塩基として1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)(DBUは、式(I)のヌクレオシドに対して0.8当量の量で使用される)を用いて反応させて、
アンチセンスオリゴヌクレオチドを調製するためのP(V)モノマーとして、式(IIIa)または(IIIb)の化合物をカップリングさせる工程をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
ヌクレオチドモノマーは、オリゴヌクレオチドの合成におけるビルディングブロックである。ロックド核酸(LNA)オリゴヌクレオチドは、治療用合成アンチセンスオリゴヌクレオチドとして特に有用な合成オリゴヌクレオチドである。治療剤としてのLNAオリゴヌクレオチドの使用によって、最近の数十年にわたって、RNase Hを活性化するギャップマー、スプライススイッチングオリゴヌクレオチド、microRNA阻害剤、siRNAまたはアプタマーを含む多様なメカニズムによって作用する分子の開発をもたらす顕著な進歩が確認されている(S.T.Crooke、Antisense drug technology:principles,strategies,and applications、第2版 Boca Raton,FL 編:CRC Press、2008(非特許文献1))。この点では、少なくとも一部のヌクレオチド間連結が天然のホスホジエステル(phoshodiester)の代わりにホスホロチオエートであることを意味するホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、特に薬理的に興味深いことを示している。
リンの周囲にキラルに画定されていないヌクレオチドモノマーを使用することの結果の1つは、各ホスホロチオエート連結がR立体配置とS立体配置の両方として見出されることである(すなわち、ステレオランダムホスホロチオエート連結)。これは、特定のホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドが、同じ配列内に多くの異なるジアステレオ異性体を含有し得るという結果をもたらす。例えば、16ヌクレオチド長の所与のセット配列のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの場合には、最大215個の異なるジアステレオ異性体が存在する。これにより、同じ16オリゴヌクレオチドのセット配列に関する32,000を超える潜在的に薬理的に別個の化合物がもたらされる。したがって、薬理的に最適な化合物または薬理的に最適な化合物のセットをこのような混合物から同定、合成および/または単離することが非常に望ましい。実際に、このような最適化合物が、標準的なステレオランダムホスホロチオエートオリゴヌクレオチドよりさらに高い治療可能性を有することになることが合理的に推定され得る。
このようなホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを合成する際の重要な工程のうちの1つは、そのビルディングブロック、すなわちそのモノマーの調製である。この工程は、好適には、アンチセンスオリゴヌクレオチドの合成をジアステレオ異性体の好ましいセットまたはさらには単一のジアステレオ異性体へと指向させるように、立体選択的に実施され得る。
従来、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドに関するモノマーの合成は、リン/[P(III)]に基づく試薬系で実施されている。最近では、Baranら、Science、2018、361、1234~1238頁(非特許文献2)は、「プログラム可能な、痕跡を残さない、ジアステレオ選択性リン-硫黄組込みに関するプラットフォーム(platform for programmable,traceless,diastereoselectivephosphorus-sulfur incorporation)」という造語のリン/[P(V)]に基づく試薬系を使用する異なるアプローチを提示した。Baranらは、「この試薬系の力が、効率的で、費用がかからず、かつ操作が簡単なプロトコールによる、ASOおよびCDNを含む様々なヌクレオチド構造の強固かつ立体制御された合成によって実施される」ことをさらに提案している。
残念ながら、Baranらは、本発明者らに、目的のLNAヌクレオチドP(V)モノマーの調製について説明することができず、DNAヌクレオチドP(V)モノマーの調製について説明するだけである。多くのパラメータ、試薬および方法の条件について徹底的に再調査した後、多くの他の推奨の中で、Baranらは、最適条件として、塩基として1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)をヌクレオシドに対して1.3当量使用することを教示している。
本発明者らは、驚くほど最適化された条件を有するP(V)試薬に基づく系によって、LNAヌクレオチドP(V)モノマーを調製するための新たな方法を見出し、当技術分野で説明されたよりも比較的高い収率を有する最も安価な方法をもたらした。
「アミノ保護基」という用語は、アミノ基の保護基を示す。アミンは、有機反応中に保護基を必要とすることが多い官能基である。t-ブトキシカルボニル(Boc、例えば、濃縮強酸(HClまたはCF3COOHなど)によって、または80℃より高温に加熱することによって除去される)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz、例えば、水素化分解によって除去される)、または9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc、例えば、塩基、例えばピペリジンによって除去される)などのカルバメートは、通常使用されるアミン保護基である。異なる脱保護条件を有する保護基に関する追加の選択肢は、第一級、第二級、および複素環式のアミン:2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イルオキシカルボニル(Tempoc)に関する有用な保護基を開発したPeter Wipf、University of Pittsburgh、PA、USA、およびその仲間によって記載されたように使用され得る。アセチル(Ac)基は、シトシン核酸塩基におけるN4およびアデニン核酸塩基におけるN6の保護に関してオリゴヌクレオチド合成において一般的であり、塩基、最も高頻度には水性または気体のアンモニアまたはメチルアミンによる処理によって除去することができる。Acは、安定性が高過ぎるため、脂肪族アミドから容易に除去することができない。ベンゾイル(Bz)基もまた、シトシン核酸塩基におけるN4およびアデニン核酸塩基におけるN6の保護に関してオリゴヌクレオチド合成において一般的であり、塩基、最も高頻度には水性または気体のアンモニアまたはメチルアミンによる処理によって除去することができる。Bzは、安定性が高過ぎるため、脂肪族アミドから容易に除去することができない。一般的に使用される他の好適なアミノ保護基、例えばDMFまたはiBuについても当業者によって考慮され得る。
「アリール」という用語は、単独でまたは組み合わせて、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルおよびホルミルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されていてもよい、6~10個の炭素環原子を含む一価の芳香族炭素環式単環系または二環式環系を示す。アリールの例としては、フェニルおよびナフチル、特にフェニルが挙げられる。
DBUについて言及する場合、表現「ヌクレオシドに対して約0.8当量の量で」は、ヌクレオシドに対して0.7~0.9当量の範囲を意味する。この文脈では、当量はモル当量を意味する。言い換えれば、これは、DBU約0.7~0.9:ヌクレオシド1のモル比を示す。
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、単独でまたは組み合わせて、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、詳細にはフッ素、塩素または臭素、より詳細にはフッ素を表す。「ハロ」という用語は、別の基と組み合わせて、少なくとも1つのハロゲンによる前記基の置換、詳細には1~5個のハロゲン、詳細には1~4個のハロゲン、すなわち1、2、3または4個のハロゲンで置換されたものを示す。
「ヒドロキシル保護基」は、ヒドロキシル基の保護基であり、チオール基を保護するためにも使用される。ヒドロキシル保護基の例は、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn)、β-メトキシエトキシメチルエーテル(MEM)、ジメトキシトリチル(またはビス-(4-メトキシフェニル)フェニルメチル)(DMT)、トリメトキシトリチル(またはトリス-(4-メトキシフェニル)フェニルメチル)(TMT)、メトキシメチルエーテル(MOM)、メトキシトリチル[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル(MMT)、p-メトキシベンジルエーテル(PMB)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラン(THF)、トリチルまたはトリフェニルメチル(Tr)、シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル(TMS)、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリ-イソ-プロピルシリルオキシメチル(TOM)およびトリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル)、メチルエーテルおよびエトキシエチルエーテル(EE)である。ヒドロキシル保護基の特定の例は、DMTおよびTMT、特にDMTである。
「薬学的に許容される塩」という用語は、生物学的にまたはその他の点で望ましくない訳ではない、遊離塩基または遊離酸の生物学的有効性および特性を保持するこれらの塩を指す。塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、詳細には塩酸などの無機酸、および酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、N-アセチルシステインなどの有機酸により形成される。さらに、これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の付加から調製することができる。無機塩基に由来する塩としては、以下に限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムの塩が挙げられる。有機塩基に由来する塩としては、以下に限定されないが、第一級、第二級、および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミンならびにイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N-エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩基性イオン交換樹脂が挙げられる。本発明のオリゴヌクレオチドは、双性イオンの形態でも存在し得る。本発明の特に好ましい薬学的に許容される塩は、ナトリウム、リチウム、カリウムおよびトリアルキルアンモニウム塩である。
「保護基」という用語は、単独でまたは組み合わせて、化学反応が、別の保護されていない反応部位で選択的に実行され得るように、多官能化合物における反応部位を選択的にブロックする基を表す。保護基は除去されてもよい。例示的な保護基は、アミノ保護基、カルボキシ保護基またはヒドロキシ保護基である。
「ホスフェート保護基」は、ホスフェート基の保護基である。ホスフェート保護基の例は、2-シアノエチルおよびメチルである。ホスフェート保護基の特定の例は、2-シアノエチルである。
本発明の出発材料または化合物のうちの1つが、安定ではないかまたは1つもしくは複数の反応工程の反応条件下で反応性である1つまたは複数の官能基を含有する場合、適切な保護基(例えば、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、第3版、1999、Wiley、New Yorkによる「Protective Groups in Organic Chemistry」に記載される)は、当技術分野で周知の方法を適用する重要な工程の前に導入され得る。このような保護基は、この文献に記載された標準的方法を使用して、合成のより遅い段階で除去され得る。保護基の例は、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、9-フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、カルボベンジルオキシ(Cbz)およびp-メトキシベンジルオキシカルボニル(Moz)である。
本明細書に記載の化合物は、いくつかの不斉中心を含有することができ、光学的に純粋な鏡像異性体、例えばラセミ体などの鏡像異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオ異性ラセミ体またはジアステレオ異性ラセミ体の混合物の形態で存在し得る。
一部の実施形態では、核酸塩基部分は、プリンまたはピリミジンを修飾されたプリンまたはピリミジン、例えば、置換されたプリンまたは置換されたピリミジンに変更することにより修飾されており、例えば、イソシトシン、シュードイソシトシン、5-メチル-シトシン、5-チオゾロ-シトシン、5-プロピニル-シトシン、5-プロピニル-ウラシル、5-ブロモウラシル 5-チアゾロ-ウラシル、2-チオ-ウラシル、2’チオ-チミン、イノシン、ジアミノプリン、6-アミノプリン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリンおよび2-クロロ-6-アミノプリンから選択される核酸塩基である。
核酸塩基部分は、対応する各核酸塩基についての文字コード、例えば、A、T、G、CまたはUにより示されてもよく、ここで、各文字は、等価機能の修飾された核酸塩基を必要に応じて含んでもよい。例えば、例示されるオリゴヌクレオチドでは、核酸塩基部分は、A、T、G、C、および5-メチルシトシンから選択される。必要に応じて、LNAギャップマーでは、5-メチルシトシンLNAヌクレオシドが使用されてもよい。
立体定義されたホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド間連結の少なくとも1つが立体定義されたホスホロチオエートヌクレオシド間連結であるオリゴヌクレオチドである。
「%相補的」という用語は、本明細書で使用される場合、核酸分子(例えばオリゴヌクレオチド)中の連続ヌクレオチド配列が、所与の位置で、別の核酸分子(例えば、標的核酸)の所与の位置で、連続ヌクレオチド配列に対して相補的である(すなわち、ワトソンクリック塩基対を形成する)該核酸分子中の連続ヌクレオチド配列におけるヌクレオチドの割合を指す。このパーセンテージは、2つの配列間で対を形成するアラインされた(標的配列5’-3’および3’-5’からのオリゴヌクレオチド配列とアラインされた場合)塩基の数を数え、オリゴヌクレオチドにおけるヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることによって計算される。このような比較において、アラインされない(塩基対を形成しない)核酸塩基/ヌクレオチドをミスマッチと呼ぶ。好ましくは、挿入および欠失は、連続ヌクレオチド配列の%相補性の計算において許容されない。
リボース糖部分の修飾を有する多数のヌクレオシドは、主に、オリゴヌクレオチドのある特定の特性、例えば、親和性および/またはヌクレアーゼ耐性を改善する目的で作製されている。
このような修飾には、例えば、ヘキソース環(HNA)、または典型的には、リボース環上のC2炭素とC4炭素の間にビラジカル架橋を有する二環式の環(LNA)、または典型的には、C2炭素とC3炭素の間の結合を欠いている非連結リボース環(例えば、UNA)による置換によって、リボース環構造が修飾されているものが含まれる。他の糖修飾ヌクレオシドには、例えば、ビシクロヘキソース核酸(WO2011/017521)または三環式核酸(WO2013/154798)が含まれる。修飾ヌクレオシドには、例えば、ペプチド核酸(PNA)、またはモルホリノ核酸の場合に、糖部分が糖ではない部分で置換されているヌクレオシドも含まれる。
糖修飾には、リボース環上の置換基を、DNAヌクレオシドおよびRNAヌクレオシド中に天然に見出される水素、または2’-OH基以外の基に変更することによってなされる修飾も含まれる。置換基は、例えば、2’、3’、4’、または5’位に導入されてもよい。
非限定的な例示的LNAヌクレオシドは、WO99/014226、WO00/66604、WO98/039352、WO2004/046160、WO00/047599、WO2007/134181、WO2010/077578、WO2010/036698、WO2007/090071、WO2009/006478、WO2011/156202、WO2008/154401、WO2009/067647、WO2008/150729、Moritaら、Bioorganic&Med.Chem.Lett.12、73~76頁、Sethら J.Org.Chem.2010、第75巻(5)1569~81頁、およびMitsuokaら、Nucleic Acids Research 2009、37(4)、1225~1238頁において開示されている。
2’-4’架橋は、式(A)および式(B)にそれぞれ例示するように、リボース環の面より下(ベータ-D-配置)、または環の面より上(アルファ-L-配置)のいずれかに位置してもよい。
特定のLNAヌクレオシドは、ベータ-D-オキシ-LNA、(S)-6’-メチル-ベータ-D-オキシ-LNA((S)-cET)などの6’ーメチル-ベータ-D-オキシLNAおよびENAである。
本発明の1つまたはすべての実施形態では、核酸塩基は、A、G、Cまたは5-メチルシトシンであり、環外のアミノ部位はアミノ保護基によって保護される。アミノ保護基は、DMFおよびiBuからなる群から選択され得る。
1つまたはすべての実施形態では、本発明の方法は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを調製するためのP(V)モノマーとして、式(IIIa)または(IIIb)の化合物をカップリングさせる工程をさらに含む。これは、当技術分野で公知の方法によってなされ得る。
別の態様では、本発明は、本明細書に記載される式(I)のヌクレオシドから出発する式(IIIa)または(IIIb)の化合物の生成における、塩基としての1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)の使用であって、DBUが、ヌクレオシドに対して約0.8当量の量で使用される、使用に関する。
本発明の他の態様は、本発明の方法によって調製された式(IIIa)または(IIIb)の化合物である。一実施形態では、これは、本発明の方法によって直接得られた式(IIIa)または(IIIb)の化合物である。
本明細書の以下の表6から証明することができるように、本発明者らは、驚くほど最適化された条件を有するP(V)試薬に基づく系によって、LNAモノマーを調製するための新たな方法を見出し、最も安価であり、当技術分野で説明されたよりも高い収率の方法をもたらした。例えば、LNA-T、LNA-AおよびLNA-Gの調製において、0.8当量のDBUが使用すると、単離された化合物IIIの収率は、先行技術において推奨されるように1.3当量のDBUを使用する場合よりも、大幅に高い。LNA-Cの調製では、0.8当量のDBUを使用すると、1.3当量のDBUを使用する場合と比較して、同じかまたはより良好な収率が得られる。このことは、必要とされるDBUの当量が少ないため、本方法が大幅に安価であり得ることを意味する。
1.1 分析データ
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 8.71 (1H, s), 7.64 (1H, d, J= 1.2 Hz), 7.46-7.41 (2H, m), 7.36-7.26 (6H, m), 7.25-7.20 (1H, m) 6.87-7.60 (4H, m), 5.70 (1H, s), 5.16 (1H, d, J= 7.3 Hz), 4.95 (1H, s), 4.85 (1H, s), 4.66 (1H, s), 4.39 (1H, dt, J= 12.8 3.5 Hz), 3.81 (2H, s), 3.78 (6H, s), 3.47 (1H, d, J= 11.1 Hz), 3.42 (1H, d, J= 11.1 Hz), 2.60-2.52 (1H, m), 2.35-2.25 (1H, m), 2.09-1.62 (5H, m), 1.76 (3H, s), 1.67-1.64 (6H, m)
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm) 163.7, 158.8, 149.9, 145.0, 144.2, 135.3, 135.2, 134.2, 130.3, 128.3, 128.2, 127.2, 113.5, 111.8, 111.0, 87.7, 87.6, 87.2, 86.9, 85.6, 78.4, 74.3, 74.2, 72.4, 66.6, 57.7, 55.4, 39.0, 33.8, 27.7, 27.6, 23.6, 22.6, 22.0, 12.7.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm) 101.4.
[α]
D
20 = -37.0 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 817.3 [M-H]
-
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 8.8-8.6 (1H, br. s), 7.64 (1H, d, J= 1.0 Hz), 7.52-7.46 (2H, m), 7.40-7.33 (4H, m), 7.33-7.26 (2H. m), 7.26-7.19 (1H, m) 6.87-7.79 (4H, m), 5.69 (1H, s), 5.25 (1H, d, J= 11.0 Hz), 4.90-4.88 (1H, m), 4.57 (1H, s), 4.60 (1H, s), 4.29 (1H, dt, J= 12.6 3.1 Hz), 3.87 (1H, d, J= 8.3 Hz), 3.79-3.76 (1H, m), 3.78 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.59 (1H, d, J= 11.0 Hz), 3.42 (1H, d, J= 11.0 Hz), 2.57-2.48 (1H, m), 2.08-1.65 (6H, m), 1.65 (6H, s), 1.58 (3H, d, J= 1.0 Hz)
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm):163.7, 158.8, 149.9, 144.9, 144.2, 135.3, 135.2, 134.2, 130.5, 130.4, 128.5, 128.1, 127.2, 113.4, 113.4, 111.9, 111.1, 87.4, 87.1, 86.1, 78.3, 78.3, 74.6, 74.6, 72.2, 65.9, 57.9, 55.3, 39.0, 33.8, 33.7, 27.8, 27.6, 23.5, 22.7, 21.8, 12.6.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm): 100.9.
[α]
D
20 = +94.9 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 817.25 [M-H]
-
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 13.5-13.2 (1H, br. s), 8.35-8.28 (2H, m), 7.82 (1H, J= 1.0 Hz), 7.55-7.40 (5H, m), 7.39-7.28 (6H, m), 7.27-7.22 (1H, m), 6.86-6.83 (4H, m), 5.75 (1H, s), 5.19 (1H, d, J= 7.5 Hz), 4.95 (1H, s), 4.86 (1H, s), 4.71 (1H, s), 4.40 (1H, dt, J= 12.7, 3.5 Hz), 3.84-3.79 (7H, m), 3.50 (1H, d, J= 11.1 Hz), 3.44 (1H, d, J= 11.1 Hz), 2.62-2.52 (1H, m), 2.36-2.25 (1H, m), 2.09-1.66 (6H, m), 1.85 (3H, d, J= 1.0 Hz), 1.76 (3H, s), 1.65 (3H, s).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 159.8, 158.8, 147.7, 145.0, 144.2, 137.3, 135.4, 135.3, 135.2, 132.6, 130.3, 130.3, 130.1, 128.3, 128.4, 127.2, 113.5, 112.2, 111.8, 87.9, 87.8, 87.5, 87.6, 85.6, 78.3, 74.1, 74.0, 72.4, 66.7, 57.7, 55.4, 39.0, 33.8, 33.7, 27.7, 27.6, 23.6, 22.7, 22.0, 13.8.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm) 101.4
[α]
D
20 = +15.9 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): ): 922.81 [M+H]
+
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 13.5-13.3 (1H, br. s), 8.33-8.28 (2H, m), 7.82 (1H, d, J= 1.0 Hz), 7.55-7.48 (3H, m), 7.46-7.37 (6H, m), 7.35-7.29 (2H, m), 7.27-7.22 (1H, m), 6.89-6.81 (4H, m), 5.74 (1H, s), 5.28 (1H, d, J= 11.2 Hz), 4.92-4.88 (1H, m), 4.86 (1H, s), 4.65 (1H, s), 4.30 (1H, dt, J= 12.7, 3.2 Hz), 3.89 (1H, d, J= 8.2 Hz), 3.81-3.77 (1H, m), 3.79 (3H, s), 3.79 (3H, s), 3.62 (1H,. d, J= 11.0 Hz), 3.44 (1H, d, J= 11.0 Hz), 2.57-2.48 (1H, m), 2.08-1.62 (6H, m), 1.78 (3H, d, J= 1.0 Hz), 1.66 (3H, s), 1.65 (3H, s)
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm):159.8, 158.9, 158.8, 147.7, 144.9, 144.2, 137.2, 135.4, 135.3, 135.2, 132.6, 130.5, 130.1, 128.5, 128.3, 128.2, 127.2, 113.4, 113.4, 112.2, 111.9, 87.6, 87.5, 87.4, 87.1, 86.1, 78.2, 78.1, 74.5, 74.4, 72.3, 65.9, 57.9, 55.4, 38.9, 33.8, 33.7, 27.8, 27.6, 23.5, 22.7, 21.8, 13.7.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm): 100.9.
[α]
D
20 = +152.3 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 922.79 [M+H]
+
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 9.04 (1H, s), 8.82 (1H, s), 8.38 (1H, s), 8.06-7.97 (2H, m), 7.63-7.55 (1H, m), 7.55-7.47 (2H, m), 7.46-7.39 (2H, m), 7.36-7.25 (1H, m), 7.24-7.17 (1H, m) 6.88-6.78 (4H, m), 6.22 (1H, s), 5.32 (1H, d, J= 6.75 Hz), 4.98 (1H, s,), 4.96 (1H, s), 4.88 (1H, s), 4.42 (1H, dt, J= 12.7 3.5 Hz), 4.05 (1H, d, J= 8.4 Hz), 3.96 (1H, d, J= 8.4 Hz), 3.78 (6H, s), 3.49 (2H, s), 2.62-2.53 (1H, m), 2.35-1.2.25 (1H, m), 2.11-1.64 (5H, m), 1.78 (3H, s), 1.63 (3H, s)
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 164.6, 158.7, 153.2, 151.2, 149.7, 145.0, 144.3, 140.2, 135.4, 135.3, 133.7, 132.9, 130.2, 129.0, 128.2, 128.1, 128.0, 127.1, 123.4, 113.4, 111.8, 87.5, 87.4, 86.7, 85.9, 85.6, 78.7, 75.7, 75.6, 73.0, 66.6, 58.5, 55.4, 39.0, 33.8, 33.7, 27.7, 27.6, 23.5, 22.6, 22.0.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm) 101.6.
[α]
D
20 = -71.7 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 932.7 [M+H]
+
1H NMR (300 MHz, CDCl
3, ppm): 9.1-9.0 (1H, br, s), 8.80 (1H, s), 8.33 (1H, s), 8.04-7.98 (2H, m), 7.62-7.56 (1H, m) 7.54-7.43 (4H, m), 7.37-7.26 (6H, m), 7.24-7.18 (1H, m) 6.85-6.80 (4H, m), 6.20 (1H, s), 5.42 (1H, d, J= 10.4 Hz), 4.95 (1H, s,), 4.84 (1H, s), 4.66 (1H, s), 4.31 (1H, dt, J= 12.6 3.3 Hz), 4.14 (1H, d, J= 8.4 Hz), 3.95 (1H, d, J= 8.4 Hz), 3.77 (6H, s), 3.59 (1H, d, J= 11.0 Hz), 3.53 (1H, d, J= 11.0 Hz), 2.56-2.47 (1H, m), 2.10-1.60 (6H, m), 1.64-1.60 (6H, m).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 164.6, 158.7, 153.0, 151.0, 149.6, 144.8, 144.2, 140.3, 135.4, 135.3, 133.6, 132.9, 130.2, 129.9, 128.2, 128.0, 127.9, 127.0, 123.4, 113.3, 111.8, 87.2, 87.1, 86.7, 86.1, 85.9, 78.6, 78.5, 76.0, 75.9, 72.8, 65.8, 58.9, 55.2, 38.0, 33.6, 33.6, 27.6, 27.5, 23.3, 22.5, 21.6.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm): 101.1.
[α]
D
20 = +48.5 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 932.7 [M+H]
+
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, ppm): 12.02 (1H, s), 8.97 (1H, s), 7.79 (1H, s), 7.44-7.38 (2H, m), 7.34-7.23 (6H, m), 7.22-7.17 (1H, m), 6.84-6.77 (4H, m), 5.99 (1H, d, J= 10.3 Hz), 5.83 (1H, s), 4.97 (1H, s), 4.91-4.88 (1H, m), 4.73 (1H, s), 4.40 (1H, dt, J= 12.6, 3.2 Hz), 4.15 (1H, d, J= 8.7 Hz), 3.95 (1H, d, J= 8.7 Hz), 3.78 (3H, s), 3.78 (3H, s), 3.55-3.49 (2H, m), 2.64 (1H, 七重線, J= 6.8 Hz), 2.60-2.53 (1H, m), 2.20-2.11 (1H, m), 2.10-1.65 (5H, m), 1.70 (3H, s), 1.69 (3H, s), 1.27 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.25 (3H, d, J= 6.8 Hz).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 178.7, 158.7, 155.5, 147.5, 147.2, 144.8, 144.4, 138.6, 135.4, 130.3, 128.3, 128.0, 127.0, 122.3, 113.30, 111.9, 87.1, 87.0, 86.6, 86.5, 78.4, 73.0, 66.5, 59.3, 55.3, 38.9, 36.7, 33.9, 33.8, 27.8, 27.7, 23.5, 22.7, 21.8, 19.2, 19.0.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm):100.3.
[α]
D
20 = +85.3 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 914.73 [M+H]
+
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, ppm): 11.99 (1H, s), 8.89 (1H, s), 7.81 (1H, s) , 7.43-7.37 (2H, m), 7.33-7.23 (6H, m), 7.22-7.17 (1H, m), 6.84-6.78 (4H, m), 5.97 (1H, J= 7.7 Hz), 5.84 (1H, s),
5.01-4.87 (1H, m), 4.93-4.87 (2H, m), 4.51 (1H, dt, J= 12.7 3.5 Hz), 4.07 (1H, J= 8.5 Hz), 4.00 (1H, J= 68.5 Hz), 3.78 (6H, s), 3.48-3.41 (2H, m), 2.63-2.56 (1H, m), 2.57 (1H, 七重線, J= 6.9 Hz), 2.36-2.25 (1H, m), 2.14-1.64 (5H, m), 1.78 (3H, s), 1.68 (3H, s), 1.24 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.22 (3H, d, J= 6.9 Hz).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 178.5, 158.7, 155.5, 147.5, 147.3, 144.8, 144.4, 138.5, 135.4, 130.2, 128.2, 128.0, 127.0, 122.2, 113.3, 111.9, 87.2, 87.1, 86.6, 86.5, 86.1, 79.2, 73.0, 66.6, 58.9, 55.3, 39.0, 36.6, 33.7, 33.6, 27.9, 27.8, 23.5, 22.7, 22.0, 19.1, 18.9.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm): 103.3.
[α]
D
20 = -14.6 (c .1, DCM).
LCMS ESI (m/z): 914.77 [M+H]
+
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, ppm): 9.2-9.0 (1H, br. s), 8.59 (1H, s), 8.0-7.8 (1H, br. s), 7.44-7.39 (2H, m), 7.34-7.23 (6H, m), 7.22-7.16 (1H, m), 6.75-6.77 (4H, m), 5.97 (1H, s), 5.39 (1H, d, J= 6.5 Hz), 4.98-4.92 (2H, m), 4.88-4.85 (1H, m), 4.41 (1H, dt, J= 12.5 3.5 Hz), 4.03 (1H, d, J= 8.2 Hz), 3.93 (1H, d, J= 8.2 Hz), 3.77 (6H, s), 3.51 (1H, d, J= 10.9 Hz), 3.43 (1H, d, J= 10.9 Hz), 3.10 (3H, s), 3.05 (3H, s), 2.59-2.52 (1H, m), 2.32-2.22 (1H, m), 2.07-1.65 (5H, m), 1.76 (3H, s), 1.62 (3H, s).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm): 158.7, 158.5, 157.1, 149.6, 145.1, 144.3, 135.5, 135.4, 130.2, 128.3, 128.1, 127.0, 113.4, 111.8, 87.1, 87.1, 86.6, 86.1, 85.7, 79.1, 75.9, 75.8, 73.0, 66.3, 58.8, 55.4, 41.4, 39.0, 35.3, 33.8, 33.7, 27.8, 27.6, 23.5, 22.7, 21.9, 21.3.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm): 100.6.
[α]
D
20 = -37.4 (c .1, THF).
LCMS ESI (m/z): 899.71 [M+H]
+
1H NMR (400 MHz, CDCl
3, ppm): 9.2-9.0 (1H, br. s), 8.55 (1H, s), 8.0-7.8 (1H, br. s), 7.48-7.41 (2H, m), 7.37-7.34 (6H, m), 7.22-7.16 (1H, m), 6.84-6.74 (4H, m), 5.96 (1H, s), 5.39 (1H, d, J= 9.5 Hz), 4.96-4.75 (2H, m), 4.85-4.81 (1H, m), 4.27 (1H, dt, J= 12.7 3.1 Hz), 4.14 (1H, d, J= 8.3 Hz), 3.92 (1H, d, J= 8.3 Hz), 3.76 (6H, s), 3.64-3.50 (2H, m), 3.12 (3H, s), 3.06 (3H, s), 2.55-2.46 (1H, m), 2.09-1.58 (6H, m), 1.53 (3H, s), 1.61 (3H, s).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm):158.7, 158.3, 157.0, 144.9, 144.4, 135.5, 135.4, 130.3, 130.2, 128.3, 128.1, 127.5, 127.1, 113.4, 113.4, 111.8, 87.0, 86.7, 86.2, 79.0, 76.3, 76.2, 73.0, 65.8, 59.4, 55.3, 41.5, 38.9, 35.3, 33.7, 33.7, 27.7, 27.5, 23.4, 22.6, 21.7.
31P NMR (160 MHz, CDCl
3, ppm) :100.0.
[α]
D
20 = +70.8 (c .1, THF).
LCMS ESI (m/z): 899.74 [M+H]
+