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特許7631317A2A/A2B阻害剤としてのトリアゾロピリミジン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】A2A/A2B阻害剤としてのトリアゾロピリミジン
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20250210BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20250210BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20250210BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20250210BHJP
【FI】
C07D487/04 146
C07D487/04 CSP
A61P35/00
A61P29/00
A61P25/28
A61P9/00
A61P11/00
A61P9/10
A61P9/04
A61P9/10 101
A61P25/16
A61P3/10
A61K31/519
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022513216
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-01
(86)【国際出願番号】 US2020047714
(87)【国際公開番号】W WO2021041360
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】62/891,685
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505193450
【氏名又は名称】インサイト・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】INCYTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ヒウン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ルァ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,ウェンチン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオジャオ
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第7474709(JP,B2)
【文献】国際公開第2018/184590(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-((5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(チアゾール-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピラジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-(2-(2-アミノピリジン-4-イル)-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((ピリジン-2-イルオキシ)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
3-(5-アミノ-2-((1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
-(5-アミノ-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(ピリミジン-4-イル)-2-((5-(ピリミジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-3-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;及び
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤または担体を含む薬学的組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、患者において疾患または障害を処置するための医薬であって、
前記疾患または前記障害が、膀胱癌、肺癌、乳、卵巣癌、大腸癌、膵臓癌、前立腺癌、または頭頚部癌である
薬。
【請求項4】
前記疾患または前記障害が、頭頚部癌である、請求項3に記載の医薬。
【請求項5】
前記頭頚部癌が、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)である、請求項に記載の医薬。
【請求項6】
前記疾患または前記障害が、肺癌である、請求項3に記載の医薬。
【請求項7】
前記肺癌が、非小細胞肺癌(NSCLC)である、請求項に記載の医薬。
【請求項8】
前記疾患または前記障害が、大腸癌である、請求項に記載の医薬。
【請求項9】
前記疾患または前記障害が、前立腺癌である、請求項3に記載の医薬。
【請求項10】
前記前立腺癌が、転移性去勢抵抗性前立腺癌である、請求項9に記載の医薬。
【請求項11】
前記疾患または前記障害が、卵巣癌である、請求項に記載の医薬。
【請求項12】
前記疾患または前記障害が、膀胱癌である、請求項に記載の医薬。
【請求項13】
前記疾患または前記障害が、乳癌である、請求項3に記載の医薬。
【請求項14】
前記疾患または前記障害が、膵臓癌である、請求項3に記載の医薬。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年8月26日出願の米国仮特許出願第62/891,685号の利益を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、アデノシン受容体、例えば、サブタイプA2A及びA2Bの活性を調節し、かつ例えば、がん、炎症性疾患、心血管疾患、及び神経変性疾患を含むアデノシン受容体の活性に関連する疾患の治療に有用なトリアゾロピリミジン化合物を提供する。
【背景技術】
【0003】
アデノシンは、多くの種類の免疫細胞を介して免疫応答を調節し得る細胞外シグナル伝達分子である。アデノシンは最初、Drury及びSzent-Gyorgyuによって冠血管緊張の生理的制御因子として認識された(Sachdeva,S.and Gupta,M.Saudi Pharmaceutical Journal,2013,21,245-253)が、Sattin及びRallが、アデノシンが細胞表面上の特定の受容体の占有を介して細胞機能を制御することを示したのは1970年になってからであった(Sattin,A.,and Rall,T.W.,1970.Mol.Pharmacol.6,13-23;Hasko’,G.,at al.,2007,Pharmacol.Ther.113,264-275)。
【0004】
アデノシンは、様々な他の生理的機能において重要な役割を果たしている。それは、3つのリン酸基に連結した場合、核酸の合成に関与する;それは、細胞エネルギーシステムの不可欠な成分であるATPを形成する。アデノシンは、細胞外ATPの酵素分解によって生成され得るか、または損傷した細胞膜を通過することによって傷ついたニューロン及びグリア細胞からも放出され得る(Tautenhahn,M.et al.Neuropharmacology,2012,62,1756-1766)。アデノシンは、細胞膜上に局在する特定の受容体への作用を介して、末梢及び中枢神経系の両方で様々な薬理作用をもたらす(Matsumoto,T.et al.Pharmacol.Res.,2012,65,81-90)。細胞外アデノシン生成の代替経路が記載されている。これらの経路は、CD38、CD203a、及びCD73の協働作用によるATPではなく、ニコチンアミドジヌクレオチド(NAD)からのアデノシンの産生を含む。アデノシンのCD73非依存的産生は、アルカリホスファターゼまたは前立腺特異的ホスファターゼなどの他のホスフェートによっても生じ得る。
【0005】
A1、A2A、A2B、及びA3受容体を含むヒトにおけるアデノシン受容体の4つの既知のサブタイプが存在する。A1及びA2Aは高親和性受容体である一方で、A2B及びA3は低親和性受容体である。アデノシン及びそのアゴニストは、これらの受容体の1つ以上を介して作用し得、サイクリックAMP(cAMP)を増加させるのに寄与する酵素であるアデニル酸シクラーゼの活性を調節し得る。異なる受容体は、この酵素に対して異なる刺激及び抑制作用を有する。cAMPの細胞内濃度の増加は、免疫及び炎症細胞の活性を抑制し得る(Livingston,M.et al.,Inflamm.Res.,2004,53,171-178)。
【0006】
A2Aアデノシン受容体は、抗炎症薬として探索されたアゴニスト及び神経変性疾患のために探索されたアンタゴニストにより、末梢及びCNSにおいてシグナル伝達し得る(Carlsson,J.et al.,J.Med.Chem.,2010,53,3748-3755)。ほとんどの種類の細胞では、A2Aサブタイプは、細胞内カルシウムレベルを阻害する一方で、A2Bはそれを増大させる。A2A受容体は一般に、免疫細胞からの炎症応答を阻害するようである(Borrmann,T.et al.,J.Med.Chem.,2009,52(13),3994-4006)。
【0007】
A2B受容体は、消化管、膀胱、肺内に及び肥満細胞上に高度に発現している(Antonioli,L.et al.,Nature Reviews Cancer,2013,13,842-857)。A2B受容体は、構造的にはA2A受容体と密接に関連しており、アデニル酸シクラーゼを活性化することができるが、機能的には異なる。このサブタイプは、アデニル酸シクラーゼ以外のシグナル伝達系を利用し得ることが仮定されている(Livingston,M.et al.,Inflamm.Res.,2004,53,171-178)。全てのアデノシン受容体の中で、A2Bアデノシン受容体は、生理的条件下では無作用のままであり、細胞外アデノシンレベルの増加の結果として活性化されると考えられている低親和性受容体である(Ryzhov,S.et al.Neoplasia,2008,10,987-995)。A2Bアデノシン受容体の活性化は、アデニル酸シクラーゼ及びホスホリパーゼCをそれぞれGs及びGqタンパク質の活性化を介して刺激し得る。マイトジェン活性化プロテインキナーゼへのカップリングも記載されている(Borrmann,T.et al.,J.Med.Chem.,2009,52(13),3994-4006)。
【0008】
免疫系では、アデノシンシグナル伝達の関与は、過剰な免疫反応に対して組織を保護する重要な制御機構であり得る。アデノシンは、T細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、樹状細胞、肥満細胞、及び骨髄由来サプレッサー細胞を含む多くの種類の免疫細胞を介して免疫応答を抑制的に調節し得る(Allard,B.et al.Current Opinion in Pharmacology,2016,29,7-16)。
【0009】
腫瘍では、この経路は、腫瘍微小環境によって乗っ取られ、免疫系の抗腫瘍能力を妨害し、がんの進行を促進する。腫瘍微小環境では、アデノシンは主に、CD39及びCD73によって細胞外ATPから生成された。複数の細胞型が、CD39及びCD73を発現することによってアデノシンを生成し得る。これは、腫瘍細胞、エフェクターT細胞、制御性T細胞、腫瘍関連マクロファージ、骨髄由来抑制細胞(MDSC)、内皮細胞、がん関連線維芽細胞(CAF)、及び間葉系間質/幹細胞(MSC)の場合である。腫瘍微小環境における低酸素状態、炎症、及び他の免疫抑制性シグナル伝達は、CD39、CD73の発現、及びその後のアデノシン産生を誘導し得る。結果として、固形腫瘍におけるアデノシンレベルは、正常な生理的状態と比較して異常に高い。
【0010】
A2Aは主に、エフェクターT細胞、制御性T細胞、及びナチュラルキラー細胞を含むリンパ由来細胞に発現している。A2A受容体の遮断は、T細胞を一時的に不活性化する下流の免疫抑制シグナルを阻害し得る。A2B受容体は主に、樹状細胞、腫瘍関連マクロファージ、骨髄由来抑制細胞(MDSC)、及び間葉系間質/幹細胞(MSC)を含む単球由来細胞に発現している。前臨床モデルでのA2B受容体の遮断は、腫瘍成長を抑制し、転移を阻止し、腫瘍抗原の提示を増加させ得る。
【0011】
ADORA2A/ADORA2B(A2A/A2B)遮断の安全性プロファイルに関して、A2A及びA2B受容体ノックアウトマウスはすべて成長異常を示さずに生存可能であり、繁殖可能である(Allard,B.et al.Current Opinion in Pharmacology,2016,29,7-16)。A2Aノックアウトマウスは、LPSでの負荷時にのみ、炎症誘発性サイトカインのレベルの増加を示し、ベースラインでは炎症の根拠を示さなかった(Antonioli,L.et al.,Nature Reviews Cancer,2013,13,842-857)。A2Bノックアウトマウスは、正常な血小板、赤血球、及び白血球数を示したが、ナイーブA2Bノックアウトマウスではベースライン(TNF-アルファ、IL-6)時で増加した炎症を示した(Antonioli,L.et al.,Nature Reviews Cancer,2013,13,842-857)。TNF-アルファ及びIL-6の過度の産生は、LPS処理後に検出された。A2Bノックアウトマウスはまた、炎症及び白血球の接着/ローリングを媒介する血管接着分子の増加;肥満細胞活性化の増強;IgE媒介アナフィラキシーに対する感受性の増加ならびに低酸素下での血管漏出及び好中球流入の増加を示した(Antonioli,L.et al.,Nature Reviews Cancer,2013,13,842-857)。
【0012】
要約すると、がん、炎症性疾患、心血管疾患、及び神経変性疾患などの疾患の治療のために、例えば、サブタイプA2A及びA2Bに対する新規のアデノシン受容体選択的リガンドを開発する必要性が存在する。本出願は、この必要性などに関する。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、とりわけ、式(I):
【化1】
の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、構成要素は、本明細書で定義されている)に関する。
【0014】
本発明はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物を提供する。
【0015】
本発明は、アデノシン受容体の活性を阻害する方法であって、受容体を式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法をさらに提供する。
【0016】
本発明は、アデノシン受容体の異常発現に関連する疾患または障害を治療する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩を前記患者に投与することを含む、方法をさらに提供する。
【0017】
本発明は、本明細書に記載の方法のいずれかでの使用のための、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
【0018】
本発明は、本明細書に記載される方法のうちのいずれかでの使用のための医薬の調製のための、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用をさらに提供する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
化合物
本発明は、とりわけ、式(I):
【化2】
の化合物またはその薬学的に許容される塩(式中、
は、L-W及びL-W’-Zから選択され;
Lは、C1-3アルキル、-C1-3アルキル-O-、-O-C1-3アルキル-、-C1-3アルキル-NH-、-NH-C1-3アルキル-、-NH-C1-3アルキル-NH-、及び-N(C1-3アルキル)-から選択され;
Wは、シアノ、ハロゲン、及びC1-3アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の基で任意に置換された5~6員ヘテロアリールであり;
W’は、フェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり、W’の各フェニルまたは5~6員ヘテロアリールは、シアノ、ハロゲン、及びC1-3アルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、または3個の基で任意に置換されており;
Zは、フェニルまたは5~6員ヘテロアリールであり、Zの各フェニルまたは5~6員ヘテロアリールは、シアノ、ハロゲン、C1-3アルキル、アミン、及びC1-3アルコキシからそれぞれ独立して選択される1、2、または3個の基で任意に置換されており;
Cyは、シアノフェニル及びシアノフルオロフェニルから選択され;
Cyは、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、NH、NH(C1-3アルキル)及びN(C1-3アルキル)からそれぞれ独立して選択される1、2または3個の基で任意に置換された5~6員ヘテロアリールであり、Cyの環形成炭素原子は、オキソによって任意に置換されている)に関する。
【0020】
いくつかの実施形態では、Rは、L-Wである。
【0021】
いくつかの実施形態では、Rは、L-W’-Zである。
【0022】
いくつかの実施形態では、Lは、-CH-、-NH-CH-、-O-CH-、-NH-、-CH-O-、-NH-CH(CH)-、及び-NH-C(CH-から選択される。
【0023】
いくつかの実施形態では、Wは、メチル、フルオロ、及びシアノからそれぞれ独立して選択される1または2個の基によって任意に置換されたピリジニルである。
【0024】
いくつかの実施形態では、W’は、テトラゾリル及びフェニルから選択され、フェニルは、フルオロで任意に置換されている。
【0025】
いくつかの実施形態では、Zは、フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、及びピラジニルから選択され、その各々は、シアノ、ハロゲン、メチル、アミノ、及びメトキシから独立して選択される1または2個の基で任意に置換されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、Cyは、フルオロで任意に置換された3-シアノフェニルである。
【0027】
いくつかの実施形態では、Cyは、ピリミジニル、1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジニル、1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジニル、ピリジニル、ジメチルアミノピリジニル、アミノピリジニル、1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジニル、メチルピリジニル、ジメチルピリジニル、及びメトキシメチルピリジニルから選択される。
【0028】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、
3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-((5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(チアゾール-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピラジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-(2-(2-アミノピリジン-4-イル)-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((ピリジン-2-イルオキシ)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
3-(5-アミノ-2-((1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-2H-テトラゾール-2-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(ピリミジン-4-イル)-2-((5-(ピリミジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-3-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;及び
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
化合物またはその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0029】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、
3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-((5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(チアゾール-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピラジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-(2-(2-アミノピリジン-4-イル)-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((ピリジン-2-イルオキシ)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-2H-テトラゾール-2-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(ピリミジン-4-イル)-2-((5-(ピリミジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-3-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;及び
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
化合物またはその薬学的に許容可能な塩から選択される。
【0030】
いくつかの実施形態では、化合物は、前述の化合物のうちの1つの(S)-エナンチオマー、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、化合物は、前述の化合物のうちの1つの(R)-エナンチオマー、またはその薬学的に許容される塩である。
【0031】
明確性のため、別々の実施形態の文脈で記載されている本発明の所定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることもさらに理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態と関連して記載される、本発明の様々な特徴はまた、別個に、または任意の好適な部分的組合せで提供され得る。
【0032】
本明細書の様々な箇所に、二価連結置換基が記載されている。各二価連結置換基が、連結置換基の前方形式及び後方形式の両方を含むことを具体的に意図する。例えば、-NR(CR’R’’)-は、-NR(CR’R’’)-と-(CR’R’’)NR-の両方を含む。構造が明らかに連結基を必要とする場合、その基について列挙されたマーカッシュ可変要素は、連結基であると理解される。
【0033】
用語「n員」(nは整数である)は典型的には、環形成原子の数がnである部分における環形成原子の数を表す。例えば、ピペリジニルは、6員ヘテロシクロアルキル環の例であり、ピラゾリルは、5員ヘテロアリール環の例であり、ピリジルは、6員ヘテロアリール環の例であり、1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレンは、10員シクロアルキル基の例である。
【0034】
本明細書で使用される場合、「任意選択で置換されている」という語句は、非置換または置換されていることを意味する。置換基は独立して選択され、置換は任意の化学的に利用可能な位置におけるものであってよい。本明細書で使用される場合、「置換された」という用語は、水素原子が除去され、置換基によって置き換えられていることを意味する。単一の二価置換基、例えば、オキソは、2つの水素原子を置き換え得る。所与の原子における置換は、原子価によって制限されることを理解されたい。
【0035】
本明細書で使用される場合、「それぞれの「可変要素」が~から独立して選択される」とうい語句は、「それぞれの存在において「可変要素」が~から選択される」ことと実質的に同じ意味を有する。
【0036】
定義を通じて、「Cn-m」という用語は、端点を含む範囲であって、n及びmが整数であり、炭素の数を示すものを示す。例としては、C1~3、C1~4、C1~6などが挙げられる。
【0037】
本明細書で使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「Cn~mアルキル」という用語は、n~m個の炭素を有する、直鎖または分岐状であってよい飽和炭化水素基を指す。アルキル部分の例としては、化学基、例えば、メチル(Me)、エチル(Et)、n-プロピル(n-Pr)、イソプロピル(iPr)、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチルなど、高級同族体、例えば、2-メチル-1-ブチル、n-ペンチル、3-ペンチル、n-ヘキシル、1,2,2-トリメチルプロピルなどが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個の炭素原子、1~4個の炭素原子、1~3個の炭素原子、または1~2個の炭素原子を含有する。
【0038】
本明細書で使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「Cn~mアルコキシ」という用語は、式-O-アルキルの基を指し、アルキル基がn~m個の炭素を有する。例示的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(例えば、n-プロポキシ及びイソプロポキシ)、ブトキシ(例えば、n-ブトキシ及びtert-ブトキシ)などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個、1~4個、または1~3個の炭素原子を有する。
【0039】
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、式-NHの基を指す。
【0040】
本明細書で使用される場合、「ハロ」または「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを指す。いくつかの実施形態では、ハロは、F、Cl、またはBrである。いくつかの実施形態では、ハロは、FまたはClである。いくつかの実施形態では、ハロは、Fである。いくつかの実施形態では、ハロは、Clである。
【0041】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、N、O、S、及びBから選択される少なくとも1つのヘテロ原子環員を有する、単環式芳香族複素環を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール環は、N、O、S、及びBから独立して選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子環員を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール部分における任意の環形成Nは、N-オキシドであり得る。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、5員ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、6員ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、1~4個の環形成ヘテロ原子、1~3個の環形成ヘテロ原子、1~2個の環形成ヘテロ原子または1個の環形成ヘテロ原子を有する。ヘテロアリール基が1個を超えるヘテロ原子環員を含む場合、ヘテロ原子は同じでも異なっていてもよい。例示的なヘテロアリール基には、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロピリダジン、ピロール、ピラゾール、アゾリル、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、フラン、チオフェン、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、トリアジンが含まれるがこれらに限定されない。
【0042】
ある特定の箇所では、定義または実施形態は、特定の環(例えば、アゼチジン環、ピリジン環など)を指す。別段の指示がない限り、これらの環は、原子の原子価が超過しないことを条件として任意の環員に結合され得る。例えば、アゼチジン環は、環の任意の位置で結合され得る一方で、ピリジン-3-イル環は、3位で結合される。
【0043】
本明細書で使用される場合、用語「オキソ」は、炭素に結合した場合にカルボニル基(例えば、C=OまたはC(O))を形成し、または窒素もしくは硫黄ヘテロ原子に結合した場合にニトロソ、スルフィニルまたはスルホニル基を形成する二価置換基としての酸素原子(すなわち、=O)を指す。
【0044】
本明細書で使用される場合、用語「から独立して選択される」は、可変要素または置換基のそれぞれの存在が、適用可能なリストからそれぞれの存在について独立して選択されることを意味する。
【0045】
本明細書に記載の化合物は、非対称であり得る(例えば、1つ以上の立体中心を有する)。別段の指示がない限り、全ての立体異性体、例えば、エナンチオマー及びジアステレオマーなどが意図されている。非対称的に置換された炭素原子を含有する本開示の化合物は、光学活性またはラセミ形態で単離され得る。光学的に不活性な出発物質から光学的に活性な形態を調製する手法に関する方法は、当該技術分野において既知であり、ラセミ混合物の分割によるもの、または立体選択的合成などによるものである。オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体も本明細書に記載される化合物中に存在し得、全てのそのような安定した異性体が本発明において企図される。本開示の化合物のシス及びトランス幾何異性体が記載されていて、これらは異性体の混合物として、または別個の異性体型として単離されてよい。いくつかの実施形態では、化合物は(R)-配置を有する。いくつかの実施形態では、化合物は、(S)-配置を有する。本明細書で提供される式(例えば、式(I)、(II)など)には、化合物の立体異性体が含まれる。
【0046】
化合物のラセミ混合物の分割は、当該技術分野で既知である多数の方法のいずれかによって実施され得る。例示的な方法としては、光学活性の塩形成有機酸であるキラル分割酸を用いた分別再結晶が挙げられる。分別再結晶法に適した分割剤は、例えば、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、またはβ-カンファースルホン酸などの様々な光学活性カンファースルホン酸のD形態及びL形態などの光学活性酸である。分別結晶法に好適な他の分割剤としては、α-メチルベンジルアミンの立体異性的に純粋な形態(例えば、S及びR体、またはジアステレオマー的に純粋な形態)、2-フェニルグリシノール、ノルエフェドリン、エフェドリン、N-メチルエフェドリン、シクロヘキシルエチルアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサンなどの立体異性的に純粋な形態が挙げられる。
【0047】
ラセミ混合物の分割はまた、光学活性分割剤(例えば、ジニトロベンゾイルフェニルグリシン)を充填したカラム上での溶出によっても実施され得る。好適な溶出溶媒組成は、当業者によって決定され得る。
【0048】
本明細書で提供される化合物はまた、互変異性型を含む。互変異性型は、単結合と隣接する二重結合との交換と共に、それに付随するプロトンの移動に起因する。互変異性型としては、同じ実験式及び全電荷を有する異性体プロトン化状態であるプロトトロピー互変異性体が挙げられる。例示的なプロトトロピー互変異性体の例としては、ケトン-エノール対、アミド-イミド酸対、ラクタム-ラクチム対、エナミン-イミン対、ならびにプロトンが複素環系の2つ以上の位置を占有し得る環状形態、例えば、1H-及び3H-イミダゾール、1H-、2H-及び4H-1,2,4-トリアゾール、1H-及び2H-イソインドール、2-ヒドロキシピリジン及び2-ピリドン、ならびに1H-及び2H-ピラゾールが挙げられる。互変異性型は、平衡であり得るか、または適切な置換によって1つの形態に立体的に固定され得る。
【0049】
全ての化合物及びその薬学的に許容される塩は、水及び溶媒などの他の物質と一緒に見出され得る(例えば、水和物及び溶媒和物)か、または、単離され得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、化合物の調製は、例えば、所望の反応の触媒作用または酸付加塩などの塩形態の形成に影響を及ぼすために、酸または塩基の添加を含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物、またはその塩は、実質的に単離されている。「実質的に単離されている」とは、化合物が形成または検出された環境から少なくとも部分的に、または実質的に分離されていることを意味する。部分的な分離は、例えば、本明細書で提供される化合物を濃縮した組成物を含み得る。実質的な分離は、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%の本明細書で提供される化合物、またはその塩を含有する組成物を含み得る。化合物及びその塩を単離する方法は、当該技術分野において日常的である。
【0052】
「化合物」という用語は、本明細書で使用される場合、示された構造の全ての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体を含むことを意味する。1つの特定の互変異性型として名称または構造によって特定される本明細書の化合物は、別段の指定がない限り、他の互変異性型を含むことを意図する。
【0053】
「薬学的に許容される」という語句は、妥当な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症もなくヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに適した化合物、物質、組成物、及び/または剤形を指すために本明細書で使用される。
【0054】
本発明には、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩も含まれる。本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、存在する酸部分または塩基部分をその塩形態に変換することにより修飾されている、開示されている化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例としては、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の薬学的に許容される塩は、例えば、非毒性の無機または有機酸から形成された親化合物の従来の非毒性塩を含む。本開示の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基または酸部分を含有する親化合物から合成され得る。一般に、そのような塩は、水中もしくは有機溶媒中において、またはそれら2つの混合物中においてそれらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製され得、その溶媒は一般に、エーテル、酢酸エチル、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソ-プロパノール、もしくはブタノール)またはアセトニトリル(ACN)のような非水性媒体が好ましい。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418 and Journal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)に見出され、その各々は参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
合成
当業者によって理解されるように、本明細書で提供される化合物(その塩及び立体異性体を含む)は、既知の有機合成技術を使用して調製され得、多数の可能な合成経路のいずれかに従って合成され得る。
【0056】
スキーム1
【化3】
式1-9の化合物は、スキーム1に概説されている合成経路を介して合成され得る。出発物質1-1はまず、標準的な鈴木クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)で、または標準的なスティルクロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、または標準的な根岸クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、試薬1-2(式中、Mは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である[例えば、Mは、B(OR)、Sn(アルキル)、またはZn-Halである])とのクロスカップリング反応を受けて化合物1-3を生成する。次いでヒドラジド1-4との化合物1-3の求核芳香族置換(SAr)反応が化合物1-5を提供し、これは、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミドなどの好適な試薬の存在下で高温で環化反応を受けて二環式化合物1-6を生成する。N-ブロモスクシンイミド(NBS)などの適切な試薬での1-6のハロゲン化は、化合物1-7を提供する。最終生成物1-9は、出発物質1-1からの化合物1-3の調製について記載されているものと同様の手順を使用して、化合物1-7と式1-8の誘導体との間のクロスカップリング反応によって調製され得る。この合成過程の間の様々な段階で、R基はさらに官能化され得る。
【0057】
スキーム2
【化4】
式2-4の化合物は、スキーム2に概説されている合成経路を介して合成され得る。進展した中間体2-1(スキーム1に概説されているような合成手順を使用して調製され得る)はまず、ハロゲン化反応(塩化チオニルなどの好適な試薬を使用する)を受けて化合物2-2(Halは、F、Cl、Br、またはIなどのハライドである)を生成する。次いで化合物2-2は、式2-3の試薬で求核置換反応(S2)を受けて化合物2-4が得られ得る。
【0058】
スキーム3
【化5】
式3-6の化合物は、スキーム3に概説されている合成経路を介して合成され得る。進展した中間体3-1(スキーム1に概説されているような合成手順を使用して調製され得る)はまず、標準的な鈴木クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)で、または標準的なスティルクロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、または標準的な根岸クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、試薬3-2(式中、Mは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である[例えば、Mは、B(OR)、Sn(アルキル)、またはZn-Halである])とのクロスカップリング反応を受けて化合物3-3を生成する。3-3のブロモ化反応(NBS)により化合物3-4が生成される。次いで化合物3-4は、3-1からの化合物3-3の調製について記載されているものと同様の手順を使用して、試薬3-5とのクロスカップリング反応に供されて化合物3-6が提供され得る。
【0059】
スキーム4
【化6】
式4-10の化合物は、スキーム4に概説されている合成経路を介して合成され得る。出発物質4-1とアミン4-2(PGは、4-メトキシベンジルなどの好適な保護基を表す)との選択的求核芳香族置換(SAr)反応は、化合物4-3を提供する。次いで化合物4-3は、O-エチルカルボンイソチオシアナチデート及びヒドロキシルアミン塩酸塩を使用して2段階過程などの適切な化学変換を介して中間体4-4に環化され得る。標準的な鈴木クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒及び好適な塩基の存在下)で、または標準的なスティルクロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、または標準的な根岸クロスカップリング条件下(例えば、パラジウム触媒の存在下)で、4-4と式4-5の試薬(式中、Mは、ボロン酸、ボロン酸エステルまたは適切に置換された金属である[例えば、Mは、B(OR)、Sn(アルキル)、またはZn-Halである])とのクロスカップリング反応により中間体4-6が生成される。次いで4-6のアミノ基は、パラジウム触媒(例えば、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)及び塩基(例えば、ナトリウムtert-ブトキシド)の存在下のバックワルド・ハートウィッグカップリング条件、または還元的アミノ化条件(例えば、好適なヒドリド源の存在下)などの好適な化学変換を使用して官能化されて4-7を提供し得る。N-ブロモスクシンイミド(NBS)などの好適な試薬を使用する4-7のハロゲン化により化合物4-8が得られる。化合物4-4からの化合物4-6の調製について記載されているものと同様の手順を使用した、4-8と式4-9の誘導体とのクロスカップリング反応と、それに続く保護基除去により生成物4-10が提供される。
【0060】
スキーム5
【化7】
式5-7の化合物は、スキーム5に概説されている合成経路を介して合成され得る。5-1(スキーム4に概説されている合成経路を介して調製され得る)のアミノ基はまず、ザンドマイヤー反応(例えば、イソブチルニトリル及び好適なハロゲン源などの好適な酸化剤の存在下)などの好適な化学変換を使用してハロゲンに変換されて5-2が提供され得る。次いで好適な塩基の存在下でのアルコール5-3を用いた化合物5-2の求核芳香族置換(SAr)反応により化合物5-4が提供される。N-ブロモスクシンイミド(NBS)などの好適な試薬を使用する5-4のハロゲン化により化合物5-5が得られる。5-5と式5-6の誘導体とのクロスカップリング反応と、それに続く保護基除去により生成物5-7が提供される。
【0061】
使用方法
本開示の化合物は、アデノシン受容体、例えば、サブタイプA2A及びA2B受容体の活性を調節し得る。したがって、本明細書に記載の化合物、塩または立体異性体は、本明細書に記載の化合物、塩、または組成物のいずれか1つ以上と受容体を接触させることによってアデノシン受容体(例えば、A2A及び/またはA2B受容体)を阻害する方法において使用され得る。いくつかの実施形態では、その化合物または塩は、有効量の本明細書に記載の化合物または塩を投与することによって、それを必要とする個体/患者においてアデノシン受容体の活性を阻害する方法において使用され得る。いくつかの実施形態では、調節することは、阻害することである。いくつかの実施形態では、接触させることは、インビボである。いくつかの実施形態では、接触さえることは、エクスビボまたはインビトロである。
【0062】
本明細書に記載の化合物または塩は、選択的であり得る。「選択的」とは、化合物が、少なくとも1つの他の受容体、キナーゼなどと比較して、それぞれより高い親和性または効力でアデノシン受容体に結合するか、またはそれを阻害することを意味する。本開示の化合物は、アデノシン受容体、例えば、A2A及びA2Bアデノシン受容体の二重アンタゴニスト(すなわち、阻害剤)ともなり得る。
【0063】
本開示の別の態様は、個体(例えば、患者)におけるアデノシン受容体関連疾患または障害を治療する方法であって、治療有効量または治療有効用量の本開示の1つ以上の化合物またはその医薬組成物をそのような治療を必要とする個体に投与することによる、方法に関する。アデノシン受容体関連疾患または障害としては、過剰発現及び/または異常な活性レベルを含む、アデノシン受容体の発現または活性に直接または間接的に関連する任意の疾患、障害、または状態が挙げられ得る。
【0064】
本開示の化合物は、例えば、がん、炎症性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、免疫調節障害、中枢神経系疾患、及び糖尿病を含む、アデノシン受容体の活性に関連する疾患の治療に有用である。
【0065】
複数の免疫抑制機構におけるアデノシン、例えば、A2A、A2B受容体の有力な役割に基づいて、阻害剤を開発することは、腫瘍の進行を抑制するための免疫系を増進し得る。アデノシン受容体阻害剤は、単独でまたは他の療法と組み合わせて、膀胱癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺転移)、黒色腫(例えば、転移性黒色腫)、乳癌、子宮頸癌、卵巣癌、大腸癌、膵臓癌、食道癌、前立腺癌、腎臓癌、皮膚癌、甲状腺癌、肝臓癌、子宮癌、頭頸部癌、及び腎細胞癌を治療するために使用され得る(Antonioli,L.et al.,Nature Reviews Cancer,2013,13,842-857)。zhttps://globenewswire.com/news-release/2017/04/04/954192/0/en/Corvus-Pharmaceuticals-Announces-Interim-Results-from-Ongoing-Phase-1-1b-Study-Demonstrating-Safety-and-Clinical-Activity-of-Lead-Checkpoint-Inhibitor-CPI-444-in-Patients-with-Adva.html;Cekic C.et al.,J Immunol,2012,188:198-205;Iannone,R.et al.,Am.J.Cancer Res.2014,4:172-181(研究は、A2AとCD73の両方の遮断が、B16F10マウス黒色腫モデルにおける抗CTLA-4mAb療法の抗腫瘍活性を増強することを示している);Iannone,R.et al.,Neoplasia,2013,15:1400-1410 and Beavis PA.,et al.,Proc Natl Acad Sci.USA,2013,110:14711-14716(研究は、A2A及びCD73の遮断が、高いCD73発現を有する4T1乳房腫瘍モデルにおいて転移を減少させたことを示している)も参照されたい。いくつかの実施形態では、前立腺癌は、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)である。いくつかの実施形態では、大腸癌は、結腸直腸癌(CRC)である。
【0066】
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、黒色腫、膵臓癌、乳癌、頭頸部扁平上皮癌、前立腺癌、肝臓癌、結腸癌、子宮内膜癌、膀胱癌、皮膚癌、子宮癌、腎臓癌、胃癌、または肉腫である。いくつかの実施形態では、肉腫は、アスキン腫瘍、ブドウ状肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性血管内皮腫、悪性神経鞘腫、骨肉腫、胞巣状軟部肉腫、血管肉腫、葉状嚢肉腫、隆起性皮膚線維肉腫、デスモイド腫瘍、線維形成性小円形細胞腫瘍、類上皮肉腫、骨外性軟骨肉腫、骨外性骨肉腫、線維肉腫、消化管間質腫瘍(GIST)、血管周囲細胞腫、血管肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、リンパ肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、神経線維肉腫、横紋筋肉腫、滑膜肉腫、または未分化多形肉腫である。
【0067】
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、中皮腫または腺癌である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は、中皮腫である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は、腺癌である。
【0068】
MDSC(骨髄由来サプレッサー細胞)は、骨髄細胞系列(骨髄幹細胞に由来する細胞のファミリー)からの免疫細胞の異種群である。MDSCは、慢性感染症及びがん等の病的状況では、造血の変化の結果として強く増殖する。MDSCは、それらが免疫刺激特性ではなく強力な免疫抑制活性を有する点で、他の骨髄系細胞型とは区別される。他の骨髄系細胞と同様に、MDSCは、T細胞、樹状細胞、マクロファージ、及びナチュラルキラー細胞を含む他の免疫細胞型と相互作用して、それらの機能を調節する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物等は、マクロファージ及び/またはMDSC浸潤の基底レベルが高い固形腫瘍を含む、MDSCの浸潤が高いがん組織(例えば、腫瘍)に関連する方法において、使用することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、大腸癌、黒色腫、卵巣癌、膀胱癌、腎細胞癌、肝臓癌、または肝細胞癌である。
【0070】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、ブレオマイシン誘発性肺線維症及びアデノシンデアミナーゼ欠乏症に関連する傷害を含む肺炎の治療に使用され得る(Baraldi,et al.,Chem.Rev.,2008,108,238-263)。
【0071】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、アレルギー反応(例えば、A2Bアデノシン受容体依存性アレルギー反応)及び他のアデノシン受容体依存性免疫反応などの炎症性疾患のための治療剤として使用され得る。本開示の化合物によって治療され得るさらなる炎症性疾患には、呼吸器障害、敗血症、再灌流傷害、及び血栓症が含まれる。
【0072】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症、心不全)などの心血管疾患、脳血管疾患(脳卒中、一過性脳虚血発作)、末梢動脈疾患、ならびにアテローム性大動脈硬化症及び動脈瘤のための治療剤として使用され得る。アテローム性動脈硬化症は、多くの種類の心血管疾患における基礎となる病因的因子である。アテローム性動脈硬化症は、思春期に脂肪線条から始まり、これは成人期にプラークに進行し、最終的には臨床的に有意な罹患率及び死亡率をもたらす血管の閉塞を引き起こす血栓性事象をもたらす。A2Bアデノシン受容体及びA2Aアデノシン受容体に対するアンタゴニストは、アテローム性動脈硬化性プラークの形成の防止に有益であり得る(Eisenstein,A.et al.,J.Cell Physiol.,2015,230(12),2891-2897)。
【0073】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、運動活動の障害;線条体黒質ドーパミン系の変性によって引き起こされる欠乏;及びパーキンソン病;うつ病の動機的症状の一部のための治療剤として使用され得る(Collins,L.E.et al.Pharmacol.Biochem.Behav.,2012,100,498-505.)。
【0074】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、インスリン抵抗性などの糖尿病及び関連障害のための治療剤として使用され得る。糖尿病は、アデノシンの産生、ならびにIL-6及びCRP産生を刺激するA2Bアデノシン受容体(A2BR)の発現、インスリン抵抗性、ならびにA2BR遺伝子の単一ヌクレオチド多型(ADORA2B SNP)と炎症性マーカーとの間の関係性に影響を及ぼす。糖尿病におけるA2BRシグナル伝達の増加は、炎症誘発性メディエーターを漸増することによって部分的にインスリン抵抗性を増加させ得る。選択的A2BR遮断薬は、インスリン抵抗性を治療するのに有用であり得る(Figler,R.A.et al.Diabetes,2011,60(2),669-679)。
【0075】
本明細書で提供される化合物、例えば、式(I)の化合物、またはその実施形態のいずれかは、十分な薬理学的プロファイル及び有望な生物薬学的特性、例えば、毒性学的プロファイル、代謝及び薬物動態学的特性、溶解性、ならびに透過性を有し得ると考えられる。適切な生物薬学的特性の決定、例えば、細胞における細胞毒性または潜在的な毒性を決定するためのある特定の標的もしくはチャネルの阻害の決定は、当業者の知識の範囲内であることが理解されるであろう。
【0076】
互換的に使用される「個体」または「患者」という用語は、哺乳動物、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、または霊長類、最も好ましくはヒトを含む任意の動物を指す。
【0077】
「治療有効量」という語句は、研究者、獣医、医師、または他の臨床医によって求められる組織、システム、動物、個体、またはヒトにおける生物学的応答または薬物応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を指す。
【0078】
本明細書で使用される場合、用語「治療すること」または「治療」は、(1)疾患を阻害すること;例えば、疾患、病態または障害の病状または症候を経験しているかまたは示している個体における疾患、病態または障害を阻害すること(すなわち、病状及び/または症候のさらなる進展を停止させること);及び(2)疾患を改善すること;例えば、疾患、病態または障害の病状または症候を経験しているかまたは示している個体における疾患、病態または障害を改善すること(すなわち、病状及び/または症候を逆転させること)、例えば、疾患の重症度を減少させることを指す。
【0079】
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、本明細書で言及される疾患のいずれかの予防またはそれを発症するリスクの低減;例えば、疾患、状態、または障害にかかりやすい素因を有し得るが、疾患の病状または症候をまだ経験しておらず、示してもいない個体における疾患、状態、または障害を発症するリスクの予防または低減に有用である。
【0080】
併用療法
I.免疫チェックポイント療法
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるA2AとA2Bの二重阻害剤は、本明細書に記載されるようながんの治療のための1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用され得る。一実施形態では、本明細書に記載されるような1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤との組み合わせは、黒色腫の治療のために使用され得る。本開示の化合物は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用され得る。例示的な免疫チェックポイント阻害剤としては、CD20、CD28、CD40、CD122、CD96、CD73、CD47、GITR、CSF1R、JAK、PI3Kデルタ、PI3Kガンマ、TAM、アルギナーゼ、HPK1、CD137(4-1BBとしても知られている)、ICOS、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、LAG3、TIM3、VISTA、TIGIT、PD-1、PD-L1及びPD-L2などの免疫チェックポイント分子に対する阻害剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、CD27、CD28、CD40、ICOS、OX40、GITR、及びCD137から選択される刺激性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子は、A2AR、B7-H3、B7-H4、BTLA、CTLA-4、IDO、KIR、LAG3、PD-1、TIM3、TIGIT、及びVISTAから選択される阻害性チェックポイント分子である。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される本開示の化合物は、KIR阻害剤、TIGIT阻害剤、LAIR1阻害剤、CD160阻害剤、2B4阻害剤、及びTGFRベータ阻害剤から選択される1つ以上の薬剤と組み合わせて使用することができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるA2AとA2Bの二重阻害剤は、免疫チェックポイント分子、例えば、OX40、CD27、OX40、GITR、及びCD137(4-1BBとしても知られている)の1つ以上のアゴニストと組み合わせて使用され得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、抗PD1抗体、抗PD-L1抗体、または抗CTLA-4抗体である。
【0083】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1の阻害剤、例えば、抗PD-1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブ、ペンブロリズマブ(MK-3475としても知られる)、デュルバルマブ(イミフィンジ(登録商標))、ピジリズマブ、SHR-1210、PDR001、MGA012、PDR001、AB122、またはAMP-224である。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、ニボルマブまたはペンブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、ペンブロリズマブである。いくつかの実施形態では、抗PD-1モノクローナル抗体は、MGA012である。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体はSHR-1210である。他の抗がん剤(複数可)としては、抗体治療薬、例えば、4-1BB(例えば、ウレルマブまたはウトミルマブ)が挙げられる。
【0084】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-L1の阻害剤、例えば、抗PD-L1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、BMS-935559、MEDI4736、MPDL3280A(RG7446としても知られる)、またはMSB0010718Cである。いくつかの実施形態では、抗PD-L1モノクローナル抗体は、MPDL3280AまたはMEDI4736である。
【0085】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、PD-1及びPD-L1の阻害剤、例えば、抗PD-1/PD-L1モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1/PD-L1は、MCLA-136である。
【0086】
いくつかの実施形態では、阻害剤は、INCB086550である。
【0087】
いくつかの実施形態では、阻害剤は、MCLA-145である。
【0088】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CTLA-4の阻害剤、例えば、抗CTLA-4抗体である。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、AGEN1884、またはCP-675,206である。
【0089】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、LAG3の阻害剤、例えば、抗LAG3抗体である。いくつかの実施形態では、抗LAG3抗体は、BMS-986016、LAG525、またはINCAGN2385である。
【0090】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、TIM3の阻害剤、例えば、抗TIM3抗体である。いくつかの実施形態では、抗TIM3抗体は、INCAGN2390、MBG453、またはTSR-022である。
【0091】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、GITRの阻害剤、例えば、抗GITR抗体である。いくつかの実施形態では、抗GITR抗体は、TRX518、MK-4166、INCAGN1876、MK-1248、AMG228、BMS-986156、GWN323、またはMEDI1873である。
【0092】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、OX40のアゴニスト、例えば、OX40アゴニスト抗体またはOX40L融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、抗OX40抗体は、MEDI0562、MOXR-0916、PF-04518600、GSK3174998、またはBMS-986178である。いくつかの実施形態では、OX40L融合タンパク質は、MEDI6383である。
【0093】
いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント分子の阻害剤は、CD20の阻害剤、例えば、抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、オビヌツズマブまたはリツキシマブである。
【0094】
本開示の化合物は、二重特異性抗体と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体のドメインの1つは、PD-1、PD-L1、CTLA-4、GITR、OX40、TIM3、LAG3、CD137、ICOS、CD3、腫瘍特異的抗原(例えば、CD70)、またはTGFβ受容体を標的とする。
【0095】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、1つ以上の代謝酵素阻害剤と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、代謝酵素阻害剤は、IDO1、TDO、またはアルギナーゼの阻害剤である。IDO1阻害剤の例としては、エパカドスタット、NLG919、BMS-986205、PF-06840003、IOM2983、RG-70099、及びLY338196が挙げられる。
【0096】
全体を通して提供されるように、追加の化合物、阻害剤、薬剤等は、単一のもしくは連続的な剤形において本化合物と組み合わせられ得るか、またはそれらは、別々の剤形として同時にもしくは逐次的に投与され得る。
【0097】
II.がん療法
がん細胞の増殖と生存は、複数のシグナル伝達経路によって影響を受け得る。したがって、酵素/タンパク質/レセプター阻害剤が標的の活性を調節する標的において異なる選択性を示す異なる酵素/タンパク質/レセプター阻害剤を組み合わせて、そのような状態を治療するのに有用である。1つを超えるシグナル伝達経路(または所与のシグナル伝達経路に関与する1つを超える生体分子)を標的とすると、細胞集団で発生する薬剤耐性の可能性を低減し得、及び/または治療の毒性を低減し得る。
【0098】
本開示の化合物は、がんなどの疾患の治療のために、1つ以上の他の酵素/タンパク質/受容体阻害剤または1つ以上の療法と組み合わせて使用することができる。組み合わせ療法で治療可能な疾患及び適応症の例としては、本明細書に記載されているようなものが挙げられる。
【0099】
本開示の化合物は、例えば、化学療法剤、腫瘍免疫療法薬、代謝酵素阻害剤、ケモカイン受容体阻害剤、及びホスファターゼ阻害剤、ならびにBcr-Abl、Flt-3、EGFR、HER2、JAK、c-MET、VEGFR、PDGFR、c-Kit、IGF-1R、RAF、及びFAKキナーゼ阻害剤などの標的療法などの1つ以上の追加の医薬品と組み合わせて使用され得る。1種以上の追加の医薬品は、同時にまたは逐次的に患者に投与することができる。
【0100】
例えば、本明細書に開示されるような化合物は、がん及び本明細書に記載される他の疾患または障害の治療のために、以下のキナーゼの1つ以上の阻害剤と組み合わせることができる:Akt1、Akt2、Akt3、TGF-βR、PKA、PKG、PKC、CaM-キナーゼ、ホスホリラーゼキナーゼ、MEKK、ERK、MAPK、mTOR、EGFR、HER2、HER3、HER4、INS-R、IGF-1R、IR-R、PDGFαR、PDGFβR、CSFIR、KIT、FLK-II、KDR/FLK-1、FLK-4、flt-1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、c-Met、Ron、Sea、TRKA、TRKB、TRKC、FLT3、VEGFR/Flt2、Flt4、EphA1、EphA2、EphA3、EphB2、EphB4、Tie2、Src、Fyn、Lck、Fgr、Btk、Fak、SYK、FRK、JAK、ABL、ALK、及びB-Raf。がんならびに本明細書に記載の他の疾患及び障害の治療のために本開示の化合物と組み合わされ得る阻害剤の非限定的な例としては、FGFR阻害剤(FGFR1、FGFR2、FGFR3、またはFGFR4、例えば、INCB54828、INCB62079、及びINCB63904)、JAK阻害剤(JAK1及び/またはJAK2、例えば、ルキソリチニブ、バリシチニブまたはINCB39110)、IDO阻害剤(例えば、エパカドスタット、NLG919、またはBMS-986205)、LSD1阻害剤(例えば、INCB59872及びINCB60003)、TDO阻害剤、PI3K-デルタ阻害剤(例えば、INCB50797及びINCB50465)、Pim阻害剤、CSF1R阻害剤、TAM受容体チロシンキナーゼ(Tyro-3、Axl、及びMer)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDAC)、例えば、HDAC8阻害剤、血管形成阻害剤、インターロイキン受容体阻害剤、ブロモ及びエクストラターミナルファミリーメンバー阻害剤(例えば、ブロモドメイン阻害剤またはBET阻害剤、例えば、INCB54329及びINCB57643)、ならびにアデノシン受容体アンタゴニスト、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
【0101】
組み合わせ療法で使用するための抗体の例としては、トラスツズマブ(例えば、抗HER2)、ラニビズマブ(例えば、抗VEGF-A)、ベバシズマブ(商標名アバスチン、例えば、抗VEGF)、パニツムマブ(例えば、抗EGFR)、セツキシマブ(例えば、抗EGFR)、リツキサン(抗CD20)、及びc-METに対する抗体が挙げられるがこれらに限定されない。
【0102】
以下の薬剤のうちの1つ以上が、本開示の化合物と組み合わせて使用されてもよく、非限定的なリストとして提示される:細胞増殖抑制剤、シスプラチン、ドキソルビシン、タキソテール、タキソール、エトポシド、イリノテカン、カンプトスター、トポテカン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロン、タモキシフェン、5-フルオロウラシル、メトトレキサート、テモゾロミド、シクロホスファミド、SCH66336、R115777、L778,123、BMS214662、イレッサ(商標)(ゲフィチニブ)、タルセバ(商標)(エルロチニブ)、EGFRに対する抗体、イントロン、ara-C、アドリアマイシン、サイトキサン、ゲムシタビン、ウラシルマスタード、クロルメチン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ピポブロマン、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホラミン、ブスルファン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ダカルバジン、フロクスウリジン、シタラビン、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、リン酸フルダラビン、オキサリプラチン、ロイコビリン、エロキサチン(商標)(オキサリプラチン)、ペントスタチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトラマイシン、デオキシコホルマイシン、マイトマイシン-C、L-アスパラギナーゼ、テニポシド17.アルファ-.-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、メグストロールアセテート、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、メドロキシプロゲステロンアセテート、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゴセレリン、カルボプラチン、ヒドロキシ尿素、アムサクリン、プロカルバジン、ミトタン、ミトキサントロン、レバミソール、ナベルベン、アナストラゾール、レトラゾール、カペシタビン、レロキサフィン、ドロロキサフィン、ヘキサメチルメラミン、アバスチン、ハーセプチン(商標)(トラスツズマブ)、ベキサール(商標)(トシツモマブ)、ベルケイド(商標)(ボルテゾミブ)、ゼヴァリン(商標)(イブリツモマブチウキセタン)、トリセノックス(商標)(三酸化ヒ素)、ゼローダ(商標)(カペシタビン)、ビノレルビン、ポルフィマー、アービタックス(商標)(セツキシマブ)、チオテパ、アルトレタミン、メルファラン、トラスツズマブ、レロゾール、フルベストラント、エキセメスタン、イホスフォミド、リツキシマブ、C225(セツキシマブ)、カンパス(アレムツズマブ)、クロファラビン、クラドリビン、アフィジコロン、リツキサン、スニチニブ、ダサチニブ、テザシタビン、Sml1、フルダラビン、ペントスタチン、トリアピン、ジドックス、トリミドックス、アミドックス、3-AP、及びMDL-101,731。
【0103】
本開示の化合物はさらに、がんを治療する他の方法、例えば、化学療法、放射線療法、腫瘍標的療法、補助療法、免疫療法、または外科手術によるものと組み合わせて使用することができる。免疫療法の例としては、サイトカイン処置(例えば、インターフェロン、GM-CSF、G-CSF、IL-2)、CRS-207免疫療法、がんワクチン、モノクローナル抗体、養子T細胞移入、Toll受容体アゴニスト、STINGアゴニスト、腫瘍溶解性ウイルス療法、及びサリドマイドまたはJAK1/2阻害剤等を含む免疫調節小分子が挙げられる。化合物は、1つ以上の抗がん剤、例えば、化学療法剤と組み合わせて投与され得る。化学療法剤の例としては、アバレリックス、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アナストロゾール、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベバシズマブ、ベキサロテン、バリシチニブ、ブレオマイシン、ボルテゾンビ、ボルテゾミブ、静注ブスルファン、経口ブスルファン、カルスステロン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロファラビン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダルテパリンナトリウム、ダウノルビシン、デシタビン、デニロイキン、デニロイキンジフチトックス、デクスラゾキサン、ドセタキセル、ドキソルビシン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エピルビシン、エルロチニブ、エストラムスチン、リン酸エトポシド、エトポシド、エキセメスタン、クエン酸フェンタニル、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、イブリツモマブチウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ2a、イリノテカン、ジトシル酸ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、酢酸ロイプロリド、レバミソール、ロムスチン、メクロレタミン、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトタン、ミトキサントロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、ネララビン、ノフェツモマブ、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、パニツムマブ、ペガスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペメトレキセド二ナトリウム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、ルキソリチニブ、ルカパリブ、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ボリノスタット、ニラパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブ、及びゾレドロネートのいずれかが挙げられる。
【0104】
化学療法剤の追加の例としては、プロテオソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ)、サリドマイド、レブリミド、及びDNA損傷剤、例えば、メルファラン、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、エトポシド、カルムスチンなどが挙げられる。
【0105】
Bcr-Abl阻害剤の例としては、メシル酸イマチニブ(グリベック(商標))、ニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ、及びポナチニブ、ならびに薬学的に許容される塩が含まれる。他の適切なBcr-Abl阻害剤の例には、米国特許第5,521,184号、WO04/005281、及び米国連続番号60/578,491に開示されている属及び種の化合物、及びその薬学的に許容される塩が含まれる。
【0106】
例示的で好適なFlt-3阻害剤としては、ミドスタウリン、レスタウルチニブ、リニファニブ、スニチニブ、マレイン酸スニチニブ、ソラフェニブ、キザルチニブ、クレノラニブ、パクリチニブ、タンズチニブ、PLX3397及びASP2215、ならびにそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。他の適切なFlt-3阻害剤の例には、WO03/037347、WO03/099771、及びWO04/046120に開示されているような化合物及びそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
【0107】
例示的で好適なRAF阻害剤としては、ダブラフェニブ、ソラフェニブ、及びベムラフェニブ、ならびにそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。他の例示的で好適なRAF阻害剤としては、WO00/09495及びWO05/028444に開示されるような化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0108】
例示的で好適なFAK阻害剤としては、VS-4718、VS-5095、VS-6062、VS-6063、BI853520、及びGSK2256098、ならびにそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。好適なFAK阻害剤の他の例には、WO04/080980、WO04/056786、WO03/024967、WO01/064655、WO00/053595、及びWO01/014402に開示されているような化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
【0109】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、特にイマチニブまたは他のキナーゼ阻害剤に抵抗性の患者を治療するために、イマチニブを含む1つ以上の他のキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用され得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、がんの治療において化学療法薬と組み合わせて使用することができ、その毒性作用を悪化させることなく、化学療法剤単独に対する応答と比較して治療の応答を改善し得る。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、本明細書で提供される化学療法薬と組み合わせて使用され得る。例えば、多発性骨髄腫の処置に使用される追加の医薬品としては、メルファラン、メルファランとプレドニゾン[MP]、ドキソルビシン、デキサメタゾン、及びVelcade(ボルテゾミブ)が挙げられ得るが、これらに限定されない。多発性骨髄腫の処置に使用されるさらに追加の薬剤としては、Bcr-Abl、Flt-3、RAF及びFAKキナーゼ阻害剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、その薬剤は、アルキル化剤、プロテアソーム阻害剤、コルチコステロイド、または免疫調節剤である。アルキル化剤の例としては、シクロホスファミド(CY)、メルファラン(MEL)、及びベンダムスチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブである。いくつかの実施形態では、コルチコステロイドは、デキサメタゾン(DEX)である。いくつかの実施形態では、免疫調節剤は、レナリドミド(LEN)またはポマリドミド(POM)である。相加効果または相乗効果は、本開示のPI3K阻害剤を追加の薬剤と組み合わせることの望ましい結果である。
【0111】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、JAKまたはPI3Kδの阻害剤と組み合わせて使用することができる。
【0112】
薬剤は、単一のもしくは連続的な剤形において本化合物と組み合わせられ得るか、または薬剤は、別々の剤形として同時にもしくは逐次的に投与され得る。
【0113】
本開示の化合物は、感染症を処置するための1つ以上の他の阻害剤または1つ以上の療法と組み合わせて使用され得る。感染症の例としては、ウイルス感染症、細菌感染症、真菌感染症、または寄生虫感染症が挙げられる。
【0114】
いくつかの実施形態では、デキサメタゾン等のコルチコステロイドが、本開示の化合物と組み合わせて患者に投与され、ここで、デキサメタゾンは、連続的ではなく断続的に投与される。
【0115】
本明細書に記載される式(I)またはいずれかの式の化合物、請求項のいずれか及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩は、別の免疫原、例えば、がん性細胞、精製された腫瘍抗原(組換えタンパク質、ペプチド、及び炭水化物分子を含む)、細胞、及び免疫刺激サイトカインをコードする遺伝子でトランスフェクトされた細胞と組み合わされ得る。使用され得る腫瘍ワクチンの非限定的な例には、gp100、MAGE抗原、Trp-2、MARTI、及び/またはチロシナーゼのペプチドなどの黒色腫抗原のペプチド、あるいはサイトカインGM-CSFを発現するようにトランスフェクトされた腫瘍細胞などが挙げられる。
【0116】
本明細書に記載される式(I)またはいずれかの式の化合物、請求項のいずれか及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩は、がんの治療のためのワクチン接種プロトコールと組み合わせて使用され得る。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞は、GM-CSFを発現するように形質導入される。いくつかの実施形態では、腫瘍ワクチンには、ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBV及びHCV)、及びカポジヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)などのヒトのがんに関係するウイルス由来のタンパク質が含まれる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、腫瘍組織自体から単離された熱ショックタンパク質などの腫瘍特異的抗原と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される式(I)またはいずれかの式の化合物、請求項のいずれか及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩は、強力な抗腫瘍応答を活性化するための樹状細胞の免疫化と組み合わせることができる。
【0117】
本開示の化合物は、FeアルファまたはFeガンマ受容体発現エフェクター細胞を腫瘍細胞に標的化する二重特異性大環状ペプチドと組み合わせて使用することができる。本開示の化合物はまた、宿主の免疫応答性を活性化する大環状ペプチドと組み合わされ得る。
【0118】
いくつかのさらなる実施形態では、本開示の化合物と他の治療剤との組み合わせは、骨髄移植または幹細胞移植の前、最中、及び/または後に患者に投与することができる。本開示の化合物は、造血由来の様々な腫瘍の治療のために骨髄移植と組み合わせて使用され得る。
【0119】
本明細書に記載される式(I)またはいずれかの式の化合物、請求項のいずれか及び本明細書に記載される化合物、またはそれらの塩は、病原体、毒素、及び自己抗原に対する免疫反応を刺激するためにワクチンと組み合わせて使用され得る。この治療アプローチが特に有用であり得る病原体の例には、現在有効なワクチンがない病原体、または従来のワクチンが完全に有効ではない病原体が含まれる。これらには、これらに限定されないが、HIV、肝炎(A、B、及びC型)、インフルエンザ、ヘルペス、ジアルジア、マラリア、リーシュマニア、Staphylococcus aureus、Pseudomonas Aeruginosaが含まれる。
【0120】
本開示の方法によって治療可能な感染症を引き起こすウイルスには、これらに限定されないが、ヒトパピローマウイルス、インフルエンザ、A型、B型、C型、またはD型肝炎ウイルス、アデノウイルス、ポックスウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、エボラウイルス、麻疹ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、VZV、HSV-1、HAV-6、HSV-II、及びCMV、エプスタインバーウイルス)、フラビウイルス、エコーウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、コルノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、マンプスウイルス、ロタウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLVウイルス、デングウイルス、パピローマウイルス、伝染性ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルス、及びアルボウイルス性脳炎ウイルスが含まれる。
【0121】
本開示の方法により治療可能な感染症を引き起こす病原性細菌には、これらに限定されないが、chlamydia、rickettsial bacteria、mycobacteria、staphylococci、streptococci、pneumonococci、meningococci及びconococci、klebsiella、proteus、serratia、pseudomonas、legionella、diphtheria、salmonella、bacilli、cholera、tetanus、botulism、anthrax、plague、leptospirosis、ならびにライム病菌が含まれる。
【0122】
本開示の方法によって治療可能な感染症を引き起こす病原性真菌には、これらに限定されないが、Candida(albicans、krusei、glabrata、tropicalis等)、Cryptococcus neoformans、Aspergillus(fumigatus、niger等)、Genus Mucorales(mucor、absidia、rhizophus)、Sporothrix schenkii、Blastomyces dermatitidis、Paracoccidioides brasiliensis、Coccidioides immitis、及びHistoplasma capsulatumが含まれる。本開示の方法によって治療可能な感染症を引き起こす病原性寄生生物の例には、Entamoeba histolytica、Balantidium coli、Naegleriafowleri、Acanthamoeba sp.、Giardia lambia、Cryptosporidium sp.、Pneumocystis carinii、Plasmodium vivax、Babesia microti、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzi、Leishmania donovani、Toxoplasma gondi、及びNippostrongylus brasiliensisが含まれるがこれらに限定されない。
【0123】
これらの化学療法剤のほとんどを安全かつ効果的に投与するための方法は、当業者に既知である。加えて、それらの投与は、標準的な文献に記載されている。例えば、多くの化学療法剤の投与は、その開示の全体が記載されたように参照により本明細書に組み込まれる“Physicians’ Desk Reference”(PDR,e.g.,1996 edition,Medical Economics Company,Montvale,NJ)に記載されている。
【0124】
医薬製剤及び剤形
医薬として使用される場合、本開示の化合物は、医薬組成物の形態で投与され得る。これらの組成物は、製薬分野において周知の方法で調製することができ、局所治療または全身治療のどちらが望ましいか、及び治療される領域に応じて、様々な経路によって投与されることが可能である。投与は、局所(経皮、表皮、眼及び鼻腔内、膣、及び直腸送達を含む粘膜への送達を含む)、肺(例えば、ネブライザーによるものを含む粉末またはエアロゾルの吸入または吹送による;気管内または鼻腔内)、経口または非経口であり得る。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、または注射もしくは注入、または頭蓋内、例えば、髄腔内もしくは脳室内の投与が含まれる。非経口投与は、単回ボーラス投与の形態または例えば、連続灌流ポンプによるものであり得る。局所的投与のための医薬組成物及び製剤は、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、液滴、坐剤、スプレー、液体、及び粉末を含んでもよい。従来の医薬担体、水性基剤、粉末基剤または油性基剤、増粘剤などが、必要となるかまたは望ましい場合がある。
【0125】
本開示には、1種以上の薬学的に許容される担体(賦形剤)と組み合わせて、活性成分として、本開示の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物も含まれる。いくつかの実施形態では、組成物は、局所的投与に適している。本開示の組成物を作製する際に、活性成分は典型的には賦形剤と混合され、賦形剤によって希釈されるか、または例えば、カプセル、サシェ、紙もしくは他の容器の形態のそのような担体に封入される。賦形剤が希釈剤として機能する場合、それは、活性成分のためのビヒクル、担体、または媒質として作用する固体、半固体、または液体の材料であり得る。したがって、組成物は、錠剤、丸薬、粉末、ロゼンジ、サシェ、カシェ、エリキシル、懸濁剤、乳剤、溶液、シロップ、エアロゾル(固体または液体媒体として)、例えば、10重量%までの活性化合物を含む軟膏、軟質及び硬質ゼラチンカプセル、坐剤、無菌注射用溶液、及び無菌包装粉末の形態であり得る。
【0126】
製剤を調製する際、他の成分と組み合わせる前に、活性化合物を粉砕して適切な粒径をもたらすことができる。活性化合物が実質的に不溶性である場合、それは、200メッシュ未満の粒径に粉砕できる。活性化合物が実質的に水溶性である場合、粒径は、製剤中で実質的に均一な分布、例えば、約40メッシュを提供するように粉砕することによって、調整することができる。
【0127】
本開示の化合物は、錠剤形成及び他の種類の製剤に好適な粒径を得るために、湿式粉砕等の既知の粉砕手順を使用して粉砕され得る。本開示の化合物の細分化された(ナノ粒子状の)調製物は、当該技術分野で知られているプロセスによって調製され得る。例えば、国際出願第WO2002/000196号を参照されたい。
【0128】
適切な賦形剤のいくつかの例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、及びメチルセルロースが含まれる。製剤には、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱物油などの潤滑剤;湿潤剤;乳化剤及び懸濁剤;メチルベンゾエート及びプロピルヒドロキシベンゾエートなどの保存剤;甘味料;ならびに香味料をさらに含み得る。本開示の組成物は、当該技術分野において既知の方法を用いることにより、患者に投与した後に、活性成分の迅速な、徐放性の、または遅延性の放出を提供するように製剤化され得る。
【0129】
組成物は、単位剤形で製剤化され得、それぞれの投与量は、約5~約1000mg(1g)、より通常は約100~約500mgの活性成分を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト対象及び他の哺乳動物のための単位投与量として適切な、物理的に別個の単位を指し、各単位は、適切な薬学的賦形剤と関連して、所望の治療効果を生じるように計算された、予め決定された量の活性物質を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、約5~約50mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約5~約10、約10~約15、約15~約20、約20~約25、約25~約30、約30~約35、約35~約40、約40~約45、または約45~約50mgの活性成分を含む組成物を具体化することを理解する。
【0131】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、約50~約500mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約50~約100、約100~約150、約150~約200、約200~約250、約250~約300、約350~約400、または約450~約500mgの活性成分を含む組成物を具体化することを理解する。
【0132】
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は、約500~約1000mgの活性成分を含む。当業者は、これが、約500~約550、約550~約600、約600~約650、約650~約700、約700~約750、約750~約800、約800~約850、約850~約900、約900~約950、または約950~約1000mgの活性成分を含む組成物を具体化することを理解する。
【0133】
本開示の方法及び使用において、本明細書に記載の化合物の同様の投与量が使用され得る。
【0134】
活性化合物は、広範な投与量範囲にわたって有効であり得るので、概して薬学的有効量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、治療される症状、選択した投与経路、実際に投与される化合物、個々の患者の年齢、体重、及び応答、患者の症状の重症度などを含む関連状況に従い、医師によって決定されることは理解されよう。
【0135】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な活性成分を医薬賦形剤と混合して、本開示の化合物の均一な混合物を含む固体予備処方組成物を形成する。均質であるとしてこれらの予備処方組成物を指すとき、活性成分が典型的には組成物全体にわたって均等に分散し、組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセル等の同等に効果的な単位剤形へと容易に分割することができる。さらに、この固体の予備処方組成物は、例えば約0.1~約1000mgの本開示の活性成分を含む、上述した種類の単位剤形に分割される。
【0136】
本開示の錠剤または丸剤は、長期作用の利点をもたらす剤形を提供するためにコーティングまたは別様に調合され得る。例えば、錠剤または丸剤は、内部用量及び外部用量の成分を含み得、後者は前者上のエンベロープの形態である。2つの成分は、胃における崩壊に抵抗し、かつその内部成分を無傷で十二指腸内まで通過させる、または放出を遅延させることができる、腸溶性の層によって分離することができる。多数のポリマー酸、及びシェラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロース等の物質とのポリマー酸の混合物を含む物質等の様々な物質は、そのような腸溶性層またはコーティングとして利用することができる。
【0137】
本開示の化合物及び組成物が組み込まれ得る経口または注射による投与のための液体形態は、水溶液、適切に風味付けされたシロップ、水性または油性懸濁液、及び綿実油、ゴマ油、ココナッツオイル、またはピーナッツオイルなどの食用油、ならびにエリキシル、及び同様の製薬媒体を含む風味付けされたエマルションを含む。
【0138】
吸入または吹送用の組成物には、薬学的に許容される水性もしくは有機溶媒、またはそれらの混合物中の溶液及び懸濁液、ならびに粉末が含まれる。液体または固体組成物は、前出の適切な薬学的に許容される賦形剤を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、局所または全身効果のために、経口または経鼻呼吸経路によって投与される。組成物は、不活性ガスを使用することにより噴霧されてもよい。噴霧された溶液は、噴霧装置から直接呼吸されてもよく、または噴霧装置は、フェイスマスク、テントまたは間欠的陽圧呼吸器に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、または粉末組成物は、適切な方法で製剤を送達するデバイスから、経口的または経鼻的に投与することができる。
【0139】
局所製剤は、1つ以上の従来の担体を含み得る。いくつかの実施形態では、軟膏は、水と、例えば、流動パラフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プロピレングリコール、白色ワセリンなどから選択される1種以上の疎水性担体を含み得る。クリームの担体組成物は、グリセロールと、例えば、グリセリンモノステアレート、PEG-グリセリンモノステアレート、及びセチルステアリルアルコールなどの1種以上の他の成分と組み合わせた水に基づき得る。ゲルは、イソプロピルアルコール及び水を使用して、好適には、例えばグリセロール、ヒドロキシエチルセルロースなどの他の成分と組み合わせて製剤化され得る。いくつかの実施形態では、局所製剤は、少なくとも約0.1、少なくとも約0.25、少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約2、または少なくとも約5重量%の本開示の化合物を含む。局所製剤は、例えば、乾癬または他の皮膚症状などの選択された適応症を治療するための指示書を任意選択で添付した100gのチューブ中に適切に包装され得る。
【0140】
患者に投与される化合物または組成物の量は、投与されるもの、予防または治療などの投与の目的、患者の状態、投与の方法などに応じて変化するであろう。治療適用では、組成物は、疾患及びその合併症の症状を治癒または少なくとも部分的に抑止するのに十分な量で、すでにその疾患に罹患している患者に投与され得る。有効用量は、治療される疾患の状態、ならびに疾患の重症度、患者の年齢、体重、及び一般的な健康状態などの因子に基づいて担当の臨床医の判断に依存する。
【0141】
患者に投与される組成物は、上記の医薬組成物の形態であり得る。これらの組成物は、従来の滅菌技法によって滅菌され得るかまたは滅菌濾過され得る。水溶液は、そのままで使用するために包装または凍結乾燥され得るが、凍結乾燥された調製物は、投与前に滅菌水性担体と組み合わされる。化合物調製物のpHは、典型的には3~11、より好ましくは5~9、最も好ましくは7~8であろう。特定の前述の賦形剤、担体、または安定剤の使用によって、薬学的塩の製剤が得られることは理解されよう。
【0142】
本開示の化合物の治療用量は、例えば、治療を行う特定の用途、化合物の投与方法、患者の健康及び状態、ならびに処方する医師の判断に従って変動し得る。医薬組成物中の本開示の化合物の割合または濃度は、投与量、化学的特性(例えば、疎水性)、及び投与経路を含む多くの因子に応じて変動し得る。例えば、本開示の化合物は、非経口投与の場合、約0.1~約10%w/vの化合物を含む生理的緩衝水溶液中で提供され得る。いくつかの典型的な用量は、1日当たり約1μg/kg体重~約1g/kg体重の範囲である。いくつかの実施形態では、用量範囲は、1日当たり約0.01mg/kg体重~約100mg/kg体重である。投与量は、疾患または障害の種類及び進行の程度、特定の患者の全体的な健康状態、選択された化合物の相対的な生物学的有効性、賦形剤の配合、及びその投与経路などの変数に依存する可能性がある。有効用量は、インビトロまたは動物モデル試験系から得られた用量反応曲線から推定することができる。
【0143】
本開示の組成物は、化学療法薬、ステロイド、抗炎症化合物、または免疫抑制剤等の1つ以上の追加の医薬品をさらに含むことができ、それらの例が本明細書に列挙される。
【0144】
標識化合物及びアッセイ方法
本開示の別の態様は、ヒトを含む組織サンプル中のA2A及び/またはA2B受容体を局在化及び定量するため、ならびに標識化合物の阻害結合によるA2A及び/またはA2Bアンタゴニストを同定するため、画像化技術だけでなく、インビトロとインビボの両方でのアッセイでも有用であろう本開示の標識化合物(放射性標識、蛍光標識など)に関する。本開示の化合物の原子の1つ以上の置換はまた、区別されたADME(吸収、分布、代謝、及び排泄)をもたらすのに有用であり得る。したがって、本開示は、そのような標識または置換された化合物を含むアデノシン受容体(例えば、A2A及び/またはA2B)アッセイを含む。
【0145】
本開示は、同位体標識された本開示の化合物をさらに含む。「同位体的」または「放射性標識」化合物は、1つ以上の原子が、自然界で通常見られる(すなわち、自然発生)原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子によって置き換えられるかまたは置換される本開示の化合物である。本開示の化合物に組み込まれ得る好適な放射性核種には、H(重水素としてDとも記される)、H(トリチウムとしてTとも記される)、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、18F、35S、36Cl、82Br、75Br、76Br、77Br、123I、124I、125I、及び131Iが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本開示の化合物中の1つ以上の水素原子は、重水素原子によって置き換えられ得る(例えば、式(I)のC1-6アルキル基の1つ以上の水素原子は、-CHが-CDで置換されるように重水素原子で任意に置き換えられ得る)。いくつかの実施形態では、開示された式のいずれか、例えば、式(I)におけるアルキル基は、過重水素化されていてもよい。
【0146】
本明細書で提供される化合物の1つ以上の構成原子は、天然または非天然存在度の原子の同位体で置き換えられ得るかまたは置換され得る。いくつかの実施形態では、化合物は、少なくとも1個の重水素原子を含む。例えば、本明細書で提供される化合物における1つ以上の水素原子が、重水素原子と置き換えられ得るかまたは置換され得る(例えば、C1-6アルキル基の1つ以上の水素原子は、-CHが-CDで置換されるように重水素原子で置き換えられ得る)。いくつかの実施形態では、化合物は、2個以上の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、1~2個、1~3個、1~4個、1~5個、または1~6個の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物中の全ての水素原子は、重水素原子で置き換えられ得るかまたは置換され得る。
【0147】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような任意の「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「フェニル」、「シクロアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、もしくは「ヘテロアリール」置換基または「-C1-6アルキル-」、「アルキレン」、「アルケニレン」及び「アルキニレン」連結基の炭素原子に結合した1、2、3、4、5、6、7、または8個の水素原子はそれぞれ、重水素原子によって任意選択で置き換えられている。
【0148】
同位体を有機化合物に含めるための合成方法は、当該技術分野で知られている(Alan F.ThomasによるOrganic ChemistryにおけるDeuterium Labeling(New York,N.Y.,Appleton-Century-Crofts,1971);Jens Atzrodt、Volker Derdau、Thorsten Fey、Jochen Zimmermannによる、The Renaissance of H/D Exchange、Angew.Chem.Int.Ed.2007,7744-7765、The Organic Chemistry of Isotopic Labelling by James R.Hanson,Royal Society of Chemistry,2011)。同位体標識された化合物は、NMR分光法、代謝実験、及び/またはアッセイ等の様々な研究において使用することができる。
【0149】
重水素等より重い同位体への置換は、代謝安定性がより高まることに由来するある特定の治療上の利点、例えば、in vivo半減期の延長または投薬必要量の減少等、をもたらすことができ、したがって、場合によっては、好ましくなり得る(例えば、A.Kerekes et.al.J.Med.Chem.2011,54,201-210;R.Xu et.al.J.Label Compd.Radiopharm.2015,58,308-312を参照されたい)。特に、1つ以上の代謝部位での置換は、1つ以上の治療上の利点をもたらし得る。
【0150】
当該放射性標識化合物に組み込まれる放射性核種は、その放射性標識化合物の特定の用途に依存する。例えば、インビトロアデノシン受容体標識及び競合アッセイの場合、H、14C、82Br、125I、131I、または35Sを組み込む化合物が有用であり得る。放射性画像化用途の場合、11C、18F、125I、123I、124I、131I、75Br、76Brまたは77Brが有用であり得る。
【0151】
「放射性標識」または「標識化合物」は、少なくとも1つの放射性核種を組み込んだ化合物であることが理解される。いくつかの実施形態では、放射性核種は、H、14C、125I、35S、及び82Brからなる群から選択される。
【0152】
本開示は、本開示の化合物に放射性同位体を組み込むための合成方法をさらに含み得る。放射性同位体を有機化合物に組み込むための合成方法は、当該技術分野で周知であり、当業者であれば、本開示の化合物に適用可能な方法を容易に認識するであろう。
【0153】
本開示の標識化合物は、化合物を同定/評価するためのスクリーニングアッセイで使用され得る。例えば、標識された新規に合成されたまたは同定された化合物(すなわち、試験化合物)は、標識の追跡を通じて、アデノシン受容体と接触したときのその濃度変化をモニターすることによって、アデノシン受容体に結合するその能力について評価され得る。例えば、試験化合物(標識済)は、アデノシン受容体に結合することが知られている別の化合物(すなわち、標準化合物)の結合を減少させるその能力について評価され得る。したがって、アデノシン受容体に対する結合について試験化合物が標準化合物と競合する能力は、その結合親和性に直接相関する。逆に、いくつかの他のスクリーニングアッセイでは、標準化合物は標識され、試験化合物は標識されない。したがって、標準化合物と試験化合物間の競合を評価するために、標識された標準化合物の濃度をモニターし、それにより、試験化合物の相対的結合親和性を確認する。
【0154】
キット
本開示はまた、例えば、アデノシン受容体関連疾患または障害(例えば、がん、炎症性疾患、心血管疾患、または神経変性疾患など)の治療または予防に有用な薬学的キットを含み、これは、治療有効量の本開示の化合物を含む医薬組成物を含む1つ以上の容器を含む。当業者には明らかなように、そのようなキットは、必要に応じて、例えば、1つ以上の薬学的に許容される担体を有する容器、追加の容器等の様々な従来の薬学的キット構成要素のうちの1つ以上をさらに含むことができる。挿入物またはラベルのいずれかとして、投与される成分の量、投与のガイドライン、及び/または成分を混合するためのガイドラインを示す取扱説明書も、キットに含めることができる。
【0155】
本発明を、具体的な実施例によってより詳細に記載する。以下の実施例は、例示の目的のために提供され、いかなる様式でも本発明を限定するようには意図されるものではない。当業者は、本質的に同じ結果をもたらすように変更または修正され得る、様々な重要でないパラメータを容易に認識するであろう。実施例の化合物は、本明細書に記載の少なくとも1つのアッセイに従ってアデノシン受容体(例えば、A2A及び/またはA2B)の活性を阻害することが見出された。
【実施例
【0156】
調製した化合物の一部の分取LC-MS精製は、Watersの質量指向分取システムで行った。これらのシステムの動作に関する基本的な設備の設定、プロトコール、及び制御ソフトウェアは、文献に詳細に記載されている(例えば、“Two-Pump At Column Dilution Configuration for Preparative LC-MS”,K.Blom,J.Combi.Chem.,4,295(2002);“Optimizing Preparative LC-MS Configurations and Methods for Parallel Synthesis Purification”,K.Blom,R.Sparks,J.Doughty,G.Everlof,T.Haque,A.Combs,J.Combi.Chem.,5,670(2003);and “Preparative LC-MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Combi.Chem.,6,874-883(2004)を参照されたい)。分離された化合物は典型的には、以下の条件下で純度分析のための分析用液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)に供した:装置;Agilent1100シリーズ、LC/MSD、カラム:Waters Sunfire(商標)C18 5μm、2.1×50mm、緩衝液:移動相A:水中0.025%のTFA及び移動相B:アセトニトリル;2.0mL/分の流速で3分間で2%から80%へのBの勾配。
【0157】
調製した化合物の一部はまた、実施例に示されるように、MS検出器を備える逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)またはフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)によって分取規模で分離した。典型的な分取逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)のカラム条件は以下のとおりである:
pH=2精製:移動相A:水中0.1%TFA(トリフルオロ酢酸)及び移動相B:アセトニトリルで溶離する、Waters Sunfire(商標)C18 5μm、30×100mmまたはWaters XBridge(商標)C18 5μm、30×100mmカラム;流速は60mL/分であり、分離勾配は文献に記載されているように化合物特定法最適化プロトコールを使用してそれぞれの化合物について最適化した(例えば、“Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874-883(2004)を参照されたい)。
pH=10精製:Waters XBridge(商標)C18 5μm、30×100mmカラム、移動相A:水中0.1%NHOH及び移動相B:アセトニトリルで溶離する;流速は60mL/分であり、分離勾配は文献に記載されているように化合物特定法最適化プロトコールを使用してそれぞれの化合物について最適化した(例えば、“Preparative LCMS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”,K.Blom,B.Glass,R.Sparks,A.Combs,J.Comb.Chem.,6,874-883(2004)を参照されたい)。
【0158】
ラセミ化合物の一部のエナンチオピュア試料への分離は、以下の条件下でキラル相高速液体クロマトグラフィーによって分取規模で実施した:装置:Agilent1100分取HPLC;カラム:Phenomenex Luxセルロース-4、21.2×250mm、5μm;20mL/分の流速でヘキサン中45%のEtOHのイソクラティック移動相で溶離する。
【0159】
実施例1.3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化8】
工程1:3-(2-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)ベンゾニトリル
【化9】
1,4-ジオキサン(60mL)、及び水(5mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-2-アミン(2.5g、15.2mmol)、(3-シアノフェニル)ボロン酸(2.02g、13.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.06g、0.92mmol)及び炭酸ナトリウム(3.23g、30.5mmol)の混合物を窒素で脱気し、次いで得られた混合物を60℃で2日間加熱し、撹拌した。室温(r.t.)に冷却した後、混合物を濃縮し、水で希釈し、DCM(30mL×3)で抽出した。組み合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣をジクロロメタン中8%のEtOAcで溶離するシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得た。C11ClN(M+H)について計算されたLCMS:231.0、実測値:231.0。
【0160】
工程2:3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化10】
2-ヒドロキシアセトヒドラジド(2.34g、26.01mmol)を3-(2-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)ベンゾニトリル(4.00g、17.34mmol)のエタノール(35mL)溶液に室温で添加した。還流下で2時間加熱し、撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた残渣をN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(20mL)に取り、120℃で7時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、氷上に注ぎ、室温で1時間撹拌した。得られた固体を濾過によって収集し、20mLの1NのHCl溶液に取った。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、水層を飽和NaHCO溶液の添加によって中和した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、乾燥させて所望の生成物を茶色の固体として得た。C1311O(M+H)について計算されたLCMS:267.1;実測値267.1。
【0161】
工程3:3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化11】
-30℃のDMF(12mL)中の3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(1.0g、3.76mmol)の混合物にNBS(0.67g、3.76mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を0℃に徐々に温めた結果、均質な溶液が生じた。0℃で1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO溶液で希釈し、所望の生成物を濾過によって収集し、乾燥させた。C1310BrNO(M+H)について計算されたLCMS:345.0;実測値345.0。
【0162】
工程4:3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化12】
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.067g、0.058mmol)を1,4-ジオキサン(5.0mL)中の4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(0.321g、0.869mmol)、3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(0.20g、0.579mmol)、CsF(0.176g、1.159mmol)、及びヨウ化銅(I)(0.022g、0.116mmol)の混合物に添加した。反応混合物をNでパージし、80℃で7時間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、濃縮し、DCM中0%~10%のメタノールで溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して生成物を得た。C1713O(M+H)について計算されたLC-MS:345.1;実測値345.1。
【0163】
工程5:3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化13】
アセトニトリル(10ml)中の3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(0.1g、0.290mmol)の混合物に塩化チオニル(0.212ml、2.90mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌し、濃縮し、DCM中0%~5%のメタノールで溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して生成物を得た。C1712ClN(M+H)について計算されたLC-MS:363.1;実測値363.1。
【0164】
工程6:3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
DMF(1mL)中の3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(10mg、0.028mmol)、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリン(8.9mg、0.055mmol)及びCsCO(20.7mg、0.064mmol)の混合物を100℃で10分間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、メタノール(4mL)で希釈し、分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813(M+H)について計算されたLCMS:488.2;実測値488.2。
【0165】
実施例2.3-(5-アミノ-2-((5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化14】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて5-(m-トリル)-1H-テトラゾールを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813(M+H)について計算されたLCMS:488.2;実測値488.2。
【0166】
実施例3.3-(5-アミノ-2-((5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化15】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて2-メトキシ-6-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813O(M+H)について計算されたLCMS:504.2;実測値504.2。
【0167】
実施例4.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化16】
工程1:3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化17】
1,4-ジオキサン(5.0mL)及び水(1.0mL)中の3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.046mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(100mg、0.46mmol)、XPhos Pd G2(35mg、47μmol)、及びNaCO(200mg、1.9mmol)の混合物を窒素でフラッシュし、密封した。反応混合物を110℃で1時間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、濃縮し、DCM中0%~10%のメタノールで溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して生成物を得た。C1916(M+H)について計算されたLC-MS:m/z=374.1;実測値374.1。
【0168】
工程2:3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化18】
この化合物は、実施例1の工程5について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリルに代えて3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリルを用いて調製した。C1915ClNO(M+H)について計算されたLCMS:392.1;実測値:392。
【0169】
工程3:3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
この化合物は、実施例1、工程6について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリルに代えて3-(5-アミノ-2-(クロロメチル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリルを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813O(M+H)について計算されたLCMS:504.2;実測値504.2
【0170】
実施例5.3-(2-((5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化19】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンに代えて5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾールを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231813O(M+H)について計算されたLCMS:492.5;実測値:492.4。
【0171】
実施例6.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(チアゾール-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化20】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンに代えて4-(1H-テトラゾール-5-イル)チアゾールを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231712OS(M+H)について計算されたLCMS:509.1;実測値:509.2。
【0172】
実施例7.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化21】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンに代えて2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリミジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813O(M+H)について計算されたLCMS:504.2;実測値504.2
【0173】
実施例8.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピラジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化22】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンに代えて2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピラジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C241813O(M+H)について計算されたLCMS:504.2;実測値504.2
【0174】
実施例9.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化23】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンに代えて2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C241813O(M+H)について計算されたLCMS:504.2;実測値504.2
【0175】
実施例10.3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化24】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンに代えてピリジン-4-イルボロン酸を用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C241712(M+H)について計算されたLCMS:473.2;実測値473.2。
【0176】
実施例11.3-(5-アミノ-8-(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化25】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンに代えて(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)ボロン酸を用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C262213(M+H)について計算されたLCMS:515.2;実測値515.2。
【0177】
実施例12.3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル

【化26】
この化合物は、実施例4について記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンに代えて(2-アミノピリジン-4-イル)ボロン酸を用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C241813(M+H)について計算されたLCMS:488.2;実測値488.2。
【0178】
実施例13.3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化27】
工程1:3-(5-アミノ-2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化28】
この化合物は、実施例1、工程2について記載されているものと同様の手順を使用して、2-ヒドロキシアセトヒドラジドに代えて2-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)アセトヒドラジドを用いて調製した。C1913BrFN(M+H)について計算されたLCMS:423.0;実測値423.0。
【0179】
工程2:3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化29】
NBS(126mg、0.709mmol)を3-(5-アミノ-2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(300mg、0.709mmol)のDMF(2.00mL)溶液に室温で添加した。室温で1時間撹拌した後、水で希釈し、得られた沈殿物を濾過によって収集した。茶色の固体をDCMに溶解し、DCM中0~50%のEtOAcで溶離するシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得た。C1912Br(M+H)について計算されたLCMS:501.0;実測値501.0。
【0180】
工程3:3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
1,4-ジオキサン(2.0mL)及び水(0.20mL)中の3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(2-ブロモ-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.060mmol)及びピリジン-4-イルボロン酸(8.8mg、0.072mmol)、XPhos Pd G2(4.7mg、6.0μmol)、及び炭酸ナトリウム(13.0mg、0.123mmol)の混合物を100℃で3時間撹拌した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C2920FN(M+H)について計算されたLCMS:499.2;実測値499.2
【0181】
実施例14.3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-(2-(2-アミノピリジン-4-イル)-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化30】
この化合物は、実施例13について記載されているものと同様の手順を使用して、工程3においてピリジン-4-イルボロン酸に代えて(2-アミノピリジン-4-イル)ボロン酸を用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C2922FN10(M+H)について計算されたLCMS:529.2;実測値529.3。
【0182】
実施例15.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化31】
工程1:6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)ピリミジン-2,4-ジアミン
【化32】
2-プロパノール(31mL)中の2,6-ジクロロピリミジン-4-アミン(5.0g、31mmol)の溶液にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.4ml、37mmol)及びビス(4-メトキシベンジル)アミン(7.9g、31mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で16時間撹拌し、室温に冷却し、水(100mL)で希釈し、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を生成し、これをさらなる精製をせずに次の工程で使用した。C2022ClN(M+H)について計算されたLC-MS:385.1;実測値385.1。
【0183】
工程2:7-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2,5-ジアミン

【化33】
O-エチルカルボンイソチオシアナチデート(3.1mL、26mmol)を6-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)ピリミジン-2,4-ジアミン(1.0g、2.6mmol)の1,4-ジオキサン(5.0mL)溶液に室温で添加した。次いで反応混合物を90℃で一晩撹拌し、室温に冷却し、濃縮した。得られた物質をメタノール(12mL)及びエタノール(12mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.91mL、5.2mmol)を添加し、続いてヒドロキシルアミン塩酸塩(0.54g、7.8mmol)を添加した。反応混合物を45℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、濃縮した。得られた物質をEtOAcに取り、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。次いで粗物質をヘキサン中0%~50%のEtOAcで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して生成物を得た。C2122ClN(M+H)について計算されたLC-MS:425.1;実測値425.2。
【0184】
工程3:3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化34】
クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(330mg、0.42mmol)を1,4-ジオキサン(8.8mL)及び水(1.8mL)中の(3-シアノフェニル)ボロン酸(460mg、3.2mmol)、7-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2,5-ジアミン(890mg、2.1mmol)、及び炭酸ナトリウム(890mg、8.4mmol)の混合物に添加した。混合物をNでパージし、95℃で一晩撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濃縮し、DCM中0%~50%のEtOAcで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得た。C2826(M+H)について計算されたLC-MS:492.2;実測値492.2。
【0185】
工程4:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化35】
3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(300mg、0.610mmol)、オルトギ酸トリエチル(508μl、3.05mmol)、3-メチルピコリンアルデヒド(148mg、1.221mmol)を組み合わせ、EtOH(5ml)を添加した。懸濁液を120℃で一晩加熱し、次いで室温に冷却し、DCM(2ml)で希釈した。溶液に四水素化ホウ素ナトリウム(46.2mg、1.221mmol)を慎重に添加した。室温で1時間撹拌した後、混合物を飽和水性NHClで慎重にクエンチし、DCMで抽出し、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応において使用した。C3533(M+H)について計算されたLCMS:m/z=597.2;実測値597.2。
【0186】
工程5:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化36】
室温のDCM(1ml)中の3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(300mg、0.503mmol)の溶液にNBS(89mg、0.503mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCOでクエンチし、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3532BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=675.2;実測値675.2。
【0187】
工程6:3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.044mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(20.88mg、0.089mmol)、Xphos-G2(3.49mg、4.44μmol)、炭酸ナトリウム(9.41mg、0.089mmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2522O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=464.2;実測値464.2。
【0188】
実施例16.3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化37】
この化合物は、実施例15に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2624O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=478.2;実測値478.2。
【0189】
実施例17.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化38】
この化合物は、実施例15に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C242110O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=465.2;実測値465.2。
【0190】
実施例18.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化39】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-ヨード-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化40】
3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(実施例15、工程3、250mg、0.509mmol)のCHCl(3.00ml)/アセトニトリル(3ml)溶液にHI(水中57%、201μl、1.526mmol)を添加した。混合物を60℃に加熱し、次いでtert-ブチルニトリル(134μl、1.017mmol)を添加した。反応物を60℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、1N水性NHOH溶液を添加し、混合物をCHClで3回抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C2824IN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=603.1;実測値603.1。
【0191】
工程2:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化41】
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-ヨード-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(250mg、0.415mmol)、(3-メチルピリジン-2-イル)メタノール(153mg、1.245mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(5ml)を添加した。溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%、41.5mg、1.037mmol)を添加した。懸濁液を105℃に加熱し、1時間撹拌し、次いで室温に冷却し、水性NHClでクエンチし、AcOEtで希釈し、分離した。水層をAcOEtで抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、分離し、NSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応のために使用した。C3532(M+H)について計算されたLCMS:m/z=598.2;実測値598.2。
【0192】
工程3:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化42】
室温のDCM(5ml)中の3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(292mg、0.488mmol)(300mg、0.503mmol)の溶液にNBS(87mg、0.488mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCOでクエンチし、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3531BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=676.2;実測値676.2。
【0193】
工程4:3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.030mmol)(30mg、0.044mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(13.90mg、0.059mmol)、Xphos-G2(2.326mg、2.96μmol)及び炭酸ナトリウム(6.27mg、0.059mmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2521(M+H)について計算されたLCMS:m/z=465.2;実測値465.2。
【0194】
実施例19.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化43】
この化合物は、実施例18に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2420(M+H)について計算されたLCMS:m/z=466.2;実測値466.2。
【0195】
実施例20.3-(5-アミノ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化44】
この化合物は、実施例18に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2521O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=449.2;実測値449.2。
【0196】
実施例21.3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化45】
この化合物は、実施例18に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=463.2;実測値463.2。
【0197】
実施例22.3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化46】
この化合物は、実施例18に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623(M+H)について計算されたLCMS:m/z=479.2;実測値479.2。
【0198】
実施例23.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化47】
工程1:3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化48】
クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(0.185g、0.235mmol)を1,4-ジオキサン(13.08ml)及び水(2.62ml)中の(3-シアノ-2-フルオロフェニル)ボロン酸(0.582g、3.53mmol)、7-クロロ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2,5-ジアミン(実施例15、工程2、1g、2.354mmol)、炭酸ナトリウム(0.499g、4.71mmol)の混合物に添加した。混合物をNでパージし、110℃で一晩加熱した。混合物をAcOEt及び水で希釈し、分離した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM中の0~50%AcOEt)によって精製した。C2825FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=510.2;実測値510.2。
【0199】
工程2:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化49】
3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル(300mg、0.589mmol)(300mg、0.610mmol)、オルトギ酸トリエチル(490μl、2.94mmol)、3-メチルピコリンアルデヒド(143mg、1.178mmol)を組み合わせ、EtOH(5ml)を添加した。懸濁液を120℃で一晩加熱した。次いで混合物を室温に冷却し、DCM(2ml)で希釈した。四水素化ホウ素ナトリウム(46.2mg、1.221mmol)を溶液に慎重に添加した。室温で1時間撹拌した後、混合物を水性NHClで慎重にクエンチし、DCMで抽出し、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応において使用した。C3532FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=615.2;実測値615.2。
【0200】
工程3:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化50】
室温のDCM(5ml)中の3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル(300mg、0.488mmol)の溶液にNBS(87mg、0.488mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCOでクエンチし、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3531BrFN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=693.2;実測値693.2。
【0201】
工程4:3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル(20mg、0.029mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(13.56mg、0.058mmol)、炭酸ナトリウム(6.11mg、0.058mmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2521FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=482.2;実測値482.2。
【0202】
実施例24.3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化51】
この化合物は、実施例23に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに1-エチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=496.2;実測値496.2。
【0203】
実施例25.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化52】
この化合物は、実施例23に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2420FN10O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=483.2;実測値483.2。
【0204】
実施例26.3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル
【化53】
この化合物は、実施例23に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=496.2;実測値496.2。
【0205】
実施例27.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化54】
工程1:2-(ピリジン-2-イル)アセトヒドラジド
【化55】
ヒドラジン(4.15mL、132mmol)をメチル2-(ピリジン-2-イル)アセテート(10g、66.2mmol)のエタノール(66mL)溶液に室温で添加した。混合物を85℃で4時間加熱し、撹拌し、次いで室温に冷却した。起立時に白色の固体が形成され、これを濾過により収集し、さらなる精製をせずに次の工程で使用した。C10O(M+H)について計算されたLCMS:152.1、実測値:152.0。
【0206】
工程2:3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化56】
2-(ピリジン-2-イル)アセトヒドラジド(2.62g、17.34mmol)を3-(2-アミノ-6-クロロピリミジン-4-イル)ベンゾニトリル(実施例1、工程1、4.00g、17.34mmol)のエタノール(35mL)の溶液に室温で添加した。還流下で2時間加熱し、撹拌した後、反応混合物を室温に冷却し、濃縮した。得られた残渣をN,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(20mL)に取り、120℃で7時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、氷上に注ぎ、室温で1時間撹拌した。得られた固体を濾過によって収集し、20mLの1NのHCl溶液に取った。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し、水層を飽和NaHCO溶液の添加によって中和した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、乾燥させて所望の生成物を茶色の固体として得た。C1814(M+H)について計算されたLCMS:328.1;実測値328.1。
【0207】
工程3:3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化57】
-30℃のDMF(12mL)中の3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(2g、6.11mmol)の混合物にNBS(1.09g、6.11mmol)を少量ずつ添加した。反応混合物を0℃に徐々に温めた結果、均質な溶液が生じた。0℃で1時間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO溶液で希釈し、得られた固体を濾過によって収集した。次いで固体をDCM中0~10%のMeOHで溶離するシリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得た。C1813BrN(M+H)について計算されたLCMS:406.0;実測値406.0。
【0208】
工程4:3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-アミノ-8-ブロモ-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(15mg、0.037mmol)、2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オン(17.43mg、0.074mmol)、炭酸ナトリウム(7.48mg、0.070mmol)及びXphos-G2(1.387mg、1.763μmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで室温に冷却し、アセトニトリル及びTFAで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2318O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=436.2;実測値436.2。
【0209】
実施例28.3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化58】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化59】
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-ヨード-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(250mg、0.415mmol)、(3-フルオロピリジン-2-イル)メタノール(158mg、1.245mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(5ml)を添加した。溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%、41.5mg、1.037mmol)を添加した。懸濁液を105℃に加熱し、1時間撹拌し、次いで室温に冷却し、水性NHClでクエンチし、AcOEtで希釈し、分離した。水層をAcOEtで抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、分離し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応のために使用した。C3429FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=602.2;実測値602.2。
【0210】
工程2:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化60】
室温のDCM(5ml)中の3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(294mg、0.488mmol)(300mg、0.503mmol)の溶液にNBS(87mg、0.488mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCOでクエンチし、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~50%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3428BrFN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=680.2;実測値680.2。
【0211】
工程3:3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.044mmol)、テトラキス(10.19mg、8.82μmol)、4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(24.41mg、0.066mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(1ml)を添加した。混合物を110℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C2215FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=440.2;実測値440.2。
【0212】
実施例29.3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化61】
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(12mg、0.018mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(8.29mg、0.035mmol)、炭酸ナトリウム(3.74mg、0.035mmol)、Xphos-G2(1.387mg、1.763μmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2418FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=469.2;実測値469.2。
【0213】
実施例30.3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化62】
この化合物は、実施例29に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2317FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=470.2;実測値470.2。
【0214】
実施例31.3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化63】
この化合物は、実施例29に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2418FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=453.2。
【0215】
実施例32.3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化64】
この化合物は、実施例29に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2520FNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=467.2;実測値467.2。
【0216】
実施例33.3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化65】
この化合物は、実施例29に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2520FN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=483.2;実測値483.2。
【0217】
実施例34.3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化66】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化67】
3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(実施例15、工程3、200mg、0.407mmol)、2-ブロモピリジン(79μl、0.814mmol)、ナトリウム2-メチルプロパン-2-オレート(78mg、0.814mmol)、XPhos-G2(64.0mg、0.081mmol)を組み合わせ、t-BuOH(5ml)を添加した。混合物を70℃で一晩加熱し、次いで水性NHCl溶液でクエンチし、AcOEtで希釈し、分離した。有機層をブラインによって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応のために使用した。C3329(M+H)について計算されたLCMS:m/z=569.2;実測値569.2。
【0218】
工程2:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化68】
室温のDCM(5ml)中の3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(278mg、0.488mmol)(300mg、0.503mmol)の溶液にNBS(87mg、0.488mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和水性NaHCOでクエンチし、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3328BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=647.2;実測値647.2。
【0219】
工程3:3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(30mg、0.046mmol)、テトラキス(10.71mg、9.27μmol)、4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(25.7mg、0.069mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(1ml)を添加した。混合物を110℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C211510(M+H)について計算されたLCMS:m/z=407.2;実測値407.2。
【0220】
実施例35.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化69】
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.031mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(14.52mg、0.062mmol)、炭酸ナトリウム(6.55mg、0.062mmol)、Xphos-G2(2.430mg、3.09μmol)を組み合わせ、混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加する。混合物を100℃で3時間加熱し、次いで蒸発させる。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱する。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2318O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=436.2。
【0221】
実施例36.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化70】
この化合物は、実施例35に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C221710O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=437.2。
【0222】
実施例37.3-(5-アミノ-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化71】
この化合物は、実施例35に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2318(M+H)について計算されたLCMS:m/z=420.2。
【0223】
実施例38.3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化72】
この化合物は、実施例35に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2420(M+H)について計算されたLCMS:m/z=434.2。
【0224】
実施例39.3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化73】
この化合物は、実施例35に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2420O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=450.2。
【0225】
実施例40.3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化74】
この化合物は、実施例34に記載されているものと同様の手順を使用して、2-ブロモピリジンの代わりに2-ブロモ-6-メチルピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C221710(M+H)について計算されたLCMS:m/z=421.2;実測値421.2。
【0226】
実施例41.3-(5-アミノ-2-((ピリジン-2-イルオキシ)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化75】
3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(実施例1、工程4、15mg、0.044mmol)及び2-フルオロピリジン(0.011ml、0.131mmol)の1,4-ジオキサン(1ml)溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%、3.48mg、0.087mmol)を添加した。混合物を60℃で加熱し、3時間撹拌し、次いで室温に冷却し、アセトニトリル及びTFAで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2216O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=422.2;実測値422.2。
【0227】
実施例42.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化76】
工程1:2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化77】
3-(5-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(実施例1、工程2、100mg、0.376mmol)及び2-フルオロニコチノニトリル(138mg、1.127mmol)の1,4-ジオキサン(5ml)溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%、30.0mg、0.751mmol)を添加した。混合物を60℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却し、水性NHClでクエンチし、DCMで希釈し、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をさらなる精製をせずに次の反応のために使用した。C1913O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=369.2;実測値369.2。
【0228】
工程2:2-((5-アミノ-8-ブロモ-7-(3-シアノフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化78】
室温のDCM(1ml)中の2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル(185mg、0.503mmol)の懸濁液にNBS(89mg、0.503mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。室温に冷却した後、混合物を飽和水性NaHCOでクエンチし、DCMで希釈し、分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0~10%のMeOH)によって精製して所望の生成物を得た。C1912BrNO(M+H)について計算されたLCMS:m/z=447.0;実測値447.0。
【0229】
工程3:2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
2-((5-アミノ-8-ブロモ-7-(3-シアノフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル(15mg、0.034mmol)、テトラキス(7.75mg、6.71μmol)、4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(18.57mg、0.050mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(1ml)を添加した。混合物を110℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却し、クエンチし、TFA(0.5ml)で希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C231510O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=447.2;実測値447.2。
【0230】
実施例43.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化79】
2-((5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-7-(3-シアノフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル(20mg、0.029mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(13.68mg、0.058mmol)、炭酸ナトリウム(6.17mg、0.058mmol)、Xphos-G2(2.289mg、2.91μmol)を組み合わせた。1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加し、混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2518(M+H)について計算されたLCMS:m/z=476.2;実測値476.2。
【0231】
実施例44.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化80】
この化合物は、実施例43に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C241710(M+H)について計算されたLCMS:m/z=477.2;実測値477.2。
【0232】
実施例45.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化81】
この化合物は、実施例43に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2518O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=460.2。
【0233】
実施例46.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化82】
この化合物は、実施例43に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2620O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=474.2;実測値474.2。
【0234】
実施例47.2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル
【化83】
この化合物は、実施例43に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2620(M+H)について計算されたLCMS:m/z=490.2;実測値490.2。
【0235】
実施例48.3-(5-アミノ-2-((1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化84】
工程1:3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化85】
DMF(1.4ml)中の3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(実施例15、工程3、330mg、0.66mmol)の溶液にNBS(120mg、0.66mmol)を0℃で徐々に添加する。次いで反応混合物を室温で30分間撹拌してから、水(10mL)を添加する。得られた固体を濾過によって収集し、乾燥させて所望の生成物を得る。C2825BrN(M+H)について計算されたLC-MS:m/z=570.1。
【0236】
工程2:3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化86】
ジオキサン(4.7ml)中の3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(350mg、0.61mmol)、4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(0.21ml、0.67mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(70mg、0.060mmol)、ヨウ化銅(I)(23mg、0.12mmol)及びフッ化セシウム(180mg、1.2mmol)の混合物をマイクロ波反応器内で140℃で30分間加熱し、撹拌する。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトプラグを介して濾過し(DCMで洗浄し)、濃縮する。得られた物質を0~20%MeOH/DCMで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得る。C3228(M+H)について計算されたLC-MS:m/z=570.2。
【0237】
工程3:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-ブロモ-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化87】
50℃の窒素下のアセトニトリル(3ml)中の臭化銅(II)(91mg、0.407mmol)及びtert-ブチルニトリル(0.054ml、0.407mmol)の溶液にアセトニトリル(3ml)中の3-(2-アミノ-5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(100mg、0.203mmol)を滴下添加する。混合物を50℃で2時間撹拌する。室温に冷却した後、1N水性NHOH溶液(20ml)を添加し、混合物をCHCl(20ml)で3回抽出する。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残渣を50~100%酢酸エチル/ヘキサンで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して所望の生成物を得る。C3226BrN(M+H)について計算されたLC-MS:m/z=633.2。
【0238】
工程4:3-(5-アミノ-2-((1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-2-ブロモ-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(750mg、1.184mmol)、1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミン(289mg、2.368mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(228mg、2.368mmol)及び(t-Bu)PhCPhos Pd G3(92mg、0.118mmol)を組み合わせ、1,4-ジオキサン(10ml)を添加する。混合物を60℃で3時間加熱し、次いで室温に冷却し、蒸発させる。残渣にTFA(5ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱する。室温に冷却した後、混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C231910(M+H)について計算されたLCMS:m/z=435.2。
【0239】
実施例49.3-(5-アミノ-2-((2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化88】
この化合物は、実施例48に記載されているものと同様の手順を使用して、1-(ピリジン-2-イル)エタン-1-アミンの代わりに2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-アミンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって調製して所望の生成物をTFA塩として得る。C242110(M+H)について計算されたLCMS:m/z=449.2。
【0240】
実施例50.3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-2H-テトラゾール-2-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化89】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231613(M+H)について計算されたLCMS:474.2;実測値474.2
【0241】
実施例51.3-(5-アミノ-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化90】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて2-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリミジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C221514(M+H)について計算されたLCMS:475.2;実測値475.2
【0242】
実施例52.3-(5-アミノ-8-(ピリミジン-4-イル)-2-((5-(ピリミジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化91】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて4-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリミジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C221514(M+H)について計算されたLCMS:475.2;実測値475.2
【0243】
実施例53.3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-3-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化92】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて3-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231613(M+H)について計算されたLCMS:474.2;実測値474.2
【0244】
実施例54.3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化93】
この化合物は、実施例1について記載されているものと同様の手順を使用して、3-(1H-テトラゾール-5-イル)アニリンに代えて4-(1H-テトラゾール-5-イル)ピリジンを用いて調製した。生成物を分取LC-MS(pH2、TFAを有するアセトニトリル/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231613(M+H)について計算されたLCMS:474.2;実測値474.2
【0245】
実施例55.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化94】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化95】
この化合物は、実施例28に記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において(3-フルオロピリジン-2-イル)メタノールの代わりに(6-メチルピリジン-2-イル)メタノールを使用して調製した。生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%AcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3531BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=676.2;実測値676.2。
【0246】
工程2:3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.030mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(6.95mg、0.030mmol)、炭酸ナトリウム(6.27mg、0.059mmol)、Xphos-G2(2.326mg、2.96μmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加した。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱した。次いでアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C2521(M+H)について計算されたLCMS:m/z=465.2;実測値465.2。
【0247】
実施例56.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化96】
この化合物は、実施例55に記載されている手順と同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2420(M+H)について計算されたLCMS:m/z=466.2。
【0248】
実施例57.3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化97】
この化合物は、実施例55に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2521O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=449.2;実測値449.2。
【0249】
実施例58.3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化98】
この化合物は、実施例55に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=463.2;実測値463.2。
【0250】
実施例59.3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化99】
この化合物は、実施例55に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2623(M+H)について計算されたLCMS:m/z=479.2;実測値479.2。
【0251】
実施例60.3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化100】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化101】
この化合物は、実施例28に記載されているものと同様の手順を使用して、工程1において(3-フルオロピリジン-2-イル)メタノールの代わりに(3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メタノールを使用して調製する。生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%のAcOEt)によって精製して所望の生成物を得る。C3633BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=690.2。
【0252】
工程2:3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.030mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(6.95mg、0.030mmol)、炭酸ナトリウム(6.27mg、0.059mmol)、Xphos-G2(2.326mg、2.96μmol)を組み合わせる。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加する。混合物を100℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで蒸発させる。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱する。次いで混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得る。C2623(M+H)について計算されたLCMS:m/z=479.2。
【0253】
実施例61.3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化102】
この化合物は、実施例60に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2522(M+H)について計算されたLCMS:m/z=480.2。
【0254】
実施例62.3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化103】
この化合物は、実施例60に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2623O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=463.2。
【0255】
実施例63.3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化104】
この化合物は、実施例60に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2725O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=477.2。
【0256】
実施例64.3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化105】
この化合物は、実施例60に記載されているものと同様の手順を使用して、工程2において1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製する。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得る。C2725(M+H)について計算されたLCMS:m/z=493.2。
【0257】
実施例65.3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化106】
工程1:3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化107】
この化合物は、実施例15に記載されているものと同様の手順を使用して、工程4において3-メチルピコリンアルデヒドの代わりに6-メチルピコリンアルデヒドを使用して調製した。生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の10~60%AcOEt)によって精製して所望の生成物を得た。C3532BrN(M+H)について計算されたLCMS:m/z=675.2;実測値675.2。
【0258】
工程2:3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.030mmol)、テトラキス(6.84mg、5.92μmol)、4-(トリブチルスタンニル)ピリミジン(16.39mg、0.044mmol)を組み合わせた。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)を添加した。混合物を110℃で3時間加熱し、蒸発させた。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱し、次いでアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得た。C231910(M+H)について計算されたLCMS:m/z=435.2;実測値435.2。
【0259】
実施例66.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化108】
3-(5-(ビス(4-メトキシベンジル)アミノ)-8-ブロモ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル(20mg、0.030mmol)、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オン(6.96mg、0.030mmol)、炭酸ナトリウム(6.28mg、0.059mmol)、Xphos-G2(2.329mg、2.96μmol)を組み合わせる。混合物に1,4-ジオキサン(1ml)及び水(0.100ml)を添加する。混合物を100℃で3時間加熱し、次いで蒸発させる。残渣にTFA(1ml)を添加し、混合物を120℃で20分間加熱し、次いで混合物をアセトニトリルで希釈し、濾過し、分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して生成物をTFA塩として得る。C2522O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=464.2。
【0260】
実施例67.3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化109】
この化合物は、実施例66に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メチル-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリダジン-3(2H)-オンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C242110O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=465.2;実測値465.2。
【0261】
実施例68.3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化110】
この化合物は、実施例66に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2522(M+H)について計算されたLCMS:m/z=448.2;実測値448.2。
【0262】
実施例69.3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化111】
この化合物は、実施例66に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2,6-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2624(M+H)について計算されたLCMS:m/z=462.2;実測値462.2。
【0263】
実施例70.3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル
【化112】
この化合物は、実施例66に記載されているものと同様の手順を使用して、1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2(1H)-オンの代わりに2-メトキシ-6-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを使用して調製した。最終物質を分取LC-MS(pH=2、TFAを有するMeCN/水)によって精製して所望の生成物をTFA塩として得た。C2624O(M+H)について計算されたLCMS:m/z=478.2;実測値478.2。
【0264】
実施例A.アデノシンA2A受容体サイクリックAMP GSアッセイ
ヒトアデノシンA2A受容体(Perkin Elmer)を発現する安定的にトランスフェクトされたHEK-293細胞を10%のFBS及び400μg/mlのジェネティシン(Life Technologies)を有するMEM培地で維持する。アッセイの18~24時間前に、ジェネティシンを培養物から除去する。FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)技術を利用するcisbioのcAMP-GSダイナミックキットを使用して細胞内のcAMP蓄積を測定する。適切な濃度の本開示の化合物を、白色96ウェル半領域プレート(Perkin Elmer)において室温(RT)で穏やかに振盪しながら30分間、10000細胞/ウェルと混合する。4nmのアゴニストであるCGS21680(R&D Technologies)を室温で穏やかに振盪しながら60分間、各ウェルに添加する。検出試薬であるd2標識cAMP(受容体)及び抗cAMPクリプタート(供与体)を室温で穏やかに振盪しながら60分間、各ウェルに添加する。プレートをPherastar(BMG Labtech)で読み取り、蛍光比665/620を算出し、GraphPad Prismを使用して化合物の濃度の対数に対する対照のパーセントの曲線を適合させることによってEC50を決定する。
【0265】
実施例B.アデノシンA2B受容体サイクリックAMP GSアッセイ
ヒトアデノシンA2B受容体(Perkin Elmer)を発現する安定的にトランスフェクトされたHEK-293細胞を10%のFBS及び100μg/mlのジェネティシン(Life Technologies)を有するMEM培地で維持した。アッセイの18~24時間前に、ジェネティシンを培養物から除去した。FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)技術を利用するcisbioのcAMP-GSダイナミックキットを使用して細胞内のcAMP蓄積を測定した。適切な濃度の本開示の化合物を、白色96ウェル半領域プレート(Perkin Elmer)において室温(RT)で穏やかに振盪しながら30分間、10000細胞/ウェルと混合した。12nmのアゴニストであるNECA(R&D Technologies)を室温で穏やかに振盪しながら60分間、各ウェルに添加した。検出試薬であるd2標識cAMP(受容体)及び抗cAMPクリプタート(供与体)を室温で穏やかに振盪しながら60分間、各ウェルに添加した。プレートをPherastar(BMG Labtech)で読み取り、蛍光比665/620を算出し、GraphPad Prismを使用して化合物の濃度の対数に対する対照の百分率の曲線をフィッティングすることによってEC50の決定を実施した。この方法により得られたEC50データが表1に示されている。
【0266】
実施例C.A2A Tag-lite(登録商標)HTRFアッセイ
黒色の低容量384ウェルポリスチレンプレート(Greiner784076-25)において10μLの最終容量でアッセイを行った。試験化合物をまずDMSOで段階希釈し、100nlをプレートウェルに添加してから、他の反応成分を添加した。DMSOの最終濃度は1%であった。Tag-lite(登録商標)アデノシンA2A標識細胞(CisBio C1TT1A2A)をTag-lite緩衝液(CisBio LABMED)に1:5で希釈し、1200gで5分間回転させた。ペレットをTag-lite緩衝液中に初期細胞懸濁液容量の10.4倍の容量で再懸濁し、アデノシンA2A受容体赤色アンタゴニスト蛍光リガンド(CisBio L0058RED)を12.5nMの最終濃度で添加した。10ulの細胞及びリガンド混合物をアッセイウェルに添加し、室温で45分間インキュベートしてから、HTRF337/620/665光学モジュールを備えるPHERAstar FSプレートリーダー(BMG Labtech)で読み取った。蛍光リガンドの結合パーセントを算出した;100nMのA2Aアンタゴニスト対照ZM 241385(Tocris1036)は100%のリガンドに取って代わり、1%DMSOは0%に取って代わる。阻害剤濃度の対数に対する結合%のデータを1サイト競合結合モデル(GraphPad Prismバージョン7.02)(リガンド定数=12.5nM及びリガンドKd=1.85nM)にフィッティングした。この方法により得られたKデータが表1に示されている。
【0267】
実施例D.A2Bフィルター結合アッセイ
深いウェルのポリプロピレンプレート(Greiner786201)において550μLの最終容量でアッセイを行う。試験化合物をまずDMSOで段階希釈し、次いで、5.5ulをプレートウェルに添加してから、他の反応成分を添加する。DMSOの最終濃度は3%である。ヒトアデノシン受容体A2Bを過剰発現するHEK293細胞膜(Perkin Elmer ES-113-M400UA)を50mMのHEPES pH7.0、5mMのMgCl、1mMのEDTA(アッセイ緩衝液)に40μg/mlまで希釈する。[3H]8-シクロペンチル-1,3-ジプロピルキサンチン(Perkin Elmer NET974001MC)をアッセイ緩衝液+22%DMSOに24.2nMまで希釈し、次いで希釈した膜への添加によって1nMまでさらに希釈する。545μlの膜及びリガンドの混合物をアッセイウェルに添加し、室温で1時間振盪器上でインキュベートする。次いで膜混合物をUniFilter GF/Cフィルタープレート(Perkin Elmer 6005174)で濾過し、50mMのHEPES pH6.5、5mMのMgCl、1mMのEDTA、0.5%のBSAに事前浸漬し、次いで5mlの氷冷された50mMのHEPES pH6.5、5mMのMgCl、1mMのEDTA、0.2%のBSAで洗浄する。50μlのMicroScint(商標)カクテル(Perkin Elmer 6013621)を添加し、プレートをTopcount NXT FS(Perkin Elmer)で読み取る。[3H]リガンドの結合率を算出し、1000nMのLUF5834(Tocris4603)対照はリガンド100%に取って代わり、3%DMSOは0%に取って代わる。阻害剤濃度の対数に対する結合%のデータを1部位競合結合モデル(GraphPad Prismバージョン7.02)リガンド定数=2nM及びリガンドKd=13nMに適合させる。
【0268】
実施例E.A1及びA3 SPA結合アッセイ
白色384ウェルポリスチレンプレート(Greiner781075)において50μLの最終容量で両方のアッセイを行う。阻害剤をまずDMSOで段階希釈し、100nLをプレートウェルに添加してから、他の反応成分を添加する。DMSOの最終濃度は2%である。
【0269】
コムギ胚芽凝集素が被覆されたケイ酸イットリウムSPAビーズ(Perkin Elmer RPNQ0023)及びそれぞれのヒトアデノシン受容体を過剰発現するCHO-K1細胞膜を50mMのHEPES pH7.0、5mMのMgCl、1mMのEDTA(アッセイ緩衝液)中でロータリー撹拌器上で4℃で2時間インキュベートする。ビーズを6000gで1分間遠心分離することによってペレット化し、次いで未結合膜を有する上清を廃棄する。ビーズをアッセイ緩衝液中で元の容量まで再懸濁する。それぞれの放射性リガンドをアッセイ緩衝液+22%DMSOに最終濃度の12.2倍で希釈し、次いでSPAビーズ懸濁液に添加する。50μlのSPAビーズ反応混合物をアッセイウェルに添加し、プレートを600rpmで1時間室温で振盪する。次いでビーズを1時間静置してから、Topcount NXT FS(Perkin Elmer)で読み取る。放射性標識されたリガンドの結合パーセントを算出し、>100XのKiでの対照は100%のリガンドに取って代わり、2%DMSOは0%に取って代わる。阻害剤濃度の対数に対する結合%のデータを1サイト競合結合モデル(GraphPad Prismバージョン7.02)にフィッティングする。アッセイ条件を以下の表に提供する。
【表1】
【0270】
【表2-1】
【表2-2】
【0271】
本明細書で説明されるものに加えて、本発明の様々な修正は、前述の説明から当業者には明らかとなろう。そのような修正はまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。本出願に引用される全ての特許、特許出願、及び刊行物を含むそれぞれの参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
また、本願は、以下の態様も包含する。
[態様1]
3-(5-アミノ-2-((5-(3-アミノフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メチルピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-((5-(1H-ピラゾール-1-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(チアゾール-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((5-(ピラジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-(ジメチルアミノ)ピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-((5-(ピリジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(2-フルオロ-6-(ピリジン-4-イル)ベンジル)-8-(ピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-アミノピリジン-4-イル)-2-(2-(2-アミノピリジン-4-イル)-6-フルオロベンジル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((3-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-エチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((3-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)-2-フルオロベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルメチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(ピリジン-2-イルアミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((ピリジン-2-イルオキシ)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
2-((5-アミノ-7-(3-シアノフェニル)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-2-イル)メトキシ)ニコチノニトリル;
3-(5-アミノ-2-((1-(ピリジン-2-イル)エチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((2-(ピリジン-2-イル)プロパン-2-イル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-2-イル)-2H-テトラゾール-2-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリミジン-2-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(ピリミジン-4-イル)-2-((5-(ピリミジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-3-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((5-(ピリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-1-イル)メチル)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-((6-メチルピリジン-2-イル)メトキシ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-((3,6-ジメチルピリジン-2-イル)メトキシ)-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(ピリミジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-8-(3-メチルピリジン-4-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-アミノ-8-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;及び
3-(5-アミノ-8-(2-メトキシ-6-メチルピリジン-4-イル)-2-(((6-メチルピリジン-2-イル)メチル)アミノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン-7-イル)ベンゾニトリル;
から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩。
[態様2]
態様1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤または担体を含む薬学的組成物。
[態様3]
アデノシン受容体の活性を阻害する方法であって、前記受容体を態様1の化合物、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、前記方法。
[態様4]
患者における疾患または障害を処置する方法であって、前記疾患または前記障害は、A2AまたはA2B受容体の異常な発現に関連し、治療有効量の態様1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を前記患者に投与することを含む、前記方法。
[態様5]
前記疾患または前記障害は、がん、炎症性疾患、心血管疾患、または神経変性疾患である、態様4に記載の方法。
[態様6]
前記がんは、膀胱癌、肺癌、黒色腫、乳癌、子宮頸癌、卵巣癌、大腸癌、膵臓癌、食道癌、前立腺癌、腎臓癌、皮膚癌、甲状腺癌、肝臓癌、子宮癌、頭頚部癌、または腎細胞癌である、態様5に記載の方法。
[態様7]
前記がんは、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)である、態様5に記載の方法。
[態様8]
前記がんは、非小細胞肺癌(NSCLC)である、態様5に記載の方法。
[態様9]
前記がんは、大腸癌である、態様5に記載の方法。
[態様10]
前記がんは、黒色腫である、態様5に記載の方法。
[態様11]
前記がんは、卵巣癌である、態様5に記載の方法。
[態様12]
前記がんは、膀胱癌である、態様5に記載の方法。
[態様13]
前記がんは、腎細胞癌である、態様5に記載の方法。
[態様14]
前記がんは、肝臓癌である、態様5に記載の方法。
[態様15]
前記がんは、肝細胞癌である、態様5に記載の方法。
[態様16]
前記炎症性疾患は、肺炎である、態様5に記載の方法。
[態様17]
前記肺炎は、ブレオマイシン誘発性肺線維症である、態様16に記載の方法。
[態様18]
前記炎症性疾患は、アデノシン受容体依存性アレルギー反応またはアデノシン受容体免疫反応である、態様5に記載の方法。
[態様19]
前記アデノシン受容体依存性アレルギー反応は、A2B受容体依存性である、態様18に記載の方法。
[態様20]
前記炎症性疾患は、呼吸器障害、敗血症、再灌流傷害、または血栓症である、態様5に記載の方法。
[態様21]
前記心血管疾患は、冠動脈疾患、脳血管疾患、末梢動脈疾患、アテローム性大動脈硬化症、または動脈瘤である、態様5に記載の方法。
[態様22]
前記冠動脈疾患は、心筋梗塞、狭心症、または心不全である、態様21に記載の方法。
[態様23]
前記脳血管疾患は、脳卒中または一過性脳虚血発作である、態様21に記載の方法。
[態様24]
前記神経変性疾患は、パーキンソン病である、態様5に記載の方法。
[態様25]
前記疾患または前記障害は、糖尿病またはインスリン抵抗性である、態様4に記載の方法。
[態様26]
アテローム性動脈硬化性プラーク形成の処置または予防を、それを必要とする患者において行う方法であって、治療有効量の態様1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を前記患者に投与することを含む、前記方法。