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特許7628495空隙および下部閉鎖要素を有する堆積反応器のための反応チャンバならびに反応器
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  • 特許-空隙および下部閉鎖要素を有する堆積反応器のための反応チャンバならびに反応器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-31
(45)【発行日】2025-02-10
(54)【発明の名称】空隙および下部閉鎖要素を有する堆積反応器のための反応チャンバならびに反応器
(51)【国際特許分類】
   C30B 25/08 20060101AFI20250203BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20250203BHJP
   C30B 29/36 20060101ALI20250203BHJP
【FI】
C30B25/08
H01L21/31 B
C30B29/36 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021540045
(86)(22)【出願日】2020-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 IB2020050080
(87)【国際公開番号】W WO2020144567
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】102019000000235
(32)【優先日】2019-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】501372765
【氏名又は名称】エルピーイー ソシエタ ペル アチオニ
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コリア、フランチェスコ
(72)【発明者】
【氏名】クリッパ、ダニロ
(72)【発明者】
【氏名】メスチア、マウリリオ
(72)【発明者】
【氏名】プレーティ、シルヴィオ
(72)【発明者】
【氏名】徳田 雄一郎
【審査官】今井 淳一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-035819(JP,A)
【文献】特開平07-126872(JP,A)
【文献】特開平05-109635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 25/08
H01L 21/31
C30B 29/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に半導体材料の層を堆積させるための反応器(1000)のための反応チャンバ(100)であって、
石英製で円筒形状を有し、その軸(111)が垂直になるように使用時に配置されるように適合された管(110)を備え、前記管(110)は管(110)の全長に沿って延在し、流動する液体を収容するように適合された円筒形の内部空隙(112)を有し、
石英製であり、前記管(110)の第1の下端に固定されて、前記内部空隙(112)を閉鎖し、空隙の下部からの液体の流出を防止する環状閉鎖要素(120)をさらに備え、前記環状閉鎖要素(120)はその上部において、流れる液体が底部の凹部(122)に到達することができるように、前記内部空隙(112)に面する環状凹部(122)を有し、
前記管(110)は、前記内部空隙(112)に流入および/または流出する液体の入口および/または出口のための複数の開口部(113、114)を有し、
好ましくは石英からなり、前記内部空隙(112)の内部にある一組の内部導管(130)をさらに備え、前記内部導管(130)は、前記管(110)の第1の下部領域の前記複数の開口部(113)から管(110)の内側の第2の上部領域まで上方へ延び、前記内部空隙(112)内を流れる液体の循環を促進し、
前記液体は、前記管(110)の第1の下部領域の前記複数の開口部(114)から前記管(110)の内部に入り、前記管(110)の内側の第2の上部領域から前記内部導管(130)に入り、前記管(110)の第1の下部領域で前記内部導管(130)から出て、
前記環状凹部(122)の半径方向断面プロファイルは、前記管(110)の内周側の前記環状凹部(122)の第1の側部(126)と前記管(110)の外周側の前記環状凹部(122)の第2の側部(125)とが前記環状凹部(122)の半径方向断面視で異なる高さで終了する、反応チャンバ(100)。
【請求項2】
前記環状凹部(122)の幅は、前記管(110)と接触する前記環状閉鎖要素(120)の第1の領域における前記内部空隙(112)の幅に対応する、請求項1に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項3】
前記環状凹部(122)の半径方向断面プロファイルは、異なる半径を有する円弧を含み、特に、前記環状凹部(122)の底部(124)における第1の半径と、前記環状凹部(122)の側部(125、126)における前記第1の半径よりも大きい第2の半径とを有する円弧を含む、請求項1または請求項2に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項4】
前記管(110)の軸(111)に面する前記環状閉鎖要素(120)の第1の側にある、前記環状凹部(122)の第1の側部(126)は、前記環状閉鎖要素(120)の第1の側とは反対側の前記環状閉鎖要素(120)の第2の側にある、前記環状凹部(122)の第2の側部(125)に対してより高い高さで終了する、請求項1に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項5】
前記環状閉鎖要素(120)は、前記環状閉鎖要素(120)の第2の領域に、前記管(110)と非接触であるフランジ(123)を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項6】
前記開口部(113、114)は、前記環状閉鎖要素(120)の高さよりも高い高さで、前記管(110)の第1の領域において前記管の外部の表面上に円周方向に配置される、請求項1~のいずれか一項に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項7】
前記複数の開口部(113)の第1の組が流出液体出口に適合され、前記内部導管(130)の組と連通し、前記複数の開口部(114)の第2の組は、流入液体入口に適合される、請求項6に記載の反応チャンバ(100)。
【請求項8】
前記内部空隙(112)の外側に石英製の一組の外部導管(140)を備え、前記第2の組の開口部(114)が前記一組の外部導管(140)と連通している、請求項7に記載の
反応チャンバ(100)。
【請求項9】
前記管(110)は、前記内部空隙(112)への流入液体入口のための第1の組の開口部を有し、前記第1の組の開口部は前記管(110)の外面上に円周方向に配置され、前記第1の組の開口部は前記管の第1の下部領域に配置される、請求項1~のいずれか一項に記載の反応チャンバ。
【請求項10】
基板上に半導体材料の層を堆積させるための反応器(1000)のための反応チャンバ(100)であって、
石英製で円筒形状を有し、その軸(111)が垂直になるように使用時に配置されるように適合された管(110)を備え、前記管(110)は管(110)の全長に沿って延在し、流動する液体を収容するように適合された円筒形の内部空隙(112)を有し、
石英製であり、前記管(110)の第1の下端に固定されて、前記内部空隙(112)を閉鎖し、空隙の下部からの液体の流出を防止する環状閉鎖要素(120)をさらに備え、前記環状閉鎖要素(120)はその上部において、流れる液体が底部の凹部(122)に到達することができるように、前記内部空隙(112)に面する環状凹部(122)を有し、
前記管(110)は、前記内部空隙(112)への流入液体入口のための第1の組の開口部を有し、前記第1の組の開口部は前記管の外面上に円周方向に配置され、前記第1の組の開口部は前記管の第1の下部領域に配置され
前記管は、前記内部空隙(112)からの流出液体出口のための第2組の開口部を有し、前記第2組の開口部は前記管の外面に円周方向に位置し、前記第2組の開口部は、前記管の第2の上部領域に配置され
前記環状凹部(122)の半径方向断面プロファイルは、前記管(110)の内周側の前記環状凹部(122)の第1の側部(126)と前記管(110)の外周側の前記環状凹部(122)の第2の側部(125)とが前記環状凹部(122)の半径方向断面視で異なる高さで終了する、反応チャンバ。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の反応チャンバ(100)を含む反応器(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空隙および下部閉鎖要素を有する堆積反応器のための反応チャンバ、ならびにそれを使用する反応器に関する。
【背景技術】
【0002】
反応器の反応チャンバは、反応温度(それらの内部が高い)ときに冷却する必要がある。
【0003】
これは、特に、例えば、「シード」と呼ばれることもある基板上に半導体材料の層を堆積するための反応器に当てはまり、反応温度は、例えば、シリコンのエピタキシャル堆積の場合には800~1200℃、炭化ケイ素のエピタキシャル堆積の場合には1600~3000℃とすることができ、堆積の結果は例えば、(概ね厚い)層またはインゴット(すなわち、長い結晶)であってよい。
【0004】
反応チャンバの壁は、効果的かつ均一に冷却されることが望ましい。
【0005】
さらに、冷却システムが確実に作動すること、すなわち故障しないことが望ましい。
【0006】
本出願人は石英製で円筒形状を有し、使用時にその軸が垂直になるように配置されるように適合された管を備える反応チャンバに焦点を当てており、特に、本出願人は大型チャンバ(例えば、直径が50cmを超え、高さが100cmを超える)に焦点を当てている。
【0007】
これらのチャンバは特に、例えば2000℃を超える非常に高い温度で「シード」から始まる炭化ケイ素インゴットを成長させるための反応器において使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の全体的な目的は、効果的で信頼性のある反応チャンバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この全体的な目的は、本明細書の不可欠な部分を形成する添付の特許請求の範囲の記載事項によって実質的に達成される。
【0010】
本発明の主題はまた、そのような反応チャンバを使用する反応器である。
【0011】
本発明は、添付の図面と共に考慮される以下の詳細な説明からより容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る反応チャンバの実施例の縦断面図(非常に概略的)を示す。
図2図1の反応チャンバの閉鎖要素の部分縦断面図を示す。
図3図1の反応チャンバの管の第1の部分縦断面図(非常に概略的)を示す。
図4図1の反応チャンバの管の第2の部分縦断面図(非常に概略的)を示す。
図5図1の反応チャンバを用いた反応器の構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
容易に理解できるように、本発明を実際に実施する様々な方法があり、本発明は、添付の特許請求の範囲においてその主な有利な態様で定義され、以下の詳細な説明または添付の特許請求の範囲のいずれにも限定されない。
【0014】
図1図6は全て本発明の実施形態の同じ例を示しており、参照符号100は全体としての反応チャンバを示し、参照符号1000は、全体としての反応器を示している。
【0015】
図1は内部反応および堆積領域170を囲むチャンバ100を示し、領域170において、少なくとも1つの基板(図示せず)が配置され、この基板は特に、要素が基板を支持する機能だけでなく、基板を加熱する機能も有する場合に「サセプタ」と呼ばれる、支持要素(図示せず)によって典型的に支持される。(概ね厚い)層は、高温でのいわゆる「成長」プロセス中に基板上に堆積される。図1は、反応チャンバ100内部の構成要素のいずれも示しておらず、これらは本発明の目的には関連しない。
【0016】
チャンバ100は、ベース150、カバー160、および周囲壁を備え、具体的には、周囲壁は石英製で円筒形状を有し、その軸111が垂直になるように使用時に配置されるように適合された管110からなる。
【0017】
管110は、管110の全長に沿って延在し、流動する液体、特に冷却流体を収容するように適合された円筒形の内部空隙112を有する。
【0018】
空隙112を有する管110のような管は、同心円状に配置された2つの同心円筒壁から成るため、比較的容易に製造することができる。2つの壁のそれぞれは通常、その全長に沿って一定の直径を有し、2つの壁の2つの直径の差は小さく(例えば、直径の差は20~60mmであり得る)、2つの壁の厚さは互いに等しくてもよく、あらゆるところで均一であり得る(厚さは3~10mmであり得る)。1つは「内壁」と呼ぶことができる(図3および図4の要素116を参照)。1つは「外壁」と呼ぶことができる(図3および図4の要素115を参照)。しかしながら、2つの石英壁の製造は、典型的には管の直径が例えば50cmよりも大きく、管の高さが例えば100cmよりも大きいことを考慮すると、慎重を要する。
【0019】
チャンバ100は、石英製であり、管110の第1の下端に固定されて、空隙112を閉鎖し、液体が空隙の底部から流出するのを防止する環状閉鎖要素120をさらに備える。
【0020】
管110と要素120との間の固定は、特に溶接によって行われ、これらの溶接(管110の内壁を有する要素120の1つと管110の外壁を有する要素120の1つ)は、チャンバ100の特に内側に流れる液体の漏出のリスクを回避するように注意して行われなければならず、それらは、低い熱応力と低い機械的応力の領域でなされることが好ましい。
【0021】
上部において、閉鎖要素120は、流動する液体が底部において凹部122に到達することができるように、空隙112に面する環状凹部122を有する。好ましくは図1に示すように、凹部122の幅は閉鎖要素120が管110と接触している空隙112の幅に対応する。実際、空隙112(反応器の運転中に液体で満たされている)は連続的な表面に従って(すなわち、段差なしで)要素120の内側に延在する。
【0022】
このようにして、(機械的および/または熱的および/または水力学的理由のための)空隙のあらゆる特定の形状は要素120(およびその凹部122)に集中し、これはまた、サイズが小さい(管110よりもはるかに小さい)という事実のために、製造および機械的処理がより容易である。例えば、その幅は25~50mmとすることができ、その高さは35~70mmとすることができ、その直径は管の直径と等しい。図2を参照されたい。
【0023】
要素120の特定の構成が図2に示されている。
【0024】
凹部122の半径方向断面プロファイルは、異なる半径、特に、凹部122の底部124における第1の半径(小さい、例えば、5~15mm)、および凹部122の側部125、126における第1の半径よりも大きい第2の半径(大きい、例えば、50~150mm)を有する円弧を含むことができる。側部125の半径は、側部126の半径と同じであっても異なっていてもよいことに留意されたい。図2では、底部124は、2つの細い破線のセグメントによって側部125および126と図面上で区別されている。異なる半径の円弧を使用することにより、例えば、円筒形の石英管の空隙内の液体の重量による応力を最適に分配し、放出することが可能になり、実際、管は通常は大型であり、垂直に配置されるので、液体の総重量は大きくなる。
【0025】
凹部122の半径方向断面プロファイルは、凹部122の側部126および凹部の側部125が異なる高さで終了するようにすることができる。特に、管110の軸111に対向する閉鎖要素120の第1の側にある側部126は閉鎖要素120の第1の側とは反対側の閉鎖要素120の第2の側にある側部125に対して、より高い高さ(例えば、5~15mm)で終了する。異なる高さであることにより、要素120の管110への溶接作業が容易になる。図2の構成は、管110の周囲を移動することにより、両方の溶接を外部から行うことができるので、好ましい。
【0026】
閉鎖要素120は、管110と非接触で閉鎖要素120の第2の(より低い)領域にフランジ123を有することができ、フランジ123は、有利に半径方向に突出している。このフランジは一般に、石英管の固定に用いられる。図2は、フランジ123が特にその半径方向の突起のおかげで、上部要素と下部要素との間で締め付けられる場合を模式的に示している。図2はいくつかのシーリングガスケット(図中の黒丸に対応)も示している。ガスケットが上部要素とフランジの突起の上面との間に配置され、1つまたは2つのガスケットが下部要素とフランジの底面との間に配置される。要素120が好ましくは一体に作られているとしても、図2において、フランジ123は、細い破線のセグメントによって要素120の残りの部分と図面上で区別されている。
【0027】
本発明の重要な態様は、チャンバ内、正確にはチャンバの周囲壁内での冷却液の循環であり、これについては以下で説明するが、特に、管の第1の下部領域から管の第2の上部領域まで延在し、流れる液体の循環を容易にする導管が空隙内に設けられている。
【0028】
管110は、空隙112に流入および/または流出する液体の入口および/または出口のための複数の開口部113、114を有し、図1は、2つの破線の円によって開口部113および114の可能な位置を示す。
【0029】
好ましくは、開口113及び114は、(図1に示されるように)管110の外面上に円周方向に配置することができる。好ましくは、開口部113および114は、(図1に示されるように)管110の第1の下部領域に配置され得、これらの開口部は管の下端から特定の距離(例えば、10~50mm)にあり得る。例えば、好ましくは第1の円周上に等間隔に配置された3~10個の開口部113と、好ましくは第2の円周上に等間隔に配置された3~10個の開口部114とを設けることができ、第1の円周と第2の円周とは、(図3および図4に示すように)同じ高さにすることができ、またはわずかに異なる高さにすることができ、開口部113と開口部114とを管110の周りで交互に配置することができる。
【0030】
図の例(特に図3および図4)では、空隙112の内側に石英からなる一組の内部導管130が管110の第1の下部領域に位置する開口部113から、管110の第2の上部領域まで延び(導管130の一部分は、導管130の「L」形状のために空隙の外側にある)、(管の下部領域における)複数の開口部113の第1の組が液体出口に適合され、一組の内部導管130と連通し、(管の下部領域における)開口部114の第2の組が液体入口に適合される。冷却液は、(特に導管140を通って)底部で空隙112に入り、空隙112に沿って上方に流れ、(空隙112の遠端領域で)頂部で内部導管130に入り、内部導管130に沿って下方に流れ、底部で内部導管130から出る。
【0031】
図の例(特に図3および図4)では、空隙112の外部にある石英製の一組の外部導管140が、開口部114の第2の組と連通している(図4とは異なり、導管140の一部分が空隙112の内部にあり得る)。
【0032】
図、特に図3および図4から分かるように、頂部において、空隙112は、何らかの閉鎖要素(図1に示されるカバー160または特別な「プラグ」に対応し得る)によって閉鎖され、閉鎖要素からわずかに離間して液体の自由表面が存在する。代替的に、空隙は、頂部で開いていてもよい。空隙は特に液体の蒸発を避けるために、何らかの閉鎖要素によって閉鎖されることが好ましい。
【0033】
(限定ではなく指標として)例によれば、壁115は(典型的には均一である)4~6mmの厚さを有し、壁116は(典型的には均一である)4~6mmの厚さを有し、空隙112は(典型的には均一である)15~30mmの幅を有し、導管130は(典型的には均一である)10~20mmの直径を有して、それらは壁115および116から等距離にあり、導管130の上端は、壁115および116の上端から20~50mmにある。
【0034】
チャンバの周囲壁の内側の冷却液の循環は、例えば、後述するように、図3および図4に示されるものとは異なる方法で行うこともできる。
【0035】
管は、前の例の開口部114と同様に、空隙への流入液体入口のための開口部の第1の組を(管の下側領域に)有することができる。
【0036】
液体はこの第1の組の開口部を通って空隙の底部に入り、空隙に沿って上方に流れ、空隙の上方から出る。
【0037】
この出力は、管110の上縁部、好ましくは外壁115の上縁部(図4参照)で「堰」方式で行われ得る。あるいはこの出力は第2の組の開口部を介して行われ得る。この場合、管は空隙から出る液体出口用の第2の組の開口部を(管の上側領域に)有し、第2の組の開口部は、管の外面上に円周方向に位置することができ、第2の組の開口部が管の第2の上側領域に位置する。
【0038】
空隙から出る上部液体出口のこれらの場合の両方において、管の壁は、空隙から出る下部液体出口の場合(図3および図4の場合)よりも大きな圧力を受ける。
【0039】
空隙から出る上部液体出口のこれらの場合の両方において、液体を循環させるポンプは、下部液体出口が空隙から出る場合(図3および図4の場合)よりも多くの仕事をしなければならない。
【0040】
既に述べたように、チャンバ100のような反応チャンバは、典型的には図5の反応器1000のような反応器に使用される。
【0041】
特に有利な用途は、非常に高い温度、例えば2000℃を超える温度で「シード」から開始して炭化ケイ素インゴットを成長させるための反応器である。
図1
図2
図3
図4
図5