(401)にアクセス可能であるように、前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記保管容積
の縁における前記位置と、前記リフト不可能な保管コンテナ(401)が位置している前記標的保管位置との間の前記第1の経路(900)に沿って、保管コンテナを除去するステップと
を含む、請求項1-11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記標的保管位置は、検査、保守、または修復を必要とする
前記グリッド内の場所への要求されるアクセスに基づいて決定される、請求項1-12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
自動保管および回収システム(1)であって、前記自動保管および回収システム(1)は、
複数のコンテナ荷役車両(200、300)を誘導するためのレールシステム(108)であって、前記レールシステム(108)は、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組(110)と、前記水平面(P)内に配置された前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組(111)とを備え、前記レールの第1および第2の組(110、111)は、複数の隣接したグリッドセル(122)を備えている前記水平面(P)内のグリッドパターンを形成し、各グリッドセル(122)は、前記レールの第1の組(110)の近隣レール(110a、110b)の対および前記レールの第2の組(111)の近隣レール(111a、111b)の対によって画定されるグリッド開口部(115)を備えている、レールシステム(108)と、
前記レールシステム(108)の下にある保管容積(500)であって、前記保管容積(500)は、保管コンテナ(106)を保管するための保管カラムを備え、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管容積(500)内の保管コンテナのスタック(107)から保管コンテナ(106)を回収するように動作可能である、保管容積(500)と、
前記レールシステム(108)上で動作可能である少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)であって、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管カラムから輸送機構の最下レベルの上方の位置に保管コンテナを積み込むためのリフトアセンブリを備え、前記リフトアセンブリは、保管コンテナに接続可能であるリフトフレームを備え、前記リフトフレームは、前記保管カラム内の位置から前記レールシステム(108)の上方の位置に前記保管コンテナ(106)を持ち上げ、降下させるように構成されている、少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)と、
マスタ制御システム(800)と
を備え、
前記マスタ制御システム(800)は、前記コンテナ荷役車両(200、300)のうちの少なくとも1つを割り振り、前記保管容積(500)の側縁または上部表面における位置と前記保管容積(500)内の標的保管位置(400、401)との間の第1の経路(900)に沿って保管コンテナを除去するように前記コンテナ荷役車両(200、300)のうちの前記少なくとも1つに命令するように構成され、
前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両が前記第1の経路(900)に沿って前記保管コンテナを除去すると、オペレータは、前記第1の経路(900)を通って前記標的保管位置(400、401)にアクセス可能である、自動保管および回収システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
図1Aおよび1Cは、骨格構造100を伴う典型的な従来技術自動保管および回収システム1を開示する。
図1Bおよび1Dは、それぞれ、
図1Aおよび1Cに開示されるシステム1上で動作する従来技術コンテナ荷役車両200、300を開示する。
【0002】
骨格構造100は、複数の直立部材102と、随意に、直立部材102を支持する、複数の水平部材103とを備えている。部材102、103は、典型的に、金属、例えば、押し出しアルミニウムプロファイルから成り得る。
【0003】
骨格構造100は、列に配置された保管カラム105を備えている保管グリッド104を画定し、保管カラム107において、ビンとしても公知である保管コンテナ106の保管カラム105が、互いの上にスタックされ、スタック107を形成する。
【0004】
各保管コンテナ106は、典型的に、複数の製品アイテム(図示せず)を保持し得、保管コンテナ106内の製品アイテムは、同一であり得るか、または、用途に応じて異なる製品タイプであり得る。
【0005】
保管グリッド104は、スタック107内の保管コンテナ106の水平移動を防止し、保管コンテナ106の垂直移動を誘導するが、通常は、スタックされると、保管コンテナ106を別様に支持することはない。
【0006】
自動保管および回収システム1は、保管グリッド104の上部を横断してグリッドパターンにおいて配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上では、(
図1Bおよび1Dに例示されるような)複数のコンテナ荷役車両200、300が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるように動作させられ、保管カラム105より上で保管コンテナ106を輸送するようにも動作させられる。グリッドパターンを成すグリッドセル122のうちの1つの水平範囲が、
図1Aおよび1Cにおいて太線によってマーキングされている。
【0007】
各グリッドセル122は、典型的に、30~150cmの間隔内にある幅と、典型的に、50~200cmの間隔内にある長さとを有する。各グリッド開口部115は、レール110、111の水平範囲に起因して、それぞれ、典型的に、グリッドセル122の幅および長さより2~10cm下回る幅と、長さとを有する。
【0008】
レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断する第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するように配置された平行レールの第1の組110と、第1の方向Xに対して直角である第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両200、300の移動を誘導するためのレールの第1の組110に対して直角に配置された平行レールの第2の組111とを備えている。このように、レールシステム108は、コンテナ荷役車両200、300が保管カラム105の上方で、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面において側方に移動し得るグリッドカラムを画定する。
【0009】
各従来技術コンテナ荷役車両200、300は、車体と、4つの車輪の第1の組が、コンテナ荷役車両200、300のX方向における側方移動を可能にし、残りの4つの車輪の第2の組が、Y方向における側方移動を可能にする8つの車輪の車輪配置201、301とを備えている。車輪配置内の車輪の一方または両方の組は、持ち上げられ、降下させられることができ、それによって、車輪の第1の組および/または車輪の第2の組は、どの時点においてもレールのそれぞれの組110、111と係合され得る。
【0010】
各従来技術コンテナ荷役車両200、300はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることおよび保管コンテナ106をその中に降下させることのための昇降デバイス(図示せず)も備えている。昇降デバイスは、車両200、300に対する把持/係合デバイスの位置が第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、保管コンテナ106に係合するように適合され、把持/係合デバイスが車両200、300から降下させられ得る1つ以上の把持/係合デバイス(図示せず)を備えている。
【0011】
従来のように、この用途の目的のためにも、Z=1は、保管グリッド104の最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等。
図1Aおよび1Cに開示される例示的な従来技術保管グリッド104では、Z=8は、保管グリッド104の最下底部層を識別する。その結果、例として、
図1Aおよび1Dに示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1Aにおいて106’として識別される保管コンテナは、グリッド場所またはセルX=10、Y=2、Z=3を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両101は、層Z=0内を進行すると言え得、各グリッドカラムは、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0012】
各コンテナ荷役車両200は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取り、収容するための保管コンパートメントまたは空間(図示せず)を備えている。保管空間は、例えば、第WO2014/090684A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、車体内の中心に配置される空間を受け取るコンテナを備え得る。
【0013】
代替として、コンテナ荷役車両300は、第NO317366号(その内容も、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、片持ち梁構築物を有し得る。
【0014】
コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2015/193278A1号(特許文献1)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、占有面積、すなわち、XおよびY方向におけるある範囲を有し得、それは、概して、グリッドセル122の横範囲、すなわち、グリッドセル122のXおよびY方向における範囲に等しい。本明細書において使用される用語「横」は、「水平」を意味し得る。
【0015】
代替として、コンテナ荷役車両200は、例えば、第WO2014/090684A1号(特許文献2)に開示されているように、グリッドカラムの横範囲(それによって画定される横面積)より大きい、占有面積を有し得る。
【0016】
レールシステム108は、
図2Aに示されるように、単一レール(また、単一軌道とも示される)システムであり得る。代替として、レールシステム108は、
図2Bに示されるように、二重レール(また、二重軌道とも示される)システムであり、したがって、概して、グリッドカラム112によって画定される横面積に対応する占有面積を有するコンテナ荷役車両200が、別のコンテナ荷役車両200が、その列に近隣するグリッドカラムの上方に位置付けられている場合でも、グリッドカラムの列に沿って進行することを可能にし得る。単一レールシステムおよび二重レールシステムの両方、または単一レールシステム108における単一レール配置と、二重レール配置とを備えている組み合わせが、複数の長方形と均一なグリッド場所またはグリッドセル122とを備えているグリッドパターンを水平面P内に形成し、各グリッドセル122は、第1のレール110のレール110a、110bの対およびレールの第2の組111のレール111a、111bの対によって範囲を定められたグリッド開口部115を備えている。
図2Bでは、グリッドセル122は、破線が付けられたボックスによって示される。例えば、アルミニウムから成るレールベースのシステムの区分は、レールであり、そのレールの上側表面上に車両の車輪が走行する一対の軌道が、存在する。しかしながら、区分は、各々が軌道を伴う別個のレールであり得る。
【0017】
その結果、レール110aおよび110bが、X方向において伸びるグリッドセルの平行な列を画定する対のレールを形成し、レール111aおよび111bが、Y方向において伸びるグリッドセルの平行な列を画定する対のレールを形成する。同様に、送達レールシステム50上において、レール51aおよび51bが、X方向において伸びるグリッドセルの平行な列を画定する対のレールを形成し、レール52aおよび52bが、Y方向において伸びるグリッドセルの平行な列を画定する対のレールを形成する。
【0018】
図2Cに示されるように、各グリッドセル122は、典型的に、30~150cmの間隔内にある幅W
cと、典型的に、50~200cmの間隔内にあるL
cとを有する。各グリッド開口部115は、典型的に、グリッドセル122の幅W
cおよび長さL
cより2~10cm下回る幅W
oと、長さL
oとを有する。
【0019】
XおよびY方向において、近隣するグリッドセルが、それらの間に空間が存在しないように、互いに接触して配置される。
【0020】
保管グリッド104では、グリッドカラムの大部分が、保管カラム105であり、すなわち、保管コンテナ106がスタック107内に保管されるグリッドカラム105である。しかしながら、保管グリッド104は、保管コンテナ106を保管するために通常使用されないが、コンテナ荷役車両200、300が保管コンテナ106を積み降ろし得る、および/または積み込み得る場所を含む少なくとも1つのグリッドカラムを有し、それによって、保管コンテナ106は、保管コンテナ106が保管グリッド104の外側からアクセスされるか、または、保管グリッド104も内外に移送され得る第2の場所(図示せず)に輸送され得る。当技術分野では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するグリッドカラムは、「ポートカラム」または「送達カラム」119、120と称され得る。コンテナ荷役車両200、300が動作するレールシステム108の積み降ろしおよび積み込みポートは、「送達カラム(119、120)の上側ポート」と称される。一方、送達カラムの反対端部は、「送達カラムの下側ポート」と称される。
【0021】
図1Aおよび1Cの保管グリッド104は、2つの送達カラム119および120を備えている。第1の送達カラム119は、例えば、コンテナ荷役車両200、300が、送達カラム119を通してさらにアクセスステーションまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を積み降ろし得る専用の積み降ろしポートを備え得、第2の送達カラム120は、コンテナ荷役車両200、300が、送達カラム120を通してアクセスステーションまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る専用の積み込みポートを備え得る。第1および第2の送達カラムのポートの各々は、保管コンテナの積み込みおよび積み降ろしの両方のために好適なポートを備え得る。
【0022】
第2の場所は、典型的に、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられるピッキングステーションまたは備蓄ステーションであり得る。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションにおいて、保管コンテナ106は、通常、決して自動保管および回収システム1から除去されないが、アクセスされると、保管グリッド104の中に戻される。保管グリッド104の内外への保管コンテナの移送のために、送達カラムにおいて、下側ポートも、提供され、そのような下側ポートは、例えば、保管コンテナ106を別の保管設備に(例えば、別の保管グリッドに)、直接、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するためのものである。
【0023】
自動保管および回収システム1を監視および制御する(例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両200、300が、互いに衝突することなく、所望の時間において所望の場所に送達され得るように、保管グリッド104内のそれぞれの保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両200、300の移動を監視および制御する)ために、自動保管および回収システム1は、保管コンテナ106を追跡するために、典型的にはコンピュータ化され、典型的にはデータベースを備えている制御システム(図示せず)を備えている。
【0024】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、送達カラムの下側ポートとアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために、採用され得る。
【0025】
送達カラムの下側ポートとアクセスステーションとが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナをポートとアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための昇降デバイスを備え得る。
【0026】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(特許文献3)(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されているように、保管コンテナを異なるグリッド間で移送するように配置され得る。
【0027】
さらに、第WO2016/198467A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、送達カラムと、オペレータが保管コンテナにアクセス可能である作業ステーションとの間で保管コンテナを輸送するためのコンベヤベルト(第WO2016/198467A1号の
図5aおよび5b)と、フレーム搭載レール(第WO2016/198467A1号の
図6aおよび6b)とを有する、従来技術アクセスシステムのある例を開示する。
【0028】
図1Aに開示される保管グリッド104内に保管される保管コンテナ106がアクセスされるべき場合、コンテナ荷役車両200、300のうちの1つが、標的保管コンテナ106を保管グリッド104内のその位置から回収し、それを送達カラム119に、またはそれを通して輸送するように命令される。この動作は、コンテナ荷役車両200、300を標的保管コンテナ106が位置付けられる保管カラム105の上方のグリッド場所に移動させることと、コンテナ荷役車両の昇降デバイス16を使用して、保管カラム105から保管コンテナ106を回収することと、保管コンテナ106を送達カラム119に輸送することとを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深部に位置する場合、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナが標的保管コンテナ106の上方に位置付けられる場合、この動作は、標的保管コンテナ106を保管カラム105から持ち上げることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させることも伴う。時として、当技術分野において「発掘」と称される、このステップは、送達カラムに標的保管コンテナ106を輸送するために、続いて使用される同じコンテナ荷役車両200、300を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両200、300を用いて実施され得る。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、特に、保管カラム105から保管コンテナ106を一時的に除去するタスクに専用であるコンテナ荷役車両200、300を有し得る。標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラム105に再配置され得る。
【0029】
保管コンテナ106が、保管グリッド104内に保管されるべきとき、コンテナ荷役車両200、300のうちの1つが、送達カラム120から保管コンテナ106を積み込み、それを、それが保管されるべき保管カラム105の上方のグリッド場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられた任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ荷役車両200、300は、所望の位置に保管コンテナ106を位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下させられるか、または、他の保管カラムに再配置され得る。
【0030】
散水器システムが、見たところではグリッド内の火災を消火した後、消火隊員が、火災が実際に消火されていることを検証するためにグリッドに十分にアクセスできないことが、従来技術システムの問題である。
【0031】
本発明の1つの目的は、したがって、自動保管および回収システム内の標的保管位置の目視検査の可能性を提供する解決策を消火隊員に提供することである。
【0032】
概して、本発明の目的は、グリッド内の位置への手動(すなわち、オペレータ)のアクセスを提供する方法を提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【文献】国際出願第2015/193278号
【文献】国際出願第2014/090684号
【文献】国際出願第2014/075937号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明は、独立請求項に記載され、従属請求項は、本発明の代替物を説明する。
【0035】
自動保管および回収システム内の標的保管位置へのオペレータアクセスを提供する方法が、説明され、自動保管および回収システムは、複数のコンテナ荷役車両を誘導するためのレールシステムを備え、レールシステムは、水平面内に配置され、第1の方向において延びている平行レールの第1の組と、水平面内に配置され、第1の方向に対して直交する第2の方向において延びている平行レールの第2の組とを備え、レールの第1および第2の組は、水平面内に、複数の隣接したグリッドセルを備えているグリッドパターンを形成し、各グリッドセルは、レールの第1の組の近隣レールの対およびレールの第2の組の近隣レールの対によって画定されるグリッド開口部を備え、自動保管および回収システムは、レールシステムの下の保管容積をさらに備え、保管容積は、保管コンテナを保管するための保管カラムを備え、コンテナ荷役車両は、保管容積内の保管コンテナのスタックから保管コンテナを回収するように動作可能であり、方法は、少なくとも1つのコンテナ荷役車両が第1の経路に沿って保管コンテナを除去すると、オペレータが、第1の経路を通って標的保管位置にアクセス可能であるように、少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、それに、保管容積の側縁または上部表面における位置と標的保管位置との間の第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するように命令するようにマスタ制御システムを動作させるステップを含む。
【0036】
方法は、したがって、コンテナ荷役車両が、マスタ制御システムからの命令に従い、保管コンテナを除去し、第1の経路を作製するステップを含む。
【0037】
保管容積の側縁または上部表面における位置と標的保管位置との間の保管カラムの全ての中の保管コンテナの全てがコンテナ荷役車両によって除去されると、第1の経路が、作製される。
【0038】
マスタ制御システムは、レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両を追跡する。
【0039】
具体的な標的保管位置へのアクセスは、グリッドを修復すること、グリッド内のリフト不可能な保管コンテナを緩めること、または解放すること等のために、火災が生じた後に目視検査を提供することが、望ましくあり得る。アクセスは、レールシステムの上方から(すなわち、保管容積の上部表面から)標的保管位置が存在する保管カラムの中への下方のものまたは近隣の保管カラムから標的保管位置が存在する保管カラムへのものであることができる。
【0040】
保管コンテナは、少なくとも第1の経路を提供するために、コンテナ荷役車両によって除去され、または取り除かれ、自動保管および回収システム内の任意の利用可能な位置または自動保管および回収システムの外側における位置に移動され得る。利用可能な位置は、保管容積内の空の保管位置またはポートにおける位置であり得る。第1の場合、除去された保管コンテナは、グリッド内の任意の場所における保管カラム内の使用されていない保管位置に拡散され得る。あるエリアが、そのような除去された保管コンテナを受け取るために取っておかれ得、そのエリアは、防火障壁内に取り囲まれ得る。該保管コンテナをポートに移動させることの利点は、保管コンテナの目視検査が、実施され得ること、および保管コンテナ内に保管されるアイテムへの任意の損傷または煙損傷が、識別され得ることである。代替として、保管システムの専用のエリアが、大量の除去された保管コンテナを受け取るための空き容量を有し得る。
【0041】
方法は、マスタ制御システムが、少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、それに、第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するように命令するステップに先立って、標的保管位置を決定するステップをさらに含み得る。標的保管位置は、保管カラム、保管カラムの組であり得るか、または、保管カラムまたは保管カラムの組内の1つ以上の特定のレベルであり得る。
【0042】
第1の経路は、標的保管位置を取り囲むループ経路であり得、マスタ制御システムは、少なくとも1つのコンテナ荷役車両に、ループ経路に沿って、保管コンテナを除去する(好ましくは、複数のコンテナ荷役車両に、そうするための時間を短縮する)ように命令し得る。火災発生の場合、火災現場の360度検査を得ることが可能であることが必要であり、したがって、ループ経路は、好ましくは、火災現場の周囲に360度延びている。しかしながら、目視検査が、保管容積の外側から取得され得る場合、360度検査が、取得される限り、保管容積内の経路から保管コンテナを除去することが、十分であり得る。
【0043】
代替として、いくつかの状況では、360度検査が達成されるように、保管コンテナの全てを除去することは、必要ではないこともある。これらの状況では、実質的に標的位置の周囲に延びているが、保管コンテナが、所与のスタックから除去されていないか、または部分的にのみ除去される区分を有する経路(例えば、観察者が、周囲を凝視することを可能にするが、その人物が、残りの保管コンテナを乗り越えることなく容易に歩き回ることを可能にしない)も、作製され得る。
【0044】
方法は、自動保管および回収システム内の火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所に関する情報を収集および評価するステップを含み得、情報を収集することは、レールシステム上の複数の遠隔動作車両を動作させるステップであって、遠隔動作車両の各々は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイスを具備し、検出デバイスは、情報を収集した検出デバイスを運搬するコンテナ荷役車両内の通信手段を介して、検出デバイスからマスタ制御システムにデータを伝送するように構成されている、ステップと、マスタ制御システムを利用し、検出デバイスのうちのいずれかからの任意のデータを処理し、マスタ制御システムを使用し、火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所の情報を提供するステップと、マスタ制御システムを利用し、保管コンテナを除去し、第1の経路を生成すべき場所を決定するステップとを含む。
【0045】
遠隔動作車両のうちのいずれかが火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す場合、方法は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイスを伴う別の遠隔動作車両を割り振り、火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す遠隔動作車両の位置の近傍のセルまで移動するステップと、マスタ制御システムを利用し、遠隔動作車両から、検出デバイスからのデータを処理するステップであって、マスタ制御システムは、検出デバイスからの情報の処理に基づいて、火災、噴煙、煙放出、または熱放出源の場所に関する合理的推測が与えられることが可能かどうかを決定する、ステップとをさらに含み得る。
【0046】
マスタ制御システムが、火災、噴煙、煙放出、または熱放出源の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、方法は、マスタ制御システムを利用し、少なくとも3つの検出デバイスからの情報を比較することによって、三角形配置の形態において火災、噴煙、煙、または熱放出源の位置を決定するステップをさらに含み得る。
【0047】
マスタ制御システムが、火災、噴煙、煙放出、または熱放出源の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、方法は、マスタ制御システムを利用し、少なくとも4つの検出デバイスからの情報を比較することによって、四角形のポリゴン配置の形態において火災、噴煙、煙、または熱放出源の位置を決定するステップをさらに含み得る。
【0048】
火災防止動作に関与する場合、保管コンテナの通路または経路を取り除くべき場所に関連するより優れた決定基礎を提供するために、保管コンテナを除去すべき場所に関する決定は、標的保管位置に近接する任意の残りの煙または熱放出の良好な可視指示を得るために十分に近接しているコンテナを除去することと、実際に保管コンテナを除去することが可能であるような十分な距離におけるコンテナを除去することとの間のトレードオフである。保管コンテナを除去すること、または取り除くことが可能であるために、それらは、少なくともグリッパの接続点において、ほぼ損傷を受けていない状態である必要がある。これらの点が、幾分でも損傷を受けた、例えば、グリッドの下層の保管コンテナまたはその骨格内における安定性の課題に起因して、融解された、または不整合にされた場合、コンテナ荷役車両のリフトフレーム上のグリッパが、保管コンテナを把持し、その後、それを昇降および移動させるとき、問題を被る。したがって、火災の場所に近接して位置するもの等、損傷を受けたコンテナは、コンテナ荷役車両によって、保管グリッドから容易に除去されることはできない。
【0049】
コンテナ荷役車両は、火災、噴煙、煙、または熱を検出するための複数の検出デバイスを備え得る。コンテナ荷役車両の全てが、レールシステム上で動作し、1つ以上の検出デバイスを具備することができる。火災、噴煙、煙、または熱検出デバイスが、検出デバイスからマスタ制御システムに直接、または代替えとして、具体的な検出デバイスを運搬する、コンテナ荷役車両内に存在する、通信手段を介してデータを伝送するように構成される。
【0050】
マスタ制御システムは、自動保管および回収システムのヒートマップ等を生成するために、検出デバイスからのデータを処理するための処理デバイスを備え得る。マスタ制御システムは、レールシステム上で動作する任意の遠隔動作車両を追跡し、検出デバイスのうちのいずれかからデータを受信するように構成される。これは、特に、自動保管および回収システムのサイズが増大するにつれて(最大110×150メートルまたはそれを上回り、500,000個またはそれを上回るビンを伴うサイズ)、火災、噴煙、熱、または煙の推定現場の場所および程度に関して通路を作製すべき場所を決定することを補助することにおける貴重な入力を提供し得る。例えば、マスタ制御システムは、データに基づいて、温度マップ、すなわち、ヒートマップを発生させるように構成され得る。自動保管および回収システムが配設されている倉庫は、正常動作の間、倉庫内の光源の限定される要件に起因して、多くの場合、暗く、電力を用いて光源を提供する、任意の外部電源は、火災発生の場合には止められ得るため、そのような温度マップ、すなわち、「ヒートマップ」は、火災、噴煙、熱、または煙の現場が位置する可能性が最も高い場所に関する、少なくとも(水平面内の)XおよびY方向における貴重な情報、およびXおよびY方向における、火災、噴煙、熱、または煙の現場の程度に関する情報も、与えることができる。
【0051】
方法は、少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、それに、保管容積の縁における位置と標的保管位置との間の第2の経路および/または第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するように命令するように、マスタ制御システムを動作させるステップをさらに含み得る。第1の経路のループは、火災、噴煙、熱、または煙の源および標的保管位置から1つまたは2つの保管コンテナ分の距離だけ離れ得る。代替として、または加えて、第1の経路のループは、オペレータが、第1および/または第2の経路のうちのいずれかを通って標的保管位置にアクセス可能であるように、標的保管位置に近接することができる。
【0052】
方法は、したがって、コンテナ荷役車両が、マスタ制御システムからの命令に従い、保管コンテナを除去し、第2の経路を作製するステップを含む。
【0053】
方法は、1つ以上の追加のカラムを含むような、標的保管位置の更新のステップをさらに含み得る。例えば、初期の標的保管位置の外側における保管コンテナが、損傷を受けた状態になった場合、火災が、最初に考えられたものより遠くに到達した可能性が高い。第2の経路は、第1の経路と異なる保管容積の側縁から生成され得るか、または、第2の経路は、第1の経路と同じ保管容積の側縁から生成される。
【0054】
方法は、-マスタ制御システムを利用し、経路から保管コンテナを移動させるべき場所を決定するステップと、利用可能な位置が位置する場所に基づいて、-コンテナ荷役車両に、保管コンテナを利用可能な位置のうちの1つに移動させるように命令するステップをさらに含み得る。方法は、したがって、第1および/または第2の経路内にあると決定される、保管コンテナを移動させるステップを含み得る。
【0055】
利用可能な位置は、空の保管位置またはポートにおける位置であり得る。
【0056】
方法は、保管カラム内のリフト不可能な保管コンテナへのアクセスを提供し得、標的保管位置を決定するステップは、コンテナ荷役車両から、標的保管位置における保管コンテナがリフト不可能であることを示す情報を受信するステップと、オペレータが、リフト不可能な保管コンテナにアクセス可能であるように、マスタ制御システムを利用し、保管容積の縁における位置と、リフト不可能な保管コンテナが位置している標的保管位置との間の第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するステップとを含み得る。保管コンテナが、リフト不可能であると見出された場合、それは、コンテナ荷役車両のリフトフレームが係合するように試行しているものであるので、その点における、スタックの上部となるであろう。そのような状況では、コンテナ荷役車両は、マスタ制御システムが、全ての保管コンテナの位置を把握するにつれて、リフト不可能な保管コンテナの位置が把握されるので、そのような情報を提供することが可能になるであろう。本実施形態では、オペレータは、リフト不可能な保管コンテナが位置する標的保管位置への歩行経路を生成した後、該コンテナを手動で除去または弛緩させることができる。
【0057】
自動保管および回収システムが、さらに説明され、自動保管および回収システムは、複数のコンテナ荷役車両を誘導するためのレールシステムであって、レールシステムは、水平面内に配置され、第1の方向において延びている平行レールの第1の組と、水平面内に配置され、第1の方向に対して直交する第2の方向において延びている平行レールの第2の組とを備え、レールの第1および第2の組は、水平面内に、複数の隣接したグリッドセルを備えているグリッドパターンを形成し、各グリッドセルは、レールの第1の組の近隣レールの対およびレールの第2の組の近隣レールの対によって画定されるグリッド開口部を備えている、レールシステムと、レールシステムの下にある保管容積であって、保管容積は、保管コンテナを保管するための保管カラムを備え、コンテナ荷役車両は、保管容積内の保管コンテナのスタックから保管コンテナを回収するように動作可能である、保管容積と、レールシステム上で動作可能である少なくとも1つのコンテナ荷役車両であって、コンテナ荷役車両は、保管カラムから輸送機構の最下レベルの上方の位置に保管コンテナを積み込むためのリフトアセンブリを備え、リフトアセンブリは、保管コンテナに接続可能であるリフトフレームであって、保管カラム内の位置からレールシステムの上方の位置に保管コンテナを持ち上げ、それから降下させるように構成されたリフトフレームを備えている、少なくとも1つのコンテナ荷役車両と、少なくとも1つのコンテナ荷役車両が、第1の経路に沿って保管コンテナを除去すると、オペレータが、第1の経路を通って標的保管位置にアクセス可能であるように、コンテナ荷役車両のうちの少なくとも1つを割り振り、それに、保管容積の側縁または上部表面における位置と保管容積内の標的保管位置との間の第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するように命令するように構成されたマスタ制御システムとを備えている。
【0058】
標的保管位置は、検査、保守、または修復を必要とする標的保管位置への要求されるアクセスに基づいて決定され得る。
【0059】
遠隔動作車両は、保管コンテナを保管カラムから輸送機構の最下レベルの上方の位置に積み込むためのリフトアセンブリを備えているコンテナ荷役車両であり得、リフトアセンブリは、保管コンテナに接続可能なリフトフレームであり、保管コンテナを保管カラム内の位置からレールシステムの上方の位置に持ち上げ、降下させるように構成されたリフトフレームを備え得る。
本明細書は、例えば、以下も提供する。
(項目1)
自動保管および回収システム(1)内の標的保管位置(400、401)へのオペレータアクセスを提供する方法であって、
前記自動保管および回収システム(1)は、複数のコンテナ荷役車両(200、300)を誘導するためのレールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組(110)と、前記水平面(P)内に配置された前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組(111)とを備え、前記レールの第1および第2の組(110、111)は、複数の隣接したグリッドセル(122)を備えている前記水平面(P)内のグリッドパターンを形成し、各グリッドセル(122)は、前記レールの第1の組(110)の近隣レール(110a、110b)の対および前記レールの第2の組(111)の近隣レール(111a、111b)の対によって画定されるグリッド開口部(115)を備え、
前記自動保管および回収システム(1)は、前記レールシステム(108)の下の保管容積(500)をさらに備え、前記保管容積(500)は、保管コンテナ(106)を保管するための保管カラムを備え、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管容積(500)内の保管コンテナのスタック(107)から保管コンテナ(106)を回収するように動作可能であり、
前記方法は、
少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)を割り振り、前記保管容積(500)の側縁または上部表面における位置と前記標的保管位置(400、401)との間の第1の経路(900)に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)に命令するようにマスタ制御システム(800)を動作させるステップを含み、
オペレータは、前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)が前記第1の経路に沿って前記保管コンテナ(106)を除去すると、前記第1の経路(900)を通って前記標的保管位置にアクセス可能である、方法。
(項目2)
前記方法は、標的保管位置を決定するステップを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1の経路は、前記標的保管位置を取り囲むループ経路(901)であり、前記マスタ制御システム(800)は、前記ループ経路(901)に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両に命令する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記方法は、前記自動保管および回収システム(1)内の火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所に関する情報を収集および評価することを含み、前記情報を収集することは、
前記レールシステム(108)上の複数の遠隔動作車両(200、300)を動作させるステップであって、前記遠隔動作車両(200、300)の各々は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイス(150)を具備し、前記検出デバイス(150)は、情報を収集した前記検出デバイス(150)を運搬する前記コンテナ荷役車両内の通信手段を介して、前記検出デバイスから前記マスタ制御システム(800)にデータを伝送するように構成されている、ステップと、
前記マスタ制御システムを利用し、前記検出デバイス(150)のうちのいずれかからの任意のデータを処理し、前記マスタ制御システム(800)を使用し、前記火災、噴煙、熱、または煙の現場の場所の情報を提供するステップと、
前記マスタ制御システムを利用し、保管コンテナを除去し、前記第1の経路(900)を生成すべき場所を決定するステップと
を含む、項目1-3のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記遠隔動作車両(200’)のうちのいずれかが火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す場合、前記方法は、
火災、熱、煙放出、または噴煙放出の存在を示す前記遠隔動作車両(200’、200’’)の位置の近傍のセルまで移動するための別の遠隔動作車両(200’’’)を割り振るステップであって、前記別の遠隔動作車両(200’’’)は、火災、熱、噴煙、または煙を検出するための検出デバイス(150)を有している、ステップと、
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記遠隔動作車両(200’、200’’、200’’’)から、前記検出デバイスからの前記データを処理するステップと
をさらに含み、
前記マスタ制御システム(800)は、前記検出デバイスからの前記情報の処理に基づいて、前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出源(400)の場所に関する合理的推測が与えられることが可能かどうかを決定する、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記マスタ制御システム(800)が前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出源(400)の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、前記マスタ制御システム(800)を利用し、少なくとも3つの検出デバイスからの情報を比較することによって、三角形配置(TA)の形態において前記火災、噴煙、煙、または熱放出源(400)の前記位置を決定するステップを含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記マスタ制御システム(800)が前記火災、噴煙、煙放出、または熱放出源(400)の場所に関する合理的推測が与えられ得ると決定した場合、前記方法は、前記マスタ制御システム(800)を利用し、少なくとも4つの検出デバイスからの情報を比較することによって、四角形のポリゴン配置(PA)の形態において前記火災、噴煙、煙、または熱放出源(400)の前記位置を決定するステップを含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、前記保管容積(500)の側縁における位置と前記標的保管位置との間の第2の経路に沿って保管コンテナを除去するように前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両に命令するようにマスタ制御システム(800)を動作させるステップを含み、オペレータは、第1および/または第2の経路のうちのいずれかを通って前記標的保管位置にアクセス可能である、項目1-7のいずれかに記載の方法。
(項目9)
前記第2の経路は、前記第1の経路と異なる前記保管容積(500)の側縁から生成されるか、または、前記第2の経路は、前記第1の経路と同じ前記保管容積(500)の側縁から生成される、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記経路から前記保管コンテナを移動させるべき場所を決定するステップと、
利用可能な位置が位置する場所に基づいて、前記保管コンテナを前記利用可能な位置のうちの1つに移動させるように前記コンテナ荷役車両(200’、200’’、200’’’)に命令するステップと
をさらに含む、項目1-9のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記利用可能な位置は、空の保管位置、またはポートにおける位置である、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記方法は、保管カラム内のリフト不可能な保管コンテナ(401)へのアクセスを提供し、前記標的保管位置を決定するステップは、
コンテナ荷役車両から、前記標的保管位置における保管コンテナがリフト不可能であることを示す情報を受信するステップと、
オペレータが前記リフト不可能な保管コンテナ(401)にアクセス可能であるように、前記マスタ制御システム(800)を利用し、前記保管容積の前記縁における前記位置と、前記リフト不可能な保管コンテナ(401)が位置している前記標的保管位置との間の前記第1の経路(900)に沿って、保管コンテナを除去するステップと
を含む、項目1-11のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記標的保管位置は、検査、保守、または修復を必要とする標的保管位置への要求されるアクセスに基づいて決定される、項目1-12のいずれかに記載の方法。
(項目14)
自動保管および回収システム(1)であって、前記自動保管および回収システム(1)は、
複数のコンテナ荷役車両(200、300)を誘導するためのレールシステム(108)であって、前記レールシステム(108)は、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組(110)と、前記水平面(P)内に配置された前記第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組(111)とを備え、前記レールの第1および第2の組(110、111)は、複数の隣接したグリッドセル(122)を備えている前記水平面(P)内のグリッドパターンを形成し、各グリッドセル(122)は、前記レールの第1の組(110)の近隣レール(110a、110b)の対および前記レールの第2の組(111)の近隣レール(111a、111b)の対によって画定されるグリッド開口部(115)を備えている、レールシステム(108)と、
前記レールシステム(108)の下にある保管容積(500)であって、前記保管容積(500)は、保管コンテナ(106)を保管するための保管カラムを備え、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管容積(500)内の保管コンテナのスタック(107)から保管コンテナ(106)を回収するように動作可能である、保管容積(500)と、
前記レールシステム(108)上で動作可能である少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)であって、前記コンテナ荷役車両(200、300)は、前記保管カラムから輸送機構の最下レベルの上方の位置に保管コンテナを積み込むためのリフトアセンブリを備え、前記リフトアセンブリは、保管コンテナに接続可能であるリフトフレームを備え、前記リフトフレームは、前記保管カラム内の位置から前記レールシステム(108)の上方の位置に前記保管コンテナ(106)を持ち上げ、降下させるように構成されている、少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)と、
マスタ制御システム(800)と
を備え、
前記マスタ制御システム(800)は、前記コンテナ荷役車両(200、300)のうちの少なくとも1つを割り振り、前記保管容積(500)の側縁または上部表面における位置と前記保管容積(500)内の標的保管位置(400、401)との間の第1の経路(900)に沿って保管コンテナを除去するように前記コンテナ荷役車両(200、300)のうちの前記少なくとも1つに命令するように構成され、
前記少なくとも1つのコンテナ荷役車両が前記第1の経路(900)に沿って前記保管コンテナを除去すると、オペレータは、前記第1の経路(900)を通って前記標的保管位置(400、401)にアクセス可能である、自動保管および回収システム(1)。
【図面の簡単な説明】
【0060】
以下の図面は、本発明の例示的実施形態を描写し、本発明の理解を促進するために添付される。しかしながら、図面に開示される特徴は、例証的目的のためにすぎず、限定する意味において解釈されるべきではない。
【0061】
【
図1-1】
図1A-Dは、従来技術自動保管および回収システムの斜視図であり、
図1Aおよび
図1Cは、完全なシステムを示し、
図1Bおよび
図1Dは、従来技術コンテナ荷役車両を用いて動作可能なシステムの例を示す。
【
図1-2】
図1A-Dは、従来技術自動保管および回収システムの斜視図であり、
図1Aおよび
図1Cは、完全なシステムを示し、
図1Bおよび
図1Dは、従来技術コンテナ荷役車両を用いて動作可能なシステムの例を示す。
【
図2】
図2A-Cは、コンテナ荷役車両レールシステムの上面図であり、
図2Aは、単一レールシステムを示し、
図2Bは、二重レールシステムを示し、
図2Cは、示されるコンテナ荷役車両グリッドセルの幅と長さとを伴う二重レールシステムを示す。
【
図3-1】
図3Aは、保管グリッド、および送達レールシステムと、送達車両とを備えている送達システムの例示的実施形態の斜視図である。
【
図3-2】
図3Bおよび3Cは、噴煙、煙、または熱放出が自動保管および回収システム内で生じている、2つの例を示す。
【
図4】
図4は、マスタ制御システムによって、コンテナ荷役車両上に配置される複数の火災検出デバイスからの入力に基づいて生成されるヒートマップのある例を示す。
【
図5A】
図5Aは、オペレータが、自動保管および回収システム内の標的保管位置へのアクセスを提供され得る方法のフローチャートである。
【
図5B】
図5Bは、コンテナ荷役車両が噴煙、煙、または熱を検出する事象において講じられるべきステップのある例のフローチャートである。
【
図6-1】
図6A-6Dは、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両が、マスタ制御システムが、噴煙、煙、または熱の源の場所を推測するために、コンテナ荷役車両から受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、検出された噴煙、煙、または熱に近接するグリッドセルまで運転するように命令される
図5Bのフローチャートの順次のステップ毎の図である。
【
図6-2】
図6A-6Dは、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両が、マスタ制御システムが、噴煙、煙、または熱の源の場所を推測するために、コンテナ荷役車両から受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、検出された噴煙、煙、または熱に近接するグリッドセルまで運転するように命令される
図5Bのフローチャートの順次のステップ毎の図である。
【
図7A】
図7Aは、例えば、散水器によって消火された後の火災現場を示す。
【
図7B】
図7Bは、コンテナ荷役車両が、保管コンテナを除去し、火災現場の周囲にループ経路を生成したある例を示す。
【
図7C】
図7Cは、コンテナ荷役車両が、保管容積の側縁における位置から
図7Bの火災現場の周囲のループ経路まで延びている第1の経路を生成するために、保管コンテナを除去したある例を示す。
【
図7D】
図7Dは、コンテナ荷役車両が、保管容積の側縁における位置から
図7Bおよび7Cの火災現場の周囲のループ経路まで延びている第2の経路を生成するために、保管コンテナを除去したある例を示す。
【
図8】
図8は、火災現場、すなわち、標的保管位置が、保管容積の角に近接し、コンテナ荷役車両が、保管容積内にL字形の経路であり、保管容積の第1の側縁と保管容積の第2の側縁との間に延びているL字形の経路を生成したある例を示す。
【
図9A】
図9Aは、保管容積内のリフト不可能な保管コンテナを示す。
【
図9B】
図9Bは、コンテナ荷役車両が、保管容積の側縁における位置から
図9Aのリフト不可能な保管コンテナまで延びている第1の経路を生成するために、保管コンテナを除去したある例を示す。
【
図10A】
図10Aは、
図9Aのリフト不可能な保管コンテナと異なる位置における保管容積内のリフト不可能な保管コンテナを示す。
【
図10B】
図10Bは、コンテナ荷役車両が、保管容積の側縁における位置から
図10Aのリフト不可能な保管コンテナまで延びている第1の経路を生成するために、保管コンテナを除去したある例を示す。
【
図11】
図11は、自動保管および回収システムが、側縁上に、側面パネルであり、レールシステムの下方の保管容積にアクセスすることが可能になるために除去される側面パネルを有し得ることを図示するそのシステムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下において、異なる代替物が、添付の図面を参照してより詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明の範囲を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。さらに、特徴のうちのいくつかが、システムのみに関連して説明される場合でも、それらが、関連する方法に関しても同様に有効であることが、明白であり、逆もまた同様である。
【0063】
図1A-Dを参照すると、各保管構造1の保管グリッド104は、合計143個のグリッドカラム112内に骨格100を成し(上部正面角のグリッドカラム112、すなわち、X=11、Y=1、Z=0のグリッド場所またはセル参照)、骨格の幅および長さは、それぞれ、13個および11個のグリッドカラム112の幅および長さに対応する。骨格100の最上層は、その上で複数のコンテナ荷役車両200、300が動作させられるコンテナ荷役車両レールシステム/レールシステム108である。
【0064】
保管システム1の骨格100は、上で説明される上で述べられる従来技術骨格100、すなわち、複数の直立部材102と、直立部材102によって支持される複数の水平部材103とによって構築され、さらに、水平部材103は、保管カラム105の上部を横断して配置されたX方向およびY方向における平行レール110、111のコンテナ荷役車両レールシステム108を含む。単一のグリッド開口部115の水平のエリアすなわち、XおよびY方向に沿ったエリアは、隣接するレール110と111との間の距離によって画定され得る(
図2A-2Cも参照)。
図1Aおよび1Cでは、グリッドセル122が、太線によってレールシステム108上にマーキングされている。隣接するレール間のエリアは、グリッド開口部115であり、グリッドセル122は、グリッド開口部の両側に沿って伸びる対向するレールの外側縁までのエリアである。代替として、これらが、二重軌道レールの観点から定義される場合、エリアは、各隣接するレールの中間点または中心までである。
【0065】
コンテナ荷役車両レールシステム108は、コンテナ荷役車両200、300が異なるグリッド場所間で水平に移動することを可能にし、各グリッド場所は、グリッドセル122に関連付けられている。
【0066】
図1Aおよび1Cでは、保管グリッド104は、8つのセルの高さを伴って示される。しかしながら、保管グリッド104が、原理上、いかなるサイズでもあり得ることを理解されたい。特に、保管グリッド104が、
図1Aおよび1Cに開示されるものよりも大幅に広い、および/または長くあり得ることを理解されたい。例えば、保管グリッド104は、700×700個のグリッドセル122、または、これらの例の間の任意のサイズ、例えば、100×100個のグリッドセル、200×200個のグリッドセル、500×500個のグリッドセル等を上回る水平範囲を有し得る。グリッド104は、
図1Aおよび1Cに開示されるものより大幅に深くあることもできる。例えば、保管グリッド104は、グリッドセル12個超分の深さであり得る。
【0067】
保管グリッド104は、上で説明されるような従来技術保管グリッド104に等しいか、または類似し、すなわち、保管グリッド104は、レールシステム108と、保管コンテナ106の複数のスタック107と、スタック107内にスタックされる保管コンテナ106を持ち上げ、移動させるための複数のコンテナ荷役車両300と、コンテナ荷役車両200、300から保管コンテナ106を受け取るように構成された送達カラム119、120とを備えている。
【0068】
レールシステム108は、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組110と、水平面(P)内に配置された第1の方向(X)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組111とを備えている。レールの第1および第2の組110、111は、水平面(P)内に、複数の隣接したグリッドセル122を備えているグリッドパターンを形成する。各グリッドセル122は、レールの第1の組110の近隣レールの対およびレールの第2の組111の近隣レールの対によって画定されるグリッド開口部を表示する。
【0069】
複数のスタック107は、レールシステム108の真下に位置する保管カラム105内に配置され、各保管カラム105は、グリッドセル122の下方に垂直に位置する。
【0070】
各コンテナ荷役車両200、300は、保管カラム105の上方のレールシステム108上で移動するように構成される。
【0071】
保管コンテナ車両200、300は、当技術分野において公知である任意のタイプ、例えば、第WO2014/090684 A1号、第NO317366号、または第WO2015/193278A1号に開示される自動化コンテナ荷役車両のうちのいずれか1つであり得る。
【0072】
レールシステム108は、
図2Aに示されるもののような単一レールシステムであり得る。代替として、レールシステム108は、
図2Bに示されるもののような二重レールシステムであり得る。さらなる代替物では、レールシステム108は、単一レールシステムと二重レールシステムとの組み合わせであり得る。単一レールシステムおよび二重レールシステムの詳細が、本明細書において、背景技術の節に開示される。
【0073】
自動保管および回収システムの斜視図が、
図3Aに示される。自動保管および回収システムは、保管グリッド104を備え、その上で、複数のコンテナ荷役車両200、300が、動作する、送達システム140は、送達レールシステム50を備え、その上で、複数の送達車両30が、動作する。送達車両30は、送達車両を第1の方向(X)および第2の方向(Y)において運転するための車輪の第1および第2の組を備えている車輪配置31を具備する。マスタ制御システム800は、保管グリッド104上で動作するコンテナ荷役車両200、300と、送達レールシステム30上で動作する送達車両とを追跡する。
【0074】
さらに、送達システム140は、上で説明されるような送達車両30のうちの1つ以上のものを備え、すなわち、送達車両30は、保管グリッド104の1つ以上の送達カラム119、120と保管グリッド104の外側における1つ以上の所定の位置との間での輸送のための1つ以上の保管コンテナ106を受け取り、支持するように構成されている。所定の位置は、例えば、第2の場所、コンテナアクセスステーション、コンベヤライン、別の保管コンテナ、またはトラック等の輸送車両であり得る。
【0075】
送達システム140は、1つ以上の送達カラム119、120の送達ポートの下方に置かれた送達レールシステム50をさらに備え得る。
【0076】
図3に示されるように、送達レールシステム50は、コンテナ荷役車両200、300のためのレールシステム108と同じ方法またはそれに類似する方法において構築され得る。
【0077】
故に、送達レールシステム50は、水平面(P1)内に配置され、第1の方向(X)に延びている平行レールの第1の組51と、水平面(P1)内に配置され、第1の方向(P1)に対して直交する第2の方向(Y)に延びている平行レールの第2の組52とを備え得る。
【0078】
図3Bおよび3Cは、噴煙、煙、または熱放出400が自動保管および回収システム1内の保管グリッド104上で生じている2つの例を示す。複数のコンテナ荷役車両200、200’が、自動保管および回収システム1内の保管グリッド104のレールシステム108上で動作し、マスタ制御システム800と通信する。コンテナ荷役車両200、200’のうちのいくつかが、火災検出デバイス150を装備している。しかしながら、好ましくは、コンテナ荷役車両200、200’の大部分、好ましくは、その50%超が、多分、保管グリッド104上に配置される固定式火災検出デバイス150と一緒に、火災検出デバイス150を備えている。
【0079】
図4は、マスタ制御システムによって、コンテナ荷役車両200、300上に配置される複数の火災検出デバイス150からの入力に基づいて生成されるヒートマップのある例を示す。
【0080】
以下において、コンテナ荷役車両200’、200
x上の火災検出デバイス150を利用し、ヒートマップ160等を生成するためのある例が、より詳細に説明されるであろう。マスタ制御システム800がヒートマップ160を提供するために、好ましくは、マスタ制御システム800に、噴煙または煙の濃度に関する追加の入力(または、熱検出の場合、例えば、コンテナ荷役車両200’、200
x上の赤外線カメラまたは温度センサからの追加の入力)を提供し得る3つ以上の火災検出デバイス150が、利用される。次いで、レールシステム108上のコンテナ荷役車両200’、200
xの場所、および熱検出デバイス150によって測定される噴煙または煙の濃度に基づいて、マスタ制御システム800は、噴煙、煙、または熱放出の源の推定場所を示すヒートマップ160を生成することができる(
図3Bおよび3C参照)。開示されるヒートマップ160は、粗い粒によって示された外側部分161と、縞によって示される、中間部分161と、塗り潰された黒によって示された内側部分162とを備えている。ヒートマップ160は、噴煙、煙、または熱放出の源400が外側部分161内にあることが、確実であること、噴煙、煙、または熱放出の源400が縞部分161内にあることが、ほぼ確実であること、および、噴煙、煙、または熱放出の源400が内側部分162内にあることが、非常に可能性が高いことを示し得る。マスタ制御システム800が、そのようなヒートマップ160を作成した場合、任意の消火隊員が、
図4上の内側部分162(すなわち、セル場所B7-B10およびC7-C10内)にその初期消火を集中させることが、最も有望である。
【0081】
図5Aは、オペレータが、自動保管および回収システム1内の標的保管位置400、401へのアクセスを提供され得る方法のフローチャートである。そのような動作は、以下のステップを含み得る。
ステップ601:標的保管容積(500)内の標的保管位置(400、401)を識別する。
ステップ602:マスタ制御システム800が、標的保管位置(400、401)の場所を決定する。
ステップ603:少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、それに命令するように、マスタ制御システムを動作させる。
ステップ604:マスタ制御システム(800)からの命令下、少なくとも1つのコンテナ荷役車両(200、300)を利用して、保管コンテナを除去する。
ステップ605:保管容積(500)の側縁または上部表面における位置からの第1の経路が作製されるように、保管カラム内の全ての保管コンテナ(106)が、除去されたか?
ステップ605において「はい」である場合、ステップ606に進む:終了。オペレータは、第1の経路900を通って標的保管位置400、401にアクセスすることができる。
ステップ605において「いいえ」である場合、ステップ607に進む。:マスタ制御システム800は、コンテナ荷役車両に、第1の経路(900)等を形成するために残りの保管コンテナを除去するように命令する。
【0082】
図5Bは、コンテナ荷役車両が噴煙、煙、または熱を検出する事象において講じられるべきステップのある例のフローチャートである。そのようなプロセスは、以下のステップを含み得る。
ステップ501:車両が、噴煙/熱を検出する。
ステップ502:第1の車両200’が、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。
ステップ503:マスタ制御システム800が、第1の車両200’の位置を決定する。
ステップ504:マスタ制御システム800が、第1の車両200’から受信される火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ505:マスタ制御システム800が、車両200’に近接したセルまで運転するように第2の車両200’’に命令する。
ステップ506:第2の車両200’’が、火災検出デバイスからのデータを感知し、マスタ制御システム800に伝送する。
ステップ507:マスタ制御システム800が、第1および第2の車両200’、200’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ508:マスタ制御システム800が、第1および第2の車両200’、200’’に近接したセルまで運転するように第3の車両200’’’に命令する。
ステップ509:マスタ制御システム800が、第1および第2の車両200’、200’’に近接したセルまで運転するように第3の車両200’’’に命令する。
ステップ510:第3の車両200’’’が、火災検出デバイスからのデータを感知し、マスタ制御システム800に伝送する。
ステップ511:マスタ制御システム800が、全ての車両200’、200‘’、200’’’、・・・、200xからの火災検出デバイスからのデータを処理する。
ステップ512:ステップ511の処理に基づいて、マスタ制御システム800は、噴煙/熱の源の場所に関する合理的推測を有しているか?
ステップ512において「はい」である場合、ステップ514に進む。:少なくとも1つのコンテナ荷役車両を割り振り、それに、保管容積の側縁または上部表面における位置と標的保管位置との間の第1の経路に沿って、保管コンテナを除去するように命令する。
ステップ512において「いいえ」である場合、ステップ513に進む。マスタ制御システム800が、別の車両200’’’’、・・・、200xに、第1、第2、および第3の車両200’、200’’、200’’’に近接したセルまで運転するように命令する。
【0083】
図6A-6Dは、
図5Bのフローチャートの順次のステップ毎の図であり、火災検出デバイスを伴う1つずつのコンテナ荷役車両200’
・・・xが、マスタ制御システム800が、噴煙、煙、または熱の源400の場所を推測するために、コンテナ荷役車両200’
・・・xから受信される火災検出デバイスからのデータを処理するために、噴煙、煙、または熱400を検出したコンテナ荷役車両200’に近接するグリッドセルまで運転するように命令される。
【0084】
図6Aでは、第1のコンテナ荷役車両200’が火災検出デバイス(
図6Aに図示せず)を具備するセルH5内の第1のコンテナ荷役車両200’が、噴煙、煙、または熱400を検出する。第1のコンテナ荷役車両200’は、火災検出デバイスからのデータをマスタ制御システム800に伝送する。マスタ制御システム800は、コンテナ荷役車両200’
・・・xの全てを持続的に追跡し、したがって、噴煙、煙、または熱400を検出した第1のコンテナ荷役車両201’の位置を把握する。マスタ制御システム800は、第1のコンテナ荷役車両200’から受信される火災検出デバイスからのデータを処理する。
【0085】
図6Bでは、マスタ制御システム800は、第1のコンテナ荷役車両200’からの入力に基づいて、最初にセルE3内に位置付けられた、第2のコンテナ荷役車両200’’に、第1のコンテナ荷役車両200’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-1によって図示されるような)セルG3まで移動するように命令している。第2のコンテナ荷役車両200’’が、セルG3に進入すると、また進入したとき、第2のコンテナ荷役車両200’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからのデータをマスタ制御システム800に伝送する。マスタ制御システム800は、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。
【0086】
図6Cでは、マスタ制御システム800は、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’からの入力に基づいて、最初にセルF8内に位置付けられた第3のコンテナ荷役車両200’’’に、第1および第2のコンテナ荷役車両200’、200’’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-2によって図示されるような)セルF6まで移動するように命令している。第3のコンテナ荷役車両200’’’が、セルF6に進入すると、また進入したとき、第3のコンテナ荷役車両200’’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、第1、第2、および第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。マスタ制御システム800が、その処理に基づいて、噴煙、煙、または熱の源400の場所に関する合理的推測を有している場合、噴煙、煙、または熱放出の予期される源400により近接して移動するように命令されるさらなるコンテナ荷役車両200
xは、存在しない。通常、噴煙、煙、または熱放出の源400を取り囲む三角形配置TA内に3つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’を配置することは、噴煙、煙、または熱放出の源400の場所に関する合理的推測を確立するために十分であろう。しかしながら、噴煙、煙、または熱の源400の場所に関する合理的推測が、確立され得ない場合、さらに別のコンテナ荷役車両200
xが、その状況が
図6Dに示される噴煙、煙、または熱放出の予期される源400により近接したセルまで移動するように命令される。
【0087】
図6Dでは、マスタ制御システム800は、第1、第2、および第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’からの入力に基づいて、最初にセルJ1内に位置付けられた、第4のコンテナ荷役車両200’’’’に、第1、第2、および/または第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’により近接している(および噴煙、煙、または熱放出の源400により近接していることが予期される)、(矢印AR-3によって図示されるような)セルJ3まで移動するように命令している。第4のコンテナ荷役車両200’’’’が、セルJ3に進入する、また進入しているとき、第4のコンテナ荷役車両200’’’’の火災検出デバイスは、火災検出デバイスからマスタ制御システム800にデータを伝送する。マスタ制御システム800は、第1、第2、第3のコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’からの火災検出デバイスからのデータを処理する。合計4つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’が、噴煙、煙、または熱放出の源400を取り囲む四角形のポリゴンPAとして配置される。この設定は、噴煙、煙、または熱放出の源400に関する合理的な場所を確立するためにほぼ確実に十分である。しかしながら、4つのコンテナ荷役車両200’、200’’、200’’’、200’’’’では十分ではない可能性が低い事象において、マスタ制御システム800は、火災検出デバイスを伴うさらなるコンテナ荷役車両200
xに、噴煙、煙、または熱放出の源400の予期される場所により近接して移動するように命令し得る。
【0088】
図7Aは、例えば、散水器によって消火された後の火災現場400を示す。予期される火災現場400は、
図7AのセルG4、G5、H4、H5によって表される保管カラム内にある。
【0089】
図7Bを参照すると、コンテナ荷役車両200が保管コンテナを除去し、火災現場の周囲にループ経路901を生成しているある例が、開示され、ループ経路901は、火災現場400の周囲360度に延びている。ループ経路901は、火災現場400の周囲に長方形パターン(すなわち、ループ)を形成するセルE3-E6、E6-I6、I6-I3、およびI3-E3によって表される保管カラム内にある。
【0090】
図7Cを参照すると、コンテナ荷役車両200が、保管容積500の側縁における位置から
図7Bの火災現場の周囲のループ経路まで延びている第1の経路900を生成するために、保管コンテナを除去しているある例が、開示される。
図7Cでは、第1の経路900は、図の左側における側縁から生成され、セルA5-D5内の保管コンテナが、第1の経路900を生成するために除去されている。
【0091】
図7Dを参照すると、コンテナ荷役車両が、保管容積150の側縁における位置から
図7Bおよび7Cの火災現場400の周囲のループ経路901まで延びている第2の経路902を生成するために、保管コンテナを除去しているある例が、開示される。
図7Dでは、第2の経路902は、図の上部における側縁から生成され、セルG1-G2内の保管コンテナが、第2の経路902を生成するために除去されている。
【0092】
図8は、火災現場400、すなわち、標的保管位置が、保管容積500の角(
図8の右下角)に近接し、コンテナ荷役車両200が、保管容積500内にL字形の経路900を生成しているある例を示す。L字形の経路900は、保管容積150の第1の側縁と保管容積500の第2の側縁との間に延びている。
図8の経路900は、セルG8-G6およびG6-J6によって表される保管カラムを通して延びている。
図8の特定の例では、360度の目視検査が、保管容積500の外側、すなわち、図の右側および下側における、2つの側縁から達成される。
【0093】
図9Aは、保管容積150内のリフト不可能な保管コンテナのある例を示す。リフト不可能な保管コンテナは、F4と付番されたセルによって表される標的保管位置401内にある。
【0094】
図9Bは、コンテナ荷役車両が、保管容積150の側縁における位置から標的保管位置401内のリフト不可能な保管コンテナまで第1の経路900を生成するために、保管コンテナを除去しているある例を示す。
図9Bの第1の経路900は、セルG8によって表される保管カラムにおける下側縁から、位置G7、G6、およびG5を介して、セルG4によって表される保管カラムまで延びている。
【0095】
図10Aは、
図9Aのリフト不可能な保管コンテナと異なる位置における保管容積150内のリフト不可能な保管コンテナを示す。
図10Aでは、リフト不可能な保管コンテナは、セルI7によって表される標的保管位置401内にある。
【0096】
図10Bを参照すると、コンテナ荷役車両200が、保管容積150の下側縁における位置から
図10Aのリフト不可能な保管コンテナまで延びている第1の経路900を生成するために、保管コンテナを除去しているある例が、示される。
【0097】
図11は、システムが、側縁において側面パネル25を有し得ることを図示する自動保管および回収システム1の斜視図である。側面パネル25は、地表レベルにおけるレールシステム108の下方の保管容積150にアクセスすることが可能であるために、除去されることができる。
【0098】
前述の説明では、本発明による、自動保管および回収システム、車両、および方法の種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。例えば、図の大部分において、保管グリッドのレールシステム上で動作するコンテナ荷役車両が、開示されているが、同じシステムおよび設定が、送達レールシステム内の送達レール上で動作する送達車両にも適用されることが、明白である。したがって、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、およびシステムの他の実施形態が、以下の請求項によって定義されるような本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0099】