(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】チャネル情報取得方法及び関連するデバイス
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0417 20170101AFI20250212BHJP
H04B 7/0456 20170101ALI20250212BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20250212BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20250212BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20250212BHJP
【FI】
H04B7/0417
H04B7/0456 300
H04B7/06 986
H04W24/10
H04W72/20
(21)【出願番号】P 2023542968
(86)(22)【出願日】2021-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2021072359
(87)【国際公開番号】W WO2022151458
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ユアン,イリン
(72)【発明者】
【氏名】ゴォ,シビン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,リ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジエ
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ホアンピン
【審査官】北村 智彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111356171(CN,A)
【文献】特表2015-536099(JP,A)
【文献】vivo,Further discussion and evaluation on MTRP CSI and partial reciprocity[online],3GPP TSG RAN WG1 #103-e R1-2009509,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_103-e/Docs/R1-2009509.zip>,2020年11月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02-7/12
H04L 1/02-1/06
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1装置に適用されるチャネル情報取得方法であって、当該方法は:
第1指示情報を受信するステップであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、ステップと;
前記指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックするステップと;
を含
み、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数1】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度・遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから前記第1装置によって選択された角度・遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPであり、
Oは、前記基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は前記基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は前記基準信号のパターン構成の数量を表し、Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数2】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数3】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
O、P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【請求項2】
第2装置に適用されるチャネル情報取得方法であって、当該方法は:
第1指示情報を決定するステップであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、ステップと;
前記第1指示情報を
第1装置に送信するステップと;
を含
み、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数4】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度・遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから前記第1装置によって選択された角度・遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPであり、
Oは、前記基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は前記基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は前記基準信号のパターン構成の数量を表し、Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数5】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数6】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
O、P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【請求項3】
前記指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられ
るか、又は
前記指示されたパラメータ構成組合せは、チャネル状態情報CSIフィードバックモードに関連付けられる、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記基準信号の各ポートに対応する周波数領域ベクトルの数量Kを含み、ここでK≧1であり;
Kが1に等しいとき、角度-遅延ペア情報が前記基準信号の前記ポートにロードされるか;又は
Kが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が前記基準信号の前記ポートにロードされる、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルのうち、第1装置によって選択可能である周波数領域ベクトルの数量Mを含み、ここで、K≧1、1≦M≦Kであり、
Mが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が、前記基準信号の前記ポートにロードされる、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
O×Pが第1値未満であるか、又はPが第2値未満であるか、又はOが1に等しいとき、W
1は単位行列である、
請求項
1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
Kが1に等しいとき、O≧2であるか又はO=1であり、かつ前記基準信号の密度は1未満であるか;又は
Kが1より大きいとき又はMが1より大きいとき、Oは1に等しい;
請求項
1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
Oが1より大きいとき、前記角度-遅延ペア情報は前記基準信号の前記ポートにロードされ、MとKはともに1に等しい、
請求項
1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の同じ周波数領域ベクトルに対応するか;又は
前記基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の異なる周波数領域ベクトルに対応し、前記基準信号の異なるリソース構成
及び異なるパターン構成は、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応する、
請求項
1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、ウィンドウの長さKを更に含むか、又はウィンドウの始点と前記ウィンドウの長さK又は2Kを更に含み、
前記ウィンドウは、前記基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルを含む任意の周波数領域ベクトルのインデックス範囲である、
請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記K個の周波数領域ベクトルのインデックスは連続であり、前記K個の周波数領域ベクトルの開始インデックスは、前記ウィンドウの始点を表し、デフォルト値である、
請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
第1装置に適用されるチャネル情報取得方法であって、当該方法は:
第1指示情報を受信するステップであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、ステップと;
前記指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックするステップと;
を含み、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数7】
を満たし、ここで、
W
1は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから
前記第1装置によって選択されたL個のポートを示し、ここでP≧1、1≦L≦Pであり、
Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数8】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数9】
は、最大K
0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0≦L×Mであり、
W
fは、次元がN
f×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
fは、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
fであり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
P、L、N
f、M、K及びK
0、
のうちの1つ以上を含む、
方法。
【請求項13】
第2装置に適用されるチャネル情報取得方法であって、当該方法は:
第1指示情報を決定するステップであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、ステップと;
前記第1指示情報を第1装置に送信するステップと;
を含み、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数10】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから前記第1装置によって選択されたL個のポートを示し、ここでP≧1、1≦L≦Pであり、
Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数11】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数12】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【請求項14】
Pが第3値未満であるかとき、W
1は単位行列である、
請求項
12又は13に記載の方法。
【請求項15】
Kが1に等しいとき、前記基準信号の密度は1未満である、
請求項
12乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
通信装置であって、当該通信装置は:
第1指示情報を受信するよう構成される通信ユニットを備え、
前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、
前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられ、
前記通信ユニットは、前記指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックするように更に構成され、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数13】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度・遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから当該通信装置によって選択された角度・遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPであり、
Oは、前記基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は前記基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は前記基準信号のパターン構成の数量を表し、Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数14】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数15】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから当該通信装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
O、P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、通信装置。
【請求項17】
通信装置であって、当該通信装置は:
第1指示情報を決定するよう構成される処理ユニットであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、処理ユニットと;
前記第1指示情報を
端末デバイスに送信するよう構成される通信ユニットと;
を備え
、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数16】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度・遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから前記端末デバイスによって選択された角度・遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPであり、
Oは、前記基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は前記基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は前記基準信号のパターン構成の数量を表し、Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数17】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数18】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記端末デバイスによって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
O、P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、通信装置。
【請求項18】
前記指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられ
るか、又は
前記指示されたパラメータ構成組合せは、チャネル状態情報CSIフィードバックモードに関連付けられる、
請求項16又は17に記載の
通信装置。
【請求項19】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記基準信号の各ポートに対応する周波数領域ベクトルの数量Kを含み、ここでK≧1であり;
Kが1に等しいとき、角度-遅延ペア情報が前記基準信号の前記ポートにロードされるか;又は
Kが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が前記基準信号の前記ポートにロードされる、
請求項16乃至18のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項20】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルのうち、第1装置によって選択可能である周波数領域ベクトルの数量Mを含み、ここで、K≧1、1≦M≦Kであり、
Mが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が、前記基準信号の前記ポートにロードされる、
請求項16乃至18のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項21】
O×Pが第1値未満であるか、又はPが第2値未満であるか、又はOが1に等しいとき、W
1は単位行列である、
請求項
16乃至20のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項22】
Kが1に等しいとき、O≧2であるか又はO=1であり、かつ前記基準信号の密度は1未満であるか;又は
Kが1より大きいとき又はMが1より大きいとき、Oは1に等しい;
請求項
16乃至21のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項23】
Oが1より大きいとき、前記角度-遅延ペア情報は前記基準信号の前記ポートにロードされ、MとKはともに1に等しい、
請求項
16乃至21いずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項24】
前記基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の同じ周波数領域ベクトルに対応するか;又は
前記基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の異なる周波数領域ベクトルに対応し、前記基準信号の異なるリソース構成
及び異なるパターン構成は、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応する、
請求項
16乃至21のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項25】
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、ウィンドウの長さKを更に含むか、又はウィンドウの始点と前記ウィンドウの長さK又は2Kを更に含み、
前記ウィンドウは、前記基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルを含む任意の周波数領域ベクトルのインデックス範囲である、
請求項
24に記載の
通信装置。
【請求項26】
前記K個の周波数領域ベクトルのインデックスは連続であり、前記K個の周波数領域ベクトルの開始インデックスは、前記ウィンドウの始点を表し、デフォルト値である、
請求項
25に記載の
通信装置。
【請求項27】
通信装置であって、当該通信装置は:
第1指示情報を受信するよう構成される通信ユニットを備え、
前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、
前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられ、
前記通信ユニットは、前記指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックするように更に構成され、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数19】
を満たし、ここで、
W
1は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから
当該通信装置によって選択されたL個のポートを示し、ここで、P≧1、1≦L≦Pであり、
Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数20】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数21】
は、最大K
0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0≦L×Mであり、
W
fは、次元がN
f×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから
当該通信装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
fは、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
fであり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
P、L、N
f、M、K及びK
0、
のうちの1つ以上を含む、
通信装置。
【請求項28】
通信装置であって、当該通信装置は:
第1指示情報を決定するよう構成される処理ユニットであって、前記第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、前記複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、処理ユニットと;
前記第1指示情報を端末デバイスに送信するよう構成される通信ユニットと;
を備え、
前記コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数22】
を満たし、ここで、
W
1
は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから前記端末デバイスによって選択されたL個のポートを示し、ここで、P≧1、1≦L≦Pであり、
Pは、前記基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表し、
【数23】
は、次元がL×Mの複素係数行列であり、
【数24】
は、最大K
0
個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0
≦L×Mであり、
W
f
は、次元がN
f
×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから前記端末デバイスによって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、N
f
は、前記基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表し、ここで、1≦M≦K≦N
f
であり、
前記第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、前記コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、
P、L、N
f
、M、K及びK
0
、
のうちの1つ以上を含む、通信装置。
【請求項29】
Pが第3値未満であるかとき、W
1は単位行列である、
請求項
27又は28に記載の
通信装置。
【請求項30】
Kが1に等しいとき、前記基準信号の密度は1未満である、
請求項
27乃至29のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項31】
前記通信ユニットはトランシーバであ
る、
請求項16乃至30のいずれか一項に記載の
通信装置。
【請求項32】
請求項1又は
12に記載の方法を実行するよう構成されるか又は請求項2
又は13に記載の方法を実行するよう構成される、プロセッサ。
【請求項33】
コンピュータプログラムを記憶するよう構成されるメモリと、
前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行して、請求項1又は
12に記載の方法を実行するか又は請求項2
又は13に記載の方法を実行するよう構成されるプロセッサと、
を備える、通信デバイス。
【請求項34】
命令を含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、前記命令がコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1又は
12に記載の方法を実行するか又は請求項2
又は13に記載の方法を実行することができる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項35】
命令を含むコンピュータプログラムであって、当該コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1又は
12に記載の方法を実行するか又は請求項2
又は13に記載の方法を実行することができる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関し、特に、チャネル情報取得方法及び関連するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
システムのスペクトル効率を改善するために、大規模多入力多出力(massive multi-input multi-output、massive MIMO)技術が広く適用されている。massive MIMO技術が使用されるとき、データを端末デバイスに送信する前に、ネットワークデバイスはデータをプリコードする必要がある。ネットワークデバイスがデータをどのようにプリコードするかは、主に、端末デバイスによってネットワークデバイスにフィードバックされるダウンリンクチャネルのチャネル状態情報(channel state information、CSI)に基づいて決定される。
【0003】
時分割多重化(time division duplexing、TDD)システムでは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルが同じ周波数帯域を使用するため、チャネルの相互性(reciprocity)を使用することにより、アップリンクチャネルを介してダウンリンクチャネルのCSIを取得することができ、次いでプリコーディングのためにコードブックが決定される。しかしながら、周波数分割多重化(frequency division duplexing、FDD)システムでは、アップリンク周波数帯域とダウンリンク周波数帯域との間の間隔が帯域幅より大きいため、アップリンク及びダウンリンクチャネルは完全な相互性を有さないが、部分的な相互性を有する。例えばネットワークデバイスは、アップリンクチャネルから、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとの間の角度及び遅延のような相互的情報(reciprocal information)を取得し、相互的情報をチャネル状態情報基準信号(channel state information-reference signal、CSI-RS)にロードすることができる。端末デバイスは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルが非相互的(non-reciprocal)であるという情報、例えばアップリンク及びダウンリンク角度-遅延ペアに対応する複素係数CUL及びCDLをネットワークデバイスにフィードバックすることができる。さらに、ネットワークデバイスは、非相互的情報(non-reciprocal information)に基づいて、ダウンリンクチャネルの完全なCSIを取得することができる。
【0004】
角度及び遅延のような相互的情報は、異なる方法で基準信号のポートにロードされ、その結果、通信システムは異なるオーバヘッド、性能及び複雑度を有する。しかしながら、現在のコードブックは1つのローディング方式のチャネル測定構成にしか対応することができない。その結果、現在のチャネル情報取得方法では、オーバヘッド、性能、複雑度等の要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願は、チャネル情報測定の柔軟な構成を容易にし、その結果、対応する取得方法がオーバヘッド、性能、複雑度等についての要件を満たすようにするチャネル情報取得方法及び関連するデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面によると、本出願は、チャネル情報取得方法を提供する。本方法においでは、第1指示情報を受信され得る。第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックに関連付けられる。したがって、端末デバイスは、指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックし得る。ネットワークデバイスは、複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを選択し、指示されたパラメータ構成組合せを端末デバイスに指示し得ることがわかる。これは、チャネル状態情報取得方式の柔軟な選択を実装し、オーバヘッド、性能、複雑度等のシステムの要件を満たすことを支援する。
【0007】
第2の側面によると、本出願は、チャネル情報取得方法を更に提供する。本方法は、第1の側面の方法に対応し、ネットワークデバイス側の観点から記述される。本方法では、別途ワークデバイスは、第1指示情報を決定して送信し得る。第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる。ネットワークデバイスは、複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを選択し、指示されたパラメータ構成組合せを端末デバイスに指示し得ることがわかる。これは、チャネル状態情報取得方式の柔軟な選択を実装し、オーバヘッド、性能、複雑度等のシステムの要件を満たすことを支援する。
【0008】
第1の側面及び第2の側面に適用可能な任意の実施形態を以下に説明する。
【0009】
任意の実装において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられる。角度・遅延情報ローディング方式は、ネットワークデバイスが、基準信号を送信する際に、角度・遅延情報を基準信号のポートにロードする方式である。この実装に基づいて、ネットワークデバイスは、異なるローディング方式のオーバヘッド、性能、複雑度等のような特性に基づいて、チャネル情報測定に必要なパラメータ構成組合せを柔軟に構成し得る。
【0010】
任意の別の実装では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、チャネル状態情報(channel state information、CSI)フィードバックモードに関連付けられる。基準信号のポートにおける角度・遅延情報ローディング方式は、端末デバイスによって使用されるCSIフィードバックモードに関連付けられる。したがって、この実装は、指示されたパラメータ構成組合せに基づいて、端末デバイスが対応するCSIフィードバックモードを使用することを支援する。
【0011】
更に別の任意の実装において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられ、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、CSIフィードバックモードに更に関連付けられる。このようにして、ネットワークデバイス側では、角度・遅延情報ローディング方式を柔軟に選択することができる。端末デバイスでは、使用される必要がある対応するCSIフィードバックモードは、オーバヘッド、性能、複雑度等に対するシステムの要件を満たすのを支援するために、適時に学習されることができる。
【0012】
任意の実装において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、基準信号の各ポートに対応する周波数領域ベクトルの数量Kを含み、ここでK≧1である。Kが1に等しいとき、角度-遅延ペア情報が基準信号のポートにロードされる。Kが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が基準信号のポートにロードされる。ネットワークデバイスは、Kを制限してよく、その結果、同じコードブックを使用することによって、様々な実装を実施することができ、これは、チャネル情報測定の柔軟な構成を容易にし、性能、オーバヘッド、複雑度等に対するシステムの要件を満たすことがわかる。
【0013】
別の任意の実装において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルのうち、第1装置によって選択可能である周波数領域ベクトルの数量Mを含み、ここで、K≧1、1≦M≦Kである。Mが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が、基準信号のポートにロードされる。ネットワークデバイスは、Mを制限し得るので、様々な実装は、同じコードブックを使用することによって実施されることができ、これは、チャネル情報測定の柔軟な構成を容易にし、性能、オーバヘッド、複雑度等に対するシステムの要件を満たすことがわかる。
【0014】
可能な実装では、コードブックWは以下の特性、すなわち、
【数1】
を満たし、ここで、
W
1は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度及び遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから第1装置によって選択された角度及び遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPである。Oは、基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は基準信号のパターン構成の数量を表す。Pは、基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表すか、(例えば基準信号について1つのリソース構成及び1つのパターン構成が構成されているとき)基準信号のポートの数量を表す。
【数2】
(以下、「W
~
2」と表記することがある)は、最大K
0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K0≦L×Mである。W
fは、次元がN
f×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、ここで、1≦M≦K≦N
fである。第1指示情報によって示されるパラメータ構成組合せは、コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、O、P、L、N
f、M、K及びK
0のうちの1つ以上を含む。
【0015】
任意に、コードブックWの上記パラメータの値は、指示情報の1つ以上のピースを使用することによって端末デバイスに送信されてよく、例えばシグナリングの1つ以上のピースを使用することによって別個に指示されるか、シグナリングの複数のピースを使用することによって階層的に指示される。
【0016】
任意の実装では、O×Pが第1値未満であるか、又はPが第2値未満であるか、又はOが1に等しいとき、コードブックにおいて、W1は単位行列である。第1値及び第2値は、ネットワークデバイスによって指示されるプロトコル協定又は方式を使用することによって端末デバイスに通知され得る。
【0017】
本出願において、ネットワークデバイスは、異なる実装を使用するために同じコードブック内のWfにおけるK又はMの値を構成し、それにより、端末デバイスは異なるCSIフィードバック方式のようなCSI取得ソリューションを使用する。あるいは、ネットワークデバイスは、WfにおけるK又はMを構成して、別のパラメータの構成を制限する。
【0018】
任意の実装では、Kが1に等しいとき、O≧2である。あるいは、Kが1に等しいとき、O=1であり、基準信号の密度は1未満である。Kが1より大きいか又はMが1より大きいとき、Oは1に等しい。Kが1に等しいとき、対応する実装に加えて、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、角度-遅延ペア情報の複数のピースを基準信号のポートにロードすること、又は複数のリソース又は複数のパターンを構成すること、基準信号の密度を1未満に構成することによって、基準信号のオーバヘッドを更に低減し得ることがわかる。
【0019】
他の任意の実装では、Oが1より大きいとき、角度-遅延ペア情報は基準信号のポートにロードされ、M及びKの両方が1に等しい。この実装ではWfにおけるパラメータOの値は、ネットワークデバイスが同じコードブックに対して異なる実装を使用して、性能及び基準信号オーバヘッドに関する各実装の要件を満たし、パラメータ間の制約関係を使用することによって端末側の複雑さを低減することができるように、制約を受ける可能性がある。
【0020】
可能な実装では、コードブックWは、以下の特性、すなわち、
【数3】
を満たし、ここで、
W
1は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから第1装置によって選択されたL個のポートを示し、ここでP≧1、1≦L≦Pである。Pは、基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表す。W
~
2は、次元がL×Mの複素係数行列であり、W
~
2は、最大K
0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K
0≦L×Mである。W
fは、次元がN
f×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、ここで、1≦M≦K≦N
fである。第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、コードブックWの以下のパラメータ、すなわち、P、L、N
f、M、K及びK
0のうちの1つ以上を含む。本出願では、W
fにおけるK又はMは、同じコードブックを使用することによって様々な実装を実施することができるように制限され得る。さらに、性能、オーバヘッド、複雑度等についてのシステムの要件を満たすために、チャネル情報測定の柔軟な構成が容易になる。
【0021】
任意の実装において、Pが第3値未満であるかとき、W1は単位行列である。
【0022】
本出願では、ネットワークデバイスは、異なる実装を使用するために、端末デバイスが異なるCSIフィードバック方式のようなCSI取得ソリューションを使用するように、同じコードブック内のWfにおけるK又はMの値を構成する。あるいは、ネットワークデバイスは、別のパラメータの構成を制限するように、WfにおけるK又はMを構成し得る。この実装では、任意に、Kが1に等しいとき、基準信号の密度は1未満である。
【0023】
本出願では、任意に、基準信号の各ポートが、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の同じ周波数領域ベクトルに対応するか;又は基準信号の異なるリソース構成が、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応するか;又は基準信号の異なるパターン構成が、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応するか;又は基準信号の異なるポートが、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応する。
【0024】
任意の実施形態では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、ウィンドウの長さKを更に含むか、又はウィンドウの始点とウィンドウの長さK又は2Kを更に含む。ウィンドウは、基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルを含む、任意の周波数領域ベクトルのインデックス範囲である。
【0025】
第3の側面によると、本出願は、通信装置を提供する。通信装置は、第1の側面による方法の例又は第1の側面の任意の実装を実現する機能を有する。例えば通信装置は、本出願の一部又はすべての実施形態を実装する機能を有してよく、あるいは本出願のいずれかの実施形態を独立に実装する機能を有していてもよい。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニット又はモジュールを含む。
【0026】
一実装において、通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットとを含んでよい。処理ユニットは、上記方法において対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするよう構成される。通信ユニットは、通信装置と別のデバイスとの間の通信をサポートするよう構成される。通信装置は、記憶ユニットを更に含んでもよい。記憶ユニットは、処理ユニット及び送信ユニットに結合されるよう構成され、記憶ユニットは、通信装置に必要なコンピュータプログラム及びデータを記憶する。
【0027】
一実装において、通信装置は、
第1指示情報を受信するよう構成される通信ユニットを含み、ここで、第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられ、ここで、
通信ユニットは、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報をフィードバックするように更に構成される。
【0028】
任意に、通信装置は、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに基づいてチャネル状態情報を決定するよう構成される処理部を更に含んでよい。
【0029】
例えば処理ユニットはプロセッサであってよく、通信ユニットはトランシーバユニット、トランシーバ又は通信インタフェースであってよく、記憶ユニットはメモリであってよい。通信ユニットは、例えば通信装置内のアンテナ、フィーダ、コーデック等を用いることにより実装される、通信装置内のトランシーバであってもよいことが理解され得る。あるいは、通信装置が端末デバイスに設けられたチップである場合、通信ユニットは、チップの入出力インタフェース、例えば入出力回路又はピンであってもよい。
【0030】
第4の側面によると、本出願は、別の通信装置を更に提供する。通信装置は、第2の側面による方法の例を実現する機能を有する。例えば通信装置は、本出願の一部又はすべての実施形態を実装する機能を有してよく、あるいは本出願のいずれかの実施形態を独立に実装する機能を有していてもよい。この機能は、ハードウェアによって実装されてよく、あるいは対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能に対応する1つ以上のユニット又はモジュールを含む。
【0031】
一実装において、通信装置の構造は、処理ユニットと通信ユニットとを含んでよい。処理ユニットは、第2の側面による方法において対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするよう構成される。通信ユニットは、通信装置と別のデバイスとの間の通信をサポートするよう構成される。通信装置は、記憶ユニットを更に含んでもよい。記憶ユニットは、処理ユニット及び送信ユニットに結合されるよう構成され、記憶ユニットは、通信装置に必要なコンピュータプログラム及びデータを記憶する。
【0032】
一実装において、通信装置は、
第1指示情報を決定するよう構成される処理ユニットであって、ここで、第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは、同じコードブックWに関連付けられる、処理ユニットと;
第1指示情報を送信するよう構成される通信ユニットと;
を含む。
【0033】
例えば処理ユニットはプロセッサであってよく、通信ユニットはトランシーバユニット、トランシーバ又は通信インタフェースであってよく、記憶ユニットはメモリであってよい。通信ユニットは、例えば装置内のアンテナ、フィーダ、コーデック等を用いることにより実装される、装置内のトランシーバであってもよいことが理解され得る。あるいは、通信装置がネットワークデバイスに設けられたチップである場合、通信ユニットは、チップの入出力インタフェース、例えば入出力回路又はピンであってもよい。
【0034】
第5の側面によると、本発明の一実施形態は、コンピュータプログラムを記憶するよう構成されるコンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータプログラムが通信装置上で実行されると、通信装置は、第1の側面によるチャネル情報取得方法を実行する。
【0035】
第6の側面によると、本発明の一実施形態は、コンピュータプログラムを記憶するよう構成されるコンピュータ読取可能記憶媒体を提供する。コンピュータプログラムが通信装置上で実行されると、通信装置は、第2の側面によるチャネル情報取得方法を実行する。
【0036】
第7の側面によると、本出願は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラムが通信装置上で実行されると、通信装置は、第1の側面によるチャネル情報取得方法を実行することが可能になる。
【0037】
第8の側面によると、本出願は、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラムが通信装置上で実行されると、通信装置は、第2の側面によるチャネル情報取得方法を実行することが可能になる。
【0038】
第9の側面によると、本出願は、チップシステムを提供する。チップシステムは、第1の側面における機能を実装する際に、例えば上述の方法におけるデータ又は情報のうちの少なくとも一方を決定又は処理する際に端末デバイスをサポートするよう構成される、少なくとも1つのプロセッサとインタフェースを含む。可能な設計では、チップシステムはメモリを更に含み、メモリは、端末デバイスに必要なコンピュータプログラム及びデータを記憶するよう構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいはチップと、別の別個の構成要素とを含んでもよい。
【0039】
第10の側面によると、本出願は、チップシステムを提供する。チップシステムは、第2の側面における機能を実装する際に、例えば上述の方法におけるデータ又は情報のうちの少なくとも一方を決定又は処理する際にネットワークデバイスをサポートするよう構成される、少なくとも1つのプロセッサとインタフェースを含む。可能な設計では、チップシステムはメモリを更に含み、メモリは、ネットワークデバイスに必要なコンピュータプログラム及びデータを記憶するよう構成される。チップシステムは、チップを含んでもよく、あるいはチップと、別の別個の構成要素とを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【0041】
【
図2】チャネル状態情報取得ソリューションの概略図である。
【0042】
【
図3】リソースブロックグループ分割の概略図である。
【0043】
【
図4】別のチャネル状態情報取得ソリューションの概略図である。
【0044】
【
図5】本出願の一実施形態による、チャネル情報取得方法の概略フローチャートである。
【0045】
【
図6】本出願の一実施形態による、通信装置600の構造の概略図である。
【0046】
【
図7】本出願の一実施形態による、通信装置700の構造の概略図である。
【0047】
【
図8】本出願の一実施形態による、チップの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、本出願の一実施形態に適用可能な無線通信ネットワーク100の概略図である。
図1に示されるように、無線通信ネットワーク100は、基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120、122とを含む。基地局102、104及び106は、(基地局102、104及び106の間の直線によって示されるように)バックホール(backhaul)リンクを使用することによって互いに通信し得る。バックホールリンクは、有線バックホールリンク(例えば光ファイバ又は銅ケーブル)又は無線バックホールリンク(例えばマイクロ波)であってよい。端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、(例えば基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122との間の折り線によって示されるように)無線リンクを使用することによって、対応する基地局102、104及び106と通信し得る。
【0049】
基地局102、104及び106は、通常、アクセスデバイスとして、一般にユーザ機器として機能する端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122のための無線アクセスサービスを提供する。具体的には、各基地局は、1つのサービスカバレッジエリア(セルラーとも呼ばれることがあり、
図1の各楕円エリアに示される)に対応しており、そのエリアに入る端末デバイスは、無線信号を使用することによって基地局と通信し、基地局によって提供される無線アクセスサービスを受け取り得る。重複エリア内の端末デバイスは、複数の基地局から無線信号を受け取ることがある。したがって、これらの基地局は、互いに協調して、端末デバイスにサービスを提供し得る。例えば複数の基地局は、協調多地点送受信(Coordinated Multipoint Transmission/Reception、CoMP)技術を使用することによって、重複エリアにおいて端末デバイスにサービスを提供し得る。例えば
図1に示されるように、基地局102のサービスカバレッジエリアが基地局104のサービスカバレッジエリアと重複しており、端末デバイス112は、重複エリアに入っている。したがって、端末デバイス112は、基地局102及び基地局104から無線信号を受信し得る。基地局102及び基地局104は、互いに協調して、端末デバイス112にサービスを提供し得る。別の例では、
図1に示されるように、基地局102、104及び106のサービスカバレッジエリアには共通の重複エリアが存在し、端末デバイス120は、重複エリアに入っている。したがって、端末デバイス120は、基地局102、104及び106から無線信号を受信し得る。基地局102、104及び106は、互いに協調して、端末デバイス120にサービスを提供し得る。
【0050】
使用される無線通信技術に依存して、基地局は、NodeB(NodeB)、進化NodeB(evolved NodeB、eNodeB)、アクセスポイント(Access Point、AP)等とも呼ばれることがある。加えて、提供されるサービスカバレッジエリアのエリアに基づいて、基地局は、マクロセル(Macro cell)を提供するように構成されるマクロ基地局、マイクロセル(Micro cell)を提供するように構成されるマイクロ基地局、ピコセル(Pico cell)を提供するように構成されるピコ基地局、フェムトセル(Femto cell)を提供するように構成されるフェムト基地局等に更に分割されることがある。無線通信技術が進化し続けるにつれて、別の名前が将来の基地局に使用されることがある。
【0051】
基地局は、一般に、複数の構成要素、例えばベースバンド部分、無線周波数部分及びアンテナアレイ部分を含むが、これらに限定されない。
【0052】
ベースバンド部分は、複数のベースバンド処理動作、例えばこれらに限定されないが、符号化及び復号化、変調及び復調、プリコーディング、時間-周波数変換等を実行するように構成される。具体的な実装プロセスにおいて、ベースバンド部分は、通常、例えばベースバンドユニット(BaseBand Unit、BBU)によって実装されるが、これに限定されない。
【0053】
無線周波数部分は、複数の無線周波数処理動作、例えばこれらに限定されないが、中間周波数処理及びフィルタリングを実行するように構成される。具体的な実装プロセスにおいて、無線周波数部分は、通常、例えば無線周波数ユニット(Radio Frequency Unit、RFU)によって実装されるが、これに限定されない。
【0054】
アンテナアレイは、アクティブアンテナアレイとパッシブアンテナアレイに分割することができ、信号の送受信を担う。
【0055】
基地局の製品形態は豊富である。例えば製品実装プロセスにおいて、BBUとRFUは同じデバイス内に統合されてよく、デバイスはケーブル(例えばこれに限定されないが、フィーダ)を使用することによって、アンテナアレイに接続される。あるいは、BBUとRFUは別個に配置されてもよく、BBUとRFUは光ファイバを使用することによって接続され、例えばこれに限定されないが共通パブリック無線インタフェース(Common Public Radio Interface、CPRI)プロトコルを使用することにより、互いに通信する。この場合、RFUは一般に、RRU(Remote Radio Unit、リモート無線ユニット)と呼ばれ、ケーブルを使用することによってアンテナアレイに接続される。加えて、RRUは、アンテナアレイと更に統合されてもよい。例えば現在市販されているアクティブアンテナユニット(Active Antenna Unit、AAU)製品は、この構造を使用している。
【0056】
加えて、BBUは複数の部分に更に分解されてもよい。例えばBBUは、処理されたサービスのリアルタイム性能に基づいて、中央ユニット(Central Unit、CU)と分散ユニット(Distributed Unit、DU)に更に細分されてもよい。CUは非リアルタイムプロトコル及びサービスを処理し、DUは物理層プロトコル及びリアルタイムサービスを処理する。さらに、いくつかの物理層機能がBBU又はDUから更に分離され、AAUに統合されてもよい。
【0057】
以上の説明から、基地局は複数の部分を含んでよく、複数の異なる製品形態を有することがわかる。この場合、本出願の実施形態に記載された技術的解決策は、基地局の1つ以上の部分のみに関係することがあり、あるいは又は基地局全体に関係することがある。したがって、本出願の実施形態における基地局は、本出願の実施形態における技術的解決策を実装するために使用される数個の部分のみを含む基地局製品であってもよく、あるいは基地局全体であってもよい。前述のいくつかの部分は、例えば前述のベースバンド部分、無線周波数部分、アンテナアレイ、BBU、RRU、RFU、AAU、CU及びDUのうちの1つ以上を含んでよいが、これらに限定されない。さらに、本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、前述のいくつかの部分の各々における対応するチップのみによって実装されてもよい。各部分において、本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、1つのチップを含んでよく、あるいは複数のチップを含んでもよい。本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、基地局全体によって実装されてもよく、あるいは基地局のいくつかの部分によって実装されてもよく、あるいはこれらの部分における1つ以上のチップによって実装されてもよい、すなわち、基地局における1つ以上のチップによって実装されてもよいことがわかる。例えば技術的解決策は、基地局の一部分であって、ベースバンド処理に関連する部分のみによって実装されてもよい。さらに、技術的解決策は、BBUによって実装されてもよく、CUによって実装されてもよく、DUによって実装されてもよく、CUとDUによって共同で実装されてもよく、AAUによって実装されてもよく、これらのデバイスの1つ以上のチップによって実装されてもよい。
【0058】
基地局の機能及び製品形態は従来技術において明確に説明されており、本明細書では詳細は説明されない。
【0059】
端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、無線通信機能を有する様々な無線通信デバイスであってよく、例えばこれらに限定されないが携帯電話、コードレス電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、スマートフォン、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、無線データカード、無線モデム(Modulator demodulator、Modem)又はスマートウォッチのようなウェアラブルデバイスであってもよい。モノのインターネット(internet of things、IOT)技術及びビークル・トゥ・エブリシング(vehicle-to-everything、V2X)技術の進展に伴い、従来は通信機能を持っていなかった、増加する量のデバイス、例えばこれらに限定されないが家電機器、車両、ツールデバイス、サービスデバイス及びサービス設備が、無線通信ユニットを構成することによって無線通信機能を獲得して、無線通信網にアクセスして遠隔操作を受け入れ始めている。このようなデバイスは、該デバイスが無線通信ユニットを有するため、無線通信機能を有しており、したがって、無線通信デバイスの範囲に属する。加えて、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、移動局、モバイルデバイス、モバイル端末、無線端末、ハンドヘルドデバイス、クライアント等とも呼ばれることがある。
【0060】
基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、MIMO(多入力他出力、Multiple-Input Multiple-Output)技術をサポートするために、複数のアンテナを装備し得る。さらに、基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、シングルユーザMIMO(Single-User MIMO、SU-MIMO)技術だけでなく、マルチユーザMIMO(Multi-User MIMO、MU-MIMO)技術もサポートし得る。MU-MIMO技術は、空間分割多元接続(Space Division Multiple Access、SDMA)技術に基づいて実装されてもよい。複数のアンテナが構成されるため、基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は更に、単一入力単一出力(Single-Input Single-Output、SISO)技術、単一入力複数出力(Single-Input Multiple-Output、SIMO)技術及び複数入力単一出力(Multiple-Input Single-Output、MISO)技術を柔軟にサポートして、様々なダイバーシティ(例えばこれらに限定されないが、送信ダイバーシティ及び受信ダイバーシティ)と多重化技術を実装し得る。ダイバーシティ技術には、例えば送信ダイバーシティ(Transmit Diversity、TD)技術及び受信ダイバーシティ(Receive Diversity、RD)技術が含まれるが、これらに限定されない。多重化技術は、空間多重化(Spatial Multiplexing)技術であってもよい。加えて、前述の技術は、複数の実装解決策を更に含んでよい。例えば送信ダイバーシティ技術は、送信ダイバーシティを含んでよい。
【0061】
MIMO技術の重要な用途は送信ダイバーシティ(Transmit Diversity、TD)である。送信ダイバーシティは、元の信号(例えばシンボル)を時間、周波数、空間(例えばアンテナ)又はこれら3次元の様々な組合せで冗長伝送を実行することによって、送信の信頼性を向上させる。具体的な実装プロセスでは、冗長伝送量はチャネルモデル又はチャネル品質に基づいて設定されてよく、冗長伝送の対象は元の信号であってよく、あるいは元の信号が処理された後の信号であってもよい。このような処理には、例えば遅延(delay)、反転(inversion)、共役(conjugate)、回転、及び上述の様々な処理の導出、進化及び組合せの後に得られる処理が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0062】
現在、一般的に用いられている送信ダイバーシティは、例えばこれらに限定されないが、時空間送信ダイバーシティ(STTD:Space-Time Transmit Diversity)、空間周波数送信ダイバーシティ(SFTD:Space-Frequency Transmit Diversity)、時間切替送信ダイバーシティ(TSTD:Time Switched Transmit Diversity)、周波数切替送信ダイバーシティ(FSTD:Frequency Switch Transmit Diversity)、直交送信ダイバーシティ(OTD:Orthogonal Transmit Diversity)、巡回遅延ダイバーシティ(CDD:Cyclic Delay Diversity)等のダイバーシティ方式、及び前述のダイバーシティ方式が導出、進化及び組み合わされた後に得られるダイバーシティ方式を含む。例えば現在、時空間ブロックコーディング(STBC:Space Time Block Coding)、空間周波数ブロックコーディング(SFBC:Space Frequency Block Coding)、CDDのような送信ダイバーシティ方式が、長期進化(Long Term Evolution:LTE)規格において用いられている。
【0063】
上記では、送信ダイバーシティについて、例を用いて概略的に説明した。当業者は、前述の例に加えて、送信ダイバーシティが複数の他の実装を更に含むことを理解すべきである。したがって、前述の説明は、本出願の技術的解決策に対する限定として理解されないものとし、本出願の技術的解決策は、様々な可能な送信ダイバーシティ解決策に適用可能であるものとして理解されるものとする。
【0064】
加えて、基地局102、104及び106と、端末デバイス108、110、112、114、116、118、120及び122は、様々な無線通信技術を使用することによって相互に通信し得る。
【0065】
通信理論と実践の発展に伴い、より多くの無線通信技術が出現し、徐々に成熟してきた。無線通信技術は、これらに限定されないが、時分割多元接続(Time Division Multiple Access、TDMA)技術、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)技術、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)技術、時分割同期符号分割多元接続(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access、TD-SCDMA)技術、直交周波数分割多元接続(Orthogonal FDMA、OFDMA)技術、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single Carrier FDMA、SC-FDMA)技術、空間分割多元接続(Space Division Multiple Access、SDMA)技術、これらの技術から進化及び導出される技術等を含む。無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)として、上述の無線通信技術が様々な無線通信規格に採用され、その結果、今日よく知られている様々な無線通信システム(又はネットワーク)が構築されている。これらの無線通信システムは、これらに限定されないが、グローバルシステム・フォー・モバイル通信(Global System for Mobile Communications、GSM(登録商標))、CDMA 2000、ワイドバンドCDMA(Wideband CDMA、WCDMA)、802.11シリーズ規格で定義されるWi-Fi、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロ波アクセス(Worldwide Interoperability フォr Microwave Access、WiMAX)、長期進化(Long Term Evolution、LTE)、LTEアドバンスト(LTE-Advanced、LTE-A)、5G及びこれらの無線通信システムの進化したシステムを含む。別段の記載がない限り、本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、前述の無線通信技術及び無線通信システムに適用され得る。加えて、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、交換されてもよい。
【0066】
図1に示される無線通信ネットワーク100は一例にすぎず、本出願の技術的解決策を限定するように意図されていないことに留意されたい。当業者は、具体的な実装プロセスにおいて、無線通信ネットワーク100が別のデバイスを更に含んでもよく、基地局の数量及び端末デバイスの数量が特定の要件に基づいて更に構成されてもよいことを理解されたい。
【0067】
本出願の実施形態をより良く理解するために、本出願の実施形態を説明する前に、以下のいくつかの説明を行う。
【0068】
第1に、説明を容易にするために、番号が含まれるとき、連続番号は1から開始することがある。例えばNf個の周波数領域ユニットは、1番目の周波数領域ユニットからNf番目の周波数領域ユニットまでを含んでよい。当然、具体的な実装はこれに限定されない。例えば連続番号は代替的に、0から開始してもよい。例えばNf個の周波数領域ユニットは、0番目の周波数領域ユニットから(Nf-1)番目の周波数領域ユニットまでを含んでもよい。簡潔性のために、ここでは実施例は1つずつ列挙されない。加えて、対応するインデックスは、1から始まる番号又は0から始まる番号が付けられてよい。例えば1番目の周波数領域ユニットのインデックスは1であり、Nf番目の周波数領域ユニットのインデックスはNfである。あるいは、0番目の周波数領域ユニットのインデックスは0であり、(Nf-1)番目の周波数領域ユニットのインデックスはNf-1である。
【0069】
前述の説明はすべて、本出願の実施形態において提供される技術的解決策を説明するのを助けるために提供されるが、本出願の範囲を限定するように意図されていないことを理解されたい。
【0070】
第2に、本出願では、行列及びベクトルの変換と関数の演算が複数の部分に含まれる。理解の容易性のために、ここでは統一された説明を提供する。このセクションに示される行列A、N等は一例である。
【0071】
行列Aについて、上付き文字Tは転置を表し、例えばATは行列(ベクトル)Aの転置を表す。上付き文字Hは共役転置を表し、例えばAHは行列(ベクトル)Aの共役転置を表す。
【0072】
第3に、本出願において、「指示するために使用されている」は、「直接指示するために使用されている」及び「間接的に指示するために使用されている」を含み得る。指示情報のピース(piece)がAを指示するために使用されていると説明されるとき、指示情報は直接的にAを指示するものであっても、間接的にAを指示するものであってもよいが、必ずしも指示情報がAを保持することを示すものではない。
【0073】
指示情報によって指示される情報は、指示対象情報(to-be-indicated information)と呼ばれる。具体的な実装プロセスにおいて、指示対象情報を示す方法は複数あり、例えばこれらに限定されないが、以下のような方法がある:指示対象情報は直接指示され、例えば指示対象情報又は指示対象情報のインデックスが指示される。あるいは、指示対象情報は、他の情報を指示することによって間接的に指示されてもよく、他の情報と指示対象情報との間に関連付け関係が存在する。あるいは、指示対象情報の一部のみが指示されることがあり、指示対象情報の他の部分は既知であるか又は予め合意される。例えば特定の情報は、代替的に、予め合意された(例えばプロトコルに規定された)情報の複数のピースの並び順を使用することにより指示されてよく、指示のオーバヘッドをある程度低減し得る。加えて、各情報のすべてのピースの共通部分が、統一的な手法で識別されて指示されてもよく、同じ情報を別個に指示することにより生じる指示オーバヘッドを低減し得る。例えば当業者は、プリコーディング行列がプリコーディングベクトルを含み、プリコーディング行列内のプリコーディングベクトルが組成又は別の属性に関して同じ部分を有してもよいことを理解されたい。
【0074】
さらに、具体的な指示方法は代替的に、様々な既存の指示方法であってもよく、例えばこれらに限定されないが、上述の指示方法及びそれらの様々な組合せ等であってもよい。様々な指示方法の詳細については、従来技術を参照されたい。詳細は本明細書に記載されない。上述の説明から、例えば同じタイプの情報の複数のピースが指示される必要があるとき、異なる情報が異なる方法で指示されてもよいことがわかる。特定の実装プロセスでは、必要な指示方法が特定の要件に基づいて選択されてもよい。選択された指示方法は、本出願の実施形態に限定されない。このようにして、本出願の実施形態における指示方法は、指示対象の当事者が指示対象情報を学習することを可能にすることができる様々な方法をカバーするものとして理解されるべきである。
【0075】
指示対象情報は、全体として送信されてもよく、別個の送信のために、サブ情報の複数のピースに分割されてもよい。加えて、サブ情報のこれらのピースの送信周期及び/又は送信機会は同一であってもよく、異なっていてもよい。特定の送信方法は、本出願において限定されない。サブ情報のこれらのピースの送信周期及び/又は送信機会は予め定義され得る、例えばプロトコルに従って予め定義されてもよく、あるいは構成情報を受信端デバイスに送信することにより送信端デバイスによって構成されてもよい。限定ではなく例として、構成情報は、無線リソース制御シグナリング、メディアアクセス制御(medium access control、MAC)層シグナリング及び物理層シグナリングのうちの1つ又は少なくとも2つの組合せを含み得る。無線リソース制御シグナリングは、例えば無線リソース制御(radio resource control、RRC)シグナリングを含む。MAC層シグナリングは、例えばMAC制御要素(control element、CE)を含む。物理層シグナリングは、例えばダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)を含む。
【0076】
第4に、多くの特性について本出願に列挙されている定義(例えばプリコーディング行列インジケータ(precoding matrix indicator、PMI)、チャネル、リソースブロック(resource block、RB)、リソースブロックグループ(resource block group、RBG)、サブバンド、プリコーディングリソースブロックグループ(precoding resource block group、PRG)、リソース要素(resource element、RE)等)は単に、例として特性の機能を説明するために使用されている。
【0077】
第5に、以下の実施形態における用語「第1」、「第2」及び様々な番号は単に、説明の容易性のための区別のために使用されているだけであり、本出願の実施形態の範囲を限定するように意図されていない。例えばこれらの用語は、異なる指示情報を区別するために使用される。
【0078】
第6に、「事前定義」又は「事前構成」は、対応するコード又は対応する表をデバイス(例えば端末デバイス又はネットワークデバイスを含む)に事前に記憶することによって、あるいは関連情報を示すために使用され得る別の方法で実装され得る。「事前定義」又は「事前構成」の具体的な実装は、本出願において限定されない。「記憶する」ことは、1つ以上のメモリに記憶することを意味する。1つ以上のメモリが、別個に配置されてもよく、あるいはエンコーダやデコーダ、プロセッサ又は通信装置に一体化されてもよい。あるいは、1つ以上のメモリのいくつかは別個に配置されてもよく、1つ以上のメモリのいくつかはデコーダ、プロセッサ又は通信装置に統合される。メモリのタイプは、任意の形態の記憶媒体であってよい。これは、本出願において限定されない。
【0079】
第7に、本出願の実施形態における「プロトコル」は、通信分野における標準的なプロトコルであってよく、例えばLTEプロトコル、新しい無線(new radio、NR)プロトコル及び将来の通信システムに使用される関連プロトコルを含んでもよい。これは、本出願において限定されない。
【0080】
第8に、「少なくとも1つ」は1つ以上を意味し、「複数」は2つ以上を意味する。「及び/又は」という用語は、関連オブジェクト間の関連付け関係を記述し、3つの関係を示すことがある。例えばA及び/又はBは、以下の場合を示すことがある:すなわち、Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bだけが存在することがある。A及びBは、単数であっても又は複数であってもよい。文字「/」は、通常、関連するオブジェクト間の「又は(or)」の関係を示す。「以下のアイテム(部分)のうちの少なくとも1つ」又はこれに類似する表現は、これらのアイテムの任意の組合せを意味し、単数のアイテム(部分)又は複数のアイテム(部分)の任意の組合せを含む。例えばa、b及びcのうちの少なくとも1つは:a、b、c、aとb、aとc、bとc、又はaとbとcを表すことがあり、ここでa、b及びcは各々、単数又は複数であり得る。
【0081】
第9に、本出願の実施形態において、「いつ」、「ある場合」及び「もし」のような記述は、デバイス(例えば端末デバイス又はネットワークデバイス)が客観的状況において対応する処理を実行することを意味し、時間を限定するようには意図されておらず、またデバイス(例えば端末デバイス又はネットワークデバイス)は実装中に決定動作を実行することは要求されず、他のいかなる制限も意味しない。
【0082】
本出願の実施形態を理解するのを助けるために、本出願の実施形態における用語を以下に簡単に説明する。
【0083】
1.プリコーディング技術
【0084】
送信デバイス及び複数の受信デバイスは、プリコーディング技術を用いることにより、同一の時間-周波数リソースにおいて伝送を実装することができる、すなわち、多ユーザ多入力多出力(multi-user multiple-input multiple-output、MU-MIMO)が実装される。本明細書におけるプリコーディング技術の関連する説明は、理解を容易にするための単なる例であり、本出願の実施形態の保護範囲を限定するように意図されないことを理解されたい。具体的な実装プロセスでは、ネットワークデバイスは、主に、端末デバイスによってネットワークデバイスにフィードバックされるチャネル状態情報(channel state information、CSI)に基づいてダウンリンクチャネルを決定する。加えて、プリコーディングは別の方法で行われてもよい。例えばチャネル状態情報(例えばチャネル行列に限定されない)を取得することができないとき、プリコーディングは、プリセットされたプリコーディング行列を使用することにって実行されるか、重み付け処理方式で実行され得る。簡潔性のために、その具体的な内容は本明細書では説明されない。
【0085】
2.遅延情報、角度情報及び角度・遅延情報
【0086】
信号が無線チャネルを介して送信されるとき、信号は、伝送アンテナから複数の経路を介して受信アンテナに到達し得る。マルチパス遅延は周波数選択性フェージング(frequency selective fading)、すなわち周波数領域チャネルにおける変化を引き起こす。
【0087】
遅延情報は、異なる伝送経路における無線信号の伝送時間であり、距離と速度によって決定され、無線信号の周波数領域とは無関係である。信号が異なる伝送経路で伝送されるとき、異なる距離に起因して異なる伝送遅延がある。ネットワークデバイスと端末デバイスの物理的な位置は固定されているため、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルのマルチパス分布は遅延に関して同じである。したがって、FDDモードにおけるアップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの遅延情報は同じである、言い換えると、相互的であると見なされてよい。
【0088】
角度情報は、無線チャネルを介して受信アンテナに信号が到達する到着角(angle of arrival、AOA)であってよく、あるいは送信アンテナを介して信号が伝送される離脱角(angle of departure、AOD)であってもよい。本出願の実施形態では、角度情報は、アップリンク信号がネットワークデバイスに到達する到着角であってもよく、ネットワークデバイスがダウンリンク信号を伝送する離脱角であってもよい。異なる周波数におけるアップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの伝送経路は相互的であるため、アップリンク基準信号の到着角とダウンリンク基準信号の離脱角は相互的であると見なされてよい。
【0089】
本明細書に記載される角度情報は、実際には、次元がN
tx*1であり、S(θ
k)として示される角度ベクトルであり、ここで、N
txはネットワークデバイスのアンテナの数量である。これに対応して、遅延情報は、実際には、次元がN
f
*1であり、
【数4】
として示される遅延ベクトルである。本明細書において、N
fは周波数領域ユニットの数量、すなわち、基準信号の伝送帯域幅に含まれる周波数領域ユニットの数量を表す。これに対応して、角度・遅延情報は実際には角度ベクトルと遅延ベクトルの組合せであり、角度・遅延情報のいずれか2つのピースに含まれる角度ベクトルと遅延ベクトルのうちの少なくとも1つは異なる、すなわち、角度・遅延情報の各ピースは、1つの角度ベクトルと1つの遅延ベクトルを使用することによって一意に決定され得る。
【0090】
3.基準信号(reference signal、RS)
【0091】
基準信号は、パイロット(pilot)、基準シーケンス等とも呼ばれることがある。本出願の実施形態において、基準信号は、チャネル測定に使用される基準信号であってよい。例えば基準信号は、ダウンリンクチャネル測定に使用されるチャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal、CSI-RS)であってよい。前述の列挙された基準信号は単なる例であり、本出願に対するいかなる制限も構成すべきでないことを理解されたい。本出願は、同一又は同様の機能を実装するために、将来のプロトコルにおいて別の基準信号を定義する可能性を排除しない。ダウンリンクチャネルのチャネル状態情報を取得するために使用される基準信号は、ダウンリンク基準信号又はCSI-RSとも呼ばれることがある。
【0092】
ネットワークデバイスは、基準信号をプリコードし、次いで、基準信号を端末デバイスに送信してよい。プリコーディングは、具体的に、ビームフォーミング(beamforming)及び/又は位相回転を含み得る。ビームフォーミングは、例えば1つ以上の角度ベクトルに基づいて基準信号をプリコーディングすることによって実装されてよく、位相回転は、例えば1つ以上の遅延ベクトルに基づいて基準信号をプリコーディングすることによって実装されてよい。
【0093】
ネットワークデバイスは、基準信号に対して異なる方法でプリコーディング処理を行い、端末デバイスはまた異なる方法でチャネル状態情報をフィードバックする。
【0094】
4.基準信号のポート(port)
【0095】
基準信号のポートは、基準信号を伝送するために使用されるアンテナポートであり、ネットワークデバイスは、基準信号のポートの数量Pを構成し得る。本明細書において、角度情報及び/又は遅延情報が基準信号の各ポートにロードされ得る、すなわち、各ポートは、ビームフォーミング及び/又は位相回転の後に得られるポートであり得る。例えば各ポートの基準信号は、角度ベクトル及び/又は遅延ベクトルに基づいて基準信号をプリコーディングすることによって取得され得る。
【0096】
各ポートの基準信号は、1つ以上の周波数領域ユニットで送信されてもよい。本明細書では、基準信号の伝送帯域幅がNf個の周波数領域ユニットであると仮定する。Nf個の周波数領域ユニットは、連続周波数又は非連続周波数の周波数領域ユニットであり得る。これに対応して、周波数領域ユニットのインデックスは、本出願において、システム帯域幅のインデックスの代わりに、周波数値等に基づいてNf個の周波数領域ユニットを配置した後に取得されるシーケンスに基づいて記述される。任意に、本出願において周波数領域ユニットのインデックスを記述するとき、システム帯域幅内のNf個の周波数領域ユニットのインデックスも記述に使用されてよい。しかしながら、インデックスは本質的に同じである。理解及び説明を容易にするために、これは本出願において再度説明されない。
【0097】
5.周波数領域ユニット
【0098】
周波数領域ユニット(frequency domain unit)は、周波数ユニットとも呼ばれることがあり、周波数領域リソースの単位(unit)を表し、異なる周波数領域リソース粒度を表してよい。周波数領域ユニットは、例えば1つ以上のサブバンド(subband、SB)、1つ以上のリソースブロック(RB)、1つ以上のリソースブロックグループ(resource block group、RBG)、1つ以上のプリコーディングリソースブロックグループ(precoding resource block group、PRG)等を含み得るが、これらに限定されない。以下の実施形態では、周波数領域ユニットに関連するすべての記述が、リソースブロックを用いることにより説明される。RBは、周波数領域ユニットの単なる一例であり、本出願に対するいかなる限定も構成すべきではないことを理解されたい。周波数領域ユニットの具体的な定義は、本出願においては限定されない。
【0099】
上述したように、1つ以上の角度ベクトルに基づいて基準信号をプリコーディングすることは、ビームフォーミングを実装するために1つ以上の角度ベクトルを基準信号にロードすることとも呼ばれることがある。1つ以上の遅延ベクトルに基づいて基準信号をプリコーディングすることは、位相回転を実装するために1つ以上の遅延ベクトルを基準信号にロードすることとも呼ばれることがある。角度・遅延情報の1つ以上の部分に基づいて基準信号をプリコーディングすることは、ビームフォーミング及び位相回転を実装するために、角度・遅延情報の1つ以上のピースを基準信号にロードすることとも呼ばれることがある。
【0100】
ダウンリンクチャネルの完全なチャネル状態情報(channel state information、CSI)を構築するために、基準信号は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルが相互的であるという情報を使用することによってプリコーディングされてよく、端末デバイスは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルが非相互的であるという情報を報告し得る。次いで、ネットワークデバイスは、相互的情報及び非相互的情報に基づいて完全なCSIを構築する。相互的情報は、空間領域情報及び周波数領域情報を含んでよく、非相互的情報は、角度・遅延情報の各ピースに対応する複素係数を含み得る。
【0101】
例えばアップリンクチャネルHULは、以下のように表されてよい:
HUL=SCULFH (1)
【0102】
Sは、次元がNtx×Ntxの空間領域情報行列であり、ネットワークデバイスの到着角/離脱角に物理的に相当する。Fは、次元がNf×Nfの周波数領域情報行列であり、ネットワークデバイスに到着する各マルチパス信号の遅延に物理的に相当する。CULは、次元がNtx×Nfの複素係数行列であり、アップリンクチャネルの角度・遅延情報の各ピースに対応する複素係数(複素係数とも呼ばれることがある)を示す。
【0103】
式(2)はベクトル化を使用することにより表され、次のように変換されてよい:
【数5】
【0104】
【数6】
は、クロネッカー積を表し、vec(C
UL)は、アップリンクチャネルの角度・遅延情報の各ピースに対応する複素係数によって形成される列ベクトルである。したがって、ネットワークデバイスは、式(1)及び式(2)に従って、角度・遅延情報の各ピースに対応する重みを含む行列Z
Hを取得し得る。Z
Hは、次元がN
fN
tx×N
fN
txの複素行列であり、Z
Hの各列は、角度・遅延情報の各ピースに対応する重みである。
【0105】
角度・遅延情報に基づくチャネル状態情報CSI取得ソリューションは以下を含み得る:ネットワークデバイスが、基準信号の各ポートの周波数領域ユニットに、角度・遅延情報に対応する空間領域重み及び/又は周波数領域重みをロードして、プリコードされた基準信号を取得及び送信し得る。次いで、端末デバイスは、基準信号に基づいてチャネル推定を行い、各ポート上の各周波数領域ユニットの等価チャネル(equivalent channel)を取得し、これは、
【数7】
として表され、ここで、pはp番目のポートを表し、nはn番目の周波数領域ユニットを表す。端末デバイスは、各ポートのN
f個の周波数領域ユニットにおいて等価チャネルを蓄積し、各ポートにロードされた角度・遅延情報の1つのピースの複素係数を取得して報告する。このようにして、ネットワークデバイスは、角度・遅延情報の各ピースの重みベクトルと、ダウンリンクチャネルの複素係数行列C
DLとに基づいて、完全なチャネル状態情報を構築し得る。複素係数行列C
DLは、各ポートの複素係数行列
【数8】
(以下、「C
DL
p」と表記することがある。)に基づいて決定され得る。
【0106】
本出願のこの実施形態において、角度・遅延情報に基づくチャネル状態情報CSI取得ソリューションは、ネットワークデバイス側における角度・遅延情報ローディング方式と、端末デバイス側におけるCSIフィードバックモードに関連する。任意に、角度・遅延情報に基づくチャネル状態情報CSI取得ソリューションは、以下のいくつかのCSI取得ソリューションを含み得るが、これらに限定されない:
【0107】
CSI取得ソリューション1において、角度・遅延情報ローディング方式1.1は、以下のとおりである:角度-遅延ペア情報が基準信号のポートにロードされ、角度-遅延ペア情報は、角度情報の1つのピースと遅延情報の1つのピースを含む。CSIフィードバックモード1.1において、端末デバイスは、各ポートのNf個の周波数領域ユニットの等価チャネルに対して全帯域蓄積(full-band accumulation)を行って、各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報の1つのピースの複素係数を取得して報告する。
【0108】
図2に示されるように、ネットワークデバイスは、アップリンクチャネルH
ULに基づいて角度情報及び遅延情報を推定し、基準信号の各ポートの周波数領域ユニットに、角度情報及び遅延情報にそれぞれ対応する空間領域重み及び周波数領域重みをロードする。端末デバイスは、基準信号に基づいて、対応する複素係数を得る。例えばp番目のポートにロードされた角度・支援情報の1つのピースの複素係数C
DL
pは、以下のとおりである:
【数9】
【0109】
【数10】
は、p番目のポートとn番目の周波数領域ユニットに対応する等価チャネルを表す。
【0110】
このようにして、ネットワークデバイスは、相互性を有する空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルに基づいて、かつダウンリンクチャネルの複素係数行列CDLを参照して、完全なチャネル状態情報を構築し得る。複素係数行列CDLは、各ポートの複素係数CDL
Pに基づいて決定され得る。
【0111】
加えて、基準信号のオーバヘッドを低減するために、角度-遅延ペア情報の複数のピースが、コーミング方式(combing manner)で1つのポートにロードされてもよい。一方式では、1つのポートに対して、ネットワークデバイスは、基準信号の伝送帯域幅に対してリソースグルーピングを実施するように、角度-遅延ペア情報の複数のピースをロードしてもよい。例えば
図3に示されるように、2回のコーミング(combing)が使用されると仮定する。N
f個のリソース要素は、インデックス・パリティ方式で2つのグループにグループ化されてよい。
図3に示されるように、第1グループは、インデックス2、4、6、...、N
fを含み、第2グループは、インデックス1、3、...、N
f-1を含むと仮定する。
図3に示されるように、角度-遅延ペア情報の第1ピースの重みb1が第1グループにロードされ、角度-遅延ペア情報の第2ピースの重みb2が第2グループにロードされる。
【0112】
加えて、周波数領域リソースは、複数の基準信号パターン(RSパターン)構成又は複数の基準信号リソース構成を使用することによってグループ化され得る。具体的には、O個の基準信号パターンがO個のリソースブロックグループに対応するか、あるいはO個のリソース構成がO個のリソースブロックグループに対応する。例えばCSI-RSのリソース構成は、2つのパターン構成を含み、該2つのパターン構成は、それぞれ、CSI-RSパターン1とCSI-RSパターン2に対応する。CSI-RSポートは2つのグループに分けられ、各CSI-RSパターンはCSI-RSポートの1つのグループに対応している。CSI-RSポートグループ1のCSI-RSポートは、CSI-RSパターン1を使用することによって構成され、CSI-RSポートグループ2のCSI-RSポートは、CSI-RSパターン2を使用することによって構成される。
【0113】
別の例では、2つのCSI-RSリソースが存在し、CSI-RSポートは2つのグループに分けられ、各CSI-RSリソースはCSI-RSポートの1つのグループに対応する。CSI-RSポートグループ1のCSI-RSポートは、CSI-RSリソース1を使用することによって構成され、CSI-RSポートグループ2のCSI-RSポートは、CSI-RSリソース2を使用することによって構成される。
【0114】
基準信号オーバヘッドを低減する別の方式では、基準信号の密度は1未満になるよう構成される。例えば密度が0.25に設定される場合、これは、4つのRB毎に1つの基準信号があることを示す。すなわち、基準信号の密度ρ(ρ<1であり、正確に1で割り切れる)は、1/ρRB毎に1つの基準信号が存在することを示す。
【0115】
CSI取得ソリューション1は、ネットワークデバイス側における高い実装複雑度と、端末デバイス側における低い実装複雑度とによって特徴付けられることがわかる。
【0116】
CSI取得ソリューション2では、角度・遅延情報ローディング方式1.2は、以下のとおりである:角度情報が基準信号のポートにロードされ、ネットワークデバイスは、シグナリングを使用することによって、アップリンクチャネル測定に基づいて取得される遅延情報を端末デバイスに配信する。CSIフィードバックモード1.2では、角度・遅延情報ローディング方式1.2又は角度・遅延情報ローディング方式1.3に対応して、端末デバイスは、配信された遅延情報に基づいて各ポートの複素係数を計算し得る。
【0117】
図4に示されるように、ネットワークデバイスは、アップリンクチャネルH
ULに基づいて角度情報及び遅延情報を推定し、角度情報に対応する空間領域重みを基準信号の各ポートの周波数領域ユニットにロードし、遅延情報Fを端末デバイスに配信する。例えば遅延情報に対応する周波数領域重みが示されている。端末デバイスは、基準信号と、ネットワークデバイスによって指示される遅延情報Fとに基づいて、対応する複素係数
【数11】
を取得する。
【0118】
例えば複素係数
【数12】
は、ネットワークデバイスによって配信された遅延情報のi番目のピースと、ポートpにロードされた角度情報に対応する:
【数13】
【0119】
【数14】
は、ポートp上の端末デバイスによって取得される等価チャネルである。
【数15】
は、周波数領域ベクトルであり、端末デバイスのためにネットワークデバイスによって構成された遅延情報のi番目のピースに対応する。
【0120】
このようにして、ネットワークデバイスは、相互性を有する空間領域ベクトル及び周波数領域ベクトルに基づいて、かつダウンリンクチャネルの複素係数行列C
DLを参照して、完全なチャネル状態情報を構築し得る。複素係数行列C
DLは、各ポートの複素係数
【数16】
に基づいて決定され得る。
【0121】
CSI取得ソリューション2は、ネットワークデバイス側においては基準信号オーバヘッドが低く実装複雑度が低いが、端末デバイス側においては実装複雑度が高いことによって特徴付けられることがわかる。加えて、システム性能を向上させるためには、CSI取得ソリューション1の方がCSI取得ソリューション2よりも良好である。
【0122】
CSI取得ソリューション3では、角度・遅延情報ローディング方式1.3は、以下のとおりである:角度-遅延ペア情報の一部が基準信号のポートにロードされる。例えばネットワークデバイスは、取得された角度-遅延ペア情報をグループ化し、同じグループ内の角度-遅延ペア情報のすべてのピースは同じ角度情報に対応する。次いで、ネットワークデバイスは、各グループの角度-遅延ペア情報の1つのピースを基準信号のポートにロードし、各グループの残りの角度-遅延ペア情報のうちの遅延情報を端末デバイスに配信する。これに対応して、CSIフィードバックモードは、前述のCSIフィードバックモード1.2で説明された方式を使用し得る。
【0123】
CSI取得ソリューション3は、基準信号オーバヘッドが低いことによって特徴付けられ、ネットワークデバイス側の実装複雑度は、上記2つのCSI取得ソリューションの間である。システム性能向上のために、CSI取得ソリューション3は、CSI取得ソリューション1よりも悪く、CSI取得ソリューション2よりも良好である。
【0124】
異なるCSI取得ソリューションに対して、通信システムは異なるオーバヘッド、性能及び複雑度を有することがわかる。コードブックが1つのCSI取得ソリューションのみのチャネル測定構成に対応する場合、チャネル情報取得方法は、オーバヘッド、性能、複雑度等の要件を満たすことができない。
【0125】
本出願は、チャネル情報取得方法を提供する。この方法では、複数のパラメータ構成組合せが同じコードブックに関連付けられ、これは、チャネル情報測定の柔軟な構成を容易にし、その結果、対応するCSI取得ソリューションが、オーバヘッド、性能、複雑度等の要件を満たす。以下、図面を参照して説明する。
【0126】
図5は、本出願の一実施形態によるチャネル情報取得方法の概略フローチャートである。チャネル情報取得方法は、第1装置に適用可能である。任意に、
図5では、説明のために、第1装置が端末デバイスである例を使用する。説明を容易にするために、
図5に示される方法は、ネットワークデバイスと端末デバイスという2つのエンドから説明される。
図5に示されるように、チャネル情報取得方法は、以下のステップを含み得るが、これらに限定されない。
【0127】
S101:ネットワークデバイスは、第1指示情報を決定する。
【0128】
S102:ネットワークデバイスは、第1指示情報を送信する。
【0129】
第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せ(parameter configuration combinations)のうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは同じコードブックWに関連付けられる。任意に、第1指示情報は、パラメータ構成組合せのインデックスを指示し得る。これは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0130】
S103:端末デバイスは、第1指示情報を受信する。
【0131】
S104:端末デバイスは、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに基づいて、チャネル状態情報をフィードバックする。
【0132】
本出願のこの実施形態では、複数のパラメータ構成組合せは、ネットワークデバイス側の複数の実装挙動、例えば基準信号のポートの複数の角度・遅延情報ローディング方式に対応し得る。任意に、複数のパラメータ構成組合せは、端末デバイス側の複数の実装挙動、例えば複数のチャネル状態情報CSIフィードバックモードに対応し得る。したがって、複数のパラメータ構成組合せは同じコードブックに関連付けられ、その結果、これらの実装は同じコードブックを使用することによって実装することができる。
【0133】
任意の実施形態において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられる。角度・遅延情報ローディング方式は、基準信号を送信するときに、ネットワークデバイスが角度・遅延情報を基準信号のポートにロードする方法である。この実装に基づいて、ネットワークデバイスは、異なる角度・遅延情報ローディング方式のオーバヘッドに基づいて、システム性能や複雑度等を改善するための要件、チャネル情報測定に必要なパラメータ構成組合せを柔軟に構成し得る。
【0134】
ネットワークデバイスは、指示されたパラメータ構成組合せを使用し得るので、ネットワークデバイスはまた、同じコードブックで異なる角度・遅延情報ローディング方式を使用することができ、これはチャネル測定情報の柔軟な構成を容易にし、オーバヘッド、性能、複雑度等についてのシステムの要件を満たす。
【0135】
例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、基準信号の各ポートに対応する周波数領域ベクトルの数量Kを含み、ここでK≧1である。Kが1に等しいとき、角度-遅延ペア情報が基準信号のポートにロードされる、例えば角度・遅延情報ローディング方式1.1である。Kが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が基準信号のポートにロードされる、例えば角度・遅延情報ローディング方式1.2又は角度・遅延情報ローディング方式1.3である。
【0136】
言い換えると、Kが1に等しいとき、端末デバイスは、基準信号について周波数領域探索(frequency domain search)を行う必要がない。言い換えると、推定を通して得られたすべての角度-遅延ペア情報が、ネットワークデバイス側で送信される基準信号のポートにロードされる、すなわち、角度・遅延情報ローディング方式1.1が使用される。Kが1より大きいとき、測定された遅延情報のすべて又は一部がネットワークデバイスによって基準信号にロードされないので、端末デバイスは、各周波数領域成分に対する複素係数の相互性に関する情報を取得するために、周波数領域において基準信号を探索する必要がある。言い換えると、ネットワークデバイスは、角度・遅延情報ローディング方式1.2又は角度・遅延情報ローディング方式1.3で遅延情報の複数のピースを端末デバイスに配信する。すなわち、各ポートに対応する周波数領域ベクトルの数量は、各ポートについて測定する必要がある遅延情報の量に対応する。
【0137】
角度・遅延情報ローディング方式1.2では、ネットワークデバイスはすべての遅延情報を端末デバイスに配信するが、基準信号にはこの情報をロードしない。角度・遅延情報ローディング方式1.3では、遅延情報の一部を端末デバイスに配信し、角度・遅延ペア情報の一部を基準信号にロードする。
【0138】
別の例として、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、基準信号の各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルのうち、第1装置によって選択可能である周波数領域ベクトルの数量Mを含み、ここで、K≧1、1≦M≦Kである。Mが1より大きいとき、角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部が、基準信号のポートにロードされる。
【0139】
別の任意の実施形態では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、チャネル状態情報CSIフィードバックモードに関連付けられる。基準信号のポートにおける角度・遅延情報ローディング方式は、端末デバイスによって使用されるCSIフィードバックモードに関連付けられる。したがって、この実装は、指示されたパラメータ構成組合せに基づいて、端末デバイスが対応するCSIフィードバックモードを使用することを支援する。
【0140】
更に別の任意の実施形態において、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、角度・遅延情報ローディング方式に関連付けられ、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、CSIフィードバックモードに更に関連付けられる。このようにして、ネットワークデバイス側では、角度・遅延情報ローディング方式を柔軟に選択することができる。端末デバイスでは、使用する必要がある、対応するCSIフィードバックモードは、オーバヘッド、性能、複雑度等についてのシステムの要件を満たすのを助けるために、適時に学習されることができる。関連する角度・遅延情報ローディング方式及びCSIフィードバックモードについては、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
【0141】
以下では、例としてオプションのコードブックを使用することにより、本出願のこの実施形態を更に説明する。
【0142】
実施形態1では、複数のパラメータ構成組合せが同じコードブックWに関連付けられる。コードブックWは以下の特性を満たす:
【数17】
【0143】
W1は、次元がOP×Lの角度・遅延情報選択行列又はポート選択行列であり、角度及び遅延情報のOP個のピース又はOP個のポートから端末デバイスによって選択された角度及び遅延情報のL個のピース又はL個のポートを示し、ここでO≧1、P≧1、1≦L≦OPである。Oは、基準信号の各ポートにロードされた角度-遅延ペア情報又は角度情報の量を表すか、又は基準信号のリソース構成の数量を表すか、又は基準信号のパターン構成の数量を表す。Pは、基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表すか、(例えば基準信号について1つのリソース構成及び1つのパターン構成が構成されるとき)基準信号のポートの数量を表す。
【0144】
加えて、W1において、角度及び遅延情報の選択されたL個のピース又はL個のポートに対して、偏光方向毎に角度及び遅延情報のL/2個の同じピース又はポートが選択されてよく、あるいは偏光方向毎に角度及び遅延情報のL/2個の異なるピース又はポートが選択されてもよい。W~
2は、次元がL×Mの複素係数行列であり、W~
2は、最大K0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K0≦L×Mである。
【0145】
Wfは、次元がNf×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから端末デバイスによって選択されたM個の周波数領域ベクトルを示し、ここで、1≦M≦K≦Nfである。
【0146】
第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、コードブックWの以下のパラメータ:すなわち、O、P、L、Nf、M、K及びK0のうちの1つ以上を含む。
【0147】
任意に、コードブックWの上記パラメータの値は、指示情報の1つ以上のピースを使用することによって端末デバイスに送信されてよく、例えばシグナリングの1つ以上のピースを使用することによって別個に指示されるか、あるいはシグナリングの複数のピースを使用することによって階層的に指示される。例えばP及びLがタイプ1パラメータとして使用されてよく、Oがタイプ2パラメータとして使用されてよく、Nf、M及びKがタイプ3パラメータとして使用されてよく、K0がタイプ4パラメータとして使用されてよい。シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータ及びタイプ3の1つのパラメータを同時に指示し得る。あるいは、シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータ、タイプ2の1つのパラメータ及びタイプ3の1つのパラメータを同時に指示し得る。あるいは、シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータ、タイプ3の1つのパラメータ及びタイプ4の1つのパラメータを同時に指示し得る。あるいは、シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータ、タイプ2の1つのパラメータ、タイプ3の1つのパラメータ及びタイプ4の1つのパラメータを同時に指示し得る。
【0148】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスが角度-遅延ペア情報を基準信号のポートにロードするとき、Kは1に等しく設定されてよいことがわかる。ネットワークデバイスが角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部を基準信号のポートにロードするとき、Kは1より大きく設定されてよい。ネットワークデバイスによって使用される任意の実装に関わらず、ネットワークデバイスは、式(5)に示される同じコードブックを使用することによってチャネル状態情報を構築し得る。このようにして、ネットワークデバイスは、同じコードブックを使用することによって様々な実装が実施されることができるように、WfにおけるK又はMを制限し得る。さらに、性能、オーバヘッド、複雑度等についてのシステムの要件を満たすために、チャネル情報測定の柔軟な構成が容易になる。
【0149】
例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、KとMは1に等しい。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=8、Nf=52、O=4、L=24及びK0=24である。したがって、ネットワークデバイス側では、KとMが1に等しいので、角度・遅延情報ローディング方式1.1で説明される実装が使用され得る。端末デバイス側では、KとMが1に等しいので、CSIフィードバックモード1.1で説明される実装が使用され得る。さらに、チャネル状態情報は、式(5)で示されるコードブックに基づいて構築されてもよい。
【0150】
別の例では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、Kが4に等しいか又はM=4である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されるパラメータ構成組合において、P=8、Nf=52、O=1、L=4及びK0=24である。ネットワークデバイス側では、Kが1より大きいか又はMが1より大きいので、角度・遅延情報ローディング方式1.2又は角度・遅延情報ローディング方式1.3で説明される実装が使用され得る。端末デバイス側では、Kが1より大きいか又はMが1より大きいので、CSIフィードバックモード1.2又はCSIフィードバックモード1.3で説明される実装が使用され得る。さらに、チャネル状態情報は、式(5)に示される同じコードブックに基づいて構築されてもよい。
【0151】
任意の実装では、ネットワークデバイスは、式(5)に示されるコードブックW1が単位行列として簡略化されるように、いくつかのパラメータを構成し得る。例えばO×Pが第1値未満のとき、又はPが第2値未満のとき、又はOが1に等しいとき、W1は単位行列である。第1値及び第2値は、ネットワークデバイスによって指示されるプロトコル協定又は方式を使用することにより、端末デバイスに通知され得る。
【0152】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、異なる実装を使用するために、端末デバイスが、異なるCSIフィードバック方式のようなCSI取得ソリューションを使用するように、同じコードブック内のWfにおけるK又はMの値を構成する。あるいは、ネットワークデバイスは、別のパラメータの構成を制限するように、WfにおけるK又はMを構成し得る。
【0153】
任意の実装において、Kが1に等しいとき、O≧2である。あるいは、Kが1に等しいとき、O=1であり、基準信号の密度は1未満である。Kが1より大きいとき又はMが1より大きいとき、Oは1に等しい。言い換えると、Kが1に等しいとき、対応する実装に加えて、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、角度-遅延ペア情報の複数のピースを基準信号のポートにロードすること、又は複数のリソース又は複数のパターンを構成すること、又は基準信号の密度を1未満に構成することによって、基準信号のオーバヘッドを更に低減し得る。
【0154】
例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、Kは1に等しく、M=1である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=8、Nf=52、O=4、L=24及びK0=24である。このようにして、ネットワークデバイスは、角度・遅延情報ローディング方式1.1を用いて、各ポートに角度・遅延ペア情報の4つのピースをロードするか、あるいは4つのリソース又は4つのパターンを構成して、基準信号のオーバヘッドを低減し得る。
【0155】
Kが1に等しく、Oが1に等しいとき、基準信号の密度は1未満である。言い換えると、上述の対応する実施形態に加えて、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、基準信号の密度を低減することによって、基準信号のオーバヘッドを更に低減し得る。例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、Kは1に等しく、M=1である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=8、Nf=52、O=1、L=24及びK0=16のとき、基準信号の密度は0.25に設定されてよく、基準信号のオーバヘッドを低減し得る。
【0156】
Kが1より大きいとき又はMが1より大きいとき、Oは1に等しい。すなわち、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、対応する実装を使用することによって、例えば角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部をローディングすることによって、必要な基準信号オーバヘッドを低減し得る。したがって、Oは1に等しい。例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せでは、Kは4に等しく、M=4である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せでは、P=8、Nf=52、O=1、L=4及びK0=24である。別の例では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せでは、Kは13に等しく、M=4である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=8、Nf=13、O=1、L=8及びK0=32である。
【0157】
本出願のこの実施形態では、各実装の性能及び複雑度の要件を満たしながら、パラメータ間の制約関係を使用することによって、基準信号オーバヘッドを低減することができることがわかる。
【0158】
別の任意の実装では、Oが1より大きいとき、角度-遅延ペア情報は基準信号のポートにロードされ、MとKの両方が1に等しい。この実装では、オーバヘッドは、角度-遅延ペア情報の複数のピースを基準信号の各ポートにロードする方式で低減されることがわかる。したがって、Wfで構成される必要がある周波数領域ベクトルは1つだけであり、端末デバイスが複数の周波数領域ベクトルを探索する必要があることによって生じる高い複雑度の問題を回避する。
【0159】
この実装では、W1におけるパラメータOの値は、ネットワークデバイスが同じコードブックに対して異なる実装を使用して、性能及び基準信号オーバヘッドについての各実装の要件を満たし、パラメータ間の制約関係を使用することによって端末側の複雑度を低減し得るように、制約され得る。
【0160】
一実装では、基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の同じ周波数領域ベクトルに対応する。別の実装では、基準信号の各ポートは、各リソース構成及び各パターン構成におけるK個の異なる周波数領域ベクトルに対応してもよく、各リソース構成及び各パターン構成における異なるポートに対応するK個の周波数領域ベクトルは、別個に構成される必要がある。
【0161】
基準信号の異なるリソース構成は、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応し得る。任意に、同じリソース構成に対応するポートに対応するK個の周波数領域ベクトルは、同じであっても異なっていてもよい。あるいは、基準信号の異なるパターン構成は、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応してもよい。任意に、同じパターン構成に対応するポートに対応するK個の周波数領域ベクトルは、同じであっても異なっていてもよい。あるいは、基準信号の異なるポートは、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応する。
【0162】
本出願のこの実施形態では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、ウィンドウの長さKを更に含むか、又はウィンドウの始点とウィンドウの長さK又は長さ2Kを含む。ウィンドウは、基準信号の1つの部分に対応するK個の周波数領域ベクトルを含む、任意の周波数領域ベクトルのインデックス範囲である。
【0163】
任意に、K個の周波数領域ベクトルのインデックスは連続していてもよい。この場合、K個の周波数領域ベクトルの開始インデックス、例えばウィンドウの始点は、デフォルト値であってよく、あるいは第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに含まれていてもよく、あるいはシグナリングの別のピースによって指示されてもよい。
【0164】
任意に、K個の周波数領域ベクトルのインデックスは非連続であってもよい。この場合、ネットワークデバイスは、K個の周波数領域ベクトルを含むウィンドウを使用することによって、K個の周波数領域ベクトルを指示してもよい。
【0165】
任意に、ネットワークデバイスは、シグナリングの別のピースを使用することによって、K個の周波数領域ベクトルのインデックスを指示してもよい。
【0166】
実施形態2では、複数のパラメータ構成組合せが同じコードブックWに関連付けられ、コードブックWは以下の特性を満たす:
【数18】
【0167】
W1は、次元がP×Lのポート選択行列であり、P個のポートから第1装置によって選択されたL個のポートを示し、ここでP≧1、1≦L≦Pである。
【0168】
Pは、基準信号の1つのパターン構成と1つのリソース構成に対応するポートの数量を表すか、(例えばチャネル測定を行うために基準信号についてリソース構成及びパターン構成が構成されるとき)基準信号のポートの数量を表す。加えて、W1において、L個のポートに対して、偏光方向毎にL/2個の同じポートが選択されてよく、あるいは偏光方向毎にL/2個の異なるポートが選択されてもよい。
【0169】
W~
2は、次元がL×Mの複素係数行列であり、W~
2は、最大K0個の非ゼロ要素を含み、ここで1≦K0≦L×Mである。
【0170】
Wfは、次元がNf×Mの周波数領域選択行列であり、各ポートに対応するK個の周波数領域ベクトルから第1装置によって選択されたM個の周波数領域ベクトルを指示し、ここで、1≦M≦K≦Nfである。
【0171】
第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、コードブックWの以下のパラメータ:すなわち、
P、L、Nf、M、K及びK0
のうちの1つ以上を含む。
【0172】
任意に、コードブックWの上記パラメータの値は、指示情報の1つ以上のピースを使用することによって端末デバイスに送信されてよく、例えばシグナリングの1つ以上のピースを使用することによって別個に指示されるか、あるいはシグナリングの複数のピースを使用することによって階層的に指示される。例えばP及びLがタイプ1パラメータとして使用されてよく、Nf、M及びKがタイプ2パラメータとして使用されてよく、K0がタイプ3パラメータとして使用されてよい。シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータと、タイプ2の1つのパラメータとを同時に指示し得る。あるいは、シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータと、タイプ3の1つのパラメータとを同時に指示し得る。あるいは、シグナリングの単一のピースが、タイプ1の1つのパラメータと、タイプ3の1つのパラメータと、タイプ4の1つのパラメータとを同時に指示し得る。
【0173】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスが角度-遅延ペア情報を基準信号のポートにロードするとき、Kは1に等しく設定されてよいことがわかる。ネットワークデバイスが角度情報又は角度-遅延ペア情報の一部を基準信号のポートにロードするとき、Kは1より大きく設定されてよい。ネットワークデバイスによって使用される任意の実装に関わらず、ネットワークデバイスは、式(6)に示される同じコードブックを使用することによってチャネル状態情報を構築し得る。このようにして、ネットワークデバイスは、同じコードブックを使用することによって様々な実装を実施することができるように、WfにおけるK又はMを制限し得る。さらに、性能、オーバヘッド、複雑度等についてのシステムの要件を満たすために、チャネル情報測定の柔軟な構成が容易になる。
【0174】
例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、KとMは1に等しい。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=32、Nf=52、L=24及びK0=16である。したがって、ネットワークデバイス側では、KとMが1に等しいので、角度・遅延情報ローディング方式1.1で説明される実装が使用され得る。端末デバイス側では、KとMが1に等しいので、CSIフィードバックモード1.1で説明される実装が使用され得る。さらに、チャネル状態情報は、式(6)で示されるコードブックに基づいて構築されてもよい。任意に、Pは24に等しくてよい。
【0175】
別の例では、指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=8、Nf=52、L=4及びK0=24である。ネットワークデバイス側では、Kが1より大きいか又はMが1より大きいので、角度・遅延情報ローディング方式1.2又は角度・遅延情報ローディング方式1.3で説明される実装が使用され得る。端末デバイス側では、Kが1より大きいか又はMが1より大きいので、CSIフィードバックモード1.2又はCSIフィードバックモード1.3で説明される実装が使用され得る。さらに、チャネル状態情報は、式(6)に示される同じコードブックに基づいて構築されてもよい。
【0176】
任意の実装では、ネットワークデバイスは、式(6)に示されるコードブックW1が単位行列として簡略化されるように、いくつかのパラメータを構成し得る。例えばPが第3値未満のとき、W1は単位行列である。第3値は、ネットワークデバイスによって指示されるプロトコル協定又は方式を使用することにより、端末デバイスに通知され得る。
【0177】
本出願のこの実施形態では、ネットワークデバイスは、異なる実装を使用するために、端末デバイスが、異なるCSIフィードバック方式のようなCSI取得ソリューションを使用するように、同じコードブック内のWfにおけるK又はMの値を構成する。あるいは、ネットワークデバイスは、別のパラメータの構成を制限するように、WfにおけるK又はMを構成し得る。
【0178】
任意の実装においては、Kが1に等しいとき、基準信号の密度は1未満である。言い換えると、Kが1に等しいとき、上述の対応する実装に加えて、ネットワークデバイス及び端末デバイスは、基準信号の密度を低減することによって、基準信号のオーバヘッドを更に低減し得る。例えば第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、Kは1に等しく、M=1である。第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=32、Nf=52、L=24及びK0=16である。このようにして、ネットワークデバイスは、前述の角度・遅延情報ローディング方式1.1において説明される実装を使用してよく、端末デバイスは、前述のCSIフィードバックモード1.1において説明される実装を使用してもよい。さらに、ネットワークデバイスは更に、基準信号の密度を0.25に構成して、基準信号のオーバヘッドを低減し得る。別の例では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、Kが1に等しく、M=1である。指示されたパラメータ構成組合せ又は別のシグナリングによって指示されたパラメータ構成組合せにおいて、P=24、Nf=52、L=24及びK0=16である。この例では、ネットワークデバイスは、前述の角度・遅延情報ローディング方式1.1において説明される実装を使用してよく、端末デバイスは、前述のCSIフィードバックモード1.1において説明される実装を使用してもよい。さらに、ネットワークデバイスは、代替的に、基準信号の密度を0.25に設定して、基準信号のオーバヘッドを低減し得る。
【0179】
この実装は、各実装の性能と複雑度の要件を満たしながら、パラメータ間の制約関係を用いることにより、基準信号オーバヘッドを低減することができることがわかる。
【0180】
加えて、基準信号のP個のポートは、K個の同じ周波数領域ベクトルに対応してもよく、あるいは基準信号のP個のポートは、K個の異なる周波数領域ベクトルに対応してもよい。
【0181】
本出願のこの実施形態では、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せは、ウィンドウの長さKを更に含むか、ウィンドウの始点とウィンドウの長さK又は長さ2Kを更に含む。ウィンドウは、基準信号の1つの部分に対応するK個の周波数領域ベクトルを含む、任意の周波数領域ベクトルのインデックス範囲である。
【0182】
任意に、K個の周波数領域ベクトルのインデックスは連続していてもよい。この場合、K個の周波数領域ベクトルの開始インデックス、例えばウィンドウの始点は、デフォルト値であってよく、あるいは第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに含まれていてもよく、あるいはシグナリングの別のピースによって指示されてもよい。
【0183】
任意に、K個の周波数領域ベクトルのインデックスは非連続であってもよい。この場合、ネットワークデバイスは、K個の周波数領域ベクトルを含むウィンドウを使用することによって、K個の周波数領域ベクトルを指示してよい。
【0184】
任意に、ネットワークデバイスは、シグナリングの別のピースを使用することによって、K個の周波数領域ベクトルのインデックスを指示してよい。
【0185】
本出願に提供される前述の実施形態において、本出願の実施形態において提供される方法は、端末デバイス及びネットワークデバイスの観点から別個に説明される。本出願の実施形態において提供される方法における機能を実装するために、端末デバイス及びネットワークデバイスは、ハードウェア構造及びソフトウェアモジュールを含み、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール又はハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せの形態で前述の機能を実装してよい。前述の機能のうちの1つは、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール又はハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組合せを使用して実行されてもよい。以下、
図6~
図8を参照して、本出願の実施形態における通信装置について詳細に説明する。通信装置は、端末デバイス又はネットワークデバイスである。また、通信装置は、端末デバイス又はネットワークデバイス内の装置であってよい。
【0186】
図6は、通信装置600の概略ブロック図である。通信装置600は、上述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの関連動作を実行してもよい。通信装置600は、これらに限定されないが、以下を含む:
第1指示情報を決定するよう構成される処理ユニット601であり、ここで、第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成の組合せは同じコードブックWに関連付けられる;
第1指示情報を送信するよう構成される通信ユニット602。
【0187】
あるいは、通信装置600は、上述の方法の実施形態における端末デバイスの関連動作を実行してもよい。通信装置600は、これらに限定されないが、以下を含む:
第1指示情報を受信するように構成される通信ユニット602。
【0188】
通信ユニット602は、第1指示情報によって指示されたパラメータ構成組合せに基づいて、チャネル状態情報をフィードバックするよう更に構成される。第1指示情報は、基準信号の複数のパラメータ構成組合せのうちの1つを指示し、複数のパラメータ構成組合せは同じコードブックWに関連付けられる。
【0189】
任意に、通信装置600は、上述のチャネル情報取得方法の任意の実装を更に実行してもよく、ここでは詳細は再度説明しない。
【0190】
【0191】
一実装では、通信装置700は、上述のチャネル情報取得方法における端末デバイスに対応する。任意に、通信装置700は、上述の方法の実施形態を実行する端末デバイス内の装置、例えばチップ、チップシステム又はプロセッサである。通信装置700は、前述の方法の実施形態で説明される方法を実装するよう構成されてよい。詳細については、前述の方法の実施形態における説明を参照されたい。
【0192】
別の実装では、通信装置700は、上述のチャネル情報取得方法におけるネットワークデバイスに対応する。任意に、通信装置700は、前述の方法の実施形態を実行するネットワークデバイス内の装置、例えばチップ、チップシステム又はプロセッサである。通信装置700は、前述の方法の実施形態で説明される方法を実装するよう構成されてよい。詳細については、前述の方法の実施形態における説明を参照されたい。
【0193】
通信装置700は、1つ以上のプロセッサ701を含んでよい。プロセッサ701は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ等であってよい。例えばプロセッサ701は、ベースバンドプロセッサ又は中央処理ユニットであってよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理するよう構成されてよく、中央処理ユニットは、通信装置(例えば基地局、ベースバンドチップ、端末、端末チップ、DU又はCU)を制御し、コンピュータプログラムを実行し、コンピュータプログラムのデータを処理するよう構成されてよい。
【0194】
通信装置700は、トランシーバ705を更に含んでよい。トランシーバ705は、トランシーバユニット、トランシーバ、トランシーバ回路等と呼ばれることがあり、トランシーバ機能を実装するよう構成される。トランシーバ705は、受信機及び送信機を含んでよい。受信機は、受信機マシン、受信機回路等と呼ばれることがあり、受信機能を実装するよう構成される。送信機は、送信機マシン、送信機回路等と呼ばれることがあり、送信機能を実装するよう構成される。任意に、通信装置700は、アンテナ706を更に含んでよい。
【0195】
任意に、通信装置700は、1つ以上のメモリ702を含んでよい。メモリ702は命令704を記憶してよい。命令704は、コンピュータプログラムであってもよい。コンピュータプログラムは、通信装置700上で実行されてもよく、その結果、通信装置1000は、前述の方法実施形態で説明される方法を実行することができる。任意に、メモリ702はデータを更に記憶してもよい。通信装置700とメモリ702は、別々に配置されてもよいし、一体化されてもよい。
【0196】
一実装では、通信装置700が、上述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装するよう構成されているとき、
プロセッサ701は、
図5のステップS101を実行するよう構成され、
トランシーバ705は、
図5のステップS102を実行するよう構成される。
【0197】
別の実装では、通信装置700が上述の方法の実施形態における端末デバイスの機能を実装するよう構成されているとき、
トランシーバ705は、
図5のステップS103及びS104を実行するよう構成される。
【0198】
一実装では、プロセッサ701は、受信機能及び送信機能を実装するよう構成されたトランシーバを含んでよい。例えばトランシーバは、トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路であってよい。受信機能及び送信機能を実装するよう構成されたトランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、別個であってもよく、あるいは一体化されてもよい。トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、コード/データを読み書きするよう構成されてよい。あるいは、トランシーバ回路、インタフェース又はインタフェース回路は、信号を送信又は転送するよう構成されてもよい。
【0199】
一実装では、プロセッサ701は命令703を記憶してよい。命令はコンピュータプログラムであってもよい。コンピュータプログラム703は、プロセッサ701上で実行されるので、通信装置700は、前述の方法の実施形態で説明される方法を実行することができる。コンピュータプログラム703は、プロセッサ701内に固定されてもよい。この場合、プロセッサ701はハードウェアによって実装されてもよい。
【0200】
一実装では、通信装置700は回路を含んでよく、回路は、前述の方法の実施形態における送信、受信又は通信機能を実装し得る。本出願で説明されるプロセッサ及びトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路(radio frequency integrated circuit、RFIC)、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイス等で実装されてもよい。あるいは、プロセッサ及びトランシーバは代替的に、例えば相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化物半導体(N-type metal oxide semiconductor、NMOS)、P型金属酸化物半導体(P-type metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)及びガリウムヒ素(GaAs)のような様々なIC技術を使用することによって製造されてもよい。
【0201】
上述の実施形態で説明された通信装置は、AP MLDであってよく、AP MLDのAPであってもよい。しかしながら、本願で説明される通信装置の範囲はこれに限定されるものではなく、通信装置の構造は
図7に限定され得ない。通信装置は独立のデバイスであってよく、あるいは大型デバイスの一部であってもよい。例えば通信装置は、以下であり得る:
(1)独立の集積回路IC、チップ又はチップシステム若しくはサブシステム;
(2)1つ以上のICを含むセット、ここで、任意に、ICのセットは、データ及びコンピュータプログラムを記憶するよう構成される記憶構成要素を更に含んでよい;
(3)モデム(Modem)等のASIC;
(4)他のデバイスに組み込むことができるモジュール;
(5)受信機、端末デバイス、インテリジェント端末、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイス等;又は
(6)その他。
【0202】
通信装置がチップ又はチップシステムであり得る場合については、
図8に示されるチップの構造の概略図を参照されたい。
図8に示されるチップは、プロセッサ801及びインタフェース802を含む。1つ以上のプロセッサ801が存在してもよく、複数のインタフェース802が存在してもよい。
【0203】
チップが、前述の方法の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装するよう構成されるとき、
プロセッサ801は、
図5のステップS101を実行するよう構成され、
インタフェース802は、
図5のステップS102を実行するよう構成される。
【0204】
任意に、チップは、前述の方法の実施形態における端末デバイスの機能を更に実装してよく、
インタフェース802は、
図5のステップS103及びS104を実行するよう構成される。
【0205】
任意に、チップは、前述の方法の実施形態における関連する実装を更に実行してもよく、詳細はここで再び説明されない。
【0206】
本出願の実施形態に列挙される様々な例示的論理ブロック(illustrative logic block)及びステップ(step)は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア又はそれらの組合せを使用することによって実装され得ることを当業者は更に理解し得る。機能がハードウェアで実装されるかソフトウェアで実装されるかは、特定のアプリケーション及びシステム全体の設計要件に依存する。当業者は、各々の特定のアプリケーションについて説明された機能を実装するために様々な方法を使用し得るが、その実装が本出願の実施形態の保護範囲を超えると見なされるべきではない。
【0207】
本出願は、コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体がコンピュータによって実行されるとき、上述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0208】
本出願は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行されると、前述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0209】
前述の実施形態のすべて又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるとき、実施形態は、全体的に又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムがロードされ、コンピュータ上で実行されるとき、本出願の実施形態による手順又は機能が、すべて又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は別のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶されてよく、あるいはあるコンピュータ読取可能記憶媒体から別のコンピュータ読取可能記憶媒体に送信されてもよい。例えばコンピュータプログラムは、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ又はデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))又は無線(例えば赤外線、無線又はマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体であってよく、1つ以上の使用可能媒体を統合したデータストレージデバイス、例えばサーバ又はデータセンターであってもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、半導体媒体(例えばソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))等であってよい。
【0210】
本出願の表に示される対応が構成されてもよく、あるいは予め定義されてもよい。表内の情報の値は単なる例であり、他の値が構成されてもよい。これは、本出願において限定されない。情報とパラメータとの対応が構成されるとき、表に示されるすべての対応の必ずしもすべてが高生される必要はない。例えば本出願の表において、いくつかの行に示される対応は、代替的に構成されないこともある。他の例では、上記の表に基づいて、分裂及び組合せのような適切な変形や調整が行われてもよい。上記表のタイトルに示すパラメータの名称は、通信装置が理解できる他の名称であってもよく、パラメータの値又は表現方法は代替的に、通信装置によって理解することができる他の値又は表現方法であってもよい。前述の表の実装中に、アレイ、キュー、コンテナ、スタック、線形テーブル、ポインタ、リンクリスト、ツリー、グラフ、構造体、クラス、パイル、ハッシュリスト又はハッシュテーブルのような別のデータ構造が代替的に使用されてもよい。
【0211】
本出願における「予め定義する」は、「定義する」、「予め定義する」、「記憶する」、「予め記憶する」、「予め交渉する」、「予め構成する」、「凝固する」又は「予め燃焼する」として理解されてもよい。
【0212】
当業者は、本明細書に開示される実施形態に記載される例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェアによって、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって実装され得ることを認識することができる。機能がハードウェアによって実行されるか、ソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途について説明された機能を実装するために異なる方法を使用することがあるが、その実装が本出願の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0213】
便利かつ簡潔な説明のために、前述のシステム、装置及びユニットの詳細な作業プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細はここで再度説明されないことは、当業者によって明確に理解されるであろう。
【0214】
前述の説明は、本出願の特定の実施形態に過ぎず、本出願の保護範囲を限定するように意図されていない。本出願において開示された技術的範囲内で当業者によって容易に理解されるいかなる変更又は置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。