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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-24
(45)【発行日】2025-02-03
(54)【発明の名称】テープ剥離装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20250127BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023208964
(22)【出願日】2023-12-12
【審査請求日】2024-08-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591182950
【氏名又は名称】大宮工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100138955
【弁理士】
【氏名又は名称】末次 渉
(72)【発明者】
【氏名】宮地 英治
(72)【発明者】
【氏名】北村 彰
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-025151(JP,A)
【文献】特開2011-029434(JP,A)
【文献】特開2023-112863(JP,A)
【文献】特開2023-024186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接着テープを介して第1リングフレームにマウントされた平板状のワークを第2の接着テープを介して第2のリングフレームにマウントする転写工程の際に、前記ワークに前記第2の接着テープが貼り付けられた後に前記第1の接着テープを前記ワークおよび前記第1のリングフレームから剥離するテープ剥離装置であって、
両面にそれぞれ前記第1の接着テープ、前記第2の接着テープが貼り付けられて前記第1のリングフレーム及び前記第2のリングフレームに固定されている前記ワークが載置される載置ステージと、
前記第1のリングフレームと前記第1の接着テープとの間に差し込み部材を差し込んで前記第1のリングフレームから前記第1の接着テープの一部を剥離する差し込み装置と、
前記第1の接着テープの剥離した部位を狭持しつつ前記ワークの面に沿って移動可能なクランプ装置と、
前記第1の接着テープを押さえつつ前記ワークの面に沿って移動可能な押圧装置と、を備え、
前記載置ステージが固定された状態で、前記クランプ装置の移動によって前記第1の接着テープが前記押圧装置によって鋭角に折り返されつつ前記ワークおよび前記第1のリングフレームから剥離され、
前記押圧装置は、前記クランプ装置の移動に伴って前記第1の接着テープが引っ張られる力により従動する、
ことを特徴とするテープ剥離装置。
【請求項2】
第1の接着テープを介してリングフレームにマウントされた平板状のワークを第2の接着テープを介して前記リングフレームにマウントする転写工程の際に、前記ワークおよび前記リングフレームに前記第2の接着テープが貼り付けられた後に前記第1の接着テープを前記ワークおよび前記リングフレームから剥離するテープ剥離装置であって、
両面にそれぞれ前記第1の接着テープ、前記第2の接着テープが貼り付けられて前記リングフレームに固定されている前記ワークが載置される載置ステージと、
前記リングフレームと前記第1の接着テープとの間に差し込み部材を差し込んで前記リングフレームから前記第1の接着テープの一部を剥離する差し込み装置と、
前記第1の接着テープの剥離した部位を狭持しつつ前記ワークの面に沿って移動可能なクランプ装置と、
前記第1の接着テープを押さえつつ前記ワークの面に沿って移動可能な押圧装置と、を備え、
前記載置ステージが固定された状態で、前記クランプ装置の移動によって前記第1の接着テープが前記押圧装置によって鋭角に折り返されつつ前記ワークおよび前記リングフレームから剥離され、
前記押圧装置は、前記クランプ装置の移動に伴って前記第1の接着テープが引っ張られる力により従動する、
ことを特徴とするテープ剥離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ剥離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程においては、接着テープを介してリングフレームにマウントされた半導体ウエハを、他の接着テープを介して他のリングフレームにマウントする、所謂転写が行われることがある。
【0003】
例えば、半導体ウエハをダイシング後、チップの表裏を反転させる場合や、パターン形成面をダイシングテープに貼り付けてマウントしておき、ダイボンド時にチップの表裏を反転させる場合などである。したがって、転写においては、半導体ウエハを転写先のリングフレームにマウントした後、転写元の接着テープを半導体ウエハから剥離することが行われる。
【0004】
また、転写は、一枚のリングフレームを介して行われる形態もある。この場合、転写元接着テープを介してリングフレームにマウントされている半導体ウエハに対し、転写元接着テープが貼られていない面に転写先接着テープを貼り付けた後、転写元接着テープを半導体ウエハから剥離する。
【0005】
転写元の接着テープの剥離に際しては、主に、剥離用テープを用いて半導体ウエハ及び転写元リングフレームから転写元のテープを剥離することが行われている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-219087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
剥離用テープは、使用後、転写元接着テープとともに廃棄される。このため、半導体装置の製造コストが高くなる一因でもあるとともに、廃棄物の増加につながっている。
【0008】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、その目的は、剥離用テープを用いずに転写元接着テープを剥離可能なテープ剥離装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係るテープ剥離装置は、
第1の接着テープを介して第1リングフレームにマウントされた平板状のワークを第2の接着テープを介して第2のリングフレームにマウントする転写工程の際に、前記ワークに前記第2の接着テープが貼り付けられた後に前記第1の接着テープを前記ワークおよび前記第1のリングフレームから剥離するテープ剥離装置であって、
両面にそれぞれ前記第1の接着テープ、前記第2の接着テープが貼り付けられて前記第1のリングフレーム及び前記第2のリングフレームに固定されている前記ワークが載置される載置ステージと、
前記第1のリングフレームと前記第1の接着テープとの間に差し込み部材を差し込んで前記第1のリングフレームから前記第1の接着テープの一部を剥離する差し込み装置と、
前記第1の接着テープの剥離した部位を狭持しつつ前記ワークの面に沿って移動可能なクランプ装置と、
前記第1の接着テープを押さえつつ前記ワークの面に沿って移動可能な押圧装置と、を備え、
前記載置ステージが固定された状態で、前記クランプ装置の移動によって前記第1の接着テープが前記押圧装置によって鋭角に折り返されつつ前記ワークおよび前記第1のリングフレームから剥離され、
前記押圧装置は、前記クランプ装置の移動に伴って前記第1の接着テープが引っ張られる力により従動する、
ことを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の観点に係るテープ剥離装置は、
第1の接着テープを介してリングフレームにマウントされた平板状のワークを第2の接着テープを介して前記リングフレームにマウントする転写工程の際に、前記ワークおよび前記リングフレームに前記第2の接着テープが貼り付けられた後に前記第1の接着テープを前記ワークおよび前記リングフレームから剥離するテープ剥離装置であって、
両面にそれぞれ前記第1の接着テープ、前記第2の接着テープが貼り付けられて前記リングフレームに固定されている前記ワークが載置される載置ステージと、
前記リングフレームと前記第1の接着テープとの間に差し込み部材を差し込んで前記リングフレームから前記第1の接着テープの一部を剥離する差し込み装置と、
前記第1の接着テープの剥離した部位を狭持しつつ前記ワークの面に沿って移動可能なクランプ装置と、
前記第1の接着テープを押さえつつ前記ワークの面に沿って移動可能な押圧装置と、を備え、
前記載置ステージが固定された状態で、前記クランプ装置の移動によって前記第1の接着テープが前記押圧装置によって鋭角に折り返されつつ前記ワークおよび前記リングフレームから剥離され、
前記押圧装置は、前記クランプ装置の移動に伴って前記第1の接着テープが引っ張られる力により従動する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、剥離用テープを用いずに転写元接着テープを剥離可能なテープ剥離装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1(A)、(B)は、テープ剥離装置の対象となる被処理体を説明する斜視図である。
図2】テープ剥離装置の概略構成を示す平面図である。
図3】テープ剥離装置の概略構成を示す正面図である。
図4】テープ剥離装置の概略構成を示す側面図である。
図5図2のA-A’断面図である。
図6】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図7】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図8】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図9】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図10】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図11】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図12】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図13】テープ剥離装置の動作を説明する図である。
図14図14(A)、(B)は、テープ剥離装置の対象となる他の被処理体を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施の形態に係るテープ剥離装置について図を参照しつつ説明する。テープ剥離装置は、転写元接着テープを介して転写元リングフレームにマウントされている半導体ウエハやチップ等の平板状のワークを、転写先接着テープを介して転写先リングフレームにマウントする転写工程において用いられる。具体的には、テープ剥離装置は、図1(A)に示すように、ワークWに転写先接着テープTA2が貼り付けられた状態から、図1(B)に示すように、転写元接着テープTA1をワークWおよび転写元リングフレームRF1から剥離するために用いられる。
【0015】
なお、本明細書において、図1(A)に示す状態、即ち、ワークWの両面にそれぞれ転写元接着テープTA1、転写先接着テープTA2が接着されて転写元リングフレームRF1、転写先リングフレームRF2それぞれに固定されている状態のものを被処理体Opと記す。
【0016】
テープ剥離装置1は、図2図5に示すように、ベース10、載置ステージ20、差し込み装置30、クランプ装置40、押圧装置50、制御装置(不図示)を備える。
【0017】
ベース10には、載置ステージ20、差し込み装置30、クランプ装置40、押圧装置50等が配置される土台である。
【0018】
載置ステージ20は、被処理体Opが載置される台である。載置ステージ20には、被処理体Opの形状、具体的には、転写元リングフレームRF1、転写先リングフレームRF2の形状に応じた枠21が立設している。また、載置ステージ20には、吸気孔22が形成されており、吸気孔22はポンプ等の減圧装置(不図示)につながっている。吸気孔22を介した減圧および枠21により、転写元接着テープTA1の剥離動作中、載置ステージ20に載置された被処理体Opの位置ずれを抑制することができる。なお、枠21、吸気孔22のほか、被処理体Opの位置ずれを抑制できれば、どのような構成であってもよい。
【0019】
差し込み装置30は、差し込み部材31を備える。差し込み装置30は、不図示のモータ等の駆動源によってX方向およびZ方向に移動可能である。差し込み部材31は、X方向に延びる薄い平板状の部材である。差し込み部材31の先端は、凸状に湾曲している。また、差し込み部材31は、先端がやや下方を向いて延びるように設置されている。差し込み装置30は、移動することにより、転写元リングフレームRF1と転写元接着テープTA1との間に差し込み部材31を差し込み、転写元リングフレームRF1に接着されている転写元接着テープTA1の一部を剥離する。差し込み部材31は、アルミ等の金属や硬質樹脂等、転写元接着テープTA1の部分剥離の際に歪まない程度の強度を有する素材から形成される。
【0020】
クランプ装置40は、差し込み装置30によって剥離された転写元接着テープTA1の剥離部位を狭持する。クランプ装置40は、スライダー41、昇降装置42、クランプ固定部43、クランプ回動部44を備える。
【0021】
スライダー41は、ベース10の両側に配置されており、クランプ装置40をX方向に移動させる移動機構を備える。クランプ装置40は、載置ステージ20を跨ぎ、双方のスライダー40に掛け渡されるようにして支持され、スライダー41によってX方向に移動可能に構成されている。スライダー41は、クランプ装置40をX方向に移動させることができればどのような構成であってもよく、例えば、エアシリンダーや油圧シリンダー、モータ等の駆動源と歯車等の伝達部材とを備える構成などが挙げられる。
【0022】
昇降装置42は、コの字状のクランプ装置40の中央部分に、載置ステージ側へ向いて延びるように設置されている。クランプ固定部43は、昇降装置42を介してクランプ装置40に接続されている。昇降装置42は、クランプ固定部43を昇降可能であればどのような構成であってもよく、例えば、エアシリンダーや油圧シリンダー、モータ等の駆動源と歯車等の伝達部材とを備える構成などが挙げられる。
【0023】
クランプ固定部43には、クランプ回動部44が回動可能に配置されている。クランプ回動部44はY方向を軸にして回動する。クランプ回動部44が回動することにより、クランプ固定部43とクランプ回動部44とで転写元接着テープTA1を狭持したり開放したりできる。クランプ固定部43およびクランプ回動部44の中央部は差し込み部材31が干渉しないよう切り欠かれた形状をしている。
【0024】
押圧装置50は、転写元接着テープTA1の剥離動作中、被処理体Opを上から押さえつつ移動し、転写元接着テープTA1のスムーズで綺麗な剥離を実現する。押圧装置50は、ベース10の両側に設置されたスライダー52に掛け渡されるようにして支持されている。スライダー52は、X軸方向に移動可能な機構を備えており、押圧装置50は、スライダー52によってX方向に移動可能である。
【0025】
押圧装置50には、押さえ部材51が回動可能に設置されている。押さえ部材51はY方向を軸にして回動する。押さえ部材51の回動により、被処理体Opに当接して被処理体Opを上から押さえたり、開放したりすることができる。
【0026】
スライダー52の移動機構は、転写元接着テープTA1を剥離している際は、クランプ装置40が転写元接着テープTA1を引っ張る力に従動して移動するように構成されている。このような移動機構として、エアシリンダーが挙げられる。転写元接着テープTA1を剥離している際、内部のエアシリンダー内のエアを開放状態にすることで、押圧装置50は外部の力によって従動して移動することになる。なお、同様の目的を達するならば、エアシリンダーのみに限られることはない。
【0027】
制御装置は、差し込み装置30、クランプ装置40、押圧装置50の各動作を制御する。
【0028】
続いて、テープ剥離装置1の動作について、図6~13を参照しつつ説明する。なお、図6~13では、説明の容易化のため、構成を簡略化して示している。まず、図6に示すように、被処理体Opを載置ステージ20に載置する。被処理体Opが載置ステージ20に載置された後、吸気孔22を介して吸気され、被処理体Opが載置ステージ20に密着し、以後の位置ずれが抑制される。
【0029】
ついで、図7に示すように、押圧装置50が差し込み装置30の方へ移動する。そして、押さえ部材51が紙面上反時計回りに回動し、被処理体Opを押さえる。
【0030】
その後、差し込み装置30が移動する。差し込み部材31の先端が転写元リングフレームRF1の表面に接触し、転写元リングフレームRF1の表面をスライドするようにして、差し込み装置30は転写元接着テープTA1に向けて移動する。
【0031】
図8に示すように、引き続き、差し込み装置30が紙面上左方向へ移動していくことで、差し込み部材31が転写元リングフレームRF1と転写元接着テープTA1との間に入り込んでゆき、転写元接着テープTA1の縁が剥離される。差し込み装置30は、転写元接着テープTA1を所定量剥離した後、移動を停止する。
【0032】
続いて、図9に示すように、クランプ回動部44が回動し、クランプ固定部43とクランプ回動部44とで転写元接着テープTA1の剥離された箇所を狭持する。
【0033】
そして、図10に示すように、クランプ固定部43およびクランプ回動部44が転写元接着テープTA1を狭持したまま、転写元接着テープTA1のたるみを取るようにZ方向、X方向に移動する。
【0034】
図11に示すように、更に、クランプ固定部43およびクランプ回動部44がX方向へ移動し、転写元接着テープTA1が押さえ部材51の先端で鋭角に折り返される。
【0035】
そして、図12に示すように、クランプ固定部43およびクランプ回動部44が移動していくことで、転写元接着テープTA1は押さえ部材51によって鋭角に折り返されつつ剥離されていく。上述したように、クランプ固定部43およびクランプ回動部44がX方向に移動しながら転写元接着テープTA1を引っ張る力によって押圧装置50も従動しつつX方向に移動するので、転写元接着テープTA1は順次ワークWおよび転写元リングフレームRF1から剥離されていく。
【0036】
そして、図13に示すように、転写元接着テープTA1が剥離され、次いで、クランプ固定部43およびクランプ回動部44の狭持を開放し、不図示の回収箱等に剥離した転写元接着テープTA1を回収する。その後、差し込み装置30、クランプ装置40、押圧装置50は元の位置に戻り、転写元リングフレームRF1を載置ステージ10から取り外すとともに、ワークWがマウントされた転写先リングフレームRF2を載置ステージ20から取り外す。そして、新たな被処理体Opを載置ステージ20に載置して上記動作を繰り返す。
【0037】
このように、テープ剥離装置1では、剥離用テープを用いずに転写元接着テープTA1を剥離している。このため、剥離用テープを用いる場合に要する製造コストを低減できるとともに、廃棄物の排出も抑えられる。
【0038】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、上記では、差し込み装置30とクランプ装置40をそれぞれ別の装置とした形態について説明したが、クランプ装置40に差し込み装置30が組み込まれた形態であってもよい。
【0039】
また、上記では、転写元リングフレームRF1から転写先リングフレームRF2へワークWが転写される形態について説明したが、テープ剥離装置1は、一枚のリングフレームのみが用いられた被処理体Opに対しても適用できる。具体的には、図14(A)に示すように、リングフレームRFおよびワークWの両面に転写元接着テープTA1、転写先接着テープTA2がそれぞれ貼り付けられた被処理体Opに対しても、テープ剥離装置1は、上記と同じ動作によって、転写元接着テープTA1を剥離し、図14(B)に示す状態にすることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 シート剥離装置
10 ベース
20 載置ステージ
21 枠
22 吸気孔
30 差し込み装置
31 差し込み部材
40 クランプ装置
41 スライダー
42 昇降装置
43 クランプ固定部
44 クランプ回動部
50 押圧装置
51 押さえ部材
52 スライダー
Op 被処理体
RF リングフレーム
RF1 転写元リングフレーム
RF2 転写先リングフレーム
TA1 転写元接着テープ
TA2 転写先接着テープ
W ワーク
【要約】
【課題】剥離用テープを用いずに転写元接着テープを剥離可能なテープ剥離装置を提供する。
【解決手段】テープ剥離装置1は、第1の接着テープを介して第1リングフレームにマウントされた平板状のワークを第2の接着テープを介して第2のリングフレームにマウントする転写工程の際に、ワークに第2の接着テープが貼り付けられた後に第1の接着テープをワークおよび第1のリングフレームから剥離するテープ剥離装置であって、第1のリングフレームと第1の接着テープとの間に差し込み部材31を差し込んで第1のリングフレームから第1の接着テープの一部を剥離する差し込み装置30と、第1の接着テープの剥離した部位を狭持しつつワークの面に沿って移動可能なクランプ装置40と、第1の接着テープを押さえつつワークの面に沿って移動可能な押圧装置50と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14