(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-05
(45)【発行日】2025-02-14
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置の電源ユニット、エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20250206BHJP
【FI】
A24F40/42
(21)【出願番号】P 2020202111
(22)【出願日】2020-12-04
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤長 郁夫
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特許第6552028(JP,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2019593(KR,B1)
【文献】特表2018-501784(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル源を貯留する柱状のカートリッジを前記カートリッジの周方向に360度回転可能な状態にて収容する有底筒状の収容部を備え、
前記収容部の底部には、前記カートリッジとの間で摩擦力を発生させて前記カートリッジの前記周方向への回転を抑制する回転抑制部が設けられる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項2】
請求項1記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記回転抑制部は、前記底部の外周に沿った環状部材によって構成される、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項3】
請求項2記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材は、可撓性を持つ部材によって構成される、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項4】
請求項3記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の前記カートリッジ側の面の少なくとも一部は凹凸面となっている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材は、前記収容部の前記底部に非固着の状態で配置されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項6】
請求項5記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の前記底部側の面の少なくとも一部は凹凸面となっている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項7】
請求項5又は6記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の前記底部側の面には第一係合凹部が形成され、
前記収容部の前記底部における前記環状部材と対面する領域には、前記環状部材の前記第一係合凹部と係合する凸部が形成されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項8】
請求項5又は6記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の前記底部側の面には第一係合凸部が形成され、
前記収容部の前記底部における前記環状部材と対面する領域には、前記環状部材の前記第一係合凸部と係合する凹部が形成されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか1項記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の周側面には、第二係合凹部が設けられ、
前記収容部には、前記第二係合凹部に係合する凸部が設けられている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項10】
請求項5から8のいずれか1項記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記環状部材の周側面には、第二係合凸部が設けられ、
前記収容部には、前記第二係合凸部に係合する凹部が設けられている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットと、
前記カートリッジと、を備え、
前記カートリッジの前記収容部の底部側の端面には凹凸が形成されている、
エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置の電源ユニット、エアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エアロゾル源を収容するカートリッジと、前記カートリッジを収容する有底筒状のカートリッジ収容部と、前記カートリッジ収容部に螺着し、前記エアロゾル源が霧化したエアロゾルを吸引する吸引口が形成された吸口部と、前記吸口部の前記カートリッジ収容部に対する螺着に連動して、前記カートリッジを前記カートリッジ収容部に対して位置決めする位置決め機構と、を有するエアロゾル生成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアロゾル源を収容するカートリッジをカートリッジ収容部に装着する際の操作性を向上させるために、特許文献1に例示されるような位置決め機構を無くすことが想定される。しかし、位置決め機構がなくなると、カートリッジ収容部においてカートリッジが自由に回転できることになる。このため、カートリッジが回転することによるカートリッジ収容部やカートリッジの摩耗への対策が必要になる。
【0005】
本発明の目的は、位置決め機構を用いることなく、操作性向上と部材の摩耗の防止を両立させることのできるエアロゾル生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のエアロゾル生成装置の電源ユニットは、エアロゾル源を貯留する柱状のカートリッジを上記カートリッジの周方向に360度回転可能な状態にて収容する有底筒状の収容部を備え、上記収容部の底部には、上記カートリッジとの間で摩擦力を発生させて上記カートリッジの上記周方向への回転を抑制する回転抑制部が設けられる、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、位置決め機構を用いることなく、操作性向上と部材の摩耗の防止を両立させることのできるエアロゾル生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態のエアロゾル吸引器の斜視図である。
【
図2】
図1のエアロゾル吸引器の分解斜視図である。
【
図3】
図1のエアロゾル吸引器の断面模式図である。
【
図4】
図1のエアロゾル吸引器における第1カートリッジの斜視図である。
【
図6】
図5の状態から第1カートリッジが時計回りに回転した状態を示す模式図である。
【
図7】
図6の状態から第1カートリッジが時計回りに回転した状態を示す模式図である。
【
図8】
図6の状態から第1カートリッジが時計回りに回転した状態を示す模式図である。
【
図9】
図2のエアロゾル吸引器の回路基板に搭載される回路の模式図である。
【
図10】
図3のカートリッジ収容部の第一変形例を示す模式図である。
【
図11】
図3のカートリッジ収容部の第二変形例を示す模式図である。
【
図12】
図3のカートリッジ収容部の第三変形例を示す模式図である。
【
図13】
図3のカートリッジ収容部の第四変形例を示す断面模式図である。
【
図15】
図13のカートリッジ収容部の底部の分解斜視を模式的に示した図である。
【
図16】
図14のC-C矢視断面の変形例を示す断面模式図である。
【
図17】
図14のC-C矢視断面の別の変形例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態であるエアロゾル生成装置の電源ユニットについて説明する。先ず、本実施形態の電源ユニットを備えるエアロゾル生成装置の一例であるエアロゾル吸引器について、
図1~
図3を参照しながら説明する。
【0010】
(エアロゾル吸引器)
エアロゾル吸引器1は、燃焼を伴わずに香味が付加されたエアロゾルを生成し、生成したエアロゾルを吸引するための器具であり、手中におさまるサイズであることが好ましく、略直方体形状を有する。なお、エアロゾル吸引器1は、卵型形状、楕円形状等であってもよい。以下の説明では、略直方体形状のエアロゾル吸引器において、直交する3方向のうち、長さの長い順から、上下方向、前後方向、左右方向と称する。また、以下の説明では、便宜上、
図1~
図3に記載したように、前方、後方、左方、右方、上方、下方を定義し、前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
【0011】
図1~
図3に示すように、エアロゾル吸引器1は、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、を備える。第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、電源ユニット10に対して着脱可能である。言い換えると、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、それぞれ交換可能である。
図4に示すように、第1カートリッジ20は、外形が円柱状となっている。第1カートリッジ20の外形は、完全な円柱状となっていなくてもよい。例えば、正十六角形等の正多角形の多角注状やその角を丸めた柱状等であってもよい。
【0012】
(電源ユニット)
電源ユニット10は、
図1及び
図2に示すように、略直方体形状の電源ユニットケース11の内部(以下、ケース内部とも称する)に、電源12、内部ホルダ13、回路基板60、吸気センサ15等の各種センサ等を収容する。電源12や回路基板60(後述のMCU(Micro Controller Unit)50、通電切替回路51、抵抗測定回路52、抵抗測定回路53、抵抗測定回路54、突電極411、突電極412、突電極413、充電端子43等を含む)等がまとめて電源ユニットケース11に収容されることで、ユーザによる持ち運びを容易にし、ユーザの利便性の向上を図れる。
【0013】
電源ユニットケース11は、左右方向(厚さ方向)に着脱可能な第1ケース11A及び第2ケース11Bから構成される。これら第1ケース11Aと第2ケース11Bとが左右方向(厚さ方向)に組付けられることで、電源ユニット10の前面、後面、左面、右面、下面、が形成される。電源ユニット10の上面は、ディスプレイ16により形成される。
【0014】
電源ユニット10の上面には、ディスプレイ16の前方にマウスピース17が設けられる。
図3に示すように、マウスピース17は、吸口17aがディスプレイ16よりもさらに上方に突出する。
【0015】
電源ユニット10の上面と後面との間には、後方に向かうにしたがって下方に傾斜する傾斜面が設けられる。傾斜面には、ユーザが操作可能な操作部18が設けられる。操作部18は、ボタン式のスイッチ、タッチパネル等から構成される。操作部18は、ユーザの使用意思を反映してMCU50及び各種センサを起動/遮断する際等に利用される。
【0016】
電源ユニット10の下面には、電源12を充電可能な外部電源(図示省略)と電気的に接続可能な充電端子43が設けられる。充電端子43は、例えば、相手側となるプラグ(図示省略)を挿入可能なレセプタクルである。充電端子43としては、各種USB端子(プラグ)等を挿入可能なレセプタクルを用いることができる。一例として、本実施形態においては、充電端子43をUSB Type-C形状のレセプタクルとする。これにより、電源ユニット10(すなわちエアロゾル吸引器1)をさまざまな箇所(場所)で充電することを容易にし、電源ユニット10を充電できる機会を担保(確保)することができる。
【0017】
また、充電端子43は、例えば、受電コイルを備え、外部電源から送電される電力を非接触で受電可能に構成されてもよい。この場合の電力伝送(Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよいし、電磁誘導型と磁気共鳴型を組み合わせたものでもよい。別の一例として、充電端子43は、各種USB端子が接続可能であり、且つ上述した受電コイルを有していてもよい。
【0018】
内部ホルダ13は、電源ユニット10の後面に沿って延びる後壁13rと、ケース内部の前後方向の中央部に設けられ後壁13rと平行に延びる中央壁13cと、ディスプレイ16に沿って延び後壁13rと中央壁13cとを連結する上壁13uと、後壁13r、中央壁13c、及び上壁13uに直交しこれら後壁13r、中央壁13c、及び上壁13uによって区画形成される空間を左側空間と右側空間に分ける隔壁13dと、中央壁13cに連結され中央壁13cの前方且つ電源ユニット10の下面よりも上方に位置するカートリッジ保持部13aと、を備える。
図2及び
図3に示すように、カートリッジ保持部13aは、上端側に開口を有し且つ上下方向を軸方向とする有底筒状の部材である。
【0019】
内部ホルダ13の左側空間には、電源12が配置される。電源12は、充電可能な二次電池、電気二重層キャパシタ等であり、好ましくは、リチウムイオン二次電池である。電源12の電解質は、ゲル状の電解質、電解液、固体電解質、イオン液体の1つ又はこれらの組合せで構成されていてもよい。
【0020】
内部ホルダ13の右側空間と、カートリッジ保持部13aと電源ユニット10の下面との間に形成された下側空間とにより形成される空間には、L字状の回路基板60が配置される。回路基板60は、複数層(本実施形態では4層)の基板が積層されて構成され、MCU50等の電子部品が搭載される。
【0021】
MCU50は、パフ(吸気)動作を検出する吸気センサ15等の各種センサ装置、操作部18及び通知部45等に接続されている。MCU50は、後述の負荷21(
図3参照)を加熱(エアロゾルを生成)するための負荷21への放電制御を含む、エアロゾル吸引器1の各種の制御を行う制御装置(コントローラ)である。具体的には、MCU50は、プロセッサを主体に構成されており、プロセッサの動作に必要なRAM(Random Access Memory)と各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体をさらに含む。本明細書におけるプロセッサとは、例えば、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0022】
図3に示すように、カートリッジ保持部13aの内周部には、第1カートリッジ20を保持する円筒状のカートリッジホルダ14の下端部が配置される。カートリッジ保持部13aの底壁部13abとカートリッジホルダ14とによって、第1カートリッジ20を収容する有底筒状のカートリッジ収容部CSが構成されている。底壁部13abは、カートリッジ収容部CSの底部を構成している。底壁部13abの上面は、カートリッジ収容部CSの底面13asを構成している。
【0023】
カートリッジホルダ14の内周部は、第1カートリッジ20の外形に対応した形状となっている。カートリッジホルダ14の内周面と第1カートリッジ20の外周面との間には、電源ユニット10に加わる衝撃や振動等によって、第1カートリッジ20が周方向に僅かに回転し得る程度の微小な隙間が形成されている。
【0024】
カートリッジ収容部CSと第1カートリッジ20とには、カートリッジ収容部CSにおいて第1カートリッジ20の周方向(第1カートリッジ20の中心線周りの方向)の位置決めを行うための機構は設けられていない。つまり、第1カートリッジ20がカートリッジ収容部CSに収容された状態において、第1カートリッジ20に対し、これを周方向に回転させる力を加えれば、第1カートリッジ20を360度回転させることが可能となっている。
【0025】
カートリッジ保持部13aの底壁部13abには、回路基板60から第1カートリッジ20に向かって突出するように設けられた突電極411、突電極412、及び突電極413(
図3、5参照)の各々を受け入れる貫通孔13bが設けられる。突電極411、突電極412、及び突電極413は第二電極部を構成している。突電極411、突電極412、及び突電極413は、それぞれ、電源12と電気的に接続可能に構成されており、例えば、ばねが内蔵されたピン等により構成される。突電極411、突電極412、及び突電極413の各々に対応して設けられた貫通孔13bは、各突電極よりも大きく、貫通孔13bと各突電極との間に形成される隙間を介して、第1カートリッジ20の内部に空気が流入するように構成される。
【0026】
図2に示すように、カートリッジホルダ14の外周面14aには、回路基板60と対向する位置にパフ動作を検出する吸気センサ15が設けられている。吸気センサ15は、コンデンサマイクロフォンや圧力センサ等から構成されていてもよい。カートリッジホルダ14には、第1カートリッジ20の内部に貯留されるエアロゾル源22の残量を目視可能な上下方向に長い穴部14bが設けられる。
図1に示すように、電源ユニットケース11には、透光性を有する残量確認窓11wが形成されている。この残量確認窓11wから、第1カートリッジ20の穴部14bを通して、第1カートリッジ20の内部に貯留されるエアロゾル源22の残量が目視できるように構成されている。この残量確認窓11wには、ケース内部に外気を取り込む空気取込口11iが設けられている。
【0027】
図3に示すように、カートリッジホルダ14の上端部には、マウスピース17が着脱自在に固定される。マウスピース17には、第2カートリッジ30が着脱自在に固定される。マウスピース17は、第2カートリッジ30の一部を収容するカートリッジ収容部17bと、第1カートリッジ20とカートリッジ収容部17bとを連通させる連通路17cと、を備える。
【0028】
(第1カートリッジ)
第1カートリッジ20は、
図3に示すように、円筒状のカートリッジケース27の内部に、エアロゾル源22を貯留するリザーバ23と、エアロゾル源22を霧化する電気的な負荷21と、リザーバ23から負荷21へエアロゾル源を引き込むウィック24と、エアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルが第2カートリッジ30に向かって流れるエアロゾル流路25と、を備える。
【0029】
リザーバ23は、エアロゾル流路25の周囲を囲むように区画形成され、エアロゾル源22を貯留する。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿等の多孔体が収容され、且つ、エアロゾル源22が多孔体に含浸されていてもよい。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿上の多孔質体が収容されず、エアロゾル源22のみが貯留されていてもよい。エアロゾル源22は、グリセリン、プロピレングリコール、又は水等の液体を含む。
【0030】
ウィック24は、リザーバ23から毛管現象を利用してエアロゾル源22を負荷21へ引き込む液保持部材である。ウィック24は、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミック等によって構成される。
【0031】
負荷21は、燃焼を伴わずにエアロゾル源22を加熱する発熱素子(すなわちヒータ)であり、例えば所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成される。負荷21は、エアロゾル源22を加熱することで、エアロゾル源22を霧化する。負荷21としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、誘導加熱式のヒータ等を用いることができる。負荷21は、超音波素子等、加熱を伴わずにエアロゾル源22を霧化できる素子で構成されていてもよい。
【0032】
エアロゾル流路25は、負荷21の下流側であって、第1カートリッジ20の中心線上に設けられる。
【0033】
図4に示すように、第1カートリッジ20のカートリッジケース27の下端部26には、負荷21に電気的に接続された板電極261と板電極262を含む第一電極部が設けられている。板電極261と板電極262は、下端部26の表面26sに露出している。第1カートリッジ20に内蔵された負荷21の一方の端子は板電極261と接続され、負荷21の他方の端子は板電極262と接続されている。負荷21は、電源ユニット10側の突電極411、412、413のうちの、板電極261と当接してこれに電気的に接続している1つの電極と、板電極262と当接してこれに電気的に接続している1つの電極と、の計2つの電極を介して電源12から電力が供給されることで、エアロゾル源22を霧化する。
【0034】
図5は、カートリッジ収容部CSの
図3に示すB-B矢視の断面模式図である。
図5では、第1カートリッジ20のうち、カートリッジ収容部CSの底面13asと当接する第1カートリッジ20の下端部26の表面26s(第1カートリッジ20の底壁部13ab側の端面)を破線にて示している。
図5は、第1カートリッジ20の中心CP1(中心線の位置)と、カートリッジ収容部CSの中心CP2(中心線の位置)と、が一致した状態を示している。カートリッジ収容部CSの内周面と第1カートリッジ20の外周面との隙間は微小であり、第1カートリッジ20がカートリッジ収容部CSに収容された状態においては、
図5に示したように、中心CP1と中心CP2とがほぼ一致するように構成されている。
【0035】
まず、
図5を参照しながら、第1カートリッジ20の下端部26に設けられた第一電極部の構成について説明する。第一電極部に含まれる板電極261は、円弧の両端を直線で繋いだ略半円形状となっており、円弧部分の中央に切欠き261aを有している。第一電極部に含まれる板電極262は、円弧の両端を直線で繋いだ略半円形状となっており、円弧部分の中央に切欠き262aを有している。板電極261と板電極262は、切欠き261aと切欠き262aを結ぶ直線上に中心CP1が重なるように、第1カートリッジ20の中心CP1を挟んで対向配置されている。板電極261と板電極262は、同一形状であり、板電極261と板電極262の一方を中心CP1を中心に180度回転させると、板電極261と板電極262の他方と重なり合うように配置されている。つまり、板電極261と板電極262は、中心CP1を対称点とした点対称の関係にある。
【0036】
カートリッジ収容部CSの底壁部13abに設けられた第二電極部の構成について説明する。
図5には、カートリッジ収容部CSの中心CP2を中心とする仮想円CR1が示されている。仮想円CR1の直径は、板電極261と板電極262の間の距離D1よりも大きい。また、仮想円CR1の直径は、切欠き261aと切欠き262aの間の距離D2より小さい。なお、板電極261と板電極262において切欠き261aと切欠き262aは必須ではなく省略可能である。この場合、仮想円CR1の直径は、距離D1より大きく、且つ、中心CP1と板電極261の円弧上の1点とを結ぶ線分の長さよりも小さければよい。
【0037】
第二電極部に含まれる突電極411、突電極412、及び突電極413は、この仮想円CR1上に、仮想円CR1の周方向に等間隔で配置されている。つまり、突電極411と中心CP2を結ぶ線分と、突電極412と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度であり、突電極412と中心CP2を結ぶ線分と、突電極413と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度であり、突電極413と中心CP2を結ぶ線分と、突電極411と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度である。なお、第二電極部に含まれる突電極411、突電極412、及び突電極413は、それぞれが仮想円CR1上に等間隔で配置されていなくてもよい。第1カートリッジ20がカートリッジ収容部CSに収容された状態において、第1カートリッジ20の回転位置が取り得るどの位置にある場合でも、板電極261に少なくとも1つの突電極が当接し、且つ、板電極262に少なくとも1つの突電極が当接するように、突電極411、突電極412、及び突電極413が配置されていればよい。
【0038】
前述したように、第1カートリッジ20は、カートリッジ収容部CSにて回転可能である。つまり、カートリッジ収容部CSへの第1カートリッジ20の挿入姿勢(第1カートリッジ20の周方向の回転位置)には制限が生じない。したがって、カートリッジ収容部CSへの第1カートリッジ20の挿入の仕方によっては、
図6から
図8に示すように、
図5の状態よりも第1カートリッジ20が時計回りに回転している状態で収容されることがある。
【0039】
本実施形態では、第1カートリッジ20に設けられた第一電極部(板電極261と板電極262)に対し、カートリッジ収容部CSには、第一電極部に含まれる板電極の総数(=2)よりも多い3つの突電極(突電極411、突電極412、及び突電極413)が設けられている。突電極411、突電極412、及び突電極413は、仮想円CR1上に等間隔で配置されている。このため、第1カートリッジ20が中心CP1を中心に360度回転するとき、板電極261と板電極262のそれぞれには、突電極411、突電極412、及び突電極413のうちの1つ又は2つが必ず接触する。すなわち、板電極261と板電極262の間のギャップと、1つの突電極とが重なる状態では、
図5から
図7に示したように、残りの2つの突電極の一方が板電極261に当接し、残りの2つの突電極の他方が板電極262に当接するため、負荷21への通電が可能になる。
図8に示すように、このギャップに突電極が重ならない状態では、板電極261と板電極262の一方に2つの突電極が当接し、板電極261と板電極262の他方に1つの突電極が当接するため、負荷21への通電が可能になる。
このように、カートリッジ収容部CSに設けられた第二電極部は、カートリッジ収容部CSにおける第1カートリッジ20の回転位置がどこにあっても、第一電極部の各電極に、第二電極部の電極が少なくとも1つ接触するように配置されている。
【0040】
(第2カートリッジ)
第2カートリッジ30は、香味源31を貯留する。第2カートリッジ30は、マウスピース17に設けられたカートリッジ収容部17bに着脱可能に収容される。
【0041】
第2カートリッジ30は、負荷21によってエアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルを香味源31に通すことによってエアロゾルに香味を付与する。香味源31を構成する原料片としては、刻みたばこ、又は、たばこ原料を粒状に成形した成形体を用いることができる。香味源31は、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、ハーブ等)によって構成されてもよい。香味源31には、メントール等の香料が付与されていてもよい。
【0042】
エアロゾル吸引器1は、エアロゾル源22と香味源31と負荷21とによって、香味が付加されたエアロゾルを生成することができる。つまり、エアロゾル源22と香味源31は、香味が付与されたエアロゾルを発生させるエアロゾル生成源を構成している。
【0043】
エアロゾル吸引器1に用いられるエアロゾル生成源の構成は、エアロゾル源22と香味源31とが別体になっている構成の他、香味源31が省略されて香味源31に含まれ得る物質がエアロゾル源22に付加された構成、香味源31の代わりに薬剤等がエアロゾル源22に付加された構成等であってもよい。
【0044】
このように構成されたエアロゾル吸引器1では、ユーザが吸引を行うと、吸気センサ15がパフ動作を検出して、エアロゾル生成要求をMCU50に入力する。エアロゾル生成要求を受けたMCU50は、電源12から負荷21への放電制御を行ってエアロゾルの生成を行う。ユーザの吸引により、
図3中、矢印Aで示すように、電源ユニットケース11に設けられた空気取込口11iから流入した空気が、貫通孔13bと突電極411、412、413との間に形成される隙間を介してカートリッジ収容部CS内に流入する。この空気は、第1カートリッジ20の下端部26に形成された図示省略の微小孔から第1カートリッジ20内部に流入し、負荷21付近を通過する。負荷21は、ウィック24によってリザーバ23から引き込まれたエアロゾル源22を霧化する。霧化されて発生したエアロゾルは、この微小孔から流入した空気と共にエアロゾル流路25を流れ、連通路17cを介して第2カートリッジ30に供給される。第2カートリッジ30に供給されたエアロゾルは、香味源31を通過することで香味が付与され、吸口32に供給される。
【0045】
エアロゾル吸引器1には、各種情報を通知する通知部45が設けられている(
図2参照)。通知部45は、発光素子によって構成されていてもよく、振動素子によって構成されていてもよく、音出力素子によって構成されていてもよい。通知部45は、発光素子、振動素子及び音出力素子のうち、2以上の素子の組合せであってもよい。通知部45は、電源ユニット10、第1カートリッジ20、及び第2カートリッジ30のいずれに設けられてもよいが、消耗品ではない電源ユニット10に設けられることが好ましい。
【0046】
本実施形態では、通知部45として、OLED(Organic Light Emitting Diode)パネル46及びバイブレータ47が設けられる。OLEDパネル46が有するOLEDが発光することで、エアロゾル吸引器1に関する各種情報がディスプレイ16を介してユーザに通知される。また、バイブレータ47が振動することで、エアロゾル吸引器1に関する各種情報が電源ユニットケース11を介してユーザに通知される。通知部45は、OLEDパネル46及びバイブレータ47のいずれか一方のみが設けられていてもよく、他の発光素子等が設けられてもよい。また、OLEDパネル46によって通知される情報とバイブレータ47によって通知される情報は、異なっていてもよく、同じでもよい。
【0047】
(回路基板に形成された電気回路の構成)
図9は、回路基板60に形成された電気回路の構成を示す模式図である。回路基板60には、抵抗測定回路52と、抵抗測定回路53と、抵抗測定回路54と、通電切替回路51と、MCU50と、が設けられている。
【0048】
抵抗測定回路52は、突電極411と突電極412に接続されており、突電極411と突電極412の間の電気抵抗値R1に応じた情報をMCU50に伝達する。抵抗測定回路52は、例えば、突電極411と突電極412に微小電流を流し、その状態での突電極411と突電極412間の電圧を測定し、この電圧を電気抵抗値R1に応じた情報としてMCU50に伝達する。MCU50は、この電圧に基づいて、電気抵抗値R1を取得する。
【0049】
抵抗測定回路53は、突電極411と突電極413に接続されており、突電極411と突電極413の間の電気抵抗値R2に応じた情報をMCU50に伝達する。抵抗測定回路53は、例えば、突電極411と突電極413に微小電流を流し、その状態での突電極411と突電極413間の電圧を測定し、この電圧を電気抵抗値R2に応じた情報としてMCU50に伝達する。MCU50は、この電圧に基づいて、電気抵抗値R2を取得する。
【0050】
抵抗測定回路54は、突電極412と突電極413に接続されており、突電極412と突電極413の間の電気抵抗値R3に応じた情報をMCU50に伝達する。抵抗測定回路54は、例えば、突電極412と突電極413に微小電流を流し、その状態での突電極412と突電極413間の電圧を測定し、この電圧を電気抵抗値R3に応じた情報としてMCU50に伝達する。MCU50は、この電圧に基づいて、電気抵抗値R3を取得する。このように、MCU50は、抵抗測定回路52、53、54からの情報に基づいて電気抵抗値R1、R2、R3を取得する、抵抗測定部として機能する。
【0051】
図5の状態であれば、電気抵抗値R1、R2は測定不能となり、電気抵抗値R3は負荷21の電気抵抗値に近い値となる。
図6の状態であれば、電気抵抗値R2、R3は測定不能となり、電気抵抗値R1は負荷21の電気抵抗値に近い値となる。
図7の状態であれば、電気抵抗値R1、R3は測定不能となり、電気抵抗値R2は負荷21の電気抵抗値に近い値となる。
図8の状態であれば、電気抵抗値R3は微小な値となり、電気抵抗値R1、R2はそれぞれ負荷21の電気抵抗値に近い値となる。
【0052】
通電切替回路51は、スイッチなどを含み、電源12から供給される電力を突電極411と突電極412の電極ペアに供給する状態と、該電力を突電極412と突電極413の電極ペアに供給する状態と、該電力を突電極411と突電極413の電極ペアに供給する状態と、を切り替える。
【0053】
MCU50は、電気抵抗値R1、R2、R3に基づいて、電源12からの電力(エアロゾル源22を霧化するための電力を少なくとも含む)を供給すべき電極ペアを決定し、決定した電極ペアに電力供給がなされるよう、通電切替回路51を制御する。
【0054】
具体的には、MCU50は、電気抵抗値R1、R2、R3に基づいて、電極間の電気抵抗値が閾値以上となる電極ペアを選択する。
図5の状態であれば、突電極412と突電極413の電極ペアが選択される。
図6の状態であれば、突電極411と突電極412の電極ペアが選択される。
図7の状態であれば、突電極411と突電極413の電極ペアが選択される。
図8の状態であれば、突電極411と突電極412の電極ペアと、突電極411と突電極413の電極ペアと、のいずれかが選択される。電極間の電気抵抗値が閾値以上となる電極ペアが複数存在する場合には、どちらの電極ペアを優先的に選択するかを予め決めておけばよい。或いは、突電極ごとに通電実績の情報を蓄積しておき、通電回数が最も少ない突電極を含む電極ペアを選択するようにしてもよい。または、上記閾値よりも高い別閾値を設定しておき、電気抵抗値が閾値以上となる複数の電極ペアのうち、電気抵抗値がこの別閾値未満となる電極ペアを選択するようにしてもよい。または、電気抵抗値の目標値を設定しておき、電極間の電気抵抗値がこの目標値に最も近い電極ペアを選択するようにしてもよい。
【0055】
(実施形態の効果)
エアロゾル吸引器1では、カートリッジ収容部CSには第1カートリッジ20の周方向位置の位置決めを行うための位置決め機構が存在しない。このため、第1カートリッジ20の回転姿勢を意識することなく、カートリッジ収容部CSに第1カートリッジ20を挿入することができる。したがって、第1カートリッジ20の電源ユニット10への装着操作性を向上させることができる。
【0056】
また、エアロゾル吸引器1では、第一電極部の電極数よりも多い数の電極を含む第二電極部が電源ユニット10に設けられている。このため、第1カートリッジ20の回転姿勢がどのような状態であっても、第1カートリッジ20と電源ユニット10との電気的接続を行うことができ、エアロゾル生成を従来と同様に行うことができる。
【0057】
また、エアロゾル吸引器1では、第二電極部の突電極間の電気抵抗値に基づいて、エアロゾル生成のために通電すべき電極ペアが選択される。例えば、
図5から
図7のいずれかの状態であっても、板電極261、262の各々と接触している突電極を選んで、この突電極に通電して、エアロゾルを生成することができる。また、
図8の状態では、板電極262に接触している突電極412、413の電極ペアは短絡しているが、この電極ペアには通電がなされない。このように、短絡した状態の電極ペアに、エアロゾル生成に必要な大電力が供給されるのを防ぐことができ、安全性を高めることができる。以上のように、第二電極部に含まれる電極数が3つであっても、この中から適切な2つが選択されて通電がなされる。このため、位置決め機構がなくとも、エアロゾル生成を従来と同様に安全に行うことができる。
【0058】
なお、MCU50が電気抵抗値R1、R2、R3を取得するタイミングは、操作部18の操作によってエアロゾル吸引器1の電源がオンされた時点から、最初のエアロゾル生成要求を受けるまでの間(換言すると、エアロゾル源22の霧化が行われていない期間)とすることが好ましい。このようにすることで、エアロゾル生成のための大電力を第1カートリッジ20に供給する前に電気抵抗値R1、R2、R3を測定して、第二電極部における通電対象の電極ペアを決めることができる。このため、エアロゾル生成を安全に行うことができる。
【0059】
(カートリッジ収容部の第一変形例)
図10は、カートリッジ収容部CSの第一変形例を示す模式図であり、
図5に対応する断面模式図である。
図10の構成は、カートリッジ収容部CSの底壁部13abに設けられた突電極412の位置が異なる点を除いては、
図5の構成と同じである。
【0060】
図10には、カートリッジ収容部CSの中心CP2を中心とする仮想円CR2が示されている。仮想円CR2は、仮想円CR1よりも直径が小さく、仮想円CR2の内側に位置する。仮想円CR2の直径は、前述した距離D1より大きい。突電極412は、この仮想円CR2上に配置されている。
【0061】
図10の構成において、突電極411と中心CP2を結ぶ線分と、突電極412と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度であり、突電極412と中心CP2を結ぶ線分と、突電極413と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度であり、突電極413と中心CP2を結ぶ線分と、突電極411と中心CP2を結ぶ線分とのなす角度は120度である。
【0062】
図10のような構成であっても、
図5の構成と同様の効果を得ることができる。また、
図10の構成によれば、第一電極部の構造が異なるタイプの第1カートリッジ20にも対応可能になる。
【0063】
例えば、仮想円CR1の周縁と重なる環状の第一環状電極と、仮想円CR2の周縁と重なる環状の第二環状電極とを第一電極部として有する別タイプの第1カートリッジ20をカートリッジ収容部CSに収容して使用可能とする場合を想定する。
【0064】
図10の構成によれば、上記別タイプの第1カートリッジ20の回転姿勢がどのような状態であっても、第一環状電極には突電極411、413を必ず接触させることができ、第二環状電極には突電極412を必ず接触させることができる。第一環状電極に突電極411、413が接触し、第二環状電極に突電極412が接触する状態では、突電極411、412間の電気抵抗値と突電極412、413間の電気抵抗値がそれぞれ閾値以上となり、突電極411、413の間の電気抵抗値は閾値未満となる。そのため、MCU50は、突電極412と突電極411の電極ペア、又は、突電極412と突電極413の電極ペアに電源12からの電極が供給されるよう制御することで、上記別タイプの第1カートリッジ20に通電してエアロゾルを生成することができる。このように、
図10の構成によれば、様々なタイプの第1カートリッジ20に対応可能なエアロゾル吸引器1を実現でき、商品価値を高めることができる。
【0065】
なお、
図10の構成において、突電極411と突電極413を中心CP2に対して点対称に配置する構成とすることで、
図4に示したタイプの第1カートリッジ20と、上記別タイプの第1カートリッジ20とのどちらが装着されているかを識別可能になる。具体的には、MCU50は、最初に突電極411、413間の第一電気抵抗値を取得し、第一電気抵抗値が閾値以上であれば、
図4に示したタイプの第1カートリッジ20が装着されていることを認識する。MCU50は、第一電気抵抗値が閾値未満の場合には、突電極411、412間の第二電気抵抗値又は突電極413、412間の第二電気抵抗値を取得し、第二電気抵抗値が閾値以上であれば、上記別タイプの第1カートリッジ20が装着されていることを認識する。MCU50は、第二電気抵抗値が閾値未満であれば、接続エラーと判断して、ユーザに通知を行う。MCU50は、認識したカートリッジ種別をユーザに通知してもよい。また、MCU50は、カートリッジ種別に応じて、第1カートリッジ20への放電制御を変更してもよい。このように、異なる種別のカートリッジを使用可能とすること、カートリッジ種別に応じた最適制御を行うことで、エアロゾル吸引器1の商品価値を高めることができる。
【0066】
(カートリッジ収容部の第二変形例)
図11は、カートリッジ収容部CSの第二変形例を示す模式図であり、
図5に対応する断面模式図である。
図11の構成は、カートリッジ収容部CSの底壁部13abに設けられた突電極411、412、413の位置が異なる点と、この底壁部13abに突電極414が追加で設けられた点を除いては、
図5の構成と同じである。
図11に示す仮想円CR2は、
図10に示した仮想円CR2と同じものである。
【0067】
図11の構成では、仮想円CR1上に等間隔に突電極411と突電極413が配置され、仮想円CR2上に等間隔に突電極412と突電極414が配置されている。
図11の構成において、突電極411、412の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、突電極412、413の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、突電極413、414の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、及び、突電極414、411の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度は、それぞれ90度となっている。
【0068】
図11の構成を採用する場合、MCU50は、突電極411と突電極412の電極ペアの電極間の電気抵抗値、突電極411と突電極413の電極ペアの電極間の電気抵抗値、突電極411と突電極414の電極ペアの電極間の電気抵抗値、突電極412と突電極413の電極ペアの電極間の電気抵抗値、突電極412と突電極414の電極ペアの電極間の電気抵抗値、及び、突電極413と突電極414の電極ペアの電極間の電気抵抗値をそれぞれ取得する。そして、MCU50は、取得した電気抵抗値が閾値以上となる電極ペアを1つ選択し、その電極ペアに、電源12からの電力を供給するよう制御する。
【0069】
図11のような構成であっても、
図5や
図10の構成と同様の効果を得ることができる。また、
図11の構成では、
図5や
図10の構成と比べると、第二電極部に含まれる突電極の数が多い。このため、電気抵抗値が閾値以上となる電極ペアを高い確率で複数にすることができる。このため、例えば、各突電極が満遍なく通電に使用されるように電極ペアを選択することが容易となり、第二電極部の耐久性を高めることができる。また、
図11の構成によれば、突電極411と突電極413が中心CP2に対し点対称に配置され、突電極412と突電極414が中心CP2に対し点対称に配置されているため、
図4に示すタイプの第1カートリッジ20と上記別タイプの第1カートリッジ20とを識別可能となり、商品価値を高めることができる。
【0070】
なお、
図11の構成において、仮想円CR1又は仮想円CR2のいずれかの上に、突電極411、412、413、414を等間隔で配置してもよい。
【0071】
(カートリッジ収容部の第三変形例)
図12は、カートリッジ収容部CSの第三変形例を示す模式図であり、
図5に対応する断面模式図である。
図12の構成は、突電極411、414の位置が変更された点を除いては、
図11の構成と同じである。
【0072】
図12の構成では、突電極411は仮想円CR2上に配置され、突電極414は仮想円CR1上に配置されている。
図12の構成において、突電極411、412の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、突電極412、413の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、突電極413、414の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度、及び、突電極414、411の各々と中心CP2を結ぶ2つの線分のなす角度は、それぞれ90度となっている。
【0073】
図12のような構成であっても、
図11の構成と同様の効果を得ることができる。
【0074】
以上説明した
図10の構成において、突電極412の位置を、中心CP2に変更した構成としてもよい。また、
図11、
図12の構成において、突電極412又は突電極414の位置を、中心CP2に変更した構成としてもよい。第1カートリッジ20として、中心CP1に円状の電極が配置され、仮想円CR1上に環状電極が配置された第一電極部を持つ第二別タイプのものを想定する。
図10の構成において突電極412の位置を中心CP2に変更した構成や、
図11、
図12の構成において突電極412又は突電極414の位置を中心CP2に変更した構成によれば、電極ペア間の電気抵抗値に基づいて、通電する電極ペアを選択することで、
図4に示すタイプの第1カートリッジ20と、第二別タイプの第1カートリッジ20とのいずれにも対応可能になる。また、電極ペア間の電気抵抗値に基づいて、タイプの識別が可能となる。
【0075】
(カートリッジ収容部の第四変形例)
図13は、カートリッジ収容部CSの第四変形例を示す図であり、
図3に対応する断面模式図である。
図13の構成は、底壁部13abに環状部材131が設けられた点を除いては、
図3の構成と同じである。
【0076】
図14は、
図13のB-B矢視の断面模式図である。
図15は、
図13のカートリッジ収容部CSの底壁部13abの分解斜視を模式的に示した図である。
【0077】
図15に示すように、カートリッジ収容部CSの底面13asには、底壁部13abの外周縁に沿った形状の環状凹部130が形成されている。環状凹部130は、突電極411、412、413をそれぞれ貫通させる貫通孔13bが形成された領域を取り囲んで形成されている。この環状凹部130に、環状部材131が非固着の状態にて配置されている。非固着の状態とは、接着や圧入等によって環状凹部130と環状部材131が強固に固定されている状態とは異なる状態を言い、環状部材131を環状凹部130から取り外すことのできる状態を言う。環状部材131は、その周方向に強い力を加えれば、環状凹部130内を回転できる程度の状態で、環状凹部130に嵌め込まれている。
【0078】
環状部材131は、ウレタン、シリコン、樹脂、又はゴム等の軟質性材料によって構成された可撓性を有する部材である。環状部材131は、第1カートリッジ20の下端部26の剛性よりも十分に剛性の低い部材で構成される。第1カートリッジ20の下端部26の表面26sと環状部材131との間の静止摩擦係数は、第1カートリッジ20がカートリッジ収容部CS内部で回転するのを抑制できる程度の大きな値となっている。
【0079】
図14に示すように、環状部材131は、その内径が第1カートリッジ20の直径よりも小さくなっており、その周方向に亘って第1カートリッジ20の表面26sと接触できるよう構成されている。また、環状部材131の上下方向の高さは、環状凹部130の上下方向の深さよりも大きくなっていることが好ましい。環状部材131の上面が、突電極411、412、413の先端とカートリッジ収容部CSの底面13asとの間に位置していることがより好ましい。
【0080】
以上のように、
図14及び
図15に示したカートリッジ収容部CSでは、環状部材131が、カートリッジ収容部CS内で露出する状態にて底壁部13abに埋設されている。このため、第1カートリッジ20をカートリッジ収容部CSに収容した状態で、第1カートリッジ20に周方向に回転する力が加わったとしても、その力による第1カートリッジ20の回転が、環状部材131と第1カートリッジ20の間の摩擦力によって抑制される。このように第1カートリッジ20の回転が抑制されることで、摩擦による第1カートリッジ20やカートリッジ収容部CSの摩耗を防ぐことができる。
【0081】
また、第1カートリッジ20の回転が抑制されることで、短絡を防いで安全性を高めることができる。例えば
図8に示す状態では、例えば突電極411と突電極412を利用して第1カートリッジ20への通電が行われる。この通電を行っている際中に第1カートリッジ20が回転して突電極412と板電極261とが接触してしまうと、短絡が発生する。第1カートリッジ20の回転が抑制されることで、このような短絡の発生を防止できる。
【0082】
また、
図14及び
図15に示したカートリッジ収容部CSでは、環状部材131がカートリッジ収容部CSの底壁部13abに非固着の状態で配置されている。このため、環状部材131とカートリッジ収容部CSの底壁部13abとの間に隙間が形成される。この隙間による毛管力によって、第1カートリッジ20から漏れ出たエアロゾル源22を捕集することができる。この結果、突電極や板電極の配置される領域にエアロゾル源22が侵入するのを防ぐことができ、耐久性や安全性を高めることができる。
【0083】
図14及び
図15では、環状部材131によって第1カートリッジ20の回転を抑制する機能を持たせている。しかし、底壁部13abと第1カートリッジ20の間で摩擦力を発生させることのできる構成であればよい。例えば、環状部材131の代わりに、円弧状の可撓性の部材を複数、環状凹部130に配置する構成としてもよい。
【0084】
(第四変形例のカートリッジ収容部における好ましい態様)
以下、
図14及び
図15に示したカートリッジ収容部CSの好ましい態様について説明する。以下に示す好ましい態様は、適宜組み合わせることが可能である。
【0085】
環状部材131の第1カートリッジ20側の面(上面131sa(
図15参照))の一部又は全部は、凹凸面となっていることが好ましい。このように構成することで、環状部材131と第1カートリッジ20との間の静止摩擦係数をより大きくでき、第1カートリッジ20の回転抑制効果を強めることができる。
【0086】
環状部材131の底壁部13ab側の面(下面131sb(
図15参照))の一部又は全部は、凹凸面となっていることが好ましい。このように構成することで、環状部材131と環状凹部130の底面130bの間の静止摩擦係数を大きくでき、環状部材131が回転するのを防ぐことができる。また、環状部材131の下面131sbの凹凸によって毛管力を高めて、エアロゾル源22の捕集効果を強めることができる。
【0087】
環状凹部130の底面130bの一部又は全部は、凹凸面となっていることが好ましい。このように構成することで、環状部材131と底面130bとの間の静止摩擦係数を大きくでき、環状部材131が回転するのを防ぐことができる。また、底面130bの凹凸によって毛管力を高めて、エアロゾル源22の捕集効果を強めることができる。
【0088】
図16は、
図14のC-C矢視断面の変形例を示す断面模式図である。この変形例では、環状部材131の下面131sbに少なくとも1つの凹部131bが形成されている点と、環状凹部130の底面130bに、環状部材131の各凹部131bと係合する凸部130cが形成されている点とが、
図14及び
図15のカートリッジ収容部CSと相違する。凹部131bとこれに係合する凸部130cは、それぞれ、例えば円柱状又は直方体形状等である。
【0089】
図16の構成によれば、環状部材131とカートリッジ収容部CSの底壁部13abとが、凹部131bと凸部130cによって係合する。このため、環状部材131が回転するのを抑制できる。なお、環状部材131の下面131sbに凸部を形成し、環状凹部130の底面130bにこの凸部に係合する凹部を形成することでも、同様の効果を得ることができる。係合力を高めるため、凹部131bと凸部130cのペアは複数、周方向に並んで配置されていることが好ましい。
【0090】
図17は、
図14のC-C矢視断面の別の変形例を示す断面模式図である。この変形例では、環状部材131の外周側面131scに少なくとも1つの凹部131aが形成されている点と、環状凹部130における外周側面131scと対面する壁面130sに、環状部材131の各凹部131aと係合する凸部130aが形成されている点とが、
図14及び
図15のカートリッジ収容部CSと相違する。凹部131aとこれに係合する凸部130aは、それぞれ、例えば円柱状、直方体状、環状等である。
【0091】
図17の構成によれば、環状部材131とカートリッジ収容部CSの壁面130sとが、凹部131aと凸部130aによって係合する。このため、環状部材131が上下方向に移動するのを規制できる。したがって、環状部材131と環状凹部130の底面130bの間に捕集されたエアロゾル源22によって環状部材131が浮き上がるのを防ぐことができる。
【0092】
なお、環状部材131の外周側面131scに凸部を形成し、環状凹部130の壁面130sにこの凸部に係合する凹部を形成することでも、同様の効果を得ることができる。環状部材131の浮き上がりを効果的に防ぐために、凹部131aと凸部130aは、それぞれ、周方向に沿う環状の形状とすることが好ましい
【0093】
また、環状部材131の内周側面131sdに凸部又は凹部を形成し、この内周側面131sdと対面する環状凹部130の壁面に、この凸部又は凹部に係合する凹部又は凸部を設ける構成としてもよい。この構成でも、環状部材131の浮き上がりを防ぐことができる。
【0094】
上述してきた実施形態とその変形例のエアロゾル吸引器1では、第1カートリッジ20に2つの電極(板電極261、262)が設けられるものとしている。しかし、第1カートリッジ20に設けられる電極の数は2つには限らない。
【0095】
例えば、香味源31を加熱するヒータを第1カートリッジ20に追加し、このヒータに通電するための2つの電極と、負荷21に通電するための2つの電極との計4つの電極を第1カートリッジ20に設けてもよい。或いは、第1カートリッジ20にエアロゾル源22を加熱するヒータを2つ設け、この2つのヒータの各々に通電するための計4つの電極を第1カートリッジ20に設けてもよい。
【0096】
これら構成の場合には、カートリッジ収容部CSに設ける突電極の数を4つよりも多い5つ以上とすればよい。このようにすることで、第1カートリッジ20の回転位置がどのような状態であっても、第一電極部に含まれる各電極に、第二電極部に含まれる電極を接触させて、第1カートリッジ20の2つのヒータに個別に通電可能となる。
【0097】
エアロゾル吸引器1では、第1カートリッジ20の下端部26の表面26sにおいて、環状部材131と接触し得る領域の少なくとも一部を凹凸面とすることが好ましい。このようにすることで、環状部材131の回転抑制効果や毛管力を高めることができる。
【0098】
以上の説明では、カートリッジ収容部CSの上端開口部を第2カートリッジ30によって塞ぐ構成とした。しかし、例えば、
図1のエアロゾル吸引器1の電源ユニットケース11に対し、上端面側から第2カートリッジ30を装着し、下端面側から第1カートリッジ20を装着する構成とすることも可能である。この場合には、カートリッジホルダ14に第1カートリッジ20を挿入した後、例えば電源ユニットケース11の下端面に設けられた蓋部を閉じることで、カートリッジホルダ14の下端開口部を塞ぐ構成が採用できる。この構成では、例えばこの蓋部に第二電極部を設けて、蓋部を閉じた時に、第一電極部と第二電極部との電気的接続がなされるようにすればよい。この構成では、カートリッジホルダ14と蓋部とによって、第1カートリッジ20を収容する収容部が構成される。
【0099】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0100】
(1)
エアロゾル源(エアロゾル源22)を貯留する柱状のカートリッジ(第1カートリッジ20)を上記カートリッジの周方向に360度回転可能な状態にて収容する有底筒状の収容部(カートリッジ収容部CS)を備え、
上記収容部の底部(底壁部13ab)には、上記カートリッジとの間で摩擦力を発生させて上記カートリッジの上記周方向への回転を抑制する回転抑制部(環状部材131)が設けられる、
エアロゾル生成装置(エアロゾル吸引器1)の電源ユニット(電源ユニット10)。
【0101】
(1)によれば、電源ユニットに加わる衝撃や振動等によってカートリッジが収容部内で微小に回転してしまうのを、回転抑制部の機能によって防ぐことができる。カートリッジの回転が抑制されることで、カートリッジや収容部の摩耗を防ぐことができる。また、カートリッジと収容部の底部とで電気的接続を行う場合には、カートリッジの回転による短絡を防ぐことができる。
【0102】
(2)
(1)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記回転抑制部は、上記底部の外周に沿った環状部材(環状部材131)によって構成される、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0103】
(2)によれば、回転抑制部が環状部材によって構成されるので、カートリッジが回転するときにカートリッジとの間で発生させる摩擦力を強くできる。したがって、カートリッジの回転抑制効果を高めることができる。
【0104】
(3)
(2)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材は、可撓性を持つ部材によって構成される、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0105】
(3)によれば、回転抑制部の機能を容易に実現でき、製造コストを抑制できる。
【0106】
(4)
(3)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の上記カートリッジ側の面(上面131sa)の少なくとも一部は凹凸面となっている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0107】
(4)によれば、環状部材の凹凸面によってカートリッジに対する摩擦力を強めることができる。したがって、カートリッジの回転抑制効果を高めることができる。
【0108】
(5)
(2)から(4)のいずれか1つに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材は、上記収容部の上記底部に非固着の状態で配置されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0109】
(5)によれば、環状部材と収容部の底部との間に隙間が形成される。このため、この隙間による毛管力によって、カートリッジから漏れ出たエアロゾル源を捕集することができる。
【0110】
(6)
(5)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の上記収容部の上記底部側の面(下面131sb)の少なくとも一部は凹凸面となっている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0111】
(6)によれば、環状部材の底部側の凹凸面によって環状部材自体が回転するのを抑制できる。また、この凹凸面によって、毛管力によるエアロゾル源捕集の効果が高まる。
【0112】
(7)
(5)又は(6)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の上記底部側の面には第一係合凹部(凹部131b)が形成され、
上記収容部の上記底部における上記環状部材と対面する領域には、上記環状部材の上記第一係合凹部と係合する凸部(凸部130c)が形成されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0113】
(7)によれば、環状部材と収容部の底部が第一係合凹部と凸部によって係合するため、環状部材自体が回転するのを抑制できる。
【0114】
(8)
(5)又は(6)記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の上記底部側の面には第一係合凸部が形成され、
上記収容部の上記底部における上記環状部材と対面する領域には、上記環状部材の上記第一係合凸部と係合する凹部が形成されている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0115】
(8)によれば、環状部材と収容部の底部が第一係合凸部と凹部によって係合するため、環状部材自体が回転するのを抑制できる。
【0116】
(9)
(5)から(8)のいずれか1つに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の周側面(外周側面131sc又は内周側面)には、第二係合凹部(凹部131a)が設けられ、
上記収容部には、上記第二係合凹部に係合する凸部(凸部130a)が設けられている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0117】
(9)によれば、第二係合凹部と収容部の凸部との係合力によって、環状部材の軸方向への移動を規制できる。このため、環状部材と収容部の間に捕集されたエアロゾル源によって環状部材が浮き上がるのを、この係合力によって防ぐことができる。
(10)
(5)から(8)のいずれか1つに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
上記環状部材の周側面(外周側面131sc又は内周側面)には、第二係合凸部が設けられ、
上記収容部には、上記第二係合凸部に係合する凹部が設けられている、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0118】
(10)によれば、第二係合凸部と収容部の凹部との係合力によって、環状部材の軸方向への移動を規制できる。このため、環状部材と収容部の間に捕集されたエアロゾル源によって環状部材が浮き上がるのを、この係合力によって防ぐことができる。
【0119】
(11)
(1)から(10)のいずれか1つに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットと、
上記カートリッジと、を備え、
上記カートリッジの上記収容部の底部側の端面(下端面26)には凹凸が形成されている、
エアロゾル生成装置。
【0120】
(11)によれば、カートリッジの凹凸によってカートリッジと収容部との間に摩擦力を発生させることができる。この摩擦力と回転抑制部による摩擦力との両方によって、カートリッジが収容部内で回転するのを強固に防ぐことができる。
【符号の説明】
【0121】
1 エアロゾル吸引器
20 第1カートリッジ
22 エアロゾル源
CS カートリッジ収容部
131 環状部材