(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-27
(45)【発行日】2025-02-04
(54)【発明の名称】画像読取システム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20250128BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250128BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 L
H04N1/00 127B
G03G21/00 370
(21)【出願番号】P 2021034184
(22)【出願日】2021-03-04
【審査請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】金田 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】水庫 潔
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-129737(JP,A)
【文献】特開2013-206153(JP,A)
【文献】特開2007-295520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の読取を行う第1画像読取装置と、前記第1画像読取装置と接続される情報処理装
置と、を備える画像読取システムであって、
前記情報処理装置は、
前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、
読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、を備え、
前記第1画像読取装置は、
読取データの保存先が前記保存先フォルダーに指定する読取指示を受け付ける受付部と
、
前記受付部で前記読取指示を受け付けたとき、前記情報処理装置の前記保存先フォルダ
ーにアクセスして、前記保存先フォルダーから前記読取設定情報を取得する取得部と、
前記読取設定情報に基づいて、読取条件を設定する設定部と、
前記読取条件で前記原稿の読取を行い、前記読取データを生成する読取部と、を備え
、
前記情報処理装置は、
第2画像読取装置と、前記通信インターフェース部を介して、通信可能に接続され、
前記第2画像読取装置から、前記通信インターフェース部を介して、前記保存先フォル
ダーにアクセスされたとき、
前記保存先フォルダーに保存された前記読取設定情報を、前記通信インターフェース部
を介して、前記第2画像読取装置へ送信する、
画像読取システム。
【請求項2】
原稿の読取を行う第1画像読取装置と、前記第1画像読取装置と接続される情報処理装
置と、を備える画像読取システムであって、
前記情報処理装置は、
前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、
読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、を備え、
前記第1画像読取装置は、
読取データの保存先が前記保存先フォルダーに指定する読取指示を受け付ける受付部と
、
前記受付部で前記読取指示を受け付けたとき、前記情報処理装置の前記保存先フォルダ
ーにアクセスして、前記保存先フォルダーから前記読取設定情報を取得する取得部と、
前記読取設定情報に基づいて、読取条件を設定する設定部と、
前記読取条件で前記原稿の読取を行い、前記読取データを生成する読取部と、を備え、
前記記憶部は、前記保存先フォルダーと異なる第2保存先フォルダーを記憶し、
前記第2保存先フォルダーは、第2読取設定情報を有する、
画像読取システム。
【請求項3】
前記読取条件は、読取解像度、カラー/モノクロ設定、読取データの保存形式、明度、
及びコントラストの少なくとも1つを含む、
請求項1
または2に記載の画像読取システム。
【請求項4】
原稿の読取を行う第1画像読取装置と、前記第1画像読取装置と接続される情報処理装
置と、を備える画像読取システムであって、
前記情報処理装置は、
前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、
読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、を備え、
前記第1画像読取装置は、
読取データの保存先が前記保存先フォルダーに指定する読取指示を受け付ける受付部と
、
前記受付部で前記読取指示を受け付けたとき、前記情報処理装置の前記保存先フォルダ
ーにアクセスして、前記保存先フォルダーから前記読取設定情報を取得する取得部と、
前記読取設定情報に基づいて、読取条件を設定する設定部と、
前記読取条件で前記原稿の読取を行い、前記読取データを生成する読取部と、を備え、
前記第1画像読取装置は、
前記保存先フォルダーにアクセスしたときに、前記読取設定情報が保存されていない場
合には、前記第1画像読取装置に設定された設定値で読取を行い、前記設定値を前記読取
設定情報として前記保存先フォルダーに送信し、
前記情報処理装置は、
前記第1画像読取装置から、前記通信インターフェース部を介して受信した前記設定値
を、前記読取設定情報として前記保存先フォルダーに記憶する、
画像読取システム。
【請求項5】
原稿の読取を行う第1画像読取装置と、前記第1画像読取装置と接続される情報処理装
置と、を備える画像読取システムであって、
前記情報処理装置は、
前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、
読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、を備え、
前記第1画像読取装置は、
読取データの保存先が前記保存先フォルダーに指定する読取指示を受け付ける受付部と
、
前記受付部で前記読取指示を受け付けたとき、前記情報処理装置の前記保存先フォルダ
ーにアクセスして、前記保存先フォルダーから前記読取設定情報を取得する取得部と、
前記読取設定情報に基づいて、読取条件を設定する設定部と、
前記読取条件で前記原稿の読取を行い、前記読取データを生成する読取部と、を備え、
前記第1画像読取装置が、前記保存先フォルダーにアクセスしたときに、前記保存先フ
ォルダーに前記読取設定情報が保存されていない場合には、前記第1画像読取装置は、前
記情報処理装置に対して、前記読取設定情報を要求する通知を行う、
画像読取システム。
【請求項6】
原稿の読取を行い、読取データを生成する第1画像読取装置に接続される情報処理装置
であって、
前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、
読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、
前記第1画像読取装置から前記通信インターフェース部を介して前記保存先フォルダー
にアクセスされたときに、前記通信インターフェース部を介して前記読取設定情報を前記
第1画像読取装置に送信する通信制御部と、
を備え
、
前記情報処理装置は、前記通信インターフェース部を介して、第2画像読取装置と通信
可能に接続され、前記第2画像読取装置から、前記通信インターフェース部を介して、前
記保存先フォルダーにアクセスされたとき、前記通信制御部は、前記保存先フォルダーに
記憶された前記読取設定情報を、前記通信インターフェース部を介して、前記第2画像読
取装置へ送信する、
情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記通信インターフェース部を介して、前記第1画像読取装置か
ら、前記保存先フォルダーにアクセスされて、前記保存先フォルダーへの前記読取データ
を受信したときに、受信した前記読取データを前記保存先フォルダーに記憶する、
請求項
6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記保存先フォルダーと異なる第2保存先フォルダーとを含み、
前記第2保存先フォルダーは、第2読取設定情報を有する、
請求項
6または7に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取システム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像読取装置に対して読取条件を容易に設定する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、画像読取装置が、画像データの保存先と読取方式とを対応付けて記憶する読取方式記憶手段を有し、保存先が指定されたときに、記憶された保存先と対応付けられた読取方式で原稿を読み取り、読み取ったデータを指定された保存先に送信することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、画像読取装置が保存先と読取方式を対応付ける読取方式テーブルを記憶するため、指定可能な保存先が増加すると、画像読取装置は、より大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、原稿の読取を行う第1画像読取装置と、前記第1画像読取装置と接続される情報処理装置と、を備える画像読取システムであって、前記情報処理装置は、前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、を備え、前記第1画像読取装置は、読取データの保存先が前記保存先フォルダーに指定する読取指示を受け付ける受付部と、前記受付部で前記読取指示を受け付けたとき、前記情報処理装置の前記保存先フォルダーにアクセスして、前記保存先フォルダーから前記読取設定情報を取得する取得部と、前記読取設定情報に基づいて、読取条件を設定する設定部と、前記読取条件で前記原稿の読取を行い、前記読取データを生成する読取部と、を備える、画像読取システムである。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様は、原稿の読取を行い、読取データを生成する第1画像読取装置に接続される情報処理装置であって、前記第1画像読取装置と通信を行う通信インターフェース部と、読取設定情報を有する保存先フォルダーを記憶する記憶部と、前記第1画像読取装置から前記通信インターフェース部を介して前記保存先フォルダーにアクセスされたときに、前記通信インターフェース部を介して前記読取設定情報を前記第1画像読取装置に送信する通信制御部と、を備える、情報処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】パーソナルコンピューターの処理の一例を示すフローチャート。
【
図4】スキャナーの処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るパーソナルコンピューター1の構成を含む画像読取システム100の一例を示す図である。
パーソナルコンピューター1は、ネットワークNWを介して、スキャナー2と通信可能に接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネットである。パーソナルコンピューター1は、ネットワークNWを介して、スキャナー2に対して読取設定情報を送信する。
スキャナー2は、パーソナルコンピューター1からの読取設定情報に基づいて、読取条件を設定し、原稿を読み取り、読取データを生成する。スキャナー2は、生成した読取データをパーソナルコンピューター1に記憶する。
スキャナー2は、「画像読取装置」の一例に対応する。
【0010】
本実施形態では、ネットワークNWはインターネットであるが、これに限定されない。ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)でもよいし、WAN(Wide Area Network)でもよい。
【0011】
本実施形態の画像読取システム100は、第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー2Cを含む。ここで、第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー2Cを区別しない場合には、第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー2Cは、それぞれスキャナー2と表記する。スキャナー2の各々には、予め固有識別情報232が付与される。固有識別情報232は、IP(Internet Protocol)アドレスやプリンター名である。
固有識別情報232は、
図2に示すように、第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー2Cの各々の第2メモリー23に記憶される。
第1スキャナー2Aは、「第1画像読取装置」の一例に対応する。
第2スキャナー2Bは、「第2画像読取装置」の一例に対応する。
パーソナルコンピューター1は、スキャナー2の固有識別情報232に基づいて、読取設定情報を送信するスキャナー2を決定する。スキャナー2は、所定形式の読取データを生成する。所定形式は、PDF(Portable Document Format)型式、TIFF(Tagged Image File Format)形式、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等である。
【0012】
パーソナルコンピューター1は、第1制御部11、第1入力機構14、第1表示機構15、及び第1通信インターフェース機構16を備える。パーソナルコンピューター1は、第1入力機構14、及び第1表示機構15を備えるが、第1入力機構14、第1表示機構15は、パーソナルコンピューター1とは別体でもよい。
パーソナルコンピューター1は、「情報処理装置」の一例に対応する。
第1制御部11は、パーソナルコンピューター1の各部の動作を制御する。
【0013】
第1入力機構14は、ユーザーからの入力を受け付け、受け付けた入力に対応する入力信号を生成し、入力信号を第1制御部11に伝送する。第1入力機構14は、キーボード、又はマウスである。第1入力機構14は、パーソナルコンピューター1とは別体のデバイスでもよい。
【0014】
第1表示機構15は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示画面であり、第1制御部11からの指示に従って、LCDに種々の画像を表示する。
【0015】
第1通信インターフェース機構16は、第1制御部11からの指示に従って、ネットワークNWを介して、スキャナー2と通信する。第1通信インターフェース機構16は、Ethernet(登録商標)規格に則って、スキャナー2と通信する。
第1通信インターフェース機構16は、「通信インターフェース部」の一例に対応する。
【0016】
本実施形態では、第1通信インターフェース機構16は、Ethernet規格に従って、スキャナー2と通信するが、これに限定されない。第1通信インターフェース機構16は、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信によってスキャナー2と通信してもよい。
【0017】
第1制御部11は、第1プロセッサー12、及び第1メモリー13を備えるコントローラーである。
第1メモリー13は、第1プロセッサー12が実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第1メモリー13は、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気的記憶装置、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。第1メモリー13は、第1プロセッサー12のワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。第1メモリー13は、第1制御部11により処理されるデータや、第1プロセッサー12が実行する第1制御プログラムPG1を記憶する。
【0018】
第1プロセッサー12は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第1プロセッサー12として機能する構成であってもよい。第1プロセッサー12は、第1制御プログラムPG1を実行してパーソナルコンピューター1の各部を制御する。
【0019】
本実施形態では、第1プロセッサー12は、第1制御プログラムPG1を実行してパーソナルコンピューター1の各部を制御するが、第1制御部11がASIC(Application Specific Integrated Circuit)に実装された機能により処理を実行してもよいし、信号処理回路で信号処理を行って処理を実行してもよい。
【0020】
第1制御部11は、第1通信制御部121と、記憶制御部122と、を備える。具体的には、第1プロセッサー12が第1制御プログラムPG1を実行することによって、第1通信制御部121、及び記憶制御部122として機能する。
【0021】
第1メモリー13は、第1フォルダー131、及び第2フォルダー132を記憶する。
第1フォルダー131は、第1読取設定情報131A、及び第1読取データ131Bを記憶可能に構成される。第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されている場合と、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合とがあるため、
図1は、第1読取設定情報131Aを破線で示している。
同様に、第1フォルダー131に第1読取データ131Bが記憶されている場合と、第1フォルダー131に第1読取データ131Bが記憶されていない場合とがあるため、
図1は、第1読取データ131Bを破線で示している。
第1メモリー13は、「記憶部」の一例に対応する。
第1読取設定情報131Aは、「読取設定情報」の一例に対応する。
第1読取データ131Bは、「読取データ」の一例に対応する。
【0022】
第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されている場合には、第1読取設定情報131Aは、第1フォルダー131に記憶する第1読取データ131Bをスキャナー2に生成させるときに、スキャナー2に設定する読取条件である。読取条件は、読取解像度、カラー/モノクロ設定、読取データの保存形式、明度、及びコントラストのうち、1つ以上を含む。読取データの保存形式は、PDF型式、TIFF形式、JPEG形式等である。カラー/モノクロ設定は、カラー設定であるかモノクロ設定であるかを示す。
【0023】
第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されている場合には、第1読取データ131Bは、第1読取設定情報131Aに基づいて読取条件が設定されたスキャナー2によって生成される。第1読取データ131Bは、スキャナー2から受信し、記憶制御部122によって、第1フォルダー131に記憶される。
【0024】
第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていない場合には、第1読取設定情報131A、及び第1読取データ131Bは、スキャナー2からパーソナルコンピューター1へ送信される。第1通信制御部121によって、第1読取設定情報131A、及び第1読取データ131Bがスキャナー2から受信され、記憶制御部122によって、第1フォルダー131に記憶される。
【0025】
第2フォルダー132は、第2読取設定情報132A、及び第2読取データ132Bを記憶可能に構成される。第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されている場合と、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合とがあるため、
図1は、第2読取設定情報132Aを破線で示している。
同様に、第2フォルダー132に第2読取データ132Bが記憶されている場合と、第2フォルダー132に第2読取データ132Bが記憶されていない場合とがあるため、
図1は、第2読取データ132Bを破線で示している。
第2読取設定情報132Aは、「読取設定情報」の一例に対応する。
第2読取データ132Bは、「読取データ」の一例に対応する。
【0026】
第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されている場合には、第2読取設定情報132Aは、第2フォルダー132に記憶する第2読取データ132Bをスキャナー2に生成させるときに、スキャナー2に設定する読取条件である。
【0027】
第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されている場合には、第2読取データ132Bは、第2読取設定情報132Aに基づいて読取条件が設定されたスキャナー2によって生成される。第2読取データ132Bは、スキャナー2から受信し、記憶制御部122によって、第2フォルダー132に記憶される。
【0028】
第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されていない場合には、第2読取設定情報132A、及び第2読取データ132Bは、スキャナー2からパーソナルコンピューター1へ送信される。第1通信制御部121によって、第2読取設定情報132A、及び第1読取データ132Bがスキャナー2から受信され、記憶制御部122によって、第2フォルダー132に記憶される。
【0029】
第1フォルダー131、及び第2フォルダー132の各々は、「保存先フォルダー」の一例に対応する。第1フォルダー131は、「第1保存先フォルダー」の一例に対応する。第2フォルダー132は、「第2保存先フォルダー」の一例に対応する。
【0030】
第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されている場合には、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、以下の処理を実行する。
第1通信制御部121は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第1読取設定情報131Aをスキャナー2に送信する。
記憶制御部122は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第2フォルダー132に記憶させる。
【0031】
第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されている場合には、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、以下の処理を実行する。
第1通信制御部121は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して第2フォルダー132にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第2読取設定情報132Aをスキャナー2に送信する。
記憶制御部122は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、第2読取データ132Bを受信し、第1読取データ131Bを第2フォルダー132に記憶させる。
【0032】
このように、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されている場合と、第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されている場合とは、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、同様の処理を実行する。そこで、以下では、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されている場合について、更に詳細に説明する。
第1通信制御部121は、「通信制御部」の一例に対応する。
【0033】
第1通信制御部121は、第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第1読取設定情報131Aを第1スキャナー2Aに送信する。
記憶制御部122は、第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
【0034】
第1通信制御部121は、第2スキャナー2Bから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第1読取設定情報131Aを第2スキャナー2Bに送信する。
記憶制御部122は、第2スキャナー2Bから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
【0035】
第1通信制御部121は、第3スキャナー2Cから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第1読取設定情報131Aを第3スキャナー2Cに送信する。
記憶制御部122は、第3スキャナー2Cから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー132に記憶させる。
【0036】
一方、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていない場合には、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、以下の処理を実行する。
第1通信制御部121は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を、第1通信インターフェース機構16を介してスキャナー2に送信する。
記憶制御部122は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、スキャナー2に設定された設定値を第1読取設定情報131Aとして受信し、第1読取設定情報131Aを第1フォルダー131に記憶させる。また、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
【0037】
第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されていない場合には、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、以下の処理を実行する。
第1通信制御部121は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して第2フォルダー132にアクセスされたときに、第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されていないこと示す通知NT2を、第1通信インターフェース機構16を介してスキャナー2に送信する。
記憶制御部122は、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、スキャナー2に設定された設定値を第2読取設定情報132Aとして受信し、第2読取設定情報132Aを第2フォルダー132に記憶させる。また、スキャナー2から第1通信インターフェース機構16を介して、第2読取データ132Bを受信し、第2読取データ132Bを第2フォルダー132に記憶させる。
【0038】
このように、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていない場合と、第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されていない場合とは、第1通信制御部121及び記憶制御部122の各々は、同様の処理を実行する。そこで、以下では、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていない場合について、更に詳細に説明する。
【0039】
第1通信制御部121は、第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないこと示す通知NT1を、第1スキャナー2Aに送信する。
記憶制御部122は、第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して、第1スキャナー2Aに設定された設定値を示す第1固有読取設定情報233Aを受信し、第1固有読取設定情報233Aを第1読取設定情報131Aとして第1フォルダー131に記憶させる。第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
第1固有読取設定情報233Aについては、
図2を参照して説明する。
【0040】
第1通信制御部121は、第2スキャナー2Bから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を、第2スキャナー2Bに送信する。
記憶制御部122は、第2スキャナー2Bから第1通信インターフェース機構16を介して、第2スキャナー2Bに設定された設定値を示す第2固有読取設定情報233Bを受信し、第2固有読取設定情報233Bを第1読取設定情報132Aとして第1フォルダー131に記憶させる。第2スキャナー2Bから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
第2固有読取設定情報233Bは、
図2を参照して説明する第2スキャナー2Bの第2メモリー23に記憶される。
【0041】
第1通信制御部121は、第3スキャナー2Cから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を、第3スキャナー2Cに送信する。
記憶制御部122は、第3スキャナー2Cから第1通信インターフェース機構16を介して、第3スキャナー2Cに設定された設定値を示す第3固有読取設定情報233Cを受信し、第3固有読取設定情報233Cを第1読取設定情報132Aとして第1フォルダー131に記憶させる。第3スキャナー2Cから第1通信インターフェース機構16を介して、第1読取データ131Bを受信し、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。
第3固有読取設定情報233Cは、
図2を参照して説明する第3スキャナー2Cの第2メモリー23に記憶される。
【0042】
図2は、本実施形態に係るスキャナー2の構成の一例を示す図である。第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー3Cは、略同一の構成を有する。そこで、
図2は、スキャナー2の構成について示す。第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー3Cの各々の独自の構成は、符号A、B、Cを付けて示す。
【0043】
図2に示すように、第1スキャナー2Aは、第2制御部21と、第2入力機構24と、第2表示機構25と、第2通信インターフェース機構26と、読取機構27と、を備える。
第2制御部21は、第1スキャナー2Aの各部の動作を制御する。
【0044】
第2入力機構24は、ユーザーからの入力を受け付け、受け付けた入力に対応する入力信号を生成し、入力信号を第2制御部21に伝送する。第2入力機構24は、種々のハードウェアキー、及びタッチパネル等で構成される。
【0045】
第2表示機構25は、LCD等の表示画面であり、第2制御部21からの指示に従って、表示画面に種々の画像を表示する。第2入力機構24が、タッチパネルで構成されるとき、タッチパネルは、第2表示機構25として機能してもよい。
【0046】
第2通信インターフェース機構26は、第2制御部21からの指示に従って、ネットワークNWを介して、パーソナルコンピューター1と通信する。第2通信インターフェース機構26は、Ethernet(登録商標)規格に則って、パーソナルコンピューター1と通信する。
【0047】
読取機構27は、CCD(Charge Coupled Device)、C-MOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等のイメージセンサーを備え、第2制御部21からの指示に従って、記録用紙等の記録媒体に印刷された画像を読み取り、画像情報を生成する。
【0048】
第2制御部21は、第2プロセッサー22、及び第2メモリー23を備えるコントローラーである。
第2メモリー23は、第2プロセッサー22が実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第2メモリー23は、HDD等の磁気的記憶装置、SSD等の半導体記憶装置、フラッシュROM等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置により構成される。第2メモリー23は、第2プロセッサー22のワークエリアを構成するRAMを含んでもよい。第2メモリー23は、第2制御部21により処理されるデータや、第2プロセッサー22が実行する第2制御プログラムPG2を記憶する。
【0049】
第2プロセッサー22は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第2プロセッサー22として機能する構成であってもよい。第2プロセッサー22は、第2制御プログラムPG2を実行して第1スキャナー2Aの各部を制御する。
本実施形態では、第2プロセッサー22は、第2制御プログラムPG2を実行して第1スキャナー2Aの各部を制御するが、第2制御部21がASICに実装された機能により処理を実行してもよいし、信号処理回路で信号処理を行って処理を実行してもよい。
【0050】
第2制御部21は、受付部221と、取得部222と、設定部223と、読取部224と、第2通信制御部225と、設定情報記憶部231と、を備える。第2プロセッサー22が第2制御プログラムPG2を実行することによって、受付部221、取得部222、設定部223、読取部224、及び第2通信制御部225、として機能する。第2プロセッサー22が第2制御プログラムPG2を実行することによって、第2メモリー23を、設定情報記憶部231、として機能させる。
【0051】
設定情報記憶部231は、スキャナー2に予め設定された読取条件の設定値を示す固有読取設定情報233を記憶する。
スキャナー2が、第1スキャナー2Aである場合には、設定情報記憶部231は、第1スキャナー2Aに予め設定された読取条件の設定値を示す第1固有読取設定情報233Aを記憶する。スキャナー2が、第2スキャナー2Bである場合には、設定情報記憶部231は、第2スキャナー2Bに予め設定された読取条件の設定値を示す第2固有読取設定情報233Bを記憶する。スキャナー2が、第3スキャナー2Cである場合には、設定情報記憶部231は、第3スキャナー2C予め設定された読取条件の設定値を示す第3固有読取設定情報233Cを記憶する。
取得部222が、パーソナルコンピューター1の第1通信制御部121から、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていないことを示す通知NT1、又は、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていないことを示す通知NT2、を受信した場合に、設定部223、及び第2通信制御部225は、以下の処理を実行する。
設定部223は、設定情報記憶部231から固有読取設定情報233を読み出し、固有読取設定情報233に対応する設定値を、読取機構27に設定する。第2通信制御部225は、設定情報記憶部231から固有読取設定情報233を読み出し、固有読取設定情報233をパーソナルコンピューター1へ送信する。
【0052】
受付部221は、読取データの保存先が第1フォルダー131又は第2フォルダー132に指定された画像の読み取りを指示する読取指示である指示データCMを受け付ける。なお、指示データCMは、第2入力機構24によって、ユーザーの操作に基づいて生成され、第2制御部21に出力される。
【0053】
取得部222は、受付部221で指示データCMを受け付けたとき、パーソナルコンピューター1の第1フォルダー131又は第2フォルダー132にアクセスして、第1フォルダー131の第1読取設定情報131A、又は第2フォルダー132の第2読取設定情報132Aを取得する。
指示データCM内の読取データの保存先が第1フォルダー131である場合には、取得部222は、パーソナルコンピューター1の第1フォルダー131にアクセスして、第1フォルダー131の第1読取設定情報131Aを取得する。指示データCM内の読取データの保存先が第2フォルダー132である場合には、取得部222は、パーソナルコンピューター1の第2フォルダー132にアクセスして、第2フォルダー132の第2読取設定情報132Aを取得する。
【0054】
設定部223は、第1読取設定情報131A、又は第2読取設定情報132Aに基づいて、読取条件を設定する。設定部223は、指示データCM内の読取データの保存先が第1フォルダー131である場合には、設定部223は、第1読取設定情報131A、に基づいて読取条件を設定する。設定部223は、指示データCM内の読取データの保存先が第2フォルダー132である場合には、設定部223は、第2読取設定情報132A、に基づいて読取条件を設定する。
第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合、又は、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合には、設定部223は、設定情報記憶部231の固有読取設定情報233を読み出して、固有読取設定情報233に基づいて読取条件を設定する。
【0055】
本実施形態では、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合、又は、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合には、設定部223は、設定情報記憶部231の固有読取設定情報233を読み出して、固有読取設定情報233に基づいて読取条件を設定するがこれに限定されない。第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合、又は、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合には、設定部223は、パーソナルコンピューター1に対して読取設定情報を要求する通知を行ってもよい。この場合には、更に適正な読取条件が設定される可能性がある。
【0056】
読取部224は、設定部223によって設定された読取条件で画像の読取を行い、読取データを生成する。取得部222がパーソナルコンピューター1の第1フォルダー131にアクセスした場合には、読取部224は、第1読取データ131Bを生成する。取得部222がパーソナルコンピューター1の第2フォルダー132にアクセスした場合には、読取部224は、第2読取データ132Bを生成する。
【0057】
第2通信制御部225は、指示データCM内の読取データの保存先が第1フォルダー131であり、且つ、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合には、第2通信制御部225は、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を受信する。
第2通信制御部225は、指示データCM内の読取データの保存先が第2フォルダー132であり、且つ、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合には、第2通信制御部225は、第2読取設定情報132Aが第2フォルダー132に記憶されていないことを示す通知NT2を受信する。
【0058】
第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合、又は、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aが記憶されていない場合には、第2通信制御部225は、固有読取設定情報233を第1フォルダー131又は第2フォルダー132に送信する。
【0059】
取得部222がパーソナルコンピューター1の第1フォルダー131にアクセスし、読取部224が画像の読取を完了した場合に、第2通信制御部225は、第1フォルダー131に第1読取データ131Bを送信する。取得部222がパーソナルコンピューター1の第2フォルダー132にアクセスし、読取部224が画像の読取を完了した場合に、第2通信制御部225は、第2フォルダー132に第2読取データ132Bを送信する。
【0060】
図3は、パーソナルコンピューター1の第1制御部11の処理の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップS101で、第1通信制御部121は、スキャナー2から第1フォルダー131又は第2フォルダー132にアクセスがあったか否かを判定する。以下の説明は、便宜上、第1スキャナー2Aから第1フォルダー131にアクセスする場合を示している。第1通信制御部121は、第1スキャナー2Aから第1フォルダー131にアクセスがあったか否かを判定する。
第1スキャナー2Aから第1フォルダー131にアクセスがないと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS101;NO)には、処理が待機状態になる。第1スキャナー2Aから第1フォルダー131にアクセスがあったと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS101;YES)には、処理がステップS103へ進む。
ステップS103で、第1通信制御部121は、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されているか否かを判定する。
【0061】
第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていると第1通信制御部121が判定した場合(ステップS103;YES)には、処理がステップS111へ進む。
ステップS111で、第1通信制御部121は、第1読取設定情報131Aを第1スキャナー2Aへ送信する。その後、処理がステップS113へ進む。
第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていないと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS103;NO)には、処理がステップS105へ進む。
ステップS105で、第1通信制御部121は、第1通信制御部121は、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を、第1スキャナー2Aへ送信する。
【0062】
第1読取設定情報131Aが通知NT1を、第1スキャナー2Aへ送信した後、ステップS107で、第1通信制御部121は、第1スキャナー2Aから第1固有読取設定情報233Aを受信したか否かを判定する。
第1スキャナー2Aから第1固有読取設定情報233Aを受信していないと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS107;NO)には、処理が待機状態になる。第1スキャナー2Aから第1固有読取設定情報233Aを受信したと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS107;YES)には、処理がステップS109へ進む。
ステップS109で、記憶制御部122は、第1固有読取設定情報233Aを第1読取設定情報131Aとして第1フォルダー131に記憶させる。その後、処理がステップS113へ進む。
【0063】
記憶制御部122が第1読取設定情報131Aとして第1フォルダー131に記憶させた後、ステップS113で、第1通信制御部121は、第1スキャナー2Aから第1読取データ131Bを受信したか否かを判定する。
第1スキャナー2Aから第1読取データ131Bを受信していないと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS113;NO)には、処理が待機状態になる。第1スキャナー2Aから第1読取データ131Bを受信したと第1通信制御部121が判定した場合(ステップS113;YES)には、処理がステップS115へ進む。
ステップS115で、記憶制御部122は、第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶させる。その後、処理が終了する。
【0064】
図4は、スキャナー2の第2制御部21の処理の一例を示すフローチャートである。
図4は、第1スキャナー2Aが、パーソナルコンピューター1の第1制御部11の第1フォルダー131にアクセスする場合を示している。
図4に示すように、ステップS201で、受付部221が、読取データの保存先が第1フォルダー131に指定された画像の読み取りを指示する指示データCMを受け付けたか否かを判定する。
指示データCMを受け付けていないと受付部221が判定した場合(ステップS201;NO)には、処理が待機状態になる。指示データCMを受け付けたと受付部221が判定した場合(ステップS201;YES)には、処理がステップS203へ進む。
【0065】
ステップS203で、取得部222は、パーソナルコンピューター1の第1フォルダー131にアクセスする。
ステップS205で、取得部222が、パーソナルコンピューター1から第1読取設定情報131Aを取得したか否かを判定する。
第1読取設定情報131Aを取得したと取得部222が判定した場合(ステップS205;YES)には、処理がステップS213へ進む。第1読取設定情報131Aを取得していないと取得部222が判定した場合(ステップS205;NO)には、処理がステップS207へ進む。
【0066】
ステップS207で、第2通信制御部225が、第1読取設定情報131Aが第1フォルダー131に記憶されていないことを示す通知NT1を受信したか否かを判定する。
通知NT1を受信していないと第2通信制御部225が判定した場合(ステップS207;NO)には、処理が待機状態になる。通知NT1を受信したと第2通信制御部225が判定した場合(ステップS207;YES)には、処理がステップS209へ進む。
ステップS209で、設定部223は、設定情報記憶部231から第1固有読取設定情報233Aを読み出す。
ステップS211で、第2通信制御部225は、第1固有読取設定情報233Aをパーソナルコンピューター1の第1制御部11の第1フォルダー131へ送信する。
【0067】
ステップS213で、設定部223は、第1固有読取設定情報233A又は第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定する。
読取条件が設定された後、ステップS215で、読取部224は、設定部223によって設定された読取条件で画像の読取を行い、第1読取データ131Bを生成する。
ステップS217で、第2通信制御部225は、第1読取データ131Bをパーソナルコンピューター1の第1フォルダー131へ送信する。その後、処理が終了する。
【0068】
図3及び
図4を参照して説明したように、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されている場合には、スキャナー2は、第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定する。スキャナー2は、第1読取データ131Bを生成し、第1読取データ131Bをパーソナルコンピューター1の第1フォルダー131に送信する。したがって、第1読取設定情報131Aに基づいて読取条件を設定して、画像の読取を行うことによって、第1フォルダー131に記憶する第1読取データ131Bを生成できる。
【0069】
図3及び
図4を参照して説明したように、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合には、スキャナー2は、固有読取設定情報233に基づいて読取条件を設定する。スキャナー2は、第1読取データ131Bを生成し、パーソナルコンピューター1の第1フォルダー131に送信する。したがって、固有読取設定情報233に基づいて読取条件を設定して、画像の読取を行うことによって、第1フォルダー131に記憶する第1読取データ131Bを生成できる。
スキャナー2は、固有読取設定情報233をパーソナルコンピューター1の第1フォルダー131に送信するため、パーソナルコンピューター1は第1フォルダー131に固有読取設定情報233を第1読取設定情報131Aとして記憶できる。
【0070】
以上、
図1~
図4を参照して説明したように、本実施形態に係る画像読取システム100は、画像の読取を行う第1スキャナー2Aと、第1スキャナー2Aと接続されるパーソナルコンピューター1と、を備える。パーソナルコンピューター1は、第1スキャナー2Aと通信を行う第1通信インターフェース機構16と、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aを保存する第1メモリー13と、を備える。第1スキャナー2Aは、読取データの保存先が第1フォルダー131に指定された画像の読み取りを指示する指示データCMを受け付ける受付部221と、受付部221で指示データCMを受け付けたとき、パーソナルコンピューター1の第1フォルダー131にアクセスして、第1フォルダー131から第1読取設定情報131Aを取得する取得部222と、第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定する設定部223と、読取条件で画像の読取を行い、読取データを生成する読取部224と、を備える。
第1フォルダー131に記憶された第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成できる。したがって、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できるので、大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がない。
【0071】
パーソナルコンピューター1は、第2スキャナー2Bと、第1通信インターフェース機構16を介して、通信可能に接続され、第2スキャナー2Bから、第1通信インターフェース機構16を介して、第1フォルダー131にアクセスされたとき、第1フォルダー131に保存された第1読取設定情報131Aを、第1通信インターフェース機構16を介して、第2スキャナーへ送信する。
第2スキャナー2Bは、パーソナルコンピューター1から受信した第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成できる。第2スキャナー2Bについても、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できるので、大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がない。
【0072】
第1メモリー13は、第1フォルダー131と第2フォルダー132とを含み、パーソナルコンピューター1の第1メモリー13は、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aを保存し、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aを保存する。
第1スキャナー2Aは、第1フォルダー131に記憶された第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成でき、第2フォルダー132に記憶された第2読取設定情報132Aに基づいて、読取条件を設定できる。したがって、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できる。
【0073】
読取条件は、読取解像度、カラー/モノクロ設定、読取データの保存形式、明度、及びコントラストを含む。
したがって、読取条件を、適正に設定できる。
【0074】
第1スキャナー2Aは、第1フォルダー131にアクセスしたときに、第1読取設定情報131Aが保存されていない場合には、第1スキャナー2Aに設定された設定値で読取を行い、この設定値を第1読取設定情報131Aとして第1フォルダー131に送信し、パーソナルコンピューター1は、第1スキャナー2Aから、第1通信インターフェース機構16を介して受信した設定値を、第1読取設定情報131Aとして第1フォルダー131に記憶する。
第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが記憶されていない場合に、第1読取設定情報131Aとして固有読取設定情報233を記憶できる。したがって、第1読取設定情報131Aを適正に記憶できる。
【0075】
第1スキャナー2Aが、第1フォルダー131にアクセスしたときに、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aが保存されていない場合には、第1スキャナー2Aは、パーソナルコンピューター1に対して、第1読取設定情報131Aを要求する通知を行う。
パーソナルコンピューター1から第1読取設定情報131Aを生成して第1スキャナー2Aに送信できる。したがって、適正な読取条件が第1スキャナー2Aに設定される可能性がある。
【0076】
本実施形態に係るパーソナルコンピューター1は、画像の読取を行い、読取データを生成する第1スキャナー2Aに接続されるパーソナルコンピューター1であって、第1スキャナー2Aと通信を行う第1通信インターフェース機構16と、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aを保存する第1メモリー13と、第1スキャナー2Aから第1通信インターフェース機構16を介して第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1通信インターフェース機構16を介して第1読取設定情報131Aを第1スキャナー2Aに送信する第1通信制御部121と、を備える。
第1スキャナー2Aから第1フォルダー131にアクセスされたときに、第1読取設定情報131Aを第1スキャナー2Aに送信するため、第1スキャナー2Aは、第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成できる。したがって、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できるので、大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がない。
【0077】
パーソナルコンピューター1は、第1通信インターフェース機構16を介して、第1スキャナー2Aから、第1フォルダー131にアクセスされて、第1フォルダー131への第1読取データ131Bを受信したときに、受信した第1読取データ131Bを第1フォルダー131に記憶する。
したがって、保存先のフォルダーに読取条件と読取データとを記憶できるので、大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がない。
【0078】
パーソナルコンピューター1は、第1通信インターフェース機構16を介して、第2スキャナー2Bと通信可能に接続され、第2スキャナー2Bから、第1通信インターフェース機構16を介して、第1フォルダー131にアクセスされたとき、第1通信制御部121は、第1フォルダー131に保存された第1読取設定情報131Aを、第1通信インターフェース機構16を介して、第2スキャナー2Bへ送信する。
第2スキャナー2Bは、パーソナルコンピューター1から受信した第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成できる。したがって、第2スキャナー2Bについても、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できるので、大きな容量の読取方式テーブルを保存する必要がない。
【0079】
第1メモリー13は、第1フォルダー131と第2フォルダー132とを含み、パーソナルコンピューター1の第1メモリー13は、第1フォルダー131に第1読取設定情報131Aを保存し、第2フォルダー132に第2読取設定情報132Aを保存する。
第1スキャナー2Aは、第1フォルダー131に記憶された第1読取設定情報131Aに基づいて、読取条件を設定し、読取データを生成でき、第2フォルダー132に記憶された第2読取設定情報132Aに基づいて、読取条件を設定できる。したがって、簡素な構成で保存先のフォルダーと読取条件とを設定できる。
【0080】
本願は上記の本実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0081】
本実施形態では、「情報処理装置」がパーソナルコンピューター1である場合について説明したが、これに限定されない。「情報処理装置」が、例えば、サーバー装置でもよい。また、「情報処理装置」が、例えば、タブレット端末でもよいし、スマートフォンでもよい。
【0082】
本実施形態では、「画像読取装置」がスキャナー2である場合について説明したが、これに限定されない。「画像読取装置」が画像読取機能を有していれば、例えば、複写機でもよいし、ファックス機能を有する複合機でもよい。
【0083】
本実施形態は、パーソナルコンピューター1が第1スキャナー2A、第2スキャナー2B、及び第3スキャナー3Cと通信可能に接続される場合を示したが、これに限定されない。パーソナルコンピューター1が少なくとも1台のスキャナー2と通信可能に接続されればよい。パーソナルコンピューター1が、1台のスキャナー2と通信可能に接続されてもよいし、2台のスキャナー2と通信可能に接続されてもよいし、4台以上のスキャナー2と通信可能に接続されてもよい。
【0084】
本実施形態は、スキャナー2に設定する読取条件が、読取解像度、カラー/モノクロ設定、読取データの保存形式、明度、及びコントラストを含む場合を示したが、これに限定されない。スキャナー2に設定する読取条件が、読取解像度、カラー/モノクロ設定、読取データの保存形式、明度、及びコントラストの少なくとも1つを含めばよい。
【0085】
図1及び
図2に示した各機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとにより実現される構成としてもよく、図に示した通りに独立したハードウェア資源を配置する構成に限定されない。
パーソナルコンピューター1の第1制御部11の第1プロセッサー12が実行する第1制御プログラムPG1が、第1メモリー13に記憶されているが、第1制御プログラムPG1が、HDD等に記憶されてもよい。スキャナー2の第2制御部21の第2プロセッサー22が実行する第2制御プログラムPG2が、第2メモリー23に記憶されているが、第2制御プログラムPG2が、HDD等に記憶されてもよい。
【0086】
図3及び
図4に示すフローチャートの処理単位は、パーソナルコンピューター1の第1制御部11、及びスキャナー2の第2制御部21の各々の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図3及び
図4に示すフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって実施形態が制限されることはない。第1制御部11及び第2制御部21の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0087】
パーソナルコンピューター1の画像読取方法は、パーソナルコンピューター1の第1制御部11の第1プロセッサー12に、パーソナルコンピューター1の画像読取方法に対応した第1制御プログラムPG1を実行させることで実現できる。この第1制御プログラムPG1は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-ray(登録商標)Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、パーソナルコンピューター1が備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。パーソナルコンピューター1の画像読取方法に対応した第1制御プログラムPG1をサーバー装置等に記憶させておき、サーバー装置からパーソナルコンピューター1に、第1制御プログラムPG1をダウンロードすることでパーソナルコンピューター1の画像読取方法を実現することもできる。
【符号の説明】
【0088】
100…画像読取システム、1…パーソナルコンピューター(情報処理装置)、11…第1制御部、12…第1プロセッサー、121…第1通信制御部(通信制御部)、122…記憶制御部、13…第1メモリー、131…第1フォルダー(保存先フォルダー、第1保存先フォルダー)、131A…第1読取設定情報(読取設定情報)、131B…第1読取データ(読取データ)、132…第2フォルダー(保存先フォルダー、第2保存先フォルダー)、132A…第2読取設定情報、132B…第2読取データ、14…第1入力機構、15…第1表示機構、16…第1通信インターフェース機構(通信インターフェース部)、2…スキャナー(画像読取装置)、2A…第1スキャナー(第1画像読取装置)、2B…第2スキャナー(第2画像読取装置)、2C…第2スキャナー、21…第2制御部、22…第2プロセッサー、221…受付部、222…取得部、223…設定部、224…読取部、225…第2通信制御部、23…第2メモリー、231…設定情報記憶部、233…固有読取設定情報、233A…第1固有読取設定情報、233B…第2固有読取設定情報、233C…第3固有読取設定情報、24…第2入力機構、25…第2表示機構、26…第2通信インターフェース機構、27…読取機構、CM…指示データ、NT1…通知、NT2…通知、PG1…第1制御プログラム、PG2…第2制御プログラム。