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特許7624982線形モデリング及び最適化を用いた液体接着剤自動分注
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】線形モデリング及び最適化を用いた液体接着剤自動分注
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/00 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022522235
(86)(22)【出願日】2020-10-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 IB2020059422
(87)【国際公開番号】W WO2021074744
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】62/914,798
(32)【優先日】2019-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/926,807
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/926,817
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】フロエダール,スティーブン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】アドルフ,ジェフェリー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】モリアルティー,グレゴリー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】サウアー,コリー ディー.
【審査官】杉山 悟史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0348730(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0250011(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0000442(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 ~ 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
ロボットによって、基材の表面上に液体接着剤のビーズを分注するように構成された製造環境内で、前記ロボットの分注プロセスに関する少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材の表面上に複雑な目標分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注することであって、前記線形ビーズは、前記少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて長手方向軸に沿って延び、前記長手方向軸を縦走するビーズ形状を有する、分注することと、
前記製造環境内に位置する測定デバイスによる1次元走査を経て、前記線形ビーズの前記長手方向軸に沿った複数の離散位置において、前記ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定することと、
前記測定デバイスのプロセッサによって、前記ビーズ形状と前記少なくとも1つのプロセスパラメータとの間の関係を規定する1つ以上の応答表面プロファイル及び前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性に基づいて、前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することと、
前記複雑な目標分注経路及び前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを使用して、前記液体接着剤を分注することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記1つ以上の応答表面プロファイルは、連続した前記経路に沿った前記複数の離散位置のうちの隣接する離散位置とは関係なく、前記複数の離散位置のうちの各離散位置における、前記少なくとも1つのプロセスパラメータと前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性とを関連付ける線形モデルに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の離散位置のうちの各離散位置が、隣接する離散位置から実質的に等間隔である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の離散位置のうちの各離散位置は、直接隣接する離散位置から約0.01mm~約1mmである、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の応答表面プロファイルが、前記液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、又は周囲圧力のうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの制御されないプロセスパラメータに更に基づく、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することが、前記測定デバイスの前記プロセッサを用いて、前記液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを画定する前記液体接着剤の前記1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスすることと、
前記プロセッサによって、前記ビーズ形状を前記基準ビーズ形状と比較することと、
前記ビーズ形状が前記基準ビーズ形状とは異なることを判定したことに応じて、前記プロセッサによって、前記少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを決定することと、を含む、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の線形ビーズを分注することは、前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの第2のプロセッサのうちの少なくとも1つによって、前記ロボットを制御して少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して前記1つ以上の線形ビーズを分注することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、前記プロセッサによって、前記ビーズ形状の選択された許容範囲内の複数のビーズ形状に関連付けられた複数のプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを特定することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、前記プロセッサによって、前記プロセスウィンドウ内の前記応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を特定することを更に含み、前記勾配は、前記少なくとも1つのプロセスパラメータの安定性を示す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
基材の表面上に液体接着剤のビーズをロボットによって分注するように構成された製造環境内で、前記ロボットの分注プロセスに関する少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材の表面上に複雑な目標分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注するように構成されたロボットであって、前記ビーズは、前記少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて長手方向軸に沿って延び、前記長手方向軸を縦走するビーズ形状を有する、ロボットと、
前記製造環境内で、1次元走査を経て、前記線形ビーズの前記長手方向軸に沿った複数の離散位置において、前記ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている測定デバイスと、
前記測定デバイスに通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記ビーズ形状と前記少なくとも1つのプロセスパラメータとの間の関係を規定する1つ以上の応答表面プロファイル及び前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性に基づいて、前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整し、
前記ロボットに、前記複雑な目標分注経路及び前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを使用して、前記液体接着剤を分注させるように構成されているプロセッサと、
を含み、
前記応答表面プロファイルは、連続した前記経路に沿った前記複数の離散位置のうちの隣接する離散位置とは関係なく、前記複数の離散位置のうちの各離散位置における、前記少なくとも1つのプロセスパラメータと前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性とを関連付ける線形モデルに基づく、システム。
【請求項11】
前記複数の離散位置のうちの各離散位置が、隣接する離散位置から実質的に等間隔である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数の離散位置のうちの各離散位置は、直接隣接する離散位置から約0.01mm~約1mmである、請求項10又は11に記載のシステム。
【請求項13】
前記応答表面プロファイルが、前記液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、又は周囲圧力のうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの制御されないプロセスパラメータに更に基づく、請求項10~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサが、前記ビーズ形状の選択された許容範囲内の複数のビーズ形状に関連付けられた複数のプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを特定するように更に構成されている、請求項10~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記プロセッサが、前記プロセスウィンドウ内の前記応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を特定するように更に構成され、前記勾配が、前記少なくとも1つのプロセスパラメータの安定性を示す、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体接着剤分注の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
液体接着剤は、医療デバイス、消費者用電子機器、自動車、航空宇宙、及び多くの他のものを含む産業において使用されている。材料に接着剤を分注及び塗布するために、様々な機械及びシステムが使用されてきた。
【発明の概要】
【0003】
記載されたシステム及び技術は、所与の自動液体接着剤分注プロセス用の出力接着剤ビーズ形状を測定し、それを目標ビーズ形状と比較し、安定した制御されたプロセスを達成するために変更すべき制御可能なプロセスパラメータを自動的に識別するために使用され得る。本明細書に記載されるように、自動液体接着剤分注は、基材への液体接着剤の塗布を含む。自動液体接着剤分注プロセスは、制御不能なプロセス条件を識別すること及び補正することだけでなく、初期プロセスパラメータを確立することと、プロセスパラメータを制御することとを必要とし得る。更に、いくつかの自動液体接着剤分注プロセスは、複合分注経路を必要とし得る。
【0004】
いくつかの実施例では、記載されたシステム及び技術を使用して、制御可能なプロセスパラメータ及び出力ビーズ形状に関連付けられた応答曲線を自動的に生成することができる。いくつかの実施例では、記載されたシステム及び技術は、ビーズ形状の評価、複合経路に対する接着剤ビーズ形状の予測、低減した複雑さでプロセスパラメータ及びコンピューティングリソースの最適化を容易にすることを可能にする、関連するプロセスパラメータを組み込んだ線形分注経路を有する任意の経路又は複合分注経路を表すために使用され得る。
【0005】
いくつかの実施例では、本開示は、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、製造環境内のロボットを制御して、基材の表面上に液体接着剤のビーズを分注することを含む方法を記載し、ビーズは、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づくビーズ形状を有する。本方法はまた、製造環境内に位置付けられた携帯型測定デバイスによって、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定することを含む。本方法はまた、携帯型測定デバイスのプロセッサを用いて、液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを規定する液体接着剤の1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスすることを含む。本方法はまた、プロセッサによって、ビーズ形状を基準ビーズ形状と比較することを含む。本方法はまた、ビーズ形状が基準ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、プロセッサによって、少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを決定することを含み、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータは、ロボットに、基準ビーズ形状を有する第2のビーズを分注させるように構成されている。
【0006】
いくつかの実施例では、本開示は、製造環境内のロボットと、製造環境内の携帯型測定デバイスと、携帯型測定デバイスのプロセッサと、を含むシステムを記載する。ロボットは、基材の表面上に液体接着剤のビーズを分注するように構成され、ビーズは、ロボットの少なくとも1つのプロセスパラメータに基づくビーズ形状を有する。携帯型測定デバイスは、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。プロセッサは、液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを規定する液体接着剤の1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスし、ビーズ形状を基準ビーズ形状と比較し、ビーズ形状が基準ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを決定する、ように構成され、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータは、ロボットに、基準ビーズ形状を有する第2のビーズを分注させるように構成されている。
【0007】
いくつかの実施例では、本開示は、管理システム内のロボットと、管理システム内の測定デバイスと、ロボット及び測定デバイスに通信可能に結合された第1のプロセッサと、製造サイト内の第2のロボットと、製造サイト内の携帯型測定デバイスと、携帯型測定デバイスの第2のプロセッサと、を含むシステムを記載する。ロボットは、基材の表面上に液体接着剤のビーズを分注するように構成され、ビーズは、ロボットの少なくとも1つのプロセスパラメータに基づくビーズ形状を有する。測定デバイスは、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。第1のプロセッサは、ビーズ形状及び少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて、液体接着剤の応答表面プロファイルを決定するように構成されており、応答表面プロファイルは、ビーズ形状と少なくとも1つのプロセスパラメータとの間の関係を規定する。第2のプロセッサは、第2の基材の表面上に液体接着剤の第2のビーズを分注するように構成され、ビーズは、第2のロボットの少なくとも1つの第2のプロセスパラメータに基づく第2のビーズ形状を有する。携帯型測定デバイスは、第2のビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。第2のプロセッサは、プロセッサから、応答表面プロファイルを受信し、第2のビーズ形状をビーズ形状と比較し、第2のビーズ形状がビーズ形状とは異なると判定することに応じて、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを決定する、ように構成され、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータは、第2のロボットに、ビーズ形状を有する第3のビーズを分注させるように構成されている。
【0008】
いくつかの実施例では、本開示は、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用する製造環境内のロボットによって、基材の表面上に、目標複合分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注することを含む方法を記載し、線形ビーズは、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて、長手方向軸に沿って延び、長手方向軸を横切るビーズ形状を有する。本方法はまた、製造環境内に位置付けられた測定デバイスによる1次元走査を介して、線形ビーズの長手方向軸に沿った複数の離散位置において、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定することを含む。本方法は、任意選択的に、測定デバイスのプロセッサによって、1つ以上の応答表面プロファイル及びビーズ形状の少なくとも1つの特性に基づいて、少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することと、目標複合分注経路及び少なくとも1つの調整されたプロセスパラメータを使用して、液体接着剤を分注することと、を含む。
【0009】
いくつかの実施例では、本開示は、製造環境内のロボットと、製造環境内の測定デバイスと、測定デバイスに通信可能に結合されたプロセッサと、を含むシステムを記載する。ロボットは、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材の表面上に、目標複合分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注するように構成され、ビーズは、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて、長手方向軸に沿って延び、長手方向軸を横切るビーズ形状を有する。測定デバイスは、1次元走査を介して、線形ビーズの長手方向軸に沿った複数の離散位置において、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。プロセッサは、1つ以上の応答表面プロファイル及びビーズ形状の少なくとも1つの特性に基づいて、少なくとも1つのプロセスパラメータを調整し、ロボットに、目標複合分注経路及び少なくとも1つの調整されたプロセスパラメータを使用して、液体接着剤を分注させるように構成されている。
【0010】
1つ以上の例の詳細を、添付の図面及び以下の説明で示す。他の特徴、目的及び利点は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】自動液体接着剤分注用の例示的な製造環境を示す概念図である。
【0012】
図1B図1Aに示される例示的な製造環境の管理システムを示す概念図である。
【0013】
図1C図1Aに示される例示的な携帯型コンピューティングデバイス及び携帯型測定デバイスを示す概念図である。
【0014】
図2】コンピューティングデバイスの一例を示す概念的かつ概略的なブロック図である。
【0015】
図3A】応答表面プロファイルを生成するための例示的な技術のフロー図である。
【0016】
図3B】測定されたビーズ形状及び応答表面プロファイルを使用して自動液体接着剤分注プロセスを制御するための例示的な技術のフロー図である。
【0017】
図3C】ビーズ形状の線形モデリングを使用して自動液体接着剤分注プロセスを制御するための一例のフロー図である。
【0018】
図4】それぞれのビーズの長手方向軸に沿った断面積変動としての例示的なビーズ形状を示すグラフである。
【0019】
図5A】それぞれのビーズ1~4の長手方向軸に沿った断面積変動としての例示的なビーズ形状を示すグラフである。
図5B図5Aの拡大部分を示す図である。
【0020】
図6図4図5Bに示される接着剤分注プロセスに対する例示的な応答表面プロファイルを示す3次元グラフである。
【0021】
図7】ビーズ形状の変動性を低減するために使用され得る例示的な速度プロファイルを示すグラフである。
【0022】
図8】いくつかの液体接着剤粘度に対する例示的なビーズ形状を示すグラフである。
【0023】
本開示に示される実施例に対する構造的な変更は、本開示の技術の範囲から逸脱することなく行われ得る。これらの図は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。図面で使用されている同様の番号は同様の構成要素を示す。しかし、所与の図中のある構成要素を示す数字の使用は、同じ数字を付した別の図中の構成要素を限定することを意図するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0024】
開示されたシステム及び技術を使用して、液体接着剤ビーズ形状を正確に測定し、制御されたプロセスパラメータに対してビーズ形状を特徴付けるために使用され得る選択された液体接着剤の応答表面プロファイルを生成し、(例えば、顧客分注プロセス機器を直接使用する顧客サイトにおいて)その場でのビーズ形状情報を収集し、及び/又は以前に生成された応答表面プロファイルに基づいて制御可能なプロセスパラメータを調整して、ビーズ形状を改善するように自動液体接着剤分注プロセスを制御することができる。追加的に、又は代替的に、自動液体接着剤分注プロセス分析を容易にするために、2次元(2D)又は3次元(3D)ビーズ形状パターンを、1次元(1D)分注形式を使用して表すことができる。
【0025】
本システム及び技術を使用して、管理システムのロボット、測定デバイス、及びプロセッサを使用して、1つ以上のプロセスパラメータ用の液体接着剤の応答表面プロファイルを生成することができる。ロボットは、少なくとも1つのプロセスパラメータ(例えば、基準プロセスパラメータ)に基づいて、基材(例えば、ウィットネスプレート)上に液体接着剤ビーズを分注するように構成されている。いくつかの実施例では、分注経路は、複合分注経路を表す線形分注経路を含み得る。測定デバイスは、ビーズ形状(例えば、基準ビーズ形状)の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。プロセッサは、測定データを1つ以上の応答表面プロファイルに組み立てるように構成されている。いくつかの実施例では、1つ以上の応答表面プロファイルを決定することは、研究室などの制御された管理環境において実行され得る。
【0026】
いくつかの実施例では、本システム及び技術を使用して、ロボット、測定デバイス、及びプロセッサを使用する製造サイトにおいて、自動液体接着剤プロセスを制御することもできる。製造ロボットは、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて、ウィットネスプレート上に液体接着剤ビーズを分注するように構成されている。いくつかの実施例では、分注経路は、物品の製造に使用される複合分注経路を表す線形分注経路を含み得る。測定デバイスは、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。プロセッサは、基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、液体接着剤の応答表面プロファイルを決定するように構成されている。あるいは、プロセッサは、管理システムから液体接着剤の既存の応答表面プロファイルを取得してもよい。プロセッサは、測定されたビーズ形状を基準ビーズ形状と比較し、測定されたビーズ形状が基準ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、応答表面プロファイルに基づいて、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを決定することができる。更新されたプロセスパラメータは、ロボットに、基準ビーズ形状を有する第2のビーズを分注させるように構成されている。
【0027】
液体接着剤は、医療デバイス、消費者用電子機器、自動車、航空宇宙、及び他の工業用接着剤押出用途を含む産業において使用される。軽量化、多材料アセンブリ、及び耐疲労性などの製造における傾向は、液体接着剤の使用を増大させている。本明細書で論じられるように、自動液体接着剤分注(automated liquid adhesives dispensing、ALAD)プロセスに関与する多くの制御可能及び制御不能なプロセスパラメータが存在する。制御可能なプロセスパラメータには、分注高さ、ロボット速度、スクリュー速度、印加背圧、及び/又は結果として得られる接着剤流量が挙げられ得るが、これらに限定されない。制御不能なプロセスパラメータには、液体接着剤の粘度、周囲温度、湿度、及び大気圧が挙げられ得るが、これらに限定されない。分注は、ロボットで自動化されているが、制御可能なプロセスパラメータに対する閾値を決定することは、通常、手動プロセスであり、多くの場合、反復ステップで実行されて所望のビーズ形状を達成する。接着剤及び接着剤ビーズ形状の両方のバルク特性は、液体接着剤の自動分注を評価するための重要なメトリックである。例えば、接着剤ビーズの形状(例えば、「ビーズ形状」)は、例えば、ビーズの長手方向軸を横切る高さ、幅、及び断面積(例えば、断面プロファイル)を含み得る。いくつかの実施例では、ビーズ形状は、ビーズの色又は温度などのビーズの他の特性を含み得る。ビーズ形状がビーズの長さの閾値パーセンテージの選択された許容範囲内にある場合、接着剤ビーズの結合完全性は、最大化されているとみなされ得る。ビーズ形状のそのような分析は、分注された接着剤の複合パターン、又は分注された接着剤がそれ自体と重なって閉鎖経路を形成するパターンに対して重要であり得る。追加的に、又は代替的に、接着剤ビーズ分注パターンの開始と終了との重なりは、制御するのが困難なことがあり、結合完全性に直接影響を及ぼし得る。記載されたシステム及び技術は、ALADプロセスパラメータ選択を自動化して、ヒューマンエラーを低減し、かつ所与の用途に対する適切なプロセスウィンドウの開発を加速することによって、ALADプロセス制御、特に所与の異なる接着剤配合物並びに複数の制御可能及び制御不能なプロセスパラメータを容易にするために使用され得る。
【0028】
開示されたシステム及び技術は、他の自動液体接着剤分注プロセス制御システムよりも優れた利点を提供することができる。例えば、生成された応答表面プロファイルを用いて正確なビーズ形状測定を使用することにより、手動プロセスパラメータ調整と比較して、目標ビーズ形状を達成するための制御可能なプロセスパラメータの比較的速い自動反復調整を可能にすることによって、自動液体接着剤分注プロセスの始動時間を短縮することができる。いくつかの実施例では、接着剤結合を含む物品の設計は、目標結合線寸法を指定することができる。目標結合線寸法は、例えば、選択された幅、選択された高さ(「結合線間隔」として既知である)、及び/又は選択された総線形長さを含み得る。目標結合線寸法は、物品にかかる力に耐えるのに十分な接着剤を提供するように選択され得る。液体接着剤は、それらの流体挙動の性質に起因して、動的に調整可能な長方形断面積に分注可能ではない。代わりに、液体接着剤は、多くの場合長さの関数として変動する、高さ、幅、及び断面積を有する半球形状として分注される。液体接着剤分注ロボット速度及び/又は液体接着剤流量を制御して、目標結合線を達成することができるが、しかしながら、このプロセスは、組み合わされなくてもよく、及び/又はノズルオリフィスサイズ、基材からの分注高さ、又はバルブのオン/オフタイミングなどの追加の依存性を含み得る。開示されたシステム及び技術を使用して所望のプロセス設定に対するより速い反復調整を可能にして、設計パラメータに基づいて生産ALADプロセスパラメータを決定するための時間を短縮することができる。
【0029】
追加的に、又は代替的に、その場でのビーズ形状情報を収集することにより、手動プロセスパラメータ調整と比較して予期せぬプロセス変更の比較的速い補正を可能にする、ビーズ形状のより速い及び/又は規則的な測定が可能になる。いくつかの実施例では、部品上に分注された接着剤プロファイルに影響を及ぼす予期せぬ摂動が存在し得る。例えば、粘度は温度の関数であるため、より寒い冬温度で確立されたプロセス設定は、多くの場合、より「非サグ」な挙動又は高い背圧を必要とする流量でビーズを分注することになる。しかしながら、より暖かい夏の月での同じプロセス設定は、多くの場合、より低い背圧で流れる、より高いサグ接着剤をもたらす。液体接着剤の粘度、周囲温度の予想外の増大は、ビーズの高さを減少させることがあり、これは、スクリュー速度、印加背圧、結果として得られる接着剤流量、及び/又はロボット速度を変化させることによって補正され得る。更に、大部分の「フルスケール」製造は、定期的に接着剤ロットの切り替えを必要とする。例えば、自動システムで47.5mLのカートリッジを使用する接着剤のうち1mLを必要とする部品は、47部品ごとに新しいカートリッジを必要とすることになる。同じ接着剤製品が双方のカートリッジ内にあることになるが、ロット間の変動性又は貯蔵寿命の履歴は、多くの場合、カートリッジ間で異なる粘度をもたらす。しかしながら、その場でのビーズ形状情報を収集することにより、いくつかの実施例では、制御可能なプロセスパラメータは、そのような予期しないプロセス変更に応じて自動的に調整され得る。このようにして、開示されたシステム及び技術は、他のALADシステムと比較して、予期せぬプロセス摂動に対するより速い検出及び調整を可能にし得る。
【0030】
追加的に、又は代替的に、以前に生成された応答表面プロファイルに基づいて制御可能なプロセスパラメータを調整することにより、動的ビーズ形状制御を可能にし得る。分注経路に沿った動的制御を使用して、繰り返し可能なプロセス変動を補償することができ、ビーズ形状の変動を低減し得る。分注ヘッドの動きを制御する関節運動ロボットアームを含む各ロボット分注システムの場合、基材上に分注されたビーズに体系的な変動性が存在し得る。例えば、ロボット運動の制御は、線形ビーズ経路の長さにわたる減速をもたらし、その後、速度及びビーズ形状を開始から終了まで変化させることができる。更に、接着剤が分注される基材は、たとえ基材が許容範囲内にある場合でも、分注経路に沿った体系的な変動を含み得る。一例として、基材は、ビーズの開始時に最も薄い許容範囲にあり、ビーズの終了時に最も厚い許容範囲にあり得る。これにより、線形経路にわたって更に減少する分注z高さがもたらされ得る。分注プログラムを動的に変化させること、例えば、ロボットを開始から終了まで高速化することによって、これらの体系的で繰り返し可能なプロセス変動を補償することが可能である。
【0031】
追加的に、又は代替的に、生成された応答表面プロファイル、及び任意選択的に、正確なビーズ形状測定値の分析により、例えば、部品スループット、接着剤の利用、又は他のプロセス評価メトリックを改善するために、制御可能なプロセスパラメータの最適化を可能にすることができる。以前に考察された例では、部品設計ごとに指定された最適なビーズプロファイルを取得及び維持する方法に言及する。しかしながら、大部分の製造においてと同様に、多くの場合、商品の売上原価を改善するために満たされなければならない最適化目標とは矛盾する。これらには、スループットを増大させること、接着剤廃棄物を減少させること、欠陥率を低減すること、又は他のことを含み得る。接着剤分注動作のための応答表面方法論を使用することによって、プロセスパラメータに追加の制約を適用することが可能である。実施例には、スループットを増大させるためにロボット速度を最大化すること、廃棄物を低減するために接着剤断面に条件付き最大値を適用すること、又は「欠乏した」結合線及び部品不良を低減するために接着剤ビーズの高さに条件付き最小値を適用すること、を含むことができる。
【0032】
図1Aは、自動液体接着剤分注用の例示的な製造環境100を示す概念図である。本明細書に記載されるように、製造環境100は、自動化されたプロセス制御及び改善のためにビーズ形状を測定及び評価するように構成されている。製造環境100は、管理システム110及び製造サイト120を含む。
【0033】
管理システム110は、コンピューティングデバイス112、測定デバイス114、及び管理自動液体接着剤分注(ALAD)システム116を含む。管理システム110の構成要素は分散させることができ、構成要素が制御環境内でローカルであってもよく、かつクラウドベースのコンピューティングプラットフォーム上で実行するように他の構成要素がリモートであってもよい。管理システム110は、管理ALADシステム116の選択されたALADプロセスパラメータ用のビーズ形状に関連する応答表面プロファイルを特徴付けるように構成されている。ビーズ形状は、基準ビーズ形状を含み得、選択されたALADプロセスパラメータは、基準プロセスパラメータを含み得る。応答表面プロファイルを特徴付けるために、管理システム110は、複数のビーズ形状を評価し、複数のビーズ形状のうちの各ビーズ形状は、1つ以上の選択されたALADプロセスパラメータを変化させることによって生成される。
【0034】
図1Bは、図1Aに示される例示的な製造環境の管理システムを示す概念図である。図1Bに示されるように、管理ALADシステム116は、選択されたALADプロセスパラメータを使用して液体接着剤のビーズ142を分注するように構成されたロボット160を含む。ロボット160は、ウィットネスプレート140の表面上に液体接着剤を分注するように構成された分注ヘッド162を含む。分注ヘッド162は、関節運動アーム164に結合され得る。このようにして、分注ヘッド162は、液体接着剤がその上に分注されるウィットネスプレート140と係合するように構成された固定具166に対して移動可能であり得る。いくつかの実施例では、固定具166は、例えば、コンベアシステム又は第2の関節運動アームを介して、ロボット160に対して移動可能であり得る。
【0035】
液体接着剤は、例えば、一部品又は二部品硬化熱硬化性接着剤又は一部品熱可塑性接着剤などの、自動分注に好適な任意の接着剤配合物を含み得る。選択されたALADプロセスパラメータは、例えば、接着剤配合物、ALADロボットのタイプ、分注レート、部品スループットのレート、ウィットネスプレート140からの分注された接着剤の高さ、基材の表面に対する分注ヘッド162の速度ベクトル又は方向ベクトル、スクリュー速度、印加背圧、結果として得られる接着剤流量などを含み得る。いくつかの実施例では、管理ALADシステム116のロボット160は、制御された環境で動作することができる。例えば、管理ALADシステム116は、ビーズ142を分注する間に、ロボット160の1つ以上の制御可能なプロセスパラメータを監視及び制御するように構成され得る。いくつかの実施例では、管理ALADシステム116はまた、ビーズ142を分注する間に、1つ以上の制御不能なプロセスパラメータを監視するように構成され得る。
【0036】
ビーズ142は、分注ヘッド162によって、ウィットネスプレート140上に分注され得る。ウィットネスプレート140は、液体接着剤を受けるように構成された任意の好適な基材を含み得る。いくつかの実施例では、ウィットネスプレート140は、金属、アルミニウム、ポリマー、アクリル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ガラス、又はセラミックを含み得る。ビーズ142は、液体接着剤の単一の線形ビーズを含む。
【0037】
線形ビーズ、例えば、1次元(1D)分注は、丸みを帯びた曲線、蛇行した形状、重なる形状、鋭い角部などの複合分注経路を表し得る。例えば、丸みを帯びた曲線は、実質的に一定の接線速度(例えば、ウィットネスプレート140に対する分注ヘッド162の一定の絶対速度)を使用して分注され、x軸及びy軸速度を変更し得る。したがって、丸みを帯びた曲線は、ウィットネスプレート140に対して分注ヘッド162の一定の絶対速度で、等しい長さの1D分注として表すことができる。例えば、重なるパターンは、初期部分と、均一な厚さを有するビーズを形成するように重なるように構成された終了部分とを有する、同じ長さの線形ビーズとして表され得る。例えば、重なる初期部分及び終了部分は、例えば、分注ヘッド162の分注レート及び/又は分注速度を制御することによって、選択されたレートで先細になり得る。別の例として、鋭い曲線、例えば、正方形の角部又は三角形の頂点は、x軸及びy軸ベクトル速度を全体的な振幅に組み合わせて2Dの鋭い曲線を1D近似上に投影することによって、1Dの分注として表すことができる。いくつかの実施例では、上記の技術のうちの1つ以上、又は同様の技術を組み合わせて、線形ビーズとして複合分注経路を近似することができる。これらの方法では、液体接着剤の線形ビーズを使用して、複合分注経路を表すことができる。
【0038】
いくつかの実施例では、液体接着剤の線状ビーズのビーズ形状を測定することは、複合分注経路を測定することと比較して、より速く及び/又は計算量がより少なくなり得る。液体接着剤の線形ビーズとして示されているが、他の実施例では、ビーズ142は、液体接着剤の任意の好適な形状及び/又は複数のビーズを含み得る。例えば、ビーズ142は、複数の線形ビーズを含み得る。いくつかの実施例では、各ビーズが異なる選択された制御可能なプロセスパラメータを使用して分注される、複数のビーズをウィットネスプレート140に分注することにより、複数のビーズ形状を測定する際に関連する時間及びコストを低減して、応答表面プロファイルを生成することができる(以下で更に詳細に論じられる)。例えば、各々が単一のビーズを含む複数のウィットネスプレートを使用するのではなく、複数のビーズを単一のウィットネスプレート上に分注し、その後、測定することができる。他の実施例では、ビーズ142は、例えば、丸みを帯びた曲線、重なり、及び/又は鋭い曲線のうちの少なくとも1つなどの複合分注経路を有する1つ以上のビーズを含み得る。
【0039】
ビーズ142は、測定デバイス114によって分析される。測定デバイス114は、ビーズ142の長手方向軸に沿ってビーズ形状を測定するように構成されている。ビーズ形状には、ウィットネスプレート140の表面からビーズ142の頂部までの高さH、ウィットネスプレート140の表面などのビーズ142の選択された高さに沿った幅W、ビーズ142の長手方向軸を横切るビーズ142の断面積A、又はウィットネスプレート140の表面からビーズ142の頂部まで垂直に延びる軸を中心とした対称性が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、測定デバイス114は、座標測定機械(「CMM」)(例えば、CMMプローブは、機械的、光学的、レーザなどであり得る)、構造光3次元スキャナ、レーザ変位センサ、別の非接触光学測定デバイス、デジタル画像相関、写真測量などを含むことができる。いくつかの実施例では、測定デバイス114は、Cognex(Natick,Massachusetts)から入手可能なDSMax3Dレーザ変位センサを含み得る。いくつかの実施例では、ビーズ形状は、ビーズの色又は温度などのビーズの他の特性を含み得る。ビーズ形状が温度又は色などの他のビーズ特性を含む例では、測定デバイス114は、追加的に、又は代替的に、光学カメラ及び/又は熱カメラを含み得る。
【0040】
いくつかの実施例では、測定デバイス114は、約25マイクロメートル未満又は約10マイクロメートル未満などの、約50マイクロメートル未満の精度で、ビーズ形状を測定することができる。他の実施例では、測定デバイス114は、所定の閾値(例えば、ビーズ形状の幾何学的形状の許容範囲)未満の精度で、ビーズ形状を測定することができる。
【0041】
測定デバイス114は、ビーズ142の長手方向軸に沿った離散位置においてビーズ形状を測定するように構成され得る。例えば、測定デバイス114は、実質的に等間隔又は不規則に離間したサンプリング間隔でビーズ142の形状を測定することができる。例えばビーズ142の長手方向軸に対する、例えば、測定デバイス114のサンプリング間隔は、約0.25mmなどの約0.01mm~約1mmであり得る。実質的に等間隔のサンプリング間隔は、上述の測定デバイスの共通許容範囲内で等間隔又はほぼ等間隔である離散位置を含み得る。サンプリング間隔は、ビーズ形状を測定する計算強度を低減するように選択され得る。
【0042】
いくつかの実施例では、記載されたシステム及び技術は、連続した接着剤によって形成された実際の経路に関係なく、線形分注経路に沿って形成された一連の別個の接着剤ビーズとして複合経路を表す線形モデルを使用することによって、任意の又は複合分注経路を表すために使用され得る。これにより、経路が一連の個々のビーズであるかのように、連続した接着剤のより複合した経路(例えば、湾曲した経路)をモデル化することが可能になり、各ビーズのそのような測定値及び計算値は、現在のビーズと経路に沿って堆積された任意の以前のビーズとの間に計算依存性を有することなく、独立した瞬間モデルとして計算され得る。これにより、ビーズ形状の評価、複合経路に対する接着剤ビーズ形状の予測が可能になり、複雑さが低減したプロセスパラメータ、及びコンピューティングリソースの最適化が容易になる。例えば、測定されたデータ点による曲線フィッティングによるスプライン関数などの複合関数としてビーズ形状をモデリングするのではなく、ビーズ形状は、ビーズ142の長手方向軸に沿った複数(例えば、直列)の離散位置としてモデル化され得る。
【0043】
複数の離散位置の各離散位置は、ビーズ形状の寸法よりも小さい長手方向の長さを含み得る。例えば、複数の離散位置の各離散位置の長手方向の長さは、ビーズ142の高さ又は幅よりも小さい、約100又は約1000などの、約10の倍数であり得る。ビーズ形状を離散位置として測定することによって、測定デバイス114は、一連の線形セグメントとして複合分注経路のビーズ形状を測定するように構成され得る。直列の各線形セグメントは、上述したように、線形ビーズとして測定され得る。
【0044】
いくつかの実施例では、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、複数の離散位置の隣接する離散位置間の関係を判定するように構成され得る。例えば、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、第1の離散位置の第1の測定ビーズ形状及び第2の離散位置の第2の測定ビーズ形状に基づいて、第1の離散位置の第1の重心及び第2の離散位置の第2の重心を判定するように構成され得る。第1の離散位置を第2の離散位置に関連付けるために、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、第1の重心の位置及び第2の重心の位置に基づいて、方向ベクトル及び/又は第1の重心と第2の重心との間の距離を判定することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、複数の離散位置の隣接する離散位置間の関係を判定しない場合がある。むしろ、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、線形分注経路のビーズ形状として複合分注経路のビーズ形状を表し得る。例えば、測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、ビーズ142によって画定された連続経路に沿った複数の離散位置の隣接する離散位置に関係なく、複数の離散位置の各離散位置において、少なくとも1つのプロセスパラメータ及びビーズ形状の少なくとも1つの特性を関連付けるために線形モデルを適用することができる。隣接する離散位置間の関係を判定しないことにより、複合分注経路のビーズ形状を判定する計算時間及び/又は計算強度を低減することができる。
【0046】
測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、測定された寸法の液体接着剤ビーズ142の少なくとも1つの測定された寸法に基づいて、ビーズ形状を判定するように構成され得る。例えば、断面積Aは、測定された高さH及び/又は幅Wに基づいて判定され得る。測定デバイス114は、ビーズ142の形状を規定する複数の値を含む測定データを生成し得る。例えば、測定データセットは、複数の3タプルなどの複数のタプルを含んでもよく、各タプルはビーズ142上の点を規定する。測定デバイス114は、例えばコンピューティングデバイス112を介して、コンピューティングデバイス112によって読み取り可能な任意の選択された形式を有する測定データセットを生成し得る。
【0047】
コンピューティングデバイス112には、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ワークステーション、サーバ、メインフレーム、クラウドコンピューティングシステム、ロボットコントローラなどを挙げることができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス112は、例えば、測定デバイス114又は管理ALADシステム116のうちの少なくとも1つを含む管理システム110の動作を制御するように構成され得る。コンピューティングデバイス112は、それぞれの通信接続を使用して、測定デバイス114、管理ALADシステム116、又はネットワーク130のうちの少なくとも1つに通信可能に結合され得る。いくつかの実施例では、通信接続は、イーサネット又は他のネットワーク接続などのネットワークリンクを含んでもよい。そのような接続は、無線接続、有線接続、又は両方の組み合わせであってもよい。いくつかの実施例では、通信接続は、USB、IEEE 1394などの他のタイプのデバイス接続を含んでもよい。いくつかの実施例では、測定デバイス114及び/又は管理ALADシステム116は、測定デバイス114及び/又は管理ALADシステム116の動作を制御するように構成された1つ以上のプロセッサを含み得、それぞれのプロセッサは、コンピューティングデバイス112に通信可能に結合されている。図1には示されていないが、管理システム110は、1つ以上の電源を含み得る。例えば、1つ以上の電源は、コンピューティングデバイス112、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116の各々に電気的に結合され得る。
【0048】
コンピューティングデバイス112は、選択されたALADプロセスパラメータに対して、ビーズ142の形状と1つ以上の選択された制御可能なプロセスパラメータとの間の1つ以上の関係(例えば、ロボット160の位置、ロボット速度、スクリュー速度、印加背圧、及び/又は結果として得られる接着剤流量)を含む1つ以上の応答表面プロファイルを決定するように構成され得る。コンピューティングデバイス112は、制御可能なプロセスパラメータ及び/又は複数の選択された制御可能なプロセスパラメータの選択された範囲と関連付けられた、複数の応答表面プロファイルを決定するために使用され得る。例えば、管理システム110は、複数の選択された制御可能なプロセスパラメータの各制御可能なプロセスパラメータの選択された範囲を含む複数の選択された制御可能なプロセスパラメータと関連付けられた、複数の応答表面プロファイルを決定するために使用され得る。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス112は、1つ以上の測定された制御不能なプロセスパラメータと関連付けられた複数の応答表面プロファイルを決定するために使用され得る。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス112は、応答表面プロファイルのリポジトリ105内に応答表面プロファイルを記憶することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス112は、ネットワーク130を介して、クラウドベースのデータ管理システムなどのクラウドベースのコンピューティングプラットフォーム内に応答表面プロファイルを記憶することができる。決定された応答表面プロファイルを使用して、複数の既知のプロセスパラメータに基づいてビーズ形状を予測することができる。このようにして、管理システム110は、制御可能なプロセスパラメータ入力に基づいて、及びいくつかの実施例では、測定された制御不能なプロセスパラメータに基づいて、予測可能なビーズ形状を達成するためにALADプロセスを制御するように使用され得る、応答表面プロファイルを生成することができる。
【0049】
製造サイト120は、単一の地理的場所内の複数の顧客サイト又は複数のALADシステムなどの1つ以上の製造サイトを含む。製造サイト120は、管理システム110によって生成された応答表面プロファイルを使用して、製造サイトALADシステム126を制御することができる。製造サイト120は、携帯型コンピューティングデバイス122、携帯型測定デバイス124、及び製造サイトALADシステム126を含む。いくつかの実施例では、ユーザは、携帯型コンピューティングデバイス122及び/又は携帯型測定デバイス124を製造サイト120に供給することができる。ユーザには、例えば、技術者、オペレータなどを含み得る。いくつかの実施例では、携帯型コンピューティングデバイス122及び携帯型測定デバイス124は、単一の携帯型デバイスに統合され得る。このようにして、携帯型コンピューティングデバイス122及び/又は携帯型測定デバイス124は、製造サイト120にオンデマンドで供給するように構成され得る。携帯型として記載されているが、いくつかの実施例では、製造サイト120は、非携帯型又は専用のコンピューティングデバイス122及び/又は測定デバイス124を含み得る。
【0050】
製造サイトALADシステム126は、管理ALADシステム116と実質的に同様であり得る。例えば、製造サイトALADシステム126は、液体接着剤を分注するように構成されたロボットを含む。製造サイトALADシステム126は、サイトALADプロセスパラメータに基づき、ロボットを制御して、構成要素の生成用に液体接着剤を分注することができる。いくつかの実施例では、製造サイトALADシステム126は、サイトALADプロセスパラメータを使用して、ウィットネスプレート150上にビーズ152を分注することができる。例えば、ウィットネスプレートは、例えばユーザによって、製造サイトALADシステム126内の固定具上に配置され得る。製造サイトALADシステム126は、例えば携帯型コンピューティングデバイス122によって、選択されたALADプロセスパラメータを使用して、ウィットネスプレート上に液体接着剤の1つ以上のビーズを分注するように制御され得る。いくつかの実施例では、ALADプロセスパラメータは、1つ以上の線形ビーズであり得る分注パターンを除いて、構成要素の生成に使用されるサイトALADプロセスパラメータを含み得る。このようにして、ウィットネスプレート150上に分注されたビーズ152は、構成要素を生成するために使用されるプロセスを表すことができる。
【0051】
ウィットネスプレート150上に分注されたビーズ152は、携帯型測定デバイス124によって分析され得る。例えば、ウィットネスプレート150上にビーズ152を分注した後、ユーザは、ビーズ152のビーズ形状を測定するために、ウィットネスプレート152を携帯型測定デバイス124の固定具上にロードすることができる。いくつかの実施例では、測定デバイス124は、上述したように、測定デバイス114と実質的に同様であり得る。例えば、測定デバイス124は、携帯型レーザ変位センサを含み得る。上述したように、ビーズ152の形状は、ビーズ152の高さH、幅W、及び/又は断面積Aを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、測定デバイス124は、ビーズ152の形状を規定する複数の値を含む測定データを生成することができる。
【0052】
コンピューティングデバイス122は、測定デバイス124から測定データを受信するように構成されている。コンピューティングデバイス122はまた、コンピューティングデバイス112から、例えば、ネットワーク130を介して、選択されたALADプロセスパラメータ用の決定された応答表面プロファイルを受信するように構成されている。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、決定された応答表面プロファイル及びサイトALADプロセスパラメータに基づいて、予測ビーズ形状を判定するように更に構成されている。例えば、コンピューティングデバイスは、サイトALADプロセスパラメータに対応するALADプロセスパラメータを有する決定された応答表面プロファイルの領域を識別することができる。
【0053】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、決定された応答表面プロファイル及びビーズ152の測定された形状に基づいて、1つ以上のサイトALADプロセスパラメータを決定して、基準ビーズ形状を達成するように構成され得る。例えば、コンピューティングデバイス122は、測定データ、選択されたALADプロセスパラメータ、及び基準ビーズ形状(集合的に、「プロセスデータ」)を介して、ビーズ形状を、選択された接着剤のタイプと関連付けられた1つ以上の応答表面プロファイルと相関させることができる。例えば、応答表面プロファイルを生成するために使用される基準ビーズ形状は、目標ビーズ形状、例えば、製造用に物品に適用される場合のビーズの所望の形状と同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施例では、基準ビーズ形状は、コンピューティングデバイス122によって、選択された目標ビーズ形状に基づいて決定され得る。プロセスデータを1つ以上の応答表面プロファイルと相関させた後、コンピューティングデバイス122は、基準ビーズ形状を達成するために1つ以上の更新されたALADプロセスパラメータを決定することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、更新されたALADプロセスパラメータを使用して、製造サイトALADシステム126を自動的に制御することができる。
【0054】
製造サイトALADシステム126の始動中、1つ以上の更新されたALADプロセスパラメータを使用して、プロセスウィンドウを定義することができる。例えば、コンピューティングデバイス122は、第1の更新されたALADプロセスパラメータを決定し、第1の更新されたALADプロセスパラメータを使用して、製造サイトALADシステム126を自動的に制御して第2のウィットネスプレートを作成することができる。コンピューティングデバイス122は、第2のウィットネスプレートに基づいて、第2の更新されたALADプロセスパラメータを決定することができる。コンピューティングデバイス122は、第2の更新されたALADプロセスパラメータを使用して、製造サイトALADシステム126を自動的に制御することができる。このようにして、コンピューティングデバイス122は、測定されたビーズ形状が基準ビーズ形状の選択された許容範囲内になるまで、更新されたALADプロセスパラメータを決定する2回以上の反復を実行することができる。測定されたビーズ形状が基準ビーズ形状の選択された許容範囲内にあるという結果となる、ALADプロセスパラメータ(又はALADプロセスパラメータの範囲)の1つ以上の組み合わせは、許容可能なプロセスウィンドウを定義し得る。
【0055】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、プロセスデータ、更新されたALADプロセスパラメータ、又は応答表面プロファイルのうちの少なくとも1つに基づいて、プロセスウィンドウの安定性を判定することができる。例えば、コンピューティングデバイス122は、許容可能なプロセスウィンドウ内のALADプロセスパラメータの1つ以上の組み合わせに基づいて、応答表面プロファイルの領域を識別することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、応答表面プロファイルの領域内の1つ以上の勾配を判定することができる。勾配は、例えば、応答表面プロファイルの勾配又は第2の派生物を含む。コンピューティングデバイス122は、判定された勾配に基づいて、プロセスウィンドウの安定性を判定することができる。例えば、比較的小さい勾配を有する応答表面プロファイルの第1の領域は、比較的大きい勾配を有する応答表面プロファイルの第2の領域よりも安定的であり得る。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、判定された勾配を所定の勾配閾値と比較することによって、プロセスウィンドウの安定性を判定することができる。例えば、所定の勾配閾値は、応答表面プロファイルの閾値勾配を含み得る。
【0056】
いくつかの実施例では、勾配を判定するのではなく、コンピューティングデバイス122は、ベイズ最適化などの最適化アルゴリズムを使用して、プロセスウィンドウの安定性を判定するように構成され得る。
【0057】
追加的に、又は代替的に、コンピューティングデバイス122は、プロセス摂動を検出及び/又は補償するように構成されてもよい。プロセス摂動は、例えば、制御可能又は制御不能なプロセスパラメータの変動によって引き起こされ得る。例えば、ロボット速度スクリュー速度、印加背圧、及び/又は結果として得られる接着剤流量における変動は、経時的な構成要素の機械的摩耗、又は液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、周囲圧力、又は液体接着剤の特定のバッチのバルク特性の変動が制御不能であり得ることに起因し得る。プロセス摂動を補償するために、ユーザは、コンピューティングデバイス122を使用して、規則的又は不規則な間隔で、上述したようにビーズ形状を分析することができる。プロセス摂動によりビーズ形状が仕様外である場合、コンピューティングデバイス122は、プロセス摂動を補償するために、更新されたALADプロセスパラメータを決定することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、例えば、ユーザを変更してビーズ形状分析を実行するか、又は1つ以上のロボットを制御してビーズ形状分析を実行することによって、定期的なチェックを自動的に実行してそのようなプロセス摂動を検出するように構成され得る。これらの方法では、プロセス摂動の効果を低減して、完全に(throughout)製品を改善し、及び/又は結合完全性を改善することができる。
【0058】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、局所ビーズ形状の制御を改善するように構成され得る。局所ビーズ形状は、固有の繰り返し可能な変動性を含み得る。コンピューティングデバイス112は、ビーズ形状分析に基づき、局所ビーズ形状の変動性を特徴付けることができる。特徴付けられた局所ビーズ形状の変動性に基づいて、コンピューティングデバイス122は、特徴付けられた局所ビーズ形状の変動性を補償するために、更新されたALADプロセスパラメータを決定することができる。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、更新されたALADプロセスパラメータに基づいて、プロセスパラメータを動的に変更することができる。例えば、コンピューティングデバイス122は、特徴付けられた局所ビーズ形状の変動性に基づいて、ロボットの速度を動的に変更して、局所ビーズ形状の変動性を低減することができる。局所ビーズ形状の変動性を補償することにより、液体接着剤を分注する精度を改善し、それによって結合完全性を改善することができる。
【0059】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス122は、1つ以上の最適化変数に基づいて、更新されたALADプロセスパラメータを決定するように構成され得る。例えば、上述したように、許容可能なプロセスウィンドウは、基準ビーズ形状をもたらすALADプロセスパラメータの2つ以上の組み合わせを含み得る。コンピューティングデバイス122は、1つ以上の最適化変数が閾値を超える結果となる、更新されたALADプロセスパラメータを選択することができる。1つ以上の最適化変数には、例えば、部品スループット、角部上のビーズ均一性、生材料廃棄物の閾値、又は他のプロセスパラメータを含み得る。
【0060】
いくつかの実施例では、管理システム110は、ウィットネスプレートを形成及び分析する自動化プロセスを含み得る。例えば、図1Bに示されるように、管理システム110は、応答表面プロファイルを生成するために、ウィットネスプレートの形成及び分析を少なくとも部分的に自動化するように構成されたピックアンドプレースロボット113を含み得る。管理システム110に関して説明されてきたが、他の実施例では、製造サイト120は、ビーズ形状を分析するためにウィットネスプレートの形成及び分析を少なくとも部分的に自動化するように構成されたピックアンドプレースロボットを含んでもよく、これは、上述したように、製造サイトALADシステム126を他の別の方法で制御する更新されたALADプロセスパラメータを決定するために、生成された応答表面プロファイルと共に使用され得る。
【0061】
ピックアンドプレースロボット113は、ウィットネスプレート140がコーティング、測定、及び/又は記憶されるステーション間のウィットネスプレート(例えば、ウィットネスプレート140)の運動を調整することができる。例えば、ピックアンドプレースロボット113は、コーティングされていないウィットネスプレート供給部111からウィットネスプレート140をピックアップすることができる。ピックアンドプレースロボット113は、コーティングされていないウィットネスプレート140を、管理ALADシステム116内の固定具166上に配置することができる。上述したように、管理ALADシステム116は、各ビーズに対して選択されたALADプロセスパラメータを使用して、ウィットネスプレート140上に1つ以上の液体接着剤ビーズ(例えば、ビーズ142)を自動的に分注することができる。ビーズを分注した後、ピックアンドプレースロボット113は、管理ALADシステム116内の固定具166からコーティングされたウィットネスプレート140を除去する。ピックアンドプレースロボット113は、コーティングされたウィットネスプレート140を、測定デバイス114内の固定具168上に配置することができる。上述したように、測定デバイス114は、ウィットネスプレート140上のビーズ形状を自動的に測定することができ、これは、コンピューティングデバイス112に通信され得る。ビーズ形状を測定した後、ピックアンドプレースロボット113は、測定デバイス114内の固定具168からウィットネスプレート140を除去する。次いで、ピックアンドプレースロボット113は、測定されたウィットネスプレート140をコーティングされたウィットネスプレートストック115内に配置することができる。コーティングされたウィットネスプレートストック115内のウィットネスプレート140は、ビーズ形状の再測定などのその後の調査のために保存され得る。いくつかの実施例では、測定されたウィットネスプレート140をウィットネスプレートストック115内に配置することは、測定されたウィットネスプレート140を専用記憶デバイス、輸送用のコンベヤ(convey)上などに配置することを含み得る。いくつかの実施例では、1つ以上のステップは、ユーザなどによって、ピックアンドプレースロボット113なしで手動で実行され得る。
【0062】
いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス112は、ピックアンドプレースロボット113、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116を制御するように構成されている。例えば、コンピューティングデバイス112は、プロセス条件を規定するバッチ動作データを自動的に決定して、少なくとも1つの応答表面プロファイルを生成することができる。バッチ動作データには、例えば、サンプリングすべき制御可能なALADプロセスパラメータの範囲、サンプル数、サンプル名、又はピックアンドプレースロボット113、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116のいずれかの動作を含み得る。いくつかの実施例では、ユーザは、バッチ動作データの少なくとも一部を入力することができる。追加的に、又は代替的に、ユーザは、自動的に判定されたバッチ動作を修正した、又はレビューする。コンピューティングデバイス112は、バッチ動作データに基づいて、個々のウィットネスプレート名、及び各ウィットネスプレートに関連付けられたプロセス条件のリストを決定することができる。
【0063】
コンピューティングデバイス112は、ピックアンドプレースロボット113、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116の動作を制御することによって、バッチの実行を調整することができる。例えば、コンピューティングデバイス112は、ローカルプログラムの実行及びピックアンドプレースロボット113の運動のタイミングを調整することができる。コンピューティングデバイス112はまた、管理ALADシステム116のロボット160の運動の実行及びタイミングを含む、管理ALADシステム116のALADプロセスパラメータを制御することができる。コンピューティングデバイス112はまた、ウィットネスプレート名を測定デバイス114に通信し、運動測定デバイス114の実行及びタイミングを制御することができる。測定デバイス114は、分析及び記憶のために、測定値をコンピューティングデバイス112に通信することができる。
【0064】
上述したように、携帯型コンピューティングデバイス122及び携帯型測定デバイス124は、単一の携帯型デバイスに統合され得る。図1Cは、製造サイト120において使用され得る例示的な携帯型デバイス121を示す概念図である。携帯型デバイス121は、携帯型コンピューティングデバイス122、携帯型測定デバイス124、及び筐体172を含む。筐体172は、コンピューティングデバイス122及び携帯型測定デバイス124の構成要素を保持するように構成されたソリッドな又はオープンフレームの筐体を含み得る。例えば、コンピューティングデバイス122、及び/又は携帯型測定デバイス124の構成要素は、側壁、及び/又は筐体172のフレームに取り付けられ得る。筐体172がソリッドな筐体を含む例では、筐体172は、アクセスドア174を含む。アクセスドア174は、ウィットネスプレート176を受け入れるようにサイズ決めされている。可搬性を改善するために、いくつかの実施例では、携帯型デバイス121は、携帯型デバイス121の1つ以上の側壁の外部及び/又はフレームに取り付けられた1つ以上のハンドル178を含み得る。筐体172、ドア174、及びハンドル178は、例えば、金属、ポリマー、アルミニウム合金、チタン合金、鋼、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、エポキシ、それらの組み合わせなどの、任意の好適な材料を含み得る。
【0065】
上述したように、携帯型測定デバイス124は、固定具180及び測定デバイス182を含む。固定具180は、携帯型デバイス121の側壁及び/又はフレームに取り付けられ得る。上述したように、フレーム180は、分析用のウィットネスプレートを受け入れて固定し得るように構成されている。測定デバイス182は、上述したように、変位センサ、光学カメラ、及び/又は熱カメラを含み得る。いくつかの実施例では、携帯型デバイス121は、例えば、測定デバイス182用の所望の解像度を提供するために、測定デバイス182及び固定具180の適切な向きを可能にするサイズであり得る。追加的に、又は代替的に、携帯型デバイス121は、ユーザが携帯型デバイス121を輸送すること、及び/又は筐体172にウィットネスプレートを挿入したりそこから取り出したりすることを可能にするサイズであり得る。
【0066】
図2は、コンピューティングデバイス200の一例を示す概念的かつ概略的なブロック図である。コンピューティングデバイス200は、図1A及び図1Bを参照して上述したコンピューティングデバイス112及び122の機能を実行するように構成されている。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス200の1つ以上の機能は、コンピューティングデバイス112及び122などの、1つ以上のコンピューティングデバイスによって実行され得る。図2の例では、コンピューティングデバイス200は、1つ以上のプロセッサ202、1つ以上の入力デバイス204、1つ以上の通信ユニット206、1つ以上の出力デバイス208、及び1つ以上の記憶デバイス210を含む。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、ALADシステム制御モジュール212、ビーズ形状取得モジュール214、ビーズ形状分析モジュール216、応答表面プロファイルモジュール218、応答表面プロファイル分析モジュール220、及びALADプロセスパラメータ調整モジュール222を含む。他の実施例では、コンピューティングデバイス200は、追加の構成要素を含んでもよく、又は図2に示すものよりも少ない構成要素を含んでもよい。
【0067】
1つ以上のプロセッサ202は、コンピューティングデバイス200内で機能性を実装し、及び/又は実行用の命令を処理するように構成されている。例えば、プロセッサ202は、1つ以上の記憶デバイス210によって記憶された命令を処理することができ得る。1つ以上のプロセッサ202の例には、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、又は同等の離散型若しくは集積型論理回路のうちのいずれか1つ以上が挙げられ得る。
【0068】
コンピューティングデバイス200はまた、1つ以上の入力デバイス204を含む。入力デバイス204は、いくつかの実施例では、触知、オーディオ、又はビデオソースを介してユーザからの入力を受信するように構成されている。入力デバイス204の例には、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、マイクロフォン、タッチスクリーン、又はユーザからのコマンドを検出するための任意の他のタイプのデバイスが含まれる。例えば、ユーザは、入力デバイス204を介してコンピューティングデバイス200内に、プロセス条件を規定するバッチ動作データを入力して、少なくとも1つの応答表面プロファイルを生成することができる。
【0069】
コンピューティングデバイス200は、1つ以上の通信ユニット206を更に含む。コンピューティングデバイス200は、1つ以上の有線又は無線ネットワークなどの1つ以上のネットワークを介して、通信ユニット206を利用して、外部デバイス(例えば、ステージ16、マウント18、測定デバイス20、及び/又はコーティングデバイス22)と通信することができる。通信ユニット44は、イーサネットカードなどのネットワークインタフェースカード、光学トランシーバ、無線周波数トランシーバ、又は情報を送信及び受信できる任意の他のタイプのデバイスであってもよい。そのようなネットワークインタフェースの他の例には、WiFi(商標)無線機又はUSBを含み得る。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス200は、通信ユニット206を利用して、サーバなどの外部デバイスと無線で通信する。
【0070】
コンピューティングデバイス200は、1つ以上の出力デバイス208を更に含み得る。出力デバイス208は、いくつかの実施例では、オーディオ又はビデオメディアを使用してユーザに出力を提供するように構成されている。例えば、出力デバイス208は、ディスプレイ、サウンドカード、ビデオグラフィックアダプタカード、又は信号を人間若しくは機械が理解可能な適切な形態に変換するための任意の他のタイプのデバイスを含み得る。
【0071】
1つ以上の記憶デバイス210は、動作中にコンピューティングデバイス200内の情報を記憶するように構成され得る。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、コンピュータ可読記憶媒体又はコンピュータ可読記憶デバイスを含む。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は一時的メモリを含み、これは、1つ以上の記憶デバイス210の主目的が長期記憶ではないことを意味する。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、揮発性メモリを含み、これは、電力が1つ以上の記憶デバイス210に提供されないときに、1つ以上の記憶デバイス210が記憶された内容を維持しないことを意味する。揮発性メモリの例として、ランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory:DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory:SRAM)、及び当該技術分野で既知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210を使用して、プロセッサ202による実行用のプログラム命令を記憶する。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、プログラム実行中に情報を一時的に記憶するために、コンピューティングデバイス200上で実行されるソフトウェア又はアプリケーションによって使用される。
【0072】
いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、情報を長期記憶するために構成された1つ以上の記憶デバイス210を更に含み得る。いくつかの実施例では、1つ以上の記憶デバイス210は、不揮発性記憶素子を含む。そのような不揮発性記憶素子の例として、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピディスク、フラッシュメモリ、又は電気的にプログラミング可能なメモリ(electrically programmable memories、EPROM)若しくは電気的に消去及びプログラミング可能なメモリ(electrically erasable and programmable memories、EEPROM)の形態が挙げられる。
【0073】
コンピューティングデバイス200はまた、ビーズ形状取得モジュール214、ビーズ形状分析モジュール216、応答表面プロファイルモジュール218、応答表面プロファイル分析モジュール220、及びALADプロセスパラメータ調整モジュール222(集合的に「モジュール」)を含み得る。モジュールの各々は、様々な方法で実装され得る。例えば、モジュールのうちの1つ以上は、アプリケーションとして、又は1つ以上のプロセッサ202によって実行されるアプリケーションの一部として実装され得る。他の実施例では、モジュールのうちの1つ以上は、コンピューティングデバイス200のハードウェアユニットの一部として(例えば、回路として)実装され得る。モジュールのうちの1つ以上によって実行される機能は、図3A図3Cに示される例示的なフロー図を参照して以下に説明される。
【0074】
コンピューティングデバイス200は、明確化のために図2には示されていない、追加の構成要素を含んでもよい。例えば、コンピューティングデバイス200は、コンピューティングデバイス200の構成要素に電力を供給する電源を含んでもよい。同様に、図2に示されるコンピューティングデバイス200の構成要素は、コンピューティングデバイス200の全ての実施例において必要であるとは限らない。
【0075】
図3Aは、応答表面プロファイルを生成するための例示的な技術のフロー図である。図3Aの技術は、図1A及び図1Bの製造環境100並びに図2のコンピューティングデバイス200に関して説明されるが、他の実施例では、図3Aの技術は、異なるシステム、異なるコンピューティングデバイス、又はその両方を使用して実行され得る。更に、製造環境100及びコンピューティングデバイス200は、1つ以上の応答表面プロファイルを決定するための他の技術を実行し得る。
【0076】
いくつかの実施例では、応答表面プロファイルは、液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づき得る。例えば、図1に関して上述したように、管理システム110は、複数のビーズ形状のそれぞれのビーズ形状を生成するために使用される複数のビーズ形状及び複数の選択されたALADプロセスパラメータを含む測定データに基づいて、1つ以上の応答表面プロファイルを生成するように構成され得る。
【0077】
図3Aに示される技術は、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、1つ以上の制御可能なプロセスパラメータ(例えば、制御されたプロセスパラメータ)を決定すること(330)を含む。いくつかの実施例では、制御されたプロセスパラメータは、コンピューティングデバイス200によって制御可能なプロセスパラメータに基づいて自動的に決定され得る。いくつかの実施例では、コンピューティングデバイス200は、接着剤配合物、ALADロボットのタイプ、分注レート、部品スループットのレート、ウィットネスプレート140からの分注ヘッド162の高さ、ウィットネスプレート140の表面に対する分注ヘッド162の速度ベクトル若しくは方向ベクトル、スクリュー速度、印加背圧、結果として得られる接着剤流量、又は他の制御可能なプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを、自動的に決定、又はユーザ入力に基づいて決定することができる。
【0078】
図3Aに示される技術はまた、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、制御されたプロセスパラメータの各々の許容可能な値の範囲を決定すること(332)を含む。各制御されたプロセスパラメータの範囲は、例えば、管理ALADシステム116及び/又はユーザ入力の動作限界に基づき得る。許容可能な値の範囲を決定することにより、選択されたALADプロセスの最適化のために複数のビーズを分注、測定、及び分析するのに必要となる時間及び/又は計算リソースを低減することができる。
【0079】
図3Aに示される技術はまた、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、選択されたALADプロセスパラメータを使用して管理ALADシステム116のロボット160を制御して、ウィットネスプレート140上に液体接着剤の少なくとも1つのビーズ142を分注すること(334)を含む。選択されたALADプロセスパラメータは、制御されたプロセスパラメータの各々に対する許容可能な値の範囲のサブセットを含み得る。いくつかの実施例では、制御ロボット160は、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、分注ヘッド162を制御してウィットネスプレート140の表面上に液体接着剤を分注し、及び/又は関節運動アーム164を制御してウィットネスプレート140の表面に対する分注ヘッド162の位置及び速度を制御することを含み得る。
【0080】
いくつかの実施例では、ロボット160を制御することは、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、複合分注経路に基づいて線形(1D)分注経路を決定することを含み得る。例えば、本技術は、コンピューティングデバイス200によって、所定の複合分注経路(例えば、丸みを帯びた角部、重なり、又は鋭い曲線のうちの少なくとも1つ)に基づいて、複合分注経路を表す線形分注経路を決定することを含み得、線形分注経路は、マージされたx軸及びy軸ベクトル速度を含むウィットネスプレート140に対する分注ヘッド162の絶対速度、及び/又はマージされたx軸及びy軸方向ベクトルを含むウィットネスプレート140に対する分注ヘッド162の単一方向ベクトルを含む。
【0081】
図3Aに示される技術はまた、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状取得モジュール214によって、測定デバイス114を制御してビーズ142の形状を測定すること(336)を含む。ビーズ142の形状を測定した後、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、測定デバイス114によって生成された測定データを受信すること(338)を含み得る。いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、測定された寸法に基づいてビーズ形状を判定することを含み得る。例えば、断面積Aは、測定された高さH及び/又は幅Wに基づいて判定され得る。
【0082】
いくつかの実施例では、本技術は、1つ以上の制御されたパラメータ及びビーズの繰り返し分注を調整することと、ビーズのビーズ形状を測定することとを含む。このようにして、各制御されたプロセスパラメータは、制御されたプロセスパラメータの許容可能な値の決定された範囲から調査値に順次調整され得る。いくつかの実施例では、各制御されたプロセスパラメータは、個別に調査されてもよく、例えば、連続する反復間に1つのプロセスパラメータのみが調整されてもよい。このようにして、管理システム110は、複数の制御されたプロセスパラメータの調査に関連する測定データを生成及び記憶するように構成され得る。
【0083】
図3Aに示される技術はまた、コンピューティングデバイス200、例えば応答表面プロファイルモジュール218によって、測定データ及び制御されたALADプロセスパラメータに基づいて、応答表面プロファイルを決定することを含む。例えば、本技術は、複数のビーズ形状の各それぞれのビーズ形状を、それぞれのビーズ形状を生成するために使用された複数の制御されたALADプロセスパラメータの各それぞれの制御されたALADプロセスパラメータに対して相関又はプロットすることを含み得る。いくつかの実施例では、応答表面プロファイル302を決定することは、1つ以上の応答表面プロファイルを生成するために、ビーズ形状を繰り返し分注すること、測定すること、及び分析することを含み得る。
【0084】
いくつかの実施例では、本技術は、応答表面プロファイルの自動化された生成を含み得る。例えば、応答表面プロファイルを決定することは、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、ピックアンドプレースロボット113を制御してウィットネスプレートの運動を調整することを含み得る。ピックアンドプレースロボット113を制御することは、例えば、コーティングされていないウィットネスプレート供給部111からウィットネスプレート140をピックアップするためにピックアンドプレースロボット113を制御すること、コーティングされていないウィットネスプレート140を管理ALADシステム116内の固定具166に配置すること、コーティングされたウィットネスプレート140を固定具166から除去すること、コーティングされたウィットネスプレート140を測定デバイス114内の固定具168上に配置すること、測定されたウィットネスネスプレート140を固定具168から除去すること、及び/又は測定されたウィットネスプレート140をコーティングされたウィットネスプレートストック115内に配置すること、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0085】
いくつかの実施例では、応答表面プロファイルの自動化された生成は、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、少なくとも1つの応答表面プロファイルを生成するために、プロセス条件を規定するバッチ動作データを自動的に決定することを含み得る。上述したように、バッチ動作データは、例えば、サンプリングすべき制御可能なALADプロセスパラメータの範囲、サンプル数、サンプル名、又はピックアンドプレースロボット113、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116のいずれかの動作を含み得る。いくつかの実施例では、バッチ動作データを決定することは、コンピューティングデバイス200によって、個々のウィットネスプレート名のリスト、及び各ウィットネスプレートに関連付けられたプロセス条件を決定することを含み得る。
【0086】
いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、決定されたバッチ動作データに基づいて、ピックアンドプレースロボット113、測定デバイス114、及び管理ALADシステム116の動作制御を自動的に制御してバッチを実行することを含み得る。例えば、バッチを実行することは、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、ピックアンドプレースロボット113、動作測定デバイス114、及び/若しくは管理ALADシステム116のロボット160のローカルプログラム実行及び運動タイミングを調整すること、ウィットネスプレート名を通信すること、並びに/又は分析及び/若しくは記憶のためにコンピューティングデバイス200に測定値を通信すること、を含み得る。
【0087】
図3Bは、測定されたビーズ形状及び応答表面プロファイルを使用して、自動液体接着剤分注プロセスを制御するための例示的な技術のフロー図である。図3Bの技術は、図1A及び図1Bの製造環境100並びに図2のコンピューティングデバイス200に関して説明されるが、他の実施例では、図3Bの技術は、異なるシステム、異なるコンピューティングデバイス、又はその両方を使用して実行され得る。更に、製造環境100及びコンピューティングデバイス200は、1つ以上の応答表面プロファイルを決定するための他の技術を実行し得る。
【0088】
図3Bに示される技術は、コンピューティングデバイス200、例えば応答表面プロファイルモジュール218によって、液体接着剤の応答表面プロファイルを決定すること(302)を含む。例えば、応答表面プロファイルを決定することは、図3Aを参照して上述した技術を含み得る。
【0089】
応答表面プロファイルを決定した(302)後、図3Bに示される技術は、コンピューティングデバイス200、例えばALADシステム制御モジュール212によって、少なくとも1つのサイトALADプロセスパラメータを使用して、製造サイトALADシステム126を制御してウィットネスプレート150の表面上に液体接着剤のビーズ152を分注すること(304)を含む。いくつかの実施例では、製造サイトALADシステム126を制御してウィットネスプレート150上にビーズ152を分注することは、複数のビーズを分注することを含み得、複数のビーズの各それぞれのビーズは、複数のサイトALADプロセスパラメータのそれぞれのサイトALADプロセスパラメータを使用して分注される。いくつかの実施例では、製造サイトALADシステム126を制御してウィットネスプレート150上にビーズ152を分注することは、上述したように、ピックアンドプレースロボットで自動化され得る。
【0090】
ビーズ152を分注した後、図3Bに示される技術は、コンピューティングデバイス200、ビーズ形状取得モジュール214によって、測定デバイス124を制御してビーズ152の形状を測定すること(306)を含む。ビーズ152の形状を測定した後、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えば、ビーズ形状分析モジュール216によって、測定デバイス124により生成された測定データを受信することを含み得る。いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、測定された寸法に基づいてビーズ形状を判定することを含み得る。例えば、断面積Aは、測定された高さH及び/又は幅Wに基づいて判定され得る。
【0091】
ビーズ形状を測定した後、図3Bに示される技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、ビーズ152のビーズ形状を基準ビーズ形状と比較すること(308)を含む。基準ビーズ形状は、目標ビーズ形状と同じであっても異なっていてもよい。目標ビーズ形状は、製造用に物品に適用される場合のビーズの所望の形状である。基準ビーズ形状は、コンピューティングデバイス200によって、選択された目標ビーズ形状に基づいて決定され得る。いくつかの実施例では、比較は、測定されたビーズ形状を目標ビーズ形状と比較することを含み得る。ビーズ152のビーズ形状が目標ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えば応答表面プロファイル分析モジュール220によって、応答表面プロファイルに基づいて、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを決定すること(310)を含む。少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータは、製造サイトALADシステム126のロボットに、基準ビーズ形状を有する第2のビーズを分注させるように構成されている。
【0092】
いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばALASプロセスパラメータ調整モジュール220によって、少なくとも1つの更新されたプロセスパラメータを示す製造サイトALADシステム126によって受信可能な出力を生成することを含み得る。このようにして、本技術は、測定されたビーズ形状及び生成された応答表面プロファイルに基づいて、サイトALADプロセスパラメータを自動的に更新することを含み得る。
【0093】
いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばALASプロセスパラメータ調整モジュール220によって、少なくとも1つの更新プロセスパラメータを用いて、製造サイトALADシステム126を自動的に制御して第2のウィットネスプレートの表面上に液体接着剤の第2のビーズを分注することを含んでもよく、第2のビーズは、少なくとも1つの更新プロセスパラメータに基づく第2のビーズ形状を有する。第2のビーズを分注した後、本技術は、コンピューティングデバイス200、ビーズ形状取得モジュール214によって、測定デバイス124を制御して第2のビーズの形状を測定することを含み得る。ビーズ形状を測定した後、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、第2のビーズのビーズ形状を目標ビーズ形状と比較することを含み得る。ビーズ152のビーズ形状が目標ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えば応答表面プロファイル分析モジュール220によって、応答表面プロファイルに基づいて、少なくとも1つの第2の更新されたプロセスパラメータを決定することを含み得る。少なくとも1つの第2の更新されたプロセスパラメータは、製造サイトALADシステム126のロボットに、目標ビーズ形状を有する第3のビーズを分注させるように構成されている。このようにして、本技術は、応答表面プロファイルを使用して製造サイトALADシステム126を制御し、複数のビーズ形状を反復的に分析することを含み得る。
【0094】
いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えばビーズ形状分析モジュール216によって、目標ビーズ形状の選択された許容範囲内に1つ以上のビーズ形状をもたらす複数のサイトALADプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを識別することを含み得る。いくつかの実施例では、本技術は、コンピューティングデバイス200、例えば応答表面プロファイル分析モジュール220によって、プロセスウィンドウ内の応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を識別することを含み得る。上述したように、少なくとも1つの勾配は、プロセス安定性を示し得る。このようにして、本技術は、プロセスウィンドウの安定性を評価することを含み得る。
【0095】
図3Cは、ビーズ形状の線形モデリングを使用して、自動液体接着剤分注プロセスを制御するための例示的な技術のフロー図である。図3Cの技術は、図1A及び図1Bの製造環境100並びに図2のコンピューティングデバイス200に関して説明されるが、他の実施例では、図3Cの技術は、異なるシステム、異なるコンピューティングデバイス、又はその両方を使用して実行され得る。更に、製造環境100及びコンピューティングデバイス200は、1つ以上の応答表面プロファイルを決定するための他の技術を実行し得る。
【0096】
図3Cに示される技術は、製造環境100内のロボット160によって、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材140の表面上に目標複合分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズ142を分注すること(322)を含む。線形ビーズ142は、長手方向軸に沿って延び、少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて長手方向軸を横切るビーズ形状を有する。目標複合分注経路は、連続経路を含み得る。連続経路は、上述したように、丸みを帯びた曲線、鋭い曲線、又は重なりのうちの少なくとも1つを画定し得る。いくつかの実施例では、分注することは、液体接着剤の複数のビーズを分注することを含んでもよく、複数のビーズの各それぞれのビーズは、複数のプロセスパラメータのそれぞれの少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して分注される。
【0097】
いくつかの実施例では、1つ以上の線形ビーズを分注することは、測定デバイスのプロセッサ又はロボットの第2のプロセッサの少なくとも1つによって、例えばコンピューティングデバイス200を介して、ロボット160を制御して少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して1つ以上の線形ビーズを分注することを含み得る。ロボット160が分注ヘッド162及び関節運動アーム164を含む実施例では、ロボット160を制御することは、コンピューティングデバイス200によって、分注ヘッド162を制御してウィットネスプレート140の表面上に液体接着剤の線形ビーズを分注することと、コンピューティングデバイス200によって、関節運動アーム164を制御してウィットネスプレート140の表面に対する分注ヘッド162の位置及び速度を制御することと、を含み得る。上述したように、少なくとも1つのプロセスパラメータは、ウィットネスプレート140の表面に対するロボット160の分注ヘッド162の速度ベクトル又は方向ベクトルのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0098】
図3Cに示される技術は、製造環境100内に位置付けられた測定デバイス、例えば測定デバイス114による1次元走査を介して、線形ビーズの長手方向軸に沿った複数の離散位置において、ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定すること(324)を含む。ビーズ形状の少なくとも1つの特性は、上述したように、基材の表面に対するビーズの高さ、基材の表面におけるビーズの長手方向軸に対するビーズの幅、又は長手方向軸を横切るビーズのビーズの断面積のうちの少なくとも1つを含み得る。上述したように、測定デバイス114は、携帯型測定デバイスを含み得る。
【0099】
図3Cに示される技術は、測定デバイスのプロセッサ、例えばコンピューティングデバイス200によって、1つ以上の応答表面プロファイル及びビーズ形状の少なくとも1つの特性に基づいて、少なくとも1つのプロセスパラメータを調整すること(326)を含む。いくつかの実施例では、応答表面プロファイルは、液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づくことができる。例えば、図1に関して上述したように、管理システム110は、複数のビーズ形状のそれぞれのビーズ形状を生成するために使用される複数のビーズ形状及び複数の選択されたALADプロセスパラメータを含む測定データに基づいて、1つ以上の応答表面プロファイルを生成するように構成され得る。いくつかの実施例では、応答表面プロファイルは、液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、又は周囲圧力のうちの少なくとも1つを含み得る、少なくとも1つの制御されないプロセスパラメータに更に基づく。
【0100】
いくつかの実施例では、少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することは、測定デバイスのプロセッサを用いて、例えばコンピューティングデバイス200を介して、液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを規定する液体接着剤の1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスすることを含み得る。少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することはまた、プロセッサ、例えばコンピューティングデバイス200によって、ビーズ形状を基準ビーズ形状と比較することを含み得る。少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することはまた、ビーズ形状が基準ビーズ形状とは異なると判定することに応じて、プロセッサ、例えばコンピューティングデバイス200によって、少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、少なくとも1つの調整されたプロセスパラメータを決定することを含み得る。
【0101】
いくつかの実施例では、上述したように、応答表面プロファイルは、連続経路に沿った複数の離散位置の隣接する離散位置に関係なく、複数の離散位置の各離散位置における、少なくとも1つのプロセスパラメータ及びビーズ形状の少なくとも1つの特性に関連する線形モデルに基づき得る。複数の離散位置の各離散位置は、隣接する離散位置から実質的に等しく離間していてもよい。追加的に、又は代替的に、複数の離散位置の各離散位置は、直接隣接する離散位置から約0.01mm~約1mmである。
【0102】
図3Cに示される技術はまた、例えばロボット160を用いて、目標複合分注経路及び少なくとも1つの調整されたプロセスパラメータを使用して液体接着剤を分注すること(328)を含む。
【0103】
いくつかの実施例では、本技術は、上述したように、プロセッサ、例えばコンピューティングデバイス200によって、ビーズ形状の選択された許容誤差内の複数のビーズ形状に関連付けられた複数のプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを識別することを含み得る。更に、本技術は、上述したように、プロセッサ、例えばコンピューティングデバイス200によって、プロセスウィンドウ内の応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を識別することを含んでもよく、勾配は、少なくとも1つのプロセスパラメータの安定性を示している。
【0104】
【実施例
【0105】
実施例1:多くの電子機器用途における共通の結合が、その最終的な組み立て状態において、幅約2mm×高さ0.5mmである。これは、0.5mmの目標断面積プロファイルを示す。0.5mm未満の断面積を有する接着剤を分注することは、「不十分な接着剤」及び/又は部品不良をもたらし得る。0.5mm超の断面積を有する接着剤を分注することは、接着剤の「スクイーズアウト」をもたらし得る。望ましくない接着剤接触に対して敏感な部品、例えば回路の近くの部品の場合、この「スクイーズアウト」もまた、部品不良をもたらし得る。結果として、0.5mmの断面積を有し、0.5mm以上の高さを有する接着剤のビーズを分注することが望ましい。この目標ビーズは、様々なロボット速度、流量、z高さ、ノズルタイプ、及び多くの他の変数によって達成され得る。実験では、応答表面プロファイルが、0.5mm以下の高さのインスタンスを犠牲にすることなくビーズの断面積を最適化するロボット速度及び流量を提供することができるように、流量及び速度の複数の構成をテストした。
【0106】
実施例2:製造プロセスにおける共通の摂動は、液体接着剤の第1のロットから液体接着剤の第2のロットへの切り替えである。第2のロットは、第1のロットとは異なる流体粘度を有し得る。例えば、第2のロットの流体粘度が第1のロットの流体粘度よりも低い場合、形状プロファイルが変化する、かつ/又はビーズの高さが減少すると、部品不良が経験され得る。実験では、様々な粘度プロファイルを有する液体接着剤の複数ロットをテストして、ビーズ形状プロファイルの変化の程度を測定及び定量化し、部品不良が観察される可能性が最も高い粘度を識別した。これらの結果は、新たな摂動システムがより低い(又はより高い)粘度接着剤に起因する不良を除去するべく設計されるように、プロセスパラメータを変更するように使用され得る応答表面プロファイルを生成するために使用され得る。
【0107】
実施例3:分注経路中に、体系的な変動性が、ビーズの線形長に沿ってビーズプロファイルを変化させる結果となり得ることが可能である。これは、速度ドリフト、流体の応力緩和、又は基材高さの変化の結果であり得る。実験では、ビーズの断面積がビーズ長に沿って着実にかつ繰り返し可能に減少するという点で、体系的な変動を見出した。この体系的な変動性を補正するために、ロボットの速度がビーズの長さに沿って着実に減少するように、可変速度プロファイルをプログラムした。分注経路に沿って速度を変化させることにより、接着剤ビーズが目標断面積を維持することを可能にした。
【0108】
実施例4:前述のように、目標断面積(又は高さ若しくは幅)のビーズが、様々なプロセス設定を介して取得され得る。追加のプロセス制約に基づいて更に最適化するために、実験には、最も速い可能な速度で所望の断面積を達成するプロセス設定を選択することを含んだ。結果は、最短サイクル時間を有する分注経路を含んでいたため、生産の全体的なサイクル時間を短縮し、スループットを増大させた。
【0109】
図4は、線402、404、406、及び408として表される、それぞれのビーズの長手方向軸に沿った断面積変動として、例示的なビーズ形状を示すグラフである。線402、404、406、及び408の各々は、同じ液体接着剤流量及び異なるロボット速度を使用した液体接着剤の分注を示している。線402、404、406、及び408の各々を、毎秒約3.0ミリリットル(mL/秒)で分注した。線402は、42ミリメートル/秒(mm/秒)のロボット速度に相当する。線404は、51mm/秒のロボット速度に相当する。線406は、60mm/秒のロボット速度に相当する。線408は、79mm/秒のロボット速度に相当する。線402、404、406、及び408の各々には異なるロボット速度が含まれていたが、その結果は、たとえロボット速度を変化させる場合でも、特定の流量及び(ビーズの長手方向軸に対する)線形位置に対して実質的に一貫したビーズ形状を示している。実験はまた、異なる流量(例えば、1.1mL/秒、2.0mL/秒、4.0mL/秒、及び5.0mL/秒)にわたって行われ、同様の結果が得られた。このようにして、ビーズ形状、流量、及びロボット速度を示す応答表面プロファイルを使用して、既知の流量及びロボット速度に基づいて、選択された線形位置におけるビーズ形状を予測することができる。
【0110】
図5Aは、それぞれのビーズ1~4の長手方向軸に沿った断面積変動としての例示的なビーズ形状を示すグラフである。図5Bは、図5Aの拡大部分を示している。図5Bに最もよく示されるように、線502、504、506、及び508はそれぞれ、ビーズ1~4を表す。線502、504、506、及び508の各々は、同じ液体接着剤流量(5.0ミリリットル/分)及びロボット速度(30.2mm/秒)を使用した、それぞれのビーズの繰り返し分注を示している。線502、504、506、及び508に示される結果は、同じ液体接着剤流量及びロボット速度においてビーズ形状を生成する際の再現性を実証した。例えば、ビーズ1~4の各々の間に、例えば流動機構、ロボット運動、接着剤の物理的特性などに起因し得る比較的小さい変動が存在したとしても、変動は繰り返し可能である。言い換えれば、図5Bに示される頂部及びタフ(toughs)は、ビーズ1~4の各々にわたって同様の場所にあり同様の振幅である。実験はまた、異なるロボット速度(例えば、21.1mm/秒、25.6mm/秒、34.8mm/秒、及び39.2mm/秒)にわたって行われ、同様の結果が得られた。これらの結果は、ビーズ形状が、ロボット速度及び流量などの異なるプロセスパラメータに対して繰り返し可能であることを実証した。例えば、(フロー機構、ロボット運動、接着剤の物理的特性などに起因し得る)ビーズ形状の変動さえも繰り返し可能である。繰り返し可能な変動を評価することによって、本明細書に記載のシステム及び技術を使用して、例えば、様々な流量又はロボット速度による変動を補償することができる。
【0111】
図6は、図4図5Bに示される接着剤分注プロセス用の例示的な応答表面プロファイル、並びに同様の追加の実験データを示す3次元グラフである。応答表面プロファイルは、各ビーズの平均断面積(602)、及び各ビーズの断面積の変動性(604)として示されている。上述したように、応答表面プロファイルは、例えば応答表面方法論を介して、ロボット速度及び液体接着剤流量などのALADプロセスパラメータを制御して、予測ビーズ形状を得るために使用され得る。同様の応答表面プロファイルは、ビーズ高さ、ビーズ幅、又は他のALADプロセスパラメータを含むがこれらに限定されない他の変数に対して生成され得る。
【0112】
図7は、ビーズ形状の変動性を低減するために使用され得る例示的な速度プロファイルを示すグラフである。上述したように、局所ビーズ形状は、特徴付けられ得る固有の繰り返し可能な変動を含み得る。例えば、線702は、約2mL/分の一定流量での線形位置(mm)対ロボット速度(mm/秒)の領域を示し、約0.5mmの断面積を有する。線702の上の領域704は、約0.5mmの断面積を超える線形位置におけるロボット速度を示している。線702の下の領域706は、約0.5mmの断面積よりも小さい線形位置におけるロボット速度を示している。したがって、ロボット速度は、線702に従って線形位置に対して動的に変動して、約0.5mmの目標断面積を有するビーズを分注することができる。このようにして、局所ビーズ形状の変動性を補償することにより、液体接着剤を分注する精度を改善し、それによって結合完全性を改善することができる。
【0113】
図8は、いくつかの液体接着剤粘度(すなわち、線802、804、806、及び808)に対する例示的なビーズ形状(z軸プロファイル対y軸プロファイル)を示すグラフである。線802、804、806、及び808の各々は、異なる粘度を有する液体接着剤のビーズを表す。各ビーズは、同じロボットによって、同じALADプロセスパラメータを使用して分注された。上述したように、液体接着剤粘度は、ビーズ形状に影響を及ぼし得る。例えば、線802は、9,580センチポアズ(cP)の最低粘度を有する液体接着剤用のビーズ形状を表す。図示されるように、高さ(z軸ビーズプロファイル)は、4つのサンプルのうちで最小であり、幅(y軸ビーズプロファイル)は最大である。線808は、50,000cPの最大粘度を有する液体接着剤用のビーズ形状を表す。線808は、4つのサンプルのうちで最大の高さ(z軸ビーズプロファイル)及び最小の幅(y軸ビーズプロファイル)を含む。線804及び806はそれぞれ、3番目に大きい、及び2番目に大きい粘度を表す。線804では、13,360cPの粘度を有する液体接着剤が、線802と比較してより大きいz軸ビーズプロファイル及びより小さいy軸ビーズプロファイル、並びに線806及び808と比較してより小さいz軸ビーズプロファイル及びより大きいy軸ビーズプロファイルを示した。線806では、13,360cPの粘度を有する液体接着剤が、線802及び804と比較してより大きいz軸ビーズプロファイル及びより小さいy軸ビーズプロファイル、並びに線808と比較してより小さいz軸ビーズプロファイル及びより大きいy軸ビーズプロファイルを示した。図8に示されるように、粘度は、ビーズ形状に影響を及ぼし、その結果、例えば液体接着剤バッチ間の液体接着剤粘度の変化は、少なくともALADプロセスの選択された許容範囲内で一貫したビーズ形状を維持するためにプロセスパラメータを更新することを必要とし得る。
【0114】
様々な実施例について説明してきた。これら及び他の実施例は、以下の特許請求の範囲内である。
なお、各実施形態に加えて以下の態様について付記する。
(付記1)
方法であって、
ロボットによって、製造環境内で、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材の表面上に複雑な目標分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注することであって、前記線形ビーズは、前記少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて長手方向軸に沿って延び、前記長手方向軸を縦走するビーズ形状を有する、分注することと、
前記製造環境内に位置する測定デバイスによる1次元走査を経て、前記線形ビーズの前記長手方向軸に沿った複数の離散位置において、前記ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定することと、を含む方法。
(付記2)
前記方法は、
前記測定デバイスのプロセッサによって、1つ以上の応答表面プロファイル及び前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性に基づいて、前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することと、
前記複雑な目標分注経路及び前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを使用して、前記液体接着剤を分注することと、を更に含む、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記1つ以上の応答表面プロファイルは、連続した前記経路に沿った前記複数の離散位置のうちの隣接する離散位置とは関係なく、前記複数の離散位置のうちの各離散位置における、前記少なくとも1つのプロセスパラメータと前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性とを関連付ける線形モデルに基づく、付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
前記複数の離散位置のうちの各離散位置が、隣接する離散位置から実質的に等間隔である、付記3に記載の方法。
(付記5)
前記複数の離散位置のうちの各離散位置は、直接隣接する離散位置から約0.01mm~約1mmである、付記3又は4に記載の方法。
(付記6)
前記1つ以上の応答表面プロファイルが、前記液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、又は周囲圧力のうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの制御されないプロセスパラメータに更に基づく、付記2~5のいずれか一項に記載の方法。
(付記7)
前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整することが、前記測定デバイスの前記プロセッサを用いて、前記液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを画定する前記液体接着剤の前記1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスすることと、
前記プロセッサによって、前記ビーズ形状を前記基準ビーズ形状と比較することと、
前記ビーズ形状が前記基準ビーズ形状とは異なることを判定したことに応じて、前記プロセッサによって、前記少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを決定することと、を含む、
付記2~6のいずれか一項に記載の方法。
(付記8)
前記測定デバイスが、携帯型測定デバイスを含む、付記1~7のいずれか一項に記載の方法。
(付記9)
前記1つ以上の線形ビーズを分注することは、前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの第2のプロセッサのうちの少なくとも1つによって、前記ロボットを制御して少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して前記1つ以上の線形ビーズを分注することを含む、付記1~8のいずれか一項に記載の方法。
(付記10)
前記ロボットは、分注ヘッドと関節運動アームとを備え、
前記ロボットを制御することは、
前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの第2のプロセッサのうちの少なくとも1つによって、前記分注ヘッドを制御して前記基材の前記表面上に前記液体接着剤の前記線形ビーズを分注することと、
前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの前記第2のプロセッサのうちの少なくとも1つによって、前記基板の前記表面に対する前記分注ヘッドの位置及び速度を制御するように前記関節運動アームを制御することと、を含む、付記1~9のいずれか一項に記載の方法。
(付記11)
前記少なくとも1つのプロセスパラメータが、前記基材の前記表面に対する前記ロボットの分注ヘッドの速度ベクトル、前記分注ヘッドの方向ベクトル、前記分注ヘッドのスクリュー回転数、又は前記分注ヘッドの印加背圧のうちの少なくとも1つを含む、付記10に記載の方法。
(付記12)
分注することは、前記液体接着剤の複数のビーズを分注することを含み、前記複数のビーズのうちのそれぞれのビーズは、複数のプロセスパラメータのうちの少なくとも1つのそれぞれのプロセスパラメータを使用して分注される、付記1~11のいずれか一項に記載の方法。
(付記13)
前記複雑な目標分注経路は、丸みを帯びた屈曲部、鋭い屈曲部、又は重複部のうちの少なくとも1つを含む連続経路である、付記1~12のいずれか一項に記載の方法。
(付記14)
前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性は、前記ビーズの前記基材の前記表面に対する高さ、前記基材の前記表面における前記ビーズの長手方向軸に対する前記ビーズの幅、又は前記長手方向軸を縦走する前記ビーズの前記ビーズの断面積、のうちの少なくとも1つを含む、付記1~13のいずれか一項に記載の方法。
(付記15)
前記方法が、前記プロセッサによって、前記ビーズ形状の選択された許容範囲内の複数のビーズ形状に関連付けられた複数のプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを特定することを更に含む、付記2~14のいずれか一項に記載の方法。
(付記16)
前記方法が、前記プロセッサによって、前記プロセスウィンドウ内の前記応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を特定することを更に含み、前記勾配は、前記少なくとも1つのプロセスパラメータの安定性を示す、付記15に記載の方法。
(付記17)
コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに付記1~16のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を備える、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(付記18)
製造環境内で、少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して、基材の表面上に複雑な目標分注経路を表す液体接着剤の1つ以上の線形ビーズを分注するように構成されたロボットであって、前記ビーズは、前記少なくとも1つのプロセスパラメータに基づいて長手方向軸に沿って延び、前記長手方向軸を縦走するビーズ形状を有する、ロボットと、
前記製造環境内で、1次元走査を経て、前記線形ビーズの前記長手方向軸に沿った複数の離散位置において、前記ビーズ形状の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている測定デバイスと、
前記測定デバイスに通信可能に結合されたプロセッサであって、
1つ以上の応答表面プロファイル及び前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性に基づいて、前記少なくとも1つのプロセスパラメータを調整し、
前記ロボットに、前記複雑な目標分注経路及び前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを使用して、前記液体接着剤を分注させるように構成されているプロセッサと、
を含む、システム。
(付記19)
前記応答表面プロファイルは、連続した前記経路に沿った前記複数の離散位置のうちの隣接する離散位置とは関係なく、前記複数の離散位置のうちの各離散位置における、前記少なくとも1つのプロセスパラメータと前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性とを関連付ける線形モデルに基づく、付記18に記載のシステム。
(付記20)
前記複数の離散位置のうちの各離散位置が、隣接する離散位置から実質的に等間隔である、付記19に記載のシステム。
(付記21)
前記複数の離散位置のうちの各離散位置は、直接隣接する離散位置から約0.01mm~約1mmである、付記19又は20に記載のシステム。
(付記22)
前記応答表面プロファイルが、前記液体接着剤の粘度、周囲温度、周囲湿度、又は周囲圧力のうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1つの制御されないプロセスパラメータに更に基づく、付記18~21のいずれか一項に記載のシステム。
(付記23)
前記プロセッサは、
前記液体接着剤の基準ビーズの基準ビーズ形状及び少なくとも1つの基準プロセスパラメータを画定する前記液体接着剤の前記1つ以上の応答表面プロファイルにアクセスし、
前記ビーズ形状を前記基準ビーズ形状と比較し、
前記ビーズ形状が前記基準ビーズ形状とは異なることを判定したことに応じて、前記少なくとも1つの基準プロセスパラメータに基づいて、前記調整されたプロセスパラメータのうちの少なくとも1つを決定する
ように更に構成されている、付記18~22のいずれか一項に記載のシステム。
(付記24)
前記測定デバイスが、携帯型測定デバイスを含む、付記18~23のいずれか一項に記載のシステム。
(付記25)
前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの第2のプロセッサのうちの少なくとも1つは、前記ロボットを制御して少なくとも1つのプロセスパラメータを使用して前記1つ以上の線形ビーズを分注するように構成されている、付記18~24のいずれか一項に記載のシステム。
(付記26)
前記ロボットは、分注ヘッドと関節運動とを備え、前記測定デバイスの前記プロセッサ又は前記ロボットの第2のプロセッサのうちの少なくとも1つは、
前記分注ヘッドを制御して前記基材の前記表面上に前記液体接着剤の前記線形ビーズを分注し、
前記関節運動アームを制御して前記基材の前記表面に対する前記分注ヘッドの位置及び速度を制御する
ように更に構成されている、付記18~25のいずれか一項に記載のシステム。
(付記27)
前記少なくとも1つのプロセスパラメータが、前記基板の前記表面に対する前記ロボットの前記分注ヘッドの速度ベクトル又は方向ベクトルのうちの少なくとも1つを含む、付記26に記載のシステム。
(付記28)
前記ロボットが、前記液体接着剤の複数の線形ビーズを分注するように構成され、前記複数の線形ビーズのうちのそれぞれの各線形ビーズは、複数のプロセスパラメータのうちの少なくとも1つのそれぞれのプロセスパラメータを使用して分注される、付記18~27のいずれか一項に記載のシステム。
(付記29)
前記複雑な目標分注経路は、丸みを帯びた屈曲部、鋭い屈曲部、又は重複部のうちの少なくとも1つを含む連続した経路である、付記18~28のいずれか一項に記載のシステム。
(付記30)
前記ビーズ形状の前記少なくとも1つの特性は、前記ビーズの前記基材の前記表面に対する高さ、前記基材の前記表面における前記ビーズの長手方向軸に対する前記ビーズの幅、又は前記長手方向軸を縦走する前記ビーズの前記ビーズの断面積、のうちの少なくとも1つを含む、付記18~29のいずれか一項に記載のシステム。
(付記31)
前記プロセッサが、前記ビーズ形状の選択された許容範囲内の複数のビーズ形状に関連付けられた複数のプロセスパラメータを含むプロセスウィンドウを特定するように更に構成されている、付記18~30のいずれか一項に記載のシステム。
(付記32)
前記プロセッサが、前記プロセスウィンドウ内の前記応答表面プロファイルの少なくとも1つの勾配を特定するように更に構成され、前記勾配が、前記少なくとも1つのプロセスパラメータの安定性を示す、付記31に記載のシステム。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8