(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】エレクトロポレーション治療を送達するためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
A61B18/14
(21)【出願番号】P 2022577767
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(86)【国際出願番号】 US2021036984
(87)【国際公開番号】W WO2021257397
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2023-03-29
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511177374
【氏名又は名称】セント・ジュード・メディカル,カーディオロジー・ディヴィジョン,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トロイ ティー. テッグ
(72)【発明者】
【氏名】サロ アリアス
【審査官】段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-506760(JP,A)
【文献】特表2011-528266(JP,A)
【文献】中国実用新案第2917571(CN,Y)
【文献】特表2018-515247(JP,A)
【文献】特表2013-517879(JP,A)
【文献】特開2019-193790(JP,A)
【文献】特表2019-530529(JP,A)
【文献】特表2011-509743(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0160514(US,A1)
【文献】特表2005-509846(JP,A)
【文献】特開2001-037476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレクトロポレーションデバイスであって、
近位端および遠位端を有するシャフトと、
前記シャフトの前記遠位端に配置され
た電極アセンブリであって、
前記電極アセンブリは、第1の面
と、前記第1の面と反対側に位置する、前記第1の面と平行な第2の面
と、前記第1の面と前記第2の面の周囲に位置する外面と、を有し、
前記外面が前記遠位端に接続され、
前記第1の面は、第1の非導電部と、前記第1の面の中央に配置された第1の電極とを含み、
前記第1の非導電部は、第1の表面積によって画定され、
前記第1の電極は、第2の表面積によって画定され、
前記第1の表面積は、前記第2の表面積よりも大きい、
前
記電極アセンブリと、
を備える、エレクトロポレーションデバイス。
【請求項2】
前記第1の電極および前記第1の非導電部は、組織と接触するための比較的平坦な表面を形成する、請求項1に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項3】
前記第1の電極は、前記第1の非導電部内で凹んでおり、
前記第1の非導電部は、前記第1の電極よりも隆起して位置している、請求項1又は2に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項4】
前記第1の電極は、前記第1の非導電部の凹部に取り付けられ、
前記第1の電極は、前記第1の非導電部よりも隆起して位置している、請求項1又は2に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項5】
前記第1の非導電部は可撓性を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項6】
第2の電極をさらに含み、
前記第1の電極および前記第2の電極は、前記電極アセンブリの前記第1の面に隣接する組織にエレクトロポレーション治療を送達するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項7】
前記第2の電極は
、前記第2の面に配置される、請求項6に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項8】
前記第2の面は、第2の非導電部を含み、
前記第2の電極は、前記第2の非導電部に取り付けられ、前記第2の面の中央に配置され、
前記第2の非導電部は、第3の表面積によって画定され、
前記第2の電極は、第4の表面積によって画定され、
前記第3の表面積は、前記第4の表面積よりも大きい、請求項7に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項9】
前記第2の電極は、前記シャフト上に配置されたリング電極である、請求項6から8のいずれか一項に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項10】
回路基板をさらに含み、
前記第1の電極は、前記回路基板に取り付けられており、
前記第1の非導電部は、前記回路基板を取り囲む、請求項1に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項11】
前記第1の非導電部は、前記第1の電極と位置合わせされた開口部を含み、
前記第1の電極は、前記第1の非導電部に対して凹んでいる、請求項10に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項12】
前記回路基板は、形状記憶層を含むフレキシブル回路基板であり、
前記形状記憶層は、予め設定された幾何学的形状を有する、請求項10又は11に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項13】
前記予め設定された幾何学的形状は、凸形状、凹形状、および平面形状のうちの1つである、請求項12に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項14】
前
記電極アセンブリの前記第1の面の外縁に配置された第1の複数の周辺電極をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のエレクトロポレーションデバイス。
【請求項15】
エレクトロポレーション治療を送達するシステムの動作方法であって、
前記システムが
、電極アセンブリの第1の電極にエレクトロポレーションパルスを送達する工程であって、
前記電極アセンブリは、第1の面と、前記第1の面と反対側に位置する、前記第1の面と平行な第2の面と、前記第1の面と前記第2の面の周囲に位置する外面と、を有し、前記外面がシャフトの遠位端に接続され、前記第1の電極は、前
記電極アセンブリの
前記第1の面の中央に配置され、前記第1の面は、前記第1の電極を取り囲む第1の非導電部を含み、前記第1の非導電部は、第1の表面積によって画定され、前記第1の電極は、第2の表面積によって画定され、前記第1の表面積は、前記第2の表面積よりも大きい、前記工程を含む、
動作方法。
【請求項16】
前記システムが、前
記電極アセンブリの前記第1の面に配置された第1の複数の周辺電極のうちの1つまたは複数を使用して、1つまたは複数の信号を測定する工程と、
前記システムが、測定された1つまたは複数の前記信号に基づいて、前
記電極アセンブリの前記第1の面が組織と接触しているかどうかを判定する工程と、
をさらに含む、請求項15に記載の動作方法。
【請求項17】
1つまたは複数の信号を測定する前記工程は、前記組織における電気的活動と、複数の前記周辺電極のうちの1つまたは複数間のインピーダンスと、のうちの1つまたは複数を測定することを含む、請求項16に記載の動作方法。
【請求項18】
前記システムが、前
記電極アセンブリの前記第1の面に配置された前記第1の複数の周辺電極のうちの1つまたは複数を使用して、1つまたは複数の信号を測定する工程と、
前記システムが、測定された1つまたは複数の前記信号に基づいて、送達されたエレクトロポレーション治療が有効であったかどうかを判定する工程と、
前記システムが、前記送達されたエレクトロポレーション治療が無効であったという判定に応じて、次のエレクトロポレーション治療を送達する工程と、をさらに含む、請求項16又は17に記載の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年6月18日に出願された「DEVICE AND METHOD FOR DELIVERING ELECTROPORATION THERAPY」という名称の米国仮出願第63/040,751号の優先権を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して医療デバイスに関し、特にエレクトロポレーション治療を送達するための医療デバイスに関する。
【0003】
エレクトロポレーション治療は、細胞膜に電場を印加して、細胞膜の透過性を高めることを伴う。いくつかの用途において、エレクトロポレーションは、標的細胞を永久的に損傷するまたは破壊するために利用され、これは不可逆的エレクトロポレーション(IRE)治療と呼ばれる。IRE治療の利点の1つは、隣接する細胞に影響を及ぼさずに、標的細胞を損傷または切除することが可能であるということである。IRE治療は、例えば、癌治療、および/または異所性心房頻拍、心房細動、および心房粗動を含むが、特定の不整脈状態を緩和する/止めるための心臓アブレーション治療を含む、組織をアブレーションすることが望ましい処置であれば、いかなるものにも適用可能である。
【0004】
特に、IRE治療は、従来の心臓アブレーション技術の代替としての役割を果たす。心房性不整脈の主な原因は、心臓の左心房または右心房内の迷走電気信号ではないかと疑われている。従来の心臓アブレーション治療は、心臓組織へのアブレーションエネルギー(例えば、高周波(rf)エネルギー、レーザなど)の送達を必要とする。アブレーションエネルギー、つまり熱エネルギーは、心臓組織を損傷し、不整脈状態を引き起こす望ましくない電気経路を破壊する。
【0005】
IRE療法は、従来のアブレーション治療に伴う熱エネルギーを導入することなく、所望の損傷を作り出す心臓組織の的を絞ったアブレーションを可能にする、したがって、望ましくない電気経路の破壊を可能にする。
【発明の概要】
【0006】
一態様によれば、エレクトロポレーションデバイスは、近位端および遠位端を有するシャフトと、シャフトの遠位端に配置された適合可能な電極アセンブリとを含む。電極アセンブリは、第1の面および第2の面を含み、第1の面は、第1の非導電部と、第1の面の中央に配置された第1の電極とを含み、第1の非導電部は第1の表面積によって画定され、第1の電極は第2の表面積によって画定され、第1の表面積は第2の表面積よりも大きい。
【0007】
別の態様によれば、エレクトロポレーション治療を送達する方法は、適合可能な電極アセンブリを有するカテーテルシャフトを患者内の標的位置へ導入する工程を含む。本方法は、適合可能な電極アセンブリの第1の面を標的組織と接触させて配置する工程をさらに含んでよく、適合可能な電極アセンブリの第1の面は、第1の非導電部と、第1の面の中央に配置された第1の電極とを含んでよく、第1の非導電部は、第1の電極を取り囲む。本方法は、第1の電極にエレクトロポレーションパルスを送達する工程をさらに含んでよい。
【0008】
別の態様によれば、エレクトロポレーション治療システムは、カテーテルと、エレクトロポレーション発生器と、を含んでよい。カテーテルは、ハンドルと、適合可能な電極アセンブリと、近位端においてハンドルに連結され、遠位端において電極アセンブリに連結されたシャフトと、をさらに含んでよい。適合可能な電極アセンブリは、第1の面と、第1の面と対向する第2の面と、を含んでよく、第1の面は、第1の非導電部と、第1の非導電部に取り付けられた第1の電極と、を含み、第1の電極は、中央に配置され、非導電部は、第1の面によって画定される平面において第1の電極を取り囲む。エレクトロポレーション発生器は、第1の電極にエレクトロポレーションパルスを送達するようにカテーテルに連結されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】いくつかの実施形態による、エレクトロポレーション治療を提供するための医療システムのブロック図である。
【
図2a】いくつかの実施形態による、エレクトロポレーション治療を送達するためのカテーテルおよび適合可能な電極アセンブリの等角図である。
【
図2b】いくつかの実施形態による、エレクトロポレーション治療を送達するために選択された組織に隣接して配置されたカテーテルおよび適合可能な電極アセンブリの等角図である。
【
図3a】いくつかの実施形態による、非導電性材料と、非導電性材料によって離間された第1の電極および第2の電極の等角図である。
【
図3b】いくつかの実施形態による、第1の電極と第2の電極を離間する非導電性材料の側面図である。
【
図3c】いくつかの実施形態による、非導電性材料の第1の面と第1の電極の上面図である。
【
図3d】いくつかの実施形態による、非導電性材料と、第1の電極および第2の電極の断面図である。
【
図4a】いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリの非導電部の上面図である。
【
図4b】いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリの非導電部の上面図である。
【
図4c】いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリの非導電部の上面図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、カテーテルと、エレクトロポレーション治療を送達するための中央電極および複数の周辺電極を含む適合可能な電極アセンブリの等角図である。
【
図6a】いくつかの実施形態に関連する、適合可能な電極アセンブリの等角図である。
【
図6b】いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリの断面図である。
【
図6c】いくつかの実施形態による、中央電極および複数の周辺電極が配置された回路基板の等角図である。
【
図7a】いくつかの実施形態による、カテーテルおよび適合可能な電極アセンブリの側面図である。
【
図7b】いくつかの実施形態による、カテーテルおよび適合可能な電極アセンブリの上面図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、不可逆的エレクトロポレーション治療(IRE)を送達する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示される発明は、カテーテルおよび適合可能な電極アセンブリを含む医療デバイスを対象とする。適合可能な電極アセンブリの第1の面は、適合可能な非導電部の中央に配置された第1の電極を含む。非導電部の表面積は第1の電極の表面積よりも大きく、よって、非導電部は第1の電極の周りに延在する。いくつかの実施形態では、非導電部および第1の電極は、ほぼ同一平面上に位置し、非導電部は、画定された平面において第1の電極を取り囲む。第1の電極を取り囲む非導電部が存在することによって、エレクトロポレーション治療中に第1の電極と第2の電極との間に形成される導電経路が、適合可能な電極アセンブリの第1の面に隣接する組織を確実に含むこととなる。
【0011】
図1は、いくつかの実施形態による、エレクトロポレーション治療を提供するためのシステム100の概略ブロック図である。システム100は、カテーテル102と、エレクトロポレーション発生器104と、コンピュータシステム106と、入力/出力部108と、ディスプレイ110とを含む。カテーテル102は、ハンドル112と、遠位端116および近位端118を有するシャフト114と、を含む。適合可能な電極アセンブリ120は、シャフト114の遠位端116に配置され、隣接する組織122にエレクトロポレーション治療を送達するように構成されている。
図1に示される実施形態では、適合可能な電極アセンブリ120が、心臓内の心組織にエレクトロポレーション治療を送達するように配置されているが、他の実施形態では、電極アセンブリ120を含むカテーテル102の遠位端116が、所望のエレクトロポレーション治療を送達するように身体内の他の場所に配置されてよい。ハンドル112は、シャフト114の遠位端116を体内の所望の位置へと案内するために利用される。いくつかの実施形態では、シャフトの遠位端116は、遠位端116を視覚化するためおよび/または遠位端116を体内の所望の位置へナビゲーションするために利用される1つまたは複数のセンサ(例えば、磁気、光学、電気など)を含む。
【0012】
電極アセンブリ120によって送達されるエレクトロポレーションパルスは、エレクトロポレーション発生器104によって生成される。いくつかの実施形態では、送達されるパルスの大きさ、継続時間、および数は、エレクトロポレーション発生器104によって変更されてよい。エレクトロポレーション発生器104は、ケーブル126を介して、カテーテル102のインターフェースコネクタ124に連結される。ハンドル102に送達されたエレクトロポレーションパルスは、シャフト114を介して、電極アセンブリ120へ伝達される。加えて、いくつかの実施形態では、カテーテル102は、コンピュータシステム106にセンサ入力を提供するためにシャフト114に沿って配置された1つまたは複数のセンサ(例えば、磁気、電気、光学など)を含む。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーションパルスを生成するのに利用される電極と同じ電極が、電気信号(例えば、心電図信号、インピーダンス信号など)を収集するのにも利用され、したがって、エレクトロポレーション発生器104を介してコンピュータシステム106に提供される。他の実施形態では、電気、磁気、または光学にかかわらず、感知された信号はコンピュータシステム106に直接提供されてよい(すなわち、ケーブル126は、エレクトロポレーション発生器104を介してではなく、コンピュータシステム106に直接連結されてよい)。
【0013】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム106は、コンピュータ可読指示を記憶可能な記憶装置128と、コンピュータ可読指示を実行可能な電子制御ユニット(ECU130)とを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム106は、入力/出力部108と双方向に通信し、さらに、ディスプレイ110を介して情報を表示する。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム106は、エレクトロポレーション発生器104によるエレクトロポレーションパルスの生成および送達を制御する。これは、エレクトロポレーション発生器104によって送達されるパルスの振幅(すなわち、強さ)、継続時間、および数のうちの1つまたは複数を変更することを含んでよい。
【0014】
さらに、コンピュータシステム106は、視覚化、ナビゲーション、および/またはマッピングを含む1つまたは複数の機能を可能にする入力として、電気、磁気、または光学にかかわらず、1つまたは複数の感知信号を利用してよい。例えば、1つまたは複数の感知信号は、患者体内でのカテーテルの位置を視覚化するため、ならびに患者の血管系を経由して患者体内の所望の位置までカテーテルをナビゲートし易くするために利用されてよい。いくつかの実施形態では、電極アセンブリ120上に配置された電極によって感知される電気信号(例えば、心電図信号)は、患者の心臓内での電気信号の伝播をマッピングするため、またはエレクトロポレーションパルスの送達後に問題の信号がブロックされたことを確認するために利用されてよい。いくつかの実施形態では、電気信号を受信するため、および/または電極アセンブリ120上に配置された1つまたは複数の電極によって受信されるべき電気信号を身体へ提供するために、表面電極134が利用される。例えば、表面電極134(または2つ以上の表面電極)で生成された電気信号は、患者身体内のカテーテル102の遠位端116に配置された1つまたは複数の電極によって検出されてよい。他の実施形態では、表面電極134は、エレクトロポレーション発生器104によって電極アセンブリ120へ送達されたエレクトロポレーションパルスの戻り経路としてなど、電極アセンブリ120に送達された電気信号の戻り経路として、機能してよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、エレクトロポレーションの対象組織に対する電極アセンブリ120の位置を確認するために、1つまたは複数の感知信号が利用される。特に、いくつかの実施形態では、少なくとも第1の電極と第1の電極を取り囲む非導電性材料とを含む適合可能な電極アセンブリの第1の面が組織と接触していることを確認するために、1つまたは複数の感知信号が利用される。適合不可能な電極アセンブリの第1の面とエレクトロポレーション治療を受けるよう選択された組織との間の物理的な接触によって、第1の電極と第2の電極との間に形成される導電経路が、第1の電極に隣接する組織を確実に含むこととなる。
【0016】
ここで
図2aおよび
図2bを参照すると、適合可能な電極アセンブリ220の一実施形態がより詳細に示されている。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ220は、シャフト214の遠位端216に位置し、第1の面244と、第1の面244に対向する第2の面252とを含む。いくつかの実施形態では、第1の面244は、第1の表面積を有する非導電部248と、非導電部248に対して中央に配置され、第1の表面積よりも小さい第2の表面積を有する第1の電極246とを含む。すなわち、非導電部248は、第1の面244によって画定される平面において、第1の電極を取り囲むか、または第1の電極から適合可能な電極アセンブリ220の縁部まで延在する。第1の電極246の上面(すなわち、治療対象の組織と接触させられる第1の電極の上面)は露出している。さらに、いくつかの実施形態では、電極アセンブリ220は、シャフト214上に配置された1つまたは複数のリング電極240、242を含む。いくつかの実施形態では、第2の電極も、適合可能な電極アセンブリ220の第2の面252上に配置されてよい(
図2bに示される)。他の実施形態では、適合可能な電極アセンブリ220の第2の面252は、第2の電極を含まない。
【0017】
図2aに示されるように、第1の電極246は、適合可能な電極アセンブリ220の第1の面244の中央に配置されている。いくつかの実施形態では、第1の電極246と非導電部248は共に、比較的平坦な表面を提供する。いくつかの実施形態では、非導電部248は、第1の電極246を収容するための凹部を含み、第1の電極246は、組織と接触させられる表面を除くすべての面を非導電部248によって囲まれる。いくつかの実施形態では、第1の電極246は非導電部248の凹部内に取り付けられ、第1の電極246の上面および非導電部248の上面は比較的平面となっている。いくつかの実施形態では、第1の電極246は非導電部248内で凹んでおり、非導電部248が第1の電極246に対して隆起または突出している。いくつかの実施形態では、第1の電極246が非導電部248から突出するように、第1の電極246が非導電部248に取り付けられる。
【0018】
いくつかの実施形態では、非導電部248が第1の電極246を取り囲んでいることによって、第1の電極246と第2の電極との間に形成される導電経路(どこに位置してもよい)が、第1の電極246に隣接する組織を確実に含むことになる。すなわち、第1の電極246を取り囲む非導電性材料248と隣接する組織との間の接触によって、第1の電極246と第2の電極との間に形成される導電経路が、第1の電極246に隣接する組織を確実に含むことになる。第1の電極246を取り囲む非導電部248が存在しない場合、および/または非導電部248が第1の電極246を取り囲む組織と接触しない場合、第1の電極246に隣接する血溜りを介して、第1の電極246に隣接する組織を迂回する導電経路が形成される可能性がある。その結果、選択された組織に印加される電場が小さくなり、それによって、エレクトロポレーション治療の有効性が低下してしまう可能性がある。したがって、組織と接触させられる非導電部248は、第1の電極246の表面よりも大きいサイズであることが望ましく、第1の電極246を囲む、組織と接触させられる非導電部248は、第1の電極246と第2の電極との間に形成される導電経路が適合可能な電極アセンブリ220に隣接する組織を確実に含むようにすることが望ましい。この目的のために、いくつかの実施形態では、非導電部248はシリコンなどの可撓性材料から構成されており、非導電部248の形状は、処置中の組織の幾何学的形状に適合するよう変化できる。他の実施形態では、例えば、ペバックス、ナイロン、およびゴムを含む他の多くの適切な材料が、非導電部248に使用されてよい。他の実施形態では、非導電部248は、剛性のより高い材料から構成されてよい。いくつかの実施形態では、少なくとも非導電部248を含む第1の面244は、外力がない場合(すなわち、第1の面が組織に対して押しつけられていない場合)、比較的平面である。他の実施形態では、少なくとも非導電部248を含む第1の面244は、外力がない場合、平面以外の幾何学的形状を有する。例えば、第1の面244は、凹形状または凸形状を有してよい。いくつかの実施形態では、第1の面244に平面以外の幾何学的形状を利用することは、非導電性材料248と対応組織との間の接触を確実にするために、可撓性の非導電性材料248を利用してもよい。すなわち、非導電性材料248が屈曲して組織に適合できることによって、第1の電極246を取り囲む領域における非導電性材料248と組織との間の接触が確実なものとなる。
【0019】
さらに、
図2bに示されるように、いくつかの実施形態では、電極アセンブリ220は、ヒンジ258を介してシャフト214に接続され、ヒンジ258は、電極アセンブリ220によって画定される主平面の向きをシャフト214に対して変更または偏向できる。いくつかの実施形態では、電極アセンブリ220の偏向は、ハンドル112(
図1に示す)を介して操作者によって制御される。他の実施形態では、電極アセンブリ220の偏向は、隣接する組織と接触させられたときに電極アセンブリ220に加えられる力に応じる。このように、ヒンジ218は、第1の面244が治療対象の組織250と接触するのを助ける。
【0020】
エレクトロポレーション治療中、第1の面244は、エレクトロポレーション治療を受けるよう選択された組織250(例えば、心組織)と接触するように配置される。エレクトロポレーションパルスまたは一連のパルスが第1の電極246と第2の電極との間へと送達され、一方の電極がアノードとして機能し、他方がカソードとして機能する。第1の電極206と第2の電極との間に、導電経路が形成される。例えば、
図2bに示される実施形態では、第2の電極は、適合可能な電極アセンブリ220の第2の面252に配置された電極254によって実現されてよい。非導電部248が第1の電極246を取り囲んでいることによって、導電経路が第1の電極246に隣接する組織250を確実に含むことになる。すなわち、非導電部248は、第1の電極246に隣接する組織250を含まない導電経路が第1の電極246と第2の電極254との間に形成されることを防止する。
図2bに示される実施形態では、適合可能な電極アセンブリ220の第2の面252は、第1の面244(
図2aに示される)とほぼ対称である。これは、いくつかの実施形態では、第1の面244または第2の面252のいずれかが治療対象の組織と接触させられればいいので、有益である。いくつかの実施形態では、第1の電極246と第2の電極254のどちらが組織250と接触させられるかにしたがって、どちらの電極がアノードとして利用され、どちらの電極がカソードとして利用されるべきかに関する判定が行われる。しかしながら、他の実施形態では、組織250と接触する電極がアノードであるかカソードであるかは、エレクトロポレーション治療の有効性に影響を及ぼさない。
【0021】
いくつかの実施形態では、第2の面252は、第1の面244に対して対称でなくてよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の面244のみがいつも、治療対象の組織250と接触させられる。この場合、第2の電極254は、非導電性材料256によって囲まれる必要はない。結果として、第2の電極254の位置およびサイズを望むように変更することができる。例えば、第2の電極254は、第2の面252に沿う別の位置に配置されてよいし、または第2の面252の表面積全体を含んでもよい。さらに他の実施形態では、第2の電極は、第2の面252に配置されなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の電極246に対するカソードまたはアノードのいずれかとしての第2の電極の役割は、リング電極240または242によって提供される。さらに他の実施形態では、第2の電極の役割は、
図1に示される表面電極134によって提供される。他の実施形態では、第2の電極は、別体のカテーテルまたは医療デバイス上に配置されてよい。以下でより詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、第1の電極246および第2の電極254の一方または両方を利用して、エレクトロポレーションパルスの送達以外の他の機能を実行してよい。例えば、これらの他の機能は、医療デバイスのマッピング、ナビゲーション、および/または視覚化のうちの1つまたは複数を含んでよい。
【0022】
ここで
図3a~
図3dを参照すると、いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリ320が示されている。特に、
図3aは適合可能な電極アセンブリ320の等角図であり、
図3bは適合可能な電極アセンブリ320の側面図であり、
図3cは適合可能な電極アセンブリ320の上面図であり、
図3dは
図3bの線d-dに沿う断面図である。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ320は、第1の非導電部360と、第2の非導電部362と、中間非導電部364と、第1の電極346と、第2の電極354とを含む。この実施形態では、第1の電極346は、
図3bおよび
図3dに示されるように、第1の非導電部360の凹部内に取り付けられており、ほぼ平坦な表面を形成する。同様に、第2の電極354は、第2の非導電部362の凹部内に取り付けられており、ほぼ平坦な表面を形成する。前述のように、他の実施形態では、第1の電極346および/または第2の電極354がもっと凹んでおり、第1の非導電部360および/または第2の非導電部362が対応する電極に対して隆起していてよい。特に、いくつかの実施形態では、第1の非導電部360および/または第2の非導電部362が可撓性および/または圧縮性を有してよく、この場合、第1の電極346および第2の電極354が、対応する非導電部360および非導電部362の上部から凹んでいることが望ましい場合がある。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1の電極346および/または第2の電極354は、対応する非導電部360および非導電部362の上面から突出していてよい。いくつかの実施形態では、中間非導電部364が存在することによって、第1の非導電部360は第2の非導電部362から離間している。いくつかの実施形態では、中間非導電部364は、第1の電極346と第2の電極354との間に電気的絶縁を提供する。
図3a~
図3dに示す実施形態では、第1の非導電部360および第2の非導電部362は、円筒形状を有し、中間非導電部364の直径よりも大きい直径を有する。いくつかの実施形態では、
図3dに示されるように、直径の差によって、第1の非導電部360と第2の非導電部362との間の距離wによって画定される空間366が形成される。いくつかの実施形態では、第1の非導電部360と第2の非導電部362との間に形成される空間366は、適合可能な電極アセンブリ320をカテーテルのシャフトに取り付けるための特徴を受容するように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の非導電部360および第2の非導電部362は、可撓性を有する。いくつかの実施形態では、中間非導電部364は、第1の非導電部360および第2の非導電部362と同じ材料で作製される。しかしながら、他の実施形態では、中間非導電部364は、第1の非導電部360および第2の非導電部362よりも高い可撓性または低い可撓性を有する異なる非導電性材料から作製される。例えば、いくつかの実施形態では、第1の非導電部360および第2の非導電部362は、シリコン、ペバックス、ナイロン、および/またはゴムのうちの1つまたは複数から構成されてよく、中間非導電部364はポリイミド回路材料から構成される。いくつかの実施形態では、第1の非導電部360および第2の非導電部362は、シャフトの管に嵌合するように適合されてよい(すなわち、巻き上げられてよい)。シャフトから外されると、第1の導電部360および第2の導電部362は、例えば、
図3a~
図3dに示されるような平面形状などの所望の形状に戻る。他の実施形態では、所望の形状(すなわち、外力がない場合)は、凹形状、凸形状などの他の形状であってよい。
【0025】
図3cに示すように、第1の非導電部360は第1の電極346を囲み、第1の非導電部360の表面積(第1の電極346を保持する凹部を含む)は、第1の電極346の表面積よりも大きい。
図3a~
図3dに示される実施形態では、電極アセンブリの両面は対称なので、第2の非導電部362と電極354についても同じことが当てはまる。上述のように、いくつかの実施形態では、第2の面352は、治療を提供する目的で組織に接して配置されず、この場合、第2の電極354および第2の非導電部362の幾何学的形状は変更されてよい(例えば、第2の面352における第2の電極354の位置が変更されてよく、第2の電極354のサイズは第2の面354の全表面積まで拡大されてよい、など)。
【0026】
図3dに示す断面図は、第1の電極346と第2の電極354との間に非導電性材料が存在することを示す。具体的には、断面図は、第1の電極346および第2の電極354が、非導電性材料によって各面を囲まれている(第1の面344および第2の面352に沿って露出している電極部分を除く)ことを示す。
図3dに示されるように、第1の電極346と第2の電極354との間に形成される導電経路は、第1の非導電部360および第2の非導電部362の周りを通らなければならない。これによって、導電経路が、第1の面344または第2の面352のいずれかに隣接する組織を確実に含むことになる。
【0027】
ここで
図4a~
図4cを参照すると、複数の非導電部470、474、および478の上面図が示されている。非導電部470、474、および478はそれぞれ、電極を受け入れ保持するための凹部472、476、および480を含む。これらの実施形態の各々において、凹部472、476、および480のサイズは同じである。非導電部のサイズを変化させることにより、それに応じてエレクトロポレーション治療を受ける領域のサイズを変化させることができる。非導電部のサイズを小さくすると、エレクトロポレーション治療を受ける領域のサイズが小さくなる。非導電部のサイズを大きくすると、エレクトロポレーション治療を受ける領域のサイズが大きくなる。用途に応じて、様々なサイズの非導電部を有する電極アセンブリの様々な構成を選択して、エレクトロポレーション治療を受けるエリアを増減させてよい。例えば、不可逆的エレクトロポレーション(IRE)治療に依存する心臓アブレーションタイプの治療では、所望の組織をアブレーションするのに必要な時間を短くするために、より大きな非導電部(例えば、
図4cに示されるようなもの)を有する電極アセンブリを利用するのが有益な場合がある。他の実施形態では、より的を絞った細胞の選択が必要とされる場合があり、直径がより小さい非導電部(例えば、
図4aに示されるようなもの)が利用されることがある。
【0028】
いくつかの実施形態では、電極を受容するように構成された凹部472の直径は、
図4aに示されるように、非導電部470の直径の50%以下である。いくつかの実施形態では、凹部476の直径は、
図4bに示されるように、非導電部474の直径の33%以下である。いくつかの実施形態では、凹部480の直径は、
図4cに示されるように、非導電部478の直径の25%以下である。
【0029】
例えば、いくつかの実施形態では、
図4aに示される非導電部470の直径は約6~10mmであり、凹部472の直径は約3~5mmである。同様に、
図4bに示す非導電部474の直径は約10~12mmであり、凹部の直径は約3~5mmのままである。同様に、
図4cに示される非導電部478の直径は約12~14mmであり、凹部の直径は約305mmのままである。
【0030】
図5を参照すると、いくつかの実施形態による、適合可能な電極アセンブリ520の別の実施形態が示されている。
図5に示される実施形態では、適合可能な電極アセンブリ520は、ここでもシャフト514の遠位端516に配置され、第1の面544と、第1の面544と対向する第2の面552とを含む。いくつかの実施形態では、第1の面544は、非導電部548と、第1の中央電極546と、第1の面544の外縁に配置された複数の追加電極584とを含む。いくつかの実施形態では、第1の中央電極546および複数の追加電極584は、フレキシブル回路基板582(
図6により詳細に示される)上に作製されている。さらに、いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ520はここでも、シャフト514上に配置された1つまたは複数のリング電極540、542を含んでよい。上述のように、いくつかの実施形態では、リング電極540、542によって測定された信号は、位置特定/ナビゲーション目的で利用されてよい。いくつかの実施形態では、リング電極540、542のうちの1つは、第1の中央電極546に送達されたエレクトロポレーションパルスのための戻り電極として利用されてよい。いくつかの実施形態では、第2の中央電極(図示せず)も、電極アセンブリ520の第2の面552に配置されてよい。いくつかの実施形態では、第2の面552は、第2の面552の外縁に配置された複数の追加電極も含んでよい。いくつかの実施形態では、第2の面552は第1の面544と対称である。他の実施形態では、第2の面552は、第1の面544より少ないかまたは多い電極を有するか、または全く電極を含まなくてもよい。
【0031】
図5に示すように、第1の中央電極546は、非導電部548によって囲まれている。いくつかの実施形態では、非導電部548は、第1の中央電極546を収容するための凹部を含み、第1の中央電極546は、組織に接して配置される面を除くすべての面を非導電性材料548によって囲まれている。ここでも、第1の中央電極546の表面積は、非導電部548の表面積よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1の中央電極546および非導電部548は、第1の面544に沿って比較的平面である。いくつかの実施形態では、第1の中央電極546は非導電部548内で凹んでおり、非導電部548は第1の中央電極546に対して隆起している。前述のように、非導電部548が第1の中央電極546を取り囲んでいる目的は、エレクトロポレーション治療中に第1の中央電極546と(例えば、第2の面552に配置される)第2の電極との間に形成される導電経路が、第1の中央電極546に隣接する組織を確実に含むようにすることである。すなわち、非導電部548は、望みどおり、導電経路に隣接する組織を含ませる。
【0032】
いくつかの実施形態では、非導電部548も、フレキシブル回路基板582、複数の電極584、ならびに第1の中央電極546を受容し保持するように凹んでいる。いくつかの実施形態では、非導電部508は、複数の電極584および第1の中央電極546が非導電部548と比較的平面となるように凹んでいる。他の実施形態では、複数の電極584は、非導電部584が複数の電極584に対して隆起または突出するように(第1の中央電極546に関して上述したように)、凹んでいてよい。いくつかの実施形態では、複数の電極584はエレクトロポレーションパルスを送達するためには利用されず、マッピング、ナビゲーション、および/または視覚化などの目的のために利用されるので、複数の電極584が非導電部548から突出していることが望ましい場合がある。複数の電極584が非導電部548から突出していることの利点は、マッピング、ナビゲーション、および/または視覚化のうちの1つまたは複数のために利用される信号を感知するために、隣接組織との良好な物理的接触を確実にしやすくなることである。
【0033】
複数の追加電極584は、電極アセンブリ520に関連する1つまたは複数の追加の機能を提供するために利用される。例えば、複数の追加電極584はマッピング機能を実行するために利用されてよく、この場合、第1の面544が組織に接して配置され、組織内の電気信号は複数の電極584の各々によって検出される。検出された電気信号は、不整脈状態をもたらす異常な電気信号または誤った電気信号など、心組織内の電気的活動を検出およびマッピングするために利用されてよい。加えて、複数の追加電極584は、患者の身体内にあるシャフト514の遠位端516の視覚化および/またはナビゲーションのために利用されてよい。いくつかの実施形態では、マッピング、視覚化、および/またはナビゲーション機能のうちの1つまたは複数を実施するのを助けるために、第1の中央電極546が複数の電極584と組み合わされて利用されてもよい。
【0034】
上述のように、エレクトロポレーション治療中は、第1の面544(または、第2の面がエレクトロポレーション電極を含む場合は、第2の面552)が治療対象の組織と接触して配置されることが望ましく、それによって、第1の中央電極546と第2の電極との間の導電経路が、第1の中央電極546に隣接する組織を確実に含むことができる。いくつかの実施形態では、複数の追加電極584は、第1の面544が所望の組織と接触していることを検出するために利用されてよい。いくつかの実施形態では、複数の追加電極584のうちの1つまたは複数によって感知された電気信号に基づいて、組織との接触が検出される。例えば、第1の中央電極546を取り囲む非導電部548の十分な接触は、隣接する組織と接触している電極584によって感知される電気信号(すなわち、心臓組織を通って伝わる電気信号)に基づいて判定されてよい。電極584が電気信号を検出することができない場合、これは、非導電部548が下にある組織と接触していない可能性があることを示す。他の実施形態では、1つまたは複数の他の検知信号を利用してよい。例えば、複数の電極584のうちの1つまたは複数と第1の中央電極546との間(および/または互いの間)のインピーダンスが、第1の面544が所望の組織と接触しているかどうかを判定するために利用されてよい。いくつかの実施形態では、非導電部548が下にある組織と十分に接触しているかどうかの判定は、下にある組織との物理的接触を示す信号を感知する複数の電極584の閾値数に基づく。例えば、複数の電極584が合計8つの電極を含む実施形態では、非導電部548が下にある組織と接触していることを証明するために、閾値は、電極584のうちの6つが組織との接触を示す信号を感知することを必要とすることがある。
【0035】
いくつかの実施形態では、回路基板582は、回路基板582が可撓性の非導電部548と共に屈曲することを許容するフレキシブル回路である。いくつかの実施形態では、回路基板582は形状記憶材料を含む。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ520は、患者体内の所望の位置へのカテーテルナビゲーション中に、適合可能な電極アセンブリ520がシャフト514の管に嵌合するように巻き上げられることを可能にする可撓性材料から構成される。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ520がシャフト514から外されると、回路基板582に使われている形状記憶材料は、適合可能な電極アセンブリ520を所望の形状へと戻すように働く。例えば、
図5に示される実施形態では、第1の面544および第2の面552の両方が互いに対してほぼ平行に延在しており、適合可能な電極アセンブリ520の幾何学的形状は比較的平坦である。他の実施形態では、形状記憶材料は、電極アセンブリ520によって他の形状が実現されることを可能にする。例えば、第1の面544は、凹形状、凸形状、または他の所望の幾何学的形状を有してよい。
【0036】
ここで
図6a~
図6cを参照すると、非導電部648と組み合わせて回路基板682を利用する電極アセンブリ620が示されている。
図6aは電極アセンブリ620の等角図であり、
図6bは電極アセンブリ620の断面図であり、
図6cはフレキシブル回路基板682の等角図である。
【0037】
図6cに示すように、回路基板682は、第1の中央電極646に加えて、回路基板682の外周に配置された複数の電極684を含む。いくつかの実施形態では、回路基板682は、電極アセンブリの非導電部(例えば、
図5に示される非導電部548)に取り付けられ得る。
図6a~
図6bに示される他の実施形態では、非導電部648は、回路基板682の少なくとも一部の周囲に存在し(すなわち、取り囲んでおり)、回路基板682に関連する1つまたは複数の電極を露出させる複数の凹部または開口部を含む。
図6aに示される実施形態では、非導電部648は、第1の中央電極646を露出させる中央凹部645と、複数の周辺凹部685とを含み、複数の周辺凹部685はそれぞれ、複数の周辺電極684のうちの1つを露出させる。いくつかの実施形態では、第1の中央電極646および複数の周辺電極684は、非導電部648の平面に対して凹んでいる。他の実施形態では、第1の中央電極646と複数の周辺電極684の一方または両方は、非導電部648と共に、組織と接触するためのほぼ平坦な表面を形成する。いくつかの実施形態では、電極アセンブリ620の第1の面644に設けられるコンポーネントおよび幾何学的形状は、電極アセンブリ620の第2の面652でも酷似している。他の実施形態では、第2の面652は、電極を含まなくてよく(したがって、非導電部648に凹部がなくてよい)、または第1の面644に含まれる電極および凹部のサブセットのみを含んでもよい。
【0038】
図6bに示す断面図は、
図6aに示す図では見えない層を示している。例えば、
図6bに示される実施形態では、中間層692が回路基板682に隣接して配置されている。いくつかの実施形態では、中間層692は、第1の回路基板682(第1の面644に関連する電極646および684を含む)と、第2の面652に配置された電極(符号省略)に関連する第2の回路基板694との間に位置する。いくつかの実施形態では、中間層692は、ニチノール(すなわち、ニッケルチタン)などの形状記憶材料を含む。いくつかの実施形態では、中間層692の形状記憶材料によって、中間層は、変形可能であり(例えば、カテーテルの管に嵌合するように巻き上げられ)、その後、
図6a~6bに示される略平面形状へと戻ることができる。フレキシブル回路基板682、694と可撓性の非導電部648とを組み合わせることで、電極アセンブリ620を所望部位の位置へとナビゲートする間に、電極アセンブリ620はカテーテルの管に嵌合するように変形されてよい。管から電極アセンブリ620が展開されると、(中間層692の一部として含まれるか他の部分に含まれるかにかかわらず)形状記憶材料は、
図6a~6bに示される平面形状などの元の形状または所定の形状へと戻ることができる。いくつかの実施形態では、中間層692が形状記憶材料から構成されることと併せて、またはその代わりに、回路基板682および/または694が形状記憶材料から構成され、第1の回路基板682および/または第2の回路基板694が形状記憶材料から構成される。
図6a~
図6cに示す例では、電極アセンブリの予め設定された構成または形状は、比較的平坦である。しかしながら、他の実施形態では、本形状または構成は、例えば凹形状または複合体を含む、考えられ得る複数の幾何学的形状を含んでよい。
【0039】
図6cは、非導電部648から分離された回路基板682を示す。いくつかの実施形態では、回路基板682は、シャフトの管内へと延びる近位部690を含み、近位部690は、回路基板682の外周に配置された複数の電極684へ接触を提供するための複数の接触パッド686と、第1の中央電極646へ接触を提供する接触パッド687とを含む。回路基板682は、近位部690から延びる遠位部689およびリング部688をさらに含む。特に、リング部688は、遠位部689の周りにリングを形成する。いくつかの実施形態では、遠位部689は、リング部688の直径にわたって延在する。第1の中央電極646は、遠位部689上に取り付けられているかまたは製作されている。複数の電極684は、リング部688に沿って等距離に離間している。電極684の各々は、導電トレースを介して、複数の接触パッド686のうちの1つに接続されている。同様に、第1の中央電極646は、導電トレースを介して、接触パッド687に接続されている。
【0040】
いくつかの実施形態では、回路基板682は、多層構造(
図6cには図示せず)であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、回路基板682は上面および下面を含み、接触パッド686と電極684との間に形成された導電トレースのうちの少なくともいくつかは上面に配置され、導電トレースのうちのいくつかは下面に形成される。例えば、
図6aに示す実施形態では、回路基板682の上面に沿って延びる導電トレースのサブセットが示されている。
【0041】
ここで
図7aおよび
図7bを参照すると、いくつかの実施形態による、シャフト714と電極アセンブリ720の側面図および上面図がそれぞれ示されている。
図7aでは、電極アセンブリ720が、電極アセンブリの第1の面744および第2の面752が見えないように配向されている。
図7bでは、シャフト714と電極アセンブリ720の上面図が示されており、第1の中央電極746および電極アセンブリ720の外縁に配置される追加電極784が見えている。
【0042】
図8は、いくつかの実施形態による、エレクトロポレーション治療を提供するために利用されるステップのフロー図である。ステップ800において、適合可能な電極アセンブリを含むカテーテルシャフトは、患者の体内へと導入され、標的位置へと移動される。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリ上に配置された1つまたは複数の電極を含む1つまたは複数のセンサを利用して、患者身体内のカテーテルの位置をナビゲートおよび/または視覚化するのを助けてよい。
【0043】
ステップ802において、適合可能な電極アセンブリの第1の面に配置された1つまたは複数の電極を使用して、1つまたは複数の生理学的信号が測定される。いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリは第1の面の外縁に配置された複数の電極を含み、複数の電極の各々は1つまたは複数の電気信号を感知するために利用されてよい。例えば、感知された信号は、心筋組織内で感知された電気信号を含んでよい。他の実施形態では、感知された信号は、2つ以上の電極間で測定されたインピーダンス信号を含んでよい。他の実施形態では、1つまたは複数の信号または信号の組み合わせが、測定されてよい。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション治療を送達するために利用される第1の中央電極は、1つまたは複数の生理学的信号を測定するためにも利用されてよい。
【0044】
ステップ804では、ステップ802で測定された1つまたは複数の信号に基づいて、組織との接触が検出される。エレクトロポレーション治療(不可逆的エレクトロポレーション(IRE)を含む)を適用する前に、第1の面(第1のエレクトロポレーション電極を含む)が治療対象の組織と接触していることを確認することが望ましい。いくつかの実施形態では、第1のエレクトロポレーション電極に隣接する組織を含む導電経路をエレクトロポレーション電極間で確実に形成するために、第1のエレクトロポレーション電極を囲む非導電部も組織と良好に接触していることが望ましい。いくつかの実施形態では、第1の中央電極によって測定された信号のみに基づいて、判定が行われる。他の実施形態では、(例えば、
図5および
図6に示されるように)第1の面の外縁に配置された複数の電極(存在する場合)のうちの1つまたは複数を使用して検出された信号に基づいて、判定が行われる。いくつかの実施形態では、閾値数の電極が組織接触を示す信号を検出する場合に、組織との十分な接触が検出される。例えば、いくつかの実施形態では、第1の面の外縁に配置された8つの電極のうちの6つが隣接組織との接触を検出する場合に、組織との十分な接触が検出される。他の実施形態では、第1の面が隣接組織と接触しているかどうかを判定するために、利用可能なセンサに基づく他の閾値を使用してよい。
【0045】
ステップ804で組織との接触が検出されない場合、ステップ806において電極アセンブリが再配置され、ステップ802で複数の電極のうちの1つまたは複数を使用して1つまたは複数の生理学的信号を測定することによってプロセスが繰り返される。ステップ804において組織との接触が検出される場合、ステップ808において、エレクトロポレーション治療が開始される。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション治療は不可逆的エレクトロポレーション治療(IRE)を含んでよい。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション治療は、一対の電極間、すなわちカソードとアノードとの間における一連のパルス送達を含み、電極のうちの1つは、組織に隣接する電極アセンブリの第1の表面上に配置されている。
【0046】
いくつかの実施形態では、ステップ810において、第1の面に配置された複数の電極のうちの1つまたは複数(いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション電極および/または第1の面の外縁に配置された複数の電極のうちの1つまたは複数を含む)によって、1つまたは複数の生理学的信号が測定される。いくつかの実施形態では、生理学的信号の測定値は、組織に送達されたエレクトロポレーション治療の有効性を判定するために利用される。例えば、いくつかの実施形態では、これは、組織内の電気信号を監視して、エレクトロポレーション治療を受けた組織を通るこれらの信号の伝播をエレクトロポレーションによって阻止することに成功したかどうかを判定することを含んでよい。
【0047】
ステップ812では、ステップ810で測定された1つまたは複数の生理学的信号に基づいて、エレクトロポレーション治療が成功したかどうかに関する判定が行われる。1つまたは複数の生理学的信号がエレクトロポレーション治療が成功したことを示す場合、プロセスは終了する(または、カテーテルが新しい場所へと移動され、プロセスが再び繰り返される)。1つまたは複数の生理学的信号がエレクトロポレーション治療が成功しなかったことを示す場合(例えば、エレクトロポレーション治療を受けた組織を伝播する電気信号が検出される場合)、電極アセンブリの第1の表面が治療対象の組織と良好に接触しているかどうかを検出するために1つまたは複数の生理学的信号の測定をするステップ802から、プロセスが繰り返される。
【0048】
例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、その要素の代わりに等価物を用いることができることが理解されるであろう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、本発明の教示に対して特定の状況または材料を適合させるために、多くの変形を行うことができる。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。
【0049】
開示される実施形態の議論
以下は、本発明の考えられ得る実施形態の非排他的な説明である。
【0050】
一態様によれば、エレクトロポレーションデバイスは、近位端および遠位端を有するシャフトと、シャフトの遠位端に位置する適合可能な電極アセンブリとを含む。電極アセンブリは、第1の面および第2の面を含み、第1の面は、第1の非導電部と、第1の面の中央に位置する第1の電極と、を含み、第1の非導電部は、第1の表面積によって画定され、第1の電極は、第2の表面積によって画定され、第1の表面積は、第2の表面積よりも大きい。
【0051】
前段落のデバイスは、追加的におよび/または代替的に、以下の特徴、構成、および/または追加のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数を任意で含んでよい。
【0052】
例えば、いくつかの実施形態では、第1の電極および第1の非導電部は、組織と接触するための比較的平坦な表面を形成してよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1の電極は、第1の非導電部内で凹んでいてよく、第1の非導電部は、第1の電極よりも隆起して位置してよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1の電極は、第1の非導電部に設けられた凹部内に取り付けられてよく、第1の電極は、第1の非導電部よりも隆起して位置してよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、第1の非導電部は可撓性を有してよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第2の電極をさらに含んでよく、第1の電極および第2の電極は、電極アセンブリの第1の面に隣接する組織にエレクトロポレーション治療を送達するように構成されている。
【0057】
いくつかの実施形態では、第2の電極は、第1の面と対向する適合可能な電極アセンブリの第2の面に配置されてよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、第2の面は、第2の非導電部を含んでよく、第2の電極は、第2の非導電部に取り付けられてよく、第2の面の中央に配置され、第2の非導電部は、第3の表面積によって画定されてよく、第2の電極は、第4の表面積によって画定されてよく、第3の表面積は、第4の表面積よりも大きい。
【0059】
いくつかの実施形態では、第2の電極は、シャフト上に配置されたリング電極であってよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、デバイスは、回路基板をさらに含んでよく、第1の電極は、回路基板に取り付けられてよく、非導電部は、回路基板を取り囲む。
【0061】
いくつかの実施形態では、非導電部は、第1の電極と位置合わせされた開口部を含んでよく、第1の電極は、非導電部に対して凹んでいてよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、回路基板は、形状記憶層を含むフレキシブル回路基板であってよく、形状記憶層は、予め設定された幾何学的形状を有する。
【0063】
いくつかの実施形態では、予め設定された幾何学的形状は、凸形状、凹形状、および平面形状のうちの1つであってよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1の複数の周辺電極は、適合可能な電極アセンブリの第1の面の外縁に配置されてよい。
【0065】
別の態様によれば、エレクトロポレーション治療を送達する方法は、適合可能な電極アセンブリを有するカテーテルシャフトを患者内の標的位置へ導入する工程を含む。方法は、適合可能な電極アセンブリの第1の面を標的組織と接触させて配置する工程をさらに含んでよく、適合可能な電極アセンブリの第1の面は、第1の非導電部と、第1の面の中央に位置する第1の電極と、を含んでよく、第1の非導電部は、第1の電極を取り囲む。方法は、第1の電極にエレクトロポレーションパルスを送達する工程をさらに含んでよい。
【0066】
前段落の方法は、追加的および/または代替的に、以下のステップのうちの任意の1つまたは複数を任意で含んでよい。
【0067】
例えば、いくつかの実施形態では、方法は、適合可能な電極アセンブリの第1の面に配置された第1の複数の周辺電極のうちの1つまたは複数を使用して、1つまたは複数の信号を測定する工程をさらに含んでよい。方法は、1つまたは複数の測定された信号に基づいて、適合可能な電極アセンブリの第1の面が組織と接触しているかどうかを判定する工程と、適合可能な電極アセンブリが組織と接触していないという判定に応じて、適合可能な電極アセンブリを再配置する工程と、をさらに含んでよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の信号を測定する工程は、組織内の電気的活動および複数の周辺電極のうちの1つまたは複数間のインピーダンスのうちの1つまたは複数を測定することを含んでよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法は、適合可能な電極アセンブリの第1の面に配置された第1の複数の周辺電極のうちの1つまたは複数を使用して、1つまたは複数の信号を測定する工程をさらに含んでよい。方法は、1つまたは複数の測定された信号に基づいて、送達されたエレクトロポレーション治療が有効であったかどうかを判定する工程と、送達されたエレクトロポレーション治療が無効であったという判定に応じて、適合可能な電極アセンブリを再配置し、次のエレクトロポレーション治療を送達する工程とをさらに含んでよい。
【0070】
別の態様によれば、エレクトロポレーション治療システムは、カテーテルと、エレクトロポレーション発生器とを含んでよい。カテーテルは、ハンドルと、適合可能な電極アセンブリと、近位端においてハンドルに結合され、遠位端において電極アセンブリに結合されるシャフトと、をさらに含んでよい。適合可能な電極アセンブリは、第1の面と、第1の面と対向する第2の面と、を含んでよく、第1の面は、第1の非導電部と、第1の非導電部に取り付けられた第1の電極と、を含み、第1の電極は、中央に配置され、非導電部は、第1の面によって画定される平面において第1の電極を取り囲む。エレクトロポレーション発生器は、第1の電極にエレクトロポレーションパルスを送達するようにカテーテルに連結されてよい。
【0071】
前段落のエレクトロポレーション治療システムは、追加的および/または代替的に、以下の特徴、構成、および/または追加のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数を任意で含んでよい。
【0072】
例えば、いくつかの実施形態では、適合可能な電極アセンブリは、適合可能な電極アセンブリの第1の面の外縁に配置された第1の複数の周辺電極をさらに含んでよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1の電極および第1の複数の電極は、予め設定された幾何学的形状を有する形状記憶フレキシブル基板上に配置されてよく、適合可能な電極アセンブリは、シャフトの管に嵌合するように構成されている。