(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】受信または送信ビームロック情報の報告
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20250210BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20250210BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20250210BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20250210BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20250210BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W64/00
H04W72/23
H04W8/24
H04W28/16
(21)【出願番号】P 2022506780
(86)(22)【出願日】2020-08-04
(86)【国際出願番号】 US2020044866
(87)【国際公開番号】W WO2021030100
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2023-07-05
(32)【優先日】2019-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】アッカラカラン、ソニー
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-186004(JP,A)
【文献】Samsung,Discussion on necessity and details for physical-layer procedures to support UE/gNB measurements,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906910,フランス,3GPP,2019年05月03日
【文献】Intel Corporation,On Radio-Layer Procedures for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904322,フランス,3GPP,2019年04月03日
【文献】Qualcomm Incorporated,Considerations on Phy-layer procedures for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1907299,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】Huawei, HiSilicon,DL RS design for NR positioning,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1906052,フランス,3GPP,2019年05月03日
【文献】LG Electronics,Discussions on DL Reference Signals for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1906719,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】Intel Corporation,Downlink and Uplink Reference Signals for NR Positioning,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904320,フランス,3GPP,2019年04月03日
【文献】LG Electronics,Discussion on necessity and details for physical-layer procedures to support UE/gNB measurements,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1906722,フランス,3GPP,2019年05月04日
【文献】LG Electronics,Discussion on necessity and details for physical-layer procedures to support UE/gNB measurements,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904202,フランス,3GPP,2019年04月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチビーム通信システムにおいてユーザ機器(UE)によって実施される方法であって、
測位測定要求をネットワークエンティティから受信することと、
ここにおいて、前記測位測定要求は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から複数の測位基準信号を同じ受信(RX)ビームを使用して受信するための要求、前記1つまたは複数のTRPへ前記複数の測位基準信号を同じ送信(TX)ビームを使用して送信するための要求、またはその両方を含む、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、
前記複数の測位基準信号を受信するために同じ
RXビームを使用すること、および/または測位測定を実施するために、前記複数の測位基準信号を送信するために同じ
TXビームを使用することを試みることと、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに与えることと、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することの一部の順守、あるいはその両方を示す、
を備える、方法。
【請求項2】
マルチビーム通信システムにおいてネットワークエンティティによって実施される方法であって、
測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信することと、
ここにおいて、前記測位測定要求は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から複数の測位基準信号を同じ受信(RX)ビームを使用して受信するための要求、前記1つまたは複数のTRPへ前記複数の測位基準信号を同じ送信(TX)ビームを使用して送信するための要求、またはその両方を含む、
測位測定報告を前記UEから受信することと、前記測位測定報告は、
前記1つまたは複数の
TRPから
前記複数の
測位基準信号を受信するために同じ
RXビームを使用することおよび/または前記1つまたは複数のTRPに前記複数の
測位基準信号を送信するために同じ
TXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することの一部の順守、またはその両方を示す、
を備える、方法。
【請求項3】
前記複数の測位基準信号は複数のダウンリンク測位基準信号を備え、
前記測位測定報告は、前記複数の測位基準信号の基準信号受信電力(RSRP)、到着時間(ToA)、受信信号時間差(RSTD)、および到着角度(AoA)のうちのいずれか1つまたは複数を備える、
請求項1
または2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記測位測定要求は受信される、請求項1に記載の方法、または、
前記測位測定要求は、前記UEが前記複数の測位基準信号の送信中に前記TXビームを変更し、および/または前記複数の測位基準信号の受信中に前記RXビームを変更するように構成される前記UEの動作中に送信される、請求項
2に記載の方法。
【請求項5】
前記測位測定要求は受信される、請求項1に記載の方法、または、
前記測位測定要求は、ダウンリンク制御情報(DCI)中で、および/またはメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)中で送信される、請求項
2に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のダウンリンク測位基準信号および第2のダウンリンク測位基準信号を含む複数のダウンリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じRXビームを使用して前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信するための要求である受信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記UEにおいて前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を測定するための要求であり、
ビームロック報告は、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号の前記測位測定報告とともに前記ネットワークエンティティに与えられる、
請求項1または
2に記載の方法。
【請求項7】
ビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、をさらに備える、請求項1に記載の方法、または、
ビームロック能力報告を前記UEから受信すること、をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更によるRSRP許容差、ここで、前記RSRP許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備え、ここにおいて、前記角度許容差は
、方位角許容差または天頂角許容差を備える、請求項
2に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のアップリンク測位基準信号および第2のアップリンク測位基準信号を含む複数のアップリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じTXビームを使用して前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求である送信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求であり、
前記測位測定報告は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号の送信とともに与えられるビームロック報告を含む、
請求項1または
2に記載の方法。
【請求項9】
ビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、をさらに備える、請求項1に記載の方法、または、
ビームロック能力報告を前記UEから受信すること、をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更によるTX電力許容差、ここで、前記TX電力許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備える、請求項
2に記載の方法。
【請求項10】
ビームロックをサポートするための前記UEの1つまたは複数の能力を示すビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、をさらに備える、請求項1に記載の方法、または、
ビームロックをサポートするための前記UEの1つまたは複数の能力を示すビームロック能力報告を前記UEから受信すること、をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つのリソースが同じ帯域中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域能力、
2つのリソースが帯域のペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域ペア能力、
2つのリソースが同じコンポーネントキャリア(CC)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CC能力、
2つのリソースがCCのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CCペア能力、
2つのリソースが同じ帯域幅部分(BWP)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWP能力、
2つのリソースがBWPのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWPペア能力、
前記UEがサポートすることが可能であるビームロック設定の最大数を示す、最大ビームロック能力、
前記UEがビームロックをサポートすることが可能である2つのリソース間の最大時間差および/または最大周波数差を示す、最大距離能力、
前記UEがビームロックをサポートするときに可能である2つの送信リソースのTX電力の最大差を示す、最大電力差能力、および、
別のサウンディング基準信号(SRS)リソースと同じビームでSRSリソースを送信するための要求を適用するために前記UEが前記測位測定要求を受信した後に必要な最小持続時間を示す、最小持続時間能力、
のうちのいずれか1つまたは複数を備える、請求項
2に記載の方法。
【請求項11】
前記測位測定要求は、
ビームロックが適用されるべきである前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号と、
ビームロックが時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号に適用されるべきである時間ウィンドウと、
のうちの1つを指定する、請求項1または
2に記載の方法。
【請求項12】
前記測位測定報告は、前記測位測定要求への肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)である、請求項1または
2に記載の方法。
【請求項13】
ユーザ機器(UE)であって、
測位測定要求をネットワークエンティティから受信するための手段と、
ここにおいて、前記測位測定要求は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から複数の測位基準信号を同じ受信(RX)ビームを使用して受信するための要求、前記1つまたは複数のTRPへ前記複数の測位基準信号を同じ送信(TX)ビームを使用して送信するための要求、またはその両方を含む、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、
前記複数の測位基準信号を受信するために同じ
RXビームを使用すること、および/または前記複数の測位基準信号を送信するために同じ
TXビームを使用することを試みるための手段と、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに与えるための手段と、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することの一部の順守、あるいはその両方を示す、
を備える、ユーザ機器(UE)。
【請求項14】
ネットワークエンティティであって、
測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信するための手段と、
ここにおいて、前記測位測定要求は、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から複数の測位基準信号を同じ受信(RX)ビームを使用して受信するための要求、前記1つまたは複数のTRPへ前記複数の測位基準信号を同じ送信(TX)ビームを使用して送信するための要求、またはその両方を含む、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記UEから受信するための手段と、前記測位測定報告は、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することの一部の順守、あるいはその両方を示す、
を備える、ネットワークエンティティ。
【請求項15】
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、請求項1乃至
12のうちのいずれか一項に記載方法を実行するための命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本特許出願は、その両方が本出願の譲受人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2019年8月9日に出願された「REPORT OF RECEIVE OR TRANSMIT BEAM LOCK INFORMATION」と題するギリシャ特許出願第20190100346号、および2020年8月3日に出願された「REPORT OF RECEIVE OR TRANSMIT BEAM LOCK INFORMATION」と題する米国非仮特許出願第16/983,286号の、米国特許法第119条に基づく優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本明細書で説明される様々な態様は、一般にワイヤレス通信システムに関し、より詳細には、たとえば、ワイヤレス通信システムにおける角度ベース測位のための、受信(RX)または送信(TX)ビームロック情報の報告に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)と、(中間の2.5Gネットワークを含む)第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービスと、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスと、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))とを含む、様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログアドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0004】
[0004]新無線(NR)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを可能にする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを与え、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒(gps)のデータレートを与えるように設計されている。大きいワイヤレス展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【発明の概要】
【0005】
[0005]以下は、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する重要なまたは重大な要素を識別するか、あるいは特定の態様に関連する範囲を定めるものと考えられるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0006】
[0006]一態様では、マルチビーム通信システムにおいてユーザ機器(UE)によって実施される方法は、測位測定要求をネットワークエンティティから受信することと、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、複数の測位基準信号を受信するために同じRXビームを使用すること、および/または複数の測位基準信号を送信するために同じTXビームを使用することを試みることと;測位測定要求に応答して測位測定報告をネットワークエンティティに与えることと、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を含む。
【0007】
[0007]一態様では、マルチビーム通信システムにおいてネットワークエンティティによって実施される方法は、測位測定要求をUEに送信することと、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求に応答して測位測定報告をUEから受信することと、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を含む。
【0008】
[0008]一態様では、UEは、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトランシーバを介して、測位測定要求をネットワークエンティティから受信することと、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、複数の測位基準信号を受信するために同じRXビームを使用すること、および/または複数の測位基準信号を送信するために同じTXビームを使用することを試みることと;少なくとも1つのトランシーバに、測位測定要求に応答して測位測定報告をネットワークエンティティに送信させることと、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を行うように構成される。
【0009】
[0009]一態様では、ネットワークエンティティは、メモリと、通信デバイスと、メモリおよび通信デバイスに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、通信デバイスに、測位測定要求をUEに送信させることと、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;通信デバイスを介して、測位測定要求に応答して測位測定報告をUEから受信することと、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を行うように構成される。
【0010】
[0010]一態様では、UEは、測位測定要求をネットワークエンティティから受信するための手段と、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、複数の測位基準信号を受信するために同じRXビームを使用すること、および/または複数の測位基準信号を送信するために同じTXビームを使用することを試みるための手段と;測位測定要求に応答して測位測定報告をネットワークエンティティに与えるための手段と、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を含む。
【0011】
[0011]一態様では、ネットワークエンティティは、測位測定要求をUEに送信するための手段と、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求に応答して測位測定報告をUEから受信するための手段と、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を含む。
【0012】
[0012]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体は、測位測定要求をネットワークエンティティから受信するようにUEに命令する少なくとも1つの命令と、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、複数の測位基準信号を受信するために同じRXビームを使用すること、および/または複数の測位基準信号を送信するために同じTXビームを使用することを試みるようにUEに命令する少なくとも1つの命令と;測位測定要求に応答して測位測定報告をネットワークエンティティに与えるようにUEに命令する少なくとも1つの命令と、測位測定報告が、同じRXビームおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0013】
[0013]一態様では、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体は、測位測定要求をUEに送信するようにネットワークエンティティに命令する少なくとも1つの命令と、測位測定要求が、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み;測位測定要求に応答して測位測定報告をUEから受信するようにネットワークエンティティに命令する少なくとも1つの命令と、測位測定報告が、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、を備えるコンピュータ実行可能命令を含む。
【0014】
[0014]本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0015】
[0015]添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、態様の例示ためにのみ与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】[0016]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【
図2A】[0017]本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
【
図2B】本開示の様々な態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
【
図3A】[0018]本開示の態様による、UEにおいて採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【
図3B】本開示の態様による、基地局において採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【
図3C】本開示の態様による、ネットワークエンティティにおいて採用され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
【
図4】[0019]本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【
図5】[0020]本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【
図6A】[0021]本開示の態様による、UEにおける無線周波数(RF)チャネル応答を経時的に示すグラフ。
【
図6B】[0022]本開示の態様による、離脱角度(AoD)におけるクラスタの例示的な分離を示す図。
【
図7A】[0023]本開示の態様による、UEがビームロックサポートのために複数の受信リソースで構成される例示的な状況を示す図。
【
図7B】[0024]本開示の態様による、UEがビームロックサポートのために複数の送信リソースで構成される例示的な状況を示す図。
【
図8A】[0025]本開示の態様による、ビームロックをサポートするためにUEによって実施される例示的な方法のフローチャート。
【
図8B】本開示の態様による、ビームロックをサポートするためにUEによって実施される例示的な方法のフローチャート。
【
図9A】[0026]本開示の態様による、ビームロックをサポートするためにネットワークエンティティによって実施される例示的な方法のフローチャート。
【
図9B】本開示の態様による、ビームロックをサポートするためにネットワークエンティティによって実施される例示的な方法のフローチャート。
【
図10】[0027]本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【
図11】本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0028]本明細書で説明される様々な態様は、一般にワイヤレス通信システムに関し、より詳細には、たとえば、ワイヤレス通信システムにおける角度ベース測位のための、受信(RX)または送信(TX)ビームロック情報の報告に関する。一態様では、ネットワークエンティティ(たとえば、基地局、ロケーションサーバなど)はビームロックを実施することを、UEの通常動作中に、すなわち、UEがさもなければネットワークエンティティと通信するための複数の信号(たとえば、物理的信号)の送信および/または受信中にTXビームおよび/またはRXビームを変更することになる動作中に、UEに要求し得る。UEは、それが要求を順守することができるかどうか、すなわち、それがビームロックを実施することができるかどうかを最初に決定し得る。要求を順守することができる場合、UEは、要求を行うための動作を実施し得る。要求を順守することができない場合、UEは、それが要求を順守することができないことを折り返し報告し得る。代替的に、またはそれに加えて、UEは、それがどの程度要求を順守することができるかを決定し、要求の順守の程度を示す情報を折り返し報告し得る。
【0018】
[0029]これらおよび他の態様が、例示的な態様に関係する特定の例を示すために以下の説明および関連する図面において開示される。代替態様は、本開示を読めば当業者には明らかになり、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなしに構築および実施され得る。さらに、よく知られている要素は、本明細書に開示される態様の関連する詳細を不明瞭にしないように詳細に説明されないか、または省略され得る。
【0019】
[0030]「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましい、または有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、論じられる特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0020】
[0031]以下で説明される情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表現され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、特定の適用例、所望の設計、対応する技術などに部分的に応じて、電圧、電流、電磁波、磁場または磁気粒子、光場または光粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表現され得る。
【0021】
[0032]さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令することになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、そのすべてが請求する主題の範囲内に入ることが企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明され得る。
【0022】
[0033]本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは他の方法でそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、トラッキングデバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0023】
[0034]基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。基地局は、主に、サポートされるUEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートすることを含む、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を与え得、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を与え得る。UEが基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0024】
[0035]「基地局」という用語は、単一の物理的送信受信ポイント(TRP)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準RF信号(または単に「基準信号」)を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそこから送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用される、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されるべきである。
【0025】
[0036]UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき基準信号をUEに送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信し、測定し得る。そのような基地局は、(たとえば、信号をUEに送信するとき)測位ビーコンと呼ばれ、および/または(たとえば、信号をUEから受信し、測定するとき)ロケーション測定ユニットと呼ばれることがある。
【0026】
[0037]「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。本明細書で使用されるRF信号は、「ワイヤレス信号」と呼ばれるか、あるいは、「信号」という用語がワイヤレス信号またはRF信号を指すことがコンテキストから明らかである場合、単に「信号」と呼ばれることもある。
【0027】
[0038]様々な態様に従って、
図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、(「BS」と標示された)様々な基地局102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはngーeNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0028】
[0039]基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して(コアネットワーク170の一部であり得るかまたはコアネットワーク170の外部にあり得る)1つまたは複数のロケーションサーバ172へとインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータの転送と、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための配信と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0029】
[0040]基地局102はUE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを与え得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、仮想セル識別子(VCI)、セルグローバル識別子(CGI))に関連付けられ得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを与え得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。さらに、TRPが典型的にはセルの物理的送信ポイントであるので、「セル」および「TRP」という用語は互換的に使用され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語はまた、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)を指し得る。
【0030】
[0041]近隣マクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、(「SC」と標示された)スモールセル基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複する地理的カバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを与え得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0031】
[0042]基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、ダウンリンクの場合、アップリンクの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0032】
[0043]ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中の通信リンク154を介して(「STA」と標示された)1つまたは複数のWLAN局(STA)152と通信しているワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)手順またはリッスンビフォアトーク(LBT)手順を実施し得る。
【0033】
[0044]スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0034】
[0045]ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、mmW周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るミリメートル波(mmW)基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲と、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短い距離とを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短い距離とを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0035】
[0046]送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に焦束させる(focusing)ための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(全方向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに与える。送信時にRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が、所望の方向における放射を増加させるために互いに加算され、望ましくない方向における放射を抑制するために打ち消されるように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0036】
[0047]送信ビームは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、それらが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する、擬似コロケートされ得る。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の基準信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準信号に関する情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース基準信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準信号を使用することができる。ソース基準信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準信号を使用することができる。ソース基準信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準信号を使用することができる。ソース基準信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準信号を使用することができる。
【0037】
[0048]受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0038】
[0049]送信ビームと受信ビームとは、空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号のための第2のビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)のためのパラメータが、第1の基準信号のための第1のビーム(たとえば、受信ビームまたは送信ビーム)に関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から参照ダウンリンク基準信号(たとえば、同期信号ブロック(SSB))を受信するために、特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局にアップリンク基準信号(たとえば、サウンディング基準信号(SRS))を送るための送信ビームを形成することができる。
【0039】
[0050]「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0040】
[0051]5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、FR1(450から6000MHzまで)と、FR2(24250から52600MHzまで)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1からFR2の間)とに分割される。5Gなど、マルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立手順を実施するかまたはRRC接続再確立手順を開始するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通のおよびUE固有の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを与えるために使用され得る、2次周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて真である。ネットワークは、任意の時間に任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0041】
[0052]たとえば、まだ
図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0042】
[0053]ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のデバイス間(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。
図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTEダイレクト(LTE-D)、WiFi(登録商標)ダイレクト(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0043】
[0054]ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。
【0044】
[0055]様々な態様に従って、
図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)5GC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特にそれぞれユーザプレーン機能212と制御プレーン機能214とに接続する。追加の構成では、ngーeNB224はまた、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、
図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。別のオプションの態様は、UE204にロケーション支援を与えるために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に組み込まれ得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る。
【0045】
[0056]様々な態様に従って、
図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって与えられる制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって与えられるユーザプレーン機能と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224を5GC260に、特にそれぞれUPF262とAMF264とに接続する。追加の構成では、gNB222はまた、AMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して5GC260に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、
図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。新RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。
【0046】
[0057]AMF264の機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、UE204とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と(ロケーションサーバ230として働く)ロケーション管理機能(LMF)270との間のロケーションサービスメッセージのトランスポートと、新RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0047】
[0058]UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを与えることと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)処理(たとえば、UL/DLレート執行、DLにおける反射性QoSマーキング)と、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。UPF262はまた、UE204と、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介したロケーションサービスメッセージの転送をサポートし得る。
【0048】
[0059]SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0049】
[0060]別のオプションの態様は、UE204にロケーション支援を与えるために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272はLMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、シグナリングメッセージを伝達し、音声またはデータを伝達しないことが意図されるインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーンを介して、AMF264、新RAN220、およびUE204と通信し得、SLP272は、(たとえば、伝送制御プロトコル(TCP)および/またはIPのような、音声および/またはデータを搬送することが意図されるプロトコルを使用して)ユーザプレーンを介して、UE204および外部クライアント(
図2Bに図示せず)と通信し得る。
【0050】
[0061]
図3A、
図3B、および
図3Cは、本明細書で教示されるファイル送信動作をサポートするために、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE302と、(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局304と、(ロケーションサーバ230とLMF270とSLP272とを含む、本明細書で説明されるネットワーク機能のいずれかに対応するかまたはそれを実施し得る)ネットワークエンティティ306とに組み込まれ得る、(対応するブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)などにおいて)実装され得ることが諒解されよう。図示された構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。たとえば、システム中の他の装置は、同様の機能を与えるために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、および/または異なる技術によって通信することを可能にする、複数のトランシーバ構成要素を含み得る。
【0051】
[0062]UE302と基地局304とは、各々、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワークなど、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して通信するように構成されたワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)トランシーバ310および350をそれぞれ含む。WWANトランシーバ310および350は、当該のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、ng-eNB、gNB)などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ316および356に接続され得る。WWANトランシーバ310および350は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、WWANトランシーバ310および350は、それぞれ、信号318および358を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、それぞれ、信号318および358を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0052】
[0063]UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ320および360を含む。WLANトランシーバ320および360は、当該のワイヤレス通信媒体上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi、LTE-D、Bluetooth(登録商標)など)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ326および366に接続され得る。WLANトランシーバ320および360は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、WLANトランシーバ320および360は、それぞれ、信号328および368を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、それぞれ、信号328および368を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。
【0053】
[0064]少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含むトランシーバ回路は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として組み込まれる)統合されたデバイスを備え得、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスと別個の受信機デバイスとを備え得、または他の実装形態では、他の方法で組み込まれ得る。一態様では、送信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、受信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、送信機と受信機とは、それぞれの装置が、同時に受信と送信の両方を行うのではなく、所与の時間において受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有し得る。UE302および/または基地局304のワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ310および320の一方または両方ならびに/またはトランシーバ350および360の一方または両方)はまた、様々な測定を実施するためのネットワークリッスンモジュール(NLM)などを備え得る。
【0054】
[0065]UE302と基地局304とはまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、衛星測位システム(SPS)受信機330および370を含む。SPS受信機330および370は、全地球測位システム(GPS)信号、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インドの地域ナビゲーション衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)など、それぞれ、SPS信号338および378を受信するための、1つまたは複数のアンテナ336および376にそれぞれ接続され得る。SPS受信機330および370は、それぞれ、SPS信号338および378を受信および処理するための、任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機330および370は、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、それぞれ、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用してUE302および基地局304の位置を決定するのに必要な計算を実施する。
【0055】
[0066]基地局304とネットワークエンティティ306とは、各々、他のネットワークエンティティと通信するための少なくとも1つのネットワークインターフェース380および390をそれぞれ含む。たとえば、ネットワークインターフェース380および390(たとえば、1つまたは複数のネットワークアクセスポート)は、ワイヤベースまたはワイヤレスバックホール接続を介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、ネットワークインターフェース380および390は、ワイヤベースまたはワイヤレス信号通信をサポートするように構成されたトランシーバとして実装され得る。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、および/または他のタイプの情報を送信および受信することを伴い得る。
【0056】
[0067]UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とはまた、本明細書で開示される動作とともに使用され得る他の構成要素を含む。UE302は、たとえば、測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム332を実装するプロセッサ回路を含む。基地局304は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム384を含む。ネットワークエンティティ306は、たとえば、本明細書で開示される測位動作に関係する機能を与えるための、および他の処理機能を与えるための処理システム394を含む。一態様では、処理システム332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、あるいは他のプログラマブル論理デバイスまたは処理回路を含み得る。
【0057】
[0068]UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを示す情報)を維持するために、(たとえば、各々メモリデバイスを含む)メモリ構成要素340、386、および396をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。いくつかの場合には、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、それぞれ、測位構成要素342、388、および398を含み得る。測位構成要素342、388、および398は、実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれ処理システム332、384、および394の一部であるかまたはそれらに結合されたハードウェア回路であり得る。他の態様では、測位構成要素342、388、および398は、それぞれ、処理システム332、384、および394の外部にあり得る(たとえば、モデム処理システムの一部である、別の処理システムと統合される、など)。代替的に、測位構成要素342、388、および398は、処理システム332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれメモリ構成要素340、386、および396に記憶された(
図3A~
図3Cに示されているような)メモリモジュールであり得る。
【0058】
[0069]UE302は、WWANトランシーバ310、WLANトランシーバ320、および/またはSPS受信機330によって受信された信号から導出される動きデータとは無関係である移動および/または配向情報を与えるために、処理システム332に結合された1つまたは複数のセンサー344を含み得る。例として、(1つまたは複数の)センサー344は、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)、および/または任意の他のタイプの移動検出センサーを含み得る。その上、(1つまたは複数の)センサー344は、複数の異なるタイプのデバイスを含み、動き情報を与えるためにそれらの出力を合成し得る。たとえば、(1つまたは複数の)センサー344は、2Dおよび/または3D座標系における位置を算出するアビリティを与えるために、多軸加速度計と配向センサーとの組合せを使用し得る。
【0059】
[0070]さらに、UE302は、ユーザに指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)を与えるための、および/または(たとえば、検知デバイスそのようなキーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ作動時に)ユーザ入力を受信するためのユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304およびネットワークエンティティ306もユーザインターフェースを含み得る。
【0060】
[0071]より詳細に処理システム384を参照すると、ダウンリンクにおいて、ネットワークエンティティ306からのIPパケットが処理システム384に与えられ得る。処理システム384は、RRCレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとのための機能を実装し得る。処理システム384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスティングと、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)と、RAT間モビリティと、UE測定報告のための測定構成とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と、ハンドオーバサポート機能とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送と、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正と、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、スケジューリング情報報告と、誤り訂正と、優先度処理と、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を与え得る。
【0061】
[0072]送信機354と受信機352とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装し得る。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含み得る。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを処理する。コーディングされ、変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームにスプリットされ得る。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数領域中で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成され得る。OFDMシンボルストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE302によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、1つまたは複数の異なるアンテナ356に与えられ得る。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0062】
[0073]UE302において、受信機312は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ316を通して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム332に与える。送信機314と受信機312とは、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。受信機312は、UE302に宛てられた空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施し得る。複数の空間ストリームがUE302に宛てられた場合、それらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機312は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域にコンバートする。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局304によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって算出されたチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上で基地局304によって最初に送信されたデータおよび制御信号を復元するために復号およびデインターリーブされる。データと制御信号とは、次いで、レイヤ3およびレイヤ2機能を実装する処理システム332に与えられる。
【0063】
[0074]アップリンクでは、処理システム332は、コアネットワークからのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを与える。処理システム332はまた、誤り検出を担当する。
【0064】
[0075]基地局304によるダウンリンク送信に関して説明される機能と同様に、処理システム332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得と、RRC接続と、測定報告とに関連するRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)とに関連するPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、ARQを介した誤り訂正と、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連するRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化と、TBからのMAC SDUの逆多重化と、スケジューリング情報報告と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正と、優先度処理と、論理チャネル優先度付けとに関連するMACレイヤ機能を与える。
【0065】
[0076]基地局304によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を可能にすることとを行うために、送信機314によって使用され得る。送信機314によって生成された空間ストリームは、(1つまたは複数の)異なるアンテナ316に与えられ得る。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0066】
[0077]アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関して説明される様式と同様の様式で基地局304において処理される。受信機352は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ356を通して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム384に与える。
【0067】
[0078]アップリンクでは、処理システム384は、UE302からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを与える。処理システム384からのIPパケットは、コアネットワークに与えられ得る。処理システム384はまた、誤り検出を担当する。
【0068】
[0079]便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、
図3A~
図3Cでは、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示されたブロックは、異なる設計では異なる機能を有し得ることが諒解されよう。
【0069】
[0080]UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の様々な構成要素は、それぞれ、データバス334、382、および392を介して互いに通信し得る。
図3A~
図3Cの構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、
図3A~
図3Cの構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサおよび/または(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を与えるために回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、および/あるいは組み込み得る。たとえば、ブロック310~346によって表される機能の一部または全部は、UE302のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック350~388によって表される機能の一部または全部は、基地局304のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック390~398によって表される機能の一部または全部は、ネットワークエンティティ306のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。簡単のために、様々な動作、行為、および/または機能は、本明細書では、「UEによって」、「基地局によって」、「測位エンティティによって」などで実施されるものとして説明される。しかしながら、諒解されるように、そのような動作、行為、および/または機能は、実際は、処理システム332、384、394、トランシーバ310、320、350、および360、メモリ構成要素340、386、および396、測位構成要素342、388、および398など、UE、基地局、測位エンティティなどの特定の構成要素または構成要素の組合せによって実施され得る。
【0070】
[0081]
図4は、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム400を示す。
図4の例では、本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得るUE404は、それのロケーションを計算するかまたはさもなければ推定すること、あるいは、それのロケーションを計算するかまたはさもなければ推定するために別のエンティティ(たとえば、基地局またはコアネットワーク構成要素、別のUE、ロケーションサーバ、サードパーティアプリケーションなど)を支援することを試みている。UE404は、RF信号、ならびにRF信号の変調および情報パケットの交換のための規格化されたプロトコルを使用して、本明細書で説明される基地局の任意の組合せに対応し得る複数の基地局402a~402d(まとめて、基地局402)とワイヤレス通信し得る。
図4は1つのUE404と4つの基地局402とを示しているが、諒解されるように、より多くのUE404と、より多いかまたはより少ない基地局402とがあり得ることに留意されたい。
【0071】
[0082]
図4は、基地局402aおよび402bがDAS/RRH420を形成する一態様をさらに示す。たとえば、基地局402aはUE404のサービング基地局であり得、基地局402bはUE404のネイバー基地局であり得る。したがって、基地局402bは基地局402aのRRHであり得る。基地局402aおよび402bは、ワイヤードまたはワイヤレスリンク422を介して互いに通信し得る。
【0072】
[0083]mmW通信システムにおける重い経路損失の特有の課題は、3Gおよび/または4Gワイヤレス通信システム中に存在しない、ハイブリッドビームフォーミング(ジョイントデジタルおよびアナログビームフォーミング)など、新しい技法を必要とする。したがって、ビームフォーミングされた通信とともに起こり得る特有の課題を考慮に入れるために、ワイヤレスネットワークにおいて旧来使用される測位方法を向上させる必要がある。
【0073】
[0084]NRでは、ロケーション精度要件がより高いことが予想される。規制事例では、以下が、NRにおける測位のための最小性能ターゲットと見なされ得る。
【0074】
・ UEの80%について、水平測位誤差≦50m、
・ UEの80%について、垂直測位誤差≦5m、ならびに
・ エンドツーエンドレイテンシおよび初期位置算出時間(TTFF:time to first fix)<30s。
【0075】
[0085]商業的使用事例では、要件は、なお一層厳しいことがある。開始ポイントとして、以下の要件が、NRにおける性能ターゲットと見なされ得る。
【0076】
・ 屋内展開シナリオにおけるUEの80%について、水平測位誤差<3m、
・ 屋内展開シナリオにおけるUEの80%について、垂直測位誤差<3m、
・ 屋外展開シナリオにおけるUEの80%について、水平測位誤差<10m、
・ 屋外展開シナリオにおけるUEの80%について、垂直測位誤差<10m、ならびに
・ エンドツーエンドレイテンシ<1s。
【0077】
[0086]NRは、ダウンリンクベース測位方法と、アップリンクベース測位方法と、ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法とを含む、いくつかのセルラーネットワークベース測位技術をサポートする。ダウンリンクベース測位方法は、LTEにおける観測到着時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)と、NRにおけるダウンリンク到着時間差(DL-TDOA:
downlink time difference of arrival)と、NRにおけるダウンリンク離脱角度(DL-AoD:downlink angle-of-departure)とを含む。OTDOAまたはDL-TDOA測位手順では、UEは、基準信号時間差(RSTD:reference signal time difference)または到着時間差(TDOA)測定値と呼ばれる、基地局のペアから受信された基準信号(たとえば、測位基準信号(PRS:positioning reference signal)、トラッキング基準信号(TRS)、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、SSBなど)の到着時間(ToA)の間の差を測定し、それらを測位エンティティに報告する。より詳細には、UEは、支援データ中で基準基地局(たとえば、サービング基地局)および複数の非基準基地局の識別子を受信する。UEは、次いで、基準基地局と非基準基地局の各々との間のRSTDを測定する。関与する基地局の知られているロケーションとRSTD測定値とに基づいて、測位エンティティはUEのロケーションを推定することができる。DL-AoD測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるダウンリンク送信ビームの角度および他のチャネルプロパティ(たとえば、信号強度)を測定する。
【0078】
[0087]アップリンクベース測位方法は、アップリンク到着時間差(UL-TDOA)とアップリンク到着角度(UL-AoA)とを含む。UL-TDOAは、DL-TDOAと同様であるが、UEによって送信されたアップリンク基準信号(たとえば、SRS)に基づく。UL-AoA測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるアップリンク受信ビームの角度および他のチャネルプロパティ(たとえば、利得レベル)を測定する。
【0079】
[0088]ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法は、拡張セルID(E-CID)測位と(「マルチセルRTT」とも呼ばれる)マルチラウンドトリップ時間(RTT)測位とを含む。RTT手順では、イニシエータ(基地局またはUE)が、レスポンダ(UEまたは基地局)にRTT測定信号(たとえば、PRSまたはSRS)を送信し、レスポンダは、イニシエータにRTT応答信号(たとえば、SRSまたはPRS)を返送する。RTT応答信号は、受信から送信(Rx-Tx)測定値と呼ばれる、RTT測定信号のToAとRTT応答信号の送信時間との間の差を含む。イニシエータは、「Tx-Rx」測定値と呼ばれる、RTT測定信号の送信時間とRTT応答信号のToAとの間の差を計算する。イニシエータとレスポンダとの間の(「飛行時間」とも呼ばれる)伝搬時間は、Tx-RxおよびRx-Tx測定値から計算され得る。伝搬時間および光の知られている速度に基づいて、イニシエータとレスポンダとの間の距離が決定され得る。マルチRTT測位の場合、UEは、基地局の知られているロケーションに基づいてそれのロケーションが三角測量されることを可能にするために複数の基地局とのRTT手順を実施する。RTT方法およびマルチRTT方法は、ロケーション精度を改善するために、UL-AoAおよびDL-AoDなど、他の測位技法と組み合わせられ得る。
【0080】
[0089]E-CID測位技法は、無線リソース管理(RRM)測定値に基づく。E-CIDでは、UEは、サービングセル識別子(ID)、タイミングアドバンス(TA)、ならびに、検出されたネイバー基地局の識別子、推定されたタイミング、および信号強度を報告する。次いで、この情報および基地局の知られているロケーションに基づいて、UEのロケーションが推定される。
【0081】
[0090]上記で説明された様々な測位方法をサポートするために、基地局402は、UE404が、UE404と(1つまたは複数の)送信基地局402との間の見通し線(LOS:line-of-sight)、または最短非見通し線(NLOS:non-line-of-sight)、無線経路を最も良く励起するビームを識別するために基準信号タイミング特性(たとえば、ToA)を測定することを可能にするために、それらのカバレージエリア中で1つまたは複数のダウンリンク送信ビーム上で基準信号(たとえば、PRS、CRS、CSI-RS、TRS、SSBなど)をUE404にブロードキャストするように構成され得る。LOS/最短NLOS経路を識別することは、これらのビームがその後測位目的で使用され得るためだけでなく、これらのビームを識別することがビーム方向に基づいて何らかの測位情報を直接与えることができるため、重要である。
【0082】
[0091]「測位基準信号(positioning reference signal)」および「PRS」という用語は、時々、LTEシステムにおいて測位のために使用される固有の基準信号を指し得ることに留意されたい。しかしながら、別段に規定されていない限り、本明細書で使用される「測位基準信号」および「PRS」という用語は、限定はしないが、PRS、TRS、CSI-RSなど、測位のために使用され得る任意のタイプの基準信号を指す。
【0083】
[0092]測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UE404に支援データを与え得る。たとえば、支援データは、そこから基準信号を測定すべき基地局402(または基地局402のセル/TRP)の識別子、基準信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子(ID)、基準信号帯域幅など)、および/または特定の測位方法に適用可能な他のパラメータを含み得る。代替的に、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ中でなど)基地局402自体から直接発信し得る。いくつかの場合には、UE404は、支援データを使用せずにそれ自体でネイバーネットワークノードを検出することが可能であり得る。
【0084】
[0093]基地局402から受信された基準信号を使用してUE404のロケーションを正確に推定するために、UE404は、UE404とネットワークノード(たとえば、基地局402、基地局402のアンテナまたはアンテナアレイ)との間のLOS経路(または、LOS経路が利用可能でない場合、最短NLOS経路)を介して受信された基準信号を測定し得る。しかしながら、RF信号は、送信機と受信機との間のLOS/最短経路によって進むだけでなく、RF信号が送信機から拡散し、受信機に向かう途中で丘陵、建物、水などの他の物体に反射するとき、いくつかの他の経路を介して進む。したがって、
図4は、基地局402とUE404との間のいくつかのLOS経路410a~410c(まとめて、LOS経路410)といくつかのNLOS経路412a~412d(まとめて、NLOS経路412)とを示す。特に、
図4は、LOS経路410aおよびNLOS経路412aを介して送信する基地局402aと、LOS経路410bおよび2つのNLOS経路412bを介して送信する基地局402bと、LOS経路410cおよびNLOS経路412cを介して送信する基地局402cと、2つのNLOS経路412dを介して送信する基地局402dとを示す。
図4に示されているように、各NLOS経路412は、何らかの物体430(たとえば、建物)に反射する。諒解されるように、基地局402によって送信される各LOS経路410およびNLOS経路412は、(たとえば、MIMOシステムの場合のように)基地局402の異なるアンテナ/アンテナアレイによって送信され得るか、または、基地局402の同じアンテナ/アンテナアレイによって送信され得る(それによりRF信号の伝搬を示す)。本明細書で使用される「LOS経路」という用語は、送信機と受信機との間の最短経路を指し、実際のLOS経路ではなく、むしろ、最短NLOS経路であり得ることに留意されたい。
【0085】
[0094]一態様では、基地局402のうちの1つまたは複数は、RF信号を送信するためにビームフォーミングを使用するように構成され得る。その場合、利用可能なビームのうちのいくつかは、(1つまたは複数の)LOS経路410に沿った送信RF信号(たとえば、(1つまたは複数の)LOS経路に沿った最高アンテナ利得を生成するビーム)を集束させ得、他の利用可能なビームは、NLOS経路412に沿った送信RF信号を集束させ得る。ある経路に沿った高利得を有し、したがって、その経路に沿ったRF信号を集束させるビームは、依然として、他の経路に沿った何らかのRF信号伝搬を有し得、そのRF信号の強度は、当然、それらの他の経路に沿ったビーム利得に依存する。
【0086】
[0095]基地局402がRF信号を送信するためにビームフォーミングを使用する場合、基地局402とUE404との間のデータ通信のための当該のビームは、(たとえば、RSRP、RSRQ、SINRによって示される)最高信号強度を伴ってUE404に到着する、RF信号を搬送するビームであり、ロケーション推定のための当該のビームは、LOS経路(たとえば、LOS経路410)を励起する、RF信号を搬送するビームである。いくつかの周波数帯域(たとえば、FR1)では、これらは同じビームである。しかしながら、狭い送信ビームを作成するために多数のアンテナ要素が使用され得る、mmWなど、他の周波数帯域では、それらは同じビームでないことがある。
図5を参照しながら以下で説明されるように、いくつかの場合には、LOS経路410上のRF信号の信号強度は、RF信号が伝搬遅延により後で到着する、NLOS経路412上のRF信号の信号強度よりも(たとえば、妨害により)弱くなり得る。
【0087】
[0096]「ロケーション推定値」という用語は、地理的であり得る(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を備え得る)かまたは都市的(civic)であり得る(たとえば、街路住所、建物の表示、あるいは、建物の特定の入口、建物の中の特定の部屋もしくはスイート、または町の広場などのランドマークなど、建物または街路住所内のまたはその近くの正確なポイントまたはエリアを備え得る)、UE404のためのロケーションの推定値を指し得る。ロケーション推定値は、「ロケーション」、「位置」、「フィックス」、「位置フィックス」、「ロケーションフィックス」、「ロケーション推定値」、「フィックス推定値」、または何らかの他の用語と呼ばれることもある。ロケーション推定値を取得する手段は、一般的に、「測位」、「位置特定(locating)」、「位置決定(position fixing)」などと呼ばれることがある。ロケーション推定値を取得するための特定の解は、「ロケーション解」などと呼ばれることがある。ロケーション解の一部としてロケーション推定値を取得するための特定の方法は、「位置方法」、「測位方法」などと呼ばれることがある。
【0088】
[0097]本明細書で使用される「ネットワークノード」は、基地局402、基地局402のセル、基地局のTRP、リモートラジオヘッド、(基地局402のアンテナのロケーションが基地局402自体のロケーションとは別個である場合)基地局402のアンテナ、または基準信号を送信することが可能な任意の他のネットワークエンティティを指し得る。さらに、本明細書で使用される「ノード」は、ネットワークノードまたはUEのいずれかを指し得る。
【0089】
[0098]
図5は、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム500を示す。UE504は、RF信号、ならびにRF信号の変調および情報パケットの交換のための規格化されたプロトコルを使用して、本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る基地局502とワイヤレス通信し得る。
【0090】
[0099]
図5に示されているように、基地局502は、RF信号の複数のビーム511~515を送信するためにビームフォーミングを利用していることがある。各ビーム511~515は、基地局502のアンテナのアレイ(たとえば、TRP)によって形成され、送信され得る。
図5は、基地局502が5つのビームを送信することを示すが、諒解されるように、5つよりも多いまたは少ないビームがあり得、ピーク利得、幅、およびサイドローブ利得など、ビーム形状は、送信ビームの間で異なり得る。
【0091】
[00100]あるビームに関連するRF信号を別のビームに関連するRF信号と区別する目的で、複数のビーム511~515の各々にビームインデックスが割り当てられ得る。その上、複数のビーム511~515のうちの特定のビームに関連するRF信号は、ビームインデックスインジケータを搬送し得る。ビームインデックスはまた、RF信号の送信の時間(たとえば、フレーム、スロット、および/またはOFDMシンボル番号)から導出され得る。ビームインデックスインジケータは、たとえば、最高8つのビームを一意に区別するための3ビットフィールドであり得る。異なるビームインデックスを有する2つの異なるRF信号が受信された場合、これは、RF信号が異なるビームを使用して送信されたことを示すことになる。2つの異なるRF信号が共通ビームインデックスを共有する場合、これは、異なるRF信号が同じビームを使用して送信されたことを示すことになる。2つのRF信号が同じビームを使用して送信されることを説明するための別の方法は、第1のRF信号の送信のために使用される(1つまたは複数の)アンテナポートが第2のRF信号の送信のために使用される(1つまたは複数の)アンテナポートと空間的に擬似コロケートされることを言うことである。
【0092】
[00101]
図5の例では、UE504は、ビーム513上で送信されるRF信号のNLOSデータストリーム523と、ビーム514上で送信されるRF信号のLOSデータストリーム524とを受信し得る。
図5は、NLOSデータストリーム523およびLOSデータストリーム524を単一の線(それぞれ、破線および実線)として示すが、諒解されるように、NLOSデータストリーム523およびLOSデータストリーム524は、各々、たとえば、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、それらがUE504に到達する時間までには、複数の光線(すなわち、「クラスタ」)を備え得る。たとえば、電磁波が物体の複数の表面に反射されるとき、RF信号のクラスタが形成され得、反射は、ほぼ同じ角度から受信機(たとえば、UE504)に到着し、各々が、他のものよりも数波長(たとえば、センチメートル)多くまたは少なく進む。受信RF信号の「クラスタ」は、概して、単一の送信RF信号に対応する。
【0093】
[00102]
図5の例では、NLOSデータストリーム523は、初めはUE504に向けられていないが、諒解されるように、それは、
図4中のNLOS経路412上のRF信号がそうであるように、UE504に向けられ得る。しかしながら、それは、反射体540(たとえば、建物)に反射し、妨害なしにUE504に到達し、したがって、依然として比較的強いRF信号であり得る。対照的に、LOSデータストリーム524は、UE504に向けられているが、RF信号を著しく劣化させ得る妨害530(たとえば、植生、建物、丘陵、雲または煙などの混乱させる環境、など)を通過する。諒解されるように、LOSデータストリーム524はNLOSデータストリーム523よりも弱いが、LOSデータストリーム524は基地局502からUE504までのより短い経路をたどるので、それはNLOSデータストリーム523の前にUE504に到着する。
【0094】
[00103]上述のように、基地局(たとえば、基地局502)とUE(たとえば、UE504)との間のデータ通信のための当該のビームは、最高信号強度(たとえば、最高RSRP、RSRQ、SINR)を伴ってUEに到着する、RF信号を搬送するビームであり、ロケーション推定のための当該のビームは、LOS経路を励起し、すべての他のビームの中でLOS経路に沿った最高利得を有する、RF信号を搬送するビーム(たとえば、ビーム514)である。すなわち、ビーム513(NLOSビーム)が(LOS経路に沿って集束されていないが、RF信号の伝搬特性により)LOS経路を弱く励起する場合でも、ビーム513のLOS経路の、もしあれば、その弱い信号は、(ビーム514からのそれと比較して)同じくらい確実に検出可能なものでないことがあり、したがって、測位測定を実施する際のより大きい誤差につながる。
【0095】
[00104]データ通信のための当該のビームとロケーション推定のための当該のビームとは、いくつかの周波数帯域では(たとえば、FR1中では)同じビームであり得、mmWなど、他の周波数帯域では、それらは同じビームでないことがある。したがって、
図5を参照すると、UE504が、基地局502とのデータ通信セッションに関与し(たとえば、基地局502がUE504のためのサービング基地局である場合)、基地局502によって送信された基準信号を測定することを単に試みていない場合、データ通信セッションのための当該のビームは、ビーム513が、妨害されていないNLOSデータストリーム523を搬送しているので、ビーム513であり得る。しかしながら、ロケーション推定のための当該のビームは、ビーム514が、妨害されているにもかかわらず最も強いLOSデータストリーム524を搬送するので、ビーム514であることになる。
【0096】
[00105]
図6Aは、本開示の態様による、受信機(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)におけるRFチャネル応答を経時的に示すグラフ600Aである。
図6Aに示されているチャネルの下で、受信機は、時間T1においてチャネルタップ上で2つのRF信号の第1のクラスタを受信し、時間T2においてチャネルタップ上で5つのRF信号の第2のクラスタを受信し、時間T3においてチャネルタップ上で5つのRF信号の第3のクラスタを受信し、時間T4においてチャネルタップ上で4つのRF信号の第4のクラスタを受信する。
図6Aの例では、時間T1におけるRF信号の第1のクラスタが最初に到着するので、それは、LOSデータストリーム(すなわち、LOSまたは最短経路を介して到着するデータストリーム)であると推測され、LOSデータストリーム524に対応し得る。時間T3における第3のクラスタは、最も強いRF信号から構成され、NLOSデータストリーム523に対応し得る。送信機の側から見ると、受信RF信号の各クラスタは、異なる角度において送信されたRF信号の部分を備え得、したがって、各クラスタは、送信機とは異なるAoDを有すると言われ得る。
図6Aは2~5つのチャネルタップのクラスタを示すが、諒解されるように、クラスタは、図示された数よりも多いまたは少ないチャネルタップを有し得ることに留意されたい。
【0097】
[00106]
図6Bは、本開示の態様による、AoDにおけるクラスタのこの分離を示す
図600Bである。AoD範囲602a中で送信されたRF信号は、
図6A中の1つのクラスタ(たとえば、「クラスタ1」)に対応し得、AoD範囲602b中で送信されたRF信号は、
図6A中の異なるクラスタ(たとえば、「クラスタ3」)に対応し得る。
図6Bに示されている2つのクラスタのAoD範囲は空間的に分離されているが、いくつかのクラスタのAoD範囲はまた、クラスタが時間的に分離されているが、部分的に重複し得ることに留意されたい。たとえば、これは、送信機からの同じAoDにおける2つの別個の建物がRF信号を受信機のほうへ反射するときに起こり得る。
【0098】
[00107]
図5の例の場合のように、送信機(たとえば、基地局)は、ビームのうちの1つ(たとえば、ビーム514)がRF信号の第1のクラスタのAoD範囲602aに向けられ、異なるビーム(たとえば、ビーム513)がRF信号の第3のクラスタのAoD範囲602bに向けられるようにRF信号の複数のビームを送信するために、ビームフォーミングを利用し得る。ポストビームフォーミングチャネル応答(すなわち、送信RF信号が全方向ではなくビームフォーミングされるときのチャネル応答)におけるクラスタの信号強度は、クラスタのAoDに沿ったビーム利得によってスケーリングされる。その場合、測位のための当該のビームは、RF信号の第1のクラスタが最初に到着するので、RF信号の第1のクラスタのAoDに向けられるビームであることになり、データ通信のための当該のビームは、RF信号の第3のクラスタが最も強いので、RF信号の第3のクラスタのAoDに向けられるビームであり得る。
【0099】
[00108]概して、RF信号を送信するとき、送信機(たとえば、基地局)は、送信RF信号がたどる、受信機(たとえば、UE)までの経路、または送信RF信号が受信機にいつ到着するかを知らない。したがって、送信機は、等しい量のエネルギーをもつ異なるアンテナポート上でRF信号を送信し得る。代替的に、送信機は、無線経路を明示的にまたは暗黙的に決定するために、複数の送信オケージョンにわたって異なる方向においてRF信号をビームフォーミングし、受信機から測定フィードバックを取得し得る。
【0100】
[00109]本明細書で開示される技法は概して基地局からUEへの送信に関して説明されたが、諒解されるように、それらは、UEがMIMO動作および/またはビームフォーミングが可能である、UEから基地局への送信に等しく適用可能であることに留意されたい。また、ビームフォーミングは、概して、送信(TX)ビームフォーミングを伴うコンテキストにおいて上記で説明されたが、受信(RX)ビームフォーミングも、いくつかの態様では、TXビームフォーミングとともに使用され得る。
【0101】
[00110]UEが測位目的でRXビームフォーミングを実施するのを支援するために、オプションは、UEが、異なるダウンリンク空間領域送信フィルタで送信されたダウンリンクPRSリソース(PRSの送信のために使用されるリソース要素の集合)を受信するために固定RXビームを使用することである。すなわち、UEは、タイミングベース測位(たとえば、DL-TDOA、RTT、マルチセルRTT、E-CID)および/または角度ベース測位(たとえば、DL-AoD、DL-AoA)をサポートするために基地局(たとえば、gNB)から送信されたダウンリンクRF信号を検出するために同じRXビームを使用し得る。
【0102】
[00111]同じく測位(positioning)目的で、サービングおよび近隣セル/TRPに向かうアップリンクビーム管理/整合のために、オプションは、UEが、FR1とFR2の両方についての複数のアップリンクSRSリソース(SRSの送信のために使用されるリソース要素の集合)にわたるアップリンクSRS送信のために固定TXビームを使用することである。すなわち、UEは、タイミングベース測位(たとえば、UL-TDOA、RTT、マルチセルRTT、E-CID)および/または角度ベース測位(たとえば、UL-AoD、UL-AoA)をサポートするために基地局にアップリンクRF信号を送信するために同じTXビームを使用し得る。
【0103】
[00112]テストシナリオ(すなわち、UEがテストされている場合)では、ネットワークは、UEが同じTXビーム(送信するとき)と同じRXビーム(受信するとき)とを使用するビームロック機能を実装するようにUEを構成し得、これは、軸外の(off-axis)刺激および測定のために必要とされるテスト方法を著しく簡略化することができる。しかしながら、通常動作中に、UEは、基地局に向かうTXビームおよび/またはRXビームを形成することが予想され、これは、(1つまたは複数の)ビームを変更することを生じ得る。たとえば、UEは移動していることがあり、したがって、基地局に対するそれの配向は変化し得る。代替的に、またはそれに加えて、UEと基地局との間のチャネルの空間プロパティが変動し得る。UEはまた、ビームを、それらの自動利得制御(AGC)プロセスの通常部分として、同じ方向に沿ってでさえ、変更し得る。これは、少なくとも部分的に、異なるAGCが受信信号の位相への異なる効果を有することがあるからである。
【0104】
[00113]UEのロケーションを推定するときなど、いくつかの状況では、基準信号を送信および/または受信するためかどうかにかかわらず、UEがビームロックモードにあることが有利であり得る。しかしながら、通常動作中に、UEがビームロックモードにあることは、可能であることも可能でないこともある。たとえば、
図7Aおよび
図7Bは、UEがビームロックサポートのためにそれぞれ複数の受信リソースおよび送信リソースで構成される例示的なシナリオを示す。
図7Aでは、UEは、2つのPRSリソース(「PRS1」710および「PRS2」720)と他のダウンリンクチャネル730とで構成される。
図7Bでは、UEは、2つのSRSリソース(「SRS1」715および「SRS2」725)と他のアップリンクチャネル735とで構成される。
図7Aおよび
図7Bの例では、ネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、サービング基地局など)は、UEに以下を行うことを要求し得る。
【0105】
・ RSRP測定を実施する、
・ 同じRXまたはTXビームを使用する、
・ 厳しいビームロックされた(beam locked)受信とともに同じ空間QCLを使用する、および/あるいは
・ ビームロックモードでPRSを受信することとSRSを送信することとの両方を行う。
【0106】
[00114]問題は、UEが、以下を含む様々なシナリオの下で同じRX/TXビームを使用して受信/送信することが困難であり得ることである。
【0107】
・ 2つのPRS/SRSリソースが時間的に連続せず(たとえば、ある数のシンボル、スロット、フレームなど離れている)、UEが2つのPRS/SRSリソースの中間において他の信号を送信/受信する、
・ 2つのSRSリソースが時間的に連続するが、それらが、異なる電力制御またはタイミングアドバンスを有する、
・ 2つのPRSリソースが時間的に連続するが、異なる基準信号と(空間的におよび/または時間的に)擬似コロケートされ、それらの間の潜在的に異なるAGC設定を生じる、
・ PRS/SRSが他の目的のためにも使用され、「デュアルユース(dual-use)」基準信号と呼ばれ、その場合、それが、UEの通常/レガシー動作に干渉し得る、
・ MAC制御要素(MAC-CE)を用いたまたはダウンリンク制御情報(DCI)に基づくTX/RXビームロックモードのアクティブ化または非アクティブ化、ならびに
・ 2つのPRS/SRSリソースが異なる帯域中にある。
【0108】
[00115]これらの問題に対処するために、一態様では、ネットワークエンティティ(たとえば、gNB、ロケーションサーバなど)は、ビームロック要求をUEに送信し得、UEは、ビームロック要求に関係する報告で応答し得る。
図8Aおよび
図8Bは、ビームロックをサポートするように構成されたユーザ機器(UE)によって実施される例示的な方法800のフローチャートを示す。方法800は、図示されたフローチャートのプロセスが、関係付けられるが、同時に行われる必要がないことを示すために、2つのフローチャートに分離される。一態様では、方法800は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、方法800の動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0109】
[00116]
図8Aは、UEがそれのビームロック能力をネットワークに通知するフローチャートを示す。ブロック820において、UEは、ビームロック能力報告をネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、基地局など)に与える。ビームロック能力報告は、ビームロックをサポートするためのUEの1つまたは複数の能力を示し得る。一態様では、UEは、(たとえば、UEが電源投入の後にネットワークに最初に接続するときに)ビームロック能力報告を、それ自体のイニシアチブで与え得る。代替的に、UEは、ブロック810においてビームロック能力要求をネットワークエンティティから受信したことに応答して、ビームロック能力報告を与え得る。ブロック810は、それがオプションであることを示すために破線の矩形で表されている。ビームロック能力報告に関する詳細は、以下でさらに説明される。
【0110】
[00117]
図8Bは、UEがビームロックを実施するフローチャートを示す。ブロック830において、UEは、ビームロック要求をネットワークエンティティから受信する。ネットワークエンティティは、基地局(たとえば、gNB)または基地局を通して要求を行うネットワークサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)であり得る。概して、ビームロック要求は、UEが複数の信号を同じRXビームを使用して基地局から受信するための要求、および/またはUEが複数の信号を同じTXビームを使用して基地局に送信するための要求と見なされ得る。
【0111】
[00118]ビームロック要求は、UEの通常動作中に受信され得る。一態様では、UEの通常動作は、UEが、ネットワークエンティティと通信するときの複数の信号の送信および/または受信中にTXビームおよび/またはRXビームを変更するように構成される、動作モードとして定義され得る。たとえば、UEは移動していることがあり、したがって、現在のビームのチャネル状態は急速に劣化している。この事例では、UEおよび/またはネットワークエンティティは、ネットワークとのUEの通信を維持するためにビーム変更が必要であると決定し得る。通常動作中に、UEは、ネットワークとの接続性を、ビームロック要求を順守することよりも優先させ得る。一態様では、UEが、それがビームロック要求を少なくとも部分的に順守しながらネットワークとの通信を維持することができると決定した場合、UEは、ビームロック要求を部分的に順守し得る。
【0112】
[00119]ビームロック要求はダウンリンク方向におけるものであり得(受信ビームロック要求とも呼ばれる)、これは、このコンテキストでは、UEが複数のダウンリンク信号を基地局(たとえば、gNB)から受信する際に同じRXビームを使用するための要求と見なされ得る。代替的に、またはそれに加えて、ビームロック要求はアップリンク方向におけるものであり得(送信ビームロック要求とも呼ばれる)、これは、このコンテキストでは、UEが複数のアップリンク信号を基地局に送信するときに同じTXビームを使用するための要求と見なされ得る。
【0113】
[00120]以下でさらに説明されるように、ビームロック要求は、暗黙的または明示的であり得る。ビームロック要求は、基地局から、DCI中および/またはMAC-CE中で受信され得る。
【0114】
[00121]ブロック840において、UEは、ビームロック要求に応答してビームロック報告をネットワークエンティティに与える。ビームロック報告は、ビームロック要求を順守する際のUEの成功または失敗に関係する情報を含み得る。たとえば、これは、単純な肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)であり得る。
【0115】
[00122]代替的に、またはそれに加えて、ビームロック報告は、たとえば、UEが部分的に順守するとき、ビームロック要求の順守の程度に関係する情報を含み得る。一態様では、ビームロック報告は、ネットワークエンティティに与えられる(1つまたは複数の)他の報告とともに与えられ得る。すなわち、ビームロック報告および(1つまたは複数の)他の報告は、ネットワークエンティティに、別々に、ただし同時に与えられ得る。代替的に、ビームロック報告は、ビームロック報告を(1つまたは複数の)他の報告に組み込むことによって(1つまたは複数の)他の報告とともに与えられ得る。
【0116】
[00123]たとえば、以下のシナリオを考慮する。(1)複数の信号は、第1および第2のPRSなど、少なくとも第1および第2のダウンリンク基準信号(DL RS)を含む複数のダウンリンク信号である、(2)ビームロック要求は、少なくとも第1および第2のDL RSが同じRXビームを使用して受信されることを要求する受信ビームロック要求である、ならびに(3)ビームロック要求は、UEにおいて第1および第2のDL RSを測定するための、ネットワークエンティティから受信された測定要求に関連する。この事例では、ビームロック報告は、測定報告とともにネットワークエンティティに与えられ得る。
【0117】
[00124]一態様では、ビームロック要求は、UEが同じRXビームを使用して第1および第2のDL RSを受信することを明示的に要求し得る。別の態様では、ビームロック要求は、測定要求が測位目的のためのものであるという指示があるとき、暗黙的に仮定され得る。言い換えれば、測定要求が測位目的で行われるとき、測定要求自体が暗黙的にビームロック要求として働き得る。
【0118】
[00125]測定報告は、第1および第2のダウンリンク信号の受信信号電力(たとえば、RSRP)、時間ベース測定値(たとえば、ToA、RSTDなど)、および角度ベース測定値(たとえば、方位角および/または天頂角など、AoA)のうちのいずれか1つまたは複数に関する報告を含み得る。
【0119】
[00126]上記で説明されたように、ブロック820において、UEは、ビームロック能力をネットワークに与え得る。一態様では、ビームロック能力報告は、2つの受信リソース間の(たとえば、それぞれ、2つのDL RSを搬送する2つのリソース間の)2つのRXビームの変更によるRSRP許容差(tolerance)を備え得る。RSRP許容差は、2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされる(dB単位の)カットオフを定義し得る。たとえば、RSRP許容差が3dBにおいて設定され、測定報告が、第1のDL RSのRSRPと第2のDL RSのRSRPとが3dB未満(または3dB超)異なることを示す場合、UEおよび/またはネットワークエンティティは、2つのRXビームが同じである(または異なる)と決定し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のDL RSについてビームロックがサポートされ得る(またはサポートされないことがある)と決定し得る。
【0120】
[00127]代替的に、またはそれに加えて、ビームロック能力報告は、2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更による1つまたは複数の角度許容差(たとえば、方位角(azimuth angle)許容差および/または天頂角(zenith angle)許容差)をも備え得る。1つまたは複数の角度許容差は、2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされる(たとえば、角度における)カットオフを定義し得る。たとえば、角度許容差が5°において設定され、測定報告が、第1のDL RSのAoAと第2のDL RSのAoAとが5°未満(または5°超)異なることを示す場合、UEおよび/またはネットワークエンティティは、2つのRXビームが同じである(または異なる)と決定し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のDL RSについてビームロックがサポートされる(またはサポートされない)と決定し得る。時間ベース測定値についての許容差もあり得る。
【0121】
[00128]一態様では、ブロック840におけるビームロック報告は、複数のダウンリンク信号を受信するために使用されるRXビームの変更を含み得る。一例として、第1のRXビームおよび第2のRXビームが、それぞれ、第1のDL RSおよび第2のDL RSを受信するために使用されると仮定する。この事例では、ビームロック報告は、第1のRXビームと第2のRXビームとの間の変更があるかどうか、および変更がある場合、どのくらいの変更かを含み得る。たとえば、ビームロック報告は、RSRPの変更および/または角度(方位および/または天頂)の変更を含み得る。代替的に、またはそれに加えて、ビームロック報告は、第1および第2の信号を受信する際の第1のRXビームと第2のRXビームとの間の設定の変更を含み得る。たとえば、ビームロック報告は、第1のRXビームと第2のRXビームとの間のRX AGC設定の変更を含み得る。
【0122】
[00129]変更に基づいて、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1のRXビームと第2のRXビームとが同じであるのか異なるのかを決定(すなわち、ビームロックがサポートされるかどうかを決定)し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のDL RSについてビームロックがサポートされる(またはサポートされない)と決定し得る。
【0123】
[00130]一態様では、ビームロック報告は、ビームロック要求が送信ビームロック要求であるとき、ネットワークエンティティに与えられる別の報告とともに与えられ得る。たとえば、以下のシナリオを考慮する。(1)複数の信号は、第1および第2のSRSなど、少なくとも第1および第2のアップリンク基準信号(UL RS)を含む複数のアップリンク信号である、(2)ビームロック要求は、少なくとも第1および第2のUL RSが同じTXビームを使用して送信されることを要求する送信ビームロック要求である、ならびに(3)ビームロック要求は、UEから第1および第2のUL RSを送信するための、ネットワークエンティティから受信された送信要求に関連する。この事例では、ビームロック報告は、第1および第2のUL RSを送信するのと同時にネットワークエンティティに与えられ得る。
【0124】
[00131]一態様では、ビームロック要求は、UEが第1および第2のUL RSを送信することを明示的に要求し得る。別の態様では、ビームロック要求は、送信要求が測位目的のためのものであるという指示があるとき、暗黙的に仮定され得る。言い換えれば、送信要求が測位目的で行われるとき、送信要求自体が暗黙的にビームロック要求として働き得る。
【0125】
[00132]上記で説明されたように、ブロック820において、UEは、ビームロック能力をネットワークに与え得る。一態様では、ビームロック能力報告は、2つの送信リソース間の(たとえば、それぞれ、2つのUL RSを搬送する2つのリソース間の)2つのTXビームの変更によるTX電力許容差を備え得る。TX電力許容差は、2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされる(dB単位の)カットオフを定義し得る。たとえば、TX電力許容差が3dBにおいて設定され、第1のUL RSのTX電力と第2のUL RSのTX電力とが3dB未満(または3dB超)である場合、UEおよび/またはネットワークエンティティは、2つのTXビームが同じである(または異なる)と決定し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のUL RSについてビームロックがサポートされ得る(またはサポートされないことがある)と決定し得る。
【0126】
[00133]代替的に、またはそれに加えて、ビームロック能力報告は、2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更による1つまたは複数の角度許容差(たとえば、方位角許容差および/または天頂角許容差)をも備え得る。1つまたは複数の角度許容差は、2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされる(たとえば、角度における)カットオフを定義し得る。たとえば、角度許容差が5°において設定され、測定報告が、第1のUL RSの離脱角度(AoD)と第2のUL RSのAoDとが5°未満(または5°超)異なることを示す場合、UEおよび/またはネットワークエンティティは、2つのTXビームが同じである(または異なる)と決定し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のUL RSについてビームロックがサポートされる(またはサポートされない)と決定し得る。時間ベース許容差もあり得る。
【0127】
[00134]一態様では、ブロック840におけるビームロック報告は、複数のアップリンク信号を送信するために使用されるTXビームの変更を含み得る。一例として、第1のTXビームおよび第2のTXビームが、それぞれ、第1のUL RSおよび第2のUL RSを送信するために使用されると仮定する。この事例では、ビームロック報告は、第1のTXビームと第2のTXビームとの間の変更があるかどうか、および変更がある場合、どのくらいの変更かを含み得る。たとえば、ビームロック報告は、TX電力の変更および/または角度(方位および/または天頂)の変更を含み得る。そのような変更に基づいて、UEおよび/またはネットワークは、第1のTXビームと第2のTXビームとが同じであるのか異なるのかを決定(すなわち、ビームロックがサポートされるかどうかを決定)し得る。すなわち、UEおよび/またはネットワークエンティティは、第1および第2のUL RSについてビームロックがサポートされる(またはサポートされない)であると決定し得る。
【0128】
[00135]ブロック820において与えられるビームロック能力は、UEに関する他のビームロックサポート能力情報を含み得る。ビームロック能力報告は、特に、帯域能力、帯域ペア能力、コンポーネントキャリア(CC)能力、CCペア能力、帯域幅部分(BWP)能力、BWPペア能力、最大ビームロック能力、最大距離能力、最大電力差能力、最小持続時間能力のうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。BWPは、所与のキャリア上の所与のヌメロロジーのための共通RBの連続サブセットから選択されたPRBの連続セットであることに留意されたい。
【0129】
[00136]帯域能力は、2つのリソースが同じ帯域中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。たとえば、帯域能力は、UEが帯域「X」中の2つのPRSについてのビームロックをサポートすることが可能であることを示し得る。帯域中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、帯域能力は、帯域中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。複数の帯域があるとき、帯域能力は、1つまたは複数の帯域中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0130】
[00137]帯域ペア能力は、2つのリソースが帯域のペア中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。たとえば、帯域ペア能力は、UEが、帯域「X」中の第1のリソースおよび帯域「Y」中の第2のリソースについてのビームロックをサポートすることが可能であることを示し得る。帯域ペア中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、帯域能力は、帯域ペア中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。3つ以上の帯域があるとき、帯域ペア能力は、1つまたは複数の帯域ペア中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0131】
[00138]CC能力は、2つのリソースが同じCC中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。CC中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、CC能力は、CC中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。複数のCCがあるとき、CC能力は、1つまたは複数のCC中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0132】
[00139]CCペア能力は、2つのリソースがCCのペア中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。CCペア中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、帯域能力は、CCペア中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。3つ以上のCCがあるとき、CCペア能力は、1つまたは複数のCCペア中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0133】
[00140]BWP能力は、2つのリソースが同じBWP中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。BWP中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、BWP能力は、BWP中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。複数のBWPがあるとき、BWP能力は、1つまたは複数のBWP中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0134】
[00141]BWPペア能力は、2つのリソースがBWPのペア中にあるとき、UEが2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す。BWPペア中の2つのリソースの複数の組合せがあるとき、帯域能力は、BWPペア中の複数の組合せのうちの1つまたは複数についてのサポートを示し得る。3つ以上のBWPがあるとき、BWPペア能力は、1つまたは複数のBWPペア中の1つまたは複数の組合せについてのサポートを示し得る。
【0135】
[00142]最大ビームロック能力は、UEがサポートすることが可能であるビームロック設定(たとえば、ビーム重み、AGC設定、電力レベルなど)の最大数を示す。より多くの設定がサポートされることは、設定を記憶するためにより多くのメモリが必要であり得ることを意味する。メモリ要件は、厳密な構成にも依存し得る。たとえば、ビームロックがシンボルの連続セットについてのものである場合、ビームロックはそれらのシンボルについて保たれ得るので、メモリは、ほとんど必要とされないことがある。一方、ビームを変更し、「ロックされた」ビームに後で戻ることが必要とされる場合、より多くのメモリが必要とされ得る。
【0136】
[00143]最大距離能力は、UEがビームロックをサポートすることが可能である2つのリソース間の時間(たとえば、スロット、サブフレーム、フレーム、ミリ秒などの数)および/または周波数(サブキャリアの数、帯域幅など)の最大差を示す。
【0137】
[00144]最大電力差能力は、UEがビームロックをサポートするときに可能である2つの送信リソースのTX電力の最大差を示す。一例として、最大電力差が0である場合、2つのSRSリソースは、2つのSRS信号が同じTXビームを使用して送信されるために、同じ電力レベルにおいて送信されるべきである。
【0138】
[00145]最小持続時間能力は、別のSRSリソースと同じTXビームでSRSリソースを送信するための要求を適用し、および/または別のPRSリソースと同じRXビーム上でPRSリソースを受信する要求を適用するためにUEがビームロック要求を受信した後に必要な最小持続時間を示す。概して、最小持続時間能力は、UEがビームロック要求を順守するために(たとえば、DCI中で)要求を受信した後に必要とし得る時間の量(たとえば、スロット、サブフレーム、フレーム、ミリ秒などの数)を示し得る。
【0139】
[00146]上記の例に示されているように、ビームロック要求は、ダウンリンク上の2つまたはそれ以上のPRSに対する、またはアップリンク上の2つまたはそれ以上のSRSに対する、ビームロックを伴い得る。たとえば、ビームロック要求は、PRSリソース「X」の場合、UEがPRSリソース「Y」の場合と同じRXビームを使用するべきであることを示す、DCI中にあり得る。ただし、ビームロック要求は同じタイプの信号間のものである必要がないことに留意されたい。すなわち、ビームロック要求は、異なるタイプの信号を伴い得る。たとえば、ビームロック要求は、PRSリソース「X」の場合、UEがSSB「Y」の場合と同じRXビームを使用するべきであるか、またはPRSリソース「X」の場合、UEがCSI-RS「Y」の場合と同じRXビームを使用するべきであることを示す、DCI中にあり得る。
【0140】
[00147]同じく上記の例に示されているように、ビームロック要求は、ビームロックが適用されるべきである複数の信号のうちの2つまたはそれ以上の信号を指定し得る。代替的に、ビームロック要求は、時間ウィンドウ(たとえば、2つのスロット、4つのサブフレーム、10個のスロット、10ミリ秒、1つのフレームなど)を指定し得、その時間ウィンドウ中に、ビームロックは、時間ウィンドウ内の複数の信号に適用されるべきである。一態様では、ビームロックは、時間ウィンドウ内のすべての信号に適用され得る。言い換えれば、ビームロック要求は、時間ウィンドウ内の信号の受信/送信のためにRX/TXビームを変更しないための要求であり得る。
【0141】
[00148]別の態様では、ビームロックは、時間ウィンドウ内の基準信号のみに適用され得る。言い換えれば、ビームロック要求は、時間ウィンドウ内の基準信号の受信/送信のためにRX/TXビームを変更しないための要求であり得るが、RX/TXビームは、すべての他の信号について変化し得る。
【0142】
[00149]また別の態様では、ビームロックは、時間ウィンドウ内の、測位信号など、特定の信号のみに適用され得る。たとえば、ビームロックは、ビームロック要求が、同じRXビームを使用して受信するための要求であるとき、時間ウィンドウ内のPRSのみに適用され得る。言い換えれば、ビームロック要求は、時間ウィンドウ内のPRSの受信のためにRXビームを変更しないための要求であり得るが、RXビームは、すべての他の信号について変更され得る。別の例として、ビームロックは、ビームロック要求が、同じTXビームを使用して送信するための要求であるとき、時間ウィンドウ内のSRSのみに適用され得る。言い換えれば、ビームロック要求は、時間ウィンドウ内のSRSの送信のためにTXビームを変更しないための要求であり得るが、TXビームは、すべての他の信号について変更され得る。
【0143】
[00150]
図9Aおよび
図9Bは、ビームロックをサポートするように構成されたネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、基地局など)によって実施される例示的な方法900のフローチャートである。方法800と同様に、方法900は、図示されたフローチャートのプロセスが、関係付けられるが、同時に行われる必要がないことを示すために、2つのフローチャートに分離される。一態様では、ネットワークエンティティが基地局である場合、方法900は、WWANトランシーバ350、処理システム384、メモリ構成要素386、および/または測位構成要素388によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、方法900の動作を実施するための手段と見なされ得る。一態様では、ネットワークエンティティがネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)である場合、方法900は、(1つまたは複数の)ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリ構成要素396、および/または測位構成要素398によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、方法900の動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0144】
[00151]
図9Aは、ネットワークエンティティがUEのビームロック能力を通知されるフローチャートである。ブロック920において、ネットワークエンティティは、ビームロック能力報告をUE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)から受信する。ビームロック能力は、UEのイニシアチブで受信され得る。代替的に、ビームロック能力報告は、ブロック910においてネットワークエンティティがビームロック能力要求を送ったことに応答して、受信され得る。
【0145】
[00152]
図9Bは、ネットワークエンティティが、ビームロックを実施すべきUEに関与するフローチャートである。ブロック930において、ネットワークエンティティは、ビームロック要求をUEに送る。ビームロック要求は、UEの通常動作中に送られ得る。ビームロック要求は、受信ビームロック要求および/または送信ビームロック要求であり得る。ビームロック要求は、暗黙的または明示的であり得、DCI中および/またはMAC-CE中で送られ得る。
【0146】
[00153]ブロック940において、ネットワークエンティティは、ビームロック要求を送ったことに応答してビームロック報告をUEから受信する。
【0147】
[00154]
図10は、本開示の態様による、ワイヤレス通信のための例示的な方法1000を示す。一態様では、方法1000は、マルチビーム通信システム中のUE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)によって実施され得る。
【0148】
[00155]1010において、UEは、(ビームロック要求を含むかまたはそれに対応する)測位測定要求をネットワークエンティティ(たとえば、基地局、ロケーションサーバなど)から受信する。一態様では、測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み得る。一態様では、動作1010は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、動作1010を実施するための手段と見なされ得る。
【0149】
[00156]1020において、測位測定要求の受信に応答して、UEは、測位測定を実施するために、複数の測位基準信号を受信するために同じRXビームを使用すること、および/または複数の測位基準信号を送信するために同じTXビームを使用することを試みる。一態様では、動作1020は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、動作1020を実施するための手段と見なされ得る。
【0150】
[00157]1030において、UEは、測位測定要求に応答して(ビームロック報告を含むかまたはそれに対応する)測位測定報告をネットワークエンティティに与える。一態様では、測位測定報告は、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること(たとえば、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することを試みることの成功または失敗に関係する情報を含み得る)、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示し得る。代替または追加として、測位測定報告は、測位測定のためにどのRXビーム(RX beam)(または、UEが同じRXビームを使用することが可能でなかった場合、どのRXビーム(RX beams))が使用されたかを示し得る。一態様では、動作1030は、WWANトランシーバ310、処理システム332、メモリ構成要素340、および/または測位構成要素342によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、動作1030を実施するための手段と見なされ得る。
【0151】
[00158]
図11は、本開示の態様による、ワイヤレス通信のための例示的な方法1100を示す。一態様では、方法1100は、マルチビーム通信システム中のネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ、基地局など)によって実施され得る。
【0152】
[00159]1110において、ネットワークエンティティは、(ビームロック要求を含むかまたはそれに対応する)測位測定要求をUE(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)に送信する。一態様では、測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じRXビームを使用して1つまたは複数のTRPから受信するための要求、複数の測位基準信号を、同じTXビームを使用して1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み得る。一態様では、ネットワークエンティティが基地局である場合、動作1110は、WWANトランシーバ350、処理システム384、メモリ構成要素386、および/または測位構成要素388によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。一態様では、ネットワークエンティティがネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)である場合、動作1110は、(1つまたは複数の)ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリ構成要素396、および/または測位構成要素398によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0153】
[00160]1120において、ネットワークエンティティは、測位測定要求に応答して(ビームロック報告を含むかまたはそれに対応する)測位測定報告をUEから受信する。一態様では、測位測定報告は、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用すること(たとえば、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することを試みることの成功または失敗に関係する情報を含み得る)、同じRXビームを使用することおよび/または同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示し得る。代替または追加として、測位測定報告は、測位測定のためにどのRXビーム(RX beam)(または、UEが同じRXビームを使用することが可能でなかった場合、どのRXビーム(RX beams))が使用されたかを示し得る。一態様では、ネットワークエンティティが基地局である場合、動作1120は、WWANトランシーバ350、処理システム384、メモリ構成要素386、および/または測位構成要素388によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。一態様では、ネットワークエンティティがネットワークエンティティ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)である場合、動作1120は、(1つまたは複数の)ネットワークインターフェース390、処理システム394、メモリ構成要素396、および/または測位構成要素398によって実施され得、それらのいずれかまたはすべては、この動作を実施するための手段と見なされ得る。
【0154】
[00161]情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0155】
[00162]さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0156】
[00163]本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0157】
[00164]本明細書で開示される態様に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0158】
[00165]1つまたは複数の例示的な態様では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0159】
[00166]上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
マルチビーム通信システムにおいてユーザ機器(UE)によって実施される方法であって、
測位測定要求をネットワークエンティティから受信することと、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、前記複数の測位基準信号を受信するために前記同じRXビームを使用すること、および/または前記複数の測位基準信号を送信するために前記同じTXビームを使用することを試みることと、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに与えることと、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を備える、方法。
[C2]
前記複数の測位基準信号は複数のダウンリンク測位基準信号を備え、
前記測位測定報告は、前記複数の測位基準信号の基準信号受信電力(RSRP)、到着時間(ToA)、受信信号時間差(RSTD)、および到着角度(AoA)のうちのいずれか1つまたは複数を備える、
C1に記載の方法。
[C3]
前記測位測定要求は、前記UEが前記複数の測位基準信号の送信中に前記TXビームを変更し、および/または前記複数の測位基準信号の受信中に前記RXビームを変更するように構成される、前記UEの動作中に受信される、C1に記載の方法。
[C4]
前記測位測定要求は、ダウンリンク制御情報(DCI)中で、および/またはメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)中で受信される、C1に記載の方法。
[C5]
前記測位測定要求は明示的ビームロック要求を含む、C1に記載の方法。
[C6]
ビームロック要求は、前記測位測定要求が測位目的のためのものであることに基づいて暗黙的に仮定される、C1に記載の方法。
[C7]
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のダウンリンク測位基準信号および第2のダウンリンク測位基準信号を含む複数のダウンリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じRXビームを使用して前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信するための要求である受信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記UEにおいて前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を測定するための要求であり、
ビームロック報告は、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号の前記測位測定報告とともに前記ネットワークエンティティに与えられる、
C1に記載の方法。
[C8]
前記受信ビームロック要求は、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号が前記同じRXビームを使用して受信されることを明示的に要求する、C7に記載の方法。
[C9]
第1のRXビームおよび第2のRXビームは、それぞれ、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信するために使用され、
前記測位測定報告は、
前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の変更があるかどうか、および/または
前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信する際の前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の設定の変更があるかどうか、
を含む、C7に記載の方法。
[C10]
前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の前記変更は、RSRPの変更および/または角度の変更を含み、および/または、
前記設定の前記変更はRX自動利得制御(AGC)の変更を含む、
C9に記載の方法。
[C11]
ビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、
をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更によるRSRP許容差、ここで、前記RSRP許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備える、C1に記載の方法。
[C12]
前記角度許容差は、方位角許容差または天頂角許容差を備える、C11に記載の方法。
[C13]
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のアップリンク測位基準信号および第2のアップリンク測位基準信号を含む複数のアップリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じTXビームを使用して前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求である送信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求であり、
前記測位測定報告は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号の送信とともに与えられるビームロック報告を含む、
C1に記載の方法。
[C14]
前記送信ビームロック要求は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号が前記同じTXビームを使用して送信されることを明示的に要求する、C13に記載の方法。
[C15]
第1のTXビームおよび第2のTXビームは、それぞれ、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するために使用され、
前記測位測定報告は、
前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の変更があるかどうか、および/または、
前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信する際の前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の設定の変更があるかどうか、
を含む、C13に記載の方法。
[C16]
前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の前記変更は角度の変更を含み、および/または、
前記設定の前記変更はTX電力の変更を含む、
C15に記載の方法。
[C17]
ビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、
をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更によるTX電力許容差、ここで、前記TX電力許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備える、C1に記載の方法。
[C18]
ビームロックをサポートするための前記UEの1つまたは複数の能力を示すビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えること、
をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つのリソースが同じ帯域中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域能力、
2つのリソースが帯域のペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域ペア能力、
2つのリソースが同じコンポーネントキャリア(CC)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CC能力、
2つのリソースがCCのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CCペア能力、
2つのリソースが同じ帯域幅部分(BWP)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWP能力、
2つのリソースがBWPのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWPペア能力、
前記UEがサポートすることが可能であるビームロック設定の最大数を示す、最大ビームロック能力、
前記UEがビームロックをサポートすることが可能である2つのリソース間の最大時間差および/または最大周波数差を示す、最大距離能力、
前記UEがビームロックをサポートするときに可能である2つの送信リソースのTX電力の最大差を示す、最大電力差能力、および、
別のサウンディング基準信号(SRS)リソースと同じビームでSRSリソースを送信するための要求を適用するために前記UEが前記測位測定要求を受信した後に必要な最小持続時間を示す、最小持続時間能力、
のうちのいずれか1つまたは複数を備える、C1に記載の方法。
[C19]
ビームロック能力要求を前記ネットワークエンティティから受信することと、
前記ビームロック能力要求を受信したことに応答して、ビームロック能力報告を前記ネットワークエンティティに与えることと、
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C20]
前記測位測定要求は、ビームロックが適用されるべきである前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号を指定する、C1に記載の方法。
[C21]
前記測位測定要求は時間ウィンドウを指定し、前記時間ウィンドウ中に、ビームロックが、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号に適用されるべきである、C1に記載の方法。
[C22]
前記ビームロックは、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のすべての測位基準信号に適用される、C21に記載の方法。
[C23]
前記ビームロックは、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のうちの特定のタイプの信号のみに適用される、C21に記載の方法。
[C24]
前記ビームロックは、前記測位測定要求が前記同じRXビームを使用して受信するための要求を含むとき、前記時間ウィンドウ内の測位基準信号(PRS)のみに適用され、前記測位測定要求が前記同じTXビームを使用して送信するための要求を含むとき、前記時間ウィンドウ内のサウンディング基準信号(SRS)のみに適用される、C23に記載の方法。
[C25]
前記測位測定報告は、前記測位測定要求への肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)である、C1に記載の方法。
[C26]
マルチビーム通信システムにおいてネットワークエンティティによって実施される方法であって、
測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信することと、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記UEから受信することと、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、またはその両方を示す、
を備える、方法。
[C27]
前記複数の測位基準信号は複数のダウンリンク測位基準信号を備え、
前記測位測定報告は、前記複数の測位基準信号の基準信号受信電力(RSRP)、到着時間(ToA)、受信信号時間差(RSTD)、および到着角度(AoA)のうちのいずれか1つまたは複数を備える、
C26に記載の方法。
[C28]
前記測位測定要求は、前記UEが前記複数の測位基準信号の送信中に前記TXビームを変更し、および/または前記複数の測位基準信号の受信中に前記RXビームを変更するように構成される、前記UEの動作中に送信される、C26に記載の方法。
[C29]
前記測位測定要求は、ダウンリンク制御情報(DCI)中で、および/またはメディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)中で送信される、C26に記載の方法。
[C30]
前記測位測定要求は明示的ビームロック要求を含む、C26に記載の方法。
[C31]
ビームロック要求は、前記測位測定要求が測位目的のためのものであることに基づいて暗黙的に仮定される、C26に記載の方法。
[C32]
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のダウンリンク測位基準信号および第2のダウンリンク測位基準信号を含む複数のダウンリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じRXビームを使用して前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信するための要求である受信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記UEにおいて前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を測定するための要求であり、
ビームロック報告は、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号の前記測位測定報告とともに前記ネットワークエンティティに与えられる、
C26に記載の方法。
[C33]
前記受信ビームロック要求は、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号が前記同じRXビームを使用して受信されることを明示的に要求する、C32に記載の方法。
[C34]
第1のRXビームおよび第2のRXビームは、それぞれ、前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信するために使用され、
前記測位測定報告は、
前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の変更があるかどうか、および/または、
前記第1のダウンリンク測位基準信号および前記第2のダウンリンク測位基準信号を受信する際の前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の設定の変更があるかどうか、
を含む、C32に記載の方法。
[C35]
前記第1のRXビームと前記第2のRXビームとの間の前記変更は、RSRPの変更および/または角度の変更を含み、および/または
前記設定の前記変更はRX自動利得制御(AGC)の変更を含む、
C34に記載の方法。
[C36]
ビームロック能力報告を前記UEから受信すること、をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更によるRSRP許容差、ここで、前記RSRP許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの受信リソース間の2つのRXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのRXビームが同じまたは異なるRXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備える、C26に記載の方法。
[C37]
前記角度許容差は、方位角許容差または天頂角許容差を備える、C36に記載の方法。
[C38]
前記複数の測位基準信号は、少なくとも第1のアップリンク測位基準信号および第2のアップリンク測位基準信号を含む複数のアップリンク測位基準信号であり、
前記測位測定要求は、前記同じTXビームを使用して前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求である送信ビームロック要求を含み、
前記測位測定要求は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するための要求であり、
前記測位測定報告は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号の送信とともに与えられるビームロック報告を含む、
C26に記載の方法。
[C39]
前記送信ビームロック要求は、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号が前記同じTXビームを使用して送信されることを明示的に要求する、C38に記載の方法。
[C40]
第1のTXビームおよび第2のTXビームは、それぞれ、前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信するために使用され、
前記測位測定報告は、
前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の変更があるかどうか、および/または、
前記第1のアップリンク測位基準信号および前記第2のアップリンク測位基準信号を送信する際の前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の設定の変更があるかどうか、
を含む、C38に記載の方法。
[C41]
前記第1のTXビームと前記第2のTXビームとの間の前記変更は角度の変更を含み、および/または、
前記設定の前記変更はTX電力の変更を含む、
C40に記載の方法。
[C42]
ビームロック能力報告を前記UEから受信すること、
をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更によるTX電力許容差、ここで、前記TX電力許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、および/または、
2つの送信リソース間の2つのTXビームの変更による角度許容差、ここで、前記角度許容差は、前記2つのTXビームが同じまたは異なるTXビームであると見なされるカットオフを定義し、
を備える、C26に記載の方法。
[C43]
ビームロックをサポートするための前記UEの1つまたは複数の能力を示すビームロック能力報告を前記UEから受信すること、
をさらに備え、前記ビームロック能力報告は、
2つのリソースが同じ帯域中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域能力、
2つのリソースが帯域のペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、帯域ペア能力、
2つのリソースが同じコンポーネントキャリア(CC)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CC能力、
2つのリソースがCCのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、CCペア能力、
2つのリソースが同じ帯域幅部分(BWP)中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWP能力、
2つのリソースがBWPのペア中にあるとき、前記UEが前記2つのリソース間のビームロックをサポートすることが可能であるかどうかを示す、BWPペア能力、
前記UEがサポートすることが可能であるビームロック設定の最大数を示す、最大ビームロック能力、
前記UEがビームロックをサポートすることが可能である2つのリソース間の最大時間差および/または最大周波数差を示す、最大距離能力、
前記UEがビームロックをサポートするときに可能である2つの送信リソースのTX電力の最大差を示す、最大電力差能力、および、
別のサウンディング基準信号(SRS)リソースと同じビームでSRSリソースを送信するための要求を適用するために前記UEが前記測位測定要求を受信した後に必要な最小持続時間を示す、最小持続時間能力、
のうちのいずれか1つまたは複数を備える、C26に記載の方法。
[C44]
ビームロック能力要求を前記UEに送信することと、
前記ビームロック能力要求を送信したことに応答して、ビームロック能力報告を前記UEから受信することと、
をさらに備える、C26に記載の方法。
[C45]
前記測位測定要求は、ビームロックが適用されるべきである前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号を指定する、C26に記載の方法。
[C46]
前記測位測定要求は時間ウィンドウを指定し、前記時間ウィンドウ中に、ビームロックが、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のうちの2つまたはそれ以上の測位基準信号に適用されるべきである、C26に記載の方法。
[C47]
前記ビームロックは、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のすべての測位基準信号に適用される、C46に記載の方法。
[C48]
前記ビームロックは、前記時間ウィンドウ内の前記複数の測位基準信号のうちの特定のタイプの信号のみに適用される、C46に記載の方法。
[C49]
前記ビームロックは、前記測位測定要求が前記同じRXビームを使用して受信するための要求を含むとき、前記時間ウィンドウ内の測位基準信号(PRS)のみに適用され、前記測位測定要求が前記同じTXビームを使用して送信するための要求を含むとき、前記時間ウィンドウ内のサウンディング基準信号(SRS)のみに適用される、C48に記載の方法。
[C50]
前記測位測定報告は、前記測位測定要求への肯定応答(ACK)または否定応答(NACK)である、C26に記載の方法。
[C51]
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、測位測定要求をネットワークエンティティから受信することと、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、前記複数の測位基準信号を受信するために前記同じRXビームを使用すること、および/または前記複数の測位基準信号を送信するために前記同じTXビームを使用することを試みることと、
前記少なくとも1つのトランシーバに、前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに送信させることと、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を行うように構成された、ユーザ機器(UE)。
[C52]
ネットワークエンティティであって、
メモリと、
通信デバイスと、
前記メモリおよび前記通信デバイスに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記通信デバイスに、測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信させることと、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、または前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、あるいはその両方を含み、
前記通信デバイスを介して、前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記UEから受信することと、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を行うように構成された、ネットワークエンティティ。
[C53]
前記ネットワークエンティティは基地局を備え、
前記通信デバイスは少なくとも1つのトランシーバを備える、
C52に記載のネットワークエンティティ。
[C54]
前記ネットワークエンティティはロケーションサーバを備え、
前記通信デバイスは少なくとも1つのネットワークインターフェースを備える、
C52に記載のネットワークエンティティ。
[C55]
ユーザ機器(UE)であって、
測位測定要求をネットワークエンティティから受信するための手段と、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、前記複数の測位基準信号を受信するために前記同じRXビームを使用すること、および/または前記複数の測位基準信号を送信するために前記同じTXビームを使用することを試みるための手段と、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに与えるための手段と、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を備える、ユーザ機器(UE)。
[C56]
ネットワークエンティティであって、
測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信するための手段と、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記UEから受信するための手段と、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を備える、ネットワークエンティティ。
[C57]
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、
測位測定要求をネットワークエンティティから受信するようにユーザ機器(UE)に命令する少なくとも1つの命令と、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求の受信に応答して、測位測定を実施するために、前記複数の測位基準信号を受信するために前記同じRXビームを使用すること、および/または前記複数の測位基準信号を送信するために前記同じTXビームを使用することを試みるように前記UEに命令する少なくとも1つの命令と、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記ネットワークエンティティに与えるように前記UEに命令する少なくとも1つの命令と、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C58]
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、
測位測定要求をユーザ機器(UE)に送信するようにネットワークエンティティに命令する少なくとも1つの命令と、前記測位測定要求は、複数の測位基準信号を、同じ受信(RX)ビームを使用して1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)から受信するための要求、前記複数の測位基準信号を、同じ送信(TX)ビームを使用して前記1つまたは複数のTRPに送信するための要求、またはその両方を含み、
前記測位測定要求に応答して測位測定報告を前記UEから受信するように前記ネットワークエンティティに命令する少なくとも1つの命令と、前記測位測定報告は、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用すること、前記同じRXビームを使用することおよび/または前記同じTXビームを使用することでの成功の程度、あるいはその両方を示す、
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。