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特許7625153情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-23
(45)【発行日】2025-01-31
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
A63B71/06 M
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024548672
(86)(22)【出願日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 JP2024013000
【審査請求日】2024-08-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516169514
【氏名又は名称】株式会社quantum
(73)【特許権者】
【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
(74)【代理人】
【識別番号】100119301
【弁理士】
【氏名又は名称】蟹田 昌之
(72)【発明者】
【氏名】西野 順二
(72)【発明者】
【氏名】及部 智仁
(72)【発明者】
【氏名】泉 宏隆
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-188010(JP,A)
【文献】特表2023-502795(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0073518(US,A1)
【文献】西濃拓郎 ほか,単眼サッカー映像におけるボールの3次元位置情報を用いた状況認識,MIRU2009,2009年07月,1269 - 1276 頁,特に,3.3 状態遷移モデル
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/06
A63B 69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であり、
サッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間とドリブルされた区間と空中を飛ぶように移動した区間とを前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記地面を転がるように移動した区間及び前記ドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて記憶し、
前記空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに高さ方向の位置を算出して、前記空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、前記更新した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記算出した高さ方向の位置を記憶する、情報処理装置。
【請求項2】
サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラと、
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置と、を備えた情報処理システムであり、
前記演算装置は、
前記1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムであって、
前記演算装置は、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を用いて、時刻tn+1におけるサッカーボールの2次元座標(xn+1、yn+1)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標(x、y)を結ぶ直線の傾きan→n+1を算出し、
前記算出した傾きan→n+1を区間(n→n+1)に対応付けて記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が一定である区間をサッカーボールが地面を転がるように移動した区間として特定し、
前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が非連続に変化する区間をサッカーボールがドリブルされた区間として特定し、
前記サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が変化する区間をサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間として特定する、情報処理システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の情報処理システムであって、
前記カメラの台数が2台以上であり、
2台以上の前記カメラの視差は0度以上19度以下である、情報処理システム。
【請求項5】
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置であって、
前記演算装置は、
サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記演算装置は、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を用いて、時刻tn+1におけるサッカーボールの2次元座標(xn+1、yn+1)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標(x、y)を結ぶ直線の傾きan→n+1を算出し、
前記算出した傾きan→n+1を区間(n→n+1)に対応付けて記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が一定である区間をサッカーボールが地面を転がるように移動した区間として特定し、
前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が非連続に変化する区間をサッカーボールがドリブルされた区間として特定し、
前記サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が変化する区間をサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間として特定する、情報処理装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の情報処理装置であって、
前記カメラの台数が2台以上であり、
2台以上の前記カメラの視差は0度以上19度以下である、情報処理装置。
【請求項8】
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記演算装置が、サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記演算装置が、前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
前記演算装置が、所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記演算装置が、前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記演算装置が、前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法であって、
前記演算装置が、前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を用いて、時刻tn+1におけるサッカーボールの2次元座標(xn+1、yn+1)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標(x、y)を結ぶ直線の傾きan→n+1を算出し、
前記演算装置が、前記算出した傾きan→n+1を区間(n→n+1)に対応付けて記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が一定である区間をサッカーボールが地面を転がるように移動した区間として特定し、
前記演算装置が、前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が非連続に変化する区間をサッカーボールがドリブルされた区間として特定し、
前記演算装置が、前記サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように前記記憶装置に記憶した傾きan→n+1が変化する区間をサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間として特定する、情報処理方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の情報処理方法であって、
前記カメラの台数が2台以上であり、
2台以上の前記カメラの視差は0度以上19度以下である、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サッカーボールの位置計測に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の撮像装置を用いて、サッカーボールなどのオブジェクトの位置を特定する発明が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-160233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のサッカーボールの位置計測では、カメラ間の視差が大きくなるように、多数のカメラを互いに相当に離れた距離に設置することが多かった。このため、カメラの購入や設置に要する費用の負担が大きいという問題があった。
【0005】
本発明の一実施形態は、カメラの設置台数を削減できる情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法の提供を目的とする。また、本発明の一実施形態は、複数台のカメラを用いる場合には、従来よりも小さい視差で複数台のカメラを従来よりも近接して配置することが可能な情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、次の一実施形態を含む。
【0007】
情報処理装置であり、
サッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間とドリブルされた区間と空中を飛ぶように移動した区間とを前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記地面を転がるように移動した区間及び前記ドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて記憶し、
前記空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに高さ方向の位置を算出して、前記空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、前記更新した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記算出した高さ方向の位置を記憶する、情報処理装置。
【0008】
サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラと、
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置と、を備えた情報処理システムであり、
前記演算装置は、
前記1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、前記サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理システム。
【0009】
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置であって、
前記演算装置は、
サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、前記サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理装置。
【0010】
演算装置と記憶装置を有する情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記演算装置が、サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、前記サッカーボールの2次元座標上の位置を算出し、
前記演算装置が、前記算出したサッカーボールの2次元座標上の位置を前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、前記記憶装置に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、前記サッカーボールがドリブルされた区間と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を前記2次元座標上においてそれぞれ特定し、
前記演算装置が、所定の基準高さを、前記サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及び前記サッカーボールがドリブルされた区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻における前記サッカーボールの2次元座標上の位置と、を前記記憶装置から読み出し、前記読み出したそれらの位置を用いて、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの高さ方向の位置を算出し、
前記演算装置が、前記再算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、前記記憶装置が記憶する、前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、
前記演算装置が、前記算出した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、前記更新した前記サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における前記サッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、前記記憶装置に記憶し、
前記演算装置が、出力要求に応じて、前記記憶装置が記憶する前記サッカーボールの2次元座標上の位置及び前記高さ方向の位置を、前記出力要求に応じた範囲で出力する、情報処理方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、カメラの購入や設置に要する費用を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1に係る情報処理システム1の構成を示す模式図である。
図2】カメラ10の設置方法を説明する模式図である。
図3図2中のA-A断面図である。
図4】情報処理装置20の構成を示す模式図である。
図5】記憶装置24におけるデータの記憶例(その1)を示す模式図である。
図6】記憶装置24におけるデータの記憶例(その2)を示す模式図である。
図7】情報処理装置20の動作例を説明するフローチャートである。
図8】情報処理装置20の動作例を説明するフローチャートである。
図9】サッカーボールの軌跡の一例を説明する模式図である。
図10】記憶装置24に記憶される2次元座標上の位置の一例を説明する模式図である。
図11】記憶装置24に記憶した2次元座標上の位置をxy平面上にプロットした様子を説明する模式図である。
図12】ステップS3の具体例を説明するフローチャートである。
図13】傾きが区間に対応付けて記憶装置24に記憶される様子を説明する図である。
図14】記憶装置24に記憶した傾きの変化をグラフで説明する図である。
図15】切り替え点を説明する模式図である。
図16】切り替え点(黒丸)とステップS3で特定した各区間をxy平面上に示して説明する図である。
図17】ステップS4の実行後における記憶装置24の記憶例を示す図である。
図18】ステップS5における2次元座標上の位置の再算出及び高さ方向の位置の算出を説明する模式図である。
図19】ステップS6、S7の実行後における、記憶装置24の記憶例を示す図である。
図20】ステップS7で記憶した高さ方向の位置を時刻tから時刻t26の範囲においてプロットした様子を示す図である。
図21】実施形態2に係る情報処理システム2を説明する模式図である。
図22】カメラ12、14間の視差を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1に係る情報処理システム]
図1は、実施形態1に係る情報処理システム1の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のカメラ10と、情報処理装置20と、を備えた情報処理システムである。以下、詳細に説明する。
【0014】
(カメラ10)
図2は実施形態1に係るカメラ10の設置方法を説明する模式図である。図2はサッカーのフィールドを真上から見た図であり、図3図2中のA-A断面図である。
【0015】
カメラ10は、例えば、タッチラインの外側、及び/又はゴールラインの外側に設置される。図2には、タッチラインの外側にカメラ10を設置する例を示している。サッカーでは、フィールドのタッチラインに平行な方向を縦方向といい、ゴールラインに平行な方向を横方向ということがあるが、図2では、タッチラインが図面の横方向に平行となるように描かれており、ゴールラインが図面の縦方向に平行となるように描かれている。
【0016】
図3に示すように、カメラ10は、サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置される。フィールドは、サッカーの試合が行われるグラウンドを意味し、ピッチと呼ばれることもある。
【0017】
カメラ10の台数は1台以上である。本実施形態では1台のカメラ10を用いる。後述のとおり、複数台のカメラを用いることも可能である。
【0018】
カメラ10は、単眼カメラでもよいし、複眼カメラでもよい。単眼カメラを用いる場合には、複眼カメラを用いる場合よりもサッカーボールの位置計測に要する費用を削減することが可能である。本実施形態では単眼カメラを用いるものとする。
【0019】
(情報処理装置20)
図4は、情報処理装置20の構成を示す模式図である。図4に示すように、情報処理装置20は演算装置22と記憶装置24を備えている。情報処理装置20は、演算装置22がプログラムを実行することにより動作する。
【0020】
演算装置22の一例にはCPUやGPUが含まれる。情報処理装置20が備える演算装置には、情報処理装置20が内蔵する演算装置22(図4参照)のほか、クラウド上の演算装置、つまり、情報処理装置20にネットワークを介して接続され、情報処理装置20からの要求に応じて演算を実行するコンピュータが含まれる。このようなクラウド上の演算装置で本実施形態に係る処理が実行される場合も、情報処理装置20が演算装置を備える場合に含まれるものとする。
【0021】
記憶装置24の一例にはRAMやハードディスクなどが含まれる。情報処理装置20が備える記憶装置には、情報処理装置20が内蔵する記憶装置24(図4参照)のほか、クラウド上の記憶装置、つまり、情報処理装置20にネットワークを介して接続され、情報処理装置20からの要求に応じてデータを記憶する記憶装置が含まれる。このようなクラウド上の記憶装置にデータが記憶される場合も、情報処理装置20が記憶装置を備える場合に含まれるものとする。
【0022】
図5は、記憶装置24におけるデータの記憶例(その1)を示す模式図である。図5に示すように、記憶装置24は、時刻tと、サッカーボールの2次元座標上の位置x、位置yと、サッカーボールの高さ方向における位置zと、が対応付けて記憶される。
【0023】
(時刻t)
時刻tの列には、時刻t、t、tなどのtが記憶される。nは1以上の整数である。時刻tは、例えば、2024年4月1日14時30分20秒などの数値である。時刻tn+1-時刻t=Δtの関係がある。Δtは「所定の時間間隔」を示す。例えば、「所定の時間間隔」=10秒であり、例えばt=2024年4月3日15時0分0秒である場合、t=2024年4月3日15時0分10秒となる。「所定の時間間隔」は例えばサンプリング周期に等しい。サンプリング周期とは、カメラ10で撮影した画像から所定の時間間隔でサッカーボールの位置を検出する場合の、当該所定の時間間隔をいう。
【0024】
(位置x、位置y、位置z)
サッカーボールの位置x、位置yは、サッカーボールの2次元座標上の位置の一例であり、サッカーボールの2次元座標(x、y)と表記することも可能である。また、位置xと位置yと高さzは、サッカーボールの3次元座標上の位置の一例であり、サッカーボールの3次元座標(x、y、z)と表記することも可能である。位置x、位置y、位置zは、例えば、10、5、20などの数値であり、これらの数値の単位の一例には、例えばメートル(m)、センチメートル(cm)、ピクセルが含まれる。なお、位置xはx軸方向における位置であり、位置yはy軸方向における位置であり、位置zはx軸とy軸により規定されるxy平面に垂直な方向であるz軸方向における位置である。x軸の方向はタッチラインやゴールラインに平行であってもよいし、平行でなくてもよい。また、y軸の方向はタッチラインやゴールラインに平行であってもよいし、平行でなくてもよい。
【0025】
図6は、記憶装置24におけるデータの記憶例(その2)を示す模式図である。図6に示すように、記憶装置24は、区間と傾きaとを対応付けて記憶している。
【0026】
(区間)
区間の列には、「1→2」、「2→3」などの、「n→n+1」が記憶される。nは1以上の整数である。例えば「n→n+1」」は、時刻tから時刻tn+1までの間の時間的な区間を意味している。例えば、n=1であり、時刻t=2024年4月3日15時0分0秒であり、t=2024年4月3日15時0分10秒である場合、「時刻t→時刻t」は、2024年4月3日15時0分0秒から2024年4月3日15時0分10秒までの時間的な区間を意味する。
【0027】
(傾きa)
傾きaの列には、a1→2、a2→3、a3→4などの、an→n+1が記憶される。nは1以上の整数である。傾きan→n+1は、例えば、時刻tn+1におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(xn+1、yn+1)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を結ぶ直線の傾きを意味する。例えば、時刻t=2024年4月3日15時0分0秒であり、t=2024年4月3日15時0分10秒である場合、「a1→2」は、2024年4月3日15時0分10秒におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)と、2024年4月3日15時0分0秒におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)とを結ぶ直線の傾きである。このようなan→n+1の算出方法は限定されず、演算装置22は、例えば、公知の方法を実行することによりan→n+1を算出することができる。
【0028】
(情報処理装置20の動作例)
図7図8は、いずれも、情報処理装置20の動作例を説明するフローチャートである。図9は、サッカーボールの軌跡の一例を説明する模式図である。図9中の白丸は、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を示す。
【0029】
(サッカーボールの軌跡)
図9は、サッカーボールが次のとおり移動することを示している。
(1)時刻tから時刻tにかけてサッカーボールが地面を転がるように移動する。例えばサッカーボールがグラウンダーパスされる。
(2)時刻tから時刻tにかけてサッカーボールが地面を転がるように移動する。例えばサッカーボールがグラウンダーパスされる。
(3)時刻tから時刻t16にかけてサッカーボールが空中を飛ぶように移動する。例えばサッカーボールが空中を飛ぶようにパスされる。
(4)時刻16から時刻22にかけてサッカーボールがドリブルされる。
(5)時刻22から時刻26にかけてサッカーボールが地面を転がるように移動する。例えばサッカーボールが地面を転がるようにゴールポストに向けてシュートされる。
地面を転がるような移動の一例には、グラウンダーパスのほか、地面を転がるようなシュートが含くまれる。空中を飛ぶような移動の一例には、空中を飛ぶようなパスのほか、空中を飛ぶようなシュートが含まれる。
【0030】
以下では、図7図8に示すフローチャートを参照しつつ、情報処理装置20が実行する情報処理方法について説明する。換言すれば、サッカーボールが図9に示す軌跡で移動する場合において、情報処理装置20がどのように動作してサッカーボールの3次元座標上の位置(換言すればサッカーボールの2次元座標上の位置と高さ方向の位置)を算出するのかについて説明する。なお、本実施形態では、理解を容易にするために、位置xと位置xn+1の差の絶対値が「1」になるものとする。ただし、当該絶対値の大きさは「1」に限定されるものではなく、0を含む1以外の値になる場合もあり、それらの場合も本実施形態に含まれる。例えば、位置xと位置xn+1の差の絶対値は、0であってもよいし、1.3であってもよいし、2でもあってもよいし、10であってもよい。
【0031】
(ステップS1)
図7に示すように、まず、演算装置22は、カメラ10で撮影した映像を画像解析することにより、「所定の時間間隔」ごとに、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を算出する。画像解析の方法には、公知の方法を用いることができる。「所定の時間間隔」は上記したとおり例えばサンプリング周期である。換言すれば、演算装置22は、例えば所定のサンプリング周期で、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を求める。本ステップにより、演算装置22は、例えば、時刻tにおける2次元座標上の位置(x、y)を算出する。nは1以上の整数である。本実施形態では、時刻t1から時刻t26における26個の2次元座標上の位置(x、y)を算出する。
【0032】
本ステップによるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)の算出には、演算装置自らが画像解析を実行してサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を求める場合のほか、他のコンピュータが画像解析して求めた2次元座標上の位置(x、y)を、演算装置が他のコンピュータや記憶媒体などから取得したり入力を受けたりなどする場合が含まれる。後者の場合においても、演算装置が、カメラで撮影した映像を画像解析することにより、所定の時間間隔ごとに、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を算出する場合に含まれるものとする。なお、本実施形態では、演算装置22自らが画像解析を実行して、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を求めるものとする。
【0033】
(ステップS2)
図10は、記憶装置24に記憶される2次元座標上の位置の一例を説明する模式図である。図11は、記憶装置24に記憶した2次元座標上の位置をxy平面上にプロットした様子を説明する模式図である。演算装置22は、ステップS1で算出したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を記憶装置24に記憶する。本実施形態では、演算装置22は、図10に示すように、時刻tに対応付けて、ステップS1で算出した2次元座標上の位置(x、y)を記憶装置24に記憶する。nは1以上の整数である。
【0034】
本ステップの実行直後の時点では、まだサッカーボールの高さ方向の位置zは算出されていない。このため、図10中のzの列には、まだ何も入力されていない(つまり空欄である)。なお、zの列には、空欄ではなく、基準高さなどの所定の初期値が記憶されていてもよい。基準高さとは、サッカーボールが地面に接触している状態にあるとみなす高さである。基準高さは0であってもよいし、0以外の値であってもよい。
【0035】
(ステップS3)
演算装置22は、ステップS2で記憶装置24に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を用いて、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と、サッカーボールがドリブルされた区間と、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と、を2次元座標上においてそれぞれ特定する。地面を転がるように移動する区間の一例には、グラウンダーパスによりサッカーボールが地面を転がっている区間のほか、地面を転がるようにシュートされたためにサッカーボールが地面を転がっている区間が含まれる。空中を飛ぶように移動した区間の一例には、空中を飛ぶようにパスされたためサッカーボールが空中を飛ぶように移動する区間のほか、空中を飛ぶようにシュートされたためサッカーボールが空中を飛ぶように移動する区間が含まれる。
【0036】
図12は、ステップS3の具体例を説明するフローチャートである。以下、図12を参照しつつ、ステップS3の具体例を説明する。
【0037】
(ステップS31)
図12に示すように、まず、演算装置22は、記憶装置24に記憶したサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を用いて、時刻tn+1におけるサッカーボールの2次元座標の位置(xn+1、yn+1)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標の位置(x、y)とを結ぶ直線の傾きan→n+1を算出する。
【0038】
(ステップS32)
図13は、傾きが区間に対応付けて記憶装置24に記憶される様子を説明する図である。演算装置22は、図13に示すように、ステップS31で算出した傾きan→n+1を区間(n→n+1)に対応付けて記憶装置24に記憶する。nは1以上の整数である。一例として、n=3の場合について説明すると、演算装置22は、時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標(x、y)と時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標(x、y)を結ぶ直線の傾きa3→4として数値「5」を算出しており、この数値「5」を区間「3→4」に対応付けて記憶している。
【0039】
図14は、記憶装置24に記憶した傾きの変化をグラフで説明する図である。図14中、横軸は区間を示し、縦軸は傾きを示す。図14に示すように、図13に示す例では、区間1→2から区間4→5までの区間(つまりxからxまでの間)、区間5→6から区間8→9までの区間(つまりxからxまでの間)、及び区間22→23から区間25→26までの区間(つまりx22からx26までの間)は、いずれも傾きan→n+1が一定である区間である。また、区間16→17から区間21→22までの区間(つまりx16からx22までの間)は、傾きan→n+1が非連続に変化する区間である。また、区間9→10から区間15→16までの区間(つまりxからx16までの間)は、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように傾きan→n+1が変化する区間である。
【0040】
傾きが一定であるという場合には、傾きが数学的に厳密に一定である場合だけではなく、傾きが実質的に一定である場合も含まれる。
【0041】
サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように傾きが変化する場合には、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が2次元座標上(つまりxy平面上)において数学的に厳密に放物線を描くように傾きが変化する場合のほか、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が2次元座標上(つまりxy平面上)において実質的に放物線を描くように傾きが変化する場合も含まれる。演算装置22は、例えば、サッカーボールの軌跡が2次元座標上(つまりxy平面上)において放物線を描いている場合、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように傾きが変化している区間であると判断できる。
【0042】
傾きが一定であるか、傾きが非連続に変化しているか、あるいはサッカーボールの2次元座標上の位置が放物線を描くように傾きが変化しているかを判断する方法は特に限定されない。一例を挙げると、演算装置22は、例えば、傾きが一定でなく、かつ、サッカーボールの2次元座標上の位置が放物線を描くように傾きが変化していなければ、傾きが非連続に変化していると判断することができる。つまり、演算装置22は、例えば、傾きが一定であるかどうか、及び、サッカーボールの2次元座標上の位置が放物線を描くように傾きが変化しているかどうかを判断し、傾きがいずれの場合にも当てはまらない場合に、傾きが非連続に変化していると判断することができる。換言すれば、演算装置22は、消去法的に、傾きが非連続に変化しているかどうかを判断することができる。
【0043】
(ステップS33)
図12に戻り、演算装置22は、ステップ32で記憶装置24に記憶した傾きan→n+1を用いて、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間を特定する。本実施形態では、傾きan→n+1が一定である区間を、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間と定義する。本実施形態に係る演算装置22は、区間1→2から区間4→5までの区間、区間5→6から区間8→9までの区間、及び区間22→23から区間25→26までの区間においては傾きan→n+1が一定であると判断し、これらの区間を、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間として特定する。
【0044】
(ステップS34)
ついで、演算装置22は、ステップS32で記憶装置24に記憶した傾きan→n+1を用いて、サッカーボールがドリブルされた区間を特定する。本実施形態では、傾きan→n+1が非連続に変化する区間を、サッカーボールがドリブルされた区間と定義する。本実施形態に係る演算装置22は、区間16→17から区間21→22までの区間においては傾きan→n+1が非連続に変化していると判断し、この区間を、サッカーボールがドリブルされた区間として特定する。
【0045】
(ステップS35)
ついで、演算装置22は、ステップS32で記憶装置24に記憶した傾きan→n+1を用いて、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間を特定する。本実施形態では、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように傾きan→n+1が変化する区間を、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間と定義する。本実施形態に係る演算装置22は、区間9→10から区間15→16までの区間においては、サッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように傾きan→n+1が変化していると判断し、この区間を、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間として特定する。
【0046】
図15は、切り替え点を説明する模式図である。本実施形態では、時刻tにおいてそれまで一定であった傾きが変化し、時刻tにおいてそれまで一定であった傾きが変化し、時刻t16においてそれまでサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)が放物線を描くように変化していた傾きが変化し、時刻t22においてそれまで非連続に変化していた傾きが変化している。そこで、演算装置22は、図15に示すように、時刻t、t、t16、t22を切り替え点であると特定する。切り替え点は、サッカーボールの移動のタイプが切り替わる点を意味しており、このような切り替わりは、例えば、選手がキックやヘディングなどでサッカーボールに触れることにより生じる。例えば、サッカーボールが地面を転がるように移動していたが、空中を飛ぶように移動するように切り替わる時刻や位置は、サッカーボールの移動のタイプが切り替わる点の一例である。
【0047】
図16は、切り替え点(黒丸)とステップS3で特定した各区間をxy平面上に示して説明する図である。図16においては、上述した切り替え点を黒丸で示す。また、図16においては、ステップS3で特定した地面を転がるように移動した区間を「G」で示し、ドリブルされた区間を「D」で示し、空中を飛ぶように移動した区間を「F」で示す。図16中の区間Fにおいては、サッカーボールの2次元座標上の位置が放物線を描いている。
【0048】
(ステップS4)
図7に戻り、演算装置22は、所定の基準高さを、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間及びサッカーボールがドリブルされた区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)に対応付けて記憶装置24に記憶する。本実施形態では、演算装置22は、所定の基準高さ=0として、時刻tから時刻tまでの各区間、時刻tから時刻tまでの各区間、時刻t16から時刻t22までの各区間、及び時刻t22から時刻t26までの各区間に「0」を対応付けて記憶する。ステップS4の実行後における記憶装置24の記憶例を図17に示す。
【0049】
(ステップS5)
ついで、演算装置22は、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)と、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の開始時刻tにおけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)と、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間の終了時刻t16におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x16、y16)と、を記憶装置24から読み出し、読み出したそれらの位置を用いて、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置(x、y)を再算出するとともに、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの高さ方向の位置zを算出する。
【0050】
図18は、ステップS5における2次元座標上の位置の再算出及び高さ方向の位置の算出を説明する模式図である。2次元座標上の位置を再算出する方法及び高さ方向の位置を算出する方法は限定されないが、例えば、図18に示すように、ステップS5により、演算装置22は、時刻tと時刻t16を結ぶ直線を求め、時刻tから時刻t16までのサッカーボールの軌跡(この軌跡は放物線を描いている。)からこの求めた直線に対して引いた垂線の交点(例えば時刻t12についてxp、yp)を、ステップS5における2次元座標上の位置(例えば時刻t12についてx12、y12)として再算出する。また、当該求めた直線と時刻から時刻16までのサッカーボールの軌跡(つまり放物線)との差(例えば上記した垂線の長さ)を求め、この差を用いて高さ方向の位置zとして算出する。演算装置22は、例えば、この求めた差そのもの、あるいはこの求めた差に所定の演算を施したものを、サッカーボールの高さ方向の位置zとして算出する。
【0051】
(ステップS6)
図8に戻り、演算装置22は、ステップS5で再算出したサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における2次元座標上の位置を用いて、記憶装置24が記憶する、サッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置を更新する。例えば時刻t12についての2次元座標上の位置(x12、y12)であれば、(xo、yo)から(xp、yp)へと変更される。
【0052】
(ステップS7)
ついで、演算装置22は、ステップS5で算出したサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間における高さ方向の位置を、更新したサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて、記憶装置24に記憶する。
【0053】
図19は、ステップS6、S7の実行後における、記憶装置24の記憶例を示す図である。図19に示すように、ステップS6により、演算装置22は、ステップS5で再算出した2次元座標上の位置を、例えば、(x、y)から(x16、y16)までの2次元座標上の位置として記憶装置24に記憶する。また、図19に示すように、ステップS7により、演算装置22は、ステップS5で算出した高さ方向の位置zを用いて、例えば、時刻tから時刻t16におけるzの値(つまりzからz16)を記憶装置24に記憶する。
【0054】
(ステップS8)
図8に戻り、演算装置22は、出力要求に応じて、記憶装置24が記憶するサッカーボールの2次元座標上の位置及び高さ方向の位置、つまり3次元座標上の位置を、出力要求に応じた範囲で出力する。例えば、演算装置22は、出力要求に応じた範囲が図19における時刻tから時刻t18の範囲である場合は、この範囲における3次元座標上の位置として、(x、y、z)から(x18、y18、z18)までを出力する。
【0055】
演算装置22が出力する対象(以下、「被出力装置」という。)は特に限定されない。例えば、演算装置22は、モニタや分析装置などに3次元座標上の位置を出力することができる。被出力装置においては、出力された3次元座標上の位置を用いて、サッカーボールの軌跡を画面に表示したり分析したりなどすることができる。また、出力された3次元座標上の位置を生成AIなどのAIの学習データに用いることにより、様々なサッカーボールの軌跡を生成できたりなどする。
【0056】
図20は、ステップS7で記憶した高さ方向の位置を時刻tから時刻t26の範囲においてプロットした様子を示す図である。図20に示すように、本実施形態によれば、サッカーボールが、時刻tからtまでの区間と、時刻t16から時刻t26の区間とにおいては、高さzが0であり、時刻tから時刻16までの区間においては、0より大きい高さzを有していることが分かる。つまり、時刻tから時刻16までの区間においては、サッカーボールが空中に浮いていることが分かる。
【0057】
[実施形態2に係る情報処理システム]
図21は、実施形態2に係る情報処理システム2を説明する模式図である。図22はカメラ12、14間の視差を説明する模式図である。図21図22に示すように、実施形態2に係る情報処理システム2は、複数のカメラ12、14を用いる形態であり、この点で、1台のカメラ10を用いる実施形態1に係る情報処理システム1と相違し、その他の点で同じ構成を有する。
【0058】
カメラ12、14間の視差θは少なくとも0度以上19度以下であるものとし、好ましくは0度以上5度以下であるものとし、より好ましくは0度以上1度以下であるものとし、さらに好ましくは0度以上0.7度以下であるものとする。本実施形態によれば、このような小さな視差で複数のカメラが配置されるにもかかわらず、サッカーボールの高さ方向の位置を比較的精度よく算出することができる。従来のステレオ方式では、視差が大きくなるように複数のカメラを100m単位で離して配置していたが、本実施形態によれば、高さ方向の位置計測の精度を上げるためにカメラ間の視差を大きくとる必要がない。換言すれば、カメラ間の視差が小さくてもサッカーボールに高さ方向の位置を精度よく測定することができる。このため、カメラ12とカメラ14の間の距離(例:最短距離)は、例えば1m以上3m以下である。換言すれば、本実施形態によれば、カメラ12とカメラ14が例えば1m以上3m以下しか離れていないにもかかわらず、サッカーボールの高さ方向の位置を含めた、サッカーボールの3次元座標上の位置を精度よく計測することができる。本実施形態によれば、カメラ12とカメラ14を一人の人間で十分に管理できる距離にまとめて配置することができる。したがって、これらカメラ12、14の操作や管理の負担を大幅に軽減して、サッカーボールの位置計測に伴うコストを大きく削減することができる。
【0059】
図22においては2台のカメラ12、14を示したが、カメラ間の視差が上述した範囲にある限り、カメラの台数は3台以上であってもよい。例えば、3台のカメラを用いる場合は、第1のカメラと第2のカメラの視差が0度以上19度以下であり、第2のカメラと第3のカメラの視差が0度以上19度以下であり、第1のカメラと第3のカメラの視差が0度以上19度以下である。なお、例えばさらに4台目のカメラが設置されているが、この4代目のカメラと上記3台のカメラのうちの少なくとも一台との間の視差が上記の範囲にない場合、この4台目のカメラは本実施形態に係るカメラには該当しない。ただし、この場合でも、残る3台のカメラは本実施形態に係るカメラに該当する。
【0060】
以上のとおり、実施形態1、2に係る情報処理システムでは、情報処理装置が、サッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間とドリブルされた区間と空中を飛ぶように移動した区間とを2次元座標上においてそれぞれ特定し、所定の基準高さを、地面を転がるように移動した区間及びドリブルされた区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて記憶し、空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに高さ方向の位置を算出して、空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、この更新した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて前記算出した高さ方向の位置を記憶する。
【0061】
以上説明した実施形態1、2によれば、2次元座標上におけるサッカーボールの軌跡を、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間、サッカーボールがドリブルされた区間、及びサッカーボールが空中を飛ぶように移動した区間に分け、このように分けられた各区間の特徴を踏まえてサッカーボールの3次元座標上の位置を算出する。かかる算出は、1台のカメラ、あるいは視差が0度以上19度以下の複数台のカメラでも行うことができる。したがって、実施形態1、2によれば、カメラの台数を削減することが可能である。また、複数台のカメラを用いる場合でも、カメラ間の視差が従来よりも小さくなるように、それら複数台のカメラを近接して配置することができる。例えば、複数台のカメラ間の距離を、1m以上3m以下とすることができる。よって、実施形態1、2によれば、撮像装置の購入や設置に要する費用を大幅に削減することができる。
【0062】
実施形態1、2によれば、サッカーの試合を撮影した動画から、ボールの動きをトラッキングしてデータ化することができる。このようなデータ化は、実施形態1では、1台のカメラ10を用いて行われ、実施形態2では複数台のカメラ12、14を用いて行われる。複数のカメラを用いるにしても、カメラ同士の視差を大きくする必要はなく、その視差は0度以上19度以下の範囲にあればよい。このため、複数のカメラは、例えば1m以上3m以下に離して設置するだけでよく、従来のように100m単位で離して設置する必要はなく、1箇所(あるいは実質的に1箇所とみなせることができる程度に近接した箇所)に設置することが可能である。よって、カメラの設置に大掛かりな準備や装置などは不要である。ステレオ方式に用いるカメラが例えば数百万円程度するのに対し、実施形態1、2で用いるカメラ10、12、14には、例えば数万円程度で販売されている、日常生活で普通に利用するカメラを用いることもできる。したがって、実施形態1、2によれば、サッカーボールの位置計測に要する費用を例えば従来の100分の1程度にまで削減することも可能である。
【0063】
人は基本的に平面(ピッチ)上を動き、空を飛ばない。このため、人のトラッキングは既存技術でもできる。これに対し、ボールはピッチ上を転がることもあれば、空を飛ぶこともある。特にカメラで撮影した写真は2次元であるため、「高さ」を把握するのが困難である。そこで、実施形態1、2では、サッカーのボールの動きを大きく分けて3種類に分類できることに着目した。1つ目は、転がる移動(つまり、平面に沿った移動)、2つ目は、空中を飛ぶ移動(つまり、放物線を描く移動)、3つ目はドリブル(細かくジグザグ等の動きを持つ移動)である。実施形態1、2では、これらの分類に基づいてサッカーボールの位置を算出することで、1台のカメラや視差が0度以上19度以下の複数台のカメラでもサッカーボールの高さの把握ができるようになされている。
【0064】
実施形態1、2により、例えば、サッカーボールの位置計測に関する解析をリアルタイム(あるいはほぼリアルタイム)で実行することも可能である。したがって、実施形態1、2を適用して計測したサッカーボールの位置情報を用いて、例えばハーフタイムなどに前半の解析データを使って作戦を立てることができる。
【0065】
サッカーとは,競技者が主に足を使ってボールを目的とする場所へ運ぶスポーツである。競技中はゴールキーパー以外の競技者は手を使ってボールを移動させることがルール上禁止とされている。ボールを目的とする場所へ運ぶ手段として、シュート、パス、ドリブルが挙げられる。ドリブルは,競技者が主に足を使ってボール操作を伴ったボールの移動方法である。パスは競技者がボールを蹴って特定の目的地へ移動させる移動方法である。パスはサッカーボールが地面を転がって移動するような「グラウンダーパス」と空中を放物線を描いて移動する「空中を飛ぶパス」に分けられる。シュートはサッカーにおいて得点を生み出すものであり、ゴールのエリア内にボールを移動させる方法である。シュートはパスと同様にサッカーボールが地面を転がって移動する方法と空中を放物線を描いて移動する方法に分けられる。
【0066】
以上、実施形態について説明したが、これらの説明は一例を示すものであり、これらの説明によって請求の範囲に記載された構成は何ら限定されるものではない。上記の説明と異なる形態であっても、請求の範囲に記載された構成を備える形態であれば、本発明の効果を奏するものであり、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1、2 情報処理システム
10、12、14 カメラ
20 情報処理装置
22 演算装置
24 記憶装置
【要約】
サッカーのフィールドを斜め上から見下ろすように設置された1台以上のカメラと、情報処理装置を備えた情報処理システムであり、サッカーボールの2次元座標上の位置を用いて、サッカーボールが地面を転がるように移動した区間とドリブルされた区間と空中を飛ぶように移動した区間とを2次元座標上においてそれぞれ特定し、所定の基準高さを地面を転がるように移動した区間及びドリブルされた区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて記憶し、空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置を再算出するとともに高さ方向の位置を算出して、空中を飛ぶように移動した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置を更新し、更新した区間におけるサッカーボールの2次元座標上の位置に対応付けて算出した高さ方向の位置を記憶する、情報処理システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22