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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-24
(45)【発行日】2025-02-03
(54)【発明の名称】遮断器
(51)【国際特許分類】
   E01F 13/02 20060101AFI20250127BHJP
   E01F 13/04 20060101ALI20250127BHJP
   E04H 17/14 20060101ALI20250127BHJP
【FI】
E01F13/02 Z
E01F13/04 A
E04H17/14 102C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023143984
(22)【出願日】2023-09-05
【審査請求日】2024-10-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000202361
【氏名又は名称】綜合警備保障株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】521071219
【氏名又は名称】株式会社RoboSapiens
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(72)【発明者】
【氏名】長尾 俊
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 孝
(72)【発明者】
【氏名】菅原 雄介
【審査官】山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-068163(JP,A)
【文献】特開2009-138509(JP,A)
【文献】特開2018-116667(JP,A)
【文献】特開2019-196668(JP,A)
【文献】特開2002-363933(JP,A)
【文献】特開平11-301484(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0097010(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 13/00 - 13/12
E04H 17/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の固定部材の上部に配設され、遮断部を水平方向に伸長および収縮させる遮断器であって、
前記遮断部を格納する格納部と、
前記格納部から前記遮断部を水平方向に伸長および収縮させる駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記格納部は、
容器に固定された第1の軸を中心として第1の方向に回転可能な第1の円筒ドラムと、
前記第1の軸に所定の弾性体を介して取り付けられ、前記第1の円筒ドラムに巻装された第1の長尺プレートとを有する第1の巻尺と、
前記容器に固定された第2の軸を中心として前記第1の方向と逆方向に回転可能な第2の円筒ドラムと、前記第2の軸に所定の弾性体を介して取り付けられ、前記第2の円筒ドラムに巻装された第2の長尺プレートとを有する第2の巻尺と
をさらに備えたことを特徴とする遮断器。
【請求項2】
前記固定部材は、
台座および該台座に固着された垂直ポールを含むことを特徴とする請求項1に記載の遮断器。
【請求項3】
前記格納部は、
前記第1の巻尺と前記容器の開口部との間に回転可能な第1のローラーと、
前記第2の巻尺と前記容器の開口部との間に回転可能な第2のローラーと
を有し、
前記第1のローラーの回転により、前記第1のローラーと前記第2のローラーとの間を通過する前記遮断部を伸長および収縮させることを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項4】
前記遮断部は、
前記第1の巻尺から延びる前記第1の長尺プレートの自由端部と、前記第2の巻尺から延びる前記第2の長尺プレートの自由端部とを連結させた構造であることを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項5】
前記駆動部は、
前記第1のローラーに接続され、前記第1のローラーを回転駆動させることを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項6】
前記第2のローラーに接続されたロータリエンコーダを備え、
前記制御部は、
前記ロータリエンコーダで取得された回転量に基づいて、前記遮断部の伸長の完了および収縮の完了を検知することを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項7】
前記遮断部の端部の角速度を検知する検知部と、
前記検知部により検知された角速度に基づいて、前記遮断部の座屈を検知する座屈検知部と
をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項8】
前記遮断部を伸長させる第1の時刻を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶した第1の時刻に基づいて、前記遮断部の伸長を制御することを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項9】
前記遮断部を収縮させる第2の時刻を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶した第2の時刻に基づいて、前記遮断部の収縮を制御することを特徴とする請求項に記載の遮断器。
【請求項10】
監視装置と通信可能とする通信部をさらに備え、
前記通信部が前記監視装置から遮断部の伸長を指示する情報を受信したならば、前記制御部が前記駆動部を制御して前記遮断部を伸長させる
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設における利用者の通行の規制や誘導の手段として、ベルトパーティションが用いられている(例えば特許文献1を参照)。ベルトパーティションは、ベース上に垂直起立状に設けられた支柱の上端に、ベルト収納ヘッドが配設される。このベルト収納ヘッドには、繰り出し可能な状態で、付勢手段によって巻き取り方向に付勢されたベルトが、巻軸に巻回されて収納されている。
【0003】
ベルトパーティションの使用時には、ベルトを繰り出し、当該ベルトの先端部に設けられたベルトエンドを、他のベルトパーティションのベルトエンド受け部に係止する。施設の管理者(例えば常駐警備員)は、施設における利用者の通行を規制または誘導するエリアに、複数のベルトパーティションを適当な間隔を置いて配置し、手作業で隣接するベルトパーティションの一方のベルトを繰り出して、そのベルトエンドを他方のベルトエンド受け部に係止することによって、規制帯(パーティション)を構築する。
【0004】
また、ベルトパーティションの代わりに、天井からシャッターカーテンを自動で下降または上昇してエスカレーターの通行を規制または規制解除するシャッター装置が知られている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6336746号公報
【文献】特開2010-7396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1に開示されたようなベルトパーティションは、例えば階層によって営業時間が異なる大型店舗において、先に閉店する上層階へアクセスする複数箇所のエスカレーターや階段を、その閉店時刻に一斉に通行規制しようとする場合、従来はその通行規制が必要な場所の数に応じた人数の施設の管理者が、分担して各箇所にそのパーティションを用いて規制帯を設置する必要があった。この場合に限らず、従来は、ある同時刻に施設の複数箇所を一斉に通行規制したり、その規制を解除したりするためには、その数に見合う施設の管理者の人数を確保しなければならず、効率が悪かった。
【0007】
また、特許文献2に開示されたようなシャッター装置は、導入コストが高く、また天井部に設置スペースを確保しなければならないという制約条件があった。
【0008】
本発明は、これらの従来技術の問題点(課題)を解決するためになされたものであって、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる遮断器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、所定の固定部材の上部に配設され、遮断部を水平方向に伸長および収縮させる遮断器であって、前記遮断部を格納する格納部と、前記格納部から前記遮断部を水平方向に伸長および収縮させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記格納部は、容器に固定された第1の軸を中心として第1の方向に回転可能な第1の円筒ドラムと、前記第1の軸に所定の弾性体を介して取り付けられ、前記第1の円筒ドラムに巻装された第1の長尺プレートとを有する第1の巻尺と、前記容器に固定された第2の軸を中心として前記第1の方向と逆方向に回転可能な第2の円筒ドラムと、前記第2の軸に所定の弾性体を介して取り付けられ、前記第2の円筒ドラムに巻装された第2の長尺プレートとを有する第2の巻尺とをさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記固定部材は、台座および該台座に固着された垂直ポールを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記格納部は、前記第1の巻尺と前記容器の開口部との間に回転可能な第1のローラーと、前記第2の巻尺と前記容器の開口部との間に回転可能な第2のローラーとを有し、前記第1のローラーの回転により、前記第1のローラーと前記第2のローラーとの間を通過する前記遮断部を伸長および収縮させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記遮断部は、前記第1の巻尺から延びる前記第1の長尺プレートの自由端部と、前記第2の巻尺から延びる前記第2の長尺プレートの自由端部とを連結させた構造であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記駆動部は、前記第1のローラーに接続され、前記第1のローラーを回転駆動させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記発明において、前記第2のローラーに接続されたロータリエンコーダを備え、前記制御部は、前記ロータリエンコーダで取得された回転量に基づいて、前記遮断部の伸長の完了および収縮の完了を検知することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記遮断部の端部の角速度を検知する検知部と、前記検知部により検知された角速度に基づいて、前記遮断部の座屈を検知する座屈検知部とをさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、前記遮断部を伸長させる第1の時刻を記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶した第1の時刻に基づいて、前記遮断部の伸長を制御することを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記発明において、前記遮断部を収縮させる第2の時刻を記憶する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶した第2の時刻に基づいて、前記遮断部の収縮を制御することを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、上記発明において、監視装置と通信可能とする通信部をさらに備え、前記監視装置から起動を指示する情報を受信したならば、前記制御部が前記駆動部を起動して前記遮断部を伸長させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションの概要の説明図である。
図2図2は、実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
図3図3は、図2に示した自動開閉ベルトパーティションの構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、実施形態1に係るベルト部に関する部分の外観構成を示す図である。
図5図5は、実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションの使用の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションのベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
図7図7は、変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
図8図8は、変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションの使用の一例を示す図である。
図9図9は、変形例2に係る遮断器の構成を示す機能ブロック図である。
図10図10は、変形例3に係るベルト繰出装置の外観構成を示す図である。
図11図11は、実施形態2に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
図12図12は、図11に示したサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図13図13は、図12に示したスケジュールデータの一例を示す図である。
図14図14は、実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションの概要の説明図である。
図15図15は、実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
図16図16は、図15に示した自動開閉ベルトパーティションの構成を示す機能ブロック図である。
図17図17は、実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションのベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
図18図18は、実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションの概要の説明図である。
図19図19は、実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
図20図20は、図19に示した自動開閉ベルトパーティションの構成を示す機能ブロック図である。
図21図21は、実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションのベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
図22図22は、実施形態5に係る自動開閉ベルトパーティションの概要の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係る遮断器を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態1では、デパート、商業施設等の各種施設(以下、「施設」と総称する)に自動開閉ベルトパーティション(本発明に係る「遮断器」に対応する)を設置する場合について説明する。
【0024】
<自動開閉ベルトパーティション100の概要>
図1は、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100の概要を説明するための説明図である。ここで、ベルト繰出装置110には、無線通信の受信部が設けられており、遠隔操作端末200からの遮断部伸長指示データ(以下、「遮断部伸長指示」と言う)または遮断部収縮指示データ(以下、「遮断部収縮指示」と言う)を受信できるものとする。
【0025】
図1に示すように、自動開閉ベルトパーティション100は、支柱120の上部に取り付けられたベルト繰出装置110にベルト部111を格納している。ベルト部111は、本発明における遮断部の一例である。ベルト部111がベルト繰出装置110から繰り出されることが、本発明における遮断部が伸長することに相当し、ベルト部111がベルト繰出装置110に格納されることが、本発明における遮断部が収縮することに相当する。自動開閉パーティション100を施設に設置して、ベルト部111を繰出状態にすることにより、施設の利用者の通行を規制し、格納状態にすることにより規制を解除する。ここで、ベルト部111は、その全てがベルト繰出装置110に格納されるのではなく、その一部がベルト繰出装置110から突出している。その理由については後述する。
【0026】
ベルト部111がベルト繰出装置110に格納された状態で、遠隔操作端末200が、例えば警備員等の操作者(以下、「操作者」と言う)による所定の遮断部伸長操作(例えば、伸長ボタンの押下操作)を受け付けたならば、遠隔操作端末200は、遮断部伸長指示をベルト繰出装置110に送信する(S1)。ベルト繰出装置110は、遮断部伸長指示を受信したならば、ベルト繰出装置110からベルト部111を繰り出す(S2)。これにより、施設の利用者の通行を規制することができる。
【0027】
また、ベルト部111がベルト繰出装置110から繰り出された状態で、遠隔操作端末200が操作者による所定の遮断部収縮操作(例えば、収縮ボタンの押下操作)を受け付けたならば、遠隔操作端末200は、遮断部収縮指示をベルト繰出装置110に送信する(S3)。ベルト繰出装置110は、遮断部収縮指示を受信したならば、ベルト繰出装置110にベルト部111を格納する(S4)。これにより、施設の利用者の通行規制を解除することができる。
【0028】
このように、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100では、操作者が所持する遠隔操作端末200を操作することにより、自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111の繰出制御または格納制御を行うよう構成したので、操作者は、施設の複数箇所に設置した自動開閉ベルトパーティション100から離れた位置に居る場合であっても、自己が所持する遠隔操作端末200を用いて、その自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111の繰出または格納を遠隔制御することが可能となり、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0029】
<自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成>
次に、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成について説明する。図2は、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
【0030】
図2に示すように、施設には、自動開閉ベルトパーティション100a、100b等の複数の自動開閉ベルトパーティション(以下、「自動開閉ベルトパーティション100」と総称する)を設置し、利用者の通行を規制または規制解除する。複数の自動開閉ベルトパーティション100は、送受信機300と無線通信により通信可能である。
【0031】
送受信機300は、無線通信により遠隔操作端末200と通信可能となる。この遠隔操作端末200は、送受信機300を介して自動開閉ベルトパーティション100と通信可能であり、遠隔操作端末200から受信した遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を自動開閉ベルトパーティション100に対して送信する。
【0032】
なお、自動開閉ベルトパーティション100と送受信機300の間の無線通信、および送受信機300と遠隔操作端末200の間の無線通信に使用する通信規格は任意であるが、各々の無線通信に必要な通信距離等に応じて、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信、Wi-Fi(登録商標)、UWB(Ultra-Wide Band)、第5世代移動通信システム等の公知の無線通信技術の中から最適なものを選択して採用すればよい。
【0033】
<自動開閉ベルトパーティション100の構成>
次に、自動開閉ベルトパーティション100の構成について説明する。図3は、図2に示した自動開閉ベルトパーティション100の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、自動開閉ベルトパーティション100は、ベルト繰出装置110、支柱120および台座130を有する。
【0034】
ベルト繰出装置110は、ベルト部111の繰出および格納の制御を行う装置であり、ベルト部111、格納部112、駆動部113、通信部114、制御部115、バッテリー116およびロータリエンコーダ117を有する。
【0035】
ベルト部111は、巻尺式のアルミテープであり、駆動部113により繰出および格納が行われる。ベルト部111のアルミテープは、テープ面を水平にして繰出すると重力で下にたわんでしまうため、これを防止するためにアルミテープのテープ面が地面に対し垂直になる方向で繰出する。また、繰出口の形状を少し上向きにすることで、アルミテープが伸びた状態で、アルミテープの自重によってその繰出口付近から先端にかけて緩やかに下向きへ反り、全体としてほぼ水平になるようにする。また、アルミテープの露出した部分は、利用者との接触による受傷事故防止のため、また外部からの視認性を高めるため等の目的で、図示しない明るい色彩の円筒状の布等で包まれている。
【0036】
格納部112は、ベルト部111を格納する円筒形の空室である。駆動部113は、ベルト部111の繰出および格納を行うための駆動装置である。駆動部113は、制御部115から繰出指示を受け取ったならばベルト部111の繰出を行い、格納指示を受け取ったならばベルト部111の格納を行う。
【0037】
通信部114は、送受信機300と無線通信を行い、遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を受信するためのインターフェース部である。バッテリー116は、駆動部113、通信部114、制御部115およびロータリエンコーダ117に電力を供給するための電源部である。
【0038】
制御部115は、ベルト繰出装置110の全体制御を行う制御部であり、ベルト部繰出制御部115aおよびベルト部格納制御部115bを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、ベルト部繰出制御部115aおよびベルト部格納制御部115bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0039】
ベルト部繰出制御部115aは、ベルト部111の繰出制御を行う処理部である。ベルト部繰出制御部115aは、通信部114を介して遮断部伸長指示を受信したならば、駆動部113に対して繰出指示を受け渡す。
【0040】
ベルト部格納制御部115bは、ベルト部111の格納制御を行う処理部である。ベルト部格納制御部115bは、通信部114を介して遮断部収縮指示を受信したならば、駆動部113に対して格納指示を受け渡す。
【0041】
なお、ベルト部111は、前述のとおり、アルミテープの露出部分が円筒状の布等で包まれているため、格納時にはその先端が一部ベルト操出装置110から突出した状態となる。
【0042】
支柱120は、ベルト繰出装置110を支持する棒状の柱である。台座130は、支柱120を支持する円盤状または方形の板である。
【0043】
ロータリエンコーダ117は、ベルト部111の繰出および格納の動きに連動して回転するローラーの回転量を取得して、該取得した回転量を制御部115へ送信する計測器である。詳細は後述する。
【0044】
<実施形態1に係るベルト部に関する部分の外観構成>
次に、本実施形態1に係るベルト部に関する部分の外観構成について説明する。図4は、本実施形態1に係るベルト部に関する部分の外観構成を示す図である。
【0045】
ベルト部111は、2枚のアルミテープで構成される。2枚のアルミテープは、各々の自由端部が螺子止めされ、互いに連結されている。ベルト繰出装置110の内部には、ベルト部111を格納する対向配置された2個の格納部112aおよび格納部112bがあり、ベルト部111は、この格納部112内にそれぞれ巻尺状に格納される。
【0046】
ベルト部111は、駆動部113のローラーおよび対向配置されたロータリエンコーダ117のローラーに挟まれ、駆動部113の動力によって繰出および格納が行われる。なお、駆動部113は、回転速度を変更することにより、繰出および格納の速度を変更することもできる。
【0047】
格納部112に格納されているベルト部111の巻尺の中心には鉄の棒が設置されており、この鉄の棒は格納部112に固定されている。鉄の棒には巻尺のぜんまいばねの中心が取り付けられており、巻尺からアルミテープが引き出された際に巻き戻る力を発生させる。ぜんまいばねによる巻き戻る力があることにより、アルミテープを巻き戻す時に巻尺の円筒ドラムにアルミテープがピッタリと張り付いた状態で巻き取ることが可能となる。
【0048】
ロータリエンコーダ117は、ローラーの回転量を取得することが可能であり、この回転量に基づいて繰り出されたベルト部111のアルミテープの長さを取得することができる。ロータリエンコーダ117が取得した回転量は、制御部115に送信される。制御部115は、ロータリエンコーダ117から受信した回転量に基づいて、繰り出された長さが所定値に到達したことを検知したならば、駆動部113を停止することによってベルト部111の繰出を停止する。
【0049】
ベルト部111のアルミテープ部分は、巻尺状であるために、座屈することなく所定の位置まで繰り出される。また、このアルミテープ部分は、付近の人が接触による怪我を防止するため、伸び縮み可能な円筒型の布等で包むこともできる。
【0050】
<自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例>
次に、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例について説明する。図5は、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例を示す図である。
【0051】
図5に示すように、自動開閉ベルトパーティション100をエスカレーターEの乗降口付近に設置することにより、エスカレーターの利用の規制を行う。例えば、自動開閉ベルトパーティション100を設置しているフロアが営業時間内である一方、上階のフロアが営業時間外である場合に、自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111を繰出状態にすることにより、上階への利用者の移動を規制する。
【0052】
<自動開閉ベルトパーティション100のベルト部の制御手順>
次に、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100のベルト部の制御手順について説明する。図6は、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティション100のベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
【0053】
図6に示すように、ベルト繰出装置110は、施設の営業開始または営業終了の準備段階等において、操作者から遮断部の伸長または収縮を指示する操作を受け付けた遠隔操作端末200からの、遮断部収縮指示またはベルト部繰出指示の受信待ち状態にある(ステップS101;No、ステップS103;No)。この受信待ち状態中に遮断部収縮指示を受信したならば(ステップS101;Yes)、ベルト部111を格納して(ステップS102)、処理を終了する。
【0054】
一方、ベルト繰出装置110が、遠隔操作端末200から遮断部伸長指示を受信したならば(ステップS103;Yes)、ベルト部111を繰り出し(ステップS104)、処理を終了する。
【0055】
上述してきたように、本実施形態1に係る自動開閉ベルトパーティションでは、操作者が所持する遠隔操作端末200を操作することにより、自動開閉ベルトパーティション100のベルト部の繰出制御または格納制御を行うよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0056】
なお、上記の実施形態1では、操作者が所持する遠隔操作端末200を操作することにより、送受信機300を介して自動開閉ベルトパーティション100を制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。インターネットに接続されたWi-Fi(登録商標)ルータを介して、ベルト繰出装置110が遠隔地にあるインターネットに接続された遠隔端末装置から自動開閉ベルトパーティション100を制御するよう構成することもできる。
【0057】
[変形例1]
ところで、上記の実施形態1では、操作者の所持する遠隔操作端末200を操作することにより、自動開閉ベルトパーティション100を制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。自動開閉ベルトパーティション100の設置場所付近の状況を監視する監視端末と連携して、自動開閉ベルトパーティション100を制御するよう構成することもできる。本変形例1では、自動開閉ベルトパーティション100の設置場所付近の状況を監視する監視装置と連携して、自動開閉ベルトパーティション100を制御する自動開閉ベルトパーティションシステムについて説明する。
【0058】
<変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成>
本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成について説明する。図7は、本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
【0059】
図7に示すように、本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムは、監視カメラ400、表示装置410、監視端末420、送受信機300および複数の自動開閉ベルトパーティション100を有する。監視カメラ400は、表示装置410と通信可能に接続される。また、監視端末420は、送受信機300を介して複数の自動開閉ベルトパーティション100のベルト繰出装置110と通信可能に接続される。
【0060】
監視カメラ400は、自動開閉ベルトパーティション100の設置場所付近の状況を撮影可能な位置に設置され、撮影した映像を表示装置410に送信する。表示装置410は、監視カメラ400から受信した映像を表示する。
【0061】
監視端末420は、操作者から、遮断部の伸長を指示する操作または遮断部の収縮を指示する操作を受け付けたならば、送受信機300を介して遮断部伸長指示または遮断部収縮指示をベルト繰出装置110に送信する。ベルト繰出装置110は、遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を受信したならば、受信した指示に基づいてベルト部111を制御する。
【0062】
操作者は、表示装置410が表示する映像により自動開閉ベルトパーティション100の設置場所付近の状況を確認し、施設の利用者の混雑状況等に基づき、監視端末420を用いて自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111を制御する。
【0063】
<変形例1に係る自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例>
次に、本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例について説明する。図8は、本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティション100の使用の一例を示す図である。
【0064】
図8では、施設のエントランス前において、ベルト部の繰出や格納を手動で行う既存のベルトパーティションおよび自動開閉ベルトパーティション100を用いて、施設の利用者のエントランスまでの誘導経路を動的に設定し、施設の利用者の入場待ち行列を規制する場合について説明する。
【0065】
図8(a)に示すように、操作者が表示装置410において、図示しない施設の利用者の入場待ち行列が長くないことを確認した場合には、監視端末420を用いて自動開閉ベルトパーティション100aおよび100bのベルト部111を繰出状態に制御するとともに、自動開閉ベルトパーティション100cのベルト部111を格納状態に制御する。これにより、利用者のエントランスまでの移動距離を短くして、スムーズな入場を促進する。
【0066】
図8(b)に示すように、操作者が表示装置410において、図示しない施設の利用者の入場待ち行列が長いことを確認した場合には、監視端末420を用いて自動開閉ベルトパーティション100aおよび100bのベルト部111を格納状態に制御するとともに、自動開閉ベルトパーティション100cのベルト部111を繰出状態に制御する。これにより、利用者のエントランスまでの移動距離を長くして、入場待ち行列の延長による混乱を防止する。
【0067】
上述してきたように、本変形例1に係る自動開閉ベルトパーティションシステムでは、自動開閉ベルトパーティション100を監視する監視端末420と連携して、自動開閉ベルトパーティション100を制御するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。また、ベルト部の繰出および格納を手動で行う既存のベルトパーティションおよび自動開閉ベルトパーティション100を用いて、施設の利用者の入場待ち行列を規制する場合に、混雑状況に応じて目的地までの誘導経路および距離を動的に変化させることができる。
【0068】
[変形例2]
ところで、上記の実施形態1では、アルミテープで構成されたベルト部の繰出および格納によって、本発明における遮断部の伸長および収縮を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。アルミテープに代えて風袋型の遮断部を用いて伸長および収縮を行うよう構成することもできる。風袋型の遮断部は、空気で膨らませて伸長状態にすることにより利用者の通行を規制し、空気を排出して収縮状態にすることにより規制を解除する。本変形例2では、風袋型の遮断部を用いて伸長および収縮を行う遮断器について説明する。
【0069】
<遮断器500の構成>
本変形例2に係る遮断器500の構成について説明する。図9は、本変形例2に係る遮断器500の構成を示す機能ブロック図である。なお、図3に示した自動開閉ベルトパーティション100と同様の機能部についての説明は省略する。
【0070】
図9に示すように、遮断器500は、遮断部伸長部510、支柱120および台座130を有する。
【0071】
遮断部伸長部510は、遮断部511の伸長および収縮の制御を行う装置であり、遮断部511、格納部512、駆動部513、通信部114、制御部515およびバッテリー116を有する。
【0072】
遮断部511は、可撓性の素材からなる円筒の2つの開口部の一方を封止した風袋であり、格納部512は空気室であり、風袋である遮断部511と接続されて一体の空気室となっている。駆動部513により格納部512および遮断部511へ空気を送り込むことによって、風袋である遮断部511が膨らんで棒状に伸長し、また駆動部513により格納部512および遮断部511の内部の空気を排気することによって、風袋である遮断部511が収縮して格納部512に格納される。駆動部513は、遮断部511の伸長および収縮を行うため、格納部512および遮断部511に空気を送気および排気する装置であり、送気した空気が逆流しないための逆止弁と、格納部512および遮断部511から空気を排気する排気弁を備える。排気弁は、通常時は閉じているが、外部からの制御により弁が開く。駆動部513は、制御部515から送気指示を受け取ったならば遮断部511に対して一定時間送気を行って、遮断部511を伸長状態にし。制御部515から排気指示を受け取ったならば排気弁を開く制御をして遮断部511から排気を行って、遮断部511を収縮状態にする。
【0073】
制御部515は、遮断部伸長部510の全体制御を行う制御部であり、送気制御部515aと排気制御部515bを有する。実際には、送気制御部515aおよび排気制御部515bのプログラムをCPUにロードして実行することにより、送気制御部515aおよび排気制御部515bに対応するプロセスを実行させることになる。
【0074】
送気制御部515aは、遮断部511の伸長制御を行う処理部である。排気制御部515bは、遮断部511の収縮制御を行う処理部である。送気制御部515aは、図示しない遠隔操作端末200から通信部114を介して遮断部伸長指示を受信したならば、駆動部513に対して送気指示を受け渡す。排気制御部515bは、図示しない遠隔操作端末200から通信部114を介して遮断部収縮指示を受信したならば、駆動部513に対して排気指示を受け渡す。
【0075】
上述してきたように、本変形例2に係る遮断器500は、風袋型の遮断部511を用いて伸長および収縮を行うよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0076】
なお、上記の実施形態1では、円筒状の布等で包んだアルミテープを用いて繰出および格納を行う場合について説明し、上記の変形例2では、棒状の風袋を用いて伸長および収縮を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。円筒状の布や風袋に代えて、カーテンのように垂れ下がる布をアルミテープに下げて、繰出および格納を行うよう構成することもできる。この垂れ下がる布は、格納時に支柱の中に格納するよう構成することもできる。
【0077】
[変形例3]
ところで、上記の実施形態1では、操作者の所持する遠隔操作端末を操作することにより、ベルト繰出装置のベルト部を制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルト繰出装置に備えられた操作ボタンを操作することにより、ベルト部を制御するよう構成することもできる。本変形例3では、ベルト繰出装置に備えられた操作ボタンを操作することにより、ベルト部を制御するベルト繰出装置について説明する。
【0078】
<ベルト繰出装置150の外観構成>
本変形例3に係るベルト繰出装置150の外観構成について説明する。図10は、本変形例3に係るベルト繰出装置150の外観構成を示す図である。
【0079】
図10に示すように、ベルト繰出装置150の上面部分に、ベルト部111の繰出予約ボタン151、格納予約ボタン152および表示部153が備えられている。例えば、繰出予約ボタン151が押下操作されたならば、所定時間(例えば、10分)経過後にベルト部111が繰り出される。一方、格納予約ボタン152が押下操作されたならば、所定時間(例えば、6時間)経過後にベルト部111が格納される。なお、表示部153には、ベルト部111の繰出開始時刻または格納開始時刻までの残り時間等が表示される。なお、所定時間については、図示しない入力部または遠隔操作端末等によっても設定可能である。なお、繰出予約ボタン151または格納予約ボタン152の操作に応じて、所定時間を任意に設定変更できるように構成してもよい。
【0080】
上述してきたように、本変形例3に係るベルト繰出装置150は、繰出予約ボタン151または格納予約ボタン152を操作することにより、ベルト部111を所定時間経過後に繰出制御または格納制御するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0081】
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、操作者の所持する遠隔操作端末200を操作することにより、ベルト繰出装置110のベルト部111を制御する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルト部111を制御するスケジュールをサーバ装置に登録しておき、このスケジュールに基づいてベルト部111を制御するよう構成することもできる。本実施形態2では、ベルト部111を制御するスケジュールをサーバ装置に登録しておき、このスケジュールに基づいてベルト部111を制御する自動開閉ベルトパーティションシステムについて説明する。
【0082】
<実施形態2に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成>
本実施形態2に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成について説明する。図11は、本実施形態2に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
【0083】
施設には、利用者の通行を規制するために複数の自動開閉ベルトパーティション100が設置される(例えば、自動開閉ベルトパーティション100a、100b等)。この複数の自動開閉ベルトパーティション100は、送受信機300と無線通信により通信可能となる。
【0084】
サーバ装置600は、送受信機300を介して自動開閉ベルトパーティション100と通信可能に接続される。サーバ装置600は、事前に記憶したスケジュールに基づいて、遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を自動開閉ベルトパーティション100に対して送信する。
【0085】
<サーバ装置600の構成>
次に、図11に示したサーバ装置600の構成について説明する。図12は、図11に示したサーバ装置600の構成を示す機能ブロック図である。図12に示すように、サーバ装置600は、表示部601および入力部602と接続され、通信部604、記憶部605および制御部606を有する。
【0086】
表示部601は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部602は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。通信部604は、送受信機300とデータ通信するためのインターフェース部である。
【0087】
記憶部605は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、スケジュールデータ605aを記憶する。スケジュールデータ605aは、自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111の制御スケジュールを示すデータである。
【0088】
制御部606は、サーバ装置600の全体制御を行う制御部であり、スケジュール管理部606aおよびベルト部制御部606bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、スケジュール管理部606aおよびベルト部制御部606bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0089】
スケジュール管理部606aは、スケジュールデータ605aを管理する処理部である。スケジュール管理部606aは、入力部602から自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111の制御に関するスケジュールデータを受け付けたならば、このスケジュールデータをスケジュールデータ605aに記憶する。
【0090】
ベルト部制御部606bは、スケジュールデータ605aに基づき、自動開閉ベルトパーティション100のベルト部111の制御を行う処理部である。ベルト部制御部606bは、スケジュールデータ605aに記憶された時刻になったならば、このデータに対応する対象装置IDおよび制御区分を抽出し、抽出した対象装置IDのベルト繰出装置110に対して、制御区分で示された指示を送信する。
【0091】
次に、図12に示したサーバ装置600の記憶部605が記憶するデータの一例について説明する。図13は、図12に示したスケジュールデータ605aの一例を示す図である。
【0092】
図13に示すスケジュールデータ605aは、時刻「7:00」に対して、制御区分が「収縮」であり、対象装置IDが「ベルトパーティション01」である状態を対応付け、時刻「8:00」に対して、制御区分が「収縮」であり、対象装置IDが「ベルトパーティション02」である状態を対応付け、時刻「17:00」に対して、制御区分が「伸長」であり、対象装置IDが「ベルトパーティション02」である状態を対応付け、時刻「18:00」に対して、制御区分が「伸長」であり、対象装置IDが「ベルトパーティション01」である状態を対応付けている。
【0093】
ベルト部制御部606bは、図13に示すスケジュールデータ605aに基づき、例えば時刻「7:00」になったならば、このデータに対応する対象装置ID「ベルトパーティション01」および制御区分「収縮」を抽出し、抽出した対象装置IDのベルト繰出装置110に対して、制御区分で示された「収縮」に対応する遮断部収縮指示を送信し、時刻「17:00」になったならば、このデータに対応する対象装置ID「ベルトパーティション02」および制御区分「伸長」を抽出し、抽出した対象装置IDのベルト繰出装置110に対して、制御区分で示された「伸長」に対応する遮断部伸長指示を送信する。
【0094】
上述してきたように、本実施形態2に係る自動開閉ベルトパーティションシステムでは、ベルト部を制御するスケジュールをサーバ装置に登録しておき、このスケジュールに基づいてベルト部を制御するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0095】
なお、上記の実施形態2では、ベルト部を制御するスケジュールをサーバ装置に登録しておき、このスケジュールに基づいてベルト部を制御する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。自動開閉ベルトパーティションまたはサーバ装置により、所定の時間が経過した場合または所定の時刻になった場合を検知し、ベルト部を任意の長さに伸縮するよう構成することもできる。
【0096】
[実施形態3]
ところで、上記の実施形態1では、操作者の所持する遠隔操作端末を操作することにより、自動開閉ベルトパーティションのベルト部を制御する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルト部を繰出中の自動開閉ベルトパーティションの近傍に施設の利用者が存在する場合、そのままベルト部の繰出を継続すると、ベルト部が利用者と接触して、利用者に怪我を負わせたり、ベルト部が座屈して本発明の遮断部として機能しなくなったりする虞がある。そこで、ベルト部を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部の繰出を停止し、またベルト部の座屈を検知したら、一旦ベルト部を格納して再度繰出するよう構成することもできる。本実施形態3では、ベルト部を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部の繰出を停止し、またベルト部の座屈を検知したら、一旦ベルト部を格納して再度繰出する自動開閉ベルトパーティションについて説明する。
【0097】
<自動開閉ベルトパーティション700の概要>
本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティション700の概要について説明する。図14は、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティション700の概要の説明図である。
【0098】
図14に示すように、自動開閉ベルトパーティション700のベルト繰出装置710は、遮断部伸長指示を受信したならば、ベルト部111の繰出を開始する(S11)。人感センサ717が人を検知したならば、ベルト部111の繰出を停止する(S12)。
【0099】
また、図示しない座屈センサ718がベルト部111の座屈を検知したならば、ベルト部111の格納を開始し(S13)、格納後、再度繰出を開始する(S14)。座屈センサ718についての詳細は後述する。
【0100】
このように、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティション700では、ベルト部111を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部111の繰出を停止し、ベルト部111の座屈を検知したならば、一旦ベルト部を格納して再度繰出を開始するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的かつ安全に実施することができる。
【0101】
<自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成>
次に、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成について説明する。図15は、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
【0102】
施設には、利用者の通行を規制するために複数の自動開閉ベルトパーティション700が設置される(例えば、自動開閉ベルトパーティション700a、700b等)。この複数の自動開閉ベルトパーティション700は、送受信機300と無線通信により通信可能となる。
【0103】
サーバ装置600は、送受信機300を介して自動開閉ベルトパーティション700と通信可能に接続される。サーバ装置600は、事前に記憶したスケジュールに基づいて、遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を自動開閉ベルトパーティション700に対して送信する。
【0104】
<自動開閉ベルトパーティション700の構成>
次に、図15に示した自動開閉ベルトパーティション700の構成について説明する。図16は、図15に示した自動開閉ベルトパーティション700の構成を示す機能ブロック図である。なお、図3に示した自動開閉ベルトパーティション100と同様の機能部についての説明は省略する。
【0105】
図16に示すように、自動開閉ベルトパーティション700は、ベルト繰出装置710、支柱120および台座130を有する。
【0106】
ベルト繰出装置710は、ベルト部111の繰出の制御を行う装置であり、ベルト部111、格納部112、駆動部113、通信部114、制御部715、バッテリー116、ロータリエンコーダ117、人感センサ717および座屈センサ718を有する。
【0107】
人感センサ717は、所定の距離内に人が存在することを検知するセンサである。座屈センサ718は、ベルト部111のアルミテープの座屈を検知するセンサである。例えば、アルミテープの先端に角速度センサを設置するとともにアルミテープに電流を流し、角速度センサで座屈を検知したならば、角速度センサがアルミテープに流れる電流の電圧を変化させることにより、座屈センサ718としてアルミテープの座屈を検知することができる。なお、ベルト部111は、円筒状の布等で包まれているため、アルミテープに流れる電流によって利用者が感電することがないようになっている。
【0108】
制御部715は、ベルト繰出装置710の全体制御を行う制御部であり、ベルト部繰出制御部715aおよびベルト部格納制御部715bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、ベルト部繰出制御部715aおよびベルト部格納制御部715bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0109】
ベルト部繰出制御部715aは、ベルト部111の繰出制御を行う処理部である。ベルト部繰出制御部715aは、遮断部伸長指示を受信したならば、駆動部113に対して繰出指示を受け渡す。ベルト部繰出制御部715aは、人感センサ717が人を検知したならば、駆動部113に対して繰出停止指示を受け渡す。
【0110】
ベルト部格納制御部715bは、ベルト部111の格納制御を行う処理部である。ベルト部格納制御部715bは、遮断部収縮指示を受信したならば、駆動部113に対して格納指示を受け渡す。
【0111】
また、ベルト部格納制御部715bは、駆動部113によるベルト部111の繰出中に、座屈センサ718がベルト部111のアルミテープの座屈を検知したならば、駆動部113に対して格納指示を受け渡す。そして、ロータリエンコーダ117から受信した回転量に基づいて、ベルト部111の格納完了を検知したならば、遮断部伸長指示をベルト部繰出制御部715aに受け渡す。
【0112】
<自動開閉ベルトパーティション700のベルト部の制御手順>
次に、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティション700のベルト部の制御手順について説明する。図17は、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティション700のベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
【0113】
図17に示すように、自動開閉ベルトパーティション700のベルト繰出装置710は、遮断部伸長指示の受信を待ち受け(ステップS201;No)、遮断部伸長指示を受信した後(ステップS201;Yes)、人感センサ717が人を検知したならば(ステップS202;Yes)、ベルト部111の繰出を停止し(ステップS203)、ステップS202に移行する。
【0114】
人感センサ717が人を検知せず(ステップS202;No)、座屈センサ718がベルト部111のアルミテープの座屈を検知したならば(ステップS204;Yes)、ベルト部111を格納し(ステップS205)、ロータリエンコーダ117から受信した回転量に基づいてベルト部111の格納完了を検知するまで待ち受け(ステップS206;No)、ベルト部111の格納完了を検知したならば(ステップS206;Yes)、ステップS202に移行する。
【0115】
人感センサ717が人を検知せず(ステップS202;No)、座屈センサ718がベルト部111のアルミテープの座屈を検知しないならば(ステップS204;No)、ベルト部111の繰出を行う(ステップS207)。
【0116】
ロータリエンコーダ117によりベルト部111の繰出完了を検知しないならば(ステップS208;No)、ステップS202に移行する。ロータリエンコーダ117によりベルト部111の繰出完了を検知したならば(ステップS208;Yes)、処理を終了する。
【0117】
上述してきたように、本実施形態3に係る自動開閉ベルトパーティションでは、ベルト部を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部の繰出を停止し、またベルト部の座屈を検知したならば、一旦ベルト部を格納して再度繰出するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的かつ安全に実施することができる。
【0118】
なお、上記の実施形態3では、ベルト部を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部の繰出を停止し、またベルト部の座屈を検知したならば、一旦ベルト部を格納して再度繰出する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。インターネットに接続されたWi-Fiルータに、ベルト繰出装置がWi-Fi(登録商標)を用いて通信可能とすることにより、遠隔地にあるインターネットに接続された所定の端末に対して、ベルト部の繰出状況や座屈状況を通知するよう構成することもできる。
【0119】
[実施形態4]
ところで、上記の実施形態3では、ベルト部111を繰出中に人の存在を検知したならば、ベルト部111の繰出を停止し、またベルト部111の座屈を検知したならば、一旦ベルト部を格納して再度繰出する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルト部111を繰出中に人の存在を検知および座屈の検知が連続した回数が所定数に達した場合または転倒した場合に、異常が発生したことを報知するよう構成することもできる。本実施形態4では、ベルト部111を繰出中に人の存在を検知したならばベルト部111の繰出を停止し、座屈を検知したならば一旦ベルト部を格納後に再度繰出するとともに、人の存在の検知および座屈の検知が連続した回数が所定数に達した場合または転倒した場合に、異常が発生したことを報知する自動開閉ベルトパーティションについて説明する。
【0120】
<自動開閉ベルトパーティション800の概要>
本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティション800の概要について説明する。図18は、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティション800の概要の説明図である。
【0121】
図18に示すように、自動開閉ベルトパーティション800のベルト繰出装置810は、遮断部伸長指示を受信したならば、ベルト部111の繰出を開始する(S21)。人感センサ717が人を検知したならば、ベルト部111の繰出を停止する(S22)。また、座屈センサ718が座屈を検知したならば、ベルト部を一旦格納した後、再度繰出を開始する(S23)。そして、転倒センサが自動開閉ベルトパーティション800の転倒を検知した場合(S24)、またはベルト部111の繰出が完了する前に人の検知回数および座屈の検知回数が所定数を超えた場合は、警報装置850から警報を報知する(S25)。例えば、「ベルトパーティションに異常発生」と音声で報知する。
【0122】
このように、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティション800では、ベルト部111を繰出中に人の存在を検知してベルト部111の繰出を停止した回数、およびベルト部の座屈を検知して一旦ベルト部を格納後に再度繰出した回数が所定数を超えた場合、ならびに自動開閉ベルトパーティションの転倒を検知した場合に、異常が発生したことを報知するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的かつ安全に実施することができる。
【0123】
<自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成>
次に、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成について説明する。図19は、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションシステムのシステム構成を示す図である。
【0124】
施設には、利用者の通行を規制するために複数の自動開閉ベルトパーティション800が設置される(例えば、自動開閉ベルトパーティション800a、800b等)。この複数の自動開閉ベルトパーティション800は、送受信機300と無線通信により通信可能となる。
【0125】
サーバ装置600および警報装置850は、送受信機300を介して自動開閉ベルトパーティション800と通信可能に接続される。サーバ装置600は、事前に記憶したスケジュールに基づいて、遮断部伸長指示または遮断部収縮指示を自動開閉ベルトパーティション800に対して送信する。
【0126】
警報装置850は、自動開閉ベルトパーティション800から警報指示を受信したならば、音声で警報を報知する。
【0127】
<自動開閉ベルトパーティション800の構成>
次に、図19に示した自動開閉ベルトパーティション800の構成について説明する。図20は、図19に示した自動開閉ベルトパーティション800の構成を示す機能ブロック図である。なお、図16に示した自動開閉ベルトパーティション700と同様の機能部についての説明は省略する。
【0128】
図20に示すように、自動開閉ベルトパーティション800は、ベルト繰出装置810、支柱120および台座130を有する。
【0129】
ベルト繰出装置810は、ベルト部111の繰出の制御を行う装置であり、ベルト部111、格納部112、駆動部113、通信部114、制御部815、バッテリー116、人感センサ717、座屈センサ718および転倒センサ819を有する。
【0130】
転倒センサ819は、自動開閉ベルトパーティション800が転倒したことを検知するセンサである。
【0131】
制御部815は、ベルト繰出装置810の全体制御を行う制御部であり、ベルト部繰出制御部715a、ベルト部格納制御部715bおよび警報制御部815cを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、ベルト部繰出制御部715a、ベルト部格納制御部715bおよび警報制御部815cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0132】
警報制御部815cは、警報装置850に警報指示を送信する処理部である。警報制御部815cは、人感センサ717による人の検知および座屈センサ718による座屈の検知が連続した回数が所定数に達した場合または転倒センサ819による自動開閉ベルトパーティション800の転倒が検知された場合に、警報装置850に対して警報指示を送信する。
【0133】
<自動開閉ベルトパーティション800のベルト部の制御手順>
次に、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティション800のベルト部の制御手順について説明する。図21は、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティション800のベルト部の制御手順を示すフローチャートである。
【0134】
図21に示すように、自動開閉ベルトパーティション800のベルト繰出装置810は、遮断部伸長指示の受信を待ち受け(ステップS301;No)、遮断部伸長指示を受信した後(ステップS301;Yes)、人感センサ717が人を検知したならば(ステップS302;Yes)、ベルト部111の繰出を停止する(ステップS303)。
【0135】
カウンタをインクリメントし(ステップS311)、カウンタが所定の閾値以下であれば(ステップS312;No)、ステップS302に移行する。カウンタが所定の閾値を超過していれば(ステップS312;Yes)、警報装置850に対して警報指示を送信し(ステップS313)、そのまま処理を終了する。
【0136】
ステップS302において、人感センサ717が人を検知せず(ステップS302;No)、座屈センサ718がベルト部111のアルミテープの座屈を検知したならば(ステップS304;Yes)、ベルト部111を格納し(ステップS305)、ロータリエンコーダ117から受信した回転量に基づくベルト部111の格納完了の検知を待ち受け(ステップS306;No)、ベルト部111の格納完了を検知したならば(ステップS306;Yes)、ステップS311に移行する。
【0137】
ステップS304において、座屈センサ718がベルト部111のアルミテープの座屈を検知せず(ステップS304;No)、転倒センサ819が自動開閉ベルトパーティション800の転倒を検知したならば(ステップS307;Yes)、警報装置850に対して警報指示を送信し(ステップS313)、そのまま処理を終了する。
【0138】
ステップS307において、転倒センサ819が自動開閉ベルトパーティション800の転倒を検知しないならば(ステップS307;No)、カウンタをゼロにリセットし(ステップS308)、ベルト部111を繰り出す(ステップS309)。
【0139】
ロータリエンコーダ117によりベルト部111の繰出完了を検知しないならば(ステップS310;No)、ステップS302に移行する。ロータリエンコーダ117によりベルト部111の繰出完了を検知したならば(ステップS310;Yes)、処理を終了する。
【0140】
上述してきたように、本実施形態4に係る自動開閉ベルトパーティションでは、ベルト部を繰出中に、人の存在を検知したならばベルト部の繰出を停止し、座屈を検知したならば一旦ベルト部を格納後に再度繰出するとともに、人の存在の検知および座屈の検知が連続した回数が所定数に達した場合または転倒した場合に、異常が発生したことを報知するよう構成したので、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的かつ安全に実施することができる。
【0141】
[実施形態5]
ところで、上記の実施形態1では、ベルト繰出装置を支柱の上部に取り付ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルト繰出装置を三角コーンの上部に取り付けるよう構成することもできる。本実施形態5では、ベルト繰出装置を三角コーンの上部に取り付ける自動開閉ベルトパーティションについて説明する。
【0142】
<自動開閉ベルトパーティション900の概要>
本実施形態5に係る自動開閉ベルトパーティション900の概要について説明する。図22は、実施形態5に係る自動開閉ベルトパーティション900の概要の説明図である。
【0143】
図22に示すように、自動開閉ベルトパーティション900は、三角コーン920の上部にベルト繰出装置110を取り付けた外観となっている。操作者が遠隔操作端末200を操作することにより、遠隔操作端末200は、遮断部伸長指示をベルト繰出装置110に送信する(S31)。
【0144】
ベルト繰出装置110は、遮断部伸長指示を受信したならば、ベルト部111を繰り出す(S32)。このことにより、工事現場の工事車両出入口等における歩行者等の通行規制または規制解除を効率的に実施することができる。
【0145】
なお、上記の実施形態5では、ベルト繰出装置を三角コーンの上部に取り付ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。手動で行う既存のベルトパーティションの上部にベルト繰出装置を取り付けるよう構成することもできる。また、施設内を巡回警備するロボットに、ベルト繰出装置を取り付けるよう構成することもできる。
【0146】
また、上記の各実施形態では、ベルトパーティションや三角コーンの上部に、1個のベルト繰出装置を取り付ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ベルトパーティションの上部に複数のベルト繰出装置を取り付けるよう構成することもできる。このことにより、1本のベルトパーティションによってベルト部を複数方向に繰り出すことができる。
【0147】
また、上記の各実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明に係る遮断器は、施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施する場合に適している。
【符号の説明】
【0149】
E エスカレーター
100、100a、100b、100c 自動開閉ベルトパーティション
110、110a、110b ベルト繰出装置
111 ベルト部
112、112a、112b 格納部
113 駆動部
114 通信部
115 制御部
115a ベルト部繰出制御部
115b ベルト部格納制御部
116 バッテリー
117 ロータリエンコーダ
120 支柱
130 台座
150 ベルト繰出装置
151 繰出ボタン
152 格納ボタン
200 遠隔操作端末
300 送受信機
400 監視カメラ
410 表示装置
420 監視端末
500 遮断器
510 遮断部伸長部
511 遮断部
512 格納部
513 駆動部
515 制御部
515a 送気制御部
600 サーバ装置
601 表示部
602 入力部
604 通信部
605 記憶部
605a スケジュールデータ
606 制御部
606a スケジュール管理部
606b ベルト部制御部
700、700a、700b 自動開閉ベルトパーティション
710、710a、710b ベルト繰出装置
715 制御部
715a ベルト部繰出制御部
715b ベルト部格納制御部
717、717a、717b 人感センサ
718 座屈センサ
800、800a、800b 自動開閉ベルトパーティション
810、810a、810b ベルト繰出装置
815 制御部
815c 警報制御部
819 転倒センサ
900 自動開閉ベルトパーティション
920 三角コーン
【要約】
【課題】施設の複数箇所における通行規制または規制解除を効率的に実施することを課題とする。
【解決手段】自動開閉ベルトパーティション100は、支柱120の上部に取り付けられたベルト繰出装置110にベルト部111を格納している。操作者が遠隔操作端末200を操作することにより、遠隔操作端末200は、遮断部伸長指示をベルト繰出装置110に送信する(S1)。ベルト繰出装置110は、遮断部伸長指示を受信したならば、ベルト部111を繰り出す(S2)。このことにより、各種の施設の利用者の通行を規制することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22