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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】空気清浄装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/00 20060101AFI20250212BHJP
   F24F 7/003 20210101ALI20250212BHJP
   B60H 3/06 20060101ALI20250212BHJP
   B60H 3/00 20060101ALI20250212BHJP
   A61L 9/18 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
A61L9/00 C
F24F7/003
B60H3/06 E
B60H3/00 F
A61L9/18
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021015986
(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公開番号】P2022119037
(43)【公開日】2022-08-16
【審査請求日】2023-11-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大槻 赳之
(72)【発明者】
【氏名】落合 利徳
(72)【発明者】
【氏名】桑山 明規
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2005-0066353(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第105688248(CN,A)
【文献】特開2013-169502(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0174528(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0071255(KR,A)
【文献】特開2004-105415(JP,A)
【文献】特開2015-62640(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0042423(KR,A)
【文献】特開2019-103963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
F24F 7/003
B60H 3/00
B60H 3/06
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気清浄装置であって、
空気流路(110)を形成する流路形成部(63)を有するケース(60)と、
光を照射する光源(72a、73a、74a、72b、73b、74b)と、
前記ケース内に配置され、前記光源からの光によって光触媒反応を発生させて前記空気流路内の空気を浄化する光触媒(92)と、を備え、
前記ケースは、前記光の照射に伴って前記光源から生じる熱を前記空気流路に放出するヒートシンクを構成し、
前記ケース内に配置され、前記光触媒を担持する光触媒担持部(91)を備え、
前記ケースは、前記光源から生じる前記熱を前記光触媒担持部および前記光触媒を介して前記空気流路に放出することにより、前記光源から生じる前記熱を前記光触媒に伝え、
前記空気流路内の空気流の主流の流れ方向を第1方向(DR1)とし、前記第1方向に交差する方向を第2方向(DR2)とした場合において、
前記光触媒担持部は、前記空気流路内に配置されており、
前記光源は、前記ケース内において、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の一方側に配置され、
前記流路形成部は、
前記空気流路に対して前記第2方向の前記一方側に配置されている第1側部(63e)と、
前記空気流路に対して前記第2方向の他方側に配置されている第2側部(63f)と、
前記光触媒担持部に対して前記第1方向に配置され、前記第1側部および前記第2側部の間を接続して、前記光源から前記第1側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える梁部(63a、63b、63c、163a、163b、163c、166)と、を備え、
前記第1方向に交差し、かつ前記第2方向に交差する方向を第3方向(DR3)とした場合において、
前記梁部(163a、163b、163c、170)は、前記第2方向の中央側から前記第1側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている空気清浄装置。
【請求項2】
前記光触媒担持部は、前記ケースに弾性力を与えた状態で前記ケースに接触する接触部(93、94、95)を備える請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項3】
前記光触媒担持部は、アルミニウムを含む金属材料である請求項1または2に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記光源を第1光源とした場合に、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の他方側に配置され、前記光触媒に光を照射する第2光源(72b、73b、74b)を備え、
前記梁部は、前記第2光源から前記第2側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項5】
前記梁部(163a、163b、163c、170)は、前記第2方向の中央側から前記第2側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項6】
空気清浄装置であって、
空気流路(110)を形成する流路形成部(63)を有するケース(60)と、
光を照射する光源(72a、73a、74a、72b、73b、74b)と、
前記ケース内に配置され、前記光源からの光によって光触媒反応を発生させて前記空気流路内の空気を浄化する光触媒(92)と、を備え、
前記ケースは、前記光の照射に伴って前記光源から生じる熱を前記空気流路に放出するヒートシンクを構成し、
前記ケース内に配置され、前記光触媒を担持する光触媒担持部(91)を備え、
前記ケースは、前記光源から生じる前記熱を前記光触媒担持部および前記光触媒を介して前記空気流路に放出することにより、前記光源から生じる前記熱を前記光触媒に伝え、
前記空気流路内の空気流の主流の方向を第1方向(DR1)とし、前記第1方向に交差する方向を第2方向(DR2)とした場合において、
前記光触媒担持部は、前記空気流路内に配置されており、
前記光源は、前記ケース内において、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の一方側に配置され、
前記流路形成部は、
前記空気流路に対して前記第2方向の前記一方側に配置されている側部(63e、63f)と、
前記光触媒担持部に対して前記第1方向に配置され、前記側部から突起して、前記光源から前記側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える突起部(164a~164c、165a~165c、166a~166e、167a~167e、168a~168c、169a~169c)と、を備え、
前記第1方向に交差し、かつ第2方向に交差する方向を第3方向(DR3)とした場合において、
前記突起部(164a~164c、165a~165c、166a~166e、167a~167e)は、先端から前記側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている空気清浄装置。
【請求項7】
前記光触媒担持部は、前記ケースに弾性力を与えた状態で前記ケースに接触する接触部(93、94、95)を備える請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項8】
前記光触媒担持部は、アルミニウムを含む金属材料である請求項6または7に記載の空気清浄装置。
【請求項9】
前記空気流路内の空気流の主流の流れ方向を第1方向(DR1)とし、前記第1方向に交差する方向を第2方向(DR2)とした場合において、
前記光触媒担持部は、前記空気流路内に配置されており、
前記光源は、前記ケース内において、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の一方側に配置され、
前記流路形成部は、
前記空気流路に対して前記第2方向の前記一方側に配置されている第1側部(63e)と、
前記空気流路に対して前記第2方向の他方側に配置されている第2側部(63f)と、
前記光触媒担持部に対して前記第1方向に配置され、前記第1側部および前記第2側部の間を接続して、前記光源から前記第1側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える梁部(63a、63b、63c、163a、163b、163c、166)と、を備える請求項6ないし8のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項10】
前記第1方向に交差し、かつ前記第2方向に交差する方向を第3方向(DR3)とした場合において、
前記梁部(163a、163b、163c、170)は、前記第2方向の中央側から前記第1側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項11】
前記光源を第1光源とした場合に、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の他方側に配置され、前記光触媒に光を照射する第2光源(72b、73b、74b)を備え、
前記梁部は、前記第2光源から前記第2側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える請求項10に記載の空気清浄装置。
【請求項12】
前記梁部(163a、163b、163c、170)は、前記第2方向の中央側から前記第2側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている請求項11に記載の空気清浄装置。
【請求項13】
前記光源を第1光源とし、前記側部を第1側部とし、前記突起部を第1突起部とした場合において、前記ケース内に配置され、前記光触媒担持部の前記第2方向の中央に対して前記第2方向の他方側に配置されている第2光源(72b、73b、74b)を備え、
前記流路形成部は、
前記空気流路に対して前記第2方向の他方側に配置されている第2側部(63e、63f)と、
前記光触媒担持部に対して前記第1方向に配置され、前記第2側部から突起して、前記第2光源から前記第2側部を通して伝わる熱を前記光触媒担持部に与える第2突起部(164a~164c、165a~165c、166a~166e、167a~167e、168a~168c、169a~169c)と、を備える請求項に記載の空気清浄装置。
【請求項14】
前記第2突起部(164a~164c、165a~165c、166a~166e、167a~167e)は、先端から前記第2側部に近づくほど前記第3方向の寸法が大きくなるように形成されている請求項13に記載の空気清浄装置。
【請求項15】
前記光源を搭載して、前記光源からの熱を前記ケースに伝える基板(71a、71b)を備える請求項1ないし14のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項16】
前記ケースおよび前記基板の間において前記ケースに接触し、かつ前記基板に接触して、前記基板から伝わる熱を前記ケースに伝える熱伝導部材(200、201)を備える請求項15に記載の空気清浄装置。
【請求項17】
前記ケースは、アルミニウムを含む金属材料である請求項1ないし16のいずれかに記載の空気清浄装置。
【請求項18】
前記ケースは、前記光触媒を担持する担持部(190、191、192)を構成する請求項1ないし17のいずれかに記載の空気清浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、通風路を形成するケーシング、通風路内に配置された発光ダイオード、および光触媒フィルタを備える空気清浄装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この空気清浄装置では、発光ダイオードが紫外線を光触媒フィルタに照射して光触媒反応を発生させて、この光触媒反応によって空気を浄化する。ケーシング内には、発光ダイオードから放熱するためのヒートシンクが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2016-540532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の空気清浄装置のケーシング内には、発光ダイオードから放熱するためのヒートシンクが配置されている。このため、ケーシング、ひいては、空気清浄装置の体格が大きくなってしまうという課題がある。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、体格を小型化した空気清浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気清浄装置において、空気流路(110)を形成する流路形成部(63)を有するケース(60)と、
光を照射する光源(72a、73a、74a、72b、73b、74b)と、
ケース内に配置され、光源からの光によって光触媒反応を発生させて空気流路内の空気を浄化する光触媒(92)と、を備え、
ケースは、光の照射に伴って光源から生じる熱を空気流路に放出するヒートシンクを構成し、
ケース内に配置され、光触媒を担持する光触媒担持部(91)を備え、
ケースは、光源から生じる熱を光触媒担持部および光触媒を介して空気流路に放出することにより、光源から生じる熱を光触媒に伝え、
空気流路内の空気流の主流の流れ方向を第1方向(DR1)とし、第1方向に交差する方向を第2方向(DR2)とした場合において、
光触媒担持部は、空気流路内に配置されており、
光源は、ケース内において、光触媒担持部の第2方向の中央に対して第2方向の一方側に配置され、
流路形成部は、
空気流路に対して第2方向の一方側に配置されている第1側部(63e)と、
空気流路に対して第2方向の他方側に配置されている第2側部(63f)と、
光触媒担持部に対して第1方向に配置され、第1側部および第2側部の間を接続して、光源から第1側部を通して伝わる熱を光触媒担持部に与える梁部(63a、63b、63c、163a、163b、163c、166)と、を備え、
第1方向に交差し、かつ第2方向に交差する方向を第3方向(DR3)とした場合において、
梁部(163a、163b、163c、170)は、第2方向の中央側から第1側部に近づくほど第3方向の寸法が大きくなるように形成されている
【0008】
これにより、ケース以外にヒートシンクを用いる場合に比べて、ケースの体格を小型化することができる。これにより、体格を小型化した空気清浄装置を提供することができる。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態における空気清浄装置が適用される車両用空調装置の室内空調ユニットの模式的な断面構成を示す断面図である。
図2】第1実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図である。
図3】第1実施形態にける図2中III-III断面図である。
図4】第1実施形態にける図2中IV-IV断面図である。
図5】第2実施形態における空気清浄装置の断面図であり、図4に相当する断面図である。
図6】第3実施形態における空気清浄装置の断面図であり、図4に相当する断面図である。
図7】第4実施形態における空気清浄装置の断面図であり、図4に相当する断面図である。
図8】第5実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図9】第6実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図10】第7実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図11】第8実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図12】第9実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図13】第10実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図14】第11実施形態における空気清浄装置を上下方向上側から視た上面図であり、図2に相当する図である。
図15】第12実施形態における空気清浄装置の断面図であり、図3に相当する図である。
図16】第13実施形態における空気清浄装置の断面図であり、図3に相当する図である。
図17】第13実施形態における空気清浄装置の光触媒フィルタの一部を上下方向上側から視た上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0012】
(第1実施形態)
本第1実施形態について、図1図4等を参照して説明する。本実施形態は、本開示の空気浄化装置を車両用空調装置の室内空調ユニット1に適用した例について説明する。
【0013】
図面中に示す上下を示す矢印は、室内空調ユニット1が車両に設置された状況での重力の方向を基準とした上下方向DR1を示している。なお、上下方向DR1は、製造、販売、輸送等、室内空調ユニット1が車両に設置されていない状況での室内空調ユニット1の姿勢を限定するものでない。室内空調ユニット1は、車室内の最前部に位置するインストルメントパネルの内側に配置される。室内空調ユニット1は、車室内のうち運転席、助手席に対して車両進行方向前側に配置されている。
【0014】
室内空調ユニット1は、空気の通風路100を形成する空調ケーシング10を有している。空調ケーシング10の内側には、車室内へ向かって空気を送風する通風路が構成されている。空調ケーシング10の通風路の最上流部には、内気導入口11および外気導入口12が形成されている。
【0015】
空調ケーシング10の内側には、内外気切替ドア13が回転自在に配置されている。内外気切替ドア13は、空気の吸込モードを内気モード、外気モード、および内外気モードに切り替えるものである。内気モードは、内気導入口11より内気を導入する吸込モードである。
【0016】
外気モードは、外気導入口12より外気を導入する吸込モードである。内外気モードは、内気導入口11および外気導入口12の双方より内気および外気を導入する吸込モードである。内外気切替ドア13は、図示しないサーボモータによって駆動される。
【0017】
内外気切替ドア13の下流側には、車室内に吹き出す気流を発生させる送風機14が配置されている。本実施形態の送風機14は、内外気切替ドア13の下方に配置されている。送風機14は、電動送風機であって、遠心式の送風ファン141と、この送風ファン141を駆動するモータ142と、を有している。送風機14は、モータ142の回転数を変えることで風量および風速を含む送風能力を変更可能になっている。
【0018】
送風機14の下流側には、空調ケーシング10内を流れる空気を冷却する蒸発器15が配置されている。蒸発器15は、送風機14の送風空気を冷却する冷房用熱交換器である。蒸発器15は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成する要素の一つである。
【0019】
一方、室内空調ユニット1において、蒸発器15の下流側には、空調ケーシング10内を流れる空気を加熱するヒータコア16が配置されている。ヒータコア16は、車両エンジンの温水を熱源として、蒸発器15通過後の冷たい空気を加熱する暖房用熱交換器である。ヒータコア16の側方には、バイパス通路17が形成され、バイパス通路17をヒータコア16のバイパスする空気が流れる。
【0020】
蒸発器15とヒータコア16との間には、エアミックスドア18がスライド移動可能に配置されている。エアミックスドア18は、図示しないアクチュエータにより駆動されて、その開度が連続的に調整可能になっている。エアミックスドア18の開度によりヒータコア16を通る温風量と、バイパス通路17を通過してヒータコア16をバイパスする冷風量との割合が調節される。これにより、車室内に吹き出す空気の温度が調整される。
【0021】
空調ケーシング10の通風路100の最下流部には、フロントガラスに向けて空調風を吹き出すデフロスタ開口部19、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すフェイス開口部20および乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット開口部21が設けられている。
【0022】
デフロスタ開口部19、フェイス開口部20、およびフット開口部21それぞれの上流部には、デフロスタドア22、フェイスドア23、およびフットドア24が回転自在に配置されている。デフロスタドア22、フェイスドア23、およびフットドア24は、吹出モードを切り替えるモード切替ドアを構成する。モード切替ドアは、図示しないリンク機構を介して共通のアクチュエータによって開閉操作される。
【0023】
このように構成される室内空調ユニット1は、空調ケーシング10の内側のうち、送風機14の上流に、フィルタユニット30が設けられている。フィルタユニット30は、空調ケーシング10の内側に導入された空気を浄化するものである。
【0024】
フィルタユニット30は、空調ケーシング10の内側の通風路100に配置されている。フィルタユニット30は、プレフィルタ40、および空気清浄装置50を備える。フィルタユニット30は、通風路100における空気流れの上流側から下流側に向けてプレフィルタ40および空気清浄装置50の順に配置されている。すなわち、プレフィルタ40および空気清浄装置50は、通風路100の空気流れに対して直列に配置されている。
【0025】
プレフィルタ40および空気清浄装置50は、空調ケーシング10に対して脱着可能に取り付けられている。これにより、メンテナンス等を実施する際にプレフィルタ40および空気清浄装置50の清掃や交換が可能になっている。
【0026】
プレフィルタ40は、後述の光触媒フィルタの上流において空気中に含まれる塵、埃、花粉等の異物を捕捉するフィルタである。プレフィルタ40は、その厚み方向が上下方向に一致する姿勢で配置されている。
【0027】
なお、車両への室内空調ユニット1の設置状況によっては、プレフィルタ40は、厚み方向が上下方向に対して傾斜した姿勢で設置されることもある。
【0028】
プレフィルタ40は、プレフィルタ40の厚み方向から見たときの形状が略四角形状になっている。プレフィルタ40は、通気性を有するシートがプリーツ状に折り曲げられた濾材、当該濾材を補強する端板部を有する。プレフィルタ40の濾材は、例えば、樹脂製の不織布で構成される。
【0029】
空気清浄装置50は、光触媒の反応によってプレフィルタ40を通過した空気の脱臭および除菌を行うことにより空気を浄化する。
【0030】
次に、本実施形態の空気清浄装置50の構造について図2図3図4を参照して説明する。
【0031】
図2は、空気清浄装置50を上下方向DR1上側から視た図である。図3は、図2中III-III断面図であり、図4は、図2中IV-IV断面図である。なお、以下、説明の便宜上、上下方向DR1に直交する方向を幅方向DR2とし、上下方向DR1に直交し、かつ幅方向DR2に直交する方向を奥行き方向DR3とする。
【0032】
空気清浄装置50は、図2図3および図4に示すように、ケース60、光源ユニット70A、70B、導光棒80、81、82、および光触媒フィルタ90A、90Bを備える。
【0033】
ケース60は、幅方向DR2および奥行き方向DR3に拡がる扁平形状に形成されている。ケース60には、プレフィルタ40からの空気を通過させる空気流路110が形成されている。
【0034】
本実施形態の空気流路110は、空気流れの主流が上下方向DR1上側から下側に流れるように構成されている。つまり、空気流路110内の主流の流れ方向は、上下方向DR1に一致することになる。主流とは、空気流路110内を流れる複数の空気流のうち最も風量の多い空気流のことである。
【0035】
ケース60は、上ケース部61、および下ケース部62を備える。上ケース部61は、上壁61a、および側壁61b、61c、61d、61eを備える。上壁61aは、幅方向DR2および奥行き方向DR3に拡がる平面状に形成される。上壁61aは、空気流路110を形成する流路形成部63を備える。流路形成部63は、空気流路110内に露出している。
【0036】
流路形成部63には、梁部63a、63b、63cを備える。梁部63a、63b、63cは、流路形成部63のうち幅方向DR2の一方側の側部63eと、幅方向DR2の他方側の側部63fとを接続する。梁部63a、63b、63cは、それぞれ、幅方向DR2に亘って延びるように形成されている。
ここで、流路形成部63のうち幅方向DR2の一方側の側部63eは、第1側部を構成し、流路形成部63のうち幅方向DR2の幅方向DR2の他方側の側部63fは、第2側部を構成する。
【0037】
梁部63a、63b、63cは、空気流路110内にて奥行き方向DR3に間隔を開けて並べられている。このことにより、梁部63a、63b、63cは、空気流路110を4つの空気流路に分離することになる。梁部63a、63b、63cは、それぞれ、流路形成部63の剛性を確保する役割を果たす。
【0038】
本実施形態の梁部63a、63b、63cは、それぞれ、光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して幅方向DR2に亘って接触している。梁部63a、63b、63cは、光源72a、73a、74aと光源72b、73b、74bとから側部63e、63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。
【0039】
上ケース部61の側壁61bは、図3に示すように、上壁61aに対して幅方向DR2の一方側に形成されている。側壁61cは、上壁61aに対して幅方向DR2の他方側に形成されている。
【0040】
側壁61dは、図4に示すように、上壁61aに対して奥行き方向DR3の一方側に形成されている。側壁61eは、側壁61dに対して奥行き方向DR3に間隔を開けて配置されている。側壁61eは、上壁61aに対して奥行き方向DR3の他方側に形成されている。側壁61b、61c、61d、61eは、それぞれ、上壁61aに接続されている。
【0041】
下ケース部62は、下壁62a、および側壁62b、62c、62d、62eを備える。下壁62aは、上ケース部61の上壁61aに対して間隔を開けて上下方向DR1下側に配置されている。下壁62aは、幅方向DR2および奥行き方向DR3に拡がる平面状に形成される。下壁62aは、空気流路110を形成する流路形成部64を備える。流路形成部64は、空気流路110内に露出している。
【0042】
流路形成部64には、梁部64a、64b、64cを備える。梁部64a、64b、64cは、それぞれ、流路形成部64のうち幅方向DR2の一方側側部と、幅方向DR2の他方側側部とを接続する。
【0043】
ここで、流路形成部64のうち幅方向DR2の一方側側部は、第1側部を構成し、流路形成部64のうち幅方向DR2の他方側側部は、第2側部を構成する。そして、梁部64a、64b、64cは、それぞれ、幅方向DR2に亘って延びるように形成されている。
【0044】
梁部64a、64b、64cは、空気流路110内にて奥行き方向DR3に間隔を開けて並べられている。このことにより、梁部64a、64b、64cは、空気流路110を4つの空気流路に分離することになる。梁部64a、64b、64cは、それぞれ、流路形成部64の剛性を確保する役割を果たす。
【0045】
本実施形態の梁部64a、64b、64cは、それぞれ、光触媒フィルタ90Bの基材91に光触媒92を介して幅方向DR2に亘って接触している。梁部64a、64b、64cは、それぞれ、光源ユニット70Aの光源72a、73a、74aと光源ユニット70Bの光源72b、73b、74bから伝わる熱を光触媒フィルタ90Bに伝える。
【0046】
側壁62bは、図3に示すように、下壁62aに対して幅方向DR2の一方側に形成されている。側壁62bは、上ケース部61の側壁61bに対して幅方向DR2の他方側に配置されている。本実施形態の側壁62bは、上ケース部61の側壁61bに対して奥行き方向DR3に亘って接触している。
【0047】
側壁62cは、下壁62aに対して幅方向DR2の他方側に形成されている。側壁62cは、側壁62bに対して幅方向DR2に間隔を開けて配置されている。側壁62cは、上ケース部61の側壁61cに対して幅方向DR2の一方側に配置されている。本実施形態の側壁62cは、上ケース部61の側壁61cに奥行き方向DR3に亘って接触している。
【0048】
側壁62dは、図4に示すように、下壁62aに対して奥行き方向DR3の一方側に形成されている。側壁62dは、上ケース部61の側壁61dに対して幅方向DR2の他方側に配置されている。本実施形態の側壁62dは、上ケース部61の側壁61dに幅方向DR2に亘って接触している。
【0049】
側壁62eは、下壁62aに対して奥行き方向DR3の他方側に形成されている。側壁62eは、側壁62dに奥行き方向DER3に間隔を開けて配置されている。側壁62eは、上ケース部61の側壁61eに対して奥行き方向DER3の一方側に配置されている。
【0050】
本実施形態の側壁62eは、上ケース部61の側壁61eに幅方向DR2に亘って接触している。側壁62b、62c、62d、62eは、それぞれ、下壁62aに接続されている。
【0051】
このように構成されるケース60では、空気流路110が、上ケース部61の上壁61a、下ケース部62の下壁62a、側壁62b、62c、62d、62eによって形成されることになる。本実施形態のケース60は、伝熱性に優れたアルミニウムを含む金属材料によって構成されている。
【0052】
本実施形態のケース60は、光源ユニット70Aの光源72a、73a、74a、光源ユニット70Bの光源72b、73b、74bから発生される熱を光触媒フィルタ90A、90Bを介して空気流路110に放出するヒートシンクを構成する。
【0053】
このことにより、ケース60は、光源72a、73a、74a、光源72b、73b、74bから発生される熱を光触媒フィルタ90A、90Bの基材91を通して光触媒92に伝えることになる。
【0054】
図2および図3に示すように、光源ユニット70Aは、ケース60内において、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1下側に配置されている。光源ユニット70Aは、光触媒フィルタ90Bに対して上下方向DR1上側に配置されている。
【0055】
光源ユニット70Aは、光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2一方側に配置されている。すなわち、光源ユニット70Aは、光触媒フィルタ90A、90Bの幅方向DR2の中央に対して幅方向DR2一方側に配置されている。
【0056】
光源ユニット70Aは、上壁61aおよび下壁62aの間に配置されている。具体的には、光源ユニット70Aは、空気流路110に対して幅方向DR2一方側に配置されている。このことにより、光源ユニット70Aは、上壁61aによって上下方向DR1上側から覆われていることになる。光源ユニット70Aは、下壁62aによって上下方向DR1下側から覆われていることになる。
【0057】
光源ユニット70Aは、基板71a、光源72a、73a、74aを備える。基板71aは、上ケース部61、下ケース部62によって支持されている。基板71aは、上下方向DR1および奥行き方向DR3に拡がる長板状に形成されている。
【0058】
基板71aは、下ケース部62の側壁62bに対して幅方向DR2他方側に配置されて、奥行き方向DR3に亘って側壁62bに接触している。このことにより、基板71aは、光源72a、73a、74aからの熱をケース60に伝える役割を果たす。本実施形態の基板71aは、伝熱性に優れたアルミニウムを含む金属材料によって構成されている。
【0059】
光源72a、73a、74aは、それぞれ、基板71aに対して幅方向DR2他方側に搭載されている第1光源である。光源72a、73a、74aは、それぞれ、基板71aに支持されている。光源72a、73a、74aは、それぞれ、奥行き方向DR3に間隔を開けて並べられている。本実施形態の光源72a、73a、74aは、それぞれ、光としての紫外線を出射する発光ダイオードによって構成されている。
【0060】
図2および図3に示すように、光源ユニット70Bは、ケース60内において、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1下側に配置されている。光源ユニット70Bは、光触媒フィルタ90Bに対して上下方向DR1(すなわち、第1方向)上側に配置されている。
【0061】
光源ユニット70Bは、光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2(すなわち、第2方向)他方側に配置されている。すなわち、光源ユニット70Bは、光触媒フィルタ90A、90Bの幅方向DR2の中央に対して幅方向DR2他方側に配置されている。
【0062】
光源ユニット70Bは、上壁61aおよび下壁62aの間に配置されている。具体的には、光源ユニット70Bは、空気流路110に対して幅方向DR2他方側に配置されている。このことにより、光源ユニット70Bは、上壁61aによって上下方向DR1上側から覆われていることになる。光源ユニット70Bは、下壁62aによって上下方向DR1下側から覆われていることになる。
【0063】
光源ユニット70Bは、基板71b、光源72b、73b、74bを備える。基板71bは、上ケース部61、下ケース部62によって支持されている。基板71bは、上下方向DR1および奥行き方向(すなわち、第3方向)DR3に拡がる長板状に形成されている。
【0064】
基板71bは、下ケース部62の側壁62cに対して幅方向DR2一方側に配置されて、奥行き方向DR3に亘って側壁62cに接触している。このことにより、基板71bは、光源72b、73b、74bからの熱をケース60に伝える役割を果たす。本実施形態の基板71bは、伝熱性に優れたアルミニウムを含む金属材料によって構成されている。
【0065】
光源72b、73b、74bは、それぞれ、基板71bに対して幅方向DR2一方側に搭載されている第2光源である。光源72b、73b、74bは、それぞれ、基板71bに支持されている。光源72b、73b、74bは、それぞれ、奥行き方向DR3に間隔を開けて並べられている。
【0066】
光源72bは、光源72aに対して幅方向DR2の他方側に配置されている。光源73bは、光源73aに対して幅方向DR2の他方側に配置されている。光源74bは、光源74aに対して幅方向DR2の他方側に配置されている。
【0067】
本実施形態の光源72b、73b、74bは、それぞれ、紫外線を出射する発光ダイオードによって構成されている。
【0068】
導光棒80、81、82は、それぞれ、ケース60内において、奥行き方向DR3に間隔を開けて配置されている。すなわち、導光棒80、81、82は、それぞれ、空気流路110内において、奥行き方向DR3に間隔を開けて配置されている。
【0069】
本実施形態の導光棒80、81、82は、それぞれ、幅方向DR2に延びる棒状に形成されている。導光棒80、81、82は、それぞれ、光触媒フィルタ90Bを介して下ケース部62の梁部64a、64b、64cによって支持されている。
【0070】
導光棒80、81、82は、アクリル樹脂やシリコーン樹脂によって形成されて紫外線を通過させる透光性を有する。導光棒80は、光源72a、72bの間に配置されている。導光棒80は、光源72a、72bから入射される紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに出射する。導光棒81は、光源73a、73bの間に配置されている。
【0071】
導光棒81は、光源73a、73bから入射される紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに出射する。導光棒82は、光源74a、74bの間に配置されている。導光棒82は、光源74a、74bから入射される紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに出射する。
【0072】
光触媒フィルタ90Aは、空気流路110内に配置されている。具体的には、光触媒フィルタ90Aは、その奥行き方向DR3中央部が空気流路110の奥行き方向DR3中央部に一致している。光触媒フィルタ90Aは、その幅方向DR2中央部が空気流路110の幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0073】
光触媒フィルタ90Aは、導光棒80、81、82、光触媒フィルタ90Bを介して下ケース部62の流路形成部64、梁部64a、64b、64cによって支持されている。光触媒フィルタ90Aは、梁部64a、64b、64cに対して、上下方向DR1の下側に配置されている。
【0074】
光触媒フィルタ90Aは、幅方向DR2および奥行き方向DR3の拡がる薄板状に形成されている。光触媒フィルタ90Aは、梁部63a、63b、63cおよび導光棒80、81、82の間に配置されている。
【0075】
光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2一方側端部、および幅方向DR2他方側端部は、それぞれ、光触媒92を介して流路形成部63に接触している。光触媒フィルタ90Aの基材91のうち奥行き方向DR3一方側端部、および他方側端部は、それぞれ、光触媒92を介して流路形成部63に接触している。
【0076】
これに加えて、光触媒フィルタ90Aの基材91は、光触媒92を介して梁部63a、63b、63cに対して幅方向DR2に亘って接触している。
【0077】
光触媒フィルタ90Bは、空気流路110内に配置されている。具体的には、光触媒フィルタ90Bは、その奥行き方向DR3中央部が空気流路110の奥行き方向DR3中央部に一致している。光触媒フィルタ90Bは、その幅方向DR2中央部が空気流路110の幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0078】
光触媒フィルタ90Bは、幅方向DR2および奥行き方向DR3の拡がる薄板状に形成されている。光触媒フィルタ90Bは、梁部64a、64b、64cおよび導光棒80、81、82の間に配置されている。光触媒フィルタ90Bは、下ケース部62の流路形成部64、梁部64a、64b、64cによって支持されている。光触媒フィルタ90Bは、梁部64a、64b、64cに対して、上下方向DR1上側に配置されている。
【0079】
光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2一方側端部、および他方側端部は、それぞれ、光触媒92を介して流路形成部64に接触している。光触媒フィルタ90Bのうち奥行き方向DR3一方側端部、および他方側端部は、それぞれ、光触媒92を介して流路形成部64に接触している。これに加えて、光触媒フィルタ90Bの基材91は、光触媒92を介して梁部64a、64b、64cに対して幅方向DR2に亘って接触している。
【0080】
ここで、光触媒フィルタ90A、90Bは、図3に示すように、保持部材76aを介して光源ユニット70Aの基板71aによって支持されている。保持部材76aは、光触媒フィルタ90A、90Bおよび光源ユニット70Aの基板71aの間に配置されている。保持部材76aは、光源ユニット70Aの基板71aから光触媒フィルタ90A、90Bに熱が伝わることを抑える役割を果たす。
【0081】
光触媒フィルタ90A、90Bは、保持部材76bを介して光源ユニット70Bの基板71bによって支持されている。保持部材76bは、光源ユニット70Bの基板71bおよび光触媒フィルタ90A、90Bの間に配置されている。保持部材76bは、光源ユニット70Bの基板71bから光触媒フィルタ90A、90Bに熱が伝わることを抑える役割を果たす。
【0082】
本実施形態の保持部材76b、76bとしては、樹脂材料によって構成されている。
【0083】
光触媒フィルタ90A、90Bは、それぞれ、上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴91aを有する基材91と、基材91の表面に担持されている光触媒92とを備える。基材91は、アルミニウムを含む金属材料によって幅方向DR2および奥行き方向DR3に拡がる薄板状に構成されている。
【0084】
基材91は、光触媒92を担持する光触媒担持部を構成する。本実施形態の光触媒92は、粉末状の酸化チタン等によって構成されている。本実施形態では、光触媒フィルタ90Aは、90Bは、それぞれ、導光棒80、81、82から照射される紫外線によって光触媒92に光触媒反応を発生させることにより、空気流路110を流れる空気を浄化する。
【0085】
次に、本実施形態の室内空調ユニット1の作動について説明する。
【0086】
まず、室内空調ユニット1では、モータ142によって送風ファン141が回転駆動されると、空気が内気導入口11および外気導入口12の少なくとも一方を介して空調ケーシング10の内側に導入される。
【0087】
空調ケーシング10の内側に導入された空気は、フィルタユニット30に流入して浄化される。具体的には、プレフィルタ40に流入した空気は、プレフィルタ40を通過する際に塵、埃、花粉等の異物が除去される。
【0088】
プレフィルタ40にて異物が除去された空気は、空気清浄装置50のケース60の空気流路110に流入する。このため、流路形成部63、64は、空気流路110内の空気流に直接触れることになる。
【0089】
このとき、空気清浄装置50では、光源ユニット70Aの光源72a、73a、74aと光源ユニット70Bの光源72b、73b、74bとに電力が供給される。すると、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bは、それぞれ紫外線を出射する。
【0090】
導光棒80は、光源72a、72bから出射する紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに導く。導光棒81は、光源73a、73bから出射する紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに導く。導光棒82は、光源74a、74bから出射する紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに導く。このとき、光触媒フィルタ90A、90Bは、導光棒80、81、82から導かれる紫外線によって活性化される。
【0091】
一方、光源72a、73a、74aは、それぞれ、紫外線の出射に伴って熱を発生する。
【0092】
光源72a、73a、74aから発生される熱の一部は、基板71a、下ケース部62の側壁62b、上ケース部61の側壁61b、上壁61aを通して流路形成部63に伝わる。
【0093】
この流路形成部63に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、光触媒フィルタ90Aの基材91の奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0094】
この流路形成部63に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、光触媒フィルタ90Aの基材91の奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、梁部63a、63b、63cに伝わる。この伝わった熱は、梁部63a、63b、63cから光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられることになる。
【0095】
さらに、光源72a、73a、74aから発生される熱のうち光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられる熱以外の残りの熱は、下ケース部62の側壁62b、下壁62a、流路形成部64に伝わる。
【0096】
光源72a、73a、74aから流路形成部64に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の一方側端部、光触媒フィルタ90Bの基材91の奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0097】
一方、この流路形成部64に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、梁部64a、64b、64cに伝わる。この伝わった熱は、梁部64a、64b、64cから光触媒フィルタ90Bの基材91に与えられることになる。
【0098】
一方、光源72b、73b、74bは、それぞれ、紫外線の出射に伴って熱を発生する。
【0099】
光源72b、73b、74bから発生される熱の一部は、基板71b、下ケース部62の側壁62c、上ケース部61の側壁61c、上壁61aを通して流路形成部63に伝わる。
【0100】
この流路形成部63に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の他方側端部、光触媒フィルタ90Aの基材91の奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0101】
一方、この流路形成部63に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、梁部63a、63b、63cに伝わる。この伝わった熱は、梁部63a、63b、63cから光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられることになる。
【0102】
さらに、光源72b、73b、74bから発生される熱のうち光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられる熱以外の残りの熱は、下ケース部62の側壁62cを通して下壁62aの流路形成部64に伝わる。
【0103】
この流路形成部64に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の他方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0104】
一方、光源72b、73b、74bから流路形成部64に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Bの他方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、梁部64a、64b、64cに伝わる。この伝わった熱は、梁部64a、64b、64cから光触媒フィルタ90Bの基材91に与えられることになる。
【0105】
このように、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が流路形成部63から伝わる。
【0106】
さらに、光触媒フィルタ90Aの基材91には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が梁部63a、63b、63cによって与えられる。このように、光触媒フィルタ90Aの基材91に熱が伝えられるので、基材91が熱を光触媒92を通して空気流路110に放出することになる。
【0107】
すなわち、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91を通して光触媒92に伝えることになる。
【0108】
同様に、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が流路形成部63、64から伝わる。
【0109】
さらに、光触媒フィルタ90Bの基材91には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が梁部63a、63b、63cによって与えられる。このように、光触媒フィルタ90Bの基材91に熱が伝えられるので、基材91が熱を光触媒92を通して空気流路110に放出することになる。
【0110】
すなわち、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Bの基材91を通して光触媒92に伝えることになる。
【0111】
以上により、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92に伝わる熱量が面方向に亘って均一化される。面方向は、奥行き方向DR3および幅方向DR2のそれぞれに拡がる面方向である。
【0112】
このとき、光触媒フィルタ90A、90Bのそれぞれの光触媒92は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱によって一層活性化される。
【0113】
特に、上述の如く、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92へ伝わる熱量が面方向に亘って均一化される。このため、光触媒92が面方向に亘って活性化する。したがって、光触媒92が面方向に亘って光触媒反応を発生させる。
【0114】
このとき、光触媒フィルタ90A、90Bに流入した空気中に含まれる不快な臭い原因となる有機物や細菌が、光触媒92の光触媒反応によって酸化分解される。これにより、光触媒フィルタ90A、90Bを通過する空気の脱臭および除菌される。
【0115】
また、ケース60の流路形成部63、64は、それぞれ、空気流路110に露出している。このため、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから生じる熱の一部は空気流路110内の空気に放出される。
【0116】
光触媒フィルタ90A、90Bで脱臭および除菌された空気は、送風ファン141に吸い込まれた後、蒸発器15やヒータコア16によって温度調整された後、デフロスタ開口部19、フェイス開口部20、フット開口部21から車室内へ吹出される。
【0117】
以上説明した本実施形態によれば、空気清浄装置50は、空気流路110を形成する流路形成部63、64を有するケース60を備える。空気清浄装置50は、紫外線を導光棒80、81、82を通して光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92に照射する光源72a、73a、74a、72b、73b、74bを備える。
【0118】
光触媒92は、ケース60内に配置され、かつ光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの紫外線によって光触媒反応を発生させて空気流路110内の空気を浄化する。
【0119】
ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90A、90Bの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出する。このことにより、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒92に与えることができる。
【0120】
このとき、ケース60は、紫外線の照射に伴って光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから生じる熱を光触媒フィルタ90A、90Bを介して空気流路110に放出するヒートシンクを構成する。
【0121】
したがって、ケース60以外にヒートシンクを用いる場合に比べて、ケース60、ひいては空気清浄装置50の体格を小型化することができる。これに加えて、ケース60以外にヒートシンクを設ける必要が無いため、コストを低減することができる。
【0122】
さらに、上述の本実施形態によれば、次の(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)の効果が得られる。
【0123】
(1)空気清浄装置50は、光触媒92を担持する基材91を有する光触媒フィルタ90A、90Bを備える。基材91は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからケース60を通して伝わる熱を光触媒92に与える。したがって、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから生じる熱を有効利用して光触媒92の光触媒反応を促進させることができる。
【0124】
(2)空気清浄装置50のケース60は、空気流路110を形成する流路形成部63を備える。流路形成部63は、側部63e、63fの間を接続して、かつ光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから側部63e、63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aの基材91に与える梁部63a、63b、63cを備える。
【0125】
ここで、梁部63a、63b、63cは、それぞれ、幅方向DR2に延びるように形成されている。これにより、梁部63a、63b、63cから光触媒フィルタ90Aの基材91に対して上下方向DR1上側から幅方向DR2に亘って熱を与えることができる。
【0126】
これに加えて、梁部63a、63b、63cは、それぞれ、奥行き方向DR3に並べられている。このため、梁部63a、63b、63cから光触媒フィルタ90Aの基材91に対して上下方向DR1上側から奥行き方向DR3に亘って熱を与えることができる。
【0127】
したがって、光触媒フィルタ90Aの光触媒92の活性化にムラが生じることを抑えることができる。
【0128】
(3)空気清浄装置50のケース60は、空気流路110を形成する流路形成部64を備える。流路形成部64は、幅方向DR2の一方側側部と幅方向DR2の他方側側部の間を接続する梁部64a、64b、64cを備える。
【0129】
梁部64a、64b、64cは、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから流路形成部64の一方側側部、他方側側部を通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Bの基材91に与える梁部64a、64b、64cを備える。
【0130】
ここで、梁部64a、64b、64cは、それぞれ、幅方向DR2に延びるように形成されている。これにより、梁部64a、64b、64cから光触媒フィルタ90Bの基材91に対して上下方向DR1下側から幅方向DR2に亘って熱を与えることができる。
【0131】
これに加えて、梁部64a、64b、64cは、それぞれ、奥行き方向DR3に並べられている。このため、梁部64a、64b、64cから光触媒フィルタ90Bの基材91に対して上下方向DR1下側から奥行き方向DR3に亘って熱を与えることができる。
【0132】
したがって、光触媒フィルタ90Bの光触媒92の活性化にムラが生じること抑えることができる。
【0133】
(4)光源ユニット70Aが光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2一方側に配置されている。光源ユニット70Bが光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2他方側に配置されている。このため、光触媒フィルタ90A、90Bへの紫外線の照射にムラが生じることを抑えることができる。
【0134】
特に、光源ユニット70A、70Bからの光を導光棒80、81、82を通して光触媒フィルタ90A、90Bに与える。このため、光源ユニット70A、70Bに対して紫外線の照射に生じるムラの発生をより一層抑えることができる。
【0135】
(5)導光棒80、81、82は、梁部63a、63b、63cによって上下方向DR1上側から覆われている。導光棒80、81、82は、梁部64a、64b、64cによって上下方向DR1下側から覆われている。このため、空気流路110内の空気流によって生じる圧力損失を抑えることができる。
【0136】
(6)光源ユニット70Aは、光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2一方側において、上壁61a、下壁62aの間に配置されている。光源ユニット70Bは、光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2他方側において、上壁61a、下壁62aの間に配置されている。このため、光源ユニット70A、70Bから光触媒フィルタ90A、90B以外の部位に紫外線が漏れることを未然に抑えることができる。
【0137】
(7)ケース60、光源ユニット70A、70Bの基板71a、71b、および光触媒フィルタ90A、90Bの基材91は、それぞれ、アルミニウムを含む金属材料によって構成されている。したがって、ケース60、光源ユニット70A、70Bの基板71a、71b、および光触媒フィルタ90A、90Bの基材91は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから光触媒92への伝熱を促進させることができる。
【0138】
なお、本実施形態では、ケース60への放熱効果は、次の通りになっている。
【0139】
光源72a、73a、74a、72b、73b、74bの温度が90度であるとき、上ケース部61の流路形成部63の側部63eの温度t3が50℃となり、側部63fの温度tが50℃となる。梁部63cの温度t2が35℃であり、空気流路110の空気の温度t1が30℃である。
【0140】
以上により、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱がケース60を通して光触媒フィルタ90A、90Bへ効率的に伝わっていることが確認される。
【0141】
(第2実施形態)
本第2実施形態では、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、光触媒フィルタ90A、90Bが弾性力を梁部63b、64bに与えて光触媒フィルタ90A、90Bが梁部63b、64bに密着する例について図5を参照して説明する。
【0142】
本第2実施形態と第1実施形態とは、光触媒フィルタ90A、90Bおよび梁部63b、64bの構成が相違するだけで、その他の構成は共通である。図5において、図4と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0143】
上ケース部61の梁部63bのうち奥行き方向DR3の他方側端部65が、かしめられて上下方向DR1下側に塑性変形した状態になっている。このため、光触媒フィルタ90Aの基材91のうち前記梁部63bの他方側端部65に接触する接触部93が前記梁部63bの他方側端部65から押圧される。
【0144】
この場合、梁部63bの他方側端部65が光触媒フィルタ90Aの基材91のうち貫通穴に嵌まった状態で基材91に接触していてもよい。或いは、梁部63bの他方側端部65が光触媒フィルタ90Aの基材91のうち貫通穴を形成する貫通穴形成部に接触していてもよい。
【0145】
これに伴い、光触媒フィルタ90Aの基材91の接触部93が上下方向DR1下側に弾性変形した状態になっている。このため、光触媒フィルタ90Aの基材91の接触部93が梁部63bの他方側端部65に弾性力を与えた状態で梁部63bの他方側端部65に接触している。
【0146】
このため、光触媒フィルタ90Aの基材91は、その接触部93が、光触媒92を介して梁部63bのうち奥行き方向DR3の他方側端部65に密着した状態になっている。このことより、梁部63bから光触媒フィルタ90Aの基材91に熱を良好に伝えることができる。
【0147】
これに加えて、下ケース部62の梁部64bのうち奥行き方向DR3の一方側端部66が、かしめられて上下方向DR1上側に塑性変形した状態になっている。このため、光触媒フィルタ90Bの基材91のうち前記梁部64bの一方側端部66に接触する接触部94が前記梁部64bの一方側端部66から押圧される。
【0148】
これに伴い、光触媒フィルタ90Bの基材91の接触部94が上下方向DR1上側に弾性変形した状態になっている。このため、光触媒フィルタ90Bの基材91の接触部93が梁部64bの一方側端部66に弾性力を与えた状態で梁部64bの一方側端部66に接触している。
【0149】
このため、光触媒フィルタ90Bは、その接触部94が、光触媒92を介して梁部64bの一方側端部66に密着した状態になっている。このことより、梁部64bから光触媒フィルタ90Bの基材91に熱を良好に伝えることができる。
【0150】
以上説明した本実施形態によれば、光触媒フィルタ90Aの基材91は、上ケース部61の梁部63bの他方側端部65に弾性力を与えた状態で他方側端部65に接触する接触部93を構成する。このため、基材91が上ケース部61の梁部63bに確実に接触させることができる。これにより、上ケース部61の梁部63bから基材91、ひいては光触媒92に熱を良好に伝えることができる。
【0151】
また、光触媒フィルタ90Bの基材91は、下ケース部62の梁部64bの一方側端部66に弾性力を与えた状態で一方側端部66に接触する接触部94を構成する。このため、基材91が下ケース部62の梁部64bに確実に接触することができる。これにより、下ケース部62の梁部64bから基材91、ひいては光触媒92に熱を良好に伝えることができる。
【0152】
以上により、光触媒フィルタ90A、90Bを熱によって良好に活性化させることができる。したがって、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒反応を促進させることができる。このため、光触媒フィルタ90A、90Bによる空気の浄化を促進させることができる。
【0153】
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、梁部64bのうち奥行き方向DR3の一方側端部66がかしめられて上下方向DR1上側に塑性変形した状態になっている例について説明した。しかし、これに限らず、梁部64bのうち奥行き方向DR3他方側がかしめられて上下方向DR1上側に塑性変形した状態になっている本第3実施形態について図6を参照して説明する。
【0154】
本第3実施形態と第2実施形態とは、光触媒フィルタ90Bおよび梁部64bの構成が相違するだけで、その他の構成は共通である。図6において、図5と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0155】
下ケース部62の梁部64bのうち奥行き方向DR3の他方側端部67がかしめられて上下方向DR1上側に塑性変形した状態になっている。このため、光触媒フィルタ90Bの基材91のうち前記梁部64bの他方側端部67に接触する接触部95が他方側端部67から力を受けて弾性変形により圧縮した状態になっている。
【0156】
これに伴い、光触媒フィルタ90Bの基材91は、その接触部95が、梁部64bの他方側端部67に弾性力を与えた状態で梁部64bの他方側端部67に接触している。このため、光触媒フィルタ90Bの基材91の接触部95は、光触媒92を介して梁部64bのうち他方側端部67に密着した状態になっている。
【0157】
このことより、梁部64bから光触媒フィルタ90Bの基材91、ひいては光触媒92に熱を良好に伝えることができる。
【0158】
以上説明した本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様に、光触媒フィルタ90Aの基材91は、その接触部93が梁部63bに弾性力を与えた状態で梁部63bに接触している。このため、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を梁部63bを通して光触媒フィルタ90Aの基材91を通して光触媒92に良好に伝えることができる。
【0159】
光触媒フィルタ90Bの基材91は、その接触部95が梁部64bに弾性力を与えた状態で梁部64bに接触している。このため、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を梁部64bを通して光触媒フィルタ90Bに良好に伝えることができる。
【0160】
以上により、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92を熱によって良好に活性化させることができる。したがって、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒反応を促進させることができる。このため、光触媒フィルタ90A、90Bによる空気の浄化を促進させることができる。
【0161】
(第4実施形態)
本第4実施形態では、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、梁部63bが断面L字状に形成されている例について図7を参照して説明する。図7において、図4と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0162】
本第4実施形態の空気清浄装置50と上記第1実施形態の空気清浄装置50とは、梁部63bの断面形状が相違するだけで、その他の構成は共通である。
【0163】
本第4実施形態の空気清浄装置50の梁部63bを上下方向DR1、奥行き方向DR3に平行である切断面で切断した断面図は、L字状に形成されている。梁部63bのうち奥行き方向DR3の他方側68が上下方向DR1上側に突起するように形成されている。梁部63bのうち奥行き方向DR3の他方側68がプレフィルタ40に接続されている。
【0164】
本実施形態の梁部63bは、空気流路110を奥行き方向DR3の一方側と奥行き方向DR3の他方側とに隔離する隔壁を構成する。したがって、空気流路110のうち奥行き方向DR3の一方側と他方側とに外気と内気とを分離して流通させることを適切に行うことができる。
【0165】
(第5実施形態)
上記第1実施形態の空気清浄装置50において、上ケース部61の梁部63a、63b、63cが幅方向DR2に亘って奥行き方向DR3寸法が同一になっている。
【0166】
しかし、これに代えて、幅方向DR2中央から側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように梁部163a、163b、163cが形成されている例について図8を参照して説明する。図8において、図2と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0167】
本第5実施形態の空気清浄装置50は、上記第1実施形態の空気清浄装置50の上ケース部51において、梁部63a、63b、63cに代える梁部163a、163b、163cを備える。そこで、以下、梁部163a、163b、163cについて説明し、その他の構成の説明を省略する。
【0168】
梁部163aは、傾斜部150a、151aを備える。傾斜部151aは、傾斜部150aに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部151aは、幅方向DR2中央から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。傾斜部150aは、幅方向DR2中央から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0169】
梁部163bは、傾斜部150b、151bを備える。傾斜部151bは、傾斜部150bに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部151bは、幅方向DR2中央から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。傾斜部150bは、幅方向DR2中央から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0170】
梁部163cは、傾斜部150c、151cを備える。傾斜部151cは、傾斜部150cに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部151cは、幅方向DR2中央から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。傾斜部150cは、幅方向DR2中央から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0171】
梁部163a、163b、163cは、それぞれ、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。梁部163a、163b、163cは、それぞれ、光触媒フィルタ90Aの基材91に対して光触媒92を介して幅方向DR2に亘って接触している。梁部163a、163b、163cは、光源72a、73a、74aと光源72b、73b、74bとから側部63e、63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。梁部163a、163b、163cは、それぞれの幅方向DR2中央部が、光触媒フィルタ90A、90Bのそれぞれの幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0172】
また、本実施形態では、図示を省略するが、下ケース部62において、梁部64a、64b、64cに代える第1梁部、第2梁部、第3梁部を備える。
【0173】
第1梁部は、上ケース部61の梁部163aに対して上下方向DR1下側に配置されている。第1梁部は、梁部163aと同様に、幅方向DR2中央から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0174】
ここで、一方側側部は、下ケース部62の流路形成部63のうち空気流路110に対して幅方向DR2一方側に形成されている側部である。幅方向DR2の他方側側部は、下ケース部62の流路形成部63のうち空気流路110に対して幅方向DR2他方側に形成されている側部である。
【0175】
第2梁部は、上ケース部61の梁部163bに対して上下方向DR1下側に配置されている。第2梁部は、梁部163bと同様に、幅方向DR2中央から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0176】
第3梁部は、上ケース部61の梁部163cに対して上下方向DR1下側に配置されている。第3梁部は、梁部163cと同様に、幅方向DR2中央から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0177】
第1梁部、第2梁部、第3梁部は、それぞれ、光触媒フィルタ90Bに対して上下方向DR1下側に配置されている。第1梁部、第2梁部、第3梁部は、それぞれ、光触媒フィルタ90Bの基材91に対して光触媒92を介して幅方向DR2に亘って接触している。
第1梁部、第2梁部、第3梁部は、光源72a、73a、74aと光源72b、73b、74bとから側部63e、63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Bに伝える。第1梁部、第2梁部、第3梁部は、それぞれの幅方向DR2中央部が、光触媒フィルタ90A、90Bのそれぞれの幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0178】
以上説明した本実施形態によれば、上ケース部61の梁部163a、163b、163cは、幅方向DR2中央から流路形成部63の側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0179】
したがって、空気流路110の断面積を確保しつつ、上記第1実施形態に比べて、側部63e、63fから多くの熱量の熱を梁部163a、163b、163cの幅方向DR2中央に伝えることができる。
このため、側部63e、63fから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2中央側に伝えることができる。よって、光触媒92における活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
面方向とは、幅方向DR2、奥行き方向DR3に拡がる面方向である。
【0180】
下ケース部62の第1梁部、第2梁部、第2梁部は、それぞれ、梁部163a、163b、163cと同様に、幅方向DR2中央から流路形成部64の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0181】
したがって、空気流路110の断面積を確保しつつ、上記第1実施形態に比べて、流路形成部64の一方側側部、他方側側部から多くの熱量の熱を第1梁部、第2梁部、第2梁部の幅方向DR2中央に伝えることができる。
【0182】
空気流路110の断面積とは、空気流路110を幅方向DR2、奥行き方向DR3を含む切断面で切断した断面の面積である。
【0183】
このため、流路形成部64の一方側側部、他方側側部から多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Bの基材91のうち幅方向DR2中央側に伝えることができる。よって、光触媒92における活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
【0184】
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、幅方向DR2中央から側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように梁部163a、163b、163cが形成されている例について説明した。
【0185】
しかし、これに代えて、梁部163a、163b、163cにおいて、幅方向DR2中央に奥行き方向DR3寸法が同一である平坦部154a、154b、154cが追加されている本第6実施形態について図9を参照して説明する。
【0186】
本第6実施形態と上記第5実施形態とは、梁部163a、163b、163c以外の他の構成が共通である。そこで、以下、主に、梁部163a、163b、163cについて説明する。図9において、図9と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0187】
本実施形態の梁部163aは、傾斜部152a、153a、および平坦部154aを備える。平坦部154aは、幅方向DR2中央に配置されている。傾斜部153aは、平坦部154aに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部153aは、平坦部154aから側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0188】
傾斜部152aは、平坦部154aに対して幅方向DR2他方側に配置されている。傾斜部152aは、平坦部154aから側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0189】
梁部163bは、傾斜部152b、153b、および平坦部154bを備える。平坦部154bは、幅方向DR2中央に配置されている。傾斜部153bは、平坦部154bに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部153bは、平坦部154bから側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0190】
傾斜部152bは、平坦部154bに対して幅方向DR2他方側に配置されている。傾斜部152bは、平坦部154bから側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0191】
梁部163cは、傾斜部152c、153c、および平坦部154cを備える。平坦部154cは、幅方向DR2中央に配置されている。傾斜部153cは、平坦部154cに対して幅方向DR2一方側に配置されている。傾斜部153cは、平坦部154cから側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0192】
傾斜部152cは、平坦部154cに対して幅方向DR2他方側に配置されている。傾斜部152cは、平坦部154cから側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなっている。
【0193】
ここで、平坦部154a、154b、154cは、それぞれ、光触媒フィルタ90A、90Bの幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0194】
また、本実施形態では、図示を省略するが、下ケース部62において、梁部64a、64b、64cに代える第1梁部、第2梁部、第3梁部を備える。
【0195】
第1梁部は、上ケース部61の梁部163aに対して上下方向DR1下側に配置されている。第1梁部は、梁部163aと同様に、幅方向DR2中央側から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部とに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0196】
ここで、一方側側部は、下ケース部62の流路形成部63のうち空気流路110に対して幅方向DR2一方側に形成されている側部である。幅方向DR2の他方側側部は、下ケース部62の流路形成部63のうち空気流路110に対して幅方向DR2他方側に形成されている側部である。
【0197】
第2梁部は、上ケース部61の梁部163bに対して上下方向DR1下側に配置されている。第2梁部は、梁部163bと同様に、幅方向DR2中央側から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0198】
第3梁部は、上ケース部61の梁部163cに対して上下方向DR1下側に配置されている。第3梁部は、梁部163cと同様に、幅方向DR2中央側から幅方向DR2の一方側側部、他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0199】
第1梁部は、第2梁部、第3梁部は、それぞれの幅方向DR2中央に平坦部が形成されている。平坦部は、奥行き方向DR3寸法が同一になっている部位である。ここで、第1梁部、第2梁部、第3梁部は、それぞれの平坦部が、光触媒フィルタ90A、90Bのそれぞれの幅方向DR2中央部に一致するように配置されている。
【0200】
以上説明した本実施形態によれば、上ケース部61の梁部163a、163b、163cは、幅方向DR2中央側から側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0201】
したがって、空気流路110の断面積を確保しつつ、上記第1実施形態に比べて、側部63e、63fから多くの熱量の熱を梁部163a、163b、163cの幅方向DR2中央に伝えることができる。
【0202】
このため、側部63e、63fから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2中央側に伝えることができる。よって、光触媒フィルタ90Aの光触媒92の活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
【0203】
同様に、下ケース部62の第1梁部、第2梁部、第2梁部においても、空気流路110の断面積を確保しつつ、流路形成部64の一方側側部、他方側側部から多くの熱量の熱を第1梁部、第2梁部、第2梁部の幅方向DR2中央に伝えることができる。
【0204】
このため、一方側側部、他方側側部から多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2中央側に伝えることができる。よって、光触媒フィルタ90Aの光触媒92の活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
【0205】
(第7実施形態)
上記第1実施形態では、上ケース部61に梁部63a、63b、63cを設けた例について説明した。
【0206】
しかし、これに代えて、上ケース部61に突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cを設ける本第7実施形態について図10を参照して説明する。
【0207】
本実施形態の空気清浄装置50は、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、上ケース部61の梁部63a、63b、63cに代わる突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cが設けられている。図10において、図2と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0208】
突起部164aは、梁部63aに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部164aは、その先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0209】
突起部164bは、梁部63bに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部164bは、その先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0210】
突起部164cは、梁部63cに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部164cは、その先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0211】
突起部165aは、梁部63aに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部165aは、その先端から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0212】
突起部165bは、梁部63bに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部165bは、その先端から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0213】
突起部165cは、梁部63cに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部165cは、その先端から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0214】
本実施形態の突起部164a、164b、164cは、それぞれ、先端が奥行き方向DR3に拡がる平坦に形成されている。同様に、突起部165a、165b、165cは、それぞれ、先端が奥行き方向DR3に拡がる平坦に形成されている。
【0215】
突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cは、それぞれ、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cは、それぞれ、幅方向DR2に亘って光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して接触している。突起部164a、164b、164cは、光源72a、73a、74aから側部63eを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。突起部165a、165b、165cは、光源72b、73b、74bから側部63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。
【0216】
光触媒フィルタ90Aは、その幅方向DR2中央が空気流路110の幅方向DR2中央に一致するように配置されている。このため、突起部164a、164b、164cは、側部63eから光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2中央に向けて突起することになる。突起部164a、164b、164cは、側部63fから光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2中央に向けて突起することになる。
【0217】
突起部164a、165aは、光源72a、72bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。突起部164b、165bは、光源73a、73bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。突起部164c、165cは、光源74a、74bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。
【0218】
さらに、本実施形態の空気清浄装置50は、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、下ケース部62の梁部64a、64b、64cに代わる第1突起部、第2突起部、第3突起部、第4突起部、第5突起部、第6突起部を備える。
【0219】
第1突起部は、梁部64aに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2一方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第1突起部は、その先端から前記幅方向DR2一方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0220】
第2突起部は、梁部64bに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2一方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第2突起部は、その先端から前記幅方向DR2一方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0221】
第3突起部は、梁部64cに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2一方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第3突起部は、その先端から前記幅方向DR2一方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0222】
第4突起部は、梁部64aに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2他方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第4突起部は、その先端から前記幅方向DR2他方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0223】
第5突起部は、梁部64bに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2他方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第4突起部は、その先端から前記幅方向DR2他方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0224】
第6突起部は、梁部64cに代えて設けられ、下壁62aの流路形成部64のうち幅方向DR2他方側の側部から空気流路110の幅方向DR2中央側に突起する。第6突起部は、その先端から前記幅方向DR2他方側の側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0225】
第1突起部、第2突起部、第3突起部、第4突起部、第5突起部、第6突起部は、それぞれ、光触媒フィルタ90Bに対して上下方向DR1下側に配置されている。第1突起部、第2突起部、第3突起部、第4突起部、第5突起部、第6突起部は、それぞれ、幅方向に亘って光触媒フィルタ90Bの基材91に光触媒92を介して接触している。
【0226】
光触媒フィルタ90Aの基材91は、光触媒92を介して上ケース部61の流路形成部63に接触している。光触媒フィルタ90Aは、上ケース部61の流路形成部63によって支持されている。
【0227】
光触媒フィルタ90Bの基材91は、光触媒92を介して下ケース部62の流路形成部64に接触している。光触媒フィルタ90Aは、下ケース部62の流路形成部64によって支持されている。
【0228】
本実施形態の空気清浄装置50では、上記第1実施形態の空気清浄装置50における導光棒80、81、82が用いられていない。
【0229】
次に、本実施形態の室内空調ユニット1の作動について説明する。
【0230】
まず、室内空調ユニット1では、プレフィルタ40にて異物が除去された空気は、空気清浄装置50のケース60の空気流路110に流入する。
【0231】
このとき、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bは、それぞれ紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに照射する。このため、光触媒フィルタ90A、90Bのそれぞれの光触媒92は、紫外線によって活性化される。
【0232】
一方、光源72a、73a、74aは、それぞれ、紫外線の出射に伴って熱を発生する。
【0233】
光源72a、73a、74aから発生される熱の一部は、基板71a、下ケース部62の側壁62b、上ケース部61の側壁61b、上壁61aを通して流路形成部63に伝わる。この流路形成部63に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2の一方側端部、および奥行き方向DR3の一方側端部、および他方側端部に伝わる。
【0234】
光源72a、73a、74aから流路形成部63に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる熱以外の残りの熱は、突起部164a、164b、164cに伝わる。
【0235】
この伝わった熱は、突起部164a、164b、164cから光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を通して与えられることになる。
【0236】
さらに、光源72a、73a、74aから発生される熱のうち光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられる熱以外の残りの熱は、下ケース部62の側壁62b、下壁62a、流路形成部64に伝わる。光源72a、73a、74aから流路形成部64に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、および他方側端部に伝わる。
【0237】
光源72a、73a、74aから流路形成部64に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、第1突起部、第2突起部、第3突起部に伝わる。この伝わった熱は、第1突起部、第2突起部、第3突起部から光触媒フィルタ90Bの基材91に光触媒92を介して与えられることになる。
【0238】
一方、光源72b、73b、74bは、それぞれ、紫外線の出射に伴って熱を発生する。光源72b、73b、74bから発生される熱の一部は、基板71b、下ケース部62の側壁62c、上ケース部61の側壁61c、上壁61aを通して流路形成部63に伝わる。
【0239】
この流路形成部63に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2のうち他方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0240】
光源72b、73b、74bから流路形成部63に伝わる熱のうち光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の一方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、突起部165a、165b、165cに伝わる。この伝わった熱は、突起部165a、165b、165cから光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して与えられることになる。
【0241】
さらに、光源72b、73b、74bから発生される熱のうち光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられる熱以外の残りの熱は、下ケース部62の側壁62b、下壁62a、流路形成部64に伝わる。
【0242】
このとき、光源72b、73b、74bから流路形成部64に伝わる熱の一部は、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の他方側端部、奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部に伝わる。
【0243】
一方、光源72b、73b、74bから流路形成部64に伝わる熱のうち、光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の一方側端部、および他方側端部に伝わる一部の熱以外の残りの熱は、第4突起部、第5突起部、第6突起部に伝わる。この伝わった熱は、第4突起部、第5突起部、第6突起部から光触媒フィルタ90Bの基材91に与えられることになる。
【0244】
このように、光触媒フィルタ90Aの基材91の基材91のうち幅方向DR2の一方側、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が流路形成部63によって与えられる。
【0245】
光触媒フィルタ90Aの基材91には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cによって与えられる。
【0246】
このため、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出することになる。このことにより、ケース60は、光触媒フィルタ90Aの基材91を介して光触媒92に熱を伝えることになる。
【0247】
同様に、光触媒フィルタ90Bの基材91の奥行き方向DR3の一方側端部、他方側端部、および幅方向DR2の一方側端部、他方側端部には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が流路形成部63、64によって与えられる。
【0248】
光触媒フィルタ90Bの基材91には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱が第1突起部、第2突起部、第3突起部、第4突起部、第5突起部、第6突起部によって与えられる。このため、光触媒フィルタ90Bにおいて、基材91から光触媒92に熱が伝えられる。
【0249】
すなわち、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Bの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出することになる。このことにより、ケース60は、光触媒フィルタ90Bの基材91を介して光触媒92に熱を伝えることになる。
【0250】
これにより、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92に与えられる熱量が面方向に亘って均一化される。面方向とは、幅方向DR2、奥行き方向DR3に拡がる面方向である。
【0251】
このとき、光触媒フィルタ90A、90Bの光触媒92には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱による活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
【0252】
このとき、光触媒フィルタ90A、90Bに流入した空気中に含まれる不快な臭い原因となる有機物や細菌が、光触媒92の光触媒反応によって、ムラなく、酸化分解される。これにより、光触媒フィルタ90A、90Bを通過する空気が、ムラなく、脱臭および除菌される。
【0253】
以上説明した本実施形態によれば、上ケース部61の流路形成部63は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2一方側端部、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部に伝える。
【0254】
これに加えて、突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cは、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して与える。
【0255】
このため、光触媒フィルタ90Aの基材91に与えられる熱量が面方向に亘って均一化される。よって、光触媒フィルタ90Aでは、基材91から光触媒92に与えられる熱量が面方向に亘って均一化される。したがって、光触媒92の活性化も面方向に亘って均一化される。このため、光触媒92の光触媒反応が、ムラなく生じて、空気流路110内の空気を良好に浄化する。
【0256】
同様に、下ケース部62の流路形成部64は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2一方側端部、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部に伝える。
【0257】
これに加えて、第1突起部、第2突起部、第3突起部、第4突起部、第5突起部、第6突起部は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Bに与える。
【0258】
このため、光触媒フィルタ90Bの基材91に与えられる熱量が面方向に亘って均一化される。よって、光触媒フィルタ90Bでは、基材91から光触媒92に与えられる熱量が面方向に亘って均一化される。したがって、光触媒92の活性化も面方向に亘って均一化される。このため、光触媒92の光触媒反応が、ムラなく、生じて空気流路110内の空気を良好に浄化する。
【0259】
以上説明した本実施形態によれば、次の(8)(9)(10)(11)の効果が得られる。
【0260】
(8)突起部164a、164b、164cは、それぞれの先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。このため、突起部164a、164b、164cは、側部63eから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2の中央側に伝えることができる。
【0261】
(9)突起部165a、165b、165cは、それぞれの先端から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。このため、突起部165a、165b、165cは、側部63fから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2の中央側に伝えることができる。
【0262】
したがって、光触媒フィルタ90Aの光触媒92へ伝わる熱量が奥行き方向DR3および幅方向DR2に亘って均一化される。このため、光触媒92における活性化にムラが生じることを抑えることができる。
【0263】
(10)下ケース部62の第1突起部、第2突起部、第3突起部は、突起部164a、164b、164cと同様に、それぞれの先端から一方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。このため、第1突起部、第2突起部、第3突起部は、一方側側部から多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の中央側に伝えることができる。
【0264】
(11)下ケース部62の第4突起部、第5突起部、第6突起部は、突起部165a、165b、165cと同様に、それぞれの先端から他方側側部に近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。このため、第4突起部、第5突起部、第6突起部は、他方側側部から多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Bの基材91の幅方向DR2の中央側に伝えることができる。
【0265】
したがって、光触媒フィルタ90Bにおいても、光触媒フィルタ90Aと同様の効果が得られる。
【0266】
(第8実施形態)
上記第7実施形態では、流路形成部63において突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cを設けた例について説明した。しかし、これ加えて、突起部164a、165aを用いて梁部170を形成した本第8実施形態について図11を参照して説明する。図11において図10と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0267】
本実施形態の空気清浄装置50は、上記第7実施形態の空気清浄装置50において、梁部170を追加したものであるため、梁部170以外の構成の説明を省略する。
【0268】
本実施形態の梁部170は、突起部164a、165aの間を接続する接続部171によって構成されている。梁部170は、幅方向DR2中央側から流路形成部63の側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。梁部170は、光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して接触している。さらに、梁部170は、幅方向DR2中央側から流路形成部63の側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。梁部170、突起部164a、165a、164b、165bは、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。
【0269】
以上説明した本実施形態によれば、上ケース部61の流路形成部63において、突起部164b、164c、165b、165c以外に梁部170が追加されている。このため、流路形成部63の剛性を高めることができる。
【0270】
これに加えて、本実施形態によれば、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を梁部170から光触媒フィルタ90Aに伝える。このため、光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR1中央部に流路形成部63の側部63e、63fから多くの熱量の熱を伝えることができる。
【0271】
これにより、光触媒フィルタ90Aの光触媒92へ伝わる熱量が奥行き方向DR3および幅方向DR2に亘って均一化される。このため、光触媒92における活性化にムラが生じることを抑えることができる。
【0272】
(第9実施形態)
上記第7実施形態では、突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cのそれぞれの先端が奥行き方向DR3に拡がる平坦に形成されている例について説明した。
【0273】
しかし、これに代えて、空気流路110の幅方向DR2中央に向けて凸となる湾曲状に形成されている突起部166a~166e、167a~167eを流路形成部63に設けた第9実施形態について図12を参照して説明する。図12において、図10と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0274】
突起部166a、166b、166c、166d、166eは、それぞれ、上ケース部61の流路形成部63の側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突出する。突起部166a、166b、166c、166d、166eは、それぞれ、奥行き方向DR3に並べられている。
【0275】
突起部167a、167b、167c、167d、167eは、それぞれ、下ケース部62の流路形成部64の側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突出する。突起部167a、167b、167c、167d、167eは、それぞれ、奥行き方向DR3に並べられている。
【0276】
突起部166a、167aは、光源72a、72bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。突起部166c、167cは、光源73a、73bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。突起部166e、167eは、光源74a、74bと奥行き方向DR3において同一位置に配置されている。
【0277】
突起部166bは、突起部166a、166cの間に配置されている。突起部166dは、突起部166c、166eの間に配置されている。突起部167bは、突起部167a、167cの間に配置されている。突起部167dは、突起部167c、167eの間に配置されている。
【0278】
突起部166a、166b、166c、166d、166eは、上記第7実施形態の突起部164aと同様に、それぞれの先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0279】
突起部167a、167b、167c、167d、167eは、上記第7実施形態の突起部165aと同様に、それぞれの先端から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。
【0280】
突起部166a、166b、166c、166d、166eは、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。突起部166a、166b、166c、166d、166eは、光触媒フィルタ90Aの基材91に対して光触媒92を介して接触している。突起部167a、167b、167c、167d、167eは、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。突起部167a、167b、167c、167d、167eは、光触媒フィルタ90Aの基材91に対して光触媒92を介して接触している。
【0281】
突起部166a、166b、166c、166d、166eは、上記第7実施形態の突起部164aと同様に、光源72a、73a、74aから側部63eを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。突起部167a、167b、167c、167d、167eは、上記第7実施形態の突起部165aと同様に、光源72b、73b、74bから側部63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。
【0282】
以上説明した本実施形態によれば、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を流路形成部63、64から光触媒フィルタ90Aの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出するヒートシンクを構成する。
【0283】
このことにより、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を流路形成部63、64から光触媒フィルタ90Aの基材91を介して光触媒92に与えることができる。
【0284】
したがって、上記第1実施形態と同様に、ケース60以外にヒートシンクを用いる場合に比べて、空気清浄装置50の体格を小型化することができる。
【0285】
以上説明した本実施形態によれば、次の(11)(12)効果が得られる。
【0286】
(11)上ケース部61の流路形成部63は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2一方側端部、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部に伝える。
【0287】
突起部166a~166e、167a~167eは、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91に光触媒92を介して熱を与える。したがって、光触媒フィルタ90Aの基材91のうち幅方向DR2中央側に多くの熱量の熱を伝えることができる。
【0288】
突起部166a~166eは、突起部166a、166b、166c、166d、166eを纏めたものである。突起部167a~167eは、167a、167b、167c、167d、167eを纏めたものである。
【0289】
これにより、光触媒フィルタ90Aの光触媒92に伝わる熱量において面方向のムラが生じることを抑えることができる。このため、光触媒92における活性化に面方向のムラが生じることを抑えることができる。
【0290】
(12)突起部166a~166e、167a~167eは、それぞれの先端から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている。このため、突起部166a~166eは、側部63eから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2の中央側に伝えることができる。突起部167a~167eは、側部63fから多くの熱量の熱を光触媒フィルタ90Aの幅方向DR2の中央側に伝えることができる。
【0291】
これにより、光触媒フィルタ90Aの光触媒92に伝わる熱量において、面方向のムラが生じることをより一層抑えることができる。
【0292】
(第10実施形態)
上記第7実施形態では、先端から側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cを用いた例について説明した。
【0293】
しかし、これに代えて、 幅方向DR2に亘って奥行き方向DR3の寸法が同一である突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cを用いた本第10実施形態について図13を参照して説明する。
【0294】
本実施形態は、上記第7実施形態の空気清浄装置50において、突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cに代わる突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cを備える。図13において、図10と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0295】
突起部168aは、突起部164aに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部168bは、突起部164bに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部168cは、突起部164cに代えて設けられ、側部63eから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。
【0296】
突起部169aは、突起部165aに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部169bは、突起部165bに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。突起部169cは、突起部165cに代えて設けられ、側部63fから空気流路110の幅方向DR2中央に向けて突起する。
突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cは、光触媒フィルタ90Aに対して上下方向DR1上側に配置されている。突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cは、光触媒フィルタ90Aの基材91に対して光触媒92を介して接触している。突起部168a、168b、168cは、光源72a、73a、74aから側部63eを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。突起部169a、169b、169cは、光源72b、73b、74bから側部63fを通して伝わる熱を光触媒フィルタ90Aに伝える。
【0297】
以上説明した本実施形態によれば、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を流路形成部63、64から光触媒フィルタ90Aの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出するヒートシンクを構成する。
【0298】
このことにより、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91を通して光触媒92に与えることができる。したがって、上記第1実施形態と同様に、ケース60以外にヒートシンクを用いる場合に比べて、空気清浄装置50の体格を小型化することができる。
【0299】
以上説明した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
【0300】
すなわち、上ケース部61の流路形成部63は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91の幅方向DR2一方側端部、他方側端部、奥行き方向DR3一方側端部、他方側端部に伝える。
【0301】
これに加えて、突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cは、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91に与える。
【0302】
以上により、光触媒フィルタ90Aの基材91を介して光触媒92に伝わる熱量において、面方向のムラが生じることを抑えることができる。このため、光触媒92における活性化にムラが生じることを抑えることができる。
【0303】
(第11実施形態)
上記第1実施形態では、光触媒92を担持するための基材91を備える光触媒フィルタ90Aを用いた例について説明した。これに加えて、ケース60の上ケース部61の梁部63a、63b、63cが光触媒92を担持する光触媒フィルタ部190、191,192を構成する本第11実施形態について図14を参照して説明する。図14において、図2と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0304】
本実施形態の空気清浄装置50は、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、光触媒フィルタ部190、191、192が追加されたものである。そこで、以下、主に光触媒フィルタ部190、191,192について説明する。
【0305】
光触媒フィルタ部190は、担持部190aおよび光触媒92によって構成されている。担持部190aは、梁部63aのうち幅方向DR2中央側に配置されている。担持部190aは、梁部63aにおいて上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。担持部190aは、表面に粉末状の光触媒92を担持する。
【0306】
光触媒フィルタ部191は、担持部191aおよび光触媒92によって構成されている。担持部191aは、梁部63bのうち幅方向DR2中央側に配置されている。担持部191aは、梁部63bにおいて上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。担持部191aは、その表面に粉末状の光触媒92を担持する。
【0307】
光触媒フィルタ部192は、担持部192aおよび光触媒92によって構成されている。担持部192aは、梁部63cのうち幅方向DR2中央側に配置されている。担持部192aは、梁部63cにおいて上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。担持部192aは、その表面に粉末状の光触媒92を担持する。
【0308】
このように構成される本実施形態では、光触媒フィルタ部190、191,192の光触媒92には、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの紫外線が図示しない3つの導光棒、光触媒フィルタ90Aの複数の貫通穴を通して照射される。よって、光触媒フィルタ部190、191,192のそれぞれの光触媒92が活性化することになる。
【0309】
これに加えて、上記第1実施形態と同様に、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから熱が流路形成部63の側部63e、63fから梁部63a、63b、63cに伝わる。このため、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから熱が光触媒フィルタ部190、191,192のそれぞれの光触媒92に伝わる。よって、光触媒フィルタ部190、191,192のそれぞれの光触媒92がより一層活性化する。
【0310】
これにより、光触媒フィルタ部190、191,192の通風性を確保しつつ、光触媒フィルタ部190、191,192のそれぞれの光触媒92が空気流路110に流入される空気を浄化することができる。
【0311】
以上説明した本実施形態によれば、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を流路形成部63、64から光触媒フィルタ90Aの基材91、光触媒92を通して空気流路110に放出するヒートシンクを構成する。
【0312】
このことにより、ケース60は、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの基材91を通して光触媒92に伝えることができる。したがって、上記第1実施形態と同様に、ケース60以外にヒートシンクを用いる場合に比べて、空気清浄装置50の体格を小型化することができる。
【0313】
このように構成される本実施形態によれば、次の(13)(14)の効果を得ることができる。
【0314】
(13)上ケース部61の梁部63a、63b、63cは、光触媒92を担持する光触媒フィルタ部190、191,192を構成する。光触媒フィルタ部190、191,192が空気流路110に流入される空気を浄化することができる。このため、空気清浄装置50における空気を清浄化する能力を高めることができる。
(14)光触媒フィルタ部190の担持部190aは、上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。光触媒フィルタ部191の担持部191aは、上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。光触媒フィルタ部192の担持部192aは、上下方向DR1に貫通する複数の貫通穴が形成されているメッシュ構造に構成されている。以上により、プレフィルタ40から空気流路110に流入される空気流の圧力損失を下げることができる。
【0315】
(第12実施形態)
上記第1実施形態では、光源ユニット70Aの基板71aがケース60の側壁61bに接触し、かつ光源ユニット70Bの基板71aがケース60の側壁61cに接触した例について説明した。
【0316】
これに代えて、光源ユニット70A、70Bの基板71a、71bが熱伝導部材200、201を介してケース60の側壁61b、61cに接触した本第12実施形態について図15を参照して説明した。図15において、図1図4と同一の符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0317】
本実施形態の空気清浄装置50は、上記第1実施形態の空気清浄装置50において、熱伝導部材200、201が追加されている。本実施形態の熱伝導部材200、201は、放熱シートや熱伝導グリスによって構成されている。
【0318】
熱伝導部材200は、光源ユニット70Aの基板71aおよびケース60の側壁61bの間に配置されている。熱伝導部材200は、光源ユニット70Aの基板71aに接触し、かつケース60の側壁61bに接触している。
【0319】
このことにより、光源ユニット70Aの基板71aがケース60の側壁61bに密着させることができる。したがって、熱伝導部材200が光源ユニット70Aの光源72a、73a、74aからの熱を基板71aからケース60の側壁61bに安定して伝えることができる。
【0320】
熱伝導部材201は、光源ユニット70Bの基板71aおよびケース60の側壁61cの間に配置されている。熱伝導部材201は、光源ユニット70Bの基板71bに接触し、かつケース60の側壁61bに接触している。
【0321】
このことにより、光源ユニット70Aの基板71bがケース60の側壁61cに密着させることができる。したがって、熱伝導部材201が光源ユニット70Aの光源72b、73b、74bからの熱を基板71bからケース60の側壁61cに安定して伝えることができる。
【0322】
本実施形態では、導光棒81および光触媒フィルタ90Bと基板71aとの間には、スペーサ77aが挟まれている。導光棒81および光触媒フィルタ90Bと基板71bとの間には、スペーサ77bが挟まれている。スペーサ77a、77bは、導光棒毎に設けられている。
【0323】
スペーサ77aは、基板71aから光触媒フィルタ90Bに熱が伝わることを抑える役割を果たす。スペーサ77bは、基板71bから光触媒フィルタ90Bに熱が伝わることを抑える役割を果たす。
【0324】
これにより、導光棒81および光触媒フィルタ90Bが基板71a、71bによってスペーサ77a、77bを介して支持されることになる。具体的には、スペーサ77a、77bは、それぞれ、導光棒81のうち上下方向DR1下側および光触媒フィルタ90Bを支える。
【0325】
ここで、導光棒81のうち上下方向DR1上側および光触媒フィルタ90Aと、基板71aとの間には空所が形成されている。このため、基板71aから光触媒フィルタ90Aに熱が伝わることが抑えられる。
【0326】
導光棒81のうち上下方向DR1上側および光触媒フィルタ90Aと、基板71bとの間には空所が形成されている。このため、基板71bから光触媒フィルタ90Aに熱が伝わることが抑えられる。
【0327】
本実施形態のスペーサ77a、77bとしては、樹脂材料によって構成されている。なお、図示しない導光棒80、82は、導光棒81と同様に、2つのスペーサを介して基板71a、71bによって支持されている。
【0328】
光触媒フィルタ90Aは、ケース60の流路形成部63によって支持されている。光触媒フィルタ90Bは、ケース60の流路形成部64によって支持されている。導光棒81は、光触媒フィルタ90Bによって支持されている。
【0329】
本実施形態では、導光棒81のうち幅方向DR2の一方側端部は、奥行き方向DR3の一方側、他方側から保持部材69aによって支持されている。導光棒81のうち幅方向DR2の他方側端部は、奥行き方向DR3の一方側、他方側から保持部材69bによって支持されている。保持部材69a、69bは、それぞれ、ケース60の上壁61a或いは下壁62aを切り欠いて構成されている。
【0330】
図示を省略するが導光棒80、82も、導光棒81と同様に、幅方向DR2の一方側端部、他方側端部が保持部材によって支持されている。なお、本実施形態のケース60は、上ケース部61、下ケース部62から構成されるのではなく、1つのケースによって構成されている。
【0331】
以上説明した本実施形態によれば、熱伝導部材200、201によって光源ユニット70A、70Bの基板71a、71bとケース60の側壁61b、61cとを密着させることができる。
【0332】
したがって、基板71a、71bからケース60の側壁61b、61cに安定して熱を伝えることができる。これにより、ケース60によって光源72a、73a、74a、72b、73b、74bから放熱させる能力を向上させることができる。
【0333】
(第13実施形態)
本第13実施形態の空気清浄装置50において、上記第12実施形態の空気清浄装置50において、梁部63a、63b、63c、64a、64b、64cが追加された例について図16図17を参照して説明する。図16において、図15と同一符号は、同一のものを示し、その説明を省略する。
【0334】
梁部63a、63b、63cは、上記第1実施形態と同様に、流路形成部63の側部63e、63fの間を接続している。梁部64a、64b、64cは、上記第1実施形態と同様に、流路形成部64の側部64e、64fの間を接続している。なお、図16において、梁部63a、63c、64a、64cの図示を省略している。
【0335】
ここで、側部64eは、流路形成部64のうち空気流路110に対して幅方向DR2一方側に形成されている一方側側部である。側部64fは、流路形成部64のうち空気流路110に対して幅方向DR2他方側に形成されている他方側側部である。
【0336】
梁部63a、63b、63cは、上記第1実施形態と同様に、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Aの光触媒92に与えることができる。
【0337】
梁部64a、64b、64cは、上記第1実施形態と同様に、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bからの熱を光触媒フィルタ90Bの光触媒92に与えることができる。
【0338】
以上により、本実施形態の梁部63a、63b、63c、64a、64b、64cは、上記第1実施形態の梁部63a、63b、63c、64a、64b、64cと同様の効果を得ることができる。
【0339】
本実施形態の光触媒フィルタ90A、90Bは、それぞれ、図17に示すように、上下方向に貫通する複数の貫通穴91aを有して網状に形成されている基材91を備える。基材91は、その表面に光触媒92を担持する担持部を構成する。このことにより、光触媒フィルタ90A、90Bにおいて、通気性を確保しつつ、面方向に亘って光触媒92の光触媒反応を実現することができる。
【0340】
(他の実施形態)
(1)上記第1~第13実施形態では、空気清浄装置50を室内空調ユニット1に適用した例について説明したが、これに限らず、家庭用や業務用に空気清浄装置50を構成してもよい。
【0341】
(2)上記第1~第13実施形態では、空気清浄装置50において、紫外線によって活性化する光触媒92を用いた例について説明したが、紫外線とは異なる波長の光(例えば、可視光)によって活性化して空気を浄化する光触媒92を用いてもよい。
【0342】
この場合、光源72a、73a、74aおよび光源72b、73b、74bとしては、光触媒92を活性化させるために、紫外線とは異なる波長の光を照射する光源が必要となる。
【0343】
(3)上記第1~第13実施形態では、光源72a、73a、74a、光源72b、73b、74bを発光ダイオードによって構成した例について説明した。しかし、これに限らず、光源72a、73a、74a、72b、73b、74bとして、水銀放電を利用した紫外線ランプを用いてもよい。
すなわち、空気清浄装置50を構成する光源として、発光ダイオードに代えて、水銀放電を利用した紫外線ランプを用いてもよい。
【0344】
(4)上記第1~第13実施形態では、光源ユニット70Aを光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2一方側に配置した例について説明した。
【0345】
しかし、これに限らず、光源ユニット70Aを光触媒フィルタ90A、90Bの幅方向DR2中央に対して幅方向DR2一方側に配置するのであれば、光源ユニット70Aを光触媒フィルタ90A、90Bに対して上下方向DR1に重なるように配置してもよい。
【0346】
(5)上記第1~第13実施形態では、光源ユニット70Bを光触媒フィルタ90A、90Bに対して幅方向DR2他方側に配置した例について説明した。
【0347】
しかし、これに限らず、光源ユニット70Bを光触媒フィルタ90A、90Bの幅方向DR2中央に対して幅方向DR2他方側に配置するのであれば、光源ユニット70Bを光触媒フィルタ90A、90Bに対して上下方向DR1に重なるように配置してもよい。
【0348】
(7)上記第1~第13実施形態では、空気清浄装置50に2つの光源ユニット70A、70Bを配置した例について説明した。しかし、これに限らず、空気清浄装置50に1つの光源ユニットを配置してもよく、空気清浄装置50に3つ以上の光源ユニットを配置してもよい。
例えば、1つの光源ユニットを複数の光源によって構成する場合に限らず、1つの光源によって1つの光源ユニットを構成してもよい。
【0349】
(8)上記第1~第13実施形態では、空気清浄装置50に2つの光触媒フィルタ90A、90Bを配置した例について説明した。しかし、これに限らず、空気清浄装置50に1つの光触媒フィルタを配置してもよく、空気清浄装置50に3つ以上の光触媒フィルタを配置してもよい。
【0350】
(9)上記第13実施形態では、通気性を確保するために、光触媒フィルタ90A、90Bの基材91として網状の部材を用いた例について説明した。しかし、これに限らず、通気性を確保することが可能であれば、光触媒フィルタ90A、90Bの基材91としては、網状以外の形状の部材を用いてもよい。
【0351】
(10)上記第1~第13実施形態では、ケース60の熱伝導性を確保するために、ケース60をアルミニウムを含む金属材料によって構成した例について説明した。これに限らず、ケース60の熱伝導性を確保することができるのであれば、ケース60をアルミニウム以外の金属材料(例えば、銅)によって構成してもよい。
【0352】
(11)上記第1~第13実施形態では、熱伝導性を確保するために、光触媒フィルタ90A、90Bの基材91をアルミニウムを含む金属材料によって構成した例について説明した。これに限らず、基材91の熱伝導性を確保することができるのであれば、基材91をアルミニウム以外の金属材料(例えば、銅)によって構成してもよい。
【0353】
(12)上記第1~第13実施形態では、熱伝導性を確保するために、光源ユニット70Aの基板71aと光源ユニット70Bの基板71bとをアルミニウムを含む金属材料によって構成した例について説明した。これに限らず、基板71a、71bの熱伝導性を確保することができるのであれば、基板71a、71bをアルミニウム以外の金属材料(例えば、銅)によって構成してもよい。
【0354】
(13)上記第1~第6実施形態では、ケース60において、幅方向に延びる梁部63a、63b、63c、64a、64b、64cを用いた例について説明したが、これに限らず、ケース60において、奥行き方向DR3に延びる梁部を用いてもよい。
【0355】
或いは、ケース60において、幅方向に延びる梁部と奥行き方向DR3に延びる梁部との両方を用いてもよい。
【0356】
(14)上記第7~第11実施形態では、ケース60にて幅方向DR2に突起する突起部164a~164c、165a~165c、166a~166e、167a~167e、168a~168c、169a~169cを用いた例について説明した。
【0357】
しかし、これに代えて、ケース60にて奥行き方向DR3に突起する突起部を用いてもよい。或いは、ケース60において、ケース60にて幅方向DR2に突起する突起部と奥行き方向DR3に突起する突起部とを用いてもよい。
【0358】
(15)上記第1~第6実施形態では、光源ユニット70A、70Bから出射される紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに伝えるために導光棒80、81、82を用いた例について説明した。
【0359】
しかし、これに限らず、光源ユニット70A、70Bから出射される紫外線を光触媒フィルタ90A、90Bに伝えるために、幅方向DR2、奥行き方向DR3に拡がる導光板を用いてもよい。
【0360】
(16)上記第13実施形態では、光触媒フィルタ90A、90Bとして、複数の貫通穴91aを有して網状に形成されている基材91と、基材91に担持されている光触媒92とによって構成されているものについて説明した。
【0361】
しかし、上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、光触媒フィルタ90A、90Bとして、上記第13実施形態と同様に、網状に形成されている基材91と、基材91に担持されている光触媒92とによって構成されているものを用いてもよい。
【0362】
同様に、上記第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12実施形態において、光触媒フィルタ90A、90Bとして、網状に形成されている基材91と、基材91に担持されている光触媒92とによって構成されているものを用いてもよい。
【0363】
(17)上記第11実施形態では、空気清浄装置50が光触媒フィルタ90A、90Bと、梁部63a、63b、63cによって構成される光触媒フィルタ部190、191,192と、を備える例について説明した。
【0364】
しかし、これに代えて、上記第11実施形態において梁部63a、63b、63cが光触媒フィルタ部190、191,192を構成する空気清浄装置50において、光触媒フィルタ90A、90Bが削除されるようにしてもよい。
【0365】
すなわち、上記第11実施形態の空気清浄装置50において、光触媒フィルタ部190、191,192と光触媒フィルタ90A、90Bとのうち光触媒フィルタ部190、191,192のみを用いるようにしてもよい。これにより、空気清浄装置50の体格の更なる小型化を図ることができる。
【0366】
(18)上記第11実施形態の空気清浄装置50において、梁部63a、63b、63cに光触媒フィルタ部190、191,192を構成する例について説明した。しかし、これに限らず、ケース60のうち梁部63a、63b、63cを除いた他の部位に光触媒フィルタ部190、191,192を構成してもよい。
【0367】
(19)上記第11実施形態では、上ケース部61の梁部63a、63b、63cに光触媒フィルタ部190、191,192を構成する例について説明した。しかし、これに代えて、下ケース部62の梁部64a、64b、64cに光触媒フィルタ部190、191,192を構成してもよい。
【0368】
(20)上記第11実施形態では、梁部63a、63b、63cにおいて光触媒フィルタ部190、191,192を備える例について説明した。しかし、これに代えて、通風性を確保するために梁部63a、63b、63cに複数の貫通穴を形成するものの、梁部63a、63b、63cが光触媒を担持しないようにしてもよい。
(21)上記第5、6実施形態では、梁部163a、163b、163cは、幅方向DR2中央から流路形成部63の側部63e、63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなるように形成されている例について説明した。
しかし、これに限らず、梁部163a、163b、163cは、幅方向DR2中央から側部63eに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなり、幅方向DR2中央から側部63fに亘って奥行き方向DR3の寸法が同一になるようにしてもよい。
或いは、梁部163a、163b、163cは、幅方向DR2中央から側部63fに近づくほど奥行き方向DR3の寸法が大きくなり、幅方向DR2中央から側部63eに亘って奥行き方向DR3の寸法が同一になるようにしてもよい。
【0369】
(21)上記第7実施形態では、上ケース部61に突起部164a、164b、164c、165a、165b、165cを設けた例について説明した。しかし、これに限らず、上ケース部61に突起部164a、164b、164cを設けるものの、突起部
165a、165b、165cを廃止してもよい。或いは、上ケース部61に突起部165a、165b、165cを設けるものの、突起部164a、164b、164cを廃止してもよい。
(22)上記第9実施形態では、突起部166a~166e、167a~167eを流路形成部63に設けた例について説明した。しかし、これに代えて、流路形成部63に突起部166a~166eを設け、突起部167a~167eを廃止してもよい。或いは、流路形成部63に突起部167a~167eを設け、突起部166a~166eを廃止してもよい。
(23)上記第10実施形態では、突起部168a、168b、168c、169a、169b、169cを流路形成部63に設けた例について説明した。しかし、これに限らず、突起部168a、168b、168cを流路形成部63に設け、突起部169a、169b、169cを廃止してもよい。或いは、突起部169a、169b、169cを流路形成部63に設け、突起部168a、168b、168cを廃止してもよい。
(24)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0370】
60 ケース
63 流路形成部
63a、63b、63c 梁部
72a、73a、74a、72b、73b、74b光源
92 光触媒
110 空気流路
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