(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-06
(45)【発行日】2025-02-17
(54)【発明の名称】ジョウロの複合ノズル
(51)【国際特許分類】
A01G 25/14 20060101AFI20250207BHJP
A47K 3/28 20060101ALI20250207BHJP
【FI】
A01G25/14 F
A47K3/28
A01G25/14 C
(21)【出願番号】P 2021139436
(22)【出願日】2021-08-27
【審査請求日】2023-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】321008941
【氏名又は名称】関川 潔
(72)【発明者】
【氏名】関川 潔
(72)【発明者】
【氏名】関川玲士
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3033827(JP,U)
【文献】特開2000-014259(JP,A)
【文献】特開2016-077260(JP,A)
【文献】実開平06-084834(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 25/14
A47K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
請求項1に記載のジョウロの複合ノズルであって、導水パイプは容器の底部の十分近傍に他端を有し且つ水が通る為の隙間を有するジョウロの複合ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョウロのノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のジョウロは、プラスチックの有効利用と軽量で持ち運びしやすいペットボトルのような容器を利用して、容器の口にジョウロの蓮口を付けたものがある。また、ペットボトルに限らずプラスチック容器にジョウロの蓮口を付けたものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来はペットボトルのような容器内に水を入れるためにはジョウロの蓮口を取り外して、水を入れることになる。その際、水道水の蛇口からペットボトルの口元へ注水するのはペットボトルの入口が狭いので位置合わせが難しく、また、水量を調節しないと水をこぼすことがある。更にペットボトル内に水を入れるためにはボトル内の空気を押し出すことが必要であるがボトル容器ではスムーズな空気と水の入れ替えができない。また、ジョウロの蓮口のみでは散水するさいに、容器内の水が減っていくとペットボトル等の容器内が負圧になることで水が出づらくなる。そのため良好な散水ができない。水を入れるときにジョウロの蓮口を取外しが要らなくて、かつ水を入れ易くし、また、ジョウロとして散水する時にペットボトルの側面を押したりすることなく水が良好に出るようにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題解決するために、本発明のジョウロは蓮口のノズル内に導水パイプを他端に具備した注水ノズル部を合わせ持った複合ノズルである。
ペットボトルのような容器を使ってジョウロを構成し散水する際に、蛇口からの容器への注水は漏斗形状をした注水ノズル部から行い、導水パイプを通して容器に注水する。
【0006】
散水するときにはそのまま逆さにすることで散水ノズル部のシャワー孔から水が出るので植物等への水やりが適度で良好に行われる。
【0007】
また、導水パイプがあることで、散水時には容器内の空間が負圧にならず大気圧と同じであるので、ペットボトルの側面を押したりしなくとも、散水の水が最後まで出る。
【発明の効果】
【0008】
本発明のジョウロのノズルによれば、
図3に示した注水ノズル部の先は口広となった漏斗形状をなしており水道の蛇口の水を集めて導水パイプを通して容器に水を入れることができる。その際、容器内の空気は201のようにシャワー孔から抜けるので注水時に起こる容器内の空気が圧縮されて水が入らなくなるようなことは起きない。
【0009】
図4は植栽等に散水状況の外観である。従来のペットボトル等の容器を使ったジョウロでは水が減少し、その結果容器内で減圧が起きて出にくくなるため、水を出すためにはペットボトルの側面等を押すとか、が必要であった。
【0010】
本発明のジョウロであればシャワー水は散水ノズルのシャワー孔を適当な径と形状とすることで蓮口のシャワー孔から重力で水が落下し、適度な水流となり植栽に良好な水やりが可能である。
【0011】
また、その際、空気が漏斗口から導水パイプを抜けてペットボトル容器内に202のように入りペットボトル内を大気圧に保って、容器内が負圧になることがないため、水を出すためにペットボトルの側面等を押すとか、が不要で散水が良好に行われる。
【0012】
上記のように導水パイプを通して空気が入り込むので容器内は大気圧を保つことができるためシャワー孔からの水流は最後まで良好である。このことは、例えば人体へのシャワーとして使う際に逆さにして置けばボトル等容器の水が自動的にシャワーとして出るため、ボトルの側面を押すことなく、一人でシャワーを楽しむことができる。
このことは従来の技術では成し得なかった利便性を生じることになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下、本発明のジョウロの複合ノズルについて、更に詳細に説明する。
【
図1】本発明の外観図、容器に本発明のジョウロを取り付けた図である。(実施例)
【
図2】その断面図である。ペットボトルの容器106断面図である。(実施例)
【
図3】本発明を用いた注水時の蛇口との関係を示す。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0014】
図3に示すように散水ノズル部101はその中に注水ノズル部102を有する。散水ノズル部の蓮口部にはシャワー孔104を有している。注水ノズル部の先には注水の際には水の通り道となる導水パイプ103が形成されている。尚、散水ノズル部は下部にペットボトル等の容器106と係合する雌ねじ部105を有し容器側の雄ねじ部106とねじで締結される。
【実施例1】
【0015】
【符号の説明】
【0016】
ジョウロ 100
蓮口(散水ノズル部)101
漏斗形状をした注水ノズル部102
導水パイプ103
散水ノズルのシャワー孔104
散水ノズルの雌ねじ部105
容器となるペットボトル106
ペットボトルの雄ねじ部107
注水時の空気の流れ 201
散水時の空気の流れ 202