(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-03
(45)【発行日】2025-02-12
(54)【発明の名称】通信装置、通信装置の制御方法、及び通信装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20250204BHJP
H04W 68/02 20090101ALI20250204BHJP
H04W 4/38 20180101ALI20250204BHJP
【FI】
H04W52/02 110
H04W68/02
H04W4/38
(21)【出願番号】P 2023128647
(22)【出願日】2023-08-07
【審査請求日】2023-10-23
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 司
(72)【発明者】
【氏名】倉谷 俊明
(72)【発明者】
【氏名】木戸 智晶
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 優斗
【審査官】永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-190564(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1698935(KR,B1)
【文献】中国特許出願公開第110621056(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0112916(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C13/00-25/04
H03J9/00-9/06
H04B7/24-7/26
H04M1/00
1/24-3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
99/00
H04Q9/00-9/16
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局との間で無線通信を行う通信装置であって、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける通信部と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える切替部
であって、前記外部電源からの自装置への電力供給が、所定時間以上遮断されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える切替部と、
前記切替部によって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する変更部と、
を備える通信装置。
【請求項2】
前記変更部は、自装置への電力供給源が、前記内蔵電池から前記外部電源に切り替えられたことに応じて、前記所定の間隔を、前記第2間隔から前記第1間隔に変更する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
基地局との間で無線通信を行う通信装置であって、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける通信部と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える切替部と、
前記切替部によって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する変更部と、を備え、
前記通信装置は測定装置に接続され、前記測定装置による測定値を、前記基地局を介して情報処理装置へ送信するものであって、
前記切替部は、前記外部電源による電力供給を受けて動作する前記測定装置から、前記外部電源からの電力供給が遮断されたことに応じた所定の指令が通知されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える、
通信装置。
【請求項4】
基地局との間で無線通信を行う通信装置であって、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける通信部と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える切替部と、
前記切替部によって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する変更部と、を備え、
前記通信部は、前記第1間隔として、DRX(Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受け、前記第2間隔として、eDRX(extended Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受ける、
通信装置。
【請求項5】
前記切替部は、自装置にかかる電圧の単位時間当たりの変化率が所定値以上となったことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える、
請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第2間隔で待ち受けた累積時間を計時する計時部をさらに備える、
請求項
3に記載の通信装置。
【請求項7】
基地局との間で無線通信を行う通信装置に、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受けるステップと、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替えるステップ
であって、前記外部電源からの自装置への電力供給が、所定時間以上遮断されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えるステップと、
前記切り替えるステップにおいて、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更するステップと、を実行させる、通信装置の制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
基地局との間で無線通信を行う通信装置として、前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける機能と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える機能
であって、前記外部電源からの自装置への電力供給が、所定時間以上遮断されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える機能と、
自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する機能と、を実現させる、通信装置の制御プログラム。
【請求項9】
基地局との間で無線通信を行う通信装置に、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受けるステップと、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替えるステップと、
前記切り替えるステップによって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更するステップと、を実行させ、
前記通信装置は測定装置に接続され、前記測定装置による測定値を、前記基地局を介して情報処理装置へ送信するものであって、
前記切り替えるステップは、前記外部電源による電力供給を受けて動作する前記測定装置から、前記外部電源からの電力供給が遮断されたことに応じた所定の指令が通知されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える、通信装置の制御方法。
【請求項10】
コンピュータに、
基地局との間で無線通信を行う通信装置として、前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける機能と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える機能と、
前記切り替える機能によって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する機能と、を実現させ、
前記通信装置は測定装置に接続され、前記測定装置による測定値を、前記基地局を介して情報処理装置へ送信するものであって、
前記切り替える機能は、前記外部電源による電力供給を受けて動作する前記測定装置から、前記外部電源からの電力供給が遮断されたことに応じた所定の指令が通知されたことに応じて、前記自装置への電力供給源を、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替える、通信装置の制御プログラム。
【請求項11】
基地局との間で無線通信を行う通信装置に、
前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受けるステップと、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替えるステップと、
前記切り替えるステップによって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更するステップと、を実行させ、
前記待ち受けるステップは、前記第1間隔として、DRX(Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受け、前記第2間隔として、eDRX(extended Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受ける、通信装置の制御方法。
【請求項12】
コンピュータに、
基地局との間で無線通信を行う通信装置として、前記基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける機能と、
自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える機能と、
前記切り替える機能によって、自装置への電力供給源が、前記外部電源から前記内蔵電池に切り替えられたことに応じて、前記基地局からの着信を待ち受ける前記所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する機能と、を実現させ、
前記待ち受ける機能は、前記第1間隔として、DRX(Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受け、前記第2間隔として、eDRX(extended Discontinuous Reception)に基づく間隔で前記基地局からの着信を待ち受ける、通信装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信装置の制御方法、及び通信装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各家庭の電気、水道、ガス等の使用量を表すメーター値等のデータを、無線ネットワークを用いて収集・中継し、遠隔の検針センタ等のデータ収集センタに伝送する遠隔データ収集システムが存在する(例えば、特許文献1)。この、メーターに通信機能を持たせたいわゆるスマートメーターは、近年のIoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)技術の広がりとともに普及が進んでいる。
【0003】
なお、IoT/M2M通信に関し、LTE(Long Term Evolution)等の移動通信システムに関する標準仕様の策定を進める3GPP(Third Generation Partnership Project)(登録商標)は、既存の移動通信向け無線ネットワーク(モバイルネットワーク/セルラーネットワーク)をIoT/M2M通信に利用するための検討を進め、IoT/M2M通信を含むMTC(Machine Type Communication)に関する標準化を行なっている。3GPPは、IoT/M2M通信に関して、例えば、非特許文献1,2の技術仕様群(リリース(Release))を公開している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TS24.301 V13.6.1, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for Evolved Packet System (EPS); Stage 3 (Release 13)
【文献】3GPP TS23.682 V13.5.0, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Architecture enhancements to facilitate communications with packet data networks and applications (Release 13)
【発明の概要】
【0006】
外部から電力を供給されず電池によって駆動されることの多いIoT/M2Mデバイスは、電池寿命の観点から、消費電力を低減することが求められる。上記の非特許文献1,2は、IoT/M2Mデバイスの低消費電力化の技術として、eDRX(extended Discontinuous Reception)技術を公開している。eDRXは、IoT/M2Mデバイスが、下りリンクの信号を間欠的に受信し、受信しない間は無線通信機能を停止させる技術である。
【0007】
なお、スマートメーターに用いられる通信装置としてのIoT/M2Mデバイスには、外部電源で駆動するメーター側から電力を供給されるものがある。外部電源から電力が供給される場合、通信装置は、消費電力よりも下りリンクのデータに対する対応を優先することができてよい。しかしながら、停電の発生や、外部電源またはメーターにおける故障等、メーター側からの電力供給が遮断される状況も発生し得るため、通信装置は内蔵電池を備え、自装置の駆動を継続させる必要がある。このように、自装置への外部からの電力供給が遮断され、内蔵電池によって駆動される場合に、上述のeDRXのような低消費電力化の技術を柔軟に利用した、自装置の消費電力を抑える仕組みが必要とされていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る、基地局との間で無線通信を行う通信装置は、基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける通信部と、自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える切替部と、切替部によって、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池に切り替えられたことに応じて、基地局からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する変更部と、を備える。
【0009】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、変更部は、自装置への電力供給源が、内蔵電池から外部電源に切り替えられたことに応じて、所定の間隔を、第2間隔から第1間隔に変更してもよい。
【0010】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、切替部は、外部電源からの自装置への電力供給が、所定時間以上遮断されたことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池に切り替えてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、切替部は、自装置にかかる電圧の単位時間当たりの低下率が所定値以上となったことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池に切り替えてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、測定装置に接続され、測定装置による測定値を、基地局を介して情報処理装置へ送信するものであって、切替部は、外部電源による電力供給を受けて動作する測定装置から、外部電源からの電力供給が遮断されたことに応じた所定の指令が通知されたことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池に切り替えてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、通信部は、第1間隔として、DRX(Discontinuous Reception)に基づく間隔で基地局からの着信を待ち受け、第2間隔として、eDRX(extended Discontinuous Reception)に基づく間隔で基地局からの着信を待ち受けてよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、第2間隔で待ち受けた累積時間を計時する計時部をさらに備えてもよい。
【0015】
本発明の一実施形態に係る通信装置の制御方法は、基地局との間で無線通信を行う通信装置に、基地局からの着信を所定の間隔で待ち受けるステップと、自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替えるステップと、切り替えるステップにおいて、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池に切り替えられたことに応じて、基地局からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更するステップと、を実行させる。
【0016】
本発明の一実施形態に係る通信装置の制御プログラムは、コンピュータに、基地局との間で無線通信を行う通信装置として、基地局からの着信を所定の間隔で待ち受ける機能と、自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替える機能と、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池に切り替えられたことに応じて、基地局からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する機能と、を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム及び通信装置を概略的に示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る通信装置の制御フローの一例である。
【
図3】
図3は、eDRXの概略を説明する図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、通信装置、基地局、及びコアネットワーク間のシーケンスの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る通信装置の制御フローの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以降、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、図は一例であって、本発明は図に示すものに限定されない。例えば、図示した通信装置(IoTデバイス)、サーバ(情報処理装置)、基地局の数、機能ブロック図、及びシーケンス図等は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。通信システム600は、IoTデバイスである通信装置100(100A,100B,100C)とサーバ(情報処理装置)200との間の、各種データのやり取りを実現するシステムであってよい。
【0020】
通信システム600は、サーバ200、通信装置(UE:User Equipment)100(100A,100B,100C)、ネットワーク400を含んでよい。なお、ネットワーク400は、基地局(eNB:eNodeB)20と通信装置100とがデータをやり取りする無線アクセスネットワーク(E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Network))と、コアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core)10とを含んでよい。なお、
図1において、通信装置100、基地局20、コアネットワーク10、サーバ200を構成する各構成要素は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって動作するコンピュータ装置であってもよい。
【0021】
通信装置100は、基地局20に接続され、基地局20のセル内に存在(在圏)する各種IoTデバイスであってよい。なお、本発明の一実施形態において、通信装置100は、ガス(都市ガス、LPガス)、水道、電気等の図示しないメーター(測定装置)に接続され、メーターの検針データ等を送信するIoTデバイスであってよい。
【0022】
また、本発明の一実施形態において、メーターは、外部電源から電力を供給されて駆動し、自装置に接続された通信装置100に対しても電力を供給してよい。しかしながら、メーターや通信装置100は、内蔵電池を備え、外部電源による電力供給が停止した場合に、内蔵電池によって駆動されてよい。なお、ここでの「外部電源」とは、メーターまたは通信装置100が内部に備える電池に対し、外部の送電系統から電力を供給するものを指してよい。
【0023】
サーバ200は、各通信装置100から送信された各メーターの検針値等を処理し、メーターの管理者へ必要なデータを受け渡す、IoT-PF(プラットフォーム)として機能してよい。サーバ200は、ネットワーク400を介して通信装置100を遠隔制御してもよく、管理者が待機する図示しない集中監視センタに接続されてよい。
【0024】
なお、通信装置100、基地局20、及びサーバ200の数は図示したものに限定されず、これ以上存在してもよい。また、通信システム600は、図示しないデータベースサーバをさらに備えてよく、データベースサーバは、本発明の一実施形態に係る通信システム600の機能の実現に必要な各種データを格納してもよい。
【0025】
サーバ200と通信装置100とは、所定のプロトコルに従ってデータの送受信を行ってよい。所定のプロトコルは、例えば、Open Mobile Alliance(OMA)によって策定されたプロトコルであるLightweight M2M(LwM2M)、MQTT(Message Queue Telemetry Transport)、及びCoAP(Constrained Application Protocol)等のプロトコルであってよい。
【0026】
通信システム600の各構成要素は、LTEにおけるIoT/M2Mデバイス向けの無線通信規格である、NB-IoT(Narrow Band IoT)、Category M(カテゴリーM)、Category M1(カテゴリーM1)等を用いた通信を行ってよい。しかしながら、本発明はこれらに限らず、通信システム600において、例えば、第5世代(5G)の通信規格や、第6世代(6G)以降の通信規格が利用されてもよい。
【0027】
基地局20は、通信装置100との間で無線セッション(RRC Connection)を確立して直接に通信を行い、コアネットワーク10と通信装置100との間でパケットの転送を行う。基地局20は、通信装置100からの発信(上りリンクデータの通知)を受け付けたり、例えばサーバ200から送信された、通信装置100向けの下りリンクデータがある場合に、通信装置100を呼び出すためのページング(Paging)を送信したりする。
【0028】
コアネットワーク10は、図示しないMME(Mobility Management Entity:モビリティ管理エンティティ)、S-GW(Serving Gateway:サービング・ゲートウェイ)、P-GW(Packet Data Network Gateway:パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ)等を含んでよい。MMEは、通信装置100の位置管理、認証管理や、各ノード間のセッションの管理(すなわち、通信ベアラの管理)等を行う機能を有する。また、MMEは、通信装置100を呼び出す際に、基地局20へページングを送信する機能も有する。S-GWは、基地局20とコアネットワーク10との間で、ユーザパケットのルーティングや転送を行うゲートウェイとしての機能を有する。P-GWは、コアネットワーク10以降のIP通信網で使用可能な通信装置100のIP(Internet Protocol)アドレスを割り当て、そのIPアドレスによって、通信装置100とネットワーク400の外部ネットワークとの通信を可能とするゲートウェイとしての機能を有する。
【0029】
<通信装置>
通信装置100は、制御部110、通信部120、入出力インタフェース(I/F)130、各種センサ140、内蔵電池150、及び記憶部170を備えてよい。通信装置100の各構成要素は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することによって処理が実行されるソフトウェアもしくはモジュールであってもよい。または、通信装置100を構成する各構成要素は、回路もしくはチップ等のハードウェアであってもよい。
【0030】
通信部120は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、所定の通信方式で基地局20との間で無線通信を行い、ネットワーク400を介して、サーバ200との間で各種データの送受信を行ってよい。なお、通信部120は、IoTデバイスにおける低消費電力化の規格であるLPWA(Low Power Wide Area)として、DRX(Discontinuous Reception)やeDRX、PSM(Power Saving Mode)に対応した通信が可能であってよい。すなわち、通信部120は、基地局20からの着信を所定の間隔で待ち受けてよい(所定の間隔については後述する)。
【0031】
入出力I/F130は、図示しないメーターとの接続インタフェースであってよい。なお、通信装置100は、入出力I/F130を介して、メーターとは別個の通信装置としてメーター外部に接続されてもよいし、メーターの内部に、例えば通信ボードとして組み込まれていてもよい。また、入出力I/F130は、メーターから通信装置100へ電力を供給するインタフェースであってよい。
【0032】
センサ140は、通信装置100内の電圧や電流を検出可能な、例えば電流センサや電圧センサ等であってよい。
【0033】
内蔵電池150は、メーターからの電力供給が停止した際に、通信装置100を駆動する電力供給源であって、リチウム電池、リチウムイオン電池等であってよい。
【0034】
記憶部170は、通信装置100が動作するうえで必要とする各種プログラムや、各種データを記憶(格納)してよい。記憶部170は、例えば、半導体メモリ(磁気メモリ、フラッシュメモリ等)を含んでよい。また、記憶部170は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。また、本発明の一実施形態において、記憶部170は、DRA,eDRXに対応した動作を実行するための各種パラメーター、ネットワーク400に接続するための各種ネットワークパラメーター(例えば、IPアドレス等)、通信装置100に固有の識別情報(デバイスID等)を記憶してもよい。
【0035】
制御部110は、典型的にはプロセッサであって、例えばMPU(Micro Processing Unit)等で構成され、記憶部170に記憶されているプログラムを実行することにより、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。なお、一実施形態において、制御部110は、切替部111、変更部112、取得部113、及び計時部114を備えてよい。
【0036】
詳細は後述するが、各機能部の処理について簡単に説明する。切替部111は、自装置への電力供給源を、外部電源と内蔵電池とで切り替えてよい。変更部112は、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池に切り替えられたことに応じて、通信部120による、基地局20からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更してよい。取得部113は、メーターからの各種情報を取得する機能を有し、例えば、外部電源による電力供給を受けて動作するメーターから、外部電源による電力供給が遮断されたことに応じた所定の指令を取得してよい。計時部114は、自装置が第2間隔で待ち受けた累積時間を計時してよい。
【0037】
なお、制御部110は、通信装置100に、上述したDRX,eDRXに応じた処理を実行させてよい。また、制御部110は、自装置の再起動を実行したり、ネットワーク400への接続や、ネットワーク400との接続を解除するための各種処理を実行してよい。
【0038】
<eDRX動作について>
ここで、通信部120による所定の間隔での待ち受け動作について、
図2を用いて説明する。
図2は、通信装置100が基地局20からの着信を待ち受けるタイミングについて説明する概略図であって、
図2(a)はDRX動作時、(b)はeDRX動作時において、横軸に時間、縦軸に通信装置100の無線機能のオン/オフ状態を例示した図である。
【0039】
LTEにおいて、通信装置100は、基地局20との間の無線セッションがある接続状態(RRC_CONNECTED)と、基地局20との間の無線セッションがないアイドル状態(RRC_IDLE)(待受け状態)との2つの状態を遷移する。アイドル状態とは、接続状態よりも通信装置100の機能が制限された状態であってよい。例えば、通信装置100は、接続状態において、基地局20との間でデータの送受信が可能であるが、アイドル状態において、データの受信のみが可能であってよい。具体的には、例えば、通信装置100は、アイドル状態において、基地局20との間では、ページングや、ブロードキャスト情報の受信のみが可能であってよい。アイドル状態の通信装置100は、ページングを受信した場合にアイドル状態を解除し、基地局20との間の無線セッションを確立してよい。
【0040】
図2(a)のように、DRX動作時のアイドル状態における通信装置100では、DRX周期に1回、ページングの受信が試みられ、ページングの受信を試みない期間には、無線機能がオフにされる。これに対し、
図2(b)のように、eDRX動作時のアイドル状態における通信装置100では、ページングの受信を試みる回数をDRX動作時よりも低頻度とし、PTW(Paging Time Window)の区間内のみ、DRX周期に従ってページングの受信が試みられ、PTW以外では、無線機能がオフにされる。なお、
図2(b)におけるeDRX周期は、PTWの周期であって、PTWの始期から次のPTWの始期までの期間を表す。このように、通信装置100は、PTWの長さと、次のPTWまでの周期(eDRX周期)とを設定することにより、アイドル状態における通信装置100の消費電力量を制御することができる。なお、DRX周期及びeDRX周期の長さは3GPPで規定され、DRX周期は、カテゴリーM1で最大2.56秒、NB-IoTの場合で最大10.28秒、eDRX周期は、カテゴリーM1で最大43.96分、NB-IoTで最大175分に設定することができる。
【0041】
通信装置100、基地局20、及びMMEは、通信装置100ごとに設定されたeDRX周期に関する情報をそれぞれ共有してよい。すなわち、通信装置100、基地局20、MMEは、それぞれ、どのタイミングで通信装置100がPTWとなるかを算出してよい。そして、通信装置100、基地局20、MMEは、通信装置100のPTWの情報に基づいて同期し、基地局20は、通信装置100がページングを受信可能なタイミングに、通信装置100へページングを送出してよい。なお、通信装置100からネットワーク400への、上りリンクデータの送信(通信装置100による発信)は、eDRX周期に依存せず、任意のタイミングで行うことができる。
【0042】
<通信装置の制御フロー>
以降、本発明の一実施形態について、通信装置100の各機能部の処理とともに、
図2~6を用いて説明する。
図3は、一実施形態に係る通信装置100による処理を示すフローチャートの一例である。なお、これ以降、通信装置100が、メーターから電力の供給を受けて駆動する状態を「外部給電状態」と称し、内蔵電池で駆動する状態を「内部給電状態」と称することもある。
【0043】
まず、外部給電状態でのアイドル状態において、通信部120は、所定の間隔として第1間隔で着信を待ち受けてよい(ステップS11)。なお、外部給電状態にある通信装置100は、消費電力よりも、着信への即時対応を優先できるため、基地局20からの着信をDRX動作で待ち受けてよい。したがって、ステップS11において、通信装置100はDRXで動作中であり、「第1間隔」とは、上述したDRX周期であってよい。
【0044】
その後、例えば、停電やメーターの故障等によって、外部電源からメーターへの電力供給が遮断され、切替部111は、外部電源からの電力供給が停止したかを判定してよい(ステップS12)。なお、判定手法については後述する。外部電源からの電力供給が停止したと判定されると(ステップS12でYES)、切替部111は、自装置への電力供給源を、メーターの外部電源から、内蔵電池150に切り替えてよい(ステップS13)。なお、外部電源からの電力供給が停止していない場合(ステップS12でNO)、通信部120は、第1間隔での着信の待ち受けを継続してよい。
【0045】
変更部112は、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池150に切り替えられたことに応じて、通信部120による、基地局20からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更してよい(ステップS14)。ここで、内部給電状態では、内蔵電池の消費電力を、着信よりも優先してよく、制御部110は、自装置を、eDRXで動作させてよい。したがって、「第2間隔」とは、上述したeDRX周期であってよい。なお、DRX周期及びeDRX周期の長さは、メーターの管理者に応じて設定されてよい。
【0046】
変更部112は、待ち受け時の所定の間隔の変更、すなわち、待ち受け動作のDRXからeDRXへの変更を、ネットワーク400(コアネットワーク10、MME)に対し登録してよい(ステップS15)。なお、登録処理について、
図4を用いて説明する。
図4は、登録処理における、通信装置100、基地局20、及びコアネットワーク(EPC)10(MME)間のシーケンス図であってよい。
【0047】
制御部110は、待ち受け動作の切替に伴い、自装置を再起動してよい(ステップT10)。再起動後、通信装置100は、基地局20との間で無線セッションの確立処理(RRC Connection Procedure)を実行し、これにより、通信装置100と基地局20との間の無線セッションが確立する(ステップT11)。無線セッションが確立すると、通信装置100は、基地局20を介して、ネットワーク400へのアタッチ(Attach)リクエストを送信してよい(ステップT12)。アタッチリクエストには、通信装置100において設定したいeDRX周期の値が含まれてよい。MMEは、通信装置100に使用するeDRX周期の値を設定し、通信装置100へアタッチアクセプトとして送信してよい(ステップT13)。eDRX周期の設定(更新)が完了すると、通信装置100と基地局20との間の無線セッションが解放されてよい(ステップT14)。なお、通信装置100は、設定したいeDRX周期の値を、アタッチリクエストに代わって、トラッキングエリアアップデート(TAU:Tracking Area Update)リクエストに含めて送信してもよい。その場合、MMEは、通信装置100に使用するeDRX周期を、TAUアクセプトに含めて通信装置100へ送信してよい。なお、通信装置100の再起動は必須でなくてもよい。
【0048】
図3に戻り、ネットワーク400へのeDRX周期の登録処理が完了すると、通信装置100は、第2間隔にて着信を待ち受けてよい(ステップS16)。
【0049】
上述のように、本発明の一実施形態によれば、メーターから電力の供給を受けて駆動する通信装置において、自装置への電力供給源が、外部電源から内蔵電池に切り替わったことに伴い、着信を待ち受ける間隔が、切り替わる前よりも長く変更されてよい。これにより、停電やメーターの故障といった現象により外部からの電力供給が遮断され、内蔵電池による駆動に切り替わった場合でも、内蔵電池の消費電力を低減することができる。
【0050】
なお、外部電源からの電力供給が復旧した場合は、消費電力の観点から、内蔵電池による電力供給を停止し外部電源からの供給に変更するとともに、待ち受けを行う回数を増やすことが好ましい。
図5に、電力供給源が変更された場合の、一実施形態に係る通信装置100による処理を示すフローチャートの一例を示す。
【0051】
通信装置100は内部給電状態であるため、第2間隔で着信を待ち受けているものとする(ステップS21)。その後、停電や故障等から復旧し、切替部111は、外部電源からの電力供給が可能となったか否かを判定してよい(ステップS22)。外部電源からの電力供給が開始したと判定されると(ステップS22でYES)、切替部111は、自装置への電力供給源を、内蔵電池150から、メーターの外部電源に切り替えてよい(ステップS23)。なお、外部電源からの電力供給が開始していない場合(ステップS22でNO)、通信部120は、第2間隔での着信の待ち受けを継続してよい。
【0052】
変更部112は、自装置への電力供給源が、内蔵電池150から外部電源に切り替えられたことに応じて、通信部120による、基地局20からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第2間隔から、第1間隔に変更してよい(ステップS24)。その後、登録処理(ステップS25)を経て、通信装置100は、第1間隔にて着信を待ち受けてよい。なお、ステップS25の登録処理は、ステップS15と同様であるため説明を省略する。
【0053】
上述のように、本発明の一実施形態によれば、外部電源からの電力供給が可能となり、電力供給源が、内蔵電池から外部電源に切り替わったことに伴い、着信を待ち受ける間隔が、内蔵電池による駆動の場合よりも短く変更されてよい。これにより、サーバ200からの下りデータに対し、迅速な対応が可能となる。
【0054】
なお、一実施形態において、切替部111は、外部電源からの自装置への電力供給が、所定時間以上遮断されたことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池150に切り替えてよい。ここで、電力供給の遮断は、センサ140によって検出されてよい。所定時間としては、数秒程度であってよいが、メーターの管理者によって設定されてもよい。これにより、通信装置100が駆動せず、メーターの情報がサーバ200へ送信されない状況が生じることを防止することができる。
【0055】
また、一実施形態において、切替部111は、自装置にかかる電圧の単位時間当たりの変化率(電圧降下率や電圧上昇率)が所定値以上となったことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池150に切り替えてよい。例えば、センサ140(電圧センサや電流センサ)によって、電力供給が遮断されたことによる、短期間の大幅な電圧変化が検出されてよい。これにより、電力供給の遮断を迅速に検出することができる。
【0056】
なお、上述では、通信装置100において、外部電源からの電力供給が停止したことが検出される態様について説明した。しかしながら、一実施形態において、外部電源からの電力供給が停止したことがメーター側で検出されてよい。そして、切替部111による電力供給源の切替は、メーター側から送信された通知に応じて行われてもよい。例えば、外部電源による電力供給を受けて動作するメーターにおいて、電力供給が遮断されたことが検出され、メーターから通信装置100に対し、電力供給源を内蔵電池に切り替える旨を示す所定の指令が通知されてもよい。所定の指令は、例えば、3GPPで規定されたATコマンドに含まれて送信されてよい。通信装置100は、指令を受信したことに応じて、自装置への電力供給源を、外部電源から内蔵電池150に切り替えてもよい。これにより、外部電源からの電力供給が遮断されたことを、通信装置100へ迅速に通知することが可能となる。
【0057】
また、上述のように、一実施形態において、通信部120は、外部電源による電力供給で駆動する場合、第1間隔として、DRXに基づく間隔で基地局20からの着信を待ち受け、内蔵電池で駆動する場合、第2間隔として、eDRXに基づく間隔で基地局20からの着信を待ち受けてよい。これにより、内蔵電池で駆動する際の電力消費を抑えることが可能となる。
【0058】
なお、一実施形態において、計時部114が、第2間隔で待ち受けた累積時間を計時してもよい。第2間隔で待ち受けた累積時間は、通信装置100が内蔵電池150で駆動された累積時間に対応するため、内蔵電池150の電池残量の予測に用いることができてよい。
【0059】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したり、必要に応じて適宜省略又は変更することが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、通信装置100が備えるとして説明した各機能部は、サーバ200によって実現されてもよい。
【0060】
例えば、上述では、通信装置100への電力供給源の切替に応じて、DRXとeDRXとで動作が変更される態様について説明した。したがって、上述では、着信を待ち受ける第1間隔及び第2間隔とが、それぞれ、DRX周期及びeDRX周期で設定される態様について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、電力供給源が外部電源の際に、通信装置100がeDRXで動作してもよく、その場合、電力供給源の切替に応じて、eDRX周期の値が変更されてもよい。すなわち、第1間隔及び第2間隔の双方がeDRX周期で設定されるが、第2間隔を、第1間隔よりも長く設定してもよい。
【0061】
また、上述では、通信装置100を、メーターに設置されるIoTデバイスとして説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、通信装置100としては、橋や道路等のインフラ監視に用いられるIoTセンサや、ウェアラブルデバイスなどであってよい。
【0062】
また、上述では、通信装置100が内蔵電池150を備える態様について説明した。しかしながら、通信装置100は、自装置内に内蔵電池を備えず、停電時には、メーターに備えられた内蔵電池から電力を供給されてもよい。
【0063】
また、上述では、通信装置100がDRXとeDRXとで動作を切り替える態様について説明した。しかしながら、通信装置100は、内蔵電池で駆動する場合に、PSMで動作してよい。PSMにある通信装置100は、最大13日間にわたって無線通信機能がほぼ停止されるため、ページングに反応せず、消費電力を削減することができる。
【0064】
本開示の各実施形態のプログラムは、通信装置や情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能であってよい。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや情報処理装置プログラムを含んでよい。
【0065】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せであってよい。
【0066】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ200に提供されてもよい。
【0067】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0068】
なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等の任意のプログラミング言語を用いて実装されてよい。
【0069】
以上説明した本開示の各態様によれば、5G以降のネットワーク技術に向けたIoTデバイスの監視や保守に係る技術を提供することにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。
【符号の説明】
【0070】
100 通信装置
110 制御部
111 切替部
112 変更部
113 取得部
114 計時部
120 通信部
130 入出力I/F
140 センサ
150 内蔵電池
170 記憶部
10 コアネットワーク(EPC)
20 基地局(eNB)
200 サーバ(情報処理装置)
400 ネットワーク
600 通信システム
【要約】 (修正有)
【課題】IoT/M2Mデバイスにおいて、自装置の消費電力を抑える。
【解決手段】通信システム600において、基地局20との間で無線通信を行う通信装置100Aは、基地局20からの着信を所定の間隔で待ち受ける通信部120と、自装置への電力供給が、外部電源による電力供給から内蔵電池による電力供給に切り替えられたことに応じて、基地局20からの着信を待ち受ける所定の間隔を、第1間隔から、当該第1間隔よりも長い第2間隔に変更する変更部112と、を備える。
【選択図】
図1