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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】連続可変光ビームスプリッタ
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/11 20130101AFI20250210BHJP
   G01S 17/08 20060101ALI20250210BHJP
   G02F 1/01 20060101ALN20250210BHJP
【FI】
H04B10/11
G01S17/08
G02F1/01 D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023528484
(86)(22)【出願日】2021-11-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-22
(86)【国際出願番号】 US2021058518
(87)【国際公開番号】W WO2022103709
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】17/097,374
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519100985
【氏名又は名称】ビーエイイー・システムズ・インフォメーション・アンド・エレクトロニック・システムズ・インテグレイション・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】カールソン、ロバート・ティー.
【審査官】鴨川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-237628(JP,A)
【文献】国際公開第2019/187667(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/147473(WO,A1)
【文献】米国特許第07668468(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/11
G01S 17/08
G02F 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔光源から自由空間を介して光を受信すること、前記光は円偏光されている、と、連続的に調整可能な分割比に従って2つの出力間で前記受信された光を配分することとを行うように構成された光ビームスプリッタであって、前記光ビームスプリッタは、
前記受信された円偏光された光を、規定された初期の光偏光方向を有する直線偏光された光に変換するように構成された偏光変換器と、
前記光偏光方向を前記初期の光偏光方向から調整された偏光方向に回転させるように構成されたリターダと、
スプリッタ偏光方向を有する偏光ビームスプリッタ、前記偏光ビームスプリッタは、前記調整された偏光方向と前記スプリッタ偏光方向との間の差に従って、前記受信された光を第1および第2の出力の間で配分するように構成される、と、
を備え、
ここにおいて、前記光ビームスプリッタは、LIDAR装置に実装され、前記遠隔光源は、前記LIDAR装置によって送信された円偏光された光を反射している遠隔ターゲットである、光ビームスプリッタ。
【請求項2】
前記受信された光は、円偏光されたレーザ光である、請求項1に記載の光ビームスプリッタ。
【請求項3】
前記偏光変換器は、四分の一波長板を備える、請求項1に記載の光ビームスプリッタ。
【請求項4】
前記リターダは、半波長板を備え、前記リターダは、前記半波長板を機械的に回転させることによって前記調整された偏光方向を変化させるように構成される、請求項1に記載の光ビームスプリッタ。
【請求項5】
前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記リターダは、前記調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成される、請求項1に記載の光ビームスプリッタ。
【請求項6】
位置合わせフェーズ中に遠隔ノードとの光学的位置合わせを確立することと、通信フェーズ中に前記遠隔ノードによって送信されたレーザ通信を受信することとを行うように構成された自由空間レーザ通信端末であって、前記自由空間レーザ通信端末は、
前記遠隔ノードから受信した受信されたレーザ光を使用して、前記遠隔ノードとの前記自由空間レーザ通信端末の光学位置合わせを確立および維持するように構成された位置合わせチャネル、前記受信されたレーザ光は、円偏光されている、と、
前記通信フェーズ中に前記受信されたレーザ光から通信情報を導出するように構成された通信チャネルと、
請求項1に記載の受信ビームスプリッタ、前記受信ビームスプリッタは、前記受信されたレーザ光を前記位置合わせチャネルと前記通信チャネルとの間で調整可能に配分するように構成される、と、
を備える、自由空間レーザ通信端末。
【請求項7】
前記受信ビームスプリッタの前記偏光変換器は、四分の一波長板を備える、請求項に記載の自由空間レーザ通信端末。
【請求項8】
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、半波長板を備え、前記リターダは、前記半波長板を機械的に回転させることによって前記調整された偏光方向を調整するように構成される、請求項に記載の自由空間レーザ通信端末。
【請求項9】
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記LCVRは、前記調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成される、請求項に記載の自由空間レーザ通信端末。
【請求項10】
円偏光されたレーザ光を生成して前記遠隔ノードに送信するように構成された送信チャネルをさらに備える、請求項に記載の自由空間レーザ通信端末。
【請求項11】
自由空間レーザ通信端末を遠隔ノードと位置合わせし、前記遠隔ノードから別個の位置合わせビーコンの受信を必要とせずに、前記遠隔ノードからレーザ送信メッセージを受信しながら前記位置合わせを維持する方法であって、前記自由空間レーザ通信端末は、位置合わせチャネルおよび通信チャネルを備え、前記方法は、
請求項1に記載の前記光ビームスプリッタを受信ビームスプリッタとして前記自由空間レーザ通信端末に実装することと、
前記遠隔ノードからレーザ光を受信すること、前記受信されたレーザ光は円偏光されている、と、
前記受信ビームスプリッタに、前記受信されたレーザ光の実質的に全てを前記位置合わせチャネルに方向転換させることと、
前記位置合わせチャネルによって受信された前記レーザ光に従って、前記自由空間レーザ通信端末を前記遠隔ノードと位置合わせすることと、
前記受信されたレーザ光の少なくとも90%が前記通信チャネルに配分され、一方、前記受信されたレーザ光の10%以下が前記位置合わせチャネルに配分されるように、前記受信ビームスプリッタに、前記受信されたレーザ光を前記位置合わせチャネルと前記通信チャネルとの間で通信フェーズ中に再配分させることと、
前記受信されたレーザ光に符号化されたレーザ送信メッセージが前記通信チャネルによって処理される間、同時に、前記位置合わせチャネルに配分された前記受信されたレーザ光の10%以下に従って、前記自由空間レーザ通信端末と前記遠隔ノードとの前記位置合わせを維持することと、
を備える、方法。
【請求項12】
前記受信されたレーザ光の5%以下が、前記通信フェーズ中に前記位置合わせチャネルに配分される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、半波長板を備え、前記受信ビームスプリッタに前記受信されたレーザ光を再配分させることは、前記半波長板を物理的に回転させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記受信ビームスプリッタに前記受信されたレーザ光を再配分させることは、前記LCVRに前記受信されたレーザ光の直線偏光方向を電子的に回転させることを含む、請求項11に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001]本願は、2019年11月25日に出願された米国特許出願第16/694,082号、現在は米国特許第10,637,572号、および2019年12月19日に出願された米国特許出願第16/720,362号、現在は米国特許第10,841,007号、に関連し、これらは両方とも本発明者によるものであり、本出願人に譲渡されている。これらの出願は両方とも、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、光検出装置に関し、より具体的には、遠隔ソースから自由空間にわたって受信された光を受信および処理するように構成された装置内に実装された光ビームスプリッタに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]遠隔ソースから自由空間にわたって光を受信および処理するように構成された装置は、遠隔光源からの光が検出され、システム光学系が遠隔光源と位置合わせされる「位置合わせ」フェーズと、遠隔光源から受信された光が処理される処理フェーズとを含み得る動作フェーズの間で遷移する必要があることが多い。多くの場合、処理フェーズ中に遠隔光源を「追跡」し続けること、すなわち、遠隔光源との位置合わせを維持することが必要である。そのような装置の非限定的な用途は、自由空間レーザ通信(地上、空中、および宇宙)、レーザ測距およびLIDAR、並びに特定の天体観測を含む。
【0004】
[0004]例えば、自由空間レーザ通信受信機は、遠隔通信ノードによって送信されたレーザ光を検出し、それ自体を遠隔ノードと位置合わせし、次いで、位置合わせを維持しながら遠隔ノードによって送信されたレーザ通信を受信および処理することが必要とされる。LIDAR装置は、遠隔ターゲットの位置を特定し、そのターゲットにレーザビームを向け、次いで、反射されたレーザ光がターゲットへの方向および距離を決定するために分析される間、ターゲットへのビームの適用を維持しなければならない。同様に、惑星または星等の遠隔光源の天体観測は、遠隔光源の検出および望遠鏡または他の観測光学素子の光源との位置合わせを必要とし、その後、典型的には、遠隔光源との正確な位置合わせが維持されなければならない長期間にわたって、遠隔光源から受信された光を受信および処理することが続く。
【0005】
[0005]これらのタスクを実行するために使用される様々なタイプの装置は、典型的に、異なる動作のフェーズ中に実行されなければならない機能専用の個別のサブシステムまたは「チャネル」を含む。例えば、レーザ通信端末は、典型的に、別個の位置合わせチャネルおよび通信チャネルを含む。
【0006】
[0006]受光装置内の複数のチャネルの実装は、受信された光がチャネル間で分配されなければならないことを必要とする。多くの場合、少なくとも1つの動作フェーズ中に、2つ以上のチャネルの間で受信された光を同時に配分することが必要である。例えば、本発明者による同時係属中の米国特許出願第16/720,362号は、本出願人に譲渡され、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれ、受信された光を位置合わせチャネルと通信チャネルとの間で分割する「受信ビームスプリッタ」を実装する自由空間レーザ通信端末を開示している。別個の「ビーコンレーザ」を実装するのではなく、出願第16/720,362号によって開示されるレーザ端末は、受信されたメッセージ搬送レーザ光の小さい部分を通信フェーズ中に位置合わせチャネルに方向転換するために受信ビームスプリッタを使用し、これは、レーザ通信の受信中に遠隔ノードとの光学的位置合わせを維持するために位置合わせチャネルによって使用される。
【0007】
[0007]受信された光は、部分的に銀めっきされたミラーまたはダイクロイックビームスプリッタ等の固定ビームスプリッタによって、装置の2つ以上のチャネル間で配分され得る。しかしながら、このアプローチは、動作フェーズのいずれに対しても理想的ではない妥協をもたらすことが多い。例えば、理想的には、出願第16/720,362号のレーザ通信端末は、位置合わせフェーズ中に受信された光の全てをATSに方向転換し、次いで、ノードが位置合わせされ、受信されたビームの発散が低減されると、通信フェーズ中に受信された光のごく僅かな割合のみを位置合わせチャネルに方向転換する。このようなケースで、固定ビームスプリッタ、例えば、受信された光の20%を位置合わせチャネルに向け、受信された光の80%を通信チャネルに向けるスプリッタが実装される場合、その結果は、位置合わせフェーズおよび通信フェーズの両方にとって理想的な状態からかけ離れた妥協となる。
【0008】
[0008]別のアプローチは、異なる分割比を有する2つ以上のビームスプリッタを提供し、装置が動作フェーズ間で遷移する際にそれらの間で切り替えることである。しかしながら、このアプローチは空間およびエネルギーを浪費し、せいぜいいくつかの選択可能な分割比しかサポートしない。
【0009】
[0009]したがって、必要とされるものは、光が遠隔ソースから受信され、過度の空間およびエネルギーを消費することなく、装置の2つ以上のチャネル間で柔軟に配分されることを可能にする、光ビームスプリッタおよびその使用方法である。
【発明の概要】
【0010】
[0010]本開示は、過度の空間およびエネルギーを消費することなく、光が装置の2つ以上のチャネル間で柔軟に配分されることを可能にする、光ビームスプリッタおよびその使用方法である。より具体的には、本開示は、光が遠隔ソースから受信され、連続的に調整可能な分割比に従って装置の2つのチャネル間で配分されることを可能にする、光ビームスプリッタおよびその使用方法である。
【0011】
[0011]本開示によると、光は、円偏光の状態で装置に入る。実装に応じて、これは、例えば、LIDARが円偏光された光を送信し、その反射を検出することによって、または自由空間レーザ通信ネットワーク内のノードの全てが円偏光されたレーザ光を使用してそれらのビーコンおよびメッセージを送信することを要求することによって、確実にされ得る。天体観測のケースでは、本開示は、例えば、太陽の表面の強い磁気領域を研究するときに、自然に円偏光される遠隔ソースからの光の観測に適用可能である。
【0012】
[0012]開示される光ビームスプリッタは、受信されたレーザ光を円偏光から直線偏光に変換し、ここで、直線偏光の方向は明確に定義され固定されている。実施形態において、この円偏光から直線偏光への変換は、受信された光を四分の一波長板(QWP)に通すことによって行われる。
【0013】
[0013]次に、直線偏光された光は、光の直線偏光の方向を任意の調整可能な回転角を通じて回転させることができる可変リターダに向けられる。最後に、光は、偏光ビームスプリッタ(PBS)に入射し、それは、光の直線偏光方向とPBSの偏光方向との間の相対角度に従って、2つのチャネル間で光を配分する。2つ以上のチャネルに光を配分する必要がある場合、追加のリターダおよび偏光ビームスプリッタを含めることができる。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態では、可変リターダは、半波長板(HWP)であり、直線偏光の角度は、HWPを物理的に回転させることによって調整される。他の実施形態では、可変リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)などの電子制御デバイスである。
【0015】
[0015]また、同時係属中の米国特許出願第16/720,362号のレーザ通信端末と同様の自由空間レーザ通信端末が本明細書で開示され、開示された光ビームスプリッタは、受信ビームスプリッタとして実装される。この例示的な実施形態によれば、別個のビーコンレーザを実装するのではなく、通信フェーズ中に光学的位置合わせを維持するために、通信信号波長がレーザ通信端末によって使用される。位置合わせフェーズ中、開示されたビームスプリッタは、受信された光の実質的に全てを位置合わせチャネルに方向転換する。遠隔ノードとの位置合わせが完了し、通信フェーズへの遷移があると、開示されたビームスプリッタは、受信された光のうちのごく僅かな割合のみを位置合わせチャネルに方向転換するように再構成され、一方、受信された光の大部分は、通信チャネルに向けられる。開示されるビームスプリッタの実装は、それによって、開示されるレーザ通信端末が、動作の各フェーズ中に、2つのチャネル間の受信された光の配分を調整および最適化することを可能にする。
【0016】
[0016]円偏光されたレーザ光を受信することに加えて、開示されたレーザ通信端末の実施形態は、直交特性を有する円偏光された光を送信するようにも構成される。いくつかの実施形態では、開示されるレーザ通信端末は、右円偏光されたレーザ光を受信し、左円偏光されたレーザ光を送信し、あるいは逆もまた同様であり、その結果、受信入力に不注意に入射する任意の送信されたレーザ光を受信機チャネルから除外することができる。これらの特徴に関するさらなる詳細は、米国特許出願第16/694,082号、現在は米国特許第10,637,572号、および米国特許出願第16/720,362号に提供されており、それら両方は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
[0017]本発明の第1の一般的な態様は、遠隔光源から自由空間を介して光を受信すること、前記光は円偏光されている、と、連続的に調整可能な分割比に従って2つの出力間で受信された光を配分することとを行うように構成された光ビームスプリッタである。光ビームスプリッタは、受信された円偏光された光を、規定された初期の光偏光方向を有する直線偏光された光に変換するように構成された偏光変換器と、光偏光方向を初期の光偏光方向から調整された偏光方向に回転させるように構成されたリターダと、スプリッタ偏光方向を有する偏光ビームスプリッタであって、偏光ビームスプリッタは、調整された偏光方向とスプリッタ偏光方向との間の差に従って、受信された光を第1および第2の出力の間で配分するように構成される、偏光ビームスプリッタとを含む。
【0018】
[0018]実施形態において、受信された光は、円偏光されたレーザ光である。
【0019】
[0019]上記の実施形態のいずれにおいても、偏光変換器は、四分の一波長板を含むことができる。
【0020】
[0020]上記の実施形態のいずれにおいても、リターダは、半波長板を含むことができ、リターダは、半波長板を機械的に回転させることによって、調整された偏光方向を変化させるように構成することができる。
【0021】
[0021]上記の実施形態のいずれにおいても、リターダは、調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成された液晶可変リターダ(LCVR)を含むことができる。
【0022】
[0022]上記の実施形態のいずれにおいても、遠隔光源は、自然に発生する円偏光を有する光を放射する天体光源であり得る。
【0023】
[0023]上記の実施形態のいずれにおいても、光ビームスプリッタは、LIDAR装置に実装され得、遠隔光源は、LIDAR装置によって送信された円偏光された光を反射している遠隔ターゲットであり得る。
【0024】
[0024]上記の実施形態のいずれにおいても、遠隔光源は、自由空間レーザ通信ネットワーク内の遠隔ノードであり得る。
【0025】
[0025]本発明の第2の一般的な態様は、位置合わせフェーズ中に遠隔ノードとの光学的位置合わせを確立し、通信フェーズ中に遠隔ノードによって送信されたレーザ通信を受信するように構成された自由空間レーザ通信端末である。遠隔ノードから受信した受信されたレーザ光を使用して、遠隔ノードとのレーザ通信端末の光学的位置合わせを確立および維持するように構成された位置合わせチャネルであって、前記受信されたレーザ光は円偏光されている、位置合わせチャネルと、通信フェーズ中に受信されたレーザ光から通信情報を導出するように構成された通信チャネルと、請求項1に記載の受信ビームスプリッタであって、前記受信ビームスプリッタは受信されたレーザ光を位置合わせチャネルと通信チャネルとの間で調整可能に配分するように構成される、受信ビームスプリッタとを含む。
【0026】
[0026]実施形態において、受信ビームスプリッタの偏光変換器は、四分の一波長板を備える。
【0027】
[0027]上記の実施形態のいずれにおいても、受信ビームスプリッタのリターダは、半波長板を含むことができ、リターダは、半波長板を機械的に回転させることによって、調整された偏光方向を調整するように構成することができる。
【0028】
[0028]上記の実施形態のいずれにおいても、受信ビームスプリッタのリターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を含むことができ、LCVRは、調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成することができる。
【0029】
[0029]上記の実施形態のいずれにおいても、円偏光されたレーザ光を生成して遠隔ノードに送信するように構成された送信チャネルをさらに含むことができる。
【0030】
[0030]本発明の第3の一般的な態様は、自由空間レーザ通信端末を遠隔ノードと位置合わせし、遠隔ノードから別個のアラインメントビーコンの受信を必要とせずに、前記遠隔ノードからレーザ送信メッセージを受信しながら前記位置合わせを維持する方法であって、前記レーザ通信端末は、位置合わせチャネルおよび通信チャネルを備える、方法である。方法は、請求項1に記載の光ビームスプリッタを受信ビームスプリッタとして前記レーザ通信端末に実装することと、遠隔ノードからレーザ光を受信することであって、前記受信されたレーザ光は円偏光されている、受信することと、受信ビームスプリッタに、受信されたレーザ光の実質的に全てを位置合わせチャネルに方向転換させることと、位置合わせチャネルによって受信されたレーザ光に従って、レーザ通信端末を遠隔ノードと位置合わせすることと、受信されたレーザ光の少なくとも90%が通信チャネルに配分され、一方、受信されたレーザ光の10%以下が位置合わせチャネルに配分されるように、受信ビームスプリッタに、受信されたレーザ光を位置合わせチャネルと通信チャネルとの間で再配分させることと、受信されたレーザ光に符号化されたレーザ送信メッセージが通信チャネルによって処理される間、同時に、位置合わせチャネルに配分された受信されたレーザ光の10%以下に従って、レーザ通信端末と遠隔ノードとの位置合わせを維持することとを含む。
【0031】
[0031]実施形態では、受信されたレーザ光の5%以下が、通信フェーズ中に位置合わせチャネルに配分される。
【0032】
[0032]上記の実施形態のいずれにおいても、受信ビームスプリッタのリターダは、半波長板を含むことができ、受信ビームスプリッタに受信レーザ光を再配分させることは、半波長板を物理的に回転させることを含むことができる。
【0033】
[0033]また、上記の実施形態のいずれにおいても、受信ビームスプリッタのリターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を含むことができ、受信ビームスプリッタに受信されたレーザ光を再配分させることは、LCVRに受信されたレーザ光の直線偏光方向を電子的に回転させることを含むことができる。
【0034】
[0034]本明細書で説明される特徴および利点は、包括的ではなく、特に、多くの追加の特徴および利点は、図面、明細書、および特許請求の範囲を踏まえれば当業者にとって明らかとなるであろう。さらに、本明細書において使用される言語は、主に可読性および教示の目的で、並びに本発明の主題の範囲を限定しないように選択されていることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1A】[0035]図1Aは、本開示の一実施形態における光ビームスプリッタのブロック図である。
図1B】[0036]図1Bは、図1Aの連続可変構成可能なビームスプリッタを実装する本開示の一実施形態による自由空間レーザ通信端末の非常に具体的な例のブロック図である。
図1C】[0037]図1Cは、本開示の一実施形態における送信されたレーザ光と入力/出力偏光ビームスプリッタおよび波長板との間の相互作用を例示するブロック図である。
図1D】[0038]図1Dは、本開示の一実施形態における受信されたレーザ光と入力/出力偏光ビームスプリッタおよび波長板との間の相互作用を例示するブロック図である。
図2】[0039]図2は、本開示の一実施形態における図1Aのビームスプリッタに2つの出力間で光を配分させる方法を例示するフロー図である。
図3】[0040]図3は、図1Bの自由空間レーザ通信端末に、位置合わせフェーズ中に実質的に全ての受信された光を位置合わせチャネルに方向転換させ、次いで、通信フェーズ中に位置合わせチャネルと通信チャネルとの間で受信された光を再配分させる方法を例示するフロー図である。
【詳細な説明】
【0036】
[0041]本開示は、光が遠隔ソースから自由空間にわたって受信され、連続的に調整可能な分割比に従って装置の2つのチャネル間で配分されることを可能にする、光ビームスプリッタおよびその使用方法である。
【0037】
[0042]図1Aを参照すると、遠隔ソースから自由空間にわたって受信された円偏光された光112は、受信された円偏光された光112を、明確に定義された偏光方向を有する直線偏光された光156に変換する偏光変換器132を通過する。図1Aの実施形態では、偏光変換器は、四分の一波長板(QWP)である。
【0038】
[0043]次に、直線偏光された光156は、光154の直線偏光の方向を任意の調整可能な回転角だけ回転させることができる可変リターダ146に入射する。その後、光154は、偏光ビームスプリッタ(PBS)120に入射し、それは、入射光154の直線偏光方向とPBS 120の偏光方向との間の相対角度に従って、2つの出力128、158の間で光を配分する。
【0039】
[0044]いくつかの実施形態では、可変リターダ146は、半波長板(HWP)であり、レーザ光154の直線偏光角は、HWP 146を物理的に回転させることによって調整される。他の実施形態では、可変リターダ146は、液晶可変リターダ(LCVR)などの電子制御デバイスである。
【0040】
[0045]図1Aのレーザビームスプリッタ152の2つの出力128、158は、図では通信チャネル158および位置合わせチャネル128としてラベル付けされている。しかしながら、図1Aにおけるこのラベル付けは、限定するものと見なされるべきではなく、本開示の範囲は、光ビームスプリッタが遠隔ソースから円偏光された光112を受信し、受信された光112を調整可能な分割比に従って2つの出力128、158の間で配分する全ての用途に及ぶことを理解されたい。図1Aの開示が、出力チャネル128、158のうちの少なくとも1つを追加のリターダおよびPBSに向けることによって、2つより多くのチャネル間で受信された光の配分を必要とする実装形態に拡張され得ることは、当業者には明らかであろう。
【0041】
[0046]図1Bを参照すると、開示された光ビームスプリッタ152が受信ビームスプリッタとして実装されている同時係属中の米国特許出願第16/720,362号のレーザ端末と同様の自由空間レーザ通信端末も本明細書に開示されている。開示された端末は、位置合わせフェーズ中にそれ自体を遠隔ノードと位置合わせし、次いで、別個のビーコンレーザを実装することなく、通信フェーズ中に遠隔ノードとの位置合わせを維持することができる。
【0042】
[0047]これらの実施形態では、遠隔ノードとの位置合わせが完了し、通信フェーズが開始すると、通信レーザ信号自体の一部が端末間の光学的位置合わせを維持するための空間追跡に使用される。特に、開示されたレーザ通信端末において受信ビームスプリッタ152として実装された開示された光ビームスプリッタ152は、受信されたレーザ光112を通信チャネル158と位置合わせチャネル128との間で配分し、捕捉および位置合わせフェーズ中に受信されたレーザ光112のほぼ全てを位置合わせチャネル128に向け、一方、通信フェーズ中に受信されたレーザ光112のごく僅かな割合のみを位置合わせチャネル128に向ける。
【0043】
[0048]図1Bのレーザ通信端末の開示された機能は、受信されたレーザ光が円偏光でなければならないことを必要とする。通常、この要件は、自由空間レーザ通信ネットワークまたはサブネット内の全てのノードが、円偏光されたレーザ光を送信および受信するように構成されることを要求することによって満たされる。したがって、図1Bのレーザ通信端末はまた、円偏光されたレーザ光112を送信するように構成される。図1Bのレーザ通信端末はさらに、右円偏光されたレーザ光を受信し、左円偏光されたレーザ光を送信するように構成され、あるいは逆もまた同様であり、その結果、受信機入力に不注意に入射する任意の送信されたレーザ光を受信機チャネルから除外することができる。これらの特徴に関するさらなる情報は、米国特許出願第16/694,082号、現在は米国特許第10,637,572号、および米国特許出願第16/720,362号に見出されることができ、それら両方は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】
[0049]図1Bの実施形態では、送信波長および受信波長は、コマンドに応じて構成可能であり、レーザ通信端末受信モジュール114は、他の外部光を排除しながら、「赤色」レーザ光を通信チャネル158に向けることと、「青色」レーザ光を通信チャネル158に向けることとの間でコントローラ148からの命令に従って遷移することができるフィルタアセンブリ116を備える。1つの送信レーザのみを含み、1つの波長のみで通信レーザビームを受信することに限定される実施形態では、フィルタアセンブリ116は、受信波長に固定される。
【0045】
[0050]図1Bの実施形態における可変受信ビームスプリッタ152は、遠隔レーザ通信ノードから受信されたレーザ光124を、通信チャネル158の前置増幅器130と、遠隔ノードとの光学的位置合わせを確立および維持するために使用される位置合わせチャネル128の「捕捉追尾センサ」(ATS)との間で配分する。通信チャネル前置増幅器130から現れる光は、同調可能光フィルタ(TOF)118に向けられ、最終的には検出器(図示せず)に向けられる。
[0051]図1Bの実施形態では、受信モジュール114内の受信ビームスプリッタ152は、半波長板146である可変リターダ146を含み、位置合わせチャネル128に向けられる受信された光124の割合は、例えば、ステッパモータ(図示せず)を使用して、半波長板146を機械的に回転させることによって調整される。他の実施形態では、可変リターダ146は、液晶可変リターダ(LCVR)などの電子的に制御されるデバイスであり、これは、機械的操作なしに、位置合わせチャネル128および通信チャネル158に配分される受信されたレーザ光の割合を調整することができる。
[0052]図1Bの特定の実施形態では、開示されたレーザ通信端末は、2つの送信レーザ102、104、すなわち、本明細書では「赤色」レーザ102および「青色」レーザ104と呼ばれる「第1の」送信レーザ102および「第2の」送信レーザ104を含む、送信レーザモジュール100を備える。同様の実施形態は、1つの送信レーザのみを含む。
【0046】
[0053]位置合わせフェーズ中、図1Bの2つの送信レーザ102、104の一方または両方が、ビーコンレーザ出力を生成するために使用される。2×1スイッチ106によってビーコンを生成するために送信レーザ102、104のいずれかを選択することができ、またはスイッチ106は、「ピンポン」変調出力ビーコンを生成するために2つの送信レーザ102、104を切り替えることができる。2×1スイッチ106からの光は、次いで、高出力光増幅器(HPOA)108によって増幅される。
【0047】
[0054]図1Bのレーザ通信端末は、円偏光されたレーザビームを遠隔ノードへの自由空間経路内に送信し、遠隔ノードから受信されたレーザ光をその偏光状態に従って方向付けおよび区別するように構成される。図1Bの実施形態は、捕捉フェーズ中に送信されるビーコンおよび通信フェーズ中に送信される通信ビームの両方を含む、レーザ通信端末によって送信されるレーザ光112の全てに円偏光を課す入力/出力ダイプレクサ150を含む。例示された実施形態では、送信レーザモジュール100は、直線偏光されたビームを放出するように構成される。入力/出力ダイプレクサ150は、入力/出力偏光ビームスプリッタ122と、それに続く、ビームスプリッタ122からの直線偏光された光を円偏光された出力ビーム112に変換する入力/出力偏光変換器(すなわち、四分の一波長板)132とを含む。実施形態では、四分の一波長板132は、出力ビーム112に右円偏光を課すことと左円偏光を課すこととの間で、機械的または電子的に遷移することができる。入力/出力四分の一波長板132はまた、受信された円偏光された光を、入力/出力偏光ビームスプリッタ122によって受信モジュール114に向けられる直線偏光された光124に変換する。
【0048】
[0055]例えば、図1Cを参照すると、送信レーザモジュール100が垂直偏光された「赤色」光134を放出するように構成される場合、入力/出力偏光ビームスプリッタ122は水平偏光され、送信レーザモジュール100からの垂直偏光された赤色光134は、入力/出力偏光ビームスプリッタ122によって入力/出力四分の一波長板132に反射136され、それによって、右円偏光138される出力ビーム112に変換される(例示された例に従って)。
【0049】
[0056]図1Dを参照すると、通信112は、この例によると、左円偏光140された光112として受信され、それは、四分の一波長板132によって水平偏光された青色光142に変換され、次いで、受信された光124として偏光ビームスプリッタ122を透過して受信モジュール114に入る。
【0050】
[0057]図2を参照すると、図1Aの光ビームスプリッタに適用可能な本開示の方法の実施形態は、遠隔ソースから自由空間を介して円偏光された光を受信すること200と、円偏光された光を十分に特徴付けられた偏光方向を有する直線偏光された光に変換すること202と、直線偏光された光の偏光方向を回転させるためにリターダを使用して、それによって分割比を決定すること204と、次いで、装置の2つのチャネルの間でレーザ光を配分するために偏光ビームスプリッタを使用すること206とを含む。
【0051】
[0058]図3を参照すると、図1Bの自由空間レーザ通信端末に適用可能な方法の実施形態は、位置合わせフェーズ中に、受信された光の全てを位置合わせチャネル128に方向転換するように受信ビームスプリッタ152を調整すること300と、遠隔ノードから自由空間を介して円偏光された光を捕捉すること302と、端末のオプティクスを遠隔ノードから受信された光と位置合わせすること304と、次いで、通信フェーズに遷移すると、そして遠隔ノードがその送信されたレーザビームを狭めてその輝度を増加させた306後、遠隔ノードから受信された光の大部分を通信チャネル158に向ける一方で、受信された光のごく僅かな割合を位置合わせチャネルに向け続けるように、受信ビームスプリッタ152を再構成すること308と、位置合わせチャネルが端末と遠隔ノードとの位置合わせを維持し続ける間に受信されたメッセージを処理すること310とを含む。
【0052】
[0059]したがって、捕捉および位置合わせフェーズが完了し、通信フェーズが開始すると、通信信号自体が、端末間の光学的位置合わせを維持するために使用される。実施形態では、受信されたレーザ光の実質的に全て、例えば98%が、位置合わせフェーズ300中にレーザビームスプリッタ152によって位置合わせチャネル128に向けられ、一方、受信されたレーザ光124のわずかな割合、例えば5~20%のみが、通信フェーズ306中に位置合わせチャネル128に向けられ、残りは通信チャネル158に向けられる。
【0053】
[0060]自由空間レーザ通信ネットワーク内のレーザ通信ビームが円偏光でなければならないことを要求し、遠隔ノードから受信された円偏光された光を十分に特徴付けられた偏光方向を有する直線偏光された光に変換し、ATS 128に方向転換される光の量を連続的に変化させるために偏光ビームスプリッタ120と組み合わせてリターダ146を使用する開示されたアプローチは、従来のアプローチと比較して、開示されたレーザ通信端末の実施形態に著しい性能向上を提供する。例えば、開示された装置および方法は、全ての動作のフェーズ中に受信された光の20%を位置合わせチャネルに方向転換させるために固定比ビームスプリッタを使用する従来のアプローチと比較して、位置合わせフェーズ中に5倍の光を位置合わせチャネルに向けることができる。
【0054】
[0061]本開示の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。本提出物の各および全ページ、並びにその全ての内容は、どれほど特徴付けられようと、特定されようと、または番号付けられようと、本出願内での形態または配置にかかわらず、あらゆる目的のために本出願の実質的部分であると見なされる。本明細書は、網羅的であること、または本開示を開示された厳密な形態に限定することを意図されない。本開示を踏まえて、多くの修正および変形が可能である。
【0055】
[0062]本出願は限られた数の形態で示されているが、本開示の範囲はこれらの形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨から逸脱することなく様々な変更および修正を受け入れることができる。本明細書で提示された開示は、本開示の範囲内にある特徴の全ての可能な組み合わせを明示的に開示するわけではない。様々な実施形態について本明細書で開示された特徴は、一般に、本開示の範囲から逸脱することなく、自己矛盾しない任意の組み合わせに交換および組み合わせることができる。特に、以下の従属請求項に提示される限定は、従属請求項が互いに論理的に矛盾しない限り、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の数および任意の順序でそれらの対応する独立請求項と組み合わされることができる。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
遠隔光源から自由空間を介して光を受信すること、前記光は円偏光されている、と、連続的に調整可能な分割比に従って2つの出力間で前記受信された光を配分することとを行うように構成された光ビームスプリッタであって、前記光ビームスプリッタは、
前記受信された円偏光された光を、規定された初期の光偏光方向を有する直線偏光された光に変換するように構成された偏光変換器と、
前記光偏光方向を前記初期の光偏光方向から調整された偏光方向に回転させるように構成されたリターダと、
スプリッタ偏光方向を有する偏光ビームスプリッタ、前記偏光ビームスプリッタは、前記調整された偏光方向と前記スプリッタ偏光方向との間の差に従って、前記受信された光を前記第1および第2の出力の間で配分するように構成される、と、
を備える、光ビームスプリッタ。
[C2]
前記受信された光は、円偏光されたレーザ光である、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C3]
前記偏光変換器は、四分の一波長板を備える、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C4]
前記リターダは、半波長板を備え、前記リターダは、前記半波長板を機械的に回転させることによって前記調整された偏光方向を変化させるように構成される、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C5]
前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記リターダは、前記調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成される、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C6]
前記遠隔光源は、自然に発生する円偏光を有する光を放射する天体光源である、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C7]
前記光ビームスプリッタは、LIDAR装置に実装され、前記遠隔光源は、前記LIDAR装置によって送信された円偏光された光を反射している遠隔ターゲットである、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C8]
前記遠隔光源は、自由空間レーザ通信ネットワーク内の遠隔ノードである、C1に記載の光ビームスプリッタ。
[C9]
位置合わせフェーズ中に遠隔ノードとの光学的位置合わせを確立することと、通信フェーズ中に前記遠隔ノードによって送信されたレーザ通信を受信することとを行うように構成された自由空間レーザ通信端末であって、前記自由空間レーザ通信端末は、
前記遠隔ノードから受信した受信されたレーザ光を使用して、前記遠隔ノードとの前記レーザ通信端末の光学位置合わせを確立および維持するように構成された位置合わせチャネル、前記受信されたレーザ光は、円偏光されている、と、
前記通信フェーズ中に前記受信されたレーザ光から通信情報を導出するように構成された通信チャネルと、
C1に記載の受信ビームスプリッタ、前記受信ビームスプリッタは、前記受信されたレーザ光を前記位置合わせチャネルと前記通信チャネルとの間で調整可能に配分するように構成される、と、
を備える、自由空間レーザ通信端末。
[C10]
前記受信ビームスプリッタの前記偏光変換器は、四分の一波長板を備える、C9に記載のレーザ通信端末。
[C11]
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、半波長板を備え、前記リターダは、前記半波長板を機械的に回転させることによって前記調整された偏光方向を調整するように構成される、C9に記載のレーザ通信端末。
[C12]
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記LCVRは、前記調整された偏光方向を電子的に変化させるように構成される、C9に記載のレーザ通信端末。
[C13]
円偏光されたレーザ光を生成して前記遠隔ノードに送信するように構成された送信チャネルをさらに備える、C9に記載のレーザ通信端末。
[C14]
自由空間レーザ通信端末を遠隔ノードと位置合わせし、前記遠隔ノードから別個の位置合わせビーコンの受信を必要とせずに、前記遠隔ノードからレーザ送信メッセージを受信しながら前記位置合わせを維持する方法であって、前記レーザ通信端末は、位置合わせチャネルおよび通信チャネルを備え、前記方法は、
C1に記載の前記光ビームスプリッタを受信ビームスプリッタとして前記レーザ通信端末に実装することと、
前記遠隔ノードからレーザ光を受信すること、前記受信されたレーザ光は円偏光されている、と、
前記受信ビームスプリッタに、前記受信されたレーザ光の実質的に全てを前記位置合わせチャネルに方向転換させることと、
前記位置合わせチャネルによって受信された前記レーザ光に従って、前記レーザ通信端末を前記遠隔ノードと位置合わせすることと、
前記受信されたレーザ光の少なくとも90%が前記通信チャネルに配分され、一方、前記受信されたレーザ光の10%以下が前記位置合わせチャネルに配分されるように、前記受信ビームスプリッタに、前記受信されたレーザ光を前記位置合わせチャネルと前記通信チャネルとの間で再配分させることと、
前記受信されたレーザ光に符号化されたレーザ送信メッセージが前記通信チャネルによって処理される間、同時に、前記位置合わせチャネルに配分された前記受信されたレーザ光の10%以下に従って、前記レーザ通信端末と前記遠隔ノードとの前記位置合わせを維持することと、
を備える、方法。
[C15]
前記受信されたレーザ光の5%以下が、前記通信フェーズ中に前記位置合わせチャネルに配分される、C14に記載の方法。
[C16]
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、半波長板を備え、前記受信ビームスプリッタに前記受信されたレーザ光を再配分させることは、前記半波長板を物理的に回転させることを含む、C14に記載の方法。
[C17]
前記受信ビームスプリッタの前記リターダは、液晶可変リターダ(LCVR)を備え、前記受信ビームスプリッタに前記受信されたレーザ光を再配分させることは、前記LCVRに前記受信されたレーザ光の直線偏光方向を電子的に回転させることを含む、C14に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3