IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大和製衡株式会社の特許一覧

特許7628372ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置
<>
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図1
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図2
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図3
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図4
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図5
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図6
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図7
  • 特許-ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-31
(45)【発行日】2025-02-10
(54)【発明の名称】ベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/00 20060101AFI20250203BHJP
   B65G 21/06 20060101ALI20250203BHJP
【FI】
B65G21/00 Z
B65G21/06
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021098555
(22)【出願日】2021-06-14
(65)【公開番号】P2022190292
(43)【公開日】2022-12-26
【審査請求日】2024-03-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川野 良二
(72)【発明者】
【氏名】酒井 佳央
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-112150(JP,A)
【文献】特開平11-116025(JP,A)
【文献】実開昭52-016179(JP,U)
【文献】実開昭54-160784(JP,U)
【文献】特開2006-168982(JP,A)
【文献】中国実用新案第211919881(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/00
B65G 21/06
B65G 15/60
B65G 47/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一のベルトコンベアと、
前記単一のベルトコンベアを下方から支持するコンベア用架台と、
を備え、
前記ベルトコンベアは、
所定の水平方向に延伸する形状を有し、対向配置された一対のサイドフレームと、
前記一対のサイドフレームの両端部に回転可能に取り付けられた駆動プーリ及び従動プーリと、
前記駆動プーリ及び従動プーリにまたがって巻き回され、前記駆動プーリの回転により上側部分の上面に載せられる物品を前記所定の水平方向へ搬送する無端のベルトと、
前記一対のサイドフレームの間にまたがって配置され、前記ベルトの上側部分の下面を支持するベルト支持フレームと、を備え、
前記ベルト支持フレームは、
前記ベルトの幅方向における両側の縁部に前記一対のサイドフレームの所定の取付箇所に取り付けるための取付部を有し、前記取付部を含む前記ベルト支持フレームの全体形状が、前記ベルトの幅方向における中心線を含む鉛直面に関して対称形状であるとともに、前記所定の水平方向における中心線を含む鉛直面に関して対称形状であるよう構成され、
前記コンベア用架台は、
前記ベルトコンベアの前記一対のサイドフレームが延伸する所定の水平方向に並んで配置され、互いに隣接する部分が取り外し可能に固定された第1及び第2の架台で構成された、
コンベア装置。
【請求項2】
前記ベルトコンベアは、
前記一対のサイドフレームの前記従動プーリ側の端部に、前記サイドフレームの外側に向けて延伸するように取り付けられ、前記従動プーリが回転可能に取り付けられた従動プーリ取付部を備え、
前記従動プーリ取付部は、
前記従動プーリ側の端部に上方向へ回動可能に取り付けられた、
請求項1に記載のコンベア装置。
【請求項3】
前記一対のサイドフレームの間に、前記ベルト支持フレームが前記所定の水平方向に複数並んで配置された、
請求項1または2に記載のコンベア装置。
【請求項4】
前記ベルトコンベアの前記一対のサイドフレームは、
前記所定の水平方向に並んで配置され、前記第1の架台によって下方から支持される一対の第1のフレームと前記第2の架台によって下方から支持される一対の第2のフレームとで構成された、
請求項1~3のいずれかに記載のコンベア装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のコンベア装置と、
前記コンベア装置のベルトコンベアで搬送される物品を前記ベルトコンベア上から排除する複数の振分手段と、
を備えた振分装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量選別機等に用いられるベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置に関する。
【背景技術】
【0002】
農水産物等の物品は、例えば、その重量に応じたランクに選別され、同じランクのものが箱詰めあるいは袋詰めされることがある。このように、物品をその重量に応じたランクに選別する際に、重量選別機が使用されている。
【0003】
従来の重量選別機では、例えば、ベルトコンベアによって物品を一方向へ搬送しながら物品の重量を計量する計量装置と、計量装置の下流側において計量装置で計量された物品の重量に応じて物品を振り分ける振分装置とを備えている。振分装置は、例えば、物品を一方向へ搬送するベルトコンベアと、振分アーム等の振分手段とを備えている。
【0004】
特許文献1には、ベルトコンベア(搬送機構)の左右両側(ベルト幅方向の両外側)に、重量不足の不良品を振り分ける第1振分アームと、重量過剰の不良品を振り分ける第2振分アームとを備えた振分装置の構成が記載されている。
【0005】
また、特許文献2,3には、計量装置に用いられるベルトコンベアの構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-114366号公報
【文献】特開平10-129821号公報
【文献】特開2010-37073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、上記の振分装置や計量装置に用いられるベルトコンベアのフレームは、両端部に駆動プーリと従動プーリとが回転可能に取り付けられた一対のサイドフレームと、一対のサイドフレーム間に設けられてコンベアベルトの回転する上側部分の下面(裏面)を支持する例えば天板からなるベルト支持フレームとを備えている。このようなベルトコンベアの製造時やメンテナンスの際にベルト支持フレームを取り外した場合には、ベルト支持フレームをサイドフレームに取り付けなければならない。このベルト支持フレームの取付作業の容易化が望まれている。
【0008】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ベルト支持フレームの取付作業を容易に行うことができるベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係るベルトコンベアは、所定の水平方向に延伸する形状を有し、対向配置された一対のサイドフレームと、前記一対のサイドフレームの両端部に回転可能に取り付けられた駆動プーリ及び従動プーリと、前記駆動プーリ及び従動プーリにまたがって巻き回され、前記駆動プーリの回転により上側部分の上面に載せられる物品を前記所定の水平方向へ搬送する無端のベルトと、前記一対のサイドフレームの間にまたがって配置され、前記ベルトの上側部分の下面を支持するベルト支持フレームと、を備えたベルトコンベアであって、前記ベルト支持フレームは、前記ベルトの幅方向における両側の縁部に前記一対のサイドフレームの所定の取付箇所に取り付けるための取付部を有し、前記取付部を含む前記ベルト支持フレームの全体形状が、前記ベルトの幅方向における中心線を含む鉛直面に関して対称形状であるとともに、前記所定の水平方向における中心線を含む鉛直面に関して対称形状である。
【0010】
この構成によれば、ベルトコンベアの製造時やメンテナンス時等において、作業者等がベルト支持フレームをサイドフレームに取り付ける際に、ベルト支持フレームの向きを特に注意することなく取り付けることができ、ベルト支持フレームの取付作業を容易に行うことができる。また、ベルト支持フレームが所定の水平方向に並べて複数配置される構成の場合には、各ベルト支持フレームをその取付場所を入れ替えても取り付けることができ、ベルト支持フレームの取付作業を容易に行うことができる。
【0011】
また、前記一対のサイドフレームの前記従動プーリ側の端部に、前記サイドフレームの外側に向けて延伸するように取り付けられ、前記従動プーリが回転可能に取り付けられた従動プーリ取付部を備え、前記従動プーリ取付部は、前記従動プーリ側の端部に上方向へ回動可能に取り付けられていてもよい。
【0012】
この構成によれば、ベルトを取り外す際に、従動プーリ取付部を上方向へ回動させることにより、駆動プーリと従動プーリとの間隔が狭まってベルトが緩むので、ベルトの取り外しを容易に行うことが可能になるとともに、取り外したベルトの取り付けも容易に行うことが可能になる。
【0013】
また、前記一対のサイドフレームの間に、前記ベルト支持フレームが前記所定の水平方向に複数並んで配置されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、例えば、機長の長いベルトコンベアであっても、各ベルト支持フレームの長さを短くでき、ベルトコンベアの製造時やメンテナンス時等において、ベルト支持フレームの取り扱いが容易になる。
【0015】
また、本発明のある態様に係るコンベア装置は、上記のベルトコンベアと、前記ベルトコンベアを下方から支持するコンベア用架台と、を備え、前記コンベア用架台は、前記ベルトコンベアの一対のサイドフレームが延伸する所定の水平方向に並んで配置され、互いに隣接する部分が取り外し可能に固定された第1及び第2の架台で構成されている。
【0016】
この構成によれば、コンベア用架台の増設および撤去を容易に行うことができる。
【0017】
また、上記のコンベア装置において、前記ベルトコンベアの前記一対のサイドフレームは、前記所定の水平方向に並んで配置され、前記第1の架台によって下方から支持される一対の第1のフレームと前記第2の架台によって下方から支持される一対の第2のフレームとで構成されていてもよい。
【0018】
また、本発明のある態様に係る振分装置は、上記のベルトコンベアと、前記ベルトコンベアで搬送される物品を前記ベルトコンベア上から排除する振分手段と、を備えている。
【0019】
また、本発明の他の態様に係る振分装置は、上記のコンベア装置と、前記コンベア装置のベルトコンベアで搬送される物品を前記ベルトコンベア上から排除する複数の振分手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、以上に説明した構成を有し、ベルト支持フレームの取付作業を容易に行うことができるベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1(A)は、第1実施形態の一例の振分装置を備えた重量選別機を上方から視た概略構成を示す模式図であり、図1(B)は、同重量選別機を側方から視た概略構成を示す模式図である。
図2図2(A)は、具体例を示す振分装置の斜視図である。図2(B)は、同振分装置の架台のフレームワークを示す模式図である。
図3図3は、図2(A)に示す振分装置を上から見た平面図である。
図4図4は、図2(A)に示す振分装置を振分コンベアの搬送方向の下流側から見た拡大図である。
図5図5(A)は、振分コンベアのベルト支持フレームを上から見た平面図であり、図5(B)は、図5(A)に示すベルト支持フレームを一方向から見た側面図であり、図5(C)は、図5(A)に示すベルト支持フレームを他方向から見た側面図である。
図6図6(A)は、従動プーリ取付部の詳細を示す概略斜視図であり、図6(B)は、従動プーリ取付部の回動させた状態を示す概略斜視図である。
図7図7(A)は、第2実施形態の一例の振分装置の側面図であり、図7(B)は、同振分装置の第1及び第2の架台のそれぞれのフレームワークを示す模式図である。
図8図8は、コンベア用架台を構成する第1,第2の架台の連結部分を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0023】
(第1実施形態)
図1(A)は、第1実施形態の一例の振分装置を備えた重量選別機を上方から視た概略構成を示す模式図であり、図1(B)は、同重量選別機を側方から視た概略構成を示す模式図である。
【0024】
まず、第1実施形態の一例の振分装置100を備えた重量選別機の概略について説明する。この重量選別機は、例えば果物や魚介類等の農水産物等の物品を所定数の重量ランクに選別するものであり、送り込みコンベア1と、ロードセル等からなる重量センサ2aにより支持された計量コンベア2と、振分コンベア3及び振分アーム8,9等を備えた振分装置100と、電装品収納ボックス5と、操作表示器6と、制御装置7とを備えている。そして、振分コンベア3の周囲には、例えば、物品の収容箱(容器)B1~B7が配置される。
【0025】
電装品収納ボックス5には、その前面の上部に操作表示器6が嵌め込まれるようにして取り付けられ、内部に制御装置7が収納されている。操作表示器6は、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、重量選別機の操作およびその運転条件の設定等を行うための入力手段と、物品の重量値等をディスプレイ画面に表示する表示手段とを備えている。制御装置7は、操作表示器6からの信号を入力するとともに、操作表示器6に表示するデータ等の信号を出力する。
【0026】
制御装置7は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、重量選別機全体の動作制御を行う。よって、制御装置7は、送り込みコンベア1、計量コンベア2、振分コンベア3、振分アーム8,9の動作を制御する。なお、制御装置7は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。
【0027】
送り込みコンベア1の前段には例えば供給コンベア(図示せず)が設けられる。この供給コンベアには、作業者または図示しない前段装置から物品が供給され、その物品が送り込みコンベア1へ搬送される。送り込みコンベア1は、供給コンベアによって順次搬送されてくる物品を受け取り、計量コンベア2へ移送する。計量コンベア2は、送り込みコンベア1によって搬送されてくる物品を受け取り、振分コンベア3へ移送する。
【0028】
制御装置7は、重量センサ2aからの計量信号を入力し、例えば送り込みコンベア1と計量コンベア2との間に設けられた物品検出センサ(図示せず)の検出信号に基づいて、所定のタイミングで、重量センサ2aによって計量される計量コンベア2上の物品の重量を取得し、この物品の重量が、予め設定された複数の重量ランクのうちのどのランクに属するかを判定する。そして、判定結果に基づいて後述のアーム駆動装置12(図2等参照)を制御することによって振分アーム8,9の動作を制御する。
【0029】
ここでは、例えば、第1~第6の6つの規格品の重量ランクと、規格外品の重量ランクとからなる7つの重量ランクが設定されている。これらの重量ランクは、使用者が操作表示器6を操作して設定することができる。
【0030】
例えば、規格品となる重量範囲が、下限重量値WL以上で、上限重量値WU以下の範囲となるように設定し、下限重量値WL未満の範囲及び上限重量値WUを超える範囲が規格外品の重量ランクとなるように設定することができる。そして、規格品となる重量範囲を6つに分割して第1~第6の重量ランクを設定することができる。
【0031】
例えば、第1の重量ランクの物品が収容箱B1に収容され、第2の重量ランクの物品が収容箱B2に収容され、第3の重量ランクの物品が収容箱B3に収容される、というように、各収容箱B1~B6に対応する位置の振分アーム8,9を動作させることにより、第1~第6の重量ランクの物品が収容箱B1~B6に収容される。例えば、第1重量ランクの物品の場合には、収容箱B1に対応する振分アーム8が二点鎖線で示すように回動軸10を中心に回動して振分コンベア3上へ進出することにより、振分コンベア3上を矢印a方向へ搬送される物品が収容箱B1へ収容される。また、第4重量ランクの物品の場合には、収容箱B4に対応する振分アーム9が二点鎖線で示すように回動軸10を中心に回動して振分コンベア3上へ進出することにより、振分コンベア3上を矢印a方向へ搬送される物品が収容箱B4へ収容される。規格外品の重量ランクに属する物品に対しては、いずれの振分アーム8,9も動作させないことで、規格外品収容箱B7へ収容させる。
【0032】
なお、制御装置7が各振分アーム8,9を動作させるタイミングを正確に制御するために、計量コンベア2の搬出端や振分コンベア3の中途等に物品検出センサを設け、その検出信号を制御装置7へ入力するように構成することができる。
【0033】
次に、振分装置100の具体例の詳細について説明する。図2(A)は、斜め上方から見た振分装置100の斜視図であり、図2(B)は、振分装置100の架台50のフレームワークを示す模式図である。また、図3は、振分装置100を上から見た平面図である。また、図4は、振分装置100を振分コンベア3の搬送方向の下流側から見た拡大図である。なお、図4では、架台50の両側に設けられた収容箱載置部70は図示していない。
【0034】
この振分装置100は、本実施形態におけるベルトコンベアの一例の振分コンベア3、振分コンベア3を動作させる駆動装置(モータ3M及び駆動伝達部3S)、振分アーム8,9、各振分アーム8,9を動作させるアーム駆動装置12(12A,12B:図4参照)、排出シュート40、振分コンベア3等を載せる架台50、及び、水平に並んで配置された4本の棒71を有する収容箱載置部70を備えている。なお、排出シュート40には、振分コンベア3からの物品の飛出しを防止するための飛出し防止板40aが付加されている。この飛出し防止板40aは図3では図示されていない。
【0035】
架台50は、振分コンベア3等を下方から支持するもので、振分コンベア3の搬送方向(矢印a方向)に延びて平行に配置された支持フレーム51,52と、2つの支持フレーム51,52の両端同士を連結する連結フレーム53,54と、2つの支持フレーム51,52の両端を支持する4つの支柱55~58と、支柱55~58間を連結する補強フレーム59~62と、各支柱55~58の下部に取り付けられた高さ調整用のアジャスタからなる脚63とを備えている。各支柱55~58及び各フレーム51~54,59~62は、例えば等辺アングル等で構成でき、溶接等によって接続されている。本例では、架台50の両側に、4本の棒71を有する収容箱載置部70が取り付けられているが、収容箱載置部70の構成は適宜変更可能であり、また無くてもよい。
【0036】
振分コンベア3は、物品を所定の水平方向(矢印a方向)へ搬送するベルトコンベアであり、搬送方向の上流側の駆動プーリ31、下流側の従動プーリ32、平ベルトからなる無端のベルト33、搬送方向に延びて対向配置された一対のサイドフレーム34,35(図4)、サイドフレーム34,35間を連結する棒状の複数の連結部36(図4)、及びベルト支持フレーム81等を備えている。図4に示すように、各サイドフレーム34,35は、例えば、断面L字状のL型アングル等で構成され、鉛直部34a,35a及び水平部34b,35bを有している。各連結部36は、サイドフレーム34,35の鉛直部34a,35a間を連結している。
【0037】
駆動プーリ31及び従動プーリ32は、サイドフレーム34,35の搬送方向両端部に回転可能に取り付けられ、プーリ31,32間には、搬送用のベルト33が巻きかけられている。すなわち、搬送用の無端のベルト33は、駆動プーリ31および従動プーリ32にまたがって巻き回されている。駆動プーリ31は駆動伝達部3Sを介してモータ(駆動モータ)3Mによって回転駆動させられる。駆動伝達部3Sは、そのカバー部材が図示され、その内部を図示してしないが、周知の構成とすることができ、例えば、モータ3Mの回転が伝達されるプーリと駆動プーリ31の一端に設けられたプーリとの間にタイミングベルトが巻き掛けられて構成されている。モータ3Mは、振分コンベア3の搬送方向上流端側において架台50に固定されている。
【0038】
振分アーム8は、振分コンベア3の幅方向の一方側の側方に所定間隔をおいて搬送方向に並んで複数配置され、振分アーム9は、振分コンベア3の幅方向の他方側の側方に所定間隔をおいて搬送方向に並んで複数配置されている。
【0039】
図4に示すように、振分アーム8,9の各々は、上下方向に延びる回動軸10と、回動軸10の上端に固定され回動軸10が回動されることによって振分コンベア3上から物品を排除するアーム部11とを有している。なお、アーム部11は、例えば図3で振分アーム8,9として図示された部分である。そして、振分アーム8,9の各々に対して、振分コンベア3の下方に配置されたアーム駆動装置12(12A,12B)が設けられている。
【0040】
アーム駆動装置12は、回動軸10が貫通する天面板13aを有する略直方体形状の筐体13を有し、この筐体13内に振分アーム8,9の回動軸10を回動させる駆動部が収納されている。この駆動部は、例えば、エアシリンダまたはモータ等を用いて回動軸10を正逆回動させる公知の構成とすることができる。
【0041】
なお、振分アーム8のアーム駆動装置12Aと、振分アーム9のアーム駆動装置12Bとは、振分コンベア3上から物品を排除させる振分アーム8,9の動作(図1(A)の二点鎖線で示される動作)において、振分アーム8の回動軸10と振分アーム9の回動軸10とを逆方向に回動させるように構成されている。
【0042】
本例では、各振分アーム8のアーム駆動装置12Aは、その筐体13の底面板13bが架台50の一方の支持フレーム51上にボルト等(図示せず)で固定されており、天面板13a上に、振分コンベア3の一方のサイドフレーム34の水平部34bがボルト等(図示せず)で固定されている。同様に、各振分アーム9のアーム駆動装置12Bは、その筐体13の底面板13bが架台50の他方の支持フレーム52上にボルト等(図示せず)で固定されており、天面板13a上に、振分コンベア3の他方のサイドフレーム35の水平部35bがボルト等(図示せず)で固定されている。このように、アーム駆動装置12A,12Bは、振分コンベア3を支持するように架台50と振分コンベア3のサイドフレーム34,35との間に取り付けられている。
【0043】
上記のように、振分コンベア3は、架台50上でアーム駆動装置12A,12Bの筐体13によって支持されているが、必要に応じて、架台50上に振分コンベア3を支持する支柱(例えば図2(A)の支柱38等)が設けられていてもよい。
【0044】
また、各振分アーム8,9に対して排出シュート40が設けられている。この排出シュート40は、振分アーム8,9によって振分コンベア3上から排除される物品を、アーム駆動装置12A,12Bを避けて下方へ滑落させる傾斜面を有している。よって、振分アーム8,9によって振分コンベア3上から排除される物品を排出シュート40上を滑落させることにより、振分コンベア3の側方へ延びて配置されたアーム駆動装置12A,12Bと衝突させずに、例えば収容箱B1~B6へ収容することができる。
【0045】
本実施形態では、図3に示すように、振分コンベア3にベルト支持フレーム81が複数備えられた構成である。図1(B)に示すように、回転する無端のベルト33の物品が載せられる上側に位置している部分を上側部分33aとし、下側に位置している部分を下側部分33bとすると、ベルト支持フレーム81はベルト33の上側部分33aの下面(裏面)を下方から支持する。ベルト33は、モータ3Mによって回転駆動する駆動プーリ31の回転により、その上側部分33aの上面に載せられる物品を矢印aで示される所定の水平方向へ搬送する。
【0046】
複数のベルト支持フレーム81は、一対のサイドフレーム34,35の間に、矢印aで示される搬送方向(所定の水平方向)に並んで配置されている。ここでは、ベルト支持フレーム81を複数(本例では3個)設けているが、長さは長くなるが1個で構成されてもよい。本例のように長さを短くして複数に分割された構成とすることにより、扱いやすくなる。
【0047】
本例では、サイドフレーム34,35は、鉛直部34a,35aの搬送方向下流端部に、図3に示すフレーム延長部34A,35Aが取り付けられて構成され、このフレーム延長部34A,35Aに従動プーリ32が回転可能に取り付けられている。また、フレーム延長部34A,35Aには、これらに連結されてベルト33の上側部分33aの下面を下方から支持する連結板37が取り付けられている。なお、サイドフレーム34,35は、フレーム延長部34A,35Aが無く、鉛直部34a,35aの搬送方向下流端部に従動プーリ32が回転可能に取り付けられた構成でもよい。この場合、連結板37が無く、駆動プーリ31側のように、ベルト支持フレーム81が従動プーリ32の近傍にまで配置された構成としてもよい。
【0048】
図5(A)は、振分コンベア3のベルト支持フレーム81を上から見た平面図であり、図5(B)は、同ベルト支持フレーム81を一方向から見た側面図であり、図5(C)は、同ベルト支持フレーム81を他方向から見た側面図である。
【0049】
図5に示すように、ベルト支持フレーム81は、一対の端部板82と、複数(本例では4個)の支持部材83と、一対の連結板84と、一対の取付棒85と、各取付棒85の両端部に螺合する4本のボルト(フランジ付きボルト)86とを備えている。
【0050】
一対の端部板82は、振分コンベア3のベルト33の幅方向(振分コンベア3の幅方向)Wに離れて対向配置されている。各々の端部板82は、平板部82a及び垂直部82bを有している。
【0051】
複数の支持部材83は、一対の端部板82の間で、ベルト33の幅方向Wに所定間隔をあけて平行に並んで配置されている。各支持部材83は、矢印aで示される搬送方向(所定の水平方向)に延びた細長い形状である。そして、ベルト33の幅方向Wにおける各支持部材83の幅は、互いに隣り合う支持部材83の間隔よりも小さく(狭く)なっている。本例では、各支持部材83の上記搬送方向に垂直な断面形状が上下方向に長い長方形をしている(図5(C)参照)。これら複数の支持部材83と一対の端部板82の平板部82aとで、ベルト33の上側部分33aの下面が下方から支持される。
【0052】
一対の連結板84は、一対の端部板82の搬送方向両端部において垂直部82bがベルト支持フレーム81の内側に向けて曲げられた部分82bbと溶接によって接続されているとともに、各支持部材83の両端部と溶接によって接続されている。
【0053】
一対の取付棒85は、ベルト33の幅方向Wに延びた棒状部材であり、矢印aで示される搬送方向に間隔をあけて平行に配置されており、全ての支持部材83を貫通するとともに、一対の端部板82の垂直部82bを貫通し、各貫通部分で溶接によって接続されている。また、各取付棒85の長さは、一対のサイドフレーム34,35の鉛直部34a,35aの間の間隔と略等しくされている。
【0054】
各取付棒85の両端には、ボルト86が螺合するねじ穴が設けられている。サイドフレーム34の鉛直部34aには、2本のボルト86のねじ部分が上から挿入される2つの溝34cが設けられている。図示しないが、同様に、サイドフレーム35の鉛直部35aにも、2本のボルト86のねじ部分が上から挿入される2つの溝(これを「溝35c」とする)が設けられている。
【0055】
ベルト支持フレーム81を一対のサイドフレーム34,35に取り付ける際には、4本のボルト86を緩めた状態にして4本のボルト86のねじ部分を一対のサイドフレーム34,35の4つの溝34c,35cに挿入し、4本のボルト86を締め付ければよい。このようにして、ベルト支持フレーム81は、一対のサイドフレーム34,35の鉛直部34a,35aの間にまたがって配置される。
【0056】
上述のように、ベルト支持フレーム81は、ベルト33の幅方向Wにおける両側の縁部に、一対のサイドフレーム34,35の所定の取付箇所(溝34c,35c)に取り付けるための取付部(ボルト86)を有している。そして、この取付部(ボルト86)を含むベルト支持フレーム81の全体形状が、ベルト33の幅方向Wにおける中心線を含む鉛直面P1に関して対称形状であるとともに、矢印aで示される搬送方向における中心線を含む鉛直面P2に関して対称形状であるように構成されている。よって、各ベルト支持フレーム81について、その取付箇所となるサイドフレーム34の2つの溝34cとサイドフレーム35の2つの溝35cとが、上記鉛直面P1に関して対称な位置に設けられており、サイドフレーム34の2つの溝34cが上記鉛直面P2に関して対称な位置に設けられるとともに、サイドフレーム35の2つの溝35cが上記鉛直面P2に関して対称な位置に設けられている。
【0057】
本実施形態では、ベルト支持フレーム81は、ベルト33の幅方向Wにおける両側の縁部に、一対のサイドフレーム34,35の所定の取付箇所(溝34c,35c)に取り付けるための取付部(ボルト86)を有し、取付部(ボルト86)を含むベルト支持フレーム81の全体形状が、ベルト33の幅方向Wにおける中心線を含む鉛直面P1に関して対称形状であるとともに、矢印aで示される搬送方向(所定の水平方向)における中心線を含む鉛直面P2に関して対称形状であるように構成されている。この構成により、ベルトコンベア(振分コンベア3)の製造時やメンテナンス時等において、作業者等がベルト支持フレーム81をサイドフレーム34,35に取り付ける際に、ベルト支持フレーム81の向きを特に注意することなく取り付けることができ、ベルト支持フレーム81の取付作業を容易に行うことができる。また、本実施形態のようにベルト支持フレーム81が搬送方向に並べて複数配置される場合には、各ベルト支持フレーム81をその取付場所を入れ替えても取り付けることができ、ベルト支持フレーム81の取付作業を容易に行うことができる。
【0058】
また、本実施形態では、振分アーム(8,9)が振分コンベア3の側方において搬送方向に並んで複数配置された振分コンベア3のように、機長の長いベルトコンベアであっても、複数のベルト支持フレーム81を搬送方向に並べて配置することにより、各ベルト支持フレーム81の長さを短くでき、ベルトコンベア(振分コンベア3)の製造時やメンテナンス時等において、ベルト支持フレーム81の取り扱いが容易になる。
【0059】
また、図5(A)に示すように、ベルト支持フレーム81の端部板82の平板部82aに細長い穴87を設けることにより、ベルト支持フレーム81の軽量化が図れ、その取り扱いがより容易になる。
【0060】
また、本実施形態では、フレーム延長部34A,35Aを有する従動プーリ取付部が回動可能に構成されている。図6(A)は、フレーム延長部34A,35Aを有する従動プーリ取付部の詳細を示す概略斜視図であり、図6(B)は、従動プーリ取付部を回動させた状態を示す概略斜視図である。なお、図6(A),(B)では、ベルト33を図示していない。また、この図6(A),(B)では、ベルト支持フレーム81の端部板82に細長い穴87を設けた例が示されている。
【0061】
図6(A)に示すように、従動プーリ取付部300は、フレーム延長部34A,35Aを有し、このフレーム延長部34A,35Aは、一対のサイドフレーム34,35の従動プーリ側の端部34e,35eに、サイドフレーム34,35の外側に向けて延伸するように取り付けられている。このフレーム延長部34A,35Aは、上記端部34e,35eの所定位置に取り付けられる取付具301によって、取付具301を中心に上下方向に回動自在に取り付けられている。取付具301は、サイドフレーム34,35の端部34e,35eの所定位置に設けられたねじ穴に螺合して取り付けられている。両側の取付具301を上記ねじ穴から取り外すことにより、従動プーリ取付部300をサイドフレーム34,35から取り外すことができる。
【0062】
一方のサイドフレーム34には、図6(A)に示す従動プーリ取付部300が通常の取付状態のときのフレーム延長部34Aの固定位置を規定するための第1のストッパ305と、従動プーリ取付部300を上方向へ回動させたときにフレーム延長部34Aの回動限界位置を規定するための第2のストッパ306とが設けられている。また、フレーム延長部34Aが固定位置のときにフレーム延長部34Aをサイドフレーム34に固定するための手締めボルト307が設けられている。フレーム延長部34Aには、従動プーリ取付部300が図6(B)の状態から図6(A)の状態になるときに、手締めボルト307のねじ部が通過する溝303が設けられている。なお、手締めボルト307は、サイドフレーム34の鉛直部34aに設けられたねじ穴と螺合している。
【0063】
他方のサイドフレーム35も、サイドフレーム34と同様、第1のストッパ305、第2のストッパ306及び手締めボルト307が設けられており、フレーム延長部35Aには、フレーム延長部34Aと同様の溝303が設けられている。フレーム延長部34A側の構成とフレーム延長部35A側の構成とは、対称構造になっている。
【0064】
また、フレーム延長部34A,35Aの先端には、従動プーリ32の両側の固定軸32aが挿入される軸受け溝302が設けられている。従動プーリ32は、中心の固定軸32aが固定状態で、外周のローラ部32bが回転する構成である。
【0065】
フレーム延長部34A,35Aには、それぞれベルト33の張力を調整するベルト張力調整部304が設けられている。それぞれのベルト張力調整部304は、フレーム延長部34A,35Aに固定されたねじ受け部304aと、ねじ受け部204aに設けられたねじ穴と螺合する調整用ねじ304bと、固定用ナット305cとを備えた周知の構成である。図6(A)に示すように従動プーリ取付部300が通常の取付状態のときに、調整用ねじ304bの先端が従動プーリ32の固定軸32aと接触しており、調整用ねじ304bを回転させてベルト33の張力を調整した後、固定用ナット305cを回して調整用ねじ304bをねじ受け部304aに固定する。このようにして、ベルト33の幅方向両側においてベルト33の張力を調整することで、ベルト33の蛇行を防止できる。
【0066】
上記のように、従動プーリ取付部300がサイドフレーム34,35の従動プーリ側の端部34e,35eに上方向へ回動可能に取り付けられているので、ベルト33を取り外す際に、従動プーリ取付部300を上方向へ回動させることにより、駆動プーリ31と従動プーリ32との間隔が狭まってベルト33が緩むので、ベルト33の取り外しを容易に行うことが可能になるとともに、取り外したベルト33の取り付けも容易に行うことが可能になる。また、従動プーリ32は、両側の固定軸32aを軸受け溝302から抜き出すようにして、従動プーリ取付部300から容易に取り外すことができる。
【0067】
なお、第1実施形態では、振分手段の一例である振分アーム(8,9)が振分コンベア3の両側の側方において振分コンベア3の搬送方向に並んで複数配置されているが、振分アームが振分コンベア3のいずれか一方側の側方において振分コンベア3の搬送方向に並んで複数配置された構成でもよい。また、振分アームが振分コンベア3の両側の側方に1個ずつ配置された構成や、振分アームが振分コンベア3のいずれか一方側の側方に1個だけ配置された構成も可能である。なお、振分コンベア3の機長(搬送方向の長さ)は、振分アームの個数等に応じて適宜変更されてよい。
【0068】
(第2実施形態)
図7(A)は、第2実施形態の一例の振分装置の側面図であり、図7(B)は、同振分装置の第1及び第2の架台のそれぞれのフレームワークを示す模式図である。
【0069】
第1実施形態の振分装置100では、6個の振分アーム8,9及びアーム駆動装置12が備えられていたが、この第2実施形態の振分装置200では、10個の振分アーム8,9及びアーム駆動装置12が備えられた構成である。この振分装置200を備えた重量選別機では、例えば、図1において、振分装置100に代えて振分装置200を備えた構成とすることができ、選別する物品の重量ランクの個数を振分装置100の場合よりも多く設定することができる。第1実施形態の振分装置100と同一あるいは対応する部分には、同一符号を付している。
【0070】
ここでは、第1実施形態の振分装置100を改造して第2実施形態の振分装置200を構成する場合について説明するが、これに限らず、はじめから第2実施形態の振分装置200が重量選別機に備えられてあってもよい。
【0071】
この振分装置200は、ベルトコンベアの一例の振分コンベア3A、振分コンベア3Aを動作させる駆動装置(モータ3M及び駆動伝達部3S)、10個の振分アーム8,9、各振分アーム8,9を動作させる10個のアーム駆動装置12、10個の排出シュート40、及び、振分コンベア3A等を載せる第1,第2の架台50,150等を備えている。
【0072】
ここでは、第1の架台50と第2の架台150とが連結(取り外し可能に固定)されて、振分コンベア3Aを下方から支持するコンベア用架台が構成されている。
【0073】
第1の架台50は、第1の実施形態における架台50(図2)に相当するものである。第2の架台150は、振分コンベア3Aの搬送方向(矢印a方向)に延びて平行に配置された支持フレーム151,152と、2つの支持フレーム151,152の両端同士を連結する連結フレーム153,154と、2つの支持フレーム151,152の両端を支持する4つの支柱155~158と、支柱155~158間を連結する補強フレーム159~162と、2つの支柱156,158の下部に取り付けられた高さ調整用のアジャスタからなる脚163とを備えている。各支柱155~158及び各フレーム151~154,159~62は、例えば等辺アングル等で構成でき、溶接等によって接続されている。なお、第1の架台50と連結される側の2つの支柱155,157の下部には脚163は取り付けられていない。
【0074】
図8は、コンベア用架台を構成する第1,第2の架台50,150の連結部分を示す斜視図である。第1及び第2の架台50,150は、互いに隣接する部分がボルト等を用いて取り外し可能に固定されている。図8に示す例では、2本の支柱56,155の隣接する部分同士が例えばボルトBT1とナット(図示せず)で固定され、2本の支柱58,157の隣接する部分同士が例えばボルトBT2とナット(図示せず)で固定され、2つのフレーム54,153の隣接する部分同士が例えば2本のボルトBT3,BT4と2つのナット(図示せず)で固定されている。なお、それぞれナットを用いずに、支柱56にボルトBT1と螺合するねじ穴が設けられ、支柱58にボルトBT2と螺合するねじ穴が設けられ、フレーム54に各ボルトBT3,BT4と螺合する2つのねじ穴が設けられていてもよい。このように第1及び第2の架台50,150が取り外し可能に固定されることにより、コンベア用架台の増設および撤去を容易に行うことができる。
【0075】
振分コンベア3Aは、物品を所定の水平方向(矢印a方向)へ搬送するベルトコンベアであり、搬送方向の上流側の駆動プーリ31、下流側の従動プーリ32、平ベルトからなる無端のベルト33A、第1の架台50の上方に配置され搬送方向に延びて対向配置された一対のサイドフレーム34,35(図4)、第2の架台150の上方に配置され搬送方向に延びて対向配置された一対のサイドフレーム134,135(135は図示せず)、サイドフレーム34,35間及びサイドフレーム134,135間を連結する棒状の複数の連結部36(図4)、及び複数のベルト支持フレーム81等を備えている。なお、サイドフレーム135は、図示されていないが、サイドフレーム34と対向配置されたサイドフレーム35と同様、サイドフレーム134と対向配置されたサイドフレームである。これらのサイドフレーム134,135も、図4に示すサイドフレーム34,35同様、例えば、断面L字状のL型アングル等で構成されている。サイドフレーム134はサイドフレーム34と搬送方向に一直線状に並んで配置され、それぞれの隣り合う端部が例えばボルト(図示せず)で接続板201に固定されている。同様に、サイドフレーム135はサイドフレーム35と搬送方向に一直線状に並んで配置され、それぞれの隣り合う端部が例えばボルト(図示せず)で接続板201に固定されている。
【0076】
なお、第1実施形態で説明したように(図4参照)、サイドフレーム34,35が、第1の架台50上でアーム駆動装置12の筐体13及び第1の架台50上に固定された支柱38によって支持されているのと同様、サイドフレーム134,135は、第2の架台150上でアーム駆動装置12の筐体13及び第2の架台150上に固定された支柱138によって支持されている。
【0077】
また、本実施形態では、第1実施形態においてサイドフレーム34,35の搬送方向下流側の端部34e,35eに取り付けられていた従動プーリ取付部300を取り外して、サイドフレーム134,135の搬送方向下流側の端部に、図6に示す第1実施形態のサイドフレーム34,35の場合と同様にして従動プーリ取付部300を取り付けている。そして、搬送用の無端のベルト33Aとして、第1実施形態の場合の搬送用のベルト33よりも長いものに変更している。
【0078】
本実施形態では、第1実施形態の場合と同様のベルト支持フレーム81を5個用いている。すなわち、サイドフレーム134,135にもサイドフレーム34,35の溝34c,35cと同様の溝が設けられて、ベルト支持フレーム81が2個取り付けられている。よって、第1実施形態の場合と同様、ベルトコンベア(振分コンベア3A)の製造時やメンテナンス時等において、作業者等がベルト支持フレーム81をサイドフレーム34,35及びサイドフレーム134,135に取り付ける際に、ベルト支持フレーム81の向きを特に注意することなく取り付けることができ、また、各ベルト支持フレーム81をその取付場所を入れ替えても取り付けることができ、ベルト支持フレーム81の取付作業を容易に行うことができる。
【0079】
なお、はじめからこの振分装置200を製作する場合には、一対の第1のフレームである一対のサイドフレーム34,35と、一対の第2のフレームである一対のサイドフレーム134,135とが、一対のサイドフレーム(サイドフレーム34,134の部分が連続した1つのサイドフレームと、サイドフレーム35,135の部分が連続した1つのサイドフレームサイドフレーム)として構成されていてもよい。
【0080】
なお、第2実施形態では、振分手段の一例である振分アーム(8,9)が振分コンベア3Aの両側の側方において振分コンベア3の搬送方向に並んで複数配置されているが、振分アームが振分コンベア3Aのいずれか一方側の側方において振分コンベア3の搬送方向に並んで複数配置された構成でもよい。なお、振分コンベア3Aの機長(搬送方向の長さ)は、振分アームの個数等に応じて適宜変更されてよい。
【0081】
また、第1、第2実施形態のベルト支持フレーム81は、振分装置に用いられるベルトコンベア(振分コンベア3,3A)に限らず、物品を搬送しながら計量する計量装置に用いられるベルトコンベア等、他のベルトコンベアにも適用することができる。
【0082】
また、第1、第2実施形態では、物品が載せられるベルト33,33Aの上側部分の下面を支持するベルト支持フレーム81を、ベルト33,33Aの幅方向Wに間隔をあけて配置された細長い複数の支持部材83を有する構成としたが、ベルト支持フレーム81のベルト33,33Aを支持する部分が天板(平板)等によって構成されていてもよい。ただし、ベルト支持フレーム81は、ベルト33,33Aを支持する部分を天板等で構成するよりも上記の複数の支持部材83を有する構成とした方が、ベルト33,33Aとの間の接触面積及び摩擦力を小さくでき、モータ3Mの負荷を軽減することができる。
【0083】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、ベルト支持フレームの取付作業を容易に行うことができるベルトコンベア及びこれを備えたコンベア装置と振分装置等として有用である。
【符号の説明】
【0085】
3,3A 振分コンベア
8,9 振分アーム
3M モータ
31 駆動プーリ
32 従動プーリ
33 ベルト
34,35 サイドフレーム
50,150 第1,第2の架台
81 ベルト支持フレーム
100,200 振分装置
134,135 サイドフレーム
300 従動プーリ取付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8