(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】撹拌装置、端末装置、印刷装置、制御方法及びインク管理システム
(51)【国際特許分類】
B41J 2/17 20060101AFI20250212BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20250212BHJP
B41J 2/175 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
B41J2/17
B41J2/01 451
B41J2/175 167
(21)【出願番号】P 2021154536
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2024-04-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 知幸
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-111014(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0222867(US,A1)
【文献】特開2012-139852(JP,A)
【文献】特開2003-311993(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0165233(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110116553(CN,A)
【文献】独国特許出願公開第102008063717(DE,A1)
【文献】特開2005-193480(JP,A)
【文献】特開2007-098652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジ内のインクを撹拌する撹拌手段と、
前記インクの撹拌が行われたカートリッジに関する撹拌情報を生成する撹拌情報生成手段と、
外部装置との間で通信する通信手段と、
前記通信手段を制御して、前記外部装置からの送信要求に応じ、前記外部装置に対し前記撹拌情報を送信させる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする撹拌装置。
【請求項2】
前記撹拌情報は、少なくともインクの撹拌を行ったカートリッジを特定するための識別情報及び撹拌が終了した時刻の情報を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の撹拌装置。
【請求項3】
前記通信制御手段は、前記外部装置として印刷装置に前記撹拌情報を直接あるいは間接的に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撹拌装置。
【請求項4】
外部装置との間で通信する通信手段と、
前記通信手段を制御して情報の送受信を行わせる通信制御手段と、
を備え、
前記通信制御手段は、前記通信手段を介して、カートリッジ内のインクの撹拌を行う撹拌装置から前記カートリッジに関する撹拌情報を受信し、かつ、前記カートリッジを用いて印刷を行う印刷装置に対して前記撹拌情報を送信することを特徴とする端末装置。
【請求項5】
前記通信制御手段は、前記カートリッジを取り出すための指示を、前記通信手段を介して前記撹拌装置に行い、
前記通信手段は、前記指示に応じて前記撹拌情報を受信することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記通信制御手段は、前記印刷装置に対して印刷開始を指示する印刷開始指示を送信するとともに、前記撹拌情報を前記印刷装置に送信することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
カートリッジを用いて印刷を行う印刷手段と、
前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
外部装置との間で通信する通信手段と、
外部装置である撹拌装置又は前記撹拌装置と通信する端末装置から前記通信手段を介してカートリッジに関する撹拌情報を受信させる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
前記カートリッジを用いた印刷を行う時点において、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態であるか否かを、前記撹拌情報に照らして判断する状態判断手段を備え、
前記印刷制御手段は、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態であると判断された場合に印刷動作を行うように前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項7記載の印刷装置。
【請求項9】
前記状態判断手段は、前記カートリッジを用いた印刷を行う時点において、前記撹拌情報に含まれる撹拌終了時刻から設定時間以上或いは設定時間より長く経過している場合に、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態でないと判断することを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
【請求項10】
カートリッジ内のインクを撹拌し、
前記インクの撹拌が行われたカートリッジに関する撹拌情報を生成し、
外部装置からの送信要求に応じ、前記外部装置に対し前記撹拌情報を送信する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項11】
インクカートリッジに充填されたインクで印刷を行う印刷装置と、
前記インクカートリッジに充填されたインクを撹拌する撹拌装置と、
前記撹拌装置から前記インクカートリッジが取り外されて前記印刷装置に前記インクカートリッジが装着されるときに、前記撹拌装置から前記インクカートリッジの撹拌状況情報を受信するとともに、この受信した撹拌状況情報を前記印刷装置に送信する端末装置と、
を備えることを特徴とするインク管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撹拌装置、端末装置、印刷装置、制御方法及びインク管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷に用いられるインクは、溶媒に各種の色材が溶け込んでいる溶液や、色材が分散媒全体に均一又はこれに近い状態に分散された分散液である。
しかし例えば白色のインクは色材(白色成分)として一般的に酸化チタンを含むが、酸化チタン等の比重の大きな分散質を含むインクの場合、分散質が沈降しやすい。
【0003】
分散質の沈降した状態のインクを用いて印刷を行うと、インク濃度が不均一となって色むらを生じたり、使用するうちに時間経過にともなって白色度が低下し、印刷の品質が低下する等のおそれがある。また沈降した分散質によってインクを吐出するノズルやノズル面が目詰まりし、正常にインクを吐出できない吐出不良を引き起こすおそれもある。
このため、インクを撹拌して再分散化させた状態で印刷を行うことが好ましい。
【0004】
分散質の沈降は時間の経過とともに進行するため、撹拌はできるだけ印刷を行う直前に行われることが好ましい。
この点、特許文献1には、印刷装置内にインクを撹拌する撹拌手段を設け、適宜カートリッジ内のインクを撹拌する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、インクカートリッジ(インク収容部)内のインクを撹拌する部材が印刷装置内に設けられているため、印刷装置内の構造が大きくなってしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、印刷装置の大型化を抑制するとともにインクの撹拌状態を把握することのできる撹拌装置、端末装置、印刷装置、制御方法及びインク管理システムを提供することを利点の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記利点を得るために、本発明の撹拌装置は、
カートリッジ内のインクを撹拌する撹拌手段と、
前記インクの撹拌が行われたカートリッジに関する撹拌情報を生成する撹拌情報生成手段と、
外部装置との間で通信する通信手段と、
前記通信手段を制御して、前記外部装置からの送信要求に応じ、前記外部装置に対し前記撹拌情報を送信させる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、良好にインクの撹拌状態を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態において連携する端末装置、撹拌装置、印刷装置の要部外観構成を示す斜視図である。
【
図2】本実施形態において連携する端末装置、撹拌装置、印刷装置の概略の制御構成を示す要部ブロック図である。
【
図3】本実施形態における撹拌装置と端末装置との間の処理を示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態における印刷装置と端末装置との間の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1から
図4を参照しつつ、本発明に係る撹拌装置、端末装置、印刷装置及び制御方法の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、印刷装置が手の指の爪を印刷対象としてこれに印刷するネイルプリント装置である場合を例に説明するが、本発明における印刷装置の印刷対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪を印刷対象としてもよい。また、ネイルチップや各種アクセサリの表面等、爪以外のものを印刷対象としてもよい。
【0012】
図1は、本実施形態において連携する印刷装置、撹拌装置、端末装置の要部外観構成を示す斜視図である。また
図2は、
図1に示す印刷装置、撹拌装置、端末装置の要部制御構成を示すブロック図である。
【0013】
[印刷装置の構成]
図1に示すように、本実施形態の印刷装置1は、ほぼ箱形に形成された筐体101を有している。なお、以下の実施形態において、印刷装置1におけるX方向、Y方向は、
図1に示した方向をいうものとする。
【0014】
印刷装置1の筐体101の前面側(
図1においてY方向の手前側)であって装置の左右方向(
図1におけるX方向)のほぼ中央部には、開口部102が形成されている。開口部102は、印刷対象となる爪に対応する指を装置内に挿入する指挿入口であり、指を出し入れ可能な程度の幅及び高さを有している。
本実施形態では、筐体101の内部であって開口部102の内側に、印刷対象となる爪に対応する指(図示せず)を配置する指配置部103が設けられている。図示はしないが、指配置部103は配置された指を固定するための構成を有し、指の高さ方向等を規制することが好ましい。
指配置部103の高さや幅、奥行き方向の長さは、指を安定して配置できる程度の高さや幅等であればよく、具体的にどの程度とするかは適宜設定される。
【0015】
筐体101の上面(天板)には操作部13が設置されている。
操作部13は、ユーザが各種入力を行うものである。
操作部13は、例えば、印刷装置1の電源をON/OFFする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、印刷開始を指示する印刷開始釦等、各種の入力を行うための操作釦で構成されている。
操作部13が操作されると操作に応じた操作信号が制御装置10の制御部11に出力され、制御部11が操作信号に従った制御を行い、印刷装置1の各部を動作させる。
【0016】
また筐体101の上面には、表示部14が配置されている。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機ELD)、その他のディスプレイ(フラットディスプレイ)を含んでいる。表示部14は、後述の制御部11から入力される表示信号に基づいて、ディスプレイに各種画像や情報を表示させる。
本実施形態の表示部14のディスプレイは、タッチパネルと一体的に構成されていてもよく、この場合にはタッチパネルが、ユーザによるタッチ操作を受け付け、各種入力を行う操作部13としても機能する。
【0017】
また
図2に示すように、印刷装置1は前述の操作部13、表示部14を備える他、印刷機構15、撮影部16、通信部17、及び制御装置10等を備えている。
【0018】
印刷機構15は、カートリッジ151を収容する収容部と、カートリッジ151を移動させる移動手段としてのX方向移動モータ152、Y方向移動モータ153(
図2参照)とを備え、カートリッジ151を用いて印刷を行う印刷手段である。
本実施形態においてカートリッジ151は、図示しないインク貯留部を内蔵するとともに、インク貯留部内のインクを微細な液滴として吐出させ、印刷対象面に印刷を施すインクジェット方式の印刷ヘッド機構(図示せず)を一体的に備えている、ヘッド一体型のインクカートリッジである。
【0019】
カートリッジ151における印刷対象面(本実施形態では、爪の表面)に対向する面には、インク吐出面が一体に形成されている。インク吐出面には、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイの吐出口(ノズル口、インク吐出口、図示せず)が列状に形成されている。
カートリッジ151は、印刷制御部として機能する制御部11が印刷ヘッド機構を制御することで、適宜所定のインクをノズル口から吐出させ、印刷を行うようになっている。
なお、カートリッジ151はここに例示したような構成のものに限定されず、例えば、カートリッジがインク貯留部のみを有し、印刷に使用される際には、別体として構成される印刷ヘッド機構と接続されるようになっていてもよい。また、カートリッジ151は、インクジェット方式の印刷ヘッド機構の代わりにインクを含侵したペンを用いたペンプロッタでもよい。
【0020】
印刷機構15が搭載するカートリッジ151は特に限定されないが、例えばイエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)の色インクに対応するインク貯留部を有するカートリッジ151が設けられている。色インクに対応するインク貯留部を有するカートリッジ151は、デザイン(ネイルデザイン)をカラー印刷するデザイン印刷用のカートリッジ151である。
【0021】
また本実施形態の印刷機構15は、下地用インクを貯留するインク貯留部を有する下地印刷用のカートリッジ151を有している。
下地印刷用のカートリッジ151は、デザイン印刷前に爪の上に白色等(白色若しくはこれに近いピンクやブルー等)の下地を形成するものである。
指の爪に印刷を行う場合には、デザイン用の色インクを用いてデザイン(ネイルデザイン)を印刷する前に下地用インクを爪に塗布することで、色インクの発色向上等を図ることができ、美しい仕上がりの印刷(ネイルプリント)を行うことができる。
また、デザイン印刷用のカートリッジ151と下地印刷用のカートリッジ151とを両方備えることにより、下地の塗布からネイルデザインの印刷までを1台の印刷装置1で自動的に行うことが可能となる。
【0022】
デザイン印刷用のカートリッジ151のインク貯留部に貯留されているインクは、例えば溶媒に各種の色材が溶け込んでいる溶液や、色材が分散媒全体に均一又はこれに近い状態に分散された分散液である。
しかしカートリッジ151のうち、特に下地印刷用のカートリッジ151は、例えば色材(白色成分)としての酸化チタン等の分散質を分散媒に分散された分散液を含む下地用インクをインク貯留部に貯留している。
【0023】
分散媒に対して酸化チタン等の比重の大きな分散質を含むインクの場合、分散質が沈降しやすい。分散質の沈降は時間経過に伴って進行するため、できるだけ印刷直前にインクを撹拌することが好ましい。このため、本実施形態では、印刷装置1の外部に、カートリッジ151内のインクを撹拌する後述の撹拌装置2を備えている。なお、このことは比重の大きな分散質、溶質を含むインクを有するカートリッジ151に共通する。このため、下地印刷用のカートリッジ151に限らず、デザイン印刷用のカートリッジ151であっても、内部の複数種の材料が分離してしまうようなインクを有する場合には、同様に撹拌装置2によるインクの撹拌を行うとしてもよい。
【0024】
本実施形態ではカートリッジ151が装置の左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)に移動可能となっており、X方向移動モータ152はカートリッジ151をX方向に移動させるX方向移動機構を構成し、Y方向移動モータ153はカートリッジ151をY方向に移動させるY方向移動機構を構成する。X方向移動モータ152、Y方向移動モータ153は、例えばステッピングモータである。
また、印刷機構15は、カートリッジ151の位置を検出するための位置検出センサ154を有している。位置検出センサ154は、例えばカートリッジ151のX方向,Y方向の原点位置を検出する原点センサ、カートリッジ151の移動状況を把握するエンコーダセンサ等である。なお、位置検出センサ154の具体的な種類や構成は、特に限定されない。
【0025】
さらに、本実施形態の印刷装置1には、カートリッジ151の装着部分等に、カートリッジ151の識別標識を読み取る読取り部155を有している。
識別標識とは、個々のカートリッジ151を特定するための識別情報であり、例えばカートリッジ151の製造時等に個々のカートリッジ151に付与されたID(identification;識別番号)等である。識別情報は、例えば、数字、アルファベット等の単独又は組み合わせによる記号のデータであり、カートリッジ151内のメモリチップに保存されている。読取り部155は、メモリチップに保存されている、識別情報をエンコード化したデータをデコードしてインクの種類、インク充填量、インク濃度等の個々のカートリッジ151の識別情報を読み取ることのできる機器等を備える。また識別情報は、バーコードやQRコード(登録商標)等の形式で付与されてもよく、この場合、読取り部155は、これらを読み取ることのできるセンサ等を備える。なお、カートリッジ151に付与される識別標識はカートリッジ151を特定可能なものであればよく、その形式等は特に限定されない。そして、読取り部155としては、カートリッジ151に付与される識別標識に応じてこれを読み取ることのできるものが適用される。
【0026】
撮影部16は、カメラ161と、光源162とを備えている。
カメラ161は、指配置部103に配置された指の爪を撮影して、印刷対象である爪の画像を取得するものである。
また、光源162は、例えば白色LED等の照明灯である。
撮影部16のカメラ161は、印刷対象である爪や爪を含む指を撮影して図示しない爪画像を取得する。本実施形態では、カメラ161で取得された爪画像のデータが、例えば後述する外部装置である端末装置3に送られ、端末装置3の制御部31において爪画像から印刷領域である爪領域を画する爪輪郭が検出される。
【0027】
通信部17は、外部装置との間で通信する通信手段である。なお、本実施形態において「外部装置」とは、後述の端末装置3等である。
本実施形態では、爪に印刷するデザイン(ネイルデザイン)のデータ等を印刷装置1が端末装置3等から取得するようになっており、通信部17は、端末装置3等との間で情報の送受信を行う。なお外部装置は、端末装置3に限定されず、各種サーバ等であってもよい。
【0028】
印刷装置1と端末装置3等との間での通信は、例えば無線LAN等により行われる。なお、印刷装置1と端末装置3等との間での通信はこれに限定されず、いかなる方式によるものでもよい。例えば、インターネット等のネットワーク回線を使うものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi等の近距離無線通信規格に基づく無線通信を行うものであってもよい。また、この通信は無線接続方式に限定されず、有線接続により両者間で各種データの送受信が可能な構成としてもよい。通信部17は通信することが想定される各種外部装置の通信方式、通信規格に対応するアンテナチップ等を備えている。
【0029】
印刷装置1に搭載される制御装置10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを有する制御部11と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)を有する記憶部12とを備えるコンピュータである。
記憶部12のROM等には、印刷装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
ROM等に格納された各種プログラムを制御部11がRAMの作業領域に展開して実行することによって、印刷装置1の各部の動作を統合的に制御する。
すなわち、制御部11はプログラム(例えば印刷処理プログラム等)との協働により、印刷装置1が印刷処理等を行うための各種機能を実現する。
本実施形態において制御部11は、主として表示部14の動作を制御する表示制御手段、印刷機構15各部の動作を制御する印刷制御手段、撮影部16各部の動作を制御する撮影制御手段、通信部17の動作を制御する通信制御手段等として機能する他、状態判断手段等として機能する。
【0030】
表示制御手段としての制御部11は、表示部14のディスプレイに表示させる表示データを生成し、表示部14に出力する。例えば制御部11は、撮影部16により取得された爪画像を表示させるための画像データや、デザイン(ネイルデザイン)等を表示部に表示させるための表示データ、各種メッセージ画面、案内画面、エラー表示画面等を表示部14のディスプレイに表示させる表示データ等を生成する。
【0031】
印刷制御手段としての制御部11は、印刷機構15の動作を制御する。具体的には印刷データにしたがって印刷ヘッド機構を制御し、適宜インクを吐出させる。また、印刷制御手段としての制御部11は、位置検出センサ154からの出力に応じてカートリッジ151の位置を把握し、X方向移動モータ152、Y方向移動モータ153を動作させて適宜カートリッジ151をXY方向に移動させる。
また、本実施形態では、状態判断手段としての端末装置3の制御部31或いは印刷装置1の制御部11がカートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態であると判断した場合に、印刷動作を行うように印刷装置1の印刷機構15に指示する。
【0032】
撮影制御手段としての制御部11は、撮影部16のカメラ161及び光源162の動作を制御して、光源162によって爪やその周辺を照明させ、カメラ161によって爪画像等を取得させる。
【0033】
端末装置3の制御部31は、通信部35が撹拌装置2と通信を行うことによってカートリッジ151に関する撹拌情報を撹拌装置2から受信させるよう制御する。
また、本実施形態では、印刷開始の指示等、各種の指示を端末装置3側から受信することで印刷装置1が動作するようになっており、印刷装置1の制御部11は、これらの指示を、通信部17を介して受信する。端末装置3等から指示を受信すると、制御部11は、指示にしたがった動作を装置各部に行わせる。
なお、デザイン(ネイルデザイン)の選択や、爪画像からの爪輪郭の検出、印刷データの生成等を端末装置3等の外部装置で行った場合には、選択されたデザインのデータや、検出された爪輪郭、生成された印刷データ等を、端末装置3等の外部装置から受信するように通信部17を制御する。
【0034】
さらに状態判断手段としての制御部11は、カートリッジ151を用いた印刷を行う時点において、カートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態であるか否かを、撹拌情報に照らして判断する。
具体的には、状態判断手段としての制御部11は、カートリッジ151を用いた印刷を行う時点において、撹拌情報に含まれる撹拌終了時刻と現在時刻とを比較し、現時点で撹拌終了時刻から設定時間以上経過している場合には、カートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態でないと判断する。
【0035】
なお、ここで「設定時間」は、インクの種類や撹拌されていた時間の長さ、撹拌装置2の機種、撹拌の方法等により異なるものである。このため、インクの種類ごとに「設定時間」の閾値が設定されていてもよい。
すなわち、例えば標準的なインクであれば「設定時間」は3時間程度とするが、比較的分散質の沈降速度が早い(すなわち、沈降しやすい)インクの場合には、「設定時間」を1時間程度とする等、適宜設定されてよい。
【0036】
また本実施形態における制御部11は、端末装置3から受信した撹拌情報に含まれるカートリッジ151の識別標識と、読取り部155によって読み取られたカートリッジ151の識別標識とが一致するか否かを判断し、一致しない場合には、撹拌されたとの情報を得ているカートリッジ151とは異なるカートリッジ151が装置に装着されていると判断する。
【0037】
[撹拌装置の構成]
撹拌装置2は、印刷装置1の装置外部において、印刷装置1で用いられるカートリッジ151に収容されているインクの撹拌を行う装置である。
図1に示すように、撹拌装置2は、ほぼ箱形に形成された筐体201を有している。撹拌装置2は、筐体201の内部に装着されたカートリッジ151を撹拌する。
筐体201の上部分は、開閉可能な蓋部26となっている。蓋部26は、例えば図示しないヒンジ部等を介して筐体201の本体に取り付けられており、カートリッジ151を着脱する際に開被される(
図1において矢印参照)。
蓋部26を開閉させる構成は特に限定されない。例えば本実施形態では、電気的に蓋部26を開閉させる蓋開閉機構261(
図2参照)を備えており、撹拌装置2は、蓋部26を開被させる開被要求が外部装置である端末装置3から受信すると、撹拌装置2の制御部21が、要求に応じて蓋開閉機構261によって蓋部26を開被させるとともに、通信部35によって撹拌情報を端末装置3に送信させる。
【0038】
図示は省略するが、筐体201内には、例えばカートリッジ151を収容した際に収容状態を保持させる保持部及び保持部に保持された状態を維持させるロック機構等を備えている。これにより、撹拌中にもカートリッジ151が筐体201から飛び出したりしないようになっている。なお、インク撹拌中におけるカートリッジ151を保持させる構成は特に限定されず、各種の機構を適用することができる。
また、例えば蓋部26を開被させる開被要求を受信することで、蓋部26の開被とともにロック機構も解除されるようになっており、撹拌装置2内からカートリッジ151を取り出すことができるように構成されている。
【0039】
撹拌装置2は、
図2に示すように、蓋部26及び蓋開閉機構261の他、操作部23、読取り部24、撹拌動作部25、通信部27及び制御装置20等を備えている。
操作部23は、ユーザが各種入力を行うものである。
操作部23は、例えば、撹拌装置2の電源をON/OFFする電源スイッチ釦、撹拌動作の開始を指示する撹拌開始釦等、各種の入力を行うための操作釦で構成されている。
操作部23が操作されると操作に応じた操作信号が制御装置20の制御部21に出力され、制御部21が操作信号に従った制御を行い、撹拌装置2の各部を動作させる。なお、撹拌装置2は、後述の端末装置3の操作部33からの入力指示等を受付てこれに基づいて動作してもよい。
【0040】
また読取り部24は、筐体201内に収容されたカートリッジ151に付された識別標識を読み取るものである。
なお、読取り部24は、印刷装置1に設けられている読取り部155と同様に、例えばバーコードやQRコード等の形式で付与された識別標識を読み取ることのできるセンサ等で構成される。読取り部24としては、カートリッジ151に付与される識別標識に応じてこれを読み取ることのできるものが適用される。
【0041】
撹拌動作部25は、カートリッジ151内のインクを撹拌する撹拌手段である。
撹拌動作部25は、識別情報にしたがって例えばカートリッジ151を保持させた保持部ごとカートリッジ151を振動、揺動等させることによってカートリッジ151内のインクを撹拌する。撹拌動作部25は、保持部を振動等させるための撹拌用モータ251を備えている。
なお、撹拌用モータ251の動作速度等(速度以外に振動、揺動のリズム、パターン等)は適宜設定される。動作速度が速いほど撹拌効果は上がると考えられるが、動作速度が速くなるほどモータ音も大きくなる。また、撹拌が過剰に行われるとカートリッジ151内のインクによっては泡立ってしまう等の問題も生ずる。このため、撹拌用モータ251の動作速度等は、識別情報が示すインクの種類等に応じて決定されることが好ましい。
【0042】
なお、撹拌用モータ251の動作速度等は一定でもよいし、可変となっていてもよい。撹拌用モータ251の動作速度等が可変である場合、撹拌用モータ251の動作速度等の設定は、撹拌装置2の操作部23で行ってもよいし、端末装置3等の外部装置で行ってもよい。また、各種設定に応じて撹拌用モータ251の動作等を制御する場合、動作制御は撹拌装置2の制御部21で行ってもよいし、端末装置3等の外部装置で行ってもよい。
【0043】
また、撹拌動作部25は、カートリッジ151を振動、揺動させることによってカートリッジ151内のインクを撹拌するものに限定されない。例えば、カートリッジ151を回転させてもよく、この場合、回転速度、回転数等を適宜調整することができてもよい。
さらに、撹拌装置2は、撹拌用モータ251によるカートリッジ151の振動、揺動や回転に代えて、又はこれらとの組み合わせとして、微細な振動等をカートリッジ151内のインクに加えるものでもよい。例えばカートリッジ151を保持する保持部を振動させる各種アクチュエータや超音波振動機構等を設けて、保持部に保持されたカートリッジ151に振動を伝えるような構成としてもよい。
【0044】
なお、撹拌動作部25の具体的な構成は特に限定されない。例えば撹拌装置2にセットされるカートリッジ151に収容されているインクの種類等に応じて最適な手法で撹拌を行うように撹拌動作部25の動作内容を適宜選択、切替できるようになっていてもよい。また撹拌を行う時間等についてもインクの種類等に応じて適宜設定されてよい。
【0045】
通信部27は、外部装置との間で通信する通信手段である。なお、本実施形態において「外部装置」とは、後述の端末装置3等である。
本実施形態では、外部装置である端末装置3等からの送信要求に応じ、端末装置3等に対して「撹拌情報」を送信する。
ここで「撹拌情報」は、少なくともインクの撹拌を行ったカートリッジ151を特定するための識別情報(本実施形態ではID等の識別標識)及び撹拌が終了した時刻の情報を含んでいる。
なお、撹拌装置2と端末装置3等との間での具体的な通信方式等は、印刷装置1の通信部17と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0046】
撹拌装置2に設けられる制御装置20は、図示しないCPU等を備える制御部21と図示しないROM、RAM等を備える記憶部22とを有するコンピュータである。
記憶部22には撹拌動作を行うための各種プログラムやデータ等が格納されている。
なお、本実施形態では、読取り部24によってカートリッジ151から読み取られた識別標識が記憶部22に記憶される。
また制御部21はクロックやタイマとしても機能し、カートリッジ151について撹拌が開始された時刻や、撹拌が終了した時刻等の情報を取得する。撹拌が終了した時刻等の情報は、撹拌が行われたカートリッジ151の識別標識と対応付けられて撹拌情報として記憶部22に記憶される。
【0047】
本実施形態における制御部21は、撹拌制御手段、通信制御手段等として機能する他、撹拌情報生成手段等として機能する。
撹拌制御手段としての制御部21は、撹拌動作部25の撹拌用モータ251を制御する。撹拌用モータ251の動作速度等は、制御部21によって適宜調整されるようになっていてもよい。インクの使用状況(例えば前回の使用からの経過時間等)や、撹拌対象のインクの種類、インク残量等を考慮して制御部21が適宜撹拌用モータ251の動作速度等を設定してもよい。また予めデフォルトで一定の値が設定されていてもよい。
【0048】
通信制御手段としての制御部21は、通信部27を動作させて端末装置3(外部装置)と通信させ、端末装置3(外部装置)からの送信要求に応じ、端末装置3に対し撹拌情報を送信させる。
また通信制御手段としての制御部21は、カートリッジ151内のインクを撹拌後、端末装置3等の外部装置から蓋部26を開被するよう開被要求が送信されると、通信部27を介して開被要求の送信元の外部装置(本実施形態では端末装置3)に対して「撹拌情報」を送信させる。
【0049】
撹拌情報生成手段としての制御部21は、インクの撹拌が行われたカートリッジ151に関して撹拌情報を生成する。
具体的には、当該カートリッジ151の識別標識と、少なくとも撹拌が終了した時刻の情報とを対応付けて、「撹拌情報」を生成する。前述のように、生成された「撹拌情報」は記憶部22に格納される。
なお、「撹拌情報」の内容は、ここに例示したものに限定されない。例えば撹拌装置2の機種情報、どの程度の時間撹拌を行ったかという撹拌時間(撹拌開始から終了までの時間)、撹拌の具体的な内容(例えば、撹拌の際の撹拌用モータ251の動作速度等、撹拌用モータ251を用いた振動以外に回転や微細な振動の付与等の撹拌動作を行った場合にはこれらの内容等)等が含まれていてもよい。
【0050】
[端末装置の構成]
端末装置3は、例えば、スマートフォン、タブレット型の端末装置(以下「タブレットPC(Personal Computer)」、携帯電話機等の携帯型の端末装置である。なお、端末装置3はこうした携帯型の端末装置に限定されず、例えばノートPC、デスクトップPC等であってもよい。
【0051】
図1及び
図2に示すように、端末装置3は、操作部33、表示部34、通信部35及び制御装置30等を備えている。
【0052】
操作部33は、ユーザの操作に応じて各種の入力・設定等を行うことができるようになっており、例えば後述する表示部34に一体的に設けられたタッチパネルである。操作部33が操作されると、当該操作に対応する入力信号が制御部31に送信される。
表示部34に構成されるタッチパネルには、制御部31の制御にしたがって各種の操作画面が表示され、ユーザはタッチパネルへのタッチ操作によって各種の入力・設定等の操作を行うことができる。なお、各種の入力・設定等の操作を行う操作部33はタッチパネルである場合に限定されない。
通信部35は、印刷装置1や撹拌装置2との間で通信を行うものである。なお通信部35の具体的な構成は、印刷装置1の通信部17や撹拌装置2の通信部27と同様であるため、その説明を省略する。
【0053】
制御装置30は、図示しないCPU等のプロセッサを有する制御部31と、ROM及びRAM等(いずれも図示せず)を有する記憶部32等を備えるコンピュータである。
【0054】
制御部31は、端末装置3の各部を制御する。制御部31は、記憶部32に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出して、RAMのワークエリアに展開し、当該プログラムに従って各種処理を実行する。
特に本実施形態では、記憶部32にネイルプリントアプリケーションプログラム321(
図2において「ネイルプリントAP」とする。)が格納されており、制御部31は、こうしたプログラムとの協働により、印刷装置1を用いた印刷制御処理に関する各種機能を実現する。
なお、記憶部32には、この他ネイルプリントに用いられるデザイン(ネイルデザイン)のデータ等が格納されている。
【0055】
本実施形態において制御部31は、通信部35を制御して情報の送受信を行わせる通信制御手段として機能する。
通信制御手段として機能する制御部31は、通信部35を介して、カートリッジ151内のインクの撹拌を行う撹拌装置2からカートリッジ151に関する撹拌情報を受信し、かつ、カートリッジ151を用いて印刷を行う印刷装置1に対して当該撹拌情報を送信するようになっている。
【0056】
本実施形態では制御部31は、撹拌装置2においてカートリッジ151内のインクの撹拌後、撹拌装置2の蓋部26を開被させる開被要求とともに、撹拌情報の送信要求を撹拌装置2に送信するようになっている。なお、蓋部26の開被要求の送信と撹拌情報の送信要求の送信とは同時でなくてもよく、また送信の先後も限定されない。
ただ、本実施形態では、端末装置3から蓋部26の開被要求が送信されることで、撹拌装置2の蓋部26が開被され、カートリッジ151のロックが解除される。これにより、ユーザは撹拌装置2からのカートリッジ151の取り外しが可能となるため、当該カートリッジ151に関する撹拌情報であることが分かるように、カートリッジ151の取り外しと相前後して撹拌情報が端末装置3に送信されることが好ましい。
【0057】
また制御部31は、印刷装置1に対して印刷開始を指示する印刷開始指示を送信するとともに、撹拌情報を印刷装置1に送信する。印刷開始指示の送信と撹拌情報の送信とは同時でなくてもよく、また送信の先後も限定されない。
ただ、後述するように、印刷装置1では撹拌情報を参照して印刷処理を行うことができるか否かを判断するため、撹拌情報は印刷開始指示と相前後して印刷装置1に送信される。
【0058】
さらに本実施形態では端末装置3の制御部31が、例えば印刷装置1の撮影部161によって取得された爪画像を画像解析することで印刷対象である爪の範囲(すなわち爪輪郭)を検出し、この爪輪郭内に所望のネイルデザインを合わせ込んで印刷データを生成する等、爪情報の検出部や印刷データの生成部として機能してもよい。また印刷データに各種補正処理を行ってもよい。
本実施形態では、撹拌装置2を印刷装置1と分離するとともに、撹拌装置2からの情報に従って適切にカートリッジ151の撹拌状況を把握できる。またこうした爪情報の検出や印刷データの生成、印刷データの補正処理等を外部の端末装置3で行い、印刷装置1の制御部11では最終的な印刷データを受け取って印刷処理を行うとした場合には、制御部11の処理負担を抑えることができる。
【0059】
[撹拌装置、印刷装置及び端末装置の動作]
続いて、本実施形態における撹拌装置2、印刷装置1及び端末装置3の動作、制御方法について、
図3及び
図4を参照しつつ説明する。
【0060】
図3は、本実施形態における撹拌装置と端末装置との間における処理を示すフローチャートである。
本実施形態において、例えば印刷装置1による1日の印刷処理が終了した後や、印刷装置1による印刷処理を開始する前等に、印刷装置1からカートリッジ151が取り外されて撹拌装置2にセットされ、撹拌装置2よるインクの撹拌が行われる。撹拌動作は、カートリッジ151が撹拌装置2に装着されると自動的に開始されてもよいし、端末装置3等からの撹拌指示を受信することで開始されてもよい。
撹拌動作は一定時間行われると自動的に停止してもよいが、撹拌はカートリッジ151を使用しての印刷が行われる直前まで行われることが好ましく、後述の端末装置3等から蓋部26を開被させる開被要求やカートリッジ151を取り出すよう指示が送信されるまで随時連続的に又は間欠的に繰り返し撹拌動作が行われるとしてもよい。本実施形態では端末装置3等から蓋部26の開被要求が送信されるまで撹拌が連続して続けられる場合を例示する。
【0061】
印刷装置1からカートリッジ151が取り外されて撹拌装置2にセット(すなわち、保持部に装着)されると、
図3に示すように、撹拌装置2の読取り部24がカートリッジ151の識別標識を読み取り、記憶部22等に記憶させる(ステップS1)。
そして、セットされると同時に、又は端末装置3等からの指示を受けて撹拌装置2において撹拌処理が行われる(ステップS2)。撹拌は、例えば蓋部26を開被するよう求める開被要求が端末装置3等から送信されるまで続けられる。
なお、撹拌装置2にセットされ、撹拌処理が行われるカートリッジ151は、例えば例えば色材(白色成分)として酸化チタン等の分散質を含む下地用インクをインク貯留部に貯留する下地印刷用のカートリッジ151である。なお、撹拌対象となるカートリッジ151は下地印刷用のカートリッジ151に限定されず、内部の複数種の材料が分離してしまうようなインクを有する場合には、デザイン印刷用のカートリッジ151であっても同様に、撹拌装置2によるインクの撹拌を行ってもよい。
【0062】
印刷装置1により印刷を開始する場合等、カートリッジ151を撹拌装置2から取り出して印刷装置1に装着したい場合等には、端末装置3から撹拌装置2に対して蓋部26を開被してカートリッジ151の取り出しを求める蓋部26の開被要求を送信する(ステップS3)。
端末装置3から蓋部26の開被要求を受信すると(ステップS4)、撹拌装置2の制御部21は、撹拌を終了し、撹拌情報生成部として、終了した時刻(撹拌終了時刻)を当該カートリッジ151の識別標識と対応付け、「撹拌情報」として記憶部22に記憶させる(ステップS5、撹拌情報生成工程)。なお、ステップS5における記憶処理は、ステップS2の撹拌処理が完了後に行ってもよい。
そして、生成した「撹拌情報」を端末装置3に送信する(ステップS6、送信工程)。端末装置3では、撹拌装置2から撹拌情報を受信(ステップS7)すると、処理を終了する。
なお、図示例では、端末装置3からの開被要求をトリガとして、撹拌装置2から端末装置3に「撹拌情報」が送信される場合を示したが、開被要求をトリガとすることは必須ではない。例えば開被要求とは関係なく、「撹拌情報」を送信するよう求めるコマンド等を用意して、これにしたがって「撹拌情報」を送信させてもよい。
【0063】
撹拌装置2では、筐体201内に保持されたカートリッジ151のロックを解除し(ステップS8)、蓋部26を開被する(ステップS9)。なお、端末装置3からの開被要求があると当該開被要求に含まれるコマンド等にしたがって自動的に撹拌装置2のロックが解除となり、蓋部26が開被されてもよい。
撹拌装置2のロックが解除となり、蓋部26が開被されると撹拌装置2の撹拌処理は終了する。その後、ユーザが撹拌装置2からカートリッジ151を取り出して使用する印刷装置1にカートリッジ151を装着する。
【0064】
図4は、本実施形態における印刷装置と端末装置との間における処理を示すフローチャートである。
本実施形態において、印刷装置1にカートリッジ151が装着されると、読取り部155がカートリッジ151の識別標識を読み取り、記憶部12等に記憶させる(ステップS11)。
端末装置3から「撹拌情報」が送信されると(ステップS12)、印刷装置1側で当該「撹拌情報」を受信する(ステップS13、受信工程)。なお、例えばカートリッジ151が装着されると印刷装置1から端末装置3に「撹拌情報」を送信するように求めるコマンド等を送信し、端末装置3がこれにしたがってコマンドを送信してきた印刷装置1に対して「撹拌情報」を送信してもよい。
【0065】
また、ユーザが印刷装置1の操作部13や端末装置3の操作部33等を操作すること等により印刷を開始したい旨が入力されると、端末装置3から印刷装置1に対して印刷指示(印刷開始指示)が送信される(ステップS14)。なお、「撹拌情報」はこの時点で端末装置3から印刷装置1に送信されてもよい。
端末装置3から印刷指示を受信すると(ステップS15)、印刷装置1の制御部11は、読取り部155によって読み取られた、装置内に装着されているカートリッジ151の識別標識と、「撹拌情報」に含まれる識別標識とを比較し、両者が同じであるか否かを判断する(ステップS16)。読取り部155によって読み取られた識別標識と、「撹拌情報」に含まれる識別標識とが一致する場合(ステップS16;YES)には、印刷装置1の制御部11は、さらに、カートリッジの撹拌終了時刻は、現在時刻から設定時間以内か否かを判断する(ステップS17、状態判断工程)。なお、「設定時間」は、前述のように、例えば3時間等であるがこれに限らない。また、ステップS17では、設定時間以内か否かを判断したがこれに限らず設定時間より短いか否かを判断するようにしてもよい。
【0066】
カートリッジ151の撹拌終了時刻が現在時刻から「設定時間」以内である場合(ステップS17;YES)には、制御部11は印刷機構15の各部等を制御して、印刷処理を行わせる(ステップS18)。
なお、印刷データ等、印刷処理に必要なデータは、端末装置3から印刷装置1に対して印刷指示が送信される際に端末装置3から送信されてもよい。また、これらのデータはさらに前のいずれかの段階で印刷装置1に送信されていてもよい。さらに、印刷データ等は印刷装置1の制御部11等で生成されて、適宜印刷機構15に出力されてもよい。
本実施形態では、このように、撹拌に関する撹拌情報を印刷装置1と撹拌装置2とで共有することにより、印刷装置1とは別の装置(すなわち、撹拌装置2)によってカートリッジ151のインクの撹拌を行った場合に、その後印刷装置1に装着されたカートリッジ151の撹拌状況(すなわち、例えば設定時間内に適切に撹拌の行われたものであるか否か等)を自動的に判別することができる。
【0067】
以上に対して、読取り部155によって読み取られた識別標識と、「撹拌情報」に含まれる識別標識とが一致しない場合(ステップS16;NO)や、識別標識は一致する(ステップS16;YES)が、カートリッジ151の撹拌終了時刻が現在時刻から「設定時間」以内でない場合(例えば3時間を過ぎている場合等、「設定時間」を超えている場合、ステップS17;NO)には、制御部11は、当該カートリッジ151が印刷に使用することができないものであると判断する。この場合には、表示部14等に、印刷処理を実行することが不可能であるとのエラー表示を表示させて(ステップS19)、処理を終了する。
【0068】
このように本実施形態では、インクの撹拌が適切に行われていないカートリッジ151が印刷に用いられることを防ぐことができる。
なお、エラー表示は印刷装置1の表示部14に表示させる場合に限らず、例えば端末装置3の表示部34にも表示させてもよい。また、エラーを表示させても、印刷自体は可能としてもよい。例えば、カートリッジ151の撹拌終了時刻が現在時刻から「設定時間」以内でない場合(ステップS17;NO)でも、「設定時間」をどの程度超えているか等の状況説明とともに、ユーザに印刷処理を行うか否かの判断を求めてもよい。
【0069】
以上のように、本実施形態によれば、印刷装置1内に撹拌手段を備える必要がなくなるので、印刷装置1の大型化を抑制できる。また、印刷装置1に表示部14が設けられていない場合でも、端末装置3の表示部34がその代替とすることもでき、さらに印刷装置1の小型化を図ることができる。端末装置3が、外部装置との間で通信する通信手段である通信部35と、通信部35を制御して情報の送受信を行わせる通信制御手段としての制御部31と、を備え、制御部31は、通信部35を介して、カートリッジ151内のインクの撹拌を行う撹拌装置2からカートリッジ151に関する撹拌情報を受信し、かつ、カートリッジ151を用いて印刷を行う印刷装置1に対して当該撹拌情報を送信する。
分散質が沈降を生じやすいインクを用いて印刷を行う場合、できるだけ印刷の直前にインクの撹拌が行われることが好ましい。
この点本実施形態では、印刷装置1とは異なる外部装置(本実施形態において撹拌装置2)でインクの撹拌が行われ、端末装置3を介して、印刷装置1と撹拌装置2とでカートリッジ151に関するインクの撹拌状況等を示す撹拌情報が共有される。
このため、印刷装置1において印刷に使用しようとしているカートリッジ151のインクが適切な撹拌状態であるか否かを自動的に判断することができる。
そして、適切に撹拌されたインクを用いて下地等の印刷を行うことができるため、濃度むら等のない高品質のネイルプリントを行うことができる。また、カートリッジ151のノズル口等が目詰まりして吐出不良を生じることを防ぐこともできる。
【0070】
また本実施形態の撹拌装置3は、蓋部26が開被されるまでインクの撹拌が行われている場合に、蓋部26を開被させる開被要求時に、「撹拌情報」の送信を受けることで、撹拌終了直後の「撹拌情報」を受け取り、これを印刷装置1と撹拌装置2との間で共有することができる。
これにより、インクの撹拌状況が適切であるか否かをより確実に判断することができる。
【0071】
また本実施形態における端末装置3の通信制御手段として機能する制御部31は、印刷装置1に対して印刷開始を指示する印刷指示(印刷開始指示)を送信するとともに、撹拌情報を印刷装置1に送信する。
このため、印刷装置1における印刷時において、印刷に使用しようとしているカートリッジ151のインクが適切な撹拌状態であるか否かを判断することができ、撹拌から長時間経過しているインク等を誤って印刷に使用するのを防ぐことができる。
【0072】
また本実施形態の撹拌装置2は、撹拌情報を生成して端末装置3等の外部装置に撹拌情報を送信することで、撹拌装置2においてインクの撹拌が行われたカートリッジ151撹拌状況を撹拌装置2と外部装置とで共有することができる。
これにより、カートリッジ151のインクが適切な撹拌状態であるか否かを、撹拌情報を受け取った外部装置において判断することができる。
【0073】
また本実施形態では、撹拌情報は、少なくともインクの撹拌を行ったカートリッジ151を特定するための識別情報及び撹拌が終了した時刻の情報を含んでいる。
これにより、撹拌情報を印刷装置1等の外部装置が受け取った場合に、印刷に使用しようとしているカートリッジ151がいつ撹拌されたものであるかを正確に把握することができる。
【0074】
また本実施形態の撹拌装置2は、カートリッジ151を着脱する際に開被される蓋部26を備え、内部にカートリッジ151を装着して撹拌を行うものであり、通信制御手段としての制御部21は、カートリッジ151内のインクを撹拌後、外部装置から蓋部26を開被するよう開被要求が送信されると、通信部27を介して撹拌情報を開被要求の送信元の外部装置である端末装置3等の外部装置に送信させる。
このため、カートリッジ151の取り出しのタイミングにおける撹拌情報を外部装置と共有することができる。これにより、インクの撹拌から長時間経過したカートリッジが印刷に使用されるのを防ぐことができる。
【0075】
また本実施形態の印刷装置1は、カートリッジ151を用いて印刷を行う印刷手段としての印刷機構15と、印刷機構15を制御する印刷制御手段としての制御部11と、外部装置(本実施形態では端末装置3)との間で通信する通信部17と、外部装置(撹拌装置2と通信する端末装置3)から通信部17を介してカートリッジ151に関する撹拌情報を受信させる通信制御手段としての制御部11と、を備えている。
これにより、印刷装置1とは異なる外部装置(本実施形態において撹拌装置2)でインクの撹拌が行われる場合でも、端末装置3を介して、印刷装置1と撹拌装置2とでカートリッジ151に関するインクの撹拌状況等を示す撹拌情報が共有される。
このため、印刷装置1において印刷に使用しようとしているカートリッジ151のインクが適切な撹拌状態であるか否かを自動的に判断することができる。
【0076】
また本実施形態では、カートリッジ151を用いた印刷を行う時点において、カートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態であるか否かを、撹拌情報に照らして判断する状態判断手段としての制御部11を備え、制御部11は、カートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態である場合に印刷動作を行うように印刷機構15を制御する。
このように、本実施形態ではカートリッジ151のインクが適切な撹拌状態である場合に印刷を行う。
このため、分散質が沈降を生じやすいインクを用いて印刷を行う場合でも、撹拌不足のまま印刷が行われるのを防ぐことができる。
【0077】
また本実施形態では、状態判断手段としての制御部11は、カートリッジ151を用いた印刷を行う時点において、撹拌情報に含まれる撹拌終了時刻から設定時間以上経過している場合に、カートリッジ151内のインクが印刷に適した撹拌状態でないと判断する。
インクにおける分散質の沈降は、時間経過に伴って進行するため、できるだけ印刷の直前にインクの撹拌が行われていることが好ましい。
この点本実施形態では、撹拌が終了してから時間が経過し過ぎている場合には印刷に適さない、と判断することができ、分散質の沈降が進んだインクが印刷に使用されるのを防ぐことができる。
これにより、濃度むら等のない高品質の印刷を行うことができる。
【0078】
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
【0079】
例えば、本実施形態では、
図1及び
図2に示すように、印刷装置1と撹拌装置2とが端末装置3を介して撹拌情報を送受信する場合を例示したが、外部装置として端末装置3を用いることは必須ではない。
例えば、印刷装置1の通信部17と撹拌装置2の通信部27とが直接に通信可能とし、撹拌装置2が外部装置としての印刷装置1に対して直接撹拌情報を送信するようにしてもよい。
この場合には、印刷装置1が撹拌装置2に対して、蓋部26を開被するよう求める開被要求を送信してもよい。また、外部装置として端末装置3を用いたとしても、撹拌装置2が端末装置3を介することなく印刷装置1に撹拌情報を送信するようにしてもよい。この場合、端末装置3の表示部34がステップS19のエラー表示を行うようにしてもよい。
【0080】
この場合にも印刷装置1とは異なる外部装置(本実施形態において撹拌装置2)でインクの撹拌が行われる場合に、印刷装置1と撹拌装置2との間でカートリッジ151に関するインクの撹拌状況等を示す撹拌情報が共有される。
このため、印刷装置1において印刷に使用しようとしているカートリッジ151のインクが適切な撹拌状態であるか否かを自動的に判断することができる。
そして、適切に撹拌されたインクを用いて下地等の印刷を行うことができるため、濃度むら等のない高品質のネイルプリントを行うことができる。また、カートリッジ151のノズル口等が目詰まりして吐出不良を生じることを防ぐこともできる。
【0081】
なお本実施形態では、印刷装置1がカートリッジ151として下地印刷用のカートリッジとデザイン印刷用のカートリッジとを両方備える場合を例として説明したが、印刷装置はこれに限定されない。例えば印刷装置は、撹拌装置2による撹拌が必要なインク(例えば酸化チタン等を含む下地用インク)を貯留する下地印刷用のカートリッジ151のみを備える下地印刷の専用機であってもよい。この場合には、下地を印刷した後、各種の色インク(すなわち、デザイン用インク)を印刷するデザイン印刷用のカートリッジを有する印刷装置に指を入れ替えてネイルデザインの印刷を行う。
【0082】
また印刷装置1が、カートリッジ151として下地印刷用のカートリッジを備えないものでもよい。
この場合でも、デザイン印刷用のカートリッジの中に比重の重い分散質を含有するインクを貯留するカートリッジがある場合には、当該カートリッジについて本実施形態と同様の処理を行う。
【0083】
また、本実施形態では、印刷装置1が外部装置であるの端末装置3(スマートフォンやタブレット端末等)と連携して印刷動作等を行う場合を例示したが、印刷装置はこれに限定されない。例えば印刷装置が単体で印刷動作を完結できるように構成されていてもよい。
この場合には、例えばデザイン(ネイルデザイン)の選択や爪画像から爪輪郭を検出する画像処理、印刷データの生成等をすべて印刷装置1で行ってもよい。
この場合、端末装置等を持たない場合でも、印刷装置を用いたネイルプリントを楽しむことができる。
【0084】
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
カートリッジ内のインクを撹拌する撹拌手段と、
前記インクの撹拌が行われたカートリッジに関する撹拌情報を生成する撹拌情報生成手段と、
外部装置との間で通信する通信手段と、
前記通信手段を制御して、前記外部装置からの送信要求に応じ、前記外部装置に対し前記撹拌情報を送信させる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする撹拌装置。
<請求項2>
前記撹拌情報は、少なくともインクの撹拌を行ったカートリッジを特定するための識別情報及び撹拌が終了した時刻の情報を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の撹拌装置。
<請求項3>
前記通信制御手段は、前記外部装置として印刷装置に前記撹拌情報を直接あるいは間接的に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撹拌装置。
<請求項4>
外部装置との間で通信する通信手段と、
前記通信手段を制御して情報の送受信を行わせる通信制御手段と、
を備え、
前記通信制御手段は、前記通信手段を介して、カートリッジ内のインクの撹拌を行う撹拌装置から前記カートリッジに関する撹拌情報を受信し、かつ、前記カートリッジを用いて印刷を行う印刷装置に対して前記撹拌情報を送信することを特徴とする端末装置。
<請求項5>
前記通信制御手段は、前記カートリッジを取り出すための指示を、前記通信手段を介して前記撹拌装置に行い、
前記通信手段は、前記指示に応じて前記撹拌情報を受信することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
<請求項6>
前記通信制御手段は、前記印刷装置に対して印刷開始を指示する印刷開始指示を送信するとともに、前記撹拌情報を前記印刷装置に送信することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の端末装置。
<請求項7>
カートリッジを用いて印刷を行う印刷手段と、
前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
外部装置との間で通信する通信手段と、
外部装置である撹拌装置又は前記撹拌装置と通信する端末装置から前記通信手段を介してカートリッジに関する撹拌情報を受信させる通信制御手段と、
を備えていることを特徴とする印刷装置。
<請求項8>
前記カートリッジを用いた印刷を行う時点において、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態であるか否かを、前記撹拌情報に照らして判断する状態判断手段を備え、
前記印刷制御手段は、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態であると判断された場合に印刷動作を行うように前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項7記載の印刷装置。
<請求項9>
前記状態判断手段は、前記カートリッジを用いた印刷を行う時点において、前記撹拌情報に含まれる撹拌終了時刻から設定時間以上或いは設定時間より長く経過している場合に、前記カートリッジ内のインクが印刷に適した撹拌状態でないと判断することを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
<請求項10>
カートリッジ内のインクを撹拌し、
前記インクの撹拌が行われたカートリッジに関する撹拌情報を生成し、
外部装置からの送信要求に応じ、前記外部装置に対し前記撹拌情報を送信する
ことを特徴とする制御方法。
【符号の説明】
【0085】
1 印刷装置
11 制御部
12 記憶部
14 表示部
15 印刷機構
151 カートリッジ
155 読取り部
17 通信部
2 撹拌装置
21 制御部
22 記憶部
24 読取り部
25 撹拌動作部
26 蓋部
27 通信部
3 印刷装置
31 制御部
32 記憶部
34 表示部
37 通信部