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特許7629014眼科処置に関連するトポグラフィを判定するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-03
(45)【発行日】2025-02-12
(54)【発明の名称】眼科処置に関連するトポグラフィを判定するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/10 20060101AFI20250204BHJP
   A61B 3/107 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
A61B3/10
A61B3/107
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022535223
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 IB2020061831
(87)【国際公開番号】W WO2021117003
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】62/947,750
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】アルン パウデル
(72)【発明者】
【氏名】オラフ キッテルマン
(72)【発明者】
【氏名】マティアス フォーゼル
【審査官】渡戸 正義
(56)【参考文献】
【文献】特表平11-506637(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0025917(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0130966(US,A1)
【文献】特開2013-248303(JP,A)
【文献】特開2006-051101(JP,A)
【文献】特表2016-534354(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0256391(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00 - 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合され且つレーザビームを生成するように構成されたレーザと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された2光子吸収(TPA)検出器と、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合され且つ命令を含むメモリ媒体と、
を含む、医療システムであって、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記医療システムに、
前記レーザビームを生成させ、
複数の位置の各位置に対して、前記レーザビームに直交する平面の記複数の位置にそれぞれ関連する複数の焦点距離を判定させ、複数の焦点距離の判定は、下記の一連の操作、すなわち、
少なくとも1つのミラーを調整して、前記レーザビームを前記位置に向けさせ、
ビームエキスパンダを調整して、前記レーザビームを暫定焦点距離に集束させることにより、前記TPA検出器を介して、患者インターフェースの表面から反射された前記レーザビームの少なくとも一部を受光させることにより、かつ、前記レーザビームの前記少なくとも一部から、前記暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定させることによって、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して、複数の暫定焦点距離にそれぞれ関連する複数の強度値を判定させ、
前記複数の強度値のうちの最大強度値を判定させ、
前記最大強度値にそれぞれ関連する前記複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定させ、
前記最大強度値にそれぞれ関連する前記複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を用いて、前記複数の焦点距離のうちの焦点距離を判定させる、との一連の操作を含み、
少なくとも前記数の位置にそれぞれ関連する前記複数の焦点距離に基づいて、前記患者インターフェースの前記表面のトポグラフィを判定させる、
医療システム。
【請求項2】
前記命令が更に、前記レーザビームを生成するために、前記医療システムに前記レーザビームをパルス化させる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項3】
前記命令が更に、前記レーザビームをパルス化するために、前記医療システムにフェムト秒パルス持続時間で前記レーザビームをパルス化させる、請求項2に記載の医療システム。
【請求項4】
前記平面が、X軸及びY軸に関連付けられている、請求項1に記載の医療システム。
【請求項5】
前記患者インターフェースの前記表面が、前記患者インターフェースの後面である、請求項1に記載の医療システム。
【請求項6】
アナログ-デジタルコンバータ(ADC)を更に備え、
前記レーザビームの前記少なくとも部から、前記暫定焦点距離に関連する前記複数の強度値のうちの前記強度値を判定するために、前記命令が更に、前記医療システムに、
前記ADCによって、前記TPA検出器からのアナログ信号を受信させ、
前記ADCによって、前記TPA検出器からの前記アナログ信号を、前記暫定焦点距離に関連する前記複数の強度値のうちの前記強度値に変換させる、
請求項1に記載の医療システム。
【請求項7】
前記ADCが、電流をデジタル値に変換するように構成されている、請求項6に記載の医療システム。
【請求項8】
前記ADCが、電圧をデジタル値に変換するように構成されている、請求項6に記載の医療システム。
【請求項9】
前記命令が更に、前記医療システムに、前記メモリ媒体を介して、前記患者インターフェースの前記表面の前記トポグラフィを記憶させる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項10】
前記レーザビームが、複数の周波数に関連付けられた光子を含む、請求項1に記載の医療システム。
【請求項11】
レーザビームを生成することと、
数の位置の各位置に対して、前記レーザビームに直交する平面の数の位置にそれぞれ関連する複数の焦点距離を判定することであって、複数の焦点距離の判定は、下記の一連の操作、すなわち、
少なくとも1つのミラーを調整して、前記レーザビームを前記位置に向けることと、
ビームエキスパンダを調整して、前記レーザビームを暫定焦点距離に集束させることによって、2光子吸収(TPA)検出器を介して、患者インターフェースの表面から反射された前記レーザビームの少なくとも一部を受光することによって、かつ、前記レーザビームの前記少なくとも一部から、前記暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することによって、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して、複数の暫定焦点距離にそれぞれ関連する複数の強度値を判定することと、
前記複数の強度値のうちの最大強度値を判定することと、
前記最大強度値にそれぞれ関連する前記複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定することと、
前記最大強度値にそれぞれ関連する前記複数の暫定焦点距離のうちの前記暫定焦点距離を用いて、前記複数の焦点距離のうちの焦点距離を判定することと、の一連の操作を含む、複数の焦点距離を判定することと、
少なくとも前記数の位置のそれぞれに関連する前記複数の焦点距離に基づいて、前記患者インターフェースの前記表面のトポグラフィを判定することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記レーザビームを前記生成することが、前記レーザビームをパルス化することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザビームを前記パルス化することが、フェムト秒パルス持続時間で前記レーザビームをパルス化することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記平面が、X軸及びY軸に関連付けられている、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記患者インターフェースの前記表面が、前記患者インターフェースの後面である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記暫定焦点距離に関連する前記複数の強度値のうちの前記強度値を前記判定することが、前記レーザビームの前記少なくとも部から、
アナログ-デジタルコンバータ(ADC)によって、前記TPA検出器からのアナログ信号を受信することと、
前記ADCによって、前記TPA検出器からの前記アナログ信号を、前記暫定焦点距離に関連する前記複数の強度値のうちの前記強度値に変換することと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記ADCが、電流をデジタル値に変換するように構成されている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ADCが、電圧をデジタル値に変換するように構成されている、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
メモリ媒体を介して、前記患者インターフェースの前記表面の前記トポグラフィを記憶することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記レーザビームが、複数の周波数に関連付けられた光子を含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、眼科処置に関連するトポグラフィを判定することに関する。
【背景技術】
【0002】
過去には、光トポグラフィ測定器が利用可能であった。これらの機器は、「白色光」干渉法を利用していた。例えば、これらの機器は、表面の高さ(例えば、表面粗さ)の変化を測定するために利用される。干渉光プロファイリングでは、光の波動特性を使用して、テスト面と基準面との間の光路差を比較することができる。例えば、光ビームが分割され得る。光のビームの半分は、テスト材料から反射され得る。光のビームの他の半分は、基準ミラーから反射され得る。建設的及び破壊的な干渉は、光ビームの2つの半分が組み合わされ、2つの半分のそれぞれの長さが異なる場合に発生する可能性がある。例えば、干渉縞(例えば、明るいバンド及び暗いバンド)が作成され得る。デジタルカメラは、2つの半分の組み合わせを受光することができる。建設的な干渉は、明るい領域であり得、破壊的な干渉は、暗い領域であり得る。既知の光の波長の場合、表面にわたる高さの差は、光の波長の何分の1かで判定され得る。高さの差に基づいて、表面の測定値が判定され得る。例えば、高さの差に基づいて、3次元表面マップが判定され得る。
【0003】
更に、過去には、1光子吸収プロセスを利用する従来の光学技術には、高解像度の画像化のための生物学的材料の表面近く(例えば、100マイクロメートル(100μm)未満)に限定された用途しかなかった。生物学的材料に深く入り込むと、光が散乱して画像化をぼやけさせる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、レーザビームを生成することができ、且つレーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定することができる医療システムを提供する。一例では、レーザビームは、複数の周波数に関連付けられた光子を含み得る。別の例では、平面は、X軸及びY軸に関連付けられ得る。医療システムは更に、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定するために、複数の位置の各位置に対して、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームをその位置に向け、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定し、複数の強度値のうちの最大強度値を判定し、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定し、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離として、複数の焦点距離のうちの焦点距離を判定する、ことができる。
【0005】
医療システムは更に、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定するために、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して、ビームエキスパンダを調整して、レーザビームをその暫定焦点距離に集束させ、2光子吸収(TPA)検出器を介して、患者インターフェースの表面から反射されたレーザビームの少なくとも一部を受光し、レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定する、ことができる。医療システムは更に、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて、患者インターフェースの表面のトポグラフィを判定することができる。医療システムは更に、患者インターフェースの表面のトポグラフィを記憶することができる。
【0006】
レーザビームを生成するために、医療システムは更に、レーザビームをパルス化することができる。例えば、医療システムは、フェムト秒のパルス持続時間でレーザビームをパルス化することができる。医療システムは、アナログ-デジタル変換器(ADC)を含み得る。例えば、医療システムは更に、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定するために、レーザビームの少なくとも一部から、ADCによって、TPA検出器からのアナログ信号を更に受信し、ADCによって、TPA検出器からのアナログ信号を、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値に変換することができる。一例では、ADCは、電流をデジタル値に変換するように構成され得る。別の例では、ADCは、電圧をデジタル値に変換するように構成され得る。
【0007】
本開示は、医療システムのプロセッサによって実行されると、システムに上記のステップを実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含む。本開示は、明らかに相互排他的でない限り、互いに組み合わせて使用され得る、以下の特徴の1つ以上を有する上述の医療システム又は非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含む。i)レーザビームを生成し、ii)複数の位置の各位置に対して、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定し、
a)少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームをその位置に向け、b)複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定し、1)ビームエキスパンダを調整して、レーザビームを暫定焦点距離に集束させ、2)2光子吸収(TPA)検出器を介して、患者インターフェースの表面から反射されたレーザビームの少なくとも一部を受光し、3)レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定し、c)複数の強度値のうちの最大強度値を判定し、d)最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定し、e)最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離として、複数の焦点距離のうちの焦点距離を判定し、iii)少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて、患者インターフェースの表面のトポグラフィを判定する。
【0008】
上記のシステムのいずれかは、上記の方法のいずれかを実行することが可能であり得、上記の非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかは、システムに上記の方法のいずれかを実行させることが可能であり得る。上記の方法のいずれかは、上記のシステムのいずれかの上において、又は上記の非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかを使用して実施され得る。
【0009】
前述の概要及び以下の詳細な説明の両方は、本質的に例示及び説明的であり、本開示の範囲を限定することなく本開示の理解をもたらすことを意図するものと理解されるべきである。その点に関して、本開示の追加の態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【0010】
本開示並びにその特徴及び利点をより詳細に理解するために、ここで、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。添付の図面は、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A図1Aは、光学システムの一例を示す。
図1B図1Bは、光学システムの別の例を示す。
図2A図2Aは、眼の角膜の表面を示す。
図2B図2Bは、眼の切開部を示す。
図3A図3Aは、医療システムの一例を示す。
図3B図3Bは、生体測定デバイスの一例を示す。
図4A図4Aは、医療システムの第2の例を示す。
図4B図4Bは、医療システムの第3の例を示す。
図4C図4Cは、顕微鏡一体型ディスプレイの一例、及び手術用ツール機器の複数の一例を示す。
図4D図4Dは、医療システムの別の例を示す。
図5図5は、コンピュータシステムの一例を示す。
図6図6は、光学システムを動作させる方法の一例を示す。
図7A図7Aは、患者の眼のトポグラフィを判定する方法の一例を示す。
図7B図7Bは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の一例を示す。
図7C図7Cは、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の一例を示す。
図7D図7Dは、患者インターフェースの一部のトポグラフィを判定する方法の一例を示す。
図7E図7Eは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の別の例を示す。
図7F図7Fは、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の別の例を示す。
図8A図8Aは、少なくとも1つの切開部の深さを判定する方法の一例を示す。
図8B図8Bは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の一例を示す。
図8C図8Cは、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の一例を示す。
図9A図9Aは、平面及び平面の複数の位置の一例を示す。
図9B図9Bは、患者の眼で利用され得る平面の複数の位置の一例を示す。
図9C-9D】図9C-9Dは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9E-9F】図9E-9Fは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9G図9Gは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9H図9Hは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9I-9J】図9I-9Jは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9K-9L】図9K-9Lは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9M図9Mは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9N図9Nは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9O-9P】図9O-9Pは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9Q図9Qは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9R図9Rは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9S-9T】図9S-9Tは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図9U-9V】図9U-9Vは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図9W-9X】図9W-9Xは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図10A図10Aは、患者インターフェースで利用される平面の複数の位置の一例を示す。
図10B図10Bは、患者インターフェースの表面で利用される平面の複数の位置の一例を示す。
図10C-10D】図10C-10Dは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図10E-10F】図10E-10Fは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図10G図10Gは、レーザビームの複数の焦点距離の一例を示す。
図10H図10Hは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図10I-10J】図10I-10Jは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図10K図10Kは、それぞれの複数の強度値に関連するレーザビームの暫定焦点距離の一例を示す。
図10L図10Lは、平面に対してある角度にある患者インターフェースの一例を示す。
図10M図10Mは、平面に対してある角度にある患者インターフェースの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明では、開示されている主題の議論を容易にするために、詳細が例として説明されている。しかしながら、開示する実施形態は、例であり、全ての考えられる実施形態を網羅するものではないことは、当業者には明らかであるべきである。
【0013】
本明細書で用いるように、参照番号は、エンティティのクラス又は種類を参照し、そのような参照番号に続く任意の文字が、そのクラス又は種類の特定のエンティティの特定のインスタンスを参照する。したがって、例えば、「12A」によって参照される仮想エンティティは、特定のクラス/種類の特定のインスタンスを指し得、参照符号「12」は、一般的にその特定のクラス/種類に属するインスタンスの集合又はそのクラス/種類のいずれか1つのインスタンスを指し得る。
【0014】
医療システムは、患者での医療処置を実行する際に利用され得る。医療システムは、光学系を含み得る。例えば、医療システムは、光学系を含み得る1つ以上の光学システムを含み得る。光学システムは、1つ以上の光学デバイスを含み得る。例えば、光学デバイスは、光を制御する(例えば、光を反射する、光を屈折させる、光をフィルタリングする、光を透過する、光を分極するなど)デバイスであるか、又はそれを含み得る。光学デバイスは、設計されたように光を制御する任意の材料で作製され得る。例えば、材料には、特に、ガラス、結晶、金属、及び半導体のうちの1つ以上が含まれ得る。光学デバイスの例には、特に、レンズ、ミラー、プリズム、光学フィルタ、導波路、波長板、ビームエキスパンダ、ビームコリメータ、ビームスプリッタ、グレーティング、及び偏光子のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0015】
光学システムを利用して、患者の少なくとも一部のトポグラフィを判定することができる。例えば、光学システムを利用して、患者の眼の少なくとも一部のトポグラフィを判定することができる。患者の眼の少なくとも一部のトポグラフィは、患者の眼の少なくとも一部の1つ以上の変形を明らかにすることができる。患者の眼の少なくとも一部のトポグラフィは、患者の眼の少なくとも一部の損傷を明らかにすることができる。
【0016】
光学システムは、特に、レーザ及び2光子吸収(TPA)検出器のうちの1つ以上を含み得る。一例では、レーザは、複数の周波数の光子を含むレーザビームを生成することができる。別の例では、レーザは、パルス化されたレーザビームを生成することができる。パルス化されたレーザビームは、複数の周波数の光子を含み得る。
【0017】
光学システムは、レーザビームの焦点距離を変化させるように構成され得る。TPA検出器は、レーザビームの少なくとも一部の反射の強度を判定することができる。一例では、光学システムは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定することができる。光学システムは、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて、患者の眼のトポグラフィを判定することができる。別の例では、光学システムは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する第1の複数の焦点距離を判定することができる。光学システムは、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する第2の複数の焦点距離を判定することができる。光学システムは、少なくとも第2の複数の焦点距離の各々と第1の複数の焦点距離のそれぞれのものとの間の差に基づいて、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さを判定することができる。
【0018】
光学システムは、少なくとも患者の眼の切開部の深さに基づいて、切開部の切り込みの深さを補正する際に利用され得る。一例では、光学システムを利用して、患者の眼の切開が行われている間、(例えば、所定の切り込みの深さからの1つ以上の逸脱なしに)切り込みの深さを維持することができる。第2の例では、光学システムを利用して、患者の眼の切開が行われている間、(例えば、所定の切り込みの深さからの1つ以上の逸脱なしに)切り込みの輪郭を維持することができる。第3の例では、光学システムを利用して、患者の眼の皮弁を、所定の切り込みの深さからほとんど逸脱しないか、又は全く逸脱することなく切開することができる。別の例では、光学システムを利用して、患者の眼の角膜片を、所定の切り込みの深さからほとんど逸脱しないか、又は全く逸脱することなく切開することができる。一例として、Alcon Vision LLCから入手可能なWAVELIGHT(登録商標)FS200レーザシステムにより、患者の眼の切開を実行することができる。別の例として、手術用ツール機器(例えば、メス、ブレードなど)を、患者の眼を切開する際に利用することができる。
【0019】
ここで図1A及び図1Bを参照すると、光学システムの一例が示されている。光学システム110を利用して、患者の眼116の表面を判定することができる。例えば、光学システム110を利用して、眼116のトポグラフィを判定することができる。光学システム110を利用して、眼116の切開部の深さを判定することができる。例えば、光学システム110を利用して、眼116の切開部のトポグラフィを判定することができる。
【0020】
光学システム110は、医療処置において利用され得る。例えば、医療システムは、光学システム110を含み得る。医療処置には、眼116の少なくとも一部の部分に対する眼科処置を含み得る。光学システム110は医療システムで利用され得るが、光学システム110は任意のシステムで利用され得る。
【0021】
光学システム110は、複数の光学デバイスを含み得る。例えば、光学デバイスは、光を制御する(例えば、光を反射する、光を屈折させる、光をフィルタリングする、光を透過する、光を分極するなど)デバイスであるか、又はそれを含み得る。光学デバイスは、設計されたように光を制御する任意の材料で作製され得る。例えば、材料には、特に、ガラス、結晶、金属、及び半導体のうちの1つ以上が含まれ得る。光学デバイスの例には、特に、レンズ、ミラー、プリズム、光学フィルタ、導波路、波長板、ビームエキスパンダ、ビームコリメータ、ビームスプリッタ、グレーティング、及び偏光子のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0022】
示されるように、光学システム110は、レーザ120を含み得る。レーザ120は、レーザビームを生成することができる。一例では、レーザ120は、励起された原子又は分子からの光子の誘導放出によってコヒーレントな単色光のビームを生成するデバイスであり得る。別の例では、レーザ120は、複数の周波数に関連付けられた光子を含むレーザビームを生成するデバイスであり得る。レーザビームは、任意の適切な波長、例えば、特に、赤外線(IR)、可視範囲、又は紫外線(UV)範囲の波長を有し得る。レーザビームのパルスは、任意の適切な範囲、例えば、特に、マイクロ秒、ナノ秒、ピコ秒、フェムト秒、又はアト秒範囲のパルス持続時間を有し得る。レーザビームのフォーカスは、レーザビームの焦点であり得る。図示されるように、光学システムは、検出器光学系122及び集束光学系140を含み得る。示されるように、検出器光学系122は、偏光子124、レンズ128、2光子吸収(TPA)検出器130、及び波長板134を含み得る。レンズ128は単一のレンズとして示されているが、レンズ128は複数のレンズであり得る。
【0023】
偏光子124は、特定の偏光方向の光を透過すると同時に、他の偏光方向の光を反射する光学フィルタであり得る。偏光子124は、未定義の、又は混合する偏光の光を、単一の直線偏光を有する光にフィルタリングすることができる。一例では、偏光子124は、レーザ120(第1の偏光を有し得る)から受光したレーザビームの少なくとも一部を、波長板134に向けて透過することができる。別の例では、偏光子124は、波長板134(第2の偏光を有し得る)から受光レーザビームの少なくとも一部を、レンズ128及びTPA検出器130に向けて反射することができる。第1の偏光は、直線偏光であり得る。第2の偏光は、90度(90°)だけ回転された直線偏光であり得る。レンズ128は、偏光子124からTPA検出器130にビームを集束させることができる。例えば、TPA検出器130は、レンズ128の焦点面に配置され得る。レンズ128は、アクロマティックレンズであり得る。例えば、レンズ128は、特に、1つ以上の色収差及び/又は1つ以上の球面収差の影響を制限するように構成され得る。
【0024】
波長板134は、波長板を移動する光の偏光を変化させる光学デバイスであり得る。波長板134は、直線偏光を円偏光に変換し円偏光を直線偏光に変換する、任意の適切な波長板、例えば1/4波長板とすることができ、又は(直線偏光を45度(45°)回転させ得る)半波長板と(偏光子124と組み合わせて使用される場合は光ダイオードとも呼ばれる)45度(45°)ファラデー回転子との組み合わせとすることもできる。波長板134は、偏光子124からの第1の直線偏光を有するレーザビームを受光することができる1/4波長板であり得る。波長板134は、レーザビームを第1の直線偏光から円偏光に変換することができる。波長板134は、レーザビームを集束光学系140に方向付けることができる。波長板134は、集束光学系140からのレーザビームの少なくとも反射部分を受光することができる。波長板134は、集束光学系140からのレーザビームの少なくとも反射部分を、円偏光から第1の直線偏光に対して回転された第2の直線偏光に変換することができる。波長板134は、レーザビームの元の直線偏光を90度(90°)だけ変化させることができる。
【0025】
波長板134は、半波長板及びファラデー回転子の組み合わせを含み得る。波長板134は、偏光子124から第1の直線偏光を有するレーザビームを受光することができる。この方向では、半波長板及びファラデー回転子は、互いの回転効果を補償することができ、その結果、レーザビームが0度(0°)だけ回転し得る。波長板134は次いで、レーザビームを集束光学系140に向けられ得る。波長板134はまた、集束光学系140から反射されたレーザビームの少なくとも反射部分を受光することができる。この方向では、半波長板及びファラデー回転子が回転効果を加えることができ、その結果、レーザビームが90度(90°)だけ回転することができ、これは、第1の直線偏光に対して回転された第2の直線偏光であり得る。例えば、レーザビームは、ビームを0度(0°)だけ回転させることができる波長板134を通過することができ、且つビームを90度(90°)だけ回転させることができる波長板134を通過して反射して戻ることができ、その結果、レーザビームの元の直線偏光から90度(90°)だけ変化する。波長板134は、レーザビームが波長板134を通過することができ、ビームを90度(90°)だけ回転させることができ、且つビームを0度(0°)だけ回転させることができる波長板134を通過して反射して戻ることができるように再構成することができる。
【0026】
具体的に図示されていないが、光学システム110は、波長板134を含まなくてもよい。例えば、偏光子124は、部分的に反射するミラーと取り替えることができる。具体的に図示されていないが、検出器光学系122は、ビームエキスパンダ141とスキャナ144との間に配置され得る。
【0027】
図示されるように、集束光学系140は、ビームエキスパンダ141、スキャナ144、及び対物レンズ148を含み得る。対物レンズ148は、複数のレンズを含み得る。一例では、対物レンズ148は、複合レンズであり得るか、又はそれを含み得る。別の例では、対物レンズ148は、F-シータレンズであり得るか、又はそれを含み得る。示されるように、ビームエキスパンダ141は、レンズ142A及び142Bを含み得る。ビームエキスパンダ141は、2つのレンズで示されているが、ビームエキスパンダ141は、任意の数のレンズを含むことができる。
【0028】
レーザビームが表面112に近づくときのレーザビームの方向は、Z軸に平行であり得る。表面112は、X軸に平行であり、且つZ軸に垂直であり得る。Y軸は具体的に示されていないが、Y軸は、X軸及びZ軸に垂直であり得る。例えば、Y軸は、X軸及びZ軸を含む平面に垂直であり得る。
【0029】
集束光学系140は、レーザビームを眼116に方向付けることができ、及び/又は集束させることができる。一例では、集束光学系140は、図2Aに示されるように、レーザビームを眼116の表面210に方向付けることができ、及び/又は集束させることができる。表面210は、眼116の角膜220の表面であり得る。別の例では、集束光学系140は、図2Bに示されるように、1つ以上の切開部230A~230Cに向けてレーザビームを方向付けることができ、及び/又は集束させることができる。集束光学系140は、Z軸に平行に、又はそれに沿って、眼116に向けてレーザビームの焦点を方向付けることができる。集束光学系140は、表面210によって反射されたビームの少なくとも一部を受光することができる。集束光学系140は、切開部230によって反射されたビームの少なくとも一部を受光することができる。
【0030】
レンズ142A及び/又はミラーなどの光学デバイスは、レーザビームの焦点のZ位置を制御することができる。(例えば、レンズ142Aと組み合わせられた)レンズ142Bなどの別の光学デバイスは、レーザビームの直径を拡大することができる。一例では、ビームエキスパンダ141は、レーザビームの焦点を制御するように構成され得る。別の例では、光学系は、焦点のZ位置が変化するように経時的に変化させることができる。
【0031】
スキャナ144は、焦点のXY位置を制御するためにレーザビームの方向を制御することができる1つ以上の光学デバイスを含み得る。レーザビームを横方向に偏向させるために、スキャナ144は、相互に垂直な軸に対してチルトすることができる、一対のガルバノメトリック駆動型スキャナミラーを含み得る。スキャナ144は、ビームエキスパンダ141からレーザビームを受光することができる。スキャナ144は、レーザビームを操作して、焦点のXY位置を制御することができる。対物レンズ148は、スキャナ144からのレーザビームを受光することができる。対物レンズ148は、レーザビームを眼116に方向付けることができる。
【0032】
図1Bに示されるように、患者インターフェース114は、光学システム110に対して表面112の位置を安定させることができる。一例では、表面112は、圧平面の表面であり得る。表面112が示されているが、表面112は存在しなくてもよい。別の例では、患者インターフェース114は、1つ以上の剛性材料(例えば、プラスチック、ガラス、金属など)で作製され得る。患者インターフェース114は、眼116の表面を成形する(例えば、平らにするか、そうでなければ変形させる)ことができる。患者インターフェースは、圧平面を含み得る。患者インターフェース114の「目標側」表面は、眼116に面する(更には接触し得る)ように設計されたインターフェース114の表面であり得る。患者インターフェース114は、使い捨て製品であってもよい。例えば、患者インターフェース114は、患者の眼で利用され、次いで廃棄され得る。複数の患者インターフェース114は、Z方向に一定の長さで構成され得る。複数の患者インターフェース114は、異なるそれぞれ長さを有し得る。特定の患者インターフェース114に対する点のZ位置の較正を実行してもよい。
【0033】
図示されるように、光学システム110は、コンピュータシステム152を含み得る。コンピュータシステム152は、本明細書に記載の1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上のプロセス、及び/又は1つ以上の方法の少なくとも一部を実施する際に、命令を実行することができる。光学システム110は、コンピュータシステム152を含むものとして示されているが、光学システム110は、コンピュータシステム152を含まなくてもよい。例えば、コンピュータシステム152は、光学システム110の外部にあり得る。コンピュータシステム152は、光学システム110に通信可能に結合され得る。
【0034】
集束光学系140は、レーザビームを眼116に方向付けることができる。例えば、眼116は、患者インターフェース114の端部に配置され得る。眼116の表面210は、レーザビームの少なくとも一部を反射することができる。切開部230は、レーザビームの少なくとも一部を反射することができる。検出器光学系122は、レーザビームTPA検出器130の少なくとも一部を方向付けることができる。例えば、TPA検出器130は、レーザビームの少なくとも一部の強度をデジタルデータに変換することができる。デジタルデータは、レーザビームの少なくとも一部の強度を表すことができる。TPA検出器130は、デジタルデータをコンピュータシステム152に提供することができる。
【0035】
レーザビームの少なくとも一部は、電子を励起し得る2光子吸収を引き起こすことができ、これが入射放射線の強度に応じて信号を生成することができる。信号は、レーザビームの焦点が表面210又は切開部230に近接していることを示し得る。一例では、焦点が表面210又は切開部230から離れるほど、一部のTPA検出器130におけるビームの強度は低くなる。第2の例では、レーザビームの少なくとも一部の直径が大きくなるほど、一部のTPA検出器130におけるビームの強度は低くなる。第3の例では、焦点が表面210又は切開部230に近くなるほど、一部のTPA検出器130におけるビームの強度は高くなる。第4の例では、レーザビームの少なくとも一部の直径が小さくなるほど、一部のTPA検出器130におけるビームの強度は高くなる。別の例では、焦点が表面210又は切開部230にあるとき、TPA検出器130における直径は最小であり得、強度は最大になり得る。
【0036】
図示されるように、コンピュータシステム152は、TPA検出器130に通信可能に結合され得る。示されるように、コンピュータシステム152は、レーザ120に通信可能に結合され得る。図示されるように、コンピュータシステム152は、ビームエキスパンダ141に通信可能に結合され得る。示されるように、コンピュータシステム152は、スキャナ144に通信可能に結合され得る。一例では、コンピュータシステム152は、特に、レーザ120、TPA検出器130、ビームエキスパンダ141、及びスキャナ144のうちの1つ以上から情報を受信することができる。別の例では、コンピュータシステム152は、特に、レーザ120、TPA検出器130、ビームエキスパンダ141、及びスキャナ144のうちの1つ以上に情報を提供することができる。コンピュータシステム152は、特に、レーザ120、TPA検出器130、ビームエキスパンダ141、及びスキャナ144のうちの1つ以上に制御情報を提供することができる。
【0037】
コンピュータシステム152は、TPA検出器130からの強度測定値に応じて、レーザビームの焦点を判定することができる。コンピュータシステム152は、強度が最大強度であるかどうかを判定することができる。最大強度は、焦点の異なる位置において測定され得る強度の最大値であり得る。最大強度は、較正セッションの前に測定又は計算され得る。強度が最大強度である場合、コンピュータシステム152は、焦点が表面210又は切開部230にあると判定することができる。強度が最大強度でない場合、コンピュータシステム152は、焦点をZ軸の異なる点に方向付けるように集束光学系140を調整することができる。コンピュータシステム152は、1つ以上のTPA検出器信号から、レーザビームの少なくとも一部の強度を表し得るグラフを生成することができる。例えば、1つ以上のTPA検出器信号は、データであるか、又はそれを含み得る。
【0038】
アナログ-デジタル変換器(ADC)は、複数の強度に関連するTPA検出器130からの信号を、複数の強度の複数の測定値を表すデジタルデータに変換することができる。例えば、コンピュータシステム152は、複数の強度の複数の測定値を表すデジタルデータを利用することができる。コンピュータシステム152は、ADCを含み得る。ADCは、コンピュータシステム152の外部にあってもよい。TPA検出器130は、ADCを含み得る。例えば、TPA検出器130は、複数の強度の複数の測定値を表すデジタルデータを提供することができる。
【0039】
ここで図3Aを参照すると、医療システムの一例が示されている。示されるように、医療システム310は、患者320に利用され得る。図示されるように、医療システム310は、コンピュータシステム312を含み得る。コンピュータシステム312は、ディスプレイ316A及び316Bに通信可能に結合され得る。コンピュータシステム312は、生体測定デバイス314に通信可能に結合され得る。一例では、生体測定デバイス314は、1つ以上のカメラを含み得る。別の例では、生体測定デバイス314は、3次元スキャナを含み得る。生体測定デバイス314は、患者320の眼116の生体測定において利用され得る。示されるように、ディスプレイ316Aは、患者320の眼116に関連する画像330Aを表示し得る。図示されるように、ディスプレイ316Bは、患者320の眼116に関連する画像330Bを表示し得る。
【0040】
コンピュータシステム312は、眼認識情報を判定することができる。例えば、眼認識情報は、患者320の眼116に関連する生体測定情報を含み得る。眼116に関連する生体測定情報には、特に、眼116の強膜の血管のパターン、眼116の虹彩構造、眼116の虹彩構造の位置、眼116の角膜から眼116の水晶体までの距離測定値、眼116の水晶体から眼116の網膜までの距離測定値、眼116の角膜のトポグラフィ、眼116の網膜のパターン、波面測定値のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0041】
示されるように、ディスプレイ316Bは、表示領域336A~336Dを表示し得る。一例では、表示領域336は、眼116に関連する生体測定情報の中でも、眼116の角膜から眼116の水晶体までの距離測定値、眼116の水晶体から眼116の網膜までの距離測定値、虹彩334の構造の位置、角膜トポグラフィ情報又は波面測定値情報を表示し得る。別の例では、表示領域336は、患者320に関連する任意の情報を表示し得る。
【0042】
人350は、医療システム310を操作することができる。例えば、人350は、医療従事者であり得る。人350は、患者320に関連する識別情報をコンピュータシステム312に入力することができる。患者320に関連する識別情報には、特に、患者320の名前、患者320の住所、患者320の電話番号、患者320の政府発行識別番号、患者320の政府発行識別文字列、及び患者320の生年月日のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0043】
人350は、患者320に関連する医療処置情報をコンピュータシステム312に提供することができる。医療処置情報は、医療処置に関連付けられ得る。医療処置情報は、患者320に関連する識別情報に関連付けられ得る。コンピュータシステム312は、医療処置情報を記憶し得る。例えば、コンピュータシステム312は、後の利用のために医療処置情報を記憶し得る。医療処置情報は、手術に関連付けられ得る。例えば、医療処置情報は、手術前に取得され得る。医療処置情報は、医療処置中に利用され得る。例えば、医療処置には、手術が含まれ得る。
【0044】
ここで図3Bを参照すると、生体測定デバイスの一例が示されている。示されるように、生体測定デバイス314は、画像センサ360A~360Cを含み得る。例えば、画像センサ360は、カメラを含み得る。カメラは、1つ以上のデジタル画像センサを含み得る。一例では、デジタル画像センサは、電荷結合デバイス(CCD)を含み得る。別の例では、デジタル画像センサは、相補型金属-酸化膜-半導体(CMOS)を含み得る。カメラは、光をデジタルデータに変換することができる。カメラは、ベイヤーフィルタモザイクを利用することができる。例えば、カメラは、光学アンチエイリアシングフィルタと組み合わせてベイヤーフィルタモザイクを利用することができる。ベイヤーフィルタモザイクを光学アンチエイリアシングフィルタと組み合わせることにより、異なる原色画像のサンプリングが減少するため、エイリアシングを低減させることができる。カメラは、デモザイク処理を利用することができる。例えば、デモザイク処理プロセスを利用して、色情報を補間し、赤、緑、及び青(RGB)画像データの完全な配列を作成することができる。
【0045】
図示されるように、生体測定デバイス314は、投光器362A~362Cを含み得る。一例では、投光器362は、可視光を投射し得る。別の例では、投光器362は、赤外光を投射し得る。投光器362は、患者の眼に円形及び/又は点を投射することができる。画像センサ360は、患者の眼に投射された円形及び/又は点の反射を受光することができる。コンピュータシステムは、少なくとも患者の眼に投射された円形及び/又は点の反射に基づいて、患者の眼に関連する1つ以上の位置及び/又は1つ以上のテンプレートを判定することができる。示されるように、生体測定デバイス314は、深さセンサ364A~364Cを含み得る。深さセンサ364は、投光器362を含み得る。深さセンサ364は、光学センサを含み得る。図示されるように、生体測定デバイス314は、光低コヒーレンス反射率計(OLCR)デバイス366を含み得る。示されるように、生体測定デバイス314は、波面デバイス368を含み得る。
【0046】
波面デバイス368は、特に、光源及び波面センサのうちの1つ以上を含み得る。光源は、第1の光波を眼116に提供することができる。波面センサは、少なくとも第1の光波に基づいて第1の摂動光波を眼116から受光することができる。一例では、波面デバイス368は、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的補正を判定することができる。別の例では、コンピュータシステムは、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的補正を判定することができる。波面デバイス368は、少なくとも第1の摂動光波に基づいてコンピュータシステムにデータを提供することができる。例えば、コンピュータシステムは、少なくとも波面デバイス368からのデータに基づいて第1の光学的補正を判定することができる。
【0047】
画像センサ360、投光器362、深さセンサ364、OLCRデバイス366、及び波面デバイス368のうちの任意の2つ以上を組み合わせてもよい。特に、画像センサ360A~360Cの1つ以上、投光器362A~362Cの1つ以上、深さセンサ364A~364Cの1つ以上、OLCRデバイス366、及び/又は波面デバイス368は、コンピュータシステムによって利用可能なデータを生成することができる。図示されるように、生体測定デバイス314は、光学システム110を含み得る。
【0048】
ここで図4Aを参照すると、医療システムの第2の例が示されている。示されるように、外科医410は、手術用ツール機器420を利用し得る。一例では、外科医410は、患者320の眼116に関わる手術において手術用ツール機器420を利用し得る。医療システム400Aは、眼科手術用ツール追跡システムを含み得る。図示されるように、医療システム400Aは、コンピュータシステム430、ディスプレイ440、及び顕微鏡一体型ディスプレイ(MID)450を含み得る。
【0049】
コンピュータシステム430は、1つ以上の画像センサによって取り込まれた画像フレームを受信し得る。例えば、コンピュータシステム430は、1つ以上の画像フレームに対して様々な画像処理を実行し得る。コンピュータシステム430は、1つ以上の画像フレームに対して画像解析を実行して、1つ以上の画像フレームから手術用ツール機器420の1つ以上の画像を識別及び/又は抽出し得る。コンピュータシステム430は、1つ以上の画像フレームを重ね合わせることができるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を生成し得る。例えば、GUIは、特に、1つ以上のインジケータ及び/又は1つ以上のアイコンを含み得る。1つ以上のインジケータは、1つ以上の位置及び/又は1つ以上の向き等の外科データを含み得る。1つ以上のインジケータは、1つ以上の警告を含み得る。GUIは、ディスプレイ440及び/又はMID450によって、外科医410及び/又は他の医療従事者に対して表示され得る。
【0050】
コンピュータシステム430、ディスプレイ440、及びMID450は、互いに通信可能に結合された別個のハウジング内、又は共通のコンソール若しくはハウジング内に実装され得る。ユーザインターフェースは、特に、コンピュータシステム430、ディスプレイ440、及びMID450のうちの1つ以上に関連付けられ得る。例えば、ユーザインターフェースには、入力デバイスの中でも、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、眼追跡デバイス、音声認識デバイス、ジェスチャーコントロールモジュール、ダイヤル及び/又はボタンのうちの1つ以上が含まれ得る。ユーザ(例えば、外科医410及び/又は他の医療従事者)は、ユーザインターフェースを介して、所望の命令及び/又はパラメータを入力することができる。例えば、ユーザインターフェースは、特に、コンピュータシステム430、ディスプレイ440、及びMID450のうちの1つ以上を制御する際に利用され得る。図示されるように、MID450は、光学システム110を含み得る。
【0051】
ここで図4Bを参照すると、医療システムの第3の例が示されている。示されるように、外科医410は、システム400Bを利用することができる。例えば、外科医410は、患者320の眼116に関わる手術においてシステム400Bを利用することができる。システム400Bは、複数のシステムを含み得る。示されるように、システム400Bは、切り込みシステム415Aを含み得る。例えば、外科医410は、眼116の切り込みの際にシステム415Aを用いることができる。眼116は、患者320の眼の角膜内に皮弁を含み得る。図示されるように、システム400Bは、成形システム415Bを含み得る。例えば、外科医410は、眼116の角膜の内側部分の切除を実行する際に、成形システム415Bを利用することができる。
【0052】
示されるように、システム415Aは、ディスプレイ440Aを含み得る。図示されるように、システム415Aは、MID450Aを含み得る。図示されるように、MID450Aは、接眼レンズ452AA及び452ABを含み得る。接眼レンズ452Aは、接眼レンズ452AA又は接眼レンズ452BAを指し得る。接眼レンズ452Bは、接眼レンズ452AB又は接眼レンズ452BBを指し得る。システム415Aは、特に、1つ以上の画像センサ360A~360C、1つ以上の投光器362A~362C、1つ以上の深さセンサ364A~364C、OLCRデバイス366、波面デバイス368、及び/又は光学システム110Aを含み得る。図示されるように、システム415Bは、ディスプレイ440Bを含み得る。示されるように、システム415Bは、MID450Bを含み得る。図示されるように、MID450Bは、接眼レンズ452BA及び452BBを含み得る。システム415Bは、特に、1つ以上の画像センサ360A~360C、1つ以上の投光器362A~362C、1つ以上の深さセンサ364A~364C、OLCRデバイス366、及び/又は波面デバイス368を含み得る。示されるように、システム415Bは、光学システム110Bを含み得る。
【0053】
システム415Aは、フェムト秒レーザなどのレーザを含み得、レーザは、短レーザパルスを使用して角膜組織の一連の小部分を分離して、角膜の内側部分を露出するように持ち上げられ得る皮弁を形成することができる。皮弁は、切り込みデバイスディスプレイ440A及び450Aの一方又は両方を制御デバイス及びコンピュータシステム430Aと共に使用して、計画及び切り込みされ得る。示されるように、システム415Aは、コンピュータシステム430Aを含み得る。例えば、コンピュータシステム430Aは、システム415Aの、特に、1つ以上の画像センサ360A~360C、1つ以上の投光器362A~362C、1つ以上の深さセンサ364A~364C、OLCRデバイス366、波面デバイス368、及び/又は光学システム110Aに通信可能に結合され得る。図示されるように、システム415Bは、コンピュータシステム430Bを含み得る。例えば、コンピュータシステム430Bは、システム415Bの、特に、1つ以上の画像センサ360A~360C、1つ以上の投光器362A~362C、1つ以上の深さセンサ364A~364C、OLCRデバイス366、波面デバイス368、及び/又は光学システム110Bに通信可能に結合され得る。
【0054】
システム415A及び415Bは、図4Bに示されるように物理的に分離され得る。患者320は、システム415A及び415B間を移動する場合がある。或いは、患者320は、静止したままであり得、システム415A及び415Bを患者320の方に移動させることができる。システム415A及び415Bは、システム415Aと415Bとの間を切り替える際にデバイス及び患者320のいずれも位置を変えないように、単一の一体的デバイスに物理的に組み合わされ得る。
【0055】
システム400Bは、システム415A及び415Bを制御するための1つ以上の制御デバイスを含み得る。例えば、1つ以上の制御デバイスは、タッチスクリーンディスプレイなどの対話型ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、ヘッドアップディスプレイ及び仮想現実グラスの1つ以上又は医療従事者などのユーザと対話することが可能な他のデバイスを含み得る。
【0056】
システム400Bは、特に、ディスプレイ440A、450A、440B及び450Bの少なくとも1つに提示される画像を生成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含み得る。例えば、少なくとも1つのコンピュータシステムは、コンピュータシステム430A及び430Bのうちの1つ以上を含み得る。コンピュータシステム430A及び430Bのうちの1つ以上は、顕微鏡、カメラ、光干渉断層撮影(OCT)デバイス若しくはディスプレイなどの観察デバイス、又は手術中の眼の位置を測定可能な別のデバイスに通信可能に結合され得る。コンピュータシステム430A及び430Bのうちの1つ以上は、制御デバイスの1つ以上に通信可能に結合され得る。
【0057】
一例では、切り込みデバイスコンピュータシステム430Aは、i)患者320がシステム415Aに配置されたときに、眼を観察する観察デバイスに通信可能に結合され得、ii)計画された皮弁位置及び計画された切除領域に関するグラフィカル情報をディスプレイ440A及び450Aの1つ以上に提供し得、iii)システム415Aの1つ以上の制御デバイスに通信可能に結合され得る。第2の例では、成形デバイスコンピュータ430Bは、i)患者320が成形デバイスに配置されたときに、眼を観察する観察デバイスに通信可能に結合され得、ii)計画された皮弁位置及び計画された切除領域に関するグラフィカル情報をディスプレイ440B及び450Bの1つ以上に提供し得、iii)システム415Bの1つ以上の制御デバイスに通信可能に結合され得る。別の例では、コンピュータシステムは、特に、コンピュータシステム430A及び430Bのうちの1つ以上に関して上述した特性及び/又は属性を含み得る。
【0058】
システム400のコンピュータシステムは、システム400の別の部分に、有線又は無線で通信可能に結合され得る。システム400のコンピュータシステムの1つ以上は、患者データ、治療計画、並びに/又は治療及び/若しくはシステム400に関連する他の情報を記憶する、リモートコンピュータシステム若しくはリモートデータセンター上又はその両方にローカルに記憶されたデータベースに通信可能に結合され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。別の例では、データベースは、「Not Only SQL」(NoSQL)データベースを含み得る。
【0059】
システム400は、患者320、及び患者320に施されるか又は実際に患者320に施された治療に関する情報を入力することができる。システム400は、ユーザが、患者320、及び患者320に対して施される治療に関する情報を入力及び視認することを可能にし得る。そのようなデータには、特に、識別情報、患者320の医療履歴、及び/又は治療されている眼116に関する情報などの、患者320に関する情報が含まれ得る。そのようなデータには、特に、角膜切り込みの形状及び位置並びに/又は切除の形状及び位置などの、治療計画に関する情報が含まれ得る。
【0060】
ここで図4Cを参照すると、顕微鏡一体型ディスプレイの一例及び手術用ツール機器の複数の例が示されている。示されるように、手術用ツール機器420Aは、手術用メスであり得るか又はそれを含み得る。図示されるように、手術用ツール機器420Bは、Qチップであり得るか又はそれを含み得る。示されるように、手術用ツール機器420Cは、ピンセットであり得るか又はそれを含み得る。具体的に図示されていない他の手術用ツール機器は、本明細書で説明する1つ以上のシステム、1つ以上のプロセス、及び/又は1つ以上の方法と共に利用され得る。
【0061】
一例として、手術用ツール機器420は、1つ以上のパターンで印を付けられ得る。1つ以上のパターンが、手術用ツール機器420を識別する際に利用され得る。1つ以上のパターンは、特に、ハッシュパターン、ストライプパターン、及びフラクタルパターンのうちの1つ以上を含み得る。別の例として、手術用ツール機器420は、染料及び/又は塗料で印を付けられ得る。染料及び/又は塗料は、特に、可視光、赤外光、及び紫外光のうちの1つ以上を反射し得る。一例では、照明器478は、紫外光を提供し得、画像センサ472は、手術用ツール機器420から反射された紫外光を受光し得る。コンピュータシステム430は、少なくとも手術用ツール機器420から反射された紫外光に基づいて、画像センサ472から画像データを受信し得、少なくとも手術用ツール機器420から反射された紫外光に基づいて、画像データを利用して、画像センサ472によって提供される他の画像データから手術用ツール機器420を識別することができる。別の例では、照明器478は、赤外光を提供し得、画像センサ472は、手術用ツール機器420から反射された赤外光を受光し得る。コンピュータシステム430は、少なくとも手術用ツール機器420から反射された赤外光に基づいて、画像センサ472から画像データを受信し得、少なくとも手術用ツール機器420から反射された赤外光に基づいて、画像データを利用して、画像センサ472によって提供される他の画像データから手術用ツール機器420を識別することができる。
【0062】
図示されるように、MID450は、接眼レンズ452A及び452Bを含み得る。示されるように、MID450は、ディスプレイ462A及び462Bを含み得る。外科医410は、接眼レンズ452A及び452Bを覗き込むことができる。一例では、ディスプレイ462Aは、接眼レンズ452Aを介して1つ以上の画像を表示することができる。外科医410の左眼は、接眼レンズ452Aを利用することができる。別の例では、ディスプレイ462Bは、接眼レンズ452Bを介して1つ以上の画像を表示することができる。外科医410の右眼は、接眼レンズ452Bを利用することができる。MID450を複数のディスプレイと共に示しているが、MID450は、単一のディスプレイ462を含み得る。例えば、単一のディスプレイ462は、1つ以上の接眼レンズ452A及び452Bを介して、1つ以上の画像を表示することができる。MID450は、1つ以上のディスプレイ462と共に実装され得る。
【0063】
示されるように、MID450は、画像センサ472A及び472Bを含み得る。一例において、画像センサ472A及び472Bは、画像を取得することができる。第2の例では、画像センサ472A及び472Bは、カメラを含み得る。別の例では、画像センサ472は、特に、可視光、赤外光、及び紫外光のうちの1つ以上を介して画像を取得することができる。1つ以上の画像センサ472A及び472Bは、画像のデータをコンピュータシステム430に提供することができる。MID450を複数の画像センサと共に示しているが、MID450は、単一の画像センサ472を含み得る。MID450は、1つ以上の画像センサ472と共に実装され得る。
【0064】
図示されるように、MID450は、距離センサ474A及び474を含み得る。例えば、距離センサ474は、手術用ツール機器420までの距離を判定することができる。距離センサ474は、Z軸に関連付けられる距離を判定し得る。MID450を複数の画像センサと共に示しているが、MID450は、単一の距離センサ474を含み得る。一例において、MID450は、1つ以上の距離センサ474で実装され得る。別の例において、MID450は、距離センサで実装してなくてよい。
【0065】
図示されるように、MID450は、レンズ476A及び476Bを含み得る。MID450を複数のレンズ476A及び476Bと共に示しているが、MID450は、単一レンズ476を含み得る。MID450は、1つ以上のレンズ476と共に実装され得る。図示されるように、MID450は、照明器478A及び478Bを含み得る。例えば、照明器478は、特に可視光、赤外光及び紫外光の1つ以上を供給及び/又は生成することができる。MID450を複数の照明器と共に示しているが、MID450は、単一の照明器478を含み得る。MID450は、1つ以上の照明器478と共に実装され得る。MID450は、生体測定デバイス314に関して記載されたものと同様に、1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。一例において、MID450は、OLCRデバイス366を含み得る。別の例において、MID450は、波面デバイス368を含み得る。MID450は、生体測定デバイス314を含み得る。MID450は、光学システム110を含み得る。
【0066】
ここで図4Dを参照すると、医療システムの別の例が示されている。示されるように、医療システム400Cは、吸引コーン480を含み得る。例えば、吸引コーン480は、圧平コーンであり得るか、又はそれを含み得る。図示されるように、吸引コーン480は、光学システム110を含み得る。示されるように、コンピュータシステム430は、吸引コーン480の制御デバイス482に結合され得る。例えば、コンピュータシステム430は、制御デバイス482を介して吸引コーン480を制御することができる。吸引リング484が眼116とドッキングされた後、吸引コーン480を吸引リング484とドッキングさせることができる。図示されるように、吸引コーン480は、レンズ486を含み得る。レンズ486は、平坦又は平面であるように描かれているが、レンズ486は、凹面形状及び/又は凸面形状を含み得る。レンズ486が平面である場合、レンズ486は圧平面と呼ばれ得る。例えば、圧平面は、表面112を含み得る。
【0067】
図示されるように、医療システム400Cは、真空システム490を含み得る。示されるように、真空システム490は、コンピュータシステム430に通信可能に結合され得る。例えば、コンピュータシステム430は、真空システム490を制御することができる。真空システム490は、1つ以上の導線492及び494を介して1つ以上の低圧を生成することができる。例えば、真空システム490は、導線494を介して1つ以上の低圧を生成して、吸引リング484を患者の眼116に接着及び/又は封止することができる。示されるように、医療システム400Cは、導線492及び494並びに吸引リング484を含み得る。
【0068】
ここで、図5を参照すると、コンピュータシステムの一例が示されている。示されるように、コンピュータシステム500は、プロセッサ510、揮発性メモリ媒体520、不揮発性メモリ媒体530、及び入力/出力(I/O)デバイス540を含み得る。図示されるように、揮発性メモリ媒体520、不揮発性メモリ媒体530、及びI/Oデバイス540は、プロセッサ510に通信可能に結合され得る。
【0069】
「メモリ媒体」という用語は、「メモリ」、「記憶デバイス」、「メモリデバイス」、「コンピュータ可読媒体」、及び/又は「有形コンピュータ可読記憶媒体」を意味し得る。例えば、メモリ媒体は、ハードディスクドライブを含む直接アクセス記憶デバイス、テープディスクドライブなどのシーケンシャルアクセス記憶デバイス、コンパクトディスク(CD)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、非一時的媒体、及び/又は前述したものの1つ以上の組み合わせなどの、記憶媒体を限定なしに含み得る。示されるように、不揮発性メモリ媒体530は、プロセッサ命令532を含み得る。プロセッサ命令532は、プロセッサ510により実行され得る。一例では、プロセッサ命令532の1つ以上の部分が、不揮発性メモリ媒体530を介して実行され得る。別の例では、プロセッサ命令532の1つ以上の部分が、揮発性メモリ媒体520を介して実行され得る。プロセッサ命令532の1つ以上の部分は、揮発性メモリ媒体520に転送され得る。
【0070】
プロセッサ510は、本明細書に記載の1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上の処理、及び/又は1つ以上の方法の少なくとも一部の実施の際に、プロセッサ命令532を実行することができる。例えば、プロセッサ命令532は、本明細書に記載の1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上の方法、及び/又は1つ以上の処理の少なくとも一部に従い、命令により構成、コード化、及び/又は符号化され得る。プロセッサ510を単一のプロセッサとして示しているが、プロセッサ510は、複数のプロセッサであり得るか、又は複数のプロセッサを含み得る。一例では、複数のプロセッサが、単一の命令セットアーキテクチャ(ISA)の命令を実行することができる。別の例では、複数のプロセッサのうちの少なくとも2つが、異なる命令セットアーキテクチャ(ISA)の命令を実行することができる。一例として、複数のプロセッサのうちの少なくとも1つは、グラフィックプロセッサユニット(GPU)であり得るか、又はそれを含み得る。記憶媒体及びメモリ媒体のうちの1つ以上は、ソフトウェア製品、プログラム製品、及び/又は製造品であり得る。例えば、ソフトウェア製品、プログラム製品、及び/又は製造品は、本明細書に記載の1つ以上のシステム、1つ以上のフローチャート、1つ以上の方法、及び/又は1つ以上のプロセスの少なくとも一部に従い、プロセッサにより実行可能な命令で構成、コード化、及び/又は符号化され得る。
【0071】
プロセッサ510は、メモリ媒体に記憶された及び/又はネットワークを介して受信されたプログラム命令の解釈及び実行、データの処理、又はその両方を行うように動作可能な任意の適当なシステム、デバイス、又は装置を含み得る。プロセッサ510は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィックプロセッサユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプログラム命令の解釈及び実行、データの処理又はその両方を行うように構成された他の回路を更に含み得る。
【0072】
I/Oデバイス540は、ユーザからの入力及びユーザへの出力を促進することにより、ユーザがコンピュータシステム500及びその関連構成要素と対話することを許可、許諾、及び/又は可能にする任意の1つ以上の機能を含み得る。ユーザからの入力を促進することで、ユーザがコンピュータシステム500を操作及び/又は制御できるようになり、ユーザへの出力を促進することで、コンピュータシステム500がユーザの操作及び/又は制御の効果を表示できるようになる。例えば、I/Oデバイス540は、ユーザがデータ、命令又はその両方をコンピュータシステム500に入力できるように、且つ他にコンピュータシステム500及びその関連構成要素を操作及び/又は制御できるようにする。I/Oデバイスは、ユーザインターフェースデバイス、例えばキーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、ハンドヘルドレンズ、ツール追跡デバイス、座標入力デバイス、又はシステムで用いるのに適した他の任意のI/Oデバイスを含み得る。
【0073】
I/Oデバイス540は、特に、本明細書に記載の1つ以上のシステム、処理、及び/又は方法の少なくとも一部をプロセッサ510が実施することを促進及び/又は許可することができる1つ以上のバス、1つ以上のシリアルデバイス、及び/又は1つ以上のネットワークインターフェースを含み得る。一例において、I/Oデバイス540は、プロセッサ510が外部記憶装置と通信することを促進及び/又は許可することができるストレージインターフェースを含み得る。ストレージインターフェースは、特に、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、SATA(シリアルATA)インターフェース、PATA(パラレルATA)インターフェース、及び小型計算機システムインターフェース(SCSI)のうちの1つ以上を含み得る。第2の例では、I/Oデバイス540は、プロセッサ510がネットワークと通信することを促進及び/又は許可することができるネットワークインターフェースを含み得る。I/Oデバイス540は、無線ネットワークインターフェース及び有線ネットワークインターフェースのうちの1つ以上を含み得る。第3の例では、I/Oデバイス540は、特に、周辺構成要素相互接続(PCI)インターフェース、PCIエクスプレス(PCIe)インターフェース、シリアル周辺機器相互接続(SPI)インターフェース、及び集積回路間(IC)インターフェースのうちの1つ以上を含み得る。第4の例では、I/Oデバイス540は、プロセッサ510が1つ以上のセンサとデータを通信することを許可し得る回路を含み得る。第5の例では、I/Oデバイス540は、プロセッサ510が特にディスプレイ550及びMID560の1つ以上とデータを通信することを促進及び/又は許可することができる。別の例では、I/Oデバイス540は、プロセッサ510が撮像デバイス570とデータを通信することを促進及び/又は許可することができる。図示されるように、I/Oデバイス540は、ネットワーク580に結合され得る。例えば、I/Oデバイス540は、ネットワークインターフェースを含み得る。
【0074】
ネットワーク580は、特に、有線ネットワーク、無線ネットワーク、光ネットワーク、又は前述のものの組み合わせを含み得る。ネットワーク580は、様々な種類の通信ネットワークを含み得、且つ/又はそれに結合され得る。例えば、ネットワーク580は、特に、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、携帯電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク、又は前述のものの組み合わせを含み得、且つ/又はそれに結合され得る。WANは、特に、プライベートWAN、コーポレートWAN、パブリックWAN、又は前述のものの組み合わせを含み得る。
【0075】
本明細書に記載のコンピュータシステムは、コンピュータシステム500に関して記載したものと同様の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。一例では、コンピュータシステム152は、コンピュータシステム500に関して記載したものと同様の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。第2の例では、コンピュータシステム312は、コンピュータシステム500に関して記載したものと同様の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。第3の例では、コンピュータシステム430は、コンピュータシステム500に関して記載したものと同様の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。別の例では、MID450のコンピュータシステムは、コンピュータシステム500に関して記載したものと同様の1つ以上の構造及び/又は1つ以上の機能を含み得る。具体的に図示されていないが、任意のデバイス及び/又は任意のシステムが、コンピュータシステムのプロセッサに結合され得る。例えば、任意のデバイス及び/又は任意のシステムが、コンピュータシステムのプロセッサに通信可能に結合され得る。
【0076】
ここで図6を参照すると、光学システムを動作させる方法の一例が示されている。610において、レーザビームが生成され得る。例えば、レーザ120は、レーザビームを生成することができる。コンピュータシステム152は、レーザビームの生成を示す制御情報をレーザ120に提供することができる。例えば、レーザ120は、コンピュータシステム152から制御情報を受信し、制御情報に従ってレーザビームを生成することができる。
【0077】
615において、レーザビームは、テスト面に方向付けられ得る。例えば、集束光学系140は、レーザビームを表面112に方向付けることができる。集束光学系140は、レーザビームの一部を反射することができる。レーザビームの残りは、表面112に移動することができる。620において、レーザビームの反射部分は、TPA検出器130に方向付けられ得る。例えば、検出器光学系122は、レーザビームの反射部分をTPA検出器130に方向付けることができる。レーザビームの反射部分は、表面112から反射され得る。
【0078】
625において、レーザビームの反射部分の強度を判定することができる。例えば、TPA検出器130は、レーザビームの反射部分の強度を判定することができる。TPA検出器130は、レーザビームの反射部分の強度を、レーザビームの反射部分の強度を示すデジタルデータに変換することができる。TPA検出器130は、レーザビームの反射部分の強度を示すデジタルデータを、コンピュータシステム152に提供することができる。コンピュータシステム152は、レーザビームの反射部分の強度を示すデジタルデータを受信することができる。
【0079】
630において、レーザビームの反射部分の強度が最大強度であるかどうかを判定することができる。例えば、コンピュータシステム152は、レーザビームの反射部分の強度が最大強度であるかどうかを、レーザビームの反射部分の強度を示すデジタルデータから判定することができる。レーザビームの反射部分の強度が最大強度であるかどうかを判定することは、レーザビームの反射部分の強度を、レーザビームの反復的な他の反射部分の他の1つ以上の強度と比較することを含み得る。例えば、コンピュータシステム152は、メモリ媒体を介して他の1つ以上の強度を記憶及び/又はアクセスすることができる。
【0080】
信号が最大強度でない場合、635において、集束光学系140を調整することができる。例えば、コンピュータシステム152は、集束光学系140を調整することができる。コンピュータシステム152は、集束光学系140の少なくとも1つの調整値を示す制御情報を、集束光学系140に提供することができる。例えば、コンピュータシステム152は、1つ以上のレンズ142A及び142Bの少なくとも1つの調整値を示す制御情報を、ビームエキスパンダ141に提供することができる。集束光学系140を調整することにより、レーザビームの焦点をZ軸に対して異なる位置に方向付けることができる。例えば、集束光学系140を調整することにより、レーザビームの焦点を表面112に向けて、又はそこから遠ざけるように方向付けることができる。方法は、610に進み得る。
【0081】
信号が最大である場合、640において、焦点は表面112にあると判定され得る。例えば、コンピュータシステム152は、焦点が表面112にあると判定することができる。補間を利用して、表面112の位置を精緻化することができる。645において、結果が提供され得る。例えば、コンピュータシステム152は、結果を提供することができる。結果を提供することには、特に、ディスプレイを介した結果の表示、プリンタを介した結果の印刷、メモリ媒体への結果の記憶、及び通信ネットワークへの結果の送信のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0082】
ここで図7Aを参照すると、患者の眼のトポグラフィを判定する方法の一例が示されている。702において、レーザビームが生成され得る。例えば、レーザ120は、レーザビームを生成することができる。レーザビームの生成には、レーザビームのパルス化が含まれ得る。レーザビームのパルス化には、フェムト秒パルス持続時間でレーザビームをパルス化することを含み得る。レーザビームは、複数の周波数に関連付けられた光子を含み得る。
【0083】
704において、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定することができる。一例では、図9Aに示されるように、レーザビームに直交する平面900の複数の位置910A~910Mは、複数の焦点距離に関連付けられ得る。図9Aには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。示されるように、平面900は、X軸及びY軸に関連付けられ得る。第2の例では、図9Bに示されるように、平面900の複数の位置910A~910Mが、眼116で利用され得る。図9Bには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。別の例では、平面900のそれぞれの複数の位置910E~910Iに関連する、それぞれの図9C図9Gに示されている、レーザビーム915の複数の焦点距離920A~920Eを判定することができる。レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離は、図7Bに示される方法を介して判定することができる。
【0084】
706において、患者の眼のトポグラフィを、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて判定することができる。例えば、患者320の眼116のトポグラフィを、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて判定することができる。
【0085】
708において、患者の眼のトポグラフィが表示され得る。一例では、患者の眼のトポグラフィは、ディスプレイを介して表示され得る。別の例では、患者の眼のトポグラフィは、プリンタを介して表示され得る。プリンタは、眼のトポグラフィを1枚の紙に印刷することができる。
【0086】
ここで図7Bを参照すると、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の一例が示されている。図7Bに示される方法は、レーザビームに直交する平面の複数の位置の各位置に対して実行され得る。例えば、図7Bに示される方法は、平面900の位置910A~910Mの各位置に対して実行され得る。
【0087】
710において、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。例えば、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームを平面900の位置910A~910Mの位置910Eに向けることができる。スキャナ144は、1つ以上のミラーを含み得る。例えば、スキャナ144は、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。スキャナ144は、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。
【0088】
712において、それぞれの暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定することができる。一例では、図9H図9Kにそれぞれ示される、レーザビーム915のそれぞれの暫定焦点距離930A~930Dに関連する複数の強度値を判定することができる。図9Kに示される、レーザビーム915の暫定焦点距離930Dは、眼116の表面210にあり得る。別の例では、図9H~9J、図9L、及び図9Mにそれぞれ示される、レーザビーム915のそれぞれの暫定焦点距離930A~930C及び930Eに関連する複数の強度値を判定することができる。図9Mに示される、レーザビーム915の暫定焦点距離930Fは、眼116の切開部230にあり得る。それぞれの暫定焦点距離に関連する複数の強度値は、図7Cに示される方法を介して判定され得る。
【0089】
714において、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。一例では、コンピュータシステム152は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。別の例では、コンピュータシステム430は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。暫定焦点距離930Dに関連する最大強度値が判定された場合、複数の強度値の別の最大強度値を判定することができる。例えば、複数の強度値の他の最大強度値は、暫定焦点距離930Fに関連付けられ得る。
【0090】
716において、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定することができる。一例では、暫定焦点距離930A~930Dのうちの暫定焦点距離930Dを判定することができる。別の例では、暫定焦点距離930A~930C、930E、930Fのうちの暫定焦点距離930Fを判定することができる。暫定焦点距離930Dが判定された場合、暫定焦点距離930Fが判定され得る。例えば、光学システム110は、暫定焦点距離930Fに関連する別の最大強度値を判定する際に、暫定焦点距離930Dよりも大きい追加の暫定焦点距離930を利用することができる。
【0091】
718において、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離として判定され得る。一例では、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する暫定焦点距離930A~930Dのうちの暫定焦点距離930Dとして判定され得る。別の例では、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する暫定焦点距離930A~930C、930E、及び930Fのうちの暫定焦点距離930Fとして判定され得る。
【0092】
ここで図7Cを参照すると、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の一例が示されている。図7Cに示される方法は、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して実行され得る。例えば、図7Cに示される方法は、暫定焦点距離930A~930Fの各暫定焦点距離に対して実行され得る。
【0093】
720において、ビームエキスパンダを調整して、レーザビームをその暫定焦点距離に集束させることができる。例えば、ビームエキスパンダ141を調整して、レーザビームを暫定焦点距離930に集束させることができる。レーザビームを暫定焦点距離930に集束させるようにビームエキスパンダ141を調整することには、ビームエキスパンダ141の1つ以上のレンズを調整することを含み得る。例えば、レンズ142A及び142Bのうちの1つ以上は、レーザビームを暫定焦点距離930に集束させるように調整され得る。
【0094】
722において、患者の眼の表面から反射されたレーザビームの少なくとも一部は、TPAを介して受光され得る。例えば、TPA検出器130は、患者320の眼116の表面210から反射されたレーザビームの少なくとも一部を受光することができる。
【0095】
724において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を、レーザビームの少なくとも一部から判定することができる。例えば、暫定焦点距離930に関連する強度値を判定することができる。暫定焦点距離930Dに関連する強度値は、最大強度値であり得る。暫定焦点距離930Fに関連する強度値は、最大強度値であり得る。
【0096】
レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号のADC受信を含み得る。レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号の、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値へのADC変換を含み得る。一例では、ADCは、電流をデジタル値に変換することができる。別の例では、ADCは、電圧をデジタル値に変換することができる。
【0097】
726において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値は、メモリ媒体を介して記憶され得る。例えば、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離は、メモリ媒体を介して記憶され得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。
【0098】
暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離を記憶媒体を介して記憶することには、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離をデータベースを介して記憶することを含み得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してデータベースから取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してデータベースから取得することができる。データベースは、ローカルに、リモートコンピュータシステムを介して、又はリモートデータセンターを介して記憶され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。第3の例では、データベースは連想配列を含み得る。別の例では、データベースは、NoSQLデータベースを含み得る。
【0099】
ここで図7Dを参照すると、患者インターフェースの一部のトポグラフィを判定する方法の一例が示されている。730において、レーザビームが生成され得る。例えば、レーザ120は、レーザビームを生成することができる。レーザビームの生成には、レーザビームのパルス化が含まれ得る。レーザビームのパルス化には、フェムト秒パルス持続時間でレーザビームをパルス化することを含み得る。レーザビームは、複数の周波数に関連付けられた光子を含み得る。
【0100】
732において、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定することができる。一例では、図9Aに示されるように、レーザビームに直交する平面900の複数の位置910A~910Mは、複数の焦点距離に関連付けられ得る。図9Aには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。示されるように、平面900は、X軸及びY軸に関連付けられ得る。第2の例では、図10Aに示されるように、平面900の複数の位置910A~910Mが患者インターフェース114で利用され得る。図10Aには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。別の例では、図10Bに示されるように、平面900の複数の位置910A~910Mは、患者インターフェース114の表面1005で利用され得る。図10Bには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。
【0101】
734において、患者インターフェースの表面のトポグラフィを、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて判定することができる。例えば、患者インターフェース114の表面1005のトポグラフィを、少なくともそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離に基づいて判定することができる。表面1005は、図10E図10Gに示されるように、表面1012であり得る。一例として、複数の焦点距離1020A~1020E(図10C図10Gにそれぞれ示されている)は、それぞれの複数の位置910E~910Iに関連付けられ得る。
【0102】
736において、患者インターフェースの表面のトポグラフィが記憶され得る。例えば、患者インターフェースの表面のトポグラフィは、記憶媒体を介して記憶され得る。メモリ媒体を介して患者インターフェースの表面のトポグラフィを記憶することは、データベースを介して患者インターフェースの表面のトポグラフィを記憶することを含み得る。患者インターフェースの表面のトポグラフィは、アクセスすることができ、及び/又はデータベースから取得することができる。データベースは、ローカルに、リモートコンピュータシステムを介して、又はリモートデータセンターを介して記憶され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。第3の例では、データベースは連想配列を含み得る。別の例では、データベースは、NoSQLデータベースを含み得る。
【0103】
ここで図7Eを参照すると、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の別の例が示されている。図7Eに示される方法は、レーザビームに直交する平面の複数の位置の各位置に対して実行され得る。例えば、図7Eに示される方法は、平面900の位置910A~910Mの各位置に対して実行され得る。
【0104】
738において、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。例えば、少なくとも1つのミラーを調整して、平面900の位置910A~910Mの位置910Eにレーザビームを向けることができる。スキャナ144は、1つ以上のミラーを含み得る。例えば、スキャナ144は、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。スキャナ144は、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。
【0105】
740において、それぞれの暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定することができる。例えば、図10H図10Kにそれぞれ示される、レーザビーム1015のそれぞれの暫定焦点距離1030A~1030Dに関連する複数の強度値を判定することができる。図10Kに示される、レーザビーム1015の暫定焦点距離1030Dは、患者インターフェース114の表面又は端部1012にあり得る。患者インターフェース114の表面又は端部1012は線形又は「平坦」として示されているが、患者インターフェース114の表面又は端部1012は、非線形であってもよい。例えば、患者インターフェース114の表面又は端部1012は、凹面又は凸面であり得る。図10A図10Kに示されるように、患者インターフェースは、表面1010及び1012を有し得る。表面1010は、患者インターフェース114の前面又は前端であり得る。表面1012は、患者インターフェース114の後面又は後端であり得る。一例では、表面1012は表面1005であり得る。第2の例では、表面1012は表面112であり得る。別の例では、表面1012は、レンズ486の表面であり得る。表面1012は、眼116に接触するレンズ486の表面であり得る。
【0106】
742において、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。例えば、コンピュータシステム152は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。別の例では、コンピュータシステム430は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。
【0107】
744において、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定することができる。例えば、暫定焦点距離1030A~1030Dのうちの暫定焦点距離1030Dを判定することができる。
【0108】
746において、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離として判定され得る。一例では、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する暫定焦点距離1030A~1030Dのうちの暫定焦点距離1030Dとして判定され得る。
【0109】
ここで図7Fを参照すると、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の別の例が示されている。図7Fに示される方法は、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して実行され得る。例えば、図7Fに示される方法は、暫定焦点距離1030A~1030Dの各暫定焦点距離に対して実行され得る。
【0110】
748において、ビームエキスパンダを調整して、レーザビームをその暫定焦点距離に集束させることができる。例えば、ビームエキスパンダ141を調整して、レーザビームを暫定焦点距離1030に集束させることができる。レーザビームを暫定焦点距離1030に集束させるようにビームエキスパンダ141を調整することには、ビームエキスパンダ141の1つ以上のレンズを調整することを含み得る。例えば、レンズ142A及び142Bのうちの1つ以上は、レーザビームを暫定焦点距離1030に集束させるように調整され得る。
【0111】
750において、患者インターフェースの表面から反射されたレーザビームの少なくとも一部は、TPAを介して受光され得る。例えば、TPA検出器130は、患者インターフェース114の表面1012から反射されたレーザビームの少なくとも一部を受光することができる。
【0112】
752において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を、レーザビームの少なくとも一部から判定することができる。例えば、暫定焦点距離1030に関連する強度値を判定することができる。暫定焦点距離1030Dに関連する強度値は、最大強度値であり得る。
【0113】
レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号のADC受信を含み得る。レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号の、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値へのADC変換を含み得る。一例では、ADCは、電流をデジタル値に変換することができる。別の例では、ADCは、電圧をデジタル値に変換することができる。
【0114】
754において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を、メモリ媒体を介して記憶することができる。例えば、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離は、メモリ媒体を介して記憶され得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。
【0115】
暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離を記憶媒体を介して記憶することには、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離をデータベースを介して記憶することを含み得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してデータベースから取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してデータベースから取得することができる。データベースは、ローカルに、リモートコンピュータシステムを介して、又はリモートデータセンターを介して記憶され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。第3の例では、データベースは連想配列を含み得る。別の例では、データベースは、NoSQLデータベースを含み得る。
【0116】
複数の強度値を利用して、トポグラフィを判定することができる。例えば、複数の強度値を利用して、患者インターフェースの表面のトポグラフィを判定することができる。複数の強度値を利用して、患者インターフェース114の表面1012のトポグラフィを判定することができる。例えば、患者インターフェース114の表面は、製造上の不整合及び/又は製造上の欠陥を含み得る。眼116が患者インターフェース114の表面1012と接触している場合、表面1012のトポグラフィは、眼116の切り込み又は切開部の深さを判定及び/又は維持する際に利用され得る。例えば、表面1012のトポグラフィは、眼116が表面1012と接触している場合に、眼116の切り込み又は切開部の深さを判定及び/又は維持する際に、眼116の表面のトポグラフィとして利用され得る。
【0117】
ここで図8Aを参照すると、少なくとも1つの切開部の深さを判定する方法の一例が示されている。810において、レーザビームが生成され得る。例えば、レーザ120は、レーザビームを生成することができる。レーザビームの生成には、レーザビームのパルス化が含まれ得る。レーザビームのパルス化には、フェムト秒パルス持続時間でレーザビームをパルス化することを含み得る。レーザビームは、複数の周波数に関連付けられた光子を含み得る。
【0118】
815において、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する第1の複数の焦点距離を判定することができる。一例では、図9Aに示されるように、レーザビームに直交する平面900の複数の位置910A~910Mは、複数の焦点距離に関連付けられ得る。図9Aには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。示されるように、平面900は、X軸及びY軸に関連付けられ得る。第2の例では、図9Bに示されるように、平面900の複数の位置910A~910Mが眼116で利用され得る。図9Bには14個の位置のみが示されているが、任意の数の位置を利用することができる。更に、位置は、任意の場所であってもよい。別の例では、平面900のそれぞれの複数の位置910E~910Hに関連する、それぞれの図9N図9Qに示されている、レーザビーム915の複数の焦点距離940A~940Dを判定することができる。レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離は、図8Bに示される方法を介して判定することができる。
【0119】
820において、少なくとも第2の複数の焦点距離の各々と第1の複数の焦点距離のそれぞれのものとの間の差に基づいて、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さを判定することができる。一例では、患者320の眼116における切開部230の深さは、少なくとも焦点距離940A~940Dとそれぞれの焦点距離920A~920Dとの間の差に基づいて判定され得る。第2の複数の焦点距離は、眼116の表面のトポグラフィに関連付けられ得る。第2の例では、患者320の眼116における切開部230の深さは、少なくとも焦点距離940A~940Dとそれぞれの焦点距離1020A~1020Dとの間の差に基づいて判定され得る。第2の複数の焦点距離は、患者インターフェース114の表面のトポグラフィに関連付けられ得る。別の例では、患者320の眼116における切開部230の深さは、少なくとも図9U図9Xにそれぞれ示される焦点距離942A~942Dと、それぞれの焦点距離920A~920Dとの間の差に基づいて判定され得る。
【0120】
少なくとも第2の複数の焦点距離の各々と第1の複数の焦点距離のそれぞれのものとの間の差に基づいて、患者の眼の少なくとも1つの切開部のトポグラフィを判定することができる。皮弁の厚さは、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さを介して判定され得る。例えば、皮弁の厚さプロファイルは、患者の眼の少なくとも1つの切開部の少なくとも1つ以上の深さに基づいて判定され得る。皮弁の厚さは、少なくとも第2の複数の焦点距離の各々と第1の複数の焦点距離のそれぞれのものとの間の差に基づいて判定され得る。
【0121】
切り込みの深さは、少なくとも患者の眼の切開部の深さに基づいて修正することができる。一例では、患者の眼の切開が行われている間、切り込みの深さを維持することができる(例えば、規定の切り込みの深さからの逸脱がほとんどないか、又は全く逸脱しない)。第2の例では、患者の眼の切開が行われている間、切り込みの輪郭を維持することができる(例えば、規定の切り込みの深さからの逸脱がほとんどないか、又は全く逸脱しない)。規定の切り込みの深さからのわずかな逸脱は、規定の切り込みの深さに対する許容誤差のマージンであり得る。第3の例では、皮弁は、規定の切り込みの深さからほとんど逸脱しないか、又は逸脱することなく、患者の眼において切開され得る。別の例では、角膜片は、規定の切り込みの深さからほとんど逸脱しないか、又は全く逸脱することなく、患者の眼において切開され得る。一例として、Alcon Vision LLCから入手可能なWAVELIGHT(登録商標)FS200レーザシステムは、患者の眼の切開を実行することができる。
【0122】
825において、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さを表示することができる。一例では、少なくとも1つの切開部の深さが、ディスプレイを介して表示され得る。別の例では、少なくとも1つの切開部の深さは、プリンタを介して表示され得る。プリンタは、少なくとも1つの切開部の深さを、1枚の紙に印刷することができる。患者の眼のトポグラフィは、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さで表示され得る。患者インターフェースの表面のトポグラフィは、患者の眼の少なくとも1つの切開部の深さで表示され得る。患者の眼の少なくとも1つの切開部のトポグラフィを表示することができる。患者の眼のトポグラフィ及び患者の眼の少なくとも1つの切開部のトポグラフィを表示することができる。
【0123】
ここで図8Bを参照すると、レーザビームに直交する平面のそれぞれの複数の位置に関連する複数の焦点距離を判定する方法の一例が示されている。図8Bに示される方法は、レーザビームに直交する平面の複数の位置の各位置に対して実行され得る。一例では、図8Bに示される方法は、平面900の位置910A~910Mの各位置に対して実行され得る。別の例では、図8Bに示される方法は、平面900の位置910A~910Mのいくつかの各位置に対して実行され得る。
【0124】
830において、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。少なくとも1つのミラーは、レーザビームを任意の位置に向けるように調整することができる。一例として、少なくとも1つのミラーは、レーザビームを位置910Fに向けるように調整され得る。スキャナ144は、1つ以上のミラーを含み得る。例えば、スキャナ144は、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。スキャナ144は、少なくとも1つのミラーを調整して、レーザビームに直交する平面の複数の位置のうちの位置にレーザビームを向けることができる。
【0125】
835において、それぞれの暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定することができる。一例では、図9R図9Tにそれぞれ示される、レーザビーム915のそれぞれの暫定焦点距離950A~950Cに関連する複数の強度値が判定され得る。別の例では、図9H~9J、図9L、及び図9Mにそれぞれ示される、レーザビーム915のそれぞれの暫定焦点距離930A~930C、930E、及び930Fに関連する複数の強度値を判定することができる。それぞれの暫定焦点距離に関連する複数の強度値は、図8Cに示される方法を介して判定され得る。
【0126】
840において、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。一例では、コンピュータシステム152は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。別の例では、コンピュータシステム430は、複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。暫定焦点距離930Dに関連する最大強度値が判定された場合、複数の強度値のうちの別の最大強度値が判定され得る。例えば、複数の強度値のうちの他の最大強度値は、暫定焦点距離930Fに関連付けられ得る。一例として、暫定焦点距離930Fに関連する複数の強度値のうちの最大強度値を判定することができる。
【0127】
845において、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離を判定することができる。一例では、暫定焦点距離950A~950Cのうちの暫定焦点距離950Cを判定することができる。別の例では、暫定焦点距離930A~930C、930E、及び930Fのうちの暫定焦点距離930Fを判定することができる。
【0128】
850において、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する複数の暫定焦点距離のうちの暫定焦点距離として判定され得る。一例では、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する暫定焦点距離950A~950Cのうちの暫定焦点距離950Cとして判定され得る。別の例では、複数の焦点距離のうちの焦点距離は、最大強度値にそれぞれ関連する暫定焦点距離930A~930C、930E、及び930Fのうちの暫定焦点距離930Fとして判定され得る。
【0129】
ここで図8Cを参照すると、それぞれの複数の暫定焦点距離に関連する複数の強度値を判定する方法の一例が示されている。図8Cに示される方法は、複数の暫定焦点距離の各暫定焦点距離に対して実行され得る。例えば、図8Cに示される方法は、暫定焦点距離950A~950Cの各暫定焦点距離に対して実行され得る。
【0130】
855において、ビームエキスパンダを調整して、レーザビームをその暫定焦点距離に集束させることができる。一例では、ビームエキスパンダ141を調整して、レーザビームを暫定焦点距離930に集束させることができる。別の例では、ビームエキスパンダ141を調整して、レーザビームを暫定焦点距離950に集束させることができる。レーザビームをその暫定焦点距離に集束させるようにビームエキスパンダ141を調整することには、ビームエキスパンダ141の1つ以上のレンズを調整することを含み得る。一例では、レンズ142A及び142Bのうちの1つ以上は、レーザビームを暫定焦点距離930に集束させるように調整され得る。別の例では、レンズ142A及び142Bのうちの1つ以上は、レーザビームを暫定焦点距離950に集束させるように調整され得る。
【0131】
860において、患者の眼の切開部から反射されたレーザビームの少なくとも一部は、TPAを介して受光され得る。例えば、TPA検出器130は、患者320の眼116の切開部230から反射されたレーザビームの少なくとも一部を受光することができる。
【0132】
865において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値は、レーザビームの少なくとも一部から判定され得る。一例では、暫定焦点距離930に関連する強度値を判定することができる。暫定焦点距離930Fに関連する強度値は、最大強度値であり得る。別の例では、暫定焦点距離950に関連する強度値を判定することができる。暫定焦点距離950Cに関連する強度値は、最大強度値であり得る。
【0133】
レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号のADC受信を含み得る。レーザビームの少なくとも一部から、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値を判定することには、TPA検出器からのアナログ信号の、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値へのADC変換を含み得る。一例では、ADCは、電流をデジタル値に変換することができる。別の例では、ADCは、電圧をデジタル値に変換することができる。
【0134】
870において、暫定焦点距離に関連する複数の強度値のうちの強度値は、メモリ媒体を介して記憶され得る。例えば、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離は、メモリ媒体を介して記憶され得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してメモリ媒体から取得することができる。
【0135】
暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離を記憶媒体を介して記憶することには、暫定焦点距離に関連する強度値及び暫定焦点距離をデータベースを介して記憶することを含み得る。暫定焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は暫定焦点距離に関連する強度値を介してデータベースから取得することができる。例えば、焦点距離は、アクセスすることができ、及び/又は最大強度値を介してデータベースから取得することができる。データベースは、特に、ローカルに、リモートコンピュータシステムを介して、又はリモートデータセンターを介して記憶され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。第3の例では、データベースは連想配列を含み得る。別の例では、データベースは、NoSQLデータベースを含み得る。
【0136】
ここで図10L及び図10Mを参照すると、平面に対してある角度にある患者インターフェースの例が示されている。図10Lに示されるように、線1040Aは、平面900及びX軸に平行であり得る。患者インターフェースの表面のトポグラフィを判定することは、角度θを判定することを含み得る。図10Mに示されるように、線1040Bは、平面900及びY軸に平行であり得る。例えば、線1040Bは、線1040Aに直交し得る。線1040A及び1040Bは、平面900に平行であり得る。患者インターフェースの表面のトポグラフィを判定することには、角度φを判定することを含み得る。1つ以上の角度θ及びφは、眼116の切り込み又は切開部の深さを判定及び/又は維持する際に利用され得る。例えば、眼116が患者インターフェース114の表面1012と接触している場合、1つ以上の角度θ及びφは、眼116の切り込み又は切開部の深さを判定及び/又は維持する際に利用され得る。
【0137】
方法及び/若しくはプロセス要素の1つ以上、並びに/又は方法及び/若しくはプロセッサ要素の1つ以上の部分は、変化した順序で実行されるか、反復されるか、又は省略され得る。更に、追加の、補足の、及び/又は重複した方法、及び/又はプロセス要素は、必要に応じて、実施、インスタンス化、及び/又は実行され得る。更に、必要に応じて、システム要素の1つ以上を省略し得、且つ/又は追加のシステム要素を追加し得る。
【0138】
メモリ媒体は、製造品であり得、且つ/又は製造品を含み得る。例えば、製造品は、ソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品を含み得、且つ/又はソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品であり得る。メモリ媒体は、製造品を製造するために、本明細書で説明された1つ以上のフローチャート、システム、方法、及び/又はプロセスに従って、プロセッサ実行可能な命令でコード化及び/又は符号化され得る。
【0139】
上記で開示された主題は、限定ではなく、例示としてみなされるべきであり、添付された特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨及び範囲内にある全てのそのような修正形態、拡張形態及び他の実装形態を包含するように意図される。したがって、法律で認められる最大限の範囲において、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最も広い許容可能な解釈によって判断され、上述の詳細な説明によって制限又は限定されないものとする。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7A-7B】
図7C-7D】
図7E-7F】
図8A-8B】
図8C
図9A
図9B
図9C-9D】
図9E-9F】
図9G-9H】
図9I-9J】
図9K-9L】
図9M-8N】
図9O-9P】
図9Q-9R】
図9S-9T】
図9U-9V】
図9W-9X】
図10A
図10B
図10C-10D】
図10E-10F】
図10G-10H】
図10I-10J】
図10K-10L】
図10M