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特許7625211エンジン試験方法、エンジン試験プログラム、およびエンジン試験装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-24
(45)【発行日】2025-02-03
(54)【発明の名称】エンジン試験方法、エンジン試験プログラム、およびエンジン試験装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 15/05 20060101AFI20250127BHJP
   G01M 15/09 20060101ALI20250127BHJP
   G01M 15/08 20060101ALI20250127BHJP
【FI】
G01M15/05
G01M15/09
G01M15/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021138037
(22)【出願日】2021-08-26
(65)【公開番号】P2023032116
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2024-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】391008559
【氏名又は名称】株式会社トランストロン
(73)【特許権者】
【識別番号】899000068
【氏名又は名称】学校法人早稲田大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】出川 拓真
(72)【発明者】
【氏名】草鹿 仁
(72)【発明者】
【氏名】山口 恭平
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 15/00-15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理をコンピュータが実行することを特徴とするエンジン試験方法。
【請求項2】
前記試験パターンを生成する処理は、前記試験パターンとして、前記操作変数の時系列変化を示すChirp信号またはAPRBS(Amplitude-modulated Pseudo Random Binary Sequences)信号を生成する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項3】
前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値または下限値を設定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項4】
前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値および下限値の両方を設定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項5】
前記操作変数の変化速度に応じて前記第1の閾値を決定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項6】
前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して1つの前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項7】
前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して複数の前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項8】
前記操作変数をホールドする処理は、前記監視パラメータに対する優先度に基づいて前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のエンジン試験方法。
【請求項9】
エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするエンジン試験プログラム。
【請求項10】
エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理を実行する制御部を有することを特徴とするエンジン試験装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン試験方法、エンジン試験プログラム、およびエンジン試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンモデルの構築においては、自動車のエンジンの過渡運転データを用いることで、高精度なエンジンモデルの構築が可能であることが知られている。過渡運転によるエンジン試験は、エンジンに入力する操作変数を時間と共に網羅的に変化させ、様々な条件で試験を行う。そのため、試験前には、エンジンが異常状態とならない操作変数の範囲を探索している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、操作変数の範囲探索は定常運転で行われており、過渡運転におけるシステムの無駄時間や時定数による影響により、運転境界に差異が生まれてしまう場合がある。そのため、排出ガスの悪化や失火などのエンジン異常を検出しつつ試行錯誤しながら運転境界を手動調整し、繰り返し試験パターンを作成している。ただし、この試行錯誤に長く時間を要してしまうと、試験前の準備を含め、エンジン試験全体の工数が多くなってしまうという問題がある。
【0004】
一つの側面では、より少ない試験工数でエンジン試験を実施できるエンジン試験方法、エンジン試験プログラム、およびエンジン試験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の案では、コンピュータが、エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、実エンジンに試験パターンに基づいて操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、監視パラメータが第1の閾値未満になるまで操作変数をホールドし、監視パラメータが第2の閾値未満の場合に第1の閾値の設定値を緩和し、監視パラメータが第2の閾値を超過する場合に第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、操作変数と操作変数に対する実エンジンの被制御量の時系列データを取得する処理を実行する。
【発明の効果】
【0006】
一つの側面では、より少ない試験工数でエンジン試験を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態にかかるエンジン試験システムの構成例を示す図である。
図2図2は、Chirp信号の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態にかかる監視パラメータの測定位置の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態にかかる監視パラメータと操作変数との組み合わせの一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態にかかる監視パラメータの判定の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態にかかるエンジン試験装置100によるエンジン試験処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本実施形態にかかる情報処理装置200によるエンジン試験処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本実施形態にかかるエンジン試験装置100ハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本実施形態に係るエンジン試験方法、エンジン試験プログラム、およびエンジン試験装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本実施形態が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【0009】
[全体構成例]
図1を用いて、本実施形態に係るエンジン試験システムの構成を説明する。図1は、本実施形態にかかるエンジン試験システムの構成例を示す図である。図1に示すように、エンジン試験システムは、エンジン試験装置100、情報処理装置200、およびエンジン300を含む。エンジン試験装置100と、情報処理装置200およびエンジン300とは、それぞれ相互に通信可能に接続される。
【0010】
エンジン試験装置100は、エンジン300を制御するエンジン制御器であってよい。エンジン試験装置100は、情報処理装置200によって作成された試験パターンに基づいて、エンジン300に対してエンジンを制御するための操作変数を入力する。試験パターンは、例えば、操作変数の時系列変化を示すChirp信号やAPRBS(Amplitude-modulated Pseudo Random Binary Sequences)信号である。
【0011】
図2は、Chirp信号の一例を示す図である。図2において、グラフの横軸が時間であり、縦軸が操作変数の値である。図2に示すように、Chirp信号は、時間経過に応じて周波数成分を連続的に変えることにより、三角関数の特性で試験パターンに対する網羅性の高い試験が実現可能となる。なお、Chirp信号は、例えば、次の式(1)を用いて算出される。
【0012】
【数1】
【0013】
また、操作変数は、エンジン回転数、燃料噴射量、タービン開度、EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環)バルブ開度、ITH(Intake THrottle:吸気スロットル)バルブ開度などである。そのため、Chirp信号などの試験パターンは、操作変数ごとに作成されることになる。
【0014】
また、試験パターンは、図2に示すように、操作変数の時系列変化を示すパターンデータであるため、エンジン試験装置100は、試験パターンに基づいて、エンジン回転数や燃料噴射量などの操作変数を変えてエンジン300に入力し、エンジン300を制御する。
【0015】
また、エンジン試験装置100のデータ取得部111は、エンジン300に操作変数を入力したことにより得られるエンジン300の監視パラメータや、操作変数に対する被制御量を取得する。当該監視パラメータは、エンジン異常の発生を未然に防止するために監視するパラメータである。具体的には、監視パラメータは、例えば、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率である。なお、データ取得部111は、エンジン300から取得される被制御量などを、エンジン試験の履歴データとして、試験データ履歴122に記憶できる。
【0016】
図3は、本実施形態にかかる監視パラメータの測定位置の一例を示す図である。例えば、図3に示すように、監視パラメータである、インテークマニホールドの圧力および温度は、内燃機関のうちインテークマニホールドの入り口部分の吸気流路で測定される。また、監視パラメータである、気筒内の最大圧力上昇率は、エンジン300の気筒内、すなわちシリンダ内で測定される。また、監視パラメータである、エキゾーストマニホールドの圧力および温度や、空気過剰率は、内燃機関のうちエキゾーストマニホールドによってまとめられた排気流路において測定される。
【0017】
また、エンジン試験装置100の第1の閾値判定部112および第2の閾値判定部113は、それぞれ、監視パラメータが第1の閾値および第2の閾値の範囲内か否か判定する。当該第1の閾値および第2の閾値は、監視パラメータごとに、エンジン300が異常状態にならないように閾値121に予め設定される上限値や下限値である。そのため、第1の閾値および第2の閾値は、エンジン300が異常状態になる閾値ではなく、このまま試験パターンに基づいて操作変数を変化させ続けると異常状態になり得ることを警告するための閾値と言える。
【0018】
監視パラメータは、操作変数ごとに予め定められて監視される。図4は、本実施形態にかかる監視パラメータと操作変数との組み合わせの一例を示す図である。図4は一例であるが、例えば、監視パラメータの空気過剰率は、燃料噴射量、タービン開度、EGRバルブ開度、およびITHバルブ開度のいずれかが操作された場合に監視される。一方、監視パラメータの気筒内の最大圧力上昇率は、燃料噴射量が操作された場合に監視される。なお、厳密には、各操作変数の操作量は、全ての監視パラメータに影響し得るため、各操作変数をエンジン300に入力して操作する際、全ての監視パラメータを監視することもできる。しかしながら、図4の示したように、操作変数に対して影響が大きい監視パラメータの組み合わせを予め設定して操作変数ごとに監視パラメータを分けることで、エンジン300に対するより精度の高い監視や制御を行うことができる。
【0019】
図5は、本実施形態にかかる監視パラメータの判定の一例を示す図である。図5は、操作変数および監視パラメータの時間的推移を示すものである。図5に示すように、監視パラメータが第1の閾値を超過する場合(t1時)、エンジン試験装置100は、監視パラメータが第1の閾値未満になる(t2時)まで操作変数をホールドする。これにより、エンジン試験装置100は、エンジン300を異常状態とならないように制御する。なお、図5では、監視パラメータに対し、1つの操作変数をホールドするように示しているが、1つの監視パラメータに対して複数の操作変数をホールドしてもよい。また、エンジン試験装置100は、複数の監視パラメータを監視し、それぞれに対応する1つまたは複数の操作変数をホールドするが、ホールドする操作変数は、複数の監視パラメータに予め設定される優先度に基づいてよい。
【0020】
また、エンジン試験装置100の第1の閾値修正部114は、監視パラメータの判定結果に応じて、第1の閾値を緩和または厳格化する。より具体的には、例えば、図5のt3~t4の時間帯に示されるように、監視パラメータが第2の閾値を超過してしまう場合、エンジン試験装置100は、第1の閾値を厳格化する。ここで、閾値の厳格化とは、例えば、図5に示すように、第1の閾値を第2の閾値から遠ざけるように変更することである。これにより、監視パラメータが第1の閾値を超過し易くなり、エンジン試験装置100は、より高い精度で、エンジン300を異常状態とならないように制御できる。
【0021】
なお、逆に、図5のt1~t3やt4~t2の時間帯に示されるように、監視パラメータが第1の閾値を超過するが、第2の閾値未満である場合、エンジン試験装置100は、第1の閾値を緩和する。ここで、閾値の緩和とは、例えば、図5に示すように、第1の閾値を第2の閾値に近づけるように変更することである。これにより、エンジンの安全圏内で監視パラメータが不必要に第1の閾値を超過することなく、エンジン試験装置100は、エンジン試験を継続して行うことができる。なお、第1の閾値の変更量は、操作変数の変化速度に応じて決定されてよい。また、図5の例では、第1の閾値および第2の閾値として、監視パラメータの下限値を設定しているが、上限値を設定してもよいし、上限値および下限値の両方を設定してもよい。また、このような監視パラメータの上限値および下限値の設定は、監視パラメータごとに異なってよい。
【0022】
そして、エンジン試験装置100の操作変数決定部115は、監視パラメータが、エンジン300に対して異常状態とならない範囲で次の操作変数を決定してエンジン300に対して入力し、エンジン300を制御する。なお、監視パラメータに対して決定される操作変数は、例えば、図4に示す組み合わせに基づいてよい。また、操作変数決定部115は、エンジン300に対して入力する操作変数などを、エンジン試験の履歴データとして、試験データ履歴122に記憶できる。
【0023】
情報処理装置200は、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPCなどであってよい。情報処理装置200の試験パターン作成部211は、エンジン300のエンジン試験用の試験パターンを作成する。作成された試験パターンは、操作変数の仮値としてエンジン試験装置100に送信される。なお、操作変数の仮値というのは、エンジン試験装置100は試験パターンによって示される操作変数をそのままエンジン300に入力する場合もあるが、監視パラメータに応じて入力する操作変数を変更する場合もあるためである。すなわち、エンジン300に入力される操作変数の最終値が仮値とは異なる場合があり得る。
【0024】
また、情報処理装置200のデータ取得部212は、エンジン300に入力された操作変数や、操作変数を入力したことにより得られるエンジン300の操作変数に対する被制御量をエンジン試験装置100から随時取得する。取得された操作変数および被制御量は、時系列データ221に記憶される。
【0025】
エンジン300は、自動車の実エンジンである。エンジン300は、エンジン試験装置100によって入力される操作変数によって動作する。また、エンジン300は、操作変数が入力されたことにより得られる、操作変数に対する被制御量や監視パラメータをエンジン試験装置100に返す。厳密には、各データをエンジン試験装置100に返すというより、エンジン試験装置100によって各データが取得されることになる。
【0026】
[処理の流れ]
次に、図6を用いて、エンジン試験装置100によるエンジン試験処理の流れを説明する。図6は、本実施形態にかかるエンジン試験装置100によるエンジン試験処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6に示すエンジン試験処理は、エンジン300始動後、任意のタイミングで開始される。
【0027】
まず、エンジン試験装置100は、現在の操作変数、すなわちエンジン300に入力された各操作変数の初期値と、当該操作変数を入力したことにより得られる被制御量をエンジン300から取得する(ステップS101)。図6に示すように、ステップS101の後、情報処理装置200によって作成された試験パターンが取得され、エンジン試験と処理のループが開始される。
【0028】
次に、エンジン試験装置100は、操作変数を入力したことにより得られる各監視パラメータ、および被制御量をエンジン300から取得する(ステップS102)。なお、ループ開始直後の初回のステップS102では、既にステップS101において被制御量は取得しているため、改めて被制御量を取得しなくてもよい。また、エンジン試験装置100は、ステップS101またはステップS102で取得した被制御量をエンジン試験の履歴データとして、試験データ履歴122に記憶する。
【0029】
次に、エンジン試験装置100は、監視パラメータごとに、監視パラメータが第1の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS103)。なお、ステップS103の判定は、監視パラメータが第1の閾値以下であるか否かを判定してもよい。
【0030】
全ての監視パラメータが第1の閾値未満である場合(ステップS103:Yes)、エンジン試験装置100は、試験パターンから、現在の試験時間に対応する操作変数を取得する(ステップS104)。取得された操作変数は、次の操作変数としてエンジン300に入力される。そして、試験時間内である場合、ステップS102に戻り、試験時間終了まで処理が繰り返される。一方、試験時間終了の場合、図6に示すエンジン試験処理は終了する。なお、エンジン試験装置100は、ループごとに、エンジン300に対して入力する操作変数を、エンジン試験の履歴データとして、試験データ履歴122に記憶する。
【0031】
一方、監視パラメータのいずれかが第1の閾値を超過する場合(ステップS103:No)、エンジン試験装置100は、操作変数を前回値に固定(ホールド)する(ステップS105)。ここで、操作変数の前回値とは、例えば、エンジン300に入力された最新の操作変数である。なお、ホールドする操作変数は、図4に組み合わせを示したような、第1の閾値を超過した監視パラメータに対応する操作変数であってもよいし、全ての操作変数であってもよい。
【0032】
次に、エンジン試験装置100は、監視パラメータごとに、第1の閾値を超過した監視パラメータが第2の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS106)。なお、ステップS106の判定も、監視パラメータが第2の閾値以下であるか否かを判定してもよい。
【0033】
第1の閾値を超過した全ての監視パラメータが第2の閾値未満である場合(ステップS106:Yes)、エンジン試験装置100は、第1の閾値を第2の閾値に近づけるように変更して緩和する(ステップS107)。
【0034】
一方、第1の閾値を超過した監視パラメータのいずれかが第2の閾値を超過する場合(ステップS106:No)、エンジン試験装置100は、第1の閾値を第2の閾値に遠ざけるように変更して厳格化する(ステップS108)。
【0035】
ステップS107またはステップS108の実行後、試験時間内である場合、ステップS102に戻り、操作変数のホールドを解除して試験時間終了まで処理が繰り返される。一方、試験時間終了の場合、図6に示すエンジン試験処理は終了する。
【0036】
次に、図7を用いて、情報処理装置200によるエンジン試験処理の流れを説明する。図7は、本実施形態にかかる情報処理装置200によるエンジン試験処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7に示すエンジン試験処理は、任意のタイミングで開始される。しかしながら、図7に示すエンジン試験処理で作成される試験パターンは、図6に示すエンジン試験処理で用いるため、図7に示すエンジン試験処理は、図6に示すエンジン試験処理より先に開始される。
【0037】
まず、情報処理装置200は、操作変数の時系列変化を示すChirp信号やAPRBS信号によって試験パターンを作成する(ステップS201)。なお、試験パターンは操作変数ごとに作成される。また、作成された試験パターンは、エンジン試験装置100に送信される。
【0038】
次に、情報処理装置200は、エンジン300に入力された操作変数や、操作変数を入力したことにより得られる、操作変数に対するエンジン300の被制御量をエンジン試験装置100から随時取得する(ステップS202)。取得された操作変数および被制御量は、時系列データ221に記憶される。そして、試験時間内である場合(ステップS203:No)、エンジン試験が終了するまでステップS202が繰り返される。一方、試験時間終了の場合(ステップS203:Yes)、図7に示すエンジン試験処理は終了する。
【0039】
上述したように、エンジン試験装置100は、エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、実エンジンに試験パターンに基づいて操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、監視パラメータが第1の閾値未満になるまで操作変数をホールドし、監視パラメータが第2の閾値未満の場合に第1の閾値の設定値を緩和し、監視パラメータが第2の閾値を超過する場合に第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、操作変数と操作変数に対する実エンジンの被制御量の時系列データを取得する。
【0040】
このように、エンジン試験装置100は、試験パターンに基づく操作変数をエンジン300に入力することにより得られる監視パラメータに基づいて操作変数を制御する。これにより、試験パターン作成時の試行錯誤を無くし、より少ない工数でエンジン試験を実施できる。
【0041】
また、エンジン試験装置100により実行される、試験パターンを生成する処理は、試験パターンとして、操作変数の時系列変化を示すChirp信号またはAPRBS信号を生成する処理を含む。
【0042】
これにより、エンジン試験装置100は、網羅性の高いエンジン試験を実施できる。
【0043】
また、エンジン試験装置100は、第1の閾値および前記第2の閾値として、監視パラメータの上限値または下限値を設定する。
【0044】
これにより、エンジン試験装置100は、より高い精度で、エンジン300を異常状態とならないように制御できる。
【0045】
また、エンジン試験装置100は、第1の閾値および前記第2の閾値として、監視パラメータの上限値および下限値の両方を設定する。
【0046】
これにより、エンジン試験装置100は、より高い精度で、エンジン300を異常状態とならないように制御できる。
【0047】
また、エンジン試験装置100は操作変数の変化速度に応じて第1の閾値を決定する。
【0048】
これにより、エンジン試験装置100は、より高い精度で、エンジン300を異常状態とならないように制御できる。
【0049】
また、エンジン試験装置100によって実行される、操作変数をホールドする処理は、1つの監視パラメータに対して1つの操作変数をホールドする処理を含む。
【0050】
これにより、エンジン試験装置100は、エンジン300に対するより精度の高い監視や制御を行うことができる。
【0051】
また、エンジン試験装置100によって実行される、操作変数をホールドする処理は、1つの監視パラメータに対して複数の操作変数をホールドする処理を含む。
【0052】
これにより、エンジン試験装置100は、エンジン300に対するより精度の高い監視や制御を行うことができる。
【0053】
また、エンジン試験装置100によって実行される、操作変数をホールドする処理は、監視パラメータに対する優先度に基づいて操作変数をホールドする処理を含む。
【0054】
これにより、エンジン試験装置100は、エンジン300に対するより精度の高い監視や制御を行うことができる。
【0055】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更されてもよい。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更されてもよい。
【0056】
また、各装置の構成要素の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。例えば、エンジン試験装置100の操作変数決定部115が複数の処理部に分散されたり、エンジン試験装置100の第1の閾値判定部112と第2の閾値判定部113とが1つの処理部に統合されたりしてもよい。つまり、その構成要素の全部または一部は、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合されてもよい。さらに、各装置の各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0057】
[ハードウェア]
図8は、本実施形態にかかるエンジン試験装置100のハードウェア構成例を示す図である。図8に示すように、エンジン試験装置100は、通信部100a、記憶装置100b、メモリ100c、プロセッサ100dを有する。また、図8に示した各部は、バスなどで相互に接続される。なお、図8の例では、エンジン試験装置100のハードウェア構成を示しているが、情報処理装置200も同様の構成をしてよい。
【0058】
通信部100aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他の情報処理装置との通信を行う。記憶装置100bは、図1に示したエンジン試験装置100の各機能などを動作させるプログラムやデータを記憶する。
【0059】
プロセッサ100dは、図1に示したエンジン試験装置100の各機能などを動作させるプログラムを記憶装置100bなどから読み出す。そして、プロセッサ100dは、読み出したプログラムをメモリ100cに展開することで、図1に示したエンジン試験装置100の各機能を実現するプロセスを実行する。
【0060】
また、エンジン試験装置100は、媒体読取装置によって記録媒体から、図1に示したエンジン試験装置100の各機能などを動作させるプログラムを読み出て実行することで各機能を実現させることもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、エンジン試験装置100によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他の情報処理装置がプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明が同様に適用されてよい。
【0061】
また、図1に示したエンジン試験装置100の各機能などを動作させるプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布されてもよい。また、当該プログラムは、ハードディスク(HDD)、Solid State Drive(SSD)、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行されてもよい。
【0062】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0063】
(付記1)エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理をコンピュータが実行することを特徴とするエンジン試験方法。
【0064】
(付記2)前記試験パターンを生成する処理は、前記試験パターンとして、前記操作変数の時系列変化を示すChirp信号またはAPRBS(Amplitude-modulated Pseudo Random Binary Sequences)信号を生成する処理を含むことを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0065】
(付記3)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値または下限値を設定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0066】
(付記4)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値および下限値の両方を設定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0067】
(付記5)前記操作変数の変化速度に応じて前記第1の閾値を決定する処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0068】
(付記6)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して1つの前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0069】
(付記7)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して複数の前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0070】
(付記8)前記操作変数をホールドする処理は、前記監視パラメータに対する優先度に基づいて前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記1に記載のエンジン試験方法。
【0071】
(付記9)エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするエンジン試験プログラム。
【0072】
(付記10)前記試験パターンを生成する処理は、前記試験パターンとして、前記操作変数の時系列変化を示すChirp信号またはAPRBS(Amplitude-modulated Pseudo Random Binary Sequences)信号を生成する処理を含むことを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0073】
(付記11)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値または下限値を設定する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0074】
(付記12)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値および下限値の両方を設定する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0075】
(付記13)前記操作変数の変化速度に応じて前記第1の閾値を決定する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0076】
(付記14)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して1つの前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0077】
(付記15)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して複数の前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0078】
(付記16)前記操作変数をホールドする処理は、前記監視パラメータに対する優先度に基づいて前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記9に記載のエンジン試験プログラム。
【0079】
(付記17)エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理を実行する制御部を有することを特徴とするエンジン試験装置。
【0080】
(付記18)前記試験パターンを生成する処理は、前記試験パターンとして、前記操作変数の時系列変化を示すChirp信号またはAPRBS(Amplitude-modulated Pseudo Random Binary Sequences)信号を生成する処理を含むことを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0081】
(付記19)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値または下限値を設定する処理を前記制御部が実行することを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0082】
(付記20)前記第1の閾値および前記第2の閾値として、前記監視パラメータの上限値および下限値の両方を設定する処理を前記制御部が実行することを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0083】
(付記21)前記操作変数の変化速度に応じて前記第1の閾値を決定する処理を前記制御部が実行することを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0084】
(付記22)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して1つの前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0085】
(付記23)前記操作変数をホールドする処理は、1つの前記監視パラメータに対して複数の前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0086】
(付記24)前記操作変数をホールドする処理は、前記監視パラメータに対する優先度に基づいて前記操作変数をホールドする処理を含むことを特徴とする付記17に記載のエンジン試験装置。
【0087】
(付記25)プロセッサと、
プロセッサに動作可能に接続されたメモリと
を備えたエンジン試験装置であって、プロセッサは、
エンジン試験に用いる操作変数が時系列に沿って変化する試験パターンを取得し、
実エンジンに前記試験パターンに基づいて前記操作変数を入力したことにより得られる、空気過剰率、インテークマニホールドの圧力および温度、エキゾーストマニホールドの圧力および温度、ならびに気筒内の最大圧力上昇率の少なくとも1つをエンジン異常の監視パラメータとして監視し、
前記監視パラメータが第1の閾値を超過する場合に、前記監視パラメータが前記第1の閾値未満になるまで前記操作変数をホールドし、
前記監視パラメータが第2の閾値未満の場合に前記第1の閾値の設定値を緩和し、前記監視パラメータが前記第2の閾値を超過する場合に前記第1の閾値の設定値を厳格化する処理を実施し、前記操作変数と前記操作変数に対する前記実エンジンの被制御量との時系列データを取得する
処理を実行することを特徴とするエンジン試験装置。
【符号の説明】
【0088】
100 エンジン試験装置
100a 通信部
100b 記憶装置
100c メモリ
100d プロセッサ
111 データ取得部
112 第1の閾値判定部
113 第2の閾値判定部
114 第1の閾値修正部
115 操作変数決定部
121 閾値
122 試験データ履歴
200 情報処理装置
211 試験パターン作成部
212 データ取得部
221 時系列データ
300 エンジン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8