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特許7626497データ一元管理装置、データ一元管理プログラム、及びデータ一元管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-27
(45)【発行日】2025-02-04
(54)【発明の名称】データ一元管理装置、データ一元管理プログラム、及びデータ一元管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250128BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2024013786
(22)【出願日】2024-01-31
【審査請求日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】P 2023123931
(32)【優先日】2023-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515223813
【氏名又は名称】株式会社イデア・レコード
(74)【代理人】
【識別番号】100167483
【弁理士】
【氏名又は名称】林 裕己
(72)【発明者】
【氏名】柏田 康雄
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-013786(JP,A)
【文献】特開2009-244981(JP,A)
【文献】特開2016-167168(JP,A)
【文献】特開2020-201650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムであって、
前記第1サーバ装置は、第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶する記憶部を有し、
前記第2サーバ装置は、
第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得し、
前記第1サーバ装置は、
発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、
前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、
第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示させる、
ことを特徴とする情報処理システム
【請求項2】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から前記指定期間の新規顧客に関する顧客関係情報を抽出し、抽出した前記顧客関係情報に基づいて、前記新規顧客の来店状況に関する情報を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項3】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から各顧客の来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、前記各顧客の直近の来店日と、前記来店間隔の代表値または前記来店頻度に基づいて、各顧客の次の来店日を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項4】
前記第1サーバ装置は、さらに、
推定した前記次の来店日の所定期間前に、前記各顧客に所定のメッセージを通知する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム
【請求項5】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から前記顧客の全部または一部についての来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、前記新規顧客の初来店日と、前記来店間隔の代表値または前記来店頻度に基づいて、前記新規顧客の次の来店日を推定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム
【請求項6】
前記第1サーバ装置は、さらに、
推定した前記次の来店日の所定期間前に、前記新規顧客に所定のメッセージを通知する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム
【請求項7】
前記第1サーバ装置は、さらに、所定の検索条件に合致する客のグループをセグメント情報として抽出するための検索条件を含むセグメント抽出条件情報を記憶し、
前記第1サーバ装置は、前記第2情報通信端末から対象セグメントが指定された場合、前記セグメント抽出条件情報から前記対象セグメントに対応するセグメント情報を対象セグメント情報として抽出し、前記対象セグメント情報に基づいて、所定期間別に集計された、前記店舗の予約の件数及び顧客が来店に際して利用した媒体に対する前記顧客の挙動と、前記店舗の収支状況、前記顧客の来店状況、及び前記顧客の注文状況とを含む店舗運営状況情報を前記第2情報通信端末に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項8】
前記第1識別情報が前記第1情報通信端末にインストールされた通信アプリケーションソフトウェアに基づいて生成される識別情報である場合、前記通信アプリケーションソフトウェアは、ユーザ間でメッセージの送受信を行う通信アプリケーションソフトウェアであって、一方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアから他方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアに友達申請を行い、前記他方のユーザが前記友達申請を承認することにより、友達登録が完了し、前記ユーザの間で前記メッセージの送受信を行うことが可能になる前記通信アプリケーションソフトウェアである場合において、
前記第1サーバ装置は、前記店舗と友達登録が成立している顧客の数を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項9】
前記第1サーバ装置は、前記第識別情報に基づいて発行されるクーポン情報の利用状況を監視すると共に、前記クーポン情報の利用状況に基づいて、前記顧客に所定の通知を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項10】
前記第1サーバ装置は、新規客人数、客の来店リピート率、累計売上額、平均コース単価、テーブル稼働率、人気コースランキング、前記顧客の店舗利用頻度、及び前記顧客の利用回数を前記第2情報通信端末に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム
【請求項11】
第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムに実行させるプログラムであって、
前記第1サーバ装置に、
第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶部に記憶する処理を実行させ、
前記第2サーバ装置に、
第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得する
処理を実行させ、
前記第1サーバ装置に、
発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、
前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、
第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示る、
処理を実行させるプログラム
【請求項12】
第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムに実行させる情報処理方法であって、
前記第1サーバ装置が、
第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶部に記憶し、
前記第2サーバ装置が、
第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得し、
前記第1サーバ装置が、
発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、
前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、
第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示させる、
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ一元管理装置、データ一元管理プログラム、及びデータ一元管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店や映画館等では、Web(ウェブ)サイトを介して席を予約したり、Webサイトで販売されている商品を購入する利用者が増えている。利用者は、例えば検索エンジンを利用して、利用したいサービスを提供している店舗等を検索し、検索した結果に表示されたウェブサイトへアクセスして、そのサイトを閲覧する。利用者は、アクセス先のサイトが目的とするサイトであれば、そのサイトのサービスを利用する。一方、利用者は、アクセスした先のサイトが目的に合っていないサイトであれば、そのサイトのサービスを利用せず、他の検索されたウェブサイトに移動する。
【0003】
このため、近年、ウェブサイトの運営者の間では、利用者のインターネット上でのアクセス状況を知りたいというニーズが存在する。このようなニーズに応じて、ウェブサイトに対する利用者のアクセス状況を解析して、解析した結果を提供するサービスが行われている。
【0004】
提供されるサービスは、ページ別の訪問者数の情報、ページビュー(PV)数の情報、平均ページ滞在時間の情報、直帰率の情報、離脱率の情報等である。なお、ページビュー数(PV数)とは、利用者の端末の表示部に表示されたウェブサイト内のウェブページの表示回数であり、直帰率とは、ウェブページが1ページしか閲覧されなかったセッション(ユーザが閲覧を始めたページから他のページに移動することなくサイトを離脱したセッション)の割合である。また、離脱率とは、例えば、利用者が他のウェブサイトへ移動したり、または、ウェブブラウザを閉じて閲覧を中止した割合である。
【0005】
このようなニーズの高まりを受けて、例えば、Webアクセスログに基づいて、マーケティングの分析視点で集計した結果(マーケティングの分析単位に対応する集計結果)を求めるWeb分析プログラムが開示されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、たとえば、アクセス履歴の傾向を単位期間毎に分析し、目的アクセス先に対するアクセスの潜在的な可能性を示す潜在特性をセッション毎に導出し、単位期間毎の潜在特性に対するアクセスの度数分布に対して主成分分析を行い、主成分毎に、潜在特性の分布を導出し、主成分及び潜在特性の分布を対応付けた潜在特性主成分表を生成し、主成分分析の結果に基づいて、各主成分の相対的な関係を複数のクラスに分類し、クラス及びクラス毎の主成分構成比を対応付けたクラス構成比表を生成し、さらにクラス及び実施した事象の内容を対応付けた事象分類表を生成することにより、目的アクセス先に対するアクセスへの潜在的な可能性を、新規顧客相手であっても推し量るための比較の対象となる事象特徴モデルを提供することが開示されている(例えば、特許文献2)。
【0007】
また、ウェブページへのアクセス状況を統計的に解析した複数の解析結果を取得する取得部と、取得部が取得した複数の解析結果から所定の評価指標に応じて選択した解析結果を用いて、所定の評価指標に基づいて、ウェブサイト内の複数のウェブページにおけるウェブページ毎の評価結果を生成する評価部と、評価部が生成した評価結果を視覚化した画像を、ネットワークを介して提供する画像提供部と、を備えるアクセス解析画像提供装置が開示されている(例えば、特許文献3)。
【0008】
また、複数のWebサイトから、店舗の予約及び広告に関するコンテンツに対するユーザの操作ログを取得する取得部と、取得した操作ログに基づいて、Webサイト毎に、コンテンツに対するユーザの挙動を解析する解析部と、情報処理端末からの表示要求に応じて、Webサイト毎に解析したコンテンツに対するユーザの挙動を集計して、複数のWebサイトを介してなされた店舗の予約の件数及びWebサイト毎のコンテンツに対するユーザの挙動を、月別または日別に、情報処理端末の表示部に表示させる表示制御部と、を備える解析情報一元管理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2004-258977号公報
【文献】特開2009-244981号公報
【文献】特開2016-167168号公報
【文献】特開2020-201650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来、予約した顧客は顧客の連絡先等を事前登録してもらう際に個人を識別する情報を付与していたため、その後、個人を特定することができた。しかしながら、予約せずに来店した顧客についてはそのような事前登録がなく、注文が行われるため、その後、来店しても前回来店した客かどうか、個人を特定することができなかった。
【0011】
また、特許文献4では、Webサイト毎の店舗のコンテンツに対するユーザの挙動を一元的に視認できるように表示させているが、予約せずに来店した顧客等のように、Webサイト以外から流入した客の動向については考慮されていなかった。そのため、来店した客の注文情報、及びそのような客の2度目以降の来店状況を容易に把握することが難しかった。
【0012】
また、予約せずに来店した新規顧客を囲い込み、再来店を促して、来店のリピート率を向上、すなわちリピータを増加させることはマーケティングの観点からも重要なことである。
【0013】
本発明は、予約せずに来店した客であっても、顧客を個別に識別し、顧客の来店状況に関する情報を容易に把握できるデータ一元管理技術を提供する。また、予約せずに来店した新規顧客であっても、個別に識別し、新規顧客の来店状況に関する情報を容易に把握できるデータ一元管理技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施形態における、第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムであって、前記第1サーバ装置は、第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶する記憶部を有し、前記第2サーバ装置は、第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得し、前記第1サーバ装置は、発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示させる、ことを特徴とする。
【0015】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から前記指定期間の新規顧客に関する顧客関係情報を抽出し、抽出した前記顧客関係情報に基づいて、前記新規顧客の来店状況に関する情報を表示させることを特徴とする。
【0016】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から各顧客の来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、前記各顧客の直近の来店日と、前記来店間隔の代表値または前記来店頻度に基づいて、各顧客の次の来店日を推定することを特徴とする。
【0017】
前記第1サーバ装置は、さらに、推定した前記次の来店日の所定期間前に、前記各顧客に所定のメッセージを通知することを特徴とする。
【0018】
前記第1サーバ装置は、前記顧客関係情報から前記顧客の全部または一部についての来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、前記新規顧客の初来店日と、前記来店間隔の代表値または前記来店頻度に基づいて、前記新規顧客の次の来店日を推定することを特徴とする。
【0019】
前記第1サーバ装置は、さらに、推定した前記次の来店日の所定期間前に、前記新規顧客に所定のメッセージを通知することを特徴とする。
【0020】
前記第1サーバ装置は、さらに、所定の検索条件に合致する客のグループをセグメント情報として抽出するための検索条件を含むセグメント抽出条件情報を記憶し、前記第1サーバ装置は、前記第2情報通信端末から対象セグメントが指定された場合、前記セグメント抽出条件情報から前記対象セグメントに対応するセグメント情報を対象セグメント情報として抽出し、前記対象セグメント情報に基づいて、所定期間別に集計された、前記店舗の予約の件数及び顧客が来店に際して利用した媒体に対する前記顧客の挙動と、前記店舗の収支状況、前記顧客の来店状況、及び前記顧客の注文状況とを含む店舗運営状況情報を前記第2情報通信端末に表示させることを特徴とする。
【0021】
前記第1識別情報が前記第1情報通信端末にインストールされた通信アプリケーションソフトウェアに基づいて生成される識別情報である場合、前記通信アプリケーションソフトウェアは、ユーザ間でメッセージの送受信を行う通信アプリケーションソフトウェアであって、一方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアから他方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアに友達申請を行い、前記他方のユーザが前記友達申請を承認することにより、友達登録が完了し、前記ユーザの間で前記メッセージの送受信を行うことが可能になる前記通信アプリケーションソフトウェアである場合において、前記第1サーバ装置は、前記店舗と友達登録が成立している顧客の数を表示させることを特徴とする。
【0022】
前記第1サーバ装置は、前記第識別情報に基づいて発行されるクーポン情報の利用状況を監視すると共に、前記クーポン情報の利用状況に基づいて、前記顧客に所定の通知を行うことを特徴とする。
【0023】
前記第1サーバ装置は、新規客人数、客の来店リピート率、累計売上額、平均コース単価、テーブル稼働率、人気コースランキング、前記顧客の店舗利用頻度、及び前記顧客の利用回数を前記第2情報通信端末に表示させることを特徴とする。
【0024】
本発明の一実施形態にかかる、第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムに実行させるプログラムであって、前記第1サーバ装置に、第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶部に記憶する処理を実行させ、前記第2サーバ装置に、第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、
取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得する処理を実行させ、前記第1サーバ装置に、発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示る、処理を実行させる。
【0025】
本発明の一実施形態にかかる、第1サーバ装置と第2サーバ装置を含む情報処理システムに実行させる情報処理方法であって、前記第1サーバ装置が、第1情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に前記第1情報通信端末から送信された第1識別情報を含む前記顧客の注文または店舗への来店に関する情報と前記顧客を識別する第2識別情報とを関係づけた顧客来店注文情報と、前記顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報と、を記憶部に記憶し、前記第2サーバ装置が、第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されていない場合には前記第1顧客を識別する第2識別情報を発行し、取得した前記第1顧客来店注文情報に含まれる前記第1識別情報が前記顧客関係情報に登録されている場合には前記顧客関係情報から前記第1識別情報に対応する第2識別情報を取得し、前記第1サーバ装置が、発行または取得した前記第2識別情報を付与した前記第1顧客来店注文情報を前記顧客来店注文情報に登録し、前記第2識別情報に基づいて、前記顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて前記顧客関係情報に登録し、第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、前記指定期間に基づいて前記顧客関係情報を集計し、集計した前記顧客関係情報に基づいて、前記顧客の来店状況に関する情報を前記第2情報通信端末に表示させる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一側面によれば、予約せずに来店した客であっても、顧客を個別に識別し、顧客の来店状況に関する情報を容易に把握することができる。また、予約せずに来店した新規顧客であっても、個別に識別し、新規顧客の来店状況に関する情報を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態におけるデータ一元管理装置の概要を説明する図である。
図2】本実施形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態におけるデータ一元管理サーバと店舗管理サーバと外部連携サーバとPOS連携サーバの機能ブロック図である。
図4】本実施形態におけるデータ一元管理サーバにより管理されているデータベースのデータ構造の一例を示す図である。
図5】本実施形態における解析情報DBの構造の一例を示す図である。
図6】本実施形態における店舗端末に表示させる情報項目の一例を示す図である。
図7】本実施形態における解析・集計部による集計処理されるデータの一例を示す図である。
図8】本実施形態における店舗管理サーバによる顧客識別情報の取得処理のフローチャートを示す図である。
図9】本実施形態におけるセグメント一覧画面の一例を示す図である。
図10】本実施形態におけるセグメント登録・編集画面の一例を示す図である。
図11】本実施形態における全体のシーケンス図である。
図12】本実施形態(実施例1)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。
図13】本実施形態(実施例2)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。
図14】本実施形態(実施例3)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。
図15】本実施形態(実施例4)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。
図16】本実施形態における対象セグメントに関する解析処理フローの一例を示す図である。
図17】本実施形態(実施例5)における次の来店を促す通知を送信する処理フローの一例を示す図である。
図18】本実施形態(実施例6)における次の来店を促す通知を送信する処理フローの一例を示す図である。
図19】本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、本発明の実施形態におけるデータ一元管理装置の概要を説明する図である。データ一元管理装置1は、格納部2、取得部3、抽出部4、表示制御部5を含む。データ一元管理装置1の一例として、後述するデータ一元管理サーバ15が挙げられる。
【0029】
格納部2は、情報通信端末を介して顧客により商品若しくはサービスの注文が行われた場合に情報通信端末から送信された所定の識別情報を含む顧客の注文または来店に関する情報である顧客来店注文情報の履歴に関する顧客関係情報を格納する。情報通信端末の一例として、後述するユーザ端末17が挙げられる。所定の識別情報の一例として、後述する固有ID、電話番号、電子メールアドレス、または端末ID等が挙げられる。顧客来店注文情報の一例として、後述する注文管理情報49または顧客の来店に関する情報(例えば、来店時に店頭にて受付を行うことにより、来店日時、及び来店済みであること等を記録した情報)が挙げられる。顧客関係情報の一例として、後述する顧客関係管理DB35が挙げられる。格納部2の一例として、後述する記憶部31が挙げられる。
【0030】
取得部3は、第1顧客の情報通信端末から送信された第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得する。第1識別情報の一例として、後述する固有ID、電話番号、電子メールアドレス、または端末ID等が挙げられる。第1顧客来店注文情報の一例として、後述する注文管理情報49または顧客の来店に関する情報(例えば、来店時に店頭にて受付を行うことにより、来店日時、及び来店済みであること等を記録した情報)が挙げられる。取得部3の一例として、後述する取得部22が挙げられる。
【0031】
抽出部4は、注文関係情報から、第1識別情報に基づいて、第1所定期間(例えば、当日、1週間、2週間、3週間、4週間、1か月、2カ月、3か月等)の顧客に関する顧客来店注文情報を抽出する。抽出部4の一例として、後述する解析・集計部23が挙げられる。
【0032】
表示制御部5は、抽出した顧客来店注文情報に基づいて、顧客の来店状況に関する情報を表示装置(例えば、ディスプレイ装置)に表示させる。表示制御部5の一例として、後述する表示制御部24が挙げられる。顧客の来店状況に関する情報とは、例えば、当日の新規顧客数、顧客のリピート率、平均来店間隔、平均来店頻度等に関する情報が挙げられる。
【0033】
このように構成することにより、予約せずに来店した客であっても、顧客を個別に識別し、顧客の来店状況に関する情報を容易に把握することができる。これにより、顧客は予約サイト等で予め事前に顧客情報を入力しておかなくても、顧客の情報通信端末より送信された固有ID、電話番号、電子メールアドレス、または端末ID等のいずれか1つをキーとして顧客を特定することができる。
【0034】
抽出部4は、第1識別情報に基づいて、注文関係情報から第1所定期間の新規顧客に関する顧客来店注文情報を抽出してもよい。表示制御部5は、抽出した顧客来店注文情報に基づいて、新規顧客の来店状況に関する情報を表示装置に表示させてもよい。
【0035】
このように構成することにより、新規の来店客を個別に識別し、新規顧客の来店状況に関する情報を容易に把握できる。これにより、顧客は予約サイト等で予め事前に顧客情報を入力しておかなくても、顧客の情報通信端末より送信された固有ID、電話番号、電子メールアドレス、または端末ID等のいずれか1つをキーとして顧客を特定することができる。
【0036】
抽出部4は、顧客関係情報から各顧客の来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、各顧客の直近の来店日と、来店間隔の代表値または来店頻度に基づいて、各顧客の次の来店日を推定してもよい。ここで、代表値は、統計学で用いられる値であり、例えば、平均値、中央値、または最頻値である。例えば、顧客の来店履歴から来店間隔の加重平均を求める場合、より近い来店日間ほど、より重みが重くなるようにウェイトをかけて平均を求めてもよい。このように構成することにより、各顧客の次回の来店日を推定することができる。
【0037】
データ一元管理装置1は、さらに、通知部6を含む。通知部6は、推定した次の来店日の第3所定期間前(例えば、1日前、2日前等)に、各顧客に所定のメッセージを通知してもよい。このように構成することにより、推定した次の来店日に顧客にきてもらうように、アクションを行うことができる。
【0038】
抽出部4は、顧客関係情報から新規顧客についての来店間隔の代表値または来店頻度を算出し、新規顧客の初来店日と、来店間隔の代表値または来店頻度に基づいて、次の来店日を推定してもよい。ここで、代表値は、統計学で用いられる値であり、例えば、平均値(加重平均)、中央値、または最頻値である。例えば、顧客の来店履歴から来店間隔の加重平均を求める場合、より近い来店日間ほど、より重みが重くなるようにウェイトをかけて平均を求めてもよい。このように構成することにより、新規顧客の次回の来店日を推定することができる。
【0039】
データ一元管理装置1は、さらに、通知部6を含んでもよい。通知部6は、推定した次の来店日の第3所定期間前(例えば、1日前、2日前等)に、新規顧客に所定のメッセージを通知してもよい。このように構成することにより、推定した次の来店日にその新規顧客にきてもらうように、アクションを行うことができる。
【0040】
格納部2は、所定の検索条件に合致する客のグループをセグメント情報として抽出するための検索条件を含むセグメント抽出条件情報を格納する。セグメント抽出条件情報の一例として、後述するセグメント管理DB34が挙げられる。このとき、表示制御部5は、情報処理端末から対象セグメントが指定された場合、セグメント抽出条件情報から対象セグメントに対応するセグメント情報を対象セグメント情報として抽出する。表示制御部5は、対象セグメント情報に基づいて、所定の期間別に集計された、店舗の予約の件数及び媒体に対する顧客の挙動と、店舗の収支状況、顧客の来店状況、及び顧客の注文状況とを含む店舗運営状況情報を情報処理端末の表示部に表示させる。
【0041】
このように構成することにより、予め設定したユーザグループ(セグメント)毎に、顧客の挙動と、店舗の収支状況、顧客の来店状況、及び顧客の注文状況等を分析して一元的に表示させることができる。
【0042】
顧客識別情報が顧客端末装置にインストールされた通信アプリケーションソフトウェアに基づいて生成される識別情報である場合、通信アプリケーションソフトウェアは、ユーザ間でメッセージの送受信を行う通信アプリケーションソフトウェアであるとする。ここで、通信アプリケーションソフトウェアは、一方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアから他方のユーザが使用する通信アプリケーションソフトウェアに友達申請を行い、他方のユーザが友達申請を承認することにより、友達登録が完了し、ユーザ間でメッセージの送受信を行うことが可能になる通信アプリケーションソフトウェアである。このとき、表示制御部は、前記店舗と友達登録が成立している顧客の数を表示させてもよい。
【0043】
このように構成することにより、例えば、その店舗を友達登録している顧客の総数を把握することができる。また、複数の飲食店(店舗)を運営する運営母体は、全店ついてまとめて、友達登録している顧客の総数を表示させるようにしてもよい。
【0044】
抽出部4は、顧客識別情報に基づいて発行されるクーポン情報の利用状況を監視してもよい。この場合、表示制御部5は、クーポン情報の利用状況に基づいて、顧客に所定の通知を行ってもよい。
【0045】
このように構成することにより、顧客のクーポンの利用頻度をチェックし、利用していないまたは利用頻度の少ない顧客に対して、クーポンの利用を促す旨のメッセージを通知するようにしてもよい。
【0046】
表示制御部5は、店舗運営状況情報として、新規客人数、客の来店リピート率、累計売上額、平均コース単価、テーブル稼働率、人気コースランキング、顧客の店舗利用頻度、及び顧客の利用回数を表示させてもよい。
【0047】
このように構成することにより、新規客人数、客の来店リピート率、累計売上額、平均コース単価、テーブル稼働率、人気コースランキング、顧客の店舗利用頻度、及び顧客の利用回数を容易にかつ一元的に把握することができる。
【0048】
図2は、本実施形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。通信ネットワーク19には、Webサーバ11、外部連携サーバ12、POS連携サーバ13、店舗管理サーバ14、データ一元管理サーバ15、店舗端末16、ユーザ端末17が接続されている。
【0049】
Webサーバ11は、店舗への予約を受けつけるためのWebサイト(媒体)を管理し、当該Webサイトを介して各種店舗への予約を受け付けるサービス(以下、Web予約サービスと表記)をユーザに提供するサーバ装置である。
【0050】
なお、図2において、Webサーバ11は、便宜上1台しか記載されていないが、実際には複数のWebサーバ11が接続されていてもよい。例えばいずれかのWebサーバ11には、予約システムを提供するA社によって管理されているWebサイトA(媒体A)が設置されていてもよい。また例えば他のWebサーバ11には、予約システムBを提供するB社によって管理されているWebサイトB(媒体B)が設置されていてもよい。
【0051】
各種媒体(WebサイトA(媒体A)及びWebサイトB(媒体B)等のWebサイト)は、例えば、A社によって管理されている飲食店等の店舗への予約用サイトであったり、Web検索エンジンが設置されWeb検索サービスを提供するサイトであったり、自社所有のメディア(オウンドメディア)等であってもよい。
【0052】
外部連携サーバ12は、外部の機関や他の企業が運営するサーバ装置である。外部連携サーバ12は、例えば、検索エンジンによる検索サービスを提供する企業から提供される検索分析情報、地図情報提供サービスの検索分析情報、検索結果でのサイトの掲載順位情報、媒体毎のPV数等の外部情報を提供する。
【0053】
POS連携サーバ13は、POS(Point of sale)システムとデータ一元管理サーバ15とを連係させるためのサーバである。POS連携サーバ13は、連携POS(Point of sale)システムから、客が決済した時系列の商品名(品番等)、注文数、金額等に関する情報(会計情報)を取得し、データ一元管理サーバ15に提供する。
【0054】
店舗管理サーバ14は、飲食店における媒体(各種のWebサイト、他社より提供される予約サービス等)からの席の予約、電話による予約、来店時の客の受付、順番待ち、配席の調整、注文等の店舗管理情報を管理するサーバ装置である。注文は、店内飲食用注文だけでなく、テイクアウト注文、デリバリー注文を含む。店内飲食用注文は、店内飲食において客が席に案内または着席した後で行う注文形式をいう。テイクアウト注文とは、店頭に設置している受付端末、注文用端末、またはユーザ端末17にて持ち帰りする商品の注文を行う注文形式をいう。デリバリー注文とは、インターネットまたは電話を介して注文した商品を指定の場所まで配達してもらう注文形式をいう。店舗管理サーバ14は、店舗管理情報をデータ一元管理サーバ15に提供する。
【0055】
データ一元管理サーバ15は、外部連携サーバ12から提供された外部情報、POS連携サーバ13から提供された会計情報、及び店舗管理サーバ14から提供された店舗管理情報を統合して集計・解析し、その統合・集計・解析した情報を一元的に管理する。データ一元管理サーバ15は、店舗端末16からの要求に応じて統合・集計・解析した情報を店舗端末16に表示させる。
【0056】
例えば、データ一元管理サーバ15は、各店舗の新規来店客、収支情報、注文情報等を集計して表示させたり、注文商品を集計してランキング化して表示させる。データ一元管理サーバ15は、提供された外部情報、会計情報及び店舗管理情報に基づいて、媒体情報、新規客情報、売上情報、ランキング情報など、店舗運営に関連するあらゆるデータを収集し、1つにまとめて、店舗端末16から容易に閲覧できるようにする。
【0057】
店舗端末16は、当該店舗端末16が設けられている店舗に配置されている情報処理端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン及びタブレットコンピュータ等を含む。本実施形態では、店舗端末16は、例えば、飲食店の店舗Aの情報処理装置であるとする。
【0058】
なお、図2においては便宜的に1つの店舗端末16のみが示されているが、1店舗内に複数の店舗端末16があってもよく、また、複数の店舗にそれぞれ1以上の店舗端末16があってもよい。
【0059】
ユーザ端末17は、例えば、各ユーザが所有または占有等する通信機能を有する情報通信端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン及びタブレットコンピュータ等を含む。なお、図2においては便宜的に1つのユーザ端末17のみが示されているが、複数であってもよい。
【0060】
ユーザ端末17には、任意のOS(Operating System)がインストールされ、さらにアプリケーションソフトウェアがインストールされている。アプリケーションソフトウェアとしては、例えば、ウェブブラウザ、チャットアプリ、注文用アプリ、飲食店予約アプリ等がインストールされていてもよい。図2では、一例として、ユーザ端末17にはチャットアプリ18がインストールされている。
【0061】
チャットアプリ18は、コミュニケーションツールの1つであり、チャットアプリ18がインストールされたユーザ端末同士において、一方のユーザが他方のユーザに友達申請を行い、他方のユーザがその友達申請を承認することにより、ユーザ間で友達関係が成立する(これを「友達登録」という。)。友達関係が成立すると、そのユーザ同士は、チャットアプリ18内の同一の所定の電子空間を共有することができ、メッセージのやり取りをリアルタイムで行うことができる。
【0062】
ここで、チャットアプリ18では、チャットアプリ18上で企業や店舗がアカウントを開設して、友達登録してくれたユーザに直接情報を配信できるサービス(チャットアプリ公式アカウント)が提供されているとする。そこで、店舗Aは、チャットアプリ18においてチャットアプリ公式アカウントを開設しているとする。顧客は、ユーザ端末17にインストールされたチャットアプリ18において、店舗Aのチャットアプリ公式アカウントに対して友達申請を行い友達登録することができる。すると、友達登録後、顧客は、店舗Aのチャットアプリ公式アカウントを介して、店舗側とコミュニケーションをとることができる。例えば、顧客は、店舗Aのチャットアプリ公式アカウントを介して、店舗の予約、来店時の受付、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行ったり、クーポンや広告情報を受け取ったりすることができる。店舗Aのチャットアプリ公式アカウントを介して、店舗の予約、来店時の受付、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行ったり、クーポンを受け取ると、その予約情報、注文情報と共に、チャットアプリ18において顧客を識別情報(固有ID)が店舗管理サーバ14に送信される。
【0063】
また、店舗A側では、店舗端末16においてチャットアプリ18の管理画面にて、友達登録している顧客の登録名(チャットアプリ18上で登録しているユーザ名)やその人数を表示させることができる。
【0064】
顧客は、例えば、ユーザ端末17にインストールされたウェブブラウザまたはチャットアプリ18を介して、Webサーバ11に対してアクセスして店舗の予約をするWebサイトを閲覧し、Webサイト内のボタン等をクリックして、予約を行うことができる。また、顧客は、例えば、ユーザ端末17にインストールされたウェブブラウザまたはアプリを介して、Webサーバ11に対してアクセスして、テイクアウト注文またはデリバリー注文を行うWebサイトを閲覧する。それから、顧客は、そのWebサイト内のボタン等をクリックして、テイクアウト注文またはデリバリー注文を行うことができる。
【0065】
図3は、本実施形態におけるデータ一元管理サーバと店舗管理サーバと外部連携サーバPOS連携サーバの機能ブロック図である。データ一元管理サーバ15は、制御部21、記憶部31を含む。制御部21は、データ一元管理サーバ15全体を制御する処理装置である。制御部21は、本実施形態におけるプログラムを読み出して実行することにより、取得部22、解析・集計部23、表示制御部24として機能する。
【0066】
取得部22は、外部連携サーバ12から提供された外部情報、POS連携サーバ13から提供された会計情報、及び店舗管理サーバ14から提供された店舗管理情報を取得する。また、取得部22は、店舗端末16から所定の画面を表示させたり、所定の画面へ入力した事項をサーバへ登録したり等するための要求を取得する。
【0067】
解析・集計部23は、外部連携サーバ12から提供された外部情報から、例えば、IMP、CVR、CV、CALL、CPC、CPA、ROAS、PV、滞在時間、店舗データ、リーチ、リファラー、cookie、エンゲージメント等を解析する。
【0068】
IMPは、インプレッションの略語であり、広告がユーザに対して表示されることをいい、表示された回数は「インプレッション数」と呼ばれる。CVRは、コンバージョン率(Conversion Rate)を示し、広告がユーザにクリックされた回数のうち、それがサイトの目標とされる購入や会員登録などの成果(コンバージョン)に結びついた割合を示す。CVは、conversionの略語であり、マーケティングの分野では、Webサイトにおける最終的な成果のことを指す。CALLは、電話による問い合わせや電話による予約等、電話によるユーザのアクションを示す。
【0069】
CPCは、「Cost Per Click」の略語であって、クリック単価を示す。より具体的にいえば、リスティング広告や一部のバナー広告など、ユーザのクリック毎に広告費が発生するクリック課金型のネット広告において、クリック1回あたりにかかるコストを示す。
【0070】
CPAは、「Cost Per Action」の略語であって、顧客獲得単価を示し、より具合的には、例えば、成果報酬型やクリック課金型の広告で、顧客一人を獲得するのにかかったコストを示す。
【0071】
ROASは、「Return On Advertising Spend」の略語であって、広告経由で発生した売上を広告費用で割った数値のことで、広告の費用対効果を表す。ROASは、売上高÷広告費用×100(%)で算出でき、「投資した広告コストの回収率」を意味する。
【0072】
PVは、「Page View」の略語であり、Webサイト、またはその中の特定のページが何回見られたかという数字を表し、Webサイトの規模を測る一般的な指標として広く使われている。
【0073】
滞在時間は、対象のWebサイトの接触者1人当りの当該サイト接触時間を示す。店舗データは、例えば、自社のWebサイト(オウンドメディア)から取得される店舗情報である。リーチは、広告への到達率であり、何人のユーザが特定のコンテンツに接触したかを示す指標である。
【0074】
リファラーは、あるページにやってきたユーザが、その直前に閲覧していたリンク元となったページを示す。リファラーは、ウェブサーバのアクセスログに記録されており、外部のサイトから遷移してきたユーザの行動だけでなく、同一サイト内で前に見ていたページもリファラーとして記録される。
【0075】
cookieは、ウェブブラウザを通じて訪問者のコンピュータに一時的にデータを書き込んで保存させる仕組みのことであり、Cookieは訪問者の識別に使われ、訪問者毎に表示するコンテンツをカスタマイズするパーソナライズシステムの要素技術として広く一般的に利用されている。
【0076】
エンゲージメントは、企業と消費者の親密性、繋がりの強さ、愛着等のことを表すものであり、何をエンゲージメント指標とするかで異なるが、例えば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)であれば、「いいね!」、「コメント」、「シェア」、または「クリックした人数」などからエンゲージメント率を算出することができる。
【0077】
また、解析・集計部23は、例えば、POS連携サーバ13から提供された会計情報46、店舗管理サーバ14から提供された店舗管理情報47に基づいて、各店舗の新規来店客、収支情報等を集計したり、注文商品を集計してランキング化する。
【0078】
また、解析・集計部23は、記憶部31に格納されたDBに基づいて、設定した検索条件に合致するユーザグループ(セグメント)について、各種媒体やメディアに点在してしまった店舗情報を集約すると共に、マーケットの状況や過去の情報等から店舗の売上やコール数、媒体の効果を予測する。また、解析・集計部23は、上記DBとセグメント管理DB34に基づいて、設定した検索条件に合致するユーザグループ(セグメント)について、各店舗の新規来店客、収支情報等を集計する。
【0079】
表示制御部24は、店舗端末16からの要求に応じて、解析・集計部23による解析結果及び集計結果を一元管理できるように、店舗端末16の表示部に所定の画面を表示させる。
【0080】
記憶部31は、例えば、予約管理DB32、注文管理DB33、セグメント管理DB34、顧客関係管理DB35、解析情報DB36、会計情報DB37を格納する。店舗管理サーバ14から提供された店舗管理情報47が、対応する情報ごとに、予約管理DB32、注文管理DB33に格納される。
【0081】
予約管理DB32は、媒体(各種のWebサイト、他社より提供される予約サービス等)からの席の予約、電話による予約に関する情報を管理するデータベースである。注文管理DB33は、店内飲食用注文、テイクアウト注文、及びデリバリー注文にて注文された商品の明細情報を管理するデータベースである。セグメント管理DB34は、設定した検索条件に合致するユーザグループ(セグメント)を抽出するために、その検索条件を管理するデータベースである。顧客関係管理DB35は、顧客の来店履歴、及び解析結果により得られた各顧客の流入元の媒体、流入時に利用する手段(電話、WEB、チャットアプリ等)に関する情報を管理するデータベースである。解析情報DB36は、解析・集計部23による外部情報の解析結果(例えば、PV数、ランキング情報)を管理するデータベースである。会計情報DB37は、POS連携サーバ13から送信された会計情報46が格納される。なお、来店時の客の受付、順番待ちに関する情報は、予約管理DB32に格納されてもよいし、不図示の来店受付順番待ち管理DBに格納されてもよい。
【0082】
外部連携サーバ12は、外部情報41をデータ一元管理サーバ15に提供する。外部情報41は、例えば、検索エンジン分析情報42、各種媒体PV数43、サードパーティデータ44、企業独自データ45を含む。
【0083】
検索エンジン分析情報42は、検索エンジンによる検索サービスを提供する企業から提供される検索分析情報、地図情報提供サービスの検索分析情報、検索結果でのサイトの掲載順位情報等を含む。
【0084】
各種媒体PV数43は、例えば、飲食店紹介サイト、飲食店紹介評価サイト等の各種媒体のPV数である。サードパーティデータ44は、例えば、季節指数、曜日指数、天気指数、マーケット指数、広告指数、第三者視点データを含む。顧客の動向は、天気等の外部環境によっても影響を受けるので、外部の機関や企業が提供する外部影響データを利用することにより、より精度の高い解析を行うようにする。
【0085】
季節指数とは、過去の売上データから毎月の売上変動を分析、数値化したものである。曜日指数とは、過去の売上データから曜日ごとの売上変動を分析、数値化したものである。天気指数とは、過去の売上データから天気毎の売上変動を分析、数値化したものである。マーケット指数とは、ある一定のルールに基づいて選出された銘柄群の価格などを単純平均や加重平均などを用いて1つの値に集約した指標である。
【0086】
広告指数とは、例えば、検索エンジンによって過去に出稿された特定広告主の特定検索広告の質を表す指数であって、基本的には特定広告主の特定検索広告が過去に多くのユーザによって選択されるほど(例えば、検索広告の広告情報の時間あたりのクリック数が多いほど)、前記選択された検索広告の対象である商品やサービスの売り上げが多いほど高くなるものである。
【0087】
第三者視点データは、例えば、マーケットアナリストの見解情報、国内経済状況からみた業界の成長率、今年と前年との傾向の変化、エンドユーザーの購買行動の変化、一人当たりの消費金額などの情報や今度の浮き沈みなどの情報等を含む。
【0088】
企業独自データ45は、所定の企業についてのコーポレートデータ、店舗マーケティング情報、会員情報、顧客・ユーザ等から得られたアンケート結果、人事、販売促進費用に関する情報を含む。
【0089】
外部情報41は、外部連携サーバ12内の記憶装置に記憶されていてもよいし、または他の情報処理装置の記憶装置に記憶されていてもよい。なお、外部情報41は一例であってこれらに限定されるものではなく、店舗予約に対するユーザの動向に影響を与えるような因子に関する情報であればよい。
【0090】
POS連携サーバ13は、連携POS(Point of sale)システムから取得した各店舗の会計情報46をデータ一元管理サーバ15に提供する。会計情報46は、例えば、各店舗において、客が決済した時系列の商品名(品番等)、注文数、金額等に関する情報(会計情報)、決済日時を含む。会計情報46は、POS連携サーバ13内の記憶装置に記憶されていてもよいし、または他の情報処理装置の記憶装置に記憶されていてもよい。
【0091】
店舗管理サーバ14は、店舗管理情報47をデータ一元管理サーバ15に提供する。店舗管理情報47は、例えば、予約管理情報48、注文管理情報49を含む。予約管理情報48は、例えば、媒体(各種のWebサイト、他社より提供される予約サービス等)からの席の予約、電話による予約、来店時の客の受付、順番待ちに関する情報を含む。注文管理情報49は、例えば、店内飲食用注文、テイクアウト注文、及びデリバリー注文に関する情報を含む。
【0092】
なお、顧客がチャットアプリ18を介して、店舗の予約、来店時の受付、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行ったり、クーポンや広告情報を受け取ったりした場合、次のようにしてもよい。すなわち、店舗管理サーバ14は、ユーザ端末17より、予約情報、受付情報、注文情報、クーポン・広告受取情報と共に、固有IDを取得するようにしてもよい。
【0093】
例えば、図3に示すように、顧客がユーザ端末17にインストールされたチャットアプリ18を用いて、店舗Aのチャットアプリ公式アカウントを介して、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行う場合を想定する。この場合、注文しようとする商品はチャットアプリ18内のカートという注文用保存領域(以下、「チャットアプリカート51」という。)に一時的に保持される。チャットアプリカート51に注文商品が保存されると、チャットアプリ18は、固有ID(例えば、Universally Unique Identifier(UUID))を生成する。顧客がチャットアプリ18を操作して注文を確定させると、チャットアプリ18は、チャットアプリカート51に保存された注文情報と共に、固有IDを店舗管理サーバ14に送信する。なお、2回目以降の注文の場合、既に生成されている固有IDがチャットアプリカート51に保存された注文情報と共に、店舗管理サーバ14に送信される。
【0094】
また、例えば、図3に示すように、顧客がユーザ端末17にインストールされたウェブブラウザを介して、店舗Aの注文用サイトにアクセスし、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行う場合を想定する。この場合、注文しようとする商品はウェブブラウザ内のカートという注文用保存領域(以下、「WEBカート52」という。)に一時的に保持される。注文用サイトにて注文手続きを進めると、電話番号の入力が求められるので、顧客は電話番号を入力する。その後、顧客がウェブブラウザを操作して注文を確定させると、ウェブブラウザを介して、WEBカート52に保存された注文情報と共に、電話番号54が店舗管理サーバ14に送信される。
【0095】
また、例えば、図3に示すように、顧客がユーザ端末17にインストールされた店舗Aの注文用アプリを用いて、注文(テイクアウト注文、デリバリー注文等)を行う場合、注文しようとする商品は注文用アプリ内のカートという注文用保存領域(以下、「注文用アプリカート55」という。)に一時的に保持される。注文用アプリカート55に注文商品が保存されると、注文用アプリは、そのユーザ端末17から端末IDを取得する。顧客が注文用アプリを操作して注文を確定させると、注文用アプリは、注文用アプリカート55に保存された注文情報と共に、端末ID56を店舗管理サーバ14に送信する。
【0096】
このように、固有ID52、電話番号54、端末ID56を取得することにより、これらを顧客を識別する識別情報(顧客識別情報)として用いることができる。なお、上記では、固有ID52、電話番号54、端末ID56を顧客識別情報として取得したが、これに限定されず、例えば、電子メールアドレスを取得するようにしてもよい。
【0097】
なお、予約管理DB32、注文管理DB33、セグメント管理DB34、顧客関係管理DB35、解析情報DB36、会計情報DB37は、データ一元管理サーバ15の記憶装置に記憶されていてもよい。また、予約管理DB32、注文管理DB33、セグメント管理DB34、顧客関係管理DB35、解析情報DB36、会計情報DB37は、他の情報処理装置(例えば、店舗管理サーバ14)の記憶装置に記憶または共有されていてもよい。
【0098】
図4は、本実施形態におけるデータ一元管理サーバ15により管理されているデータベースのデータ構造の一例を示す図である。
【0099】
予約管理DB32は、「店舗ID」、「予約ID」、「来店ID」、「顧客名」、「予約日時」、「人数」、「固有ID」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、「端末ID」等のデータ項目を含む。項目「店舗ID」には、店舗を識別する識別情報(店舗ID)が格納される。項目「予約ID」には、各顧客によりなされた予約についての予約情報を識別する識別情報(予約ID)が格納される。項目「顧客ID」には、予約時に登録された顧客を識別する識別情報(顧客ID)が格納される。項目「顧客名」には、予約時に登録された顧客の氏名が格納される。項目「予約日時」には、予約した日時が格納される。「人数」には、予約時に登録された人数が格納される。項目「固有ID」には、予約時にチャットアプリ18が用いられた場合、そのチャットアプリ18で使用されている固有IDが取得されて格納される。項目「電話番号」には、予約時に電話番号が入力フォームに入力された場合、その電話番号が格納される。項目「電子メールアドレス」には、予約時に電子メールアドレスが入力フォームに入力された場合、その電子メールアドレスが格納される。項目「端末ID」には、予約時に所定のアプリを介して予約がなされた場合、ユーザ端末17の端末IDが取得されて格納される。なお、予約時には予約した当日のメニューの注文も登録することができ、その予約注文したメニュー情報は、予約管理DB32に登録される。
【0100】
注文管理DB33は、「店舗ID」、「予約/来店ID」、「注文ID」、「注文日時」、「注文内容」、「顧客ID」、「固有ID」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、「端末ID」等のデータ項目を含む。項目「店舗ID」には、店舗を識別する識別情報(店舗ID)が格納される。項目「予約/来店ID」には、予約客の場合にはその予約IDが格納され、予約無しの来店客の場合には新たに発行された来店客を識別する識別情報(来店ID)が格納される。項目「注文ID」には、各顧客の注文を識別する識別情報(注文ID)が格納される。項目「注文内容」には、注文した各商品の明細情報が格納される。項目「顧客ID」には、顧客を識別する識別情報(顧客ID)が格納される。項目「固有ID」には、チャットアプリ18を介して注文がされた場合、そのチャットアプリ18で使用されている固有IDが取得されて格納される。項目「電話番号」には、電話による注文(例えば、テイクアウト注文、デリバリー注文)の場合、その電話番号が格納される。項目「電子メールアドレス」には、ユーザ端末17を介して注文される場合であって電子メールアドレスが入力フォームに入力された場合、その電子メールアドレスが格納される。項目「端末ID」には、ユーザ端末17を介して注文される場合であって所定のアプリを介して注文がなされた場合、ユーザ端末17の端末IDが取得されて格納される。なお、予約管理DB32に登録されている予約注文したメニュー情報は、当日来店して受付(チェックイン)処理が完了すると、注文管理DB33に登録され、注文処理が行われる。
【0101】
セグメント管理DB34は、「店舗ID」、「セグメントID」、「セグメント名」、「期間」、「利用タイプ」、「会員タイプ」、「検索対象DB」、「条件」等のデータ項目を含む。項目「店舗ID」には、店舗を識別する識別情報(店舗ID)が格納される。項目「セグメントID」には、セグメントを識別する番号(セグメントID)が格納される。「セグメント名」には、セグメントの名称が格納される。項目「期間」には、検索条件として設定した抽出対象となる期間が格納される。項目「利用タイプ」には、店舗を利用した形式(例えば、来店、テイクアウト、その両方等)が格納される。項目「会員タイプ」には、店舗の会員か非会員か、またはその両方か等が格納される。項目「検索対象DB」には、検索する対象となるDB名が格納される。項目「条件」には、検索条件(例えば、SQLのWHERE文)が格納される。
【0102】
顧客関係管理DB35は、「店舗ID」、「顧客ID」、「顧客名」、「固有ID」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、「端末ID」、「初来店日」、「来店回数」、「直近来店日」等のデータ項目を含む。項目「店舗ID」には、店舗を識別する識別情報(店舗ID)が格納される。項目「顧客ID」には、顧客を識別する識別情報(顧客ID)が格納される。項目「顧客名」には、顧客の氏名が格納される。項目「固有ID」には、予約管理DB32または注文管理DB33に格納された固有IDが格納される。項目「電話番号」には、予約管理DB32または注文管理DB33に格納された電話番号が格納される。項目「電子メールアドレス」には、予約管理DB32または注文管理DB33に格納された電子メールアドレスが格納される。項目「端末ID」には、予約管理DB32または注文管理DB33に格納された端末IDが格納される。項目「初来店日」には、初めて来店した日にちが格納される。項目「来店回数」には、初来店日(1回目)からの来店回数が格納される。項目「直近来店日」には、直近の来店日が格納される。なお、顧客関係管理DB35は、さらに、顧客の来店履歴(これまでに来店した過去の来店日)も格納されている。
【0103】
図5は、本実施形態における解析情報DBの構造の一例を示す図である。解析情報DB36はデータ一元管理サーバ15内の記憶装置に記憶されていてもよいし、または他の情報処理装置の記憶装置に記憶されていてもよい。
【0104】
解析情報DB36は、例えば、「広告媒体PV数」、「広告媒体コール数」、「広告媒体予約数」、「他社地図サービス解析データ」、「他社地図サービス検索数・その他アクション」、「他社地図サービス検索キーワード」、「オウンドメディア検索キーワード」、「オウンドメディアPV数」、「オウンドメディアコール数」、「オウンドメディア予約数」、「広告媒体費用」、「オウンドメディア費用」、「広告媒体表示順位」、「検索表示順位」、「アクション単価」、「シミュレーションデータ」、「各種広告データ」、「店舗データ位置情報」、「エリア人口データ」、「エリア事業者データ」を含む。
【0105】
「広告媒体PV数」は、媒体(例えば、Webサーバ11が提供するWebサイトである。以下、同じ。)におけるその店舗(飲食店)の広告(予約受付画面等を含む。以下、同じ。)のPV数である。「広告媒体コール数」は、媒体におけるその店舗の広告等のページを介して店舗の店舗に電話された数である。「広告媒体予約数」は、媒体におけるその店舗の広告等のページを介して店舗の予約がされた数である。「他社地図サービス解析データ」は、他社が提供する地図サービス解析データであって、当該地図サービスで店舗の広告にアクセスされた情報である。「他社地図サービス検索数・その他アクション」は、他社が提供する地図サービス解析データであって、当該地図サービスにおいて店舗が検索された数やその他のアクションの数である。「他社地図サービス検索キーワード」は、他社が提供する地図サービス解析データであって、当該地図サービスにおいて検索されたキーワード情報である。
【0106】
「オウンドメディア検索キーワード」は、自社サイトにおいて検索されたキーワード情報である。「オウンドメディアPV数」は、自社サイトにおけるPV数である。「オウンドメディアコール数」は、自社サイトを介してその店舗に電話された数である。「オウンドメディア予約数」は、自社サイトを介してその店舗の予約がされた数である。「広告媒体費用」は、広告媒体に費やした費用である。「オウンドメディア費用」は、自社サイトに費やした費用である。「広告媒体表示順位」は、広告媒体での店舗の表示順位である。
【0107】
「検索表示順位」は、検索エンジンで検索した場合の検索順位である。「アクション単価」は、アクションの単価である。「シミュレーションデータ」は、シミュレーションした場合におけるデータである。「各種広告データ」は、様々な種類の店舗の広告データである。「店舗データ位置情報」は、店舗の位置情報である。「エリア人口データ」は、店舗のある領域周辺の人口に関するデータである。「エリア事業者データ」は、店舗のある領域周辺の事業者に関するデータである。
【0108】
図6は、本実施形態における店舗端末に表示させる情報項目の一例を示す図である。店舗管理者は、本実施形態における店舗端末16を操作してデータ一元管理サーバ15にアクセスすることにより、店舗別に一元管理された媒体別のユーザの挙動(アクション)に関する情報が店舗端末16の表示部に表示される。店舗端末16には、例えば、「店舗名」、「日付」、「媒体別PV数」、「予約コール数」、「コール数(予約不成立)」、「WEB予約数」、「天気」、「最高気温」、「最低気温」、「アクセス時の検索データ」、「特定ワードで表示されたときの順位」、「媒体別効果予測」、「媒体別費用効果アラート」、「媒体別アクション率・アクション単価」、「検索エンジン広告キーワード別クリック数」、「他社地図サービス各種データ」、「エリア別人口データ」、「エリア別事業者数」が表示されるとする。
【0109】
「店舗名」については、同一運営者が複数店舗を有している場合には店舗を選択することにより、その選択した店舗に関する解析情報が表示される。「日付」については、1日毎に解析情報が保管されているので、画面上で日次、月次を選択することにより、選択した単位で集計された解析情報が表示される。「媒体別PV数」については、媒体毎にデータを保管し、例えば、「メニュー画面」「コース画面」などに分けて集計することができる。
【0110】
「予約コール数」(電話により予約が成立した件数)、「コール数(予約不成立)」(電話による予約が不成立であった場合の件数)、「Web予約数」(Webサイトを介しなされた予約の件数)は、媒体毎に数値が取得され、画面に表示させる。
【0111】
「天候」、「最高気温」、「最低気温」、「アクセス時の検索データ」、「特定ワードで表示されたときの順位」については、1日毎にデータが保管される。
【0112】
「媒体別効果予測」については、1日毎に予測が算出される。「媒体別費用対効果アラート」については、広告費用を掛けすぎている媒体に対して、アラートを発生させる。「媒体別アクション率・アクション単価」は「例えば、媒体別に、PV単価、訪問者数単価、コール単価、ネット予約単価、ROASなどが挙げられる。検索エンジン広告キーワード別クリック数」については、他社広告サービスのデータが取得される。「他社地図サービス各種データ」については、1日毎にデータが保管される。「エリア別人口データ」は、店舗地域別の人口・人口ピラミッドを表す。「エリア別事業者数」は、店舗地域別の企業数である。
【0113】
図7は、本実施形態における解析・集計部による集計処理されるデータの一例を示す図である。日別、週別、月別、年別、ユーザに指定された所定の期間、または全期間等の一定または所定の期間別(以下、「期間別」と称する。)に集計処理されるデータとしては、例えば、「新規客人数」、「リピート率」、「ROAS」、「売上額」、「コール数」、「ネット予約CVR」、「アクセス数」、「セッション数」、「直帰率」、「平均滞在時間」、「来店件数」、「来店人数」、「平均コース単価」、「予約数」、「テーブル稼働率」、「媒体別ユーザ数」、「人気コースランキング」等がある。
【0114】
「新規客人数」は、期間別の新規客の人数を表す。「リピート率」は、期間別の客の再来店の割合(リピート率)を表す。「ROAS」は、期間別のROASを表す。「売上額」は、期間別の売上額を表す。「コール数」は、期間別での、媒体別のコール数または全媒体の総コール数を表す。「ネット予約CVR」は、期間別のインターネットによる予約に関するCVRを表す。「アクセス数」は、期間別での、媒体別のコール数または全媒体の総コール数を表す。
【0115】
「セッション数」は、期間別における、ユーザがWebサイトにアクセスした回数のことを表す指標である。ユーザが特定のWebサイトにアクセスして離脱するまでのことをセッションと呼び、その回数をセッション数(またはアクセス数、訪問数ともいう。)と呼ぶ。
【0116】
「直帰率」は、期間別の、ウェブページが1ページしか閲覧されなかったセッション(ユーザが閲覧を始めたページから他のページに移動することなくサイトを離脱したセッション)の割合を表す。
【0117】
「平均滞在時間」は、期間別の、特定のWebサイトに滞在した時間を表す。「来店件数」は、期間別の来店件数(来店した客の組数)を表す。「来店人数」は、期間別の来店人数(来店した客の人数)を表す。「平均コース単価」は、期間別の注文されたコースの単価を表す。「予約数」は、期間別の予約数を表す。「テーブル稼働率」は、期間別のテーブルの稼働率(総席数に対する客を案内したテーブル数の割合)を表す。「媒体別ユーザ数」は、期間別の、どの媒体(例えば、WEBサイト、SNS等)を通じて流入した客数を表す。「人気コースランキング」は、期間別の注文数の多い順の商品のランキングを表す。
【0118】
図8は、本実施形態における店舗管理サーバによる顧客識別情報の取得処理のフローチャートを示す図である。店舗管理サーバ14は、ユーザ端末17から送信された情報を取得する(S1)。店舗管理サーバ14は、取得した情報が注文管理情報49か予約管理情報48かを判定する(S2)。ここで、予約管理情報48、注文管理情報49はそれぞれ、顧客識別情報(例えば、固有ID、電話番号、電子メールアドレス、端末ID等)を含む。
【0119】
S2において、取得した情報が注文管理情報である場合(S2で「注文管理情報」)、店舗管理サーバ14は、データ一元管理サーバ15にアクセスし、顧客関係管理DB35に、注文管理情報49に含まれる顧客識別情報があるかを問い合わせる(S3)。顧客関係管理DB35に顧客識別情報に対応する顧客関係情報がある場合(S4でYES)、店舗管理サーバ14は、その顧客関係情報から顧客IDを取得する(S5)。顧客関係管理DB35に顧客識別情報に対応する顧客関係情報がない場合(S4でNO)、店舗管理サーバ14は、新しい顧客IDを発行する(S6)。
【0120】
店舗管理サーバ14は、S5またはS6の処理後、新しい注文IDを発行する(S7)。店舗管理サーバ14は、データ一元管理サーバ15に注文管理情報(注文ID、顧客IDを含む)を送信する(S8)。
【0121】
S2において、取得した情報が予約管理情報である場合(S2で「予約管理情報」)、店舗管理サーバ14は、データ一元管理サーバ15にアクセスし、顧客関係管理DB35に、予約管理情報48に含まれる顧客識別情報があるかを問い合わせる(S10)。顧客関係管理DB35に顧客識別情報に対応する顧客関係情報がある場合(S11でYES)、店舗管理サーバ14は、その顧客関係情報から顧客IDを取得する(S12)。顧客関係管理DB35に顧客識別情報に対応する顧客関係情報がない場合(S11でNO)、店舗管理サーバ14は、新しい顧客IDを発行する(S13)。
【0122】
店舗管理サーバ14は、S12またはS13の処理後、新しい予約IDを発行する(S14)。店舗管理サーバ14は、データ一元管理サーバ15に予約管理情報(予約ID、顧客IDを含む)を送信する(S15)。
【0123】
図9は、本実施形態におけるセグメント一覧画面の一例を示す図である。図9は、店舗管理者が、店舗端末16を用いてデータ一元管理サーバ15へアクセスした場合に表示されるセグメント一覧画面71の一例である。
【0124】
セグメント一覧画面71は、検索ワード入力欄72、検索ボタン73、新規追加ボタン74、セグメント一覧表示欄75を含む。検索ワード入力欄72に検索ワード(例えば、セグメント名)を入力し、検索ボタン73を押下すると、セグメント一覧表示欄75にその検索ワードに合致するセグメント情報76が表示される。新規追加ボタン74を押下すると、図9のセグメント登録・編集画面81が表示され、セグメント情報76を追加することができる。
【0125】
セグメント一覧表示欄75には、新規追加ボタン74により追加されたセグメント情報76が表示される。各セグメント情報76は、セグメント名、登録日、更新日、対象ユーザ数が表示され、編集ボタン77、削除ボタン78を含む。対象ユーザ数は、そのセグメントにおいて設定した条件に該当するユーザ数を示す。編集ボタン77を押下すると、そのセグメント情報76に関するセグメント登録・編集画面81が表示され、その内容を編集することができる。削除ボタン78を押下すると、そのセグメント情報76を削除することができる。
【0126】
図10は、本実施形態におけるセグメント登録・編集画面の一例を示す図である。セグメント登録・編集画面81は、セグメント名入力欄82、検索期間入力欄83、利用タイプ選択欄84、会員タイプ選択欄85、追加条件設定欄86、条件追加ボタン87、登録ボタン88を含む。
【0127】
セグメント名入力欄82には、セグメント名を入力することができる。検索期間入力欄83には、検索対象となる期間を入力することができる。利用タイプ選択欄84では、検索する店舗の利用形態(来店、テイクアウト、またはその両方)を選択することができる。会員タイプ選択欄85では、検索する会員のタイプ(会員、非会員、またはその両方)を選択することができる。
【0128】
追加条件設定欄86には、条件追加ボタン87を押下することにより、任意で検索項目を設定することができる。例えば、条件追加ボタン87を押下することにより、決済金額、店舗利用回数、累積決済金額、平均決済金額、年齢、生年月日、性別、居住地、職業、家族構成、趣味嗜好、サイト流入(どのWebサイトからアプローチがあったか)、サイト流入の経路(自然検索、直接遷移、広告、電子メール)等の検索項目が表示され、その中から任意で検索条件に加える項目を選択することができる。
【0129】
登録ボタン88を押下すると、セグメント登録・編集画面81で入力した内容がデータ一元管理サーバ15へ送信され、セグメント管理DB34に登録される。
【0130】
なお、本実施形態では、セグメント一覧画面71及びセグメント登録・編集画面81は、一例として、データ一元管理サーバ15へアクセスした場合に表示させているが、店舗管理サーバ14にアクセスして表示させるようにしてもよい。
【0131】
図11は、本実施形態における解析・集計処理のフローチャートを示す図である。取得部22は、店舗管理サーバ14から店舗管理情報47(予約管理情報48、注文管理情報49)を取得する(S21)。取得部22は、予約管理情報48、注文管理情報49をそれぞれ、予約管理DB32、注文管理DB33に登録する(S22)。
【0132】
取得部22は、外部連携サーバ12から外部情報41(検索エンジン分析情報42、各種媒体PV数43、サードパーティデータ44、企業独自データ45)を取得する(S23)。外部情報は、季節指数、曜日指数、天気指数、マーケット指数、広告指数、第三者視点データ(マーケットアナリストの見解情報、国内経済状況からみた業界の成長率、今年と前年との傾向の変化、エンドユーザーの購買行動の変化、一人当たりの消費金額などの情報や今度の浮き沈みなどの情報等)を含んでいてもよい。
【0133】
解析・集計部23は、外部情報41を解析して、解析結果(解析情報)を解析情報DB36に登録する(S24)。ここでは、解析・集計部23は、取得した外部情報41から、店舗毎及びWebサイト毎に、店舗のコンテンツに対するユーザのアクション等を解析する。具体的には解析・集計部23は、取得した外部情報41から、店舗毎及びWebサイト毎に、「広告媒体PV数」、「広告媒体コール数」、「広告媒体予約数」、「他社地図サービス解析データ」、「他社地図サービス検索数・その他アクション」、「他社地図サービス検索キーワード」、「オウンドメディア検索キーワード」、「オウンドメディアPV数」、「オウンドメディアコール数」、「オウンドメディア予約数」、「広告媒体費用」、「オウンドメディア費用」、「広告媒体表示順位」、「検索表示順位」、「アクション単価」、「シミュレーションデータ」、「各種広告データ」、「店舗データ位置情報」、「エリア人口データ」、「エリア事業者データ」を解析する。解析・集計部23は、解析したこれらの情報を解析情報DB36に格納する。取得部22は、POS連携サーバ13から会計情報46を取得し、会計情報DB37に登録する(S25)。
【0134】
解析・集計部23は、注文管理DB33から、当日に来店した客数及び新規で来店した客数を集計する(S26)。例えば、解析・集計部23は、注文管理DB33から、当日の来店客についての注文管理情報を抽出し、その抽出した注文管理情報のレコード数をカウントする。解析・集計部23は、は、その抽出した注文管理情報から、当日より前の日に来店したことのない来店客(新規来店客)についての注文管理情報を抽出し、その抽出した注文管理情報のレコード数をカウントする。
【0135】
解析・集計部23は、当日の来店客のリピート率を算出する(S27)。すなわち、解析・集計部23は、(当日の来店人数-当日の新規客数)を当日の来店人数で割った値をリピート率として算出する。
【0136】
解析・集計部23は、予約管理DB32及び注文管理DB33に登録した店舗管理情報47(予約管理情報48、注文管理情報49)と会計情報DB37に登録した会計情報46とを関係付け、顧客関係管理DB35に登録する(S28)。ここで、例えば、解析・集計部23は、顧客関係管理DB35に、当日の来店日(初来店であれば初来店日、既に来店したことがある場合には直近来店日)を登録したり、来店回数を更新したりする。このとき、解析・集計部23は、予め定められた規則に基づいて、解析情報の一部または全部を顧客関係管理DB35に登録する。なお、顧客関係管理DB35に店舗管理情報47を登録する場合、名寄せをして重複する顧客に関する情報を統一するようにしてもよい。この場合、例えば、顧客IDの小さい方の顧客関係管理情報に統一し(差分は小さい方の顧客関係管理情報に登録する。)、顧客IDの大きい方の顧客関係管理情報は削除してもよい。
【0137】
取得部22は、店舗端末16から、当該店舗に関する各種媒体のデータ一元管理画面の表示要求がなされたか否を判定する(S29)。店舗端末16から、当該店舗に関する各種媒体のデータ一元管理画面の表示要求がなされるまで、解析・集計部23は、待ち状態となる(S29でNO)。
【0138】
店舗端末16から、当該店舗に関する各種媒体のデータ一元管理画面の表示要求がなされた場合(S29でYES)、解析・集計部23は、表示要求に含まれる指定期間を取得する(S30)。解析・集計部23は、顧客関係管理DB35に登録した情報及び解析情報を、指定期間で集計する(S31)。表示制御部24は、集計した日次情報、及び解析情報を反映したデータ一元管理画面を店舗端末16の表示部に表示させる(S32)。例えば、解析・集計部23は、S26で集計した当日の来店客数、当日の新規来店客数、及びS27で算出した当日の客のリピート率等を表示させる。なお、顧客関係管理DB35は、直近の来店日、来店回数を管理しているので、解析・集計部23は、顧客関係管理DB35から当日の来店客数、当日の新規来店客数、及び当日の客のリピート率等を算出してもよい。
【0139】
また、例えば、解析・集計部23は、会計情報46と関係付けた店舗管理情報47に基づいて、各店舗の新規来店客、収支情報等を集計したり、注文商品を集計してランキング化する。具体的には、解析・集計部23は、会計情報46と関係付けた店舗管理情報47の各項目情報を指定期間別に集計し、表示制御部24により表示させる。また、例えば、解析・集計部23は、会計情報46と関係付けた店舗管理情報47に基づいて、アクション単価を算出してもよい。ここで、広告費用対としての評価としては、1クリックあたりの広告コスト、1インプレッションあたりの広告コスト、または1予約あたりの広告コストなどで評価する。これらをアクション単価という。アクション単価を算出する処理として、例えば、以下の処理を行う。
・媒体広告費 ÷ PV
・媒体広告費 ÷ 訪問者
・媒体広告費 ÷ 予約件数(総計)
・媒体広告費 ÷ ネット予約メール
・媒体広告費 ÷ コール数
・媒体広告費 ÷ 予約件数
・媒体広告費 ÷ 予約人数
・媒体広告費 ÷ 予約売上
なお、各予約経路(Webサイトを介しての予約、電話を介しての予約等)別に予約件数が蓄積されるため、これら媒体データに併せてコール(電話件数)データ、メール件数データ、POS(会計)データと紐づけることにより、よりユーザ行動に紐づいたアクション単価の算出が可能となる。
【0140】
また、解析・集計部23は、日毎、週毎、月毎、年毎、曜日情報毎、天気情報毎、エリア情報毎でそれぞれデータ管理を行う。例えば、解析・集計部23は、図7で示した集計結果に関するデータ管理を行う。また、解析・集計部23は、例えば、以下の外部影響に依存した予約構成比に基づくデータ管理を行う。
・月内の全営業日毎の予約構成比
・月内の週間毎の曜日の予約構成比
・月内の天気毎の予約構成比
・月内の気温(例えば、1℃区切り)の予約構成比
・ユーザ任意で指定した検索エンジンの検索順位
・各媒体サイト内における店舗表示順位
【0141】
なお、表示制御部24は、アクション単価が、店舗管理者により設定された目標値(閾値)より高いまたは低いに応じて、画面上に警告メッセージ等を表示させたり、画面上の該当する箇所を強調表示させたりするアラート処理を行い、店舗端末16の表示部にそのような警告メッセージを表示させたり、強調表示を行ったりさせてもよい。なお、目標値は目標割合(比率)であってもよい。
【0142】
これにより、使用している媒体から、広告費用を掛けすぎている媒体を特定して、アラートを発行することができる。これにより、ユーザは、費用対効果の高いまたは低い媒体の把握が容易になる。
【0143】
また、店舗端末16により、データ一元管理画面において、未来月にて、各媒体の予算が入力されるとする。すると、表示制御部24は、会計情報46と関係付けた店舗管理情報47に基づいて、当該店舗の過去の傾向(曜日、天気、直近3か月の傾向、昨年対比の傾向など)を割り出し、どのぐらいのCVが見込めるかシミュレーション処理を行ってもよい。この場合、表示制御部24は、そのシミュレーション処理の結果を店舗端末16の表示部に表示させてもよい。
【0144】
これにより、店舗の経営者は、マーケットの状況や、過去の店舗の実績情報などから、店舗の売上や予約数(予約コール数、Web予約数)、媒体毎の効果を予測し、より利益を高める機会を増やすことができる。
【0145】
なお、シミュレーション処理に関しては、例えば、統計的手法を用いたり、様々な統計モデルに基づく補正値を用いたり、多変量解析を用いたり、データマイニングを用いてもよい。
【0146】
図12は、本実施形態(実施例1)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。
【0147】
図12において、データ一元管理画面101には、日次利用状況表示欄102、トラフィックサマリー表示欄103、媒体別流入客集計表示欄104、曜日別来客集計表示欄105、媒体別キャンセル件数集計表示欄106、曜日別キャンセル件数集計表示欄107、期間設定欄108、総売上表示欄109、件数表示欄110、人数表示欄111、平均コース単価表示欄112、人気コースランキング表示欄113が表示されている。
【0148】
期間設定欄108は、設定した期間または日時の解析状況、集計状況を画面に表示させる設定項目欄であり、その年月を「前」ボタン及び「次」ボタンで変更することができる。また、「月次」ボタン、「日次」それぞれを押下すると、データ一元管理画面101で集計されている単位を月別または日別に変更することができる。
【0149】
日次利用状況表示欄102は、期間設定欄108で「日次」を設定した場合、日次の新規来客数、リピート率、ROAS、売上額、コール数、ネット予約CVRが表示される。なお、期間設定欄108で「月次」を設定した場合、月次の新規来客数、リピート率、ROAS、売上額、コール数、ネット予約CVRが表示される。
【0150】
トラフィックサマリー表示欄103は、ユーザ数及びその増加率(例えば、前月比)、セッション数及びその増加率(例えば、前月比)、直帰率及びその増加率(例えば、前月比)、平均滞在時間及びその増加率(例えば、前月比)が表示される。
【0151】
媒体別流入客集計表示欄104は、どの媒体(ネット広告、予約サイト、飲食店検索アプリ、SNS等)から予約または来店に至った客(流入客)かが集計して円グラフで表示される。曜日別来客集計表示欄105は、曜日別の来客数が集計して円グラフで表示される。媒体別キャンセル件数集計表示欄106は、媒体別の予約のキャンセル数を集計して円グラフで表示させる。曜日別キャンセル件数集計表示欄107は、曜日別の予約キャンセル数を集計して円グラフで表示させる。
【0152】
総売上表示欄109は、今月の総売上額と、前月比、前年同月比が表示される。件数表示欄110は、今月の来店件数(来店組数)と、前月比、前年同月比が表示される。人数表示欄111は、今月の来店人数と、前月比、前年同月比が表示される。平均コース単価表示欄112は、今月注文されたコースの平均単価と、前月比、前年同月比が表示される。人気コースランキング表示欄113は、今月注文されたコースが売り上げの高い方からランキング形式で表示される。
【0153】
図13は、本実施形態(実施例2)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。図13において、データ一元管理画面121には、予約サマリー表示欄122、SNSによるユーザ数推移表示欄123、コール数推移表示欄124、リピート率表示欄125、新規・既存割合表示欄126が表示されている。
【0154】
予約サマリー表示欄122は、予約数、総客数、テーブル稼働率が表示される。予約数は、今月の予約数(予約組数)、その前月比、その前年同月比が表示される。総客数は、今月の来店客数(来店組数)、その前月比、その前年同月比が表示される。テーブル稼働率は、今月のテーブルの稼動率、その前月比、その前年同月比が表示される。SNSによるユーザ数推移表示欄123は、流入元のSNS別のユーザ数の推移を表示させる。
【0155】
コール数推移表示欄124は、日別にコール数(着信数、応答数、放棄数(=着信数-応答数)、応答率(=応答数/着信数))が表示される。リピート率表示欄125は、例えば、所定期間、全期間または今月の来客のリピート率を円グラフで表示する。新規・既存割合表示欄126は、例えば、所定期間、全期間または今月の新規来客と既存の来客との割合を円グラフで表示する。
【0156】
図14は、本実施形態(実施例3)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。図14において、データ一元管理画面131には、月別推移表示欄132、キーワード検索ランキング表示欄136が表示される。
【0157】
月別推移表示欄132は、検索回数に関する積み上げ棒グラフ133、表示回数に関する積み上げ棒グラフ134、反応回数に関する積み上げ棒グラフ135、及びそれらに対応する表136を表示する。検索回数に関する積み上げ棒グラフ133では、直接検索(直接検索:店舗名や住所を直接調べた検索数)、間接検索(関連する商品やサービス、カテゴリの検索 例えば、「近くのイタリアン」で検索)の検索回数をグラフ化している。表示回数に関する積み上げ棒グラフ134では、検索エンジン、または地図表示サービスのどちらを利用したかでその表示回数をグラフ化している。反応回数に関する積み上げ棒グラフ135は、ウェブサイトへアクセス、店舗までのルートを確認、または電話の発信をした回数をグラフ化している。
【0158】
キーワード検索ランキング表示欄137は、検索されたキーワードの多い順にランキング形式で表示される。
【0159】
図15は、本実施形態(実施例4)におけるデータ一元管理画面の一例を示す画面図である。図15において、データ一元管理画面141には、ユーザ流入チャネル推移グラフ表示欄142、ユーザ流入チャネル比較数値表示欄143が表示される。
【0160】
ユーザ流入チャネル推移グラフ表示欄142は、ユーザ流入チャネル(自然流入、直接流入、検索広告、ディスプレイ広告、別サイト経由、電子メール経由、SNS経由、その他(不明分含む。)毎の来客数の推移を示す積み上げ棒グラフが表示される。ユーザ流入チャネル比較数値表示欄143は、ユーザ流入チャネル推移グラフ表示欄142に対応する表が表示される。
【0161】
なお、データ一元管理画面101、121,131,141はスクロールすることで、図12図15の画面を相互に表示可能である。なお、図12図15のレイアウトは、一例であって、これに限定されない。
【0162】
また、データ一元管理画面101、121,131,141では、不図示のボタンを押下することにより、セグメント管理DB34に基づいて、選択されたセグメントに含まれるユーザグループについて、各媒体や全媒体からの予約状況やアクセス状況、店舗の売り上げ、来客状況、各種ランキング、流入経路等を集計して表示させてもよい。これについて図16で説明する。
【0163】
図16は、本実施形態における対象セグメントに関する解析処理フローの一例を示す図である。まず、店舗管理者は、店舗端末16を操作して、データ一元管理サーバ15にアクセスし、セグメント登録・編集画面81を表示させる。それから店舗管理者は、セグメント登録・編集画面81にて、所定の検索条件に合致するユーザを抽出するための条件(セグメント情報)を設定する。設定後、登録ボタン88が押下されると、セグメント登録要求がデータ一元管理サーバ15へ送信される。
【0164】
セグメント登録要求があった場合(S41でYES)、制御部21は、その設定内容をセグメント管理DB34に登録する(S42)。ここで、セグメント登録・編集画面81に表示された項目に関して、どの項目がどのDBに含まれているのかが、検索項目・DB名管理DB(不図示)にて管理されている。これにより、制御部21は、セグメント管理DB34の「検索対象DB」に、検索対象となるDB名を設定することができる。また、制御部21は、セグメント登録・編集画面81に設定された条件に基づいて、SQLのWEHERE文を生成し、セグメント管理DB34の「条件」にそのWEHERE文を設定する。
【0165】
次に、店舗管理者は、店舗端末16を操作して、セグメント一覧画面71を表示させ、1以上作成されているセグメントから、解析・集計したい対象セグメントを選択する。店舗管理者は、店舗端末16を操作して、対象セグメントについてデータ一元管理画面を表示させる操作を行う。すると、対象セグメントが指定された閲覧要求がデータ一元管理サーバ15へ送信される。
【0166】
店舗端末16から、当該店舗の対象セグメントに関するデータ一元管理画面の表示要求がなされた場合(S43でYES)、制御部21は、セグメント管理DB34から対象セグメントに対応するセグメント情報を取得する(S44)。制御部21は、そのセグメント情報から、「検索対象DB」と「条件」を取得し、その「検索対象DB」と「条件」を用いて、SQLを生成する。制御部21は、そのSQLを用いて、検索対象となるDBを検索する(S45)。
【0167】
制御部21は、検索の結果、検索条件に合致するユーザ(対象セグメント)に関する各種情報を抽出し、期間別に集計・解析を行う(S46)。具体的には、制御部21は、対象セグメントに関して、会計情報46と関係付けた店舗管理情報47及び解析情報を用いて、集計を行い、当該店舗の対象セグメントに関するデータ一元管理画面101、121,131,141を表示させる(S47)。
【0168】
このように、データ一元管理画面101、121,131,141には、各媒体や全媒体からの予約状況やアクセス状況、店舗の売り上げ、来客状況、各種ランキング、流入経路等を表形式、及びグラフ形式に表示させることができる。これにより、媒体毎の店舗のコンテンツに対するユーザの挙動及び店舗の収支の状況、営業状況等を一元的に視認できるように表示させることができる。
【0169】
また、媒体指定欄(不図示)において媒体名を指定して、データ一元管理画面101、121,131,141に集計結果・分析結果を表示させる媒体を選択することができるようにして、着目する媒体を選択的に表示させてもよい。
【0170】
また、表示させる統計グラフは、棒グラフに限定されず、統計方法と見やすさ等に応じて、たとえば、折れ線グラフ、円グラフ、帯グラフ、散布図、レーダーチャート等であってもよい。表示させるグラフの形式は、データ一元管理画面101、121,131,141上に設けられた切り替えボタンが押下されることによって、切り替えるようにしてもよい。
【0171】
また、上述したように、アクション単価に応じて、データ一元管理画面101、121,131,141に警告メッセージや強調表示を表示させることができる。これにより、店舗管理者は、着目すべき事柄を一見して認識することができる。
【0172】
また、データ一元管理画面101、121,131,141にシミュレーション実行ボタンを設けてもよい。シミュレーション実行ボタンの押下により、解析・集計部23は、予約管理DB32、注文管理DB33に基づいて、当該店舗の過去の傾向(曜日、天気、直近3か月の傾向、昨年対比の傾向など)を割り出し、どのぐらいのCVが見込めるかシミュレーション処理を行う。表示制御部24は、そのシミュレーション処理の結果をデータ一元管理画面101、121,131,141に表示させることができる。
【0173】
また、店舗の席の予約情報、店舗における注文情報、及び決済情報等の履歴情報は、さらに、店舗の席の予約情報、店舗における注文情報、インターネットを介して予約、持ち帰り注文または配達注文がされた場合における流入元のWebサイト情報またはWebサービス情報、及び決済情報に関する履歴情報を含んでもよい。
【0174】
また、チャットアプリにおいて、顧客が当該店舗の公式アカウントを友達として登録すると、店舗側の管理画面において、友達登録している顧客の総人数を表示させることができる。このとき、友達登録している顧客の総人数をデータ一元管理画面に表示させてもよい。また、複数店舗を運営する運営母体の場合は、各店毎、または全店についてまとめて、友達登録している顧客の総人数をデータ一元管理画面に表示させてもよい。
【0175】
チャットアプリから取得する固有IDと注文情報を合わせて、顧客関係管理DB35に登録されている。そのため、解析・集計部23は、顧客関係管理DB35に登録された情報を集計し、店舗の利用頻度、店舗の利用回数、商品・サービスの累計売上ランキングを算出することができる。このとき、表示制御部24は、その店舗の利用頻度、店舗の利用回数、商品・サービスの累計売上ランキング等をデータ一元管理画面に表示させてもよい。
【0176】
また、顧客関係管理DB35では、個人の識別ID(例えば、「顧客ID」、「固有ID」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、または「端末ID」等)毎に利用されているクーポンに関する情報も管理されている。そこで、解析・集計部23は、顧客関係管理DB35にて顧客ごとにクーポンの利用頻度を管理することができる。解析・集計部23は、顧客関係管理DB35からクーポンを利用していないまたは利用頻度が少ない(例えば、利用頻度1回または2回)顧客を抽出してその顧客にチャットアプリ(メッセージ送信、PUSH通知)、SMS(ショートメールサービス)、電子メール等でクーポンの利用を促す旨を通知するようにしてもよい。
【0177】
また、従来、予約客以外の客(予約なしで来店した顧客)については、個人の識別ができなかったが、本実施形態では、様々な媒体を通じてアプローチしてきた顧客の顧客識別情報それぞれを一元的に管理することができるので、さまざまな分析が可能となる。すなわち、様々な媒体を通じてアプローチしてきた顧客の顧客識別情報それぞれを、予約管理DB32の予約ID、注文管理DB33の注文IDと関連付けているため、さまざまな分析が可能となる。
【0178】
また、本実施形態では、チャットアプリの固有IDを利用することにより、個人に限定した顧客情報を管理することができる。例えば、来店歴のない顧客であったとしても、チャットアプリにおいて当該店舗の公式アカウントを登録して、友達登録されていれば、店舗側においてその顧客を識別することができる。
【0179】
また、ウェブブラウザ経由での予約または注文(テイクアウト注文、デリバリー注文)の場合は、入力フォームにおいて電話番号入力欄に電話番号を入力してもらうようにしておけば、電話番号と注文IDで個人別で分析が可能である。
【0180】
また、チャットアプリ、Webサイト等でアンケートを実施して、そのアンケート情報と個人の識別ID(例えば、「顧客ID」、「固有ID」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、または「端末ID」等)を関係付けて、顧客関係管理DB35に登録して、さらに純度の高いデータの管理を行ってもよい。
【0181】
次に、本実施形態の実施例5について説明する。実施例5では、所定回数以上の顧客の来店頻度に基づいてその顧客の次の来店日を推定し、ユーザに次の来店を促す通知を行う例について説明する。
【0182】
図17は、本実施形態(実施例5)における次の来店を促す通知を送信する処理フローの一例を示す図である。データ一元管理サーバ15は、顧客関係管理DB35から所定期間以内(例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、10日、15日、30日、1か月、2か月、3か月等)で所定回数(例えば、2回、3回等)以上来店している顧客の顧客関係情報を抽出する(S51)。
【0183】
データ一元管理サーバ15は、その抽出した顧客関係情報から各顧客の来店回数を算出する(S52)。データ一元管理サーバ15は、各顧客について、上記の所定期間を来店回数で割って各顧客の来店間隔の代表値(例えば、平均(加重平均も含む。)、中央値、最頻値等)を算出する(S53)。または、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、顧客関係情報に含まれるこれまでの来店履歴から来店間隔の代表値(例えば、平均(加重平均も含む。)、中央値、最頻値等)を算出してもよい。または、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、顧客関係情報に含まれるこれまでの来店履歴または上記の所定期間から来店頻度を算出してもよい。例えば、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、上記の所定期間での来店回数を上記の所定期間で割って各顧客の来店頻度を算出してもよい。
【0184】
例えば、顧客の来店履歴から来店間隔の加重平均を求める場合、より直近の来店日間ほど(またはより古い来店日間ほど)、より重みが重くなるように(またはより重みが軽くなるように)ウェイトをかけて平均を求めてもよい。例えば、来店履歴が1月21日、1月28日、2月3日、2月8日、2月17日、2月22日の場合、来店間隔は、7日(1月21日-1月28日)、6日(1月28日-2月3日)、7日(2月3日-2月8日)、9日(2月8日-2月17日)、5日(2月17日-2月22日)である。この場合、直近の来店間隔から順に、1.0、0.9、0.8、・・・等、ウェイトを軽くするようにして加重平均((5×1.0+9×0.9+7×0.8+6×0.7+7×0.6)÷5=5.42)を求めてもよい。または、例えば、直近の来店日から5日遡る毎に、来店間隔から順に、1.0、0.9、0.8、・・・等、ウェイトを軽くするようにして加重平均((5×1.0+9×0.8+7×0.7+6×0.6+7×0.4)÷5=4.7)を求めてもよい。
【0185】
また、例えば、来店間隔の標準偏差σ、2σ、3σを求め、来店間隔が-σ≦来店間隔の平均≦+σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「1.0」とし、来店間隔が-2σ≦来店間隔が<-σ、または+σ<来店間隔の平均≦+2σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「0.9」とし、来店間隔が-3σ≦来店間隔が<-2σ、または+2σ<来店間隔の平均≦+3σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「0.8」としてもよい。
【0186】
データ一元管理サーバ15は、各顧客の来店間隔の代表値に基づいて、各顧客の次の来店日を推定する(S54)。例えば、ある顧客の平均来店間隔が7日である場合、データ一元管理サーバ15は、その顧客の直近の来店日に平均来店間隔=7日を加算した日を次の来店日として推定する。または、データ一元管理サーバ15は、各顧客の来店頻度に基づいて、各顧客の次の来店日を推定してもよい。例えば、ある顧客の来店頻度が1/7である場合、データ一元管理サーバ15は、その顧客の直近の来店日に来店頻度の逆数(=7日)を加算した日を次の来店日として推定してもよい。
【0187】
データ一元管理サーバ15は、抽出した各顧客関係情報の顧客に対して、推定した来店日の所定期間前(例えば、1日前、2日前等)に、クーポンと共に来店を促すメッセージを通知する(S55)。通知は、顧客関係情報に登録されている連絡方法(チャットアプリ、電話番号、電子メール、SMS等)を用いて行われる。
【0188】
次に、本実施形態の実施例6について説明する。実施例6では、新規来店客の次の来店日を推定し、新規来店客に次の来店を促す通知を行う例について説明する。
【0189】
図18は、本実施形態(実施例6)における次の来店を促す通知を送信する処理フローの一例を示す図である。データ一元管理サーバ15は、顧客関係管理DB35から所定期間以内(例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、10日、15日、30日、1か月、2か月、3か月等)で所定回数(例えば、2回、3回等)以上来店している顧客の顧客関係情報を抽出する(S61)。
【0190】
データ一元管理サーバ15は、その抽出した顧客関係情報から各顧客の来店回数を算出する(S62)。データ一元管理サーバ15は、上記の所定期間を、抽出した全顧客の来店回数の総計で割って、その抽出した全顧客についての来店間隔の代表値(例えば、平均(加重平均も含む。)、中央値、最頻値等)を算出する(S63)。または、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、顧客関係情報に含まれるこれまでの来店履歴から来店間隔の代表値(例えば、平均(加重平均も含む。)、中央値、最頻値等)を算出し、それから全顧客の平均来店間隔を算出してもよい。または、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、顧客関係情報に含まれるこれまでの来店履歴または上記の所定期間から来店頻度を算出してもよい。例えば、データ一元管理サーバ15は、各顧客について、上記の所定期間での来店回数を上記の所定期間で割って各顧客の来店頻度を算出し、それから全顧客の来店頻度の平均(または中央値、最頻値)を算出してもよい。
【0191】
例えば、顧客の来店履歴から来店間隔の加重平均を求める場合、より直近の来店日間ほど(またはより古い来店日間ほど)、より重みが重くなるように(またはより重みが軽くなるように)ウェイトをかけて平均を求めてもよい。例えば、来店履歴が1月21日、1月28日、2月3日、2月8日、2月17日、2月22日の場合、来店間隔は、7日(1月21日-1月28日)、6日(1月28日-2月3日)、7日(2月3日-2月8日)、9日(2月8日-2月17日)、5日(2月17日-2月22日)である。この場合、直近の来店間隔から順に、1.0、0.9、0.8、・・・等、ウェイトを軽くするようにして加重平均((5×1.0+9×0.9+7×0.8+6×0.7+7×0.6)÷5=5.42)を求めてもよい。または、例えば、直近の来店日から5日遡る毎に、来店間隔から順に、1.0、0.9、0.8、・・・等、ウェイトを軽くするようにして加重平均((5×1.0+9×0.8+7×0.7+6×0.6+7×0.4)÷5=4.7)を求めてもよい。このようにして各顧客の来店間隔の代表値を求めた後、これを用いて全顧客の来店間隔の代表値の平均(または中央値、最頻値)を算出する。
【0192】
また、例えば、来店間隔の標準偏差σ、2σ、3σを求め、来店間隔が-σ≦来店間隔の平均≦+σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「1.0」とし、来店間隔が-2σ≦来店間隔が<-σ、または+σ<来店間隔の平均≦+2σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「0.9」とし、来店間隔が-3σ≦来店間隔が<-2σ、または+2σ<来店間隔の平均≦+3σの範囲に含まれる場合、加重平均の重みを「0.8」としてもよい。このようにして各顧客の来店間隔の代表値を求めた後、これを用いて全顧客の来店間隔の代表値の平均(または中央値、最頻値)(以下、「全顧客の来店間隔の代表値」と称する。)を算出する。
【0193】
データ一元管理サーバ15は、当日の新規来店客を特定する(S64)。例えば、データ一元管理サーバ15は、顧客関係管理DB35から初来店日=当日の顧客関係情報を抽出し、当日の新規来店客を特定する。
【0194】
データ一元管理サーバ15は、新規来店客の初来店日に全顧客の来店間隔の代表値を加算した日を次の来店日として推定する(S65)。または、データ一元管理サーバ15は、全顧客の来店頻度の平均(または中央値、最頻値)に基づいて、各顧客の次の来店日を推定してもよい。例えば、ある顧客の来店頻度の平均が1/7である場合、データ一元管理サーバ15は、その顧客の初来店日に来店頻度の平均の逆数(=7日)を加算した日を次の来店日として推定してもよい。
【0195】
データ一元管理サーバ15は、当日の新規来店客に対して、推定した次の来店日の所定期間前(例えば、前日、2日前等)に、クーポンと共に来店を促すメッセージを通知する(S66)。通知は、顧客関係情報に登録されている連絡方法(チャットアプリ、電話番号、電子メール、SMS等)を用いて行われる。
【0196】
図19は、本実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ151は、データ一元管理サーバ15であってもよいし、Webサーバ11であってもよいし、ユーザ端末17であってもよいし、店舗端末16であってもよいし、外部連携サーバ12であってもよい。コンピュータ151は、CPU152、ROM153、RAM154、記憶装置155、入力I/F156、出力I/F157、通信I/F158、読取装置159、バス160によって構成されている。
【0197】
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、インターフェースを示す。バス160には、CPU152、ROM153、RAM154、記憶装置155、入力I/F156、出力I/F157、通信I/F158、及び必要に応じて読取装置159が接続されていてもよい。
【0198】
CPU152は、記憶装置155から本実施形態に係るプログラムを読み出し、例えばデータ一元管理サーバ15として機能する場合には、取得部22、解析・集計部23、及び表示制御部24として当該プログラムを実行する。ROM153は、読み出し専用のメモリを示す。RAM154は、一時的に記憶するメモリである。
【0199】
記憶装置155は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置155としては、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置155には、本発明の実施形態に係るプログラム、予約管理DB32、注文管理DB33、セグメント管理DB34、顧客関係管理DB35、解析情報DB36、及びその他各種データが格納されている。
【0200】
入力I/F156は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット、タッチパネル、情報読取装置等の入力装置と接続することが可能である。また、出力I/F157は、ディスプレイ、タッチパネル、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。
【0201】
通信I/F158は、通信ネットワークと接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワークは、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置159は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。
【0202】
上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワークおよび通信I/F158を介して、例えば記憶装置155に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置159にセットされて、CPU152によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD-ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、USBメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置159によって読み取られる。
【0203】
また、当該プログラムは、スタンドアローン型のコンピュータにインストールされてもよいし、クラウドコンピュータによりインストールされて機能のみをユーザに提供してもよい。
【0204】
本実施形態によれば、予約せずに来店した客であっても、顧客を個別に識別し、顧客の来店状況に関する情報を容易に把握することができる。また、予約せずに来店した新規顧客であっても、個別に識別し、新規顧客の来店状況に関する情報を容易に把握することができる。
【0205】
また、事前に予約した客だけでなく、予約せずに来店した客も個別に識別すると共に、様々な経路から来店した客の来店状況、注文状況、及び店舗の収支状況を一元的に把握することができる。
【0206】
また、予約や注文等の顧客からのアクションの度に顧客識別情報を登録するので、その都度、顧客の流入元のメディア等を追跡することができるので、流入元媒体の分析を容易に行うことができる。
【0207】
また、媒体毎の店舗のコンテンツ(予約画面、店舗の広告等)に対するユーザの挙動(電話予約、Web予約、媒体へのアクセス)を一元的に視認できるように表示させることができる。これにより、ユーザのどのような挙動が店舗予約に結びついているのかを媒体毎に視覚的に把握することができる。また、そのように利用している各媒体における様々なユーザの動向に関する費用対効果(例えば、アクション単価)を分析することができるので、実際に予約に繋がっている媒体を把握して、投資戦略としてより集中的にそのような媒体に費用を費やすこともできる。また、外部影響データを用いて、多様化するユーザの動向に基づいた分析・予測をすることができる。この分析や予測を行う場合には、例えば、統計的手法や多変量解析等を用いてもよい。
【0208】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
【符号の説明】
【0209】
1 データ一元管理装置
2 取得部
3 解析・集計部
4 表示制御部
5 記憶部
11 Webサーバ
12 外部連携サーバ
13 POS連携サーバ
14 店舗管理サーバ
15 データ一元管理サーバ
16 店舗端末
17 ユーザ端末
18 チャットアプリ
19 通信ネットワーク
21 制御部
22 取得部
23 解析・集計部
24 表示制御部
31 記憶部
32 予約管理DB
33 注文管理DB
34 セグメント管理DB
35 顧客関係管理DB
36 解析情報DB
37 会計情報DB
41 外部情報
42 検索エンジン分析情報
43 各種媒体データPV数
44 サードパーティデータ
45 企業独自データ
46 会計情報
47 店舗管理情報
48 予約管理情報
49 注文管理情報
51 チャットアプリカート
52 固有ID
53 WEBカート
54 電話番号
55 注文用アプリカート
56 端末ID

【要約】      (修正有)
【課題】予約せずに来店した客であっても、顧客を個別に識別し、顧客の来店状況に関する情報を容易に把握できる技術を提供する。
【解決手段】情報処理システムは、情報通信端末から第1識別情報を含む第1顧客来店注文情報を取得し、第1顧客来店注文情報に含まれる第1識別情報が予め記憶している顧客関係情報に登録されていない場合に第2識別情報を発行し、取得した第1顧客来店注文情報に含まれる第1識別情報が顧客関係情報に登録されている場合に顧客関係情報から第1識別情報に対応する第2識別情報を取得し、第2識別情報を付与した第1顧客来店注文情報を顧客来店注文情報に登録し、第2識別情報に基づいて顧客来店注文情報と会計情報とを関係づけて顧客関係情報に登録し、第2情報通信端末から指定期間を取得した場合、指定期間に基づいて集計した顧客関係情報に基づいて顧客の来店状況に関する情報を第2情報通信端末に表示させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19