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特許7625194動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-24
(45)【発行日】2025-02-03
(54)【発明の名称】動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 2/12 20060101AFI20250127BHJP
【FI】
A61N2/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023095928
(22)【出願日】2023-06-10
(65)【公開番号】P2024004466
(43)【公開日】2024-01-16
【審査請求日】2023-06-10
(31)【優先権主張番号】202210740298.4
(32)【優先日】2022-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523222448
【氏名又は名称】北京恒源磁科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Hengyuan Magnetic Technology Co. , Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 716, Floor 6, Building 6, Xiangqinyuan Community, Shunyi District, Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(73)【特許権者】
【識別番号】507232478
【氏名又は名称】北京大学
【氏名又は名称原語表記】PEKING UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.5, Yiheyuan Road, Haidian District, Beijing 100871, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(72)【発明者】
【氏名】覃 懐莉
(72)【発明者】
【氏名】劉 順▲せん▼
(72)【発明者】
【氏名】楊 金波
(72)【発明者】
【氏名】韓 景智
【審査官】滝沢 和雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-109963(JP,A)
【文献】特開平08-257145(JP,A)
【文献】特開平09-108364(JP,A)
【文献】特表2009-519118(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101511427(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103751913(CN,A)
【文献】中国実用新案第202198975(CN,U)
【文献】中国実用新案第213852784(CN,U)
【文献】中国実用新案第2699931(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 2/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置であって、
スリーブ(8)を含み、
前記スリーブ(8)の側壁には、磁性体モジュールが固着されており、前記磁性体モジュールは、複数の磁性体部を含み、前記磁性体部は、前記スリーブ(8)の辺部に沿って等間隔に設置され、
前記スリーブ(8)には、モータ(11)が伝動的に接続されており、
各々の磁性体部は極性が同じである複数の磁気ヘッド(2)を含み、
前記磁性体モジュールの全ての磁気ヘッド(2)は、さらに第1磁性体と第2磁性体とに分けられ、前記第1磁性体と前記第2磁性体との極性は逆であり、
隣接する前記磁気ヘッド(2)の間には、軟磁性磁気ガイドテープ(9)が設けられており、
前記軟磁性磁気ガイドテープ(9)の辺部は前記磁気ヘッド(2)の側壁に固定接続され、
前記複数の磁性体部は、共同で1組の磁性体モジュールを構成し、前記磁性体モジュールは前記スリーブ(8)の軸線に沿って設置され、
前記磁性体モジュール前記スリーブ(8)とは、前記スリーブ(8)の中心軸回りに同軸に設置され、
前記スリーブ(8)の内壁は第1取り付けフレーム(5)を介して磁性体モジュールと固定接続され、
前記第1取り付けフレーム(5)は、帯状円環構造であり、
前記第1取り付けフレーム(5)の円周方向に沿って、隣接する前記磁性体部の間の極性は逆であり、
前記スリーブ(8)の外壁に複数の第1軸受(10)が設けられており、
複数の前記第1軸受(10)は前記スリーブ(8)の軸線方向に沿って設置され、
前記スリーブ(8)の外壁は前記第1軸受(10)の内壁と固定接続され、
前記スリーブ(8)は前記第1軸受(10)と同軸に設置され、
前記モータ(11)の駆動軸には、第1プーリ(25)が固着されており、
前記第1プーリ(25)の外壁には、第1ベルト(12)が嵌設されており、
前記第1ベルト(12)の前記第1プーリ(25)から離れる一端は、前記スリーブ(8)の外壁に伝動的に接続される、ことを特徴とする動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置。
【請求項2】
前記スリーブ(8)の数は2つであり、2つの前記スリーブ(8)の軸線は互いに垂直に設置され、前記スリーブ(8)の外壁は前記磁性体モジュールに固着され、前記スリーブ(8)の内壁に第2取り付けフレーム(14)が固着され、前記第2取り付けフレーム(14)の中部に第1回転軸(19)が固着され、前記第1回転軸(19)の両端に同一の第1ホルダ(16)が回転接続されており、いずれかの前記第1回転軸(19)は前記モータ(11)に伝動接続され、2つの前記スリーブ(8)は前記磁性体モジュールによって伝動接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置。
【請求項3】
前記モータ(11)の駆動軸に第2プーリ(26)が固着されており、前記第2プーリ(26)は第2ベルト(17)を介して回転盤(15)が伝動接続されており、前記回転盤(15)の中部は第1回転軸(19)に固着される、ことを特徴とする請求項2に記載の動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置。
【請求項4】
前記スリーブ(8)の軸方向両側に第3取り付けフレーム(20)が固着されており、前記第3取り付けフレーム(20)は前記スリーブ(8)と同軸に設置され、前記第3取り付けフレーム(20)の外壁は前記磁性体モジュールに固着され、前記スリーブ(8)の内壁に第2回転軸(21)が回転接続され、前記スリーブ(8)の外壁にモータ(11)が伝動接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置。
【請求項5】
前記モータ(11)の駆動軸に第3プーリ(27)が固着されており、前記第3プーリ(27)の外壁に第3ベルト(22)が嵌設されており、前記第3ベルト(22)の前記第3プーリ(27)から離れる一端が前記スリーブ(8)の外壁に伝動接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置。
【請求項6】
動的定源の生物学的効果磁場を生成する方法であって、前記方法は請求項1~5のいずれか一項に記載の動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置に基づいて実現され
ここで、前記複数の磁性体部は、円周方向に沿って等間隔に配列され、隣接する前記磁性体部の極性逆であり、前記磁性体部の中心軸線は、円周径方向に沿って設置され、前記磁性体部の有効端が円周円心に向かうか又は円心から離れ、これにより、複数の前記磁性体部は、円周円心に沿って回動して動的定源の生物学的効果場を生成し、
隣接する前記磁性体部の間には、磁場領域が形成される、ことを特徴とする動的定源の生物学的効果磁場を生成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療機器分野に関し、特に動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの臨床試験では、生命体に対する磁場の顕著な修復及び調節効果が実証されており、(現代生物医学進展Progress in Modern Biomedicine 2008 Vol.8 Num.12 P2285)且つ人体に対する中間強度(300Gs~5000Gs)の磁場は、現在、いかなる副作用も見出されていない。非接触、非薬物の物理的効力の治療方法として、磁場の生物学的効果はそれぞれ癌治療、糖尿病治療、軟組織痛み治療及び精神治療等の面で顕著な治療効果を示し、近年、医療従事者及び患者の注目及び認可を受け始めている。
【0003】
現在磁場効果を利用する臨床で使用される磁気回路環境は主に以下のとおりである。静的磁場と平面回転磁場(回転磁場と略称する)であるが、静的磁場の作用が遅く、依然としてマウスに対するモデル観察にとどまり、人間の臨床治療にとって有効な物理的手段を通して、素早い効果を奏することが難しく、それに応じて、平面回転磁場(回転磁場)機器は、通常片面又は両面回転盤内に分布された磁場を用い、極面方向に垂直な磁力線を提供し、磁力線の水平高速移動により、人体の生体内環境への修復効果を実現する。しかし、この方法で設計された磁場運動手段は、実際の製造、組み立て、使用過程において回転磁場の磁気回路設計が合理的ではなく、治療過程における磁束変化率が低く、リソース消費量が大きく、重量が大きく、体積が大きい等の問題が存在し、機器が運転する時、大体積の磁気極面による巨大な慣性により、使用中に大きな安全リスクも存在し、そのため動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置及び方法で解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置及び方法を提供することであり、上記問題を解決し、回転磁場の磁気回路設計を合理的にさせ、治療過程における磁束変化率を増加させ、リソース消費を低減させ、機器の重量、体積を減少させるという目的を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0006】
動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置は、スリーブを含み、前記スリーブの側壁に磁性体モジュールが固着され、前記磁性体モジュールは複数の磁性体部を含み、前記磁性体部は前記スリーブの辺部に沿って等間隔に設置され、隣接する前記磁性体部の極性が逆であり、前記スリーブにモータが伝動接続されている。
【0007】
好ましくは、前記磁性体部は極性が同じである複数の磁気ヘッドを含み、隣接する前記磁気ヘッドの間に軟磁性磁気ガイドテープが設けられており、前記軟磁性磁気ガイドテープの辺部は前記磁気ヘッドの側壁に固定接続される。
【0008】
好ましくは、前記磁性体モジュールは少なくとも1組であり、前記磁性体モジュールは前記スリーブの軸線に沿って設置され、前記磁性体モジュールは前記スリーブと同軸に設置され、前記スリーブの内壁は第1取り付けフレームを介して磁性体モジュールに固定接続され、前記第1取り付けフレームは環状構造であり、前記スリーブの外壁に複数の第1軸受が設けられており、複数の前記第1軸受は前記スリーブの軸線方向に沿って設置され、前記スリーブの外壁は前記第1軸受の内壁に固定接続され、前記スリーブは前記第1軸受と同軸に設置される。
【0009】
好ましくは、前記モータ駆動軸に第1プーリが固着され、前記プーリの外壁に第1ベルトが嵌設されており、前記第1ベルトの前記第1プーリから離れる一端が前記スリーブの外壁に伝動接続される。
【0010】
好ましくは、前記スリーブの数は2つであり、2つの前記スリーブの軸線は互いに垂直に設置され、前記スリーブの外壁は前記磁性体モジュールに固着され、前記スリーブの内壁に第2取り付けフレームが固着されており、前記第2取り付けフレームの中部に第1回転軸が固着されており、前記第1回転軸の両端に同一の第1ホルダが回転接続されており、いずれかの前記第1回転軸は前記モータに伝動接続され、2つの前記スリーブは前記磁性体モジュールによって伝動接続される。
【0011】
好ましくは、前記モータ駆動軸に第2プーリが固着されており、前記第2プーリは第2ベルトを介して回転盤が伝動接続されており、前記回転盤の中部は第1回転軸に固着される。
【0012】
好ましくは、前記スリーブの軸方向両側に第3取り付けフレームが固着されており、前記第3取り付けフレームは前記スリーブと同軸に設置され、前記第3取り付けフレームの外壁は前記磁性体モジュールに固着され、前記スリーブの内壁に第2回転軸が回転接続され、前記スリーブの外壁にモータが伝動接続されている。
【0013】
好ましくは、前記モータ駆動軸に第3プーリが固着されており、前記第3プーリの外壁に第3ベルトが嵌設されており、前記第3ベルトの前記第3プーリから離れる一端が前記スリーブの外壁に伝動接続される。
【0014】
動的定源の生物学的効果磁場を生成する方法は動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置に基づき、
複数の磁性体部を円周方向に沿って等間隔に配列し、隣接する前記磁性体部の極性が逆であり、前記磁性体部の中心軸線が円周径方向に沿って設置され、前記磁性体部の有効端が円周円心に向かって又は円心から離れ、複数の前記磁性体部を円周円心に沿って回転させて動的定源の生物学的効果場を生成し、隣接する前記磁性体部の間の磁場領域が治療領域を形成するステップを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は以下の技術的効果を有する。静的状態で、当該磁場環境は単位面積の磁束が大きく、作用する位置が正確で、周囲環境に対する磁気影響が小さく及び機器が軽量で小型化である特徴を有すると同時に、治療過程においてモータ伝動方式により当該静磁場の全体運動を実現し、静的磁場が運動状態で、作用する領域が集中し、磁束変化率が大きいという特徴を有させ、それにより比較的低い回転速度で、高効率な治療を実現する目的を達成することができる。機器の製造と加工、組み立てと輸送及び使用におけるリスクが著しく低減される。機器の回転速度範囲を調整することができ、最大回転数を制限して機器の運転安全を保証し、同時に機器の磁気回路のフォーカス設計により、盤面の磁性体の総重量が小さく、さらに携帯しやすさ及び安全の特性を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は実施例に使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
図1】従来の回転磁気治療器の本体の構造概略図である。
図2】従来の回転磁気治療器の磁極ヘッド磁性体の分布概略図である。
図3】本発明の実施例1の正面図である。
図4】本発明の実施例1の側面図である。
図5】本発明の実施例1の磁場の分布概略図である。
図6】本発明の磁性体外観及び磁気配向手段(N、S極分布)の概略図である。
図7】本発明の実施例2の構造概略図である。
図8】本発明の実施例2の磁場の分布概略図である。
図9】本発明の実施例3の断面図である。
図10】本発明の実施例3の正面図である。
図11】本発明の実施例3の磁場の分布概略図である。
図12】本発明の実施例3における第3取り付けフレームの正面図である。
図13】本発明の実施例3における第3取り付けフレームの断面図である。
図14】本発明の実施例3における第3取り付けフレームの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明瞭、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は単に本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0018】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下は図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0019】
(実施例1)
図1~6を参照すると、本実施例は動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置を提供し、平行非同一平面構造の内周式治療器と呼ばれ、スリーブ8を含み、スリーブ8の側壁に磁性体モジュールが固着されており、磁性体モジュールは複数の磁性体部を含み、磁性体部はスリーブ8の辺部に沿って等間隔に設置され、隣接する磁性体部の極性が逆であり、スリーブ8にモータ11が伝動接続されている。従来技術における平面回転磁場(回転磁場)機器は図1~2に示すように、ベッド1上下の2つの軸周りに回転可能な磁性体モジュールの外径はいずれも40から50センチメートルであり、磁性体モジュールは大量の磁性体を必要とし、層ごとには20から30枚の磁性体を必要とし、且つ厚さ方向に3~5層を積層し、消耗材の量が大きく、重く且つ使用中に消費電力が多く、このように構成された磁性体磁極ヘッドは、部品だけの重量が百キログラムと高く、機器が運転する時、十分な磁束変化率を実現するためには、毎分400から600回転の高回転数が必要であり、大体積の磁極面による巨大な慣性は、使用中に巨大なセキュリティリスクも存在し、加工、組み立て及び輸送等のリンクにも巨大な困難をもたらし、且つベッドに横たわって治療を受ける患者にとって、その膨大な体積の両面の極対向構造は、人に心理的ストレスと姿勢の長期固定による悩みをもたらす。本発明の実施例1はスリーブ8の側壁を介して磁性体モジュールが固着されており、磁性体モジュールは複数の磁性体部を含み、隣接する磁性体部の極性が逆であり、隣接する磁性体部の間に磁場領域が形成され、磁性体部はスリーブ8の辺部に沿って等間隔に設置され、磁場領域の分布を均一にさせ、モータ11はスリーブ8を駆動して回転させ、さらに磁場領域を回転させ、磁束の変化を引き起こし、磁束変化率を向上させ、治療効果を実現する。
【0020】
さらに最適化された解決手段として、磁性体部は極性が同じである複数の磁気ヘッド2を含み、隣接する磁気ヘッド2の間に軟磁性磁気ガイドテープ9が設けられており、軟磁性磁気ガイドテープ9の辺部は磁気ヘッド2の側壁に固定接続される。磁気ヘッド2の有効端は弧状構造であり、取り付け端は矩形構造であり、軟磁性磁気ガイドテープ9は同じ極性の磁気ヘッド2を一体に形成させ、磁性体部の磁性を増加させ、同時に軟磁性磁気ガイドテープ9は軟鉄材質であり、磁気ヘッド2の磁力が外へ散逸することを回避する。磁気ヘッド2の取り付け端に取り付け孔6が設けられており、磁気ヘッド2を取り付けやすい。
【0021】
さらに最適化された解決手段として、磁性体モジュールは少なくとも1組であり、磁性体モジュールはスリーブ8の軸線に沿って設置され、磁性体モジュールはスリーブ8と同軸に設置され、スリーブ8の内壁は第1取り付けフレーム5によって磁性体モジュールに固定接続され、第1取り付けフレーム5は環状構造であり、スリーブ8の外壁に複数の第1軸受10が設けられており、複数の第1軸受10はスリーブ8の軸線方向に沿って設置され、スリーブ8の外壁は第1軸受10の内壁に固定接続され、スリーブ8は第1軸受10と同軸に設置される。本実施例1は好ましくは2組の磁性体モジュールであり、2組の磁性体モジュールの間に2つの平行に設置された第1取り付けフレーム5が設けられており、磁性体モジュールは治療領域の要求に応じてスリーブ8の軸線方向に沿って複数組設置されてもよく、2組の磁性体モジュールの間に少なくとも1つの第1取り付けフレーム5が設けられており、磁性体モジュールは第1取り付けフレーム5を介してスリーブ8に固定接続され、第1取り付けフレーム5はスリーブ8と同軸に設置され、第1取り付けフレーム5は帯状の円環構造であり、第1取り付けフレーム5は円周面に沿って等間隔で磁極が順次設置される磁性体部が配置されており、隣接する磁性体部の極性が逆であり、磁性体部は第1取り付けフレーム5に固定接続され、円周に沿って2種類の磁性体のN、S極の複数の周期の交互配列を形成し、本実施例1は好ましくは各磁性体部が、極性が同じである3つの磁気ヘッド2を含み、磁気ヘッド2はa型磁性体とb型磁性体に分けられ、a型磁性体とb型磁性体の外観が同じで、磁場の配向方向が逆であり、本実施例1は好ましく磁気ヘッド2の取り付け端に取り付け孔6が設けられており、取り付けネジ7によって第1取り付けフレーム5に固定接続され、2つの平行な第1取り付けフレーム5に対応する位置に同一極の磁性体部が設置され、さらに各種類の磁性体部の単一周期の磁束を増大させ、磁性体部から生成する磁場は第1取り付けフレーム5の内側に磁性治療領域を形成し、スリーブ8の外壁に複数の第1軸受10が設けられており、本実施例1は好ましく第1軸受10が2つ設けられており、第1軸受10がスリーブ8と同軸に設置され、第1軸受10が少なくとも2つ設置され、それによってスリーブ8が回転する時に偏向が発生しないことを確保し、第1軸受10の外壁は第1筐体3に固着され、スリーブ8を軸線方向に沿って回転させ、スリーブ8の外壁はモータ11に伝動接続され、モータ11の駆動でスリーブ8を回転させ、スリーブ8の回転は第1取り付けフレーム5及び磁性体部を率いて回転させ、さらに磁性治療領域を回転させ、磁束率の変化を増大させ、且つ治療領域は第1取り付けフレーム5の内側に集中し、第1取り付けフレーム5の内側に第2筐体4が設けられており、第1筐体3は第2筐体4に固定接続され、第1軸受10、スリーブ8、第1取り付けフレーム5、磁性体部は筐体内部に被覆され、第1筐体3及び第2筐体4はプラスチック又はシリカゲル材質を採用し、治療過程において、回転機械が人体に触れることによる傷害を回避し、且つ第1軸受10の直径箇所は40cm以下であり、装置全体の質量及び体積を小さくする。
【0022】
さらに最適化された解決手段として、モータ11の駆動軸に第1プーリ25が固着されており、第1プーリ25の外壁に第1ベルト12が嵌設されており、第1ベルト12の第1プーリ25から離れる一端がスリーブ8の外壁に伝動接続される。モータ11によって第1プーリ25の回転を駆動し、第1プーリ25の回転は第1ベルト12を率いて運動させ、第1ベルト12はスリーブ8を率いて回転させ、さらに磁性治療領域を回転させる。
【0023】
このような形式の動的磁場は、円筒状空間内に筒壁と直交する磁力線分布を提供し、各層の径方向の磁場はいずれもスリーブ8の軸線を回って回転することができ、且つ多層磁場の解決手段により、治療領域の軸線方向の長さを自由に拡張することができ、そのためその中にいる人体の四肢関節等の位置に動的磁場を印加して治療することに適する。
【0024】
動的定源の生物学的効果磁場を生成する方法は動的定源の生物学的効果磁場を生成する装置に基づき、複数の磁性体部を円周方向に沿って等間隔に配列し、隣接する磁性体部の極性が逆であり、磁性体部の中心軸線が円周径方向に沿って設置され、磁性体部の有効端が円周円心に向かって又は円心から離れ、複数の磁性体部を円周円心に沿って回転させて動的定源の生物学的効果場を生成させ、隣接する磁性体部の間の磁場領域が治療領域を形成する。隣接する磁性体部の極性は逆であり、隣接する磁性体部の極性分布規律はいくつかあり、それぞれ、1、N-S交替、2、複数のNと複数のSの均一な交替、3、複数のNと少数部分のSの交替であり、隣接する磁性体部の間に磁力線の集中を形成させ且つ磁場領域を形成させ、磁性体部の有効端が円周円心に向かって又は円心から離れ、磁場領域を円周の内側又は外側に集中させることができ、磁性体の磁束が最大の径方向において、機器はそれぞれ最大のN-S極変化率と局所弧面における可能な限り大きい磁気発射距離を得ることができることを保証し、生物学的治療時の浸透深さに対応し、異なる治療方法を適用し、特殊な場合、同時に磁極変化率及び発射距離を要求する場合、多層磁性体モジュール分布の方式を利用して、各層の磁性体部の磁極方向が依然として径方向分布を維持するようにすることができるが、隣接する層の間に対応する磁性体部は同極反発力の組み立て方式を保証すべきであり、それによってできるだけ高い磁気発射能力を提供することを保証し、複数の磁性体部は円周円心に沿って回転し、磁場領域もそれに伴って回転し、回転方向の線速度が最大である原理を利用して磁束変化率を保証し、コア作業領域のハウジングに近接する生命体組織は、正方向の磁力線透過を取得し、且つスリーブ8が回転する時に高速のN-S極磁力線変化を受け、高い磁束変化率を提供し、治療目的を実現する。
【0025】
本実施例の動作過程は以下のとおりである。モータ11によって第1プーリ25の回転を駆動し、第1プーリ25の回転は第1ベルト12を率いて運動させ、第1ベルト12はスリーブ8を率いて回転させ、スリーブ8の回転は第1取り付けフレーム5及び極性が同じである複数の磁気ヘッド2と軟磁性磁気ガイドテープ9を率いて回転させ、さらに磁性治療領域を回転させ、複数の磁気ヘッド2は第1取り付けフレーム5の周辺に沿って等間隔に配置され、且つ隣接する磁気ヘッド2の極性が逆であり、スリーブ8の内部に治療領域を形成し、磁性治療領域の回転は磁束率を変化させ、治療目的を実現する。
【0026】
(実施例2)
図7~8を参照すると、実施例2は平行非同一面構造の外周式磁場治療器と呼ばれ、本実施例と実施例1との区別は、スリーブ8の数が2つであり、2つのスリーブ8の軸線が互いに垂直に設置され、スリーブ8の外壁が磁性体モジュールに固着され、スリーブ8の内壁に第2取り付けフレーム14が固着されており、第2取り付けフレーム14の中部に第1回転軸19が固着されており、第1回転軸19の両端が第2軸受18を介して同一の第1ホルダ16に回転接続されており、いずれかの第1回転軸19がモータ11に伝動接続され、2つのスリーブ8が前記磁性体モジュールによって伝動接続されることだけである。そのうち1つのスリーブ8は他のスリーブ8の直上の一側に位置し、スリーブ8の外壁はいずれも磁性体モジュールに固着され、磁性体モジュールはスリーブ8の外壁周方向に沿って等間隔に配置された複数の磁性体組を含み、本実施例2は好ましくは各磁性体組が2つの磁気ヘッド2を含み、磁気ヘッド2はスリーブ8の外壁に固着され、2つのスリーブ8に固着された磁性体モジュールの間に隙間が設けられており、スリーブ8の内壁にいずれも第2取り付けフレーム14が固着されており、第2取り付けフレーム14の中部にいずれも第1回転軸19が固着されており、モータ11はそのうちの1つの第1回転軸19を駆動して回転させる時、さらにそのうちの1つの磁性体モジュールを回転させ、他の磁性体モジュールは磁極の吸引に伴って同時に回転し、隙間に磁力線の変化を形成し、さらに治療領域を形成し、2つの互いに垂直に設置されたスリーブ8及び磁性体モジュール、第2取り付けフレーム14、第1回転軸19、モータ11はそれぞれ第3筐体13の内部に被覆され、第3筐体13はプラスチック又はシリカゲル材質を採用し、治療過程において、回転機械が人体に触れることによる傷害を回避し、磁力の作用で2組の装置が同時に回転し、磁束率の変化を増大させ、治療効果を向上させる。
【0027】
さらに最適化された解決手段として、モータ11の駆動軸に第2プーリ26が固着されており、第2プーリ26には第2ベルト17を介して回転盤15が伝動接続され、回転盤15の中部は第1回転軸19に固着される。モータ11によって第2プーリ26を駆動して回転させ、第2プーリ26の回転は第2ベルト17を率いて運動させ、第2ベルト17は回転盤15を率いて回転させ、回転盤15は第1回転軸19に固着され、第1回転軸19は第2取り付けフレーム14に固着され、第2取り付けフレーム14はスリーブ8に固着され、磁性体モジュールはスリーブ8の外側に固着され、回転盤15は回転してさらに磁性治療領域を回転させ、本実施例は治療領域に位置する人体の体幹深層部位を直接深く貫通し、それに対して動的磁気刺激治療を行うことに適する。
【0028】
本実施例の動作過程は以下のとおりである。モータ11によって第2プーリ26を駆動して回転させ、第2プーリ26の回転は回転盤15を率いて回転させ、回転盤15は第1回転軸19に固着され、第1回転軸19は第2取り付けフレーム14に固着され、第2取り付けフレーム14はスリーブ8に固着され、磁性体モジュールはスリーブ8の外側に固着されており、回転盤15は回転してさらに磁場領域を回転させる。モータ11はそのうちの1つの第1回転軸19を駆動して回転させる時、さらにそのうちの1つの磁性体モジュールを回転させ、他の磁性体モジュールは磁極の吸引に伴って同時に回転し、隙間に磁力線の変化を形成し、さらに治療領域を形成し、磁力の作用で2組の装置が同時に回転し、磁束率の変化を増大させ、治療効果を向上させ、治療目的を実現する。
【0029】
(実施例3)
図9~14を参照すると、実施例3は交差非同一平面構造の外周式治療器と呼ばれ、本実施例と実施例1との区別は、スリーブ8の軸方向両側に第3取り付けフレーム20が固着されており、第3取り付けフレーム20がスリーブ8と同軸に設置され、第3取り付けフレーム20の内側に周方向に沿って複数の位置決めボルト23が設けられており、位置決めボルト23は第3取り付けフレーム20とスリーブ8を貫通し、位置決めボルト23は第3取り付けフレーム20に固定接続され、位置決めボルト23はスリーブ8に係着され、第3取り付けフレーム20の外壁は磁性体モジュールに固着され、スリーブ8の内壁に第2回転軸21が回転接続され、スリーブ8の外壁にモータ11が伝動接続されることだけである。第3取り付けフレーム20の断面は円台状を呈し、第3取り付けフレーム20の斜面外側に磁性体部が等間隔に設置されており、隣接する磁性体部の極性が逆であり、本実施例3は好ましく各磁性体部が1つの磁気ヘッド2で構成され、磁気ヘッド2は取り付けネジ7によって第3取り付けフレーム20に固定接続され、スリーブ8の軸方向両側に位置決めボルト23によってそれぞれ第3取り付けフレーム20が固着されており、2つの第3取り付けフレーム20にそれぞれ固定される磁性体モジュールの対応位置の極性が逆であり、位置決めボルト23は第3取り付けフレーム20とスリーブ8を貫通し、第3取り付けフレーム20とスリーブ8との相対回転を回避し、2つの第3取り付けフレーム20は平行に設置され且つスリーブ8と同軸に設置され、磁性体部は磁性作用で2つの第3取り付けフレーム20の間に治療領域を形成し、スリーブ8の外壁にモータ11が伝動接続されており、モータ11の駆動でスリーブ8を回転させてさらに第3取り付けフレーム20に固着された磁性体部を回転させ、磁束量の変化を向上させる。スリーブ8及び磁性体モジュール、2つの第3取り付けフレーム20、モータ11はそれぞれ第4筐体24の内部に被覆され、第4筐体24はプラスチック又はシリカゲル材質を採用し、治療過程において、回転機械が人体に触れることによる傷害を回避し、このような形式の動的磁場は径方向に十分に遠い距離を発射する磁場を提供すると同時に、人体との間の物理的空間を残し、当該空間内に皮膚に投与される薬物又は他の理学療法装置を置くことができ、複数の方式の組み合わせ使用を実現する。
【0030】
さらに最適化された解決手段として、モータ11の駆動軸に第3プーリ27が固着されており、第3プーリ27の外壁に第3ベルト22が嵌設されており、第3ベルト22の第3プーリ27から離れる一端がスリーブ8の外壁に伝動接続される。モータ11によって第3プーリ27を駆動して回転させ、第3プーリ27の回転は第3ベルト22を率いて運動させ、第3ベルト22はスリーブ8を率いて回転させ、さらに磁性治療領域を回転させる。
【0031】
本実施例の動作過程は以下のとおりである。
モータ11によって第3プーリ27を駆動して回転させ、第3プーリ27の回転は第3ベルト22を率いて運動させ、第3ベルト22はスリーブ8を率いて回転させ、スリーブ8の回転は第3取り付けフレーム20及び磁性体部を率いて回転させ、さらに磁性治療領域を回転させ、複数の磁性体部は第3取り付けフレーム20の周辺に沿って等間隔に配置され、且つ隣接する磁性体部の極性が逆であり、磁性治療領域の回転は磁束率を変化させ、治療目的を実現する。
【0032】
本発明の説明において、理解すべきものとして、用語「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等の指示する方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を説明するためだけであり、言われた装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構造及び操作しなければならないと指示又は示唆することはなく、したがって本発明を限定するものと理解すべきではない。
【0033】
以上に記載の実施例は本発明の好ましい形態を説明するだけであり、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の設計精神から逸脱しない前提で、当業者が本発明の技術的解決手段に対して行った様々な変形及び改良は、いずれも本発明の特許請求の範囲に確定された保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0034】
1…ベッド、
2…磁気ヘッド、
3…第1筐体、
4…第2筐体、
5…第1取り付けフレーム、
6…取り付け孔、
7…取り付けねじ、
8…スリーブ、
9…軟磁性磁気ガイドテープ、
10…第1軸受、
11…モータ、
12…第1ベルト、
13…第3筐体、
14…第2取り付けフレーム、
15…回転盤、
16…第1ホルダ、
17…第2ベルト、
18…第2軸受、
19…第1回転軸、
20…第3取り付けフレーム、
21…第2回転軸、
22…第3ベルト、
23…位置決めボルト、
24…第4筐体、
25…第1プーリ、
26…第2プーリ、
27…第3プーリ。
図1
図2
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