(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-27
(45)【発行日】2025-02-04
(54)【発明の名称】制御装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04B 7/06 20060101AFI20250128BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20250128BHJP
【FI】
H04B7/06 950
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2021052499
(22)【出願日】2021-03-26
【審査請求日】2024-02-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】日野 昂
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】Jae Seung LEE et al.,Design of a Management Plane for 5G Open Fronthaul Interface [online],2020 International Conference on Information and Communication Technology Convergence (ICTC),2020年10月21日,pp.946-948,Internet <URL:https://ieeexplore.ieee.org/document/9289612>,DOI: 10.1109/ICTC49870.2020.9289612
【文献】Samsung, Ericsson, Huawei, HiSilicon, NTT DOCOMO, Intel Corporation, CATT, ZTE, Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell, AT & T, BT, CATR, China Telec,WF on Type I and II CSI codebooks[online],3GPP TSG-RAN WG1 #89 R1-1709232,Internet <URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1709232.zip>,2017年05月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04W 16/28
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1-4
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置であって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記制御装置は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知する通知部を具備する、
制御装置。
【請求項2】
前記第2信号処理では、前記第1通信装置にて形成され且つ複数のアンテナポートにそれぞれ対応する、複数の第1送信ベースバンド信号に対する前記ビームフォーミング処理が実行され、
前記無線処理では、前記第2信号処理にて形成され且つ複数のアンテナエレメントにそれぞれ対応する、複数の第2送信ベースバンド信号に対して無線処理が実行され、
前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない非推奨プリコーディング行列は、前記第2通信装置内で合成されて打ち消し合う前記複数の第2送信ベースバンド信号が前記第2信号処理にて形成される要因となる、プリコーディング行列である、
請求項1記載の制御装置。
【請求項3】
前記非推奨行列リスト及び前記推奨行列リストに含まれる各プリコーディング行列を示す情報は、マルチアンテナ通信タイプを特定するための第1パラメータセットと、プリコーディング行列を特定するための第2パラメータセットとを含む、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第1信号処理は、レイヤマッピング処理及びアンテナポートマッピング処理をさらに含み、
前記第1パラメータセットは、アンテナポート数を示すパラメータと、アンテナポートアレイを示すパラメータと、オーバーサンプリングパラメータと、前記レイヤマッピング処理にて使用可能なレイヤ数を示すパラメータとを含む、
請求項3記載の制御装置。
【請求項5】
前記通知部は、オープンランフロントホールの管理プレーン(M-plane)を介して、前記非推奨行列リスト又は前記推奨行列リストを通知する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置によって実行される方法であって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記方法は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知すること、を含む、
方法。
【請求項7】
マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置に、所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記所定の処理は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知すること、を含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MIMO(Multi Input Multi Output)等のマルチアンテナ技術は、ユーザレートの向上、システム容量の増大、及びカバレッジエリアの拡大等を実現するために、無線基地局において利用されている(例えば、特許文献1)。マルチアンテナ技術としては、送信ダイバーシチ、プリコーディング、ビームフォーミング、空間多重を挙げることができる。特許文献1に開示されている無線基地局は、ビームフォーミング処理及びプリコーディング処理を実行している。
【0003】
また、無線基地局の機能群をDU(Distributed Unit)とRU(Radio Unit)とに分離配置することが、4G、5Gの移動通信システムで検討されてきた。そして、O-RAN(Open RAN(Radio Access Network))フロントホール仕様は、互いにベンダの異なるDUとRUとの接続を可能にするマルチベンダRANの実現を推進するものとして期待されている。O-RAN(Open Ran)フロントホール仕様では、Sprit Option 7-2Xという規定が採用され、この規定は、O-DU(O-RAN Distributed Unit)及びO-RU(O-RAN Radio Unit)の機能分担に関する規定である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、無線基地局において適切なプリコーディング制御を行うためには、無線基地局は伝搬路状態情報(CSI:Channel State Information)を取得する必要がある。例えば、無線基地局が参照信号を送信する。そして、端末は、受信した参照信号に基づいて伝搬路状態を推定し、推定した伝搬路状態に基づいて、コードブックに含まれる複数のプリコーディング行列(プリコーディングウェイト)の中から、好適なプリコーディング行列を選択する。そして、端末は、選択したプリコーディング行列のインデックスをPMI(Precoding Matrix Indicator)として無線基地局にフィードバックする。このPMIは、CSIフィードバック情報の一部である。なお、コードブックは、無線基地局及び端末の双方が保持している。
【0006】
本発明者は、コードブックに含まれる複数のプリコーディング行列の中に、RUのハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、「非推奨プリコーディング行列」が存在し得ることを見いだした。例えば、RUのハードウェア構成によっては、非推奨プリコーディング行列が使用されると、マルチアンテナ通信に期待される所望の効果(例えば、送信ダイバーシチ、プリコーディング、ビームフォーミング、空間多重による効果)が低下してしまう可能性がある。さらに、RUのハードウェア構成による影響を加味した適切なプリコーディング行列が選択されるまでに端末からDUへのフィードバック処理が行われることになり、端末、RU、及びDUによって回避可能な処理(つまり、無駄な処理)が発生しまう可能性がある。
【0007】
本開示の目的は、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が複数の通信装置に分離配置された無線アクセスネットワーク構成においてマルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下を抑制できる、制御装置、方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様にかかる制御装置は、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置であって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記制御装置は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知する通知部を具備する。
【0009】
第2の態様にかかる方法は、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置によって実行される方法であって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記方法は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知すること、を含む。
【0010】
第3の態様にかかるプログラムは、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が分離配置された第1通信装置及び第2通信装置のうちの前記第2通信装置を制御する制御装置に、所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記第1通信装置は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行し、
前記第2通信装置は、ビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応する第2信号処理と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行し、
前記所定の処理は、前記プリコーディング処理に使用可能なコードブックに含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、前記第2通信装置のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない、非推奨プリコーディング行列を示す情報を含む非推奨行列リスト、又は、前記複数のプリコーディング行列のうちで前記非推奨プリコーディング行列を除いた推奨プリコーディング行列を示す情報を含む推奨行列リストを前記第1通信装置に通知すること、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が複数の通信装置に分離配置された無線アクセスネットワーク構成においてマルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下を抑制できる、制御装置、方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態における通信システムの一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。
【
図3】第2実施形態における第1通信装置の一例を示すブロック図である。
【
図4】第2実施形態における第2通信装置の一例を示すブロック図である。
【
図5】制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0014】
<第1実施形態>
<通信システムの概要>
図1は、第1実施形態における通信システムの一例を示す図である。
図1では、通信システムのうちの無線アクセスネットワーク部分が示されている。
【0015】
図1において通信システム1は、第1通信装置10と、第2通信装置20とを有している。第1通信装置10及び第2通信装置20には、端末(不図示)との間でマルチアンテナ通信(例えば、送信ダイバーシチ、MIMMO通信等)を行うための基地局機能群が分離配置されている。第1通信装置10と第2通信装置20とは、フロントホール(Front Haul)を介して互いに接続されている。すなわち、第1通信装置10は、例えば4G、5GにおいてO-RANのDU(Distributed Unit)に対応し、第2通信装置20は、RU(Radio Unit)に対応する。なお、ここでは第1通信装置10及び第2通信装置20を1つずつ示しているが、各通信装置の数はこれに限定されるものではない。例えば、1つの第1通信装置10に対して複数の第2通信装置20が接続されていてもよい。また、以下では、主にSprit Option 7-2Xに基づいて機能分離されている場合を例にとり説明する。
【0016】
第1通信装置10は、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応するベースバンド処理(第1信号処理)を実行する通信装置である。第2通信装置20は、デジタルビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応するベースバンド処理(第2信号処理)と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行する。すなわち、ここでは、Sprit Option 7-2XにおけるカテゴリAのO-RUとO-DUとが想定されている。
【0017】
ここで、プリコーディング処理にて用いられるプリコーディング行列は、「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、後述する「非推奨行列リスト」に含まれる「非推奨プリコーディング行列」を除いた、プリコーディング行列であってもよい。又は、プリコーディング処理にて用いられるプリコーディング行列は、後述する「推奨行列リスト」に含まれる「推奨プリコーディング行列」であってもよい。又は、プリコーディング処理にて用いられるプリコーディング行列は、後述する「非推奨行列リスト」に含まれる「非推奨プリコーディング行列」を除いた、プリコーディング行列であり、且つ、端末(不図示)からフィードバックされたPMIが示す、プリコーディング行列であってもよい。又は、プリコーディング処理にて用いられるプリコーディング行列は、後述する「推奨行列リスト」に含まれる「推奨プリコーディング行列」であり、且つ、端末(不図示)からフィードバックされたPMIが示す、プリコーディング行列であってもよい。
【0018】
<制御装置の構成例>
図2は、第1実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。
図2に示す制御装置30は、第2通信装置20を制御する装置である。例えば、制御装置30は、第2通信装置20に搭載されるか又は接続されて用いられる。
【0019】
図2において制御装置30は、通知部31を有している。通知部31は、メモリ(不図示)に保持された、「非推奨行列リスト」又は「推奨行列リスト」を第1通信装置10に通知する。また、制御装置30は、オープンランフロントホールの管理プレーン(M-plane)を介して、「非推奨行列リスト」又は「推奨行列リスト」を通知してもよい。この通知には、管理プレーンのYANGプロトコルが用いられてもよい。また、この通知は、第2通信装置20の運用が実際に開始される前に行われてもよい。
【0020】
ここで、「非推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、第2通信装置20の「ハードウェア構成(ハードウェア設定)」に起因して使用が推奨されない、「非推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。また、「推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、上記の「非推奨プリコーディング行列」を除いた「推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。
【0021】
上記の第2通信装置20の「ハードウェア構成(ハードウェア設定)」は、例えば、アンテナポート数を示すパラメータと、アンテナポートアレイを示すパラメータ(N1,N2)と、オーバーサンプリングパラメータ(O1,O2)とに基づいて、識別され得る。これらのパラメータについては、後に詳しく説明する。
【0022】
以上のように第1実施形態によれば、制御装置30にて通知部31は、「非推奨行列リスト」又は「推奨行列リスト」を第1通信装置10に通知する。「非推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、第2通信装置20の「ハードウェア構成(ハードウェア設定)」に起因して使用が推奨されない、「非推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。また、「推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、上記の「非推奨プリコーディング行列」を除いた「推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。
【0023】
この制御装置30の構成により、第2通信装置20の「ハードウェア構成」との兼ね合いで、使用すると「マルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下」を招く非推奨プリコーディング行列を、直接的又は間接的に第1通信装置10に通知することができる。このため、第1通信装置10が非推奨プリコーディング行列を用いることを回避できる。これにより、「マルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下」を抑制することができる。すなわち、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が複数の通信装置に分離配置された無線アクセスネットワーク構成においてマルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下を抑制できる。
【0024】
<第2実施形態>
第2実施形態は、より具体的な実施形態に関する。なお、第2実施形態の通信システムの構成は、第1実施形態の通信システム1と同じなので、
図1を参照する。すなわち、第2実施形態の通信システム1は、第1通信装置10及び第2通信装置20の代わりに、後述する第1通信装置40及び第2通信装置50を有している。
【0025】
<第1通信装置の構成例>
図3は、第2実施形態における第1通信装置の一例を示すブロック図である。
図3に示す第1通信装置40は、第1実施形態の第1通信装置10と同様に、プリコーディング処理を含み且つ上位物理層に対応する第1信号処理を実行する通信装置である。すなわち、ここでは、Sprit Option 7-2XにおけるカテゴリAのO-RUとO-DUが想定されている。
【0026】
図3において第1通信装置40は、ベースバンド部41と、インタフェース部42とを有している。ベースバンド部41は、プリコーディング処理部41Aを有している。なお、ここでは、説明を省略しているが、ベースバンド部41は、プリコーディング処理部41Aの入力段に、不図示の、符号化部、スクランブリング部、変調部、及び、レイヤマッピング部を有し、プリコーディング処理部41Aの出力段に、リソースエレメントマッピング部を有していてもよい。
【0027】
プリコーディング処理部41Aは、1つ又は複数のレイヤに対応するIQサンプル列に対してプリコーディング行列を乗算することによって、プリコーディング処理後のIQサンプル列を形成する。形成されたプリコーディング処理後のIQサンプル列は、リソースエレメントマッピングされ、周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列としてインタフェース部42を介して第2通信装置50に向けて送信される。すなわち、インタフェース部42から出力された、周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列は、フロントホールを介して第2通信装置50に送信される。上記の通り、ここではSprit Option 7-2XにおけるカテゴリAのO-RUとO-DUが想定されているので、周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列は、MIMO空間ストリームごと(つまり、アンテナポートごと)に伝送される。
【0028】
ここで、プリコーディング処理部41Aにて用いられるプリコーディング行列は、「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、後述する「非推奨行列リスト」に含まれる「非推奨プリコーディング行列」を除いた、プリコーディング行列であってもよい。又は、プリコーディング処理部11Aにて用いられるプリコーディング行列は、後述する「推奨行列リスト」に含まれる「推奨プリコーディング行列」であってもよい。又は、プリコーディング処理部11Aにて用いられるプリコーディング行列は、後述する「非推奨行列リスト」に含まれる「非推奨プリコーディング行列」を除いた、プリコーディング行列であり、且つ、端末(不図示)からフィードバックされたPMIが示す、プリコーディング行列であってもよい。又は、プリコーディング処理部11Aにて用いられるプリコーディング行列は、後述する「推奨行列リスト」に含まれる「推奨プリコーディング行列」であり、且つ、端末(不図示)からフィードバックされたPMIが示す、プリコーディング行列であってもよい。
【0029】
<第2通信装置の構成例>
図4は、第2実施形態における第2通信装置の一例を示すブロック図である。
図4に示す第2通信装置50は、第1実施形態の第2通信装置20と同様に、デジタルビームフォーミング処理を含み且つ下位物理層に対応するベースバンド処理(第2信号処理)と、ベースバンド信号を無線信号に変換する無線処理とを実行する通信装置である。
【0030】
図4において第2通信装置50は、インタフェース部51と、ベースバンド部52と、無線(RF)部53と、アンテナアレイ54と、制御部(制御装置)60とを有している。
【0031】
インタフェース部51は、第1通信装置40から送信された信号を受信し、受信した信号をベースバンド部52又は制御部60へ出力する。また、インタフェース部51は、ベースバンド部52又は制御部60から受け取った信号を第1通信装置40へ送信する。
【0032】
ベースバンド部52は、MIMO空間ストリームごと(つまり、アンテナポートごと)に、周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列を受け取る。そして、ベースバンド部52は、アンテナポートごとのIQサンプル列に対して、上記の第2信号処理を実行する。なお、以下では、アンテナポート単位のIQサンプル列を「第1ベースバンド信号」と呼ぶことがある。
【0033】
例えば、ベースバンド部52は、それぞれがビームフォーミング部55Aを含むベースバンド処理部55-1~55-4を有している。以下では、ベースバンド処理部55-1~55-4を区別しない場合、単にベースバンド処理部55と呼ぶことがある。各ベースバンド処理部55は、O-RANフロントホール仕様の「エンドポイント(Endpoint)」に対応する。なお、ここでは、説明を省略しているが、ベースバンド処理部55は、ビームフォーミング部55Aの出力段に、不図示の逆高速フーリエ変換(IFFT)部を有していてもよい。
【0034】
4つのベースバンド処理部55は、互いに異なるアンテナポートに対応する。すなわち、
図4に示す第2通信装置50は、4つのアンテナポートを有するハードウェア構成を有している。換言すれば、第2通信装置50のP
csi-rsの値は、P
csi-rs=4である。
【0035】
各ベースバンド処理部55のビームフォーミング部55Aは、1つのアンテナポートに対応する、周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列に対して、デジタルビームフォーミング処理を実行する。そして、ビームフォーミング処理後の周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列は、IFFT処理によって時間領域のOFDM信号に変換されて、RF部53へ出力される。
【0036】
ここで、ベースバンド処理部55-1では、後述するアンテナエレメント57-1~57-Nにそれぞれ対応する、N個の周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列が形成される。また、ベースバンド処理部55-2では、後述するアンテナエレメント57-1~57-Nにそれぞれ対応する、N個の周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列が形成される。そして、同じアンテナエレメントに対応する、ベースバンド処理部55-1及びベースバンド処理部55-2で形成された2つの周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列は足し合わされる。そして、この足し合わされたIQサンプル列に対してIFFT処理が実行されることによって、時間領域のOFDM信号が得られる。
【0037】
同様に、ベースバンド処理部55-3では、後述するアンテナエレメント57-N+1~57-2Nにそれぞれ対応する、N個の周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列が形成される。また、ベースバンド処理部55-4では、後述するアンテナエレメント57-N+1~57-2Nにそれぞれ対応する、N個の周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列が形成される。そして、同じアンテナエレメントに対応する、ベースバンド処理部55-3及びベースバンド処理部55-4で形成された2つの周波数領域のOFDM信号のIQサンプル列は足し合わされる。そして、この足し合わされたIQサンプル列に対してIFFT処理が実行されることによって、時間領域のOFDM信号が得られる。
【0038】
ここで用いられる、ビームを形成するDFTオーバーサンプリング因子(パラメータ)O1,O2の値は、例えば、O1=4、O2=1である。すなわち、
図4に示す第2通信装置50は、O1=4、O2=1に対応するハードウェア構成を有している。このパラメータO1は、第1次元におけるDFTオーバーサンプリング因子(パラメータ)を表し、パラメータO2は、第2次元におけるDFTオーバーサンプリング因子(パラメータ)を表す。
【0039】
無線(RF)部53は、アンテナエレメントごとに、時間領域のOFDM信号を受け取る。そして、無線部53は、アンテナエレメントごとの時間領域のOFDM信号に対して、無線処理(デジタルアナログ変換、アップコンバート等)を実行する。なお、以下では、アンテナエレメントごとの時間領域のOFDM信号を、「第2ベースバンド信号」と呼ぶことがある。
【0040】
無線部53は、無線(RF)処理部56-1~56-2Nを有している。以下では、無線(RF)処理部56-1~56-2Nを区別しない場合、単に無線(RF)処理部56と呼ぶことがある。
【0041】
2N個の無線処理部56は、互いに異なるアンテナエレメントに対応する。各無線処理部56は、1つのアンテナエレメントに対応する、時間領域のOFDM信号(つまり、第2ベースバンド信号)に対して、無線処理(デジタルアナログ変換、アップコンバート等)を実行し、得られた無線信号をアンテナアレイ54へ出力する。
【0042】
アンテナアレイ54は、アンテナエレメント57-1~57-2Nを有している。以下では、アンテナエレメント57-1~57-2Nを区別しない場合、単にアンテナエレメント57と呼ぶことがある。
【0043】
ここで、アンテナエレメント57-1~57-Nは、垂直偏波(V)に対応し、アンテナサブアレイ57-N+1~57-2Nは、水平偏波(H)に対応している。すなわち、アンテナエレメント57-1~57-Nのそれぞれは、V偏波アンテナ素子であり、アンテナサブアレイ57-N+1~57-2Nのそれぞれは、H偏波アンテナ素子である。そして、アンテナエレメント57-1~57-Nは、「第1の垂直アンテナポート」及び「第2の垂直アンテナポート」に対応する。また、アンテナサブアレイ57-N+1~57-2Nは、「第1の水平アンテナポート」及び「第2の水平アンテナポート」に対応する。そして、アンテナポートアレイを示すパラメータN1,N2の値は、例えば、N1=2,N2=1である。すなわち、
図4に示す第2通信装置50は、N1=2,N2=1に対応するハードウェア構成を有している。このパラメータN1は、第1次元における垂直アンテナポート(又は、水平アンテナポート)の数を表し、パラメータN2は、第2次元における垂直アンテナポート(又は、水平アンテナポート)の数を表す。
【0044】
このとき、ベースバンド処理部55-1,55-2とRF処理部56-1~56-Nとの間は、V偏波アンテナ素子の全体数と同じ数のN個の接続ライン(「第1接続ライングループ」と呼ぶことができる)で接続される。また、ベースバンド処理部55-3,55-4とRF処理部56-N+1~56-2Nとの間は、H偏波アンテナ素子の全体数と同じ数のN個の接続ライン(「第2接続ライングループ」と呼ぶことができる)で接続される。また、RF処理部56-1~56-Nとアンテナエレメント57-1~57-Nとの間は、H偏波アンテナ素子の全体数と同じ数のN個の接続ライン(「第3接続ライングループ」と呼ぶことができる)で接続される。また、RF処理部56-N+1~56-2Nとアンテナエレメント57-N+1~57-2Nとの間は、H偏波アンテナ素子の全体数と同じ数のN個の接続ライン(「第4接続ライングループ」と呼ぶことができる)で接続される。
【0045】
制御部(制御装置)60は、通知部61を有している。通知部61は、第1実施形態の通知部31
と同様に、メモリ(不図示)に保持された、「非推奨行列リスト」又は「推奨行列リスト」を第1通信装置40に通知する。
【0046】
上記の通り、「非推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、第2通信装置20の「ハードウェア構成(ハードウェア設定)」に起因して使用が推奨されない、「非推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。また、「推奨行列リスト」は、プリコーディング処理に使用可能な「コードブック」に含まれる複数のプリコーディング行列のうちで、上記の「非推奨プリコーディング行列」を除いた「推奨プリコーディング行列」を示す情報を含むリストである。
【0047】
非推奨行列リスト及び推奨行列リストに含まれる各プリコーディング行列を示す情報は、「マルチアンテナ通信タイプ」を特定するための「第1パラメータセット」と、プリコーディング行列を特定するための「第2パラメータセット」とを含んでいてもよい。
【0048】
上記の「第1パラメータセット」は、アンテナポート数を示すパラメータ(Pcsi-rs)と、アンテナポートアレイを示すパラメータ(N1,N2)と、オーバーサンプリングパラメータ(O1,O2)と、レイヤマッピング処理にて使用可能なレイヤ数を示すパラメータ(ランク数)とを含んでいてもよい。
【0049】
ここで、第2通信装置50のハードウェア構成に起因して使用が推奨されない非推奨プリコーディング行列は、第2通信装置50内で合成されて打ち消し合う複数の第2送信ベースバンド信号がベースバンド部52にて形成される要因となる、プリコーディング行列である。
【0050】
例えば第2通信装置50が上記のように「Pcsi-rs=4、N1=2,N2=1、O1=4、O2=1」に対応するハードウェア構成を有している場合、空間においてではなく、垂直アンテナポートに対応するアンテナサブアレイ57-1,57-2にて互いの信号がどうしても合成されてしまい、また、水平偏波に対応するアンテナサブアレイ57-3,57-4にて互いの信号がどうしても合成されてしまう。このため、プリコーディング処理部41Aにて例えば「Rank1のi1,1=4, i1,2=0, i2=0,1,2,3に対応するプリコーディング行列」が用いられると、アンテナサブアレイ57-1,57-2にて位相が180°ずれている信号が互いに打ち消し合い、結果として、送信パワーの小さいビームが形成されることがある。また、プリコーディング処理部41Aにてデジタルビームフォーミング処理が施される前のデータがすでに打ち消し合う状態にあるため、プリコーディング処理部41Aにてデジタルビームフォーミング処理を行っても合成後のデータが大きく打ち消し合う可能性がある。この結果として、送信パワーの小さいビームが形成されることがある。このように第2通信装置50内で信号が合成されてしまっているため、例えばRANK1の送信ダイバーシチによって信号を送信しても、空間上で分離されず、ダイバーシチ効果を得られ難い可能性がある。すなわち、マルチアンテナ通信に期待される所望の効果が得られないか又は低下してしまうことがある。
【0051】
このため、通知部61は、例えば、「Pcsi-rs=4, (N1,N2)=(2,1), (O1,O2)=(4,1):Rank1={i1,1=4, i1,2=0, i2=0,1,2,3}」のような情報を含む「非推奨行列リスト」を第1通信装置40に通知する。ここで、「Pcsi-rs=4, (N1,N2)=(2,1), (O1,O2)=(4,1):Rank1」の部分は、上記の「マルチアンテナ通信タイプ」を特定するための「第1パラメータセット」に対応し、「{i1,1=4, i1,2=0, i2=0,1,2,3}」の部分は、上記のプリコーディング行列を特定するための「第2パラメータセット」に対応する。
この制御部(制御装置)60の構成により、第2通信装置50の「ハードウェア構成」との兼ね合いで、使用すると「マルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下」を招く非推奨プリコーディング行列を、第1通信装置40に通知することができる。このため、第1通信装置40が非推奨プリコーディング行列を用いることを回避できる。これにより、「マルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下」を抑制することができる。すなわち、マルチアンテナ通信を行うための基地局機能群が複数の通信装置に分離配置された無線アクセスネットワーク構成においてマルチアンテナ通信に期待される所望の効果の低下を抑制できる。
【0052】
なお、通知部61は、第2通信装置50が実際に運用される前に、第1通信装置40へ「非推奨行列リスト」(又は「推奨行列リスト」)を通知してもよい。例えば、O-RANフロントホール仕様では、サービス開始前に、第1通信装置40が、管理プレーンを用いて、エンドポイント、アンテナアレイ、偏波方向等の情報を第2通信装置50から取得し、取得した情報に基づいて、アンテナアレイの設定を、管理プレーンを用いて第2通信装置50に対して施す。そして、第2通信装置50の制御部60は、第1通信装置40によって設定された情報に基づいて、どのような「マルチアンテナ通信タイプ(PMI使用ケース)」が存在しうるかを判別してもよい。そして、第2通信装置50の通知部61は、存在しうる「マルチアンテナ通信タイプ(PMI使用ケース)」における非推奨プリコーディング行列のインデックスを「非推奨行列リスト」に記載してもよい。このようにして、上記の「Pcsi-rs=4, (N1,N2)=(2,1), (O1,O2)=(4,1):Rank1={i1,1=4, i1,2=0, i2=0,1,2,3}」のような情報を含む「非推奨行列リスト」が形成されてもよい。「非推奨行列リスト」は、ファイル形式でもよく、そのファイル名は、第1通信装置40と第2通信装置50との間で予め決められたものであってもよい。第1通信装置40は、このファイル形式の「非推奨行列リスト」を、O-RANフロントホール仕様において管理プレーンの「file management」機能として定められている機能を用いて、第2通信装置50にアップロードさせてもよい。
【0053】
<他の実施形態>
図5は、制御装置のハードウェア構成例を示す図である。
図5において制御装置100は、プロセッサ101と、メモリ102とを有している。プロセッサ101は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ101は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ102は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ102は、プロセッサ101から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ101は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ102にアクセスしてもよい。
【0054】
第1実施形態及び第2実施形態の制御装置30,60は、それぞれ、
図5に示したハードウェア構成を有することができる。第1実施形態及び第2実施形態の制御装置30,60の通知部31,61は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。なお、制御装置30,60が第2通信装置20,50に含まれる場合、第2通信装置20,50のベースバンド部52も、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現されてもよい。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、制御装置30,60に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって制御装置30,60に供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムを制御装置30,60に供給できる。
【0055】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0056】
1 通信システム
10 第1通信装置
11A プリコーディング処理部
20 第2通信装置
30 制御装置
31 通知部
40 第1通信装置
41 ベースバンド部
41A プリコーディング処理部
42 インタフェース部
50 第2通信装置
51 インタフェース部
52 ベースバンド部
53 無線部
54 アンテナアレイ
55 ベースバンド処理部
55A ビームフォーミング部
56 無線処理部
57 アンテナエレメント
60 制御部(制御装置)
61 通知部