(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】耐震積層せん断壁構造及びその施工方法
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20250212BHJP
E04B 2/56 20060101ALI20250212BHJP
E04B 2/86 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
E04H9/02 321B
E04B2/56 643A
E04B2/86 611Q
E04B2/86 611S
E04B2/86 611B
E04B2/86 601C
(21)【出願番号】P 2023154219
(22)【出願日】2023-09-21
【審査請求日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】202211421831.7
(32)【優先日】2022-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521362302
【氏名又は名称】海南大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】陳云
(72)【発明者】
【氏名】劉玉博
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第115095054(CN,A)
【文献】特開昭50-161044(JP,A)
【文献】特開平04-238973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/86
E04B 1/16
E04B 2/56
E04H 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレキャストコンクリート板(1)と、現場打設コンクリート層(2)と、縦鉄筋(3)と、横鉄筋(4)とを含み、前記プレキャストコンクリート板(1)が底部床スラブ(5)と頂部床スラブ(6)との間に設置され、前記現場打設コンクリート層(2)がプレキャストコンクリート板(1)の内側と型枠(19)の内面との間の空洞に打設され、前記縦鉄筋(3)がプレキャストコンクリート板(1)と現場打設コンクリート層(2)との内部にそれぞれ配置された2組であり、各組の縦鉄筋(3)が横方向に間隔をあけて設けられ、前記横鉄筋(4)が2組の縦鉄筋(3)に縦方向に間隔をあけて巻き付けられる1組である耐震積層せん断壁構造であって、ブレース(7)と、補強部品(8)と、位置決め接続部材(9)と、補強重ね継ぎ鉄筋(10)と、下スパイラルフープ(11)とをさらに含み、前記ブレース(7)は、X字状を呈し、プレキャストコンクリート板(1)内の、プレキャストコンクリート板(1)の内側面に近い箇所に設けられ、ブレース(7)の2本の斜棒に、対応する斜棒の長軸方向に沿って間隔をあけて貫通孔(12)が開けられ、前記貫通孔(12)は、長尺状を呈し、かつ貫通孔(12)の長軸方向は、斜棒の長軸方向と一致し、前記プレキャストコンクリート板(1)内には、位置決め接続部材(9)が設けられ、前記位置決め接続部材(9)は、マトリックス状に配置される1組であり、かつ貫通孔(12)に対応する位置で貫通孔(12)を貫通し、下フランジ(9.1)、上フランジ(9.2)及び腹ロッド(9.3)を含み、前記下フランジ(9.1)は、プレキャストコンクリート板(1)内の、プレキャストコンクリート板(1)の外側面に近い位置箇所に予め埋設され、前記上フランジ(9.2)は、現場打設コンクリート層(2)内の、現場打設コンクリート層(2)の外側面に近く打設され、かつ型枠(19)の内面に当接し、前記腹ロッド(9.3)は、下フランジ(9.1)と上フランジ(9.2)との間に接続され、かつ腹ロッド(9.3)の上フランジ端に雌ネジ孔(9.4)がさらに開けられ、前記補強部品(8)は、横方向に沿って間隔をあけて現場打設コンクリート層(2)の底部に配置される1組であり、かつ補強部品(8)の下部は、底部床スラブ(5)に挿入され、補強部品(8)の上部は、現場打設コンクリート層(2)内に打設され
、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)は、それぞれ2組の縦鉄筋(3)の内側に配置される2組であり、かつ縦鉄筋(3)と一対一に設けられ、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)は、下端が底部床スラブ(5)又は
底部床スラブ(5)の下の下層壁体(13)内に
延び、上端が現場打設コンクリート層(2)内に
延び、前記下スパイラルフープ(11)は、それぞれ補強重ね継ぎ鉄筋(10)の現場打設コンクリート層(2)に位置する部位及び対応する縦鉄筋(3)に巻き付けられる、ことを特徴とする耐震積層せん断壁構造。
【請求項2】
底部床スラブ(5)が最下階の床スラブであ
り、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)は、L字状を呈し、かつ水平セグメントが最下階の床スラブに埋設され、上部が現場打設コンクリート層内に打設される、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項3】
底部床スラブ(5)が中間階の床スラブであり、かつ下層壁体(13)内の縦鉄筋(3)の上端が下層壁体(13)の頂部から出
ておらず、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)は、上端が現場打設コンクリート層(2)内に伸び、下端が底部床スラブ(5)を貫通して下層壁体(13)内に伸び、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)の下層壁体(13)に位置する部位及び対応する縦鉄筋(3)に上スパイラルフープ(14)が巻き付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項4】
底部床スラブ(5)が中間階の床スラブであり、かつ下層壁体(13)内の縦鉄筋(3)の上端が下層壁体(13)の頂部から出
ており、前記補強重ね継ぎ鉄筋(10)は、下層壁体(13)の、縦鉄筋(3)が下層壁体(13)の頂部から出る部位を折り曲げて形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項5】
前記下フランジ(9.1)の表面の中央に第1のネジ孔(15)が開けられ、前記上フランジ(9.2)の表面の中央に第2のネジ孔(16)が開けられ、前記腹ロッド(9.3)の両端にそれぞれ雄ネジが設けられ、かつ腹ロッド(9.3)と下フランジ(9.1)、上フランジ(9.2)とがそれぞれ螺合される、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項6】
前記補強部品(8)は、X形を呈し、2本の同じ鋼棒を中間で垂直に溶接して形成され、前記鋼棒の水平切断面は、矩形又は円形であり、鋼棒の水平切断面の面積は、壁体内の縦鉄筋(3)における最大鉄筋断面積以上であり、鋼棒の長さは、20cm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項7】
前記補強部品(8)は、矩形鋼板であり、矩形鋼板の厚さは、縦鉄筋(3)における最大鉄筋直径以上であり、矩形鋼板の縦方向切断面の短辺の長さは、15cm以上であり、矩形鋼板の外面は、加工不要な表面である、ことを特徴とする請求項1に記載の耐震積層せん断壁構造。
【請求項8】
補強部品(8)、上スパイラルフープ(14)、ブレース(7)及び下スパイラルフープ(11)を製造するステップ1と、
工場でプレキャストコンクリート板(1)
を打設するための型枠及び縦鉄筋(3)、横鉄筋(4)、上スパイラルフープ(14)、下スパイラルフープ(11)、位置決め接続部材(9)及びブレース(7)を結束し、その後にプレキャストコンクリート板(1)のコンクリートを打設し、型枠(19)を組み立てて一体にして、最後に施工現場に輸送するステップ2と、
補強重ね継ぎ鉄筋(10)を施工するステップ3と、
底部床スラブ(5)を打
設しようとする現場打設コンクリート層(2)箇所で補強部品(8)を底部床スラブ(5)に
、補強部品(8)の垂直高さの1/2である埋設深さで、予め埋設するという補強部
品(8)を施工するステップ4と、
プレキャストコンクリート
板(1)を所定の位置に吊り上げるステップ5と、
現場打設コンクリート層(2)を打設し、これで施工が完了するステップ6とを含む、ことを特徴とする請求項
3に記載の耐震積層せん断壁構造の施工方法。
【請求項9】
プレキャストコンクリート板(1)における縦鉄筋(3)に接続される上スパイラルフープ(14)及び下スパイラルフープ(11)は、プレキャストコンクリート板(1)に予め埋設され、該上スパイラルフープ(14)及び下スパイラルフープ(11)は、
直径方向の一方の端が対応する縦鉄筋(3)に掛けられ、
直径方向の反対方向の端がプレキャストコンクリート板(1)の内側面から出る、ことを特徴とする請求項8に記載の耐震積層せん断壁構造の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築工事技術分野に属し、特に耐震積層せん断壁構造及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、中国では、組み立て式建築物を大いに普及し、その中、組み立て式せん断壁は、組み立て式建築物における重要な部材の1つであり、組み立て式せん断壁構造はまた、全部又は一部のプレキャスト式せん断壁構造、組み立て式一体型両面積層コンクリートせん断壁構造、組み立て式組合せ耐震積層壁、プレキャスト組み立て式せん断壁などの様々な形態を含む。組み立て式せん断壁は、地震の作用で、水平合わせ目箇所が最も弱い部位であり、水平荷重の作用で、水平合わせ目箇所が最初に開いて貫通した主切れ目を形成し、かつ壁体における鉄筋及びコンクリートの塑性変形がいずれも合わせ目付近に集中し、稀な地震であれば、せん断壁の水平合わせ目箇所での切れ目の幅が大きく、かつ滑り現象が発生しやすく、鉄筋とコンクリートの変形が要件を満たしにくい。
【0003】
施工現場で組み立て式せん断壁を組み立てる際によく使用される方法は、グラウチングスリーブ接続、グラウチングアンカー重ね継ぎ、溶接接続等を含み、ここで上記の組み立て式一体型両面積層コンクリートせん断壁構造、組み立て式組合せ耐震積層壁、プレキャスト組み立て式せん断壁という組み立て式せん断壁においてグラウチングアンカー重ね継ぎを採用する場合、上層のせん断壁における縦鉄筋と重ね継ぎ縦筋との間の間隔が大きく、かつ対応する2本の縦鉄筋の間にも拘束作用がなく、これにより上下層の積層せん断壁の間の力伝達効果が相対的に低い。現在、組み立て式せん断壁の耐震エネルギー消費能力を向上させる方法は複数種あり、そのうち、せん断壁に筋交を追加する方法は、一般的な方法であるが、従来の筋交がせん断壁に追加された後、地震作用で、筋交がコンクリートと一体に接着固定されるため、筋交は、コンクリートとともに変形するだけであり、これにより筋交のエネルギー消費能力を大幅に低下させ、かつ筋交とコンクリートとの接続に水平方向の拘束がなく、地震力の作用で壁体における筋交が反り変形しやすく、これによりコンクリートと筋交が剥離破壊されることにより、壁体の耐震性を低下させることをもたらす。
【0004】
以上より、現在の組み立て式建築物に存在する問題をどのように改良又は解決するかは、当業者であれば考慮すべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来の組み立て式せん断壁における筋交が非常に反り変形しやすく、壁体の耐震性が低く上下層の積層せん断壁の間の力伝達効果が相対的に低いという技術的課題を解決する耐震積層せん断壁構造及びその施工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を採用する。
【0007】
耐震積層せん断壁構造は、プレキャストコンクリート板と、現場打設コンクリート層と、縦鉄筋と、横鉄筋とを含み、前記プレキャストコンクリート板が底部床スラブと頂部床スラブとの間に設置され、前記現場打設コンクリート層がプレキャストコンクリート板の内側と型枠の内面との間の空洞に打設され、前記縦鉄筋がプレキャストコンクリート板と現場打設コンクリート層との内部にそれぞれ配置された2組であり、各組の縦鉄筋が横方向に間隔をあけて設けられ、前記横鉄筋が2組の縦鉄筋に縦方向に間隔をあけて巻き付けられる1組である耐震積層せん断壁構造であって、ブレースと、補強部品と、位置決め接続部材と、補強重ね継ぎ鉄筋と、下スパイラルフープとをさらに含み、前記ブレースは、X字状を呈し、プレキャストコンクリート板内の、プレキャストコンクリート板の内側面に近い箇所に設けられ、ブレースの2本の斜棒に、対応する斜棒の長軸方向に沿って間隔をあけて貫通孔が開けられ、前記貫通孔は、長尺状を呈し、かつ貫通孔の長軸方向は、斜棒の長軸方向と一致し、前記プレキャストコンクリート板内には、位置決め接続部材が設けられ、前記位置決め接続部材は、マトリックス状に配置される1組であり、かつ貫通孔に対応する位置で貫通孔を貫通し、下フランジ、上フランジ及び腹ロッドを含み、前記下フランジは、プレキャストコンクリート板内の、プレキャストコンクリート板の外側面に近い位置箇所に予め埋設され、前記上フランジは、現場打設コンクリート層内の、現場打設コンクリート層の外側面に近く打設され、かつ型枠の内面に当接し、前記腹ロッドは、下フランジと上フランジとの間に接続され、かつ腹ロッドの上フランジ端に雌ネジ孔がさらに開けられ、前記補強部品は、横方向に沿って間隔をあけて現場打設コンクリート層の底部に配置される1組であり、かつ補強部品の下部は、底部床スラブに挿入され、補強部品の上部は、現場打設コンクリート層内に打設され、前記補強重ね継ぎ鉄筋とは、設けられた重ね継ぎ鉄筋の断面寸法の一部/全部が壁体内の縦鉄筋の断面寸法よりも大きいことを指し、前記補強重ね継ぎ鉄筋は、それぞれ2組の縦鉄筋の内側に配置される2組であり、かつ縦鉄筋と一対一に設けられ、前記補強重ね継ぎ鉄筋は、下端が底部床スラブ又は下層壁体内に伸び、上端が現場打設コンクリート層内に伸び、前記下スパイラルフープは、それぞれ補強重ね継ぎ鉄筋の現場打設コンクリート層に位置する部位及び対応する縦鉄筋に巻き付けられる。
【0008】
好ましくは、底部床スラブが最下階の床スラブである場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋は、L字状を呈し、かつ水平セグメントが最下階の床スラブに埋設され、上部が現場打設コンクリート層内に打設される。
【0009】
好ましくは、底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出ない場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋は、上端が現場打設コンクリート層内に伸び、下端が底部床スラブを貫通して下層壁体内に伸び、前記補強重ね継ぎ鉄筋の下層壁体内に位置する部位及び対応する縦鉄筋に上スパイラルフープが巻き付けられる。
【0010】
好ましくは、底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出る場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋は、下層壁体の、縦鉄筋が下層壁体の頂部から出る部位を折り曲げて形成される。
【0011】
好ましくは、前記下フランジの表面の中央に第1のネジが開けられ、前記上フランジの表面の中央に第2のネジ孔が開けられ、前記腹ロッドの両端にそれぞれ雄ネジが設けられ、かつ腹ロッドと下フランジ、上フランジとがそれぞれ螺合される。
【0012】
好ましくは、前記補強部品は、X形を呈し、2本の同じ鋼棒を中間で垂直に溶接して形成され、前記鋼棒の水平切断面は、矩形又は円形であり、鋼棒の水平切断面の面積は、壁体内の縦鉄筋における最大鉄筋断面積以上であり、鋼棒の長さは、20cm以上である。
【0013】
好ましくは、前記補強部品は、矩形鋼板であり、矩形鋼板の厚さは、縦鉄筋における最大鉄筋直径以上であり、矩形鋼板の縦方向切断面の短辺の長さは、15cm以上であり、矩形鋼板の外面は、加工不要な表面である。
【0014】
耐震積層せん断壁構造の施工方法は、以下のステップ1~6を含む。
【0015】
ステップ1、補強部品、上スパイラルフープ、ブレース及び下スパイラルフープを製造する。
【0016】
ステップ2、工場でプレキャストコンクリート板及び現場打設コンクリート層内の縦鉄筋、横鉄筋、上スパイラルフープ、下スパイラルフープ、位置決め接続部材及びブレースを結束し、後にプレキャストコンクリート板を打設し、型枠を組み立て、最後に施工現場に一体に輸送する。
【0017】
ステップ3、補強重ね継ぎ鉄筋を施工する。
【0018】
ステップ4、補強部品を施工することであり、底部床スラブを打設する場合、打設しようとする現場打設コンクリート層箇所で補強部品を底部床スラブに埋設するという補強部材を施工し、予め埋設深さは、補強部品の垂直高さの1/2である。
【0019】
ステップ5、プレキャストコンクリート壁板を所定の位置に吊り上げる。
【0020】
ステップ6、現場打設コンクリート層を打設し、これで施工が完了する。
【0021】
好ましくは、プレキャストコンクリート板における縦鉄筋に接続される上スパイラルフープ及び下スパイラルフープは、プレキャストコンクリート板に予め埋設され、該上スパイラルフープ及び下スパイラルフープは、一端が対応する縦鉄筋に掛けられ、他端がプレキャストコンクリート板の内側面から出る。
【0022】
上記のX形/矩形の補強部品、スパイラルフープ、補強重ね継ぎ鉄筋及び筋交のうちのいずれか1つの補強部品はいずれも、その耐震性をさらに向上させるように、他の1つ又は複数とともに同一のせん断壁に適用することができる。上記組み合わせは、以下のとおりである。
【0023】
2つずつを組み合わせる。
【0024】
組み合わせAは、X形/矩形の補強部品+スパイラルフープであり、即ち、重ね継ぎ領域内にスパイラルフープを追加した上で、水平シームに複数のX形/矩形の補強部品を追加する。
【0025】
組み合わせBは、X形/矩形の補強部品+補強重ね継ぎ鉄筋であり、即ち、重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させると同時に、水平合わせ目箇所に複数のX形/矩形の補強部品を追加する。
【0026】
組み合わせCは、X形/矩形の補強部品+筋交であり、即ち、プレキャスト壁体に筋交を予め埋設し、水平合わせ目箇所に複数のX形/矩形の補強部品を追加する。
【0027】
組み合わせDは、スパイラルフープ+補強重ね継ぎ鉄筋であり、即ち、重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させると同時に、重ね継ぎ領域内の壁体の縦鉄筋にスパイラルフープを追加する。
【0028】
組み合わせEは、スパイラルフープ+筋交であり、即ち、プレキャスト壁体に筋交を予め埋設し、かつ重ね継ぎ領域内の壁体の縦鉄筋にスパイラルフープを追加する。
【0029】
組み合わせFは、補強重ね継ぎ鉄筋+筋交であり、即ち、プレキャスト壁体に筋交を予め埋設し、現場で組み立てる場合に重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させる。
【0030】
3つずつを組み合わせる。
【0031】
組み合わせGは、X形/矩形の補強部品+スパイラルフープ+補強重ね継ぎ鉄筋であり、即ち、工場でプレキャストする場合にスパイラルフープと壁体の縦鉄筋を溶接又は鋼線による結束により一体に接続し、現場で施工する場合に重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させ、かつ水平合わせ目箇所に複数のX形/矩形の補強部品を追加する。
【0032】
組み合わせHは、X形/矩形の補強部品+スパイラルフープ+筋交であり、即ち工場で筋交を耐震積層壁に予め埋設し、かつスパイラルフープと壁体の縦筋を溶接又は鋼線によって一体に結束し、現場で施工する場合に水平合わせ目箇所に複数のX形/矩形の補強部品を追加する。
【0033】
組み合わせIは、スパイラルフープ+補強重ね継ぎ鉄筋+筋交であり、即ち、工場では、筋交を耐震積層壁に予め埋設してスパイラルフープと壁体の縦鉄筋とを溶接又は鋼線によって一体に結束し、現場で組み立てる場合に重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させる。
【0034】
4つずつを組み合わせる。
【0035】
組み合わせJは、X形/矩形の補強部品+スパイラルフープ+補強重ね継ぎ鉄筋+筋交であり、即ち、工場では、筋交を耐震積層壁に予め埋設してスパイラルフープと壁体の縦鉄筋を溶接又は鋼線によって一体に結束し、現場で組み立てる場合に重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加するとともに水平合わせ目箇所に複数のX形部品を追加する。
【0036】
異なる強化案又は部品を互いに組み合わせることにより、その各強化部品がその性能を十分に発揮することができ、最終的には相乗効果を果たす。異なる組み合わせは、実際の工事において発生する異なる問題を解決するために用いられてもよい。
【発明の効果】
【0037】
従来技術に比べて、本発明は、以下の特徴と有益な効果を有する。
【0038】
1、本発明の耐震積層せん断壁構造における補強部品は、壁体内の鉄筋とともに壁体が受ける水平外荷重に抵抗し、それにより壁体の耐震性を向上させることができ、また、補強部材により、壁体と床スラブとの水平合わせ目箇所の裂けを緩和することにより、壁体の水平合わせ目箇所での耐滑性能を向上させることができる。
【0039】
2、本発明は、積層せん断壁構造の底部に補強重ね継ぎ鉄筋を設け、重ね継ぎ領域内の底部重ね継ぎ鉄筋の断面積を増加させることにより、せん断壁構造が水平荷重の作用を受けて壁体内の塑性ヒンジ領域が上向きに移動することができ、それにより水平合わせ目箇所での鉄筋とコンクリートが稀な地震でも弾性を保持して、積層せん断壁の耐震性を向上させる作用を果たすことができ、同時に、本発明は、縦鉄筋と補強重ね継ぎ鉄筋との重ね継ぎ範囲内に下スパイラルフープと上スパイラルフープを増加させることで鉄筋とコンクリートとの間の接続性を向上させることができ、かつスパイラルフープにより重ね継ぎ領域内の補強重ね継ぎ鉄筋に対して一定の拘束作用を果たして、上下の2層の積層せん断壁の間の力伝達効果を向上させることができる。
【0040】
3、本発明が提供するブレースは、工場ではプレキャストコンクリート板に予め埋設され、現場で取り付ける必要がなく、現場で施工しやすく、また、本発明が提供するブレースには、位置決め接続部材が貫通するための貫通孔が予め開けられ、かつ貫通孔は、長尺状であり、ブレースを地震の作用でコンクリートに対して貫通孔の方向に沿って往復移動させ、壁体のエネルギー消費能力を向上させることができ、また、位置決め接続部材は、ブレースの貫通孔を貫通することでコンクリートとブレースとの間に対して対応する拘束作用を果たすことができることにより、ブレースに地震力の作用で変形、反りが発生して、コンクリートとブレースとの剥離破壊を引き起こすことがなく、壁体の耐震性を大幅に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本発明において底部床スラブが最下階の床スラブである場合の耐震積層せん断壁構造の組み合わせGの正面構造模式図である。
【
図3】本発明において底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出ると同時に、補強部品が2本の鋼棒で溶接されてなる場合の耐震積層せん断壁構造の組み合わせAの正面構造模式図である。
【
図5】本発明において底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出ないと同時に、補強部品がX形を呈する場合の耐震積層せん断壁構造の組合せGの正面構造模式図である。
【
図7】本発明において底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出ると同時に、補強部品が矩形鋼板である場合の耐震積層せん断壁構造の組み合わせAの正面構造模式図である。
【
図9】本発明において底部床スラブが中間階の床スラブであり、かつ下層壁体内の縦鉄筋の上端が下層壁体の頂部から出ないと同時に、補強部品が矩形鋼板である場合の耐震積層せん断壁構造の組み合わせGの正面構造模式図である。
【
図11】本発明においてブレースがプレキャストコンクリート板内に設けられる構造模式図である。
【
図13】本発明におけるブレースの構造模式図である。
【
図14】本発明における位置決め接続部材の構造模式図である。
【
図15】本発明における下フランジの構造模式図である。
【
図16】本発明における腹ロッドの構造模式図である。
【
図17】本発明における上フランジの構造模式図である。
【
図18】本発明における耐震積層せん断壁構造と底部床スラブ、頂部床スラブを接続する構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
図1~
図18に示すように、このようなプレキャストコンクリート板1と、現場打設コンクリート層2と、縦鉄筋3と、横鉄筋4とを含み、前記プレキャストコンクリート板1が底部床スラブ5と頂部床スラブ6との間に設置され、前記現場打設コンクリート層2がプレキャストコンクリート板1の内側と型枠19の内面との間の空洞に打設され、前記縦鉄筋3がプレキャストコンクリート板1と現場打設コンクリート層2との内部にそれぞれ配置された2組であり、各組の縦鉄筋3が横方向に間隔をあけて設けられ、前記横鉄筋4が2組の縦鉄筋3に縦方向に間隔をあけて巻き付けられる1組であり、耐震積層せん断壁構造は、ブレース7と、補強部品8と、位置決め接続部材9と、補強重ね継ぎ鉄筋10と、下スパイラルフープ11とをさらに含み、前記ブレース7は、X字状を呈し、プレキャストコンクリート板1内の、プレキャストコンクリート板1の内側面に近い箇所に設けられ、ブレース7の2本の斜棒に、対応する斜棒の長軸方向に沿って間隔をあけて貫通孔12が開けられ、前記貫通孔12は、長尺状を呈し、かつ貫通孔12の長軸方向は、斜棒の長軸方向と一致し、前記プレキャストコンクリート板1内には、位置決め接続部材9が設けられ、前記位置決め接続部材9は、マトリックス状に配置される1組であり、かつ貫通孔12に対応する位置で貫通孔12を貫通し、下フランジ9.1、上フランジ9.2及び腹ロッド9.3を含み、前記下フランジ9.1は、プレキャストコンクリート板1内の、プレキャストコンクリート板1の外側面に近い位置箇所に予め埋設され、前記上フランジ9.2は、現場打設コンクリート層2内の、現場打設コンクリート層2の外側面に近く打設され、かつ型枠19の内面に当接し、前記腹ロッド9.3は、下フランジ9.1と上フランジ9.2との間に接続され、かつ腹ロッド9.3の上フランジ端に雌ネジ孔9.4がさらに開けられ、前記補強部品8は、横方向に沿って間隔をあけて現場打設コンクリート層2の底部に配置される1組であり、かつ補強部品8の下部は、底部床スラブ5に挿入され、補強部品8の上部は、現場打設コンクリート層2内に打設され、前記補強重ね継ぎ鉄筋10とは、設けられた重ね継ぎ鉄筋の断面寸法の一部/全部が壁体内の縦鉄筋3の断面寸法よりも大きいことを指し、前記補強重ね継ぎ鉄筋10は、それぞれ2組の縦鉄筋3の内側に配置される2組であり、かつ縦鉄筋3と一対一に設けられ、前記補強重ね継ぎ鉄筋10は、下端が底部床スラブ5又は下層壁体13内に伸び、上端が現場打設コンクリート層2内に伸び、前記下スパイラルフープ11は、それぞれ補強重ね継ぎ鉄筋10の現場打設コンクリート層2に位置する部位及び対応する縦鉄筋3に巻き付けられる。
【0043】
本実施例において、耐震積層せん断壁構造の縦軸に近い側を内側とし、耐震積層せん断壁構造の縦軸から離れる側を外側とし、底部床スラブ5の下方の耐震積層せん断壁構造は、下層壁体である。
【0044】
本実施例において、底部床スラブ5が最下階の最下階の床スラブである場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋10は、L字状を呈し、かつ水平セグメントが最下階の床スラブに埋設され、上部が現場打設コンクリート層に打設される。
【0045】
本実施例において、底部床スラブ5が中間階の床スラブであり、即ち最下層及び最上層の床スラブではなく、かつ下層壁体13内の縦鉄筋3の上端が下層壁体13の頂部から出ない場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋10は、上端が現場打設コンクリート層2内に伸び、補強重ね継ぎ鉄筋10の下端が底部床スラブ5を貫通して下層壁体13内に伸び、前記補強重ね継ぎ鉄筋10の下層壁体13内に位置する部位及び対応する縦鉄筋3に上スパイラルフープ14が巻き付けられる。
【0046】
本実施例において、底部床スラブ5が中間階の床スラブであり、即ち最下層及び最上層の床スラブではなく、かつ下層壁体13内の縦鉄筋3の上端が下層壁体13の頂部から出る場合、前記補強重ね継ぎ鉄筋10は、下層壁体13の、縦鉄筋3が下層壁体13の頂部から出る部位を折り曲げて形成される。
【0047】
本実施例において、前記下フランジ9.1の表面の中央に第1のネジ孔15が開けられ、前記上フランジ9.2の表面の中央に第2のネジ孔16が開けられ、前記腹ロッド9.3の両端にそれぞれ雄ネジが設けられ、かつ腹ロッド9.3と下フランジ9.1、上フランジ9.2とがそれぞれ螺合される。
【0048】
本実施例において、前記補強部品8は、X形を呈し、2本の同じ鋼棒を中間で垂直に溶接して形成され、前記鋼棒の水平切断面は、矩形又は円形であり、鋼棒の水平切断面の面積は、壁体内の縦鉄筋3における最大鉄筋断面積以上であり、鋼棒の長さは、20cm以上である。
【0049】
本実施例において、前記補強部品8は、矩形鋼板であり、矩形鋼板の厚さは、縦鉄筋3における最大鉄筋直径以上であり、矩形鋼板の縦方向切断面の短辺の長さは、15cm以上であり、矩形鋼板の外面は、加工不要な表面である。
【0050】
本実施例において、前記補強重ね継ぎ鉄筋10の直径の一部/全部は、対応する壁体内の縦鉄筋3の直径よりも大きく、その作用は、重ね継ぎ領域内の補強重ね継ぎ鉄筋10の断面積を増加させることでせん断壁が水平荷重の作用を受けた壁体内の塑性ヒンジ領域が上向きに移動し、それにより水平合わせ目箇所での鉄筋とコンクリートが稀な地震でも弾性を保持することができる。
【0051】
補強重ね継ぎ鉄筋10が下層縦鉄筋の、上部が下層壁体13の頂面から出る部位によって形成される場合、下層壁体13の頂部から出る下層縦鉄筋の部位の直径は、下層縦鉄筋の下層壁体13内に位置する部位の直径に等しい。
【0052】
本実施例において、プレキャストコンクリート板1における前記位置決め接続部材9の分布について、使用される型枠及びその実際の受力状況に応じて合理的に分布されるべきであり、例えば、アルミニウム型枠を使用する場合、位置決め接続部材9の分布及び数量は、現場打設せん断壁内の両引きボルトの位置及び数量と一致してもよく、前記位置決め接続部材9の腹ロッド9.3並びにその下フランジ9.1、上フランジ9.2の材料及び寸法について、位置決め接続部材9の受力状況に応じて異なる材料及び寸法を選択して腹ロッド9.3、下フランジ9.1と上フランジ9.2をそれぞれ製造してもよく、例えば、本発明の位置決め接続部材9の主な受力部分は、腹ロッド9.3であり、主に引張力の作用を受け、引張強度の高い鋼材、合金又は他の金属/非金属材料で腹ロッド9.3の部分を製造することができるが、本位置決め接続部材9における下フランジ9.1及び上フランジ9.2は、腹ロッド9.3に対して受ける力が僅かに小さいため、強度/コストの低い他の材料、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金、プラスチックなどの低コストで必要な強度に達することができる他の耐食性の材料などを選択することができ、以上の方式により位置決め接続部材9の加工及び使用方法を最適化してコストを削減して、コストパフォーマンスを高める。
【0053】
本実施例において、貫通孔12の幅は、腹ロッド9.3の直径よりも大きいため、位置決め接続部材9とブレース12は、取り付け中に互いに悪影響を与えず、前記貫通孔12の形状は、楕円形であり、
図13に示すように、位置決め接続部材9の腹ロッド9.3は、ブレース7の貫通孔12を貫通し、現場打設コンクリート層2の打設を完了させた後にブレース7と現場打設コンクリート層2のコンクリートとの間に一定の拘束作用を果たすことにより、ブレース7が地震力の作用で反り変形しない。また、ブレース7とコンクリートとの間は、地震力の作用で貫通孔12の方向に沿って相対的に移動して、ブレース7のエネルギー消費能力及び壁体の耐震性を向上させることができる。
【0054】
本実施例において、プレキャストコンクリート板1と現場打設コンクリート層2内の対応する縦鉄筋3との間には、縦方向に沿って間隔をあけてレイチェル補強鉄筋17が設けられる。
【0055】
本実施例において、前記プレキャストコンクリート板1の両側には、それぞれ縦方向に沿って間隔をあけて密集フープ18が設けられ、前記密集フープ18は、横方向に隣接する縦鉄筋3の間に間隔をあけて巻き付けられる。
【0056】
このような耐震積層せん断壁構造の施工方法は、以下のステップ1~6を含む。
【0057】
ステップ1、補強部品8、上スパイラルフープ14、ブレース7及び下スパイラルフープ11を製造する。
【0058】
ステップ2、工場でプレキャストコンクリート板1及び現場打設コンクリート層2内の縦鉄筋3、横鉄筋4、上スパイラルフープ14、下スパイラルフープ11、位置決め接続部材9及びブレース7を結束し、後にプレキャストコンクリート板1を打設し、型枠19を組み立て、最後に施工現場に一体に輸送する。
【0059】
ステップ3、補強重ね継ぎ鉄筋10を施工することであり、底部床スラブ5を施工する前に、補強重ね継ぎ鉄筋10を所定の位置に配置する。
【0060】
ステップ4、補強部品8を施工することであり、底部床スラブ5を打設する場合、打設しようとする現場打設コンクリート層2箇所で補強部品8を底部床スラブ5に予め埋設し、予め埋設深さは、補強部品8の垂直高さの1/2である。
【0061】
ステップ5、プレキャストコンクリート壁板を所定の位置に吊り上げる。
【0062】
ステップ6、現場打設コンクリート層2を打設し、これで施工が完了する。
【0063】
本実施例において、プレキャストコンクリート板1内の縦鉄筋3に接続される下スパイラルフープ11は、プレキャストコンクリート板1に予め埋設され、一端が対応する縦鉄筋3に掛けられ、他端がプレキャストコンクリート板1の内側面から出る。
【0064】
本実施例において、上スパイラルフープ14と下スパイラルフープ11は、鉄筋を固定の円周に沿って回転させて巻いて形成され、プレキャストコンクリート板1の一側に位置する上スパイラルフープ14と下スパイラルフープ11は、工場では、製造されたスパイラルフープとプレキャストコンクリート板1の縦鉄筋3とを溶接又は金属線による結束接続方式で一体に接続して形成される。
【0065】
本実施例において、まずブレース7の鋼板の寸法及び貫通孔12の開け位置を予め設計し、切削穿孔などの方式により工場で必要なはブレース7に加工し、次にプレキャストコンクリート板1の鉄筋結束過程でブレース7をプレキャストコンクリート板1内に取り付け、位置決め接続部材9を追加する際に、貫通孔12を貫通する必要がある位置決め接続部材9は、まず位置決め接続部材9の腹ロッド9.3が貫通孔12を貫通し、次に位置決め接続部材9の前後の2つのフランジをネジにより締め付け、最後に、下フランジ9.1、腹ロッド9.3の前端をプレキャストコンクリート板1内の鉄筋骨組みと共にプレキャストコンクリート板1内に予め埋設することができる。
【0066】
上記実施例は、具体的な実施形態の網羅ではなく、他の実施例もあり、上記実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の保護範囲を限定するものではなく、本発明から簡単に変更してなる全ての応用は、いずれも本発明の保護範囲内にある。
【符号の説明】
【0067】
1-プレキャストコンクリート板
2-現場打設コンクリート層
3-縦鉄筋
4-横鉄筋
5-底部床スラブ
6-頂部床スラブ
7-ブレース
8-補強部品
9-位置決め接続部材
9.1-下フランジ
9.2-上フランジ
9.3-腹ロッド
9.4-雌ネジ孔
10-補強重ね継ぎ鉄筋
11-下スパイラルフープ
12-貫通孔
13-下層壁体
14-上スパイラルフープ
15-第1のネジ孔
16-第2のネジ孔
17-レイチェル補強鉄筋
18-密集フープ
19-型枠。