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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20250212BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
G03G15/08 347
G03G21/00 370
G03G15/08 341
G03G15/08 349
G03G15/08 364
G03G15/08 390
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021069381
(22)【出願日】2021-04-15
(65)【公開番号】P2022164103
(43)【公開日】2022-10-27
【審査請求日】2024-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 誠悟
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-061470(JP,A)
【文献】特開2018-040836(JP,A)
【文献】特開2014-106473(JP,A)
【文献】特開2015-001605(JP,A)
【文献】特開2007-102176(JP,A)
【文献】特開2012-103317(JP,A)
【文献】特開平11-065251(JP,A)
【文献】特開昭55-062470(JP,A)
【文献】特開2021-156936(JP,A)
【文献】米国特許第06418284(US,B1)
【文献】中国実用新案第205920321(CN,U)
【文献】特開2007-264121(JP,A)
【文献】特開2007-171346(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0064588(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0067418(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107797416(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0147174(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103853008(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0053723(US,A1)
【文献】米国特許第11106157(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第113448209(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置であり、
像保持体を各々備え、乾式トナーを用い、記録媒体に転写される像を当該像保持体上に形成する少なくとも5つの画像形成部と、
前記少なくとも5つの画像形成部の各々に設けられ、乾式トナーおよび乾式キャリアが供給される現像装置であって、A3サイズの長辺の長さ以上の長さを有し当該乾式トナーが付着する乾式トナー付着部を備え、当該乾式トナー付着部に付着した当該乾式トナーを前記像保持体に付着させる前記現像装置と、
前記画像形成装置に装着され乾式トナーを収容したトナー収容容器からの乾式トナーを前記現像装置に搬送して当該現像装置へ当該乾式トナーを供給するトナー供給機構と、
前記画像形成装置に装着され乾式キャリアを収容したキャリア収容容器からの乾式キャリアを前記現像装置に搬送して当該現像装置へ当該乾式キャリアを供給するキャリア供給機構と、
を備え、
前記現像装置への乾式トナーの供給量の方が、当該現像装置への乾式キャリアの供給量よりも多くなっており、
前記トナー収容容器に設けられたトナー排出部から排出された乾式トナーが前記現像装置へ向かう際に通る経路は、当該トナー排出部が設けられている箇所から、当該トナー収容容器が装着される際の装着方向における上流側に向かい、その後、当該装着方向における下流側へ向かって、当該現像装置に達し、
前記キャリア収容容器に設けられたキャリア排出部から排出された乾式キャリアが前記現像装置へ向かう際に通る経路は、前記トナー収容容器が装着される際の前記装着方向における上流側へ向かわず、当該キャリア排出部が設けられている箇所から、当該装着方向における下流側へ向かって、当該現像装置に達する、
画像形成装置。
【請求項2】
前記キャリア収容容器および前記トナー収容容器の各々が、個別に、前記画像形成装置に装着される構成となっており、
前記トナー収容容器の前記装着方向における長さを比べた場合に、前記キャリア収容容器の方が、当該トナー収容容器よりも短い請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置に、前記キャリア収容容器および前記トナー収容容器が装着されている状態において、当該キャリア収容容器の端部であって前記装着方向における下流側に位置する端部が、当該トナー収容容器の端部であって当該装着方向における下流側に位置する端部よりも、当該装着方向における上流側に位置する請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部により形成された像を記録媒体に転写する転写部と、
前記転写部にて一方の面に像が転写された記録媒体の表裏を反転させて当該転写部に対して当該記録媒体を供給する反転機構と、
をさらに備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記キャリア供給機構のうちの乾式キャリアが通る部分の空間の容積の方が、前記トナー供給機構のうちの乾式トナーが通る部分の空間の容積よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
々の前記現像装置に対して乾式キャリアが供給される際の単位時間当たりの供給量と個々の当該現像装置から当該乾式キャリアが排出される際の単位時間当たりの排出量との和に対して前記画像形成部の設置数を乗じた値の方が、個々の前記画像形成部にて像の形成が行われる際に当該単位時間当たりに消費される乾式トナーの量に対して当該設置数を乗じた値よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記トナー収容容器の前記装着方向に垂直な面における断面積を比べた場合に、前記乾式キャリアが通る前記経路の断面積の方が、前記乾式トナーが通る前記経路の断面積よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記トナー供給機構は、乾式トナーを落下させて前記現像装置に乾式トナーを供給し、当該トナー供給機構には、当該現像装置に向かう乾式トナーが落下するトナー落下部が設けられ、
前記キャリア供給機構、鉛直上方から乾式キャリアを落下させて前記現像装置に乾式キャリアを供給し、当該キャリア供給機構には、当該現像装置に向かう乾式キャリアが落下するキャリア落下部が設けられ、
前記トナー落下部の真上に前記キャリア落下部が位置し、落下する乾式キャリアが、当該トナー落下部に達する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成装置に装着された前記キャリア収容容器における鉛直方向の最下部が、当該画像形成装置に装着された前記トナー収容容器における鉛直方向の最下部よりも鉛直下方に位置する請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、特許文献1には、液体トナーが貯留された現像槽と、現像槽から液体トナーを汲み取る汲み取りローラと、汲み取りローラによって汲み取られた液体トナーを感光体ドラムの表面に供給する現像ローラとを備える液体現像装置が開示されている。
また、特許文献2には、YMCK各色を扱う複数の現像ユニットが設けられるとともに、各現像ユニットに現像剤容器が配置された構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-264121号公報
【文献】特開2007-171346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、湿式の現像剤を用いる場合と比べて、キャリアの収容容積を小さくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置であり、像保持体を各々備え、乾式トナーを用い、記録媒体に転写される像を当該像保持体上に形成する少なくとも5つの画像形成部と、前記少なくとも5つの画像形成部の各々に設けられ、乾式トナーおよび乾式キャリアが供給される現像装置であって、A3サイズの長辺の長さ以上の長さを有し当該乾式トナーが付着する乾式トナー付着部を備え、当該乾式トナー付着部に付着した当該乾式トナーを前記像保持体に付着させる前記現像装置と、前記画像形成装置に装着され乾式トナーを収容したトナー収容容器からの乾式トナーを前記現像装置に搬送して当該現像装置へ当該乾式トナーを供給するトナー供給機構と、前記画像形成装置に装着され乾式キャリアを収容したキャリア収容容器からの乾式キャリアを前記現像装置に搬送して当該現像装置へ当該乾式キャリアを供給するキャリア供給機構と、を備え、前記現像装置への乾式トナーの供給量の方が、当該現像装置への乾式キャリアの供給量よりも多くなっており、前記トナー収容容器に設けられたトナー排出部から排出された乾式トナーが前記現像装置へ向かう際に通る経路は、当該トナー排出部が設けられている箇所から、当該トナー収容容器が装着される際の装着方向における上流側に向かい、その後、当該装着方向における下流側へ向かって、当該現像装置に達し、前記キャリア収容容器に設けられたキャリア排出部から排出された乾式キャリアが前記現像装置へ向かう際に通る経路は、前記トナー収容容器が装着される際の前記装着方向における上流側へ向かわず、当該キャリア排出部が設けられている箇所から、当該装着方向における下流側へ向かって、当該現像装置に達する、画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記キャリア収容容器および前記トナー収容容器の各々が、個別に、前記画像形成装置に装着される構成となっており、前記トナー収容容器の前記装着方向における長さを比べた場合に、前記キャリア収容容器の方が、当該トナー収容容器よりも短い請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記画像形成装置に、前記キャリア収容容器および前記トナー収容容器が装着されている状態において、当該キャリア収容容器の端部であって前記装着方向における下流側に位置する端部が、当該トナー収容容器の端部であって当該装着方向における下流側に位置する端部よりも、当該装着方向における上流側に位置する請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、前記画像形成部により形成された像を記録媒体に転写する転写部と、前記転写部にて一方の面に像が転写された記録媒体の表裏を反転させて当該転写部に対して当該記録媒体を供給する反転機構と、をさらに備える請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、記キャリア供給機構のうちの乾式キャリアが通る部分の空間の容積の方が、前記トナー供給機構のうちの乾式トナーが通る部分の空間の容積よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、々の前記現像装置に対して乾式キャリアが供給される際の単位時間当たりの供給量と個々の当該現像装置から当該乾式キャリアが排出される際の単位時間当たりの排出量との和に対して前記画像形成部の設置数を乗じた値の方が、個々の前記画像形成部にて像の形成が行われる際に当該単位時間当たりに消費される乾式トナーの量に対して当該設置数を乗じた値よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、前記トナー収容容器の前記装着方向に垂直な面における断面積を比べた場合に、前記乾式キャリアが通る前記経路の断面積の方が、前記乾式トナーが通る前記経路の断面積よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、前記トナー供給機構は、乾式トナーを落下させて前記現像装置に乾式トナーを供給し、当該トナー供給機構には、当該現像装置に向かう乾式トナーが落下するトナー落下部が設けられ、前記キャリア供給機構、鉛直上方から乾式キャリアを落下させて前記現像装置に乾式キャリアを供給し、当該キャリア供給機構には、当該現像装置に向かう乾式キャリアが落下するキャリア落下部が設けられ、前記トナー落下部の真上に前記キャリア落下部が位置し、落下する乾式キャリアが、当該トナー落下部に達する請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項に記載の発明は、前記画像形成装置に装着された前記キャリア収容容器における鉛直方向の最下部が、当該画像形成装置に装着された前記トナー収容容器における鉛直方向の最下部よりも鉛直下方に位置する請求項1に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1~3の発明によれば、湿式の現像剤を用いる場合と比べて、キャリアの収容容積を小さくすることができる。
請求項の発明によれば、A3サイズの長辺の長さ以上の長さを有する画像を、記録媒体の両面に形成できる。
請求項の発明によれば、キャリア供給機構のうちの乾式キャリアが通る部分の空間の容積の方が、トナー供給機構のうちの乾式トナーが通る部分の空間の容積よりも大きい場合に比べ、画像形成装置の小型化を図れる。
請求項6の発明によれば、個々の現像装置に対して乾式キャリアが供給される際の単位時間当たりの供給量と個々の現像装置から乾式キャリアが排出される際の単位時間当たりの排出量との和に対して画像形成部の設置数を乗じた値の方が、個々の画像形成部にて像の形成が行われる際に単位時間当たりに消費される乾式トナーの量に対して設置数を乗じた値よりも大きい場合に比べ、乾式トナーの供給、排出のための要する機構の小型化を図れる。
請求項の発明によれば、乾式キャリアが通る経路の断面積の方が、乾式トナーが通る経路の断面積よりも大きい場合に比べ、乾式キャリアが通る経路に起因する画像形成装置の大型化を抑制できる。
請求項の発明によれば、キャリア供給機構により供給される乾式キャリアを用いて、乾式トナーの崩しを行える。
請求項の発明によれば、トナー収容容器を着脱する位置よりも鉛直下方でキャリア収容容器の着脱を行える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成装置を示した図である。
図2】現像剤補給装置の斜視図である。
図3】現像剤補給装置を図2におけるIII方向から見た図である。
図4】現像剤補給装置を図2におけるIV方向から見た図である。
図5図4におけるV-V部での断面図である。
図6図4におけるVI-VI部での断面図である。
図7図6におけるVII部の拡大図である。
図8】現像装置を説明する図である。
図9図8の矢印IXで示す方向から現像スリーブを眺めた場合の図である。
図10】画像形成装置が有する機能を示した概略図である。
図11】画像形成装置の他の構成例を示した図である。
図12】画像形成装置の他の構成例を示した図である。
図13】画像形成装置の他の構成例を示した図である。
図14】画像形成装置の他の構成例を示した図である。
図15】画像形成装置の他の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100を示した図である。
画像形成装置100は、タンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置100である。
この画像形成装置100には、記録媒体の一例である用紙50に転写される像を形成する少なくとも5つの画像形成部200が設けられている。画像形成部200の設置数は、5以上であることが好ましく、本実施形態では、画像形成部200の設置数は6となっている。
【0009】
画像形成部200の各々は、像保持体の一例としての感光体ドラム11を備え、乾式の現像剤を用い、用紙50に転写される像であるトナー像をこの感光体ドラム11上に形成する。言い換えると、画像形成部200の各々は、粉体状の現像剤を用いて、用紙50に転写されるトナー像をこの感光体ドラム11上に形成する。
本実施形態の現像剤は、粉体状の乾式キャリアと粉体状の乾式トナーとにより構成され、画像形成部200の各々は、粉体状の乾式キャリアおよび粉体状の乾式トナーを用い、トナー像を感光体ドラム11上に形成する。
このように乾式の現像剤を用いる場合、湿式の現像剤を用いる場合と比べて、キャリアの収容容積を小さいものにできる。
【0010】
6つの画像形成部200は、種類が互いに異なる乾式トナーを用いて、トナー像を感光体ドラム11上に形成する。
具体的には、本実施形態では、6つの画像形成部200のうちの、4つの画像形成部200は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の基本色の乾式トナーを用いて、トナー像を形成する。
また、残り2つの画像形成部200は、クリア、白、金、銀、ピンク、緑、オレンジなどの特色の乾式トナーを用いて、トナー像を形成する。
【0011】
なお、乾式トナーの種類としては、これらに限らず、磁性を有する乾式トナーや、導電性を有する乾式トナーも挙げられる。また、乾式トナーの種類としては、紫外線や赤外線などの光の照射で発光する乾式トナーも挙げられる。
「種類が互いに異なる乾式トナー」には、色が互いに異なる乾式トナーに限らず、機能、性質が互いに異なる乾式トナーも含まれる。
例えば、2つの乾式トナーの色が同じであっても、一方が磁性を有する乾式トナーであり、他方が導電性を有する乾式トナーである場合、この2つの乾式トナーの種類は異なると言える。
【0012】
なお、本実施形態では、乾式トナーを用いる画像形成部200が複数設けられているが、これらの画像形成部200に加えて、他の画像形成部200を設けてもよい。
具体的には、例えば、乾式キャリアを用いず乾式トナーのみを用いてトナー像を形成する画像形成部200や、インクジェット方式で画像を形成する画像形成部200を追加で設けてもよい。
【0013】
また、画像形成装置100には、中間転写ベルト15と、画像形成部200の各々にて形成されたトナー像をこの中間転写ベルト15に転写するための一次転写部10とが設けられている。
さらに、画像形成装置100には、中間転写ベルト15上に転写されたトナー像を用紙50に転写するための二次転写部20が設けられている。
【0014】
また、画像形成装置100には、用紙50に転写されたトナー像をこの用紙50上に定着させる定着装置60が設けられている。
さらに、画像形成装置100には、プログラムを実行するCPUを備え、画像形成装置100内の各部を制御する制御部40が設けられている。
また、画像形成装置100には、表示パネル等により構成されユーザからの指示を受け付けるとともにユーザに対して情報を表示するUI(User Interface)45が設けられている。
【0015】
画像形成部200の各々には、現像装置14が設けられている。また、画像形成部200の各々には、現像装置14に対して現像剤を補給する現像剤補給装置70が設けられている。
現像装置14は、感光体ドラム11上の静電潜像を乾式トナーにより可視像化する。
現像剤補給装置70は、現像装置14に現像剤を補給する。現像剤は、磁性を有する乾式キャリアと乾式トナーとにより構成され、現像剤補給装置70は、現像装置14に対して、乾式キャリア、乾式トナーを補給する。
この例では、乾式キャリアは、正の帯電極性を有し、乾式トナーは、負の帯電極性を有する。
【0016】
また、画像形成部200の各々では、像保持体の一例としての感光体ドラム11が、矢印A方向に回転する。
また、画像形成部200の各々には、感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する露光装置の一例としてのレーザ露光器13が設けられている。露光装置は、LEDなどの光源を複数備えた装置により構成してもよい。また、図1では、レーザ露光器13による露光ビームを符号Bmで示している。
【0017】
図8は、現像装置14を説明する図である。
現像装置14は、現像剤を収容する収容部141を備える。収容部141は、例えば、樹脂製の収容筺体142により構成される。
現像装置14は、画像形成装置100のフロント側からリア側に向かう方向(図1の紙面と直交する方向)に沿って延びるように配置されている。
【0018】
収容筺体142には、感光体ドラム11(図1参照)と対向する箇所に、開口部143が設けられている。
この開口部143には、感光体ドラム11の表面に現像剤を付着させるための現像ロール145が設けられている。
現像ロール145は、円柱状に形成され、画像形成装置100のフロント側からリア側に向かう方向(図1の紙面と直交する方向)に沿って延びるように配置されている。
【0019】
現像ロール145には、円筒体により構成され回転駆動を行う現像スリーブ145A、現像スリーブ145Aの内側に配置された磁石ロール145Bが設けられている。
乾式トナー付着部の一例としての現像スリーブ145Aは、例えば、SUS等の金属により構成される。
【0020】
図9は、図8の矢印IXで示す方向から現像スリーブ145Aを眺めた場合の図である。
本実施形態の現像スリーブ145Aは、図9に示すように、軸方向における長さLが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている。
より具体的には、A3サイズの長辺は、420mmであり、本実施形態の現像スリーブ145Aは、軸方向における長さLが、この420mm以上となっている。
【0021】
現像スリーブ145Aは、図8の矢印8A方向への回転を行う。言い換えると、現像スリーブ145Aは、収容部141の内側に位置する部分が上方へ移動するように、回転を行う。
さらに、本実施形態では、現像ロール145と感光体ドラム11との対向部TK(図1参照)において、現像スリーブ145Aおよび感光体ドラム11が同じ方向に移動するように、現像スリーブ145Aおよび感光体ドラム11が回転する。
なお、本実施形態では、感光体ドラム11についても、軸方向における長さが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている。
また、図8に示すように、現像装置14には、現像剤の搬送を行う第1搬送部材146および第2搬送部材147が設けられている。
【0022】
第1搬送部材146および第2搬送部材147は、現像ロール145を挟み、感光体ドラム11(図1参照)の設置側とは反対側に設けられている。
さらに、本実施形態では、感光体ドラム11に近い側に、第1搬送部材146が設けられ、感光体ドラム11から離れた側に、第2搬送部材147が設けられている。
【0023】
第1搬送部材146は、画像形成装置100のフロント側からリア側に向かう方向に沿って延びるように配置され、現像剤を、例えば、画像形成装置100のリア側へ搬送する。
また、第2搬送部材147も、画像形成装置100のフロント側からリア側に向かう方向に沿って延びるように配置され、現像剤を、画像形成装置100のフロント側へ搬送する。
なお、本実施形態では、第1搬送部材146および第2搬送部材147についても、軸方向における長さが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている。
【0024】
さらに、本実施形態では、収容筺体142の内部の空間が、仕切り壁148により仕切られ、収容筺体142の内部には、感光体ドラム11側に位置する第1空間148Aと、感光体ドラム11から離れた側に位置する第2空間148Bとが設けられている。
本実施形態では、第1空間148Aに、第1搬送部材146が設置され、第2空間148Bに、第2搬送部材147が設置されている。
【0025】
仕切り壁148は、収容筺体142の長手方向における全域に亘って形成されていない。収容筺体142の奥側および手前側では、仕切り壁148が設けられていない。
収容筺体142の長手方向における両端部には、仕切り壁148が形成されていない非形成部分が存在する。
これにより、本実施形態では、現像装置14の内部にて、現像剤が循環移動を行う。
【0026】
具体的には、本実施形態では、第1搬送部材146により、第1空間148A内の現像剤が、図8の紙面の奥側方向に向かって搬送される。
そして、この現像剤は、収容筺体142の奥側の端部に到達すると、非形成部分を通って、第2空間148Bへ移動する。
【0027】
第2空間148Bへ移動した現像剤は、第2搬送部材147により、図8の紙面の手前側方向に向かって搬送される。そして、この現像剤は、収容筺体142の手前側の端部に設けられた非形成部分を通って、第1空間148Aへ移動する。
以後、現像剤のこの移動が繰り返し行われ、現像装置14の内部では、現像剤の循環移動が行われる。また、本実施形態では、現像剤のこの循環移動により、現像剤が攪拌される。
なお、本実施形態では、収容筺体142についても、上述した現像スリーブ145Aの軸方向における長さと同じ方向の長さが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている。
【0028】
さらに、現像装置14には、現像ロール145の上方に、層規制部151が設けられている。この層規制部151は、現像ロール145との間に間隙を有した状態で配置されている。
層規制部151は、現像ロール145の表面に付着した現像剤の一部の移動を規制して、現像ロール145の表面に付着した現像剤の厚さを予め定められた厚さとする。
【0029】
また、現像装置14には、現像ロール145の下方に、現像ロール145に対向する下方対向部152が設けられている。
本実施形態では、層規制部151と下方対向部152との間に、開口部143が設けられ、この開口部143に、現像ロール145が設置されている。
【0030】
磁石ロール145Bには、磁石ロール145Bの周方向に沿って並んだ7極の磁極N1~N4(N極)、S1~S3(S極)が設けられている。
磁極N3(ピックアップ極)は、第1搬送部材146により搬送される現像剤を吸引する。これにより、本実施形態では、乾式トナー付着部の一例としての現像スリーブ145Aの表面に、この現像剤が付着する。
磁極S2(トリミング極)は、層規制部151とともに、現像ロール145の表面に付着した現像剤の厚さを、予め定められた厚さとする。
【0031】
磁極S3、N2、N1は、搬送極としての役割を有し、現像スリーブ145A上の現像剤を、現像スリーブ145Aの回転方向における下流側へ移動させる。
磁極S1(現像極)は、隣接する磁極N1とともに、現像剤の穂立ちを形成する。本実施形態では、穂立ちの状態にある現像剤に含まれる乾式トナーが、感光体ドラム11(図1参照)の表面へ移動し、この乾式トナーが、像保持体の一例としてのこの感光体ドラム11に付着する。
【0032】
これにより、現像が行われ、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。
このトナー像は、感光体ドラム11により一時的に保持される状態となり、回転する感光体ドラム11によって一次転写部10まで移動する。
磁極N4(ピックオフ極)は、隣接する磁極N3とともに反発磁界を形成し、現像スリーブ145Aの表面に付着している現像剤を、現像スリーブ145Aから離脱させる。
なお、本実施形態では、層規制部151、下方対向部152、および開口部143についても、上述した現像スリーブ145Aの軸方向における長さと同じ方向の長さが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている。
【0033】
図1を再度参照し、画像形成装置100についてさらに説明する。
画像形成部200の各々には、感光体ドラム11上に形成されたトナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
また、画像形成部200の各々には、感光体ドラム11上に残った現像剤を除去するドラムクリーナ17が設けられている。
【0034】
中間転写ベルト15は、不図示のモータにより駆動される駆動ロール31によって図1に示す矢印B方向に予め定められた速度で循環移動する。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向配置される一次転写ロール16を含んで構成される。そして、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上には、重畳されたトナー像が形成される。
【0035】
転写部の一例としての二次転写部20は、中間転写ベルト15の外面側に配置される二次転写ロール22と、中間転写ベルト15の内面側に配置されるバックアップロール25とを含んで構成される。
本実施形態では、この二次転写部20にて、画像形成部200により形成され中間転写ベルト15上に転写されたトナー像が、二次転写部20へ搬送されてきた用紙50に転写される。
【0036】
さらに、本実施形態では、用紙50を反転させる反転機構900が設けられている。
反転機構900は、二次転写部20にて一方の面にトナー像が転写された用紙50の表裏を反転させて、二次転写部20に対してこの用紙50を再度供給する。
これにより、本実施形態では、用紙50の両面へのトナー像の形成を行える。
【0037】
具体的には、本実施形態では、反転機構900は、用紙搬送経路R1から分岐した分岐経路R2に対して、定着装置60を通過した後の用紙50を送り込むことで、用紙50の表裏を反転する。具体的には、反転機構900は、分岐部BPを用紙50が通過した後に、この用紙50を逆方向へ搬送し、さらに、この用紙50を分岐経路R2に送り込む。
この分岐経路R2は、二次転写部20よりも上流側にて、用紙搬送経路R1に合流する。これにより、本実施形態では、二次転写部20に対して、表裏が反転された状態の用紙50が再び供給される。この場合、用紙50の一方の面のみならず、他方の面にも、トナー像が形成され、用紙50の両面にトナー像が形成される。
【0038】
本実施形態の画像形成装置100では、A2サイズなどの大きいサイズの用紙50へのトナー像の形成であって、この用紙50の両面へのトナー像の形成を行える。
この場合、例えば、ガラスなどに添付することで両面からの視認を行えるようになる、大型の掲示物の形成を簡易に行える。
また、画像が形成された後の用紙50を切り抜きさらに組み立てることで、複数の紙製品を作る場合において、本実施形態のように、トナー像が形成される用紙50自体が大きいと、紙製品の製造効率を高められる。具体的には、1枚の用紙50から製造可能な紙製品の数を増やせるようなり、紙製品の製造効率を高められる。
【0039】
画像形成装置100にて行われる処理の流れを説明する。
画像形成装置100は、例えば、図示しない画像読取装置等から出力される画像データを受信する。そして、この画像データに対して、画像処理が施される。これにより、複数設けられた画像形成部200の各々に対応した画像データが生成される。
具体的には、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色分の画像データと、特色の画像データとが生成される。生成された画像データは、画像形成部200に設けられたレーザ露光器13へ出力される。
【0040】
レーザ露光器13は、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを、感光体ドラム11に照射する。
本実施形態では、各感光体ドラム11の表面が帯電器12によって帯電された後、レーザ露光器13によってこの表面への走査露光が行われる。これにより、感光体ドラム11の表面に静電潜像が形成される。
次いで、現像装置14による現像処理が行われ、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。このトナー像は、一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。
【0041】
トナー像が中間転写ベルト15上に転写された後、中間転写ベルト15の移動により、このトナー像が二次転写部20へ移動する。また、このとき、第1用紙収容部53や第2用紙収容部54からの用紙50が、搬送ロール52等によって、二次転写部20へ搬送される。
そして、中間転写ベルト15上のトナー像が、二次転写部20において、用紙50上に一括して静電転写される。
【0042】
その後、トナー像が転写された用紙50は、中間転写ベルト15から剥離され、搬送ベルト55へ搬送される。搬送ベルト55は、用紙50を定着装置60まで搬送する。
定着装置60に搬送された用紙50は、定着装置60にて、加熱および加圧される。これにより、用紙50上のトナー像がこの用紙50に定着する。そして、この用紙50は、画像形成装置100から排出される。
【0043】
なお、用紙50の両面にトナー像が形成される場合は、用紙50が定着装置60を通過した後、この用紙50は、分岐経路R2を通って二次転写部20へ再度供給される。
そして、二次転写部20にて、この用紙50の他方の面に対して、トナー像が転写される。その後、この用紙50は、定着装置60を再度通過し、この他方の面に転写されたトナー像が、用紙50に定着する。
【0044】
(現像剤補給装置の構成)
続いて、現像剤補給装置70について説明する。
図2は、現像剤補給装置70の斜視図である。図2では、右下が画像形成装置100の前方、左上が画像形成装置100の後方となっている。言い換えると、図2では、右下が画像形成装置100のフロント側、左上が画像形成装置100のリア側となっている。
図3は、現像剤補給装置70を図2におけるIII方向から見た図である。図4は、現像剤補給装置70を図2におけるIV方向(すなわち、前方)から見た図である。また、図5は、図4におけるV-V部での断面図である。図6は、図4におけるVI-VI部での断面図である。図7は、図6におけるVII部の拡大図である。
【0045】
図2に示すように、現像剤補給装置70は、乾式トナーを収容する2つのトナー収容部630と、トナーディスペンサ82とを有する。
本実施形態では、トナー収容部630の各々に、乾式トナーを内部に収容したトナーカートリッジ81が設置される。2つのトナーカートリッジ81は、互いに同じ構成を有する。
トナー補給部の一例としてのトナーディスペンサ82は、トナー収容部630の各々から乾式トナーを受け取り、この乾式トナーを現像装置14(図1参照)に補給する。
【0046】
トナー収容部630は、現像装置14(図1参照)とは別の箇所に設けられている。
本実施形態では、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式トナーは、このトナー収容部630に収容される。
具体的には、本実施形態では、トナー収容部630に対して、乾式トナーを収容した収容容器の一例であるトナーカートリッジ81が装着されることで、トナー収容部630への新たな乾式トナーの供給が行われる。
【0047】
なお、本実施形態では、トナーカートリッジ81の全ての部分が、画像形成装置100の内部に収容される構成であるが、これに限らず、トナーカートリッジ81の一部が、画像形成装置100の外部に露出する構成としてもよい。
また、トナー収容部630については、トナーカートリッジ81が装着される形態ではなく、トナー収容部630は、乾式トナーを収容する収容室としてもよい。
この場合、例えば、ユーザが、手動で、乾式トナーのみをトナー収容部630へ入れる。
又は、例えば、トナー収容室に対して、乾式トナーの移送に用いられる移送用容器が一時的に接続され、自動で、この移送用容器からトナー収容室へ乾式トナーが移される。なお、移送用容器からトナー収容室へ乾式トナーが移された後、この移送用容器は取り外される。
【0048】
また、現像剤補給装置70には、乾式キャリアを収容するキャリア収容部530と、キャリアディスペンサ92とが設けられている。
キャリア補給部の一例としてのキャリアディスペンサ92は、キャリア収容部530から乾式キャリアを受け取り、乾式キャリアを現像装置14(図1参照)に補給する。
【0049】
本実施形態では、キャリア収容部530に、乾式キャリアを内部に収容したキャリアカートリッジ91が設置される。この例では、キャリアカートリッジ91は、トナーカートリッジ81とは異なり、現像剤補給装置70に1つ設けられている。
キャリア補給部の一例としてのキャリアディスペンサ92は、キャリア収容部530に設けられたキャリアカートリッジ91から乾式キャリアを受け取り、この乾式キャリアを現像装置14(図1参照)に補給する。
【0050】
キャリア収容部530は、現像装置14(図1参照)とは別の箇所に設けられている。
本実施形態では、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式キャリアは、このキャリア収容部530に収容される。
具体的には、本実施形態では、キャリア収容部530に対して、乾式キャリアを収容した収容容器の一例であるキャリアカートリッジ91が装着されることで、キャリア収容部530への新たな乾式キャリアの供給が行われる。
【0051】
なお、本実施形態では、キャリアカートリッジ91の全ての部分が、画像形成装置100の内部に収容される構成であるが、これに限らず、キャリアカートリッジ91の一部が画像形成装置100の外部に露出する構成としてもよい。
また、キャリア収容部530については、キャリアカートリッジ91が装着される形態ではなく、キャリア収容部530は、乾式キャリアを収容する収容室としてもよい。
この場合、例えば、ユーザが、手動で、乾式キャリアのみをキャリア収容部530へ入れる。
又は、例えば、キャリア収容室に対して、乾式キャリアの移送に用いられる移送用容器が一時的に接続され、自動で、この移送用容器からキャリア収容室へ乾式キャリアが移される。なお、移送用容器からキャリア収容室へ乾式キャリアが移された後、この移送用容器は取り外される。
【0052】
トナーカートリッジ81の各々は、画像形成装置100の前後方向に延びるように配置されている。また、トナーカートリッジ81の各々は、円筒状の形状を有する。また、トナーカートリッジ81の各々は、現像剤補給装置70の装置本体に対して、着脱可能となっている。
具体的には、トナーカートリッジ81は、現像剤補給装置70の前方へ引き出すことで、現像剤補給装置70から取り外される。また、トナーカートリッジ81は、現像剤補給装置70の後方へ押し込むことで、現像剤補給装置70に装着される。
具体的には、矢印2Aで示す方向が、トナーカートリッジ81の取り外し方向となっており、矢印2Bで示す方向が、トナーカートリッジ81の装着方向となっている。
【0053】
図5に示すように、トナーカートリッジ81の内部には、乾式トナーを攪拌するトナー攪拌部材811が設けられている。
トナー攪拌部材811は、不図示の駆動モータにより回転駆動され、トナーカートリッジ81の内部で乾式トナーを攪拌する。また、トナー攪拌部材811は、トナーカートリッジ81の前方から後方へ乾式トナーを搬送する。
【0054】
トナーカートリッジ81の内部における乾式トナーの搬送方向は、トナーカートリッジ81を着脱する際の着脱方向に沿っている。なお、本実施形態において、「着脱方向に沿う」とは、必ずしも着脱方向に平行である必要はなく、搬送方向が少なくとも着脱方向の成分を有していればよい。
また、トナーカートリッジ81は、トナー排出部813を有する。トナー攪拌部材811により搬送された乾式トナーは、トナー排出部813から排出され、トナーディスペンサ82に供給される。具体的には、トナーディスペンサ82に設けられたトナーリザーブタンク83に供給される。
トナー排出部813は、トナーカートリッジ81の後方に設けられている。また、トナー排出部813は、トナーカートリッジ81が有する面のうち、トナーリザーブタンク83に対向する下側の面に設けられている。
【0055】
図2に示すように、トナーディスペンサ82には、トナーカートリッジ81から受け取った乾式トナーを収容する2つのトナーリザーブタンク83が設けられている。2つのトナーリザーブタンク83は、互いに同じ構成を有する。
また、図3に示すように、トナーディスペンサ82には、2つのトナーリザーブタンク83から乾式トナーを受け取って、現像装置14(図1参照)に向けてこの乾式トナーを搬送するトナー搬送部84が設けられている。
また、トナーディスペンサ82には、図6に示すように、トナー搬送部84を搬送された乾式トナーを現像装置14に投入するトナー投入部85が設けられている。
【0056】
図2に示すように、トナーリザーブタンク83の各々は、現像剤補給装置70の前後方向に延び、また、箱状の形状を有する。また、トナーリザーブタンク83の各々は、トナーカートリッジ81の鉛直下方に設けられている。
また、図5に示すように、トナーリザーブタンク83の内部には、乾式トナーを攪拌しながら搬送するトナー搬送部材831が設けられている。
【0057】
トナー搬送部材831は、不図示の駆動モータにより回転駆動され、トナーリザーブタンク83の内部で、乾式トナーを攪拌する。また、トナー搬送部材831は、乾式トナーを、トナーリザーブタンク83の後方から前方へ搬送する。
本実施形態では、トナーリザーブタンク83における乾式トナーの搬送方向は、トナーカートリッジ81における乾式トナーの搬送方向とは逆となっている。
また、本実施形態では、トナーリザーブタンク83における乾式トナーの搬送方向は、トナーカートリッジ81を着脱する際の着脱方向に沿っている。
【0058】
トナー搬送部材831としては、例えば、トナーリザーブタンク83の前後方向に延びる回転軸と、回転軸の周囲にらせん状に形成された羽根部とを有する搬送部材が一例に挙げられる。
また、本実施形態では、図5に示すように、トナーリザーブタンク83の内部に、トナー検知部834が設けられている。トナー検知部834は、トナーリザーブタンク83の内部の乾式トナーの有無を検知する。
トナー検知部834は、トナー排出部833よりもトナー受取部832に近い位置に設けられている。トナー検知部834には、磁気センサ、圧電センサ、光電センサ等、公知の技術が用いられる。
【0059】
図5に示すように、トナーリザーブタンク83には、トナーカートリッジ81のトナー排出部813から排出された乾式トナーを受け取るトナー受取部832が設けられている。
また、トナーリザーブタンク83には、トナー搬送部材831により搬送された乾式トナーを排出するトナー排出部833が設けられている。
トナー排出部833から排出された乾式トナーは、トナー搬送部84に供給される。具体的には、トナー排出部833から排出された乾式トナーは、トナー搬送部84に設けられたトナー合流部841(図4参照)に供給される。
【0060】
図5に示すトナー受取部832は、トナーカートリッジ81のトナー排出部813の対向位置に設けられている。
また、トナー受取部832は、トナーリザーブタンク83の後方に設けられている。また、トナー受取部832は、トナーリザーブタンク83の上側の面に設けられている。
一方、トナー排出部833は、トナーリザーブタンク83の前方に設けられている。また、トナー排出部833は、トナーリザーブタンク83の下側の面に設けられている。
トナー排出部833は、トナー合流部841(図4参照)へ乾式トナーを排出する。
【0061】
図2に示すように、トナー搬送部84には、2つのトナーリザーブタンク83から排出される乾式トナーが合流するトナー合流部841と、トナー合流部841を通った乾式トナーをトナー投入部85に向けて搬送するトナー搬送路842とが設けられている。
トナー搬送路842は、現像剤補給装置70の前後方向に延びる。また、トナー搬送路842は、円筒状の形状を有する。また、トナー搬送路842の内部には、図6に示すように、乾式トナーを攪拌しながら搬送するトナー搬送部材843が設けられている。
【0062】
トナー搬送部材843は、不図示の駆動モータにより回転駆動され、トナー搬送路842の内部で乾式トナーを攪拌する。また、トナー搬送部材843は、乾式トナーを、トナー搬送路842の前方から後方へ搬送する。
本実施形態では、トナー搬送部84における乾式トナーの搬送方向は、現像剤補給装置70に対してトナーカートリッジ81(図2参照)を着脱する際の着脱方向に沿っている。
【0063】
図6に示すトナー投入部85は、トナー搬送路842を搬送された乾式トナーを、現像装置14(図1参照)へ投入する。
本実施形態では、トナー投入部85は、現像装置14の鉛直上方に位置する。トナー投入部85は、乾式トナーを重力により下方へ落下させ、現像装置14に対してこの乾式トナーを投入する。
【0064】
図2に示すように、キャリアカートリッジ91は、現像剤補給装置70の前後方向に延びるように配置される。また、キャリアカートリッジ91は、円筒状の形状を有する。
また、キャリアカートリッジ91は、現像剤補給装置70の装置本体に対して、現像剤補給装置70の前後方向に着脱可能となっている。
具体的には、キャリアカートリッジ91は、現像剤補給装置70の前方へ引き出すことで、現像剤補給装置70から取り外される。また、キャリアカートリッジ91は、現像剤補給装置70の後方へ押し込むことで、現像剤補給装置70に対して取り付けられる。
【0065】
本実施形態では、キャリアカートリッジ91の着脱方向におけるキャリアカートリッジ91の長さの方が、トナーカートリッジ81の着脱方向におけるトナーカートリッジ81の長さよりも短い。
言い換えると、本実施形態では、収容容器の一例であるトナーカートリッジ81の装着方向における長さを比べた場合に、キャリア収容部530の長さの方が、トナー収容部630の長さよりも短い。
【0066】
本実施形態では、キャリアカートリッジ91が装着される箇所が、乾式キャリアを収容するキャリア収容部530となっている。
本実施形態では、このキャリア収容部530に対して、キャリアカートリッジ91が装着されることで、このキャリア収容部530への新たな乾式キャリアの供給が行われる。
また、本実施形態では、トナーカートリッジ81が装着される箇所が、乾式トナーを収容するトナー収容部630となっている。
本実施形態では、このトナー収容部630に対して、トナーカートリッジ81が装着されることで、このトナー収容部630への新たな乾式トナーの供給が行われる。
【0067】
本実施形態で、トナーカートリッジ81の装着方向における長さを比べた場合に、キャリア収容部530の長さの方が、トナー収容部630の長さよりも短い。
また、本実施形態では、図3に示すように、キャリアカートリッジ91の後方の端部(以下、「後端」と表記する場合がある。)が、トナーカートリッジ81の後端よりも、現像剤補給装置70の前方に位置する。
【0068】
図6に示すように、キャリアカートリッジ91の内部には、乾式キャリアを攪拌するキャリア攪拌部材911が設けられている。
キャリア攪拌部材911は、不図示の駆動モータにより回転駆動される。
キャリア攪拌部材911は、キャリアカートリッジ91の内部の乾式キャリアを攪拌する。また、キャリア攪拌部材911は、キャリアカートリッジ91の前方から後方へ乾式キャリアを搬送する。
本実施形態では、キャリアカートリッジ91内における乾式キャリアの搬送方向が、キャリアカートリッジ91を着脱する際の着脱方向に沿っている。
【0069】
キャリアカートリッジ91は、キャリア排出部913を有する。
キャリア排出部913から排出された乾式キャリアは、キャリアディスペンサ92に供給される。具体的には、キャリア排出部913から排出された乾式キャリアは、キャリアディスペンサ92に設けられたキャリアリザーブタンク93に供給される。
キャリア排出部913は、キャリアカートリッジ91の外周面に設けられている。また、キャリア排出部913は、キャリアカートリッジ91の後方且つ下側の面に設けられている。
【0070】
キャリアディスペンサ92には、キャリアカートリッジ91から受け取った乾式キャリアを収容するキャリアリザーブタンク93が設けられている。
また、キャリアディスペンサ92には、キャリアリザーブタンク93に収容された乾式キャリアを現像装置14に投入するキャリア投入部95が設けられている。
【0071】
図2に示すように、キャリアリザーブタンク93は、現像剤補給装置70の前後方向に延びるように配置されている。また、キャリアリザーブタンク93は、長尺に形成され、また、筒状の形状を有する。
また、図4に示すように、キャリアリザーブタンク93は、キャリアカートリッジ91の鉛直下方に設けられている。
また、本実施形態では、キャリアリザーブタンク93の容積が、トナーリザーブタンク83の容積よりも小さい。
【0072】
また、本実施形態では、キャリアリザーブタンク93の断面積は、トナーリザーブタンク83の断面積よりも小さい。
より具体的には、トナーカートリッジ81の装着方向に垂直な面における断面積を比べた場合に、キャリアリザーブタンク93の断面積の方が、トナーリザーブタンク83の断面積よりも小さい。
【0073】
図6に示すように、キャリアリザーブタンク93の内部には、乾式キャリアを攪拌しながら搬送するキャリア搬送部材931が設けられている。
キャリア搬送部材931は、不図示の駆動モータにより回転駆動される。
キャリア搬送部材931は、キャリアリザーブタンク93の内部で乾式キャリアを攪拌する。また、キャリア搬送部材931は、キャリアリザーブタンク93の前方から後方へ乾式キャリアを搬送する。
【0074】
本実施形態では、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送方向と、キャリアカートリッジ91における乾式キャリアの搬送方向とが揃っている。言い換えると、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送方向と、キャリアカートリッジ91における乾式キャリアの搬送方向とが一致している。
また、本実施形態では、キャリアカートリッジ91における乾式キャリアの搬送方向、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送方向が、現像剤補給装置70に対してキャリアカートリッジ91を着脱する際の着脱方向に沿っている。
【0075】
キャリア搬送部材931としては、例えば、キャリアリザーブタンク93の前後方向に延びる回転軸と、回転軸の周囲にらせん状に形成された羽根部とを有する搬送部材が一例に挙げられる。
また、キャリアリザーブタンク93の内部には、キャリア検知部934が設けられている。キャリア検知部934は、キャリアリザーブタンク93の内部の乾式キャリアの有無を検知する。
キャリア検知部934は、キャリア投入部95よりもキャリア受取部932に近い位置に設けられている。キャリア検知部934には、磁気センサ、圧電センサ、光電センサ等、公知の技術が用いられる。
【0076】
キャリア搬送部材931による乾式キャリアの搬送量は、トナーリザーブタンク83(図5参照)に設けられたトナー搬送部材831による乾式トナーの搬送量よりも少ない。
キャリア搬送部材931による搬送量を、トナー搬送部材831による搬送量よりも少なくする方法としては、羽根部の径を異ならせる方法が一例に挙げられる。
具体的には、例えば、キャリア搬送部材931に設けられた羽根部の径を、トナー搬送部材831に設けられた羽根部の径よりも小さくする方法が挙げられる。
【0077】
また、その他に、キャリア搬送部材931による搬送量を、トナー搬送部材831による搬送量よりも少なくする方法としては、羽根部の設置間隔を異ならせる方法が一例に挙げられる。
具体的には、例えば、キャリア搬送部材931に設けられた羽根部の設置間隔を、トナー搬送部材831に設けられた羽根部の設置間隔よりも小さく方法が挙げられる。
【0078】
また、図6に示すように、キャリアリザーブタンク93には、キャリアカートリッジ91から排出された乾式キャリアを受け取るキャリア受取部932が設けられている。
キャリア受取部932は、キャリアカートリッジ91に設けられたキャリア排出部913の対向位置に設けられている。また、キャリア受取部932は、キャリアリザーブタンク93の前方に設けられている。また、キャリア受取部932は、キャリアリザーブタンク93の上側の面に設けられている。
【0079】
キャリア投入部95は、キャリアリザーブタンク93内の乾式キャリアを、現像装置14(図1参照)へ投入する。本実施の形態では、キャリア投入部95は、現像装置14の鉛直上方に位置する。
また、本実施形態では、キャリア投入部95は、トナーディスペンサ82のトナー投入部85よりも鉛直上方に位置する。
キャリア投入部95は、乾式キャリアを重力により下方へ落下させて、現像装置14に対して乾式キャリアを投入する。より具体的には、キャリア投入部95は、トナー投入部85よりも鉛直上方から乾式キャリアを落下させることで、現像装置14に対して乾式キャリアを投入する。
【0080】
(現像剤補給装置70の動作)
現像剤補給装置70の動作について説明する。
現像剤補給装置70は、現像装置14内の乾式トナー、乾式キャリアが減少するのに伴い、現像装置14に対して、新たな乾式トナー、新たな乾式キャリアを補給する。
現像装置14では、感光体ドラム11上へのトナー像の形成に伴い乾式トナーが消費され、乾式トナーが減少する。
また、現像装置14では、帯電性能が低下した乾式キャリアを含む現像剤を排出する。この排出により、乾式トナーおよび乾式キャリアが減少する。
なお、通常、現像装置14では、乾式キャリアの単位時間あたりの減少量は、乾式トナーの単位時間当たりの減少量よりも少ない。
【0081】
本実施形態では、例えば、現像装置14における乾式トナーの濃度が予め定められた基準値を下回った場合、現像剤補給装置70が、現像装置14への乾式トナーの補給を行う。
具体的には、現像剤補給装置70は、トナーカートリッジ81のトナー攪拌部材811、トナーリザーブタンク83のトナー搬送部材831、トナー搬送路842のトナー搬送部材843を回転駆動させて、現像装置14への乾式トナーの補給を行う。
【0082】
乾式トナーのこの補給の際には、トナー攪拌部材811によりトナーカートリッジ81の前方から後方へ乾式トナーが搬送され、トナーディスペンサ82のトナーリザーブタンク83に乾式トナーが流入する。
トナーリザーブタンク83では、トナー搬送部材831により、トナーリザーブタンク83の後方から前方へ乾式トナーが搬送される。これにより、トナー搬送部84に乾式トナーが流入する。
【0083】
トナー搬送部84では、トナー搬送部材843によって、前方から後方へ乾式トナーが搬送される。これにより、トナー投入部85に乾式トナーが流入する。
そして、トナー投入部85から現像装置14へ乾式トナーが落下し、現像装置14に対して、乾式トナーが補給される。
【0084】
本実施形態では、トナーカートリッジ81の内部の乾式トナーの量が予め定められた基準値を下回った場合、トナーカートリッジ81が、新たなトナーカートリッジ81に交換される。
言い換えると、本実施形態では、トナーカートリッジ81が空になった場合、トナーカートリッジ81が、新たなトナーカートリッジ81に交換される。
【0085】
本実施形態では、トナーリザーブタンク83が、トナーカートリッジ81から受け取った乾式トナーを収容している。言い換えると、トナーリザーブタンク83が、トナーカートリッジ81から受け取った乾式トナーを蓄積している。
この場合、トナーカートリッジ81の交換のためにトナーカートリッジ81が取り外された場合であっても、トナーリザーブタンク83に収容されている乾式トナーを用いて、現像装置14への乾式トナーの補給を継続して行える。
【0086】
現像装置14では、乾式トナーの減少量が乾式キャリアの減少量よりも多い。これに応じ、現像剤補給装置70でも、乾式トナーの減少量が、乾式キャリアの減少量よりも多い。
これに対応するため、本実施形態の現像剤補給装置70では、トナーカートリッジ81およびトナーリザーブタンク83をそれぞれ2つ設けている。
これにより、例えば一方のトナーカートリッジ81やトナーリザーブタンク83が空となった場合であっても、他方のトナーカートリッジ81やトナーリザーブタンク83を用い、現像装置14に対する乾式トナーの補給を継続して行える。
【0087】
また、本実施形態では、上述したように、トナーカートリッジ81における乾式トナーの搬送方向と、トナーリザーブタンク83における乾式トナーの搬送方向とが逆となっている。
この場合、トナーカートリッジ81における乾式トナーの搬送方向と、トナーリザーブタンク83における乾式トナーの搬送方向とが同じである場合に比べ、現像剤補給装置70の小型化を図れる。
【0088】
また、本実施形態では、トナーカートリッジ81における乾式トナーの搬送方向と、トナーリザーブタンク83における乾式トナーの搬送方向とが同じである場合に比べ、トナーカートリッジ81およびトナーリザーブタンク83の容量の大型化を図れる。
このように大型化を図れると、トナーカートリッジ81の交換頻度の低減を図れる。また、現像装置14への乾式トナーの補給が途切れることが起きにくくなる。
【0089】
トナーカートリッジ81を新たなトナーカートリッジ81に交換するにあたり、トナーリザーブタンク83が空となっていると、新たなトナーカートリッジ81を装着してから現像装置14に対して乾式トナーが補給されるまでの間に時間差が生じる。
本実施形態では、新たなトナーカートリッジ81を装着してから、トナー検知部834(図5参照)が乾式トナーを検知するまでの間、トナーカートリッジ81およびトナーリザーブタンク83で、乾式トナーを搬送させる動作を行う。
【0090】
この動作は、ユーザからの印刷指示を画像形成装置100が受け付ける前に行われるようにすることが好ましい。
ここで、本実施形態では、図5に示すように、トナー検知部834は、トナー排出部833よりもトナー受取部832に近い位置に設けられている。
この場合、トナーカートリッジ81が空となっているか否かの検知をより精度よく行える。
【0091】
一方、現像装置14における乾式キャリアの量が予め定められた基準値を下回った場合は、現像剤補給装置70は、現像装置14に乾式キャリアを補給する。
具体的には、現像剤補給装置70は、キャリア攪拌部材911、キャリア搬送部材931を回転駆動する。
これにより、乾式キャリアが、キャリアカートリッジ91の前方から後方へ搬送され、乾式キャリアが、キャリアリザーブタンク93に流入する。
【0092】
キャリアリザーブタンク93では、乾式キャリアが、キャリアリザーブタンク93の前方から後方へ搬送される。これにより、乾式キャリアが、キャリア投入部95に流入する。
そして、キャリア投入部95から現像装置14へ乾式キャリアが落下し、現像装置14に対して、乾式キャリアが補給される。
【0093】
また、現像剤補給装置70では、キャリアカートリッジ91に収容される乾式キャリアの量が予め定められた基準値を下回った場合、キャリアカートリッジ91が、新たなキャリアカートリッジ91に交換される。
言い換えると、キャリアカートリッジ91が空になった場合、キャリアカートリッジ91が、新たなキャリアカートリッジ91に交換される。
【0094】
本実施形態では、キャリアリザーブタンク93が、キャリアカートリッジ91から受け取った乾式キャリアを収容している。言い換えると、キャリアリザーブタンク93が、キャリアカートリッジ91から受け取った乾式キャリアを蓄積している。
このため、例えば、キャリアカートリッジ91の交換のためにキャリアカートリッジ91を取り外した場合であっても、現像装置14への乾式キャリアの補給を継続して行える。
【0095】
キャリアカートリッジ91を新たなキャリアカートリッジ91に交換するにあたり、キャリアリザーブタンク93が空となっている場合、新たなキャリアカートリッジ91が装着されてから、乾式キャリアが現像装置14に補給されるまでの間に時間差が生じる。
新たなキャリアカートリッジ91を装着した場合、キャリア検知部934(図6参照)が乾式キャリアを検知するまでの間、キャリアカートリッジ91およびキャリアリザーブタンク93の内部で、乾式キャリアを搬送させる動作を行う。
【0096】
この動作は、ユーザからの印刷指示を画像形成装置100が受け付ける前に行われるようにすることが好ましい。
本実施形態では、キャリア検知部934は、キャリア投入部95よりもキャリア受取部932に近い位置に設けられている。
このため、本実施形態では、キャリアカートリッジ91が空となっているか否かを精度よく検知することができる。
【0097】
本実施形態では、キャリアリザーブタンク93の容積が、トナーリザーブタンク83の容積に比べて小さい。
本実施形態では、現像剤補給装置70における乾式キャリアの減少量が、現像剤補給装置70における乾式トナーの減少量に比べて少ない。
このため、本実施形態のように、キャリアリザーブタンク93の容積を、トナーリザーブタンク83の容積に比べて小さくしても、現像装置14への乾式キャリアの補給が中断されるなどの不具合は生じにくい。
【0098】
また、本実施形態のように、キャリアリザーブタンク93の容積を、トナーリザーブタンク83の容積よりも小さくすると、キャリアディスペンサ92の体積の小型化を図れる。これにより、現像剤補給装置70の小型化を図れる。
【0099】
さらに、本実施形態では、キャリアリザーブタンク93の長さが、トナーリザーブタンク83の長さよりも短い。より具体的には、トナーカートリッジ81の着脱方向に沿った長さを比べた場合に、キャリアリザーブタンク93の長さが、トナーリザーブタンク83の長さよりも短い。
この場合、キャリアリザーブタンク93の長さが、トナーリザーブタンク83の長さ以上である場合に比べて、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送距離が短くなる。
また、この場合、キャリアリザーブタンク93の長さが、トナーリザーブタンク83の長さ以上である場合に比べて、キャリアディスペンサ92の体積が小さくなる。
【0100】
また、本実施形態では、キャリアリザーブタンク93に設けられたキャリア搬送部材931による乾式キャリアの搬送量が、トナーリザーブタンク83に設けられたトナー搬送部材831による乾式トナーの搬送量よりも少ない。
本実施形態では、現像装置14への乾式キャリアの補給量は、現像装置14への乾式トナーの補給量よりも少ない。
【0101】
このため、キャリアリザーブタンク93に設けられたキャリア搬送部材931による乾式キャリアの搬送量を、トナーリザーブタンク83に設けられたトナー搬送部材831による乾式トナーの搬送量より少なくしても、現像装置14への乾式キャリアの補給が滞るなどの事態が生じにくい。
また、キャリアリザーブタンク93に設けられたキャリア搬送部材931による乾式キャリアの搬送量が、トナーリザーブタンク83に設けられたトナー搬送部材831による乾式トナーの搬送量より少ない場合、キャリア搬送部材931が有する羽根部の径の小さいものにできる。
この場合、キャリア搬送部材931の小型化を図れ、これに伴い、現像剤補給装置70の小型化を図れる。
【0102】
本実施形態では、上述したように、キャリアカートリッジ91における乾式キャリアの搬送方向と、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送方向とが揃っている。
これにより、例えば、キャリアカートリッジ91における乾式キャリアの搬送方向と、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送方向とが逆である場合に比べ、キャリアリザーブタンク93における乾式キャリアの搬送距離を短いものにできる。
【0103】
また、本実施形態では、キャリアカートリッジ91の着脱方向に沿った長さが、トナーカートリッジ81の着脱方向に沿った長さよりも短い。
また、図3に示すように、キャリアカートリッジ91の後端は、トナーカートリッジ81の後端に比べて、現像剤補給装置70の前方に位置する。
これにより、本実施形態では、キャリアカートリッジ91とトナーカートリッジ81との長さの差分領域に、キャリアディスペンサ92を設けることが可能となり、現像剤補給装置70の小型化を図れる。
言い換えると、図3に示すように、キャリアカートリッジ91の後方に、キャリアディスペンサ92を設けることが可能となり、現像剤補給装置70の小型化を図れる。
【0104】
また、一般に、乾式キャリアは、乾式トナーに比べて比重が大きい。
比重が大きい乾式キャリアを収容するキャリアカートリッジ91の着脱方向に沿った長さを、比重が小さい乾式トナーを収容するトナーカートリッジ81の着脱方向に沿った長さよりも短くすると、キャリアカートリッジ91を着脱する際の操作性が向上する。
具体的には、ユーザがトナーカートリッジ81を着脱方向に動かす長さよりも、ユーザがキャリアカートリッジ91を着脱方向に動かす長さの方を小さいものにでき、キャリアカートリッジ91を着脱する際の操作性が向上する。
【0105】
また、本実施形態の現像剤補給装置70では、図3に示すように、キャリアカートリッジ91が、トナーカートリッジ81に比べて、鉛直下方に位置している。
具体的には、キャリアカートリッジ91のうちの、鉛直方向の最も下に位置する部分が、トナーカートリッジ81のうちの、鉛直方向の最も下に位置する部分よりも鉛直下方に位置している。
言い換えると、キャリア収容部530における鉛直方向の最下部が、トナー収容部630における鉛直方向の最下部よりも鉛直下方に位置している。
【0106】
さらに、本実施形態では、キャリアカートリッジ91の中心軸が、トナーカートリッジ81の中心軸よりも鉛直下方に位置する。
また、本実施形態では、キャリアカートリッジ91のうちの、鉛直方向の最も上に位置する部分が、トナーカートリッジ81のうちの、鉛直方向の最も上に位置する部分よりも鉛直下方に位置する。
このように、本実施形態では、比重が大きい乾式キャリアを収容するキャリアカートリッジ91が、比重が小さい乾式トナーを収容するトナーカートリッジ81に比べて鉛直下方に位置する。
この場合、ユーザは、トナーカートリッジ81を着脱する位置よりも鉛直下方でキャリアカートリッジ91の着脱を行える。
【0107】
また、本実施形態では、キャリア投入部95(図6参照)は、トナー投入部85よりも鉛直上方から乾式キャリアを落下させることで、現像装置14に対し乾式キャリアを投入する。
このように、比重が大きい乾式キャリアを、比重が小さい乾式トナーよりも鉛直上方から投入すると、トナー投入部85において、鉛直上方から落下する乾式キャリアが乾式トナーに接触する。
これにより、トナー投入部85における乾式トナーが崩され、乾式トナーの詰まりが抑制される。また、乾式トナーと乾式キャリアとが混ざりやすくなり、現像装置14における乾式トナーの濃度のむらが低減される。
【0108】
なお、本実施形態では、トナー投入部85から乾式トナーを現像装置14に直接投入し、キャリア投入部95から乾式キャリアを現像装置14に直接投入する構成としたが、これに限られない。
例えば、現像装置14に向かう共通の搬送路に対して、トナー投入部85から乾式トナーを供給し、キャリア投入部95から乾式キャリアを投入してもよい。
【0109】
この場合、乾式トナー、乾式キャリアは、共通のこの搬送路を通って、現像装置14に向かう。
なお、この場合、搬送路における搬送方向において、トナー投入部85を上流側に設け、キャリア投入部95を下流側に設けること好ましい。また、この場合、搬送路の上方から、キャリア投入部95からの乾式キャリアが、この搬送路に供給されるようにすることが好ましい。
【0110】
また、上記では、トナーカートリッジ81を、現像剤補給装置70の前方へ引き出すことで、トナーカートリッジ81が取り外され、トナーカートリッジ81を、現像剤補給装置70の後方へ押し込むことで、トナーカートリッジ81が装着される場合を説明した。
ところで、これに限らず、トナーカートリッジ81は、現像剤補給装置70の後方へ引き出すことで、現像剤補給装置70から取り外されるようにし、また、現像剤補給装置70の前方へ押し込むことで、現像剤補給装置70に装着されるようにしてもよい。
【0111】
また、上記では、キャリアカートリッジ91を、現像剤補給装置70の前方へ引き出すことで、キャリアカートリッジ91が取り外され、キャリアカートリッジ91を、現像剤補給装置70の後方へ押し込むことで、キャリアカートリッジ91が装着される場合を説明した。
ところで、これに限らず、キャリアカートリッジ91は、現像剤補給装置70の後方へ引き出すことで、現像剤補給装置70から取り外され、現像剤補給装置70の前方へ押し込むことで、現像剤補給装置70に装着されるようにしてもよい。
【0112】
また、本実施の形態では、上記の通り、トナーカートリッジ81の内部に、乾式トナーの搬送に用いられるトナー攪拌部材811(図5参照)が設けられているが、トナー攪拌部材811は必須でない。
トナーカートリッジ81の内周面にらせん状の突起を設け、トナーカートリッジ81を周方向へ回転駆動させることで、乾式トナーの搬送を行ってもよい。
同様に、キャリアカートリッジ91についても、キャリアカートリッジ91の内周面にらせん状の突起を設け、キャリアカートリッジ91を周方向へ回転駆動させることで、乾式キャリアの搬送を行ってもよい。
【0113】
また、上記では、トナー検知部834(図5参照)が、トナー排出部833よりもトナー受取部832に近い位置に設けられている場合を説明した。
ところで、これに限らず、トナー検知部834は、トナー受取部832よりもトナー排出部833に近い位置に設けてもよい。この場合、トナーリザーブタンク83のトナー排出部833に近い位置まで乾式トナーを補給することが容易となる。
【0114】
また、上記では、キャリア検知部934(図6参照)が、キャリア投入部95よりもキャリア受取部932に近い位置に設けられている場合を説明した。
ところで、これに限らず、キャリア検知部934は、キャリア受取部932よりもキャリア投入部95に近い位置に設けてもよい。この場合、キャリアリザーブタンク93のキャリア投入部95に近い位置まで乾式キャリアを補給することが容易となる。
【0115】
図10は、図1にて示した画像形成装置100が有する機能を示した概略図である。
なお、この図10では、画像形成部200および現像剤補給装置70を表示し、他の要素の図示は省略している。
本実施形態の画像形成装置100では、図10に示すように、複数設けられた現像装置14に対して乾式キャリアを供給するキャリア供給機構500が設けられている。
また、本実施形態では、複数設けられた現像装置14に対して乾式トナーを供給するトナー供給機構600が設けられている。
本実施形態では、キャリア供給機構500およびトナー供給機構600は、複数設けられた上記の現像剤補給装置70により実現される。
【0116】
本実施形態では、キャリア供給機構500に、現像装置14の各々に対応して設けられた6個のキャリア供給ユニット510が設けられている。言い換えると、キャリア供給機構500には、画像形成部200の各々に対応して設けられた6個のキャリア供給ユニット510が設けられている。
また、トナー供給機構600には、現像装置14の各々に対応して設けられた6個のトナー供給ユニット610が設けられている。言い換えると、トナー供給機構600には、画像形成部200の各々に対応して設けられた6個のトナー供給ユニット610が設けられている。
【0117】
トナー供給ユニット610の各々には、トナー収容部630と、トナー補給部640とが設けられている。
本実施形態では、現像装置14とは別の箇所に、トナー収容部630が設けられている。
本実施形態では、このトナー収容部630に、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式トナーが収容される。本実施形態では、このトナー収容部630から、対応する現像装置14に対して新たな乾式トナーが供給される。
より具体的には、本実施形態では、トナー補給部640が、トナー収容部630から乾式トナーを受け取り、対応する現像装置14へこの乾式トナーを補給する。
【0118】
キャリア供給ユニット510の各々には、キャリア収容部530と、キャリア補給部540とが設けられている。
本実施形態では、現像装置14とは別の箇所に、キャリア収容部530が設けられている。
本実施形態では、このキャリア収容部530に、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式キャリアが収容される。本実施形態では、このキャリア収容部530から、対応する現像装置14に対して新たな乾式キャリアが供給される。
より具体的には、本実施形態では、キャリア補給部540が、キャリア収容部530から乾式キャリアを受け取り、対応する現像装置14へこの乾式キャリアを補給する。
【0119】
本実施形態では、キャリア補給部540の長さが、トナー補給部640の長さよりも短い。
より具体的には、トナーカートリッジ81の装着方向に沿った長さを比べた場合に、キャリア補給部540のこの装着方向に沿った長さが、トナー補給部640のこの装着方向に沿った長さよりも短い。
より具体的には、キャリア補給部540のうちのこの装着方向に沿った部分の各々の長さの和が、トナー補給部640のうちのこの装着方向に沿った部分の各々の長さの和よりも短い。
【0120】
また、本実施形態では、トナーカートリッジ81の装着方向に垂直な面における断面積を比べた場合に、キャリア補給部540のうちのこの装着方向に延びる部分の断面積の方が、トナー補給部640のうちのこの装着方向に延びる部分の断面積よりも小さい。
また、本実施形態では、トナーカートリッジ81の装着方向における長さを比べた場合に、キャリア収容部530の長さの方が、トナー収容部630の長さよりも短い。
【0121】
また、本実施形態では、キャリア供給機構500のうち、乾式キャリアが通る部分の空間の容積の方が、トナー供給機構600のうち、乾式トナーが通る部分の空間の容積よりも小さい。
「キャリア供給機構500のうち、乾式キャリアが通る部分の空間の容積」とは、現像装置14毎に設けられたキャリア供給ユニット510のうちの乾式キャリアが通る部分の容積を加算(合計)することにより得られた容積を指す。
また、「トナー供給機構600のうちの乾式トナーが通る部分の空間の容積」とは、現像装置14毎に設けられたトナー供給ユニット610のうちの乾式トナーが通る部分の容積を加算(合計)することにより得られる容積を指す。
【0122】
ここで、「キャリア供給ユニット510のうちの乾式キャリアが通る部分の容積」には、キャリア補給部540の容積のみならず、キャリア収容部530の容積も含み、「キャリア供給ユニット510のうちの乾式キャリアが通る部分」とは、キャリア収容部530から現像装置14に至る部分を指す。
また、「トナー供給ユニット610のうちの乾式トナーが通る部分の容積」には、トナー補給部640の容積のみならず、トナー収容部630の容積も含み、「トナー供給ユニット610のうちの乾式トナーが通る部分」とは、トナー収容部630から現像装置14に至る部分を指す。
【0123】
また、「キャリア供給ユニット510のうちの乾式キャリアが通る部分の容積」には、乾式キャリアが実際に占める部分の容積のみではなく、乾式キャリアの上方に位置し乾式キャリアが存在しない箇所の空間の容積も含む。
同様に、「トナー供給ユニット610のうちの乾式トナーが通る部分の容積」には、乾式トナーが実際に占める部分の容積のみではなく、乾式トナーの上方に位置し乾式トナーが存在しない箇所の空間の容積も含む。
【0124】
また、「キャリア供給ユニット510のうちの乾式キャリアが通る部分の容積」は、図6にて示したキャリア攪拌部材911、キャリア搬送部材931のような、乾式キャリアの搬送に用いられる部材が設けられていないと仮定した場合の容積を指す。
また、「トナー供給ユニット610のうちの乾式トナーが通る部分の容積」は、図5図6にて示したトナー攪拌部材811、トナー搬送部材831、トナー搬送部材843のような、乾式トナーの搬送に用いられる部材が設けられていないと仮定した場合の容積を指す。
【0125】
また、本実施形態では、現像装置14への乾式キャリアの供給量と現像装置14からの乾式キャリアの排出量とを加算した値の方が、画像形成部200にてトナー像の形成が行われる際に消費される乾式トナーの消費量よりも小さい。
ここで、個々の現像装置14に対して乾式キャリアが供給される際の単位時間当たりのキャリアの供給量であるキャリア供給量を想定する。
また、個々の現像装置14から乾式キャリアが排出される際の単位時間当たりのキャリアの排出量であるキャリア排出量を想定する。
【0126】
また、個々の画像形成部200にてトナー像の形成が行われる際に上記の単位時間当たりに消費される乾式トナーの量であるトナー消費量を想定する。
本実施形態では、キャリア供給量とキャリア排出量との和に対して画像形成部200の設置数(本実施形態の場合は「6」)を乗じた値の方が、トナー消費量に対してこの設置数を乗じた値よりも小さい。
このような関係にあると、このような関係にない場合に比べ、キャリア供給機構500が占める体積を小さいものにでき、画像形成装置100の小型化を図れる。
【0127】
言い換えると、本実施形態では、キャリア供給量とキャリア排出量とを加算した値の方が、開口部143(図8参照)を通じて現像装置14の外部へ供給される乾式トナーの量よりも小さい。
ここで、画像形成部200にてトナー像の形成が行われる際に、開口部143を通じて上記の単位時間当たりに現像装置14の外部へ供給される乾式トナーの量である供給トナー量を想定する。
本実施形態では、キャリア供給量とキャリア排出量との和に対して画像形成部200の設置数を乗じた値の方が、供給トナー量に対してこの設置数を乗じた値よりも小さい。
このような関係にあると、上記の通り、キャリア供給機構500が占める体積を小さいものにでき、画像形成装置100の小型化を図れる。
【0128】
さらに、ここで、A3サイズの用紙に画像を形成する際に消費される乾式トナーの量と、A3サイズ以上の用紙に画像を形成する際に消費される乾式トナーの量とを比較してみる。
例えば、A3サイズの用紙の全面を100%の像密度で画像を形成する際に消費される乾式トナーの量と、A3サイズ以上の用紙の全面を100%の像密度で画像を形成する際に消費される乾式トナーの量とを比較してみる。具体的には、A2サイズ、A1サイズ、A0サイズ、B3サイズ、B2サイズ、B1サイズ、B0サイズ、の場合で比較してみる。
それぞれの用紙の短辺の長さl、長辺の長さL、および面積Mは、A2サイズ(l =420mm、L=594mm、M=249,480mm2)、A1サイズ(l =594mm、L=841mm、M=449,554mm2)、A0サイズ(l =841mm、L=1,189mm、M=999,949mm2)、B3サイズ(l =364mm、L=515mm、M=187,460mm2)、B2サイズ(l =515mm、L=728mm、M=374,920mm2)、B1サイズ(l =728mm、L=1,030mm、M=749,840mm2)、B0サイズ(l =1,030mm、L=1,456mm、M=1,499,680mm2)、であるため、A3サイズで消費される乾式トナーの量を1とした場合、A2サイズは2倍、A1サイズは4倍、A0サイズは8倍、B3サイズは1.5倍、B2サイズは3倍、B1サイズは6倍、B0サイズは12倍の乾式トナーの消費量となる。尚、現像装置14に供給される乾式トナーの供給量も同様で、A3サイズを1とした場合、A2サイズは2倍、A1サイズは4倍、A0サイズは8倍、B3サイズは1.5倍、B2サイズは3倍、B1サイズは6倍、B0サイズは12倍の乾式トナーの供給量となる。
また、乾式トナーの消費量が多くなればなるほど、乾式キャリアの消費量も多くなる。
本実施形態のように、現像スリーブ145Aの軸方向における長さLが、A3サイズの長辺の長さ以上の長さとなっている場合、キャリア供給機構500が占める体積を小さいものにできると、画像形成装置100の小型化を図れる。更に、少なくとも5つの画像形成部200が設けられている場合、キャリア供給機構500が占める体積を小さいものにできると、画像形成装置100の小型化を図れる。
【0129】
また、本実施形態では、図10に示すように、現像装置14とは別の箇所に、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式トナーを収容するトナー収容部630が設けられている。
また、本実施形態では、画像形成部200の各々に対応するように、トナー収容部630が設けられている。本実施形態では、このトナー収容部630から対応する現像装置14に対して新たな乾式トナーが供給される。
また、本実施形態では、画像形成部200の各々に対応するように、トナー補給部640が設けられている。このトナー補給部640は、トナー収容部630から乾式トナーを受け取り、対応する現像装置14へこの乾式トナーを補給する。
【0130】
また、本実施形態では、現像装置14とは別の箇所に、画像形成装置100の外部から新たに供給される乾式キャリアを収容するキャリア収容部530が設けられている。
本実施形態では、画像形成部200の各々に対応するように、キャリア収容部530が設けられている。本実施形態では、このキャリア収容部530から対応する現像装置14に対して新たな乾式キャリアが供給される。
また、本実施形態では、画像形成部200の各々に対応するように、キャリア補給部540が設けられている。このキャリア補給部540は、キャリア収容部530から乾式キャリアを受け取り、対応する現像装置14へこの乾式キャリアを補給する。
【0131】
図10では、トナー収容部630に、乾式トナーを収容したトナーカートリッジ81が設置されることで、トナー収容部630への新たな乾式トナーの供給が行われる場合を説明した。この場合、トナー収容部630に設置されたこのトナーカートリッジ81から現像装置14に対して、新たな乾式トナーが供給される。
なお、上記の通り、これに限らず、トナー収容部630は、乾式トナーを収容する収容室により構成してもよい。この場合、移送用容器から、この収容室に対して、新たな乾式トナーが供給されて、トナー収容部630への乾式トナーの供給が行われる。
【0132】
また、本実施形態では、キャリア収容部530に、乾式キャリアを収容した収容容器の一例であるキャリアカートリッジ91が設置されることで、このキャリア収容部530への新たな乾式キャリアの供給が行われる。
なお、これに限らず、上記の通り、キャリア収容部530は、乾式キャリアを収容する収容室により構成してもよい。この場合、移送用容器から、この収容室に対して、新たな乾式キャリアが供給されて、キャリア収容部530への乾式キャリアの供給が行われる。
【0133】
また、本実施形態では、複数設けられたキャリア収容部530の各々の容積の和の方が、複数設けられたトナー収容部630の各々の容積の和よりも小さい。
言い換えると、複数設けられたキャリア収容部530の各々の容積を加算することにより得られる合計値の方が、複数設けられたトナー収容部630の各々の容積を加算することにより得られる合計値よりも小さい。
【0134】
また、本実施形態では、複数設けられたキャリア補給部540の各々の容積の和の方が、複数設けられたトナー補給部640の各々の容積の和よりも小さい。
言い換えると、複数設けられたキャリア補給部540の各々の容積を加算することにより得られる合計値の方が、複数設けられたトナー補給部640の各々の容積を加算することにより得られる合計値よりも小さい。
【0135】
また、本実施形態では、キャリア補給部540とキャリア収容部530とを足し合わせた容積である加算後容積の各々の和の方が、トナー補給部640とトナー収容部630とを足し合わせた容積である加算後容積の各々の和よりも小さい。
より具体的には、キャリア補給部540とキャリア収容部530とを足し合わせた容積である加算後容積であってキャリア供給ユニット510毎に得られる加算後容積の各々の和である第1の和を想定する。
また、トナー補給部640とトナー収容部630とを足し合わせた容積である加算後容積であってトナー供給ユニット610毎に得られる加算後容積の各々の和である第2の和を想定する。
本実施形態では、第1の和の方が、第2の和よりも小さい。
【0136】
また、本実施形態では、キャリア補給部540単体の容積と、トナー補給部640単体の容積と比べた場合に、キャリア補給部540の容積の方が、トナー補給部640の容積よりも小さい。
また、本実施形態では、キャリア収容部530単体の容積と、トナー収容部630単体の容積と比べた場合に、キャリア収容部530の容積の方が、トナー収容部630の容積よりも小さい。
【0137】
図11は、画像形成装置100の他の構成例を示した図である。
この構成例では、共通のキャリア収容部530から複数の現像装置14に向かって延びる複数のキャリア移動経路RCが設けられている。
本実施形態では、キャリア供給機構500のうちの乾式キャリアが通る部分が、乾式キャリアの移動経路であるキャリア移動経路RCとなっている。
この構成例では、キャリア移動経路RCが複数設けられている。また、この構成例では、複数のこのキャリア移動経路RCが、共通のキャリア収容部530から複数の現像装置14に向かって延びている。
【0138】
より具体的には、この構成例では、キャリア移動経路RCは、キャリア収容部530から現像装置14に向かう途中で分岐しており、この分岐によって、複数のキャリア移動経路RCが設けられている。この複数のキャリア移動経路RCの各々は、互いに異なる現像装置14に向かう。
なお、このように、キャリア移動経路RCが途中から分岐する形態に限られず、図12(画像形成装置100の他の構成例を示した図)に示すように、キャリア移動経路RCの各々を独立して設けてもよい。
図12にて示すこの構成例では、独立して設けられたキャリア移動経路RCの各々が、共通のキャリア収容部530に接続されている。
【0139】
なお、共通のキャリア収容部530を設けるにあたり、キャリア収容部530の数は、特に制限されない。共通のキャリア収容部530は、1つに限られず、複数設けてもよい。
共通のキャリア収容部530を設ける場合は、キャリア収容部530の設置数を、現像装置14の設置数よりも少なくすればよい。
例えば、キャリア収容部530を2つ設け、この2つのキャリア収容部530の各々から、3つの現像装置14へキャリア移動経路RCが向かうようしてもよい。
【0140】
図11図12に示すこの構成例では、上記と同様、トナー収容部630に、トナーカートリッジ81が設置されることで、このトナー収容部630への新たな乾式トナーの供給が行われる。
また、この構成例では、上記と同様、キャリア収容部530に、キャリアカートリッジ91が設置されることで、このキャリア収容部530への新たな乾式キャリアの供給が行われる。
なお、これに限らず、上記と同様、トナー収容部630は、乾式トナーを収容するための収容室により構成してもよい。また、キャリア収容部530も、乾式キャリアを収容するための収容室により構成してもよい。
【0141】
図13は、画像形成装置100の他の構成例を示した図である。
この構成例では、現像装置14の各々に対応して、現像剤収容部730が設けられている。
具体的には、この構成例では、上記のキャリア収容部530、上記のトナー収容部630の2つの収容部は設けられていない。
この構成例では、現像装置14の各々に対応して、1つの現像剤収容部730が設けられている。さらに、現像装置14の各々に対応して、1つの現像剤補給部740が設けられている。
現像剤補給部740は、現像剤収容部730から現像剤を受け取り、対応する現像装置14へこの現像剤を補給する。
【0142】
この構成例では、現像剤収容部730に対して、乾式トナーおよび乾式キャリアよりなる現像剤を収容した現像剤カートリッジ98が設置される。言い換えると、この構成例では、現像剤収容部730に対して、乾式トナーと乾式キャリアとが混合した混合物を収容した現像剤カートリッジ98が設置される。
そして、この現像剤カートリッジ98から、対応する現像装置14に対して、乾式トナーおよび乾式キャリアが供給される。
【0143】
なお、この構成例では、現像剤カートリッジ98に収容される乾式トナーの種類は、現像剤カートリッジ98毎に異なっている。
また、乾式キャリアについては、現像剤カートリッジ98毎に異なっておらず、現像剤カートリッジ98の各々には、共通の乾式トナーが収容されている。
なお、現像剤カートリッジ98毎に、現像剤カートリッジ98に収容される乾式キャリアの種類を異ならせてもよい。
【0144】
この構成例では、上記のキャリア収容部530を設置するための空間、および、トナー収容部630を設置するための空間のうちの一方の空間を設けずにすみ、画像形成装置100の小型化を図れる。
なお、上記と同様、現像剤収容部730は、現像剤カートリッジ98が設置される形態に限らず、上記のように、収容室により構成し、この収容室に対して、現像剤のみが供給される構成としてもよい。
【0145】
図14は、画像形成装置100の他の構成例を示した図である。
図14では、図13にて示した画像形成装置100の変形例を示している。
図14にて示すこの構成例では、図13にて示した現像剤補給部740が設けられておらず、現像装置14に対して、現像剤収容部730が直接接続されている。
現像剤補給部740は必須ではなく、現像剤収容部730から、現像装置14に対して、現像剤が直接供給されるようにしてもよい。
なお、図14にて示すこの構成例においても、上記と同様、現像剤収容部730に現像剤カートリッジ98が設置されるようにして、現像剤収容部730への現像剤の供給を行ってもよいし、現像剤収容部730を、収容室とし、この収容室に現像剤のみが供給されるようにしてもよい。
【0146】
また、この直接接続する構成は、図10図11にて示した画像形成装置100に適用してもよい。
具体的には、図10にて示した画像形成装置100では、トナー補給部640、キャリア補給部540を省略し、現像装置14とトナー収容部630とを直接接続し、現像装置14とキャリア収容部530とを直接接続してもよい。
また、図11にて示した画像形成装置100では、トナー補給部640を省略し、現像装置14とトナー収容部630とを直接接続してもよい。
【0147】
図15は、画像形成装置100の他の構成例を示した図である。
この構成例では、上記にて説明したキャリア収容部530、トナー収容部630、現像剤収容部730は、設けられていない。また、この構成例では、上記にて説明したキャリア補給部540、トナー補給部640、現像剤補給部740は、設けられていない。
図15に示すこの構成例では、ユーザによる手動の操作によって、現像剤の移送のための移送用容器から、現像装置14に対して現像剤が直接供給される。現像装置14へ現像剤が供給された後、移送用容器は除去される。
【0148】
なお、現像装置14への現像剤の供給は、手動に限らず、自動で行われるようにしてもよい。
具体的には、例えば、移送用容器の内部に、現像剤の搬送のための搬送用部材を設置し、現像装置14に移送用容器が設置された後に、この搬送用部材を作動させて、移送用容器から現像装置14へ自動で現像剤が供給されるようにしてもよい。
なお、この場合、現像装置14へ現像剤が供給された後、移送用容器は除去される。
【0149】
また、ここでは、乾式キャリアと乾式トナーとが混合した現像剤が、現像装置14に対して直接供給される構成を説明したが、供給態様はこれに限られない。
例えば、乾式キャリアのみが収容された移送用容器と、乾式トナーのみが収容された移送用容器とをそれぞれ用意し、現像装置14に対して、乾式トナー、乾式キャリアが個別に供給されるようにしてもよい。
【0150】
なお、上記で説明した各構成は、上記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。言い換えると、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解される。
例えば、上記にて説明した各構成の一部を省略したり、上記にて説明した各構成に対して他の機能を付加したりしてもよい。
また、上記では、複数の構成例を説明したが、一の構成例に含まれる構成と他の構成例に含まれる構成とを入れ替えたり、一の構成例に含まれる構成を他の構成例に付加したりしてもよい。
【符号の説明】
【0151】
11…感光体ドラム、14…現像装置、20…二次転写部、50…用紙、81…トナーカートリッジ、100…画像形成装置、145A…現像スリーブ、200…画像形成部、500…キャリア供給機構、530…キャリア収容部、540…キャリア補給部、600…トナー供給機構、630…トナー収容部、640…トナー補給部、RC…キャリア移動経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15