(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】信号処理方法、信号処理装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20250124BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20250124BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20250124BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W72/0446
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2024500405
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(86)【国際出願番号】 CN2021105001
(87)【国際公開番号】W WO2023279291
(87)【国際公開日】2023-01-12
【審査請求日】2024-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ドン,シャンドン
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0058981(US,A1)
【文献】Chunyu Hu (Facebook),Restricted-TWT-Quiet-Interval-TBD-CR, IEEE 802.11-21/0683r5 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0683-05-00be-restricted-twt-quiet-interval-tbd-cr.docx>,2021年05月10日,1-5頁
【文献】Abhishek Patil (Qualcomm),CC34 resolution for CIDs related to MLO Discovery, IEEE 802.11-21/0650r8 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0650-08-00be-cc34-resolution-for-cids-related-to-mlo-discovery.docx>,2021年04月10日,1-10頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイントデバイスに適用される信号処理方法であって、
ターゲット無線フレームを送信するステップであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれるステップを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とする信号処理方法。
【請求項2】
前記ターゲット無線フレームにおいて、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素であり、
及び/又は、
前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理方法。
【請求項3】
前記アクセスポイントデバイスは、単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理方法。
【請求項4】
前記アクセスポイントデバイスがマルチリンクデバイスを含む場合、前記ターゲット無線フレームを送信するステップは、
各ステーションとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ送信するステップ、
及び/又は、
少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を送信するステップを含み、
前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理方法。
【請求項5】
前記ターゲット無線フレームを送信する前に、前記
信号処理方法は、
ターゲット無線フレームを決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理方法。
【請求項6】
前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(ML Probe Response)フレーム、関連要求(AssociationResponse)フレーム及び再関連要求(ReassociationResponse)フレームのうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理方法。
【請求項7】
ステーションデバイスに適用される信号処理方法であって、
ターゲット無線フレームを受信するステップであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれるステップを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とする信号処理方法。
【請求項8】
前記ターゲット無線フレームにおいて、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素であり、
及び/又は、
前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載の信号処理方法。
【請求項9】
前記ステーションデバイスは、単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載の信号処理方法。
【請求項10】
前記ステーションデバイスがマルチリンクデバイスを含む場合、前記ターゲット無線フレームを受信するステップは、
各アクセスポイントとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ受信するステップ、
及び/又は、
少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を受信するステップを含み、
前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載の信号処理方法。
【請求項11】
前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(MLProbe Response)フレーム、関連要求(Association Response)フレーム及び再関連要求(Reassociation Response)フレームのうちの少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載の信号処理方法。
【請求項12】
アクセスポイントデバイスであって、
ターゲット無線フレームを送信するための送信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる送信モジュールを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とするアクセスポイントデバイス。
【請求項13】
ステーションデバイスであって、
ターゲット無線フレームを受信するための受信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる受信モジュールを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とするステーションデバイス。
【請求項14】
信号処理装置であって、前記
信号処理装置はアクセスポイントデバイスに適用され、前記信号処理装置は、
ターゲット無線フレームを送信するための無線フレーム送信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム送信モジュールを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とする信号処理装置。
【請求項15】
信号処理装置であって、前記
信号処理装置はステーションデバイスに適用され、前記信号処理装置は、
ターゲット無線フレームを受信するための無線フレーム受信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム受信モジュールを含
み、
前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する、
ことを特徴とする信号処理装置。
【請求項16】
電子機器であって、
メモリ、プロセッサ、及びメモリに記憶されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが前記コンピュー
タプログラムを実行する場合、請求項1~
6のいずれかに記載の方法を実現する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項17】
電子機器であって、
メモリ、プロセッサ、及びメモリに記憶されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサが前記コンピュー
タプログラムを実行する場合、請求項
7~1
1のいずれかに記載の方法を実現する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項18】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~
6のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項
7~1
1のいずれかに記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動通信技術の分野に関し、具体的に、本開示は信号処理方法、信号処理装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術の急速な発展に伴い、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)技術は、伝送レート及びスループットなどの面で大きな進歩を遂げた。現在研究しているWi-Fi技術では、研究されている内容は、例えば320MHzの帯域幅伝送、複数の周波数帯域の集約及び協同などであり、その主な適用シナリオは、例えばビデオ伝送、拡張現実(Augmented Reality、AR)、仮想現実(Virtual Reality、VR)などである。
【0003】
具体的に、複数の周波数帯域の集約及び協同とは、デバイスの間で同時に2.4GHz、5.8GHz、6GHz及び他の周波数帯域で通信を行うことを指し、デバイスの間で同時に複数の周波数帯域で通信を行うシナリオに対して、新たな媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)メカリズムを定義して管理する必要がある。なお、複数の周波数帯域の集約及び協同は、低遅延伝送をサポートすることが期待される。
【0004】
低遅延伝送技術では、制限されたターゲットウェイクタイム(restricted Target Wake Time、rTWT)マカニズムが導入され、rTWTマカニズムは、アクセスポイント(Access Point、AP)が、強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用して、より予測可能な遅延を提供することが許可され、APが、最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、低遅延伝送のニーズを満たすために、rTWT情報要素の関連情報を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、信号処理方法、信号処理装置、アクセスポイントデバイス、ステーションデバイス、電子機器及び記憶媒体を提供して、rTWT情報要素の関連情報を提供し、低遅延伝送のニーズを満たす。
【0006】
一態様では、本開示の実施例は信号処理方法を提供し、前記方法はアクセスポイントデバイスに適用され、前記方法は、
ターゲット無線フレームを送信するステップであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれるステップを含む。
【0007】
別の態様では、本開示の実施例は、さらに信号処理方法を提供し、前記方法は、ステーションデバイスに適用され、ターゲット無線フレームを受信するステップであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれるステップを含む。
【0008】
別の態様では、本開示の実施例は、さらにアクセスポイントデバイスを提供し、前記アクセスポイントデバイスは、ターゲット無線フレームを送信するための送信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる送信モジュールを含む。
【0009】
別の態様では、本開示の実施例は、さらにステーションデバイスを提供し、前記ステーションデバイスは、ターゲット無線フレームを受信するための受信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる受信モジュールを含む。
【0010】
別の態様では、本開示の実施例は、さらに信号処理装置を提供し、前記装置はアクセスポイントデバイスに適用され、前記装置は、ターゲット無線フレームを送信するための無線フレーム送信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム送信モジュールを含む。
【0011】
別の態様では、本開示の実施例は、さらに信号処理装置を提供し、前記装置はステーションデバイスに適用され、前記装置は、ターゲット無線フレームを受信するための無線フレーム受信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム受信モジュールを含む。
【0012】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提供し、メモリ、プロセッサ、及びメモリに記憶されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、プロセッサがコンピュータプログラムを実行する場合、本開示の実施例における一つ又は複数の前記方法を実現する。
【0013】
本開示の実施例は、さらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、本開示の実施例における一つ又は複数の前記方法が実現される。
【0014】
本開示の実施例では、APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。
【0015】
本開示の実施例の付加的な態様および利点は、以下の説明で一部明らかにするが、これらは以下の説明から明らかになるか、または本開示の実践によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の実施例の技術案を明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明で使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明された図面は、本開示のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
【
図1】本開示の実施例によって提供される信号処理方法の第1のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によって提供される信号処理方法の第2のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例によって提供される信号処理方法の第3のフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例によって提供される信号処理方法の第4のフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例によって提供される信号処理方法の第5のフローチャートである。
【
図6】本開示の実施例によって提供されるアクセスポイントデバイスの概略構成図である。
【
図7】本開示の実施例によって提供されるステーションデバイスの概略構成図である。
【
図8】本開示の実施例によって提供される電子機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の実施例における用語「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を説明し、3つの関係が存在し得ることを示している。例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在することという3つの場合を示してもよい。「/」という文字は、通常、コンテキストオブジェクトが「または」の関係であることを示す。
【0018】
本開示の実施例における「複数」という用語は、2つ以上を意味し、その他の助数詞についても同様である。
【0019】
以下、本開示の実施例における技術案について、本開示の実施例における図面を参照して明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは明らかである。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わずに取得された他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0020】
本開示の実施例は、信号処理方法、信号処理装置、電子機器及び記憶媒体を提供し、rTWT情報要素の関連情報を提供するために使用され、低遅延伝送のニーズを満たす。
【0021】
ここで、方法と装置とは、同じ出願アイデアに基づいているが、方法と装置とが問題を解決する原理は似ているため、装置と方法との実施は互いに参照することができ、オーバーラップする箇所が省略されている。
【0022】
図1に示すように、本開示の実施例は信号処理方法を提供し、選択的に、前記方法はAPに適用することができ、無線ローカルエリアネットワークでは、一つの基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)はAP及びAPと通信する一つ又は複数のステーション(Station、STA)によって構成される。一つの基本サービスセットは、そのAPを介して分配システム(Distribution System、DS)に接続され、そして、別の基本サービスセットにアクセスし、強化されたサービスセット(ExtendedServiceSet、ESS)を構成することができる。APとSTAとの間は通信リンク(Link)で通信を行う。
【0023】
この方法は、以下のステップを含む。
【0024】
ステップ101において、ターゲット無線フレームを送信し、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0025】
低遅延伝送シーンでは、多くのアプリケーションのリアルタイムデータトラフィックは厳しい遅延要件があり、例えば、平均遅延又は最大遅延の数の範囲は数ミリ秒から数十ミリ秒であり、アプリケーションでは、リアルタイムデータトラフィックのジッタが極めて小さく、信頼性が強いことが期待される。rTWTマカニズムは、APが強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用してより予測可能な遅延を提供することが許可され、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、rTWTマカニズムによって低遅延サービスを伝送することができ、例えば、平均遅延が10ミリ秒よりも小さいサービスを伝送することができる。
【0026】
APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、選択的に、ターゲット無線フレームは、例えばビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(ML Probe Response)フレームなどである。
【0027】
APは、STA(ターゲットSTA)にターゲット無線フレームを送信すると同時に、他のSTAが、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉すること、および、legacy STA及びrTWTセッション(session)に参加していない他のSTAがチャネルにアクセスすることを防止するために、ターゲット無線フレームにQuiet Elementを運び(carry)、Quiet ElementのQuiet Period(時間情報/時間長情報)とrTWTの時間長(duration)情報又はサービス周期(SP時間)とにオーバーラップ時間を生じさせる。オーバーラップ時間では、low latencyサービスがない時にステーションがアクセスして、低遅延伝送サービスに干渉を与えることが許可されず、これによって、Quiet ElementによるrTWTの保護が実現される。例えば、BeaconフレームにはQuiet Element及びrTWTが含まれる場合、Quiet ElementとrTWTの時間長情報又はサービス周期のオーバーラップ時間内に、ステーション(low latencyサービスがない時)がアクセスすることが制限され、具体的に、ターゲット無線フレームがビーコンであることを例として、Quiet Element情報のフォーマットは表1に示されている。
【0028】
【0029】
ここで、Quiet Countフィールドは、ビーコン予定伝送時間TBTT(Target Beacon Transmission Time、TBTT)の数を表し、即ち次のクワイエット周期が始まるまでのビーコン間隔を表す。
【0030】
Quiet Periodフィールドはクワイエット周期を表し、各クワイエット周期の時間長はいくつかのビーコン間隔数である。例えば、Quiet Periodフィールドが0に設定される場合、周期的なクワイエット間隔が定義されていないことを表し、Quiet Periodフィールドが1に設定される場合、周期的なクワイエット間隔があることを表す。
【0031】
Quiet Durationフィールドは、クワイエット周期の持続時間を表し、TUで示される。
【0032】
Quiet Offsetフィールドは、Quiet Countフィールドから指定されるTBTTが始まるクワイエット周期のオフセット量を表し、TUで示され、Quiet Offsetフィールドの値は一つのビーコン間隔よりも小さい。Quiet Offsetは一つの時間オフセットであり、通常の場合に、Quiet時間はBeaconの直後に始まり、停止時間はQuiet Durationであるが、この時間も後ろに遅延させることができ、この場合遅延される時間はQuiet Offsetである。
【0033】
前記ターゲット無線フレームには、Quiet Element及び前記Quiet Elementのそれぞれに対応する制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素が含まれる。即ち、少なくとも一つ又は複数のrTWT要素には、対応するQuiet Elementが存在し、BeaconとProbe Responseに一つ又は複数のQuiet要素が含まれることで、オーバーラップするクワイエット間隔をスケジュールすることができ、AP[例えば、強化された極めて高いスループット(Enhancements for extremely high throughput、EHT)AP]は前記Beaconと前記Probe Responseを送信し、Quiet ElementによるrTWTの保護を実現し、legacySTA及びrTWTsessionに参加していない他のSTAがチャネルにアクセスして、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉することを防止する。
【0034】
なお、前記ターゲット無線フレームにはrTWT要素及び、rTWT要素に対応するQuiet Elementが含まれ、一つのrTWT要素のみが対応するQuiet Elementを有する可能性があり、少なくとも2つのrTWT要素が対応するQuiet Elementを有する可能性もあり、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0035】
なお、本開示の実施例では、APと(ターゲット)STAは、単一リンクのデバイスをサポートすることができ、マルチリンクのデバイスをサポートすることもできる。マルチリンクシーンでは、APとSTAはそれぞれAP MLDとnon-AP MLDとして示される。説明を容易にするために、以下、マルチリンクシーンでは、一つのAPと一つのSTAがマルチリンクで通信する例を主に説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0036】
本開示の実施例では、APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれる。Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。本開示の実施例はrTWT情報要素の設定(configuration)方式及び伝送方式を提供する。
【0037】
図2に示すように、本開示の実施例は信号処理方法をさらに提供し、選択的に、前記方法はAPに適用することができ、この方法は以下のステップを含む。
【0038】
ステップ201において、ターゲット無線フレームを送信し、前記ターゲット無線フレームにおいて、クワイエット要素とrTWT要素とは、以下のケース1及び/又はケース2の態様に従って設定する。
【0039】
ケース1において、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素である。
【0040】
ケース1において、クワイエット要素とrTWT要素は一対一に対応するようにペアで現れる。ターゲット無線フレームに対して、すべてのクワイエット要素をそれぞれランキングして、クワイエット要素のランキングRaを得て、aはランキング値を示し、すべてのrTWT要素をそれぞれランキングして、rTWT要素のランキングRbを得て、bはランキング値を示し、ペアとなるクワイエット要素及びrTWT要素に対して、クワイエット要素の前記クワイエット要素におけるランキングは第1のランキング順序Raであり、rTWT要素の前記rTWT要素におけるランキングは第2のランキング順序Raである場合、a=bとなっている。
【0041】
ケース2において、前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む。
【0042】
上記の表1のQuiet Offsetフィールドに示されているように、クワイエット要素は時間オフセット値を含み、時間オフセット値に一意性がある。第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、時間オフセットサブドメインは、ターゲット無線フレームにおける一つ又は少なくとも2つの前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含み、時間オフセットサブドメインに各前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値が含まれる場合、時間オフセットサブドメインの時間オフセット値の数はターゲットクワイエット要素の数と同じである。
【0043】
例えば、ターゲット無線フレームにはN個のrTWT要素が含まれ、そのうちの一つのrTWT要素を第2のrTWT要素として、第2のrTWT要素の時間オフセットサブドメインにおいて、前記N個のrTWT要素のそれぞれに対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を指示し、このようにして、N個のrTWT要素のそれぞれに対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値に基づいて、各rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素を決定することができる。一つの選択可能な実施例では、前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含む。ここで、前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、第1の指示情報は低遅延伝送サービスの識別子であり、このrTWT要素が低遅延サービスの伝送に使用されることを識別し、例えば、APは低遅延伝送サービスの識別子をブロードキャストする。
【0044】
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示し、低遅延サービスのサービス周期(Service Period、SP)はアップリンク及びダウンリンクに分かれ、1ビットのビットで第2の指示情報を示し、例えば、「0」でアップリンクサービスを識別し、「1」でダウンリンクサービスを識別することができる。
【0045】
一つの選択可能な実施例では、前記アクセスポイントデバイスは単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む。
【0046】
アクセスポイントデバイスはマルチリンク通信又は単一リンク通信をサポートすることができ、マルチリンク通信を例として、無線通信システムでは、APとSTAはマルチリンクデバイス(Multi-Link Device、MLD)であってもよく、MLDは、同一の時刻においてマルチリンクで送信及び/又は受信を同時に行う機能をサポートする。従って、APとSTAとの間には複数のリンクが存在して通信することができる。
【0047】
図3に示すように、本開示の実施例は信号処理方法をさらに提供し、選択的に、前記方法はAPに適用することができ、前記APはマルチリンクデバイス(AP MLD)を含み、この方法は、ステップ301及び/又はステップ302を含むことができる。
【0048】
ステップ301において、各ステーションとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ送信し、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0049】
AP MLDは、低遅延サービスにマッピングされる各通信リンク(link)で、それぞれターゲット無線フレームをブロードキャストする。
【0050】
選択的に、ステップ301に言及される通信リンクは、低遅延伝送サービスを伝送する通信リンクであり、APは、ステーションとの低遅延伝送サービスを伝送しない一部の通信リンクで、ターゲット無線フレームを送信しないこともできる。
【0051】
ステップ302において、少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を送信し、ここで、前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0052】
選択的に、ステップ302に言及される通信リンクは、低遅延伝送サービスを伝送する通信リンクであり、低遅延伝送サービスを伝送しない一部の通信リンクについては、APはその無線フレーム情報をブロードキャストしない。
【0053】
AP MLDは、STAとの間の少なくとも一つの通信リンクで、他の通信リンクでの無線フレーム情報をブロードキャストすることができ、無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。例えば前記識別子情報にLink ID Set Bitmapが含まれる場合、rTWT要素が現れる数が、Link ID Set Bitmapで「1」に設定されている数と同じであり、ここでLink ID Set Bitmapは2バイトであってもよい。
【0054】
図4に示すように、本開示の実施例は信号処理方法をさらに提供し、選択的に、前記方法はAPに適用することができ、前記方法は以下のステップを含む。
【0055】
ステップ401において、ターゲット無線フレームを決定し、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0056】
低遅延伝送シーンでは、多くのアプリケーションのリアルタイムデータトラフィックは厳しい遅延要件があり、例えば、平均遅延又は最大遅延の範囲は数ミリ秒から数十ミリ秒であり、アプリケーションでは、リアルタイムデータトラフィックのジッタが極めて小さく、信頼性が強いことが期待され、rTWTマカニズムは、APが、強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用してより予測可能な遅延を提供することが許可され、これによって、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、rTWTマカニズムによって低遅延サービスを伝送することができ、例えば、平均遅延が10ミリ秒よりも小さいサービスを伝送することができる。
【0057】
APは、ターゲット無線フレームを決定(又は生成)し、選択的に、ターゲット無線フレームは、例えばBeaconフレーム、Probe Responseフレーム、MLProbe Responseフレームなどである。ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素に対応するQuiet Elementが含まれる。他のSTAが、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉すること、および、legacy STA及びrTWTセッション(session)に参加していない他のSTAがチャネルにアクセスすることを防止するために、ターゲット無線フレームにQuiet Elementを運び、Quiet ElementのQuiet Period(時間情報/時間長情報)をrTWTの時間長情報又はサービス周期(Service Period、SP)にオーバーラップして、Quiet ElementによってrTWTを保護する。
【0058】
ステップ402において、前記ターゲット無線フレームを送信する。
【0059】
APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。
【0060】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(MLProbe Response)フレーム、関連要求(Association Response)フレーム及び再関連要求(Reassociation Response)フレームのうちの少なくとも一つを含む。なお、それ以外に、ターゲット無線フレームは他の形態を含んでもよいが、本開示の実施例はここでは特に限定しない。
【0061】
本開示の実施例では、APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。
【0062】
図5を参照し、本開示の実施例はステーションデバイスSTA(又はターゲットSTA)に適用される信号処理方法をさらに提供し、STAは、ユーザに音声及び/又はデータ接続性を提供するデバイス、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスなどを指してもよい。無線ローカルエリアネットワークでは、一つのBSSはAP及びAPと通信する一つ又は複数のステーションSTAによって構成することができる。APとSTAとの間に通信リンク(Link)によって通信する。
【0063】
前記方法は以下のステップを含む。
【0064】
ステップ501において、ターゲット無線フレームを受信し、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0065】
低遅延伝送シーンでは、多くのアプリケーションのリアルタイムデータトラフィックは厳しい遅延要件があり、例えば、平均遅延又は最大遅延の範囲は数ミリ秒から数十ミリ秒であり、アプリケーションでは、リアルタイムデータトラフィックのジッタが極めて小さく、信頼性が強いことが期待され、rTWTマカニズムは、APが強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用してより予測可能な遅延を提供することが許可され、これによって、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、rTWTマカニズムによって低遅延サービスを伝送することができ、例えば、平均遅延が10ミリ秒よりも小さいサービスを伝送することができる。
【0066】
STAは、APによって送信されたターゲット無線フレームを受信し、選択的に、ターゲット無線フレームは例えばBeaconフレーム、Probe Responseフレーム、ML Probe Responseフレームなどである。
【0067】
APは、STA(ターゲットSTA)にターゲット無線フレームを送信すると同時に、他のSTAが、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉すること、および、legacy STA及びrTWTセッション(session)に参加していない他のSTAがチャネルにアクセスすることを防止するために、ターゲット無線フレームにQuiet Elementを運び、Quiet ElementのQuiet Period(時間情報/時間長情報)とrTWTの時間長情報又はサービス周期(SP時間)にオーバーラップ時間を生じさせ、オーバーラップ時間では、low latencyサービスがない時にステーションがアクセスして、低遅延伝送サービスに干渉を与えることが許可されず、これによって、Quiet ElementによるrTWTの保護が実現され、例えば、BeaconフレームにはQuiet Element及びrTWTが含まれる場合、Quiet ElementとrTWTの時間長情報又はサービス周期のオーバーラップ時間内に、ステーション(low latencyサービスがない時)のアクセスが制限され、具体的に、ターゲット無線フレームがビーコンであることを例として、Quiet Element情報のフォーマットは表2に示されている。
【0068】
【0069】
ここで、Quiet Countフィールドは、ビーコン予定伝送時間TBTT(Target Beacon Transmission Time、TBTT)の数を表し、即ち次のクワイエット周期が始まるまでのビーコン間隔を表す。
【0070】
Quiet Periodフィールドはクワイエット周期を表し、各クワイエット周期の時間長はいくつかのビーコン間隔数である。例えば、Quiet Periodフィールドが0に設定される場合、周期的なクワイエット間隔が定義されていないことを表し、Quiet Periodフィールドが1に設定される場合、周期的なクワイエット間隔があることを表す。
【0071】
Quiet Durationフィールドはクワイエット周期の持続時間を表す。
【0072】
Quiet Offsetフィールドは、Quiet Countフィールドから指定されるTBTTが始まるクワイエット周期のオフセット量を表し、TUで示され、Quiet Offsetフィールドの値は一つのビーコン間隔よりも小さい。Quiet Offsetは一つの時間オフセットであり、通常の場合に、Quiet時間はBeaconの直後に始まり、停止時間はQuiet Durationであるが、この時間も後ろに遅延させることができ、この場合、遅延される時間はQuiet Offsetである。
【0073】
前記ターゲット無線フレームには、Quiet Element及び前記Quiet Elementのそれぞれに対応する制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素が含まれ、即ち、少なくとも一つ又は複数のrTWT要素には、対応するQuiet Elementが存在し、BeaconとProbe Responseに一つ又は複数のQuiet要素が含まれることで、オーバーラップするクワイエット間隔をスケジュールすることができ、AP[例えば強化された極めて高いスループット(Enhancements for extremely high throughput、EHT)AP]は前記Beaconと前記Probe Responseを送信し、Quiet ElementによるrTWTの保護を実現し、legacy STA及びrTWTsessionに参加していない他のSTAがチャネルにアクセスして、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉することを防止する。
【0074】
なお、本開示の実施例では、APと(ターゲット)STAは、単一リンクのデバイスをサポートすることができ、マルチリンクのデバイスをサポートすることもでき、マルチリンクシーンでは、APとSTAはそれぞれAP MLDとnon-AP MLDとして示される。説明を容易にするために、以下、マルチリンクシーンでは、一つのAPと一つのSTAがマルチリンクで通信する例を主に説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0075】
本開示の実施例では、STAは、APによって送信されたターゲット無線フレームを受信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。本開示の実施例はrTWT情報要素の設定方法及び伝送方法を提供する。
【0076】
一つの選択可能な実施例として、前記ターゲット無線フレームにおいて、クワイエット要素とrTWT要素は、以下のケース1及び/又はケース2の態様に従って設定する。
【0077】
ケース1において、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素である。
【0078】
クワイエット要素とrTWT要素は一対一に対応するようにペアで現れる。ターゲット無線フレームに対して、すべてのクワイエット要素をそれぞれランキングして、クワイエット要素のランキングRaを得て、aはランキング値を示し、すべてのrTWT要素をそれぞれランキングして、rTWT要素のランキングRbを得て、bはランキング値を示し、ペアとなるクワイエット要素及びrTWT要素に対して、クワイエット要素の前記クワイエット要素におけるランキングは第1のランキング順序Raであり、rTWT要素の前記rTWT要素におけるランキングは第2のランキング順序Raである場合、a=bとなっている。
【0079】
ケース2において、前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む。
【0080】
上記の表1のQuiet Offsetフィールドに示されているように、クワイエット要素は時間オフセット値を含み、時間オフセット値に一意性がある。第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、ここで、時間オフセットサブドメインは、ターゲット無線フレームにおける各前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含み、時間オフセットサブドメインの時間オフセット値の数はターゲットクワイエット要素の数と同じである。
【0081】
例えば、ターゲット無線フレームにはN個のrTWT要素が含まれ、そのうちの一つのrTWT要素を第2のrTWT要素として、第2のrTWT要素の時間オフセットサブドメインでは、前記N個のrTWT要素のそれぞれに対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を指示し、このようにして、N個のrTWT要素のそれぞれに対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値に基づいて、各rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素を決定することができる。
【0082】
一つの選択可能な実施例として、前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、ここで、前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、第1の指示情報は低遅延伝送サービスの識別子であり、このrTWT要素が低遅延サービスの伝送に使用されることを識別し、例えば、APは低遅延伝送サービスの識別子をブロードキャストする。
【0083】
前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示し、低遅延サービスのサービス周期(Service Period、SP)はアップリンク及びダウンリンクに分かれ、1ビットのビットで第2の指示情報を示し、例えば、「0」でアップリンクサービスを識別し、「1」でダウンリンクサービスを識別することができる。
【0084】
一つの選択可能な実施例として、前記ステーションデバイスは単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む。
【0085】
ステーションデバイスはマルチリンク通信又は単一リンク通信をサポートすることができ、マルチリンク通信を例として、無線通信システムでは、APとSTAはMLDであってもよく、MLDは、同一の時刻においてマルチリンクで送信及び/又は受信を同時に行う機能をサポートする。従って、APとSTAとの間には複数のリンクが存在して通信することができる。
【0086】
一つの選択可能な実施例として、前記ステーションデバイスにマルチリンクデバイスが含まれる場合、前記ターゲット無線フレームを受信するステップは、ケース3及び/又はケース4を含む。
ケース3において、各アクセスポイントとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ受信し、AP MLDは、低遅延サービスにマッピングされる各通信リンク(link)で、それぞれターゲット無線フレームをブロードキャストする場合、STA MLD(又はnon-AP MLD)は、各アクセスポイントとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ受信する。
【0087】
ケース4において、少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を受信し、ここで、前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。
【0088】
ここで、前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。
【0089】
前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる。
【0090】
AP MLDは、STA MLDとの間の少なくとも一つの通信リンクで、他の通信リンクでの無線フレーム情報をブロードキャストすることができる場合、STA MLDは、少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を受信し、無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。例えば、前記識別子情報にLink ID Set Bitmapが含まれる場合、rTWT要素が現れる数が、Link ID Set Bitmapで「1」に設定されている数と同じである。
【0091】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(MLProbe Response)フレーム、関連要求(Association Response)フレーム及び再関連要求(Reassociation Response)フレームのうちの少なくとも一つを含む。なお、それ以外に、ターゲット無線フレームは他の形態を含んでもよいが、本開示の実施例はここでは特に限定しない。
【0092】
本開示の実施例では、STAは、APによって送信されたターゲット無線フレームを受信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。
【0093】
本開示の実施例によって提供される方法と同様の原理に基づいて、本開示の実施例はさらにアクセスポイントデバイスを提供し、無線ローカルエリアネットワークでは、一つのBSSがAPおよびAPと通信する1つまたは複数のSTAから構成されてもよい。一つの基本サービスセットは、そのAPを介してDSに接続され、そして、別の基本サービスセットにアクセスし、強化されたサービスセット(Extended Service Set、ESS)を構成することができる。APとSTAとは通信リンク(Link)で通信を行う。
図6に示すように、このアクセスポイントデバイスは、ターゲット無線フレームを送信するための送信モジュール601であって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる送信モジュール601を含む。
【0094】
低遅延伝送シーンでは、多くのアプリケーションのリアルタイムデータトラフィックは厳しい遅延要件があり、例えば、平均遅延又は最大遅延の範囲は数ミリ秒から数十ミリ秒であり、アプリケーションでは、リアルタイムデータトラフィックのジッタが極めて小さく、信頼性が強いことが期待され、rTWTマカニズムは、APが強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用してより予測可能な遅延を提供することが許可され、これによって、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、rTWTマカニズムによって低遅延サービスを伝送することができ、例えば、平均遅延が10ミリ秒よりも小さいサービスを伝送することができる。
【0095】
APはターゲット無線フレームをSTAに送信し、選択的に、ターゲット無線フレームは例えばBeaconフレーム、Probe Responseフレーム、ML Probe Responseフレームなどである。
【0096】
APは、STA(ターゲットSTA)にターゲット無線フレームを送信すると同時に、他のSTAが、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉すること、および、legacy STA及びrTWTセッション(session)に参加していない他のSTAがチャネルにアクセスすることを防止するために、ターゲット無線フレームにQuiet Elementを運び、Quiet ElementのQuiet Period(時間情報/時間長情報)とrTWTの時間長情報又はサービス周期(SP時間)にオーバーラップ時間を生じさせ、オーバーラップ時間では、low latencyサービスがない時にステーションがアクセスして、低遅延伝送サービスに干渉を与えることが許可されず、これによって、Quiet ElementによるrTWTの保護が実現される。例えば、BeaconフレームにQuiet Element及びrTWTが含まれる場合、Quiet ElementとrTWTの時間長情報又はサービス周期のオーバーラップ時間内に、ステーション(low latencyサービスがない時)のアクセスが制限され、具体的に、ターゲット無線フレームがビーコンであることを例として、Quiet Element情報のフォーマットは表1に示されている。
【0097】
【0098】
ここで、Quiet Countフィールドは、ビーコン予定伝送時間TBTT(Target Beacon Transmission Time、TBTT)の数を表し、即ち次のクワイエット周期が始まるまでのビーコン間隔を表す。
【0099】
Quiet Periodフィールドはクワイエット周期を表し、各クワイエット周期の時間長はいくつかのビーコン間隔数である。例えば、Quiet Periodフィールドが0に設定される場合、周期的なクワイエット間隔が定義されていないことを表し、Quiet Periodフィールドが1に設定される場合、周期的なクワイエット間隔があることを表す。
【0100】
Quiet Durationフィールドは、クワイエット周期の持続時間を表す。
【0101】
Quiet Offsetフィールドは、Quiet Countフィールドから指定されるTBTTが始まるクワイエット周期のオフセット量を表し、TUで示され、Quiet Offsetフィールドの値は一つのビーコン間隔よりも小さい。Quiet Offsetは一つの時間オフセットであり、通常の場合に、Quiet時間はBeaconの直後に始まり、停止時間はQuiet Durationであるが、この時間も後ろに遅延させることができ、この場合、遅延される時間はQuiet Offsetである。
【0102】
前記ターゲット無線フレームには、Quiet Element及び前記Quiet Elementのそれぞれに対応する制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素が含まれ、即ち、少なくとも一つ又は複数のrTWT要素には、対応するQuiet Elementが存在し、BeaconとProbe Responseに一つ又は複数のQuiet要素が含まれることで、オーバーラップするクワイエット間隔をスケジュールすることができ、AP[例えば強化された極めて高いスループット(Enhancements for extremely high throughput、EHT)AP]は前記Beaconと前記Probe Responseを送信し、Quiet ElementによるrTWTの保護を実現し、legacy STA及びrTWTsessionに参加していない他のSTAがチャネルにアクセスして、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉することを防止する。
【0103】
なお、本本開示の実施例では、APと(ターゲット)STAは、単一リンクのデバイスをサポートすることができ、マルチリンクのデバイスをサポートすることもでき、マルチリンクシーンでは、APとSTAはそれぞれAP MLDとnon-AP MLDとして示される。説明を容易にするために、以下、マルチリンクシーンでは、一つのAPと一つのSTAがマルチリンクで通信する例を主に説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0104】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームにおいて、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素であり、及び/又は、前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む。
【0105】
一つの選択可能な実施例では、前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、
ここで、前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する。
【0106】
一つの選択可能な実施例では、前記アクセスポイントデバイスは単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む。
【0107】
一つの選択可能な実施例では、前記アクセスポイントデバイスにはマルチリンクデバイスが含まれる場合、前記送信モジュール601は、各ステーションとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ送信する第1の送信サブモジュール、及び/又は、少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を送信する第2の送信サブモジュールを含み、ここで、前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。
【0108】
一つの選択可能な実施例では、前記アクセスポイントデバイスは、ターゲット無線フレームを決定するための決定モジュールを含む。
【0109】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(ML Probe Response)フレーム、関連要求(Association Response)フレーム及び再関連要求(Reassociation Response)フレームのうちの少なくとも一つを含む。
【0110】
本開示の実施例では、送信モジュール601はターゲット無線フレームをSTAに送信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。
【0111】
本開示の実施例は信号処理装置をさらに提供し、前記装置はアクセスポイントデバイスに適用され、前記信号処理装置は、ターゲット無線フレームを送信するための無線フレーム送信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム送信モジュールを含む。
【0112】
前記装置はさらに、前述した実施例におけるアクセスポイントデバイスの他のモジュールをさらに含み、ここでは説明を省略する。
【0113】
図7を参照し、本開示の実施例はさらにステーションデバイスSTA(又はターゲットSTA)を提供し、STAは、ユーザに音声及び/又はデータ接続性を提供するデバイス、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイスなどを指してもよい。無線ローカルエリアネットワークでは、一つのBSSはAP及びAPと通信する一つ又は複数のステーションSTAによって構成することができる。APとSTAとの間に通信リンク(Link)によって通信する。
【0114】
前記ステーションデバイスは、ターゲット無線フレームを受信するための受信モジュール701であって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる受信モジュール701を含む。
【0115】
低遅延伝送シーンでは、多くのアプリケーションのリアルタイムデータトラフィックは厳しい遅延要件があり、例えば、平均遅延又は最大遅延の範囲は数ミリ秒から数十ミリ秒であり、アプリケーションでは、リアルタイムデータトラフィックのジッタが極めて小さく、信頼性が強いことが期待され、rTWTマカニズムは、APが強化された媒体アクセス保護マカニズムとリソース予約マカニズムとを使用してより予測可能な遅延を提供することが許可され、これによって、APが最悪の場合の遅延及び/又はジッターを減らし、より信頼性の高いサービスを提供する。従って、rTWTマカニズムによって低遅延サービスを伝送することができ、例えば、平均遅延が10ミリ秒よりも小さいサービスを伝送することができる。
【0116】
STAは、APによって送信されたターゲット無線フレームを受信し、選択的に、ターゲット無線フレームは、例えばBeaconフレーム、Probe Responseフレーム、ML Probe Responseフレームなどである。
【0117】
APは、STA(ターゲットSTA)にターゲット無線フレームを送信すると同時に、他のSTAが、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉すること、および、legacy STA及びrTWTセッション(session)に参加していない他のSTAがチャネルにアクセスすることを防止するために、ターゲット無線フレームにQuiet Elementを運び、Quiet ElementのQuiet Period(時間情報/時間長情報)とrTWTの時間長情報又はサービス周期(SP時間)にオーバーラップ時間を生じさせ、オーバーラップ時間では、low latencyサービスがない時にステーションがアクセスして、低遅延伝送サービスに干渉を与えることが許可されず、これによって、Quiet ElementによるrTWTの保護が実現され、例えば、BeaconフレームにはQuiet Element及びrTWTが含まれる場合、Quiet ElementとrTWTの時間長情報又はサービス周期のオーバーラップ時間内に、ステーション(low latencyサービスがない時)のアクセスが制限され、具体的に、ターゲット無線フレームがビーコンであることを例として、Quiet Element情報のフォーマットは表2に示されている。
【0118】
【0119】
ここで、Quiet Countフィールドは、ビーコン予定伝送時間TBTT(Target Beacon Transmission Time、TBTT)の数を表し、即ち次のクワイエット周期が始まるまでのビーコン間隔を表す。
【0120】
Quiet Periodフィールドはクワイエット周期を表し、各クワイエット周期の時間長はいくつかのビーコン間隔数である。例えば、Quiet Periodフィールドが0に設定される場合、周期的なクワイエット間隔が定義されていないことを表し、Quiet Periodフィールドが1に設定される場合、周期的なクワイエット間隔があることを表す。
【0121】
Quiet Durationフィールドはクワイエット周期の持続時間を表す。
【0122】
Quiet Offsetフィールドは、Quiet Countフィールドから指定されるTBTTが始まるクワイエット周期のオフセット量を表し、TUで示され、Quiet Offsetフィールドの値は一つのビーコン間隔よりも小さい。Quiet Offsetは一つの時間オフセットであり、通常の場合に、Quiet時間はBeaconの直後に始まり、停止時間はQuiet Durationであるが、この時間も後ろに遅延させることができ、この場合、遅延される時間はQuiet Offsetである。
【0123】
前記ターゲット無線フレームには、Quiet Element及び前記Quiet Elementのそれぞれに対応する制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素が含まれ、即ち、少なくとも一つ又は複数のrTWT要素には、対応するQuiet Elementが存在し、BeaconとProbe Responseに一つ又は複数のQuiet要素が含まれることで、オーバーラップするクワイエット間隔をスケジュールすることができ、AP[例えば強化された極めて高いスループット(Enhancements for extremely high throughput、EHT)AP]は前記Beaconと前記Probe Responseを送信し、Quiet ElementによるrTWTの保護を実現し、legacy STA及びrTWTsessionに参加していない他のSTAがチャネルにアクセスして、ターゲットSTAによって伝送される低遅延伝送サービスを干渉することを防止する。
【0124】
なお、本開示の実施例では、APと(ターゲット)STAは、単一リンクのデバイスをサポートすることができ、マルチリンクのデバイスをサポートすることもでき、マルチリンクシーンでは、APとSTAはそれぞれAP MLDとnon-AP MLDとして示される。説明を容易にするために、以下、マルチリンクシーンでは、一つのAPと一つのSTAがマルチリンクで通信する例を主に説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0125】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームにおいて、前記クワイエット要素における第1のクワイエット要素の第1のランキング順序は、前記rTWT要素における第1のrTWT要素の第2のランキング順序と同じであり、前記第1のrTWT要素は、前記第1のクワイエット要素に対応する前記rTWT要素であり、
及び/又は、
前記クワイエット要素は時間オフセット値を含み、第2のrTWT要素には時間オフセットサブドメインが運ばれ、前記時間オフセットサブドメインは、前記rTWT要素に対応するターゲットクワイエット要素の時間オフセット値を含む。
【0126】
一つの選択可能な実施例では、前記rTWT要素は、第1の指示情報及び第2の指示情報のうちの少なくとも一つを含み、ここで、前記第1の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスが低遅延サービスを含むことを指示し、前記第2の指示情報は、前記ターゲット無線フレームに対応するサービスがアップリンクサービス又はダウンリンクサービスを含むことを指示する。
【0127】
一つの選択可能な実施例では、前記ステーションデバイスは単一リンクデバイス又はマルチリンクデバイスを含む。
【0128】
一つの選択可能な実施例では、前記ステーションデバイスにマルチリンクデバイスが含まれる場合、前記受信モジュール701は、各アクセスポイントとの間の通信リンクで、前記通信リンクに対応するターゲット無線フレームをそれぞれ受信する第1の受信サブモジュール、及び/又は、少なくとも一つの前記通信リンクで、各前記通信リンクの無線フレーム情報を受信する第2の受信サブモジュール、を含み、ここで、前記無線フレーム情報は、前記ターゲット無線フレーム及び各前記ターゲット無線フレームに対応するターゲット通信リンクの識別子情報を含み、前記識別子情報は、リンク識別子(Link ID)及びリンク識別子セットビットマップ(Link ID Set Bitmap)のうちの少なくとも一つを含む。
【0129】
一つの選択可能な実施例では、前記ターゲット無線フレームは、ビーコン(Beacon)フレーム、プローブ応答(Probe Response)フレーム、マルチリンクプローブ応答(ML Probe Response)フレーム、関連要求(Association Response)フレーム及び再関連要求(Reassociation Response)フレームのうちの少なくとも一つを含む。
【0130】
本開示の実施例では、受信モジュール701は、APによって送信されたターゲット無線フレームを受信し、且つ、前記ターゲット無線フレームには、rTWT要素及び前記rTWT要素のそれぞれに対応するQuiet Elementが含まれ、Quiet ElementによってrTWT要素を保護することで、APが最大遅延及び/又はジッターを減らし、低遅延伝送サービスのために、より信頼性の高いサービスを提供する。本開示の実施例は、rTWT情報要素の設定方法及び伝送方法を提供する。
【0131】
本開示の実施例はさらに信号処理装置を提供し、前記装置はステーションデバイスに適用され、前記信号処理装置は、ターゲット無線フレームを受信するための無線フレーム受信モジュールであって、前記ターゲット無線フレームには、制限されたターゲットウェイクタイム(rTWT)要素と、前記rTWT要素に対応するクワイエット要素(Quiet Element)とが含まれる無線フレーム受信モジュールを含む。
【0132】
前記装置は、前述した実施例におけるステーションデバイスの他のモジュールをさらに含み、ここでは説明を省略する。
【0133】
本開示の実施例はさらに電子機器を提供し、
図8に示すように、
図8に示す電子機器8000はプロセッサ8001とメモリ8003とを含むサーバであってもよい。ここで、プロセッサ8001がメモリ8003と接続され、例えばバス8002を介して接続される。選択的に、電子機器8000は、送受信機8004をさらに含むことができる。なお、実際の応用では、送受信機8004は1つに限定されておらず、この電子機器8000の構造は本開示の実施例を限定するものではない。
【0134】
プロセッサ8001はCPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)、汎用プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor、データ信号プロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)又は他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジックデバイス、ハードウェア部品又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。これは、本開示に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実現または実行することができる。プロセッサ8001は、1つまたは複数のマイクロプロセッサの組合せ、DSPとマイクロプロセッサの組合せなどを含む計算機能を実現する組合せであってもよい。
【0135】
バス8002は、上記のコンポーネントの間で情報を通信するためのパスを含むことができる。バス8002は、PCI(Peripheral Component Interconnect、周辺部品相互接続規格)バスやEISA(Extended Industry Standard Architecture、拡張工業規格構造)バスなどであってもよい。バス8002は、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けることができる。表示を容易にするために、
図8では1本の太い線のみで表示されているが、1本のバスまたは1種類のバスのみがあることを表示するものではない。
【0136】
メモリ8003は、ROM(Read Only Memory、読み取り専用メモリ)または静的情報と命令を記憶可能な他のタイプの静的記憶デバイス、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、または情報と命令を記憶可能な他のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory、読み取り専用光ディスク)、または他の光ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶媒体(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル汎用光ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶デバイス、または、命令またはデータ構造の形態を有する所望のプログラムコードを運ぶまたは記憶し、コンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体であってもよいが、これに限定されない。
【0137】
メモリ8003は、本開示のスキームを実行するアプリケーションコードを記憶し、プロセッサ8001によって実行を制御する。プロセッサ8001は、メモリ8003に記憶されたアプリケーションコードを実行して、前述の方法の実施形態に示された内容を実現する。
【0138】
電子機器は、携帯電話、ノートパソコン、デジタル放送受信機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PAD(タブレット)、PMP(携帯型マルチメディアプレーヤー)、車載端末(例えばカーナビゲーション端末)などの移動端末、およびデジタルTV、デスクトップコンピュータなどの固定端末を含むが、これに限定されない。
図8に示す電子機器は単なる一例であり、本開示の実施例の機能及び使用範囲に何ら限定を与えるものではない。
【0139】
本開示によって提供されるサーバは、独立した物理サーバであってもよく、複数の物理サーバからなるサーバクラスタまたは分散システムであってもよく、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、フィールド名サービス、セキュリティサービス、CDN、およびビッグデータおよび人工知能プラットフォームなどの基礎的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバであってもよい。端末は、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン、スマートスピーカー、スマートウォッチなどであってもよいが、これに限定されない。端末及びサーバは、有線又は無線の通信により直接又は間接的に接続することができ、本開示はここでは限定しない。
【0140】
本開示の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、このコンピュータプログラムがコンピュータで実行される場合、コンピュータが前述の方法実施例における対応する内容を実行することができる。
【0141】
図面のフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順に表示されているが、必ずしも矢印の指示に従って順に実行されるわけではないことを理解すべきである。本明細書に明示的に記載されていない限り、これらのステップの実行には厳密な順序限定がなく、他の順序で実行することができる。また、図面のフローチャートにおけるステップの少なくとも一部は、複数のサブステップまたは複数の段階を含むことができ、必ずしも同じタイミングで実行されるのではなく、異なるタイミングで実行されることができ、その実行順序も必ずしも順に実行するのではなく、他のステップまたは他のステップのサブステップまたは段階の少なくとも一部と交代または交互に実行されることができる。
【0142】
なお、本開示において上述したコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体または上述した両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置またはデバイス、または以上の任意の組み合わせであることができるが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例としては、1つ以上の導線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM、またはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。本開示では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスに使用されるか、またはそれらと組み合わせて使用するプログラムを含むかまたは記憶する任意の有形媒体であってもよい。一方、本開示では、コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドで伝播するか、または搬送波の一部として伝播するデータ信号を含むことができ、このデータ信号はコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを運ぶ。このように伝播するデータ信号は、様々な形態をとることができ、電磁信号、光信号、または上述した任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用されるか、またはそれらと組み合わせて使用されるプログラムを送信、伝播、または伝送することができる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体で伝送することができ、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、または上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0143】
上記のコンピュータ読み取り可能な媒体は、上記の電子機器に含まれることができ、電子機器に組み込まれずに単独で存在してもよい。
【0144】
上記コンピュータ読み取り可能な媒体は、1つまたは複数のプログラムを運び、上記1つまたは複数のプログラムが電子機器によって実行される場合に、この電子機器が上記実施例に示す方法を実行する。
【0145】
本開示の一つの態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムが提供される。コンピュータデバイスのプロセッサはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からこのコンピュータ命令を読み取り、プロセッサはこのコンピュータ命令を実行し、このコンピュータデバイスが上記の各選択可能な実施形態で提供された信号処理方法を実行するようにする。
【0146】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語またはその組み合わせで作成することができる。上記のプログラミング言語には、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向のプログラミング言語が含まれており、「C」言語や類似のプログラミング言語などの通常のプロシージャプログラミング言語も含まれている。プログラムコードは、完全にユーザコンピュータ上で実行されることができ、部分的にユーザコンピュータ上で実行されることができ、独立したパッケージとして実行されることができ、部分的にユーザコンピュータ上で実行され部分的にリモートコンピュータ上で実行されることができ、または完全にリモートコンピュータまたはサーバ上で実行されることができる。リモートコンピュータに関連する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザコンピュータに接続することができ、あるいは、外部コンピュータに接続することができる(例えば、インターネットサービスプロバイダを用いてインターネットを介して接続する)。
【0147】
図面のフローチャートおよびブロック図は、本開示の様々な実施例に従ったシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能、および動作を示す。この点で、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、所定の論理機能を実現するための実行可能な命令を1つ以上含むモジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。代替としての実現では、ブロックに表示された機能が図面に表示された順序とは異なる順序で発生することもあることに留意すべきである。例えば、連続的に表される2つのブロックは、実際には基本的に並列に実行されてもよく、関連する機能に応じて逆の順序で実行されることもある。また、ブロック図および/またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現することができ、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせで実現することができることに注意してください。
【0148】
本開示の実施例に記載されているモジュールは、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアによって実現されてもよい。ただし、モジュールの名前は、場合によってはモジュール自体の定義を限定するものではなく、例えば、Aモジュールは「B動作を実行するためのAモジュール」と記述することもできる。
【0149】
以上の説明は、本開示の好ましい実施形態および運用される技術的原理の説明にすぎない。当業者であれば、本開示に係る開示範囲が上述した技術的特徴の特定の組み合わせからなる技術的手段に限定されるものではなく、上述した開示の思想を逸脱することなく、上述した技術的特徴またはその均等な特徴を任意に組み合わせてなる他の技術的手段をも包含すべきであることを理解できる。例えば、上記の特徴は、本開示において開示されている同様の機能を有する技術的特徴と置き換えて技術的手段を形成するものであるが、これに限定されるものではない。