(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-03
(45)【発行日】2025-02-12
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理システムの制御方法、及び情報処理システムの制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250204BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023021542
(22)【出願日】2023-02-15
(62)【分割の表示】P 2021156649の分割
【原出願日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】玉城 潤一
(72)【発明者】
【氏名】木下 遼
(72)【発明者】
【氏名】上田 泰
(72)【発明者】
【氏名】君島 拓弥
(72)【発明者】
【氏名】小澤 寛
(72)【発明者】
【氏名】松瀬 賢太
(72)【発明者】
【氏名】角岡 正嗣
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-047184(JP,A)
【文献】特開2007-271397(JP,A)
【文献】特開平04-243500(JP,A)
【文献】特開2016-157378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則とに基づいて、前記所定のエリアから削減可能な収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項2】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに位置する既存ビルに附置された駐車場の利用率と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則とに基づいて、前記既存ビルに附置された駐車場から削減可能な収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項3】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに建設予定の新規ビルの規模を示す情報と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則と、前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、前記新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項4】
前記情報出力部は、前記駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて算出される、前記駐車場が満車であるか空車であるかを示す満空情報を出力する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記取得部は、所定の記憶部に記憶された、あるいは、公共交通機関の情報を含む既存の地図情報に含まれる、前記所定のエリアに位置する駐車場から利用可能な移動手段の情報をさらに取得し、
前記情報出力部は、所定の通信装置から送信された、前記所定のエリアに位置する駐車場の情報の取得要求に応じて、前記満空情報とともに、前記移動手段の情報を出力する、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記取得部は、前記新規ビルに附置予定の駐車場の収容台数を受け付け、
前記算出部は、前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率と前記所定の規則とに基づいて、前記取得部で受け付けた収容台数が、前記所定の規則を満足するか否かを判定する
、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項7】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則とに基づいて、前記所定のエリアから削減可能な収容台数を算出するステップと、を含む、情報処理システムの制御方法。
【請求項8】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに位置する既存ビルに附置された駐車場の利用率と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則とに基づいて、前記既存ビルに附置された駐車場から削減可能な収容台数を算出するステップと、を含む、情報処理システムの制御方法。
【請求項9】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに建設予定の新規ビルの規模を示す情報と、駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定された、前記所定のエリアで予測されるピーク利用台数に対して所定の係数を乗じた数を収容台数とする所定の規則と、前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、前記新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出するステップと、
を含む、情報処理システムの制御方法。
【請求項10】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールとに基づいて、前記所定のエリアから削減可能な収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項11】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに位置する既存ビルに附置された駐車場の利用率と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールとに基づいて、前記既存ビルに附置された駐車場から削減可能な収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項12】
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得する取得部と、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力する情報出力部と、
前記所定のエリアに建設予定の新規ビルの規模を示す情報と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールと、前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、前記新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出する算出部と、を備える、情報処理システム。
【請求項13】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールとに基づいて、前記所定のエリアから削減可能な収容台数を算出するステップと、を含む、情報処理システムの制御方法。
【請求項14】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに位置する既存ビルに附置された駐車場の利用率と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールとに基づいて、前記既存ビルに附置された駐車場から削減可能な収容台数を算出するステップと、を含む、情報処理システムの制御方法。
【請求項15】
情報処理装置が実行する、
所定のエリアに位置する駐車場の収容台数と、所定期間にわたる、前記駐車場を利用する車両の台数である利用台数とを取得するステップと、
前記所定のエリアにおける駐車場の需給を示す駐車場需給情報として、前記収容台数及び前記利用台数に基づいて、少なくとも前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率を出力するステップと、
前記所定のエリアに建設予定の新規ビルの規模を示す情報と、
法律によって定められる駐車場の附置義務に関して前記所定のエリアにおいて設定され
ている地域ルールのうち、駐車場の収容台数を算出するための地域ルールと、前記所定のエリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、前記新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出するステップと、
を含む、情報処理システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理システムの制御方法、及び情報処理システムの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルや商業施設などの建設物を建設する際には、駐車場の附置義務制度によって、建設物の規模に応じて一定の収容台数を持つ駐車場を確保することが、法律によって定められている。この附置義務制度によって、特にビルが集中する地域において多数の駐車場が整備されてきた。しかしながら、現在、自動車の保有台数の伸びが鈍化して自動車を用いるユーザが減少し、駐車場が利用されず余剰となっている。そこで、非特許文献1に記載のように、一定の基準に基づいて駐車場の附置を義務付けるのではなく、きめ細かい駐車場の需要調査等に基づいた附置義務の基準を設けるなど、地域の特性に応じた駐車場の附置に係る特別なルール(いわゆる「地域ルール」)の策定、運用が進められている。
【0003】
ビルを新規に建設する際、附置する駐車場における収容台数の削減を目的として地域ルールの適用を受けるためには、ビル周辺の既存の駐車場について、利用率といった需給状況を把握する必要がある。また、附置義務制度に関わらず、あるエリアに設置された駐車場の数が適切であるかを判断するために、エリア全体の駐車場の利用率を測定することが求められていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】“まちづくりと連携した駐車場施策ガイドライン(基本編)”、[online]、平成30年7月 国土交通省 都市局 まちづくり推進課 都市計画課 街路交通施設課、[令和3年7月21日検索]、インターネット<URL:https://www.mlit.go.jp/common/001245799.pdf>
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、所定のエリアに位置する駐車場の基本情報として、少なくとも収容台数に関する収容台数情報を記憶する記憶部と、駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報を所定期間にわたって取得する取得部と、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報を出力する情報出力部と、を備え、情報出力部は、駐車場需給情報として、少なくとも所定のエリアに位置する駐車場の利用率に関する情報を出力する。
【0006】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、記憶部は、駐車場の基本情報として、所定のエリアに位置し、駐車場を附置する既存ビルの規模に関する規模情報をさらに記憶し、取得部は、所定のエリアに建設予定の新規ビルに関する新規ビル情報をさらに取得し、情報出力部は、新規ビル情報に含まれる、当該新規ビルの規模に関する規模情報に基づき、既存ビルのうち、規模において新規ビルと類似する類似ビルに附置する駐車場の駐車場需給情報を出力してよい。
【0007】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、取得部は、駐車場の附置義務に関し、所定のエリアにおいて設定された所定の規則に関する情報を取得し、情報処理システムは、所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、所定の規則とに基づいて、所定のエリアから削減可能な収容台数を算出する算出部をさらに備えてよい。
【0008】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、算出部は、所定のエリアに位置する既存ビルに附置する駐車場の利用率と、所定の規則とに基づいて、既存ビルに附置する駐車場から削減可能な収容台数を算出してよい。
【0009】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、算出部は、取得部が受け付けた新規ビル情報と、所定の規則と、所定のエリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出してよい。
【0010】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、記憶部は、基本情報として、所定のエリアに位置する駐車場ごとの利用料金に関する情報をさらに記憶し、算出部は、所定のエリアにおける一の駐車場に推奨される利用料金を、所定のエリアに位置する他の駐車場の少なくとも利用料金と利用率とに応じて算出してよい。
【0011】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、情報出力部は、駐車場需給情報として、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて算出される、駐車場に関する満空情報を出力してよい。
【0012】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、記憶部は、基本情報として、所定のエリアに位置する駐車場から利用可能な移動手段に関する情報をさらに記憶し、情報出力部は、所定の通信装置から送信された、所定のエリアに位置する駐車場に関する情報の取得要求に応じて、満空情報とともに、移動手段に関する情報を出力してよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、取得部は、新規ビル情報として、規模情報と、新規ビルに附置予定の駐車場の収容台数とを取得し、算出部は、所定のエリアに位置する駐車場の利用率と所定の規則とに基づいて、取得部で受け付けた収容台数が、所定の規則を満足するか否かを判定してよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムの制御方法は、所定のエリアに位置する駐車場の基本情報として、少なくとも収容台数に関する収容台数情報を記憶するステップと、駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報を所定期間にわたって取得するステップと、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報として、少なくとも所定のエリアに位置する駐車場の利用率に関する情報を出力するステップと、を含む。
【0015】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムの制御プログラムは、所定のエリアに位置する駐車場の基本情報として、少なくとも収容台数に関する収容台数情報を記憶する機能と、駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報を所定期間にわたって取得する機能と、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報として、少なくとも所定のエリアに位置する駐車場の利用率に関する情報を出力する機能と、を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システム構成の概略図である。
【
図2】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を説明する図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、駐車場の基本情報に関するテーブルの一例である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、駐車場の利用台数に関するテーブルの一例である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報の表示画面の一例を示す図である。
【
図6】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報の表示画面の他の例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの制御フローを示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、附置義務駐車場に関するテーブルの一例である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、所定のエリアに位置する駐車場から利用可能な移動手段に関する情報の表示画面の一例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係るサーバ100を実現可能なコンピュータのハードウェア構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以降、図を用いて、本開示に係る発明(本発明ともいう)の一実施形態を説明する。なお、図は一例であって、本発明は図に示すものに限定されない。例えば、図示した駐車場、ビル、通信端末、サーバ等の数、データセット(テーブル)、フローチャート、表示画面は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム600は、調査対象エリアである所定のエリアに位置する駐車場の需給に関する情報を提供可能なシステムであってよい。駐車場の需給に関する情報(以降、「駐車場需給情報」とも称する。)とは、駐車場の需要があるか否か、不要であるか否か、あるいは、それらを推定可能な情報であってよい。具体的には、例えば、駐車場需給情報は、駐車場の収容台数に対する実際の利用台数の割合であって、駐車場の利用率を示す情報であってよい。なお、詳細は後述するが、情報処理システム600は、駐車場の需給に関する情報をエリア単位で提供してもよいし、個々の駐車場単位で提供してもよい。また、本開示において、駐車とは停車を指す場合もある。
【0019】
情報処理システム600は、少なくとも、サーバ(情報処理装置)100と、ユーザの通信端末310~330とを含んでよい。ユーザは、エリア200に新規にビルを建設するディベロッパーや、エリア200の既存のビルであって、駐車場を備えるビルの管理者を含んでよい。図の例では、通信端末310をエリア200に新規にビルを建設するディベロッパーの通信端末、通信端末320をエリア200の既存のビルであって、駐車場を備えるビルの管理者の通信端末であるとする。また、通信端末330は、カーナビゲーションシステムを利用可能なアプリケーションを備える通信端末であって、エリア200を走行する車のユーザの通信端末であるとする。ここで、詳細は後述するが、他のユーザとして、エリア200において新規ビルの建設が行われる際に、地域ルールを適用した附置義務駐車場の収容台数の削減が可能か否かを判断する自治体側のユーザが含まれてよい。なお、
図1では、通信端末としてスマートフォンとノートパソコンとを示してあるが、通信端末としては、これ以降に説明する各実施形態において記載する機能を実現できる端末であればどのような端末であってもよい。例えば、通信端末は、デスクトップパソコン、携帯電話(フィーチャーフォン)、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)であってよい。
【0020】
なお、
図1において、サーバ100は1つのみ示してあるが、これに限られるものではない。すなわち、情報処理システム600は、複数のサーバを備えてもよい。具体的には、サーバ100は、例えば、ネットワークを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムであって、エッジサーバを含んでもよく、いわゆるクラウドサーバでもよい。また、すなわち、サーバ100は、物理的なサーバに限らず、仮想的なサーバも含まれてよい。また、サーバ100の各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。
【0021】
<駐車場に関する社会課題>
ここで、背景にて述べた、利用されない駐車場の増加、すなわち駐車場の供給過多による社会的損失についてさらに説明する。経済性の観点からは、不要な施設による空間の専有、不要な駐車場に対する建設・維持コストが課題として挙げられる。すなわち、個々の建物への杓子定規的な附置義務の適用の結果、慢性的に空車状態となる駐車空間が発生し、その建設・維持や空間利用の観点からコストが生じている。公益性の観点からは、街並みの連続性の分断、歩行者の安全性の阻害が課題として挙げられる。すなわち、無秩序な駐車場配備と個々の建物ごとの附置義務駐車制度により、街並みの分断と歩行者と自動車の錯綜による歩行者の安全への脅威が生じる。これらの課題からも、駐車場供給を抑制する施策が必要であることがわかる。
【0022】
また、上述のように駐車場は供給過多であって、都市部に空駐車場は十分あるが、ユーザが利用可能な駐車場を探せないことも課題となっている。すなわち、ユーザに網羅性の高い駐車場満空情報を届けることが必要である。さらに、不要な駐車場整備を削減できる附置義務緩和制度利用が進まない理由として、エリアの駐車場需給をエリア運営者(地域ルール組織)が把握できないことが挙げられる。すなわち、エリア運営者に、エリアの駐車場需給情報を提供することが必要である。
【0023】
<附置義務駐車場の収容台数の削減について>
ここで、
図2を用いて、本発明の一実施形態による情報処理システム600が、地域ルールを適用した附置義務駐車場の収容台数の削減に有効であることを説明する。
図2は、地域ルールを適用して附置義務駐車場の収容台数を削減することを示す概略図であって、
図2(a)は、従来の、地域ルールの適用に情報処理システム600を利用しない場合、
図2(b)は、地域ルールの適用に情報処理システム600を利用する場合の概略図である。ここで、
図2(a)、(b)のいずれも、横軸を日数、縦軸を駐車場利用率とするグラフであって、所定のエリアにおける駐車場の利用率の推移を示すグラフであってよい。
【0024】
地域ルールは地域の特性に応じて設定されるため、地域によってその内容は異なってよい。地域ルールとしては、例えば、地域ルール適用地区の駐車実態から、附置義務の台数に1.0未満の緩和係数を乗算して、需要ありとされる台数(駐車場需要台数)を算出するもの、類似施設の駐車実績に基づいて駐車場需要台数を算出するもの等が存在する。しかしながら、いずれの場合も、適切な駐車場需要台数を算出するために、現況の駐車実績(駐車場利用率)を把握する必要がある。なお、地域ルールを適用して駐車場の収容台数を削減したために、駐車場が不足することは好ましくない。従って、例えば年間を通しての各駐車場の利用台数の最大値(ピーク台数)に基づき、ピーク台数を下回らない数の収容台数を確保したり、近隣の駐車場等の他の駐車場の収容台数を考慮した収容台数を確保したりすることが求められる。
【0025】
ここで、従来、駐車場の利用率の把握には、
図2(a)に示すように、1年のうち2日程度駐車場の利用台数を調査した際のデータが用いられていた。この場合、調査日における最大利用台数が、年間を通してのピーク台数でない可能性がある。従って、ピーク台数の予測値は、調査日のデータに対して余裕をもって設定される。
【0026】
これに対し、本発明の一実施形態に係る情報処理システム600によれば、例えば5分ごとの駐車場の利用台数に関する情報が、所定期間にわたって取得されてよい。所定期間は、1か月、半年、1年などであってもよいし、駐車場が稼働する間であってもよい。これにより、駐車場の利用率を詳細に取得でき、予測値でなく実績値としてのピーク台数を用いた地域ルールを適用が可能となる。この場合、
図2(b)に示すように、(a)の場合と比較して、附置義務の駐車場の収容台数を大きく削減することができる。
【0027】
従って、新規ビルのディベロッパーは、ビルに附置する駐車場の収容台数の削減を目的として、地域ルールの適用に際し、情報処理システム600が提供する駐車場需給情報を利用してよい。また、既存ビルの管理者は、附置済みの駐車場の収容台数を、地域ルールを適用して削減可能か否かを判定するために、情報処理システム600が提供する駐車場需給情報を利用してよい。これによれば、本発明の一実施形態は、附置義務を果たしつつ駐車場の収容台数を適正化するとともに、ディベロッパー等によるスペースの有効活用に資することができる。
【0028】
すなわち、本発明の一実施形態によれば、いわゆるスマートシティとして街づくりに資することができる。
【0029】
図1に戻り説明を続ける。サーバ100は、制御部110、通信部120、記憶部170を備えてよい。また、制御部110は、取得部111、算出部112、情報出力部113及び判定部114を備えてよい。
【0030】
通信部120は、通信端末310~320や、駐車場に設けられた通信装置との間の、ネットワーク500を介した情報の送受信を実行してよい。ネットワーク500は、例えば、LTE、LTE-Advanced、第4世代通信(4G)、第5世代通信(5G)、第6世代通信(6G)以降の通信方式、CDMA等であってよい。また、その他、例えば、CategoryM, CategoryM1、NB-IoT(Narrow Band IoT)等の無線通信方式であり、LTEを拡張した通信方式であってよい。なお、通信方式は、これらの例に限られるものではない。
【0031】
サーバ100の取得部111は、エリア200に位置する駐車場A201、駐車場M202、駐車場B203に関する所定の情報を取得してよい。なお、情報処理システム600において、駐車場需給情報を取得する対象となる駐車場の種類は問われなくてよい。例えば、駐車場としては、路外に設けられる都市計画駐車場、道路管理者が整備する駐車場、附置義務駐車場、届出駐車場等のほか、路上に設けられる路上駐車場(パーキングメーター等)であってよい。
図1の例では、駐車場A201、駐車場B203は、それぞれビルA,Bの附置義務駐車場であってよく、駐車場M202は、届出駐車場であって、典型的には時間貸し駐車場(コインパーキング)であってよい。また、ビルに備えられた附置義務駐車場が時間貸し駐車場であってもよい。なお、駐車場には、従業員専用、月極駐車場など、時間貸しでない専用の駐車場、車寄せや荷下ろし場所などの一時停車帯も含まれてよい。
【0032】
駐車場に関する所定の情報は、例えば、駐車場の収容台数に関する収容台数情報と、駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報とを含んでよい。なお、駐車場に関する所定の情報には、上述の利用台数情報のような時間の経過に応じて変化する動的な情報と、時間の経過に応じて変化しない静的な情報とが含まれてよい。ここでは、駐車場に関する静的な情報を、駐車場の「基本情報」と称する。基本情報は、例えば、上述の収容台数情報、駐車場の名称、位置、利用料金、管理者等の情報を含んでよい。また、基本情報は、駐車場の管理者から予め取得してもよいし、管理者の通信端末320から適宜送信されて更新されてもよい。なお、基本情報は、記憶部170に記憶(格納)されてよい。
【0033】
図3に、記憶部170に記憶される、駐車場の基本情報に関するテーブルの一例を示す。テーブルTB10は、駐車場を一意に識別可能な識別情報である駐車場ID(IDentifier:識別子)に、エリアを一意に識別可能な識別情報であるエリアID、収容台数、駐車場の種類等が関連付けられたデータセットであってよい。例えば、駐車場ID「park_A001」の駐車場は、エリア「A」に位置し、収容台数は「10台」、駐車場の種類は「届出駐車場」であってよい。また、駐車場ID「park_A002」の駐車場は、エリア「A」に位置し、収容台数は「172台」、駐車場の種類は「附置義務駐車場」であってよい。なお、エリアは、自治体が予め地域ルール適用地区として定めたエリアであってよい。また、エリアは、情報処理システム600を利用するユーザが設定可能であってもよい。なお、基本情報としては図示したものに限定されない。例えば、基本情報として、利用料金、位置情報、名称、管理者に関する情報や、基本情報を格納・更新した日時(タイムスタンプ)がさらに記憶されてよい。また、テーブルの形式は図示したものに限定されない。例えば、エリアごとにテーブルが作られてもよいし、駐車場の種類ごとにテーブルが作られてもよい。
【0034】
駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報は、例えば、各駐車場に設置された任意のパーキングシステムから取得できてよい。例えば、パーキングシステムの駐車場機器として、料金精算機、駐車券発行機、出口判別機等で検出した車の出入りに関する情報に基づいた利用台数情報が、それら駐車場機器に設置された通信装置からサーバ100へ送信されてもよい。あるいは、図示しない駐車場の管理サーバへ利用台数情報が送信され、管理サーバからサーバ100へ送信されてもよい。なお、各駐車場に設置されたIoTデバイス(カメラ、赤外線センサ、重量センサ等)、カメラを備えたドローン等によって、駐車場内の駐車台数に関する情報を収集し、図示しないIoTゲートウェイ等を介して、サーバ100へ情報が送信されてもよい。また、利用台数情報をサーバ100へ送信する手法は上述に限定されず、任意の手法で取得されてよい。また、サーバ100へ送信される利用台数情報としては、駐車場内の駐車台数そのものに関する情報であってもよいし、車の出入りに関する情報のみであってもよく、サーバ100が、利用台数を算出可能な情報であれば、その形式は問わない。例えば、駐車場機器が駐車マスごとに設置されている場合には、利用台数情報は駐車マスごとの満空情報を集約した情報であってもよい。
【0035】
取得部111は、利用台数情報を、所定の間隔で取得してよい。所定の間隔とは、例えば、1分ごと、5分ごと、10分ごと等などの間隔でよく、特に限定されない。取得部111によって取得された利用台数情報は、記憶部170に記憶されてよい。
図4に、利用台数情報テーブルの一例を示す。利用台数情報テーブルTB20は、駐車場IDに、データを取得した日時(タイムスタンプ)、その日時における利用台数を関連付けて記憶してよい。なお、
図4では、取得したデータをタイムスタンプ順に格納した例を示してあるが、駐車場IDごとにテーブルが生成されてもよい。
【0036】
算出部112は、各種算出処理を実行してよい。例えば、算出部112は、所定のエリアに位置する駐車場の利用率と、後述する所定の規則(地域ルール)とに基づいて、所定のエリアから削減可能な収容台数を算出してよい。また、判定部114は、各種判定処理を実行してよい。
【0037】
情報出力部113は、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報を出力してよい。すなわち、情報出力部113は、サーバ100が取得した情報を、通信端末310~330が備えるアプリケーションに提供するAPI(Application Program Interface:アプリケーション・プログラミング・インターフェース)として機能してよい。
図5に、駐車場需給情報の一例を示す。
図5は、例えば、ディベロッパーの通信端末310の表示画面であってよい。
【0038】
図5の画面10の例では、駐車場需給情報として、所定期間における駐車場の平均利用率を示す領域11、駐車場利用数を示す領域12、利用率の推移を示す領域13、各駐車場の位置と平均利用台数を示す領域14を含んでよい。領域11に示す平均利用率は、エリア内のすべての駐車場の所定期間の平均利用率であってよい。領域14は、点線で囲まれたエリア内に位置する駐車場ごとに、所定期間の収容台数に対する平均利用台数が示されてよい。なお、所定期間は、
図5の例では1か月の場合を示してあるが、1か月に限らず、1週間、半年など、年月日を指定可能であってもよいし、ある1日、あるいは、特定の時間帯、例えば、14時~16時などの時間帯であってもよい。また、領域14において、満車となりやすい駐車場、混雑気味の駐車場、空車の多い駐車場の表示態様を変化させてもよい。
図4は、一例として、平均利用台数を示す部分を色分けして示してある。
【0039】
領域12は、エリア内の駐車場の収容台数の総数と、各駐車場のピーク時の利用台数の総数とを示す領域であってよい。ピーク時の利用台数は、所定期間のうち最も利用台数が多かった利用ピーク時における駐車場利用台数を、各駐車場で合計させた数であってよい。領域13は、所定期間におけるエリア内の駐車場の利用率の推移を、日単位で示すものであってよい。
【0040】
このように、本発明の一実施形態によれば、サーバ100によって、エリア内の駐車場の利用台数に関する情報が取得され、駐車場の需給に関する情報が出力される。これにより、エリア内の駐車場の利用率を正確に把握することが可能となる。
【0041】
なお、駐車場需給情報の表示形式は、
図5に示すものに限定されない。集計結果の表示形式としては、表、円グラフ、折れ線グラフ等が用いられてもよい。また、表示する対象は、エリア全体に限らず、個々の駐車場であってもよい。また、駐車場需給情報は任意のデータ形式で出力可能であってよく、緯度・経度・半径の指定による出力区域の指定、キーワード(例えば、湾岸、芝浦、浜松町など)による出力区域の指定、住所(市区町村コードや郵便番号を含む)、駐車場の運営事業者、駐車場名等で検索し出力可能であってよい。また、表示又は出力する所定期間は、年月日時で指定可能であってよい。
【0042】
図6に、駐車場需給情報の他の出力例を示す。
図6(a)は、エリア内の駐車場のうちある一の駐車場について、横軸が時刻、縦軸が利用台数であって、駐車場の1日のうち稼働時間帯における利用台数の変化を示す折れ線グラフの一例である。また、
図6(b)は、横軸が時刻、縦軸が利用台数であって、エリア全体の駐車場について、路外駐車場(一般・時間貸駐車場等)、路外駐車場及び空きスペース(駐車場のうち利用されない区画)の割合について、1日の変化を示すグラフの一例である。このように、駐車場需給情報は、任意の形式で出力できてよい。
【0043】
<制御フロー>
図7は、本発明の一実施形態に係るサーバ100の制御フローチャートの一例である。まず、サーバ100の取得部111は、所定のエリアに位置する駐車場の基本情報として、少なくとも収容台数に関する収容台数情報を取得してよい(ステップS11)。取得した収容台数情報は、マスタ情報として記憶部170に記憶されてよい。なお、収容台数情報は、上述のように駐車場の管理者や事業者から予め取得して記憶部170に記憶させてもよいし、ネットワーク500を介して受信してもよい。
【0044】
取得部111は、所定の間隔で、駐車場を利用する車両の台数に関する利用台数情報を、所定期間にわたって取得してよい(ステップS12)。所定の間隔は、1分間、5分間、30分間など任意であって、利用台数の推移と、利用台数の最大値(ピーク台数)が判定できる程度であってよい。また、所定期間は、1年間、半年間、1か月間など任意であって、駐車場の利用率の推移が判定できる程度であってよい。
【0045】
情報出力部113は、収容台数及び利用台数情報に基づいて、所定のエリアにおける駐車場の需給に関する駐車場需給情報として、所定のエリアに位置する駐車場の利用率に関する情報を出力してよい(ステップS13)。出力される駐車場需給情報としては、上述の通りであってよい。
【0046】
<他の実施形態>
新規にビルを建設する際の地域ルールの適用に当たっては、規模や種類などで類似する既存のビルの駐車場に関する情報を、予測利用台数として用いることができる。したがって、本発明の一実施形態によれば、取得した既存のビルの駐車場に関する情報を、他のビルにおける地域ルールの適用に際し提供できてよい。
【0047】
取得部111は、所定のエリアに位置し、駐車場を附置する既存ビルの規模に関する規模情報と、所定のエリアに建設予定の新規ビルに関する新規ビル情報とをさらに取得してよい。取得した規模情報は、記憶部170に記憶されてよい。
図8に、規模情報に関するテーブルTB30の一例を示す。テーブルTB30は、駐車場IDに、収容台数、ビルの名称、規模情報等を関連付けて記憶してよい。なお、規模情報は、ビルの規模を示す情報であって、延床面積、ビルの用途、階数が含まれてよい。なお、規模情報はこれに限定されず、ビルに勤務する従業員の数等がさらに含まれてもよい。また、記憶される情報はこれ以下であってもよい。
【0048】
例えば、取得部111は、建設予定の新規ビルに関する新規ビル情報として、延床面積「62000m2」、用途が店舗、飲食店及び診療所であることを示す規模情報を取得したとする。判定部114は、テーブルTB30を参照し、規模において新規ビルと類似する類似ビルとして、「〇〇テラス」を抽出してよい。そして、情報出力部113は、「〇〇テラス」が附置する、駐車場ID「park_A003」で識別される駐車場の駐車場需給情報を出力してよい。すなわち、情報出力部113は、駐車場ID「park_A003」の駐車場について、例えば、ピーク台数、所定期間の利用率等を出力してよい。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、類似ビルの駐車場の利用率に関する情報を提供可能であるため、新規ビルの建設時にピーク台数を精度よく予測できる。したがって、
図2を用いて説明したように、地域ルールの適用によって削減できる駐車場の収容台数を、従来よりも増加させることができる。
【0050】
なお、上述のようなビル単位ではなく、エリア全体に対し、地域ルールが適用されてもよい。すなわち、街づくりの観点から、個々のビルの附置義務駐車場の収容台数を緩和するのではなく、エリア全体で必要とされる収容台数が、エリアに位置するビルの附置義務駐車場や、その他の駐車場で分担されてもよい。この場合、エリア全体に対して、当該エリアに設定された地域ルールが適用されてもよい。地域ルールとしては任意であってよく、例えば、「エリア全体で予測されるピーク利用台数に対して所定の係数(例えば、1.2等)を乗じた数を収容台数とする」といった地域ルールが設定されているとする。この場合、情報処理システム600は、各駐車場から取得した情報から算出されるエリア全体の駐車場の利用率と、当該エリアに設定された地域ルール(この例では、1.2を乗じること)とに基づいて、所定エリアから削減可能な収容台数を算出してよい。これによれば、エリア全体を再開発する場合などに、エリア全体として附置義務を果たしつつ収容台数を適正化することができる。
【0051】
本発明の一実施形態によれば、エリアに位置する駐車場に関する情報の取得が可能となるため、設定された地域ルールへ反映させるための駐車場需給情報を、精度よく取得することができる。
【0052】
なお、既存のビルに附置済みの駐車場についても、地域ルールの適用を受けて収容台数を削減したいとの要望がある。情報処理システム600によれば、既存ビルに設置された駐車場についても、上述の駐車場需給情報が取得可能であってよい。したがって、算出部112は、所定のエリアに位置するある既存ビルに附置する駐車場の利用率と、地域ルールとに基づいて、ある既存ビルに附置する駐車場から削減可能な収容台数を算出してもよい。なお、既存ビルからの駐車場の収容台数の削減とは、駐車場として利用せず、倉庫、イベントスペース、駐輪場等、他の用途に用いるスペースとして転用することを指してよい。さらに、貸出スペース等、収益化が可能なスペースとして転用できてもよい。これにより、利用されていない遊休状態の駐車場の、駐車場としての維持が不要となり、空きスペースを有効に利用することが可能となる。
【0053】
また、上述した街づくりの観点において、エリア全体の駐車場需給情報及びエリアに設定された地域ルールから、エリア全体としては駐車場の収容台数の需要が満足されており、新規にビルを建設する際に、附置すべき駐車場の収容台数が削減可能である場合が考えられる。このような場合に、算出部112は、新規ビル情報と、エリアに設定された地域ルールと、エリアに位置する駐車場の利用率とに基づいて、新規ビルに附置すべき駐車場の収容台数を算出してよい。すなわち、情報出力部113は、駐車場需給情報として、新規ビルを建設する際の、エリア内での適切な収容台数を出力してもよい。これにより、新規ビルにおける駐車場の建設費を低減可能となる。
【0054】
なお、エリア全体で駐車場の需給を考え、新規ビルの利用者が、既存ビルの駐車場を利用可能な仕組みが設定されて、新規ビルの附置義務駐車場の収容台数が算出されてもよい。この場合、新規ビルの管理者から既存ビルの管理者へ金銭の支払いがなされたり、既存ビルの駐車場の管理費等を分担する等、既存ビルの管理者にとって不利とならない仕組みがあってよい。なお、既存ビルに限らず、エリア全体で遊休状態にある駐車場を、新規ビルの利用者が利用可能であってよい。すなわち、遊休状態にある駐車場を利用することを前提にして、新規ビルの附置義務駐車場の収容台数が算出されてよい。
【0055】
なお、本発明の一実施形態に係る情報処理システムによれば、利用料金の動的な設定に、各駐車場の利用率を用いてもよい。例えば、ある駐車場の利用料金が、周囲の他の駐車場の利用料金よりも高い場合、他の駐車場がより利用され得る。本発明の一実施形態に係る情報処理システムによれば、各駐車場の利用率が精度よく取得されるため、利用料金の設定に、周囲の他の駐車場に関する情報が用いられてもよい。すなわち、取得部111は、エリアに位置する駐車場ごとの利用料金に関する情報をさらに取得してもよい。そして、算出部112は、エリアにおける一の駐車場に推奨される利用料金を、エリアに位置する他の駐車場の少なくとも利用料金と利用率とに応じて算出してもよい。これにより、駐車場に最適な利用料金の設定(ダイナミックプライシング)が可能となって、当該駐車場の利用率を上げることができる。
【0056】
なお、ある駐車場の利用料金が、周囲の他の駐車場の利用料金よりも低いにもかかわらず、利用率では、ある駐車場の方が利用されない場合もあり得る。これは、駐車場に位置や台数等の要素から、ある駐車場が敬遠されている可能性もある。本発明の一実施形態によれば、各駐車場に関する基本情報を取得し、
図3のマップなど、各駐車場の位置関係とともに利用率を出力することができるため、生じた現象の把握と原因の追究とを行うための情報を、適切に提供することができる。また、駐車場需給情報を、駐車場の運営戦略の策定に用いることができる。
【0057】
<カーナビゲーションシステムへの利用>
本発明の一実施形態による情報処理システムによって取得された情報は、カーナビゲーションシステムへ利用されてもよい。例えば、情報出力部113は、収容台数情報及び利用台数情報に基づいて算出される、駐車場に関する満空情報を、駐車場需給情報として、カーナビアプリケーションを提供する図示しない外部サーバへ出力してもよい。例えば、情報出力部113は、駐車場機器が設置された駐車場ごとの満空情報を駐車場需給情報として出力してもよい。また、例えば、情報出力部113は、駐車場機器が駐車マスごとに設置されている場合には、駐車マスごとの満空情報を駐車場需給情報として出力してもよい。本発明の一実施形態によれば、駐車場の管理者を問わず、エリアの駐車場を一元化した満空情報であって、よりリアルタイムに則した満空情報をユーザに提供することができる。従って、ユーザにとってより有益な情報を提供することができる。
【0058】
なお、上述した街づくりの観点から、車が集中するエリアには駐車場を整備せず、隔地に駐車施設を整備し、当該駐車施設からエリア内の目的地への移動手段が整備されてもよい。すなわち、あるエリアで必要とされる駐車場の収容台数を、隔地に整備した駐車場で補ってもよい。なお、隔地の駐車施設からエリア内の目的地への移動手段としては、公共交通機関、自動運転車両、自動二輪車、タクシー、シェアサイクル等が含まれてよい。そして、情報処理システム600は、カーナビゲーションシステムを利用してユーザから駐車場の検索要求があった場合、駐車場の満空情報とともに、駐車場から利用可能な移動手段に関する情報を出力してよい。
図9に、移動手段に関する情報が表示された通信端末330の表示画面例を示す。すなわち、取得部111は、エリアに位置する駐車場から利用可能な移動手段に関する情報をさらに取得してよい。より具体的には、駐車場の位置情報から、所定範囲内に存在する公共交通機関を、既存の地図情報等から取得してもよいし、自動運転車両やシェアサイクルに関する情報を予め記憶部170に記憶しておき、目的地に応じて抽出してもよい。情報出力部113は、通信端末330から送信された、エリアに位置する駐車場に関する情報の取得要求に応じて、満空情報とともに、移動手段に関する情報を出力してもよい。
【0059】
このように、本発明の一実施形態によれば、駐車場の検索要求があった場合に、満空情報と二次交通に関する情報が提供され、空いている駐車場が目的地から離れている場合でも、二次交通の存在をユーザが知ることができる。これにより、よりユーザビリティの高い情報処理システムを提供することができるとともに、二次交通の利用を広めることができる。
【0060】
<自治体による利用>
上述では、新規ビルのディベロッパーや既存ビルの管理者など、地域ルールの適用を受ける側に情報処理システムを利用する場合を説明した。しかしながら、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、地域ルールを設定する自治体側によって利用されてもよい。すなわち、取得部111は、新規ビル情報として、規模情報と、新規ビルに附置予定の駐車場の収容台数に関する情報とを取得してよい。判定部114は、エリアに位置する駐車場の利用率とエリアに設定された地域ルールとに基づいて、新規ビルに附置予定の駐車場の収容台数が、地域ルールを満足するか否かを判定してよい。これにより、地域ルールの運用をより簡単にし、地域ルールの拡大を促すことができる。また、新規ビルに限らず、あるビルが駐車場の附置義務を満たしているのか、あるいは、ビル単体では満たしていなくても、地域として満たしているのか等の検証、検査等に利用することもできる。
【0061】
また、地域ルールの策定に、システムによって得られる駐車場需給情報が用いられてもよい。すなわち、駐車場需給情報から、地域ルールを適用するエリアの設定、上述した緩和係数の設定などが行われてもよい。
【0062】
<ハードウェア構成>
サーバ100のハードウェア構成について説明する。
図10は、本実施形態におけるサーバ100を実現可能なコンピュータのハードウェア構成例である。サーバ100は、プロセッサ101と、ストレージ102と、メモリ103と、入出力インタフェース(入出力I/F)104と、通信インタフェース(通信I/F)105とを含む。各構成要素は、バスBを介して相互に接続される。サーバ100は、これら各構成要素の協働により、本実施形態に記載される機能や方法を実現する。例えば、サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、ストレージ102からメモリ103に読み込まれたプログラムに含まれる命令をプロセッサ101が実行することによって実現される。すなわち、本実施形態に係るサーバ100は、プロセッサ101がメモリ103上に読み込まれたプログラムを実行することにより、制御部110、取得部111、算出部112、情報出力部113、及び判定部114として機能する。
【0063】
プロセッサ101は、例えば、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現されてよい。なお、サーバ100は、上述の大量のデータを処理するための演算能力の高いプロセッサ101を有することが好ましい。
【0064】
通信I/F105は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、外部装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0065】
入出力I/F104は、サーバ100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ100で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。出力装置は、プロセッサ101で処理された処理結果を出力する。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含む。
【0066】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてよい。例えば、サーバ100が備えるとして説明した各構成部は、複数のサーバによって分散されて実現されてもよいし、通信端末側で実現されてもよい。
【0067】
例えば、情報処理システム600は、エリアの駐車場に関する情報に加え、エリア内外で行われる事柄に関する情報を取得してよい。事柄とは、例えば、車の増加又は減少が予想される事象であって、各種大会、イベント、祭り、国際会議、公共交通機関のトラブル、疫病の蔓延等であってよい。そして、それらによるエリアの駐車場の利用率の変化を、駐車場需給情報として出力してよい。
【0068】
また、上述では、駐車場の附置義務がある建物としてビルを例に説明したが、ビルに限らず、マンション、娯楽施設など、駐車場の附置義務が適用される任意の建物に、本発明を適用可能であってよい。
【0069】
さらに、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて、駐車場を利用する車の車種に関する情報がさらに取得できてもよい。すなわち、車種に関する情報とは、乗用車、トラック(貨物車)等を区別可能な情報であってよい。これによれば、駐車場の利用が、荷降ろしであるのかといった判定が可能となる。附置義務制度には、荷降ろし用のスペースを確保することが定められているため、トラックと乗用車との利用率とを区別して出力することにより、よりユーザビリティの高いシステムを提供することが可能となる。
【0070】
また、本発明による情報処理システムによって享受できる効果を以下に整理する。
・ドライバー
従来、エリア内の駐車場の満空情報が一元的に取得されておらず、満車の駐車場の入庫待ち行列に並んだり、空車の駐車場を探して走り回る必要があった。これに対し本発明によれば、エリア内の駐車場に関する情報が一元的に取得され、各駐車場の精度のよい満空情報を取得することが可能となってよい。
【0071】
・新規ビルオーナー
従来、エリアにおける駐車場の利用率が不明であって、駐車場附置義務の緩和を十分に得ることができなかった。これに対し本発明によれば、エリア内の駐車場について、精度のよい需給情報を取得でき、それにより、適正な駐車場附置義務の緩和を受けることが可能となってよい。
【0072】
・既存ビルオーナー
従来、利用されない駐車場を用いた収益化の手段がなく、また、地域ルールの適用申請にも、利用率の算出といった手間があった。これに対し本発明によれば、地域ルールの適用申請に必要な精度のよい情報が取得することができるため、遊休駐車場を、収益化の可能なスペースに転用可能であってよい。
【0073】
・駐車場管理者(運営会社)
従来、エリアの駐車場需給が分からず、周囲の駐車場を考慮しない駐車場単独での戦略にとどまっていた。これに対し本発明によれば、エリア内駐車場の需給情報に基づいて、どの場所に駐車場が不足/過剰するか、または、利用料金は適切か、といったエリア全体を見据えた駐車場戦略の立案が可能となってよい。
【0074】
・自治体
従来、地域ルールの仕組みを策定したが、利用されずに、駐車場の収容台数を削減できず、また、駐車場附置義務を緩和して台数を削減した後の検証ができていなかった。これに対し本発明によれば、地域ルールの適用が容易となり、不要な駐車場の削減を進めることができてよい。
【0075】
また、本発明による情報処理システムは、以下のように展開されてもよい。
・スマートシティPF(プラットフォーム)と連携した、スマートシティで利用されるアプリケーションから、駐車場の予約や、空きスペースの利用予約
・駐車場附置義務の緩和支援サービス
・類似エリアへのデータ販売(例えば、緩和係数の流用など)
・駐車場枠の取引
・調査対象を、駐車場のみならず、荷降ろしスペースへ拡充
・マイクロモビリティとのパーク&ライド連携
・空き駐車場の活用(物販など)
・自動運転時の駐車場需要激減、バレーパーキング、路側マネジメント(Curbstone Management)
【0076】
本開示の各実施形態のプログラムは、情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや制御プログラムを含む。サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部110、取得部111、算出部112、情報出力部113、及び情報出力部113として機能する。
【0077】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0078】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100に提供されてもよい。
【0079】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装されてよい。
【符号の説明】
【0080】
100 サーバ(情報処理装置)
110 制御部
111 取得部
112 算出部
113 情報出力部
114 判定部
120 通信部
170 記憶装置
200 エリア
201~203 駐車場
310~330 通信端末
500 ネットワーク
600 情報処理システム