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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20250212BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20250212BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20250212BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
H04N1/00 519
G03G21/16 104
B41J29/00 A
B41J29/00 T
B41J29/42 E
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020125896
(22)【出願日】2020-07-23
(65)【公開番号】P2022021964
(43)【公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智行
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-138996(JP,A)
【文献】特開2019-202505(JP,A)
【文献】特開2008-176189(JP,A)
【文献】特開2007-058697(JP,A)
【文献】特開2017-220771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/16
B41J 29/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿載置台上に載置した原稿を読み取る画像読取部と、
前記画像読取部の上面に開閉自在に設けられる原稿押えカバーと、
前記画像読取部で読み取った画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部で画像が形成された前記シートを排出する排出部と、
前記排出部からの前記シートを載置する排出トレイと、
少なくともタッチパネルディスプレイを有する操作ユニットと、
前記操作ユニットよりも奥側であって、前記画像読取部の前面に設けた、ハードウェア
キーからなる電源ボタンと、
前記電源ボタンを挟んで左右に設けられた識別バーと、を備え、
一方の前記識別バーは、装置本体とは別色に着色された板状のシート部材であり、他方
の前記識別バーは、LEDで構成される、ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電源ボタンは、前記操作ユニットの横幅の範囲内に配置される、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像読取部と前記画像形成部との上下方向の間には、前記排出トレイを含む空間で
ある胴内排出部が形成されており、
前記胴内排出部は、当該画像形成装置の正面側に開口し、
正面視において、前記操作ユニットの少なくとも一部は、前記胴内排出部の一部と重な
る、
請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記胴内排出部の内部は、暗色に着色されている、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
正面視において、前記胴内排出部は左側、前記操作ユニットは右側に位置している、
請求項3または請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記操作ユニットは、チルト可能である、
請求項1~のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記操作ユニットを装置手前側から奥側に最大に傾けた状態において、
前記電源ボタンが前記操作ユニットと重ならない、
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成部は、インクジェットヘッドを含む印刷ユニットから構成される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンター、イメージスキャナーなどの複数の機能を備えた画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、複数の機能を操作するための複数の操作ボタンや、操作キーを有する操作ユニットを備えていた。
【0003】
例えば、特許文献1の画像形成装置では、画像読取部の前面側に長方形状の操作ユニットを備えていた。当該操作ユニットには、タッチパネルディスプレイに加えて、電源ボタン、省エネボタン、テンキーボタンなどの複数のハードウェアキーが混在して設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-170070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置のように、電源ボタンを含む各種の操作キーが1つの操作ユニット上に配置されていると、電源ボタンが他の操作キーに紛れてしまい、電源ボタンの重要性が認識し難いという課題があった。例えば、タッチパネルディスプレイや、テンキーボタンなどを操作する一連の流れの中で、意識せずに、誤って電源ボタンを操作してしまう場合がある。電源ボタンが操作されると、画像形成装置が再起動されるまでに時間を要するので不便である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る画像形成装置は、原稿載置台上に載置した原稿を読み取る画像読取部と、前記画像読取部の上面に開閉自在に設けられる原稿押えカバーと、前記画像読取部で読み取った画像をシートに形成する画像形成部と、前記画像形成部で画像が形成された前記シートを排出する排出部と、前記排出部からの前記シートを載置する排出トレイと、少なくともタッチパネルディスプレイを有する操作ユニットと、を備え、前記操作ユニットよりも奥側であって、前記画像読取部の前面に、ハードウェアキーからなる電源ボタンを設けた。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1に係る画像形成装置の正面図。
図2】画像形成装置の右側からみた側面図。
図3】操作ユニットの平面図。
図4】電源ボタンと操作ユニットとの拡大正面図。
図5】実施形態2に係る操作ユニット最大に傾けた時の画像形成装置の正面図。
図6】実施形態3に係る識別バーがLEDの拡大正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態1
***画像形成装置の概要***
図1は、画像形成装置の正面図である。
本願に係る画像形成装置1は、プリンター機能、コピー機能、スキャナー機能、FAX機能などを備える複合機(MFP:Multifunction Peripheral)である。好適例において、画像形成装置1は、LAN(Local Area Network)に接続されており、当該LANに接続されたパーソナルコンピューターなどの端末装置から送られてくる画像データを印刷可能に設けられている。なお、無線LANや、Bluetooth(登録商標)などの無線通信機能を備えていても良い。
【0009】
図1に示すように、正面視における画像形成装置1は、略矩形をなしている。
図1において、画像形成装置1の横幅方向をX軸方向、高さ方向をY軸方向、奥行き方向をZ軸方向とする。また、X軸の矢印の先端を右側、X軸の矢印の基端を左側とし、Y軸の矢印の先端を上側、Y軸の矢印の基端を下側として説明する。他の図においても、同様である。
画像形成装置1の使用時には、図1の画像形成装置1と正対する位置にユーザーが立ち、操作ユニット40を操作する。
【0010】
画像形成装置1は、画像読取部10、画像形成部20、排出部30、操作ユニット40などから構成されている。
【0011】
***画像読取部***
画像読取部10は、原稿載置台11を含んで構成されているフラットベッド型スキャナーである。画像読取部10は、原稿載置台11上に載置した原稿を読み取る機能を有している。
原稿載置台11は、その上面に、透明な樹脂製の板状部材からなる原稿載置板(図示せず)を備えている。なお、原稿載置板は、透明板であれば良く、ガラスを用いても良い。原稿載置板は、通常状態では、原稿押えカバー12に覆われているが、原稿押えカバー12を開いた際には露出して、原稿をセット可能に構成されている。原稿載置台11の内部には、光源や、ラインセンサーを含むスキャナーユニット(いずれも図示せず)が設けられている。
【0012】
原稿押えカバー12は、奥行き方向の端辺を支点にして、手前側を開閉自在に設けられいてる。換言すれば、原稿押えカバー12は、画像読取部10の上面において開閉自在に設けられている。そして、画像読み取り時には、原稿載置板上に原稿が載置された状態で、原稿押えカバー12が閉じられる。原稿押えカバー12の上部には、複数枚の原稿を一度にセットして、自動で原稿を給紙可能な自動原稿送り部13が備えられている。
【0013】
***画像形成部***
図1に示すように、画像形成装置1の下側には、給紙カセット21が設けられており、給紙カセット21の上側には、画像形成部20が設けられている。
給紙カセット21は、用紙サイズに対応した複数のカセットを備えたシート収納部である。給紙カセット21と画像形成部20との間には、搬送部(図示せず)が設けられており、当該搬送部は、選択されたカセットから、一枚ずつシートをピックアップして画像形成部20に搬送する。
画像形成部20は、画像形成装置1の内部に配置されており、印刷ユニット(図示せず)を含んで構成されている。好適例において、当該印刷ユニットは、ライン型のインクジェットヘッドを含んで構成されている。当該印刷ユニットは、シングルパス方式であるため、搬送されるシートに、ワンパスで画像を形成する。
また、画像形成部20は、画像読取部10で読み取った画像をシートに形成することもできる。
【0014】
***排出部***
排出部30は、画像形成部20で画像が形成されたシートを胴内排出部32に排出する搬送部である。排出されたシートは、胴内排出部32内の排出トレイ31上に載置される。
【0015】
***胴内排出部***
胴内排出部32は、画像読取部10と画像形成部20との上下方向の間に形成された、筐体の空洞部分であり、内部に排出トレイ31が設けられている。
胴内排出部32は、右側面を排出部30に、下面を排出トレイ31に、上面を原稿載置台11に囲われている。胴内排出部32は、画像形成装置1の正面側に開口している空間である。胴内排出部32は、排出部30から排出された複数枚のシートが載置されるスペースとして形成されている。
なお、図1に示すように、胴内排出部32の内部を形成する壁面部材は、暗色で着色されている。好適例では、黒色である。黒色は暗色の一例であり、例えばグレースケール256階調で表現する場合、階調値が0~20の範囲の色とすることができる。以降同様に、他の部位についても単に黒色と言う場合は同様の階調値とする。そのほかには例えば、紺色、深緑色などにしても良い。
ちなみに、画像形成装置1の筐体の色調は、好適例では、アイボリーにしており、淡色であれば良く、例えば、淡い灰色や、淡い青色であっても良い。
【0016】
***操作ユニット***
図1に示すように、操作ユニット40は、少なくともタッチパネル41を含んで構成されている。なお、タッチパネル41については後述する。
操作ユニット40は、長方形をなした板状体であり、その長辺がX軸方向に延在している。なお、長辺の長さを横幅Wとしている。
【0017】
図2は、画像形成装置の右側面図である。
図2に示すように、操作ユニット40は、画像読取部10の前面から突出するように設けられている。詳しくは、タッチパネル41の突出した側の端部が、画像形成装置1の下側に傾むいた状態となっている。これにより、画像形成装置1と対面するユーザーからの視認性を高めている。
また、操作ユニット40は、チルト可能に設けられている。詳しくは、図2の矢印80で示すように、画像読取部10側の端辺を支点にして、装置手前側から奥側に角度を調整することができる。好適例では、約100°の範囲で傾きを調整可能としている。
【0018】
図3は、操作ユニットの平面図である。
図3に示すように、操作ユニット40は、タッチパネル41、LED47、LED48などから構成されている。
タッチパネル41は、タッチパネルディスプレイであり、好適例では、静電容量式のタッチパネルを採用している。
図3では、一例としてタッチパネル41の画面上に、ホームキー42、及び、4つのソフトウェアキーが表示された状態を示している。ホームキー42は、動作時において画面の左上に常時表示されており、当該キーを操作すると初期画面が表示される。4つのソフトウェアキーは、プリンターキー43、コピーキー44、スキャナーキー45、及び、FAXキー46である。
【0019】
例えば、コピーキー44をタッチすると、表示画面全体がコピー機能の設定画面に切替わる。設定画面としては、例えば、モノクロ/カラー印刷の選択、コピー枚数、拡大縮小率などの設定画面が表示される。なお、他のソフトウェアキーを操作した場合も同様に、各機能の設定画面が表示される。
【0020】
LED47,48は、タッチパネル41の突出した側の端部の右側に設けられたLED(Light Emitting Diode)である。LED47,48は、画像形成装置1の動作ステータスを点灯態様によって表示するインジケーターである。例えば、LED47は、緑色の点灯で正常状態を示し、赤色の点灯で異常状態であることを示す。また、LED48は、オレンジ色の点滅で通信データの正常送信状態を示し、オレンジ色の点灯で通信エラーや、シート詰まりの発生を示す。なお、LEDを2つ以上設けてもよい。
【0021】
図1に戻る。
図1に示すように、画像形成装置1の正面視において、胴内排出部32は左側、操作ユニット40は右側に位置するように設けられている。
そして、操作ユニット40の少なくとも一部は、胴内排出部32の一部と重なるように配置されている。好適例では、操作ユニット40における横幅Wの半分弱が、胴内排出部32と重なっている。
【0022】
***電源ボタン、及び、識別バー***
図4は、操作ユニット40周辺の拡大図である。
ここでは、図1図2図4を用いて、電源ボタン50、及び、識別バー60について説明する。
【0023】
図1図2に示すように、画像形成装置1の主電源となる電源ボタン50は、操作ユニット40より奥側であって画像読取部10の前面に設けられている。詳しくは、図2に示すように、電源ボタン50は、原稿載置台11の前面に設けられている。また、電源ボタン50は、操作ユニット40と交差する面に設けられている。
電源ボタン50は、ハードウェアキーからなる。ハードウェアキーとは、物理的な装置として押下できるボタンのことであり、好適例では、照光機能付きの押ボタンスイッチを用いている。スイッチを押下げすると、押下げ位置で保持され、押下げ状態を示す点灯がなされる。再度、押下げすると、初期位置に戻り消灯する。なお、メカニカルな押ボタンスイッチであれば良く、例えば、タクトスイッチであっても良い。
【0024】
図4に示すように、電源ボタン50は、操作ユニット40とは別体にして離れて配置される。好適例では、電源ボタン50は、正面視において、操作ユニット40のX軸方向の長辺である横幅Wの左端に配置されているが、これに限定するものではなく、横幅Wの範囲内に配置されていれば良い。好適例では、電源ボタン50は、約15mm角の正方形としている。なお、この寸法や形状に限定するものではなく、視認性が良いサイズ、形状であれば良い。
【0025】
図1に示すように、画像形成装置1の電源ボタン50の横には、X軸方向に延在する着色された識別バー60が設けられる。好適例では、図4に示すように、識別バー60は、幅約8mmのテープ状の部位であり、電源ボタン50の右側に延在している。好適例では、識別バー60の長さを、電源ボタン50の横から操作ユニット40の横幅Wの約半分くらいまでの長さとしている。なお、この長さに限定するものではなく、認識し易い長さであれば良く、例えば、横幅Wの1/4以上の長さがあれば良い。
【0026】
好適例では、識別バー60は、装置本体とは別色である青色に着色された板状のシート部材に、透明樹脂を立体的に塗布したエンブレムプレートを用いている。この青色の清涼感のある横バーからなる識別バー60は、インクジェット方式の印刷ユニットを搭載していることを象徴している。なお、青色の清涼感のあるプレートであれば良く、例えば、メッキを施した金属プレートを用いても良い。また、メタリックブルーなどのメタリックカラーで着色してもよい。
なお、識別バー60は、電源ボタン50の左側に、設けることであっても良い。
【0027】
以上述べた通り、本実施形態の画像形成装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
画像形成装置1は、原稿載置台11上に載置した原稿を読み取る画像読取部10と、画像読取部10の上面に開閉自在に設けられる原稿押えカバー12と、画像読取部10で読み取った画像をシートに形成する画像形成部20と、画像形成部20で画像が形成されたシートを排出する排出部30と、排出部30からのシートを載置する排出トレイ31と、少なくともタッチパネル41を有する操作ユニット40と、を備え、操作ユニット40よりも奥側であって、画像読取部10の前面に、ハードウェアキーからなる電源ボタン50を設けた。
【0028】
この構成によれば、操作ユニット40と電源ボタン50とが別れて配置されているため、電源ボタン50を含む各種の操作キーが1つの操作ユニット40に配置されていた従来の構成と異なり、電源ボタン50が一連の操作の中で無意識に操作してしまうといった誤操作を防止することができる。さらに、操作ユニット40とは別に配置されることで、電源ボタン50の位置が認識し易くなる。従って、電源ボタン50の位置が認識し易く、電源ボタン50の誤操作を防止可能な画像形成装置1を提供することができる。
【0029】
画像形成装置1は、画像読取部10と画像形成部20との上下方向の間には、排出トレイ31を含む空間である胴内排出部32が形成されており、胴内排出部32は、当該画像形成装置1の正面側に開口し、正面視において、操作ユニット40の少なくとも一部は、胴内排出部32の一部と重なっている。胴内排出部32は、排出トレイ31から印刷済みのシートを取り出せるだけの開口が確保されていれば良いため、この構成によれば、操作ユニット40の一部が重なっても機能的に支障はなく、当該重なり分だけ画像形成装置1を小型化することができる。
【0030】
電源ボタン50は、操作ユニット40の横幅Wの範囲内に配置される。この構成によれば、操作ユニット40と電源ボタン50とは、前後方向に並べて配置されるため、電源ボタン50の位置をユーザーが認識し易くなる。
【0031】
胴内排出部32の内部は、暗色に着色されている。この構成によれば、白色のシートの色との識別が容易となるため、印刷物の有無が容易に解り、使い勝手が良い。
【0032】
操作ユニット40は、チルト可能である。この構成によれば、ユーザーが操作し易い角度に操作ユニット40を傾けることができるため、操作性が良い。
【0033】
電源ボタン50の横には、装置本体とは別色に着色された識別バー60が設けられている。この構成によれば、識別バー60により、電源ボタン50が認識し易くなる。
【0034】
識別バー60は、電源ボタン50の右側に延在するように設けられている。この構成によれば、識別バー60により、電源ボタン50がより認識し易くなる。また、特徴的な青色の識別バー60により、インクジェット方式の印刷ユニットを搭載していることをアピールし、印象付けることができる。
【0035】
画像形成装置1は、正面視において、胴内排出部32を左側に配置し、操作ユニット40を右側に配置して設けられている。この構成によれば、操作ユニット40を操作しやすい右側に搭載することができる。
【0036】
画像形成部20は、インクジェットヘッドを含む印刷ユニットから構成されている。
この構成によれば、電源ボタン50の位置が認識し易く、電源ボタン50の誤操作を防止可能なインクジェット方式の画像形成装置1を提供できる。
【0037】
実施形態2
***電源ボタン、及び、識別バーの異なる態様***
図5は、操作ユニットを最大に傾けた時の画像形成装置の正面図であり、図1と対応している。
図5に示す本実施形態の画像形成装置2は、電源ボタン55、識別バー65の位置が、実施形態1の電源ボタン50、識別バー60と異なる。詳しくは、操作ユニット40を装置手前側から奥側に最大に傾けた状態において、電源ボタン55が操作ユニット40と重ならないように、電源ボタン55は、左側にシフトしている。以下、実施形態1と同一の構成については、同一の附番を付して、実施形態1と重複する説明は省略する。
【0038】
前述したように、操作ユニット40は、画像読取部10側の端辺を支点にして、手前側から奥側に向けて傾けることができる。図5は、操作ユニット40を装置手前側から奥側に最大に傾けた状態を示している。このような状態は、画像形成装置2の設置位置を移動する場合などが想定される。
電源ボタン55は、正面視において、装置手前側から奥側に最大に傾けた状態の操作ユニット40と重ならない位置に配置される。詳しくは、電源ボタン55は、画像読取部10の正面における、操作ユニット40よりも左側に設けられる。これにより、本実施形態の画像形成装置2は、操作ユニット40を装置手前側から奥側に最大に傾けた状態においても電源ボタン55を操作することができる。
【0039】
なお、図5に示すように、識別バー65は、電源ボタン55の右側に延在させる。識別バー65は、好適例では、正面視において、最大に傾けた状態の操作ユニット40の横幅Wよりも左側に、一部はみ出して設けられる。このため、操作ユニット40を最大に傾けた状態において、識別バー65の存在により電源ボタン55の位置がユーザーに認識され易くなる。
【0040】
以上述べた通り、本実施形態の画像形成装置2によれば、以下の効果を得ることができる。
【0041】
画像形成装置2は、操作ユニット40を装置手前側から奥側に最大に傾けた状態において、電源ボタン55を操作ユニット40と重ならない位置に備えている。この構成によれば、例えば、操作ユニット40を最大に傾けて画像形成装置2を移動する際に、電源を切り忘れていたとしても、電源ボタン55を操作することができる。
【0042】
実施形態3
***識別バーの異なる態様***
図6は、本実施形態に係る電源ボタンと操作ユニットとの拡大正面図であり、図4と対応している。
図6に示す本実施形態の識別バー70は、実施形態1の識別バー60とは異なる点が、実施形態1と異なる。詳しくは、識別バー70は、LEDで構成されている。以下、実施形態1と同一の構成については、同一の附番を付して、実施形態1と重複する説明は省略する。
【0043】
識別バー70は、画像読取部10の前面にX軸方向に延在させたLED(Light Emitting Diode)で構成される。識別バー70は、電源ボタン50の右側に延在しており、延在長さや、幅は、実施形態1の識別バー60と同様である。識別バー70は、消灯時において青色を呈しており、点灯時ではより鮮明な青色となる。画像読取部10の動作時は、識別バー70が点灯し、電源オフ時は、消灯する。
なお、識別バー70を、画像形成装置1の動作ステータスを点灯態様によって表示するインジケーターとしてもよい。例えば、緑色の点灯で正常状態を示し、赤色の点灯で異常状態であることを示す。別の例として、オレンジ色の点滅のときに通信データの正常送信状態を示す。オレンジ色の点灯で通信エラーまたは、シート詰まりの発生を示してもよい。さらに、識別バー70を構成するLEDは、2本以上設けてもよい。その際、識別バー70は、電源ボタンを挟んで左右に設けてもよし、LEDを並列に延在させて設けてもよい。
【0044】
以上述べた通り、本実施形態の画像形成装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
識別バー70は、LEDで構成される。この構成によれば、LEDの点灯態様によって、インクジェット方式の印刷ユニットを搭載していることのアッピールや、動作ステータスを表すことができる。
【0045】
実施形態4
***画像形成部の異なる態様***
図1に戻る。
上記では、画像形成装置1は、インクジェットヘッドを含む印刷ユニットを備えるものとして説明したが、この構成に限定するものではない。例えば、電子写真方式の印刷ユニットを備えることであっても良い。詳しくは、画像形成装置1の画像形成部が、露光ユニット、現像器、感光体ドラム、帯電器、転写ローラー、定着ユニット(いずれも図示せず)等を備える構成であっても良い。
この構成であっても、上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、一般的に、電子写真方式の起動時間は、インクジェット方式よりも長いため、誤操作により電源を切ってしまうと、再起動するまでにかなりの時間を要するため、誤操作防止による効果は大きくなる。
【符号の説明】
【0046】
1,2…画像形成装置、10…画像読取部、12…原稿押えカバー、20…画像形成部、30…排出部、31…排出トレイ、32…胴内排出部、40…操作ユニット、41…タッチパネル、50,55…電源ボタン、60,65,70…識別バー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6