(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-04
(45)【発行日】2025-02-13
(54)【発明の名称】ブロワ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/44 20060101AFI20250205BHJP
F04D 29/66 20060101ALI20250205BHJP
B05B 1/00 20060101ALI20250205BHJP
【FI】
F04D29/44 Q
F04D29/66 N
F04D29/44 X
B05B1/00 A
(21)【出願番号】P 2021000758
(22)【出願日】2021-01-06
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桜木 真紀
(72)【発明者】
【氏名】山本 淳
(72)【発明者】
【氏名】稲川 心平
【審査官】丹治 和幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0029863(US,A1)
【文献】特開昭61-050506(JP,A)
【文献】特開平05-329017(JP,A)
【文献】特開平06-330894(JP,A)
【文献】特開2003-106295(JP,A)
【文献】特開2006-105444(JP,A)
【文献】特表2019-502050(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0030999(US,A1)
【文献】特開2006-132529(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00-13/16、
17/00-19/02、
21/00-25/16、
29/00-35/00
B05B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面上の落ち葉を吹き飛ばすブロワであって、
ファンと、
吐出口を有しており、前記ファンを収容するケーシングと、
前記吐出口に取り付け可能なノズルと、を備えており、
前記ノズルは、
内部に空気が流れるノズル管と、
前記ノズル管の内部に配置されている板部材と、を備えており、
前記板部材は、
前記ノズル管の内部を空気が流れる流れ方向に沿って配置される
表裏一体の2つの側面と、
前記2つの側面の後端のそれぞれを接続する後端面と、を備えており、
前記板部材の前記後端面は、前記流れ方向に対して傾斜している、ブロワ。
【請求項2】
前記板部材の前記後端面は、前記ノズル管の半径方向の内側に向かうにつれて、前記流れ方向の上流側に位置する、請求項1に記載のブロワ。
【請求項3】
前記板部材の前記後端面は、前記ノズル管の半径方向の内側に向かうにつれて、前記流れ方向の下流側に位置する、請求項1に記載のブロワ。
【請求項4】
前記板部材の前記後端面は、前記流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度で傾斜している、請求項1から3のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項5】
前記板部材は、前記流れ方向に前記板部材を貫通するスリットを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項6】
地面上の落ち葉を吹き飛ばすブロワであって、
ファンと、
吐出口を有しており、前記ファンを収容するケーシングと、
前記吐出口に取り付け可能なノズルと、を備えており、
前記ノズルは、
内部に空気が流れるノズル管と、
前記ノズル管の内部に配置されている板部材と、を備えており、
前記板部材は、
前記ノズル管の内部を空気が流れる流れ方向に沿って配置される
表裏一体の2つの側面と、
前記2つの側面の後端のそれぞれを接続する後端面と、
前記2つの側面の前端のそれぞれを接続する前端部と、を備えており、
前記板部材は、前記流れ方向に、前記後端面から前記前端部に向かって前記板部材を貫通するスリットを有する、ブロワ。
【請求項7】
前記板部材は、ノッチを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項8】
前記板部材は、ディンプルを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項9】
前記板部材には、表面粗度が0.1以上である部分が形成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項10】
前記流れ方向に関する前記板部材の幅は、前記ノズル管の内径の10%以上である、請求項1から9のいずれか一項に記載のブロワ。
【請求項11】
前記ノズルを前記流れ方向にみたとき、前記板部材の厚みは、前記ノズル管の内径の1%以上、かつ、8%以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載のブロワ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、ブロワに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ブロワが開示されている。ブロワは、ファンと、ケーシングと、ノズルと、を備えている。ケーシングは、吐出口を有しており、ファンを収容する。ノズルは、吐出口に取り付け可能である。ノズルは、内部に空気が流れるノズル管を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のブロワでは、作業者がノズル管の先端開口から手を差し込んだ際に、その手がケーシングまで届くことを防止するために、ノズル管の内部に板部材を備えるアクセス防止部材を配置することがある。しかしながら、ノズル管の内部に板部材を配置すると、空気がノズル管を流れる際に、騒音が発生することがある。本明細書では、ノズル管を空気が流れるときに騒音が発生することを抑制することができる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、ブロワを開示する。ブロワは、ファンと、吐出口を有しており、ファンを収容するケーシングと、吐出口に取り付け可能なノズルと、を備えている。ノズルは、内部に空気が流れるノズル管と、ノズル管の内部に配置されている板部材と、を備えている。板部材の後端面は、ノズル管の内部を空気が流れる流れ方向に対して傾斜している。
【0006】
ノズル管に流入した空気は、板部材の周囲を流れる。これにより、乱流が発生する。板部材の後端面が流れ方向に直交する面に対して傾斜していない場合、乱流が発生することにより、狭い特定の周波数の範囲において、騒音が発生することがある。上記の構成では、板部材の後端面が流れ方向に対して傾斜しているため、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を変化させることができる。これにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【0007】
また、本明細書は、ブロワを開示する。ブロワは、ファンと、吐出口を有しており、ファンを収容するケーシングと、吐出口に取り付け可能なノズルと、を備えている。ノズルは、内部に空気が流れるノズル管と、ノズル管の内部に配置されている板部材と、を備えている。板部材は、ノズル管の内部を空気が流れる流れ方向に板部材を貫通するスリットを有する。
【0008】
板部材がスリットを有していない場合、乱流が発生することにより、狭い特定の周波数の範囲において、騒音が発生することがある。上記の構成では、板部材がスリットを有しているため、空気は、板部材の周囲に加えて、スリットを流れる。板部材がスリットを有していない場合と比較して、乱流が発生する位置と分布を変化させることができる。これにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】第1実施例のブロワ2のモータ70近傍の縦断面図である。
【
図6】第1実施例のノズル80について、アクセス防止部材84の後端面84a近傍の断面斜視図である。
【
図10】第4実施例のノズル80の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善されたブロワを提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
【0011】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、以下の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、特許請求の範囲に記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0012】
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又は特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材の後端面は、ノズル管の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の上流側に位置していてもよい。
【0014】
上記の構成では、板部材の後端面がノズル管の半径方向の内側ほど流れ方向の上流側に位置する場合に、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を、ノズル管の半径方向で変化させることができる。これにより、騒音が発生することをより抑制することができる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材の後端面は、ノズル管の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の下流側に位置していてもよい。
【0016】
上記の構成では、板部材の後端面がノズル管の半径方向の内側ほど流れ方向の下流側に位置する場合に、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を、ノズル管の半径方向で変化させることができる。これにより、騒音が発生することをより抑制することができる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材の後端面は、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度で傾斜していてもよい。
【0018】
板部材の後端面が流れ方向に対して30度よりも小さい角度で傾斜している場合、板部材の強度が不十分である。また、板部材の後端面が流れ方向に対して85度よりも大きい角度で傾斜している場合、騒音が発生することを十分に抑制することができない。上記の構成では、アクセス防止部材の強度を確保しつつ、騒音が発生することを抑制することができる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材は、ノッチを有していてもよい。
【0020】
上記の構成では、板部材にノッチを設ける簡易な構成により、乱流が発生する位置と分布が変化して、騒音が発生することを抑制することができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材は、ディンプルを有していてもよい。
【0022】
上記の構成では、板部材にディンプルを設ける簡易な構成により、乱流が発生する位置と分布が変化して、騒音が発生することを抑制することができる。
【0023】
1つまたはそれ以上の実施形態において、板部材には、表面粗度が0.1以上である部分が形成されていてもよい。
【0024】
板部材に表面粗度が0.1以上である部分が形成されていない場合、騒音が発生することを十分に抑制することができない。上記の構成では、乱流が発生する位置と分布が変化することにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【0025】
1つまたはそれ以上の実施形態において、流れ方向に関する板の幅は、ノズル管の内径の10%以上であってもよい。
【0026】
板部材の幅がノズル管の内径の10%よりも小さい場合、板部材の強度が不十分である。上記の構成では、板部材の強度を確保することができる。
【0027】
1つまたはそれ以上の実施形態において、ノズルを流れ方向にみたとき、板部材の厚みは、ノズル管の内径の1%以上、かつ、8%以下であってもよい。
【0028】
板部材の厚みがノズル管の内径の1%よりも小さい場合、板部材の強度が不十分である。また、板部材の厚みがノズル管の内径の8%よりも大きい場合、ノズル管内の流路抵抗が大きくなる。上記の構成では、板部材の強度を確保するとともに、ノズル管の流路抵抗が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
【0029】
(第1実施例)
図1から
図6を参照して、第1実施例のブロワ2を説明する。ブロワ2は、手持ち式のブロワである。ブロワ2は、地面上の落ち葉等を吹き飛ばすことができる。以下では、後述するモータ70(
図2参照)のシャフト70aが延びる方向を左右方向と呼び、左右方向に直交する方向を前後方向と呼び、左右方向および前後方向に直交する方向を上下方向と呼ぶ。
【0030】
図1に示すように、ブロワ2は、ケーシング4と、脚部材16と、複数(本実施例では2個)のバッテリパックBと、トリガ24と、主電源スイッチ26と、を備えている。
図2に示すように、ケーシング4は、ケーシング4の左半分の外形形状を規定する左側ケーシング4aと、ケーシング4の右半分の外形形状を規定する右側ケーシング4bと、を備えている。
【0031】
図1に示すように、ケーシング4は、メインケーシング6と、サイドケーシング8と、前側接続部10と、後側接続部12と、グリップ14と、を備えている。サイドケーシング8は、メインケーシング6の左側面にねじによって固定されている。
【0032】
前側接続部10は、メインケーシング6の前側上部から上側に延びている。後側接続部12は、メインケーシング6の後側上部から上側に延びている。グリップ14は、前側接続部10の後側上部から後側接続部12の前側上部まで延びている。グリップ14は、メインケーシング6の上側に配置されている。グリップ14は、作業者によって把持される。脚部材16は、メインケーシング6の下部に固定されている。ブロワ2が地面に載置された場合、脚部材16のみが地面に接触する。
【0033】
メインケーシング6の前面には、2個のバッテリパックBが取り外し可能に取り付けられる。2個のバッテリパックBは、電気的に直列接続されている。なお、変形例では、2個のバッテリパックBは、電気的に並列接続されていてもよい。バッテリパックBは、例えば、リチウムイオンバッテリを含んでいる。
【0034】
グリップ14には、トリガ24が取り付けられている。トリガ24は、作業者のグリップ14を把持した手の指によって押し込まれる。
【0035】
主電源スイッチ26は、中面28に配置されている。中面28は、ケーシング4の左側面近傍に配置されており、上側を向いている。主電源スイッチ26は、作業者のグリップ14を把持した手と反対の手で操作される。主電源スイッチ26は、ブロワ2のオン状態とオフ状態とを切り替えるスイッチである。ブロワ2がオフ状態にある場合、後述するモータ70の回転が禁止される。この場合、トリガ24が押し込まれても、モータ70は回転しない。一方、ブロワ2がオン状態にある場合、モータ70の回転が許容される。この場合、トリガ24が押し込まれると、モータ70は回転する。
【0036】
図2に示すように、ケーシング4は、ハウジング32と、ボリュート34と、を備えている。ハウジング32は、内部にファン収容室40を有する。ボリュート34は、ハウジング32と一体的に形成されている。ボリュート34は、左右方向を延びる中心軸AXの半径方向に関して、ハウジング32の半径方向の外側に配置されている。
図3に示すように、ボリュート34は、空気が流れる空気流路42を内部に有する。空気流路42は、ファン収容室40に連通している。空気流路42は、中心軸AXの周りを螺旋状に延びている。空気流路42は、ボリュート34の吐出口64を介してブロワ2の外部と連通している。
【0037】
図2に示すように、ケーシング4は、モータ収容室60と、吸気口62と、を有する。モータ収容室60は、メインケーシング6とサイドケーシング8とによって画定されている。モータ収容室60は、ファン収容室40の左側に配置されている。吸気口62は、右側ケーシング4bにおいてハウジング32の右側面に配置されている。吸気口62は、ハウジング32の右側面を貫通している。吸気口62は、ファン収容室40に連通している。吸気口62は、カバー68に覆われている。カバー68には、多数の小開口が形成されている。
【0038】
ブロワ2は、モータ70と、制御基板72と、ファン74と、ブレード76と、をさらに備えている。モータ70と制御基板72は、モータ収容室60に配置されている。モータ70は、原動機であり、例えばブラシレスモータである。なお、変形例では、モータ70は、エンジンであってもよく、あるいはブラシ付きモータであってもよい。モータ70は、2個のバッテリパックBの電力によって回転する。制御基板72は、トリガ24の操作に応じて、モータ70の回転を制御する。
【0039】
ファン74とブレード76は、ファン収容室40に配置されている。ファン74は、モータ70のシャフト70aの右端部近傍に嵌合している。ファン74は、遠心ファンである。ブレード76は、ファン74よりも右側において、シャフト70aに嵌合している。モータ70が回転すると、ファン74とブレード76は、中心軸AXの周りを回転する。これにより、空気は、吸気口62を通過して、ファン収容室40に流れる。空気とともにファン収容室40に侵入したダスト(例えば、落ち葉や小石)は、ブレード76により粉砕される。ファン収容室40に流れた空気は、ファン74によって、中心軸AXの半径方向の外側に向かって送り出される。
【0040】
図1に示すように、ボリュート34の吐出口64には、ノズル80が取り外し可能に取り付けられる。
図4に示すように、ノズル80は、ノズル管82と、アクセス防止部材84と、を備えている。ノズル管82は、長手方向に延びる略円筒形状を有する。ノズル管82の内部には、吐出口64を通過した空気が流れる。アクセス防止部材84は、ノズル管82と一体的に形成されている。アクセス防止部材84は、ノズル管82の内部に配置されている。アクセス防止部材84は、作業者がノズル管82の先端開口から手を差し込んだ際に、その手がケーシング4(
図3参照)まで届くことを抑制する。アクセス防止部材84は、ノズル管82の長手方向に関して、中央近傍に配置されている。また、ノズル管82の内部を空気が流れる流れ方向(即ち、アクセス防止部材84の後端部から前端部に向かう方向)に直交する方向に関して、アクセス防止部材84の長さL1は、ノズル管82の内径D1と同一である。アクセス防止部材84の長さL1とノズル管82の内径D1は、82ミリメートルである。
【0041】
アクセス防止部材84は、4枚の中央板部材92と、4枚の外側板部材94と、を備えている。4枚の中央板部材92と4枚の外側板部材94は、一体的に形成されている。4枚の中央板部材92の側面と4枚の外側板部材94の側面は、流れ方向に沿って配置されている。4枚の中央板部材92は、4枚の外側板部材94よりも、ノズル管82の半径方向の内側に配置されている。
図5に示すように、アクセス防止部材84を流れ方向に見たとき、4枚の中央板部材92は、互いに90度の角度を有して接続されている。4枚の中央板部材92が接続された形状は、略四角形状を有する。4枚の外側板部材94のそれぞれは、4枚の中央板部材92が接続されて形成される四角形の角からノズル管82の内面まで延びている。4枚の外側板部材94は、ノズル管82の内周面の円周方向に関して、互いに90度の間隔を有して配置されている。中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの厚みT1は、同一である。中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの厚みT1は、1ミリメートル以上、かつ5ミリメートル以下であり、本実施例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの厚みT1は、2ミリメートルである。また、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの厚みT1は、ノズル管82の内径D1の1%以上、かつ8%以下であり、本実施例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの厚みT1は、ノズル管82の内径D1の2.5%である。
【0042】
図4に示すように、流れ方向に関して、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、同一である。中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、10ミリメートル以上であり、本実施例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、15ミリメートルである。また、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、ノズル管82の内径D1の10%以上であり、本実施例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、ノズル管82の内径D1の18%である。なお、変形例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの幅W1は、ノズル管82の内径D1の20%以上であってもよい。
【0043】
アクセス防止部材84の後端面84aは、中央板部材92の後端面92aと、外側板部材94の後端面94aと、からなる。中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して傾斜している。なお、傾斜とは、流れ方向との間で0度よりも大きい角度を成しており、かつ、流れ方向に直交する平面に対して0度よりも大きい角度を成すことをいう。中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に直交する平面に対して平行ではなく、流れ方向に直交する平面に対しても傾斜している。
【0044】
図6に示すように、流れ方向に関して、中央板部材92の後端面92aの中央部92bが最も上流側に位置しており、中央板部材92の後端面92aの両端部92cが最も下流側に位置している。なお、中央部92bは、アクセス防止部材84を流れ方向に見た際の、中央板部材92の後端面92aの長手方向における中央を表し、両端部92cは、アクセス防止部材84を流れ方向に見た際の、中央板部材92の後端面92aの長手方向における両端を表す。中央板部材92の後端面92aの中央部92bが、ノズル管82の内面の半径方向の最も内側に位置しており、中央板部材92の後端面92aの両端部92cが、ノズル管82の内面の半径方向の最も外側に位置している。中央板部材92の後端面92aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の上流側(即ち、吐出口64側)に位置する。中央板部材92の後端面92aは、騒音抑制機構88を形成している。中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して5度以上、かつ60度以下の角度)で傾斜しており、本実施例では、中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して60度の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して30度の角度)で傾斜している。なお、中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して40度以上、かつ80度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して10度以上、かつ50度以下の角度)で傾斜していることが望ましい。
【0045】
図4に示すように、外側板部材94の後端面94aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の上流側に位置する。外側板部材94の後端面94aは、騒音抑制機構88を形成している。外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して5度以上、かつ60度以下の角度)で傾斜しており、本実施例では、外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して60度の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して30度の角度)で傾斜している。なお、外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して40度以上、かつ80度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して10度以上、かつ50度以下の角度)で傾斜していることが望ましい。本実施例では、外側板部材94の後端面94aの傾斜角度は、中央板部材92の後端面92aの傾斜角度と同一である。なお、変形例では、外側板部材94の後端面94aの傾斜角度は、中央板部材92の後端面92aの傾斜角度と異なっていてもよい。
【0046】
中央板部材92の前端部と外側板部材94の前端部には、複数のノッチ98が形成されている。ノッチ98は、中央板部材92の前端部と外側板部材94の前端部から後側に向かって凹んでいる。ノッチ98は、騒音抑制機構88を形成している。
【0047】
中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれの表面粗度Raは、0.1以上であり、本実施例では、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれの表面粗度Raは、0.1である。表面粗度Raは、算術平均粗さを表す。なお、変形例では、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれの表面粗度Raは、0.2以上、かつ8以下であってもよい。本実施例では、中央板部材92と外側板部材94とを備えるアクセス防止部材84は、金型成形によって作製されており、成形金型の内面にシボを形成することによって、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれの表面粗度Raが調整される。なお、変形例では、例えば、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれをサンドブラスト処理することによって、また、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれをやすりで処理することによって、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aのそれぞれの表面粗度Raが調整されてもよい。本実施例では、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの表面粗度Raが0.1である部分は、騒音抑制機構88を形成している。なお、変形例では、騒音抑制機構88は、中央板部材92と外側板部材94のそれぞれの表面粗度Raが0.1以上である部分を含んでいてもよく、0.2以上かつ8以下である部分を含んでいてもよい。
【0048】
次に、ブロワ2の送風動作を説明する。
図2に示すように、グリップ14が作業者によって把持され、作業者によってトリガ24が押し込まれてモータ70が回転すると、ファン74がシャフト70aの周りを回転する。これにより、空気が吸気口62からファン収容室40に流入する。ファン収容室40に流入した空気は、ファン74によって中心軸AXの半径方向の外側に送り出され、空気流路42を通過する。
図3に示すように、空気流路42を流れる空気は、吐出口64に向かって流れ、その後、ノズル管82に流入する。
図4に示すように、ノズル管82に流入した空気は、アクセス防止部材84の周囲を流れる。中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の上流側に位置するため、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布が、ノズル管82の半径方向で変化する。また、空気が、中央板部材92の前端部と外側板部材94の前端部に形成されているノッチ98に沿って流れることにより、乱流が発生する。これにより、ブロワ2の設定流量内で、空気がノズル管82内を流れる場合であっても、騒音の発生が抑制される。アクセス防止部材84の周囲を流れた空気は、ノズル管82の先端開口から吹き出る。
【0049】
(効果)
本実施例では、ブロワ2は、ファン74と、吐出口64を有しており、ファン74を収容するケーシング4と、吐出口64に取り付け可能なノズル80と、を備えている。
図4に示すように、ノズル80は、内部に空気が流れるノズル管82と、ノズル管82の内部に配置されている板部材92、94と、を備えている。板部材92、94の後端面92a、94aは、ノズル管82の内部を空気が流れる流れ方向に対して傾斜している。
【0050】
ノズル管82に流入した空気は、板部材92、94の周囲を流れる。これにより、乱流が発生する。板部材の後端面が流れ方向に直交する面に対して傾斜していない場合、乱流が発生することにより、狭い特定の周波数の範囲において、騒音が発生することがある。上記の構成では、板部材92、94の後端面92a、94aが流れ方向に対して傾斜しているため、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を変化させることができる。これにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【0051】
また、板部材92、94の後端面92a、94aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の上流側に位置している。
【0052】
上記の構成では、板部材92、94の後端面92a、94aがノズル管82の半径方向の内側ほど流れ方向の上流側に位置するに、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を、ノズル管82の半径方向で変化させることができる。これにより、騒音が発生することをより抑制することができる。
【0053】
また、板部材92、94の後端面92a、94aは、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度で傾斜している。
【0054】
板部材92、94の後端面92a、94aが流れ方向に対して30度よりも小さい角度で傾斜している場合、板部材92、94の強度が不十分である。また、板部材92、94の後端面92a、94aが85度よりも大きい角度で傾斜している場合、騒音が発生することを十分に抑制することができない。上記の構成では、アクセス防止部材84の強度を確保しつつ、騒音が発生することを抑制することができる。
【0055】
また、板部材92、94は、ノッチ98を有する。
【0056】
上記の構成では、板部材92、94にノッチ98を設ける簡易な構成により、乱流が発生する位置と分布が変化して、騒音が発生することを抑制することができる。
【0057】
また、板部材92、94には、表面粗度が0.1以上である部分が形成されている。
【0058】
板部材92、94に表面粗度Raが0.1以上である部分が形成されていない場合、騒音が発生することを十分に抑制することができない。上記の構成では、乱流が発生する位置と分布が変化することにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【0059】
また、流れ方向に関する板部材92、94の幅W1は、ノズル管82の内径D1の10%以上である。
【0060】
板部材92、94の幅W1がノズル管82の内径D1の10%よりも小さい場合、板部材92、94の強度が不十分である。上記の構成では、板部材92、94の強度を確保することができる。
【0061】
また、ノズル80を流れ方向にみたとき、板部材92、94の厚みT1は、ノズル管82の内径D1の1%以上、かつ、8%以下である。
【0062】
板部材92、94の厚みT1がノズル管82の内径D1の1%よりも小さい場合、板部材92、94の強度が不十分である。また、板部材92、94の厚みT1がノズル管82の内径D1の8%よりも大きい場合、ノズル管82内の流路抵抗が大きくなる。上記の構成では、板部材92、94の強度を確保するとともに、ノズル管82の流路抵抗が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
【0063】
(対応関係)
中央板部材92と外側板部材94は、「板部材」の一例である。
【0064】
(第2実施例)
図7および
図8を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して、説明を省略する。本実施例のブロワ102には、第1実施例で説明したノズル80を適用することができる。以下では、ノズル80を除くブロワ102の構成を説明する。
図7に示すように、ブロワ102は、ケーシング104と、トリガ124と、を備えている。ケーシング104は、メインケーシング106と、前側接続部110と、後側接続部112と、グリップ114と、を備えている。メインケーシング106の後端開口は、カバー部材128により覆われている。カバー部材128は、複数の吸気口128aを有する。複数の吸気口128aは、カバー部材128を厚み方向に貫通している。メインケーシング106の前端部には、吐出口164が形成されている。吐出口164には、ノズル80が取り付けられている。前側接続部110は、メインケーシング106の前側上部から上側に延びている。後側接続部112は、メインケーシング106の後側上部から上側に延びている。後側接続部112には、バッテリパックBが取り外し可能に取り付けられる。グリップ114は、前側接続部110の後側上部から後側接続部112の前側上部まで延びている。グリップ114には、トリガ124が取り付けられている。
【0065】
図8に示すように、ブロワ102は、モータハウジング168と、モータ170と、ファン174と、静翼176と、を備えている。モータハウジング168とモータ170とファン174と静翼176は、メインケーシング106の内部に配置されている。モータハウジング168は、メインケーシング106に対して固定されている。モータ170は、モータハウジング168の内部に配置されている。モータ170は、第1実施例のモータ70と同様の構成を有する。モータ170のシャフト170aの後端部は、モータハウジング168の後端部から後側に突出している。ファン174は、シャフト170aの後端部に嵌合している。ファン174は、軸流ファンである。シャフト170aが回転すると、ファン174が回転する。ファン174が空気を後側から前側に向かって圧送することによって、空気は、メインケーシング106の内部に形成されている空気流路142を、後端開口から吐出口164に向かって流れる。
【0066】
静翼176は、ファン174よりも空気の流れ方向の下流側であり、アクセス防止部材84よりも空気の流れ方向の上流側に配置されている。静翼176は、アクセス防止部材84とは別体として形成されている。静翼176は、流れ方向に関して、アクセス防止部材84よりもファン174側に寄って配置されている。図示省略しているが、静翼176は、複数のフィンを備えており、複数のフィンがモータハウジング168の外周面の円周方向に沿って等間隔に配置されている。静翼176は、ファン174により圧送された空気の流れを整える。これにより、ノズル80のノズル管82の内部には、静翼176によって流れが整えられた空気が流れる。
【0067】
(第3実施例)
図9を参照して、第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については、同様の符号を付して、説明を省略する。第3実施例では、中央板部材92の後端面92aの傾斜の方向が、第1実施例の中央板部材92の後端面92aの傾斜の方向と異なり、外側板部材94の後端面94aの傾斜の方向が、第1実施例の外側板部材94の後端面94aの傾斜の方向と異なる。中央板部材92の後端面92aの中央部が、最も下流側に位置しており、中央板部材92の後端面92aの両端部が、最も上流側に位置していている。中央板部材92の後端面92aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の下流側に位置する。中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して5度以上、かつ60度以下の角度)で傾斜しており、本実施例では、中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して60度の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して30度の角度)で傾斜している。なお、中央板部材92の後端面92aは、流れ方向に対して40度以上、かつ80度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して10度以上、かつ50度以下の角度)で傾斜していることが望ましい。
【0068】
外側板部材94の後端面94aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の下流側に位置する。外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して30度以上、かつ85度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して5度以上、かつ60度以下の角度)で傾斜しており、本実施例では、外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して60度の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して30度の角度)で傾斜している。なお、外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して40度以上、かつ80度以下の角度(即ち、流れ方向に直交する平面に対して10度以上、かつ50度以下の角度)で傾斜していることが望ましい。ノッチ98は、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aに形成されている。
【0069】
本実施例では、板部材92、94の後端面92a、94aは、ノズル管82の半径方向の内側に向かうにつれて、流れ方向の下流側に位置している。
【0070】
上記の構成では、板部材92、94の後端面92a、94aがノズル管82の半径方向の内側ほど流れ方向の下流側に位置する場合に、流れ方向に関して乱流が発生する位置と分布を、ノズル管82の半径方向で変化させることができる。これにより、騒音が発生することをより抑制することができる。
【0071】
(第4実施例)
図10を参照して、第4実施例を説明する。第4実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については、同様の符号を付して、説明を省略する。第4実施例では、アクセス防止部材84は、複数のスリット286をさらに有する。スリット286は、中央板部材92と外側板部材94の両方に形成されている。スリット286は、中央板部材92を、中央板部材92の後端面92aから前端部に向かって(即ち、流れ方向に)貫通している。また、スリット286は、外側板部材94を、外側板部材94の後端面94aから前端部に向かって(即ち、流れ方向に)貫通している。スリット286は、流れ方向に平行に延びている。なお、変形例では、スリット286は、流れ方向に傾斜して延びていてもよい。ノズル管82の内部を空気が流れると、その空気は、スリット286を流れることができる。
【0072】
本実施例では、ブロワ2は、ファン74と、吐出口64を有しており、ファン74を収容するケーシング4と、吐出口64に取り付け可能なノズル80と、を備えている。ノズル80は、内部に空気が流れるノズル管82と、ノズル管82の内部に配置されている板部材92、94と、を備えている。板部材92、94は、ノズル管82の内部を空気が流れる流れ方向に板部材92、94を貫通するスリット286を有する。
【0073】
板部材92、94がスリット286を有していない場合、乱流が発生することにより、狭い特定の周波数の範囲において、騒音が発生することがある。上記の構成では、板部材92、94がスリット286を有しているため、空気が板部材92、94の周囲に加えて、スリット286を流れる。板部材92、94がスリット286を有していない場合と比較して、乱流が発生する位置と分布を変化させることができる。これにより、騒音が発生することを抑制することができる。
【0074】
(第4実施例の変形例)
第4実施例の変形例では、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aは、傾斜していない。即ち、中央板部材92の後端面92aと外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に直交する平面に平行に配置されている。
【0075】
(第5実施例)
第5実施例を説明する。第5実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点について、同様の符号を付して、説明を省略する。第5実施例では、アクセス防止部材84は、ノッチ98に代えて、ディンプルを有する。ディンプルは、中央板部材92と外側板部材94の両方に形成されている。ディンプルは、中央板部材92の前端部近傍と外側板部材94の前端部近傍に配置されている。ディンプルは、中央板部材92の側面と外側板部材94の側面から凹んでいる。
【0076】
本実施例では、板部材92、94は、ディンプルを有する。
【0077】
上記の構成では、板部材92、94にディンプルを設ける簡易な構成により、乱流が発生する位置と分布が変化して、騒音が発生することを抑制することができる。
【0078】
一実施形態に係るアクセス防止部材84には、ノッチ98が形成されていなくてもよい。また、アクセス防止部材84には、ディンプルが形成されていなくてもよい。
【0079】
一実施形態に係るアクセス防止部材84は、表面粗度Raが0.1以上である部分を含んでいなくてもよい。また。アクセス防止部材84の全体の表面粗度Raが0.1以上であってもよい。
【0080】
一実施形態に係る中央板部材92の数は、4枚に限られず、3枚以下であってもよく、5枚以上であってもよい。また、一実施形態に係る外側板部材94の数は、4枚に限られず、3枚以下であってもよく、5枚以上であってもよい。
【0081】
一実施形態に係るアクセス防止部材84は、外側板部材94のみを備えていてもよい。この場合、外側板部材94を流れ方向にみたとき、外側板部材94は、ノズル管82の内面の第1位置から、ノズル管82の内面の第2位置まで延びていてもよい。第1位置は、ノズル管82の内面の周方向に関して、第2位置と180度の間隔を有している。外側板部材94の後端面94aは、流れ方向に対して、一定の角度で傾斜していてもよい。また、外側板部材94の後端面94aは、第1位置から第2位置に向かうにつれて、流れ方向の上流側に位置していてもよい。また、外側板部材94の後端面94aは、第1位置から第2位置に向かうにつれて、流れ方向の下流側に位置していてもよい。
【符号の説明】
【0082】
2、102:ブロワ
4、104:ケーシング
6、106:メインケーシング
14、114:グリップ
24、124:トリガ
32 :ハウジング
34 :ボリュート
40 :ファン収容室
42、142:空気流路
60 :モータ収容室
62 :吸気口
64、164:吐出口
70、170:モータ
70a、170a:シャフト
72 :制御基板
74、174:ファン
80 :ノズル
82 :ノズル管
84 :アクセス防止部材
84a、92a、94a:後端面
88 :騒音抑制機構
92 :中央板部材
94 :外側板部材
98 :ノッチ
176 :静翼
286 :スリット
B :バッテリパック