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特許7631111ピックアンドプレースマシンを使用した光学部品の光ベースの配置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】ピックアンドプレースマシンを使用した光学部品の光ベースの配置
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/42 20060101AFI20250210BHJP
【FI】
G02B6/42
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021099338
(22)【出願日】2021-06-15
(65)【公開番号】P2022027481
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2024-06-03
(31)【優先権主張番号】16/945,340
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522446306
【氏名又は名称】オープンライト フォトニクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OpenLight Photonics, Inc.
【住所又は居所原語表記】6868 Cortona Drive, Suite C, Goleta, California 93117 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ウィリアム・ケック
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・マルコッシア
(72)【発明者】
【氏名】スティーブ・マックゴーワン
【審査官】山本 元彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-512736(JP,A)
【文献】特開平06-085322(JP,A)
【文献】特開2012-181521(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0229851(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/12-6/14
G02B 6/26-6/27
G02B 6/30-6/34
G02B 6/42-6/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピックアンドプレースマシンを使用して光学部品を配置するための方法であって、
光学配置制御回路構造が、前記光学配置制御回路構造の光源が前記光学配置制御回路構造内のループバック光学経路を介して光検出器に光を結合するループバックモードにある間に、前記ピックアンドプレースマシンに電気的に接続された前記光学配置制御回路構造の前記光検出器を使用して、ベースライン光値を生成することと、
前記光学配置制御回路構造がアクセス可能なメモリに前記ベースライン光値を記憶することと、
前記光学配置制御回路構造を、前記光源から発生する光を使用して光デバイス上に前記光学部品を配置するためのアクティブアライメントモードに設定することと、
前記光源からの光が前記光学部品によって前記光デバイスに入力され、前記光デバイスによって返された光が前記光学部品によって受け取られ、前記光学配置制御回路構造の前記光検出器によって光パワーレベルとして測定されるように前記光学部品を前記光デバイスに光学的に結合するために前記光学部品に解放可能に取り付けられたマニピュレータヘッドを作動させることと、
前記光検出器によって生成される前記光パワーレベルを最適化するために、前記マニピュレータヘッドを作動させて前記光学部品の配置を調整することと、
前記光パワーレベルが前記ベースライン光値の所定の範囲内であると決定することと、
前記光学部品を前記光デバイス上に配置することと
を備える方法。
【請求項2】
前記光学部品を前記光デバイス上に配置することは、接着剤を用いて前記光学部品を前記光デバイスに取り付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光学配置制御回路構造は、前記光学配置制御回路構造を前記ループバックモード又は前記アクティブアライメントモードに設定する光スイッチを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光学配置制御回路構造は、前記光デバイス及び光学部品に結合するための入力経路及び出力経路を備えるアクティブアライメント光学経路を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記光学配置制御回路構造は、前記光スイッチを使用して前記アクティブアライメント光学経路から前記ループバック光学経路に切り替えることによって、前記ループバックモードに設定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記光学配置制御回路構造は更に、前記光源をアクティブ化して前記ループバック光学経路を介して光を前記光検出器に結合することによって、前記ループバックモードに設定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記光学配置制御回路構造は、前記光スイッチを使用して、前記ループバック光学経路から前記アクティブアライメント光学経路に切り替えることによって、前記アクティブアライメントモードに設定される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記光学配置制御回路構造は更に、前記光源をアクティブ化して、前記アクティブアライメント光学経路を使用して光を前記光デバイスに結合し、前記光デバイスから前記光を受け取ることによって、前記アクティブアライメントモードに設定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マニピュレータヘッドを使用して前記光学部品を解放すること
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マニピュレータヘッドは、前記光学部品を解放可能にピックアップするノズルを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ピックアンドプレースマシンは、アクティブアライメントモードにある間に前記光検出器によって生成される前記光パワーレベルを最大化するために前記マニピュレータヘッドを作動させて前記光パワーレベルを最適化する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ピックアンドプレースマシンは、前記マニピュレータヘッドを1つ又は複数の方向に作動させるための1つ又は複数のロボットアームを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
光学部品を配置するための光学ピックアンドプレースマシンであって、
前記光学部品をピックアップし、アクティブアライメントベースの配置を使用して光デバイス上に配置するために前記光学部品に解放可能に取り付けられたマニピュレータヘッドと、
光源、光検出器、及び光スイッチを備える光学配置制御回路構造と、前記光スイッチは、前記光学配置制御回路構造を、ベースライン光値を生成するために光が前記光源から前記光検出器に伝搬するループバックモードに設定し、前記光スイッチは更に、前記光学配置制御回路構造を、前記光検出器を使用して光パワーレベルを生成するために前記光源からの光を前記光デバイスに結合し、前記光デバイスによって返された光を受け取るアクティブアライメントモードに設定する、
を備える、光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項14】
前記光学部品は、前記光デバイス上に配置され、接着剤を使用して前記光デバイスに取り付けられる、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項15】
前記光デバイスが前記光デバイス上に配置された後に前記光検出器によって生成される前記光パワーレベルは、前記ベースライン光値に対して評価され、前記ベースライン光値の所定の範囲内にあると決定される、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項16】
前記光学配置制御回路構造は更に、前記光源をアクティブ化してループバック光学経路を介して光を前記光検出器に結合することによって、前記ループバックモードに設定される、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項17】
前記光学配置制御回路構造は、前記光スイッチを使用して、ループバック光学経路からアクティブアライメント光学経路に切り替えることによって、前記アクティブアライメントモードに設定される、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項18】
前記光学配置制御回路構造は更に、前記光源をアクティブ化して、前記アクティブアライメント光学経路を使用して光を前記光デバイスに結合し、前記光デバイスから前記光を受け取ることによって、前記アクティブアライメントモードに設定される、請求項17に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項19】
前記マニピュレータヘッドは、前記光学部品を解放可能にピックアップするノズルを含む、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【請求項20】
前記光デバイスは、光を入出力する光ポートを有する光トランシーバである、請求項13に記載の光学ピックアンドプレースマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は一般に、光回路に関し、より具体的には、光学部品の配置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]従来のピックアンドプレースマシンは、部品を素早く持ち上げて、それらをボード(例えば、ダイ、基板)上に配置することができる。従来のピックアンドプレースマシンは、回路構造を迅速に製造するために使用することができるが、光学部品の配置を最適化するための機構がない。
【0003】
[0003]以下の説明には、本開示の実施形態の実装形態の例として与えられる例示を有する図の説明が含まれる。図面は、限定としてではなく、例として理解されるべきである。本明細書で使用される場合、1つ又は複数の「実施形態」への言及は、本発明の主題の少なくとも1つの実装形態に含まれる特定の特徴、構造、又は特性を説明するものとして理解されるべきである。従って、本明細書に現れる「一実施形態では」又は「代替的な実施形態では」といった表現は、本発明の主題の様々な実施形態及び実装形態を説明するものであり、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らない。しかしながら、それらはまた、必ずしも相互に排他的ではない。任意の特定の要素又は行為の説明を容易に識別するために、参照番号における最上位の一桁又は複数の桁は、その要素又は行為が最初に紹介された図(「FIG.」)の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】[0004]いくつかの例となる実施形態による、大まかな光学ピックアンドプレースアーキテクチャを示す。
図2】[0005]いくつかの例となる実施形態による、光信号を送信及び受信するための例となる光トランシーバを例示するブロック図である。
図3A】[0006]いくつかの例となる実施形態による、光相互接続インターフェースの斜視図を示す。
図3B】[0007]いくつかの例となる実施形態による、光相互接続インターフェースの1つ又は複数の内部コンポーネントを例示する光相互接続インターフェースの側面図を示す。
図4】[0008]いくつかの例となる実施形態による、光学コントローラボックスの例となるアーキテクチャを示す。
図5】[0009]本開示の一実施形態による、1つ又は複数の光デバイスを含む光電気デバイスの図である。
図6】[0010]いくつかの例となる実施形態による、光学ピックアンドプレースマシンのアクティブアライメント較正のための方法のフロー図を示す。
図7】[0011]いくつかの例となる実施形態による、自己較正光学ピックアンドプレースマシンを使用した光学部品のアクティブアライメントのための方法のフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0012]以下で説明される実施形態のうちのいくつか又は全てを描写し得る図の説明を含むだけでなく、本明細書で提示される発明概念の他の潜在的な実施形態又は実装形態について説明する特定の詳細及び実装形態の説明が続く。本開示の実施形態の概要が以下に提供され、続いて図面を参照してより詳細な説明を行う。
【0006】
[0013]以下の説明では、説明の目的で、本発明の主題の様々な実施形態の理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本発明の主題の実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施され得ることは当業者には明らかであろう。一般に、周知の命令インスタンス、構造、及び技法は、必ずしも詳細には示されていない。
【0007】
[0014]ピックアンドプレースマシンは、回路構造を製造するために使用され得る。例えば、配置面(例えば、ウエハ、基板、マルチチップモジュール)は、ピックアンドプレースマシンのホルダ内に配置され、ピックアンドプレースマシンが、作動アーム及びピッカ(例えば、ノズル)を使用して、電子部品を素早くピックアップしたり、それらをボード上に配置したりする。配置されると、ボード上の部品は、一時的又は永久的なペースト(例えば、はんだ、一時的な接着剤、グルー)を使用して、配置された状態で保持され得る。ピックアンドプレースマシンは、パーツを迅速に配置すること(例えば、ダイを配置すること、マルチチップモジュールを完成させること)ができるが、精度が重要であり、マシンは、部品の正確な配置のために事前に較正され得る。追加的に、いくつかのマシンは、画像(例えば、CCD、CMOSカメラ)システムを使用して、部品の正確な配置を確実にする。これらのアプローチは精度を高めるが、正確に機能するために高精度を必要とし得る光学部品(例えば、レンズ、ファイバ、回折格子)の配置のためのフィードバックベースの最適化が欠けている。例えば、いくつかの光学部品は、特定の損失があっても動作するように構成されており、これらの光学部品の不正確な配置は、光学的損失(例えば、突合せ結合ファイバの不適切なアライメント)を引き起こし得、これは、動作時に光デバイスが正確に機能しない原因となる。追加的に、いくつかの光デバイスは、製造段階中に光デバイス上に光学部品を正確に配置することの難易度を高め得る動作特性(例えば、高偏光感度のPIC)を有する。そのため、ピックアンドプレースマシン(例えば、コンピュータビジョンベースのピックアンドプレースマシン)は、光学部品の誤差フィードバックベースの光学配置に対して最適化されていない。
【0008】
[0015]この目的のために、自己較正光学ピックアンドプレースマシンは、光学部品と光学部品が配置される光デバイスとの間で光が結合されるアクティブアライメントプロセスを使用して光学部品の後続の配置のためにその光学配置システムを自己較正するように構成された光学配置コントローラシステムを含むことができる。いくつかの例となる実施形態では、自己較正光学ピックアンドプレースマシンは、アクティブアライメントのための光を発生させる光源と、正確な光学配置のためのベースライン値を生成するために使用され得るループバックモードでのデバイス又は光源からの光を検出する光検出器とを有する。
【0009】
[0016]ループバックモードでは、光スイッチは、光源を光検出器に結合し、光学配置コントローラシステムは、検出された光をベースライン値又はベンチマークデータ値として測定する。アクティブアライメントモードを開始するために、光スイッチは、光を光デバイス(例えば、部品が配置されるボード又はデバイス)に向ける配置ヘッドに光源を結合する。光スイッチは更に、光デバイスから光を受け取り、その光を測定のために光検出器に入力するように配置ヘッドを構成する。アクティブアライメント動作では、光は、光デバイスに入射され、光デバイスによって受け取られ、光検出器によって測定されて、アクティブアライメントループから受け取っている光パワーレベルを示す電圧制御信号を生成する。ピックアンドプレースマシンは、電圧制御信号を受け取り、それを制御ループとして使用して、配置される部品と部品が配置される光デバイスとの間の光結合を最大化することができる。例えば、ピックアンドプレースマシンは、(例えば、フォトダイオードからの電圧信号によって示されるように)最高の光パワーレベルに達するまで、配置される光学部品を1つ又は複数の次元に(例えば、横方向に、1つ又は複数の回転を介して)移動させる命令を含むことができる。
【0010】
[0017]更に、いくつかの例となる実施形態では、光学配置コントローラは、アクティブアライメントを介して配置される光学部品が所定の範囲内にあることを確実にするために、ベースライン値を使用することができる。例えば、ピックアンドプレースマシンは、アクティブアライメントプロセスを使用して複数の光学部品を複数の対応する光デバイス上に配置するために使用され得る。アクティブアライメントプロセスは、所与の部品が配置されている間、光値を最適化することができるが、返される光を最大化すると、所与の光学部品とデバイスとの結合に対する光学的損失の決定的な測定値が報告されない場合がある。追加的に、いくつかの例となる実施形態では、光源は、様々な環境要因又はプロセス変動により、異なるレベルで光を発生させる。例えば、所与の光源は、ある日には特定のパワーレベルで光を発生させ、別の日には別のパワーレベルで光を発生させ得、これは、受け取る光が少ないことが、配置される部品ではなく実際には光源によるものであるにもかかわらず、デバイス自体からの光学的損失として現れ得る。
【0011】
[0018]この目的のために、ベースライン値は、光学的に配置されるデバイスが正確に配置されることを確実にするだけでなく、光学部品とデバイスとの間の光結合が仕様内であることを更に確実にすることができる。例えば、配置動作の開始時に、ベースライン値が生成され、記憶され得る。次に、光検出器によって検出される光を最大化するアクティブアライメントを介して光学部品が配置され得る。更に、配置された部品の光パワーレベルは、測定される値が仕様内(例えば、ベースライン値の20%内)であることを確実にするために、記憶されたベースライン値に照らしてチェックされる。このようにして、ピックアンドプレースマシンは、配置の精度を確保し、仕様の範囲内である最適化された光結合を更に確実にする手法で、光学部品を効率的に配置することができる。
【0012】
[0019]図1は、いくつかの例となる実施形態による、大まかな(high level)光学ピックアンドプレースアーキテクチャ100を示す。例示される例では、光学部品125を光デバイス130上に配置するために、光学ピックアンドプレースマシン105が実装されている。いくつかの例となる実施形態では、ピックアンドプレースマシン105は、電気部品(例えば、ダイ、チップレット)を配置するように構成されているが、光学部品(例えば、光コネクタ、カプラ、回折格子、レンズ、光ヘッド/レセプタクル)の最適化されたフィードバックベースの配置のためにはネイティブに構成されていないダイ又はチップボンダピックアンドプレースマシンである。いくつかの例となる実施形態では、ピックアンドプレースマシン105が光学部品を効率的に配置することができるようにするために、光学ボックス110がピックアンドプレースマシン105と統合される。光学ボックス110は、光学部品125を光デバイス130上に正確に配置するためのアクティブアライメント光学部品を備える光学配置コントローラシステムである。いくつかの例となる実施形態では、光学ボックス110は、ピックアンドプレースマシン105に物理的に取り付けられており、光コネクタ115(例えば、以下の図4の1つ又は複数のファイバ、ファイバのリボン、ファイバコネクタ(FC)、出力コネクタ455、及び入力コネクタ475)を使用して、配置されることとなる光学部品125にも結合されている。
【0013】
[0020]ピックアンドプレースマシン105は、マニピュレータヘッド127(例えば、配置される光学部品に取り付けられるように構成又は成形され得るボンドヘッド、ノズル、プラスチックアセンブリ)を使用して、光学部品を解放可能にピックアップすることができる。光デバイス130は、ピックアンドプレースホルダ133内に配置され、ピックアンドプレースマシン105は、マニピュレータヘッド127を移動させて、光結合を可能にするために光学部品125を光デバイス130の近くに置き、動的なアクティブアライメントベースの配置を使用して光学部品125を配置する。例えば、ピックアンドプレースマシン105は、アクティブアライメントプロセスの光パワーレベル(例えば、光検出器によって検出される)が最大になるまで、マニピュレータヘッド127を作動させることができる。
【0014】
[0021]光学ボックス110は、光デバイス130のポート120(例えば、回折格子、レンズ、ファイバケーブル端部)に光を入射するための光源(例えば、スーパールミネッセント発光ダイオード(SLED)、レーザ)を含むことができ、ポート120から光デバイス130によって返される光を測定するための光検出器(例えば、フォトダイオード、フォトセル、フォトレジスタ)を更に含むことができる。例えば、光デバイス130は、光源を含まない光トランシーバであり得る(例えば、光トランシーバは、統合された光源を有さないか、又は1つ又は複数の埋め込まれた光源を有するが、製造の部品配置段階中、電源オフ状態にある)。いくつかの例となる実施形態では、光デバイス130に入射された光は、光デバイス130の受信機コンポーネント(例えば、光受信機214(図2)、受信機光学サブアセンブリ(ROSA))によって受け取られ、光デバイス130を通って送信コンポーネント(例えば、光送信機212(図2)、送信機光学サブアセンブリ(TOSA))に伝搬し、(例えば、光学部品125自体及び光コネクタ115を通る伝搬を介して)光学ボックス110内の光検出器に戻る。他の例となる実施形態では、図2を参照して更に詳細に説明するように、光は、送信機コンポーネントによって受け取られ、受信機コンポーネントを通って伝搬するか、又は追加的に、光入力ポートから伝搬し、送信機アセンブリ及び受信機アセンブリから出力される。
【0015】
[0022]図2は、いくつかの例となる実施形態による、光信号を送信及び受信するための例となる光トランシーバ200を例示するブロック図である。光トランシーバ200は、光学部品が配置される光デバイス130の一例である。図2に例示される例では、光トランシーバ200は、電気ハードウェアデバイス250のような電気デバイスからのデータを処理し、電気データを光データに変換し、光デバイス275のような1つ又は複数の光デバイスと光データを送受信する。例えば、電気ハードウェアデバイス250は、光スイッチネットワークにデータを送受信するプラガブルデバイスとして光トランシーバ200を「ホストする」ホストボードであり得、例えば、光デバイス275は、光スイッチネットワークの他のコンポーネント(例えば、外部送信機277)であり得る。しかしながら、光トランシーバ200が、他のタイプの電気デバイス及び光デバイスとインターフェースするように実装され得ることは認識されたい。例えば、いくつかの例となる実施形態によれば、光トランシーバ200は、光からバイナリ電気データに変換された後にデータを処理するオンボード電気チップを相互接続するための光バスとして光ネットワーク(例えば、導波路、ファイバ)を使用するハイブリッド「マザーボード」上に単一チップとして実装され得る。
【0016】
[0023]いくつかの例となる実施形態では、ハードウェアデバイス250は、光トランシーバ200の電気インターフェースを受け入れてそれと嵌合するための電気インターフェースを含む。光トランシーバ200は、通信システム又はデバイス内のバックエンドモジュールとして動作するハードウェアデバイス250によって物理的に受け入れられ、そこから取り外され得る取り外し可能なフロントエンドモジュールであり得る。光トランシーバ200及びハードウェアデバイス250は、例えば、いくつかの例となる実施形態によれば、波長分割多重(WDM)システム又はパラレルファイバシステム(例えば、パラレルシングルファイバ(PSM))のような光通信デバイス又はシステム(例えば、ネットワークデバイス)のコンポーネントであり得る。
【0017】
[0024]光トランシーバ200のデータ送信機205は電気信号を受け取ることができ、次いで、この電気信号は、フォトニック集積回路(PIC)210の光送信機212(例えば、変調器、ヒータ)を介して光信号に変換される。次いで、PIC210は、PIC210とインターフェースするファイバ又は導波路のような光リンクを介して光信号を出力することができる。次いで、出力された光データは、ワイドエリアネットワーク(WAN)、光スイッチネットワーク、埋め込みシステム内の光導波路ネットワークなどのネットワークを介して、他のコンポーネント(例えば、スイッチ、エンドポイントサーバ、単一の埋め込みシステムの他の埋め込みチップ)によって処理され得る。
【0018】
[0025]受信機モードでは、光受信機214(例えば、光検出器)は、光デバイス275への1つ又は複数の光リンクを介して高データレートの光信号を受け取ることができる。光信号は、電気ハードウェアデバイス250のような他のデバイスへの出力のためにデータをより低いデータレートに復調することのようなデータ受信機215による更なる処理のために、光受信機214によって光から電気信号に変換される。光トランシーバ200によって使用される変調は、パルス振幅変調(例えば、「PAM4」のような4レベルPAM)、直交位相偏移変調(QPSK)、二位相偏移変調(BPSK)、偏波多重BPSK、M値直交振幅変調(M-QAM)などを含み得る。
【0019】
[0026]いくつかの例となる実施形態では、光学ボックス110からの光は、PIC210内の内部ループバック経路を介して入射及び受け取られる。例えば、光送信機212及び光受信機214は、(例えば、PIC内の半導体スイッチを介して)アクティブ化又は非アクティブ化することができる集積導波路ループバック経路によって結合され得る。アクティブ化されている間、光学ボックス110からの光は、光受信機214に入射され、光送信機212によって出力されるか、又はその逆であり、次いで光学ボックス110内の光検出器によって検出されて、光学部品のアクティブアライメントベースの配置及びベースライン光結合動作のための光パワーレベルを生成する。
【0020】
[0027]いくつかの例となる実施形態では、PIC210は、光送信機212による変調のために光を受け取るためのポート213(例えば、回折格子、レンズ、ファイバ)を含む。例えば、光トランシーバ200は光源を含まず、動作中、光は、ポート213及び光送信機212に入射され、次いで光送信機によって出力される。いくつかの例となる実施形態によれば、配置動作中、光学ボックス110からの光は、ポート213に入射されて光送信機212に至り、光検出器による測定のために光学ボックス110に戻る。
【0021】
[0028]図3Aは、いくつかの例となる実施形態による、光相互接続インターフェース300の斜視図を示す。光相互接続インターフェース300は、光コネクタ115からの光を使用して光デバイス130に光を入出力するように動作可能である。いくつかの例となる実施形態では、光相互接続インターフェース300は、光相互接続レセプタクル125Bに取り付けられる光相互接続ヘッド125A(例えば、プラグ、フェルール)を備える。いくつかの例となる実施形態では、配置される光学部品125は、光相互接続ヘッド125Aと光相互接続レセプタクル125Bとを含み、ここで、光相互接続レセプタクル125Bは、アクティブアライメントプロセスを使用して配置され、次いで、後の使用(例えば、動作使用、較正、試験、又は製造プロセス中に光を受け取るか又は光デバイス130に伝送するための光相互接続ヘッド125Aとの後の接続)のために光デバイス130にエポキシ樹脂で接着される。例示される例では、光相互接続ヘッド125A及び光相互接続レセプタクル125Bは、インターロックする対応するアライメント特徴部305を有する。例えば、光相互接続ヘッド125A及び光相互接続レセプタクル125Bは、光デバイスに光相互接続レセプタクル125Bを取り付ける間、インターロックされ得、次いで、光相互接続ヘッド125Aから取り外され得る。後の時点で(例えば、光デバイスの試験、較正、又は再較正中に)、光相互接続ヘッド125Aは、光デバイスに光を入力及び出力するために光相互接続レセプタクル125Bとインターロックすることができる。
【0022】
[0029]図3Bは、いくつかの例となる実施形態による、光相互接続インターフェース300の1つ又は複数の内部コンポーネントを例示する光相互接続インターフェース300の側面図を示す。図3Bの例では、光相互接続ヘッド125Aは、光デバイス130のポート120に提供される光を使用した光デバイス130上への配置のために、光相互接続レセプタクル125Bとインターロックされている。例示される例では、光相互接続ヘッド125A内の光接続は、レンズ340に反射した光をビーム経路325(例えば、内部導波路、ファイバ)に向けて伝送するシングルモードファイバ320を含む。ビーム経路325は、光デバイス130のポート120(例えば、回折格子、レンズ)に光を向ける1つ又は複数のレンズ335(例えば、マイクロレンズアレイ)に向けて光を伝送する。光相互接続ヘッド125A及び光相互接続レセプタクル125B並びに試験動作の更なる詳細は、4213.129US1及び4213.118US1で説明されており、それらは、参照により全体が本明細書に組み込まれる。図3A及び図3Bは、光学ピックアンドプレースシステムを使用して配置される光学部品125の例を示しているが、他のタイプの光学部品も同様にピックされ、光学的に配置され得ることは認識されたい。いくつかの例となる実施形態によれば、配置される光学部品125は、アクティブアライメント及びベースラインチェック動作を使用して第1の光学部品が配置される別の第2の光学部品に光を伝搬させ、そこから光を受け取ることができる任意の第1の光学部品(例えば、ファイバ、レンズ、光相互接続ヘッド)を含むことができる。
【0023】
[0030]図4は、いくつかの例となる実施形態による、光学ボックス110の例となるアーキテクチャ400を示す。図4の例では、光学ボックス110は、光学部品の較正されたアクティブアライメントベースの配置のためにピックアンドプレースマシン105と電気的にインターフェースするコントローラインターフェース415を含む。
【0024】
[0031]電源420は、例えば、光源405(例えば、スーパールミネッセント発光ダイオード(SLED))と、スイッチ440と、熱電冷却器(TEC)410と、光源ドライバ435とを含む光学ボックスコンポーネントに電力を供給する。いくつかの例となる実施形態では、光源405からの光は、ベースライン値を生成するためにループバック経路445に沿って光検出器430に導かれ、光源405からの光は、光学部品のアクティブアライメントベースの配置及びベースライン値チェック動作のためにアクティブアライメント光学経路450に更に導かれる。
【0025】
[0032]特に、いくつかの例となる実施形態によれば、光スイッチ440は、光源405からの光学経路を光検出器430(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ)に接続するように構成される。ループバックモードをイネーブルにするために、コントローラインターフェース415は、スイッチ440にループバック制御信号を出してループバック経路445をアクティブ化する。次いで、光源405は、光デバイス130が高偏光感度であるいくつかの例となる実施形態によれば、デポラライザループ465によって偏光解消される光を発生させる。例えば、光デバイス130は、どれだけの光が返されて光検出器430によって測定されるかに影響を与え得る異なる偏光に対して異なる応答をすることができる。不適切な配置及び結合を引き起こし得る偏光効果を回避するために、デポラライザループ465は、光源405からの光を偏光解消して、光が光デバイス130に到達するときに光パワーが偏光にわたって均等に分割されることを確実にする。
【0026】
[0033]次いで、偏光解消された光は、パワースプリッタ460によって分割され、ループバック経路445及びアクティブアライメント光学経路450に向けられる。ループバックモードでは、パワースプリッタ460からの光の一部が、ループバック経路445を経由して、スイッチ440を通って光検出器430に伝搬する。光検出器430はベースライン値を生成し、ベースライン値は、トランスインピーダンス増幅器425によって増幅され、後の部品のアクティブアライメントベースの配置で参照するためにコントローラインターフェース415に電気的に入力される。いくつかの例となる実施形態では、ベースライン値は、参照のために、データベース、ピックアンドプレースマシン105のメモリ、及び/又は光デバイス130のメモリにデータファイル又は値として記憶される。
【0027】
[0034]ベースライン値が生成された後、コントローラインターフェース415は、スイッチ440を制御して、(例えば、光源405から出力コネクタ455への、及び入力コネクタ475からスイッチ440及び光検出器430へのファイバ又はシリコン導波路経路を備える)アクティブアライメント光学経路450をアクティブ化する。アクティブアライメントモードにある間、光源405から光が発生し、デポラライザループ465を通ってパワースプリッタ460内に伝搬する。パワースプリッタ460からの光の一部は、出力コネクタ455(例えば、ファイバコネクタ)に結合される。次いで、出力コネクタ455における光は、光学部品125に結合され、光学部品125から(例えば、光デバイス130を介して)返された光は、入力コネクタ475によって受け取られる。
【0028】
[0035]入力コネクタ475における光は、アクティブアライメント設定のスイッチ440を通って光検出器430に伝搬し、次いで、増幅器425によって増幅されて、コントローラインターフェース415に提供される。ピックアンドプレースマシン105は、信号を受け取り、マニピュレータヘッド127を作動させて、結合の光パワーレベルを最大化する(例えば、光検出器430によって検出される光を最大化する)。
【0029】
[0036]いくつかの例となる実施形態では、接続された部品及びデバイスの光パワーレベルがベースライン値の仕様内にあることを確実にするために、ベースライン結合評価が実行される。例えば、記憶された命令(例えば、コントローラインターフェース415のマイクロコントローラ内の光学ベースライン評価アルゴリズム、ピックアンドプレースマシン105内の光学ベースライン評価アルゴリズム、外部コンピュータ内の光学ベースライン評価アルゴリズム)は、現在の光パワーレベルがベースライン値の仕様又は範囲内(例えば、10%内、20%内)であるかどうかを決定することができる。このようにして、部品は、所定の配置期間中(例えば、1日あたり)、光結合が所与の光源についての所定のパラメータ内にあることを確実にするような方法で、アクティブアライメントによって配置される。例えば、いくつかの例となる実施形態では、各データの開始時に、新しいベースライン値が生成され、ピックアンドプレースマシン105によるアクティブアライメントベースの配置を使用した光デバイス上の光学部品の各配置中、参照され得る。いくつかの例となる実施形態では、ベースライン値は、各アクティブアライメントベースの部品が配置される前に毎回又は他の周期で(例えば、毎時、毎週、毎月)生成される。
【0030】
[0037]図5は、本開示の一実施形態による、1つ又は複数の光デバイスを含む光電気デバイス500(例えば、光デバイス130)の図である。この実施形態では、光電気デバイス500は、プリント回路ボード(PCB)基板505と、有機基板560と、特定用途向け集積回路515(ASIC)と、フォトニック集積回路(PIC)520とを含む多構造チップパッケージである。この実施形態では、PIC520は、上で説明した1つ又は複数の光学構造(例えば、図2のPIC210)を含み得る。
【0031】
[0038]いくつかの例となる実施形態では、PIC520は、シリコンオンインシュレータ(SOI)又はシリコンベース(例えば、窒化シリコン(SiN))デバイスを含むか、又はシリコン材料及び非シリコン材料の両方から形成されたデバイスを備え得る。上記非シリコン材料(別名「異種材料」と呼ばれる)は、III-V族材料、磁気光学材料、又は結晶基板材料のうちの1つを備え得る。III-V族半導体は、周期表のIII族及びV族に含まれている元素(例えば、InGaAsP(Indium Gallium Arsenide Phosphide)、GainAsN(Gallium Indium Arsenide Nitride))を有する。III-V族半導体の電子速度はシリコンの電子速度よりも格段に早いため、III-V族系材料のキャリア分散効果は、シリコン系材料の場合よりも著しく高いであろう。加えて、III-V族材料は、電気ポンピング(electrical pumping)からの光の効率的な作成を可能にする直接バンドギャップ(direct bandgap)を有する。従って、III-V族半導体材料は、光を発生させること及び光の屈折率を変調することの両方に対して、シリコンよりも高い効率でのフォトニック動作を可能にする。従って、III-V族半導体材料は、電気から光を発生するとき及び光を電気に変換し戻すときにより高い効率でのフォトニック動作を可能にする。
【0032】
[0039]従って、低い光学的損失及び高い品質のシリコン酸化物は、以下で説明する異種光デバイスにおいて、III-V族半導体の電気光学効率と組み合わせられ、本開示の実施形態では、上記異種デバイスは、デバイスの異種導波管とシリコンのみの導波管との間で低損失の異種光導波管遷移を利用する。
【0033】
[0040]磁気光学(MO)材料は、異種PICが磁気光学効果に基づいて動作することを可能にする。そのようなデバイスは、ファラデー効果を利用し得、そこでは、電気信号に関連する磁界が光ビームを変調して高い帯域幅変調を提供し、光モードの電界を回転させて光アイソレータをイネーブルにする。上記磁気光学材料は、例えば、鉄、コバルト、又はイットリウム鉄ガーネット(YIG)のような材料を備え得る。更に、いくつかの例となる実施形態では、結晶基板材料は、高電気機械結合、線形電気光学係数、低伝送損失、並びに安定した物理的及び化学的特性を有する異種PICを提供する。上記結晶基板素材は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)又はタンタル酸リチウム(LiTaO3)を備え得る。例示される例では、PIC520は、プリズム525を介してファイバ530で光を交換する。上記プリズム525は、いくつかの例となる実施形態によれば、光モードを1つ又は複数のシングルモード光ファイバに結合する(例えば、光ネットワークに及び光ネットワークから光を伝送する)ために使用されるミスアライメント耐性デバイスである。
【0034】
[0041]いくつかの例となる実施形態では、PIC520の光デバイスは、少なくとも部分的に、ASIC515に含まれる制御回路によって制御される。ASIC515及びPIC520は両方とも、銅柱514上に配置されて示されており、それらは、有機基板560を介してICを通信的に結合するために使用される。PCB505は、ボールグリッドアレイ(BGA)相互接続516を介して有機基板560に結合され、この有機基板560(ひいては、ASIC515及びPIC520)を、相互接続モジュール、電源のような、示されていない光電気デバイス500の他のコンポーネントに相互接続するために使用され得る。
【0035】
[0042]図6は、いくつかの例となる実施形態による、光学部品配置のための光学ベースライン値を生成するための方法600のフロー図を示す。動作605において、光学ボックス上でループバックモードがイネーブルにされる。例えば、コントローラインターフェース415は、ループバック経路445に沿って光を向けるようにスイッチ440を制御する。
【0036】
[0043]動作610において、光学配置ボックス上で光源がアクティブ化される。例えば、コントローラインターフェース415は、光出力を安定化させるためにドライバ435によって制御され、TEC410によって温度が管理される光源405(例えば、SLED)をアクティブ化する。次いで、光源405から発生する光は、ループバックモードにある間にループバック経路445を介して光検出器430に伝搬する。
【0037】
[0044]動作615において、光学ボックスは、光学ベースライン値を記憶する。例えば、いくつかの例となる実施形態によれば、光検出器430は、ループバック経路445を介して受け取った光源405からの光を測定し、この光は(例えば、増幅器425を介して)増幅され、次いでベースライン値として記憶される。
【0038】
[0045]動作620において、光学ボックス上でループバックモードがディセーブルにされる。例えば、コントローラインターフェース415は、光学部品のアクティブアライメントベースの配置のために、ループバック経路445からアクティブアライメント光学経路450に切り替えるようにスイッチ440を制御する。いくつかの例となる実施形態では、方法600は、最新のベースライン値及び配置を確実にするために、周期的に(例えば、毎日)又は配置される部品の設定数毎に(例えば、100個の配置毎に)実行される。例えば、方法600は、光学部品が配置される前に、毎日又は毎時に実施され得る。光学部品の配置中、アクティブアライメント配置された部品の光パワーレベルは、光学的損失が仕様内であることを確実にするために、最新のベースライン値に対して評価され得る。
【0039】
[0046]図7は、いくつかの例となる実施形態による、自己較正型ピックアンドプレースマシンを使用した光学部品のアクティブアライメントベースの配置のための方法700のフロー図を示す。方法700は、光学ボックスのためのベースライン又は閾値データがループバック経路を介して生成され、参照のために記憶される方法600の完了後に実行され得る。大まかに、アクティブアライメントモードでは、光学ボックスは、連続的に光学部品を介して光デバイスに光を入射して光デバイスから受け取り、光検出器を介して光を測定して光パワーレベル信号を生成し、次いで、ピックアンドプレースマシンは、光検出器が最高値又は最大値を生成するまでマニピュレータヘッドを作動(例えば、方向、距離、異なる次元における回転)させて最大化する。
【0040】
[0047]動作705において、ベースライン値にアクセスする。例えば、(例えば、光学ボックス110、ピックアンドプレースマシン105、若しくは外部コンピュータのメモリ又はデータベース中の)方法600から生成されたベースライン値にアクセスする。動作710において、光学配置ボックス上でアクティブアライメントモードがイネーブルされる。例えば、コントローラインターフェース415は、アクティブアライメント光学経路450に沿って光を向けるようにスイッチ440を制御する。いくつかの例となる実施形態では、光学ボックスは、アクティブアライメントために既に設定されており、動作710は省略される。
【0041】
[0048]動作715において、光学部品は、光学部品を介した光のアクティブアライメントを介して配置される。例えば、光源405からの光は、光学部品125を介して光デバイス130に結合され、光学部品125から受け取られる。次いで、受け取った光が光検出器430によって測定されて光パワーレベル信号を生成し、これは、次いで、上述したようにピックアンドプレースマシン105によって最適化される。
【0042】
[0049]いくつかの例となる実施形態では、光学部品125は更に、光デバイス130上に固定される。例えば、動作715において、光学部品が配置され、一時的な接着剤を使用して光デバイス130に取り付けられ、光学部品を光デバイス130上に永久的に固定するために追加の永久的な固定手段(例えば、はんだ、熱/圧力、エポキシ樹脂及びUV硬化)が結合界面(bond interface)に適用される。
【0043】
[0050]動作720において、光パワーレベルがベースライン値に対して評価される。例えば、光学部品125がアクティブアライメントを介して光デバイス130上に配置された後、光検出器430からの現在の光パワーレベルは、それが仕様内(例えば、所定の範囲、10%、20%内)であることを確実にするために、記憶された光学ベースライン値に対して評価される。いくつかの例となる実施形態では、光パワーレベルが仕様内にない場合、1つ又は複数の調整が実行され、方法700は720にループバックする。例えば、光パワーレベルが仕様内にない場合、光学ボックス110内のコンポーネント(例えば、光源405)又は光デバイス130に対する1つ又は複数の調整が行われ、その後、ベースライン値に対して光パワーレベルが再評価される。
【0044】
[0051]動作725において、配置データが記憶される。例えば、配置された部品を通して受け取られる光パワーレベル及びベースライン値は、後の参照のために(例えば、光デバイス130の認証/分析のために外部システムに)記憶される。いくつかの例となる実施形態では、最適な配置が達成されると、配置データは記憶されず、代わりに光学部品が光デバイス上の所定の位置に(例えば、エポキシ樹脂及びUV硬化、はんだ、熱/圧力を介して)接着される。
【0045】
[0052]いくつかの例となる実施形態では、方法700は、追加の光学部品配置のために710にループする。例えば、所与の日に、ベースライン値が生成され得、次いで、同じベースライン値が、光学部品125及び光デバイス130を通したアクティブアライメントを使用した光学ボックス110及びピックアンドプレースマシン105を使用して配置される光学部品の次のセットのための参照として使用される。
【0046】
[0053]1つ又は複数のコンピュータのシステムは、動作中にシステムにアクションを実行させるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せをシステムにインストールすることによって、特定の動作又はアクションを実行するように構成され得る。1つ又は複数のコンピュータアプリケーションは、データ処理装置によって実行されると、装置にアクションを実行させる命令を含むことによって、特定の動作又はアクションを実行するように構成され得る。1つの一般的な態様は、ピックアンドプレースマシンを使用して光学部品を配置するための方法を含む。方法はまた、光学配置制御回路構造が、光学配置制御回路構造の光源が光学配置制御回路構造内のループバック光学経路を介して光検出器に光を結合するループバックモードにある間に、ピックアンドプレースマシンに電気的に接続された光学配置制御回路構造の光検出器を使用して、ベースライン光値を生成することと、光学配置制御回路構造がアクセス可能なメモリにベースライン光値を記憶することと、光学配置制御回路構造を、光源から発生する光を使用して光デバイス上に光学部品を配置するためのアクティブアライメントモードに設定することと、光源からの光が光学部品によって光デバイスに入力され、光デバイスによって返された光が光学部品によって受け取られ、光学配置制御回路構造の光検出器によって光パワーレベルとして測定されるように光学部品を光デバイスに光学的に結合するために光学部品に解放可能に取り付けられたマニピュレータヘッドを作動させることと、光検出器によって生成される光パワーレベルを最適化するために、マニピュレータヘッドを作動させて光学部品の配置を調整することと、光パワーレベルがベースライン光値の所定の範囲内であると決定することと、光学部品を光デバイス上に配置することとを含み得る。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを実行するように構成された、対応するコンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0047】
[0054]実装形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。光学部品を光デバイス上に配置する方法は、接着剤を用いて光学部品を光デバイスに取り付ける。光学配置制御回路構造は、光学配置制御回路構造をループバックモード又はアクティブアライメントモードに設定する光スイッチを含み得る。光学配置制御回路構造は、光デバイス及び光学部品に結合するための入力経路及び出力経路を含むアクティブアライメント光学経路を含み得る。光学配置制御回路構造は、光スイッチを使用してアクティブアライメント光学経路からループバック光学経路に切り替えることによって、ループバックモードに設定される。光学配置制御回路構造は更に、光源をアクティブ化してループバック光学経路を介して光を光検出器に結合することによって、ループバックモードに設定される。光学配置制御回路構造は、光スイッチを使用して、ループバック光学経路からアクティブアライメント光学経路に切り替えることによって、アクティブアライメントモードに設定される。光学配置制御回路構造は更に、光源をアクティブ化して、アクティブアライメント光学経路を使用して光を光デバイスに結合し、光デバイスから光を受け取ることによって、アクティブアライメントモードに設定される。方法は、マニピュレータヘッドを使用して光学部品を解放することを含み得る。マニピュレータヘッドは、光学部品を解放可能にピックアップするノズルを含む。ピックアンドプレースマシンは、アクティブアライメントモードにある間に光検出器によって生成される光パワーレベルを最大化するためにマニピュレータヘッドを作動させて光パワーレベルを最適化する。ピックアンドプレースマシンは、マニピュレータヘッドを1つ又は複数の方向に作動させるための1つ又は複数のロボットアームを含み得る。説明した技法の実装形態は、ハードウェア、方法若しくはプロセス、又はコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0048】
[0055]1つの一般的な態様は、光学部品を配置するための光学ピックアンドプレースマシンを含む。光学ピックアンドプレースマシンはまた、光学部品をピックアップし、アクティブアライメントベースの配置を使用して光デバイス上に配置するために光学部品に解放可能に取り付けられたマニピュレータヘッドと、光学配置制御回路構造とを含み、光学配置制御回路構造は、光源、光検出器、及び光スイッチを含み得、光スイッチは、光学配置制御回路構造を、ベースライン光値を生成するために光が光源から光検出器に伝搬するループバックモードに設定し、光スイッチは更に、光学配置制御回路構造を、光検出器を使用して光パワーレベルを生成するために光源からの光を光デバイスに結合し、光デバイスによって返された光を受け取るアクティブアライメントモードに設定する。この態様の他の実施形態は、各々が方法のアクションを実行するように構成された、対応するコンピュータシステム、装置、及び1つ又は複数のコンピュータ記憶デバイスに記録されたコンピュータプログラムを含む。
【0049】
[0056]実装形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。光学部品が光デバイス上に配置され、接着剤を使用して光デバイスに取り付けられる光学ピックアンドプレースマシン。光デバイスが光デバイス上に配置された後に光検出器によって生成される光パワーレベルは、ベースライン光値に対して評価され、ベースライン光値の所定の範囲内にあると決定される。光学配置制御回路構造は更に、光源をアクティブ化してループバック光学経路を介して光を光検出器に結合することによって、ループバックモードに設定される。光学配置制御回路構造は、光スイッチを使用して、ループバック光学経路からアクティブアライメント光学経路に切り替えることによって、アクティブアライメントモードに設定される。光学配置制御回路構造は更に、光源をアクティブ化して、アクティブアライメント光学経路を使用して光を光デバイスに結合し、光デバイスから光を受け取ることによって、アクティブアライメントモードに設定される。マニピュレータヘッドは、光学部品を解放可能にピックアップするノズルを含む。光デバイスは、光を入出力する光ポートを有する光トランシーバである。説明した技法の実装形態は、ハードウェア、方法若しくはプロセス、又はコンピュータアクセス可能媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0050】
[0057]前述の詳細な説明において、本発明の主題の方法及び装置は、その特定の例示的な実施形態を参照して説明された。しかしながら、本発明の主題のより広い精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされ得ることは明らかであろう。従って、本明細書及び図は、限定的ではなく例示的なものとみなされるべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7