(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-07
(45)【発行日】2025-02-18
(54)【発明の名称】把持デバイス
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20250210BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
(21)【出願番号】P 2023535911
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(86)【国際出願番号】 EP2021085538
(87)【国際公開番号】W WO2022128942
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-07-12
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファー、リチャード
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/094339(WO,A1)
【文献】特表2020-530406(JP,A)
【文献】特表2019-500294(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0075566(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ
(9)のスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラック
(17、19)を備える格子保管構造
(1)においてスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイス
(31)から吊り下げられる把持デバイス
(100)であって、
上側
(102)および底側
(103)を有するフレーム
(101)と、前記フレーム
(101)は、前記フレーム
(101)の前記上側
(102)および前記底側
(103)を通る少なくとも1つの開口
(111)を規定する、実質的に下方に伸張する周壁
(108)を備え、
前記開口
(111)の一部を占める少なくとも1つの電気および/または電子部品
(122)と、
前記周壁
(108)に取り付けられ、前記フレーム
(101)の下からコンテナを解放可能に把持するように構成された把持機構
(150)とを備え
、
前記フレーム(101)は、前記周壁(108)の2つの対向する側部の間で前記フレーム(101)を横切って伸張するブリッジ部材(120)をさらに備え、
前記ブリッジ部材(120)は、前記周壁(108)の底部に対して窪んだ底面を有する、把持デバイス
(100)。
【請求項2】
前記フレーム
(101)は、実質的に長方形である、請求項1に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの開口
(111)は、実質的に長方形である、請求項1または2に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項4】
前記周壁
(108)は、前記フレーム
(101)の前記底側
(103)に少なくとも1つの凹部
(112)をさらに規定し、前記少なくとも1つの開口
(111)は、前記凹部
(112)内に伸張する、請求項1から3のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項5】
前記凹部
(112)は、実質的に長方形である、請求項4に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項6】
前記周壁
(108)は、前記凹部
(112)を規定するために前記フレーム
(101)の前記上側
(102)で実質的に水平にさらに伸張する、請求項4または5に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項7】
前記ブリッジ部材
(120)は、前記フレーム
(101)の中央を横切って伸張する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電気および/または電子部品
(122)は、前記ブリッジ部材
(120)上または前記ブリッジ部材
(120)内に取り付けられる、請求項
1から7のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの電気および/または電子部品
(122)は、プリント回路基板、プロセッサ、および/または電気ケーブルもしくはワイヤを含む、請求項1から
8のいずれか1項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項10】
前記把持機構
(150)は、前記フレーム
(101)の下からコンテナを解放可能に把持するために前記周壁
(108)の下に伸張する少なくとも1つのグリッパ
(152)を備える、請求項1から
9のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項11】
前記把持機構
(150)は、少なくとも2つのグリッパ
(152)と単一のリニアアクチュエータ
(161)とを備える少なくとも1つの把持アセンブリ
(151)を備え、前記単一のリニアアクチュエータ
(161)は、前記単一のリニアアクチュエータ
(161)の作動が前記少なくとも2つのグリッパ
(152)を実質的に同時に作動させるように、リンケージアセンブリ
(162)によって前記少なくとも2つのグリッパ
(152)に結合される、請求項
10に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項12】
前記フレーム
(101)と前記フレーム
(101)の下に位置する物体との間の距離を検出するための少なくとも1つのセンサをさらに備える、請求項1から
11のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項13】
前記フレーム
(101)に取り付けられ、前記フレーム
(101)を前記コンテナと位置合わせするためにコンテナの対応する部分によって受け入れられるように前記フレーム
(101)の下に伸張する少なくとも1つのガイド部材
(140)をさらに備える、請求項1から
12のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項14】
前記フレーム
(101)は実質的に平面形状を有する、請求項1から
13のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)。
【請求項15】
コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラック
(17、19)を備える格子保管構造
(1)内のスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイス
(31)であって、
本体
(33)と、
前記格子保管構造の前記トラック上で前記本体を移動させるように動作可能に配置された駆動機構と、
前記格子保管構造内のスタック内のコンテナを解放可能に把持するための、請求項1から
14のいずれか一項に記載の把持デバイス
(100)と、
前記把持デバイス
(100)を前記本体
(33)に対して昇降させるように構成された持ち上げ機構
(39)とを備える、積荷取扱デバイス
(31)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、把持デバイスの分野に関する。より具体的には、本発明は、格子保管構造においてスタックに積み重ねられた保管コンテナを持ち上げて移動させる積荷取扱デバイスのための把持デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
幾つかの商用および工業用の活動は、多数の異なる製品の保管および取り出しを可能にするシステムを必要とする。WO2015/185628Aは、保管コンテナのスタックが格子保管構造内に配置される保管およびフルフィルメントを記載している。コンテナは、格子フレームワーク構造の最上部に位置付けられたレールまたはトラック上で動作可能な積荷取扱デバイスによってアクセスされる。
【0003】
積荷取扱デバイスは、典型的には、スタックの最上部にある保管コンテナを解放可能に把持するための把持デバイスと、コンテナを昇降させるための持ち上げ機構とを備えている。
【0004】
把持デバイスがスタック内のコンテナの最上部と適切に整列し係合することが妨げられる状況が起こることがある。これは、把持デバイスがコンテナを把持し損なうことにつながる可能性があり、または把持デバイスがコンテナの最上部の一部分のみを不安定に把持することにつながる可能性がある。
【0005】
本発明は、積荷取扱デバイスによって使用される把持デバイスに対する改良を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0006】
第1の態様では、本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造においてスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスから吊り下げされる把持デバイスを提供し、把持デバイスは、
上側および底側を有するフレームと、フレームは、フレームの上側および底側を通る少なくとも1つの開口を規定する、実質的に下方に伸張する周壁を備え、
周壁に取り付けられ、フレームの下からコンテナを解放可能に把持するように構成された把持機構とを備えている。
【0007】
把持デバイスは、開口の一部を占める少なくとも1つの電気および/または電子部品をさらに備えてもよい。
【0008】
フレームは、実質的に長方形であってもよい。少なくとも1つの開口は、実質的に長方形であってもよい。
【0009】
周壁は、フレームの底側に少なくとも1つの凹部をさらに規定してもよく、少なくとも1つの開口は、凹部内に伸張してもよい。凹部は、実質的に長方形であってもよい。周壁は、凹部を規定するようにフレームの上側で実質的に水平に伸張してもよい。
【0010】
フレームは、周壁の2つの対向する側部の間でフレームを横切って延びるブリッジ部材をさらに備えることができる。ブリッジ部材は、フレームを横切って中央に伸張してもよい。ブリッジ部材は、周壁の底部に対して窪んだ底面を有してもよい。
【0011】
少なくとも1つの電気および/または電子部品は、ブリッジ部材上またはブリッジ部材内に取り付けられてもよい。少なくとも1つの電気および/または電子部品は、プリント回路基板、プロセッサ、および/または電気ケーブルもしくはワイヤを含んでもよい。
【0012】
把持機構は、フレームの下からコンテナを解放可能に把持するために周壁の下に伸張する少なくとも1つのグリッパを備えてもよい。把持機構は、少なくとも2つのグリッパおよび単一のリニアアクチュエータを有する把持アセンブリを備えてもよく、単一のリニアアクチュエータは、単一のリニアアクチュエータの作動が少なくとも2つのグリッパを実質的に同時に作動させるように、リンケージアセンブリによって少なくとも2つのグリッパに結合される。把持アセンブリは、フレームの一端に取り付けられてもよい。特に、少なくとも2つのグリッパおよび任意選択的にリニアアクチュエータは、フレームの一端で周壁に取り付けられてもよい。把持機構は、フレームの対向する端部に取り付けられた2つの把持アセンブリを備えてもよい。
【0013】
把持デバイスは、フレームとフレームの下に位置する物体との間の距離を検出するための少なくとも1つのセンサを備えてもよい。少なくとも1つのセンサは、周壁に取り付けられてもよい。把持デバイスは、各把持アセンブリのためのセンサを備えてもよい。
【0014】
把持デバイスは、フレームに取り付けられ、フレームをコンテナと位置合わせするためにコンテナの対応する部分によって受けられるようにフレームの下に伸張する少なくとも1つのガイド部材をさらに備えることができる。ガイド部材は、把持機構、特に把持機構のグリッパよりもフレームの下方にさらに伸張してもよい。把持デバイスは、複数のガイド部材を備えてもよく、各ガイド部材は、フレームのそれぞれの角に取り付けられる。
【0015】
把持デバイスは、実質的に平面形状を有してもよい。
【0016】
本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子フレームワーク構造内のスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスも提供し、積荷取扱デバイスは、
本体と、
格子保管構造のトラック上で本体を移動させるように動作可能に配置された駆動機構と、
格子構造内のスタック内のコンテナを解放可能に把持するための、本発明の第1の態様よる把持デバイスと、
把持デバイスを本体に対して昇降させるように構成された持ち上げ機構とを備えている。
【0017】
本体は、駆動機構の少なくとも一部を収容してもよい。
【0018】
第2の態様では、本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造においてスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスから吊り下げられる把持デバイスを提供し、把持デバイスは、
上側および底側を有するフレームと、
フレームに取り付けられた少なくとも1つの把持アセンブリとを備え、少なくとも1つの把持アセンブリは、
少なくとも2つのグリッパと、少なくとも2つのグリッパの各グリッパは、フレームの下に位置するコンテナに係合するように構成され、各グリッパは、コンテナを把持するための把持位置とコンテナを解放するための解放位置との間で移動可能であり、
単一のリニアアクチュエータの作動が、少なくとも2つのグリッパを把持位置から解放位置へ、および/または解放位置から把持位置へ実質的に同時に駆動するように、リンケージアセンブリによって少なくとも2つのグリッパに結合された単一のリニアアクチュエータとを備えている。
【0019】
第2の態様のいくつかの実施形態では、少なくとも2つのグリッパの各グリッパは、把持位置または解放位置のいずれかに対応する開構成を規定するために互いから離れて、把持位置および解放位置の他方に対応する閉構成を規定するように互いに向かって移動可能であるように、フレームに枢動可能に取り付けられた一対の脚部を備えてもよく、一対の脚部の各脚部は、グリッパが把持位置にあるときにコンテナを係合するように構成された足を備える。開位置は把持位置に対応してもよく、閉構成は解放位置に対応してもよい。
【0020】
各対の脚部における脚部は、各対の脚部における脚部の一方の枢動回転が各対の脚部における他方の脚部の反対方向への枢動回転を引き起こすように、互いに係合されてもよい。
各対の脚部における脚部は、互いに噛み合い係合してもよい。例えば、各対の脚部における脚部は、互いに噛み合い係合する歯を備えてもよい。これは、対の他方の脚部上の対応する凹部と噛み合い係合する1つの歯を備える各対の一方の脚部を含む。
【0021】
リンケージアセンブリは、各対の脚部からの1つの脚部と係合されるリンケージアームを備えてもよい。リニアアクチュエータによるリンケージアームの直線運動は、少なくとも2つのグリッパを開構成と閉構成との間で実質的に同時に移動させることができる。
【0022】
各対の脚部における脚部の足は、互いから離れる反対方向に伸張してもよい。
【0023】
少なくとも1つの把持アセンブリは、フレームの一端に沿って取り付けられてもよい。把持デバイスは、フレームの一端に沿って取り付けられた第1の把持アセンブリと、フレームの反対側の端部に沿って取り付けられた第2の把持アセンブリとを備えることができる。
【0024】
第2の態様の代替的な実施形態において、少なくとも2つのグリッパの各グリッパは、単一の脚部を備えてもよく、各脚部は、把持位置と解放位置との間でフレームに対して水平方向に直線的に移動可能である。各脚部は、グリッパが把持位置にあるときにコンテナを係合するように構成された足を備えてもよい。
【0025】
少なくとも2つのグリッパは、一方向に、すなわち把持位置または解放位置のいずれかに向かって弾性的に付勢されてもよい。リニアアクチュエータは、少なくとも2つのグリッパを弾性付勢に抗して反対方向に、すなわち把持位置および解放位置の他方に駆動するように構成されてもよい。少なくとも2つのグリッパは、ばねによって弾性的に付勢されてもよい。あるいは、リニアアクチュエータは、両方向に、すなわち把持位置と解放位置との間で少なくとも2つのグリッパを駆動するように構成されてもよい。
【0026】
リンケージアセンブリは、少なくとも2つのグリッパの脚部の間に係合されるリンケージアームを備えてもよい。リンケージアームは、少なくとも2つのグリッパと一体的に形成されてもよい。
【0027】
少なくとも1つの把持アセンブリは、フレームの一端に沿って取り付けられてもよい。把持デバイスは、フレームの一端に沿って取り付けられた第1の把持アセンブリと、フレームの反対側の端部に沿って取り付けられた第2の把持アセンブリとを備えることができる。第1の把持アセンブリの足は、第2の把持アセンブリの足と反対方向に向いていてもよい。第1の把持アセンブリの少なくとも2つのグリッパは、把持位置と解放位置との間で移動するときに、第2の把持アセンブリの少なくとも2つのグリッパと反対方向に移動してもよい。
【0028】
第2の態様の実施形態では、各脚部はフレームの下に伸張してもよく、各足がフレームの下に位置される。
【0029】
各足は、コンテナの下向き係合面と係合するための上向き係合面を備えてもよい。
【0030】
少なくとも2つのグリッパは、実質的に同じ垂直平面内にあってもよい。リニアアクチュエータは、少なくとも2つのグリッパに隣接してフレームに取り付けられてもよい。フレームは、少なくとも1つの把持アセンブリおよびリニアアクチュエータが取り付けられる周壁を備えてもよい。リニアアクチュエータは、グリッパが位置する垂直平面に平行に位置合わせされた長手方向本体を有することができる(すなわち、本体は、リニアアクチュエータの作動方向に平行に位置合わせされた長手方向軸を有し、本体の長手方向軸は、グリッパが位置する垂直面に平行に位置合わせされる)。
【0031】
把持デバイスは、フレームをコンテナと位置合わせするためにコンテナの対応する部分によって受け入れられるようにフレームに取り付けられた少なくとも1つのガイド部材をさらに備えることができる。少なくとも1つのガイド部材は、少なくとも1つの把持アセンブリのグリッパよりもフレームのさらに下方に伸張してもよい。把持デバイスは、複数のガイド部材を備えてもよく、各ガイド部材は、フレームのそれぞれの角に取り付けられる。
【0032】
フレームは、長方形形状を有してもよい。
【0033】
本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造内のスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスも提供し、積荷取扱デバイスは、
本体と、
格子フレームワーク上で本体を移動させるように動作可能に配置された駆動機構と、
格子保管構造内のスタック内のコンテナを解放可能に把持するための、第2の態様による把持デバイスと、
把持デバイスを本体に対して昇降させるように構成された持ち上げ機構とを備えている。
【0034】
本体は、駆動機構の少なくとも一部を収容してもよい。
【0035】
第3の態様では、本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造においてスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスから吊り下げられる把持デバイスを提供し、把持デバイスは、
フレームと、
フレームの下からコンテナを解放可能に把持するように構成された、フレームに取り付けられた把持機構と、
フレームに取り付けられ、巻き取られたケーブルの自由端を固定するように構成された固定デバイスと、
使用時にケーブルを張力下に置くように構成されたケーブルテンショナとを備え、ケーブルテンショナは、
フレーム上に取り付けられたトラックと、
トラック上に摺動可能に取り付けられ、使用時にケーブルを係合するように構成されたキャリッジと、
キャリッジが使用中にケーブルと係合されるときに、ケーブルを張力下に置くように、キャリッジを固定デバイスから離れる方向にトラックの一端に向かって付勢するように構成された付勢デバイスとを備える。
【0036】
付勢デバイスは、ばね、例えば、コイルばね、例えば、引張ばねまたは圧縮ばねを備えてもよい。ばねの一端がキャリッジに結合されてもよく、ばねの他端がフレームまたはトラックに対して固定されてもよい。ケーブルテンショナは、使用時にケーブルと係合するように構成された、キャリッジ上に取り付けられたローラをさらに備えてもよい。ローラはアイドラローラであってもよい。
【0037】
キャリッジは、付勢デバイスの付勢下でトラックに沿って停止位置まで移動可能であってもよい。ケーブルテンショナは、キャリッジが停止位置にあるときを検出するように構成された検出器をさらに備えてもよい。把持デバイスは、把持デバイスの動作を制御するように構成されたプロセッサをさらに備えてもよく、検出器は、キャリッジが停止位置にあることを検出器が検出したときにプロセッサに信号を送るように構成されてもよい。プロセッサは、検出器からの信号に応答して把持デバイスの動作を停止または止めるように構成されてもよい。検出器は、機械的スイッチ、例えばマイクロスイッチを備えてもよい。
【0038】
固定デバイスはクランプであってもよい。
【0039】
ケーブルテンショナは、フレームの一部によって少なくとも部分的に収容されてもよく、フレームは、ケーブルをフレームの前記部分内に受け入れるためのアパーチャを規定してもよい。ケーブルテンショナは、キャリッジに堅固に取り付けられ、トラック上のキャリッジの全移動範囲にわたってフレームのアパーチャを覆うように構成されたカバーをさらに備えてもよい。カバーは、ケーブルを受け入れるためにフレーム内のアパーチャと連通するより小さいアパーチャ(すなわち、フレーム内のアパーチャより小さい)を規定してもよい。
【0040】
本発明は、コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子フレームワーク構造内のスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスも提供し、積荷取扱デバイスは、
本体と、
格子保管構造のトラック上で本体を移動させるように動作可能に配置された駆動機構と、
格子保管構造内のスタック内のコンテナを解放可能に把持するための第3の態様による把持デバイスと、
把持デバイスを本体に対して昇降させるように構成された持ち上げ機構とを備えている。
【0041】
本体は、駆動機構の少なくとも一部を収容してもよい。
【0042】
積荷取扱デバイスは、積荷取扱デバイスの本体上または本体内に位置するリール上に配置された第1の端部と、固定デバイスによって把持デバイスのフレームに固定された第2の端部とを有するケーブルをさらに備えてもよく、ケーブルは、第1の端部と第2の端部との間でケーブルテンショナと係合される。
【0043】
ケーブルは、ケーブルテンショナにおいて方向を変えてもよい。ケーブルは、実質的に90度方向を変えることができる。ケーブルは、リールとケーブルテンショナとの間で実質的に垂直に伸長してもよく、ケーブルテンショナと固定デバイスとの間で実質的に水平に伸長してもよい。
【0044】
ケーブルは、積荷取扱デバイスの本体から把持デバイスに電力を伝送し、および/または積荷取扱デバイスの本体と把持デバイスとの間でデータを伝送するように構成されてもよい。ケーブルは、フレキシブルフラットケーブルであってもよい。
【0045】
本発明による把持デバイスは、上記で定義された第1から第3の態様のいずれかまたはすべてを組み合わせることができる。例えば、本発明による把持デバイスは、第1の態様で定義された開口、および/または第2の態様で定義された把持機構、および/または第3の態様で定義されたケーブルテンショナを有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
添付の図面を参照して、本発明の態様および例示的な実施形態が説明される。
【
図1】
図1は、格子保管構造およびコンテナの概略斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の保管構造の最上部のトラックの概略平面図である。
【
図3】
図3は、
図1の格子構造の最上部の積荷取扱デバイスを示している。
【
図4】
図4は、持ち上げ機構が下降構成にある単一の積荷取扱デバイスを概略斜視図である。
【
図5】
図5は、持ち上げ機構が上昇および下降構成にある
図4の積荷取扱デバイスの概略切り欠き図である。
【
図8】
図8は、テザーに取り付けられた
図7の把持デバイスの斜視図である。
【
図10】
図10は、ブリッジ部材のカバーが取り外された、
図7の把持デバイスの斜視図である。
【
図12】
図12は、グリッパが(a)開構成および(b)閉構成にあるときの、
図7の把持デバイスからの把持アセンブリの斜視図を示す。
【
図14】
図14は、別の把持機構を有する把持デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、直立部材3と、直立部材3によって支持された水平部材5、7とを備える保管構造1を図示する。水平部材5は、互いにかつ例示するx軸に対して平行に伸張する。水平部材7は、互いにかつ例示するy軸に対して平行に、そして水平部材5に対して横方向に伸張する。直立部材3は、互いにかつ例示するz軸に対して平行に、そして水平部材5、7に対して横方向に伸張する。水平部材5、7は、複数の格子セルを規定する格子パターンを形成する。図示する例では、保管コンテナ9は、格子パターンによって規定された格子セルの真下のスタック11中に配置され、格子セル毎にコンテナ9の1つのスタック11がある。
【0048】
図2は、
図1に図示する保管構造1の一部を形成し、
図1に図示する保管構造1の水平部材5、7の最上部に位置付けられた、トラック構造13のセクションの大縮尺平面図を示す。トラック構造13は、水平部材5、7自体によって(例えば、水平部材5、7の表面内または表面上に形成される)、または水平部材5、7の最上部に据え付けられた1つ以上の追加の構成要素によって提供されてもよい。図示するトラック構造13は、x方向トラック17およびy方向トラック19、即ち、x方向に伸張するトラックの第1のセット17と、y方向に、トラックの第1のセット17においてトラック17に対して横方向に、伸張するトラックの第2のセット19とを備える。トラック17、19は、格子セルの中心にアパーチャ15を規定する。アパーチャ15は、格子セルの真下に位置付けられたコンテナ9がアパーチャ15を通って持ち上げられ、下降されることを可能にするようにサイジングされる。x方向トラック17は、チャネル21によって分離された対で設けられ、y方向トラック19は、チャネル23によって分離された対で設けられる。トラック構造の他の配置も可能であってもよい。
【0049】
図3は、
図1に図示する保管構造1の最上部を移動する複数の積荷取扱デバイス31を示す。ロボットまたはボットとも呼ばれてもよい積荷取扱デバイス31は、ボット31がトラック構造13を横切って移動し、特定の格子セルに到達することを可能にするために、対応するx方向のトラック17またはy方向のトラック19と係合するための車輪のセットを設けられる。チャネル21、23によって分離されたトラック17、19の図示する対は、ボット31が、互いに衝突することなく、近隣の格子セルを占有する(または互いに通過する)ことを可能にする。
【0050】
図4に図示するように、ボット31は、ボット31がその意図された機能を実行することを可能にする1つ以上の構成要素がその中または上に据え付けられた本体33を備える。これらの機能は、トラック構造13上で保管構造1を横切って移動することと、ボット31が格子パターンによって規定された特定の位置におけるコンテナ9を取り出すまたは置くことができるように、コンテナ9を(例えば、スタック11からまたはそれに)上昇または下降させることとを含んでいてもよい。
【0051】
図示するボット31は、ボット31の本体33上に据え付けられ、ボット31がそれぞれトラック17および19に沿ってそれぞれx方向およびy方向に移動することを可能にする車輪の第1のセット35および第2のセット37を備える。特に、2つの車輪35が、
図4に見えるボット31のより短い側に設けられ、更なる2つの車輪35が、ボット31の反対側のより短い側に設けられる(
図4では見えない)。車輪35は、トラック17と係合し、ボット31の本体33上に回転可能に据え付けられて、ボット31がトラック17に沿って移動することを可能にする。同様に、2つの車輪37が、
図4に見えるボット31のより長い側に設けられ、更なる2つの車輪37が、ボット31の反対側のより長い側に設けられる(
図4では見えない)。車輪37は、トラック19と係合し、ボット31の本体33上に回転可能に据え付けられて、ボット31がトラック19に沿って移動することを可能にする。
【0052】
ボット31はまた、コンテナ9を上昇および下降させるように構成されたコンテナ持ち上げ機構39を備える。図示する持ち上げ機構39は、4つテザー41を備え、これは、それらの下端でコンテナ把持デバイス43に接続される。テザー41は、ケーブル、ロープ、テープの形態、またはコンテナ9を持ち上げるのに必要な物理的特性を有する任意の他の形態のテザーであってもよい。把持デバイス43は、コンテナ9の特徴と係合するように構成された把持機構150を備える。例えば、コンテナ9には、把持機構が係合することができる1つ以上のアパーチャがそれらの上側に設けられてもよい。代替的にまたは追加的に、把持手段は、コンテナ9のリムもしくはリップの下に引っ掛かるように、および/またはコンテナ9をクランプもしくはつかむように構成されてもよい。テザー41は、必要に応じて、把持デバイス43を上昇または下降させるために巻き上げられてもよいかまたは巻き下げられてもよい。テザー41の巻き上げまたは巻き下げを実行または制御するために、1つ以上のモータまたは他の手段が設けられてもよい。
【0053】
図5から分かるように、図示したボット31の本体33は、上部45と、下部47とを有する。上部45は、1つ以上の動作構成要素(図示せず)を収容するように構成される。下部47は、上部45の下方に配置されている。下部47は、持ち上げ機構39によって持ち上げられたコンテナ9の少なくとも一部を収容するためのコンテナ受け入れ空間または空洞を備える。コンテナ受け入れ空間は、コンテナ9の下側がトラック構造13または保管構造1の別の部分に引っ掛かることなく、ボット31が保管構造1の最上部のトラック構造13を横切って移動することを可能にするために、十分なコンテナ9が空洞の内側に嵌合することができるようにサイジングされる。ボット31がその意図された目的地に到達すると、持ち上げ機構39は、テザー41を制御して、把持デバイス43および対応するコンテナ9を空洞から出して意図された位置に下降させる。意図された位置は、コンテナ9のスタック11または保管構造1の出口点(または、保管構造1内に保管するためのコンテナ9を収集するためにボット31が移動した場合は、保管構造1の入口点)であってもよい。図示する例では、上部45および下部47は物理的な仕切りによって分離されているが、他の実施形態では、上部45および下部47は、ボット31の本体33の特定の構成要素または部分によって物理的に分割されないことがある。
【0054】
ボット31のコンテナ受け入れ空間は、ボット31の本体33内になくてもよい。例えば、コンテナ受け入れ空間は、代わりに、ボット31の本体33に隣接していてもよく、例えば、持ち上げられるコンテナの重量とバランスするボット31の本体33の重量を有する片持ち梁配置であってもよい。そのような実施形態では、持ち上げ機構39のフレームまたはアームは、ボット31の本体33から水平に突出してもよく、テザー41は、突出するフレーム/アーム上のそれぞれの位置に配置されてもよく、本体33に隣接するコンテナ受け入れ空間内にコンテナを昇降させるために、それらの位置から昇降されるように構成されてもよい。フレーム/アームがボット31の本体33に取り付けられ、そこから突出する高さは、所望の効果を提供するように選ばれてもよい。例えば、フレーム/アームがボット31の本体33上に高いレベルで突出して、より大きなコンテナ(または複数のコンテナ)がフレーム/アームの下のコンテナ受け入れ空間内に持ち上げられることを可能にすることが好ましいかもしれない。あるいは、フレーム/アームは、本体33の下方に突出して(ただし、フレーム/アームとトラック構造13との間に少なくとも1つのコンテナを収容するのに十分な高さである)、ボット31がコンテナとともに装填されるときに、ボット31の質量中心をより低く保つように配置されてもよい。
【0055】
ボット31が異なる車輪35、37上で第1および第2の方向に移動することを可能にするために、ボット31は、車輪35の第1のセットをトラック17の第1のセットに、または車輪37の第2のセットをトラック19の第2のセットに選択的に係合させるための車輪位置決め機構を含む。車輪位置決め機構は、車輪35の第1のセットおよび/または車輪37の第2のセットを本体33に対して上昇および下降させるように構成され、それによって、積荷取扱デバイス31が保管構造1のトラック17、19を横切って第1の方向または第2の方向のいずれかに選択的に移動することを可能にする。
【0056】
車輪位置決め機構は、車輪35、37の少なくとも1セットをトラック17、19から離したりトラック17、19と接触させたりするために、ボット31の本体33に対して車輪35、37の少なくとも1セットを昇降させるための1つ以上のリニアアクチュエータ、回転構成要素、または他の手段を含むことができる。いくつかの例では、車輪の一方のセットのみが上昇および下降するように構成され、車輪の一方のセットを下降させる動作は、車輪の他方のセットを対応するトラックから効果的に持ち上げることができる一方で、車輪の一方のセットを上昇させる動作は、車輪の他方のセットを対応するトラックと接触するように効果的に下降させることができる。他の例では、車輪の両方のセットが上昇および下降されてもよく、有利には、ボット31の本体33が実質的に同じ高さに留まり、したがって、本体33およびその上に取り付けられた構成要素の重量が車輪位置決め機構によって上昇および下降される必要がないことを意味する。
【0057】
図6は、把持デバイス43によって把持することができる例示的な保管コンテナ50の斜視図を示す。保管コンテナ50は、基部51と、基部51から伸張して開放長方形コンテナを形成する4つの側壁52とを備え、開放長方形コンテナは、食料品などのアイテムを保管するために使用することができる。コンテナ50の最上部のリム53は、コンテナの上面を形成する。コンテナ50は、コンテナを把持するための把持デバイスの対応する特徴と係合するための係合部分54を備える。特に、コンテナ50は、把持デバイスの対応する特徴を受け入れるためにリム53に規定されたアパーチャまたは開口54を備える。コンテナ50の各角には、把持デバイスをコンテナ50と位置合わせするために把持デバイスのさらなる対応する特徴部と係合するための、リム53から基部51に向かって伸張する切り欠きまたはアパーチャ55がある。
【0058】
使用時に、保管コンテナ50は、コンテナの最上部より上に(偶発的にまたは他の方法で)突出する物品を含んでいてもよい。このようなアイテムは、把持デバイスが保管コンテナの最上部に向かって下げられるときに、把持デバイス43の経路を潜在的に妨害する可能性がある。これは、把持機構が保管コンテナとうまく係合するために把持デバイス43がコンテナ50の最上部に十分に近づくことができないことをもたらす可能性があり、および/または把持機構が保管コンテナと係合しないか、または保管コンテナと部分的にのみもしくは不安定に係合するように、把持デバイスが保管コンテナと位置合わせ不良になることをもたらす可能性がある。
【0059】
この問題を軽減するために積荷取扱デバイス31と共に使用することができる把持デバイスについて、
図7から
図16を参照して説明する。
【0060】
図7に図示するように、把持デバイス100は、上側102および底側103を有する略平面形状を有するフレーム101を備える。使用時、フレーム101は、保管コンテナのスタックがフレーム101の下に位置するように向けられる。
【0061】
図8に図示するように、フレーム101は、フレーム101に取り付けられたブラケット104を介してフレーム101の角の近くまたは角のそれぞれに固定された4つの巻きテザー180によって持ち上げ機構39に接続される。各テザー180は、第1の端部がボット31の本体内に位置付けられたリールまたはスプール181と係合し、第2の自由端182がフレーム101に向かって下方に伸張し、それぞれのブラケット104に固定された、リールまたはスプールされたテープ180の形態である。テープ180は、把持デバイスがそれぞれ上昇および下降するにつれて巻き取られ、繰り出される。簡略化のために、テープ180を巻き取りおよび繰り出すための構成要素は
図8に示されていないが、一般に、リールを一緒にまたは個々に回転させるために、任意の適切な電動機構を使用することができる。
【0062】
各テープ180の自由端182は、テープ180の自由端182を通って伸張するアパーチャおよびブラケット104内の対応するアパーチャを通して挿入されるボルトまたはピン105を介して、それぞれのブラケット104に解放可能に取り付けられる。ボルト105は、クイックリリースボルトであってもよい。例えば、ボルト105は、迅速な挿入および抽出のためにばね荷重機構の下で後退することができる、半径方向に伸張する突出部を備えてもよい。代替的に、ブラケット104内およびテープ180の自由端182におけるアパーチャは、鍵付きであってもよく、ボルト105は、1つ以上の角度位置においてアパーチャを通してボルト105の挿入を可能にするが、他の角度位置においてボルト105の引き抜きを阻止するように成形されてもよい(すなわち、ボルト105は、挿入され、次いで、ボルト105を定位置にロックするように回転されてもよい)。クイックリリースボルトまたは他のクイックリリース固定手段を使用することによって、把持デバイス100は、持ち上げ機構39のテープ180から迅速に取り外されてもよく、これは、把持デバイス100または持ち上げ機構39のより迅速でより効率的な保守を可能にする。各ボルト105は、ボルト105が置き間違えられることを防止し、テープ180を把持デバイス100に再び取り付けるときにユーザがボルト105を容易に位置付けることを可能にする、ランヤード106を介してフレーム101につながれてもよい。各テープ180の自由端182をフレーム101に取り付けるために、他の解放可能な固定手段(クイックリリースまたはその他)、例えば、クランプ配置、フック配置、ねじ配置、ナットおよびボルト配置などが使用されてもよい。
【0063】
図8には、導電体を含み、ボット31と把持デバイス100との間でデータおよび/または電力を転送するために使用されてもよいフラットフレキシブルケーブル(FFC)190の形態の電気ケーブルも示されている。テザー180と同様に、FFC190は、ボット31の本体内に位置付けられたリールまたはスプール191に巻き取られ、第1の端部がリール191に係合され、第2の自由端192がフレーム101に接続される(FFC190は、
図8では非接続状態で示されている)。FFC190は、把持デバイス100の昇降に伴って、それぞれ巻き取られたり繰り出されたりする。フレーム101は、後でさらに詳細に説明するように、フレーム101に取り付けられた他の電気および電子部品に接続するためにFFC190の自由端192を受け入れるように構成されている。
【0064】
把持デバイス100は、フレーム101に取り付けられ、フレーム101の下からコンテナを解放可能に把持するように構成された把持機構150をさらに備える。把持機構150のさらなる詳細についても後述する。
【0065】
図7に示すように、フレーム101は、互いに接合されて実質的に長方形のフレームを形成する4つの細長いフレーム部材107を備え、実質的に長方形のフレームは、中央に実質的に長方形の開口または切り欠き111を規定する実質的に下方に伸張する周壁108を有する。開口111は、フレーム101の上側および底側103を完全に貫通して伸張する。
【0066】
フレーム101を通る開口111は、把持デバイス100がコンテナの上部に向かって下げられているときに、コンテナの上部の上方に突出する任意の物体のためのヘッドルームを提供する。特に、把持デバイス100がコンテナの上部に向かって下降しているとき、コンテナの上部より上に突出する任意のアイテムは、フレーム101の一部に当たってその下降を妨げるのではなく、把持デバイス100の下降を妨げることなく開口111を通って突出する可能性が高い。
【0067】
実質的に下方に伸張することに加えて、周壁108はまた、フレーム101の上側102上で実質的に水平に伸張してもよい。例えば、
図7および(フレーム101の下側を示す)
図9に示すように、各フレーム部材107は、実質的に下方に伸張する側部109および実質的に水平に伸張する上部110を有する屈曲金属板として形成されてもよい。各フレーム部材107は、代替的に、フレーム101の上側102に向かって配向されたL字形状の基部を有する実質的にL字形状の輪郭を有するものとして説明されてもよい。フレーム101の上側102上で実質的に下方にかつ実質的に水平に伸張することによって、周壁108は、フレーム101の底側103内に凹部112を規定することができ、開口111は凹部112内に伸張する。凹部112は、例えば、底側103が窪んでいないフレーム101と比較して、フレーム101により多くのヘッドルームを提供する。フレーム部材107の実質的に水平な部分110はまた、フレーム部材107を互いに接合するため、および/または他の構成要素を取り付けるための好都合な表面を提供する。しかしながら、周壁108がフレーム101の上側102上で実質的に水平に伸張することは必須ではない。代わりに、周壁108は、実質的に下方にのみ伸張してもよく、または周壁108の1つ以上の部分のみが、実質的に水平に伸張してもよい(例えば、いくつかのフレーム部材107は、L字型プロファイルを有してもよく、いくつかのフレーム部材107は、平坦プロファイルを有してもよい)。
【0068】
フレーム101の長方形形状は、長方形の保管コンテナを把持するのに好都合である。しかしながら、フレーム101は、長方形に限定されず、把持される物体の形状に応じて、他の形状、例えば、円形、三角形、他の四角形、または他の多角形を有してもよい。なお、本明細書で用いる「長方形」には正方形も含まれる。フレーム101の形状は、例えば、フレーム部材107の数および/または形状を変更することによって変更することができる。開口111の形状も長方形に限定されず、他の形状、例えば、円形、三角形、他の四角形、または他の多角形を有してもよい。開口111の形状は、フレーム101と同じ形状であってもよい。
【0069】
フレーム101はまた、互いに接合された別個のフレーム部材から形成されることに限定されない。代わりに、フレーム101は、例えば、金属スタンピングまたはダイカストによって、単体として形成されてもよい。
【0070】
フレーム101は、フレーム101の2つの端部の間でフレーム101を横切って伸張する(すなわち、周壁108の2つの対向する側部の間で開口111を横切って伸張する)ブリッジ部材をさらに備え、それによって、開口111をブリッジ部材120の両側で2つのより小さい開口111a、111bに分割する。しかしながら、フレーム101は、依然として、ブリッジ部材120によって部分的に占有される単一の開口111を有すると見なされてもよい。ブリッジ部材120は、好ましくは、フレーム101が均一な重量分布を有するように、フレーム101を横切って中心に伸張し、それにより、フレーム101が上昇または下降されるときにより容易に水平配向に維持されることが可能になり、持ち上げ機構39の制御および/または構成を簡略化することができる。しかしながら、ブリッジ部材120は、フレーム101を横切って中央に伸張することに限定されず、代わりに、フレーム101の一方の側部よりも他方の側部に近く配置されてもよい。
【0071】
ブリッジ部材120は、把持デバイス100を動作させるための電気および/または電子部品をルーティングまたは装着するために都合よく使用することができる。電気および/または電子部品は、ブリッジ部材120の外面上に取り付けられてもよく、または電気および/または電子部品は、ブリッジ部材120の内部に取り付けられてもよい(すなわち、ブリッジ部材120は中空であってもよい)。
図10は、ブリッジ部材120の上部カバー121が取り外された、
図7の把持デバイス100を示す。ブリッジ部材120は、ブリッジ部材120の内側に取り付けられたプリント回路基板(PCB)122を備える。PCB122は、プロセッサ、把持機構150に電力を供給し、把持機構150を制御し、把持デバイス100上の様々なセンサからデータを受信および処理し、ボット31の本体内のプロセッサまたは制御モジュールにデータおよび/または命令を受信および送るように構成されてもよい、プロセッサまたは制御モジュールおよび回路を備えていてもよい。電気および/または電子部品は、電力および/またはデータを伝送するための電気ケーブルまたはワイヤも含んでいてもよい。
【0072】
図10のブリッジ部材120は、把持機構150の構成要素が取り付けられるフレーム101の2つの端部の間に伸張する。これは、把持機構150に出入りする電気ケーブルのための便利なケーブルルーティング管理を提供する。しかしながら、これは必須ではなく、ブリッジ部材120は、任意の2つの端部間でフレーム101を横切って伸張してもよい。フレーム101はまた、例えば、2つのブリッジ部材が交差する交差配置で、またはブリッジ部材が互いに平行に伸張する平行配置で、2つ以上のブリッジ部材を備えてもよい。そのようなブリッジ部材配置は、フレーム開口111が2つより多くのより小さい開口に分割されることをもたらす。
【0073】
ブリッジ部材120の底部はまた、周壁108の底に対して窪んでいてもよい。これは、追加のヘッドルームを提供し、開口111内のブリッジ部材120の存在に起因するヘッドルームの損失を軽減するのに役立つ。
【0074】
把持デバイス100の代替実施形態では、ブリッジ部材120は存在しなくてもよい。これらの実施形態では、構成要素(例えば、電気的および/または電子的および/または機械的構成要素)は、ブリッジ部材120ではなく、フレーム101の片側(例えば、周壁108自体、または周壁108に取り付けられたハウジング)に取り付けられてもよい。代替的または追加的に、ブリッジ部材120の使用を排除し、開口111のためにより多くの空間を利用可能にするために、以前にブリッジ部材120に取り付けられていた電気および/または電子部品のいくつかは、把持デバイス100自体に位置付けられるのではなく、ボット31の本体に再位置付けされてもよい。
【0075】
他の代替的な実施形態では、周壁108は、フレーム101の底部に凹部112のみを規定してもよく、フレーム101を貫通する開口はなくてもよい。凹部のみを有するフレームは、コンテナの最上部より上に突出するアイテムのためのいくらかのヘッドルームを提供するという利点を依然として提供する。
【0076】
フレーム101は、ブリッジ部材120に取り付けられた上方に延びるブラケット113をさらに備える。ブラケット113の目的は、把持デバイス100が完全に持ち上げられたときをボット31が知り、ボット31が格子構造上の次の目的地に移動できるように、ボット31内または上に位置付けられたセンサ、例えば光学センサをトリガすることである。例えば、ボット31は、把持デバイス100が完全に上昇した位置にあるときを検出するために、ブラケット113の上方に延びる部分が光送信機と光受信機との間の経路を遮断するときを検出するフォトインタラプタセンサを備えてもよい。ブラケット113は、ブリッジ部材120上に取り付けられることに限定されず、フレーム101上の他の場所に取り付けられてもよい。ブラケット113はまた、センサ、例えばフォトインタラプタセンサをトリガするのに適した任意の形状または形態をとってもよい。把持デバイス100が完全に上昇した位置にあるときを検出するための他の配置も可能であり、例えば、把持デバイス100の一部がそれと接触したときを検出するボット31内の機械的接触センサも可能である。
【0077】
上述したように、ボット31は、ボット31と把持デバイス100との間でデータ/電力を転送するための巻き取られたフラットフレキシブルケーブル(FFC)190(
図8に示す)を備えてもよい。
図10を参照すると、FFC190の自由端は、ブリッジ部材120内の(
図11で見ることができる)アパーチャ124を介して、および把持デバイス100が持ち上げ機構39によって上昇または下降されるとFFC190を張力状態に維持する(すなわち、弛みを除去する)ように構成されたケーブルテンショナ130を介して、ブリッジ部材120内に受け入れられる。次に、FFC190の自由端は、ブリッジ部材120の内側のクランプ123に受け入れられ、別のFFC125を介してPCB122とインタフェースする。クランプ123は、2つのプレートの形態であり、1つ以上のねじを調整することによって、互いに近づけたり、さらに離したりすることができる。しかしながら、FFC190の自由端をフレーム101に対して可逆的に固定するために、他のクランプ配置が使用されてもよく、または当技術分野で一般的に知られている他の固定デバイス(たとえば、ねじ、ボルト、フックなど)が使用されてもよい。
【0078】
ケーブルテンショナ130は、ブリッジ部材120の最上部に位置付けられ、FFC190をブリッジ部材120内に受け入れるためにブリッジ部材120内のアパーチャ124と連通するアパーチャ132を規定するカバー131を備える。
図11は、テンショナ130の構成要素を示すブリッジ部材120の断面図を図示し、カバー131が取り外され、ブリッジ部材カバー124が透明にされている。
図11に示すように、テンショナ130は、直線トラック133に摺動可能に取り付けられたキャリッジ134と、キャリッジ134に回転可能に取り付けられたアイドラローラ135とをさらに備える。FFC190が把持デバイス100に接続されるとき、ローラ135は、クランプ123とFFCリール191との間でFFC190を係合する。特に、FFC190は、テンショナカバー131内のアパーチャ132を通ってブリッジ部材120内に実質的に垂直に受け入れられ、次いで、アイドラローラ135との接触を介して実質的に90度方向を変えて、テンショナ130とクランプ123との間で実質的に水平に伸張する。
【0079】
テンショナ130は、キャリッジ134に結合された2つの引張ばね137の形態の付勢デバイスをさらに備え、キャリッジ134をトラック133の一端に向かってクランプ123から離れる方向に付勢する(
図11は、ばね137およびキャリッジ134を非結合状態で示す)。
図11に示される例では、キャリッジ134は、ばね137の一端のフックまたはリングと係合するフック136を備えるが、ばね137とキャリッジ134との間の任意の適切な係合が使用されてもよい。使用時に、ばね137は、ローラ135がFFC190に対して引っ張られるように、トラック133に沿ってキャリッジ134を付勢し、これは、把持デバイス100の上昇および下降中にFFC190が巻き取られ繰り出されると、FFC190の張力を維持するのに役立つ。ばね137の強さ(すなわちばね定数)は、把持デバイス100の移動範囲全体にわたって適切な張力がFFC190に加えられるように選ぶことができる。
【0080】
ケーブルテンショナ130は、キャリッジが付勢されるトラック133の端部に取り付けられたマイクロスイッチ138(マイクロスイッチまたはスナップアクションスイッチとしても知られている)をさらに備える。マイクロスイッチ138は、FFC190に完全な弛みがあるとき、例えば、把持デバイス100および/または持ち上げ機構39の一部が何らかの方法で故障したときを検出するためのものである。特に、通常動作中、FFC190は、通常、ばね137の付勢力に抗してFFC190が引っ張られることにより、マイクロスイッチ138から離間される。しかしながら、1つ以上の故障モードでは、FFC190が完全に弛む可能性があり、その結果、ばね137がキャリッジ134を停止位置に完全に引き戻し、キャリッジ134にマイクロスイッチ138をトリップさせ、これが、把持デバイス100の動作を停止または止めるために使用されてもよい信号をプロセッサに送る。マイクロスイッチ138の代わりに、キャリッジ134が停止位置に到達したときを検出する他の方法、例えば、他のタイプの機械的接触センサ、光学センサなどの非接触センサなどが使用されてもよい。
【0081】
FFC190を受け入れるためのブリッジ部材120内のアパーチャ124は、(特に、アイドラローラ135などのいくつかの構成要素が、
図11に示されるように、ブリッジ部材120の高さより上に突出する場合)キャリッジ134の摺動移動に対応するようにサイズ決めされる。テンショナ130のカバー131は、キャリッジ134がトラック133に沿って前後に摺動すると、キャリッジ134と共にブリッジ部材120に対して移動するように、キャリッジ134に堅固に取り付けられている。カバー131は、キャリッジ134の位置にかかわらず、カバー131が常にブリッジ部材120のアパーチャ124を覆うような大きさである。カバーのアパーチャ132は、ブリッジ部材120のアパーチャ124よりも小さい。カバー131は、テンショナ130の動作に干渉するかもしれない、ブリッジ部材120に進入する任意の望ましくない物体を止めるのに役立つ。
【0082】
図11に示されるケーブルテンショナ130の付勢デバイスは、2つの引張ばね137を備えるが、アイドラローラ135をFFC190に対して付勢するために代替配置が使用されてもよい。例えば、異なる数のばね(例えば、1つのばねまたは3つ以上のばね)が使用されてもよく、または異なるタイプのばね、例えば、アイドラローラ135をFFC190に対して(引っ張る代わりに)押すように構成された圧縮ばねが使用されてもよい。
【0083】
図11に示すケーブルテンショナ130は、電力および/またはデータを伝達するFFC190に張力をかけるように構成されているが、ケーブルテンショナ130は、他のタイプのケーブル、例えば、非フラットケーブルまたは非電気ケーブルとともに使用することができる。ケーブルテンショナ130はまた、ブリッジ部材120の中または上に位置する必要はなく、代わりに、フレーム101上の任意の場所に位置してもよい。
【0084】
ケーブルテンショナ130は、FFCリール191または他のケーブルリールが個々のモータ(回転速度を調整することによってケーブルの張力を制御することができる)によって回転されない配置において特に有用である。例えば、FFCリール191は、単一のモータによって駆動される同じシャフト上に他のリール(例えば、テザーリール181)と共に取り付けられてもよく、各ケーブルは、異なる速度で巻き取りおよび繰り出しを行ってもよい。したがって、ケーブルテンショナは、複数のケーブルリールがそれら自体の個々のモータを必要としない配置を可能にする一方で、把持デバイスが上昇および下降されるときに各ケーブルが張力下で保持されることを依然として可能にする。
【0085】
把持デバイス100の把持機構150を、
図12、13を参照して説明する。
【0086】
把持機構150は、フレーム101の一端で周壁108の下方に延びる部分に取り付けられた把持アセンブリ151を備える。同一の把持アセンブリ151が、フレーム101の反対側の端部で周壁108に取り付けられている。各把持アセンブリ151は、周壁108の一部に沿って離間した2つのグリッパ152を備える。フレーム101が組み立てられた状態にあるとき、各グリッパ152は、フレーム101のそれぞれの角に隣接して、またはその近くに位置する。各グリッパ152は、開構成を規定するために互いから離れるように移動可能であり、閉構成を規定するために互いに向かって移動可能であるように、周壁108に枢動可能に取り付けられた一対の脚部153を備える。
図12(a)は、開構成における把持アセンブリ151の斜視図を示し、
図12(b)は、閉構成における把持アセンブリ151の斜視図を示す。
【0087】
各グリッパ152の脚部153は、フレーム101の下(すなわち、周壁108の下)に伸張する。各脚部153は、フレーム101の下に位置する足154を備える。各対の脚部153の足154は、反対方向に外向きに伸張するかまたは向く。脚部153が閉構成にあるとき、足154は互いに隣接し、コンテナ50のリム53内の対応するアパーチャ54内に受け入れ可能である。しかしながら、脚部153が開構成にあるとき、足154は、アパーチャ54のサイズよりも大きい距離だけ離間される。したがって、いったん足154(閉構成にある)がコンテナ50のリム53内のアパーチャ54に受け入れられると、脚部153を閉構成から開構成に移動させることは、足154をコンテナ50のリム53と係合させ、保管コンテナが把持デバイス100によって持ち上げられることを可能にする。特に、各足154は、保管コンテナ50のリム53上の下向き面と係合するように構成された上向き面155を有する。コンテナ50を解放するために、脚部153は、開構成から閉構成に移動させられ、それは、足154をコンテナのリム53から係合解除し、足154がコンテナ50のリム53内のアパーチャ54から除去されることを可能にする。
【0088】
各対の脚部153における脚部は、一方の脚部153の一方向への枢動回転が他方の脚部153の反対方向への枢動回転を引き起こすように、互いに係合される。したがって、脚部153の対は、各対の脚部153の一方のみを駆動することによって、開位置と閉位置との間で駆動することができる。脚部153間の係合は、噛み合い係合であってもよい。例えば、
図12に示すように、脚部153は、互いに噛み合って歯付きギア配置を形成する歯156を備える。これは、対の一方の脚部153が1つの歯のみを有し、対の他方の脚部153が歯を受け入れるための対応する凹部を有する配置を含む。各対の脚部153の間で回転運動を伝達するための他の係合、例えば、カム配置または摩擦ギア配置も可能である。
【0089】
図13は、
図12の把持アセンブリの裏側を示す。
図13に示されるように、各把持アセンブリ151は、開構成と閉構成との間でグリッパ152を駆動するための作動機構160をさらに備える。
図13(a)は、グリッパ152が開構成にあるときの作動機構160の構成要素の位置を示し、
図13(b)は、グリッパ152が閉構成にあるときの作動機構160の構成要素の位置を示す。
【0090】
作動機構160は、開構成と閉構成との間で各グリッパ152を駆動するための単一のリニアアクチュエータ161を備える。リニアアクチュエータ161は、直線運動を生成し、任意の適切なタイプのリニアアクチュエータ161、例えば、電気機械アクチュエータまたはリニアソレノイドアクチュエータ(例えば、双安定リニアソレノイドアクチュエータ)であってもよい。
【0091】
リンケージアセンブリ162は、リニアアクチュエータ161の作動が、開構成と閉構成との間で実質的に同時に各グリッパ152を駆動するように、リニアアクチュエータ161を各グリッパ152に結合する。特に、リンケージアセンブリ162は、リンケージアーム163を備え、このリンケージアームは、各対の脚部153における1つの脚部と係合し、リニアアクチュエータ161によるリンケージアーム163の直線運動が、リンケージアーム163と係合する脚部153の枢動回転を引き起こす。しかしながら、各対の脚部153は(上述したように)互いに係合されているので、リンケージアーム163による各対の脚部153の一方のみの作動は、各対の脚部153の両方を枢動回転させ、それによってグリッパ152を開構成と閉構成との間で実質的に同時に移動させる。
【0092】
図13に示すリンケージアセンブリ162は、リニアアクチュエータ161をリンケージアーム163に堅固に結合する中間リンケージ部材164をさらに備える。しかしながら、リンケージアセンブリ162は、代替的に、リニアアクチュエータ161を各グリッパ152に直接結合する単一のリンケージ部材として形成されてもよい。
【0093】
リンケージアセンブリ162は、リンケージアーム163に堅固に取り付けられたフラグ部材165をさらに備える。したがって、フラグ部材は、グリッパ152の開構成に対応する開フラグ位置と、グリッパ152の閉構成に対応する閉フラグ位置との間でリンケージアーム163とともに直線的に移動する。リンケージアセンブリは、フラグ部材165がどの位置にあるかを検出するためのセンサをさらに備え、把持デバイスおよび/またはボット31上のコントローラが、グリッパ152が開構成にあるか閉構成にあるかを決定することを可能にする。センサは、任意の適切な既知のタイプのセンサ、例えば、フラグ部材165が開フラグ位置から閉フラグ位置に、またはその逆に移動するとき、レーザまたは光学ビームがフラグ部材165によって遮断されるフォトインタラプタセンサであってもよい。代替実施形態では、フラグ部材165は、リンケージアセンブリ162上の他の場所、または把持アセンブリ151上の他の場所に位置してもよい。例えば、フラグ部材163は、フラグ部材163が開フラグ位置と閉フラグ位置との間で脚部153と共に回転するように、1つ以上のグリッパ152の脚部153のうちの1つに堅く固定されてもよい。
【0094】
リニアアクチュエータ161は、グリッパ152が位置する垂直面に平行な方向(すなわち、グリッパ152が取り付けられた周壁108の部分に平行な方向)に作動するように配置されている。リニアアクチュエータ161は、長手方向軸を有する本体を備え、本体は、リニアアクチュエータの作動方向に平行に位置合わせされた長手方向軸とともに配置される。このようにして、リニアアクチュエータ161の長手方向本体、リンケージアセンブリ162、およびグリッパ152はすべて同じ方向に位置合わせすることができ、したがって、リニアアクチュエータ161、リンケージアセンブリ162、およびグリッパ152は、コンパクトな配置で周壁108に取り付けることができる。あるいは、リニアアクチュエータ161は、グリッパ152に隣接するフレーム101の別の部分に取り付けられてもよい。さらに、複数のグリッパ152を駆動するために単一のリニアアクチュエータ161のみが必要とされ、これは把持アセンブリ151のサイズをさらに低減する。
【0095】
図12および
図13は、2つのグリッパ152を有する把持アセンブリ151を示しているが、把持アセンブリ151は、2つのグリッパ152に限定されず、フレーム101のサイズおよび把持される物体に応じて、3つ以上のグリッパ152を有してもよい。3つ以上のグリッパ152を有する把持アセンブリについて、リンケージアセンブリは、単一のリニアアクチュエータ161の作動がグリッパ152のすべてを開位置と閉位置との間で実質的に同時に駆動するように、リニアアクチュエータ161をグリッパ152のすべてに結合することができる。代替として、個々の把持アセンブリ151は、2つ以上のリニアアクチュエータ161を備えてもよく、各リニアアクチュエータは、それぞれのリンケージアセンブリを介して、実質的に同時に、それらの開位置と閉位置との間で2つ以上のグリッパ152の対応する群を駆動するように構成される。
【0096】
リニアアクチュエータ161は、フレーム101上(例えば、ブリッジ部材120内)またはボット31の本体内に取り付けられたコントローラによって制御されてもよい。リニアアクチュエータ161への電力は、ボット31の電源(例えば、バッテリ)から生じてもよく、FFC190または他の電気ケーブルを介して供給されてもよい。
【0097】
把持アセンブリ151のリニアアクチュエーション機構160はまた、フレーム101内の開口111との相乗効果を有する。特に、上述したように、リニアアクチュエーション機構160は、周壁108にコンパクトに取り付けられることができるか、またはそれに近接できる把持アセンブリ151を可能にし、これは、開口111のためにフレーム101の中心に向かってより多くの空間を利用可能にする。しかしながら、把持機構150は、他の形態の把持デバイス、例えば、上側および底側を通る開口を有さない把持デバイスと共に使用することもできる。逆に、把持デバイス100(上側および底側を通る開口を有する)は、上述した把持機構150の全ての態様を必要としない。例えば、各グリッパ152は、リニアまたは回転アクチュエータであってもよい、それ自体の個々のアクチュエータによって駆動されてもよい。
【0098】
図7の把持デバイス100は、フレーム101の対向する端部に取り付けられた2つの把持アセンブリ151を有するが、フレーム101は、フレーム101の形状および把持される物体に応じて、1つの把持アセンブリ151のみ、または3つ以上の把持アセンブリ151を備えてもよい。把持アセンブリ151はまた、フレーム101の対向する端部に設けられる必要はなく、把持デバイス100が把持される物体を安定して把持し持ち上げることを可能にするフレーム101上の任意の位置に設けられてもよい。
【0099】
さらに、グリッパ152は、必ずしも開構成において保管コンテナ50と係合可能である必要はない。代わりに、グリッパ152および/または保管コンテナ50は、閉構成にあるときにグリッパが保管コンテナ50と係合するように構成されてもよい。例えば、グリッパ152は、(例えば、先端が内側に向くように足154の向きを逆にすることによって)爪または挟み把持を提供するように構成されてもよく、保管コンテナ50の対応する部分の周りを把持することによって保管コンテナ50を係合してもよい。一般に、グリッパ152は、コンテナ50を把持するための把持位置とコンテナ50を解放するための解放位置との間で移動可能である。グリッパ152の開構成は、把持位置または解放位置のいずれかに対応してもよく、閉構成は、把持位置および解放位置の他方に対応してもよい。
【0100】
図14は、代替の把持機構250を有する把持デバイス200の概略図を示す。上述の把持機構150と同様に、代替的な把持機構250は、フレーム201の対向する端部に取り付けられた2つの把持アセンブリ251を備える。
【0101】
各把持アセンブリ251は、周壁208の一部に沿って離間された2つのグリッパ252を備える。把持アセンブリ151のグリッパ152とは対照的に、各グリッパ252は、フレームの下に伸張する単一の脚部253のみを有し、フレームの下に位置する足254を備える。各脚部253は、把持位置と解放位置との間で水平方向(すなわち、最上部/上方向および底/下方向に直交する方向)にフレーム201に対して直線的に移動可能である。各脚部253は、フレームに摺動可能に取り付けられてもよい。
【0102】
各把持アセンブリ251は、把持位置と解放位置との間で2つのグリッパ252を駆動するように構成された単一のリニアアクチュエータ(図示せず)をさらに備える。把持アセンブリ251は、リニアアクチュエータの作動が把持位置と解放位置との間でグリッパ252を実質的に同時に駆動するように、リニアアクチュエータを各グリッパ252に結合するリンケージアセンブリ262をさらに備える。リニアアクチュエータは、任意の適切なタイプのリニアアクチュエータ、例えば、電気機械アクチュエータまたはリニアソレノイドアクチュエータ(例えば、双安定リニアソレノイドアクチュエータ)であってもよい。
【0103】
リンケージアセンブリ262は、各グリッパ252の脚部253と係合するリンケージアーム263を備える。
図14に示される把持機構250では、リンケージアーム263は、各グリッパ252と一体的に形成され、これは、把持機構250の構成要素を低減および簡略化し、プラスチック射出成形または3D印刷等のより安価な製造技法の使用を可能にし、把持機構のアセンブリを簡略化する。しかしながら、リンケージアセンブリ250は、グリッパ252とは別個の構成要素として形成されてもよい。
【0104】
使用時、各脚部253の足254は、脚部253が解放位置にあるとき、コンテナ50のリム53内のそれぞれのアパーチャ54内に受け入れられてもよい。いったん足254がアパーチャに受け入れられると、脚部253を解放位置から把持位置に移動させることにより、足254がリム53の下に移動して、各足254の上向き面255がコンテナ50のリム53の下向き面と係合し、それによってコンテナ50を持ち上げることが可能になる。
【0105】
上述のように、把持デバイス200は、フレーム201の対向する端部に2つの把持アセンブリ251を備える。
図14に示すように、把持アセンブリ251のうちの一方の足254は、他方の把持アセンブリ251の足254とは反対方向を向いている。さらに、一方の把持アセンブリ251のグリッパ252は、把持位置と解放位置との間で移動するとき、他方の把持アセンブリ251のグリッパ252と反対方向に移動される。このようにして、コンテナ50は、両方の把持アセンブリ251の足254が同じ方向を向いて同じ方向に移動する配置と比較して、より確実に把持されることができる。しかしながら、これは必須ではなく、両方の把持アセンブリ251の足が同じ方向を向いて同じ方向に移動してもよい。
【0106】
把持アセンブリ251のグリッパ252を把持位置から解放位置へ、および解放位置から把持位置へ駆動するリニアアクチュエータの代わりに、グリッパ252は、任意選択で、例えばばね(図示せず)を使用して、把持位置に向かって弾性的に付勢されてもよい。このような配置では、リニアアクチュエータは、グリッパ252を解放位置に移動させるために、弾性付勢に抗してグリッパ252を一方向に駆動するだけでよい。グリッパ252が把持位置に戻る必要があるとき、アクチュエータは、いかなる作業も行う必要がなく、グリッパ252が弾性付勢下で把持位置に移動することを可能にするだけでよい(アクチュエータは逆駆動可能であってもよい)。代替として、グリッパ252は、解放位置に向かって弾性的に付勢されてもよく、アクチュエータは、グリッパ252を把持位置に移動させるために、弾性付勢に対抗してグリッパ252を駆動するように構成されてもよい。グリッパ252を把持位置または解放位置のいずれかに向かって弾性的に付勢し、リニアアクチュエータがグリッパ252を一方向のみに駆動することを必要とすることによって、動作中にリニアアクチュエータによって必要とされるエネルギーが少なくてよく、これは、動作コストを低減し、バッテリ駆動式ボット31のバッテリ寿命を延ばすのに役立つ。
【0107】
把持機構150と同様に、把持機構250はまた、リニアアクチュエータの本体をグリッパ252と位置合わせし、隣接して取り付けることができるコンパクトな構成を可能にする。把持機構250はまた、各々が2つのグリッパ252を有する2つの把持アセンブリ251を有することに限定されない。把持機構150と同様に、把持機構250は、フレーム上の任意の場所に配置される異なる数の把持アセンブリを有することができ、把持アセンブリは、フレームおよび把持される物体のサイズおよび形状に応じて、異なる数のグリッパ252を有してもよい。
【0108】
図14に図示されるフレーム201は、実質的に上方に伸張する周壁208を形成する上向きの側部を有する材料、例えば金属のシートを含む。周壁208はさらに、上側で実質的に水平に伸張して、把持アセンブリの一体的に形成されたグリッパ252およびリンケージアーム263を受け入れるためのチャネル215を形成する。フレーム201は、グリッパ252がフレーム201の下に伸張するように、グリッパ252が受け入れられるチャネル215内にアパーチャまたはスロット216を規定する。スロット216は、把持位置と解放位置との間のグリッパ252の直線運動を可能にするようなサイズにされる。フレーム201は、単一シートの材料から安価に形成されることができるという点で有利であってもよい。
【0109】
あるいは、フレーム201は、実質的に下方に延びる周壁208を形成する下方に曲げられた側部を有する材料のシートとして形成されてもよい。このようなフレームは、把持デバイスの底側に凹部を規定する。周壁208はさらに、把持アセンブリ251を受け入れるためのチャネル215を形成するように、底側で実質的に水平に伸張してもよい。グリッパ252を受け入れるためのアパーチャまたはスロット216は、グリッパ252がフレーム201の下に伸張するように再位置付けされてもよい。
【0110】
把持アセンブリ251は、必ずしもチャネル215内に受け入れられる必要はなく、直線運動を可能にする他の好適な方法、例えば、リンケージアーム263上のカムおよび周壁208内に規定される直線カムトラックでフレーム201上に取り付けられてもよい。
【0111】
図14に図示されるフレーム201は開口を有さないが、フレーム201は、フレーム101の開口111と同様に、上側および底側を通って伸張する開口を規定してもよい。フレーム201は、フレーム101の任意の他の特徴、例えば、ガイド部材140、センサ114、ケーブルテンショナ130等を備えてもよい。把持機構250はまた、例えば、フレーム部材107上に把持アセンブリを取り付けることによって、
図7に示されるフレーム101とともに使用されてもよい。
【0112】
把持機構250は、より少ない構成要素を必要とし、構成要素の製作がより安価であるかもしれず、グリッパ252の移動がより単純であり、構成要素の摩損がより少なく、把持機構のアセンブリがより単純であるという点で、把持機構150より有利であるかもしれない。
【0113】
把持機構250は、リニアアクチュエータを用いて上述されているが、代わりに、回転アクチュエータ(例えば、電気モータ)が把持機構250と共に使用されてもよく、リンケージアセンブリ262は、回転アクチュエータからの回転運動を直線運動に変換して、グリッパ252の直線運動を駆動するように構成されてもよい。
【0114】
図7に戻って参照すると、把持デバイス100は、フレーム101の各角に取り付けられたガイド部材140をさらに備える。各ガイド部材140は、周壁108の下方に伸張し、把持機構150、特に把持機構150のグリッパ152よりも周壁108の下方にさらに伸張する細長い形状を有する。ガイド部材140は、グリッパ152がコンテナ50のリム53の開口54に受け入れられる正しい位置にあるように把持デバイス100が下げられると、フレーム101をコンテナ50の最上部の上に位置合わせするのを助けるために、保管コンテナ50の角の切欠きまたは開口55と嵌合または係合するように構成される。
【0115】
図7の把持デバイス100は、4つのガイド部材140(長方形フレーム101の各角に1つ)を有するが、把持デバイス100は、フレームの形状および把持される物体に応じて、異なる数のガイド部材140(すなわち、少なくとも1つのガイド部材)を備えてもよい。また、ガイド部材140は、フレーム101の角に取り付けられることに限定されず、フレーム101上の任意の位置、例えば縁部に取り付けられてもよい。
【0116】
把持デバイス100は、把持デバイス100が下降しているときに保管コンテナ50のリム53の上方の予め定められた高さに到達したときを決定するために、周壁108に取り付けられた1つ以上のセンサ114をさらに備える。予め定められた高さは、把持デバイス100のグリッパ152がコンテナ50のリム53のアパーチャ54に受け入れられ、グリッパ152を開構成に駆動することがグリッパ152をリム53の下側に係合させる位置に対応する。
図7の把持デバイス100では、把持アセンブリ151が取り付けられているフレームの端部にセンサ114が取り付けられており、それによって、把持デバイス100またはボット31は、各個々の把持アセンブリ151がコンテナ50に対して正しい係合位置にあるかどうかを決定することができる。センサ114は、例えば、フレーム101とコンテナ50のリム53との間の距離を決定するために、光または超音波を使用する距離センサであってもよい。あるいは、センサ114は、機械的接触センサであってもよく、例えば、フレーム101の下方に位置付けられ、いったんフレーム101がリム53の上方の予め定められた高さに到達すると、コンテナのリムに接触してトリガするように構成されてもよい。
【0117】
図15および
図16は、保管コンテナと係合された把持デバイス100の斜視図および端面図を示す。
図14および
図15に見られるように、グリッパ152は、コンテナ50のリム53のアパーチャ54内に受け入れられており、グリッパ152の足154がコンテナ50のリム53の下側と係合し、コンテナ50を持ち上げることができるように、それらの開構成になっている。
【0118】
図15から分かるように、フレーム101の開口111は、フレーム101がコンテナに向かって下降しているか、またはコンテナと係合しているときに、コンテナ50の最上部の上方に突出する任意のアイテムのために、保管コンテナ50の上方にヘッドルームを提供する。特に、フレーム101が保管コンテナ50に向かって下げられているとき、通常は把持デバイス100の下降を妨げるコンテナの最上部より上に突出する任意のアイテムは、代わりに凹部112または開口111の中にまたはそれを通って突出する可能性が高い。
【0119】
フレーム101内の開口はまた、開口のない中実フレームと比較してフレーム101の重量を低減する追加の利点を提供し、これは、把持デバイス100を上昇および下降させるためにより少ないエネルギーが必要とされることを意味し、それによって、電池式ボットの動作可能時間を増加させ、動作コストを低減させる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造においてスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスから吊り下げられる把持デバイスであって、
上側および底側を有するフレームと、前記フレームは、前記フレームの前記上側および前記底側を通る少なくとも1つの開口を規定する、実質的に下方に伸張する周壁を備え、 前記開口の一部を占める少なくとも1つの電気および/または電子部品と、
前記周壁に取り付けられ、前記フレームの下からコンテナを解放可能に把持するように構成された把持機構とを備える、把持デバイス。
[2] 前記フレームは、実質的に長方形である、[1]に記載の把持デバイス。
[3] 前記少なくとも1つの開口は、実質的に長方形である、[1]または[2]に記載の把持デバイス。
[4] 前記周壁は、前記フレームの前記底側に少なくとも1つの凹部をさらに規定し、前記少なくとも1つの開口は、前記凹部内に伸張する、[1]から[3]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[5] 前記凹部は、実質的に長方形である、[4]に記載の把持デバイス。
[6] 前記周壁は、前記凹部を規定するために前記フレームの前記上側で実質的に水平にさらに伸張する、[4]または[5]に記載の把持デバイス。
[7] 前記フレームは、前記周壁の2つの対向する側部の間で前記フレームを横切って伸張するブリッジ部材をさらに備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[8] 前記ブリッジ部材は、前記フレームの中央を横切って伸張する、[7]に記載の把持デバイス。
[9] 前記ブリッジ部材は、前記周壁の底部に対して窪んだ底面を有する、[8]に記載の把持デバイス。
[10] 前記少なくとも1つの電気および/または電子部品は、前記ブリッジ部材上または前記ブリッジ部材内に取り付けられる、[7]から[9]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[11] 前記少なくとも1つの電気および/または電子部品は、プリント回路基板、プロセッサ、および/または電気ケーブルもしくはワイヤを含む、[1]から[10]のいずれか1項に記載の把持デバイス。
[12] 前記把持機構は、前記フレームの下からコンテナを解放可能に把持するために前記周壁の下に伸張する少なくとも1つのグリッパを備える、[1]から[11]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[13] 前記把持機構は、少なくとも2つのグリッパと単一のリニアアクチュエータとを備える少なくとも1つの把持アセンブリを備え、前記単一のリニアアクチュエータは、前記単一のリニアアクチュエータの作動が前記少なくとも2つのグリッパを実質的に同時に作動させるように、リンケージアセンブリによって前記少なくとも2つのグリッパに結合される、[12]に記載の把持デバイス。
[14] 前記フレームと前記フレームの下に位置する物体との間の距離を検出するための少なくとも1つのセンサをさらに備える、[1]から[13]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[15] 前記フレームに取り付けられ、前記フレームを前記コンテナと位置合わせするためにコンテナの対応する部分によって受け入れられるように前記フレームの下に伸張する少なくとも1つのガイド部材をさらに備える、[1]から[14]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[16] 前記フレームは実質的に平面形状を有する、[1]から[15]のいずれか一項に記載の把持デバイス。
[17] コンテナのスタックの上方に格子パターンで配置された複数のトラックを備える格子保管構造内のスタックに積み重ねられたコンテナを持ち上げて移動させるための積荷取扱デバイスであって、
本体と、
前記格子保管構造の前記トラック上で前記本体を移動させるように動作可能に配置された駆動機構と、
前記格子保管構造内のスタック内のコンテナを解放可能に把持するための、[1]から[16]のいずれか一項に記載の把持デバイスと、
前記把持デバイスを前記本体に対して昇降させるように構成された持ち上げ機構とを備える、積荷取扱デバイス。