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特許7625315情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-24
(45)【発行日】2025-02-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 3/00 20060101AFI20250127BHJP
【FI】
G08G3/00 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2024186057
(22)【出願日】2024-10-22
【審査請求日】2024-10-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521186292
【氏名又は名称】株式会社エイトノット
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木村 裕人
(72)【発明者】
【氏名】横山 智彰
(72)【発明者】
【氏名】椋田 薫
(72)【発明者】
【氏名】藤井 直道
(72)【発明者】
【氏名】野村 弘行
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/190739(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を実行する制御部を備え、
前記制御部は、前記第2船舶から受信する送信要求情報に対応して、前記検出対象情報、及び前記出力データの少なくとも何れかを送信し、
前記送信要求情報には、前記第2船舶の自船位置情報が含まれており、
前記制御部は、
前記第2船舶の自船位置から所定の距離範囲内に位置する前記検出対象に関する情報を前記第2船舶に送信する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、予め記憶されたマップ上に前記検出対象情報を反映させた出力データを生成し、前記送信処理において前記第2船舶に送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検出対象情報は、前記検出対象の速度情報及び進行方位情報を含み、
前記制御部は、前記速度情報及び進行方位情報に基づいて予測した前記検出対象の予測位置情報を含む前記出力データを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、さらに、
受信した複数の前記検出対象情報を比較することにより、重複する前記検出対象情報を統合するマッチング処理を実行し、
マッチング処理後の情報に基づく出力データを、第2船舶に送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報が予め定めた所定距離以内である場合に、同一の検出対象と判定する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を実行する制御部を備え、
前記制御部は、さらに、
受信した複数の前記検出対象情報を比較することにより、重複する前記検出対象情報を統合するマッチング処理を実行し、
マッチング処理後の情報に基づく出力データを、第2船舶に送信し、
前記制御部は、
前記マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報及び前記検出対象の種類の情報が、予め定められた所定条件を満たす場合に、同一の検出対象と判定する、報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記記憶処理において、受信した前記検出対象の位置情報を時刻情報と関連付けて記憶する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記検出対象は他船を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記検出対象は浮遊物を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記検出対象は人を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を情報処理装置が実行し、
前記情報処理装置の制御部は、前記第2船舶から受信する送信要求情報に対応して、前記検出対象情報、及び前記出力データの少なくとも何れかを送信し、
前記送信要求情報には、前記第2船舶の自船位置情報が含まれており、
前記制御部は、
前記第2船舶の自船位置から所定の距離範囲内に位置する前記検出対象に関する情報を前記第2船舶に送信する、情報処理方法。
【請求項12】
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を制御部に実行させ
前記制御部は、前記第2船舶から受信する送信要求情報に対応して、前記検出対象情報、及び前記出力データの少なくとも何れかを送信し、
前記送信要求情報には、前記第2船舶の自船位置情報が含まれており、
前記制御部は、
前記第2船舶の自船位置から所定の距離範囲内に位置する前記検出対象に関する情報を前記第2船舶に送信する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船舶が航行する際の安全性を高めるため、自船の位置情報を他船に共有する手段としてAIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)等のシステムが知られている。しかしながら、漁船などの小型船舶の中には、AISを搭載していない船舶も多く、情報共有に関して課題があった。
【0003】
これに対して、例えば特許文献1には、AIS非搭載船でも自船の位置情報を共有できるように、GPS機能を備える装置を用いて、自船の位置情報を他船に送信するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-163765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、全ての船にAISまたはGPSを備えた装置を搭載させることは現実的に困難である。
【0006】
そこで、本開示は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな方法で船舶航行時の安全性を高めることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を実行する制御部を備える、情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、新たな方法で船舶航行時の安全性を高めることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの一例を示す図である。
図2】同実施形態に係る情報処理装置の一例を示す図である。
図3】同実施形態に係るシステムにおける一連の制御に係るフローチャート図である。
図4】同実施形態に係る検出対象情報の一例を示す図である。
図5】同実施形態に係る船舶の検出システムの一例を示す。
図6】同実施形態に係る船舶の一例を示す。
図7】同実施形態に係る検出システムにおける一連の制御に係るフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態の情報処理装置を利用したシステムの概念図である。図1には、情報処理装置100と通信可能な航行中の船舶A1、A2と、情報処理装置100との通信ができない船舶B、浮遊物C、人Dが例示されている。
【0012】
図1に示す情報処理装置100は、管理サーバ(例えばクラウドサーバ)として機能する。図2に示すように、情報処理装置100は、制御部120、記憶部130、入力部140、出力部150、及び通信部160を備える。また本例では、制御部120、記憶部130、入力部140、出力部150、及び通信部160が情報処理装置(コンピュータ)に実装された構成としているが、これに限られず、複数の装置に分かれてシステムを構成してもよいし、各部(少なくとも一部)がそれぞれ独立して設けられてもよい。
【0013】
制御部120は、CPU等のプロセッサ(演算装置)を含み、記憶部130に記憶されるプログラムに基づいて各種情報処理を実行可能に構成されている。
【0014】
記憶部130は、予め格納した各種情報、制御部120で生成した情報、入力部140を介して入力されるユーザの操作情報、通信部160を介して船舶や外部装置等から受信した情報等を記憶することができる。記憶部130は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。
【0015】
記憶部130は、現実空間に対応する2次元または3次元のマップデータ(地図情報)、受信した情報、受信情報に基づいて生成した各種情報、検出対象に関する各種情報、制御部で実行する各種処理の条件情報等を記憶することができる。各種処理は、例えば、後述するマッチング処理、位置予測処理、対象推定処理等の各種条件に関する情報を記憶することができる。記憶部130は、各種船舶の形状(3次元モデルデータ等)、特性(出力、速度、回頭量に関する特性)を示す各種パラメータに関する情報、航行履歴情報、航行経路情報、潮汐情報等を記憶することができる。
【0016】
入力部140は、ユーザからの操作等に基づく入力情報を受け付ける。入力部140は機械式のボタン、スイッチ、操作レバー、タッチパネル、キーボード、マウス等で構成される。入力部140は、音声入力可能なマイク等を備えてもよい。
【0017】
出力部150は、各種情報を画像(動画)、音声等により出力する。出力部150は、例えば、画像を表示させる液晶モニター、タッチパネル等の表示部、音声を表示させるスピーカ等の音声出力部、振動を発生させる振動発生部(バイブレーション装置)等を備えてもよい。
【0018】
通信部160は、インターネットや無線通信等のネットワークに接続され、船舶、外部装置(管理サーバ、管制装置、ユーザが使用する端末装置等)等からデータを受信したり、送信したりする。
【0019】
なお、制御部120は、例えば、カメラで取得した画像データを画像解析することにより、障害物の位置、種類、サイズ、姿勢等を推定することができる(対象推定処理)。制御部120は、予め記憶部130に記憶された障害物の種類の候補の中から、何れかを選択することにより、障害物の種類を推定するようにしてもよい。障害物の種類の情報は、船舶、具体的な船舶分類(漁船、水上タクシー、小型兼用船、遊漁船、客船、交通船、作業船、消防艇・警戒艇、プレジャーヨット、プレジャーモーターボート、特殊作業船、タンカー、貨物船等)、海洋構造物、人(遊泳、サーフィン、ヨット、パドルボード等を含む)、岩、岸、流木、海藻、海洋生物などの種類情報を含むことができる。障害物の種類の情報は、サイズ(面積、高さ)の情報と関連付けて記憶される。
【0020】
制御部120は、障害物情報推定処理において、事前に学習させた学習モデルを用いた機械学習の技術を用いて障害物の位置、種類、サイズ、姿勢等を推定するようにしてもよい。制御部120がカメラで取得した画像データに基づいて、障害物の位置を推定する場合、カメラ座標系における障害物の3次元位置(座標)を推定した後、カメラの位置(座標)及び撮影方位の情報に基づいて、座標変換処理によって、カメラ座標系を世界座標系に変換して、世界座標系上での障害物の位置(座標)を算出することができる。制御部120は、カメラからの画像データの画像解析、あるいは、3次元データ(点群データ、モデルデータ等)の解析等により、障害物としての船舶の船首方向、人の顔の向き(正面方向)、サーフボード等の使用する物体の向き(進行する向き)を推定することができる。
【0021】
情報処理装置の制御部120は、航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、受信した検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、受診した検出対象情報、及び検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を実行することができる。本実施形態によれば、第1船舶が検出した情報を集約して記憶し、他の第2船舶に送信することができる。その結果、例えばAISやGPSを持たない船舶の位置情報等を、第1船舶から情報処理装置を介して第2船舶に共有することができるので、航行時の安全性を高めることができる。なお、図1の船舶A1が第1船舶として機能し、船舶A2が第2船舶として機能することもあるし、その逆にもなり得る。また、船舶A1及び船舶A2が第1船舶として機能し、船舶A1及び船舶A2が第2船舶としても機能し得る。また、船舶A1及び船舶A2の少なくとも何れかが第1船舶として機能し、図示しない他の船舶が第2船舶となってもよい。何れの場合も、船舶B、浮遊物C、人D等の検出対象を何れかの第1船舶で検出することができれば、それらを検出できていない他の第2船舶にも共有することができるので、航行時の安全性を高めることができる。
【0022】
例えば図3に示すように、制御部120は、第1船舶から検出対象情報を取得する受信処理を実行する(S101)。受信処理は、少なくとも1隻の第1船舶から検出対象情報を受信できればよい。また、情報処理装置は、制御部120が受信機能を停止しない限り、継続的に受信可能な状態が維持される。
【0023】
次いで、制御部120は、検出対象情報を集約して記憶処理を実行する(S102)。集約して記憶するとは、複数の異なる船舶から所得した情報をまとめて一元管理することを意味する。記憶処理は受信処理のたびに行われる。制御部120は、検出対象ごとに固有の識別情報(番号または文字を含むIDなど)を付与して、検出対象情報テーブルに記憶を蓄積するようにしてもよい。また、予め記憶されたマップ情報に検出対象の位置(座標)を反映させたマップ情報を記憶するようにしてもよい。
【0024】
図4は、検出対象情報テーブルの一例を示す。図4の例では、検出対象情報として、検出対象の種類、位置、姿勢、移動速度、移動方位、サイズ、検出時刻(第1船舶が検出した時刻)、受信時刻(情報処理装置が受信した時刻)、送信船舶(情報を検出して情報処理装置に送信した船舶)の情報が、それぞれ識別情報に関連づけて集約して管理される。なお、検出対象情報は他の情報を含んでもよく、例えば各検出対象を第1船舶のカメラが撮影した画像情報が関連付けて記憶されてもよい。また、情報処理装置が受信した検出対象情報は、少なくとも位置情報を含んでいればよく、例えば姿勢、移動速度等が不明であってもよい。図4の例では、例えば「A1」の船舶から送信された識別情報「B0003」の「流木」については、姿勢や移動に関する情報は検出できず不明(図では「-」で示される)とされている。また、姿勢、移動方位の情報は、東西南北の何れかの方位を0°として360までの数値で表現されているが、これに限られない。また、サイズは、図示例では「大」、「中」、「小」の3段階で表現されているが、これに限られず、2段階以下でも4段階以上としてもよく、段階を数値で表現してもよいし、幅(最大幅、直径等)、高さ、面積、体積等が数値で表現されてもよい。これらの情報は、第1船舶で取得した画像データを解析することにより、公知の方法で推定することができる。このような解析は第1船舶で行ってもよいし、画像データを第1船舶から受信した情報処理装置で行ってもよい。
【0025】
制御部120は、受信処理の有無にかかわらず、所定期間ごとに繰返し記憶情報を更新するようにしてもよい。例えば、検出対象が移動している場合、過去の時刻からの経過時間に基づいて、現在時点での位置を予測して記憶することで、位置情報を更新するようにしてもよい。
【0026】
そして、制御部120は、送信対象船舶の決定処理を実行する(S103)。送信対象船舶は、通信可能な範囲に存在する全ての船舶であってもよいし、一部の船舶のみであってもよい。一部の船舶とは、例えば、送信要求を送信してきた船舶とすることができるが、これに限られず、予め定めた他の条件を満たす船舶のみを対象としてもよい。他の条件とは例えば、自船の情報(船種、位置、船主情報、目的情報等)を送信してきた船舶としてもよいし、予めシステム側が通信の承認をして登録した船舶のみ、としてもよい。この場合、特定の船舶のみが情報を取得できるように、送信情報に識別子を付与したり、暗号化処理したりしてもよい。このような送信対象船舶の決定条件は、予め記憶部に記憶される。
【0027】
さらに、制御部120は、所定の第2船舶に対して、出力情報の送信処理を実行する(S104)。制御部120は、例えば、送信対象船舶の決定処理(S103)で決定した船舶(第2船舶)に対して、これまでに受信した検出対象情報を送信することができる。送信する出力情報としては、全ての第1船舶から受信した検出対象情報をそのままのデータ形式で送信してもよいし、予め定めたデータ形式にして送信してもよい。また、第1船舶から受信した検出対象情報に基づいて生成した各種データを送信してもよい。
【0028】
また、送信処理は、受信処理または記憶処理のたびに繰返し行うようにしてもよいし、記憶部の更新処理のたびに行うようにしてもよいし、一定時間ごとに繰返し行うようにしてもよいし、第2船舶からの受信要求に対応して行うようにしてもよい。
【0029】
また、送信処理を行う対象としての第2船舶は、通信可能な全ての船舶であってもよいし、一部の船舶のみであってもよい。
【0030】
ここで、検出対象の種類は、他船、浮遊物、人、岩や岸などの固定物を含むようにしてもよい。他船としては、例えば、漁船、水上タクシー、小型兼用船、遊漁船、客船、交通船、作業船、消防艇・警戒艇、プレジャーヨット、プレジャーモーターボート、特殊作業船、タンカー、貨物船等が含まれる。浮遊物としては、例えば、流木、海藻、海洋生物等が含まれる。人としては、遊泳、サーフィン、ヨット、パドルボード等の利用者が含まれる。
【0031】
検出対象情報は、位置情報に限られず、姿勢(向き)、移動の有無、移動速度、移動経路、種類(他船、浮遊物、人等)、サイズの情報等を含んでもよく、各種情報が検出対象ごとに付与される識別情報(固有のIDなど)に関連付けて、集約して記憶される。また、位置情報、姿勢情報は時刻情報と関連付けて記憶されてもよい。さらに、位置情報等の各種情報は、情報取得時の時刻(検出時点の現在時刻など)だけでなく、所定時間後の予測位置情報を含んでもよい。サイズの情報は、平面視での最大直径(m)、面積(m^2)、体積(m^3)、水面からの高さ(m)、の少なくとも何れかを含むことができる。
【0032】
制御部120は、第2船舶から受信する送信要求情報に対応して、検出対象情報、及び出力データの少なくとも何れかを送信するようにしてもよい。例えば、第2船舶は、情報処理装置に対して、検出対象に関する情報を要求するため、送信要求情報(信号)を無線通信、衛星通信、インターネット等を介して送信する。情報処理装置は、送信要求情報を受信すると、当該送信要求情報を送信してきた第2船舶に対して同様の方法で検出対象情報を送信することができる。
【0033】
本実施形態において、送信要求情報には、第2船舶の自船位置情報が含まれており、制御部120は、第2船舶の自船位置から所定の距離範囲内に位置する検出対象に関する情報を第2船舶に送信するようにしてもよい。具体的に制御部120は、第2船舶の位置情報(座標情報)を中心に予め定めた半径(100m、200m、500m、1km等)の範囲内に位置する検出対象を記憶部の情報から抽出して出力データを生成することができる。また、出力データは、当該範囲に含まれる検出対象の全ての情報を含んでもよいし、一部の情報のみで構成するようにしてもよい。例えば、図4に示す検出対象情報のうち、位置情報のみで構成するようにしてもよいし、種類と位置情報のみで構成するようにしてもよいし、画像データ等の他の情報を含めるようにしてもよい。送信要求情報には、時刻情報(例えば、第2船舶が送信要求信号を送信した現在時刻など)が含まれていてもよい。その場合、情報処理装置の制御部は、当該時刻情報に基づいて、出力データを生成してもよい。例えば、当該時刻から所定範囲(1分以内、10分以内、30分以内、1時間以内など)に検出した情報のみを抽出して、第2船舶に送信するようにしてもよい。あるいは、図4に示すそれぞれの検出対象の検出時刻から、第2船舶の送信要求時刻までの経過時間に応じて、移動速度と移動方向を踏まえて各検出対象の位置を予測して、予測した位置を含む出力データを生成して送信するようにしてもよい(位置予測処理)。このように、情報処理装置の制御部は、送信要求情報に含まれる時刻情報に対応する情報を生成して、第2船舶に送信することができる。
【0034】
制御部120は、予め記憶されたマップ上に検出対象情報を反映させた出力データを生成し、送信処理において第2船舶に送信するようにしてもよい。この場合、当該マップデータを第2船舶に設けたモニター等の表示部に表示させることができ、簡単に検出対象の位置を把握することができる。なお、当該マップデータには、検出対象の位置情報のみに限られず、種類、サイズ、移動方向、移動速度等の各種情報をテキストや図(アイコン等)などで表示させるようにしてもよい。これによれば、どこに、どのような検出対象が存在するかを一見して確認することができる。また、第2船舶において予め記憶されるマップデータ上に、情報処理装置から受信した検出対象情報に含まれる位置情報等を反映させて上記出力データと同様のマップデータを生成するようにしてもよい。
【0035】
本実施形態において、検出対象情報は、検出対象の速度情報(移動速度)及び進行方位情報(移動方位)を含み、制御部は、速度情報及び進行方位情報に基づいて予測した検出対象の予測位置情報を含む出力データを生成するようにしてもよい。これによれば、第2船舶に対して、検出対象の移動を伝達することができるので、より安全性を高めたり、第2船舶の航行効率を高めたりすることができる。すなわち、例えば、検出対象の移動方向が第2船舶から遠ざかる方向であれば、無理に回避する必要がなく、無駄な遠回りをする必要がなくなるため、第2船舶の移動効率を高めることができる。
【0036】
本実施形態において、制御部は、さらに、受信した複数の検出対象情報を比較することにより、重複する検出対象情報を統合するマッチング処理を実行し、マッチング処理後の情報に基づく出力データを、第2船舶に送信するようにしてもよい。このような構成により、例えば複数の第1船舶で同一の検出対象を検出した場合に、実際には1つの検出対象が複数存在すると誤認する虞を回避することができる。マッチング処理の条件に関する情報は予め記憶部に記憶される。
【0037】
本実施形態において、制御部は、マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報が予め定めた所定距離以内である場合に、同一の検出対象と判定するようにしてもよい。制御部は、例えば、図4における「B0001」と「B0005」の位置情報が所定の距離範囲内の場合、同一の検出対象と判定するようにしてもよい。その場合、時刻情報が最新の「B0005」を優先して残し、「B0001」を削除して更新するようにしてもよい。
【0038】
本実施形態において、制御部は、マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報及び検出対象の種類の情報が、予め定められた所定条件を満たす場合に、同一の検出対象と判定するようにしてもよい。制御部は、例えば、図4における「B0001」と「B0005」の種類が同一であり、且つ、位置情報が所定の距離範囲内の場合、同一の検出対象と判定するようにしてもよい。その場合、時刻情報が最新の「B0005」を優先して残し、「B0001」を削除して更新するようにしてもよい。位置情報のみでなく種類情報もマッチング条件に加えることで、より精度の高いマッチング処理が可能となる。なお、サイズの情報、移動速度、移動方位などの任意の情報を条件に加えることが可能であり、その組み合わせも任意に変更することができる。
【0039】
本実施形態において、制御部は、記憶処理において、受信した検出対象の位置情報を時刻情報と関連付けて記憶するようにしてもよい。時刻情報は、例えば図4に示すように、第1船舶で検出対象を検出した検出時刻、情報処理装置が検出対象情報を受信した受信時刻の何れか又は両方を含んでもよい。
【0040】
本実施形態において、検出対象は浮遊物を含むようにしてもよいし、人を含むようにしてもよいし、固定物等の他の対象を含んでもよい。このように、AIS等では取得できない障害物の情報を取得することができる。
【0041】
本実施形態において、航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、受信した検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、受診した検出対象情報、及び検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を情報処理装置が実行する、情報処理方法が提供される。
【0042】
本実施形態において、航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、受信した検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、受診した検出対象情報、及び検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を制御部に実行させる、プログラムが提供される。
【0043】
本実施形態において、検出対象情報は、検出部の精度に関する情報(誤差情報を含む)を含んでいてもよい。例えば、精度情報は、0~100%(0~1でもよい)として表現され、情報処理装置の制御部は、精度情報を記憶し、精度情報を含む出力情報を生成することができる。例えば、同一の検出対象の位置について、精度情報の異なる検出対象情報が得られた場合に、精度の数値が高い位置情報を採用して記憶するようにしてもよいし、精度の数値に対応する重みづけを行い、複数の検出対象情報の間の位置を当該検出対象の位置情報として算出してもよい。例えば、センサの検出精度が0.6の第1位置(x1,y1)情報と、センサの検出精度が0.3の第2位置(x2,y2)情報に基づいて、制御部は、第1位置と第2位置の中間地点よりも、精度の差の割合だけ第1位置に寄せた位置座標を当該検出対象の位置として推定するようにしてもよい。このような推定条件は、予め記憶部に記憶される。
【0044】
本実施形態において、検出対象情報は、センサやカメラ等の検出部の種別(種類)の情報を含んでもよい。情報処理装置の制御部は、当該検出部の種別の情報から、精度を推定することができる。そして、上記と同様に精度に基づいて出力情報を生成することができる。
【0045】
本実施形態において、第1船舶から送信される情報は、第1船舶(自船)で得られた風速・風向、推定した波の高さ、波長、潮流などを含んでもよく、これらの情報も第2船舶に送信することで、共有することができる。第2船舶は、自船で取得できない各種の検出情報を取得することができ、さらに安全かつ効率的な航行計画が可能となる。
【0046】
本実施形態において、検出対象情報は、第1船舶のみに限られず、港湾など陸上や定置ブイに設置したセンサ等で検出した情報を受信してもよいし、ドローンなどの移動体によって空から収集してもよい。つまり、検出部と送信部を備えた任意の装置から受信することができ、第2船舶等に共有(送信)することができる。
【0047】
本実施形態において、第2船舶は、他船等の検出部を持たない、あるいは機能しない船舶のみであってもよい。これによれば、特に他船等の位置を検出できない船舶の安全性を高めることができる。
【0048】
本実施形態において、第1船舶から、現在位置、目的位置、経由位置、並びに、各位置に到着する予定の時刻、航行経路の情報等を受信して、第2船舶に送信するようにしてもよい。
【0049】
ここで、情報処理装置と通信可能な第1船舶(例えば船舶A1、A2)の一例について説明する。なお、第2船舶についても第1船舶と同様の機能を有していてもよい。すなわち、情報処理装置から受信した検出対称の情報を表示させたり、当該検出対象情報に基づいて、移動経路を生成したりすることができるようにしてもよい。
【0050】
第1船舶は、センサ、カメラ等の検出部を備えており、周囲の物体(検出対象)の位置を検出することができる。例えば、船舶はカメラを備え、カメラで撮影した画像を解析することにより、画像に含まれる船舶、浮遊物、人等の、自船(例えばカメラ)に対する相対的な位置(カメラを原点とするカメラ座標系での3次元座標)を公知の技術により推定することができる。また、船舶は、自船位置推定機能を有し、自船の位置情報と、自船に対する相対的な対象の位置情報に基づいて、現実空間(世界座標系)における検出対象の位置を推定することができる。なお、検出対象の位置推定は、公知の他の方法で行ってもよい。また、自船の位置情報は、例えばGNSSモジュールで取得した測位データとしての座標情報を現在位置として推定してもよいし、Lidarから取得したマップデータ(3次元点群データ)と記憶部に記憶されるマップ情報との比較に基づく自己位置推定処理により推定してもよい。
【0051】
船舶は、検出部で検出した情報を、検出した時刻の情報と関連付けて記憶することができる。また、検出情報と検出時刻情報を情報処理装置に送信することができる。
【0052】
船舶は、他の船舶の自船位置情報を含む各種情報(船舶種類、サイズ、姿勢、移動速度、移動方向、経路情報、等)受信して取得するようにしてもよく、当該他船の位置情報を情報処理装置に送信するようにしてもよい。これによれば、検出情報だけでなく、受信した他船の位置情報等を情報処理装置に送信することができる。
【0053】
図5は、本実施形態にかかる第1船舶に設けられた障害物推定システム(以下、単に「システム」とも称する。)の一例である。本実施形態のシステムは、任意の形式の船舶に設置することができ、特に、比較的小型の船舶に適している。本実施形態のシステムは、具体的には、漁船、水上タクシー、小型兼用船、遊漁船、客船、交通船、作業船、消防艇・警戒艇、プレジャーヨット、プレジャーモーターボート、特殊作業船舶、等に採用することができ、大型の客船、タンカー、貨物船等にも採用し得る。
【0054】
本実施形態のシステムは、船舶が航行する際の障害物(検出対象)を検出するための障害物推定システム1である。本システム1は、例えばデータ取得部10、制御部20、記憶部30、入力部40、出力部50、通信部60、及び船舶動作制御部70を備える。各構成は有線接続または無線接続され、互いに通信可能である。また本例では、制御部20、記憶部30、入力部40、出力部50、及び通信部60が情報処理装置(コンピュータ)に実装された構成としているが、これに限られず、各部は独立していてもよい。
【0055】
データ取得部10は、各種センサ及びカメラ等の複数のデータ取得手段を備え、各種センサデータ及び画像データを取得する。データ取得部は、例えば、カメラ、Lidar(Light detection and ranging)、舶用レーダー、ミリ波レーダー等のレーダー装置、超音波測距センサ、GNSSモジュール、QZSSモジュール等の測位装置、AIS、慣性計測装置(IMU)、慣性センサ、風向センサ、風速センサ、速度センサ(対地速度センサ、対水速度センサ)、方位センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気コンパス、サテライトコンパス、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、高度センサ、赤外線センサ等を含むことができる。データ取得部10は、自船の現在位置(座標)、姿勢(船首方向等の方位)、移動速度、移動方向、船首方向及び回頭量に関する情報、周囲環境の情報、他船や人等の障害物に関する情報を取得することができる。AISは、船舶間や船舶と陸上設備の間で各種情報を送受信するためのシステムであり、例えばそれぞれの船舶の位置、姿勢(針路)、移動速度、目的地などの船舶情報を無線通信で交換することができる。方位センサは、地磁気を利用して船首方位を算出する磁気方位センサ、ジャイロコンパス、GPSコンパス等であってもよい。
【0056】
制御部20は、CPU等のプロセッサ(演算装置)を含み、記憶部30に記憶されるプログラムに基づいて各種情報処理を実行可能に構成されている。制御部20は、データ取得部10からのデータ(第1データ)に基づいて、自船位置情報及び自船姿勢情報を推定する自船情報推定処理を実行することができる。自船の位置情報は、GNSSモジューで取得した測位データとしての座標情報を現在位置として推定することができる。自船の位置情報は、Lidarから取得したマップデータ(3次元点群データ)と記憶部に記憶されるマップ情報との比較に基づく自己位置推定処理により推定されてもよい。自船の位置情報は、特定の座標系上の2次元または3次元の座標情報で表現され、緯度及び経度で表現されてもよい。自船の姿勢は、2次元または3次元の特定の座標系における方位(角度)情報で表現される。姿勢情報は、東西南北の方位で表現されてもよい。
【0057】
制御部20は、データ取得部10からのデータ(第2データ)に基づいて、自船位置情報及び自船姿勢情報を補正する自船情報補正処理を実行することができる。制御部20は、例えば、Lidarまたはカメラから取得した速度データに基づいて、自船位置情報及び自船姿勢情報を補正することができる。
【0058】
制御部20は、データ取得部10からのデータに基づいて、自船の速度を推定する速度推定処理を実行することができる。例えば、所定時間(0.01秒、0.1秒、1秒等)前の位置情報と、現在の位置情報から、当該所定時間に移動した距離を算出し、所定時間で移動した距離の情報から、速度を推定することができる。
【0059】
制御部20は、自船情報補正処理で補正した自船位置情報及び自船姿勢情報、並びに、データ取得部10からのデータ(第3データ)に基づいて障害物の位置、及びサイズを推定する障害物情報推定処理を実行することができる。制御部20は、自船情報補正処理で補正した自船位置情報及び自船姿勢情報、並びに、データ取得部10からのデータ(第3データ)に基づいて障害物の種類を推定することも可能である。
【0060】
制御部20は、例えば、予め記憶部30に記憶された障害物の種類の候補の中から、何れかを選択することにより、障害物の種類を推定することができる。障害物の種類の情報は、船舶、具体的な船舶分類(漁船、水上タクシー、小型兼用船、遊漁船、客船、交通船、作業船、消防艇・警戒艇、プレジャーヨット、プレジャーモーターボート、特殊作業船等)、海洋構造物、人(遊泳、サーフィン、ヨット、パドルボード等を含む)、岩、岸、流木、海藻、海洋生物などの種類情報を含むことができる。障害物の種類の情報は、サイズ(面積、高さ)の情報と関連付けて記憶される。
【0061】
制御部20は、例えば、カメラで取得した画像データを画像解析することにより、障害物の位置、姿勢、種類、及びサイズを推定することができる。制御部20は、障害物情報推定処理において、事前に学習させた学習モデルを用いた機械学習の技術を用いて障害物の位置、姿勢、種類、及びサイズを推定するようにしてもよい。制御部20がカメラで取得した画像データに基づいて、障害物の位置を推定する場合、カメラ座標系における障害物の3次元位置(座標)を推定した後、カメラの位置(座標)及び撮影方位の情報に基づいて、座標変換処理によって、カメラ座標系をワールド座標系に変換して、世界座標系上での障害物の位置(座標)を算出することができる。制御部20は、カメラからの画像データの画像解析、あるいは、3次元データ(点群データ、モデルデータ等)の解析等により、障害物としての船舶の船首方向、人の顔の向き(正面方向)、サーフボード等の使用する物体の向き(進行する向き)を推定することができる。制御部20は、上記のようなカメラによる画像データに限らず、レーダー装置、Lidar等の何れか、又は複数の組み合わせのセンサデータに基づいて、水上又は水中の障害物の3次元の位置、姿勢を推定することができる。
【0062】
記憶部30には、障害物の種類の候補と各種類に対応するサイズ(平面視での面積、高さに関する情報)の値、サイズの範囲(上限値、下限値)が、予め関連付けて記憶されていてもよい。例えば、船舶の面積の範囲は、 3 m^2以上、9200 m^2以下、船舶の高さ(水面上高さ)の範囲は、 0.5 m以上、 100 m以下、とすることができる。また、人の面積の範囲は、 0.2 m^2以上、 5 m^2以下、人の高さ(水面上高さ)の範囲は、 0.1 m以上、 3 m以下、とすることができる。記憶部30には、障害物の位置、種類、及びサイズ等の障害物情報と関連付けられた適正回避距離の情報が記憶されている。また、記憶部30には、適正回避距離を算出するための計算式に関する情報が記憶されていてもよい。例えば、障害物としての船舶のサイズ(平面視面積)に応じて、適正回避距離を算出するようにしてもよい。また、算出する際に用いるパラメータは、障害物の種類、移動速度、移動方向等の情報を含むようにしてもよい。記憶部30には、自船の航行経路(移動予定の経路)に沿う移動と、障害物との接触の有無をシミュレーションするプログラムの情報が含まれるようにしてもよい。記憶部30は、それぞれのデータ取得手段に関する情報が記憶される。データ取得手段に関する情報は、例えば、自船におけるデータ取得手段の位置(例えば、船舶の中心や重心等の特定点に対する相対的な位置)、相対的な姿勢(例えば、自船の船首方向に対する相対的な方向)等とすることができるが、これに限られない。
【0063】
制御部20は、自船情報補正処理で補正した自船位置情報及び自船姿勢情報、自船の移動速度情報、移動方位情報、並びに、データ取得部10からのデータ(第3データ)に基づいて障害物の移動速度、移動方向、姿勢を推定するようにしてもよい。制御部20は、Lidarからのデータに基づいて、他船等の障害物の、自船に対する相対的な移動速度情報及び移動方向情報を取得することができる。制御部20は、レーダー装置からのデータを用いて、障害物の移動速度情報及び移動方向情報等を取得することも可能である。
【0064】
制御部20は、障害物情報推定処理において、カメラで取得した画像データを解析して、障害物の種類、サイズ、位置、形状、色等の情報を推定することができる。また、制御部20は、画像データから推定した障害物の何れかの情報と、記憶部に予め記憶された障害物関連情報とに基づいて、障害物の情報を推定してもよい。例えば、制御部20は、画像データから障害物のサイズを推定し、記憶部を参照して、当該サイズに一致するサイズ範囲に関連付けられる障害物の候補を、当該障害物の種類として決定(推定)するようにしてもよい。また、カメラで取得した画像データを解析して障害物の種類を推定し、記憶部を参照して、当該種類に関連付けられるサイズ候補を、当該障害物のサイズとして決定(推定)するようにしてもよい。また、カメラで取得した画像データに限られず、レーダー装置から取得した検出データ、Lidarからの検出データの何れかまたは組み合わせに基づいて、障害物の種類、サイズ、及び位置の何れかを推定するようにしてもよい。例えば、Lidarにより障害物の多数の点までの距離データから、障害物の3次元データを生成して、当該障害物の3次元データに基づいて、3次元の形状、種類、サイズ、及び位置等を推定することができる。このように、制御部20は、記憶部30に記憶されている障害物候補の情報と、データ取得部10から取得した障害物に関するデータとを比較することにより、障害物候補の中から選択し、検出された障害物の種類、サイズ等を推定することができる。なお、制御部20は、データ取得部10からのデータのみに基づいて、障害物の位置、及びサイズを推定することも可能である。
【0065】
制御部20は、生成した情報等の各種情報を記憶部30に記憶したり、記憶部30の情報を更新したり、出力部50から出力させたり、通信部60を介して外部装置や他船等に送信したりすることができる。また、制御部20は、データ取得部10で取得した情報、入力部40を介して入力されるユーザの操作情報、通信部60で受信した情報、を受け付けて、当該情報に基づいて情報処理を実行することができる。
【0066】
記憶部30は、予め格納した各種情報、データ取得部10から取得した情報、通信部60を介して外部装置や他船等から受信した情報、制御部20で生成した情報、入力部40を介して入力される情報、等を記憶することができ、不揮発性メモリやハードディスクなどで構成される。記憶部30は、自船の形状(3次元モデルデータ等)、特性(出力、速度、回頭量に関する特性)を示す各種パラメータに関する情報、障害物に関する情報、2次元または3次元のマップ情報、航行履歴情報、航行計画情報、潮汐情報等を記憶することができる。
【0067】
入力部40は、ユーザからの操作等に基づく入力情報を受け付ける。入力部40は機械式のボタン、スイッチ、操作レバー、タッチパネル等で構成される。入力部40は、音声入力可能なマイク等を備えてもよい。
【0068】
出力部50は、各種情報を画像(動画)、音声等により出力する。出力部50は、例えば、画像を表示させる液晶モニター、タッチパネル等の表示部、音声を表示させるスピーカ等の音声出力部、振動を発生させる振動発生部(バイブレーション装置)等を備えてもよい。
【0069】
通信部60は、インターネットや無線通信等のネットワークに接続され、外部装置(管理サーバ、ユーザが使用するスマートフォン、タブレット端末等)や他船にデータを送信したり、外部装置からのデータを受信したりすることができる。
【0070】
船舶動作制御部70は、操舵を制御するオートラダー、プロペラやスラスタを回転させるための動力部(エンジン、モータ等)を制御するオートスロットル等を含んでもよい。船舶動作制御部70は、制御部20、記憶部30、入力部40、通信部60の少なくとも何れかからの指示情報に基づいて、船舶70の動作(前進、後退、左右移動、旋回等の動作)を制御し、所定の経路に沿って船舶を航行させることができる。
【0071】
図6は、本システムを船舶Aに設置した場合の一例を示している。図6の例では、データ取得部10としてのLidar、カメラ、GNSSアンテナ、AISアンテナ、風向風速計と、制御部20としての制御ユニットと、出力部50としてのモニターと、船舶動作制御部70としてのオートラダー及びオートスロットルを備えている。図6の例では、Lidar及びカメラが、船舶100の前側(船首側)、後側(船尾側)にそれぞれ設置されており、船舶100の周囲、特に前側と後側のデータを高い精度で検出できるようにしている。船舶に設置される本システムの構成は、図示例に限定されず、他のセンサ等を備えてもよい。
【0072】
図7は、本実施形態のシステムにかかる対称検出方法に関する処理フローの一例を示す。
【0073】
制御部20は、少なくとも1つのデータ取得手段から取得した第1データに基づいて、自船位置情報及び自船姿勢情報を推定する自船情報推定処理(S201)と、少なくとも1つのデータ取得手段から取得した第2データに基づいて、自船位置情報及び自船姿勢情報を補正する自船情報補正処理(S202)と、自船情報補正処理で補正した自船位置情報及び自船姿勢情報、並びに、少なくとも1つのデータ取得手段から取得した第3データに基づいて、障害物の位置、及びサイズを推定する障害物情報推定処理(S203)と、障害物情報推定処理で推定した障害物の位置、及びサイズの情報に基づく出力情報を生成する出力情報生成処理(S204)と、を実行する。第1データ、第2データ、及び第3データはそれぞれ、共通のデータ取得手段から取得したデータを含んでもよい。また、第1データ、第2データ、及び第3データはそれぞれ、1つのデータ取得手段から取得したデータであってもよいし、複数のデータ取得手段から取得したデータを含んでいてもよい。なお、自船情報補正処理は必須ではなく、自船情報推定処理の後に障害物情報推定処理を行ってもよい。
【0074】
自船情報推定処理(S201)において、例えば、データ取得手段としてのGNSSアンテナからの座標情報に基づいて自船の3次元位置を推定するとともに、慣性計測装置から取得した方位データに基づいて、自船の3次元姿勢情報を推定する。自船情報推定処理(S201)は、1つのデータ取得手段のみから取得したデータに基づいて実行してもよいが、推定精度を高める観点から、複数のデータ取得手段から取得したデータに基づいて推定処理を実行する方が好ましい。
【0075】
自船情報補正処理(S202)において、例えばLidar及びカメラの少なくとも一方から取得した速度情報に基づいて、S101で推定した自船位置情報及び自船姿勢情報を、補正する。制御部20は、例えば、所定時間(0.01秒、0.1秒、1秒等)前の時点での位置(座標)と移動方向情報と移動速度情報とを用いて、(その時点から所定時間経過後である)現時点での位置及び姿勢を推定する。そして当該推定した位置及び姿勢の情報と、自船情報推定処理(S201)で推定した自船位置情報及び自船姿勢情報とを比較して、一致していない場合に、両者の間の数値を正確な現在位置及び現在姿勢の情報として採用することで、自船位置情報及び自船姿勢情報を補正することができる。なお、自船情報補正処理は、他の方法であってもよく、例えば、カメラからの画像データに基づく自己位置姿勢推定処理により算出された位置情報及び姿勢情報を用いて、自船位置情報及び自船姿勢情報を補正するようにしてもよいし、それらを組み合わせてもよい。また、補正処理の精度を高める観点から、複数のデータ取得手段から取得したデータに基づいて補正処理を実行する方が好ましい。
【0076】
次いで、障害物情報推定処理(S203)において、例えば、自船情報補正処理で補正した自船位置情報及び自船姿勢情報に基づいて(船舶の座標系におけるカメラの位置及び姿勢)カメラの位置及び姿勢を推定するとともに、カメラ座標系上の障害物の相対的な位置データを用いて座標変換し、障害物のワールド座標系上の位置を推定する。また、カメラの画像データを解析して、障害物の種類とサイズを推定する。障害物の位置、種類、サイズの推定は、レーダー装置から取得した検出データを単独で又は組み合わせて行ってもよい。
【0077】
そして、出力情報生成処理(S204)において、例えば、障害物の位置、種類、及び移動速度、移動方位、サイズ等の各種情報を含む出力情報を生成し、情報処理装置100に送信することができる。送信処理は、予め記憶された期間ごとに繰返し実行するようにしてもよいし、新たな対象を検出するたびに送信するようにしてもよい。また、出力情報は、画像データや音声データを含んでもよいし、自船のモニターに障害物の位置をマップ表示させたり、障害物の種類及びサイズをテキストや画像で表示させたり、スピーカから音声出力して注意を促したりすることができる。出力情報の内容は特に限定されず、例えば、障害物を回避して航行するための航行経路情報を生成し、情報処理装置100等に送信したり、モニターに表示させたり、オートパイロットシステムに適用して自動航行させたりしてもよい。出力情報は、現在位置、目的位置、経由位置、並びに、目的位置及び経由位置に到着する予定の時刻を含んでもよい。
【0078】
出力情報は、障害物から離間するべき距離(適正回避距離)の情報を含んでもよく、例えば、障害物のサイズが小さい(1m^2以下など)場合には、適正回避距離を小さく(5m、10m等)し、障害物のサイズが大きい(10m^2以上など)ほど、適正回避距離を大きく(20m、50m等)設定してもよい。また、例えば、障害物が人の場合には、適正回避距離を大きく(20m、50m等)設定し、ブイ、流木、海藻等の浮遊物の場合には適正回避距離を小さく(5m、10m等)してもよい。適正回避距離は、障害物の種類及びサイズの少なくとも一方に応じて、記憶部に予め記憶される適正回避距離情報に基づいて決定するようにしてもよい。その場合、障害物の種類、サイズの情報と、適正回避距離の情報とが予め関連付けて記憶される。また、障害物が他船の場合、当該他船の移動速度及び移動方向に基づいて、適正回避距離を算出するようにしてもよい。
【0079】
本実施形態において、制御部20は、予め記憶部に記憶された検出部(センサ、カメラ等)の精度(正確性)に関する情報(誤差情報を含む)に基づいて、各種処理を行ってもよい。例えば、自船位置推定処理において、予め定めた閾値以上の精度数値である、精度の高いセンサの情報のみを優先して利用する(精度の数値が閾値未満で精度の低いセンサの情報は利用しない)ようにしてもよいし、予め記憶部に記憶された重みづけに基づいて、検出情報を統合して利用するようにしてもよい。例えば、精度情報は、0~100%(0~1の間の、小数で表現してもよい)として表現され、情報処理装置の制御部は、ユーザからの入力情報に基づいて精度情報を記憶したり更新したりすることができる。各種処理とは、自船位置情報、自船姿勢情報を推定する処理、補正する処理、障害物を推定する処理の少なくとも何れかを含むことができる。このように、精度の高い検出部を優先して情報処理に用いることで、自船位置、自船姿勢、障害物検出などの各種処理の正確性を高めることができる。制御部20は、例えば、自船位置情報を推定可能な異なる複数のセンサを有する場合、精度情報の重みづけに基づいて、複数のセンサで検出した位置の間の、精度情報の重みづけに基づいて決定した位置を推定することができる。検出(推定)した複数の自船位置情報のうち、同一の検出対象の位置について、精度情報の異なる検出対象情報が得られた場合に、精度の数値が高い位置情報を採用して記憶するようにしてもよいし、精度の数値に対応する重みづけを行い、複数の検出対象情報の間の位置を当該検出対象の位置情報として算出してもよい。例えば、センサの検出精度が0.6の第1位置(x1,y1)情報と、センサの検出精度が0.3の第2位置(x2,y2)情報に基づいて、制御部は、第1位置と第2位置の中間地点よりも、精度の差の割合だけ第1位置に寄せた位置座標を当該検出対象の位置として推定するようにしてもよい。このような推定条件は、予め記憶部に記憶される。
【0080】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0081】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、制御部および記憶部は、互いにネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0082】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係る制御部の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0083】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0084】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0085】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(項目1)
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶 に送信する送信処理と、を実行する制御部を備える、情報処理装置。
(項目2)
前記制御部は、前記第2船舶から受信する送信要求情報に対応して、前記検出対象情報、及び前記出力データの少なくとも何れかを送信する、項目1に記載の情報処理装置。
(項目3)
前記送信要求情報には、前記第2船舶の自船位置情報が含まれており、
前記制御部は、
前記第2船舶の自船位置から所定の距離範囲内に位置する前記検出対象に関する情報を前記第2船舶に送信する、項目2に記載の情報処理装置。
(項目4)
前記制御部は、予め記憶されたマップ上に前記検出対象情報を反映させた出力データを生成し、前記送信処理において前記第2船舶に送信する、項目1に記載の情報処理装置。
(項目5)
前記検出対象情報は、前記検出対象の速度情報及び進行方位情報を含み、
前記制御部は、前記速度情報及び進行方位情報に基づいて予測した前記検出対象の予測位置情報を含む前記出力データを生成する、項目1に記載の情報処理装置。
(項目6)
前記制御部は、さらに、
受信した複数の前記検出対象情報を比較することにより、重複する前記検出対象情報を統合するマッチング処理を実行し、
マッチング処理後の情報に基づく出力データを、第2船舶に送信する、項目1に記載の情報処理装置。
(項目7)
前記制御部は、
前記マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報が予め定めた所定距離以内である場合に、同一の検出対象と判定する、項目6に記載の情報処理装置。
(項目8)
前記制御部は、
前記マッチング処理において、2つの検出対象の位置情報及び前記検出対象の種類の情報が、予め定められた所定条件を満たす場合に、同一の検出対象と判定する、項目6に記載の情報処理装置。
(項目9)
前記制御部は、前記記憶処理において、受信した前記検出対象の位置情報を時刻情報と関連付けて記憶する、項目1に記載の情報処理装置。
(項目10)
前記検出対象は他船を含む、項目1に記載の情報処理装置。
(項目11)
前記検出対象は浮遊物を含む、項目1に記載の情報処理装置。
(項目12)
前記検出対象は人を含む、項目1に記載の情報処理装置。
(項目13)
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を情報処理装置が実行する、情報処理方法。
(項目14)
航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、
受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、
受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶に送信する送信処理と、を制御部に実行させる、プログラム。
【符号の説明】
【0086】
1 移動経路生成システム
10 データ取得部
20 制御部
30 記憶部
40 入力部
50 出力部
60 通信部
70 船舶動作制御部
【要約】
【課題】新たな方法で船舶航行時の安全性を高めることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本開示による情報処理装置は、航行する複数の第1船舶から、各第1船舶の検出部で検出した所定の検出対象の位置情報を含む検出対象情報を受信する受信処理と、受信した前記検出対象情報を集約して記憶する記憶処理と、受診した前記検出対象情報、及び前記検出対象情報を用いて予め定められた生成条件で生成された所定の出力データの少なくとも何れかを、所定の第2船舶 に送信する送信処理と、を実行する制御部を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7