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特許7625089モバイルローカルエリアネットワークサービスに対する課金処理を実行する方法、システム、および関連するデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】モバイルローカルエリアネットワークサービスに対する課金処理を実行する方法、システム、および関連するデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/24 20240101AFI20250124BHJP
   H04W 4/08 20090101ALI20250124BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20250124BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20250124BHJP
   H04L 12/14 20240101ALI20250124BHJP
【FI】
H04W4/24
H04W4/08
H04W84/12
H04W76/10
H04L12/14
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023542856
(86)(22)【出願日】2022-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 CN2022072382
(87)【国際公開番号】W WO2022152303
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-08-29
(31)【優先権主張番号】202110058017.2
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】柴 ▲暁▼前
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/205725(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0261260(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
H04L 12/14
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
課金処理の方法であって、
課金トリガデバイスによって、課金要求メッセージを課金処理デバイスへ送信するステップであって、前記課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するモバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であ前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、メンバデータ接続セッションの課金情報およびグループ識別子を含み、前記メンバデータ接続セッションは、前記モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用する前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションであり、前記課金情報に含まれる前記グループ識別子は、同じグループ識別子を有する他の課金情報に関連付けるために使用される、ステップと、
前記課金トリガデバイスによって、課金応答メッセージを前記課金処理デバイスから受信するステップであって、前記課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、前記課金処理結果は、前記ローカルエリアネットワーク課金情報に対して実行された課金処理の結果であ前記課金要求内の前記グループ識別子を含む前記課金情報は、前記同じグループ識別子を含む他の課金情報に関連付けられる、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1のサービスインジケーション情報を含み、前記第1のサービスインジケーション情報は、前記メンバデータ接続セッションが前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示す請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1の課金データをさらに含み、前記第1の課金データは、前記メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、
前記課金処理結果は、前記第1の課金データに対して実行された課金処理の結果を含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、前記第1の課金データに対応するグループ内転送方式をさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項5】
課金処理の方法であって、
課金処理デバイスによって、課金要求メッセージを課金トリガデバイスから受信するステップであって、前記課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するモバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であ前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、メンバデータ接続セッションの課金情報およびグループ識別子を含み、前記メンバデータ接続セッションは、前記モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用する前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションであり、前記課金情報に含まれる前記グループ識別子は、同じグループ識別子を有する他の課金情報に関連付けるために使用される、ステップと、
課金処理デバイスによって、課金応答メッセージを課金トリガデバイスへ送信するステップであって、前記課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、前記課金処理結果は、前記ローカルエリアネットワーク課金情報に対して実行された課金処理の結果であ前記課金要求内の前記グループ識別子を含む前記課金情報は、前記同じグループ識別子を含む他の課金情報に関連付けられる、ステップと
を含む方法。
【請求項6】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1のサービスインジケーション情報を含み、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行する前記ステップは、
前記課金処理デバイスによって、前記第1のサービスインジケーション情報に基づいて、前記メンバデータ接続セッションが前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定するステップを含む請求項に記載の方法。
【請求項7】
記グループ識別子は、前記モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子であり、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行する前記ステップは、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子に基づいて前記モバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定するステップ、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子を前記メンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録するステップ、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によって前記モバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得するステップ、または
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子に基づいて前記モバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、前記外部グループ識別子に基づいて前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行するステップ
のうちのいずれか1つを含む請求項またはに記載の方法。
【請求項8】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1の課金データを含み、前記第1の課金データは、前記メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行する前記ステップは、前記課金処理デバイスによって、前記第1の課金データに対して課金処理を実行するステップを含み、前記課金処理結果は、前記第1の課金データに対して課金処理を実行した結果を含む請求項乃至のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、前記第1の課金データに対応するグループ内転送方式をさらに含み、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行する前記ステップは、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ内転送方式に基づいて前記第1の課金データの課金レートを決定するステップ、または前記課金処理デバイスによって、前記第1の課金データおよび前記第1の課金データに対応するグループ内転送方式を前記メンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録するステップをさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサおよびメモリを含む課金トリガデバイスであって、
前記メモリは、プログラム命令を記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラム命令を呼び出して前記プログラム命令を実行するように構成され、前記課金トリガデバイスが請求項1乃至のいずれか一項に記載の課金処理の方法を実行するようにする、課金トリガデバイス。
【請求項11】
プロセッサおよびメモリを含む課金処理デバイスであって、
前記メモリは、プログラム命令を記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記プログラム命令を呼び出して前記プログラム命令を実行するように構成され、前記課金処理デバイスが請求項乃至のいずれか一項に記載の課金処理の方法を実行するようにする、課金処理デバイス。
【請求項12】
請求項10に記載の課金トリガデバイス及び請求項11に記載の課金処理デバイスを含む課金処理システム。
【請求項13】
命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータが、請求項1乃至のいずれか一項に記載の課金処理の方法を実行することができるようになる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
課金処理の方法であって、
課金トリガデバイスによって、課金要求メッセージを課金処理デバイスへ送信するステップであって、前記課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するモバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であ前記ローカルエリアネットワーク課金情報は、メンバデータ接続セッションの課金情報およびグループ識別子を含み、前記メンバデータ接続セッションは、前記モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用する前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションであり、前記課金情報に含まれる前記グループ識別子は、同じグループ識別子を有する他の課金情報に関連付けるために使用される、ステップと、
前記課金処理デバイスによって、前記課金要求メッセージを前記課金トリガデバイスから受信するステップと、
前記課金処理デバイスによって、課金応答メッセージを前記課金トリガデバイスへ送信するステップであって、前記課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、前記課金処理結果は、前記ローカルエリアネットワーク課金情報に対して実行された課金処理の結果であ前記課金要求内の前記グループ識別子を含む前記課金情報は、前記同じグループ識別子を含む他の課金情報に関連付けられる、ステップと、
前記課金トリガデバイスによって、前記課金応答メッセージを前記課金処理デバイスから受信するステップと
を含む方法。
【請求項15】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1のサービスインジケーション情報を含み、前記第1のサービスインジケーション情報は、前記メンバデータ接続セッションが前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示し、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して前記課金処理を実行するステップは
前記課金処理デバイスによって、前記第1のサービスインジケーション情報に基づいて、前記メンバデータ接続セッションが前記モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
記グループ識別子は、前記モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子であり、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して前記課金処理を実行するステップは、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子に基づいて前記モバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定するステップ、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子を前記メンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録するステップ、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によって前記モバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得するステップ、または
前記課金処理デバイスによって、前記グループ識別子に基づいて前記モバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、前記外部グループ識別子に基づいて前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して課金処理を実行するステップ
のうちのいずれか1つを含む請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、第1の課金データをさらに含み、前記第1の課金データは、前記メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、
前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して前記課金処理を実行するステップは、前記課金処理デバイスによって、前記第1の課金データに対して課金処理を実行するステップを含み、前記課金処理結果は、前記第1の課金データに対して課金処理を実行した結果を含む請求項14乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報は、前記第1の課金データに対応するグループ内転送方式をさらに含み、前記課金処理デバイスによって、前記メンバデータ接続セッションの前記課金情報に対して前記課金処理を実行するステップは、
前記課金処理デバイスによって、前記グループ内転送方式に基づいて前記第1の課金データの課金レートを決定するステップ、または前記課金処理デバイスによって、前記第1の課金データおよび前記第1の課金データに対応するグループ内転送方式を前記メンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録するステップをさらに含む請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信分野に関し、さらに詳細には、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対する課金処理を実行する方法、システム、および関連するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、「method for performing charging processing on mobile local area network service, system, and related device」と題する2021年1月15日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202110058017.2号の優先権を主張するものである。
【0003】
従来のローカルエリアネットワーク(local area network,LAN)は、特定の地理学的領域内の複数のユーザデバイスおよびサーバなどを相互接続することによって形成される通信ネットワークであり、複数のユーザデバイスの間のファイル管理およびデータ共有などの機能を実装することができ、高いデータ伝送効率および低いビット誤り率という利点を有するが、例えば1つの企業の構内しかカバーしないなど地理学的有効範囲が狭く、従来のローカルエリアネットワークのユーザデバイスは、移動することができない。
【0004】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)は、従来のローカルエリアネットワークと比較するとユーザデバイスの可動性の点で大きく改善されているが、ワイヤレスアクセスデバイス(ワイヤレスルータなど)の伝送電力およびネットワーキングスケールの制限により、例えば1つの作業場または1つのフロアしかカバーすることができないなど、地理学的有効範囲が狭い。
【0005】
仮想私設網(Virtual Private Network,VPN)は、異なるネットワークの構成要素とリソースの間の相互接続を実施することができ、インターネット(inetrnet)または別の公衆インターネットネットワークのインフラストラクチャを用いてユーザのためのトンネルを作成することができ、例えば行政区画全体やさらには国全体など大きな範囲をカバーすることができ、私設網と同じ安全性および機能性を提供することもできる。しかし、これは、公衆通信インフラストラクチャ上に構築された接続技術である。この接続技術では、事業者のネットワークリソースに対する管理権が弱く、ユーザデバイス間の通信のサービス品質(Quality of Service,QoS)を保証することが困難であり、市場の要件を満たすことはますます困難である。
【0006】
例えば第五世代通信システムのローカルエリアネットワーク(5th Generation local area network,5G LAN)など、最近登場したモバイルローカルエリアネットワークは、電気通信事業者のコアネットワークデバイスのデータ交換またはルーティング転送能力に依拠しており、ユーザデバイスのグループ内の任意の2つ以上のユーザデバイスにインターネットプロトコル(internet protocol,IP)型または非IP型(イーサネット型など)の通信を提供して、ユーザデバイス間のポイントツーポイントまたはポイントツーマルチポイントデータ伝送を実装することができる。このような通信サービスは、行政区画全体やさらには国全体など、広い地理学的範囲をカバーすることができる。したがって、このモバイルローカルエリアネットワークは、企業のオフィス、工場の製造、車両のインターネット、電力系統の保守、および家庭通信などのシナリオに適用可能である。例えば、異なる行政区画、都市、または国にある多国籍工場の数百の産業制御デバイスが、「産業制御デバイスグループ」を形成することができ、このグループ内の産業制御デバイスが、互いにイーサネットデータパケットを送信し合う。別の例では、大企業の異なるオフィスにある数千のオフィスデバイス(携帯電話、コンピュータ、ラップトップコンピュータなど)が、「オフィスデバイスグループ」を形成することもあり、このグループ内のオフィスデバイスが、互いにIPデータパケットを送信し合うこともある。これらのシナリオでは、事業者は、ユーザプレーンデータゲートウェイに対して管理および制御能力を有し、ユーザデバイス間のデータ伝送のQoSをより良好に保証することができる。したがって、全体的な性能は、従来のLAN、WLAN、およびVPNの性能よりも良好である。
【0007】
しかし、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project,3GPP)標準仕様に定義される課金機能(CHarging Function,CHF)デバイスなど、既存の課金処理デバイスは、1つのユーザデバイスの従来の通信サービスに対する課金処理を独立して実行することしかできない。したがって、モバイルローカルエリアネットワーク内のメンバユーザデバイス間の通信サービスに対して課金処理をどのように実行するかが、解決する必要がある喫緊の技術的問題である。
【発明の概要】
【0008】
上記に鑑みて、従来の課金処理方法を用いてモバイルローカルエリアネットワークサービスに対して実行される課金処理による、不正確な課金や、複数の課金要件を柔軟にサポートすることができないなどの問題を解決するようにモバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行する方法を提供することが必要である。
【0009】
第1の態様によれば、本願の実施形態は、課金トリガデバイスに適用される、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行する方法を提供する。課金トリガデバイスは、課金処理デバイスと通信し、課金トリガデバイスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスであり、この方法は、
課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信することであり、ここで、課金要求メッセージは、課金トリガデバイスによって取得されるローカルエリアネットワーク課金情報を含み、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報である、ことと、
課金応答メッセージを課金処理デバイスから受信することであり、ここで、課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、課金処理結果は、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果である、ことと
を含む。
【0010】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む場合には、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、ここで、メンバデータ接続セッションは、モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションである。
【0011】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、第1のサービスインジケーション情報を含み、第1のサービスインジケーション情報は、メンバデータ接続セッションがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示す。
【0012】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、グループ識別子を含み、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である。
【0013】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、第1の課金データをさらに含み、第1の課金データは、メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、課金処理結果は、第1の課金データに対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含む。
【0014】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、第1の課金データに対応するグループ内転送方式をさらに含み、グループ内転送方式は、ローカル切換え転送、ゲートウェイトンネル転送、およびデータネットワーク転送のうちのいずれか1つである。
【0015】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、メンバユーザデバイスのグループ内通信モードをさらに含み、グループ内通信モードは、ユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストのうちのいずれか1つである。
【0016】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションのための課金リソースを作成するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションのために課金処理デバイスによって作成される課金リソースの識別子を含む。
【0017】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションの課金リソースを更新するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金リソースを更新した結果を含む。
【0018】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションの課金リソースを削除するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金リソースを削除した結果を含む。
【0019】
第1の態様の課金処理方法によれば、課金トリガデバイスは、モバイルローカルエリアネットワークグループ内の各メンバデータ接続セッションに関係する課金情報を収集および報告することができるので、課金処理デバイスは、電気通信事業者のネットワークによるグループ内通信への寄与をより良好に測定することができる。モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して、洗練された課金処理が実行されることが可能である。これは、課金の精度を向上させ、複数の課金要件を柔軟にサポートする助けになる。例えば、エンドツーエンドの利用量に基づいて課金が実行されることが可能である。
【0020】
可能な解決策では、課金トリガデバイスが、2つ以上のユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、ローカルエリアネットワーク課金情報が、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む場合には、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、ここで、データゲートウェイ間トンネルは、課金トリガデバイスによって管理される2つのユーザプレーンデータゲートウェイの間のデータ伝送トンネルであり、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、データゲートウェイ間トンネルについての情報を含む。
【0021】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、第2のサービスインジケーション情報をさらに含み、第2のサービスインジケーション情報は、データゲートウェイ間トンネルがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示す。
【0022】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、グループ識別子をさらに含み、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である。
【0023】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、第2の課金データをさらに含み、第2の課金データは、データゲートウェイ間トンネルを通して伝送される利用量を含み、課金処理結果は、第2の課金データに対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含む。
【0024】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルのための課金リソースを作成するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルのために課金処理デバイスによって作成される課金リソースの識別子を含む。
【0025】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを更新するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを更新した結果を含む。
【0026】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを削除するように課金処理デバイスに要求する場合には、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを削除した結果を含む。
【0027】
第1の態様の課金処理方法によれば、課金トリガデバイスは、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に関係するデータゲートウェイ間トンネルの課金情報をさらに収集および報告することができるので、課金処理デバイスは、電気通信事業者のネットワークのグループ内通信への寄与をより包括的に測定することができる(データゲートウェイ間トンネルの寄与が補足される)。モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して、さらに洗練された課金処理が実行される。これにより、課金の精度を向上させる助けとなり、より多くの課金要件をサポートすることもできる。例えば、ネットワークリソース(例えばデータゲートウェイ間トンネル)の利用量に基づいて課金が実行されることが可能である。
【0028】
第2の態様によれば、本開示の実施形態は、課金処理デバイスに適用される、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行する方法を提供する。課金処理デバイスは、課金トリガデバイスと通信し、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、モバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスであり、この方法は、
課金要求メッセージを課金トリガデバイスから受信することであり、ここで、課金要求メッセージは、課金トリガデバイスによって取得されるローカルエリアネットワーク課金情報を含み、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報である、ことと、
課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信することであり、ここで、課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、課金処理結果は、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果である、ことと
を含む。
【0029】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む場合には、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する前に、この方法は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することをさらに含み、ここで、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行した結果を含み、メンバデータ接続セッションは、モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションである。
【0030】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1のサービスインジケーション情報を含む場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバデータ接続セッションがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定することを含む。
【0031】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークサービスを使用することができるかどうかについての認証を実行することをさらに含み、ここで、課金処理結果は、認証の結果を含む。
【0032】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、グループ識別子を含む場合には、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子であり、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定すること、
グループ識別子をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録すること、
グループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によってモバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得すること、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてメンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行すること
のうちのいずれか1つを含む。
【0033】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1の課金データを含み、第1の課金データが、メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含む場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、第1の課金データに対して課金処理を実行することを含み、ここで、課金処理結果は、第1の課金データに対して課金処理を実行した結果を含む。
【0034】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1の課金データに対応するグループ内転送方式をさらに含み、グループ内転送方式が、ローカル切換え転送、ゲートウェイトンネル転送、およびデータネットワーク転送のうちのいずれか1つである場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、グループ内転送方式に基づいて第1の課金データの課金レートを決定すること、または第1の課金データおよび第1の課金データに対応するグループ内転送方式をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録することをさらに含む。
【0035】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、メンバユーザデバイスのグループ内通信モードをさらに含み、グループ内通信モードが、ユニキャスト、マルチキャスト、またはブロードキャストのうちのいずれか1つである場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、グループ内通信モードに基づいて第1の課金データの課金レートを決定すること、またはグループ内通信モードをメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録することをさらに含む。
【0036】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションのための課金リソースを作成するように課金処理デバイスに要求する場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、メンバデータ接続セッションのための課金リソースを作成することを含み、ここで、課金処理結果は、課金リソースの識別子を含む。
【0037】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションの課金リソースを更新するように課金処理デバイスに要求する場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、メンバデータ接続セッションの課金リソースを更新することを含み、ここで、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金リソースを更新した結果を含む。
【0038】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、メンバデータ接続セッションの課金リソースを削除するように課金処理デバイスに要求する場合には、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行することは、メンバデータ接続セッションの課金リソースを削除することを含み、ここで、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金リソースを削除した結果を含む。
【0039】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む場合には、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する前に、この方法は、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することをさらに含み、ここで、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行した結果を含み、データゲートウェイ間トンネルは、課金トリガデバイスによって管理される2つのユーザプレーンデータゲートウェイの間のデータ伝送トンネルであり、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、データゲートウェイ間トンネルについての情報を含む。
【0040】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、第2のサービスインジケーション情報をさらに含む場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、第2のサービスインジケーション情報に基づいて、データゲートウェイ間トンネルがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを決定する。
【0041】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、グループ識別子をさらに含み、グループ識別子が、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、
グループ識別子に基づいて、モバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定すること、
グループ識別子をデータゲートウェイ間トンネルの課金データ記録に記録すること、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行すること
のうちのいずれか1つを含む。
【0042】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第2の課金データをさらに含み、第2の課金データが、データゲートウェイ間トンネルを通して伝送される利用量を含む場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、第2の課金データに対して課金処理を実行することをさらに含み、ここで、課金処理結果は、第2の課金データに対して課金処理を実行した結果を含む。
【0043】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルのための課金リソースを作成するように課金処理デバイスに要求する場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、データゲートウェイ間トンネルのための課金リソースを作成することを含み、ここで、課金処理結果は、課金リソースの識別子を含む。
【0044】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを更新するように課金処理デバイスに要求する場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを更新することを含み、ここで、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを更新した結果を含む。
【0045】
可能な解決策では、課金要求メッセージが、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを削除するように課金処理デバイスに要求する場合には、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行することは、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを削除することを含み、ここで、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金リソースを削除した結果を含む。
【0046】
第3の態様によれば、本開示の実施形態は、課金トリガデバイスと課金処理デバイスとを含む、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成された課金処理システムを提供する。課金トリガデバイスは、課金処理デバイスと通信し、課金トリガデバイスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスであり、
課金トリガデバイスは、課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信するように構成され、ここで、課金要求メッセージは、課金トリガデバイスによって取得されるローカルエリアネットワーク課金情報を含み、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であり、
課金処理デバイスは、課金要求メッセージを課金トリガデバイスから受信し、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信するように構成され、ここで、課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、課金処理結果は、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果であり、
課金トリガデバイスは、課金応答メッセージを課金処理デバイスから受信するようにさらに構成される。
【0047】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む場合には、課金処理デバイスは、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行するようにさらに構成され、ここで、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、メンバデータ接続セッションは、モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションである。
【0048】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1のサービスインジケーション情報を含む場合には、課金処理デバイスは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバデータ接続セッションがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定するようにさらに構成される。
【0049】
可能な解決策では、課金処理デバイスは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークサービスを使用することができるかどうかについての認証を実行するようにさらに構成され、課金処理結果は、認証の結果を含む。
【0050】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、グループ識別子を含み、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である場合には、課金処理デバイスは、
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、
グループ識別子をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する、
グループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によってモバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得する、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてメンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行する
ようにさらに構成される。
【0051】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1の課金データおよびグループ内転送方式を含み、第1の課金データが、メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、グループ内転送方式が、ローカル切換え転送、ゲートウェイトンネル転送、およびデータネットワーク転送のうちのいずれか1つである場合には、課金処理デバイスは、
グループ内転送方式に基づいて第1の課金データの課金レートを決定する、または
第1の課金データおよび第1の課金データに対応するグループ内転送方式をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する
ようにさらに構成される。
【0052】
可能な解決策では、課金トリガデバイスが、2つ以上のユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、ローカルエリアネットワーク課金情報が、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む場合には、課金処理デバイスは、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する前に、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行するようにさらに構成され、ここで、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、データゲートウェイ間トンネルは、課金トリガデバイスによって管理される2つのユーザプレーンデータゲートウェイの間のデータ伝送トンネルであり、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、データゲートウェイ間トンネルについての情報を含む。
【0053】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、第2のサービスインジケーション情報をさらに含む場合には、課金処理デバイスは、第2のサービスインジケーション情報に基づいて、データゲートウェイ間トンネルがモバイルローカルエリアネットワークサービスを提供するために使用されると決定するようにさらに構成される。
【0054】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、グループ識別子をさらに含み、グループ識別子が、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である場合には、課金処理デバイスは、
グループ識別子に基づいて、モバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、
グループ識別子をデータゲートウェイ間トンネルの課金データ記録に記録する、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行する
ようにさらに構成される。
【0055】
第4の態様によれば、本開示の実施形態は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成された課金トリガデバイスを提供する。課金トリガデバイスは、課金処理デバイスと通信し、課金トリガデバイスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスであり、課金トリガデバイスは、取得モジュールと、送信モジュールと、受信モジュールとを含み、
取得モジュールは、ローカルエリアネットワーク課金情報を取得するように構成され、ここで、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であり、
送信モジュールは、課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信するように構成され、ここで、課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、
受信モジュールは、課金応答メッセージを課金処理デバイスから受信するように構成され、ここで、課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、課金処理結果は、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果である。
【0056】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む場合には、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、ここで、メンバデータ接続セッションは、モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションである。
【0057】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、第1のサービスインジケーション情報を含み、第1のサービスインジケーション情報は、メンバデータ接続セッションがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示す。
【0058】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報は、グループ識別子を含み、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である。
【0059】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1の課金データおよびグループ内転送方式を含む場合には、第1の課金データは、メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、グループ内転送方式は、ローカル切換え転送、ゲートウェイトンネル転送、およびデータネットワーク転送のうちのいずれか1つである。
【0060】
可能な解決策では、課金トリガデバイスが、2つ以上のユーザプレーンデータゲートウェイを管理し、ローカルエリアネットワーク課金情報が、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む場合には、課金処理結果は、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果を含み、データゲートウェイ間トンネルは、課金トリガデバイスによって管理される2つのユーザプレーンデータゲートウェイの間のデータ伝送トンネルであり、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、データゲートウェイ間トンネルについての情報を含む。
【0061】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、第2のサービスインジケーション情報をさらに含み、第2のサービスインジケーション情報は、データゲートウェイ間トンネルがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されることを示す。
【0062】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、グループ識別子をさらに含み、グループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である。
【0063】
第5の態様によれば、本開示の実施形態は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成された課金処理デバイスを提供する。課金処理デバイスは、課金トリガデバイスと通信し、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、モバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスであり、課金処理デバイスは、受信モジュールと、処理モジュールと、送信モジュールとを含み、
受信モジュールは、課金要求メッセージを課金トリガデバイスから受信するように構成され、ここで、課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報であり、
処理モジュールは、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理を実行して課金処理結果を取得するように構成され、
送信モジュールは、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信するように構成され、課金応答メッセージは、課金処理結果を含む。
【0064】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む場合には、処理モジュールは、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行するようにさらに構成され、ここで、課金処理結果は、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して処理モジュールによって実行された課金処理の結果を含み、メンバデータ接続セッションは、モバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスと対応するユーザプレーンデータゲートウェイとの間のデータ接続セッションである。
【0065】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1のサービスインジケーション情報を含む場合には、処理モジュールは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバデータ接続セッションがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定するようにさらに構成される。
【0066】
可能な解決策では、処理モジュールは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークサービスを使用することができるかどうかについての認証を実行するようにさらに構成される。
【0067】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、グループ識別子を含み、グループ識別子が、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である場合には、処理モジュールは、
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、
グループ識別子をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する、
グループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によってモバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得する、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてメンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行する
ようにさらに構成される。
【0068】
可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報が、第1の課金データおよびグループ内転送方式を含み、第1の課金データが、メンバデータ接続セッションの利用量および/またはクォータ適用量を含み、グループ内転送方式が、ローカル切換え転送、ゲートウェイトンネル転送、およびデータネットワーク転送のうちのいずれか1つである場合には、処理モジュールは、
グループ内転送方式に基づいて第1の課金データの課金レートを決定する、または
第1の課金データおよび第1の課金データに対応するグループ内転送方式をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する
ようにさらに構成される。
【0069】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報が、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む場合には、送信モジュールが課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する前に、処理モジュールは、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行するようにさらに構成され、ここで、データゲートウェイ間トンネルは、課金トリガデバイスによって管理される2つのユーザプレーンデータゲートウェイの間のデータ伝送トンネルであり、データゲートウェイ間トンネルの課金情報は、データゲートウェイ間トンネルについての情報を含む。
【0070】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、第2のサービスインジケーション情報をさらに含む場合には、処理モジュールは、第2のサービスインジケーション情報に基づいて、データゲートウェイ間トンネルがモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定するようにさらに構成される。
【0071】
可能な解決策では、データゲートウェイ間トンネルの課金情報が、グループ識別子をさらに含み、グループ識別子が、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である場合には、課金処理デバイスは、
グループ識別子に基づいて、モバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、
グループ識別子をデータゲートウェイ間トンネルの課金データ記録に記録する、または
グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせ、外部グループ識別子に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行する
ようにさらに構成される。
【0072】
第6の態様によれば、本開示の実施形態は、プロセッサおよびメモリを含む課金トリガデバイスを提供する。
【0073】
メモリは、プログラム命令を記憶するように構成される。
【0074】
プロセッサは、メモリに記憶されたプログラム命令を呼び出してプログラム命令を実行するように構成され、課金トリガデバイスが第1の態様の任意の可能な解決策の課金処理方法を実行するようにする。
【0075】
第7の態様によれば、本開示の実施形態は、プロセッサおよびメモリを含む課金処理デバイスを提供する。
【0076】
メモリは、プログラム命令を記憶するように構成される。
【0077】
プロセッサは、メモリに記憶されたプログラム命令を呼び出してプログラム命令を実行するように構成され、課金処理デバイスが第2の態様の任意の可能な解決策の課金処理方法を実行するようにする。
【0078】
第8の態様によれば、本開示の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。命令がコンピュータ上で実行されたときに、コンピュータは、第1の態様、第2の態様、第1の態様の任意の可能な解決策、または第2の態様の任意の可能な解決策に対応する課金処理方法を実行することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】既存の通信システムの構造図である。
図2A】本開示の実施形態による第1の通信システムの構造図である。
図2B】本開示の実施形態によるグループ内転送方式の概略図である。
図3A】本開示の実施形態による第2の通信システムの構造図である。
図3B】本開示の実施形態による第1の課金処理方法の流れ図である。
図3C】本開示の実施形態による第2の課金処理方法の流れ図である。
図4A】本開示の実施形態による第3の通信システムの構造図である。
図4B】本開示の実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第1のグループ内転送方式の概略図である。
図4C】本開示の実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第2のグループ内転送方式の概略図である。
図4D】本開示の実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第3のグループ内転送方式の概略図である。
図5A】本開示の実施形態による第3の課金処理方法の流れ図である。
図5B】本開示の実施形態による第3の課金処理方法の流れ図である。
図6】本開示の実施形態による第4の課金処理方法の流れ図である。
図7A】本開示の実施形態による複数のCHFデバイスの第1のネットワーク化の概略図である。
図7B】本開示の実施形態による複数のCHFデバイスの第2のネットワーク化の概略図である。
図8】本開示の実施形態による課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスのハードウェア構造の概略図である。
図9】本開示の実施形態による課金処理デバイスの論理構造の概略図である。
図10】本開示の実施形態による課金トリガデバイスの論理構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
以下、本開示の実施形態の添付の図面を参照して、本開示の実施形態の技術的解決策について説明する。
【0081】
本開示の説明では、「/」は、特に指定がない限り、関連するオブジェクトの間の「または」の関係を示す。例えば、A/Bは、AまたはBを示し得る。本開示における「および/または」という用語は、関連するオブジェクトを説明するための関連関係を示すものであり、3つの関係が存在し得ることを示している。例えば、Aおよび/またはBは、次の3つのケース、すなわちAのみが存在するケース、AおよびBが両方とも存在するケース、ならびにBのみが存在するケースを示すことがあり、ここで、AおよびBは、単数であることも複数であることもある。さらに、本開示の説明において、特に指定がない限り、「複数の」は2つ以上を意味する。さらに、本開示の実施形態における技術的解決策を明確に説明するために、第1および第2などの用語は、本開示の実施形態では、同じ品目どうし、または基本的に同じ機能もしくは目的を提供する類似の品目どうしを区別するために使用されている。当業者なら、「第1の」および「第2の」などの用語が数量および実行順序を限定するものではなく、また「第1の」および「第2の」などの用語が明確な差異を示すものではないことを理解し得る。
【0082】
図1は、既存の通信システムの構造図である。この通信システムは、ユーザデバイス103と、ワイヤレスアクセスデバイス104と、ユーザプレーンデータゲートウェイ105と、データネットワーク106と、課金トリガデバイス102と、課金処理デバイス101とを含む。ユーザデバイス103は、ユーザプレーンデータゲートウェイ105を用いてデータ接続セッション103Pをセットアップして、データネットワーク106内のサーバまたは別の通信デバイスと通信する。課金トリガデバイス102は、制御プレーンデータゲートウェイと共にデプロイされ、ユーザデバイス103のデータ接続セッション103P中の利用量(トラフィックまたは期間)情報を収集し、その情報を課金処理デバイス101に送信して、課金処理デバイス101がユーザデバイス103に対して課金処理を実行するようにする。課金処理方法では、全てのユーザデバイスのデータ接続セッションは互いに独立しており、課金リソースを作成し、課金(オンライン課金およびオフライン課金を含む)を処理するプロセスも互いに独立しており、互いに干渉しない。
【0083】
ただし、モバイルローカルエリアネットワークグループに適用される場合には、課金処理方法は、多様化する市場の要件を満たすことができない。以下、図2Aおよび図2Bを参照してモバイルローカルエリアネットワークグループの内部通信機構について述べ、既存の課金処理方法の問題について述べる。さらに、図3Aから図3Cを参照して、モバイルローカルエリアネットワークグループの内部通信に対する課金処理をどのように実行するかについて述べる。
【0084】
図2Aは、本開示の実施形態による第1の通信システムの構造図である。この通信システムは、制御プレーンデータゲートウェイ202、および制御プレーンデータゲートウェイ202によって管理されるユーザプレーンデータゲートウェイ203から205と、アクセスデバイス206から209と、モバイルローカルエリアネットワークグループのメンバユーザデバイス210から213とを含む。さらに、この通信システムは、例えばアクセス管理デバイスなどの別のデバイスをさらに含む。詳細について、ひとつひとつ述べることはしない。
【0085】
当業者が本開示の実施形態を理解するのを助けるために、以下、図2Aに示される構成要素および関連する概念について簡単に説明する。
【0086】
ユーザデバイス(user device):ユーザデバイスは、端末ユーザのデバイスである。このデバイスは、ワイヤレス通信能力を有することがあり、エアインタフェースを介してワイヤレスアクセスデバイス(例えばアクセスデバイス206)に接続され得る。このデバイスは、有線通信能力を有することもあり、優先インタフェースを介して有線アクセスデバイス(例えばアクセスデバイス207)に接続されることもある。製品の形態に関しては、このデバイスは、スマートフォン、ワイヤレス通信機能を備えたラップトップ(Laptop)コンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、拡張現実(Augmented Reality,AR)デバイス、モノのインターネット(Internet of Things,IoT)デバイス、または卓上のデスクトップコンピュータなどであり得る。
【0087】
ユーザデバイスは、例えば図4AのUE410からUE413など、3GPP標準仕様に定義されるユーザ機器(user equipment,UE)であることもある。
【0088】
本開示の実施形態における「接続」または「接続される」は、直接的な接続または間接的な接続を含むことに留意されたい。後者は、1つまたは複数の中間ネットワークデバイスを介した接続を指す。詳細について繰り返し述べることはしない。
【0089】
データネットワーク(Data Network,DN):データネットワークは、例えばインターネット(internet)など、データ伝送のための転送点としてデータスイッチを使用することによって形成されるネットワークであり、アプリケーションサーバ(図2Aには図示せず)を含む。一般に、データネットワーク名(data network name,DNN)が、データネットワークの識別子として使用される。
【0090】
モバイルローカルエリアネットワーク:モバイルローカルエリアネットワークは、モバイル通信ネットワーク(例えば5Gネットワーク)に基づいて実装される仮想ローカルエリアネットワークであり、図2Aのユーザプレーンデータゲートウェイ203から205などの少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイを主に含む。各ユーザプレーンデータゲートウェイは、制御プレーンデータゲートウェイに接続され(例えばユーザプレーンデータゲートウェイ203~205は制御プレーンデータゲートウェイ202に接続され)、制御プレーンデータゲートウェイによって管理される。モバイルローカルエリアネットワークが複数のユーザプレーンデータゲートウェイを含むときには、異なるユーザプレーンデータゲートウェイが互いに接続されて(例えばユーザプレーンデータゲートウェイ203はユーザプレーンデータゲートウェイ204に接続され、またユーザプレーンデータゲートウェイ203はデータネットワーク216を介してユーザプレーンデータゲートウェイ205に接続され)、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイス間の通信のためのサービスを提供する。複数のモバイルローカルエリアネットワークグループが、同じユーザプレーンデータゲートウェイを共有することもある。
【0091】
図2Aのユーザプレーンデータゲートウェイの間のトポロジ関係は例であり、限定ではないことは理解することができる。例えば、制御プレーンデータゲートウェイは、ユーザプレーンデータゲートウェイ204とユーザプレーンデータゲートウェイ205の間のデータゲートウェイ間トンネルの確立をさらにトリガすることもある。これにより、ユーザデバイス212からユーザデバイス213に送信されるデータパケットは、ユーザプレーンデータゲートウェイ203を介して迂回して転送される必要はなく、ユーザプレーンデータゲートウェイ204からユーザプレーンデータゲートウェイ205に直接送信されることが可能になる。
【0092】
いくつかの適用シナリオでは、モバイルローカルエリアネットワーク内のいくつかのユーザデバイスがデスクトップコンピュータなどの有線通信デバイスであることもあることは理解することができる。
【0093】
モバイルローカルエリアネットワークは、3GPP標準仕様に定義される5Gローカルエリアネットワーク(5G LAN-Virtual Network,5G LAN VN)であることがある。5Gローカルエリアネットワークは、UE間のポイントツーポイントデータ伝送を提供することがある。データ伝送が実行される前に、2つのUEのプロトコルデータユニット(protocol data unit,PDU)セッションの間でアソシエーションが確立される必要がある。同じ5Gローカルエリアネットワークグループ内の全てのメンバUEのPDUセッションは、同じセッション管理機能(session management function,SMF)デバイスによって管理および制御されることもあるし、複数のSMFデバイスによって管理および制御されることもある。本開示の実施形態では、同じ5Gローカルエリアネットワークグループ内の全てのメンバUEのPDUセッションが同じSMFデバイスによって管理および制御される例を用いて、技術的解決策について説明する。全てのメンバUEのPDUセッションが複数のSMFデバイスによって管理および制御されるシナリオでは、各SMFデバイスの関連する動作については、本開示の実施形態を参照されたい。UE間のデータパケット伝送は、ユーザプレーン機能(user plane function,UPF)デバイス上のルーティング規則に従って実行され、このルーティング規則は、SMFデバイスからUPFデバイスに送達される。
【0094】
モバイルローカルエリアネットワークグループ:モバイルローカルエリアネットワークグループは、モバイルローカルエリアネットワークにアクセスすることができるメンバユーザデバイスのセットである。セット内の各メンバユーザデバイスは、それぞれのアクセスデバイスを用いてユーザプレーンデータゲートウェイのユーザプレーンデータゲートウェイに接続されることがある。例えば、ユーザデバイス210は、アクセスデバイス206を用いてユーザプレーンデータゲートウェイ203に接続される。ユーザプレーンデータゲートウェイのデータ切換えまたはルーティング転送サービスに基づいて、異なるメンバユーザデバイスがIP型または非IP型で互いに通信することができ、セット内の異なるメンバユーザデバイスは、異なる地理学的領域に分散していることがある。
【0095】
モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスは、追加または削除され得る。モバイルローカルエリアネットワークグループ内の全てのメンバユーザデバイスが同時にモバイルローカルエリアネットワークにアクセスするとは必ずしも限らない。図2Aは、モバイルローカルエリアネットワークにアクセスする4つのメンバユーザデバイスの例を示している。実際の適用では、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスは、必要なときにモバイルローカルエリアネットワークにアクセスする、またはモバイルローカルエリアネットワークから出ることがあることは理解することができる。
【0096】
本開示の実施形態では、モバイルローカルエリアネットワークグループは、2つの識別子を有する。1つは、外部グループ識別子であり、これは主にモバイルネットワーク事業者の外部システムで使用される。もう1つは、内部グループ識別子であり、これは、統合データ管理(unified data management,UDM)デバイスによって割り振られ、主にモバイルネットワーク事業者の内部システムで使用される。統合データ管理デバイスは、外部グループ識別子と内部グループ識別子の間のマッピング関係を確立する。特に指定がない限り、本開示の実施形態における「グループ識別子」は、モバイルローカルエリアネットワークグループの内部グループ識別子を指す。
【0097】
モバイルローカルエリアネットワークグループは、3GPP標準仕様に定義される5Gローカルエリアネットワークグループ(5G LAN Group)であることがある。
【0098】
グループ内通信:「ローカルエリアネットワーク内の通信」または「プライベート通信」とも呼ばれるグループ内通信は、モバイルローカルエリアネットワークグループ内の少なくとも2つのメンバユーザデバイス間の通信である。
【0099】
モバイルローカルエリアネットワークサービス:モバイルローカルエリアネットワークサービスは、少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスにグループ内通信を提供するサービスである。モバイルローカルエリアネットワークサービスのグループ識別子は、モバイルローカルエリアネットワークグループの識別子である。3GPP標準仕様に定義される5Gローカルエリアネットワークタイプサービス(5G LAN-Type service)は、モバイルローカルエリアネットワークサービスである。
【0100】
利用量:利用量は、特定の時間範囲内で課金処理のために課金処理デバイスに報告される伝送または消費されたサービス単位の数量である。本開示の実施形態では、利用量情報は、サービス単位の数量および伝送方向などを含み、サービス単位は、トラフィックまたは期間などであることがある。
【0101】
アップリンクトラフィック:アップリンクトラフィックは、特定の時間範囲内にメンバユーザデバイスからユーザプレーンデータゲートウェイに流れるバイトの数量を示す。
【0102】
ダウンリンクトラフィック:ダウンリンクトラフィックは、特定の時間範囲内にユーザプレーンデータゲートウェイからメンバユーザデバイスに伝送されるバイトの数量を示す。
【0103】
グループ内通信モード:グループ内通信モードは、モバイルローカルエリアネットワークサービスにおけるメンバユーザデバイス間のデータ交換方式である。具体的には、以下の3つの異なるグループ内通信モードがある。
【0104】
(1)ユニキャストは、2つのメンバユーザデバイス間の通信を示し、「1:1通信」、「一対一通信」、または「ポイントツーポイント通信」などとも呼ばれる。
【0105】
(2)マルチキャストは、1つのメンバユーザデバイスと複数の他のメンバユーザデバイスとの間の通信を示す、すなわち1つのメンバユーザデバイスが複数のメンバユーザデバイスに同時にデータパケットを送信する。実装では、ユーザプレーンデータゲートウェイが、メンバユーザデバイスによって送信されたデータパケットを複数の他のメンバユーザデバイスに分散させる。マルチキャストは、「1:N通信」、「一対多通信」、または「ポイントツーマルチポイント通信」などとも呼ばれる。
【0106】
(3)ブロードキャストは、1つのメンバユーザデバイスとモバイルローカルエリアネットワークにアクセスする他の全てのメンバユーザデバイスとの間の通信を示す、すなわち1つのメンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークグループ内の全てのオンラインのメンバユーザデバイスにデータパケットを送信する。
【0107】
制御プレーンデータゲートウェイ:制御プレーンデータゲートウェイは、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークサービスを使用するためのユーザプレーンデータゲートウェイを選択し、メンバユーザデバイスのデータ接続セッションを管理し、ユーザプレーンデータゲートウェイ間トンネルを確立するようにユーザプレーンデータゲートウェイに指示し、データフロー転送規則をユーザプレーンデータゲートウェイに送達するように構成される。
【0108】
制御プレーンデータゲートウェイは、3GPP標準仕様に定義される制御プレーンのパケットデータネットワークゲートウェイ(packet data network gateway for control plane,PGW-C)であることもあるし、セッション管理機能(session management function,SMF)デバイス(例えば図4Aに示されるSMFデバイス402)であることもある。
【0109】
実際の適用では、通信システムは、複数の制御プレーンデータゲートウェイを有することもあり、各制御プレーンデータゲートウェイが、複数のモバイルローカルエリアネットワークのグループ内通信を管理することもあることは理解することができる。
【0110】
データ接続セッション:データ接続セッションは、ユーザデバイスとユーザプレーンデータゲートウェイの間のアソシエーション(association)であり、ユーザデバイスとアクセスされるネットワークの間またはユーザデバイスと別のユーザデバイスの間の通信のための接続サービスを提供するために使用される。データ接続セッションの作成プロセスは、ユーザデバイスによって開始されることがあり、データ接続セッションの除去プロセスは、ユーザデバイスによって開始されることもあるし、別のネットワークデバイスによって開始されることもある。本開示の実施形態では、データ接続セッションは、簡単に「データセッション」または「セッション」と呼ばれることもある。
【0111】
データ接続セッションは、3GPP標準仕様に定義されるIP接続アクセスネットワーク(IP-connectivity access network,IP-CAN)セッションまたはプロトコルデータユニットセッション(protocol data unit session,PDU session)(例えば図4AのPDUセッション410P)であることもあるし、別の形態のセッションであることもある。これは、本開示の実施形態では限定されない。
【0112】
本開示の実施形態におけるデータ接続セッションは、課金処理を必要とするデータ接続セッションを指し、無料の、または課金処理を必要としないデータ接続セッションは含まない。
【0113】
モバイルローカルエリアネットワークデータ接続セッション:モバイルローカルエリアネットワークデータ接続セッションは、図2Bの210Pから213Pなど、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信のためのデータ接続セッションを示す。説明を容易にするために、モバイルローカルエリアネットワークデータ接続セッションは、本開示の実施形態では、簡単に「グループ内セッション」と呼ばれる。
【0114】
QoSフロー:QoSフローは、データ接続セッションにおけるQoS細分化の最小粒度での転送処理を示す。一般に、QoSフローを識別するために、QoSフロー識別子(QoS Flow identifier,QFI)が使用される。
【0115】
ユーザプレーンデータゲートウェイ:ユーザプレーンデータゲートウェイは、モバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信サービスを提供するコアネットワーク要素であり、モバイルローカルエリアネットワークグループ内のメンバユーザデバイスのためのグループ内セッションを作成するように構成される。例えば図2Bを参照すると、制御プレーンデータゲートウェイ202の管理下で、ユーザプレーンデータゲートウェイ203は、ユーザデバイス210および211のためにグループ内セッション210Pおよび211Pをそれぞれセットアップし、ユーザプレーンデータゲートウェイ204は、ユーザデバイス212のためにグループ内セッション212Pをセットアップし、ユーザプレーンデータゲートウェイ205は、ユーザデバイス213のためにグループ内セッション213Pをセットアップする。これに基づき、モバイルローカルエリアネットワークグループ内でグループ内通信を実装するために、ユーザプレーンデータゲートウェイは、異なるグループ内セッション間(例えばグループ内セッション210Pと213Pの間)でデータパケットを転送するようにさらに構成される。説明を容易にするために、本開示の実施形態では、グループ内セッションのデータパケットがそのグループ内セッションのユーザプレーンデータゲートウェイから別のグループ内セッションに伝送される様式は、グループ内セッションのグループ内転送方式と呼ばれる。詳細には、ユーザプレーンデータゲートウェイ203は、さらなる説明のための例として用いられている。図2Bを参照されたい。
【0116】
ユーザプレーンデータゲートウェイは3GPP標準仕様に定義されるユーザプレーンのパケットデータネットワークゲートウェイ(packet data network gateway for user plane,PGW-U)であることもあるし、PDUセッションアンカ(PDU session anchor,PSA)ユーザプレーン機能(User Plane Function,UPF)デバイス(例えば図4AのPSA UPF403から405)などであることもある。
【0117】
図2Bは、本開示の本実施形態によるグループ内転送方式の概略図である。グループ内転送方式は、以下の方式を含む。
【0118】
(1)ローカルデータ交換サービスを介した転送:制御プレーンデータゲートウェイ202の管理下で、ユーザプレーンデータゲートウェイ203がローカルデータ交換サービスLS-210-211を提供して、グループ内セッション210Pのデータパケットがグループ内セッション211Pに転送される、またはグループ内セッション211Pのデータパケットがグループ内セッション210Pに転送されるようにする。したがって、ユーザデバイス210は、ユーザデバイス211と通信することができる。説明を容易にするために、本開示の実施形態では、同じユーザプレーンデータゲートウェイに属する2つのグループ内セッションの間でユーザプレーンデータゲートウェイのローカルデータ交換サービスを介してデータパケットを転送する様式または手段は、ローカルデータ交換サービスを介した転送と呼ばれ、これは簡単にローカル切換え転送と呼ばれる。
【0119】
(2)データゲートウェイ間トンネルを介した転送:制御プレーンデータゲートウェイ202の管理下で、ユーザプレーンデータゲートウェイ203がユーザプレーンデータゲートウェイ204と対話してデータゲートウェイ間トンネルTN-203-204を確立して、グループ内セッション210Pのデータパケットがグループ内セッション212Pに転送される、またはグループ内セッション212Pのデータパケットがグループ内セッション210Pに転送されるようにする。したがって、ユーザデバイス210は、ユーザデバイス212と通信することができる。説明を容易にするために、本開示の実施形態では、ユーザプレーンデータゲートウェイ間トンネルを介して2つのユーザプレーンデータゲートウェイにそれぞれ属する2つのグループ内セッションの間でデータパケットを(またはグループ内セッション内でデータパケットを)転送する様式または手段は、データゲートウェイ間トンネルを介した転送と呼ばれ、これは簡単にゲートウェイトンネル転送と呼ばれる。
【0120】
データゲートウェイ間トンネルは、3GPP標準仕様に定義されるN19トンネル(例えば図4AのN19トンネルN19-403~404)であることもある。
【0121】
(3)データネットワークを介した転送。制御プレーンデータゲートウェイ202の管理下で、グループ内セッション210Pのデータパケットが、データネットワーク216に伝送され、データネットワーク216によってグループ内セッション213Pに転送される、またはグループ内セッション213Pのデータパケットが、データネットワーク216に伝送され、データネットワーク216によってグループ内セッション210Pに転送される。したがって、ユーザデバイス210は、ユーザデバイス213と通信することができる。説明を容易にするために、本開示の実施形態では、2つのユーザプレーンデータゲートウェイ間でセッションを介してデータパケットを転送する様式または手段は、ゲートウェイ/ネットワークインタフェースを介した転送と呼ばれ、これは簡単にデータネットワーク転送と呼ばれる。
【0122】
ユーザプレーンデータゲートウェイとデータネットワークの間のインタフェースは、3GPP標準仕様に定義されるN6インタフェース(図4AのN6インタフェースN6-403-DNおよびN6-405-DN)であることがある。
【0123】
実際の適用では、モバイルローカルエリアネットワークは、これより多数のユーザプレーンデータゲートウェイを有することも、これより少数のユーザプレーンデータゲートウェイを有することもあり、特定の数量は、従来技術に属するモバイルローカルエリアネットワークグループのユーザデバイス、地理学的位置、およびユーザ要件の数量に関係する。
【0124】
例えば、モバイルローカルエリアネットワークは、ユーザプレーンデータゲートウェイ203、アクセスデバイス206および207、ならびにユーザデバイス210および211などのデバイスを含むことがある。このローカルエリアネットワークには、ユーザプレーンデータゲートウェイが1つだけあり、ローカルデータ交換サービスがあるが、データゲートウェイ間トンネルはなく、ゲートウェイ/ネットワークインタフェースもない。
【0125】
別の例では、モバイルローカルエリアネットワークは、ユーザプレーンデータゲートウェイ203および204、アクセスデバイス206から208、ならびにユーザデバイス210から212などのデバイスを含むことがある。このローカルエリアネットワークには、2つのユーザプレーンデータゲートウェイがあり、ローカルデータ交換サービスがあり、データゲートウェイ間トンネルがあるが、ゲートウェイ/ネットワークインタフェースはない。
【0126】
さらに別の例では、モバイルローカルエリアネットワークは、ユーザプレーンデータゲートウェイ203、ユーザプレーンデータゲートウェイ205、アクセスデバイス206および207、アクセスデバイス209、ユーザデバイス210および211、ならびにユーザデバイス213などのデバイスを含むことがある。このローカルエリアネットワークには、2つのユーザプレーンデータゲートウェイがあり、ローカルデータ交換サービスがあり、ゲートウェイ/ネットワークインタフェースがあるが、データゲートウェイ間トンネルはない。
【0127】
アクセスデバイス:アクセスデバイスは、ワイヤレスアクセスデバイスまたは有線アクセスデバイスとすることができる。ワイヤレスアクセスデバイスは、通常は3GPP標準仕様に定義されるNG-RANであり、限定されるわけではないが進化型ノードB(evolved NodeB,eNB)および5G基地局(gNodeB,gNB)を含む。
【0128】
以下、ユーザデバイス210を例として用いて、表1に示されるようなグループ内通信中のデータパケットのエンドツーエンド伝送経路を説明する。
【0129】
【表1】
【0130】
表1のデータの意味は、以下のように説明される。
【0131】
第1行:ユーザデバイス210がユーザデバイス211とグループ内通信を実行するときには、データパケットは、ユーザデバイス210と、データ接続セッション210Pと、ユーザプレーンデータゲートウェイ203のローカルデータ交換サービスLS-210-211と、データ接続セッション211Pと、ユーザデバイス211との間で(単方向または双方向に)伝送される。
【0132】
第2行:ユーザデバイス210がユーザデバイス212とグループ内通信を実行するときには、データパケットは、ユーザデバイス210と、データ接続セッション210Pと、ユーザプレーンデータゲートウェイ203とユーザプレーンデータゲートウェイ204の間のトンネルTN-203-204と、データ接続セッション212Pと、ユーザデバイス212との間で(単方向または双方向に)伝送される。
【0133】
第3行:ユーザデバイス210がユーザデバイス213とグループ内通信を実行するときには、データパケットは、ユーザデバイス210と、データ接続セッション210Pと、ユーザプレーンデータゲートウェイ203とデータネットワークの間のインタフェースIF-203-DNと、データネットワークとユーザプレーンデータゲートウェイ205の間のインタフェースIF-205-DNと、データ接続セッション213Pと、ユーザデバイス213との間で(単方向または双方向に)伝送される。
【0134】
結論として、図1に示される通信システムと比較すると、図2Aに示される通信システムのデータパケットの伝送は、少なくとも以下の特徴を有する。
【0135】
(a)異なるユーザデバイスによって伝送されるデータパケットが関係付けられるので、それらの利用量も関係付けられる。例えば、ユーザデバイス210がユーザデバイス211とグループ内通信を実行するときには、前者のアップリンクデータパケットが最終的に後者のダウンリンクデータパケットになり、前者のアップリンク利用量が後者のダウンリンク利用量と等しい。
【0136】
(b)ユーザデバイスのデータパケットは、事業者の通信ネットワーク内でより多くのセグメントを通過する。例えば、ユーザデバイス210がユーザデバイス212とグループ内通信を実行するときには、2つのユーザデバイスの間で伝送されるデータパケットは、2つのユーザデバイスのデータ接続セッション210Pおよび212Pを通過するだけでなく、データゲートウェイ間トンネルTN-202-2-4も通過し、これにより、事業者は追加のネットワークリソースを投入することが必要になる。
【0137】
(c)ユーザデバイスのデータパケットは、より広く転送される。例えば、ユーザデバイス210のグループ内通信モードがマルチキャストまたはブロードキャストであるときには、ユーザプレーンデータゲートウェイ203は、ユーザデバイス210によって送信されたデータパケットを複数のユーザデバイスに転送する必要があり、これにより、やはり事業者はより多くのネットワークリソースを投入することが必要になる。
【0138】
したがって、図1に示される通信システムにおける課金処理方法が図2Aに示される通信システムにそのまま適用された場合には、少なくとも以下の3つの側面における問題が存在する。
【0139】
(1)図1に示される課金処理方法では、各メンバユーザデバイスの利用量がグループ内通信に使用されるか否かが決定されることが不可能であり、したがって、対応する課金レートが適用されることが不可能であるので、対応するモバイルローカルエリアネットワークグループの識別子が取得されることが不可能であり、したがって、異なるメンバユーザデバイスの利用量が関連付けられることが不可能である。いくつかの課金要件シナリオでは、これは不正確な課金につながることがある。例えば、課金要件がエンドツーエンド伝送サービスによる課金であるときには、同じ利用量について、一方のメンバユーザデバイス(ユーザデバイス210など)に対して課金処理が一度実行され、そのユーザデバイスとのグループ内通信を実行する別のメンバユーザデバイス(ユーザデバイス211など)に対して課金処理が再度実行されるので、繰返しの課金が引き起こされる。これは、ユーザデバイス間の相関が決定されることが不可能であるからである。
【0140】
(2)図1に示される課金処理方法では、課金処理は、各ユーザデバイスのセッション部分の利用量に対してしか実行することができず、転送部分の利用量に対しては実行することができない。いくつかの課金要件シナリオでは、これも不正確な課金につながることがある。例えば、課金がネットワーク伝送サービスに基づいて実行されるときには、転送フェーズの利用量情報がないため、課金結果がグループ内通信のQoSを保証するために事業者によって行われた寄与に一致せず、これも不正確な課金と表現される。
【0141】
(3)図1に示される課金処理方法では、課金レートが各ユーザデバイスのグループ内通信モードに基づいて決定されず、これはレーティングがデフォルトでユニキャスト課金に基づくことを意味している。
【0142】
したがって、本開示の実施形態では、図2に示される通信システムに基づいて、課金トリガモジュールおよび課金処理モジュールが追加される。課金トリガモジュールおよび課金処理モジュールそれぞれの機能について、以下に簡単に説明する。
【0143】
課金トリガモジュールの機能は、限定されるわけではないが、ローカルエリアネットワーク課金情報(例えばモバイルローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に対して課金処理を実行するために使用される情報、例えばグループ内通信に関係する利用量情報およびグループ内通信に関係するクォータ適用情報など)を課金処理モジュールに報告すること、ならびに課金処理モジュールから戻されるローカルエリアネットワーク課金処理結果(例えばローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理を実行した結果など)に基づいてグループ内通信を管理することを含む。これらの機能は、3GPP標準仕様に定義される課金トリガ機能(Charging Trigger Function,CTF)に重畳されることもあるし、CTFから独立して「モバイルローカルエリアネットワーク課金トリガ機能」などのモジュールまたは構成要素になることもある。
【0144】
課金処理モジュールの機能は、限定されるわけではないが、課金トリガモジュールによって報告されるローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理を実行する、例えばグループ内通信に関係する利用量情報に基づいてアカウント引落しおよび課金データ記録(Charging Data Record,CDR)生成などの動作を実行すること、グループ内通信に関係するクォータ適用情報に基づいて対応するクォータを付与すること、ならびに例えば成功した利用量処理を示すインジケーション情報、課金データ記録の成功した書込みを示すインジケーション情報、および付与されたクォータなどの課金処理結果を課金トリガモジュールに戻すことを含む。これらの機能は、3GPP標準仕様に定義されるCHFに重畳されることもあるし、CHFから独立して「モバイルローカルエリアネットワーク課金処理機能」などのモジュールまたは構成要素になることもある。さらに、課金処理モジュールは、モバイルローカルエリアネットワークグループの請求書を出力する請求書出力機能をさらに含むこともある。
【0145】
この2つのモジュールのデプロイ方式は、本開示の実施形態では限定されない。例えば、この2つのモジュールは、図3Aに示される方式でデプロイされることもあるし、別の方式でデプロイされることもある。例えば、課金処理モジュールに含まれる複数の機能は、異なる物理的デバイス上に別々にデプロイされる。可能な解決策では、課金処理モジュールは、1つのユーザデバイスに対して課金処理を実行する既存の課金処理デバイス上にデプロイされることもあるし、例えば「モバイルローカルエリアネットワーク課金処理デバイス」など、モバイルローカルエリアネットワークに対して課金処理を実行するように特に構成されたデバイス上にデプロイされることもある。
【0146】
図3Aは、本開示の実施形態による第2の通信システムの構造図である。この通信システムは、図2Aに示される通信システムに基づいて得られるものであり、課金トリガモジュールは制御プレーンデータゲートウェイ202上にデプロイされ、課金処理モジュールを含む課金処理デバイス201が追加されている。この通信システムは、本開示の実施形態で提供される第1の課金処理システムを含み、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成される。課金処理システムは、制御プレーンデータゲートウェイ202と課金処理デバイス201とを含む。制御プレーンデータゲートウェイ202は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報を課金処理デバイス201に提供して、課金処理デバイス201がモバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するようにする。図2Bおよび図3Aは両方とも図2Aに基づいて得られることに留意されたい。トポロジを単純化するために、本開示の本実施形態では、アクセスデバイス、ユーザデバイス、およびデータネットワークなどは隠されている(除去されたわけではない)。
【0147】
説明を容易にするために、本開示の実施形態では、図3Aの制御プレーンデータゲートウェイ202および図4AのSMFデバイス402など課金トリガモジュールを含むデバイスは、一般に「課金トリガデバイス」と呼ばれ、図3Aの課金処理デバイス201および図4AのCHFデバイス401など課金処理モジュールを含むデバイスは、一般に「課金処理デバイス」と呼ばれる。本開示の実施形態における課金トリガデバイスの数量および課金処理デバイスの数量は例であり、限定的なものではない。実際の適用では、1つの通信システムが複数の課金トリガデバイスおよび複数の課金処理デバイスを含むこともある。
【0148】
以下、ローカルエリアネットワーク課金情報の具体的な内容を参照して、課金トリガデバイスと課金処理デバイスの間の対話手順についてさらに述べる。
【0149】
可能な解決策では、ローカルエリアネットワーク課金情報は、メンバデータ接続セッションの課金情報を含み、メンバデータ接続セッションとは、メンバユーザデバイスのデータ接続セッションであり、メンバユーザデバイスとは、モバイル通信ローカルエリアネットワークグループ内のユーザデバイスである。課金トリガデバイスと課金処理デバイスの間の対話手順は、図3Bに示されている。
【0150】
図3Bは、本開示の実施形態による第1の課金処理方法の流れ図である。この課金処理方法は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するために使用され、主に以下のステップを含む。
【0151】
ステップ310:課金トリガデバイスが、メンバデータ接続セッションの課金情報を取得する。
【0152】
詳細には、課金トリガデバイスは、例えばデータ接続セッションが作成されたとき、またはスケジュールされた報告時点に達したときなど、課金報告トリガ条件が満たされたときに、メンバデータ接続セッションの課金情報を構築する、またはユーザプレーンデータゲートウェイからメンバデータ接続セッションの課金情報を取得する。課金情報は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
(1)メンバデータ接続セッションの利用量および/またはメンバデータ接続セッションのクォータ適用量を含む第1の課金データ、
(2)メンバユーザデバイスのデータ接続セッションがグループ内通信に使用されることを示す第1のサービスインジケーション情報、
(3)グループ内通信に対応するモバイルローカルエリアネットワークグループの内部グループ識別子である、グループ識別子、
(4)第1の課金データに対応するグループ内転送方式である、グループ内転送方式、ならびに
(5)グループ内通信モード、すなわちメンバユーザデバイスのグループ内通信モード。
【0153】
任意選択で、課金トリガデバイスは、課金トリガ条件をユーザプレーンデータゲートウェイに送信することもある。こうして、ユーザプレーンデータゲートウェイは、課金トリガ条件が満たされたときにメンバデータ接続セッションの利用量に関係する情報を課金トリガデバイスに送信することができる。
【0154】
ステップ311:課金トリガデバイスが、課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信する。ここで、この要求メッセージは、メンバデータ接続セッションの課金情報を含む。
【0155】
詳細には、課金トリガデバイスは、課金要求メッセージを構築する。ここで、この要求メッセージは、メンバデータ接続セッションの課金情報を搬送する。課金処理デバイスがサービス指向インタフェースを提供するシナリオでは、この要求メッセージは、課金リソース作成要求(ChargingRrsourceCreateRequest)メッセージ、課金リソース更新要求(ChargingRrsourceUpdateRequest)メッセージ、または課金リソース削除要求(ChargingRrsourceDeleteRequest)メッセージであることがある。
【0156】
ステップ312:課金処理デバイスが、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行する。
【0157】
詳細には、課金処理デバイスは、ステップ311で課金要求メッセージを受信し、課金要求メッセージを構文解析することによってメンバデータ接続セッションの課金情報を取得し、次いで以下の動作のうちの1つまたは複数を実行する。
【0158】
(1)課金処理デバイスは、第1のサービスインジケーション情報に基づいて、メンバユーザデバイスのデータ接続セッションがグループ内通信に使用されると決定し、次いでメンバユーザデバイスについてのアクセス認証を実行する、具体的には、メンバユーザデバイスがモバイルローカルエリアネットワークサービスを使用することができるかどうかを認証する、またはメンバユーザデバイスがグループ内通信を実行することを許可されているかどうかを決定する。任意選択で、課金処理デバイスが第1のサービスインジケーション情報に基づいて課金レートを決定し、次いでその課金レートを第1の課金データの課金処理に適用し得ることは、課金処理デバイスが課金レートに基づいて利用量に対するアカウント引落しを実行し、課金レートおよびクォータ適用量に基づいてアカウント凍結を実行し、その利用量および課金レートを課金データ記録に書き込むことを含む。任意選択で、課金処理デバイスは、例えば第1のサービスインジケーション情報およびメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの識別子を記憶する、またはメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの課金リソースの識別子に応じて第1のサービスインジケーション情報を記憶するなど、第1のサービスインジケーション情報を記憶する。
【0159】
(2)課金処理デバイスは、グループ識別子に基づいてメンバユーザデバイスのモバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、またはグループ識別子をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する、またはグループ識別子をアソシエーション識別子として使用してメンバの利用量を関連付け、累積によってモバイルローカルエリアネットワークグループの利用量を取得する、またはグループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせて(例えば統合データ管理デバイスから問い合わせて)、外部グループ識別子に基づいてメンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行する(例えば、アカウントが外部グループ識別子に基づいて決定される、または課金データ記録が関連付けられて、モバイルローカルエリアネットワークサービスのアプリケーション層課金情報または顧客情報を関連付ける。別の例では、外部グループ識別子はメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録される)。任意選択で、課金処理デバイスは、例えばメンバデータ接続セッションの識別子に応じてグループ識別子を記憶する、またはメンバデータ接続セッションの課金リソースの識別子に応じてグループ識別子を記憶するなど、グループ識別子を記憶する。
【0160】
(3)課金処理デバイスは、グループ内転送方式に基づいて第1の課金データに対して課金処理を実行する。例えば、課金処理デバイスが第1の課金データに対応するグループ内転送方式に基づいて決定された課金レートを第1の課金データの課金処理に適用することは、課金処理デバイスが課金レートに基づいて利用量に対してアカウント引落しを実行し、課金レートおよびクォータ適用量に基づいてアカウント凍結を実行することを含む。別の例では、課金処理デバイスは、第1の課金データおよび対応するグループ内転送方式をメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する。
【0161】
(4)課金処理デバイスは、グループ内通信モードに基づいて第1の課金データに対して課金処理を実行する。例えば、課金処理デバイスがグループ内通信モードに基づいて決定された課金レートを第1の課金データの課金処理に適用することは、課金処理デバイスが、課金レートに基づいて利用量に対してアカウント引落しを実行し、課金レートおよびクォータ適用量に基づいてアカウント凍結を実行することを含む。別の例では、課金処理デバイスは、グループ内通信モードをメンバデータ接続セッションの課金データ記録に記録する。
【0162】
課金処理デバイスは、前述の1つまたは複数の動作に基づいてメンバデータ接続セッションの課金処理結果を生成する。例えば、課金処理結果は、認証結果(認証成功インジケーション情報または認証失敗インジケーション情報)、付与されたクォータ、利用量引落し結果(引落し成功インジケーション情報または引落し失敗インジケーション情報)、および課金データ記録の書込みの結果(課金データ記録の書込みが成功したことを示す、または課金データ記録の書込みが失敗したことを示す情報を示す)を含む。
【0163】
ステップ313:課金処理デバイスが、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する。ここで、この応答メッセージは、メンバデータ接続セッションの課金処理結果を含む。
【0164】
詳細には、課金処理デバイスは、課金応答メッセージを構築し、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する。この応答メッセージは、メンバデータ接続セッションの課金処理結果を搬送する。次いで、課金トリガデバイスが、この課金応答メッセージを受信する。
【0165】
課金トリガデバイスと課金処理デバイスは、ステップ310からステップ313と同様のプロセスを繰り返し実行して、継続的にメンバユーザデバイスのデータ接続セッションに対する課金処理を実行し、別のメンバユーザデバイスのデータ接続セッションに対する課金処理を実行する。
【0166】
ステップ349:課金処理デバイスが、モバイルローカルエリアネットワークグループに対する課金処理を実行する。
【0167】
このステップは、任意選択である。課金モードがオフライン課金であるときには、前述のプロセスにおいて、課金処理デバイスは、異なる時間期間の異なるメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの課金データ記録を記憶し、課金処理デバイスは、グループ識別子に基づいてそれらの課金データ記録を関連付けて、モバイルローカルエリアネットワークグループの課金データ記録を生成する。
【0168】
詳細には、既定の時間期間内に、課金処理デバイスは、モバイルローカルエリアネットワークメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの以前に生成された課金データ記録を取得し、異なるメンバユーザデバイスまたは同じユーザデバイスのデータ接続セッションの課金データ記録についてアソシエーション動作を実行して、モバイルローカルエリアネットワークの要約された課金データ記録を得る。アソシエーション動作は、垂直方向のアソシエーションと水平方向のアソシエーションとを含む。
【0169】
垂直方向のアソシエーションでは、課金処理デバイスは、同じメンバユーザデバイスの異なる時点のデータ接続セッションの課金情報を関連付ける。具体的には、ユーザデバイスの識別子が、アソシエーション識別子として使用されることがある。
【0170】
水平方向のアソシエーションでは、課金処理デバイスは、同じモバイルローカルエリアネットワークグループ内の異なるメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの課金情報を関連付ける。具体的には、グループ識別子が、アソシエーション識別子として使用されることがある。
【0171】
任意選択で、課金処理デバイスは、さらに、アカウント引落し結果に基づいて、各メンバユーザデバイスのデータ接続セッションのQoSを制御するようにユーザプレーンデータゲートウェイをトリガすることもある。
【0172】
図3Bに示される課金処理方法によれば、課金処理デバイスは、モバイルローカルエリアネットワークの関係する情報に基づいてデータ接続セッションにおける第1の課金データに対して課金処理を実行することができ、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して洗練された課金処理を実行することができる。これにより、課金の精度を改善し、複数の課金要件に柔軟に対応する。詳細については、例えば図5Aおよび図5Bに対応する方法など、本開示の別の実施形態を参照されたい。
【0173】
別の可能な解決策では、メンバデータ接続セッションの課金情報に加えて、ローカルエリアネットワーク課金情報は、データゲートウェイ間トンネル(TN-203-204)の課金情報をさらに含む。この場合は、課金トリガデバイスと課金処理デバイスの間の対話手順は、図3Cに示されている。
【0174】
図3Cは、本開示の実施形態による第2の課金処理方法の流れ図である。この課金処理方法は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するために使用され、主に以下のステップを含む。
【0175】
ステップ350からステップ353:課金トリガデバイスと課金処理デバイスは、メンバデータ接続セッションの課金情報に対して課金処理を実行する。このプロセスは、ステップ310からステップ313のプロセスと同様であり、詳細について重ねて述べることはしない。課金要件に基づいて、この方法手順ではこのプロセスが実行されないこともある。
【0176】
ステップ360:課金トリガデバイスが、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を取得する。
【0177】
詳細には、課金トリガデバイスは、例えばデータゲートウェイ間トンネルが作成されたとき、またはスケジュールされた報告時点に達したときなど、課金報告トリガ条件が満たされたときに、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を構築する、またはユーザプレーンデータゲートウェイからデータゲートウェイ間トンネルの課金情報を取得する。課金情報は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
(1)データゲートウェイ間トンネルを通して伝送される利用量を含む第2の課金データ、
(2)トンネル情報、すなわち例えばトンネルの識別子など、データゲートウェイ間トンネルについての情報、
(3)データゲートウェイ間トンネルがグループ内通信に使用されることを示す、第2のサービスインジケーション情報、
(4)グループ識別子、すなわちグループ内通信に対応するモバイルローカルエリアネットワークグループの内部グループ識別子、および
(5)伝送方向、すなわち第2の課金データに対応するデータパケットがデータゲートウェイ間トンネル内を伝送される方向。
【0178】
任意選択で、課金トリガデバイスは、課金トリガ条件をユーザプレーンデータゲートウェイに送信することもある。こうして、ユーザプレーンデータゲートウェイは、課金トリガ条件が満たされたときにデータゲートウェイ間トンネルの課金情報を課金トリガデバイスに送信することができる。
【0179】
ステップ361:課金トリガデバイスが、課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信する。ここで、この要求メッセージは、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を含む。
【0180】
詳細には、課金トリガデバイスは、課金要求メッセージを構築する。ここで、この要求メッセージは、データゲートウェイ間トンネルの課金情報を搬送する。課金処理デバイスがサービスに基づくインタフェースを提供するシナリオでは、この要求メッセージは、課金リソース作成要求メッセージ、課金リソース更新要求メッセージ、または課金リソース削除要求メッセージであることがある。
【0181】
ステップ362:課金処理デバイスが、データゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行する。
【0182】
詳細には、課金処理デバイスは、ステップ361で課金要求メッセージを受信し、課金要求メッセージを構文解析することによってデータゲートウェイ間トンネルの課金情報を取得し、次いで以下の動作のうちの1つまたは複数を実行する。
【0183】
(1)課金処理デバイスは、トンネル情報に基づいて、課金要求メッセージがデータゲートウェイ間トンネルの課金情報を含むと決定する(それによりメンバデータ接続セッションの課金情報と区別する)。
【0184】
(2)課金処理デバイスは、第2のサービスインジケーション情報に基づいて、データゲートウェイ間トンネルがグループ内通信に使用されると決定し、データゲートウェイ間トンネルに対応する課金レートを決定し、次いでその課金レートを第2の課金データの課金処理に適用する。任意選択で、課金処理デバイスは、例えばデータゲートウェイ間トンネルの識別子に応じて第2のサービスインジケーション情報を記憶する、またはデータゲートウェイ間トンネルの課金リソースの識別子に応じて第2のサービスインジケーション情報を記憶するなど、第2のサービスインジケーション情報を記憶する。
【0185】
(3)課金処理デバイスは、グループ識別子に基づいて、データゲートウェイ間トンネルによってサービスされるモバイルローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定する、または課金処理デバイスは、グループ識別子をデータゲートウェイ間トンネルの課金データ記録に記録する、または課金処理デバイスは、グループ識別子に基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループに対応する外部グループ識別子を問い合わせて、外部グループ識別子に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの課金情報に対して課金処理を実行する(例えば、外部グループ識別子は、データゲートウェイ間トンネルの課金データ記録に記録されている)。任意選択で、課金処理デバイスは、例えばデータゲートウェイ間トンネルの識別子に応じてグループ識別子を記憶する、またはデータゲートウェイ間トンネルの課金リソースの識別子に応じてグループ識別子を記憶するなど、グループ識別子を記憶する。
【0186】
(4)課金処理デバイスは、伝送方向に基づいて第2の課金データに対して課金処理を実行する。例えば、アカウント引落しプロセスでは、伝送方向に対応する課金レートが使用される(課金レートは伝送方向によって変化すると仮定されている)、または利用量および伝送方向が課金データ記録に書き込まれる、または利用量および伝送方向に基づいて決定される課金レートが課金データ記録に書き込まれる。
【0187】
課金処理デバイスは、前述の1つまたは複数の動作に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの課金処理結果を生成する。例えば、課金処理結果は、付与されたクォータ、利用量がうまく引き落とされたことを示すインジケーション情報、または利用量が課金データ記録に書き込まれたことを示すインジケーション情報を含む。
【0188】
ステップ363:課金処理デバイスが、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する。ここで、この応答メッセージは、データゲートウェイ間トンネルの課金処理結果を含む。
【0189】
詳細には、課金処理デバイスは、課金応答メッセージを構築し、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信する。この応答メッセージは、データゲートウェイ間トンネルの課金処理結果を搬送する。次いで、課金トリガデバイスが、この課金応答メッセージを受信する。
【0190】
課金トリガデバイスと課金処理デバイスは、ステップ360からステップ363のプロセスを繰り返し実行して、継続的にデータゲートウェイ間トンネルに対する課金処理を実行し、モバイルローカルエリアネットワーク内の別のデータゲートウェイ間トンネルに対する課金処理を実行する。
【0191】
ステップ399:課金処理デバイスが、モバイルローカルエリアネットワークグループに対する課金処理を実行する。
【0192】
このステップは、任意選択である。課金モードがオフライン課金であるときには、前述のプロセスにおいて、課金処理デバイスは、異なる時間期間の異なるメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの課金データ記録および異なる時間期間の異なるデータゲートウェイ間のトンネルの課金データ記録を記憶し、課金処理デバイスは、グループ識別子に基づいてそれらの課金データ記録を関連付けて、モバイルローカルエリアネットワークグループの課金データ記録を生成する。
【0193】
課金処理デバイスは、例えばデータゲートウェイ間トンネルの課金データ記録を同じグループ識別子と関連付けるなど、グループ識別子に基づいて様々なアソシエーション動作を実行する。
【0194】
異なるメンバユーザデバイスのデータ接続セッションの課金データ記録を関連付ける動作については、ステップ349の関連する記述を参照されたい。ここでは、詳細について重ねて述べることはしない。
【0195】
図3Cに示される課金処理方法によれば、課金処理デバイスは、モバイルローカルエリアネットワークの関係する情報に基づいてデータゲートウェイ間トンネルの第2の課金データに対して課金処理をさらに実行することができる。これにより、課金の精度をさらに改善することができ、使用されたネットワークリソースに基づいて課金を実施することができる。詳細については、例えば図6に対応する方法手順など、本開示の別の実施形態を参照されたい。
【0196】
図4Aは、本開示の実施形態による第3の通信システムの構造図である。この通信システムは、CHFデバイス401と、SMFデバイス402と、SMFデバイス402によって管理される5Gローカルエリアネットワークとを含む。5Gローカルエリアネットワークは、PSA UPFデバイス403から405と、ワイヤレスアクセスデバイス406aから409a(図4Aには図示せず)と、5Gローカルエリアネットワークグループとを含む。5Gローカルエリアネットワークグループは、UE410から413を含む。UE410とUE411とは、PSA UPFデバイス403のローカル切換え転送サービスを介してグループ内通信を実施するが、詳細については、図4Bの関連する記述を参照されたい。UE410とUE412とは、PSA UPFデバイス403とPSA UPFデバイス404の間のN19トンネルN19-403-404を介してグループ内通信を実施するが、詳細については図4Cの関連する記述を参照されたい。UE410とUE413とは、PSA UPFデバイス403とデータネットワーク(Data Network,DN)416の間のN6インタフェースN6-403-DNおよびDN416とPSA UPFデバイス405の間のN6インタフェースN6-405-DNを介してグループ内通信を実施するが、詳細については図4Dの関連する記述を参照されたい。SMFデバイス402は、CTF(課金トリガモジュールと等価)を含み、5Gローカルエリアネットワークを管理するだけでなく、CHFデバイスがグループ内通信の課金情報に対して課金処理を実行するようにトリガもする。したがって、CHFデバイス401は、上述の課金処理デバイスと等価であり、SMFデバイス402は、上述の課金トリガデバイスと等価である。したがって、この通信システムは、本開示の実施形態で提供される第2の課金処理システムを含み、5Gローカルエリアネットワークサービスに対する課金処理を実行するように構成される。この課金処理システムは、SMFデバイス402とCHFデバイス401とを含む。
【0197】
図4Aでは、N4セッションは、SMFデバイスとPSA UPFデバイスの間のセッションであり、SMFデバイスは、このセッションを介してPDUセッションおよびN19トンネルを管理する。区別しやすいように、本開示の本実施形態では、PDUセッションを管理するために使用されるN4セッションは、「共通N4セッション」と呼ばれ、N19トンネルを管理するために使用されるN4セッションは、「トンネルN4セッション」と呼ばれる。
【0198】
図4Aに示した5Gローカルエリアネットワークのトポロジ構造は例であり、限定的なものではない。実際の適用では、1つの5Gローカルエリアネットワークがこれより多数のPSA UPFデバイスを含むことも、これより少数のPSA UPFデバイスを含むこともあり、またこれより多数のUEを含むことも、これより少数のUEを含むこともあり、PSA UPFデバイス間の接続関係も様々であり得る。例えば、PSA UPFデバイス404は、代替としてN19トンネルを介してPSA UPFデバイス405に接続されることもある。いくつかのシナリオでは、「UPFデバイス」は、「UPFネットワーク要素」とも呼ばれる。
【0199】
図4Bは、本開示の本実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第1のグループ内転送方式の概略図である。UE410およびUE411は、両方ともPSA UPFデバイス403に属し、データパケットは、PSA UPFデバイス403のローカルデータ交換サービスを介してUE410のPDUセッションとUE411のPDUセッションの間で転送される。これにより、UE410とUE411の間のグループ内通信のデータパケットの伝送経路は、UE410⇔(R)AN406a⇔I-UPFデバイス406i⇔PSA UPFデバイス403⇔I-UPFデバイス407i⇔(R)AN407a⇔UE411である。
【0200】
図4Cは、本開示の本実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第2のグループ内転送方式の概略図である。UE410およびUE412は、それぞれPSA UPFデバイス403およびPSA UPFデバイス404に属し、データパケットは、PSA UPFデバイス403とPSA UPFデバイス404の間のN19トンネルを介してUE410のPDUセッションとUE412のPDUセッションの間で転送される。これにより、UE410とUE412の間のグループ内通信のデータパケットの伝送経路は、UE410⇔(R)AN406a⇔I-UPFデバイス406i⇔PSA UPFデバイス403⇔PSA UPFデバイス404⇔I-UPFデバイス408i⇔(R)AN408a⇔UE412である。
【0201】
図4Dは、本開示の本実施形態による5Gローカルエリアネットワークにおける第3のグループ内転送方式の概略図である。UE410およびUE413は、それぞれPSA UPFデバイス403およびPSA UPFデバイス405に属し、データパケットは、DN416を介してUE410のPDUセッションとUE413のPDUセッションの間で転送される。これにより、UE410とUE413の間のグループ内通信のデータパケットの伝送経路は、UE410⇔(R)AN406a⇔I-UPFデバイス406i⇔PSA UPFデバイス403⇔DN416⇔PSA UPFデバイス405⇔I-UPFデバイス409i⇔(R)AN409a⇔UE413である。
【0202】
図5Aおよび図5Bは、本開示の実施形態による第3の課金処理方法の流れ図である。この課金処理方法は、5Gローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するために使用される。特に指定がない限り、「SMF」は、図4AのSMFデバイス402を指し、「CHF」は、図4AのCHFデバイス401を指し、「5Gローカルエリアネットワークグループ」は、図4Aの5Gローカルエリアネットワークグループを指し、「UE」は、UE410を指し、「UPF」は、PSA UPFデバイス403を指し、「PDUセッション」は、PDUセッション410Pを指す。この方法手順は、主に以下のステップを含む。
【0203】
ステップ501:SMFが、UEから送信されるPDUセッションセットアップ要求メッセージを受信し、PDUセッションが5Gローカルエリアネットワークグループ内のグループ内通信に使用されると決定する。
【0204】
詳細には、UE上の5Gローカルエリアネットワークアプリケーションが稼働してUEが5Gローカルエリアネットワークにアクセスすることが必要になったときには、UEは、第1のPDUセッションセットアップ要求メッセージをアクセス管理機能(Access Management Function,AMF)デバイスに送信して、PDUセッションを作成するように要求する。次いで、AMFデバイスが、受信された第1のPDUセッションセットアップ要求メッセージに基づいて、第2のPDUセッションセットアップ要求メッセージをSMFに送信する。この2つの要求メッセージの例は、以下の通りである。
1stPDUSessionCreateRequest{//UEからAMFデバイスに送信されるPDUセッションセットアップ要求メッセージ
“UEID”:“UE410”//UEId51、UE410の識別子
“DNN”:“DNN415”//Dnn51、5Gローカルエリアネットワークに対応するデータネットワークの識別子
“S-NSSAI”:“S-NSSAI415”//S-nssai51、5Gローカルエリアネットワークに対応するネットワークスライスの識別子

2ndPDUSessionCreateRequest{//AMFデバイスからSMFに送信されるPDUセッションセットアップ要求メッセージ
“UEID”:“UE410”//UEId51
“SESID”:“SES410P”//SesId51、PDUセッションの識別子
“DNN”:“DNN415”//Dnn51、5Gローカルエリアネットワークに対応するデータネットワークの識別子
“S-NSSAI”:“S-NSSAI415”//S-nssai51、5Gローカルエリアネットワークに対応するネットワークスライスの識別子
【0205】
「S-NSSAI」は、単一ネットワークスライス選択支援情報(Single Network Slice Selection Assistance Information)であり、5Gローカルエリアネットワークに対応するネットワークスライスの識別子を搬送する。
【0206】
任意選択で、UEは、5Gローカルエリアネットワークについてのローカルに記憶された設定情報からDnn51およびS-nssai51を読み取って、第1のPDUセッションセットアップ要求メッセージを構築することがある。
【0207】
詳細には、SMFは、第2のPDUセッションセットアップ要求メッセージを受信し、構文解析によってUEID、Dnn51、およびS-nssai51を取得し、UEID、Dnn51、およびS-nssai51を問合せ条件として使用した問合せによって統合データ管理デバイスからUEの加入情報を取得し、加入情報に基づいて、作成を要求されているPDUセッションが5Gローカルエリアネットワーク内のグループ内通信に使用されるとさらに決定する。
【0208】
SMFがPDUセッションをセットアップするようにUPFをトリガするプロセスは従来技術であり、詳細について重ねて述べることはしない。
【0209】
ステップ502:SMFが、課金リソース作成要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、SesId51、UEId51、SrvInd51、およびGrpId51を搬送する。
【0210】
詳細には、SMFは、課金リソース作成要求メッセージ(例えばChargingDataRequest[Create]またはChargingResourceCreateRequest)を構築し、この課金リソース作成要求メッセージをCHFに送信して、CHFにPDUセッションの課金リソースを作成するように要求する。この要求メッセージは、SesId51、UEId51、SrvInd51、およびGrpId51を搬送し、ここで、SrvInd51は、SMFによって生成される第1のサービスインジケーション情報であり、PDUセッションがグループ内通信に使用されることを示し(indicates)、GrpId51は、SMFによって5Gローカルエリアネットワークグループに割り振られる識別子であり、SrvInd51およびGrpId51は両方とも任意選択である。
【0211】
課金リソース作成要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceCreateRequest{
“UEID”:“UE410”//UEId51、UEの識別子
“SESID”:“SES410P”//SesId51、PDUセッションの識別子
“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd51、第1のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
【0212】
UEId51は、5Gローカルエリアネットワークグループメンバ識別子であり、詳細には汎用公開加入者識別子(generic public subscription identifier,GPSI)であることがあり、国際モバイル加入者識別子(subscription permanent identifier,SUPI)であることもある。
【0213】
ステップ503:CHFが、課金リソースを作成し、SrvInd51およびGrpId51を記憶する。
【0214】
詳細には、CHFは、課金リソース作成要求メッセージを受信し、構文解析によってSesId51、UEId51、SrvInd51、およびGrpId51を取得し、以下の動作をさらに実行する。
【0215】
(1)SrvInd51に基づいて、PDUセッションがグループ内通信に使用されると決定する。課金リソース作成要求メッセージがSrvInd51を含まない場合には、CHFは、UEId51に基づいてUEの加入情報を問い合わせ、加入情報に基づいてPDUセッションがグループ内通信に使用されると決定し、インジケーション情報SrvInd51を生成することがある。
【0216】
(2)任意選択で、UEについてアクセス認証を実行して、UEが5Gローカルエリアネットワークによって提供されるグループ内通信サービスを使用することを許可されていると決定する。例えば、CHFは、UEId51に基づいてUEの加入情報を問い合わせ、UEが5Gローカルエリアネットワークによって提供されるグループ内通信サービスを使用することを許可されているかどうかをさらに決定することがある。別の例では、CHFは、GrpId51に基づいて5Gローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントがないか探索し、次いでアカウントの残高状況に基づいて、UEが5Gローカルエリアネットワークによって提供されるグループ内通信サービスを使用することを許可されているかどうかを決定する。課金リソース作成要求メッセージがGrpId51を含まない場合には、CHFは、UEId51に基づいてUEの加入情報を問い合わせ、加入情報に基づいて5Gローカルエリアネットワークグループの識別子GrpId51を決定することがある。
【0217】
(3)PDUセッションの対応する課金リソースを作成し、識別子ResId51をその課金リソースに割り振る。
【0218】
任意選択で、CHFは、例えばGrpId51およびResId51に応じてSrvInd51を記憶するなど、前述の受信または決定されたSrvInd51およびGrpId51をさらに記憶する。
【0219】
ステップ504:CHFが、課金リソース作成応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId51を搬送する。
【0220】
詳細には、CHFは、課金リソース作成応答メッセージ(例えばChargingDataResponse[Create]またはChargingResourceCreateResponse)を構築し、この課金リソース作成応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId51を搬送する。
【0221】
課金リソース作成応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceCreateResponse{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
【0222】
これに応じて、SMFは、課金リソース作成応答メッセージを受信し、応答メッセージを構文解析することによってResId51を取得する。これにより、PDUセッションの利用量が、その後にResId51に基づいて報告されることが可能になり、SMFは、この応答メッセージに基づいてUEについてのアクセス認証が成功したと決定することもある。すなわち、CHFは、UEが5Gローカルエリアネットワーク内のネットワークデバイスに基づいてグループ内通信を実行することを許可し、次いで共通N4セッション(すなわち、N19トンネル指向のN4セッションとは異なるPDUセッション指向のN4セッション)を介して課金規則をUPFに送達する。ここで、この課金規則は、パケット検出規則(packet detection rule,PDR)および利用量報告規則(usage reporting rule,URR)を含む。可能な解決策では、PDRおよびURRは、ローカル転送、N6インタフェースを介した転送、またはN19トンネルを介した転送の利用量を検出して報告するようにUPFに指示する。
【0223】
ステップ505:SMFが、クォータ適用量RSU51、グループ内転送方式Fwd51、およびグループ内通信モードCom51を決定する。
【0224】
詳細には、SMFは、ローカル設定情報またはポリシー制御デバイスによって提供される課金ポリシーに基づいてクォータ適用量RSU51(例えば5M)を決定して、クォータ適用情報を生成する。
【0225】
任意選択で、SMFは、クォータ適用量RSU51に対応するデータパケットのグループ内転送方式Fwd51をさらに決定する。グループ内転送方式Fwd51の例示的な値および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、LocalはPSA UPFを介したローカルな転送を示し、N19は、PSA-UPF間トンネルN19を介した転送を示し、N6は、PSA UPF-DN間インタフェースN6を介した転送を示す。
【0226】
任意選択で、SMFは、UEのグループ内通信モードCom51をさらに決定する。グループ内通信モードCom51の例示的な値および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、「Unicast」はユニキャストを示し、「Multicast」はマルチキャストを示し、「Broadcast」はブロードキャストを示す。
【0227】
ステップ506:SMFが、課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、RSU51、SrvInd51、GrpId51、Fwd51、およびCom51を含む。
【0228】
詳細には、SMFは、ステップ505で決定されたクォータ適用量RSU51に基づいて課金リソース更新要求メッセージ(例えばChargingDataRequest[Update]またはChargingResourceUpdateRequest)を構築し、その課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信して、CHFにPDUセッションの課金リソースを更新するように要求する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、RSU51、Fwd51、SrvInd51、GrpId51、およびCom51を含む。
【0229】
課金リソース更新要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateRequest{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションに対応する課金リソースの識別子
“RSU-INF”{//クォータ適用情報
“RG”:“RG51”//RG51、PDUセッションの課金レートグループの識別子
“RSU”:5//RSU51、クォータ適用量が5メガビット(MB)であることを示す
“FWD”:“Local”//Fwd51、グループ内転送方式がPSA UPFを介したローカル転送であることを示す
“OTHER”:“...”//クォータ適用量の他の記述情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd51、第1のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
“COMTYP”:“Multicast”//Com51、グループ内通信モード
【0230】
課金リソース更新要求メッセージにおけるRSU51とFwd51の間の並列関係は単なる例であり、限定的なものではない。実際の適用では、別の構造関係が使用されることもある。例えば、Fwd51が、RSU-INFデータ構造の外側に配置され、SrvInd51などと併記されることもある。
【0231】
CHFがステップ503で既にSrvInd51およびGrpId51を記憶している場合には、任意選択で、情報の冗長な伝送を回避するために、課金リソース更新要求メッセージがSrvInd51およびGrpId51を含まないこともある。
【0232】
ステップ505に対応して、可能な技術的解決策では、課金リソース更新要求メッセージは、Fwd51およびCom51を含まないこともある。
【0233】
ステップ507:CHFが、クォータ適用量RSU51に対応するクォータGSU51を付与する。
【0234】
詳細には、CHFは、ステップ506で課金リソース更新要求メッセージを受信し、このメッセージから構文解析によってResId51、RSU51、Fwd51、SrvInd51、GrpId51、およびCom51を取得し、次いでRSU51に対応するクォータGSU 51を付与する。
【0235】
詳細には、CHFは、Fwd51、SrvInd51、GrpId51、およびCom51のうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せに基づいてレーティングを実行し、対応するクォータGSU51をさらに付与することがある。CHFは、GrpId51に基づいて5Gローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントをさらに決定し、RSU51に基づいて対応するクォータGSU51を付与するプロセスでそのアカウントを使用することもある。
【0236】
受信された課金リソース更新要求メッセージがSrvInd51またはGrpId51を含まない場合には、CHFは、ResId51に基づいて以前にローカルに記憶されたSrvInd51またはGrpId51を取得することがある。
【0237】
ステップ508:CHFが、課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId51およびGSU51を含む。
【0238】
詳細には、CHFは、課金リソース更新応答メッセージ(例えばChargingDataResponse[Update]またはChargingResourceUpdateResponse)を構築し、課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、課金リソース更新応答メッセージは、ResId51およびGSU51を含む。
【0239】
課金リソース更新応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateResponse{
“RESID”: “RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
“GSU-INF”{//付与されたクォータ情報
“RG”:“RG51”//RG51、PDUセッションの課金レートグループの識別子
“GSU”:“5M”//GSU51、付与されたクォータ量が5メガビット(MB)であることを示す

【0240】
これに応じて、SMFは、課金リソース更新応答メッセージを受信し、この応答メッセージを構文解析することによってResId51およびGSU51を取得し、GSU51の使用を管理する、すなわちPDUセッションによるGSU51の消費を管理する。可能な解決策では、SMFは、GSU51をUPFに送信し、UPFがPDUセッションによるGSU51の消費を管理する。
【0241】
PDUセッションの課金モードがオフライン課金である場合には、SMFおよびCHFはステップ505からステップ508のプロセス(すなわちクォータを申請するプロセス)を実行しないことに留意されたい。
【0242】
ステップ509:SMFが、利用量USU51、グループ内転送方式Fwd52、およびグループ内通信モードCom52を決定する。
【0243】
詳細には、SMFは、利用量USU51、対応するグループ内転送方式Fwd52、およびグループ内通信モードCom52を取得する。Fwd52は、Fwd51と同じであることもあるし、異なることもあり、Com52は、Com51と同じであることもあるし、異なることもある。
【0244】
SMFは、共通N4セッションを介して利用量USU51を取得することがある。例えば、SMFは、ポリシーおよび課金制御(Policy and Charging Control,PCC)規則に基づいて対応するPDRおよび対応するURRを生成し、このPDRおよびURRを共通N4セッションを介してUPFに送信する。UPFは、共通N4セッションを介してURRに対応する利用量USU51を報告する。
【0245】
ステップ510:SMFが、課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、USU51、Fwd52、SrvInd51、GrpId51、およびCom52を含む。
【0246】
詳細には、SMFは、ステップ509で決定されたUSU51、Fwd52、およびCom52に基づいて課金リソース更新要求メッセージを構築し、この課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、USU51、Fwd52、SrvInd51、GrpId51、およびCom52を含む。
【0247】
課金リソース更新要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateRequest{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
“USU-INF”{//利用量情報
“RG”:“RG51”//RG51、PDUセッションの課金レートグループの識別子
“UL-USU”:4//USU51、アップリンク利用量が4メガビット(MB)であることを示す
“DL-USU”:2//USU51、ダウンリンク利用量が2メガビット(MB)であることを示す
“FWD”:“N19”//Fwd52、グループ内転送方式がPSA UPF間トンネルN19を介した転送であることを示す
“OTHER”:“...”//利用量についての他の記述情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd51、第1のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
“COMTYP”:“Multicast”//Com52、グループ内通信モード
【0248】
課金リソース更新要求メッセージにおけるUSU51とFwd52の間の並列関係は単なる例であり、限定的なものではない。実際の適用では、別の構造関係が使用されることもある。例えば、Fwd52が、USU-INFデータ構造の外側に配置され、SrvInd51などと併記されることもある。
【0249】
さらに、CHFがステップ503で既にSrvInd51およびGrpId51を記憶している場合には、任意選択で、情報の冗長な伝送を回避するために、課金リソース更新要求メッセージがSrvInd51およびGrpId51を含まないこともある。
【0250】
可能な技術的解決策では、課金リソース更新要求メッセージは、Fwd52およびCom52を含まないこともある。
【0251】
可能な技術的解決策では、RG51は、例えばQoSフローの識別子など、PDUセッションにおける別の粒度のデータ接続サービスの識別子で置き換えられることもある。
【0252】
ステップ511:CHFが、USU51に対して課金処理を実行する。
【0253】
詳細には、CHFは、ステップ510で課金リソース更新要求メッセージを受信し、構文解析によってResId51、USU51、Fwd52、SrvInd51、GrpId51、およびCom52を取得し、次いでUSU51に対して課金処理を実行する。
【0254】
詳細には、CHFは、Fwd52、SrvInd51、GrpId51、およびCom52のうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せに基づいて課金レートを決定し、GrpId51に基づいて、5Gローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定することがある。課金モードがオンライン課金である場合には、CHFは、決定された課金レートおよびUSU51に基づいて、決定されたアカウントに対してアカウント引落しを実行し、課金モードがオフライン課金である場合には、CHFは、Fwd52、SrvInd51、GrpId51、およびCom52のうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せとUSU51とを、PDUセッションの課金データ記録に記録する。
【0255】
受信された課金リソース更新要求メッセージがSrvInd51またはGrpId51を含まない場合には、CHFは、ResId51に基づいて以前にローカルに記憶されたSrvInd51およびGrpId51を取得することがある。
【0256】
任意選択で、CHFは、GrpId51をアソシエーション識別子として使用することによってこのステップまたは後続のステップで累積することにより5Gローカルエリアネットワークグループの総利用量を取得することがある。総利用量は、例えばPDUセッションに対してQoS制御を実行するなど、5Gローカルエリアネットワークグループにおけるグループ内通信のQoSを制御するために使用されることがある。例えば、CHFによって受信される複数のChargingResourceUpdateRequest内の「GRPID」の値が全て「GRP414」である場合には、CHFは、これらのChargingResourceUpdateRequest内のPDUセッションにおける利用量を累積して、5Gローカルエリアネットワークグループの利用量を取得する。
【0257】
ステップ512:CHFが、課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId51および課金処理結果ChgRst51を含む。
【0258】
詳細には、CHFは、課金リソース更新応答メッセージを構築し、この課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この課金リソース更新応答メッセージは、ResId51、および課金処理結果ChgRst51を含む。課金リソース更新応答メッセージの例示的な値、および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、SucInDeductionは、アカウント引落しが成功したことを示し、SucInRecordingは、課金データ記録の書込みが成功したことを示す。
【0259】
課金リソース更新応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateResponse{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
“CHGRST”:“SucInDeduction”|“SucInRecording”//ChgRst51
【0260】
これに応じて、SMFは、課金リソース更新応答メッセージを受信し、この応答メッセージを構文解析することによって課金処理結果を取得し、例えばUEのグループ内通信サービスの継続のためにPDUセッションがパスすることを許可し続けるなど、課金処理結果に基づいてPDUセッションを管理する。
【0261】
ステップ505からステップ512までのプロセスは、PDUセッションが解放されると決定されるまで繰り返し実行されて、ステップ513が実行されることは理解することができる。
【0262】
ステップ513:SMFが、課金リソースを削除すると決定し、利用量USU52を決定し、グループ内転送方式Fwd53およびグループ内通信モードCom53を決定する。
【0263】
詳細には、SMFは、UEまたは別のデバイス(例えばPCFデバイス)から送信されるPDUセッション解放要求メッセージを受信し、この要求メッセージに基づいて、以前に作成された課金リソースを削除するためにCHFがトリガされる必要があると決定する。報告されていない利用量があるので、PDUセッションが解放される前に、SMFは、利用量USU52(利用量が3Mであると仮定する)、対応するグループ内転送方式Fwd53、およびグループ内通信モードCom53を取得する。Fwd53は、Fwd51またはFwd52と同じであることもあるし、異なることもあり、Com53は、Com52またはCom51と同じであることもあるし、異なることもある。SMFがUSU52を取得する方式については、ステップ510の関連する記述を参照されたい。ここでは、詳細について重ねて述べることはしない。
【0264】
ステップ514:SMFが、課金リソース削除要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、USU52、Fwd53、SrvInd51、GrpId51、およびCom53を含む。
【0265】
詳細には、SMFは、ステップ513で決定されたUSU52、Fwd53、およびCom53に基づいて課金リソース削除要求メッセージを構築し、この課金リソース削除要求メッセージをCHFに送信して、CHFにPDUセッションの課金リソースを削除するように要求する。ここで、この要求メッセージは、ResId51、USU52、Fwd53、SrvInd51、GrpId51、およびCom53を含む。
【0266】
課金リソース削除要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceDeleteRequest{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
“USU-INF”{//利用量情報
“RG”:“RG51”//RG51、PDUセッションの課金レートグループの識別子
“USU”:3//USU52、利用量が3メガビット(MB)であることを示す
“FWD”:“N6”//Fwd53、UPF-DN間インタフェースN6を介した転送を示す
“OTHER”:“...”//利用量についての他の記述情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd51、第1のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
“COMTYP”:“Unicast”//Com53、グループ内通信モード
【0267】
同様に、課金リソース削除要求メッセージは、SrvInd51およびGrpId51を含まないことがある。
【0268】
可能な技術的解決策では、課金リソース削除要求メッセージは、Fwd53およびCom53を含まないこともある。
【0269】
ステップ515:CHFが、USU52に対して課金処理を実行し、課金リソースを削除する。
【0270】
詳細には、CHFは、ステップ514で課金リソース削除要求メッセージを受信し、構文解析によってResId51、USU52、Fwd53、SrvInd51、GrpId51、およびCom53を取得し、次いでUSU53に対して課金処理を実行する。詳細については、ステップ511の関連する記述を参照されたい。
【0271】
受信された課金リソース削除要求メッセージがSrvInd51またはGrpId51を含まない場合には、CHFは、ResId51に基づいて以前にローカルに記憶されたSrvInd51およびGrpId51を取得することがある。
【0272】
USU52に対する課金処理を完了した後で、CHFは、ResId51に対応する以前に作成された課金リソースを削除して、その課金リソースによって占められているCHF上のメモリリソースまたはCPUリソースなどのコンピューティングリソースを回収する。
【0273】
ステップ516:CHFが、課金リソース削除応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId51、課金処理結果ChgRst52、および課金リソース削除結果DelRst51を含む。
【0274】
詳細には、CHFは、課金リソース削除応答メッセージを構築し、この課金リソース削除応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この課金リソース削除応答メッセージは、ResId51、課金処理結果ChgRst52、およびリソース削除結果DelRst51を含む。ChgRst52の例示的な値、および対応する意味は、ChgRst51と同じであり、詳細について重ねて述べることはしない。DelRst51の例示的な値、および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、「SucInDeleting」は、PDUセッションに対応する課金リソースがうまく削除されたことを示す。
【0275】
課金リソース削除応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceDeleteResponse{
“RESID”:“RES410P”//ResId51、PDUセッションの課金リソースの識別子
“CHGRST”:“SucInDeduction”|“SucInDeleting”//ChgRst52
“DELRST”:“SucInDeleting”//DelRst51
【0276】
これに応じて、SMFは、課金リソース削除応答メッセージを受信し、構文解析によってChgRst52およびDelRst51を取得し、それに応じて、例えばPDUセッションを解放するなど、PDUセッションを管理して、UEのグループ内通信サービスを終了する。
【0277】
可能な解決策では、SMFは、ステップ502の前にRSU51および/またはUSU51を決定して、ステップ502の課金リソース作成要求メッセージがRSU51および/またはUSU51を搬送するようにすることがある。したがって、ステップ504で、SMFは、CHFから送信される課金リソース作成応答メッセージからGSU51および/またはChgRst51を取得する。
【0278】
上記のステップ501から516は、UE410のグループ内通信の課金処理プロセスである。任意選択で、この方法手順は、5Gローカルエリアネットワークグループ内の別のUEのグループ内通信の課金処理プロセスをさらに含むこともある。例は、以下の通りである。
【0279】
ステップ521から536は、UE411のグループ内通信の課金処理プロセスに対応する。
【0280】
任意選択で、SMFは、UE411のグループ内通信に対して課金処理を実行するようにCHFをトリガする。詳細については、ステップ501から516のプロセスを参照されたい。
【0281】
ステップ541から556は、UE412のグループ内通信の課金処理プロセスに対応する。
【0282】
任意選択で、SMFは、UE412のグループ内通信に対して課金処理を実行するようにCHFをトリガする。詳細については、ステップ501から516のプロセスを参照されたい。
【0283】
ステップ561から570は、UE413のグループ内通信の課金処理プロセスに対応する。
【0284】
任意選択で、SMFは、UE413のグループ内通信に対して課金処理を実行するようにCHFをトリガする。詳細については、ステップ501から516のプロセスを参照されたい。
【0285】
上述の複数のUEのグループ内通信の課金処理プロセスの順序は固定されておらず、上記の順序と異なることもあり、異なるUEのグループ内通信の課金処理プロセスが並列に実行されることもあることは理解することができる。
【0286】
ステップ599:CHFが、5Gローカルエリアネットワークグループに対して課金処理を実行する。
【0287】
PDUセッションの課金モードがオフライン課金である場合には、上述のプロセスにおいて、CHFは、異なる時間期間の異なるUEのPDUセッションの課金データ記録を記憶し、CHFデバイスは、GrpId51に基づいてこれらの課金データ記録中のUSUを関連付け、5Gローカルエリアネットワークグループの請求書を出力する。例は、以下の通りである。
【0288】
グループ内通信の状況は以下の通りであると仮定される。
【0289】
(1)UE410は、ブロードキャスト方式でUE411、UE412、およびUE413とのグループ内通信を実行し、PDUセッション(410P)で伝送されるデータパケットは5Mであり、転送方式は、ローカル切換え転送、N19トンネルを介した転送、およびN6インタフェースを介した転送を含む。
【0290】
(2)UE411は、マルチキャスト方式でUE410およびUE412とのグループ内通信を実行し、PDUセッション(411P)で伝送されるデータパケットは3Mであり、転送方式は、ローカル切換え転送またはN19トンネルを介した転送を含む。
【0291】
(3)UE412は、ユニキャスト方式でUE411とのグループ内通信を実行し、PDUセッション(412P)で伝送されるデータパケットは2Mであり、転送方式は、N19トンネルを介した転送を含む。
【0292】
(4)UE413は、ユニキャスト方式でUE411とのグループ内通信を実行し、PDUセッション(413P)で伝送されるデータパケットは1Mであり、転送方式は、N6インタフェースを介した転送を含む。
【0293】
特定の期間に、CHFによって課金データ記録に書き込まれる課金情報は、表2に示されており、この課金情報は、共通のグループ識別子「GRP414」を用いて互いに関連付けられる。
【0294】
【表2】
【0295】
「UL」はアップリンクを示し、「DL」はダウンリンクを示し、「ローカル」はローカル切換え転送を示し、「N19」はN19トンネルを介した転送を示し、「N6」はN6インタフェースを介した転送を示す。事業者がローカルの課金レートをRに設定し、N6の課金レートを2Rに設定し、N19の課金レートを3Rに設定すると仮定されている。
【0296】
エンドツーエンド利用量に基づいて課金が実行される場合には、CHFは、アップリンク利用量に課金する、すなわち表2において1、3、5、7、9、11、および13の番号の利用量に課金し、以下の料金を取得する。
5M*R+5M*3R+5M*2R+3M*R+3M*3R+2M*3R+1M*2R=50MR
【0297】
N19トンネルの利用量に基づいて課金が実行される場合には、CHFは、N19トンネルの利用量に課金する、すなわち表2においてグループ内転送方式「N19」に対応する利用量に課金し、以下の料金を取得する。
5M*3R*2+3M*3R*2+2M*3R*2=60MR
【0298】
図6は、本開示の実施形態による第4の課金処理方法の流れ図である。この課金処理方法は、5Gローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するために使用される。特に指定がない限り、「SMF」は図4AのSMFデバイス402を指し、「CHF」は図4AのCHFデバイス401を指し、「5Gローカルエリアネットワークグループ」は図4Aの5Gローカルエリアネットワークグループを指し、「UPF403」はPSA UPFデバイス403を指し、「UPF404」はPSA UPFデバイス404を指す。この方法手順は、主に以下のステップを含む。
【0299】
ステップ601からステップ676は、UE410からUE413のPDUセッションの課金処理プロセスに対応する。これらのプロセスは、ステップ501からステップ576のプロセスと同様であり、詳細について重ねて述べることはしない。課金要件に従って、この方法手順ではこのプロセスが実行されないこともある。
【0300】
ステップ681:SMFは、UPFデバイス403とUPFデバイス404の間のN19トンネルを確立し、トンネル情報TunInf61を生成する。
【0301】
詳細には、SMFは、5Gローカルエリアネットワークの設定情報に基づいて、5Gローカルエリアネットワーク内のグループ内通信をサポートするためにUPFデバイス403とUPFデバイス404の間にN19トンネルが確立される必要があると決定し、次いでN19トンネルを確立するための命令情報をUPFデバイス403およびUPFデバイス404に別々に送達して、UPFデバイス403とUPFデバイス404の間の対話をトリガし、N19トンネルを確立する。
【0302】
さらに、SMFは、トンネル情報TunInf61を生成する。ここで、このトンネル情報は、SMFによってN19トンネルに割り振られた識別子TEId61を少なくとも含む。
【0303】
以下、SMFの管理、およびN19トンネルの課金情報報告についてさらに説明する。
【0304】
詳細には、SMFデバイスが(5Gローカルエリアネットワーク通信のために)2つのUPFデバイスを管理する場合、換言すれば5Gローカルエリアネットワーク内のUPFデバイスセットが2つのUPFデバイスを含む場合には、N19トンネルがその2つのUPFデバイスの間に確立され、SMFデバイスはN19トンネルのための専用の課金リソースを作成するようにCHFに要求すると仮定される。N19トンネルの課金情報を生成するときには、SMFデバイスは、2つのUPFデバイスのうちのいずれかのUPFデバイスからN19トンネルの課金情報を取得することもあるし、2つのUPFデバイスからN19トンネルの課金情報を別々に取得し、そのN19トンネルの課金情報結を結合して重複排除して、N19トンネルの要約された課金情報を得ることもある。
【0305】
詳細には、SMFデバイスが(5Gローカルエリアネットワーク通信のために)3つ以上のUPFデバイスを管理する場合には、換言すれば5Gローカルエリアネットワーク内のUPFデバイスセットが3つ以上のUPFデバイスを含む場合には、N19トンネルがあらゆる2つのUPFデバイスの間に確立されると仮定され、この場合には、同一のUPFが複数のUPFデバイスと同時にN19トンネルを確立する、換言すればSMFデバイスが複数のN19トンネルを管理することがあり、SMFデバイスは、各N19トンネルについて対応する課金リソースを作成するようにCHFに要求する、または全てのN19トンネルについて共通の課金リソースを作成するようにCHFに要求することがある。各N19トンネルの課金情報を生成する方法は、上記の段落の方法と同じであり、詳細について重ねて述べることはしない。
【0306】
N19トンネルの専用の課金リソースを作成するシナリオでは、PDUセッションに対応する課金リソース作成方法は、図5Aおよび図5Bに対応する方法手順と同じであることは理解することができる。任意選択で、PDUセッションに対応する課金リソースが作成された後で、共通N4セッションを介してSMFからUPFデバイスに送達されるPDRおよびURR(利用量報告規則,usage reporting rule)は、ローカル切換え転送およびN6インタフェースを介した転送の課金規則しか含まず、N19トンネルを介した転送の課金規則を含まない。トンネルN4セッションを介してUPFデバイスに送達されるPDRおよびURRが、N19トンネルを介した転送の課金規則を含む。
【0307】
ステップ682:SMFが、課金リソース作成要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、TunInf61,SrvInd61、およびGrpId51を搬送する。
【0308】
詳細には、SMFは、転送アクション規則(Forwarding Action Rule,FAR)、パケット検出規則(Packet Detection Rule,PDR)、またはポリシー制御機能(Policy Control Function,PCF)デバイスを用いてローカルに設定された課金ポリシーを送達する。N19トンネルを介した転送のための利用量に対して課金が実行される必要があると決定されたときには、課金リソース作成要求メッセージが構築され、課金リソース作成要求メッセージがCHFに送信される。ここで、この要求メッセージは、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を含む。SrvInd61は、第2のサービスインジケーション情報であり、TunInf61に対応するN19トンネルが5Gローカルエリアネットワーク内のグループ内通信に使用されることを示す。GrpId51は、図5Aおよび図5Bに対応する方法手順に記載されており、詳細について重ねて述べることはしない。可能な解決策では、この要求メッセージは、SrvInd61を搬送しないこともある。
【0309】
詳細には、SMFは、N19トンネルを確立するために命令をUPFに送達するとき、またはN19トンネルがうまく確立されたことを示すインジケーションをUPFが戻したときに、この要求メッセージをCHFに送信することがある。
【0310】
課金リソース作成要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceCreateRequest{
“TUN-INF”{//TunInf61、N19トンネルについての情報
“TEID”:“TEID-404-404”//TEId61、N19トンネルの識別子
“OTHER”:“...”//N19トンネルについての他の情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd61、第2のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
【0311】
ステップ683:CHFが課金リソースを作成し、TunInf61、SrvInd51、およびGrpId51を記憶する。
【0312】
詳細には、CHFは、課金リソース作成要求メッセージを受信し、構文解析によってTunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を取得し、以下の動作をさらに実行する。
【0313】
(1)SrvInd61に基づいて、TunInf61に対応するN19トンネルが5Gローカルエリアネットワーク内のグループ内通信に使用されると決定する。課金リソース作成要求メッセージがSrvInd61を含まない場合には、CHFは、N19トンネルが5Gローカルエリアネットワーク内のグループ内通信に使用されるとデフォルトでみなして、インジケーション情報SrvInd61を生成することがある。
【0314】
(2)N19トンネルのための対応する課金リソースを作成し、その課金リソースに識別子ResId61を割り振る。
【0315】
任意選択で、CHFは、TunInf61およびGrpId51を記憶し、上述の受信または決定されたSrvInd61をさらに記憶する。例えば、CHFは、SrvInd61、GrpId51、およびResId61に応じてTunInf61を記憶する。
【0316】
任意選択で、N19トンネルに対応する課金リソースを作成した後で、SMFは、N19トンネルの2つの端部においてPDRおよび/またはURRをUPFデバイス(UPFデバイス403およびUPFデバイス404など)に送達して、N19トンネル内で課金データを収集するようにUPFに指示する。
【0317】
N19トンネルのために作成された課金リソースは、複数のPDUセッションにわたって共有され、異なるUE間の通信によって生じるN19トンネルで伝送される利用量は、全てその課金リソースを通して課金処理デバイスに報告される、すなわちその利用量は、課金リソース識別子を搬送する課金要求メッセージ(例えば課金リソース更新要求メッセージまたは課金リソース削除要求メッセージ)を用いて報告されることに留意されたい。
【0318】
ステップ684:CHFが、課金リソース作成応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId61を搬送する。
【0319】
詳細には、CHFは、課金リソース作成応答メッセージを構築し、この課金リソース作成応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId61を搬送する。
【0320】
課金リソース作成応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceCreateResponse{
“RESID”:“RES403-404”//ResId61、N19トンネルの課金リソースの識別子

ステップ689:SMFが、利用量USU61および伝送方向Dir61を決定する。
【0321】
詳細には、SMFは、トンネルN4セッション(N19のGroup N4)を介してUPFデバイス403および/またはUPFデバイス404と別個に対話して、N19トンネルを介して伝送された利用量USU61をUPFから取得する。
【0322】
詳細には、N19トンネルの2つの端部においてUPFデバイス(UPFデバイス403など)によって別個に報告される利用量について、重複の利用量がある(すなわち2つの利用量の時間期間、2つの端部のUPFデバイスの識別子、およびサービス単位の数量が同じである)場合には、SMFが、それらの利用量を結合して重複排除した後で利用量をCHFに報告することもあるし、またはSMFが利用量を報告した後で、CHFが利用量を結合して重複排除することもある。
【0323】
例えば、N19トンネルは、UPF1とUPF2の間にあり、以下の2つの利用量が重複の利用量であると仮定される。
USU-INF{//UPF1によって収集された利用量情報
during123//時間期間
UPF 1//N19トンネルの1つの端部のUPFの識別子
UPF 2//N19トンネルの他方の端部のUPFの識別子
10 M//サービス単位の数量

USU-INF{//UPF2によって収集された利用量情報
during123//時間期間
UPF 1//N19トンネルの1つの端部のUPFの識別子
UPF 2//N19トンネルの他方の端部のUPFの識別子
10 M//サービス単位の数量
【0324】
「重複排除する」とは、2つの利用量のうちの一方が選択され、他方が破棄されることを意味する。
【0325】
任意選択で、SMFは、USU61に対応するデータパケットがN19トンネル内で伝送される方向Dir61をさらに決定する。方向Dir61の例示的な値、および対応する意味は、以下の通りである。「403から404」は、UPFデバイス403からUPFデバイス404に送信することを示し、「404から403」は、UPFデバイス404からUPFデバイス403に送信することを示す。
【0326】
ステップ690:SMFが、課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId61、USU61、Dir61、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を含む。
【0327】
詳細には、SMFは、ステップ689で決定されたUSU61およびDir61に基づいて課金リソース更新要求メッセージを構築し、この課金リソース更新要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId61、USU61、Dir61、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を含む。
【0328】
課金リソース更新要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateRequest{
“RESID”:“RES403-404”//ResId61、N19トンネルの課金リソースの識別子
“USU-INF”{//利用量情報
“USU”:10//USU61、利用量が10メガビット(MB)であることを示す
“DIR”:“403-404”//Dir61
“OTHER”:“...”//利用量についての他の記述情報

“TUN-INF”{//TunInf61、N19トンネルについての情報
“TEID”:“TEID-404-404”//TEId61、N19トンネルの識別子
“OTHER”:“...”//N19トンネルについての他の情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd61、第2のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
【0329】
課金リソース更新要求メッセージにおけるUSU61とDir61の間の並列関係は単なる例であり、限定的なものではない。実際の適用では、別の構造関係が使用されることもある。例えば、Dir61が、USU-INFデータ構造の外側に配置され、SrvInd61などと併記されることもある。
【0330】
さらに、CHFがステップ683でTunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を記憶している場合には、任意選択で、情報の冗長な伝送を回避するために、課金リソース更新要求メッセージがTunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を含まないこともある。
【0331】
可能な技術的解決策では、課金リソース更新要求メッセージは、Dir61を含まないこともある。
【0332】
ステップ691:CHFが、USU61に対して課金処理を実行する。
【0333】
詳細には、CHFは、ステップ690で課金リソース更新要求メッセージを受信し、構文解析によってResId61、USU61、Dir61、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を取得し、次いでUSU61に対して課金処理を実行する。
【0334】
詳細には、CHFは、TunInf61、Dir61、SrvInd61、およびGrpId51のうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せに基づいて課金レートを決定し、GrpId51に基づいて、5Gローカルエリアネットワークグループに対応するアカウントを決定することがある。課金モードがオンライン課金である場合には、CHFは、決定された課金レートおよびUSU61に基づいて、決定されたアカウントに対してアカウント引落しを実行し、課金モードがオフライン課金である場合には、CHFは、TunInf61、Dir61、SrvInd61、およびGrpId51のうちのいずれか1つ、またはそれらの任意の組合せとUSU61とを、N19トンネルに対応する課金データ記録に記録する。
【0335】
受信された課金リソース更新要求メッセージがTunInf61、SrvInd51、またはGrpId51を含まない場合には、CHFは、ResId61にローカルに基づいて以前に記憶されたTunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を取得することがある。
【0336】
任意選択で、CHFは、GrpId51をアソシエーション識別子として使用することによってこのステップまたは後続のステップで累積することにより5Gローカルエリアネットワークグループの総利用量を取得することがある。例えば、CHFによって受信される複数のChargingResourceUpdateRequest内の「GRPID」の値が「GRP414」と仮定され、CHFは、これらのChargingResourceUpdateRequest内のN19トンネルを介して伝送される利用量を累積して、5Gローカルエリアネットワークグループの利用量を取得する。
【0337】
ステップ692:CHFが、課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId61および課金処理結果ChgRst61を含む。
【0338】
詳細には、CHFは、課金リソース更新応答メッセージを構築し、この課金リソース更新応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この課金リソース更新応答メッセージは、ResId61、および課金処理結果ChgRst61を含む。課金リソース更新応答メッセージの例示的な値、および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、SucInDeductionは、アカウント引落しが成功したことを示し、SucInRecordingは、課金データ記録の書込みが成功したことを示す。
【0339】
課金リソース更新応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateResponse{
“RESID”:“RES403-404”//ResId61、N19トンネルの課金リソースの識別子
“CHGRST”:“SucInDeduction”|“SucInRecording”//ChgRst61
【0340】
これに応じて、SMFは、課金リソース更新応答メッセージを受信し、構文解析によって課金処理結果を取得し、例えばトンネルを除去または解放するなど、それに応じてN19トンネルを管理する。
【0341】
上記のステップ689からステップ692までのプロセスは、N19トンネルが除去または解放されると決定され、ステップ693が実行されるまで繰り返し実行されることがあることは理解することができる。
【0342】
ステップ693:SMFが、課金リソースを削除すると決定し、利用量USU62を決定し、伝送方向Dir62を決定する。
【0343】
詳細には、SMFは、5GローカルエリアネットワークグループのメンバUE間の通信状況(例えばN19トンネルが連続してT秒間トラフィックを有していない)に基づいて、N19トンネルを解放すると決定し、それに応じてN19トンネルのために以前に作成された課金リソースを削除するようにCHFをトリガすると決定する。報告されていない利用量があるので、SMFは、UPF403および/またはUPF404と対話して、N19トンネルを介して伝送された利用量USU62を決定する。任意選択で、SMFは、USU62に対応するデータパケットがN19トンネル内を伝送される方向Dir62をさらに決定する。
【0344】
ステップ694:SMFが、課金リソース削除要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId61、USU62、Dir62、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を含む。
【0345】
詳細には、SMFは、ステップ693で決定されたUSU62およびDir62に基づいて課金リソース削除要求メッセージを構築し、この課金リソース削除要求メッセージをCHFに送信する。ここで、この要求メッセージは、ResId61、USU62、Dir62、TunInf61、SrvInd61、およびGrpId51を含む。
【0346】
課金リソース削除要求メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceUpdateRequest{
“RESID”:“RES403-404”//ResId61、N19トンネルの課金リソースの識別子
“USU-INF”{//利用量情報
“USU”:7//USU62、利用量が7メガビット(MB)であることを示す
“DIR”:“404-403”//Dir62
“OTHER”:“...”//利用量についての他の記述情報

“TUN-INF”{//TunInf61、N19トンネルについての情報
“TEID”:“TEID-404-404”//TEId61、N19トンネルの識別子
“OTHER”:“...”//N19トンネルについての他の情報

“SRVIND”:“For 5G LAN group comm”//SrvInd61、第2のサービスインジケーション情報
“GRPID”:“GRP414”//GrpId51、グループ識別子
【0347】
同様に、課金リソース削除要求メッセージは、TunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を含まないことがある。
【0348】
可能な技術的解決策では、課金リソース削除要求メッセージは、Dir62を含まないこともある。
【0349】
ステップ695:CHFが、USU62に対して課金処理を実行し、課金リソースを削除する。
【0350】
詳細には、CHFは、ステップ694で課金リソース削除要求メッセージを受信し、構文解析によってResId61、USU62、Dir62、TunInf61、およびGrpId51を取得し、次いでUSU62に対して課金処理を実行する。詳細については、ステップ691の関連する記述を参照されたい。
【0351】
受信された課金リソース削除要求メッセージがTunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を含まない場合には、CHFは、ResId61にローカルに基づいて以前に記憶されたTunInf61、SrvInd61、またはGrpId51を取得することがある。
【0352】
USU62に対する課金処理を完了した後で、CHFは、ResId61に対応する以前に作成された課金リソースを削除して、その課金リソースによって占められているCHF上のメモリリソースまたはCPUリソースなどのコンピューティングリソースを回収する。
【0353】
ステップ696:CHFが、課金リソース削除応答メッセージをSMFに送信する。ここで、この応答メッセージは、ResId61、課金処理結果ChgRst62、および課金リソース削除結果DelRst61を含む。
【0354】
詳細には、CHFは、課金リソース削除応答メッセージを構築し、この課金リソース削除応答メッセージをSMFに送信する。この課金リソース削除応答メッセージは、ResId61、課金処理結果ChgRst62、およびリソース削除結果DelRst61を含む。ChgRst62の例示的な値、および対応する意味は、ChgRst61と同じであり、詳細について重ねて述べることはしない。DelRst62の例示的な値、および対応する意味は、以下の通りである。すなわち、「SucInDeleting」は、N19トンネルに対応する課金リソースがうまく削除されたことを示す。
【0355】
課金リソース削除応答メッセージの例は、以下の通りである。
ChargingResourceDeleteResponse{
“RESID”:“RES403-404”//ResId61、N19トンネルの課金リソースの識別子
“CHGRST”:“SucInDeduction”|“SucInDeleting”//ChgRst62
“DELRST”:“SucInDeleting”//DelRst61
【0356】
これに応じて、SMFは、課金リソース削除応答メッセージを受信し、構文解析によってChgRst62およびDelRst61を取得し、それに応じて、例えばN19トンネルを閉鎖するなどN19トンネルを制御して、UEのグループ内通信サービスを終了する。
【0357】
図6に対応する方法手順では、CHFは、PDUセッションについて課金リソースAを作成し、N19トンネルについて課金リソースBを作成する。次いで、SMFが、課金リソースAの識別子を用いて、PDUセッションの利用量と、ローカル切換えサービスを介した転送の利用量と、N6インタフェースを介した転送の利用量とを報告し、課金リソースBの識別子を用いて、N19トンネルを介して伝送される利用量を報告する。これにより、事業者の通信ネットワークの5Gローカルエリアネットワークグループの通信への寄与をより包括的に測定することができ、課金精度を改善することができる。
【0358】
可能な解決策では、CHFは、別個に、PDUセッションについて課金リソースAを作成し、UPFデバイスのローカル切換えサービス転送経路についての課金リソースBを作成し、UPFデバイスのN6インタフェース転送経路についての課金リソースCを作成し、N19トンネルを介するUPFデバイスについての課金リソースDを作成することがある。この場合、SMFは、課金リソースAの識別子を用いてPDUセッションの利用量を報告し、課金リソースBの識別子を用いてPDUセッションにおけるUPFデバイスのローカル切換えサービス転送経路の利用量を報告し、課金リソースCの識別子を用いてPDUセッションにおけるN6インタフェース転送経路の利用量を報告し、課金リソースDの識別子を用いてPDUセッションにおけるN19トンネル転送経路の利用量を報告する。詳細については、図6に対応する方法手順を参照されたい。ここでは、詳細について重ねて述べることはしない。
【0359】
上記の「課金リソースXの識別子を用いて利用量を報告する」とは、課金リソースXの識別子、報告される利用量、およびその利用量についての関連する情報が、課金リソース更新要求メッセージまたは課金リソース削除要求メッセージで搬送されることを意味することが理解できる。
【0360】
上記の実施形態では、5Gローカルエリアネットワーク内の全てのUEの課金情報(利用量情報および/またはクォータ適用情報)が同じCHFデバイスによって処理されると仮定されている。
【0361】
可能な解決策では、5Gローカルエリアネットワーク内の全てのUEの課金情報が、異なるCHFデバイスによって処理される(このことの利点の1つは、1つのCHFデバイスの負荷を軽減し、グループ内通信の遅延を減少させることである)。このようにすると、各CHFデバイスは、一部のメンバUEの課金情報しかわからない。5Gローカルエリアネットワークグループ全体に対する課金処理を実行するためには、図7Aに示される方法が使用されることもあるし、図7Bに示される方法が使用されることもある。
【0362】
図7Aは、本開示の実施形態による複数のCHFデバイスの第1のネットワーク化の概略図である。このネットワーク化では、SMFデバイス402は、CHFデバイス401およびCHFデバイス401aに別個に接続され、CHFデバイス401は、CHFデバイス401aに接続される。SMFデバイスは、5Gローカルエリアネットワークグループ内のいくつかのUEの課金情報を処理のためにCHFデバイス401に報告し、他のUEの課金情報を処理のためにCHFデバイス401aに報告する。5Gローカルエリアネットワークグループ全体に対して課金処理を実行する(例えば請求書を出力する)ためには、CHFデバイス401が、CHFデバイス401によって受信されたUEの課金情報を、結合処理のためにCHFデバイス401aに送信することもあるし、またはCHFデバイス401aが、CHFデバイス401aによって受信されたUEの課金情報を、結合処理のためにCHFデバイス401に送信することもある。
【0363】
図7Bは、本開示の実施形態による複数のCHFデバイスの第2のネットワーク化の概略図である。SMFデバイスは、5Gローカルエリアネットワークグループ内のいくつかのUEの課金情報を処理のためにCHFデバイス401に報告し、他のUEの課金情報を処理のためにCHFデバイス401aに報告する。5Gローカルエリアネットワークグループ全体に対して課金処理を実行するために、CHFデバイス401およびCHFデバイス401aは、それぞれによって受信されたUEの課金情報を、結合処理のために別個にCHFデバイス401bに送信する。
【0364】
上記の結合処理は、5Gローカルエリアネットワークグループの識別子をアソシエーション識別子として使用して、5Gローカルエリアネットワークグループの同じ識別子を有する異なる課金情報に対して要約統計を実行することを含む。
【0365】
図8は、本開示の実施形態による課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスのハードウェア構造の概略図である。本開示の実施形態では、全ての課金トリガデバイス(または図4Aの402などのSMFデバイス)および課金処理デバイス(または図4Aの401などのCHFデバイスなど)は、プロセッサ801、メモリ802、バス803、入力デバイス804、出力デバイス805、およびネットワークインタフェース806を含む図8に示される汎用コンピュータハードウェア構造を用いて実装されることがある。入力デバイス804および出力デバイス805は、任意選択である。
【0366】
詳細には、メモリ802は、例えば読取り専用メモリおよび/またはランダムアクセスメモリなどの揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含むことがある。メモリ802は、オペレーティングシステム、アプリケーション、別のプログラムモジュール、実行可能コード、およびプログラムデータを記憶することがある。
【0367】
入力デバイス804は、システム管理者が、例えば課金処理デバイス上で課金パラメータを構成し、課金トリガデバイス上でデフォルトの利用量取得方式またはデフォルトのクォータ適用量を設定するなど、課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスを操作および管理することができるように、情報を入力するように構成されることがある。入力デバイス804は、マウス、トラックボール、タッチパッド、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星テレビジョンアンテナ、スキャナ、または同様のデバイスなど、キーボードまたはポインティングデバイスであることがあり、バス803を介してプロセッサ801に接続されることがある。
【0368】
出力デバイス805は、システム管理者が、例えば課金処理デバイス上で課金ポリシーを表示し、課金トリガデバイス上でデフォルトの利用量取得方式またはデフォルトのクォータ適用量を表示するなど、課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスを操作および管理することができるように、情報を出力するように構成されることがある。モニタに加えて、出力デバイス805は、ラウドスピーカおよび/または印刷デバイスなどの別の周辺出力デバイスであることもあり、バス803を介してプロセッサ801に接続されることがある。
【0369】
課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスは両方とも、ネットワークインタフェース806を介して、例えばインターネットに接続されるなど、ネットワークに接続されることがある。ネットワーク化された環境では、課金トリガデバイスおよび課金処理デバイスに記憶されたコンピュータ実行可能命令は、遠隔の記憶デバイスに記憶されることもあり、ローカルに記憶されることに限定されない。
【0370】
課金トリガデバイス内のプロセッサ801がメモリ802に記憶された実行可能コードまたはアプリケーションを実行すると、課金トリガデバイスは、ステップ310、311、360、361、501、502、505、681、および682など、上記の全ての実施形態の課金トリガデバイス(またはSMFデバイス)に対応する方法ステップを実行することが可能になる。詳細な実行プロセスについては、上記の実施形態を参照されたい。ここでは、詳細について重ねて述べることはしない。
【0371】
課金処理デバイス内のプロセッサ801がメモリ802に記憶された実行可能コードまたはアプリケーションを実行すると、課金処理デバイスは、ステップ312、362、503、507、683、691、および695など、上記の全ての実施形態の課金処理デバイス(またはCHFデバイス)に対応する方法ステップを実行することが可能になる。詳細な実行プロセスについては、上記の実施形態を参照されたい。ここでは、詳細について重ねて述べることはしない。
【0372】
図9は、本開示の実施形態による課金処理デバイスの論理構造の概略図である。課金処理デバイスは課金トリガデバイスと通信し、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成される。ここで、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、電気通信事業者のネットワークが、課金トリガデバイスによって管理される少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスである。詳細には、課金処理デバイスは、受信モジュール901、処理モジュール903、および送信モジュール902を含む。
【0373】
受信モジュール901は、課金トリガデバイスから課金要求メッセージを受信するように構成され、ここで、課金要求メッセージは、ローカルエリアネットワーク課金情報を含み、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報である。詳細な実行プロセスについては、ステップ312、362、503、507、683、691、および695など、上記の実施形態の課金処理デバイス(またはCHFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0374】
処理モジュール903は、受信されたローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理を実行して課金処理結果を得るように構成される。詳細な実行プロセスについては、ステップ312、362、503、507、683、691、および695など、上記の実施形態の課金処理デバイス(またはCHFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0375】
送信モジュール902は、課金応答メッセージを課金トリガデバイスに送信するように構成され、ここで、課金応答メッセージは、取得された課金処理結果を含む。詳細な実行プロセスについては、例えばステップ313、363、504、508、512、516、および684で課金処理デバイス(またはCHFデバイス)によって実行されるアクションの説明など、上記の実施形態の課金処理デバイス(またはCHFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0376】
図10は、本開示の実施形態による課金トリガデバイスの論理構造の概略図である。課金トリガデバイスは課金処理デバイスと通信し、モバイルローカルエリアネットワークサービスに対して課金処理を実行するように構成される。ここで、モバイルローカルエリアネットワークサービスは、電気通信事業者が、課金トリガデバイスによって管理される少なくとも1つのユーザプレーンデータゲートウェイに基づいてモバイルローカルエリアネットワークグループにグループ内通信を提供するサービスである。詳細には、課金トリガデバイスは、取得モジュール1003、送信モジュール1001、および受信モジュール1002を含む。
【0377】
取得モジュール1003は、ローカルエリアネットワーク課金情報を取得するように構成され、ここで、ローカルエリアネットワーク課金情報は、モバイルローカルエリアネットワークサービスに関係する課金情報である。詳細な実行プロセスについては、ステップ310、360、361、501、505、681、および689など、上記の実施形態の課金トリガデバイス(またはSMFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0378】
送信モジュール1001は、課金要求メッセージを課金処理デバイスに送信するように構成され、ここで、課金要求メッセージは、取得されたローカルエリアネットワーク課金情報を含む。詳細な実行プロセスについては、ステップ310、311、360、361、501、502、505、681、および682など、上記の実施形態の課金トリガデバイス(またはSMFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0379】
受信モジュール1002は、課金処理デバイスから課金応答メッセージを受信するように構成され、ここで、課金応答メッセージは、課金処理結果を含み、課金処理結果は、ローカルエリアネットワーク課金情報に対して課金処理デバイスによって実行された課金処理の結果である。詳細な実行プロセスについては、例えばステップ313、363、504、508、512、516、および684で課金トリガデバイス(またはSMFデバイス)によって実行されるアクションの説明など、上記の実施形態の課金トリガデバイス(またはSMFFデバイス)側のステップの説明を参照されたい。
【0380】
図9に示される課金処理デバイスおよび図10に示される課金トリガデバイスは、各々が機能モジュールの形態で提示される。ここにおける「モジュール」は、
1つもしくは複数のソフトウェアもしくはファームウェアプログラムを実行する特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、回路、プロセッサ、およびメモリ、集積論理回路、ならびに/または上記の機能を提供することができる別のデバイスであることがある。単純な実施形態では、当業者は、これらのデバイスがあるいは図8に示される形態であることもあることを理解し得る。例えば、受信モジュール901、送信モジュール1001、送信モジュール902、および受信モジュール1002は全て、図8のプロセッサ801およびメモリ802を用いて実装されることもある。例えば、受信モジュール901が課金要求メッセージを受信する機能および送信モジュール1001が課金要求メッセージを送信する機能は両方とも、プロセッサ801がメモリ802に記憶されたコードを実行することによって実装されることもある。
【0381】
当業者なら、本明細書に開示される実施形態に記載される例との組合せで、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組合せによって実装されることが可能であることを理解し得る。ハードウェアとソフトウェアの間の相互交換性について明確に説明するために、上記では一般に各例の組成およびステップを機能に従って説明した。これらの機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の個々の適用および設計制約条件によって決まる。当業者なら、様々な方法を使用して、記載される機能をそれぞれの個々の適用のために実装し得るが、その実装は本開示の範囲外になるとはみなされないものとする。
【0382】
説明を容易かつ簡単にするために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたいこと、またここでは詳細について重ねて述べることはしないことは、当業者には明確に理解され得る。
【0383】
本開示に提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されることもあることは理解することができる。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理機能の分割に過ぎず、実際の実装では別の分割であることもある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が、別のシステムに結合または統合されることもあるし、いくつかの特徴が無視される、または実行されないこともある。さらに、表示されるまたは論じられる相互の結合または直接的な結合もしくは通信接続は、いくつかのインタフェース、装置もしくはユニットの間の間接的な結合もしくは通信接続、または電気的接続、機械的接続、もしくは他の形態の接続を介して実装され得る。
【0384】
別個の部分として記載されるユニットは、物理的に分離していることも分離していないこともあり、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであることも物理ユニットでないこともあり、1つの位置に位置していることもあり、または複数のネットワークユニット上に分散されていることもある。これらのユニットの一部または全てが実際の要件に基づいて選択されて、本開示の実施形態の解決策の目的を達成し得る。
【0385】
さらに、本開示の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されることもあるし、それらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在することもあるし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されることもある。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されることもあるし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されることもある。
【0386】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるときには、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることがある。このような理解に基づいて、本質的に本開示の技術的解決策、その従来技術に寄与する部分、またはそれらの技術的解決策のいくつかは、ソフトウェア製品の形態で実装されることがある。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に本開示の実施形態に記載される方法のステップの全てまたは一部を実行するように命令するいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能ハードディスク、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0387】
以上の説明は、単に本開示の具体的な実施形態であり、本開示の保護範囲を限定することが意図されているわけではない。本開示に開示される技術的範囲内の当業者には容易にわかる任意の変形または置換は、本開示の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10