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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】ボールねじ装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/22 20060101AFI20250212BHJP
   F16H 25/20 20060101ALI20250212BHJP
   F16H 25/24 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
F16H25/22 J
F16H25/20 H
F16H25/24 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021129348
(22)【出願日】2021-08-05
(65)【公開番号】P2023023649
(43)【公開日】2023-02-16
【審査請求日】2024-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000811
【氏名又は名称】弁理士法人貴和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 諒
(72)【発明者】
【氏名】田中 一宇
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/073531(WO,A1)
【文献】特開2014-178023(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0090501(US,A1)
【文献】特開2010-043727(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 25/22
F16H 25/20
F16H 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有し、使用時に回転運動する、ねじ軸と、
内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有し、かつ、軸方向一方側の端部に突起状の非回転側係合部を有する、使用時に直線運動する、ナットと、
前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間に配置された、複数のボールと、
前記ねじ軸に相対回転不能に固定され、前記ねじ軸を回転駆動する、駆動部材と、を備え、
前記駆動部材は、前記非回転側係合部と円周方向に係合可能な、突起状の回転側係合部と、外周面にトルク入力部が設けられた円筒形状の筒部とを有し、
前記回転側係合部の径方向外側の端部は、前記筒部の内周面につながっている、
ボールねじ装置。
【請求項2】
前記回転側係合部が、複数備えられている、請求項1に記載したボールねじ装置。
【請求項3】
複数の前記回転側係合部は、前記駆動部材の円周方向に関して等間隔に配置されている、請求項2に記載したボールねじ装置。
【請求項4】
前記駆動部材は、前記ねじ軸に対して相対回転不能に固定された接続部を有し、
前記回転側係合部は、前記接続部と一体に構成されている、
請求項1~3のうちのいずれか1項に記載したボールねじ装置。
【請求項5】
前記駆動部材は、歯車、プーリ又はスプロケットのいずれかである、請求項1~のうちのいずれか1項に記載したボールねじ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールねじ装置は、ねじ軸とナットとの間でボールを転がり運動させるため、ねじ軸とナットとを直接接触させる滑りねじ装置に比べて、高い効率が得られる。このため、ボールねじ装置は、たとえば電動モータなどの駆動源の回転運動を直線運動に変換するために、自動車の電動ブレーキ装置やオートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)、工作機械の位置決め装置など、各種機械装置に組み込まれている。
【0003】
ボールねじ装置は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有するねじ軸と、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有するナットと、軸側ボールねじ溝とナット側ボールねじ溝との間に配置された複数のボールとを有する。ボールねじ装置は、用途に応じて、ねじ軸とナットとのうちの一方を回転運動要素とし、ねじ軸とナットとのうちの他方を直線運動要素として用いられる。
【0004】
ボールねじ装置においては、直線運動要素が所定範囲を超えて直線運動することを防止するため、直線運動要素のストロークエンドを規制することが行われている。図19は、特開2016-70281号公報(特許文献1)に記載された、直線運動要素のストロークエンドを規制するための構造を備えた従来構造のボールねじ装置100を示している。
【0005】
ボールねじ装置100は、ねじ軸101と、ナット102と、図示しない複数のボールと、ストッパ103とを備える。
【0006】
ねじ軸101は、ねじ部104と、ねじ部104の軸方向一方側に隣接配置された嵌合軸部105とを有する。ねじ部104の外周面には、螺旋状の軸側ボールねじ溝106が形成されている。嵌合軸部105は、ねじ部104よりも小さい外径を有しており、外周面には雄スプライン歯が形成されている。ねじ軸101は、ねじ部104をナット102の内側に挿通した状態で、ナット102と同軸に配置されている。
【0007】
ナット102は、円筒形状を有しており、内周面に図示しない螺旋状のナット側ボールねじ溝と略S字形の循環溝とを有する。ナット102は、軸方向一方側の端部に、係合部107を有する。
【0008】
軸側ボールねじ溝106とナット側ボールねじ溝とは、径方向に互いに対向するように配置され、螺旋状の負荷路を構成する。負荷路の始点と終点とは、ナット102の内周面に形成された循環溝により接続されている。このため、負荷路の終点にまで達したボールは、循環溝を通じて、負荷路の始点にまで戻される。なお、負荷路の始点と終点とは、ねじ軸101とナット102との軸方向に関する相対変位の方向(相対回転方向)に応じて入れ替わる。
【0009】
ストッパ103は、円環形状を有するボス部108と、突起形状を有する爪部109とを有する。ボス部108は、ねじ軸101の嵌合軸部105に対して相対回転不能に外嵌されている。具体的には、ボス部108は、内周面に形成された雌スプライン歯を、嵌合軸部105の外周面に形成された雄スプライン歯に対してスプライン係合させることで、嵌合軸部105に対して相対回転不能に外嵌されている。爪部109は、ボス部108の外周面の円周方向一部から径方向に突出している。
【0010】
従来構造のボールねじ装置100においては、ねじ軸101とナット102とのいずれかの直線運動要素が直線運動してストロークエンドに達すると、ナット102に備えられた係合部107と、ストッパ103に備えられた爪部109とが、円周方向に係合する。これにより、ねじ軸101とナット102とのいずれかの回転運動要素の回転が阻止されるため、直線運動要素のストロークエンドを規制することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】特開2016-70281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特開2016-70281号公報に記載された従来構造のボールねじ装置100においては、直線運動要素のストロークエンドを規制するために、専用の部品であるストッパ103を利用している。このため、たとえば、ねじ軸101を回転運動要素とし、ナット102を直線運動要素として用いる場合には、ねじ軸101を回転駆動するための駆動部材を、ストッパ103とは別に設ける必要がある。したがって、部品点数が嵩み、ボールねじ装置100が大型化しやすくなる。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、直線運動要素であるナットのストロークエンドの規制を少ない部品点数で実現し、小型化を図ることができる、ボールねじ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様にかかるボールねじ装置は、ねじ軸と、ナットと、複数のボールと、駆動部材とを備える。
前記ねじ軸は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝を有し、使用時に回転運動する。
前記ナットは、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝を有し、かつ、軸方向一方側の端部に突起状の非回転側係合部を有し、使用時に直線運動する。
前記複数のボールは、前記軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間に配置される。
前記駆動部材は、前記ねじ軸に相対回転不能に固定され、前記ねじ軸を回転駆動する。
本発明の一態様にかかるボールねじ装置では、前記駆動部材を、前記非回転側係合部と円周方向に係合可能な、突起状の回転側係合部と、外周面にトルク入力部が設けられた円筒形状の筒部とを有するものとする。前記回転側係合部の径方向外側の端部は、前記筒部の内周面につながっている。
【0015】
本発明の一態様にかかるボールねじ装置では、前記回転側係合部を、複数備えることができる。
この場合には、複数の前記回転側係合部を、前記駆動部材の円周方向に関して等間隔に配置することができる。
【0016】
本発明の一態様にかかるボールねじ装置では、前記駆動部材を、前記ねじ軸に対して相対回転不能に固定された接続部を有するものとし、前記回転側係合部を、前記接続部と一体に構成することができる
【0017】
発明の一態様にかかるボールねじ装置とは別態様のボールねじ装置では、前記回転側係合部を、前記接続部とは別体に構成し、前記接続部に対して固定することもできる。
【0018】
本発明の一態様にかかるボールねじ装置では、前記駆動部材を、歯車、プーリ又はスプロケットのいずれかとすることができる。
【0019】
本発明の一態様にかかるボールねじ装置とは別態様のボールねじ装置では、前記駆動部材を、モータシャフトとすることもできる。
この場合には、前記駆動部材を、前記ねじ軸に対して相対回転不能に固定する筒状の接続部を有するものとし、前記回転側係合部を、前記接続部と一体に構成することもできるし、前記接続部と別体に構成し、前記接続部に対して固定することもできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のボールねじ装置によれば、直線運動要素であるナットのストロークエンドの規制を少ない部品点数で実現することができ、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、参考例の第1例にかかるボールねじ装置を軸方向他方側から見た正面図である。
図2図2は、参考例の第1例にかかるボールねじ装置に関して、ナットのストロークエンドを規制した状態を示す、図1のA-A線断面図である。
図3図3は、図2の部分拡大図である。
図4図4は、参考例の第1例にかかるボールねじ装置の斜視図である。
図5図5は、参考例の第1例にかかるナットを取り出して示す、斜視図である。
図6図6は、参考例の第1例にかかる駆動部材を取り出し、軸方向他方側から見た正面図である。
図7図7は、参考例の第1例にかかる駆動部材を取り出して示す、斜視図である。
図8図8は、図3のB矢視模式図である。
図9図9は、実施の形態の第例を示す、図6に相当する図である。
図10図10は、実施の形態の第例を示す、図7に相当する図である。
図11図11は、参考例の第例を示す、図6に相当する図である。
図12図12は、参考例の第例を示す、図7に相当する図である。
図13図13は、実施の形態の第例を示す、図6に相当する図である。
図14図14は、実施の形態の第例を示す、図7に相当する図である。
図15図15は、参考例の第例を示す、図6に相当する図である。
図16図16は、参考例の第例を示す、図7に相当する図である。
図17図17は、参考例の第例を示す、図6に相当する図である。
図18図18は、参考例の第例を示す、図7に相当する図である。
図19図19は、従来構造のボールねじ装置を示す斜視図である。
【0022】
参考例の第1例]
参考例の第1例について、図1図8を用いて説明する。
【0023】
〔ボールねじ装置の全体構成〕
本参考例のボールねじ装置1は、たとえば、電動ブレーキブースター装置に組み込まれ、駆動源である電動モータの回転運動を直線運動に変換し、油圧シリンダのピストンを動作させるなどの用途で使用される。
【0024】
ボールねじ装置1は、ねじ軸2と、ナット3と、複数のボール4と、駆動部材5とを備える。
【0025】
ねじ軸2は、図示しない駆動源により駆動部材5を介して回転駆動され、使用時に回転運動する回転運動要素である。ねじ軸2は、ナット3の内側に挿通され、ナット3と同軸に配置されている。ナット3は、図示しない回り止め機構により、ねじ軸2に対する供回りが防止されており、使用時に直線運動する直線運動要素である。このため、本参考例のボールねじ装置1は、ねじ軸2を回転駆動し、ナット3を直線運動させる態様で使用する。
【0026】
ねじ軸2の外周面とナット3の内周面との間には、螺旋状の負荷路6が備えられている。負荷路6には、複数のボール4が転動可能に配置されている。ねじ軸2とナット3とを相対回転させると、負荷路6の終点に達したボール4は、ナット3の内周面に形成された循環溝7を通じて、負荷路6の始点へと戻される。以下、ボールねじ装置1の各構成部品の構造について説明する。
以下の説明において、軸方向、径方向及び円周方向とは、特に断らない限り、ねじ軸2に関する軸方向、径方向及び円周方向をいう。また、軸方向一方側とは、図2図5及び図8の右側を指し、軸方向他方側とは、図2図5及び図8の左側を指す。
【0027】
〈ねじ軸〉
ねじ軸2は、金属製で、ねじ部8と、ねじ部8の軸方向一方側に隣接配置された嵌合軸部9とを有する。ねじ部8と嵌合軸部9とは、同軸に配置されており、互いに一体に構成されている。嵌合軸部9は、ねじ部8よりも小さい外径を有する。
【0028】
ねじ部8は、外周面に螺旋状の軸側ボールねじ溝10を有する。軸側ボールねじ溝10は、ねじ部8の外周面に、研削加工(切削加工)又は転造加工を施すことにより形成されている。本参考例では、軸側ボールねじ溝10の条数を1条としている。軸側ボールねじ溝10の断面の溝形状(溝底形状)は、ゴシックアーチ溝又はサーキュラアーク溝である。本参考例では、軸側ボールねじ溝10の形成方向(巻き方向)を、ねじ軸2を円周方向一方側に向けて回転させた際に、ナット3を軸方向一方側に直線運動させられる方向に規制している。
【0029】
嵌合軸部9は、外周面に雄スプライン歯11を全周にわたり有している。このため、嵌合軸部9は、スプライン軸部である。図示の例では、雄スプライン歯11を、インボリュートスプライン歯としているが、角スプライン歯とすることもできる。
【0030】
ねじ軸2は、ねじ部8をナット3の内側に挿通した状態で、ナット3と同軸に配置されている。なお、本参考例では、ねじ軸2を、ねじ部8と嵌合軸部9とから構成しているが、本発明を実施する場合には、ねじ軸に、ハウジングなどに対して回転自在に支持するための転がり軸受などを固定する支持軸部(第2嵌合軸部)や、トルク伝達部として機能するスプライン部やセレーション部などを、さらに備えることもできる。
【0031】
〈ナット〉
ナット3は、金属製で、全体が円筒状に構成されている。ナット3は、内周面に螺旋状のナット側ボールねじ溝12及び循環溝7を有する。
【0032】
ナット側ボールねじ溝12は、螺旋形状を有しており、ナット3の内周面に、たとえば研削加工(切削加工)又は転造タップ加工(切削タップ加工)を施すことにより形成されている。ナット側ボールねじ溝12は、軸側ボールねじ溝10と同じリードを有する。このため、ねじ軸2のねじ部8をナット3の内側に挿通配置した状態で、軸側ボールねじ溝10とナット側ボールねじ溝12とは径方向に対向するように配置され、螺旋状の負荷路6を構成する。ナット側ボールねじ溝12の条数は、軸側ボールねじ溝10と同様に1条である。ナット側ボールねじ溝12の断面の溝形状も、軸側ボールねじ溝10と同様に、ゴシックアーチ溝又はサーキュラアーク溝である。
【0033】
循環溝7は、略S字形状を有しており、ナット3の内周面に、たとえば鍛造加工(冷間鍛造加工)によって形成されている。循環溝7は、ナット側ボールねじ溝12のうち、軸方向に隣り合う部分同士をなめらかに接続し、負荷路6の始点と終点とをつないでいる。このため、負荷路6の終点にまで達したボール4は、循環溝7を通じて、負荷路6の始点にまで戻される。なお、負荷路6の始点と終点とは、ねじ軸2とナット3との軸方向に関する相対変位の方向(相対回転方向)に応じて入れ替わる。
【0034】
循環溝7は、略半円形の断面形状を有する。循環溝7は、ボール4の直径よりもわずかに大きな溝幅を有し、循環溝7を移動するボール4が、軸側ボールねじ溝10のねじ山を乗り越えることができる溝深さを有している。
【0035】
ナット3は、軸方向一方側の端部に、突起状の非回転側係合部13を有する。非回転側係合部13は、ナット3の軸方向一方側の側面の円周方向一部に備えられており、軸方向一方側に向けて突出している。非回転側係合部13は、扇柱形状を有している。
【0036】
非回転側係合部13は、円周方向他方側の側面(図4及び図5の手前側の側面、図8の下側面)に、平坦面状の非回転側ストッパ面14を有する。非回転側ストッパ面14は、ナット3の中心軸と略平行に配置されている。
【0037】
図示の例では、ナット3は、非回転側係合部13を含め、全体を一体に構成しているが、本発明を実施する場合には、ナットを、内周面にナット側ボールねじ溝及び循環溝を有する筒状部材と、非回転側係合部とを結合固定することにより構成することもできる。
【0038】
本参考例のボールねじ装置1は、ナット3を直線運動要素として用いる。このため、本参考例では、図示しない回り止め機構により、ナット3の回り止めを図っている。回り止め機構としては、従来から知られた各種構造を採用することができる。たとえば、ハウジングなどの固定部材の内周面に備えた突条部(キー)を、ナット3の外周面に軸方向に形成した凹溝に係合させる構造などを採用することができる。
【0039】
〈ボール〉
ボール4は、所定の直径を有する鋼球であり、負荷路6及び循環溝7に転動可能に配置されている。負荷路6に配置されたボール4は、圧縮荷重を受けながら転動するのに対し、循環溝7に配置されたボール4は、圧縮荷重を受けることなく、後続のボール4に押されて転動する。
【0040】
〈駆動部材〉
駆動部材5は、電動モータなどの駆動源から入力されたトルクをねじ軸2に伝達することで、ねじ軸2を回転駆動する。本参考例の駆動部材5は、ねじ軸2を回転駆動する機能だけでなく、直線運動要素であるナット3のストロークエンドを規制する機能を有する。
【0041】
本参考例のボールねじ装置1では、駆動部材5を円周方向一方側に向けて回転駆動すると、ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動する。これに対し、駆動部材5を円周方向他方側に向けて回転駆動すると、ナット3がねじ軸2に対して軸方向他方側に相対移動する。
【0042】
駆動部材5は、基板部15と、筒部16と、トルク入力部17と、突起状の回転側係合部18とを有する。本参考例の駆動部材5は、回転側係合部18を含め、全体を一体に構成している。駆動部材5は、炭素鋼やステンレス鋼などの金属製、又は、合成樹脂製である。駆動部材5としては、たとえば歯車、プーリ、スプロケットなどを使用できる。
【0043】
基板部15は、特許請求の範囲に記載した接続部に相当し、円形平板形状を有する。基板部15は、径方向中央部に、軸方向に貫通した取付孔19を有する。取付孔19の内周面には、雌スプライン歯20が形成されている。基板部15は、取付孔19の内周面に形成された雌スプライン歯20を、嵌合軸部9の外周面に形成された雄スプライン歯11にスプライン係合させることで、嵌合軸部9に対して相対回転不能に外嵌固定されている。基板部15の軸方向他方側の側面15aのうちの径方向内側部は、ねじ軸2を構成するねじ部8の軸方向一方側の端面に対し、当接又は近接対向している。
【0044】
筒部16は、円筒形状を有しており、駆動部材5の径方向外側の端部に備えられている。筒部16の軸方向一方側の端部は、基板部15の径方向外側の端部につながっている。筒部16は、ナット3の外径よりも大きな内径を有する。筒部16は、ねじ部8の軸方向一方側の端部の周囲を覆っている。
【0045】
トルク入力部17は、駆動部材5の外周面に備えられている。本参考例では、トルク入力部17は、筒部16の外周面に備えられている。このため、トルク入力部17は、径方向に関してねじ部8と重なる位置に配置されている。図示の例では、筒部16のうちで、トルク入力部17が設けられた部分の外径は、トルク入力部17から軸方向に外れた部分の外径よりも大きくなっている。つまり、トルク入力部17は、筒部16の大径部に備えられている。
【0046】
トルク入力部17は、駆動部材5として歯車を用いた場合には、ギヤ部となり、駆動部材5としてプーリを用いた場合には、ベルトが掛け渡されるベルト受面(歯部)となり、駆動部材5としてスプロケットを用いた場合には、チェーンが掛け渡される歯部となる。いずれの場合にも、トルク入力部17には、駆動源からのトルクが入力される。
【0047】
回転側係合部18は、非回転側係合部13と円周方向に係合可能である。回転側係合部18は、基板部15の軸方向他方側の側面15aの径方向中間部の円周方向一部に備えられており、軸方向他方側に向けて突出している。回転側係合部18は、扇柱形状を有している。
【0048】
回転側係合部18は、円周方向一方側の側面(図6の左側面、図8の上側面)に、平坦面状の回転側ストッパ面21を有する。回転側ストッパ面21は、駆動部材5の中心軸と略平行に配置されている。回転側ストッパ面21は、駆動部材5の中心軸を含む仮想平面上に存在している。
【0049】
回転側係合部18は、駆動部材5の中心軸を中心とする部分凸円筒面状の径方向外側面(外周面)を有し、駆動部材5の中心軸を中心とする部分凹円筒面状の径方向内側面(内周面)を有する。また、回転側係合部18の先端面(軸方向他方側の端面)は、駆動部材5の中心軸に直交する仮想平面上に存在する平坦面である。
【0050】
本参考例では、回転側係合部18は、基板部15と一体に構成されている。ただし、回転側係合部を、基板部ではなく筒部と一体に構成しても良いし、回転側係合部を、基板部及び筒部とは別体に構成し、基板部又は筒部に対して固定することもできる。
【0051】
本参考例では、回転側係合部18の径方向外側面を通る外接円直径は、筒部16の内径よりも小さい。このため、回転側係合部18の径方向外側面と筒部16の内周面との間には、円弧形状の隙間22が設けられている。
【0052】
回転側係合部18の径方向幅寸法は、非回転側係合部13の径方向幅寸法よりも少しだけ大きい。回転側係合部18の径方向外側面を通る外接円直径は、非回転側係合部13の径方向外側面を通る外接円直径とほぼ同じ大きさを有しており、回転側係合部18の径方向内側面を通る内接円直径は、非回転側係合部13の径方向内側面を通る内接円直径よりも少しだけ小さい。
【0053】
回転側ストッパ面21は、ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動してストロークエンドに達した状態で、非回転側ストッパ面14と面接触する。このために回転側ストッパ面21は、駆動部材5の中心軸と略平行に配置されている。回転側ストッパ面21の軸方向寸法は、ナット3に備えられた非回転側係合部13の非回転側ストッパ面14との間で、ねじ軸2の回転を阻止するのに十分な係合代(非回転側ストッパ面14との当接部の軸方向幅)δを確保できる大きさに設定されている。図示の例では、回転側ストッパ面21の軸方向寸法は、非回転側係合部13(非回転側ストッパ面14)の軸方向寸法よりも少しだけ大きい。
【0054】
〈ボールねじ装置の動作説明〉
本参考例のボールねじ装置1は、図示しない駆動源により駆動部材5を介してねじ軸2を回転駆動することで、ナット3を直線運動させる。特に本参考例のボールねじ装置1では、駆動部材5に備えられたトルク入力部17を介して、駆動部材5(ねじ軸2)を円周方向一方側に向けて回転駆動すると、ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動する。これに対して、トルク入力部17を介して駆動部材5(ねじ軸2)を円周方向他方側に向けて回転駆動すると、ナット3がねじ軸2に対して軸方向他方側に相対移動する。
【0055】
ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動し、ストロークエンドに達すると、非回転側係合部13が回転側係合部18と円周方向に係合する。具体的には、非回転側係合部13の円周方向他方側の側面に備えられた非回転側ストッパ面14と、回転側係合部18の円周方向一方側の側面に備えられた回転側ストッパ面21とが円周方向に係合する。本参考例では、非回転側ストッパ面14と回転側ストッパ面21とが面接触する。これにより、ねじ軸2の回転が阻止される。
【0056】
以上のように、本参考例ボールねじ装置1によれば、駆動部材5を利用して、ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動することに関するストロークエンドを規制することができる。なお、ナット3がねじ軸2に対して軸方向他方側に相対移動することに関するストロークエンドは、従来から知られた各種のストローク制限機構を利用して規制することができる。
【0057】
以上のような本参考例のボールねじ装置1によれば、直線運動要素であるナット3のストロークエンドの規制を少ない部品点数で実現することができ、ボールねじ装置1の小型化を図ることができる。
【0058】
すなわち、本参考例では、駆動部材5により、ねじ軸2を回転駆動することができるだけでなく、ナット3がねじ軸2に対して軸方向一方側に相対移動することに関するストロークエンドを規制することができる。このため、特開2016-70281号公報に記載された従来構造のように、ナットのストロークエンドを規制するための専用の部品(ストッパ)を使用しなくて済む。したがって、本参考例のボールねじ装置1によれば、部品点数の低減を図れる。また、ストロークエンドを規制するための専用の部品を省略することで、ねじ軸2の軸方向寸法を短くできるため、ボールねじ装置1の軸方向寸法を短くできる。このため、ボールねじ装置1の小型化を図れる。
【0059】
また、駆動部材5を構成する基板部15に、非回転側係合部13と円周方向に係合可能な係合凹溝などを形成する場合に比べて、基板部15の強度を確保する上で有利になる。このため、駆動部材5によって大きなトルクを伝達することができる。
【0060】
さらに、駆動部材5を構成する筒部16の外周面に設けたトルク入力部17を、径方向に関してねじ部8と重なる位置に配置しているため、ボールねじ装置1の軸方向寸法を短くする面で有利になる。
【0061】
[実施の形態の第例]
実施の形態の第例について、図9及び図10を用いて説明する。
【0062】
本例の場合には、駆動部材5aを構成する回転側係合部18aの外径を、参考例の第1例の構造よりも大きくしている。そして、回転側係合部18aの径方向外側の端部を、筒部16の内周面に対してつなげている。このため、本例では、参考例の第1例の構造と異なり、回転側係合部18aの径方向外側面と筒部16の内周面との間に隙間は存在しない。
【0063】
以上のような本例では、回転側係合部18aの径方向外側の端部を筒部16の内周面につなげているため、回転側係合部18aの剛性を高めることができる。このため、非回転側係合部13(図5等参照)と回転側係合部18aとが円周方向に係合した際に生じる、回転側係合部18aの弾性変形量を低減できる。また、筒部16の径方向に関する剛性を高めることもできる。
その他の構成及び作用効果については、参考例の第1例と同じである。
【0064】
参考例の第例]
参考例の第例について、図11及び図12を用いて説明する。
【0065】
本参考例の駆動部材5bは、実施の形態の第1例及び参考例の第例の構造とは異なり、複数(図示の例では2つ)の回転側係合部18を有している。複数の回転側係合部18は、駆動部材5bの円周方向に関して等間隔に配置されている。図示の例では、回転側係合部18を2つ備えているため、2つの回転側係合部18は、駆動部材5bの直径方向に関して反対側に配置されている。
【0066】
複数の回転側係合部18のそれぞれは、円周方向一方側の側面に、回転側ストッパ面21を有している。図示の例では、2つの回転側ストッパ面21は、駆動部材5bの中心軸を含む同一の仮想平面上に存在する。
【0067】
本参考例の場合には、上述のような駆動部材5bを、実施の形態の第1例及び参考例の例の構造と同様に、非回転側係合部13を1つだけ備えたナット3(図5等参照)と組み合わせて使用する。
【0068】
以上のような本参考例では、駆動部材5bに、複数の回転側係合部18を備えているため、ボールねじ装置1の組立作業時に、いずれか1つの回転側係合部18と非回転側係合部13との位相合わせを行えば良いため、回転側係合部を1つだけ備える構造に比べて、組立作業の容易化を図れる。また、複数の回転側係合部18を、駆動部材5bの円周方向に関して等間隔に配置しているため、駆動部材5bの回転バランスを良好にできる。
その他の構成及び作用効果については、参考例の第1例と同じである。
【0069】
参考例の第例の変形例]
参考例の第例の変形例では、複数の回転側係合部18を備えた駆動部材5bを、回転側係合部18と同数の非回転側係合部を備えたナットと組み合わせて使用する。この様な構成を採用した変形例では、複数の回転側係合部18と複数の非回転側係合部とを、円周方向に同時に係合させることで、ナットのストロークエンドを規制することができる。このため、それぞれの回転側係合部18に作用する力を低減できるため、駆動部材5bの損傷を有効に防止できる。
【0070】
[実施の形態の第例]
実施の形態の第例について、図13及び図14を用いて説明する。
【0071】
本例の駆動部材5cは、実施の形態の第例の駆動部材5aと参考例の第例の駆動部材5bとを組み合わせた構成を有する。すなわち、駆動部材5cは、複数(図示の例では2つ)の回転側係合部18aを有しており、それぞれの回転側係合部18aの径方向外側の端部を筒部16の内周面につなげている。
【0072】
以上のような本例の場合には、回転側係合部18aの剛性を高めることができる。また、回転側係合部を1つだけ備える構造に比べて、ボールねじ装置1の組立作業の容易化を図れるとともに、駆動部材5cの回転バランスを良好にできる。
【0073】
本例の駆動部材5cは、参考例の第例と同様に、非回転側係合部13を1つだけ備えたナット3(図5等参照)と組み合わせて使用することもできるし、参考例の第例の変形例と同様に、回転側係合部18と同数の非回転側係合部を備えたナットと組み合わせて使用することもできる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例、参考例の第1例及び第2例と同じである。
【0074】
参考例の第例]
参考例の第例について、図15及び図16を用いて説明する。
【0075】
本参考例の駆動部材5dは、参考例の第1例とは異なり、回転側係合部18bと、基板部15とを一体に構成していない。本参考例では、回転側係合部18bを、基板部15と別体に構成し、基板部15の軸方向他方側の側面15aの円周方向1箇所に固定している。
【0076】
本参考例では、基板部15の円周方向1箇所に形成した固定孔23に対して、回転側係合部18bの基端部(軸方向一方側の端部)を圧入又はねじ止めすることにより、回転側係合部18bを基板部15に固定している。固定孔23は、基板部15を軸方向に貫通しない有底孔としても良いし、基板部15を軸方向に貫通した貫通孔としても良い。基板部15に対する回転側係合部18bの固定構造は、特に問わない。たとえば、回転側係合部を、基板部に対して、溶接や接着、ねじ止めなどの固定手段により、固定することもできる。
【0077】
本参考例では、回転側係合部18bとして、円柱形状(ピン状)のものを使用している。そして、回転側係合部18bの外周面のうち、駆動部材5dの円周方向一方側を向いた凸曲面部を、回転側ストッパ面21aとしている。非回転側ストッパ面については、参考例の第1例の構造と同様に平坦面としても良いし、回転側ストッパ面21aと面接触可能な凹曲面としても良い。
【0078】
回転側係合部18bの材質は、特に限定されず、基板部15と同じ材質にしても良いし、基板部15と異なる材質にしても良い。
【0079】
以上のような本参考例の場合には、回転側係合部18bを、基板部15とは別体に構成し、基板部15に対して固定しているため、回転側係合部を基板部と一体に構成する場合に比べて、回転側係合部18bの形状及び材質に関する自由度を向上することができる。また、回転側係合部18bの軸方向寸法を変更することで、非回転側係合部13との係合代の大きさを適宜変更することもできる。また、回転側係合部18bの直径や形状を変更することにより、ナット3(図5等参照)のストロークエンドの位置を容易に変更することもできる。
その他の構成及び作用効果については、参考例の第1例と同じである。
【0080】
参考例の第例]
参考例の第例について、図17及び図18を用いて説明する。
【0081】
本参考例は、参考例の第例の変形例である。本参考例の駆動部材5eは、回転側係合部18cと、基板部15とを一体に構成しておらず、回転側係合部18cを、基板部15と別体に構成し、基板部15の軸方向他方側の側面15aの円周方向1箇所に固定している。
【0082】
回転側係合部18cは、矩形柱形状(直方体状)を有している。そして、回転側係合部18cの外周側面のうち、駆動部材5eの円周方向一方側を向いた側面を、回転側ストッパ面21bとしている。回転側ストッパ面21bは、平坦面状で、駆動部材5eの中心軸を含む仮想平面上に存在する。
【0083】
本参考例の場合には、基板部15の円周方向1箇所に形成した、矩形状の固定孔23aに対して、回転側係合部18cの基端部(軸方向一方側の端部)を圧入することにより、回転側係合部18cを基板部15に対して固定している。固定孔23aは、基板部15を軸方向に貫通しない有底孔(凹溝)としても良いし、基板部15を軸方向に貫通した貫通孔としても良い。また、回転側係合部18cの固定構造は、適宜変更することができる。
【0084】
以上のような本参考例の場合にも、回転側係合部18cを、基板部15とは別体に構成し、基板部15に対して固定しているため、回転側係合部を基板部と一体に構成する場合に比べて、回転側係合部18cの形状及び材質に関する自由度を向上することができる。
その他の構成及び作用効果については、参考例の第1例及び第例と同じである。
【0085】
以上、本発明の実施の形態及び参考例について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、実施の形態及び参考例の各例の構造は、矛盾を生じない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。
【0086】
実施の形態及び参考例の各例では、突起状の非回転側係合部の例として、扇柱形状の非回転側係合部を示したが、本発明を実施する場合には、非回転側係合部の形状は、扇柱形状に限定されず、円柱形状、矩形柱形状など、その他の形状を採用することができる。また、突起状の回転側係合部についても、実施の形態及び参考例の各例で示した、扇柱形状、円柱形状、矩形柱形状に限定されず、その他の形状を採用することができる。
【0087】
実施の形態の第1例及び並びに参考例の第1例及び第2例では、突起状の回転側係合部を、駆動部材を構成する基板部と一体に構成した場合について説明したが、本発明を実施する場合には、突起状の回転側係合部を、基板部以外のその他の部分と一体に構成しても良い。また、参考例の第例及び第例では、突起状の回転側係合部を、駆動部材を構成する基板部とは別体に構成し、基板部に対して固定する場合について説明したが、本発明を実施する場合には、突起状の回転側係合部を、駆動部材を構成する筒部などのその他の部分に対して固定する構成を採用することもできる。
【0088】
実施の形態及び参考例の各例では、ねじ軸の嵌合軸部を、外周面に雄スプライン歯を有するものとし、駆動部材を、内周面に雌スプライン歯を有する取付孔を有するものとし、駆動部材を嵌合軸部に対してスプライン嵌合させる構造について示した。ただし、本発明を実施する場合には、嵌合軸部に対する駆動部材の固定構造は特に限定されない。たとえば、嵌合軸部を、断面長円形(小判形)で、外周面に互いに平行な1対の平坦外面を備えた二面幅形状を有するものとし、駆動部材の取付孔を、長円形孔(小判形孔)とし、内周面に互いに平行な1対の平坦内面を備えた二面幅形状を有するものとし、駆動部材を嵌合軸部に対して非円形嵌合させる構造を採用することもできる。
【0089】
実施の形態及び参考例の各例では、循環溝を、ナットの内周面に直接形成する構造について説明したが、本発明を実施する場合には、循環溝をナットとは別体の循環部品(たとえばコマ)に形成し、該循環部品をナットに対して固定することもできる。
【符号の説明】
【0090】
1 ボールねじ装置
2 ねじ軸
3 ナット
4 ボール
5、5a~5e 駆動部材
6 負荷路
7 循環溝
8 ねじ部
9 嵌合軸部
10 軸側ボールねじ溝
11 雄スプライン歯
12 ナット側ボールねじ溝
13 非回転側係合部
14 非回転側ストッパ面
15 基板部
15a 側面
16 筒部
17 トルク入力部
18、18a、18b、18c 回転側係合部
19 取付孔
20 雌スプライン歯
21、21a、21b 回転側ストッパ面
22 隙間
23、23a 固定孔
100 ボールねじ装置
101 ねじ軸
102 ナット
103 ストッパ
104 ねじ部
105 嵌合軸部
106 軸側ボールねじ溝
107 係合部
108 ボス部
109 爪部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19