(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-29
(45)【発行日】2025-02-06
(54)【発明の名称】トレイ回収方法、装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B65B 57/10 20060101AFI20250130BHJP
B65B 57/14 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
B65B57/10 A
B65B57/10 E
B65B57/14
(21)【出願番号】P 2024230274
(22)【出願日】2024-12-26
【審査請求日】2024-12-26
(31)【優先権主張番号】202311863182.0
(32)【優先日】2023-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】524332810
【氏名又は名称】ハンチョウ イートン ニュー マテリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャンタオ ポン
(72)【発明者】
【氏名】ポン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イーポー チウ
(72)【発明者】
【氏名】ターコー リー
(72)【発明者】
【氏名】ミンイー リウ
(72)【発明者】
【氏名】フォン シュイ
(72)【発明者】
【氏名】シュアン ウー
【審査官】藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211766587(CN,U)
【文献】特開昭62-39434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/10
B65B 57/14
B65B 35/00-35/58
B65G 47/00-47/20
B65H 67/00-67/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用されるトレイ回収方法であって、前記電子デバイスは画像収集デバイス及びトレイ分流デバイスとそれぞれ通信し、
前記トレイ回収方法は、
ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、前記画像収集デバイスが前記N個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得ることであって、ここで、前記N個のハンドグリップのそれぞれは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができ、N≧2、かつNは整数であり、0≦M≦N、かつMは整数である、ことと、
前記ロボットが前記M個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、前記把持結果を表す画像に基づいて、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、前記トレイ分流デバイスを制御して、前記回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、前記回収対象トレイの回収処理を実行することであって、ここで、前記回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである、ことと、を含む、
トレイ回収方法。
【請求項2】
前記電子デバイスは、さらに前記ロボットと通信し、
前記画像収集デバイスが前記N個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得ることは、
前記N個のハンドグリップが前記画像収集デバイスに対して回転するように制御することと、
前記N個のハンドグリップが前記画像収集デバイスに対して回転する過程で、前記画像収集デバイスが前記N個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像を得ることであって、ここで、Z≧2、かつZは整数であり、前記Z枚の処理対象画像は前記N個のハンドグリップの異なる画角に対応する、ことと、
前記Z枚の処理対象画像に基づいて、前記把持結果を表す画像を得ることと、を含む、
請求項1に記載のトレイ回収方法。
【請求項3】
前記Z枚の処理対象画像に基づいて、前記把持結果を表す画像を得ることは、
前記Z枚の処理対象画像における各処理対象画像からN枚の単一画角画像を切り取り、N×Z枚の単一画角画像を得ることであって、前記N枚の単一画角画像は、前記N個のハンドグリップと一対一に対応する、ことと、
前記N×Z枚の単一画角画像のうち同一のハンドグリップに対応するZ枚の単一画角画像をつなぎ合わせて、N枚の複数画角画像を得ることと、
前記N枚の複数画角画像に基づいて、前記把持結果を表す画像を得ることと、を含む、
請求項2に記載のトレイ回収方法。
【請求項4】
前記把持結果を表す画像はN枚の複数画角画像を含み、前記N枚の複数画角画像は前記N個のハンドグリップに一対一で対応し、前記目標トレイ群はN個の巻糸パッケージトレイを含み、前記N個の巻糸パッケージトレイと前記N枚の複数画角画像との一対一の対応関係を構築するために、前記N個の巻糸パッケージトレイは前記N個のハンドグリップに一対一で対応し、
前記把持結果を表す画像に基づいて、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定することは、
前記N枚の複数画角画像における各複数画角画像に対して、前記複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在しないと確定した場合、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、前記N個の巻糸パッケージトレイのうち前記複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを前記第1回収対象トレイとすることと、
前記複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在すると確定し、かつ欠陥検出ネットワークを用いて前記巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があると確定した場合、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、前記N個の巻糸パッケージトレイのうち前記複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを前記第2回収対象トレイとすることと、を含む、
請求項1に記載のトレイ回収方法。
【請求項5】
前記欠陥検出ネットワークは、第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
前記第1ネットワーク層は、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合し、前記巻糸パッケージ画像に対して特徴抽出を行い、スケールの異なるK枚の特徴表現図を得るためのものであり、ここで、K≧2、かつKは整数であり、
前記第2ネットワーク層は、前記K枚の特徴表現図に基づいて特徴融合処理を行い、K枚の融合特徴図を得るためのものであり、ここで、前記K枚の融合特徴図は前記K枚の特徴表現図と一対一に対応し、
前記第3ネットワーク層は、前記K枚の融合特徴図に基づいて、前記巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があるか否かを表すための欠陥検出結果を得るためのものである、
請求項4に記載のトレイ回収方法。
【請求項6】
前記トレイ分流デバイスは、前記生産ラインのメインライン上に設置された第1分流デバイスと第2分流デバイスとを含み、前記生産ラインのバイパスラインは、第1バイパスラインと第2バイパスラインとを含み、
前記トレイ分流デバイスを制御して、前記回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインのバイパスライン上に分流することは、
前記第1分流デバイスを制御して、前記第1回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインの第1バイパスライン上に分流することと、
前記第2分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインの第2バイパスライン上に分流することと、を含む、
請求項1に記載のトレイ回収方法。
【請求項7】
前記トレイ分流デバイスは、前記第2バイパスライン上に設置された第3分流デバイスをさらに含み、前記生産ラインのバイパスラインは、第3バイパスラインをさらに含み、
前記トレイ分流デバイスを制御して、前記回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインのバイパスライン上に分流することは、
前記第3分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイの再検査の結果が、前記第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを前記第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流すること、
或いは、前記第3分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイの再検査の結果が、前記第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが非所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、前記第2回収対象トレイを前記第2バイパスラインから前記第3バイパスラインに分流して、前記第3バイパスラインから前記生産ラインのメインラインに還流させること、をさらに含む、
請求項6に記載のトレイ回収方法。
【請求項8】
巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用されるトレイ回収装置であって、前記電子デバイスは画像収集デバイス及びトレイ分流デバイスとそれぞれ通信し、
前記トレイ回収装置は、
ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、前記画像収集デバイスが前記N個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得るための画像取得ユニットであって、ここで、前記N個のハンドグリップのそれぞれは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができ、N≧2、かつNは整数であり、0≦M≦N、かつMは整数である、画像取得ユニットと、
前記ロボットが前記M個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、前記把持結果を表す画像に基づいて、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、前記トレイ分流デバイスを制御して、前記回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、前記回収対象トレイの回収処理を実行するための回収制御ユニットであって、ここで、前記回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである、回収制御ユニットと、を備える、
トレイ回収装置。
【請求項9】
前記電子デバイスは、さらに前記ロボットと通信し、
前記画像取得ユニットは、
前記N個のハンドグリップが前記画像収集デバイスに対して回転するように制御することと、
前記N個のハンドグリップが前記画像収集デバイスに対して回転する過程で、前記画像収集デバイスが前記N個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像を得ることであって、ここで、Z≧2、かつZは整数であり、前記Z枚の処理対象画像は前記N個のハンドグリップの異なる画角に対応する、ことと、
前記Z枚の処理対象画像に基づいて、前記把持結果を表す画像を得ることと、に用いられる、
請求項8に記載のトレイ回収装置。
【請求項10】
前記画像取得ユニットは、
前記Z枚の処理対象画像における各処理対象画像からN枚の単一画角画像を切り取り、N×Z枚の単一画角画像を得ることであって、前記N枚の単一画角画像は、前記N個のハンドグリップと一対一に対応する、ことと、
前記N×Z枚の単一画角画像のうち同一のハンドグリップに対応するZ枚の単一画角画像をつなぎ合わせて、N枚の複数画角画像を得ることと、
前記N枚の複数画角画像に基づいて、前記把持結果を表す画像を得ることと、に用いられる、
請求項9に記載のトレイ回収装置。
【請求項11】
前記把持結果を表す画像はN枚の複数画角画像を含み、前記N枚の複数画角画像は前記N個のハンドグリップに一対一で対応し、前記目標トレイ群はN個の巻糸パッケージトレイを含み、前記N個の巻糸パッケージトレイと前記N枚の複数画角画像との一対一の対応関係を構築するために、前記N個の巻糸パッケージトレイは前記N個のハンドグリップに一対一で対応し、
前記回収制御ユニットは、
前記N枚の複数画角画像における各複数画角画像に対して、前記複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在しないと確定した場合、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、前記N個の巻糸パッケージトレイのうち前記複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを前記第1回収対象トレイとすることと、
前記複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在すると確定し、かつ欠陥検出ネットワークを用いて前記巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があると確定した場合、前記目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、前記N個の巻糸パッケージトレイのうち前記複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを前記第2回収対象トレイとすることと、に用いられる、
請求項8に記載のトレイ回収装置。
【請求項12】
前記欠陥検出ネットワークは、第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
前記第1ネットワーク層は、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合し、前記巻糸パッケージ画像に対して特徴抽出を行い、スケールの異なるK枚の特徴表現図を得るためのものであり、ここで、K≧2、かつKは整数であり、
前記第2ネットワーク層は、前記K枚の特徴表現図に基づいて特徴融合処理を行い、K枚の融合特徴図を得るためのものであり、ここで、前記K枚の融合特徴図は前記K枚の特徴表現図と一対一に対応し、
前記第3ネットワーク層は、前記K枚の融合特徴図に基づいて、前記巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があるか否かを表すための欠陥検出結果を得るためのものである、
請求項11に記載のトレイ回収装置。
【請求項13】
前記トレイ分流デバイスは、前記生産ラインのメインライン上に設置された第1分流デバイスと第2分流デバイスとを含み、前記生産ラインのバイパスラインは、第1バイパスラインと第2バイパスラインとを含み、
前記回収制御ユニットは、
前記第1分流デバイスを制御して、前記第1回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインの第1バイパスライン上に分流することと、
前記第2分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイを前記生産ラインのメインライン上から前記生産ラインの第2バイパスライン上に分流することと、に用いられる、
請求項8に記載のトレイ回収装置。
【請求項14】
前記トレイ分流デバイスは、前記第2バイパスライン上に設置された第3分流デバイスをさらに含み、前記生産ラインのバイパスラインは、第3バイパスラインをさらに含み、
前記回収制御ユニットは、
前記第3分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイの再検査の結果が、前記第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを前記第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流すること、
或いは、前記第3分流デバイスを制御して、前記第2回収対象トレイの再検査の結果が、前記第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが非所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、前記第2回収対象トレイを前記第2バイパスラインから前記第3バイパスラインに分流して、前記第3バイパスラインから前記生産ラインのメインラインに還流させること、に用いられる、
請求項13に記載のトレイ回収装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子デバイス。
【請求項16】
コンピュータに請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶するための非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はコンピュータ及び自動化制御の分野に関し、特にトレイ回収方法、装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
巻糸パッケージの包装は糸製造プロセスにおける重要な一環である。巻糸パッケージの包装工程中に、手作業によるピッキング、置き忘れなどの理由により、生産ライン上の複数の巻糸パッケージトレイの中に回収対象トレイがいくつか存在する可能性がある。現在、これらの回収対象トレイが巻糸パッケージ包装の進行に影響を与えるのを避けるために、通常、手作業による回収方式で回収処理を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、手作業による回収方式は大量の人的資源を浪費するだけでなく、回収対象トレイの回収効率にも影響を与える。
【0004】
本開示は、従来技術における1つ又は複数の技術的問題を解決又は緩和するために、トレイ回収方法、装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1態様によれば、巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用されるトレイ回収方法を提供し、電子デバイスは画像収集デバイス及びトレイ分流デバイスとそれぞれ通信し、
トレイ回収方法は、
ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得ることであって、ここで、N個のハンドグリップのそれぞれは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができ、N≧2、かつNは整数であり、0≦M≦N、かつMは整数である、ことと、
ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行することであって、ここで、回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである、ことと、を含む。
【0006】
本開示の第2態様によれば、巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用されるトレイ回収装置を提供し、電子デバイスは画像収集デバイス及びトレイ分流デバイスとそれぞれ通信し、
トレイ回収装置は、
ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得るための画像取得ユニットであって、ここで、N個のハンドグリップのそれぞれは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができ、N≧2、かつNは整数であり、0≦M≦N、かつMは整数である、画像取得ユニットと、
ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行するための回収制御ユニットであって、ここで、回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである、回収制御ユニットと、を備える。
【0007】
本開示の第3態様によれば、電子デバイスを提供し、当該デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
該メモリには、該少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶されており、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実行させる。
【0008】
本開示の第4態様によれば、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0009】
本開示の第5様態によれば、プログラムを提供し、該プログラムは、プロセッサにより実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実現する。
【0010】
本開示により提供される技術解決策では、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行する。これにより、回収対象トレイの自動回収を実現することができ、現在の手作業による回収方式に比べて、大量の人的資源を節約することができると共に、回収対象トレイの回収効率を高めることができる。
【0011】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイントまたは重要な特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の各実施例の上記及びその他の特徴、利点、及び態様は、図面に関連して以下の詳細な説明を参照することにより、より明らかになるであろう。図面では、同一または類似の符号は、同一または類似の要素を表す。
【0013】
【
図1】本開示の実施例によるトレイ回収方法のフローチャートである。
【
図2A】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2B】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2C】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2D】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2E】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2F】本開示の実施例によるトレイ回収方法における把持結果を表す画像の取得フローの例を示す図である。
【
図2G】本開示の実施例によるトレイ回収方法におけるN個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との対応関係の構築過程の例を示す図である。
【
図2H】本開示の実施例によるトレイ回収方法におけるN個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との対応関係の構築過程の例を示す図である。
【
図2I】本開示の実施例によるトレイ回収方法におけるN個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との対応関係の構築過程の例を示す図である。
【
図3A】本開示の実施例による欠陥検出ネットワークの構成を示す概略図である。
【
図3B】本開示の実施例による第1ネットワーク層の構成を示す概略図である。
【
図3C】本開示の実施例による第1アテンションユニット、第2アテンションユニット、及び第3アテンションユニットの構成を示す概略図である。
【
図3D】本開示の実施例による第1内部ユニット及び第1サブユニットの構成を示す概略図である。
【
図3E】本開示の実施例による第2内部ユニット及び第2サブユニットの構成を示す概略図である。
【
図3F】本開示の実施例による第2ネットワーク層の構成を示す概略図である。
【
図3G】本開示の実施例による第1ボトルネックユニット、第2ボトルネックユニット、第3ボトルネックユニット及び第4ボトルネックユニットの構成を示す概略図である。
【
図3H】本開示の実施例による第3ネットワーク層の構成を示す概略図である。
【
図4A】本開示の実施例によるトレイ回収方法における分流過程の例を示す図である。
【
図4B】本開示の実施例によるトレイ回収方法における分流過程の例を示す図である。
【
図4C】本開示の実施例によるトレイ回収方法における分流過程の例を示す図である。
【
図4D】本開示の実施例によるトレイ回収方法における分流過程の例を示す図である。
【
図4E】本開示の実施例によるトレイ回収方法における分流過程の例を示す図である。
【
図5】本開示の実施例によるトレイ回収装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施例による電子デバイスの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本開示についてさらに詳細に説明する。添付図面において、同一の図面符号は、同一または類似の要素を表す。また、添付図面において、実施例の様々な態様が示されているが、別段説明がない限り、これらの添付図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0015】
さらに、本開示をよりよく説明するために、以下の具体的な実施形態にて多くの具体的な詳細を記載している。当業者は、いくつかの詳細がなくても本開示は同様に実施され得ることを理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の主旨が明瞭となるように、当業者によく知られている方法、手段、構成要素、及び回路などは詳細に説明していない。
【0016】
前述したように、巻糸パッケージの包装は糸製造プロセスにおける重要な一環である。巻糸パッケージの包装工程中に、手作業によるピッキング、置き忘れなどの理由により、生産ライン上の複数の巻糸パッケージトレイの中に、例えば空の巻糸パッケージトレイや回収する必要のある他の巻糸パッケージトレイなどの回収対象トレイがいくつか存在する可能性がある。現在、これらの回収対象トレイが巻糸パッケージ包装の進行に影響を与えるのを避けるために、通常、手作業による回収方式で回収処理を行う。しかし、手作業による回収方式は大量の人的資源を浪費するだけでなく、回収対象トレイの回収効率にも影響を与える。
【0017】
大量の人的資源を節約すると共に、回収対象トレイの回収効率を高めるために、本開示の実施例は、巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用されるトレイ回収方法を提供し、電子デバイスは画像収集デバイスとトレイ分流デバイスとそれぞれ通信する。ここで、電子デバイスは、コンピュータ、プログラマブル論理コントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)などであってもよく、画像収集デバイスは、産業用カメラであってもよく、トレイ分流デバイスは、空力型分流装置、電動型分流装置、ドラム型分流装置などであってもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0018】
さらに、本開示の実施例では、巻糸パッケージ製品の主なタイプは、プレ配向糸(Partially Oriented Yarns、POY)、フルドラフト糸(Fully Drawn Yarns、FDY)、引張変形糸(Draw Textured Yarns、DTY)(または低弾性フィラメント)などの1つまたは複数を含むことができる。例えば、巻糸パッケージ製品の種類としては、ポリエステルプレ配向糸(Polyester Partially Oriented Yarns)、ポリエステルフルドラフト糸(Polyester Fully Drawn Yarns)、ポリエステルドラフト糸(Polyester Drawn Yarns)、ポリエステル引張変形糸(Polyester Draw Textured Yarns)などが具体的に挙げられる。
【0019】
図1は、本開示の実施例によるトレイ回収方法のフローチャートである。以下、
図1を用いて、本開示の実施例が提供するトレイ回収方法について説明する。なお、論理的な順序はフローチャートにて示されているが、場合によっては、図示または説明されたステップは別の順序で実行されてもよいことに留意すべきである。
【0020】
ステップS101において、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得る。
【0021】
ここで、ロボットはN軸産業用ロボットであってもよく、すなわち、ロボットはN個のハンドグリップを含み、N個のハンドグリップにおける各ハンドグリップは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができる。ここで、N≧2、かつNは整数である。
【0022】
本開示の実施例では、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車から包装対象巻糸パッケージを把持する際に、一部のハンドグリップが包装対象巻糸パッケージをうまく把持できなかった可能性があることが理解され得るため、本開示の実施例では、0≦M≦Nであり、Mは整数である。具体的には、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車から包装対象巻糸パッケージを把持する際に、すべてのハンドグリップが包装対象巻糸パッケージを把持することに成功すると、M=Nとなる一方、一部のハンドグリップが包装対象巻糸パッケージをうまく把持できなかった場合、0≦M<N、かつMは整数である。
【0023】
ステップS102において、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行する。
【0024】
ここで、回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである。ここで、所定等級品巻糸パッケージは、非AA等級の巻糸パッケージ製品であってもよく、すなわち、品質上の理由によりデフォルトのAA等級から他の等級(例えば、A等級、B等級、C等級)に格下げされた巻糸パッケージ製品であってもよく、品質上の理由は、糸破損、油汚れ、糸掛け、成形不良、紙管破損などの原因が存在することであってもよい。
【0025】
なお、本開示の実施例では、目標トレイ群は通常、固定数の巻糸パッケージトレイを含み、例えば、目標トレイ群は合計N個の巻糸パッケージトレイを含み、N個の巻糸パッケージトレイはN個のハンドグリップと1対1に対応してもよい。したがって、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車から包装対象巻糸パッケージを把持する際に、一部のハンドグリップが包装対象巻糸パッケージをうまく把持できなかった場合(この場合、0≦M<N)、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージパレットに一対一に載置すると、目標トレイ群には空の第1回収パレットがいくつか存在する。また、本開示の実施例では、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ車から把持したM個の包装対象巻糸パッケージのうち、所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイもあり得る。
【0026】
本開示の実施例が提供するトレイ回収方法によれば、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行する。これにより、回収対象トレイの自動回収を実現することができ、現在の手作業による回収方式に比べて、大量の人的資源を節約することができると共に、回収対象トレイの回収効率を高めることができる。
【0027】
いくつかの任意の実施形態では、電子デバイスはさらにロボットと通信し、ステップS101の「画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得る」ことは、以下のステップを含むことができる。
【0028】
ステップS1011において、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転するように制御する。
【0029】
一例では、ロボットのN個のハンドグリップは、同じ機械軸を介してロボットの本体構造に連結することができる。これに基づいて、本開示の実施例では、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して全体として回転するように、該機械軸を回転させることができる。
【0030】
ステップS1012において、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転する過程で、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像を得る。
【0031】
ここで、Z≧2、かつZは整数である。
【0032】
画像収集デバイスは、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転する過程で、N個のハンドグリップがある方向に向かって撮像し、Z枚の処理対象画像を得るため、Z枚の処理対象画像はN個のハンドグリップの異なる画角に対応する。
【0033】
ステップS1013では、Z枚の処理対象画像に基づいて、把持結果を表す画像を得る。
【0034】
一例では、Z枚の処理対象画像を分解、つなぎ合わせなどの操作により処理し、把持結果を表す画像を得ることができる。
【0035】
図2Aを参照すると、例示的には、ロボット201は、5つのハンドグリップ(第1ハンドグリップ2021、第2ハンドグリップ2022、第3ハンドグリップ2023、第4ハンドグリップ2024、及び第5ハンドグリップ2025(すなわち、この例ではN=5)を含むことができ、手作業によるピッキング、置き忘れなどの理由で、巻糸パッケージ台車203には、包装対象巻糸パッケージ群が、4つの包装対象巻糸パッケージ(第1包装対象巻糸パッケージ2041、第3包装対象巻糸パッケージ2043、第4包装対象巻糸パッケージ2044、及び第5包装対象巻糸パッケージ2045)のみを含むことができる。さらに
図2Bを参照すると、ロボット201が5つのハンドグリップによって巻糸パッケージ台車203から包装対象巻糸パッケージを把持する際、第1ハンドグリップ2021は第1包装対象巻糸パッケージ2041を把持することに成功し、第2ハンドグリップ2022は包装対象巻糸パッケージを把持することに成功し、第3ハンドグリップ2023は第3包装対象巻糸パッケージ2043を把持することに成功せず、第4ハンドグリップ2024は第4包装対象巻糸パッケージ2044を把持することに成功し、第5ハンドグリップ2025は第5包装対象巻糸パッケージ2045を把持することに成功した。ロボット201が5つのハンドグリップによって巻糸パッケージ台車203から4つの包装対象巻糸パッケージを把持した後、5つのハンドグリップを画像収集デバイス206に対して全体として回転させるために、5つのハンドグリップをロボット201の本体構造に連結するための機械軸205を回転させることができる。具体的には、機械軸205を「A1→A2」の方向に沿って回転させ、5つのハンドグリップを全体として画像収集デバイス206に対して回転させることができる。5つのハンドグリップが画像収集デバイス206に対して回転する過程で、画像収集デバイス206が5つのハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像を得、Z枚の処理対象画像がN個のハンドグリップの異なる画角に対応することを保証することができる。
【0036】
Z=2を例にとると、5つのハンドグリップが画像収集デバイス206に対して
図2Bに示すような第1角度に回転したときに、画像収集デバイス206が5つのハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、第1処理対象画像を得ることができる。第1処理対象画像は、主に、4つの包装対象巻糸パッケージの第1側面における画像特徴を表すために使用される。すなわち、第1処理対象画像は、
図2Cに示すように、第1包装対象巻糸パッケージ2041の第1側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD11と、第3包装対象巻糸パッケージ2043の第1側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD31と、第4包装対象巻糸パッケージ2044の第1側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD41と、第5包装対象巻糸パッケージ2045の第1側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD51とを含むことができる。また、第2ハンドグリップ2022は包装対象巻糸パッケージを把持することに成功していないため、第2ハンドグリップ2022は包装対象巻糸パッケージによって遮蔽されておらず、これにより、第1処理対象画像は、第2ハンドグリップ2022の第1側面における画像特徴を表すための単一画角画像SZ21を含むことができる。
【0037】
同様に、5つのハンドグリップが画像収集デバイス206に対して
図2Dに示すような第2角度に回転したときに、画像収集デバイス206が5つのハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、第2処理対象画像を得る。第2処理対象画像は、主に、4つの包装対象巻糸パッケージの、第1側面とは反対側の第2側面における画像特徴を表すために使用される。すなわち、第2処理対象画像は、具体的には
図2Eに示すように、第1包装対象巻糸パッケージ2041の第2側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD12と、第3包装対象巻糸パッケージ2043の第2側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD32と、第4包装対象巻糸パッケージ2044の第2側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD42と、第5包装対象巻糸パッケージ2045の第2側面における画像特徴を表すための単一画角画像SD52とを含むことができる。また、第2ハンドグリップ2022は、包装対象巻糸パッケージを把持することに成功していないため、第2ハンドグリップ2022は包装対象巻糸パッケージによって遮蔽されておらず、これにより、第2処理対象画像は、第2ハンドグリップ2022の第2側面における画像特徴を表すための単一画角画像SZ22を含むことができる。
【0038】
また、本開示の実施例では、
図2Bに示された第1処理対象画像と、
図2Dに示された第2処理対象画像との両方が前処理されていることを説明する必要がある。ここで、前処理は、トリミング処理、ノイズ除去処理、特徴強化などを含むことができ、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0039】
第1処理対象画像と第2処理対象画像を得た後、分解、つなぎ合わせなどの操作により、Z枚の処理対象画像を処理し、把持結果を表す画像を得ることができる。
【0040】
ステップS101に含まれる以上のステップにより、本開示の実施例では、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転するように制御し、N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転する過程で、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像(Z枚の処理対象画像はN個のハンドグリップの異なる画角に対応する)を得て、Z枚の処理対象画像に基づいて、把持結果を表す特徴画像を得ることができる。このように、把持結果を表す画像は、N個のハンドグリップによって把持されたM個の包装対象巻糸パッケージを全方位に表し、特徴の漏れを回避し、それによって回収対象トレイの誤判断率を低減することができ、トレイ回収の正確性を高めることができる。
【0041】
さらに、いくつかの任意の実施形態では、ステップS1013は、以下のステップを含むことができる。
【0042】
ステップS10131において、Z枚の処理対象画像における各処理対象画像からN枚の単一画角画像を切り取り、N×Z枚の単一画角画像を得る。
【0043】
ここで、N枚の単一画角画像はN個のハンドグリップと一対一に対応する。
【0044】
ステップS10132において、N×Z枚の単一画角画像のうち同一のハンドグリップに対応するZ枚の単一画角画像をつなぎ合わせ、N枚の複数画角画像を得る。
【0045】
ステップS10133において、N枚の複数画角画像に基づいて、把持結果を表す画像を得る。
【0046】
一例では、N個のハンドグリップのロボット上の順序付け方式に従ってN枚の複数画角画像をタイル状に並べて、把持結果を表す画像を得ることができる。
【0047】
前述の例(この例では、N=5、及びZ=2)に引き続き、
図2Cに示す第1処理対象画像と
図2Eに示す第2処理対象画像を得た後、第1処理対象画像から5枚の単一画角画像、即ち単一画角画像SD11、単一画角画像SZ21、単一画角画像SD31、単一画角画像SD41、及び単一画角画像SD51を切り取り、同様に、第2処理対象画像から5枚の単一画角画像、即ち単一画角画像SD21、単一画角画像SZ22、単一画角画像SD32、単一画角画像SD42、及び単一画角画像SD52を切り取り、さらに、この5×2=10枚単一画角画像のうち同一のハンドグリップに対応する2枚の単一画角画像をつなぎ合わせて5枚の複数画角画像、即ち第1ハンドグリップ2021に対応する複数画角画像SD11&SD12、第2ハンドグリップ2022に対応する複数画角画像SZ21&SZ22、第3ハンドグリップ2023に対応する複数画角画像SD31&SD32、第4ハンドグリップ2024に対応する複数画角画像SD41&SD42、及び第5ハンドグリップ2025に対応する複数画角画像SD51&SD52を得、さらに5つのハンドグリップのロボット上の順序付け方式に従って、これら5枚の複数画角画像をタイル状に並べて、具体的には
図2Fに示すように、把持結果を表す画像を得る。
【0048】
ステップS1013に含まれる以上のステップにより、本開示の実施例では、プロセスが簡単であり、トレイ回収方法の実行効率を高めることができる、把持結果を表す画像の具体的な取得方法を提供する。
【0049】
ステップS101の実行後、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に対応して載置するように制御してもよい。前述の例(この例では、M=4)に引き続き、
図2Gと
図2Hを参照すると、生産ラインのメインライン207に設置された目標トレイ群は5つの巻糸パッケージトレイ、即ち第1ハンドグリップ2021に対応する第1巻糸パッケージトレイ2081、第2ハンドグリップ2022に対応する第2巻糸パッケージトレイ2082、第3ハンドグリップ2023に対応する第3巻糸パッケージトレイ2083、第4ハンドグリップ2024に対応する第4巻糸パッケージトレイ2084、及び第5ハンドグリップ2025に対応する第5巻糸パッケージトレイ2085を含むと仮定する。すると、ロボット201が、第1包装対象巻糸パッケージ2041を第1巻糸パッケージトレイ2081上に置き、第3包装対象巻糸パッケージ2043を第3巻糸パッケージトレイ2083上に置き、第4包装対象巻糸パッケージ2044を第4巻糸パッケージトレイ2084上に置き、第5包装対象巻糸パッケージ2045を第2巻糸パッケージトレイ2085上に置くように制御することができる。
【0050】
また、前述したように、本開示の実施例では、把持結果を表す画像は、N枚の複数画角画像を含み、N枚の複数画角画像はN個のハンドグリップに一対一で対応していてもよく、目標トレイ群は、N個の巻糸パッケージトレイを含み、N個の巻糸パッケージトレイはN個のハンドグリップに一対一で対応していてもよいので、N個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との一対一の対応関係を構築することができる。
【0051】
前述の例に引き続き、把持結果を表す画像は5枚の複数画角画像、即ち第1ハンドグリップ2021に対応する複数画角画像SD11&SD12、第2ハンドグリップ2022に対応する複数画角画像SZ21&SZ22、第3ハンドグリップ2023に対応する複数画角画像SD31&SD32、第4ハンドグリップ2024に対応する複数画角画像SD41&SD42、及び第5ハンドグリップ2025に対応する複数画角画像SD51&SD52を含み、目標トレイ群は5つの巻糸パッケージトレイ、即ち第1ハンドグリップ2021に対応する第1巻糸パッケージトレイ2081、第2ハンドグリップ2022に対応する第2巻糸パッケージトレイ2082、第3ハンドグリップ2023に対応する第3巻糸パッケージトレイ2083、第4ハンドグリップ2024に対応する第4巻糸パッケージトレイ2084、及び第5ハンドグリップ2025に対応する第5巻糸パッケージトレイ2085を含み、具体的には
図2F、
図2G及び
図2Hに示す。これにより、N個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との一対一の対応関係を構築することができる。
【0052】
複数画角画像SD11&SD12←→第1巻糸パッケージトレイ2081、
複数画角画像SZ21&SZ22←→第2巻糸パッケージトレイ2082、
複数画角画像SD31&SD32←→第3巻糸パッケージトレイ2083、
複数画角画像SD41&SD42←→第4巻糸パッケージトレイ2084、
複数画角画像SD51&SD52←→第5巻糸パッケージトレイ2085。
【0053】
以上の対応関係は、具体的には
図2Iに示すようにすることができる。
【0054】
上記に基づいて、いくつかの任意の実施例では、ステップS102の「把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定する」ことは、以下のステップを含むことができる。
【0055】
ステップS1021において、N枚の複数画角画像における各複数画角画像に対して、該複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在しないと確定した場合、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、N個の巻糸パッケージトレイのうち複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを第1回収対象トレイとする。
【0056】
一例では、連通領域分析法(すなわち、Blob分析法、BlobAnalysisとも呼ばれる)、テンプレートマッチング法、ディープラーニング法などによって、複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在するかどうかを決定することができる。
【0057】
また、本開示の実施例では、N個の巻糸パッケージトレイから第1回収対象トレイを確定した後、第1回収対象トレイのトレイ標識を記録してもよく、第1回収対象トレイのトレイ標識をトレイ分流デバイスに送信することができる。ここで、トレイ標識はトレイコードであってもよい。
【0058】
ステップS1022において、該複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在すると確定し、かつ欠陥検出ネットワークを用いて該巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があると確定した場合、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、N個の巻糸パッケージトレイのうち複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを第2回収対象トレイとする。
【0059】
ここで、欠陥特徴としては、糸破損特徴、油汚れ特徴、糸掛け特徴、成形不良、紙管破損などの少なくとも1つを挙げることができる。
【0060】
一例では、欠陥検出ネットワークは、U-netネットワークと残差ネットワーク(すなわちResNet)とを組み合わせて実装されてもよく、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Networks,CNN)または他の適切なニューラルネットワークに基づいて実装されてもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。ここで、U-netネットワークは「U」形構造のニューラルネットワークモデルであり、U-netネットワークの左側は画像特徴抽出を実現し、右側は画像特徴のアップサンプリング処理を実現するために使用される。
【0061】
また、本開示の実施例では、N個の巻糸パッケージトレイから第2回収対象トレイを確定した後、第2回収対象トレイのトレイ標識を記録してもよく、第2回収対象トレイのトレイ標識をトレイ分流デバイスに送信してもよい。
【0062】
前述の例に引き続き、把持結果を表す画像は5枚の複数画角画像を含み、目標トレイ群は5つの巻糸パッケージトレイを含み、5枚の複数画角画像と5つの巻糸パッケージトレイは、
図2Iに示すような一対一の対応関係を有する。そうすると、ステップS1021を実行する際に、複数画角画像SZ21&SZ22に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在しないと判断することができるため、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると判断し、5つの巻糸パッケージトレイのうち複数画角画像SZ21&SZ22に対応する第2巻糸パッケージトレイ2082を第1回収対象トレイとし、第1回収対象トレイのトレイ標識を記録し、第1回収対象トレイのトレイ標識をトレイ分流デバイスに送信することができる。ステップS1022を実行すると、複数画角画像SD41&SD42及び複数画角画像SD51&SD52のいずれにも欠陥特徴があると判断できるため、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると判断し、5つの巻糸パッケージトレイのうち複数画角画像SD41&SD42に対応する第4巻糸パッケージトレイ2084、及び複数画角画像SD51&SD52に対応する第5巻糸パッケージトレイ2085を第2回収対象トレイとし、第2回収対象トレイのトレイ標識を記録し、第2回収対象トレイのトレイ標識をトレイ分流デバイスに送信することができる。
【0063】
ステップS102に含まれる以上のステップにより、本開示の実施例では、複数画角画像毎に、対応する回収対象トレイが第1回収対象トレイであるかどうかを判断し、対応する回収対象トレイが第1回収対象トレイではないと判断した場合に、対応する回収対象トレイが第2回収対象トレイであるかどうかを判断することにより、カスケード化された2回の判断プロセスにより、回収対象トレイの誤判断率を低減することができ、トレイ回収の正確性を高めることができる。一方、本開示の実施例では、マシンビジョン法を用いて回収対象トレイを特定しているため、トレイ回収方法の実行効率を向上させることができるだけでなく、トレイ回収の正確性を向上させることができる。
【0064】
図3Aを参照すると、一具体例では、欠陥検出ネットワークは、第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含むことができる。
【0065】
第1ネットワーク層は、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合し、巻糸パッケージ画像に対して特徴抽出を行い、スケールの異なるK枚の特徴表現図を得るためのものであり、ここで、K≧2、かつKは整数である。第2ネットワーク層は、K枚の特徴表現図に基づいて特徴融合処理を行い、K枚の融合特徴図を得るためのものであり、ここで、K枚の融合特徴図はK枚の特徴表現図と一対一に対応する。第3ネットワーク層は、K枚の融合特徴図に基づいて欠陥検出結果を得るためのものであり、ここで、欠陥検出結果は、巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があるか否かを表すことに用いられる。
【0066】
図3Bを参照すると、一具体例では、第1ネットワーク層は、カスケード接続された第1特徴抽出モジュール、第2特徴抽出モジュール、及び第3特徴抽出モジュール(すなわち、この例ではK=3)を含むことができる。
【0067】
ここで、第1特徴抽出モジュールは、入力された画像特徴(ここでは、巻糸パッケージ画像、例えば、
図2F及び
図2Iに示す複数画角画像SD41&SD42における巻糸パッケージ画像)を処理して、第1特徴表現図を得るためのものである。さらに、第1特徴抽出モジュールは、カスケード接続された第1畳み込み処理ユニットと第1アテンションユニットとを含むことができる。ここで、第1畳み込み処理ユニットは、入力された画像特徴を畳み込み処理するためのものであり、第1アテンションユニットは、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構とを結合して、入力された画像特徴を特徴抽出するためのものである。
【0068】
第2特徴抽出モジュールは、入力された画像特徴(第1特徴表現図)を処理し、第2特徴表現図を得るためのものである。さらに、第2特徴抽出モジュールは、カスケード接続された第2畳み込み処理ユニットと第2アテンションユニットとを含むことができる。ここで、第2畳み込み処理ユニットは、入力された画像特徴を畳み込み処理するためのものであり、第2アテンションユニットは、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構とを結合して、入力された画像特徴を特徴抽出するためのものである。
【0069】
第3特徴抽出モジュールは、入力された画像特徴(第2特徴表現図)を処理し、第3特徴表現図を得るためのものである。さらに、第3特徴抽出モジュールは、カスケード接続された第3畳み込み処理ユニット、空間ピラミッドプーリング(Spatial Pyramid Pooling Fast、SPPF)ユニット、及び第3アテンションユニットを含むことができる。ここで、畳み込み処理ユニットは、入力された画像特徴を畳み込み処理するためのものであり、SPPF部は、異なる受容野の画像特徴を融合するためのものであり、第3アテンションユニットは、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合して、入力された画像特徴を特徴抽出するためのものである。
【0070】
図3Cを参照すると、この例では、第1アテンションユニット、第2アテンションユニット、及び第3アテンションユニットは同じ構造を有することができる。例えば、並列した第1サブユニット、第2サブユニット、第3サブユニットを含むことができると共に、第1サブユニット、第2サブユニット、及び第3サブユニットが出力する画像特徴を融合処理するための融合サブユニット、及び融合サブユニットが出力する画像特徴を正規化する(例えば、Sigmoid関数を用いて融合サブユニットが出力する画像特徴を正規化するための)ための活性化サブユニットを含むことができる。ここで、第3サブユニットは、カスケード接続された第1内部ユニットと第2内部ユニットを含むことができ、第1内部ユニットと第1サブユニットは同じ構造を有することができ、第2内部ユニットと第2サブユニットは同じ構造を有することができ、第1内部ユニットと第1サブユニットは、チャネルアテンション機構に基づいて入力された画像特徴を特徴抽出するためのものであり、第2内部ユニットと第2サブユニットは、空間アテンション機構に基づいて入力された画像特徴を特徴抽出するためのものである。
【0071】
より具体的には、
図3Dを参照すると、第1内部ユニットと第1サブユニットは、
並列接続された第1内部プーリングユニット及び第2内部プーリングユニットと、
並列構造をなす第1内部プーリングユニット及び第2内部プーリングユニットに直列に接続された第1内部畳み込みユニットと、
第1内部畳み込みユニットにカスケード接続され並列構造をなす第3内部プーリングユニット及び第4内部プーリングユニットと、
第3内部プーリングユニット及び第4内部プーリングユニットが出力する画像特徴を融合処理するための内部融合ユニットと、
内部融合ユニットが出力する画像特徴を正規化処理する(例えば、Sigmoid関数を用いて内部融合ユニットが出力する画像特徴を正規化処理する)ための第1内部活性化ユニットと、を含むことができる。
【0072】
ここで、第1内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を平均プーリング処理するためのものである。第2内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を最大プーリング処理するためのものである。第1内部畳み込みユニットは、深さ方向畳み込み(Depthwise Convolution,DW)層に基づいて実現される畳み込みユニットであってもよく、深さ方向に分離可能な畳み込み(Depthwise Separable Convolution,DSC)層に基づいて実現される畳み込みユニットであってもよい。第3内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を平均プーリング処理するためのものである。第4内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を最大プーリング処理するためのものである。ここで、DSC層は、DW層とポイントごと畳み込み(Pointwise Convolution,PW)層とを組み合わせて構築することができる。実際の応用過程において、第1内部畳み込みユニットは入力された画像特徴に対して深いチャンネル特徴抽出を行うことができて、それによってチャンネルアテンション能力と特徴表現能力を高めることができてると共に、第1内部畳み込みユニットは重み共有特性を持つため、そのため、またニューラルネットワーク計算過程におけるいくつかの不要なパラメータ量を減らすことができる。
【0073】
具体的には、
図3Eを参照すると、第2内部ユニットと第2サブユニットは、
カスケード接続された第5内部プーリングユニット及び第6内部プーリングユニットと、
第6内部プーリングユニットにカスケード接続され、かつカスケード構造をなすチャネル結合ユニット、第2内部畳み込みユニット、及び第2内部活性化ユニットと、を含むことができる。
【0074】
ここで、第5内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を平均プーリング処理するためのものである。第6内部プーリングユニットは、入力された画像特徴を最大プーリング処理するためのものである。チャネル結合ユニットは、チャネルに従って、入力された画像特徴をスプライスするためのものである。第2内部畳み込みユニットは、標準的な畳み込みネットワークに基づいて実現される畳み込みユニットであってもよく、直接CNNを用いて実現されてもよい。第2内部活性化ユニットは、第2内部畳み込みユニットが出力する画像特徴を正規化処理する(例えば、Sigmoid関数を用いて、第2内部畳み込みユニットが出力する画像特徴を正規化処理する)ためのものである。
【0075】
図3Fを参照すると、例示的には、第2ネットワーク層は、アップサンプリングモジュールとダウンサンプリングモジュールとを含むことができる。
【0076】
ここで、アップサンプリングモジュールは、カスケード接続された第1ゴーストシャッフル畳み込み(Ghost Shuffle Convolution,GSC)ユニット、第1テンソル結合(Concat)ユニット、第1ボトルネックユニット、第2GSCユニット、及び第2Concatユニットを含むことができる。ここで、第1GSCユニットは、第3特徴表現図を畳み込み処理するためのものである。第1Concatユニットは、第2特徴表現図と、アップサンプリング処理された第1GSCユニットが出力した画像特徴とに対してテンソル結合を行い、出力された画像特徴を得て、アップサンプリング処理を行った後、第1ボトルネックユニットと第2GSCユニットに順次入力して処理するためのものである。第2Concatユニットは、第1特徴表現図と、アップサンプリング処理された第2GSCユニットが出力した画像特徴とに対してテンソル結合を行い、出力される画像特徴を得るためのものである。
【0077】
ダウンサンプリングモジュールは、カスケード接続された第2ボトルネックユニット、第3GSCユニット、第3Concatユニット、第3ボトルネックユニット、第4GSCユニット、第4Concatユニット、及び第4ボトルネックユニットを含むことができる。ここで、第2ボトルネックユニットは、第2GSCユニットが出力した画像特徴を処理し、第1融合特徴図を得るためのものである。第3GSCユニットは、第1融合特徴図を畳み込み処理するためのものである。第3Concatユニットは、第2GSCユニットが出力する画像特徴と、ダウンサンプリング処理された第3GSCユニットが出力した画像特徴とに対してテンソル結合を行い、出力された画像特徴を得て、ダウンサンプリング処理を行った後、第3ボトルネックユニットと第4GSCユニットに順次入力して処理するためのものである。第4Concatユニットは、第1GSCユニットが出力した画像特徴と、ダウンサンプリング処理された第4GSCユニットが出力した画像特徴とに対してテンソル結合を行い、出力される画像特徴を得るためのものである。第4ボトルネックユニットは、ダウンサンプリング処理された第4Concatユニットが出力した画像特徴を処理し、第3融合特徴図を得るためのものである。
【0078】
この例では、第1ボトルネックユニット、第2ボトルネックユニット、第3ボトルネックユニット、及び第4ボトルネックユニットは、同じ構造を有することができる。より具体的には、
図3Gを参照すると、第1ボトルネックユニット、第2ボトルネックユニット、第3ボトルネックユニット、及び第4ボトルネックユニットは、
カスケード接続された第1畳み込みサブユニット及び、ボトルネック層(例えば、Bottleneck層)とチャネル分割・結合(Channel Split and Concatenate,CSP)層からなるボトルネックサブユニットと、
カスケード構造をなす第1畳み込みサブユニットとボトルネックサブユニットと並列に接続された第2畳み込みサブユニットと、
ボトルネックサブユニットと第2畳み込みサブユニットが出力した画像特徴を入力とするConcatサブユニットと、
Concatサブユニットにカスケード接続された第3畳み込みサブユニットと、を含むことができる。
【0079】
ここで、第1畳み込みサブユニット、第2畳み込みサブユニット及び第3畳み込みサブユニットは、標準的な畳み込みネットワークに基づいて実現される畳み込みユニットであってもよい。Bottleneck層はニューラルネットワーク計算中の不要なパラメータ量を減らすためのものである。CSP層は、入力された画像特徴に対して分割(Split)、結合(Concat)、シャッフル(Shuffle)などの操作を行うためのものである。
【0080】
図3Hを参照すると、例示的には、第3ネットワーク層は、第2ボトルネックユニットに接続するための第1検出ユニットと、第3ボトルネックユニットに接続するための第2検出ユニットと、第4ボトルネックユニットに接続するための第3検出ユニットとを含むことができる。
【0081】
ここで、第1検出ユニット、第2検出ユニット、及び第3検出ユニットは、標準的な畳み込みネットワークに基づいて実現される畳み込みユニットであってもよい。
【0082】
第1検出ユニット、第2検出ユニット及び第3検出ユニットが出力した画像特徴に基づいて、欠陥検出結果を得ることができる。
【0083】
本開示の実施例では、欠陥検出ネットワークは、第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含む。第1ネットワーク層はチャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合し、巻糸パッケージ画像を特徴抽出し、スケールの異なるK枚の特徴表現図を得るため、K枚の特徴表現図の特徴表現能力を確保することができる。このように、第2ネットワーク層を用いてK枚の特徴表現図に基づいて特徴融合処理を行い、K枚の融合特徴図を得、第3ネットワーク層を用いてK枚の融合特徴図に基づいて欠陥検出結果を得た後、欠陥検出結果の信頼性を高め、トレイ回収の精度をさらに高めることができる。
【0084】
なお、本開示の実施例では、以下のフローにより欠陥検出ネットワークをトレーニングすることができる。
【0085】
(1)巻糸パッケージ画像サンプルと、巻糸パッケージ画像サンプルに対応するデータラベルとを得、ここで、データラベルは、巻糸パッケージ画像に糸破損、油汚れ、糸掛け、成形不良、紙管破損などが存在するか否かを表すことに用いられる。
【0086】
(2)巻糸パッケージ画像サンプルを初期検出モデルに入力し、初期検出モデルが出力する画像特徴を得る。
【0087】
(3)初期検出モデルが出力した画像特徴に基づいて、欠陥予測結果を得る。
【0088】
(4)予め設定された損失関数を利用して、欠陥予測結果とデータラベルの間の損失値を計算し、損失値が予め設定された収束条件を満たさない場合、初期検出モデルのモデルパラメータを調整し、損失値が予め設定された収束条件を満たす場合、初期検出モデルを欠陥検出モデルとする。
【0089】
ここで、予め設定された損失関数は、形状及び交差比損失関数(Shape and Intersection over Union Loss,SIoU)であってもよい。
【0090】
さらに、本開示の実施例では、トレイ分流デバイスは、生産ラインのメインライン上に設置された第1分流デバイスと第2分流デバイスとを含み、生産ラインのバイパスラインは、第1バイパスラインと第2バイパスラインとを含む。これに基づいて、いくつかの任意の実施例では、ステップS102の「トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流する」ことは、以下を含むことができる。
【0091】
ステップS1021において、第1分流デバイスを制御して、第1回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインの第1バイパスライン上に分流する。
【0092】
ここで、第1分流デバイスは、第1目標標識として、電子デバイスが送信した第1回収対象トレイのトレイ標識を受信することができる。
【0093】
目標トレイ群に含まれるN個の巻糸パッケージトレイが第1分流デバイスを通過するとき、第1分流デバイスは、N個の巻糸パッケージトレイの中にトレイ標識が第1目標標識と一致する回収対象トレイがあるかどうかを判断し、N個の巻糸パッケージトレイの中にトレイ標識が第1目標標識と一致する回収対象トレイがある場合、その回収対象トレイを第1回収対象トレイとして確認し、第1回収対象トレイを生産ラインのメインラインから生産ラインの第1バイパスラインに分流することができる。
【0094】
ステップS1022において、第2分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインの第2バイパスライン上に分流する。
【0095】
ここで、第2分流デバイスは、第2目標標識として、電子デバイスが送信した第2回収対象トレイのトレイ標識を受信することができる。
【0096】
目標トレイ群に含まれるN個の巻糸パッケージトレイのうち、第1回収対象トレイを除く他の巻糸パッケージトレイが第2分流デバイスを通過するとき、第2分流デバイスは、他の巻糸パッケージトレイの中にトレイ標識が第2目標標識と一致する回収対象トレイがあるか否かを判断し、他の巻糸パッケージトレイの中にトレイ標識が第2目標標識と一致する回収対象トレイがある場合、その回収対象トレイを第2回収対象トレイとして確認し、第2回収対象トレイを生産ラインのメインラインから生産ラインの第2バイパスラインに分流することができる。
【0097】
図4Aを参照すると、例示的には、トレイ分流デバイスは、生産ラインのメインライン401上に設置された第1分流デバイス4021と第2分流デバイス4022を含み、生産ラインのバイパスラインは、第1バイパスライン4031と第2バイパスライン4032を含む。目標トレイ群には5つの巻糸パッケージトレイ(すなわち、N=5)、即ち第1巻糸パッケージトレイ4041、第2巻糸パッケージトレイ4042、第3巻糸パッケージトレイ4043、第4巻糸パッケージトレイ4044、及び第5巻糸パッケージトレイ4045が含まれる。ここで、第2巻糸パッケージトレイ4042は第1回収対象トレイであり、第4巻糸パッケージトレイ4044及び第5巻糸パッケージトレイ4045は第2回収対象トレイである。
【0098】
さて、目標トレイ群に含まれる5つの巻糸パッケージトレイが第1分流デバイス4021を通過するとき、第1分流デバイス4021は、無線周波数識別(Radio Frequency Identification,RFID)を利用して第2巻糸パッケージトレイ4042のトレイ標識を読み取った後、第2巻糸パッケージトレイ4042のトレイ標識が第1目標標識と一致していると判定し、第2巻糸パッケージトレイ4042を第1回収対象トレイとして確認し、第1回収対象トレイを生産ラインのメインライン401から生産ラインの第1バイパスライン4031に分流することができる。目標トレイ群に含まれる5つの巻糸パッケージトレイのうち、第1回収対象トレイ(すなわち、第2巻糸パッケージトレイ4042)を除く他の巻糸パッケージトレイ(すなわち、第1巻糸パッケージトレイ4041、第3巻糸パッケージトレイ4043、第4巻糸パッケージトレイ4044、及び第5巻糸パッケージトレイ4045)が第2分流デバイス4022を通過するとき、第2分流デバイス4022は、RFIDを利用して他の巻糸パッケージトレイのトレイ標識を読み取った後、他の巻糸パッケージトレイの中に第4巻糸パッケージトレイ4044及び第5巻糸パッケージトレイ4045のトレイ標識が第2目標標識と一致していると判定することができ、第4巻糸パッケージトレイ4044及び第5巻糸パッケージトレイ4045を第2回収対象トレイとして確認し、第2回収対象トレイを生産ラインのメインライン401から生産ラインの第2バイパスライン4032に分流する。
【0099】
ステップS102に含まれる以上のステップにより、第1回収対象トレイと第2回収対象トレイは異なる処理を行うために異なるバイパスライン上に分流され、トレイ回収の精度が向上することを確保することができる。例えば、第1バイパスライン上に分流された第1回収対象トレイは最終的にトレイ回収場所に分流され、新たな目標トレイ群を構成して、再び生産ラインのメインラインの源に入ることに使用することができる。さらに、例えば、第2バイパスライン上に分流された第2回収対象トレイは、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが確かに所定等級品巻糸パッケージであるか否かを判断するための再検査工程に進むことができ、誤判断を回避することができる。
【0100】
前述したように、本開示の実施例では、第2バイパスライン上に分流された第2回収対象トレイは、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが確かに所定等級品巻糸パッケージであるか否かを判断し、誤判断を回避するための再検査工程に進むことができる。この場合、本開示の実施例では、トレイ分流デバイスは第2バイパスライン上に載置された第3分流デバイスをさらに含むことができ、そのバイパスラインは第3バイパスラインをさらに含む。これに基づいて、いくつかの任意の実施例では、ステップS1022を実行した後、ステップS102は、次のいずれかのステップを含むこともできる。
【0101】
ステップS1023において、第3分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流する。
【0102】
ここで、第2回収対象トレイを再検査する目的は、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが確かに所定等級品巻糸パッケージであるかどうかを判断し、誤判断を回避することである。例えば、巻糸パッケージトレイに載置された包装対象巻糸パッケージ表面に清掃可能な糸条が付されている場合があるが、「把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した」場合、これらの巻糸パッケージトレイを第2回収対象トレイと誤判断する可能性がある。また、本開示の実施例では、再検査工程は機械視覚的方法を用いて実現してもよく、人工的に実行してもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0103】
一例では、トレイ標識をスキャンする方式で再検査結果を記録することができる。具体的には、第2回収対象トレイを再検査し、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると確定した場合、第3目標標識として第2回収対象トレイのトレイ標識をスキャンし、第3目標標識を電子デバイスに送信して記録し、そして電子デバイスによって第3目標標識を第3分流デバイスに送信することができる。このように、第2回収対象トレイが第3分流デバイスを通過するとき、第3分流デバイスは、第2回収対象トレイのトレイ標識が第3目標標識と一致するか否かを判断し、第2回収対象トレイのトレイ標識が第3目標標識情報と一致する場合、第2回収対象トレイの再検査結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表すと確定し、第2回収対象トレイを第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流することができる。
【0104】
別の例では、包装対象巻糸パッケージを取り外す方式で再検査結果を間接的に記録することができる。具体的には、第2回収対象トレイを再検査し、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると確定した場合、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージを第2回収対象トレイから取り外し、第2回収対象トレイを空の第2回収対象トレイとすることができる。その後、空の第2回収対象トレイが第2バイパスライン上の空トレイ検出デバイスを通過し、空トレイ検出デバイスが、第2回収対象トレイが空になっていることを検出した場合、空の第2回収対象トレイのトレイ標識を第4目標標識として記録し、第4目標標識を電子デバイスに送信して記録し、そして電子デバイスによって第4目標標識を第3分流デバイスに送信することができる。このように、第2回収対象トレイが第3分流デバイスを通過するとき、第3分流デバイスは、第2回収対象トレイのトレイ標識が第4目標標識と一致するか否かを判断し、第2回収対象トレイのトレイ標識が第4目標標識と一致する場合、第2回収対象トレイの再検査結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表すと確定し、第2回収対象トレイを第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流することができる。ここで、空トレイ検出デバイスは、機械的視覚的方法を用いて、第2回収対象トレイが空置きされているかどうかを検出することができる。
【0105】
ステップS1024において、第3分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流する。
【0106】
一例では、トレイ標識をスキャンする方式で再検査結果を記録することができる。すると、第2回収対象トレイが第3分流デバイスを通過するとき、第3分流デバイスは、第2回収対象トレイのトレイ標識が第3目標標識と一致するか否かを判断し、第2回収対象トレイのトレイ標識が第3目標標識と一致しない場合、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージ(例えば、AA等級の巻糸パッケージ製品)ではないことを表すことを確定し、第2回収対象トレイを第2バイパスラインから第3バイパスラインに分流して、第3バイパスラインから生産ラインのメインラインに還流し、次の工程、例えば、秤量、外観検査、袋詰め、パレタイジング、帯掛デバイス、フィルム包装、及びマーキングなどの工程に進む。
【0107】
別の例では、包装対象巻糸パッケージを取り外す方式で再検査結果を間接的に記録する。すると、第2回収対象トレイが第3分流デバイスを通過するとき、第3分流デバイスは、第2回収対象トレイのトレイ標識が第4目標標識と一致するか否かを判断し、第2回収対象トレイのトレイ標識が第4目標標識と一致しない場合、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージ(例えば、AA等級の巻糸パッケージ製品)ではないことを表すことを確定し、第2回収対象トレイを第2バイパスラインから第3バイパスラインに分流して、第3バイパスラインから生産ラインのメインラインに還流し、次の工程、例えば、秤量、外観検査、袋詰め、パレタイジング、帯掛デバイス、フィルム包装、及びマーキングなどの工程に進む。
【0108】
図4Aに示す例に引き続き、
図4Bを参照すると、この例では、トレイ標識をスキャンする方式で再検査結果を記録、第2回収対象トレイ4044の再検査結果が、第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表し、第2回収対象トレイ4045の再検査結果が、第2回収対象トレイ4045に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージではないことを表すと仮定する。また、第2回収対象トレイ4044を再検査し、第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると確定したとき、第2回収対象トレイ4044のトレイ標識は既にスキャンされ、第3目標標識とし、第3目標標識を電子デバイスに送信して記録し、そして電子デバイスによって第3目標標識を第3分流デバイス4023に送信する。
【0109】
すると、
図4Cを参照すると、第2回収対象トレイ4044が第3分流デバイス4023を通過するしき、第3分流デバイス4023はRFIDを利用して第2回収対象トレイ4044のトレイ標識を読み取った後、第2回収対象トレイ4044のトレイ標識が第3目標標識と一致すると判定することができ、第2回収対象トレイ4044の再検査結果が第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表すことを確定し、第2回収対象トレイ4044を第2バイパスライン4032からトレイ回収場所に分流する。第2回収対象トレイ4045が第3分流デバイス4023を通過するしき、第3分流デバイス4023はRFIDを利用して第2回収対象トレイ4045のトレイ標識を読み取った後、第2回収対象トレイ4045のトレイ標識が第3目標標識と一致しないと判定することができ、第2回収対象トレイ4045の再検査結果が第2回収対象トレイ4045に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージではないことを表すことを確定し、第2回収対象トレイ4045を第2バイパスライン4032から第3バイパスライン4033に分流して、第3バイパスライン4033から生産ラインのメインライン401に還流し、さらに次の工程に進む。例えば、秤量、外観検査、袋詰め、パレタイジング、帯掛デバイス、フィルム包装、及びマーキングなどの工程に進む。
【0110】
図4Aに示す例に引き続き、
図4Dを参照すると、この例では、包装対象巻糸パッケージを取り外す方式で再検査結果を間接的に記録し、第2回収対象トレイ4044の再検査結果が、第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表し、第2回収対象トレイ4045の再検査結果が、第2回収対象トレイ4045に載置される包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージではないことを表すと仮定する。また、第2回収対象トレイ4044を再検査し、第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると確定したとき、第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージを既に第2回収対象トレイ4044から取り外し、第2回収対象トレイ4044が空の第2回収対象トレイ4044となっている。その後、空の第2回収対象トレイ4044は、第2バイパスライン4032上の空トレイ検出デバイス405を通過し、空トレイ検出デバイス405が、第2回収対象トレイ4044が空になっていることを検出した場合、空の第2回収対象トレイ4044のトレイ標識を第4目標標識として記録し、第4目標標識を電子デバイスに送信して記録し、そして電子デバイスによって第4目標標識を第3分流デバイス4023に送信することができる。
【0111】
すると、
図4Eを参照すると、第2回収対象トレイ4044が第3分流デバイス4023を通過するとき、第3分流デバイス4023はRFIDを利用して第2回収対象トレイ4044のトレイ標識を読み取った後、第2回収対象トレイ4044のトレイ標識が第4目標標識と一致すると判定することができ、第2回収対象トレイ4044の再検査結果が第2回収対象トレイ4044に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表すことを確定し、第2回収対象トレイ4044を第2バイパスライン4032からトレイ回収場所に分流する。第2回収対象トレイ4045が第3分流デバイス4023を通過するとき、第3分流デバイス4023はRFIDを用いて第2回収対象トレイ4045のトレイ標識を読み取った後、第2回収対象トレイ4045のトレイ標識が第4目標標識と一致しないと判定することができ、第2回収対象トレイ4045の再検査結果が第2回収対象トレイ4045に載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージではないことを表すことを確定し、第2回収対象トレイ4045を第2バイパスライン4032から第3バイパスライン4033に分流して、第3バイパスライン4033から生産ラインのメインライン401に還流し、さらに次の工程に進む。例えば、秤量、外観検査、袋詰め、パレタイジング、帯掛デバイス、フィルム包装、及びマーキングなどの工程に進む。
【0112】
ステップS102に含まれる以上のステップにより、本開示の実施例では、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが確かに所定等級品巻糸パッケージであるか否かをさらに判断した後、第2回収対象トレイを再分流して、トレイ回収の精度をさらに高めることができる。
【0113】
以上のトレイ回収方法をより良く実施するために、本開示の実施例はまた、巻糸パッケージ包装システムに含まれる電子デバイスに適用され、電子デバイスは画像収集デバイス及びトレイ分流デバイスとそれぞれ通信するトレイ回収装置を提供する。電子デバイスは、コンピュータ、PLCなどであってもよく、画像収集デバイスは産業用カメラであってもよく、トレイ分流デバイスは、空力型分流装置、電動型分流装置、ドラム型分流装置などであってもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0114】
以下、
図5に示す構成を示すブロック図を用いて、開示された実施例が提供するトレイ回収装置500について説明する。
【0115】
トレイ回収装置500は、
ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得るための画像取得ユニット501であって、ここで、N個のハンドグリップのそれぞれは1つの包装対象巻糸パッケージを把持することができ、N≧2、かつNは整数であり、0≦M≦N、かつMは整数である、画像取得ユニット501と、
ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行するための回収制御ユニット502であって、ここで、回収対象トレイは、空の第1回収対象トレイ、もしくは載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであると初歩評価された第2回収対象トレイである、回収制御ユニット502と、を備える。
【0116】
いくつかの任意の実施形態では、電子デバイスはさらにロボットと通信し、
ここで、画像取得ユニット501は、
N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転するように制御することと、
N個のハンドグリップが画像収集デバイスに対して回転する過程で、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、Z枚の処理対象画像を得ることであって、ここで、Z≧2、かつZは整数であり、Z枚の処理対象画像はN個のハンドグリップの異なる画角に対応する、ことと、
Z枚の処理対象画像に基づいて、把持結果を表す画像を得ることと、に用いられる。
【0117】
いくつかの任意の実施形態では、画像取得ユニット501は、
Z枚の処理対象画像における各処理対象画像からN枚の単一画角画像を切り取り、N×Z枚の単一画角画像を得ることであって、N枚の単一画角画像は、N個のハンドグリップと一対一に対応する、ことと、
N×Z枚の単一画角画像のうち同一のハンドグリップに対応するZ枚の単一画角画像をつなぎ合わせて、N枚の複数画角画像を得ることと、
N枚の複数画角画像に基づいて、把持結果を表す画像を得ることと、に用いられる。
【0118】
いくつかの任意の実施形態では、把持結果を表す画像はN枚の複数画角画像を含み、N枚の複数画角画像はN個のハンドグリップに一対一で対応し、目標トレイ群はN個の巻糸パッケージトレイを含み、N個の巻糸パッケージトレイとN枚の複数画角画像との一対一の対応関係を構築するために、N個の巻糸パッケージトレイはN個のハンドグリップに一対一で対応し、
ここで、回収制御ユニット502は、
N枚の複数画角画像における各複数画角画像に対して、該複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在しないと確定した場合、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、N個の巻糸パッケージトレイのうち該複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを第1回収対象トレイとすることと、
該複数画角画像に包装対象巻糸パッケージを表すための巻糸パッケージ画像が存在すると確定し、かつ欠陥検出ネットワークを用いて該巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があると確定した場合、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定し、N個の巻糸パッケージトレイのうち該複数画角画像に対応する巻糸パッケージトレイを第2回収対象トレイとすることと、に用いられる。
【0119】
いくつかの任意の実施形態では、欠陥検出ネットワークは、第1ネットワーク層、第2ネットワーク層、及び第3ネットワーク層を含み、
第1ネットワーク層は、チャネルアテンション機構と空間アテンション機構を結合し、巻糸パッケージ画像に対して特徴抽出を行い、スケールの異なるK枚の特徴表現図を得るためのものであり、ここで、K≧2、かつKは整数であり、
第2ネットワーク層は、K枚の特徴表現図に基づいて特徴融合処理を行い、K枚の融合特徴図を得るためのものであり、ここで、K枚の融合特徴図はK枚の特徴表現図と一対一に対応し、
第3ネットワーク層は、K枚の融合特徴図に基づいて、巻糸パッケージ画像に欠陥特徴があるか否かを表すための欠陥検出結果を得るためのものである。
【0120】
いくつかの任意の実施形態では、トレイ分流デバイスは、生産ラインのメインライン上に設置された第1分流デバイスと第2分流デバイスとを含み、生産ラインのバイパスラインは、第1バイパスラインと第2バイパスラインとを含み、
ここで、回収制御ユニット502は、
第1分流デバイスを制御して、第1回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインの第1バイパスライン上に分流することと、
第2分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインの第2バイパスライン上に分流することと、に用いられる。
【0121】
いくつかの任意の実施形態では、トレイ分流デバイスは、第2バイパスライン上に設置された第3分流デバイスをさらに含み、生産ラインのバイパスラインは、第3バイパスラインをさらに含み、
ここで、回収制御ユニット502は、
第3分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを第2バイパスラインからトレイ回収場所に分流すること、
或いは、第3分流デバイスを制御して、第2回収対象トレイの再検査の結果が、第2回収対象トレイに載置された包装対象巻糸パッケージが非所定等級品巻糸パッケージであることを表す場合、第2回収対象トレイを第2バイパスラインから第3バイパスラインに分流して、第3バイパスラインから生産ラインのメインラインに還流させること、に用いられる。
【0122】
本開示の実施例によって提供されるトレイ回収装置における各ユニットの具体的な機能及び例の説明は、上述の方法の実施例における対応するステップの関連する説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0123】
本開示の技術方案において、係るユーザの個人情報の取得、保管および適用は、いずれも関連法令を遵守し、公序良俗に反しない。
【0124】
図6は本開示の一実施例による電子デバイスの構造ブロック図である。
図6に示すように、該電子デバイスはメモリ601とプロセッサ602とを含み、メモリ601にはプロセッサ602で実行可能なコンピュータプログラムが記憶される。メモリ601及びプロセッサ602の数は、1つ又は複数であり得る。メモリ601は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶することができ、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、該電子デバイスによって実行されると、該電子デバイスに上記の方法の実施例により提供される方法を実行させる。該電子デバイスはさらに以下を含むことができる。通信インターフェース603は、外部デバイスと通信し、データのインタラクション・伝送を行うことに用いられる。
【0125】
メモリ601、プロセッサ602、及び通信インターフェース603が独立して実装される場合、メモリ601、プロセッサ602、及び通信インターフェース603は、バスを介して互いに接続され、相互間の通信を行うことができる。該バスは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、又はEISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどであり得る。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類することができる。説明を容易にするために、
図6に一本の太線のみで示すが、一本のバス又は一種類のバスのみを示すものではない。
【0126】
任意選択で、具体的な実装形態では、メモリ601、プロセッサ602、及び通信インターフェース603が1つのチップ上に集積される場合、メモリ601、プロセッサ602、及び通信インターフェース603は、内部インターフェースを介して相互間の通信を行うことができる。
【0127】
上記プロセッサは中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、さらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアアセンブリ等であってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであり得る。なお、プロセッサは、Advanced RISC Machines(ARM)アーキテクチャをサポートするプロセッサであり得る。
【0128】
さらに、選択的に、上記メモリは読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでもよい。該メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれかであり得るか、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得る。ここで、不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含むことができる。限定ではなく例として、多くの形態のRAMが利用可能である。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory,DRAM)、シナリオクロナスDRAM(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(Double Data Rate SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、シナリオクリンクDRAM(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトRAMBUSRAM(Direct RAMBUS RAM,DR RAM)である。
【0129】
上述の実施例では、全体的又は部分的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合に、全体又は一部はコンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されると、本開示の実施例によるプロセス又は機能が全体的又は部分的に生成される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよく、例えば、前記コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(Digital Subscriber Line,DSL))又は無線(例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)、マイクロ波等)を介して、1つのウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてもよい。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体、又は1つもしくは複数の利用可能な媒体と統合されたサーバ、データセンタなどを含むデータ記憶デバイスであり得る。前記使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc,DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk,SSD))などであり得る。なお、本開示で言及されるコンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体、言い換えれば、非一時的記憶媒体であり得る。
【0130】
当業者は上記実施例を実現する全部又は一部のステップがハードウェアによって実装されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに命令して実装されてもよく、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、上記記憶媒体は読み出し専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよいことを理解することができる。
【0131】
本開示の実施例の説明において、参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の説明は該実施例又は例に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。且つ、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。さらに、当業者は、本開示に記載された異なる実施形態又は例及び異なる実施形態又は例の特徴を、互いに矛盾しない範囲で結びつけてもよい。
【0132】
本開示の実施例の説明において、「/」は、別段の説明がない限り、又はという意味を表し、例えば、A/Bは、A又はBのいずれかを表し得る。本開示における「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明することに過ぎず、三種類の関係が存在してもよいことを示し、例えば、A及び/又はBは、以下を示すことができる。Aが単独で存在し、A及びBが同時に存在し、Bが単独で存在するという三種類の状況である。
【0133】
本開示の実施例の説明では、「第1」及び「第2」という用語は、説明の目的のみのために使用され、相対的な重要性を示す又は暗示するものと解釈されるべきではなく、示される技術的特徴の数を暗示するものと解釈されるべきではない。したがって、「第1」及び「第2」として定義される特徴は、明示的又は暗黙的に、そのような特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。本開示の実施例の説明において、「複数」とは、別段の説明がない限り、2つ以上を意味する。
【0134】
以上は本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則の範囲内で、行われた任意の修正、同等置換、改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【要約】
【課題】本開示はコンピュータ及び自動化制御の分野に関し、特にトレイ回収方法、装置、電子デバイス、記憶媒体及びプログラムに関する。
【解決手段】該方法は、ロボットがN個のハンドグリップによって巻糸パッケージ台車からM個の包装対象巻糸パッケージを把持した後、画像収集デバイスがN個のハンドグリップの所在する方向に向かって撮像するように制御し、把持結果を表す画像を得、ロボットがM個の包装対象巻糸パッケージを、生産ラインのメインライン上に設置された目標トレイ群に含まれるM個の巻糸パッケージトレイに一対一に載置した後、把持結果を表す画像に基づいて、目標トレイ群に回収対象トレイが存在すると確定した場合、トレイ分流デバイスを制御して、回収対象トレイを生産ラインのメインライン上から生産ラインのバイパスライン上に分流することにより、回収対象トレイの回収処理を実行する。
【選択図】
図1