(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-01-31
(45)【発行日】2025-02-10
(54)【発明の名称】電子機器-テキスタイル間相互接続方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H01R 13/633 20060101AFI20250203BHJP
H01R 13/24 20060101ALI20250203BHJP
A41D 13/00 20060101ALI20250203BHJP
A61B 5/256 20210101ALI20250203BHJP
G08C 19/00 20060101ALI20250203BHJP
A61B 5/271 20210101ALI20250203BHJP
【FI】
H01R13/633
H01R13/24
A41D13/00 102
A61B5/256 210
G08C19/00 V
A61B5/271
(21)【出願番号】P 2021578047
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 CA2020050882
(87)【国際公開番号】W WO2020257933
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2023-06-23
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519328615
【氏名又は名称】マイアント インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MYANT INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】チェン ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ストラカ エイドリアン フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】クウォク カルヴィン フック-ラム
(72)【発明者】
【氏名】レイファート クリストファー ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ティアウ イェ-ユン
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0345015(US,A1)
【文献】特開2019-016471(JP,A)
【文献】特開平10-050407(JP,A)
【文献】国際公開第2016/031122(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/633
H01R 13/24
A41D 13/00
A61B 5/256
G08C 19/00
A61B 5/271
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子テキスタイルシステム用のドッキングアセンブリであって、
前記ドッキングアセンブリによって受け入れ可能なコントローラデバイスの第2の電気的インタフェースと嵌合するための第1の電気的インタフェースを含むドッキングベースと、
受け入れ位置で前記ドッキングベース内に調整可能に配置され、かつ電気的接続を確立するために前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと位置合わせさせるように前記コントローラデバイスの第2の磁石と相互作用する第1の磁石を含む係合装置と、を含み、
前記第1の磁石は、前記係合装置が前記ドッキングベース内の前記受け入れ位置から離れるように移動すると、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースから分離するために前記第2の磁石に反発する、ドッキングアセンブリ。
【請求項2】
前記係合装置は
、前記受け入れ位置に配置されるようにバイアスされる、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項3】
前記ドッキングベースに対する前記係合装置の移動は、スライド移動を含む、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の磁石は、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと位置合わせさせるときに、前記第2の磁石の対向磁極を吸引する、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項5】
前記第1の磁石は、前記係合装置の対向する側面にそれぞれ配置された第1の対の磁石を含み、
前記第2の磁石は、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと回転的に位置合わせさせるために前記第1の対の磁石のそれぞれの位置に対応するように前記コントローラデバイスの対向する側面にそれぞれ配置された第2の対の磁石を含む、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項6】
前記ドッキングベースはカムアセンブリを含み、前記係合装置は、前記カムアセンブリと連通する変形可能なラッチプレートを含み、前記変形可能なラッチプレートは、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと位置合わせさせるように前記ドッキングアセンブリによって受け入れ可能な前記コントローラデバイスのプラグ突起と機械的に係合する、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項7】
前記係合装置は、前記ドッキングベース内の前記受け入れ位置から前記係合装置が離れるように移動すると、前記プラグ突起を係合解除するように前記カムアセンブリに対して前記変形可能なラッチプレートを押し付ける、請求項6に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項8】
前記変形可能なラッチプレートは、前記プラグ突起の対向する部分と係合するための一対のラッチアームを含む、請求項6に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項9】
前記係合装置が前記カムアセンブリに対して前記変形可能なラッチプレートを押し付けるときに、前記係合装置は前記一対のラッチアームを反対方向に広げるように押し付ける、請求項8に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の電気的インタフェースは、前記ドッキングアセンブリによって受け入れ可能な前記コントローラデバイスのバネ荷重コネクタと相互作用するための少なくとも1つの電気接点を含む、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項11】
前記バネ荷重コネクタは、ポゴピン、ばね板構造、打抜された金属製ばね指、及びバタフライメカニズムのうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項12】
前記係合装置の前記第1の磁石は、前記係合装置の平面に実質的に垂直な方向に前記コントローラデバイスの前記第2の磁石を吸引するか又は反発する、請求項1に記載のドッキングアセンブリ。
【請求項13】
テキスタイル基材と、
前記テキスタイル基材に取り付けられた入力デバイスと、
前記テキスタイル基材に取り付けられ、コントローラデバイスを取り外し可能に受け入れるためのドッキングアセンブリであって、前記コントローラデバイスの第2の電気的インタフェースと嵌合するための第1の電気的インタフェースを含むドッキングアセンブリと、
前記テキスタイル基材に統合された、前記入力デバイスと前記第1の電気的インタフェースを電気的に結合するための導電性経路ネットワークと、を含み、
前記入力デバイスは、前記コントローラデバイスが前記ドッキングアセンブリによって受け入れられるときに、入力データを表す電子信号を前記コントローラデバイスに送
信し、
前記ドッキングアセンブリは、
前記ドッキングアセンブリによって受け入れ可能な前記コントローラデバイスの前記第2の電気的インタフェースと嵌合するための前記第1の電気的インタフェースを含むドッキングベースと、
受け入れ位置で前記ドッキングベース内に調整可能に配置され、かつ電気的接続を確立するために前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと位置合わせさせるように前記コントローラデバイスの第2の磁石と相互作用する第1の磁石を含む係合装置と、を含み、
前記第1の磁石は、前記係合装置が前記ドッキングベース内の前記受け入れ位置から離れるように移動すると、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースから分離するために前記第2の磁石に反発する、
電子テキスタイルシステム。
【請求項14】
前記導電性経路ネットワークは、前記テキスタイル基材に織り合わされたか又は編み込まれた導電性繊維のネットワークを含む、請求項13に記載の電子テキスタイルシステム。
【請求項15】
前記入力デバイスは、温度センサ、水分センサ、心拍数センサ、加速度計、ジャイロスコープ、脳波センサ、筋電図センサ、心電図センサ、フォトプレチスモグラフィセンサ、心弾動図センサ、電気皮膚反応センサ、生体インピーダンスセンサ、又は化学センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の電子テキスタイルシステム。
【請求項16】
前記導電性経路ネットワークに結合され、加熱要素、触覚フィードバック要素、刺激要素、又は視覚的ディスプレイのうちの少なくとも1つを含む出力デバイスを含む、請求項13に記載の電子テキスタイルシステム。
【請求項17】
前記導電性経路ネットワークは、前記コントローラデバイスが前記ドッキングアセンブリによって受け入れられるときに、前記入力デバイスに電力を供給する、請求項13に記載の電子テキスタイルシステム。
【請求項18】
前記テキスタイル基材は、下着、シャツ、パンツ、靴、帽子、靴下、手袋、ヘッドバンド、ベルト、ブラジャー、バラクラバ帽、ベースレイヤー、ジャケット、又はスウェットシャツのうちの少なくとも1つである、請求項13に記載の電子テキスタイルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2019年6月28日に出願された「ELECTRONICS-TO-TEXTILE INTERCONNECTION METHOD AND SYSTEM」と題する米国仮特許出願第62/868,560号に対して優先権を主張する。その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、スマートテキスタイルに関する。より具体的には、本発明は、電子部品を導電性テキスタイルに接続する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
スマートテキスタイルは、機械的、熱的、化学的、電気的、磁気的又は他の発生元からのものなどの環境条件又は刺激、を感知し、それに反応する、材料及び構造の布ベースのシステムである。スマートテキスタイルは、外部刺激又は変化する環境条件に反応又は適応することができる。刺激は、温度、水分、pH、化学的発生元、電場又は磁場、機械的応力又は歪みの変化を含むことができる。
【0004】
先進のスマートテキスタイルは、埋め込まれた計算、デジタル部品、電子機器、エネルギー供給、及びセンサを有することができる。スマートテキスタイルの基本的な部品は、センサ、アクチュエータ、データ送信部品、及び電力部品を含む。難しい機能性、サイズ、コスト、信頼性、快適性、及び美的/要件が考慮される場合、電子部品をテキスタイルの製造にシームレスに統合する要求が満たされていない。更に、テキスタイルの導電性回路(例えば、テキスタイル基材の導電性繊維、ワイヤ)と、電源及び計算部品(例えば、プロセッサ、メモリ)などの電子部品との電気的接続は、テキスタイルへの適応可能及び/又は信頼性のある接続を必要とする。
【0005】
更に、テキスタイル製造と電子機器製造は、非常に異なる組立装置、材料及びプロセスを利用して、大きく異なる製造インフラストラクチャを使用する。
【0006】
したがって、電子デバイス又は電子機器モジュールの相互接続をテキスタイルベースの基板に容易に統合できる材料及び製造方法に対する緊急の要求が存在する。
【発明の概要】
【0007】
本明細書には、電子テキスタイルシステム及びドッキングアセンブリが記載されている。
【0008】
一態様では、電子テキスタイルシステムが提供される。前記電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材と、前記テキスタイル基材に取り付けられた入力デバイスと、前記テキスタイル基材に取り付けられた、コントローラデバイスを取り外し可能に受け入れるためのドッキングアセンブリであって、前記コントローラデバイスの第2の電気的インタフェースと嵌合するための第1の電気的インタフェースを含むドッキングアセンブリと、前記テキスタイル基材に統合された、前記入力デバイスと前記第1の電気的インタフェースを電気的に結合するための導電性経路ネットワークと、を含んでもよく、前記入力デバイスは、前記コントローラデバイスが前記ドッキングアセンブリによって受け入れられるときに、入力データを表す電子信号を前記コントローラデバイスに送信する。
【0009】
別の態様では、電子テキスタイルシステム用のドッキングアセンブリが提供される。前記ドッキングアセンブリは、前記ドッキングアセンブリによって受け入れ可能なコントローラデバイスの第2の電気的インタフェースと嵌合するための第1の電気的インタフェースを含むドッキングベースと、受け入れ位置で前記ドッキングベース内に調整可能に配置され、かつ電気的接続を確立するために前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースと位置合わせさせるように前記コントローラデバイスの第2の磁石と相互作用(interact)する第1の磁石を含む係合装置(engagement device)と、を含んでもよく、前記第1の磁石は、前記係合装置が前記ドッキングベース内の受け入れ位置から離れるように移動すると、前記第1の電気的インタフェースを前記第2の電気的インタフェースから分離するために前記第2の磁石に反発する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書に組み込まれ、その明細書の一部を形成する添付図面は、本発明を例示し、説明と共に、本発明の原理を更に説明し、当業者が本発明を製造及び使用することができるようにする。
【0011】
【
図1】本願の例示的な実施形態に係る、電子テキスタイルシステムの部分分解斜視図を示す。
【
図2】
図1の電子テキスタイルシステムの基板部品の斜視図を示す。
【
図3】本願の別の例示的な実施形態に係る、
図1の電子テキスタイルシステムの基板部品の斜視図を示す。
【
図4】
図1のテキスタイル基材との関連で
図2の基板部品の斜視図を示す。
【
図5】
図1のテキスタイル基材との関連で
図1のドックステーション本体の斜視図を示す。
【
図6】
図1のコントローラデバイスの電子部品の例示的な実施形態を提供する。
【
図7】
図1のコントローラデバイスの内部の図を提供する。
【
図8】
図1のコントローラデバイスの内部の図を提供する。
【
図9】
図1のテキスタイル基材との関連で
図3の基板部品の図を提供する。
【
図10】
図1のテキスタイル基材との関連で
図3の基板部品の図を提供する。
【
図11】
図1のテキスタイル基材との関連で
図3の基板部品の図を提供する。
【
図12】組み立てられた状態と組み立てられていない状態の両方における
図1のコントローラデバイスの図を提供する。
【
図13】組み立てられた状態と組み立てられていない状態の両方における
図1のコントローラデバイスの図を提供する。
【
図14】組み立てられた状態と組み立てられていない状態の両方における
図1のコントローラデバイスの図を提供する。
【
図15】組み立て後の
図1の全体アセンブリの断面図を示す。
【
図16】導電性経路を含む
図1のテキスタイル基材の例示的な図である。
【
図17】
図1の全体アセンブリの組立方法の例示的なフローチャートである。
【
図18】
図1の全体アセンブリの組立方法の例示的なフローチャートである。
【
図19】
図1の全体アセンブリの組立方法の例示的なフローチャートである。
【
図20】
図1の全体アセンブリの組立方法の例示的なフローチャートである。
【
図21】
図1の全体アセンブリの組立方法の例示的なフローチャートである。
【
図22】本願の例示的な実施形態に係る、電子テキスタイルシステムを示す。
【
図23】本願の例示的な実施形態に係る、電子コントローラデバイス及びドッキングアセンブリの分解上面斜視図を示す。
【
図24】
図23の電子コントローラデバイス及びドッキングアセンブリの分解底面斜視図を示す。
【
図26】
図23のドッキングアセンブリと係合した電子コントローラデバイスの部分底面斜視図を示す。
【
図28】
図23の電子コントローラデバイス及びドッキングアセンブリの分解斜視図を示す。
【
図29】
図23の電子コントローラデバイス及びドッキングアセンブリの分解斜視図を示す。
【
図30】本願の例示的な実施形態に係る、ドッキングアセンブリによって受け入れられる電子コントローラデバイスの断面図を示す。
【
図31】本願の別の例示的な実施形態に係る、ドッキングアセンブリによって受け入れられる電子コントローラデバイスの断面図を示す。
【
図32】本願の例示的な実施形態に係る、組み立てられた状態の
図23の電子コントローラデバイス及びドッキングアセンブリの斜視図を示す。
【
図33】本願の例示的な実施形態に係る、第1の電気的インタフェースと、プリント回路基板の垂直相互接続アクセスポイントへの対応する導電性トレースとのピン配列図を示す。
【
図34】本願の例示的な実施形態に係る、例示的な10ピンポゴコネクタの部分的な機械的コネクタデータシートを示す。
【
図35A】本願の例示的な実施形態に係る、変形コントローラデバイス及び変形ドッキングアセンブリの分解斜視図を示す。
【
図35B】本願の例示的な実施形態に係る、変形コントローラデバイス及び変形ドッキングアセンブリの分解斜視図を示す。
【
図36A】
図35Aの変形コントローラデバイス及び変形ドッキングデバイスの側面立面図及び断面立面図をそれぞれ示す。
【
図36B】
図35Aの変形コントローラデバイス及び変形ドッキングデバイスの側面立面図及び断面立面図をそれぞれ示す。
【
図37】
図36の変形コントローラデバイス及び変形ドッキングデバイスの断面図を示す。
【
図38】本願の例示的な実施形態に係る、電子テキスタイルシステムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の例示的な実施形態の以下の発明の詳細な説明では、添付図面(同様の数字は同様の要素を表す)が参照され、添付図面は、本明細書の一部を構成し、添付図面では、本発明が実施され得る特定の例示的実施形態が図によって示される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするのに十分に詳細に記載されるが、他の実施形態が利用されてもよく、論理的、機械的、電気的及び他の変更が、本発明の範囲から逸脱せずになされてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0013】
以下の説明では、特定の詳細が、本発明の完全な理解を提供するために記載される。しかしながら、本発明は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが理解される。他の例では、当業者に知られている周知の構造及び技術は、本発明を不明瞭にしないように、詳細に示されていない。これらの図を参照すると、本発明の装置を構成する様々な主な構成要素を見ることができる。
【0014】
図1を参照すると、モジュールドックステーション14を経由して、テキスタイル基材34(例えば、パッチ、バンド、シャツ、パンツ、靴下、下着、毛布、帽子、手袋、靴などの形態で)の導電性経路80(
図16を参照)に電気的に接続されたコントローラデバイス12(例えば、電子モジュール)の全体アセンブリ10の拡大(又は分解)図を示す。このように、以下に更に記載されるように、モジュールドックステーション14(
図5を参照)は、開口52を含む本体14aを有するドックハウジング50を備えることができ、開口52は、導電性経路80に結合された電気ドックコネクタ54(
図4を参照)と、コントローラデバイス12の電子機器22に接続された電気コントローラコネクタ26(
図1を参照)との間にアクセスを提供する。モジュールドックステーション14は、1つ以上のクリップ55(コントローラデバイス12のハウジング18、24と機械的に結合するための解放可能に固定可能な機構の例として)も有することができる。電気ドックコネクタ54と電気コントローラコネクタ26との間の嵌合電気的接続も解放可能に固定可能であることは明らかであるため、機械的にも電気的にも、モジュールドックステーション14に対するコントローラデバイス12の繰り返しの取り付け及び取り外しを容易にする。
【0015】
コントローラデバイス12の定期的な取り外しは、コントローラデバイス12の電源70(
図1を参照)の再充電、コントローラデバイス12(電子機器22を含む)の交換/置換、及び/又はテキスタイル基材34の洗濯/洗浄目的のためのコントローラデバイス12の一時的な取り外し(例えば、衣服構造全体の一部としてテキスタイル基材34を一体的に組み込んだ衣服を洗濯する場合)に、有利であり得る。
【0016】
再び
図1を参照すると、コントローラデバイス12は、囲まれた電子機器22のための耐湿性ハウジングを提供するハウジング18、24(例えば、上部エンクロージャ及び下部エンクロージャ)を有する。例えば、
図6を参照すると、電子機器22は、コンピュータプロセッサがメモリ(例えば、ROM、RAM)に記憶された命令を実行するように、メモリ72及びコンピュータプロセッサ74に電力を供給する電源70(例えば、充電式電池)を含むことができる。電子機器22間の電気的接続は、プリント回路基板(PCB)又は他の電子機器基板78上の導電性経路76(概念的に示される)によるものであり得る。導電性経路76は、電気コントローラコネクタ26(例えばソケットコネクタ、例えば8ソケットコネクタ)に電気的に接続することができ、電気コントローラコネクタ26がハウジング18、24内で一体と見なすことができるようになっている(
図7を参照)。このように、電気コントローラコネクタ26は、コントローラデバイス12の一部と見なすことができる。
【0017】
ハウジングの下部エンクロージャ24は、電気ドックコネクタ54(例えば、8ピンコネクタ)の本体54aに装着された対応するピン79bを受け入れるための開口79aを含むことができる。また、電気ドックコネクタ54はソケットコネクタであり得、電気コントローラコネクタ26はソケットコネクタ54と嵌合するように構成されたピンコネクタ26であり得ると想定される。電気コネクタ26、54は、必要に応じて、ピン/ソケットタイプ(例えば、磁気)以外の嵌合電気的接続を有することができるため、電気コネクタ26、54が解放可能に固定可能なタイプであることも認識されている。
図8に示されるように、電気コントローラコネクタ26は、(組み立てられたときのハウジング18、24の)内面84に対してシール82(例えば、接着剤)を介してシールすることができる。シール82は、水分又は他の異物が開口79a(
図7を参照)を介して内部86(
図7を参照)に入るのを防ぐために使用することができる。
【0018】
再び
図1を参照すると、全体アセンブリ10は、テキスタイル基材34のいずれかの側に装着するための第1の基板28及び第2の基板30も含む。例えば、第1の基板28は、PCBであり得る。
図2に示されるように、第1の基板28は、その上に装着された電気ドックコネクタ54を有し、電気ドックコネクタ54の1つ以上の電気コネクタ79b(例えば、ピン、ソケット)のそれぞれを、第1の基板28に装着された対応する1つ以上の電気的接続位置42に接続する導電性経路43を有する。1つ以上の電気的接続位置42は、第1の基板28の表面28aの周りに分布することができ、テキスタイル基材34上/中に配置された導電性経路80(
図16を参照)と対応する(例えば、互いから相対距離にある)1つ以上の電気的接続位置42の各位置が認識されるようになっている。第1の基板28は、その上に装着された1つ以上の電気部品25も有することができるため、対応する導電性経路43を介して嵌合コネクタ26、54(ピン/ソケット)を介して電子機器22に電気的に接続される。示されるように、第1の基板28は、テキスタイル基材34の穴34bの空間分布と空間分布で対応する複数の開口28bを有することができる(
図4を参照)。開口28bは、第2の基板30(例えば、PCB)の表面30aの一連の開口30bとも空間分布で整合している。全体アセンブリ10の組み立てにおいて、第1の基板28は、接着剤層Aによってテキスタイル基材34の対応する表面34aに装着することができる。全体アセンブリ10の組み立てにおいて、第2の基板30は、同様の接着剤層Aによってテキスタイル基材34の対応する対向する表面34aに装着することができる。
【0019】
図3を参照すると、第2の基板30は、第1の基板28を装着するために使用されるのとは反対のテキスタイル基材34の表面34aに装着され、テキスタイル基材34が以下に更に記載されるように、基板28と基板30との間にしっかりと固着されるようになっている。第2の基板30は、電気的接続位置42に対応する接続位置42aも有し、対応する機械的ファスナ29(例えば、リベット
図2を参照)が、第1の基板28を第2の基板30に機械的に固着するために使用することができるため、それらの間にテキスタイル基材34を固定的に挟む/装着することができるようになっている。
【0020】
再び
図4を参照すると、必要に応じて、テキスタイル基材34の任意のポケット35は、第1の基板28を収容するために使用することができる。
図5から分かるように、任意のポケット35は、第1の基板28に固着されたときに、モジュールドックステーション14を収容するために使用することができる(以下に更に記載される)。再び
図1を参照すると、第2の基板30は、裏当て32材が着用者の皮膚と接触しているときに、テキスタイル基材34(例えば、衣服に組み込まれたもの)の着用者の快適さを提供するために、任意の裏当て32(例えば、布、プラスチック、パッド、ラミネート)材によって被覆することができる。全体アセンブリ10は、(1つ以上の視覚的インジケータ(例えば、LED)を介して電子機器22の機能状態を示すための)ライトパイプ16と、ハウジング18、24の内部86に位置決めされた磁石20とも含むことができる。要約すると、コントローラデバイス12のハウジング18、24は、一旦組み立てられれば、機械的にも電気的にも、モジュールドックステーション14と解放可能に固定することができる。モジュールドックステーション14は、第1の基板28に固定的に取り付けられ、かつテキスタイル基材34の対向する側34aに配置されたときに、第1の基板28と第2の基板30との間の機械的(例えば、ファスナ)/化学的(例えば、接着剤)接続を介してテキスタイル基材34に固定的に取り付けられる。
【0021】
再び
図2、
図3及び
図4を参照すると、開口28b、30b及び穴34bは、モジュールドッキングステーション14を基板28、30と互いに固着するために使用することができるため、モジュールドッキングステーション14をテキスタイル基材34に堅固に固定する。例えば、モジュールドッキングステーション14を基板28、30と固着する方法の1つは、かしめ方(staking method)(
図5、
図9及び
図15を参照)を使用することができ、かしめは、2つの部品(モジュールドッキングステーション14と基板28、30)の間にファスナ90の締まりばめを生成することによって、2つの部品(モジュールドッキングステーション14と基板28、30)を接続するプロセスである。ワークピース28、30のうちの一方は、その中に穴28b、30bを有し、他方(モジュールドッキングステーション14)は、穴28b、30b内に収まるボス90を有する。ワークピース28、30のうちの一方は、それぞれの穴28b、30bを有することができ、ピースのうちの他方(モジュールドッキングステーション14)は、対応する表面28a、30aに装着されたファスナ90を有することができることは認識されている。ファスナ90(例えば、ボス)は、穴28b、30bとスリップフィットを形成するように、非常にわずかに小さいサイズにすることができる。その後、かしめパンチは、ボス90を半径方向に拡大し、ボス90を軸方向に圧縮するために使用することができ、ワークピース(モジュールドッキングステーション14と基板28、30)の間に締まりばめを形成するようになっている。この締まりばめは、2つのピース間に永久的な接合/接続を形成し、介在テキスタイル基材34が2つの基板28、30の間に堅固に固定され、次に、かしめを介してモジュールドッキングステーション14に固着されるようになっている。かしめプロセスは、熱かしめとしても知られている熱可塑性かしめとも呼ばれ、それは、冷間成形の代わりに、プラスチックボス90を変形させるために熱を使用することを除いて同じプロセスである。1つの部品から突出するプラスチックスタッド90は、第2の部品の穴に収まる。その後、スタッド90は、プラスチックの軟化によって変形されて、2つの部品(モジュールドッキングステーション14と基板28、30)を共に機械的にロックするヘッドを形成する。溶接技術とは異なり、かしめは、類似するか又は異なるプラスチックを接合することに加えて、プラスチックを他の材料(例えば、金属、PCB)に接合する能力があり、リベット及びネジなどの消耗品の必要性を減らすという点で、他の機械的な接合方法に比べて有利である。
【0022】
図10及び
図11を参照すると、第1の基板28に固着された後に第2の基板30を被覆するための裏当て32の例が示される。
図12、
図13及び
図14を参照すると、組み立てられていない状態と組み立てられた状態におけるハウジング18、24が示され、ライトパイプ16及び磁石20が装着された内部86が例として示されるようになっている。
図16を参照すると、第1の基板28とモジュールドックステーション14の本体14aとの間に装着された任意のピエゾセンサを含む、全体アセンブリ10の断面図が示される。
【0023】
図16を参照すると、例示としてのみ、導電性経路80を有する例示的なテキスタイル基材34が、ゴーストビュー(ghosted view)での
図2の電気コネクタ位置42(及び/又はファスナ29)の位置と共に示される。電気コネクタ位置42と導電性経路80との間の電気的接続は、(第1の基板28の)電気コネクタ位置42が導電性経路80と接触するときに固定され、電気的接続は、1)基板28、30間の固定接続(例えば、ファスナ90を介して)によって維持されるため、テキスタイル基材34をその間に挟み、電気コネクタ位置42と導電性経路80とを互いに物理的に接触させるようにバイアスし、及び/又は、電気的接続は、2)ファスナ29が電気経路80及び電気コネクタ位置42と物理的に接触する際の、ファスナ29(例えば、金属リベット、ピンなどの導電性ファスナ)を介した基板28、30間の接続によって維持されることが、認識される。基板28、30は、材料がファスナ29によって位置42間の相互接続を保持する限り、必要に応じて、可撓性又は剛性の材料で作ることができる。
【0024】
例えば、電子機器22への電流は、a)導電性経路76からb)電気コントローラコネクタ26に、c)電気ドックコネクタ54に、d)電気ドックコネクタ54の1つ以上の電気コネクタ79b(例えば、ピン、ソケット)のそれぞれを接続する導電性経路43に、e)対応する1つ以上の電気的接続位置42に、最終的に、f)(例えば、ファスナ29を介して)テキスタイル基材34の導電性経路80に隣接して配置されてそれに電気的に結合された導電経路をたどる。同様に、テキスタイル基材34の導電性経路80からの電流は、a)(例えば、ファスナ29を介して)テキスタイル基材34の導電性経路80に隣接して配置されてそれに電気的に結合され、b)対応する1つ以上の電気的接続位置42に、c)電気ドックコネクタ54の1つ以上の電気コネクタ79b(例えば、ピン、ソケット)のそれぞれを接続する導電性経路43に、d)電気ドックコネクタ54に、e)電気コントローラコネクタ26に、f)電子機器22に接続された導電性経路76への導電経路をたどる。
【0025】
全体アセンブリ10の製造において、以下の例示的な製造プロセスを実行することができる。
図17は、導電性経路80(例えば、取り付けられたセンサ/アクチュエータが、テキスタイル基材34の繊維に適用されるか、又はそうでなければ織り合わされ、編み込まれ/織られる、導電性ワイヤ/繊維を含む回路)を含むテキスタイル基材34の製造の例示的なプロセス102を示す。
図18は、テキスタイル基材34を有する2つの基板28、30のサンドイッチ状のものを製造する例示的な方法ステップ104を示す。
図19を参照すると、モジュールドッキングステーション14を、モジュールドッキングステーション14の下にあってそれに隣り合う第1の基板28に(例えば、機械的に)固着する方法106が示される。更に、裏当て32は、裏当て32の下にあってそれに隣り合う第2の基板30に(例えば、接着剤で)固着される。
図20は、コントローラデバイス12のハウジング18、24上への電気コントローラコネクタ26の製造108の一例である。
図21は、部品16、20、22をハウジング18、24の内部86内に装着すること及びハウジング18、24をシールすることを含む、メインコントローラデバイス12の製造110の方法である。
【0026】
例によって上記に示すように、全体アセンブリ10は、コントローラデバイス12と、基板28、30に固定的に接続されたモジュールドックステーション14と、(複数の導電性経路80を有する)テキスタイル基材34に固定的に接続された基板28、30とを含む。このように、コントローラデバイス12は、一旦組み立てられれば、コントローラデバイス12の電子機器22とテキスタイル基材34の導電性経路80との間の電気通信を行うために、モジュールドックステーション14に機械的にも電気的にも解放可能に固定可能である。
【0027】
よって、単に例によって、(a)ライトパイプ16、(b)上部エンクロージャ18、(b)磁石20、(c)メイン電子機器22であって、(d)メインPCB28、(e)電池70及び(f)他の電子部品72、74、76を含むことができる、メイン電子機器22、(g)下部エンクロージャ24であって、(h)コネクタPCB26を保持する、下部エンクロージャ24、(i)モジュールドック14、(j)上部テキスタイルPCB28であって、(j)テキスタイルバンド34の上に位置し、(k)テキスタイルポケット35の下に位置する、上部テキスタイルPCB28、(I)下部テキスタイルPCB30、及び(m)テキスタイルバンド34の下に位置する布及び積層パッド32が記載される。
【0028】
更に、実施形態は、電子デバイス12とスマートテキスタイル34との間の信頼性のある相互接続を行う装置及び方法を含む。実施形態は、電子デバイス12が、スマートテキスタイル34の導電性回路80への頑強な電気的接続を維持しながら、スマートテキスタイル34にしっかりと機械的に固着されることも容易にするため、スマートテキスタイル34又は電子デバイス12が受けることがある、機械的衝撃、ねじれ、伸び、及び他の応力に耐える能力を取得する。
【0029】
いくつかの実施形態では、テキスタイルバンド34又はテキスタイル基材34は、電気部品又は電子部品を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、テキスタイル基材34は、導電性糸、繊維、又はプリント電子回路などの、導電性回路80のみを含んでもよい。他の実施形態では、テキスタイル基材34は、完全に機能的かつ能動的な電子部品、センサ、回路などを含んでもよい。
【0030】
身体に着用される着用可能なスマートテキスタイル34の目的のために、テキスタイルバンド34の下の方向は、身体に近いと解釈され、テキスタイルバンド34の上は、身体から離れている。テキスタイルポケット35は、好ましくは、テキスタイルバンド34上に隆起し、テキスタイルバンド34の編み構造に編むことによって製造される構造である。
【0031】
いくつかの実施形態では、テキスタイル基材34(テキスタイルバンド34とも呼ばれる)は、ECGセンサパッド、呼吸モニタリングセンサ、及び生体インピーダンスモニタリングセンサの形態の健康モニタリングセンサをうまく組み込んでいる。これらのセンサは、テキスタイルバンド34内の導電性回路80に電気的に接続され、次に、ハードエレクトロニクス22につながる(例えば、PCB78に装着される)リベット29、アイレット又はグロメット42を使用して接続される。他の実施形態では、メイン電子機器PCB78は、電子機器22の一部として、モジュールPCB78に運動センサ及び温度センサもうまく組み込んでいる。
【0032】
図17は、下着、ブラジャー及びシャツを含む、テキスタイル基材34がうまく適用されたテキスタイル形状の要素を含む実施形態を示す。実施形態は、テキスタイル基材34、又はテキスタイル又は布と同様の特性を示す可撓性基板34の任意の形態に適用可能であることが理解され得る。
【0033】
図18は、上部テキスタイルPCB28をテキスタイルバンド34に組み立てることに関連するステップを示し、本実施形態は、(1)上部テキスタイルPCB28の底面に接着材料Aを置くステップと、(2)上部テキスタイルPCB28の穴42を、対応する予め打ち抜かれたリベット穴34bにテキスタイルバンド34へ位置合わせすることにより、テキスタイルポケット35の内に上部テキスタイルPCB28を挿入するステップと、(3)両面接着剤Aを下部テキスタイルPCB30に置き、それを上部テキスタイルPCB28とは反対のテキスタイルバンド34の面34aに置き、テキスタイルバンド34の予め打ち抜かれたリベット穴34bに位置合わせもするステップと、(4)PCB28、30に均一な圧力を印加すると同時にリベット29を押すステップと、を含む、
【0034】
上記ステップ1~4により、上部テキスタイルPCB28、下部テキスタイルPCB30及びテキスタイルバンド34の間に頑強で確実な機械的及び電気的接続を確立する。電気的接続が必要とされる領域では、テキスタイルバンド34内の予め打ち抜かれたリベット穴34bは、テキスタイルバンド34の導電性回路80が金属リベット29及び/又は導電性位置42(例えば、第1の基板28の下面に配置された導電性経路43の一部)と物理的に接触するように、配置することができる(したがって、テキスタイル基材34の表面34aと直接接触するように配置することができる)。リベット29は、アイレット、グロメット、又は同様のタイプの金属固着方法も意味し得ることに留意されたい。
【0035】
テキスタイルバンドポケット35は、テキスタイルバンド34の表面34a上に隆起するように製造され、モジュールドックハウジング50がポケット35内にぴったり合うのにちょうど十分な空間を容易にしながら、必要なときにそれを取り外すのも容易にする。
【0036】
図19は、モジュールドック14及びドック裏当て32をテキスタイルバンド34に組み立てることに関連するステップ106を示し、本実施形態は、(1)ドック14にエポキシを塗布し、それを、熱かしめポール90をテキスタイルPCB28、30の穴28b、30bに位置合わせすることにより、ポケット35の内側に置くステップと、(2)ドック14をテキスタイルPCB28、30、34アセンブリに熱かしめするステップと、(3)ドック裏当て32にエポキシを塗布し、それを下部テキスタイルPCB30の背面に置くステップと、(4)ドック裏当て32を好ましくは積層した布で被覆するステップと、を含む。
【0037】
図20は、コネクタPCB26を下部モジュールエンクロージャ24に組み立てることに関連するステップ108を示し、本実施形態は、(1)コネクタPCBターゲットディスク26を下部モジュール穴79aに置いて圧入するステップと、(3)コネクタPCB26をドック本体14aに熱かしめするステップと、(4)本体14aとコネクタ26との間の水の浸入を防ぐために、コネクタPCB26の周りに接着剤シーラントを塗布するステップと、を含む。
【0038】
図21は、ライトパイプ16及び磁石20及び対応する電子機器22をモジュール上部エンクロージャ18に組み立て、上部モジュールエンクロージャ18と下部24モジュールエンクロージャとを共に組み立てることに関連するステップ110を示し、本実施形態は、(1)ライトパイプ16をモジュール上部18に圧入及び/又は接着するステップと、(2)磁石20をモジュール上部18に圧入及び/又は接着し、及び、電子機器22の導電性経路76をコネクタ26のコネクタに電気的に接続するために、電子機器22を(例えば、PCB78を介してコネクタ26と)接続するステップと、(3)モジュール12の上部18と下部24を共に組み立てるステップと、(4)上部モジュール18と下部モジュール24の端部をシールするために超音波溶着するステップと、を含む。
【0039】
製造の他のオプションは、一般に、以下のようなプロセスを含むことができるが、これらに限定されない:
【0040】
1)上部テキスタイルPCBをテキスタイルバンドに組み立てるステップと、上部テキスタイルPCBの下面に接着材料を置くステップと、上部テキスタイルPCBの穴を、対応する予め打ち抜かれたリベット穴にテキスタイルバンドへ位置合わせすることにより、テキスタイルポケット内に上部テキスタイルPCBを挿入するステップと、両面接着剤を下部テキスタイルPCBに置き、それを上部テキスタイルPCBとは反対のテキスタイルバンドの面に置き、テキスタイルバンドの予め打ち抜かれたリベット穴に位置合わせもするステップと、PCBに均一な圧力を印加すると同時にリベットを押すステップと、を含む組み立てプロセス、
【0041】
2)電気的接続が必要とされる領域では、テキスタイルバンド内の予め打ち抜かれたリベット穴は、テキスタイルバンドの導電性回路が金属リベットと物理的に接触するように、配置することができるプロセス、
【0042】
3)テキスタイルバンドポケットは、テキスタイルバンドの表面上に隆起するように製造され、モジュールドックハウジングがポケット内にぴったり合うのにちょうど十分な空間を提供しながら、使用時に取り外すことができるようにもするプロセス、
【0043】
4)モジュールドックとドック裏当てをテキスタイルバンドに組み立て、ドックにエポキシを塗布し、それを、熱かしめポールをテキスタイルPCBの穴に位置合わせすることにより、ポケットの内側に配置し、ドックをテキスタイルPCBアセンブリに熱かしめし、ドック裏当てにエポキシを塗布し、下部テキスタイルPCBの背面に配置し、ドック裏当てを好ましくは積層した布で被覆するプロセス、
【0044】
5)コネクタPCBを下部モジュールエンクロージャに組み立て、コネクタPCBターゲットディスクを下部モジュール穴に配置し、圧入し、コネクタPCBをドックに熱かしめし、水の浸入を防ぐために、コネクタPCBの周りに接着剤シーラントを塗布するプロセス、及び/又は
【0045】
6)ライトパイプ及び磁石をモジュール上部エンクロージャに組み立て、上部モジュールエンクロージャと下部モジュールエンクロージャとを共に組み立て、ライトパイプをモジュールの上部に圧入及び/又は接着し、磁石をモジュールの上部に圧入及び/又は接着し、モジュールの上部と下部とを共に組み立て、上部モジュールと下部モジュールの端部をシールするために超音波溶着するプロセス。
【0046】
本願の例示的な実施形態に係る、テキスタイル基材34、ドッキングアセンブリ150及びコントローラデバイス160を含む電子テキスタイルシステムを示す
図22を参照する。
図22では、テキスタイル基材34は、ボクサーブリーフ下着などの下着であってもよい。他のタイプ又は形状の下着が企図されてもよいことが理解されたい。更に、テキスタイル基材34は、シャツ、パンツ、半ズボン、帽子、靴下、下着、シャツ、ズボン、靴、手袋、ヘッドバンド、ベルト、ブラジャー、バラクラバ帽(balaclavas)、ベースレイヤー、ジャケット、スウェットシャツ、又は上着などの他のタイプの衣服であってもよい。テキスタイル基材34の他の例が企図されてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、ドッキングアセンブリ150は、本明細書に記載のモジュールドッキングステーション14(
図1)であってもよく、本明細書に記載の、関連する電気ドックコネクタ54(
図4)、第1の基板28(
図1)、又は第2の基板30(
図1)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ドッキングアセンブリ150は、本明細書に記載されるように、他の例示的な構造によって提供されてもよい。
【0048】
図22では、ドッキングアセンブリ150は、下着のウエストバンド上のテキスタイル基材34に取り付けられてもよい。他の実施形態では、ドッキングアセンブリ150は、テキスタイル基材34の任意の他の位置でテキスタイル基材に取り付けられてもよい。ドッキングアセンブリ150は、コントローラデバイス160を取り外し可能に受け入れるために、テキスタイル基材34に取り付けられてもよい。ドッキングアセンブリ150は、コントローラデバイス160の相補的な第2の電気的インタフェースと嵌合するための第1の電気的インタフェースを含んでもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材34に取り付けられた入力デバイス170を含んでもよい。入力デバイス170は、温度センサ、水分センサ、呼吸モニタリングセンサ、心拍数センサ、加速度計、ジャイロスコープ、脳波(electroencephalogram(EEG))センサ、筋電図(electromyography(EMG))センサ、心電図(electrocardiography(ECG))センサ、フォトプレチスモグラフィ(photoplethysmography(PPG))センサ、心弾動図(ballistocardiograph(BCG))センサ、電気皮膚反応(galvanic skin response(GSR))センサ、生体インピーダンスセンサ(又は生体電気インピーダンスセンサ)、又は化学センサ(例えば、汗、グルコース、尿などの化学センサ)などの1つ以上のセンサであってもよい。
【0050】
図22には1つの入力デバイス170が示されるが、電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材34の周りの様々な位置に配置された任意の数の入力デバイスを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材に取り付けられた出力デバイス172を含んでもよい。例えば、出力デバイス172は、アクチュエータであってもよい。いくつかの実施形態では、出力デバイス172は、加熱要素、触覚フィードバック要素、刺激要素、視覚的表示要素、薬物又は物質送達要素などであってもよい。刺激要素は、電気的刺激装置、機械的刺激装置、聴覚刺激装置、又はユーザに出力を提供する他のタイプの装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、出力デバイス172は、入力デバイス170からのデータ又はコントローラデバイス160によって提供される信号に応答して、電子テキスタイルシステムのユーザにフィードバックを提供してもよい。
図22には1つの出力デバイス172が示されるが、電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材34の周りの任意の他の位置に配置された任意の数の出力デバイスを含んでもよい。
【0052】
電子テキスタイルシステムは、テキスタイル基材34に統合された、入力デバイス170、出力デバイス172、及び/又はドッキングアセンブリ150を電気的に結合するための電子導電性(electrical conductive)経路ネットワークを含む。よって、コントローラデバイス160がドッキングアセンブリ150によって受け入れられるときに、コントローラデバイス160は、1つ以上の導電性経路80を介して、入力デバイス170又は出力デバイス180に電気的に結合されてもよい。1つ以上の導電性経路80は、テキスタイル基材34と織り合わされ、編み込まれるか又は織られる導電性ワイヤ又は繊維を含んでもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、コントローラデバイス160がドッキングアセンブリ150によって受け入れられるときに、コントローラデバイス160は、入力デバイス170によって生成されたデータを表す信号を受信してもよい。更に、コントローラデバイス160は、テキスタイル基材34(例えば、衣類)のユーザにフィードバックを提供するために、1つ以上の出力デバイス172を起動する命令を表す信号を送信してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、コントローラデバイス160は、電池などの電源を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電池は、取り外し可能な電池又は交換可能な電池であってもよい。いくつかの実施形態では、電池は、リチウムイオン電池などの充電式電池であってもよい。コントローラデバイス160がドッキングアセンブリ150によって受け入れられるときに、コントローラデバイス160は、入力デバイス170又は出力デバイス172に電力を供給する電源として動作してもよい。いくつかの実施形態では、電力は、電流の形態であってもよい。いくつかの他の実施形態では、電力は、非接触充電システムなどの無線電力供給システムを介して供給されてもよい。
【0055】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、コントローラデバイス160がテキスタイル基材34(例えば、衣類)から切り離されるように、コントローラデバイス160は、ドッキングアセンブリ150内に取り外し可能に配置されてもよい。これは、例えば、電源を再充電又は交換する必要がある場合、又はテキスタイル基材34を洗浄する必要がある場合に、便利である。
【0056】
再び
図1を参照すると、コントローラデバイス12は、モジュールドッキングステーション14をドックハウジングの本体14a(
図5)にスライドさせることによって、モジュールドッキングステーション14(
図1)に挿入されてもよい。本体14aは、モジュールドッキングステーション14内にコントローラデバイス12を保持する構造的支持を提供してもよい。
図1では、コントローラデバイス12の電気的インタフェースは、コントローラデバイス12と、テキスタイル基材34に統合された電子導電性経路ネットワークとの間の電気的接続を確立するために、電気ドックコネクタ54(
図4)と接触するようにスライドさせてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、コントローラデバイス12は、モジュールドッキングステーション14内の磁石を吸引して、コントローラデバイス12の電気的インタフェースを電気ドックコネクタ54に位置合わせするための磁石20を含んでもよい。磁気吸引力は、コントローラデバイス120をモジュールドッキングステーション14内に保持する。
【0058】
図1を参照しながら前述した実施形態では、コントローラデバイスは、ドッキングアセンブリ内にスライド可能に挿入されてもよい。コントローラデバイスは、コントローラデバイスと、テキスタイル基材に統合された電子導電性経路ネットワークとの間の電気的接続を確立するために、磁石部品からの磁力に基づいてドッキングアセンブリ内に機械的に保持されてもよい。いくつかの他の実施形態では、他のドッキングアセンブリ及びコントローラアセンブリ構造が企図されてもよい。
【0059】
本願の例示的な実施形態に係る、電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230の分解上面斜視図を示す
図23を参照する。ドッキングアセンブリ230は、テキスタイル基材(
図23には示されていない)に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ドッキングアセンブリ230は、接着剤を使用してテキスタイル基材に貼り付けられてもよい。ドッキングアセンブリ230をテキスタイル基材に貼り付ける他の方法が企図されてもよい。
【0060】
テキスタイル基材は、シャツ、パンツ、靴下、下着、毛布、帽子、靴、又は他の形態の衣類を含んでもよい。テキスタイル基材は、テキスタイル基材に埋め込まれるか又は統合されるセンサ、アクチュエータなどを相互接続するための導電性経路のネットワークを含んでもよい。例えば、導電性経路のネットワークは、テキスタイル基材の繊維に織り合わされ、編み込まれ/織られ又は統合され得る1つ以上の導電性ワイヤ又は繊維を含んでもよい。よって、ドッキングアセンブリ230は、テキスタイル基材内の1つ以上の導電性ワイヤ又は繊維に結合されてもよく、電子コントローラデバイス210を導電性経路のネットワークと相互接続するように構成されてもよい。例えば、ドッキングアセンブリ230は、
図16を参照して本明細書に記載される実施形態と同様であってもよい構造を介して、テキスタイル基材内の1つ以上の導電性ワイヤ又は繊維に結合されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、電子コントローラデバイス210は、コントローラデバイスカバー212、電子回路基板214、電源216(例えば、充電式電池)、及び外部インタフェース220(例えば、USB-Cインタフェース)を含んでもよい。回路基板214は、1つ以上のプロセッサと、実行されると、電子テキスタイルシステムの動作を実行するプロセッサ可読命令を記憶するメモリとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ可読命令は、実行されると、電子テキスタイルシステムに含まれる1つ以上の入力デバイス(例えば、センサ)から感覚データを取得するか又は電子テキスタイルシステムに含まれる1つ以上の出力デバイス(例えば、アクチュエータ)に命令信号を送信するための動作を実行してもよい。例示するために、入力デバイスは、周囲環境温度を識別するための温度センサを含んでもよく、周囲温度が閾値未満であることを識別することに応答して、プロセッサ実行可能命令は、テキスタイル基材に貼り付けられた1つ以上の加熱要素を起動するための動作を実行してもよい。電子コントローラデバイスの動作の他の実施形態が企図されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、電子コントローラデバイス210は、コントローラ磁石218を含んでもよい。コントローラ磁石218は、N極とS極の2つの極を有する棒磁石であってもよい。2つの極を有する他のタイプの磁石配置が企図されてもよい。例えば、コントローラ磁石218は、円筒形磁石であってもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ磁石218は、直径方向に磁化された円筒形磁石であってもよい。後述するように、コントローラ磁石218は、電子コントローラデバイス210の一部がドッキングアセンブリ230内に受け入れられるときに、ドッキングアセンブリ230内の対応する磁石に位置合わせするように、電子コントローラデバイス210内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、電子コントローラデバイス210は、一対のコントローラ磁石218を含んでもよく、それぞれのコントローラ磁石218は、電子コントローラデバイス210内で横方向に離間された磁石であってもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、電子コントローラデバイス230は、ドッキングアセンブリ230のインタフェース平面に実質的に垂直な方向にドッキングアセンブリ230からラッチ及びラッチ解除してもよい。例えば、電子コントローラデバイス230は、ラッチ又はラッチ解除動作のためにドッキングアセンブリ230の上に配置されてもよい。
【0064】
記載されるように、ドッキングアセンブリ230は、導電性経路のネットワークを有するテキスタイル基材に結合されてもよい。ドッキングアセンブリ230は、ドッキングカバー232、係合装置250、及びドッキングベース270を含んでもよい。
【0065】
ドッキングベース270は、カムアセンブリ272を含んでもよい。いくつかの実施形態では、
図23に示すように、カムアセンブリ272は、一対のカム部品を含んでもよい。本実施例では、カムアセンブリ272は、ドッキングベース270の横方向に離間された部分の近くにそれぞれ配置された2つのカム部品を含む。本明細書に記載されるように、ラッチフレーム262がカムアセンブリ272の部分に対して押し付けられるときに、カムアセンブリ272は、一対のラッチアーム262を反対方向に広げる(例えば、開く)ように構成してもよい。
【0066】
ドッキングベース270は、電子コントローラデバイス230の第2の電気的インタフェース(
図22には示されていない)と相互作用するための第1の電気的インタフェース274を含む。いくつかの実施形態では、第1の電気的インタフェース274は、プリント回路基板上の電気接触パッドのパターンを含んでもよく、第2の電気的インタフェースは、第1の電気的インタフェース274の電気パッドのパターンに対応する10ピン構成レイアウトを有するポゴタイプのコネクタを含んでもよい。よって、第1の電気的インタフェースは、コントローラデバイス210のポゴタイプのコネクタの1つ以上のポゴピンと相互作用するための少なくとも1つの電気接点を含んでもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、第1の電気的インタフェース274は、ドッキングベース270の部分に面するテキスタイル基材に隣接して配置されたベース基板290によって提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ベース基板290は、
図1の第1の基板28及び第2の基板30と同様に、ドッキングアセンブリ230をテキスタイル基材に結合するための第1の基板及び第2の基板を含んでもよい。第1の電気的インタフェース274が第2の電気的インタフェースに結合されるときに、電子コントローラデバイス210は、テキスタイル基材内の導電性経路のネットワークに結合されてもよい。第1の電気的インタフェース274及び第2の電気的インタフェースを嵌合する他のタイプの電気的インタフェースが企図されてもよい。
【0068】
ドッキングアセンブリ230は、係合装置250を含む。係合装置250は、ドッキングベース270内に調整可能に配置されてもよい。例えば、係合装置250は、係合又は受け入れ位置(例えば、第1の位置)から係合解除位置(例えば、第2の位置)に、又はその逆にスライド可能である。すなわち、ドッキングベースに対する係合装置250の移動は、スライド移動を含んでもよい。いくつかの実施形態では、係合装置250は、通常、受け入れ位置に配置されるようにバイアスされてもよい。例えば、係合装置250は、ドッキングアセンブリ内に設置されたバネ装置によって受け入れ位置にバイアスされてもよい。いくつかの他の実施形態では、係合装置250は、カムアセンブリ272と1つ以上のラッチアーム262との間の構造的インタフェースに基づいてバイアスされてもよい。
【0069】
係合装置250は、係合貫通穴252又は係合開口を含んでもよい。本実施例では、係合貫通穴は、第2の電気的インタフェースが第1の電気的インタフェース274と嵌合できるように、電子コントローラデバイス230の第2の電気的インタフェースの通過を可能にすることにより、電子コントローラデバイス230をテキスタイル基材内の導電性経路のネットワークと相互接続する。
【0070】
係合装置250は、変形可能なラッチプレートを含む。変形可能なラッチプレート260は、ラッチフレーム264と、ラッチフレーム264に取り付けられた1つ以上のラッチアーム262とを含んでもよい。図示される実施例では、変形可能なラッチプレートは、2つのラッチアーム262を含み、それぞれのラッチアームは、係合貫通穴252の対向する側面に配置されてもよい。変形可能なラッチプレート260は、馬蹄形であり、カムアセンブリ272と連通してもよい。後述するように、変形可能なラッチプレートは、電子コントローラデバイス210のプラグ突起(
図23には示されていない)に機械的に係合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ラッチフレーム264又は1つ以上のラッチアーム262は、金属で構成されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、係合装置250は、ドッキングベース270の構造内でドッキングベース270に対してスライド可能である。例えば、係合装置250は、電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230と嵌合するときに、変形可能なラッチプレート260が電子コントローラデバイス210のプラグ突起の対向する部分と係合するように、係合位置にバイアスされてもよい。電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230からドッキング解除することが望ましい場合、係合装置250は、ラッチフレーム264がカムアセンブリに対して押し付けられて電子コントローラデバイス210のプラグ突起を係合解除することができるように、係合解除位置に移行されてもよい。係合装置250は、ボタンのようなインタフェースを含んでもよく、そして、係合装置が係合位置から離れるように移動すると、ラッチフレーム264は、カムアセンブリの部分に対して押し付けられ、一対のラッチアーム262を反対方向に広げて電子コントローラデバイス210のプラグ突起を係合解除するように構成されてもよい。
【0072】
係合装置250は、1つ以上の二重目的磁石254を含んでもよい。本実施例では、係合装置250は、一対の磁石を含んでもよい。いくつかの実施形態では、各磁石は、円筒形磁石であってもよい。円筒形磁石の基部は、
図23に示すように、N極として磁化されてもよい。それぞれの磁石は、係合貫通穴252の反対側に配置されてもよい。係合装置250が係合位置から係合解除位置に、又はその逆にスライドするとき、それぞれの二重目的磁石254は、コントローラ磁石218の2つの極のうちの一方に位置合わせする状態から、コントローラ磁石218の2つの極のうちの他方に位置合わせする状態に移行してもよい。
【0073】
例示するために、コントローラデバイス210と相互作用する1つ以上の二重目的磁石254の部分は、N磁極を有してもよい。係合装置250が係合位置にあるときに、それぞれの二重目的磁石254は、コントローラ磁石218のS磁極を有する部分に位置合わせされてもよい。反対の極の磁石の位置合わせは、ドッキングアセンブリ230への電子コントローラデバイス210の保持に寄与する吸引力をもたらす。
【0074】
係合装置250が係合解除位置にあるときに、それぞれの二重目的磁石254(例えば、N磁極を有する)は、コントローラ磁石218のN磁極を有する部分に位置合わせされてもよい。反対に分極された磁石の位置合わせは、ドッキングアセンブリ230からの電子デバイス210の分離に寄与する反発力をもたらす。本実施例では、それぞれの二重目的磁石(dual purpose magnets)254と、コントローラ磁石218の同じ極を有する部分との位置合わせは、電子コントローラデバイス210のプラグ突起を係合解除するようにカムアセンブリに対して押し付けられる変形可能なラッチプレートと一致してもよい。よって、係合装置250が係合解除位置にあるときに、電子コントローラデバイス210は、ドッキングアセンブリ230から取り外されてもよい。
【0075】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、磁石は、一般的に入手可能なネオジム-鉄-ホウ素(Neodynium-lron-Boron、NdFeB)、サマリウム-コバルト(Samarium-cobalt)などの希土類材料から形成されてもよい。このような磁石は、鉄、ニッケル、又は他の適切な合金から形成されてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、係合装置250は、通常、係合位置に配置されるようにバイアスされてもよい。電子テキスタイルシステムのユーザがドッキングアセンブリ230からコントローラデバイス210を取り外すことを望む場合、ユーザは、係合装置250が係合位置から離れるように押すか又はスライドさせてもよい。よって、1つ以上の二重目的磁石254は、1つ以上のコントローラ磁石218の同じ磁気極を有する部分に位置合わせされることで、コントローラデバイス210とドッキングアセンブリ230との間に反発力を提供してもよい。実質的に同時に、ユーザが、係合装置250が係合位置から離れるように押すか又はスライドさせるときに、カムアセンブリ272と連通する変形可能なラッチプレートは、一対のラッチアーム262を反対方向に広げるように押し付けることで、コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230から機械的に解放してもよい。
【0077】
ドッキングカバー232は、係合装置250がドッキングカバー232とドッキングベース270との間に受け入れられるように、ドッキングベース270と嵌合するように構成されてもよい。ドッキングカバー232は、係合装置250の係合貫通穴252と実質的に位置合わせするカバー貫通穴234を含んでもよい。いくつかの実施形態では、カバー貫通穴234は、円形であり、係合貫通穴252よりも大きい直径を有してもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、ドッキングカバー232は、カバー突起236を含んでもよい。カバー突起236は、電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230にドックされるときに、電子コントローラデバイス210の対応する窪みに位置合わせするように配置されてもよい。すなわち、カバー突起236は、電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230にドックされるときに、ドッキングアセンブリ230に対する電子コントローラデバイス210の位置合わせを補助するように配置されてもよい。
図23を参照して説明した例示的な実施形態では、電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230にドックされて位置合わせされるときに、(例えば、ドッキングアセンブリ230の)第1の電気的インタフェース274は、第2の電気的インタフェース(
図23には示されていない)と嵌合して、電子コントローラデバイス210とテキスタイル基材との間に予想又は所望の電気的接続を提供してもよい。
【0079】
予想方法で電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230に位置合わせすることを可能にするは、第1の電気的インタフェース274が個別の電気接触パッドの組み合わせを含み、電気接触パッドのそれぞれが個別の機能を有する実施形態において望ましい場合がある。第1の電気的インタフェース274が高密度又は小さな電気接触パッドを含む例示的な実施形態では、電子コントローラデバイス210上の第2の電気的インタフェース(例えば、ポゴピンコネクタ(pogo pin connector)の接触ピン)との特定の位置合わせが必要とされる。電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230とずれているシナリオでは、第1の電気的インタフェース274の電気接触パッドは、第2の電気的インタフェースの対応する接触ピンと嵌合しない場合がある。このようなシナリオでは、電子コントローラデバイス210とドッキングアセンブリ230との間の予想される電気的接続がなされない場合がある。
【0080】
図23の電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230の分解底面斜視図を示す
図24を参照する。電子コントローラデバイス210は、電子コントローラデバイス210から延びるプラグ突起280を含んでもよい。例えば、プラグ突起280は、円錐台形の外形を有する円筒形構造を含んでもよい。更に、プラグ突起280は、プラグ突起280の接続部の断面直径よりも小さい断面直径を有するアンダーカット部282を含んでもよい。プラグ突起280の接続部は、第2の電気的インタフェース284を含んでもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、第2の電気的インタフェース284は、バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタ(spring-loaded or tension-biased connector)を含んでもよい。バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタは、第2の電気的インタフェース284の表面に対して垂直方向及び/又は水平方向にバイアス又は圧縮されるインタフェース要素を含むコネクタであってもよい。いくつかの実施例では、バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタは、第1の電気的インタフェース274(
図23)の電気接触パッドと相互作用するためのポゴピンタイプのコネクタであってもよい。
図24の第2の電気的インタフェース284は、10ピンのポゴピンタイプのコネクタを含む。いくつかの実施例では、バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタは、ばね板、打抜された金属(又は他のタイプの材料)製ばね指、又はバタフライ構造(butterfly structure)を含んでもよい。バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタは、バネ定数を有する少なくとも一部を有してもよく、第1の電気的インタフェース274の対応する接触パッドに向かう方向にバイアスされてもよい。バネ荷重コネクタ又は張力バイアスコネクタは、金属部分の打抜又は製造方法に基づくものであり、バネ定数特性を有してもよい。第2の電気的インタフェース284のための他のタイプのコネクタが企図されてもよい。
【0082】
記載されるように、コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230によって受け入れられるときに、1つ以上のラッチアーム262は、アンダーカット部282の周りでプラグ突起280に機械的に係合してもよい。記載されるように、アンダーカット部282は、プラグ突起280の接続部の断面直径よりも小さい断面直径を有するように構成されてもよい。係合装置250が係合位置にあるときに、1つ以上のラッチアーム262は、プラグ突起280のアンダーカット部282の周りに埋め込まれてもよく、コントローラデバイス210のプラグ突起と機械的に係合して、第1の電気的インタフェース274を第2の電気的インタフェース284に位置合わせしてもい。
【0083】
係合装置250の分解底面斜視図では、ドッキングベース270に面する二重目的磁石254の部分は、S磁極を有してもよい。
【0084】
いくつかの実施例では、コントローラ磁石218又は二重目的磁石254のうちの1つ又はそれらの組み合わせは、コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230が、第1の電気的インタフェース274が第2の電気的インタフェース284と接触することを示すために比較的近接する場合を感知するためのホール効果センサと組み合わせて配置されてもよい。第1の電気的インタフェース274が第2の電気的インタフェース284と接触するときに、コントローラデバイス210は、ドッキングアセンブリ230との電気的接続を確立する。
【0085】
コントローラ磁石218が棒磁石として示されてもよく、二重目的磁石254が円筒形磁石として示されてもよいが、上述した磁石は、他の任意の形状又はタイプであってもよく、任意の他の方法(例えば、半径方向、直径方向)で磁化されてもよいことが理解されたい。更に、いくつかの実施例では、コントローラ磁石218又は二重目的磁石254が磁石対又はいくつかの磁石の組み合わせとして提供される場合、より小さなサイズを有し、かつより小さな磁場を生成する磁石を組み合わせて使用して、単一の大きな磁石と同様の磁気吸引力を達成してもよい。
【0086】
図23のドッキングアセンブリ230の上面断面図を示す
図25を参照する。
図25では、係合装置250は、係合位置又は受け入れ位置にバイアスされてもよい。係合装置が係合位置にあるとき、一対のラッチアーム262は、係合貫通穴252の反対側にあってもよい。コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230によって受け入れられるときに、一対のラッチアーム262は、コントローラデバイス210のプラグ突起280のアンダーカット部282を取り囲むように配置されてもよい。したがって、電気接触パッドを含む第1の電気的インタフェース274は、コントローラデバイス210が、テキスタイル基材に統合された導電性(electrical conductive)経路ネットワークとの電気的接続を確立するように、第2の電気的インタフェース284に位置合わせしてもよい(
図24)。
【0087】
図23のドッキングアセンブリ230と係合した電子コントローラデバイス210の部分底面斜視図を示す
図26を参照する。説明を容易にするために、電子コントローラデバイス210のプラグ突起280に機械的に係合するための係合装置250の特徴を強調するため、ドッキングアセンブリ230の部分は図示しない。
【0088】
係合装置250が係合位置又は受け入れ位置にあるときに、ラッチフレーム264は、プラグ突起280の対向する部分と係合するように一対のラッチアーム262を配置してもよい。特に、ラッチフレーム264は、コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230に機械的に係合するためのアンダーカット部282の対向する部分と係合するように一対のラッチアーム262を配置して、第1の電気的インタフェース(
図26には示されていない)を第2の電気的インタフェース284に位置合わせしてもよい。
【0089】
アンダーカット部282は、第2の電気的インタフェース284により近いプラグ突起280の接続部の断面直径よりも小さい断面直径を有するため、一対のラッチアーム262は、電子コントローラデバイス210を機械的に把持するようにアンダーカット部282内に寄り添って(nestle)もよい。
【0090】
図23のドッキングアセンブリ230の上面断面図を示す
図27を参照する。
図27では、係合装置250は、係合解除位置にあってもよい。例えば、電子テキスタイルシステムのユーザは、電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230から取り外すことを望み、係合装置250を係合位置又は受け入れ位置から離れるように移動してもよい。
【0091】
例示するために、係合装置250が受け入れ位置にあるときに、一対のカムアームは、係合貫通穴252の反対側にあってもよい。説明を容易にするために、係合装置250が受け入れ位置にあるときに、カムアームは符号262Bで特定される。
【0092】
係合装置250を受け入れ位置から離れるように(例えば、係合解除位置へ)移動すると、係合装置250は、変形可能なラッチプレート(ラッチフレーム264及び一対のラッチアームを含む)をカムアセンブリ272のカム部品に対して押し付けてもよい。変形可能なラッチプレートの部品がカムアセンブリ272のカム部品に対して押し付けられるときに、一対のラッチアームは、係合貫通穴252から離れて反対方向に広がることで、一対のラッチアームをプラグ突起のアンダーカット部282から係合解除してもよい。
【0093】
説明を容易にするために、
図27では、係合装置250を係合位置から離れるように移動するときに、カムアームは、符号262Cで特定され、係合貫通穴252に対する、広がったカムアームの相対位置を示す。一対のカムアームが反対方向に広がるときに、ドッキングアセンブリ230は、コントローラデバイス210のプラグ突起の機械的係合を解除する。すなわち、コントローラデバイス210は、ドッキングアセンブリ230から分離されてもよい。
【0094】
図23の電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230の分解斜視図を示す
図28を参照する。係合装置250が受け入れ位置にあるときに、1つ以上の二重目的磁石254は、対応するコントローラ磁石218の対向する磁極に位置合わせしてもよい。
【0095】
説明を容易にするために、1つ以上の二重目的磁石254は、電子コントローラデバイス210に面するN磁極を有してもよい。更に、1つ以上のコントローラ磁石218は、係合装置250と相互作用する、N磁極及びS磁極を有する棒磁石であってもよい。したがって、係合装置250が受け入れ位置にあるときに、1つ以上の二重目的磁石254(例えば、N磁極部)は、コントローラ磁石218の対向する磁極部に位置合わせしてもよい。対向する磁極部の位置合わせにより、磁気吸引力を生成して電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230に機械的に結合して、電気的接続を確立してもよい(例えば、
図23の第1の電気的インタフェース274が
図24の第2の電気的インタフェース284と嵌合する)。
図28では、磁気吸引力は、符号276を有する矢印として示される。
【0096】
示すように、係合装置250は、係合装置250の対向する側に配置された2つの二重目的磁石254を含んでもよい。いくつかの実施形態では、二重目的磁石254は、円筒形磁石であってもよい。電子コントローラデバイス210は、電子コントローラデバイス210の対向する側に配置された2つのコントローラ磁石218を含んでもよい。よって、二重目的磁石254及びコントローラ磁石218の配置及び組み合わせは、第1の電気的インタフェース274を第2の電気的インタフェース284に回転的に位置合わせしてもよい。それぞれの電気的インタフェースが固定構成に配置された2つ以上の電気接触点を含む場合、第1の電気的インタフェース274と第2の電気的インタフェース284との回転的な位置合わせが望ましい場合がある。例えば、第1の電気的インタフェース274は、固定フットプリント配置の電気接触パッドを含む。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態では、係合装置250は、(例えば、電子コントローラデバイスに面するN極が、電子コントローラデバイスのコントローラ磁石218のS極に位置合わせするときに)受け入れ位置間でユーザによって移動可能であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、係合装置250は、ドッキングアセンブリ230が、受け入れられた電子コントローラデバイス210にラッチするように構成されるように、通常、受け入れ位置に配置されるようにバイアスされてもよい。
【0098】
図23の電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリの分解斜視図を示す
図29を参照する。
図29では、係合装置250は、受け入れ位置から離れる位置に移動又はバイアスされてもよい。例えば、電子テキスタイルシステムのユーザは、係合装置250を、受け入れ位置から係合解除位置への方向に(例えば、
図29に符号299で示されるように)押してもよい。
【0099】
係合装置250が受け入れ位置から離れる位置にバイアスされるときに、1つ以上の二重目的磁石254は、対応するコントローラ磁石218の同様の磁極に位置合わせするように移行してもよい。
【0100】
図28に示すように、1つ以上の二重目的磁石254は、電子コントローラデバイス210に面するN磁極を有してもよい。更に、1つ以上のコントローラ磁石218は、係合装置250と相互作用する、N磁極及びS磁極を有する棒磁石であってもよい。係合装置250が係合解除位置にあるときに、1つ以上の二重目的磁石254(例えば、N磁極部)は、対応するコントローラ磁石218のN磁極部に位置合わせしてもよい。同様の磁極部の位置合わせにより、磁気反発力を生成してドッキングアセンブリ230から電子コントローラデバイス210を機械的に反発させてもよい。
図29では、磁気反発力は、符号278を有する矢印として示される。
【0101】
少なくとも
図23の電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230の前述した説明に基づいて、係合装置250は、電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230に機械的に結合するための磁気吸引力を供給するための磁石の配置を含んでもよい。更に、磁石の配置は、(ドッキングアセンブリ230の)第1の電気的インタフェース274及び(電子コントローラデバイス210の)第2の電気的インタフェース284の回転的な位置合わせを補助してもよい。
【0102】
更に、
図23のドッキングアセンブリ230についての前述した説明には、電子コントローラデバイス210のプラグ突起282のアンダーカット部282を機械的に係合又は係合解除する1つ以上のラッチアームの配置を有する変形可能なラッチプレートが含まれる。
【0103】
よって、記載されるように、係合装置250が、受け入れ位置から離れるようにバイアスされるときに、(1)磁石の配置により、反発力を生成して、電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230から分離してもよく;及び、実質的に同時に;又は、(2)係合装置250の変形可能なラッチプレートの配置により、電子コントローラデバイス210のアンダーカット部282を係合解除して、電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230から機械的に分離することを可能にしてもよい。
【0104】
本願の一実施例に係る、ドッキングアセンブリ230によって受け入れられる電子コントローラデバイス210の断面図を示す
図30を参照する。
【0105】
図30では、一対のラッチアーム262は、係合貫通穴252(
図23)の反対側に配置されてもよく、プラグ突起280のアンダーカット部282に係合されてもよい。アンダーカット部282の断面直径が、プラグ突起280の接続部の断面直径よりも小さくてもよいため、一対のラッチアーム262は、係合装置250がドッキングベース270内の受け入れ位置にあるときに、アンダーカット部282の周りのプラグ突起に機械的に係合してもよい。
【0106】
図30では、ドッキングアセンブリ230は、
図1を参照して説明した構成に基づいて、テキスタイル基材に取り付けられてもよい。例えば、ドッキングアセンブリ230は、第1の電気的インタフェース274に隣接して結合された第1の基板28(
図1の第1の基板28と同様である)を含んでもよい。更に、ドッキングアセンブリ230は、第2の基板30(
図1の第2の基板30と同様である)を含んでもよい。テキスタイル基材(
図30には示されていない)は、第1の基板28と第2の基板30との間に受け入れられてもよい。よって、ドッキングアセンブリ230は、テキスタイル基材に統合された導電性経路ネットワークに電気的に結合されてもよい。電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230によって受け入れられるときに、電子コントローラ210は、導電性経路ネットワークのデバイスとの間で信号を送受信するために、電子導電性経路ネットワークに電気的に結合されてもよい。
【0107】
本願の別の例示的な実施形態に係る、ドッキングアセンブリ230によって受け入れられる電子コントローラデバイス210の別の断面図を示す
図31を参照する。
【0108】
図31では、電子コントローラデバイス210は、コントローラ磁石218を含み、ドッキングアセンブリ230は、二重目的磁石254を含む。単一のコントローラ磁石218及び単一の二重目的磁石254が
図31に示されているが、電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230が磁石対を有してもよいことが理解されたい。
【0109】
二重目的磁石254(例えば、N磁極)が、コントローラ磁石218の対向する磁極(例えば、S磁極)を有する部に位置合わせするシナリオでは、電子コントローラデバイス210とドッキングアセンブリ230との間で、符号256で特定される矢印によって示される吸引力が生じる。
【0110】
電子コントローラデバイス210では、第2の電気的インタフェース284は、ポゴピンコネクタを含んでもよい。ポゴピンコネクタのピンは、第1の電気的インタフェース274と第2の電気的インタフェース284との間に離脱力(符号258で特定される矢印によって示される)を生成するバネバイアス力を印加してもよい。よって、実質的に同時に、コントローラ磁石218と二重目的磁石254との位置合わせに基づく吸引力(符号256で示される)は、第2の電気的インタフェース284のバネバイアス力によって生成されたバイアス力(符号258で示される)を打ち消してもよい。
【0111】
本願の一実施例に係る、組み立てられた状態の
図23の電子コントローラデバイス210及びドッキングアセンブリ230の斜視図を示す
図32を参照する。
【0112】
図32では、係合装置250は、ドッキングカバー232とドッキングベース270との間に組み立てられる。電子テキスタイルシステムのユーザは、符号298で特定される矢印によって示される方向に係合装置250を押すことによって、ドッキングベース270に対して係合装置250のスライド移動を与えてもよい。よって、係合装置250が受け入れ位置から離れるように(例えば、符号298で特定される矢印の方向に)移動されるときに、電子コントローラデバイス210は、ラッチ解除されて、ドッキングアセンブリ230から分離されてもよい。
【0113】
いくつかのシナリオでは、電子コントローラデバイス210は、少なくとも以下の(1)~(2)に基づいて、ドッキングアセンブリ230にラッチされてもよい:(1)1つ以上のラッチアーム262と電子コントローラデバイス210のプラグ突起(図示せず)との機械的係合、又は(2)ドッキングアセンブリ230の1つ以上の二重目的磁石(図示せず)及び電子コントローラデバイス210の1つ以上のコントローラ磁石(図示せず)の対向する磁極部の位置合わせに基づく磁気吸引力。
【0114】
本明細書に記載の例示的な実施形態に基づいて、係合装置250が符号298で特定される矢印の方向にスライドされるとき、係合装置250の1つ以上の二重目的磁石(
図32には示されていない)は、電子コントローラデバイス210の対応する1つ以上のコントローラ磁石(
図32には示されていない)の同様の磁極部と位置合わせされてもよい。係合装置250が受け入れ位置から離れる方向にスライドされるときに、磁石の位置合わせにより反発磁力を生成するため、電子コントローラデバイス210をドッキングアセンブリ230から分離してもよい。
【0115】
図32では、電子コントローラデバイス210は、係合装置250がドッキングベース270内を移動する方向に実質的に垂直であってもよい方向に、ドッキングアセンブリ230に対してラッチ又はラッチ解除してもよい。
【0116】
図33を参照すると、本願の一実施例に係る、第1の電気的インタフェース284と、プリント回路基板(printed circuit board(PCB))の垂直相互接続アクセス(vertical interconnect access(VIA))ポイントへの対応する導電性トレースとのピン配列
図300を示す。例えば、PCBは、ドッキングベース270に隣接して配置された第1の基板28(
図30)であってもよい。
【0117】
第1の電気的インタフェース274は、第2の電気的インタフェース284の10ピンポゴコネクタと嵌合するための電気接触パッドの組み合わせを含んでもよい。例えば、10ピンポゴコネクタは、電源、グランド、バイオ(+ve)、バイオ(-ve)、アンテナ、デジタルI/O、バイオシミュレーション(+ve)、vioシミュレーション(-ve)、又はアナログ信号などの信号を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の信号は、テキスタイル基材に統合された導電性経路ネットワークに結合された1つ以上の入力センサにルーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の信号は、テキスタイル基材に統合された導電性経路ネットワークに結合された1つ以上のアクチュエータにルーティングされてもよい。
【0118】
第1の電気的インタフェース274が、10ピンポゴコネクタと相互作用するための電気接触パッドの配置であってもよいが、1つ以上の電気接触パッドの他の任意の配置は、電子コントローラデバイス210の他の任意のタイプの電気コネクタと相互作用するために企図されてもよいことが理解されたい。
【0119】
図34を参照すると、第2の電気的インタフェース284に関連する例示的な10ピンポゴコネクタ(10-pin pogo connector)のデータシート図面310を示す。いくつかの実施形態では、第2の電気的インタフェース284は、(例えば、電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230によって受け入れられるときに)第1の電気的インタフェース274の接触パッドとの電気的接続を確立するための10ピンポゴコネクタを含んでもよい。
【0120】
図35A及び35Bを参照すると、本願の一実施例に係る、変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングアセンブリ430の分解斜視図を示す。変形コントローラデバイス400は、
図1のコントローラデバイス12の特徴と同様の特徴を含んでもよく、変形ドッキングアセンブリ430は、
図1のドッキングステーション14の特徴と同様の特徴を含んでもよい。
【0121】
変形コントローラデバイス400は、一対の変形コントローラ磁石418を含んでもよい。変形コントローラ磁石は、変形ドッキングアセンブリ430に面するN磁極を有する棒磁石であってもよい。変形コントローラ磁石418は、棒磁石として示されるが、他の任意のタイプの磁石であってもよい。例えば、変形コントローラ磁石418は、N磁極が変形ドッキングアセンブリ430に面してもよいように半径方向に磁化される円筒形磁石であってもよい。更に、一対の変形コントローラ磁石418が示されるが、変形コントローラ磁石は、単一の磁石であってもよく、組み合わせとして配置された任意の数の磁石を含んでもよい。
【0122】
変形ドッキングアセンブリ430は、一対のドック磁石454を含んでもよい。一対のドック磁石454は、変形コントローラデバイス400に面するS磁極を有する磁石であってもよく、コントローラデバイス400が変形ドッキングアセンブリ430内に受け入れられるときに、吸引力がコントローラデバイス400をドッキングアセンブリ430内に保持してもよいように、ドッキングアセンブリ430内に配置されてもよい。
【0123】
図示されていないいくつかの実施例では、ドック磁石454は、特定のキー付き構成に配置された2つ以上の磁石の組み合わせを含んでもよい。よって、ドッキングアセンブリ430は、反対の極性を有する対応するキー付き構成に配置された磁石を有するコントローラデバイスのみが、ドッキングアセンブリ430内に受けられ、保持されてもよいように構成されてもよい。いくつかの実施例では、ドッキングアセンブリを有する事前に選択されたコントローラデバイスのみをインストールすることが望ましくてもよい。特定のキー付き構成に配置されたドック磁石454を使用して、所与のドックアセンブリによって受け入れ可能ないくつかのコントローラデバイスを、所与のドックアセンブリに受けられることを意図しない他のコントローラデバイスから区別してもよい。
【0124】
説明を容易にするために、ドック磁石454がコントローラデバイスに面するS磁極を有する場合、ドッキングアセンブリ430に面するN磁極を有するコントローラデバイスのみはドッキングアセンブリ430内に受けられてもよい。他のいくつかの実施例では、磁石の構成及び配置は、他の任意の組み合わせであってもよい。例えば、一対のドック磁石454は、コントローラデバイス400に面する1つのS磁極及び1つのN磁極を含んでもよい。コントローラデバイスがドッキングアセンブリとドックすることを選択的に可能にするためのコントローラ磁石及び二重目的磁石の他の任意の構成が企図されてもよい。例えば、ドック磁石454及び相補的なコントローラ磁石418は、多極磁石配置であってもよい。
【0125】
図36A及び
図36Bを参照すると、それぞれ、
図35Aの変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングデバイス430の側面立面図及び断面立面図を示す。
【0126】
図36Aでは、変形コントローラデバイス400は、変形ドッキングデバイス430に部分的に挿入される。変形コントローラデバイス400は、符号499で特定される矢印によって示される方向に変形ドッキングデバイス430に挿入されてもよい。
【0127】
図36Bでは、線A-Aに沿った変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングデバイス430の断面図が示される。変形コントローラデバイス400が変形ドッキングデバイス430に完全に挿入されると、変形ドッキングアセンブリ430に面するN磁極を有するコントローラ磁石418は、変形コントローラデバイス400に面するS磁極を有するドック磁石454と位置合わせされてもよい。それぞれのコントローラ磁石418が対応するそれぞれのドック磁石454と位置合わせされるときに、保持磁力は、変形コントローラデバイス400を変形ドッキングアセンブリ430内に保持してもよい。
【0128】
図37を参照すると、
図36Bに示す変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングデバイス430の断面図を示す。
【0129】
変形コントローラデバイス400は、コントローラ磁石418を含む。いくつかの実施例では、変形ドッキングデバイス430は、電気ドックコネクタ460を含んでもよい。電気ドックコネクタ460は、変形コントローラデバイス400の接触パッドと嵌合するためのバネ荷重接触ピンを含んでもよい。バネ荷重接触ピンは、変形コントローラデバイス400と変形ドッキングデバイス430との間に離脱力(符号495で特定される矢印によって示される)を生じさせるバネバイアス力を印加してもよい。よって、実質的に同時に、コントローラ磁石418とドック磁石454との位置合わせに基づく吸引力(符号493で特定される矢印によって示される)は、バネ荷重接触ピンによって引き起こされたバネバイアス力を打ち消してもよい。
【0130】
いくつかの実施例では、コントローラ磁石418又はドック磁石454のうちの1つ又はそれらの組み合わせは、変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングデバイス430が比較的近接してもよい場合を感知するためのホール効果センサ(図示せず)と組み合わせて配置されてもよい。変形コントローラデバイス400及び変形ドッキングデバイス430が実質的に近接する場合、ホール効果センサからの信号は、コントローラデバイス400と変形ドッキングデバイス430との間に電気的接続が確立されてもよいことを示すために特定されてもよい。
【0131】
図38を参照すると、本願の一実施例に係る、電子テキスタイルシステム500の概略図を示す。電子テキスタイルシステム500は、1つ以上の入力デバイス170を含んでもよい。1つ以上の入力デバイスは、温度センサ、水分センサ、呼吸モニタリングセンサ、心拍数センサ、加速度計、ジャイロスコープ、脳波(EEG)センサ、筋電図(EMG)センサ、心電図(ECG)センサ、フォトプレチスモグラフィ(PPG)センサ、心弾動図(BCG)センサ、電気皮膚反応(GSR)センサ、生体インピーダンスセンサ(又は生体電気インピーダンスセンサ)、又は化学センサ(例えば、汗、グルコース、尿などの化学センサ)を含んでもよい。
【0132】
1つ以上の入力デバイス170は、テキスタイル基材に取り付けられてもよい。例えば、1つ以上の入力デバイス170は、テキスタイル基材510に織り合わされ、編み込まれるか又は統合された導電性線維の導電性経路ネットワーク80に結合されてもよい。テキスタイル基材510は、1つ以上のシャツ、パンツ、靴下などであってもよい。いくつかの実施形態では、導電性経路ネットワークは、1つ以上の入力デバイス170又は1つ以上の出力デバイス180に電力を供給してもよい。
【0133】
図38では、テキスタイル基材510は、ランニングシャツであってもよい。電子テキスタイルシステム500のユーザは、トレーニングセッション中にランニングシャツを着用してもよい。トレーニングセッション中、入力デバイス170又はセンサは、導電性経路ネットワーク80を介して電子コントローラデバイス210に送信するための信号を生成してもよい。電子コントローラデバイス210がドッキングアセンブリ230によって受け入れられるときに、電子コントローラデバイス210は、入力デバイス170からデータ信号を受信してもよく、データ信号又は電力を1つ以上の入力デバイス170に送信してもよい。電子コントローラデバイス210は、トレーニングセッション中にフィットネス関連又は生理学的データを追跡するためのデータ取得部又は処理コンピューティングデバイスであってもよいことが理解されたい。
【0134】
いくつかの実施形態では、電子テキスタイルシステム500は、1つ以上の出力デバイス172を含んでもよい。1つ以上の出力デバイス172は、テキスタイル基材510に取り付けられてもよく、導電性経路ネットワーク80に電気的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の出力デバイス172は、加熱要素を含んでもよい。例えば、入力デバイス170からのデータを介した周囲温度が閾値温度未満であると決定することに応答して、電子コントローラデバイス170は、電子テキスタイルシステムのユーザに熱を供給するための加熱要素を起動する信号を送信してもよい。他の例示的な出力デバイス172が企図されてもよい。例えば、1つ以上の出力デバイス172は、触覚フィードバックデバイス又は視覚的表示要素を含んでもよい。
【0135】
導電性経路ネットワークと入力デバイス170又は出力デバイス172の構成/配置は、例示的な例にすぎないことが理解されたい。ドッキングアセンブリ230、入力デバイス170又は出力デバイス172を結合するための他の配置又は構成が企図されてもよい。
【0136】
サイズ、材料、形状、形態、機能、及び動作方法、組み立て、及び使用における変形を含む、本発明の部品の最適な寸法関係は、当業者には容易に明らかで自明であると考えられ、図面に示されて上記の説明において記載されたものとの全ての同等の関係を本発明が包含するように意図されることが、理解されたい。
【0137】
更に、他の技術分野も本方法から恩恵を受ける可能性があり、設計への調整が予想される。したがって、本発明の範囲は、与えられた実施例によってではなく、添付の「特許請求の範囲」及びそれらの法的均等物によって決定されるべきである。