(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】ベンゼン誘導体
(51)【国際特許分類】
C07C 311/21 20060101AFI20250212BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20250212BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20250212BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20250212BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20250212BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/192 20060101ALI20250212BHJP
C07D 209/08 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/404 20060101ALI20250212BHJP
C07D 213/76 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/44 20060101ALI20250212BHJP
C07D 215/58 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/4035 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/47 20060101ALI20250212BHJP
C07D 209/44 20060101ALI20250212BHJP
C07D 217/08 20060101ALI20250212BHJP
C07D 305/06 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/337 20060101ALI20250212BHJP
C07D 307/14 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/341 20060101ALI20250212BHJP
C07D 309/04 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/351 20060101ALI20250212BHJP
C07D 295/185 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/5375 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/18 20060101ALI20250212BHJP
C07D 257/04 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/41 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/216 20060101ALI20250212BHJP
C07D 307/82 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/343 20060101ALI20250212BHJP
C07D 333/34 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/381 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/69 20060101ALI20250212BHJP
C07D 277/24 20060101ALI20250212BHJP
A61K 31/426 20060101ALI20250212BHJP
C07D 249/08 20060101ALI20250212BHJP
C07D 405/12 20060101ALI20250212BHJP
C07C 59/68 20060101ALI20250212BHJP
C07C 311/14 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
C07C311/21 CSP
A61P25/00
A61P25/02
A61P9/00
A61P37/08
A61P3/10
A61K31/192
C07D209/08
A61K31/404
C07D213/76
A61K31/44
C07D215/58
A61K31/4035
A61K31/47
C07D209/44
C07D217/08
C07D305/06
A61K31/337
C07D307/14
A61K31/341
C07D309/04
A61K31/351
C07D295/185
A61K31/5375
A61K31/18
C07D257/04 N
A61K31/41
A61K31/216
C07D307/82
A61K31/343
C07D333/34
A61K31/381
A61K31/69
C07D277/24
A61K31/426
C07D249/08 535
C07D405/12
C07C59/68
C07C311/14
(21)【出願番号】P 2023100088
(22)【出願日】2023-06-19
(62)【分割の表示】P 2020534675の分割
【原出願日】2019-07-30
【審査請求日】2023-07-07
(31)【優先権主張番号】P 2018143024
(32)【優先日】2018-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000185983
【氏名又は名称】小野薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100134784
【氏名又は名称】中村 和美
(72)【発明者】
【氏名】能島 梢司
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健二
(72)【発明者】
【氏名】神戸 透
(72)【発明者】
【氏名】古根村 崇
(72)【発明者】
【氏名】後藤 義一
【審査官】高橋 直子
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-503030(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105622488(CN,A)
【文献】国際公開第2003/016254(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/068070(WO,A1)
【文献】国際公開第2006/113471(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
[式中、R
1は、(1)-R
11-COOR
12、(2)-R
13-CONR
14R
15、(3)-R
17-CN、(4)-R
18-CONHS(O)
2-R
19、(5)-R
20-CycD、または
【化2】
(基中、ring1は3~6員の含窒素単環式飽和複素環を表し、R
101は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、nは0~3の整数を表し、nが2以上のとき複数のR
101は同じでも異なっていてもよい。)を表し、
R
11、R
13、R
16、R
17、R
18、およびR
20は、それぞれ独立して、(1)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1~6アルキレン基、(2)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~6アルケニレン基、または(3)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~6アルキニレン基を表し、基中、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基が分枝鎖の場合、同一の炭素原子から分枝した2個のC1~2アルキル基は一緒になってC3~5の飽和炭素環を形成してもよく、
R
12、R
14、R
15およびR
19は、それぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、
CycDは、トリアゾールまたはテトラゾールを表し、
R
2は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、pは0から3の整数を表し、pが2以上のとき複数のR
2はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
Xは、(1)CH
2、または(2)酸素原子を表し、
L
1は、(1)1~4個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基(2)1~4個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルケニレン基、(3)1~4個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキニレン基、または(4)(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)を表し、
R
L1aは、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)オキソ基、または(4)C1~2アルキル基を表し、R
L1aが2個以上のとき複数のR
L1aは同じでも異なっていてもよく、さらに同一の炭素原子に結合する2個のR
L1aがそれぞれC1~2アルキル基のとき、該C1~2アルキル基は結合する炭素原子と一緒になってC3~5の飽和炭素環を形成してもよく、
【化3】
は、単結合、二重結合または三重結合を表し、
R
3は、(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)水酸基、(4)C1~2アルキル基、または(5)メチリデン基を表し、qは0から2の整数を表し、
【化4】
が単結合であってqが2の場合、複数のR
3は同じでも異なっていてもよく、また少なくともひとつのR
3がメチル基の場合、隣接するL
1中の炭素原子と一緒になってシクロプロパンを形成してもよく、
CycAは、(1)
C5~6単環式炭素環、(2)
5~6員単環式芳香族複素環、(3)イソインドリン、または(4)テトラヒドロキノリンを表し、
R
4は、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)C1~4アルキル基、(4)C1~4ハロアルキル基、(5)C1~4アルコキシ基、(6)C1~4ハロアルコキシ基、(7)シアノ基、または(8)-SO
2-C1~2アルキル基を表し、rは0から6の整数を表し、rが2以上のとき複数のR
4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
L
2は、-R
31-L
3-R
32-を表し、
L
3は、(1)-NR
201-S(O)-、(2)-NR
202-S(O)
2-、(3)-NR
203-C(O)-、(4)-CR
204(OH)-、(5)-NR
205-(6)-S(O)-、または(7)-S(O)
2-を表し、
R
201、R
202、R
203、R
204、およびR
205は、それぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、基中、アルキル基またはハロアルキル基は、(1)水酸基、(2)オキソ基、(3)C3~6単環式炭素環、または(4)3~6員の単環式複素環で置換されていてもよく、
R
31およびR
32は、それぞれ独立して、(1)結合手、または(2)ハロゲン原子、水酸基およびオキソ基からなる群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよいC1~3アルキレン基を表し、
CycBは、(1)
C5~6単環式炭素環、(2)
5~6員単環式芳香族複素環、(3)ベンゾフラン、または(4)5~6員単環式複素環を表し、
R
5は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~6アルキル基、(3)C2~6アルケニル基、(4)C2~6アルキニル基、(5)C1~6ハロアルキル基、(6)C2~6ハロアルケニル基、(7)C2~6ハロアルキニル基、(8)C1~6アルコキシ基、または(9)C1~6ハロアルコキシ基を表し、tは0から6の整数を表し、tが2以上のとき複数のR
5はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物またはその塩(ただし、式(I)の化合物は3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸を含まない)。
【請求項2】
一般式(I)中、
【化5】
が、(1)=CH-(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキレン基)-、(2)-(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基)-、または(3)-(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-である((1)~(3)においてR
L1aは請求項1と同じ意味を表す)、請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
R
1が-R
11-COOR
12である、請求項1または2のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
L
2が、(1)-NR
202-S(O)
2-、または(2)-CR
204(OH)-CH
2-である請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
CycAがC5~6単環式炭素環である請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
CycBがC5~6単環式炭素環である請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
一般式(I)が、一般式(I-1)
【化6】
[式中、R
11-1はC2~4アルキレン基を表し、L
1-1は1~2個のR
L1aで置換されていてもよい直鎖のC3~4アルキレン基を表し、CycA
1およびCycB
1は、それぞれ独立してC5~6単環式炭素環を表し、L
2-1は、(1)-NH-S(O)
2-、または(2)-CH(OH)-CH
2-を表し、その他の記号は請求項1と同じ意味を表す。]である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
Xが酸素原子である、請求項1~7いずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項9】
(1)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(2)3-[2-[(3S)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(3)3-[2-[(3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(4)3-[2-[(E,3R)-5-[4-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(5)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(シクロペンチルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(6)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(7)4-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]ブタン酸、
(8)3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(9)(R)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸、
(10)(S)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸、
(11)3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(12)3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(13)3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(14)3-[2-[2-[2-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]エトキシ]エトキシ]フェニル]プロパン酸、
(15)3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-オキソヘキシル]フェニル]プロパン酸、もしくは
(16)3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3,3-ジフルオロペントキシ]フェニル]プロパン酸またはその塩である、請求項1記載の化合物またはその塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、以下の一般式(I)
【0002】
【0003】
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表す。)で示される化合物またはその塩(以下、本発明化合物と略記することがある。)に関する。
【背景技術】
【0004】
神経系は、中枢神経系と末梢神経系に大別され、なかでも末梢神経系は、脳および脊髄と身体末梢とを連絡し、神経伝達を担う。末梢神経系は、体性神経系(脳脊髄神経系)と自律神経系に分類できる。さらに、体性神経系は脳神経と脊髄神経に分けられる。また、体性神経系を機能的に分類すると、感覚受容器から生じた神経信号(興奮)を中枢神経に伝えるものは求心性、あるいは感覚性の神経線維に分類され、それに対して、脳・脊髄から筋や腺等の効果器に向かう神経信号を伝えるものは遠心性、あるいは運動性の神経線維に分類される。脳神経は脳から出る末梢神経で12対が知られ、あるものは感覚性、あるものは運動性、またはあるものは混合性の神経線維から成っている。第1~第12神経対は、それぞれ嗅神経、視神経、動眼神経、滑車神経、三叉神経、外転神経、顔面神経、内耳神経、舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経と呼ばれる。これらのうち、感覚性または混合性の神経線維から成る神経は、嗅神経、視神経、三叉神経、顔面神経、内耳神経、舌咽神経、迷走神経が知られている。脊髄神経は脊髄から発する末梢神経で左右31対が知られ、8対の頚神経、12対の胸神経、5対の腰神経、5対の仙骨神経と1対の尾骨神経が知られている。脊髄神経はすべて混合性の神経線維から成り、皮膚等に行く感覚線維(後根)と骨格筋に行く運動線維(前根)とを含んでいる。
【0005】
感覚性の神経線維、すなわち感覚神経は視覚器、聴覚器、嗅覚器、味覚器および皮膚等の感覚受容器が受け取った光、音、温度や接触等の刺激を中枢神経系に正確に伝える機能を担っている。中枢神経系に伝えられた神経信号は、最終的には大脳皮質の各感覚野、例えば、視覚野、聴覚野等に伝達され、正常に感覚が認識される。しかしながら、これらの感覚神経が、例えば、ウイルス感染、腫瘍、癌、糖尿病、虚血、外傷、圧迫、薬物や放射線療法等により、軸索、ミエリン鞘またはシュワン細胞等が侵され、細胞死や脱髄等の様々な神経障害が引き起こされることがある。その結果、障害が生じた感覚神経では正確な神経伝達が行われないため、例えば、難聴や神経障害性疼痛等の疾患が発症する。これら以外に、特定の感覚神経だけでなく、感覚神経を含む様々な末梢神経が、例えば、代謝疾患、自己免疫疾患等の疾患、外傷、薬物中毒等の原因によって同時に障害を受ける末梢神経障害がある。本症は、単一神経、別々の領域にある2つ以上の神経、または多数の神経が同時に障害を受けることがある。その症状は、末梢部の刺痛、しびれ、灼熱感、関節の固有覚低下、振動覚低下、疼痛(神経障害性疼痛も含む)、異常感覚、冷えまたはほてり等が挙げられ、非常に複雑で多岐に渡っている。
【0006】
しかしながら、上記のような末梢神経系疾患はその発生機序が不明な疾患であったり、神経の物理的な損傷であったりするため、それらの治療に際しては、主として症状改善等を目的とした対症療法が行われており、障害を受けた神経系に直接作用する根本治療となるような臨床上有用な薬剤はほとんど知られていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、神経保護および/または修復作用を有する化合物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す一般式(I)で示される化合物が、強力な神経保護および/または修復作用を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]一般式(I)
【0009】
【0010】
[式中、R1は、(1)-R11-COOR12、(2)-R13-CONR14R15、(3)-R17-CN、(4)-R18-CONHS(O)2-R19、(5)-R20-CycD、または
【0011】
【0012】
(基中、ring1は3~6員の含窒素単環式飽和複素環を表し、R101は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、nは0から3の整数を表し、nが2以上のとき複数のR101は同じでも異なっていてもよい。)を表し、
R11、R13、R16、R17、R18、およびR20は、それぞれ独立して、(1)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1~6アルキレン基、(2)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~6アルケニレン基、または(3)1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~6アルキニレン基を表し、基中、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基が分枝鎖の場合、同一の炭素原子から分枝した2個のC1~2アルキル基は一緒になってC3~5の飽和炭素環を形成してもよく、
R12、R14、R15およびR19は、それぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、
CycDは、トリアゾールまたはテトラゾールを表し、
R2は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、pは0から3の整数を表し、pが2以上のとき複数のR2はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
Xは、(1)CH2、または(2)酸素原子を表し、
L1は、(1)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基、(2)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルケニレン基、(3)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキニレン基、または(4)(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)を表し、
RL1aは、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)オキソ基、または(4)C1~2アルキル基を表し、RL1aが2個以上のとき複数のRL1aは同じでも異なっていてもよく、さらに同一の炭素原子に結合する2個のRL1aがそれぞれC1~2アルキル基のとき、該C1~2アルキル基は結合する炭素原子と一緒になってC3~5の飽和炭素環を形成してもよく、
【0013】
【0014】
は、単結合、二重結合または三重結合を表し、
R3は、(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)水酸基、(4)C1~2アルキル基、または(5)メチリデン基を表し、qは0から2の整数を表し、
【0015】
【0016】
が単結合であってqが2の場合、複数のR3は同じでも異なっていてもよく、また少なくともひとつのR3がメチル基の場合、隣接するL1中の炭素原子と一緒になってシクロプロパンを形成してもよく、
CycAは、(1)C5~10単環式もしくは二環式炭素環、または(2)5~10員の単環式もしくは二環式複素環を表し、
R4は、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)C1~4アルキル基、(4)C1~4ハロアルキル基、(5)C1~4アルコキシ基、(6)C1~4ハロアルコキシ基、(7)シアノ基、または(8)-SO2-C1~2アルキル基を表し、rは0から6の整数を表し、rが2以上のとき複数のR4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
L2は、-R31-L3-R32-を表し、
L3は、(1)-NR201-S(O)-、(2)-NR202-S(O)2-、(3)-NR203-C(O)-、(4)-CR204(OH)-、(5)-NR205-、(6)-S(O)-、または(7)-S(O)2-を表し、
R201、R202、R203、R204、およびR205は、それぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1~4アルキル基、または(3)C1~4ハロアルキル基を表し、基中、アルキル基またはハロアルキル基は、(1)水酸基、(2)オキソ基、(3)C3~6単環式炭素環、または(4)3~6員の単環式複素環で置換されていてもよく、
R31およびR32は、それぞれ独立して、(1)結合手、または(2)ハロゲン原子、水酸基およびオキソ基からなる群から選択される1~3個の置換基で置換されていてもよいC1~3アルキレン基を表し、
CycBは、(1)C5~10単環式もしくは二環式炭素環、または(2)5~10員の単環式もしくは二環式複素環を表し、
R5は、(1)ハロゲン原子、(2)C1~6アルキル基、(3)C2~6アルケニル基、(4)C2~6アルキニル基、(5)C1~6ハロアルキル基、(6)C2~6ハロアルケニル基、(7)C2~6ハロアルキニル基、(8)C1~6アルコキシ基、または(9)C1~6ハロアルコキシ基を表し、tは0から6の整数を表し、tが2以上のとき複数のR5はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物またはその塩、
[2] 一般式(I)中、
【0017】
【0018】
が、(1)=CH-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキレン基)-、(2)-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基)-、または(3)-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)である((1)~(3)においてRL1aは[1]と同じ意味を表す)、前記[1]の化合物またはその塩、
[3]R1が-R11-COOR12である、前記[1]または[2]のいずれか一項に記載の化合物またはその塩、
[4]L2が、(1)-NR202-S(O)2-、または(2)-CR204(OH)-CH2-である前記[1]~[3]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
[5]CycAがC5~6単環式炭素環である前記[1]~[4]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
[6]CycBがC5~6単環式炭素環である前記[1]~[5]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
[7]一般式(I)が、一般式(I-1)
【0019】
【0020】
[式中、R11-1はC2~4アルキレン基を表し、L1-1は1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~4アルキレン基を表し、CycA1およびCycB1は、それぞれ独立してC5~6単環式炭素環を表し、L2-1は、(1)-NH-S(O)2-、または(2)-CH(OH)-CH2-を表し、その他の記号は前記[1]と同じ意味を表す。]である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
[8]Xが酸素原子である、前記[1]~[7]のいずれかに記載の化合物またはその塩、
[9](1)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(2)3-[2-[(3S)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(3)3-[2-[(3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(4)3-[2-[(E,3R)-5-[4-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(5)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(シクロペンチルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(6)3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(7)4-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]ブタン酸、
(8)3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(9)(R)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸、
(10)(S)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸、
(11)3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸、
(12)3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(13)3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(14)3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、
(15)3-[2-[2-[2-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]エトキシ]エトキシ]フェニル]プロパン酸、
(16)3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-オキソヘキシル]フェニル]プロパン酸、もしくは
(17)3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3,3-ジフルオロペントキシ]フェニル]プロパン酸またはその塩である、前記[1]の化合物またはその塩、
[10]請求項1記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩を含有する医薬組成物、
[11]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩を含有するシュワン細胞分化促進剤、
[12]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩を含有する神経障害の予防および/または治療剤、
[13]神経障害が末梢神経障害である前記[12]記載の剤、
[14]末梢神経障害が、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、ギランバレー症候群、結節性動脈周囲炎、アレルギー性血管炎、糖尿病性末梢神経障害、絞扼性神経障害、化学療法薬投与に伴う末梢神経障害、またはシャルコー・マリー・トゥース病に伴う末梢神経障害である、前記[13]記載の剤、
[15]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする神経障害の予防および/または治療方法、
[16]神経障害の予防および/または治療に使用される前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩、または
[17]神経障害の予防および/または治療剤を製造するための前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩の使用、
[18]前記[1]記載の一般式(I)で示される化合物またはその塩を含有する、神経保護および/または修復のための医薬組成物、
[19]神経保護および/または修復が、グリア細胞(例えば、ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞、シュワン細胞、衛星細胞など)を介した神経保護および/または修復である、前記[18]記載の医薬組成物、または
[20]グリア細胞を介した神経保護および/または修復が、シュワン細胞のミエリン化促進による神経保護および/または修復である、前記[19]記載の医薬組成物等
に関する。
【発明の効果】
【0021】
本発明化合物は、強力な神経保護および/または修復作用を有するため、神経障害、例えば末梢神経障害の治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】ストレプトゾトシンモデルにおいて、実施例11、36、37および84の化合物を0.3mg/kgの投与量で投与した場合における侵害受容閾値を表す(縦軸は侵害受容閾値を、横軸はストレプトゾトシン投与後の経過日数を表す。)。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0024】
本発明において、3~6員の含窒素単環式飽和複素環とは、少なくとも1個以上の窒素原子を含有する単環式飽和複素環をいい、例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、テトラゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、パーヒドロピリミジン、パーヒドロピリダジン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、テトラヒドロフラザン、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、テトラヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジアジン、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、テトラヒドロチアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリンが挙げられる。
【0025】
本発明において、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を意味する。
【0026】
本発明において、C1~4アルキル基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~4アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、またはtert-ブチルが挙げられる。
【0027】
本発明において、C1~4ハロアルキル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC1~4アルキル基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、ペンタフルオロエチル、1-フルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-フルオロプロピル、3-クロロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル、または4-ブロモブチルが挙げられる。
【0028】
本発明において、C1~6アルキレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~6アルキレン基が含まれ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキサニレンまたはそれらの異性体が挙げられる。
【0029】
本発明において、C2~6アルケニレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルケニレンが含まれ、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0030】
本発明において、C2~6アルキニレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルキニレン基が含まれ、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0031】
本発明において、直鎖のC3~7アルキレン基としては、例えばプロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキサニレンまたはヘプタニレンが挙げられる。
【0032】
本発明において、直鎖のC3~7アルケニレン基としては、例えばプロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0033】
本発明において、直鎖のC3~7アルキニレン基としては、例えばプロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0034】
本発明において、C1~2アルキル基とは、メチルまたはエチルをいう。
【0035】
本発明において、C3~5の飽和炭素環とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタンが挙げられる。
【0036】
本発明において、C5~10単環式または二環式炭素環とは、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレンが挙げられる。
【0037】
本発明において、5~10員の単環式もしくは二環式複素環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む5~10員の単環式または二環式複素環をいい、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアンが挙げられる。
【0038】
本発明において、C1~4アルコキシ基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~4アルコキシ基が含まれ、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシが挙げられる。
【0039】
本発明において、C1~4ハロアルコキシ基とは、直鎖状または分枝鎖状のC1~4アルコキシ基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、フルオロメトキシ、ヨードメトキシ、ジフルオロメトキシ、ジブロモメトキシ、2-クロロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、3-ブロモプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、1-フルオロブトキシ、4-フルオロブトキシ、1-クロロブトキシが挙げられる。
【0040】
本発明において、C3~6単環式炭素環とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼンが挙げられる。
【0041】
本発明において、3~6員の単環式複素環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む3~6員の単環式複素環をいい、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、チオピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアンが挙げられる。
【0042】
本発明において、5~6員単環式複素環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む5~6員の単環式複素環をいい、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、チオピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアンが挙げられる。
【0043】
本発明において、5~6員単環式芳香族複素環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択されるヘテロ原子を含む5~6員の単環式芳香族複素環をいい、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、チアジアゾールが挙げられる。
【0044】
本発明において、C1~3アルキレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~3アルキレン基が含まれ、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0045】
本発明において、C1~6アルキル基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~6アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0046】
本発明において、C2~6アルケニル基には、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルケニル基が含まれ、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0047】
本発明において、C2~6アルキニル基には、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、またはそれらの異性体が挙げられる。
【0048】
本発明において、C1~6ハロアルキル基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~6アルキル基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、ペンタフルオロエチル、1-フルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-フルオロプロピル、3-クロロプロピル、4,4,4-トリフルオロブチル、4-ブロモブチル、1-フルオロペンタン、2-クロロヘキサンが挙げられる。
【0049】
本発明において、C2~6ハロアルケニル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルケニル基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、1-フルオロエテニル、2-フルオロエテニル、2-クロロエテニル、ペンタフルオロエテニル、1-フルオロプロペニル、2-クロロプロペニル、3-フルオロプロペニル、3-クロロプロペニル、4,4,4-トリフルオロブテニル、4-ブロモブテニル、1-フルオロペンテニル、2-クロロヘキセニルが挙げられる。
【0050】
本発明において、C2~6ハロアルキニル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC2~6アルキニル基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、1-フルオロエチニル、2-フルオロエチニル、2-クロロエチニル、ペンタフルオロエチニル、1-フルオロプロピニル、2-クロロプロピニル、3-フルオロプロピニル、3-クロロプロピニル、4,4,4-トリフルオロブチニル、4-ブロモブチニル、1-フルオロペンチニル、2-クロロヘキシニルが挙げられる。
【0051】
本発明において、C1~6アルコキシ基には、直鎖状または分枝鎖状のC1~6アルコキシ基が含まれ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ、tert-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシが挙げられる。
【0052】
本発明において、C1~6ハロアルコキシ基とは、直鎖状または分枝鎖状のC1~6アルコキシ基が1個以上のハロゲン原子によって置換された基をいい、例えば、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、フルオロメトキシ、ヨードメトキシ、ジフルオロメトキシ、ジブロモメトキシ、2-クロロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、3-ブロモプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、1-フルオロブトキシ、4-フルオロブトキシ、1-クロロブトキシ、2-フルオロペントキシ、3-クロロヘキシルオキシが挙げられる。
【0053】
本発明において、直鎖のC2~6アルキレン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキサニレンが挙げられる。
【0054】
本発明において、直鎖のC3~7アルキレン基としては、例えば、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキサニレン、ヘプタニレンが挙げられる。
【0055】
本発明において、直鎖のC1~3アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレンが挙げられる。
【0056】
本発明において、C5~6単環式炭素環とは、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ベンゼンが挙げられる。
【0057】
本発明において、C2~4アルキレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC2~4アルキレン基が含まれ、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンまたはそれらの異性体が挙げられる。
【0058】
本発明において、C3~4アルキレン基には、直鎖状または分枝鎖状のC3~4アルキレン基が含まれ、例えば、プロピレン、ブチレンまたはそれらの異性体が挙げられる。
【0059】
本発明において、
【0060】
【0061】
は、単結合、二重結合または三重結合を意味し、二重結合の場合、シス体またはトランス体が含まれる。
【0062】
本発明において、L3の結合の向きは限定されず、例えば、L3が-NR202-S(O)2-の場合、L2は、-R31-NR202-S(O)2-R32でも、-R31-S(O)2-NR202-R32でも良い。
【0063】
本発明において、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルキニレンおよびアルコキシ基には、特に言及されていない限り、直鎖または分枝鎖のものが含まれる。
【0064】
本発明において、R3がメチリデン基をとるとき、一般式(I)中の部分構造である式
【0065】
【0066】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]は、下記構造
【0067】
【0068】
を取ること意味する。
【0069】
本発明化合物は、CycA-ベンゼン環間の原子数が5以上である、以下の一般式(I)において示される化合物またはその塩である。
【0070】
【0071】
本発明において、R1としては、-R11-COOR12が好ましく、-R11-COOHがより好ましい。また、R11としては、それぞれ1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1~6アルキレン基が好ましく、1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~4アルキレン基がより好ましい。
【0072】
本発明において、R1が
【0073】
【0074】
であるとき、ring1としては、6員の含窒素単環式飽和複素環がより好ましく、モルホリンがさらに好ましい。
【0075】
本発明において、R101は水素原子が好ましい。
【0076】
本発明において、R11、R13、R16、R17、R18およびR20としては、それぞれ1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1~6アルキレン基が好ましく、1~3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2~4アルキレン基がより好ましい。
【0077】
本発明において、R12、R14、R15およびR19としては、それぞれ水素原子が好ましい。
【0078】
本発明において、R2としては、ハロゲン原子またはC1~4アルキル基が好ましい。
【0079】
本発明において、Xとしては、酸素原子が好ましい。
【0080】
本発明において、L1としては、(1)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基、または(2)(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)が好ましく、1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基がより好ましい。
【0081】
本発明において、
【0082】
【0083】
としては、単結合または二重結合が好ましい。
【0084】
本発明において、
【0085】
【0086】
としては、
(1)=CH-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキレン基)-、(2)-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基)-、または(3)-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-((1)~(3)においてRL1aは前記と同じ意味を表す)が好ましく、
(1)=CH-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキレン基)-、または(2)-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3~7アルキレン基)-((1)~(2)においてRL1aは前記と同じ意味を表す)がより好ましく、
(1)=CH-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC3アルキレン基)-、または(2)-(1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC4アルキレン基)-((1)~(2)においてRL1aは前記と同じ意味を表す)がさらに好ましい。
【0087】
本発明において、RL1aとしては、水酸基、ハロゲン原子またはオキソ基が好ましく、水酸基がより好ましい。
【0088】
本発明において、R3としは、水素原子が好ましい。
【0089】
本発明において、CycAとしては、(1)C5~6単環式炭素環または(2)5~10員の単環式もしくは二環式複素環が好ましく、ベンゼンまたは5~6員単環式芳香族複素環がさらに好ましい。
【0090】
本発明において、CycAとしては、ベンゼン、シクロヘキサン、ピリジン、チアゾール、イソインドリンまたはテトラヒドロキノリンが好ましく、ベンゼン、イソインドリンまたはテトラヒドロキノリンがより好ましく、ベンゼンがさらに好ましい。
【0091】
本発明において、R4としては、ハロゲン原子、C1~4アルキル基またはC1~4ハロアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、メチル基またはトリハロメチル基がより好ましい。
【0092】
本発明において、L3としては、-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)が好ましい。
【0093】
本発明において、L2としては、-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)-CH2-が好ましい。
【0094】
本発明において、R201、R202、R203、R204、およびR205としては、それぞれ水素原子、C1~4アルキル基、水酸基で置換されたC1~4アルキル基、C3~6単環式炭素環で置換されたC1~4アルキル基、または3~6員の単環式複素環で置換されたC1~4アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。このうち、C3~6単環式炭素環で置換されたC1~4アルキル基としては、シクロプロパンまたはベンゼンで置換されたC1~4アルキル基が好ましく、3~6員の単環式複素環で置換されたC1~4アルキル基としては、オキセタン、テトラヒドロフラン、またはテトラヒドロピランで置換されたC1~4アルキル基が好ましい。
【0095】
本発明において、R31としては、結合手またはC1~3アルキレン基が好ましく、結合手がより好ましい。
【0096】
本発明において、R32としては、結合手またはC1~3アルキレン基が好ましく、C1~3アルキレン基がより好ましい。
【0097】
本発明において、CycBとしては、(1)C5~6単環式炭素環または(2)5~6員単環式複素環が好ましく、ベンゼンまたは5~6員単環式芳香族複素環がさらに好ましい。
【0098】
本発明において、CycBとしては、シクロペンタン、ベンゼン、シクロヘキサン、チオフェン、ピリジンまたはベンゾフランが好ましく、ベンゼンがより好ましい。
【0099】
本発明において、R5としては、ハロゲン原子、C1~4アルキル基、C1~4ハロアルキル基またはC1~4アルコキシ基が好ましく、ハロゲン原子、C1~4アルキル基、トリハロメチル基またはC1~4アルコキシ基がより好ましい。
【0100】
本発明において、rおよびtとしては、それぞれ0~3の整数が好ましく、0~2の整数がさらに好ましい。
【0101】
本発明において、一般式(I)中の部分構造である
【0102】
【0103】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]の構造としては、
【0104】
【0105】
が好ましく、
【0106】
【0107】
がより好ましい。
【0108】
本発明において、一般式(I)中の部分構造である式
【0109】
【0110】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]としては、
【0111】
【0112】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が好ましい。
【0113】
本発明において、一般式(I)中の部分構造である式
【0114】
【0115】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]としては、
【0116】
【0117】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が好ましい。
【0118】
本発明において、一般式(I)のある態様としては、一般式(I-i)
【0119】
【0120】
[式中、L1-iは、(1)1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~4アルキレン基、または(2)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]が挙げられる。
【0121】
本発明において、一般式(I-i)のある態様としては、一般式(I-ii)
【0122】
【0123】
[式中、L1-iiは1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~4アルキレン基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]、
一般式(I-iii)
【0124】
【0125】
[式中、L1-iiiは(1)1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~4アルキレン基、または(2)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]、または
一般式(I-iv)
【0126】
【0127】
[式中、L1-ivは1~3個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~4アルキレン基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]が挙げられる。
【0128】
一般式(I-i)、(I-ii)、(I-iii)または(I-iv)で示される化合物またはその塩のある態様としては、
(1)R11がC2~4アルキレン基、
(2)Xが酸素原子、
(3)RL1aが水酸基、
(4)CycAが(i)C5~6単環式炭素環、または5~10員の単環式もしくは二環式複素環、(ii)ベンゼンもしくは5~6員単環式芳香族複素環、(iii)C5~6単環式炭素環、または(iv)ベンゼン、シクロヘキサン、ピリジン、チアゾール、イソインドリンもしくはテトラヒドロキノリン、
(5)CycBが(i)C5~6単環式炭素環、もしくは5~6員単環式複素環、(ii)ベンゼンもしくは5~6員単環式芳香族複素環、(iii)C5~6単環式炭素環、または(iv)シクロペンタン、ベンゼン、シクロヘキサン、チオフェン、ピリジンもしくはベンゾフラン、
(6)L2が-NR201-S(O)2-もしくは-CR204(OH)-CH2-、または
(7)R11、X、RL1a、CycA、CycBおよびL2以外の記号が前述の基(例えば、「好ましい」、「より好ましい」または「さらに好ましい」とした基)、
(8)上記(1)~(7)に記載の定義の二以上の組み合わせである化合物またはその塩が挙げられる。
本発明において、一般式(I-i)、(I-ii)、(I-iii)または(I-iv)で示される化合物またはその塩として、好ましくは、
(1)Xが酸素原子であり、L2が-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)-CH2-である化合物またはその塩、
(2)Xが酸素原子であり、L2が-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)-CH2-であり、CycAおよびCycBがC5~6単環式炭素環である化合物またはその塩、
(3)R11がC2~4アルキレン基であり、Xが酸素原子であり、L2が-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)-CH2-であり、CycAおよびCycBがC5~6単環式炭素環である化合物またはその塩、または
(4)Xが酸素原子であり、RL1aが水酸基であり、L2が-NR201-S(O)2-または-CR204(OH)-CH2-であり、CycAおよびCycBがC5~6単環式炭素環である化合物またはその塩である。
【0129】
本発明において、一般式(I)の別の態様としては、一般式(I-1)
【0130】
【0131】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が挙げられる。
本発明において、一般式(I-1)としては、一般式(I-1-A)
【0132】
【0133】
[式中、L1-2は直鎖のC2~3アルキレン基を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。]、
一般式(I-1-B)
【0134】
【0135】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]、
一般式(I-1-C)
【0136】
【0137】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]、
または一般式(I-1-D)
【0138】
【0139】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]が好ましい。
【0140】
一般式(I-1-A)、(I-1-B)、(I-1-C)または(I-1-D)で示される化合物またはその塩のある態様としては、
(1)Xが酸素原子、
(2)CycA1がベンゼン、シクロヘキサン、ピリジン、チアゾール、イソインドリンもしくはテトラヒドロキノリン、
(3)CycB1がシクロペンタン、ベンゼン、シクロヘキサン、チオフェン、ピリジンもしくはベンゾフラン、
(4)X、CycA1およびCycB1以外の記号が前述の基(例えば、「好ましい」、「より好ましい」または「さらに好ましい」とした基)、
(5)上記(1)~(4)に記載の定義の二以上の組み合わせ
である化合物またはその塩が挙げられる。
【0141】
[異性体]
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
【0142】
【0143】
は紙面の向こう側(すなわちα配置)に結合していることを表わし、
【0144】
【0145】
は紙面の手前側(すなわちβ配置)に結合していることを表わし、
【0146】
【0147】
は、α配置とβ配置の任意の比率の混合物であることを表わす。
【0148】
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、アルキリデン、アルケニリデンには直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
【0149】
また、本発明における光学活性な化合物は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
【0150】
本発明において、本発明化合物に関する言及はすべて、一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN-オキシド体、その溶媒和物、もしくはその共結晶、または一般式(I)で示される化合物の塩のN-オキシド体、その溶媒和物、もしくはその共結晶を包含する。
【0151】
一般式(I)で示される化合物は、公知の方法で相当する塩に変換される。塩は、水溶性のものが好ましい。また、塩は薬学的に許容される塩が好ましい。そのような塩としては、アルカリ金属(リチウム、カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、その他金属(銀、亜鉛等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、コリン、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、tert-ブチルアミン、エチレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N-ベンジル-2-フェネチルアミン、デアノール、2-(ジエチルアミノ)エタノール、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、リジン、アルギニン、N-メチル-D-グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ナパジシル酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)等が挙げられる。
【0152】
一般式(I)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩は、溶媒和していない形態で存在してもよいし、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒と溶媒和した形態で存在してもよい。溶媒和物として低毒性かつ水溶性であることが好ましく、さらに好ましくは水和物である。一般式(I)で示される化合物およびその塩は、公知の方法で溶媒和物に変換することができる。
【0153】
一般式(I)で示される化合物のN-オキシド体とは、一般式(I)で示される化合物の窒素原子が、酸化されたものを表す。また、一般式(I)で示される化合物のN―オキシド体は、さらに上記のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩となっていてもよい。
【0154】
一般式(I)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成した形態で存在してもよい。共結晶としては、薬学的に許容される共結晶形成剤と形成される、薬学的に許容されるものが好ましい。共結晶は、典型的に、2種類以上の異なる分子間相互作用で形成される結晶として定義される。また、共結晶は中性分子と塩の複合体であってもよい。共結晶は、公知の方法、例えば、融解結晶化によるか、溶媒からの再結晶によるか、または成分を一緒に物理的に粉砕することにより、調整することができる。適当な共結晶形成剤としては、有機酸(リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、ニコチン酸、イソニコチン酸等)、有機アミン(イミダゾール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N-ベンジル--フェネチルアミン、デアノール、2-(ジエチルアミノ)エタノール、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン、N-メチル-D-グルカミン、グリシン、ヒスチジン、プロリン等)、その他有機化合物(カフェイン、サッカリン等)等が挙げられる。
【0155】
一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは溶媒和物であってもよい。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163-198頁に記載されているような生理的条件で、一般式(I)で示される化合物に変化するものであってもよい。さらに、一般式(I)で示される化合物は同位元素(例えば、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、35S、18F、36Cl、123I、125I等)等で標識されていてもよい。
【0156】
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations : A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)に記載された方法、または実施例に示す方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
【0157】
一般式(I)で示される化合物のうち、一般式(I-A)
【0158】
【0159】
(式中、L1Mは、(1)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキレン基、(2)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルケニレン基、(3)1~4個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC2~6アルキニレン基、または(4)(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)-O-(1~2個のRL1aで置換されていてもよい直鎖のC1~3アルキレン基)を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物は、以下の反応工程式1に示される方法で製造することができる。
【0160】
【0161】
(式中、Halはハロゲン原子を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0162】
反応工程式1中、反応1-1は、一般式(A-1)で示される化合物と、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを用いて、求核付加反応に付すことにより行うことができる。この求核付加反応は公知であり、例えば、有機溶媒(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記)、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテルまたはそれらの2以上の混合溶媒等)中または無溶媒条件下で、0~120℃の温度で行われる。また、反応を促進させる目的で、触媒の存在下で行うこともできる。該触媒としては、例えば、ギ酸、酢酸、安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸、シュワルツ試薬(CAS登録番号:37342-97-5)等が挙げられる。
【0163】
反応工程式1中、反応1-2は、一般式(A-2)で示される化合物と一般式(A-3)で示される化合物を用いて、鈴木カップリング反応に付すことにより行うことができる。この鈴木カップリング反応は公知であり、例えば、有機溶媒(トルエン、ベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記)、THF、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、ジオキサン、ジメチルアセトアミド等)、または水、またはそれら2以上の混合溶媒等中、パラジウム触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Cl2Pd(PPh3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(tBu3P)2)等)の存在下、塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸タリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、水酸化バリウム、フッ化テトラブチルアンモニウム等)の存在下、室温~120℃で行うことができる。
【0164】
さらに、一般式(I-A)で示される化合物を用いて還元反応に付すことにより、一般式(I-B)
【0165】
【0166】
(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物を製造することができる。この還元反応は公知であり、以下の方法で行うことができる。例えば、(1)金属を用いる還元反応、(2)ジイミド還元反応等が挙げられる。(1)金属を用いる還元反応は、例えば、有機溶媒(例えば、THF、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、メタノール、エタノール、ベンゼン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、DMF、酢酸エチル、酢酸、水、またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、水素化触媒(パラジウム-炭素、パラジウム黒、パラジウム、水酸化パラジウム、二酸化白金、白金-炭素、ニッケル、ラネーニッケル、塩化ルテニウムなど)の存在下、酸(塩酸、硫酸、次亜塩素酸、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、酢酸、p-トルエンスルホン酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸(以下、TFAと略記)、ギ酸など)の存在下または非存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下、0~200℃で行なわれる。(2)ジイミド還元反応は、例えば、有機溶媒(トルエン、ベンゼン、DMF、THF、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、ジオキサン、ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノールまたはそれらの2以上の混合溶媒等)中、ヒドラジン化合物(ヒドラジン、ヒドラジン一水和物、トシルヒドラジン等)と塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)の存在下または非存在下、0~120℃で行うことができる。
【0167】
一般式(I)で示される化合物のうち、一般式(I-C)
【0168】
【0169】
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、以下の反応工程式2に示される方法で製造することができる。
【0170】
【0171】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)
【0172】
反応工程式2中、反応2-1は、一般式(A-1)で示される化合物と一般式(A-3)で示される化合物を薗頭反応に付すことにより行うことができる。この薗頭反応は公知であり、例えば、有機溶媒(酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン、シクロヘキサン、THF、ジオキサン、ジメトキシエタン、エタノール、2-プロパノール、ポリエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、DMF、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、アセトニトリル)、または水、またはそれらの2以上の混合溶媒等中、または無溶媒条件下、塩基(ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、N-メチルピペリジン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ピリジン、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、フッ化カリウム等)存在下、触媒(パラジウム触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Cl2Pd(PPh3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(tBu3P)2)等)、またはそれらと銅触媒(ヨウ化銅(I)等)との混合物等)存在下、相間移動触媒(例えば、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニウム等)の存在下または非存在下、室温~120℃で反応させることにより行われる。
【0173】
反応工程式1および2中の一般式(A-3)で示される化合物のうち、一般式(A-3-1)
【0174】
【0175】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、以下の反応工程式3に示される方法で製造することができる。
【0176】
【0177】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)
【0178】
反応工程式3中、反応3-1は、一般式(A-3-1a)で示される化合物と一般式(A-3-1b)で示される化合物をスルホンアミド化反応に付すことにより行うことができる。このスルホンアミド化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプタン、シクロヘキサン、THF、ジオキサン、ジメトキシエタン、エタノール、2-プロパノール、ジメチルスルホキシド、DMF、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、アセトニトリル、またはそれらの2以上の混合溶媒等)中または無溶媒条件下で、塩基(ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)の存在下または非存在下、触媒(4-ジメチルアミノピリジン等)の存在下または非存在下、0~120℃で反応させることにより行われる。
【0179】
反応工程式3中、反応3-2は、一般式(A-3-1c)で示される化合物と、一般式(A-3-1d)で示される化合物をアルキル化反応に付すか、一般式(A-3-1c)で示される化合物と、一般式(A-3-1e)で示される化合物を光延反応に付すことにより行うことができる。このアルキル化反応は公知であり、例えば、有機溶媒(DMF、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、THF、メチルt-ブチルエーテル、アセトニトリル、水、またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド等)の存在下、0~100℃で反応させることにより行われる。この光延反応は公知であり、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、ジエチルエーテル、THF、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン等)中、アゾ化合物(アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン、1,1’-アゾビス(N,N-ジメチルホルムアミド)等)およびホスフィン化合物(トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン、ポリマーサポートトリフェニルホスフィン等)の存在下、0~80℃で反応させることにより行われる。
【0180】
反応工程式1および2中の一般式(A-3)で示される化合物のうち、一般式(A-3-2)
【0181】
【0182】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、以下の反応工程式4に示される方法で製造することができる。
【0183】
【0184】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)
【0185】
反応工程式4中、反応4-1は、一般式(A-3-2a)で示される化合物を有機溶媒(例えば、THF、ジメトキシエタン、トルエン、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ジオキサン、メタノール等)中、塩化セリウムの存在下または非存在下、還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛等)を用いて、-20~50℃で反応させることにより行われる。また、一方の立体異性体のみを選択的に製造する場合には、不斉還元剤(例えば、クロロジイソピノカンフェニルボラン等)、または不斉補助剤と還元剤の組み合わせ((R)-2-メチル-CBS-オキサザボロリジンと水素化ホウ素・THF錯体またはボランジメチルスルフィド錯体、(S)-(-)-ビナフトールと水素化アルミニウムリチウム等)を用いて、-100~50℃の温度で行なわれる。
【0186】
反応工程式1、反応工程式2、反応工程式3または反応工程式4中、各一般式で示される化合物に保護基が存在する場合、必要に応じて、脱保護反応を行うことができる。この保護基の脱保護反応は公知であり、以下の方法で行うことができる。例えば、(1)アルカリ加水分解による脱保護反応、(2)酸性条件下における脱保護反応、(3)加水素分解による脱保護反応、(4)シリル基の脱保護反応、(5)金属を用いる脱保護反応、(6)金属錯体を用いる脱保護反応等が挙げられる。
【0187】
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、メタノール、THF、ジオキサン等)中、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)または炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0~40℃で行なわれる。
(2)酸条件下での脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、イソプロピルアルコール、THF、アニソール等)中、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トシル酸等)、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、2,2,2-トリフルオロエタノールの存在下または非存在下、0~100℃で行なわれる。
(3)加水素分解による脱保護反応は、例えば溶媒(例えば、エーテル系(例えば、THF、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(例えば、メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(例えば、ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(例えば、アセトニトリル等)、アミド系(例えば、DMF等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、触媒(例えば、パラジウム-炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム-炭素、酸化白金、ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0~200℃で行なわれる。
(4)シリル基の脱保護反応は、例えば水と混和しうる有機溶媒(例えば、THF、アセトニトリル等)中、フッ化テトラブチルアンモニウムを用いて、0~40℃で行なわれる。また、例えば、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トシル酸等)、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、-10~100℃で行なわれる。
(5)金属を用いる脱保護反応は、例えば酸性溶媒(例えば、酢酸、pH4.2~7.2の緩衝液またはそれらの溶液とTHF等の有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0~40℃で行なわれる。
(6)金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、DMF、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、エタノール等)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(例えば、水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジン等)、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、2-エチルヘキサン酸等)および/または有機酸塩(例えば、2-エチルヘキサン酸ナトリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム等)の存在下、ホスフィン系試薬(例えば、トリフェニルホスフィン等)の存在下または非存在下、金属錯体(例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)等)を用いて、0-40℃で行なわれる。
【0188】
また、上記以外にも、例えばT. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載された方法によって、脱保護反応を行なうことができる。
【0189】
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1-エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2-テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p-メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基等が挙げられる。
【0190】
アミノ基の保護基としては、例えばベンジルオキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、1-メチル-1-(4-ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、トリフルオロアセチル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、p-メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基等が挙げられる。
【0191】
水酸基、アミノ基の保護基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載されたものが用いられる。
【0192】
本明細書中の各反応において、出発原料として用いた化合物、例えば、一般式(A-1)、(A-3)、(A-3-1a)、(A-3-1b)で示される化合物は公知であるか、あるいは公知の方法により容易に製造することができる。
【0193】
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
【0194】
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
【0195】
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0196】
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
【0197】
[医薬品への適用]
本発明化合物は、神経保護および/または修復作用を有する。
本発明化合物は、一実施形態において、持続性に優れた神経保護および/または修復作用を有する。
そのため、本発明化合物は例えば、神経障害を伴う疾患の治療に有用である。
【0198】
本発明において、神経保護および/または修復作用のある態様としては、グリア細胞(例えば、ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞、シュワン細胞、衛星細胞など)を介した神経保護および/または修復作用が挙げられる。グリア細胞を介した神経保護および/または修復作用のある態様としては、シュワン細胞のミエリン化促進作用が挙げられる。
【0199】
本発明において、神経障害には、末梢神経障害や中枢神経障害が含まれる。末梢神経障害を伴う疾患としては、例えば、糖尿病性神経障害、尿毒症に伴う代謝性末梢神経障害、ビタミンB欠乏に伴う末梢神経障害、ジフテリア、ボツリヌス食中毒、ヘルペスウィルス(帯状疱疹)などの感染症に伴う末梢神経障害、抗けいれん薬のフェニトイン、抗菌薬(クロラムフェニコール、ニトロフラントイン、スルホンアミド系薬剤など)、化学療法薬(タキサン系:パクリタキセル、ドセタキセルなど、プラチナ製剤:オキサリプラチン、シスプラチン、カルボプラチン,ネダアプラチンなど、ビンカアルカロイド系:ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンなど)、鎮静薬(バルビタールやヘキソバルビタールなど)の投与に伴う薬剤性末梢神経障害、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、ギランバレー症候群、絞扼性神経障害(例えば、手根管症候群、胸郭出口症候群、肘部管症候群、梨状筋症候群、足根管症候群、腓骨神経絞扼障害など)、多巣性運動ニューロパチーなどの免疫性末梢神経障害、結節性動脈周囲炎、アレルギー性血管炎、全身性エリテマトーデスなどのアレルギー疾患に伴う末梢神経障害、鉛、水銀、ヒ素、タリウムなどの重金属、シンナーなどの有機溶媒、有機リン系殺虫剤、リン酸トリオルソクレシル(TOCP)など毒性物質、アルコールの摂取に伴う中毒性末梢神経障害、がんが神経を圧迫することによる末梢神経障害、遺伝性疾患(例えば、甲状腺機能低下症、腎不全、シャルコー・マリー・トゥース病、レフサム病、ポルフィリン症、ファブリー病、遺伝性圧脆弱性ニューロパチーなど)に伴う末梢神経障害などが挙げられる。
【0200】
中枢神経障害を伴う疾患としては、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、ハンチントン病、ジストニア、プリオン病、多系統萎縮症、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、原発性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、痙性対麻痺、脊髄空洞症、多発性硬化症、視神経脊髄炎、同心円硬化症、急性散在性脳脊髄炎、炎症性広汎性硬化症、亜急性硬化症全脳炎、進行性多巣性白質脳症などの感染性神経障害、低酸素脳症や橋中心髄鞘破壊症などの中毒・代謝性神経障害、Binswanger病などの血管性神経障害などが挙げられる。
【0201】
本発明において、末梢神経障害の予防および/または治療のある態様としては、末梢神経障害性疼痛の予防および/または治療が挙げられる。
【0202】
本発明化合物と他の薬物の併用薬は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬物を後に投与してもよいし、他の薬物を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもよい。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
【0203】
上記併用薬により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
【0204】
本発明化合物の神経障害を伴う疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、例えば、アルドース還元酵素阻害薬、ビタミン剤、脳保護薬が挙げられる。アルドース還元酵素阻害薬としては、エパルレスタットが挙げられる。ビタミン剤としては、メコバラミンなどが挙げられる。脳保護薬としては、エダラボンが挙げられる。
【0205】
また、本発明化合物と組み合わせる併用薬としては、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
【0206】
本発明化合物は、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。経口剤としては、例えば、内服用液剤(例えば、エリキシル剤、シロップ剤、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤)、内服用固形剤(例えば、錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、丸剤、カプセル剤(ハードカプセル、ソフトカプセル、ゼラチンカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤)等が挙げられる。非経口剤としては、例えば、液剤(例えば、注射剤(硝子体内注射剤、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤等)、点眼剤(例えば、水性点眼剤(水性点眼液、水性懸濁点眼液、粘性点眼液、可溶化点眼液等)、非水性点眼剤(非水性点眼液、非水性懸濁点眼液等))等)、外用剤(例えば、軟膏(眼軟膏等))、点耳剤等が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤、徐放性製剤などの放出制御剤であってもよい。これらの製剤は公知の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0207】
経口剤としての内服用液剤は、例えば、有効成分を一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化されることにより製造される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
【0208】
経口剤としての内服用固形剤は、例えば、有効成分を賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合し、常法に従って製剤化される。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。
【0209】
非経口剤としての外用剤は公知の方法または通常使用されている処方により製造される。例えば、軟膏剤は有効成分を基剤に研和または溶融させて製造される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
【0210】
非経口剤としての注射剤には溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含される。注射剤は、例えば有効成分を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
【0211】
本発明化合物または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるかまたは成人一人当たり、一回につき、0.1ngから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるかまたは一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【実施例】
【0212】
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0213】
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されている括弧内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表す。
以下の実施例におけるLC/MS分析で用いられた条件を以下に示す。カラム:YMC Triart C18、2.0mm×30mm、1.9μm;流量:1.0mL/min;温度:30℃;移動相A:0.1%TFA水溶液;移動相B:0.1%TFAアセトニトリル溶液:グラジエント(移動相A:移動相Bの比率を記載):0~0.10分(95:5)、0.10~1.20分(95:5から5:95)、1.20分~1.50分(5:95)。
NMRの箇所に示されているカッコ内は測定に使用した溶媒を示す。
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行なうコンピュータプログラム、Advanced Chemistry Development社のACD/Name(登録商標)を用いるか、または、IUPAC命名法に準じて命名したものである。
【0214】
実施例1:イソプロピル 3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパノエート
3,4-ジヒドロクマリン(50.0g)のイソプロピルアルコール(500mL)溶液に、硫酸(0.26mL)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残さを酢酸エチルで希釈した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(73.2g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.20, 2.66-2.70, 2.87-2.91, 4.95-5.08, 6.86-6.91, 7.06-7.15, 7.35。
【0215】
実施例2:イソプロピル 3-(2-(2-(1,3-ジオキサン-2-イル)エトキシ)フェニル)プロパノエート
実施例1で製造した化合物(2.00g)および2-(2-ブロモエチル)-1,3-ジオキサン(2.43g)のDMF(4mL)溶液に、リン酸カリウム(2.85g)を加え、反応混合物を70℃で2時間撹拌した。反応混合物を1M塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.73g)を得た。
TLC:Rf0.57(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0216】
実施例3:イソプロピル 3-(2-(3-オキソプロポキシ)フェニル)プロパノエート
実施例2で製造した化合物(500mg)およびルチジン(0.40mL)のジクロロメタン(1.5mL)溶液を-15℃に冷却し、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(0.42mL)を加えた。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応溶液に氷(10g)を加え、0℃で15分間撹拌した。水と酢酸エチルを加え0℃で20時間撹拌し,反応混合物を1M塩酸と酢酸エチルに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(443mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.20, 2.50-2.55, 2.93-2.96, 4.33, 4.98, 6.85-6.92, 7.14-7.19, 9.90。
【0217】
実施例4:イソプロピル 3-(2-((3-ヒドロキシ-5-(トリメチルシリル)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
トリメチルシリルアセチレン(5.0mL)のTHF(70mL)溶液を-70℃に冷却し、n-ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、20mL)を加え、反応混合物を-70℃で30分間撹拌した。実施例3で製造した化合物(7.15g)のTHF(10mL)溶液を滴下し、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→7:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.8g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.17, 1.19, 2.22-2.33, 2.56, 2.87-2.98, 4.09-4.23, 4.70, 3.60-4.93-5.03, 6.86-6.91, 7.14-7.18。
【0218】
実施例5:イソプロピル 3-(2-((3-ヒドロキシペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例4で製造した化合物(6.89g)のTHF(38mL)溶液を0℃に冷却し、フッ化テトラブチルアンモニウム(以下、TBAFと略記)(1.0M THF溶液、7.3mL)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌した。反応混合物を1M塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(5.06g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.19, 2.20-2.26, 2.43, 2.50-2.59, 2.87-2.96, 4.08-4.26, 4.74, 4.99, 6.86-6.91, 7.14-7.21。
【0219】
実施例6:イソプロピル (R)-3-(2-((3-ヒドロキシペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例5で製造した化合物(1.2g)のヘプタン(24mL)溶液に,ビニルアセテート(4mL)を加えた.CHIRAZYME L-5 CA(商品名)(0.4g)を加え,反応混合物を45℃で9時間撹拌した。反応混合物をセライト(商品名)でろ過後、ろ液を減圧濃縮した.得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(0.54g、>99%ee)を得た。得られた化合物を高速液体クロマトグラフィー(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IB(4.6mm×250mm)、移動相:ヘキサン:2-プロパノール=95:5、流速:1mL/min、波長:254nm、カラム温度:40℃)で分析した結果、保持時間は10.6分であった。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.19, 2.20-2.26, 2.41, 2.50-2.59, 2.90-2.96, 4.08-4.26, 4.74, 4.99, 6.86-6.91, 7.14-7.21。
【0220】
実施例7:イソプロピル (R)-3-(2-((3-((トリメチルシリル)オキシ)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例6で製造した化合物(500mg)のDMF(3.4mL)溶液を0℃に冷却し、クロロトリメチルシラン(0.24mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0→9:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(600mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.17, 1.21, 2.18, 2.43, 2.54-2.59, 2.90-2.95, 4.06-4.15, 4.67, 4.99, 6.83-6.89, 7.14-7.20。
【0221】
実施例8:イソプロピル (R,E)-3-(2-((5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-((トリメチルシリル)オキシ)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例7で製造した化合物(2.45g)のヘプタン(6mL)溶液に、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(2.09g)および4-ジメチルアミノ安息香酸(53.9mg)を加え、100℃で13時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→3:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.45g)を得た。
HPLC保持時間(分):1.14。
【0222】
実施例9:N-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミド
3-ブロモアニリン(1.02g)のジクロロメタン(20mL)溶液に、0℃でピリジン(0.95mL)、N,N-ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPと略記)(72.4mg)および塩化ベンゼンスルホニル(1.10g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液を濃縮後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.96g)を得た。
HPLC保持時間(分):0.98。
【0223】
実施例10:プロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエート
実施例8で製造した化合物(2.00g)のTHF(18mL)溶液に、実施例9で製造した化合物(1.18g)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(CAS登録番号:1310584-14-5)(0.30g)および2Mリン酸三カリウム水溶液(5.7mL)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さのTHF(6mL)に、TBAF(1.0M THF溶液、6.3mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.41g)を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.21, 2.05-2.17, 2.21, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.11-4.19, 4.62, 5.02, 6.25, 6.55, 6.72, 6.85-6.91, 6.99, 7.09-7.22, 7.41-7.45, 7.53, 7.75-7.78。
【0224】
実施例11:3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0225】
【0226】
実施例10で製造した化合物(680mg)のTHF(5mL)とメタノール(1mL)の溶液に、1M水酸化リチウム水溶液(5mL)を加え、30℃で18時間撹拌した。1M塩酸を加え酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(600mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.05-2.10, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.17, 4.51-4.56, 6.24, 6.53, 6.86, 6.93, 6.98, 7.12-7.20, 7.45-7.50, 7.56, 7.75-7.78。
【0227】
実施例12(1)~(13)
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例10→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0228】
実施例12(1):3-[2-[(E,3R)-5-(3-ベンズアミドフェニル)-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.10-2.15, 2.59-2.63, 2.93-2.97, 4.13, 4.21, 4.60, 6.39, 6.67, 6.86, 6.95, 7.16, 7.24, 7.33, 7.52-7.63, 7.81, 7.95-7.97。
【0229】
実施例12(2):3-[2-[(E,3R)-5-[4-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0230】
【0231】
HPLC保持時間(分):0.92;
MS(ESI,Pos.):464(M+H-H2O)+。
【0232】
実施例12(3):3-[2-[(E,3R)-5-(4-ベンズアミドフェニル)-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.10-2.14, 2.58-2.63, 2.93-2.97, 4.13, 4.20, 4.58, 6.32, 6.64, 6.86, 6.95, 7.15-7.20, 7.44-7.55, 7.60, 7.67-7.71, 7.93-7.97。
【0233】
実施例12(4):3-[2-[(E,3R)-5-[2-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
MS(ESI,Pos.):464(M+H-H2O)+。
【0234】
実施例12(5):3-[2-[(E,3R)-5-(2-ベンズアミドフェニル)-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.89;
MS(ESI,Pos.):428(M+H-H2O)+。
【0235】
実施例12(6):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンジルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.85;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.05-2.10, 2.57-2.61, 2.92-2.95, 4.10, 4.17, 4.33, 4.52, 6.19, 6.49-6.56, 6.69-6.71, 6.85, 6.93, 7.04, 7.15-7.24, 7.29-7.33, 7.37-7.39。
【0236】
実施例12(7):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(フェニルスルファモイル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
MS(ESI,Pos.):464(M+H-H2O)+。
【0237】
実施例12(8):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(フェニルカルバモイル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
MS(ESI,Pos.):428(M+H-H2O)+。
【0238】
実施例12(9):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.08-2.13, 2.58-2.62, 2.93-2.98, 3.06, 4.11, 4.19, 4.56, 4.84, 6.27, 6.62, 6.86, 6.94, 7.10-7.31。
【0239】
実施例12(10):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミドメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.93;
MS(ESI,Pos.):478(M+H-H2O)+。
【0240】
実施例12(11):3-[2-[(E,3R)-5-[2-(ベンゼンスルホンアミドメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.99-2.07, 2.11-2.19, 2.68-2.72, 2.95-3.08, 4.12-4.26, 4.73-4.78, 6.12, 6.59, 6.86-6.92, 7.04-7.11, 7.16-7.23, 7.33-7.38, 7.44-7.48, 7.64-7.67。
【0241】
実施例12(12):3-[2-[(E,3R)-5-[1-(ベンゼンスルホニル)-2-メチルインドール-4-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
MS(ESI,Pos.):502(M+H-H2O)+。
【0242】
実施例12(13):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(2-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.10-2.15, 2.65-2.68, 2.94-3.14, 4.12-4.22, 4.62, 6.28, 6.64, 6.86-6.91, 7.00-7.02, 7.15-7.28, 7.44。
【0243】
実施例13(1)~(19)
実施例9で使用した3-ブロモアニリンの代わりに相当するアミン化合物を用いて、実施例9→実施例10→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0244】
実施例13(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0245】
【0246】
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.96, 2.07-2.12, 2.56-2.60, 2.90-2.94, 4.10, 4.18, 4.57, 6.12, 6.78, 6.84-6.93, 7.04, 7.15-7.20, 7.36, 7.47-7.51, 7.60, 7.65-7.67。
【0247】
実施例13(2):3-[2-[(E,3R)-5-[5-(ベンゼンスルホンアミド)-2-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.05-2.11, 2.19, 2.56-2.60, 2.91-2.95, 4.09, 4.19, 4.56, 6.01, 6.76, 6.84-6.94, 6.99, 7.12-7.20, 7.44-7.48, 7.56, 7.73-7.75。
【0248】
実施例13(3):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-5-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.93-1.98, 2.12, 2.45-2.49, 2.79-2.83, 3.98, 4.05, 4.41, 6.09, 6.37, 6.69, 6.74, 6.80-6.83, 7.03-7.08, 7.34-7.38, 7.44, 7.63-7.66。
【0249】
実施例13(4):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-メチルフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.89-1.97, 1.91, 2.46-2.50, 2.81-2.84, 3.98, 4.06, 4.40, 5.98, 6.37, 6.75, 6.83, 6.90, 6.97, 7.04-7.09, 7.34-7.38, 7.46, 7.56-7.58。
【0250】
実施例13(5):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-フルオロフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.03-2.09, 2.55-2.59, 2.89-2.93, 4.09, 4.16, 4.53, 6.36, 6.63, 6.86, 6.92, 7.06, 7.15-7.19, 7.30-7.37, 7.45-7.49, 7.57, 7.75-7.77。
【0251】
実施例13(6):3-[2-[(E,3R)-5-[5-(ベンゼンスルホンアミド)-2-フルオロフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.90-2.01, 2.45-2.49, 2.79-2.83, 3.99, 4.07, 4.43, 6.17, 6.56, 6.75, 6.81-6.88, 7.03-7.09, 7.34-7.38, 7.45, 7.60-7.63。
【0252】
実施例13(7):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-5-フルオロフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.92-1.98, 2.44-2.48, 2.78-2.82, 3.98, 4.06, 4.42, 6.17, 6.39, 6.68, 6.70-6.82, 7.03-7.08, 7.37-7.41, 7.47, 7.68-7.71。
【0253】
実施例13(8):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-フルオロフェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.92;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.95-2.00, 2.45-2.49, 2.81-2.84, 4.00, 4.07, 4.44, 6.10, 6.45, 6.75, 6.81-6.86, 7.04-7.10, 7.34-7.39, 7.47, 7.64-7.66。
【0254】
実施例13(9): 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.94-2.00, 2.43-2.47, 2.78-2.82, 3.99, 4.06, 4.45, 6.08, 6.74, 6.79-6.85, 7.03-7.10, 7.32-7.43, 7.50, 7.58-7.60。
【0255】
実施例13(10):3-[2-[(E,3R)-5-[5-(ベンゼンスルホンアミド)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.94-2.00, 2.43-2.47, 2.79-2.83, 3.99, 4.07, 4.47, 6.09, 6.73-6.82, 7.04-7.08, 7.27, 7.38-7.42, 7.48, 7.73-7.76。
【0256】
実施例13(11):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.91-2.03, 2.42-2.46, 2.79-2.83, 3.99, 4.07, 4.46, 6.25,6.49, 6.74, 6.81, 7.03-7.07, 7.16, 7.22-7.26, 7.37-7.41, 7.47, 7.67-7.70。
【0257】
実施例13(12):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.94-2.00, 2.46-2.50, 2.80-2.84, 4.00, 4.08, 4.46, 6.19, 6.49, 6.76, 6.84, 7.05-7.10, 7.24, 7.28, 7.39-7.52, 7.67-7.70。
【0258】
実施例13(13):3-[2-[(E,3R)-5-[6-(ベンゼンスルホンアミド)ピリジン-2-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.85;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.92-2.00, 2.45-2.49, 2.79-2.83, 3.96-4.10, 4.47, 6.42, 6.64, 6.75, 6.79-6.83, 6.88, 7.03-7.08, 7.36-7.49, 7.85-7.88。
【0259】
実施例13(14):3-[2-[(E,3R)-5-[1-(ベンゼンスルホニル)-2,3-ジヒドロインドール-6-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.11-2.16, 2.59-2.63, 2.82-2.86, 2.94-2.98, 3.94-3.98, 4.14, 4.22, 4.60, 6.34, 6.66, 6.87, 6.96, 7.05-7.09, 7.16-7.21, 7.48-7.52, 7.63, 7.66, 7.78-7.81。
【0260】
実施例13(15):3-[2-[(E,3R)-5-[1-(ベンゼンスルホニル)-2,3-ジヒドロインドール-4-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.04-2.09, 2.51-2.55, 2.70-2.89, 3.89-3.96, 4.08, 4.14, 4.53, 6.23, 6.50, 6.83, 6.90, 7.08-7.19, 7.48-7.53, 7.63, 7.78-7.81。
【0261】
実施例13(16):3-[2-[(E,3R)-5-[2-(ベンゼンスルホニル)-1,3-ジヒドロイソインドール-5-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.10, 2.55-2.59, 2.89-2.93, 4.10, 4.17, 4.54, 4.60, 6.31, 6.60, 6.85, 6.92, 7.13-7.18, 7.28-7.30, 7.58-7.68, 7.90-7.93。
【0262】
実施例13(17):3-[2-[(E,3R)-5-[1-(ベンゼンスルホニル)-3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-7-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.59-1.66, 2.10-2.15, 2.40-2.43, 2.59-2.63, 2.93-2.97, 3.82-3.85, 4.14, 4.21, 4.59, 6.31, 6.62, 6.86, 6.94-7.01, 7.16-7.21, 7.45-7.49, 7.59-7.63, 7.79。
【0263】
実施例13(18):3-[2-[(E,3R)-5-[1-(ベンゼンスルホニル)-3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-5-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.50-1.57, 2.01-2.15, 2.19-2.37, 2.53-2.57, 2.88-2.92, 3.75-3.78, 4.07, 4.16, 4.56, 6.12, 6.67, 6.84, 6.90, 7.13-7.21, 7.32, 7.45-7.49, 7.56-7.65。
【0264】
実施例13(19):3-[2-[(E,3R)-5-[2-(ベンゼンスルホニル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-7-イル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.07-2.12, 2.57-2.61, 2.87-2.95, 3.36-3.39, 4.11, 4.18, 4.25, 4.55, 6.29, 6.57, 6.85, 6.93, 7.05, 7.14-7.19, 7.23, 7.59-7.70, 7.87-7.89。
【0265】
実施例14:N-(3-ブロモフェニル)-N-(オキセタン-2-イルメチル)ベンゼンスルホンアミド
実施例9で製造した化合物(313mg)のTHF(2mL)溶液に、オキセタン-2-イルメタノール(132mg)、トリフェニルホスフィン(394mg)、アゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液、0.68mL)を加え、室温で2時間撹拌した.反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(381mg)を得た。
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)
【0266】
実施例15:3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(オキセタン-2-イルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに実施例14で製造した化合物を用いて、実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.10, 2.48-2.69, 2.91-2.95, 3.80, 4.00, 4.10, 4.18, 4.47-4.64, 4.83, 6.21, 6.55, 6.87, 6.94-6.96, 7.03, 7.17-7.21, 7.27, 7.38, 7.50-7.54, 7.60-7.65。
【0267】
実施例16(1)~(8)
実施例14で使用したオキセタン-2-イルメタノールの代わりに相当するアルコール化合物を、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例14→実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0268】
実施例16(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(オキセタン-3-イルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 3.04, 3.95, 4.10, 4.18, 4.36-4.40, 4.55, 4.63-4.67, 6.22, 6.55, 6.85-6.97, 7.16-7.21, 7.29, 7.40, 7.52-7.56, 7.62-7.67。
【0269】
実施例16(2):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(オキソラン-2-イルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.72, 1.84-1.99, 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.92-2.95, 3.57, 3.66-3.80, 3.89, 4.10, 4.18, 4.55, 6.22, 6.56, 6.87, 6.94-6.97, 7.05, 7.16-7.21, 7.28, 7.38, 7.49-7.53, 7.58-7.64。
【0270】
実施例16(3):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(オキソラン-3-イルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.74, 1.95, 2.06-2.11, 2.25, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 3.57-3.61, 3.67-3.73, 3.87, 4.10, 4.19, 4.55, 6.23, 6.56, 6.87, 6.94-6.96, 7.02, 7.16-7.21, 7.30, 7.41, 7.50-7.54, 7.57-7.65。
【0271】
実施例16(4):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(オキサン-2-イルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.26, 1.39-1.55, 1.68, 1.82, 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.92-2.95, 3.23-3.30, 3.51, 3.70, 3.87, 4.10, 4.18, 4.55, 6.20, 6.56, 6.87, 6.93-6.96, 7.02, 7.16-7.21, 7.28, 7.38, 7.49-7.53, 7.58-7.63。
【0272】
実施例16(5):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(プロパン-2-イル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.04, 1.98-2.21, 2.67, 2.89-3.01, 4.10-4.24, 4.55-4.66, 6.22, 6.59, 6.85-6.92, 7.07, 7.16-7.28, 7.38-7.57, 7.76。
【0273】
実施例16(6):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(2-メチルプロピル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 0.91, 1.57, 2.08-2.15, 2.67, 2.97, 3.30, 4.10-4.24, 4.62, 6.20, 6.57, 6.83-6.92, 7.08, 7.16-7.25, 7.31, 7.40-7.47, 7.51-7.60。
【0274】
実施例16(7):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(シクロプロピルメチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.79(酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3):δ 0.09-0.13, 0.38-0.43, 0.80-0.90, 2.09-2.18, 2.67, 2.97, 3.42, 4.11-4.23, 4.63, 6.22, 6.58, 6.86-6.93, 7.14-7.26, 7.33, 7.44, 7.55, 7.63。
【0275】
実施例16(8):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(2-フェニルエチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.74(酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.07-2.21, 2.64-2.71, 2.74-2.81, 2.94-3.01, 3.72-3.80, 4.11-4.24, 4.63, 6.22, 6.59, 6.81-6.93, 7.09-7.26, 7.31-7.45, 7.51-7.60。
【0276】
実施例17:N-(3-ブロモフェニル)-N-(2-オキソプロピル)ベンゼンスルホンアミド
実施例9で製造した化合物(1.00g)のDMF(6mL)溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60%inミネラルオイル、141mg)を加え、室温で撹拌した。30分後、クロロアセトン(0.52mL)を加え、室温で4時間撹拌した.反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→50:50)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.10g)を得た。
TLC:Rf 0.42(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)
【0277】
実施例18:N-(3-ブロモフェニル)-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ベンゼンスルホンアミド
実施例17で製造した化合物(313mg)のTHF(3mL)溶液に、氷冷下、メチルマグネシウムブロミド(0.95M THF溶液、1.0mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し,硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→50:50)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(50mg)を得た。
TLC:Rf 0.58(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0278】
実施例19:3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに実施例18で製造した化合物を用いて、実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.18, 2.06-2.10, 2.58-2.62, 2.92-2.96, 3.66, 4.10, 4.18, 4.54, 6.20, 6.55, 6.87, 6.95, 6.99, 7.05, 7.17-7.21, 7.25, 7.35, 7.46-7.54, 7.60。
【0279】
実施例20(1)~(4)
実施例17で使用したクロロアセトンの代わりに相当するハライド化合物を、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例17→実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0280】
実施例20(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(メチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 3.20, 4.10, 4.19, 4.55, 6.24, 6.57, 6.87, 6.93-7.00, 7.08, 7.17-7.20, 7.27, 7.36, 7.50-7.56, 7.63。
【0281】
実施例20(2):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(エチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.01;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.07, 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.92-2.96, 3.66, 4.11, 4.19, 4.55, 6.22, 6.57, 6.87, 6.92-6.96, 7.01, 7.16-7.21, 7.29, 7.39, 7.50-7.54, 7.59-7.65。
【0282】
実施例20(3):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(ベンジル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.07;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.04-2.09, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.08, 4.16, 4.52, 4.80, 6.14, 6.48, 6.85-6.89, 6.93-6.96, 7.14-7.28, 7.54-7.58, 7.63-7.69。
【0283】
実施例20(4):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[ベンゼンスルホニル(2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.49(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.08-2.17, 2.62-2.70, 2.94-3.00, 4.11-4.26, 4.62, 6.21, 6.57, 6.83-6.93, 7.10, 7.17-7.25, 7.36, 7.47, 7.57-7.63。
【0284】
実施例21:(R)-1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニルエタン-1-オール
1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニルエタノン(CAS登録番号:40396-53-0)(2.00g)のTHF(70mL)溶液に、-20℃で(R)-メチルオキサザボロリジン(1.0Mトルエン溶液、3.6mL)およびボラン・ジメチルスルフィド(2.0M THF溶液、3.6mL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応溶液に-20℃でメタノール(1mL)を加え、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.91g、96%ee)を得た。得られた化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IA(10mm×250mm)、移動相:CO2:アセトニトリル:メタノール=90:9:1、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、保持時間は5.6分であった。
HPLC保持時間(分):1.08。
【0285】
実施例22:イソプロピル 3-(2-(((R,E)-3-ヒドロキシ-5-(3-((R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに実施例21で製造した化合物を用いて、実施例10と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.21。
【0286】
実施例23:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例22で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.08-2.13, 2.58-2.62, 2.93-2.98, 3.06, 4.11, 4.19, 4.56, 4.84, 6.28, 6.62, 6.86, 6.94, 7.10-7.31。
【0287】
実施例24:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例21で使用した(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(S)-メチルオキサザボロリジンを、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例21→実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.08-2.13, 2.58-2.62, 2.93-2.98, 3.06, 4.11, 4.19, 4.56, 4.84, 6.27, 6.61, 6.86, 6.94, 7.10-7.31。
【0288】
実施例25:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(2R)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例21で使用した1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニルエタノンの代わりに2-(3-ブロモフェニル)-1-フェニルエタノン(CAS登録番号:27798-44-3)を、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例21→実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.10-2.15, 2.64-2.68, 2.94-3.05, 4.10-4.21, 4.59-4.64, 4.92, 6.27, 6.61, 6.86-6.91, 7.05-7.24, 7.27-7.37。
【0289】
実施例26:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(2S)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例25で使用した(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(S)-メチルオキサザボロリジンを、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例25と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.10-2.15, 2.63-2.67, 2.94-3.05, 4.10-4.22, 4.59-4.64, 4.91, 6.27, 6.61, 6.86-6.91, 7.06-7.08, 7.14-7.24, 7.28-7.38。
【0290】
実施例27:1-(3-ブロモフェニル)-3-フェニルプロパン-1-オール
3-ブロモベンズアルデヒド(500mg)のTHF(13.5mL)溶液を、0℃に冷却し、フェニルマグネシウムクロリド(1.0M THF溶液、3.5mL)を加え、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液に注ぎ、メチル-tert-ブチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(610mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.85, 1.98-2.15, 2.65-2.80, 4.65-4.69, 7.18-7.31, 7.39-7.42, 7.51。
【0291】
実施例28:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(1-ヒドロキシ-3-フェニルプロピル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに実施例27で製造した化合物を用いて、実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.82-2.03, 2.36-2.40, 2.47-2.63, 2.81-2.85, 3.96-4.09, 4.46-4.51, 6.22, 6.54, 6.69-6.79, 6.98-7.29。
【0292】
実施例29:1-(3-ブロモフェニル)-2-メチル-2-フェニルプロパン-1-オール
1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニル-エタノン(CAS登録番号:40396-53-0)(220mg)のトルエン(0.4mL)溶液に、水酸化カリウム(179mg)および18-クラウン-6-エーテル(4mg)およびヨウ化メチル(0.29mL)を加え、反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、2-メトキシ-2-メチルプロパンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さのメタノール(1.5mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(61mg)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(129mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.15(条件)。
【0293】
実施例30:3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(1-ヒドロキシ-2-メチル-2-フェニルプロピル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに、実施例29で製造した化合物を用いて、実施例10→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.08-2.13, 2.64-2.68, 2.94-2.97, 4.08-4.21, 4.59, 4.75, 6.15, 6.56, 6.86-6.91, 6.97-7.00, 7.09, 7.15-7.25, 7.30-7.38。
【0294】
実施例31:3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパンアミド
実施例11で製造した化合物(50mg)のTHF(1mL)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.021mL)とイソブチルクロロホルマート(0.016mL)を加え、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。アンモニア(0.5M 1,4-ジオキサン溶液、0.4mL)を0℃で加え,室温で30分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(38mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.88;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.21, 2.54-2.63, 3.01, 4.13-4.23, 4.59, 5.70, 6.36, 6.54, 6.87-6.94, 7.00-7.22, 7.40-7.53, 7.79-7.82, 7.93。
【0295】
実施例32(1)~(3)
実施例31で使用したアンモニアの代わりに相当するアミン化合物を用いて、実施例31と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0296】
実施例32(1):N-[3-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[2-(3-モルホリン-4-イル-3-オキソプロピル)フェノキシ]ペンタ-1-エニル]フェニル]ベンゼンスルホンアミド
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.19, 2.60-2.65, 2.92-2.99, 3.41, 3.50-3.70, 4.09-4.23, 4.57, 6.30, 6.52, 6.85-6.91, 7.02-7.20, 7.40-7.56, 7.78-7.81。
【0297】
実施例32(2):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-N,N-ジメチルプロパンアミド
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.19, 2.60-2.65, 2.86-3.03, 4.09-4.22, 4.55, 6.33, 6.51, 6.84-6.91, 6.98-7.00, 7.12-7.20, 7.23-7.26, 7.40-7.52, 7.78-7.83, 7.98。
【0298】
実施例32(3):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-N-メチルプロパンアミド
HPLC保持時間(分):0.90;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.07-2.19, 2.41-2.53, 2.82, 2.93-2.97, 4.10-4.22, 4.60, 5.58, 6.31, 6.54, 6.86-6.90, 7.02-7.20, 7.40-7.54, 7.78。
【0299】
実施例33:3-[2-[(3S)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0300】
【0301】
実施例11で製造した化合物(1.1g)のメタノール(10mL)溶液に、5%パラジウム-炭素(200mg)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応溶液を濾過した後、濾液を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30→酢酸エチル:メタノール=95:5)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.05g)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.69-2.02, 2.59-2.75, 2.90-2.96, 3.89, 4.05-4.18, 6.85-7.00, 7.11-7.22, 7.36-7.43, 7.44-7.53, 7.76。
【0302】
実施例34:3-[2-[(3S)-5-[3-(ベンジルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例12(6)で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.81;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.74-1.90, 2.00, 2.51-2.55, 2.59, 2.70, 2.85-2.89, 3.85, 4.07-4.16, 4.31, 6.47-6.56, 6.85, 6.92, 7.00, 7.13-7.23, 7.28-7.32, 7.36-7.38。
【0303】
実施例35:イソプロピル 3-(2-(((S)-3-ヒドロキシ-5-(3-((R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル)ペンチル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例22で製造した化合物(782mg)のTHF(10mL)溶液に、室温でp-トルエンスルホニルヒドラジド(2.66g)と酢酸ナトリウム(1.17g)を加え、80℃で19時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(515mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.22。
【0304】
実施例36:3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0305】
【0306】
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例35で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.74-1.81, 1.89, 2.02, 2.52-2.56, 2.66, 2.79, 2.86-2.90, 2.94, 3.05, 3.86, 4.08-4.19, 4.82, 6.85, 6.94, 7.08-7.23。
【0307】
実施例37:3-[2-[(3S)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0308】
【0309】
実施例21で使用した(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(S)-メチルオキサザボロリジンを、実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例21→実施例10→実施例35→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.74-1.81, 1.89, 2.02, 2.52-2.56, 2.66, 2.79, 2.86-2.90, 2.94, 3.05, 3.86, 4.08-4.19, 4.81, 6.85, 6.94, 7.08-7.23。
【0310】
実施例38:イソプロピル 3-(2-((3R)-3-ヒドロキシ-3-(2-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)シクロプロピル)プロポキシ)フェニル)プロパノエート
実施例10で製造した化合物(50mg)のジクロロメタン(2mL)溶液を0℃に冷却し、ジエチル亜鉛(1Mヘキサン溶液、0.5mL)を加え、続けてジヨードメタン(128mg)反応混合物を0℃で1時間半撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を0℃で加え,室温で5分間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し,有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(15mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.10。
【0311】
実施例39: 3-[2-[(3R)-3-[2-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]シクロプロピル]-3-ヒドロキシプロポキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例38で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.92;
1H-NMR(CD3OD):δ 0.85-0.92, 1.03-1.08, 1.72-1.75, 2.03-2.09, 2.57, 2.91, 4.06-4.15, 6.68-6.69, 6.73-6.75, 6.84-6.89, 7.06, 7.14-7.20, 7.44-7.57, 7.72-7.74。
【0312】
実施例40:5-((3-ニトロベンジル)スルホニル)-1-フェニル-1H-テトラゾール
5-[(3-ニトロベンジル)チオ]-1-フェニル-1H-テトラゾール[J.Org.Chem.(2001),80,pp.11611-11617](8.50g)のアセトニトリル(150mL)とエタノール(150mL)溶液を0℃に冷却し、モリブデン酸アンモニウム四水和物(3.35g)の過酸化水素水溶液(35%、26mL)を10分間かけて滴下した。反応混合物を0℃で2時間,室温で2時間半撹拌した。反応液を再び0℃に冷却し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(1M、150mL)を20分間かけてゆっくりと加た。減圧濃縮し,残さを酢酸エチルで抽出し,有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物をヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒に懸濁させ、青色個体を濾取した.個体をジクロロメタンに溶解させ、生じる固体をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(7.71g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 5.12, 7.46-7.64, 7.82, 8.27, 8.35。
【0313】
実施例41:(R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4-((4-メトキシベンジル)オキシ)ブタン-2-オール
(R)-4-[(4-メトキシベンジル)オキシ]ブタン-1,2-ジオール(CAS登録番号:213978-61-1)(13.5g)のDMF(300mL)溶液に、DMAP(0.73g)およびイミダゾール(6.08g)を加え、反応混合物を0℃で5分間撹拌した。クロロ-tert-ブチル-ジメチルシラン(8.93g)を加え,室温で終夜撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え希釈した後、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(18.1g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.02, 0.83, 1.65-1.71, 2.73, 3.62-3.41, 3.74, 3.74-3.76, 4.39, 6.82, 7.18-7.21。
【0314】
実施例42:(R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4-((4-メトキシベンジル)オキシ)ブタン-2-イル ベンゾエート
実施例41で製造した化合物(5.60g)とピリジン(27mL)のジクロロメタン(55mL)溶液を0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(27mL)とDMAP(0.2g)を加えた。反応溶液にベンジルクロリド(2.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した後,減圧濃縮した。得られた残さを酢酸エチルにあけ、有機層を1M塩酸,飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→7:3)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(6.31g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.00, 0.01, 0.85, 2.02-2.08, 3.53-3.57, 3.76, 3.79, 4.40, 5.27-5.30, 6.81, 7.21, 7.42, 7.53-7.56, 8.01。
【0315】
実施例43: (R)-1-ヒドロキシ-4-((4-メトキシベンジル)オキシ)ブタン-2-イル ベンゾエート
実施例42で製造した化合物(6.31g)のTHF(170mL)溶液を0℃に冷却し、酢酸(3.6mL)とテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.0M THF溶液、21.2mL)を加え、室温で終夜撹拌した。得られた残さを酢酸エチルにあけ、有機層を飽和アンモニア水,飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(4.10g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.06-2.09, 2.57, 3.54-3.65, 3.78, 3.80-3.86, 4.41-4.46, 5.27-5.30, 6.84, 7.23, 7.43, 7.56, 8.02。
【0316】
実施例44:(R)-4-((4-メトキシベンジル)オキシ)-1-オキソブタン-2-イル ベンゾエート
二クロム酸ピリジニウム(10.6g)とモレキュラーシーブ(商品名)(21.7g)をジクロロメタン(30mL)に懸濁させ、その溶液に実施例43で製造した化合物(3.1 g)のジクロロメタン溶液(100mL)を滴下した。室温で2時間半撹拌した後、ジエチルエーテルで希釈し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.27-2.40, 3.57-3.70, 3.76, 4.43, 5.40, 6.82, 7.15-7.24, 7.45, 7.60, 8.03, 9.64。
【0317】
実施例45:(R,E)-5-((4-メトキシベンジル)オキシ)-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート
実施例40で製造した化合物(3.56g)のTHF(70mL)溶液を-70℃に冷却し,カリウムヘキサメチルジシラジド(0.5Mトルエン溶液、22.5mL)を加えた。反応液を-70℃で30分間撹拌し、実施例44で製造した化合物(3.09g)のTHF(20mL)溶液を5分かけて滴下し、反応溶液を室温で終夜撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え希釈した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.23g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.11-2.24, 3.60, 3.75, 6.81, 7.22, 7.43-7.47, 7.56-7.63, 8.04-8.09, 8.21。
【0318】
実施例46:(R,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート、または(S,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート
実施例45で製造した化合物(2.23g)のジクロロメタン(100mL)とリン酸バッファー(pH7,100mL) 溶液に、室温で2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(2.26g)を加え、室温で3時間半激しく撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにあけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:4)によって精製することにより、標題化合物の混合物(1.25g)を得た。得られた混合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IA(20mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=90:10、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:254nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IA(10mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=75:22.5:2.5、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、(R,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートおよび(S,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートの保持時間はそれぞれ5.4分および8.5分であった。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.04, 2.10-2.14, 3.77-3.82, 5.92-5.95, 6.47, 6.79, 7.46-7.51, 7.60, 7.68, 8.08-8.12, 8.26。
【0319】
実施例47:メチル 2-(2-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパノエート
メチル 2-(2-ヒドロキシフェニル)アセテート(CAS登録番号:22446-37-3)(1.5g)のTHF(120mL)溶液に、-78℃でリチウム ジイソプロピルアミド(2.0M THF溶液、18mL)を加え、同温で1.5時間撹拌した。反応溶液に、-78℃でヨウ化メチル(5.2g)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に水(40mL)と酢酸(1mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残さ(1.8g)をTHF(150mL)に溶解後、-78℃でリチウム ジイソプロピルアミド(2.0M THF溶液、10mL)を加え、同温で1.5時間撹拌した。反応溶液に、-78℃でヨウ化メチル(2.85g)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に水(40mL)と酢酸(1mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=7:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(538mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.42, 3.51, 6.70-6.83, 7.05, 7.19, 9.49。
【0320】
実施例48:メチル 1-(2-ヒドロキシベンジル)シクロプロパン-1-カルボキシレート
シクロプロピルカルボニトリル(CAS登録番号:5500-21-0)(3.35g)のTHF(50mL)溶液に、室温でナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(1.0M THF溶液、75mL)を加え、20分間撹拌した。反応溶液に、室温で1-(クロロメチル)-2-メトキシベンゼン(CAS登録番号:7035-02-1)(7.83g)を加え、加熱還流下3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)によって精製することにより、ニトリル化合物の粗生成物(6.00g)を得た。得られたニトリル化合物の粗生成物(4.50g)のメタノール(50mL)溶液に、室温で濃硫酸(20mL)を加え、加熱還流下5時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、減圧濃縮した。得られた残さに氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮することによりエステル化合物の粗生成物(3.20g)を得た。得られたエステル化合物の粗生成物(2.00g)のジクロロメタン(30mL)溶液に、-10℃で三臭化ホウ素(1.0Mジクロロメタン溶液、18.2mL)を滴下し、室温で1時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮後、得られた残さを高速液体クロマトグラフィー(移動相A(0.1%トリフルオロ酢酸(以下、TFAと略記)水溶液):移動相B(0.1%TFA/アセトニトリル)=95:5→5:95)にて分取精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(550mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.11, 1.39, 2.90, 3.67, 6.87, 6.99, 7.18, 8.45。
【0321】
実施例49:メチル 4-(2-ヒドロキシフェニル)-2,2-ジメチルブタノエート
メチル 4-(2-ヒドロキシフェニル)ブタノエート(CAS登録番号:93108-07-7)(3.00g)のTHF(150mL)溶液に、-78℃でリチウム ジイソプロピルアミド溶液(2.0M THF溶液、22.5mL)を加え、同温で30分間撹拌した。反応溶液に、-78℃でヨウ化メチル(6.3g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さを高速液体クロマトグラフィー(移動相A(0.1%TFA水溶液):移動相B(0.1%TFA/アセトニトリル)=95:5→5:95)にて分取精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(538mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.17, 1.67-1.73, 2.38-2.43, 3.59, 6.66-6.76, 6.95-7.00, 9.19。
【0322】
実施例50:メチル 1-(2-メトキシフェネチル)シクロプロパン-1-カルボキシレート
ビス(シクロペンタジエニル)チタン(IV)ジクロリド(CAS登録番号:1271-19-8)(34.6g)のTHF(200mL)溶液に、室温で亜鉛(18.2g)を加え、同温で1時間撹拌した。反応溶液に、室温でメチル 2-(1-アセトキシメチル)-2-プロペノエート(CAS登録番号:30982-08-2)(11.0g)と1-(クロロメチル)-2-メトキシベンゼン(CAS登録番号:7035-02-1)(10.9g)のTHF(200mL)溶液を加え、同温で終夜撹拌した。反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1→2:1)によって精製することにより、エステル化合物の粗生成物(13.0g)を得た。得られたエステル化合物(3.00g)の粗生成物のジエチルエーテル(100mL)溶液に、氷冷下酢酸パラジウム(II)とジアゾメタン(0.5Mジエチルエーテル溶液、32.6mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応溶液に酢酸(4mL)と水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(3.00g)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 0.70, 1.21, 1.76-1.88, 2.76-2.87, 3.70, 3.83, 6.80-6.96, 7.11-7.32。
【0323】
実施例51:メチル 1-(2-ヒドロキシフェネチル)シクロプロパン-1-カルボキシレート
実施例50で製造した化合物(3.00g)のジクロロメタン(100mL)溶液に、-78℃で三臭化ホウ素(1.0Mジクロロメタン溶液、38.4mL)を滴下し、同温で5時間撹拌した。反応溶液にメタノール(30mL)と水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さを得られた残さを高速液体クロマトグラフィー(移動相A(0.5%炭酸水素アンモニウム水溶液):移動相B(アセトニトリル)=80:20→25:75)にて分取精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(515mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 0.73, 1.06, 1.67-1.79, 2.58-2.70, 3.58, 6.63-6.80, 6.95-7.01, 9.17。
【0324】
実施例52:エチル (E)-3-(2-(ベンジルオキシ)-5-フルオロフェニル)アクリレート
水素化ナトリウム(60%inミネラルオイル、1.80g)をDMF(30mL)に懸濁させ溶液を0℃に冷却した。トリエチルホスホノアセテート(10.0g)を加え、0℃で30分間撹拌した後,2-ベンジルオキシ-5-フルオロ-ベンズアルデヒド(CAS登録番号:312314-37-7)(8.70g)のDMF(10mL)溶液を滴下し、0℃で1時間撹拌した。反応混合液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、下の物性値を有する標題化合物(13.2g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.33, 4.24, 5.13, 6.47, 6.85-7.00, 7.21-7.41, 7.99-8.05。
【0325】
実施例53:エチル 3-(5-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)プロパノエート
実施例52で製造した化合物(11.0g)のエタノール(18mL)の溶液にパラジウム炭素(1.95g)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応液をセライト(商品名)でろ過し,ろ液を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(5.8g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.24, 2.71, 2.86, 4.15, 6.77-6.83, 7.23。
【0326】
実施例54:(R,E)-5-(2-((E)-3-メトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート
実施例46で製造した(R,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート(110mg)、メチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエート(CAS登録番号:6236-69-7)(90mg)並びにトリフェニルホスフィン(130mg)のTHF(1mL)溶液にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(以下、DIADと略記)(0.1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:2)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(200mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.43-2.55, 3.78, 4.24, 5.94-5.98, 6.46-6.53, 6.82, 6.90, 6.96, 7.29-7.33, 7.44-7.51, 7.57-7.60, 7.68, 8.00, 8.07-8.10, 8.23-8.24。
【0327】
実施例55:(R,E)-1-(3-アミノフェニル)-5-(2-((E)-3-メトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェノキシ)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート
実施例54で製造した化合物(160mg)のエタノール溶液(7mL)に塩化第二すず(310mg)を加え、70℃で3時間半撹拌した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルにあけ、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:2)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(120mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.39-2.52, 3.66, 3.79, 4.20, 5.90, 6.28, 6.53, 6.57-6.59, 6.68, 6.73, 6.79, 6.89, 6.94, 7.09, 7.28-7.32, 7.42-7.47, 7.49-7.50, 7.54-7.58, 8.01, 8.05-8.07。
【0328】
実施例56:(R,E)-5-(2-((E)-3-メトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-1-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエート
実施例55で製造した化合物(60mg)とピリジン(0.016mL)のジクロロメタン溶液(1mL)を0℃に冷却し、フェニルスルホニルクロリド(0.018mL)を加え、室温に戻しながら終夜撹拌した。反応溶液に1M塩酸と飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(62mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.41-2.45, 3.87, 4.18-4.22, 5.84-5.88, 6.30-6.34, 6.51, 6.64, 6.89, 6.99, 7.05-7.19, 7.30-7.34, 7.38-7.50, 7.50-7.52, 7.56-7.59, 7.74-7.77, 8.04-8.07。
【0329】
実施例57:(E)-3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパ-2-エン酸
実施例56で製造した化合物(62mg)のTHF(1.5mL)とメタノール(0.5mL)の溶液に1M水酸化リチウム水溶液(0.5mL)を加え、室温で7時間撹拌した。反応溶液に1M塩酸と飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:0→9:1)によって精製することにより、下の物性値を有する標題化合物(29mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.89;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.91-2.04, 4.10-4.22, 4.36, 5.12, 6.21-6.25, 6.44, 6.55, 6.93-6.99, 7.08-7.11, 7.16, 7.36-7.40, 7.52-7.55, 7.58-7.61, 7.66-7.68, 7.75-7.77, 7.85, 10.27, 12.31。
【0330】
実施例58:N-[3-[(E,3R)-5-[2-(2-シアノエチル)フェノキシ]-3-ヒドロキシペンタ-1-エニル]フェニル]ベンゼンスルホンアミド
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに相当するフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.07-2.19, 2.60-2.65, 2.89-3.00, 4.10-4.23, 4.58, 6.24, 6.44, 6.56, 6.89-6.95, 7.10-7.27, 7.42-7.46, 7.52-7.56, 7.75-7.78。
【0331】
実施例59:メチル 1-[2-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]エチル]シクロプロパン-1-カルボキシレート
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例51で製造したフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 0.71, 1.22, 1.79-1.83, 2.07-2.15, 2.44, 2.77-2.81, 3.65, 4.10-4.23, 6.24, 6.44, 6.55, 6.83-6.94, 7.08-7.20, 7.41-7.45, 7.51-7.55, 7.75-7.77。
【0332】
実施例60:メチル 4-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2,2-ジメチルブタノエート
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例49で製造したフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.53, 1.56, 2.33-2.45, 3.63, 4.10-4.19, 5.95, 6.46, 6.71-6.91, 7.17-7.24, 7.45-7.52, 7.57-7.68。
【0333】
実施例61(1)~(8)
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに相当するフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0334】
実施例61(1):(E)-3-[4-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパ-2-エン酸
HPLC保持時間(分):0.85;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.84-1.92, 4.06-4.17, 4.32-4.33, 5.07, 5.60-6.00, 6.10, 6.21, 6.37, 6.44, 6.94-6.97, 7.09-7.11, 7.16, 7.48-7.63, 7.75, 10.27, 12.15。
【0335】
実施例61(2):3-[4-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.86;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.80-1.84, 1.87-1.96, 2.48, 2.74, 3.95-4.01, 4.01-4.08, 4.28-4.34, 5.04, 6.21, 6.43, 6.82-6.94, 6.93-6.96, 7.08-7.13, 7.17, 7.51-7.56, 7.57-7.59, 7.75-7.78, 10.27, 12.04。
【0336】
実施例61(3):(E)-3-[3-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパ-2-エン酸
HPLC保持時間(分):0.89;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.83-1.98, 4.06-4.17, 4.31-4.35, 5.06, 6.20-6.25, 6.44, 6.54, 6.94-6.99, 7.09-7.11, 7.17, 7.23-7.26, 7.31, 7.52-7.61, 7.75-7.77, 10.27, 12.35。
【0337】
実施例61(4):3-[3-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.89;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.81-1.95, 2.51, 2.78, 4.31, 5.05, 6.21, 6.43, 6.73-6.79, 6.93-6.96, 7.09-7.10, 7.14-7.18, 7.52-7.55, 7.58-7.61, 7.75-7.78, 10.25, 12.10。
【0338】
実施例61(5):2-[3-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2-メチルプロパン酸
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.44, 1.81-1.97, 3.99-4.10, 4.30-4.35, 5.05, 6.21, 6.44, 6.79-6.82, 6.84-6.85, 6.88-6.90, 6.93-6.96, 7.08-7.10, 7.16, 7.23, 7.51-7.55, 7.57-7.61, 7.75-7.78, 10.25, 12.30。
【0339】
実施例61(6):2-[4-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2-メチルプロパン酸
HPLC保持時間(分):0.92;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.44, 1.83-1.93, 3.99-4.08, 4.29-4.33, 5.04, 6.21, 6.42, 6.86-6.88, 6.93-6.95, 7.07-7.09, 7.16, 7.23-7.25, 7.51-7.55, 7.57-7.60, 7.75-7.77, 10.25, 12.30。
【0340】
実施例61(7):4-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]ブタン酸
【0341】
【0342】
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.92-2.00, 2.12, 2.28-2.42, 2.68-2.71, 4.07-4.20, 4.63, 6.85-6.96, 7.08-7.19, 7.40-7.59, 7.59-7.63, 7.75-7.77。
【0343】
実施例61(8):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2,2-ジメチルプロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95
1H-NMR(CDCl3):δ 1.21, 2.05-2.15, 2.96, 4.07-4.15, 4.60, 6.23, 6.53, 6.85-7.00, 7.07-7.20, 7.40-7.63, 7.76-7.78。
【0344】
実施例62:2-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2-メチルプロパン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例47で製造したフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.63-1.65, 2.09-2.14, 4.13-4.21, 4.58, 6.28, 6.52, 6.82-6.84, 7.00-7.06, 7.15-7.19, 7.40-7.62, 7.76-7.78。
【0345】
実施例63:1-[[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]メチル]シクロプロパン-1-カルボン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例48で製造した化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.38-1.40, 2.11-2.16, 4.13-4.18, 4.58, 6.28, 6.54, 6.85-7.20, 7.38-7.52, 7.74-7.76。
【0346】
実施例64:4-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]-2,2-ジメチルブタン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例49で製造した化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.28, 1.74-1.91, 2.08-2.17, 2.61, 4.01-4.16, 4.62, 6.22, 6.51, 6.81-7.17, 7.39-7.43, 7.48-7.53, 7.75-7.78。
【0347】
実施例65:1-[2-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]エチル]シクロプロパン-1-カルボン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例51で製造したフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 0.66-0.76, 1.19-1.30, 1.64-1.72, 1.79-1.88, 2.08-2.14, 2.75-2.89, 4.10-4.21, 4.65, 6.28, 6.55, 6.83-6.90, 6.96-7.00, 7.07-7.18, 7.35-7.39, 7.46-7.52, 7.73-7.76。
【0348】
実施例66(1)~(3)
実施例1で使用した3,4-ジヒドロクマリンの代わりに相当するラクトン化合物を用いて、実施例1→実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0349】
実施例66(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-5-ブロモフェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.10, 2.56-2.60, 2.88-2.92, 4.07-4.19, 4.51, 6.23, 6.53, 6.86-6.88, 6.97-7.00, 7.11-7.19, 7.29-7.32, 7.46-7.50, 7.54-7.58, 7.76-7.78。
【0350】
実施例66(2):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-5-メチルフェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.92-1.96, 2.13, 2.42-2.46, 2.75-2.79, 3.63-4.03, 4.41, 6.11, 6.42, 6.69, 6.84-6.89, 6.99-7.06, 7.34-7.46, 7.64-7.66。
【0351】
実施例66(3):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-4-メチルフェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.92-1.97, 2.18, 2.41-2.45, 2.74-2.78, 3.93-4.06, 4.42, 6.11, 6.41, 6.56, 6.64, 6.86-6.92, 7.00-7.07, 7.33-7.46, 7.64-7.66。
【0352】
実施例67:3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-5-フルオロフェニル]プロパン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例53で製造したフェノール化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.15, 2.67-2.71, 2.93-2.97, 4.10-4.15, 4.59, 6.27, 6.54, 6.77-6.80, 6.84-6.90, 6.95-7.00, 7.08-7.10, 7.16, 7.40-7.44, 7.50-7.55, 7.76-7.78。
【0353】
実施例68(1)~(2)
実施例52で使用した2-ベンジルオキシ-5-フルオロ-ベンズアルデヒドの代わりに相当するアルデヒド化合物を、実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに相当するフェノール化合物を用いて、実施例52→実施例53→実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0354】
実施例68(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-6-フルオロフェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.15, 2.61-2.65, 2.97-3.01, 4.10-4.17, 4.60, 6.26, 6.54, 6.65-6.70, 6.97-7.00, 7.05-7.18, 7.41-7.44, 7.50-7.54, 7.76-7.79。
【0355】
実施例68(2):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]-3-フルオロフェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.09-2.15, 2.69-2.73, 3.01-3.05, 4.22-4.24, 4.67, 6.30, 6.58, 6.95-7.01, 7.10-7.20, 7.42-7.45, 7.51-7.54, 7.77-7.79。
【0356】
実施例69:3-[2-[(E,3S)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例1で製造した化合物を、実施例54で使用した(R,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートの代わりに実施例54で製造した(S,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートを用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.05-2.10, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.17, 4.51-4.56, 6.24, 6.53, 6.86, 6.93, 6.98, 7.12-7.20, 7.45-7.50, 7.56, 7.75-7.78。
【0357】
実施例70:3-[2-[(3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0358】
【0359】
実施例69で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.69-2.02, 2.59-2.75, 2.90-2.96, 3.89, 4.05-4.18, 6.85-7.00, 7.11-7.22, 7.36-7.43, 7.44-7.53, 7.76。
【0360】
実施例71:イソプロピル (R,E)-3-(2-((5-(3-アミノフェニル)-3-((トリメチルシリル)オキシ)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例8で製造した化合物(1.00g)のTHF(10mL)溶液に、3-ブロモアニリン(421mg)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(0.30g)および2Mリン酸三カリウム水溶液(5.7mL)を加え、70℃で19時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(515mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.82。
【0361】
実施例72:イソプロピル (R,E)-3-(2-((5-(3-((4-フルオロフェニル)スルホンアミド)フェニル)-3-ヒドロキシペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例71で製造した化合物(50mg)のTHF(1mL)溶液に、室温でピリジン(0.018mL)、DMAP(2.7mg)および塩化 4-フルオロベンゼンスルホニル(CAS登録番号:349-88-2)(25.6mg)を加え、同温で16時間撹拌した。反応溶液に室温でTBAF(1.0M THF溶液、0.27mL)を加え、同温で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さを高速液体クロマトグラフィー(移動相A(0.1%TFA水溶液):移動相B(0.1%TFA/アセトニトリル)=90:0→10:90)にて分取精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(515mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.11。
【0362】
実施例73:3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(4-フルオロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに、実施例72で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.94
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.18, 4.55, 6.26, 6.55, 6.86, 6.93, 6.99, 7.13-7.25, 7.79-7.82。
【0363】
実施例74(1)~(21)
実施例72で使用した塩化 4-フルオロベンゼンスルホニルの代わりに相当するスルホニル化合物を用いて、実施例72→実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0364】
実施例74(1):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(4-クロロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.11, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.18, 4.55, 6.26, 6.55, 6.86, 6.93, 6.99, 7.13-7.21, 7.48-7.51, 7.71-7.75。
【0365】
実施例74(2):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(4-メチルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.11, 2.37, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.18, 4.54, 6.24, 6.54, 6.86, 6.93, 6.98, 7.11-7.20, 7.27-7.30, 7.63-7.66。
【0366】
実施例74(3):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.01;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.10, 2.57-2.61, 2.91-2.95, 4.10, 4.18, 4.54, 6.27, 6.55, 6.86, 6.93, 6.99, 7.15-7.22, 7.80-7.83, 7.93-7.95。
【0367】
実施例74(4):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(4-ブチルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.08;
1H-NMR(CD3OD):δ 0.93, 1.31-1.36, 1.55-1.63, 2.06-2.10, 2.57-2.67, 2.91-2.95, 4.11, 4.18, 4.54, 6.24, 6.54, 6.86, 6.93, 6.98, 7.11-7.20, 7.28-7.30, 7.65-7.68。
【0368】
実施例74(5):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(3-フルオロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
MS(ESI,Pos.):482(M+H-H2O)+。
【0369】
実施例74(6):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(3-クロロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
MS(ESI,Pos.):498(M+H-H2O)+。
【0370】
実施例74(7):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(3-メチルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
MS(ESI,Pos.):478(M+H-H2O)+。
【0371】
実施例74(8):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
MS(ESI,Pos.):532(M+H-H2O)+。
【0372】
実施例74(9):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(2-フルオロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.94;
MS(ESI,Pos.):482(M+H-H2O)+。
【0373】
実施例74(10):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(2-クロロフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
MS(ESI,Pos.):498(M+H-H2O)+。
【0374】
実施例74(11):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(2-メチルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.97;
MS(ESI,Pos.):478(M+H-H2O)+。
【0375】
実施例74(12):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[[2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
MS(ESI,Pos.):532(M+H-H2O)+。
【0376】
実施例74(13):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(シクロペンチルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0377】
【0378】
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.60-1.67, 1.74-1.81, 1.90-2.05, 2.08-2.13, 2.58-2.62, 2.92-2.96, 3.56, 4.13, 4.20, 4.58, 6.35, 6.62, 6.86, 6.94, 7.14-7.20, 7.26-7.32。
【0379】
実施例74(14):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(オキサン-4-イルスルホニルアミノ)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.48(酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.88-2.00, 2.15-2.20, 2.63-2.74, 2.90-3.02, 3.22-3.35, 4.04, 4.17, 6.38, 6.60, 6.88, 7.13-7.28。
【0380】
実施例74(15):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンジルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.55(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.13-2.18, 2.67, 2.96, 4.13-4.22, 4.34, 4.64, 6.35, 6.61, 6.89, 6.96, 7.06, 7.13-7.36。
【0381】
実施例74(16):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(ピリジン-2-イルスルホニルアミノ)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.36(酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.06-2.23, 2.72, 3.02, 4.16, 4.60, 6.31, 6.52, 6.86-6.93, 7.01, 7.10-7.22, 7.46, 7.85, 7.97, 8.41, 8.65。
【0382】
実施例74(17):3-[2-[(E,3R)-5-[3-(1-ベンゾフラン-3-イルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.08-2.13, 2.69, 2.96, 4.11, 4.55-4.62, 6.21, 6.52, 684-6.92, 6.99-7.03, 7.09-7.19, 7.30-7.40, 7.50, 7.70, 8.05。
【0383】
実施例74(18):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(4-ブトキシフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 0.95, 1.40-1.50, 1.68-1.79, 2.10-2.14, 2.68, 2.96, 3.93, 4.10-4.19, 4.60, 6.26, 6.52, 6.81-6.91, 6.97-7.09, 7.12-7.24, 7.68。
【0384】
実施例74(19):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-(チオフェン-3-イルスルホニルアミノ)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.35(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.10-2.15, 2.68, 2.96, 4.09-4.20, 4.62, 6.27, 6.54, 6.84-6.92, 7.00-7.23, 7.27-7.32, 7.86。
【0385】
実施例74(20):3-[2-[(E,3R)-3-ヒドロキシ-5-[3-[(2-プロピルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.00, 1.64-1.74, 2.10-2.15, 2.70, 2.93-3.01, 4.10-4.19, 4.60, 6.26, 6.53, 6.85-6.92, 7.02-7.06, 7.10-7.24, 7.33, 7.45, 7.95。
【0386】
実施例74(21):3-[2-[(E,3R)-5-[3-[(3-ブチルフェニル)スルホニルアミノ]フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.38(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 0.86, 1.18-1.28, 1.42-1.53, 2.08-2.14, 2.57, 2.69, 2.97, 4.10-4.21, 4.61, 6.25, 6.53, 6.84-6.92, 6.98, 7.04-7.21, 7.29-7.32, 7.55-7.60。
【0387】
実施例75:3-[2-[(3S)-5-[3-(シクロペンチルスルホニルアミノ)フェニル]-3-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例74(13)で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作を付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.55-1.63, 1.74-2.07, 2.52-2.56, 2.73, 2.84, 2.85-2.89, 3.53, 3.89, 4.09-4.19, 6.85, 6.93, 7.02, 7.08-7.19, 7.23。
【0388】
実施例76:メチル (R,E)-3-(2-((3-ヒドロキシ-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例11で製造した化合物(500mg)のメタノール(10mL)溶液に、氷冷下トリメチルシリルジアゾメタン(2.0Mヘキサン溶液、2.6mL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に氷冷下で酢酸を加え、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(495mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.03。
【0389】
実施例77:メチル 3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-オキソペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエート
実施例76で製造した化合物(495mg)のジクロロメタン(10mL)溶液に、室温で二酸化マンガン(868mg)を加え、同温で20時間撹拌した。反応溶液をセライト(商品名)でろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(439mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.10。
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59-2.63, 2.88-2.92, 3.08-3.11, 3.68, 4.31-4.34, 6.80, 6.85-6.92, 7.12, 7.18-7.34, 7.42-7.56, 7.77-7.80。
【0390】
実施例78:3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-オキソペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例77で使用したメチル (R,E)-3-(2-((3-ヒドロキシ-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに、実施例11で製造した化合物を用いて、実施例77と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.44-2.48, 2.81-2.85, 3.22, 3.25 ,4.33-4.37, 6.82, 6.86, 6.97, 7.14-7.21, 7.29, 7.33-7.39, 7.48-7.52, 7.56-7.63, 7.79-7.81。
【0391】
実施例79:3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-オキソペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに、実施例78で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.47-2.51, 2.80-2.85, 2.88-2.91, 4.21-4.24, 6.85-6.95, 7.09-7.21, 7.44-7.48, 7.54, 7.74-7.76。
【0392】
実施例80:3-[2-[5-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]-3-オキソペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例78で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例12(9)で製造した化合物を用いて、実施例78→実施例79と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.48-2.52, 2.80-2.96, 3.03-3.08, 4.25, 4.82, 6.85-6.94, 7.08-7.22。
【0393】
実施例81:イソプロピル 3-(2-(ペンタ-4-イン-1-イルオキシ)フェニル)プロパノエート
実施例1で製造した化合物(3.00g)のN,N-ジメチルアセトアミド(25mL)溶液に、室温で炭酸セシウム(9.39g)を加え、同温で15分間撹拌した。反応溶液に室温で5-クロロ-1-ペンチン(CAS登録番号:14267-92-6)(1.63g)を加え、60℃で3時間撹拌した。反応溶液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→5:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.40g)を得た。
HPLC保持時間(分):1.13。
【0394】
実施例82:イソプロピル (E)-3-(2-((5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例81で製造した化合物(1.00g)のヘプタン(2mL)溶液に、室温で4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.17g)と4-ジメチルアミノ安息香酸(60.2mg)を加え、100℃で4時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(503mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.38。
【0395】
実施例83:イソプロピル (E)-3-(2-((5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例82で製造した化合物(180mg)のTHF(3mL)溶液に、実施例9で製造した化合物(168mg)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(0.035g)および2Mリン酸三カリウム水溶液(0.67mL)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(113mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.24。
【0396】
実施例84:3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0397】
【0398】
実施例83で製造した化合物(146mg)のTHF(0.5mL)とメタノール(0.1mL)の溶液に、1M水酸化リチウム水溶液(0.5mL)を加え、50℃で8時間撹拌した。1M塩酸を加え酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(105mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.10
1H-NMR(CD3OD):δ 1.95-2.03, 2.41-2.46, 2.57-2.61, 2.92-2.95, 4.03-4.06, 6.24, 6.36, 6.86, 6.90-6.95, 7.06-7.08, 7.11-7.19, 7.45-7.49, 7.55, 7.75-7.78。
【0399】
実施例85:3-[2-[(E)-5-[4-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに1-(4-ブロモフェニル)-2-フェニルエタン-1-オール(CAS登録番号:20498-64-0)を用いて、実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.97-2.03, 2.41-2.45, 2.67-2.71, 2.96-3.03, 4.04, 4.86-4.90, 6.23-6.30, 6.44, 6.83-6.89, 7.16-7.34。
【0400】
実施例86:3-[2-[(E)-5-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに実施例21で製造した化合物を用いて、実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.20;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.00, 2.43, 2.64-2.70, 2.95-3.07, 4.04, 4.89, 6.28, 6.44, 6.83-6.89, 7.15-7.39。
【0401】
実施例87:3-[2-[(E)-5-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例21で使用した(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(S)-メチルオキサザボロリジンを、実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例21→実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.20;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.00, 2.44, 2.66-2.70, 2.95-3.07, 4.04, 4.89, 6.28, 6.45, 6.83-8.89, 7.15-7.40。
【0402】
実施例87(1)~(10)
実施例9で使用した3-ブロモアニリンの代わりに相当するアミン化合物を用いて、実施例9→実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
【0403】
実施例87(1):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.08;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.92-1.99, 2.36-2.42, 2.64-2.68, 2.93-2.97, 3.99, 5.98, 6.02, 6.58-6.65, 6.81, 6.88, 7.00, 7.15-7.20, 7.39-7.45, 7.51-7.56, 7.65, 7.70-7.73。
【0404】
実施例87(2):3-[2-[(E)-5-[5-(ベンゼンスルホンアミド)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.97-2.04, 2.43-2.49, 2.74-2.78, 3.00-3.04, 4.04, 6.25-6.32, 6.66, 6.85, 6.91, 7.10-7.25, 7.44-7.48, 7.53-7.58, 7.84-7.87。
【0405】
実施例87(3):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-5-(トリフルオロメチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.11;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.96-2.02, 2.41-2.46, 2.72-2.76, 2.97-3.01, 4.03, 6.31-6.40, 6.84, 6.90, 7.15-7.25, 7.43-7.48, 7.52-7.57, 7.79-7.82。
【0406】
実施例87(4):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.98-2.05, 2.45-2.50, 2.68-2.72, 2.97-3.01, 4.04, 6.36-6.47, 6.80-6.91, 7.15-7.22, 7.37-7.44, 7.51-7.55, 7.74-7.79。
【0407】
実施例87(5):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2-シアノフェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.01;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.95-2.02, 2.44-2.49, 2.64-2.68, 2.93-2.97, 4.01, 6.44, 6.60, 6.82, 6.88, 7.15-7.20, 7.31-7.32, 7.42-7.50, 7.52-7.60, 7.82-7.85。
【0408】
実施例87(6):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-シアノフェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.98-2.04, 2.46-2.51, 2.57-2.61, 2.92-2.96, 4.04-4.07, 6.38-6.46, 6.87, 6.92, 7.16-7.20, 7.24, 7.34, 7.49-7.55, 7.60, 7.75-7.78。
【0409】
実施例87(7):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-2,4-ジクロロフェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.07;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.87-1.94, 2.36-2.41, 2.44-2.48, 2.81, 3.95, 6.25, 6.59, 6.74, 6.79, 7.03-7.08, 7.22, 7.39-7.43, 7.49-7.53, 7.67-7.70。
【0410】
実施例87(8):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-4-メチルスルホニルフェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.98-2.05, 2.46-2.50, 2.67-2.50, 2.77, 2.96-3.00, 4.03, 6.40-6.42, 6.84, 6.90, 7.16-7.22, 7.47-7.52, 7.58, 7.64, 7.71, 7.91-7.94。
【0411】
実施例87(9):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)-5-メチルスルホニルフェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.97-2.03, 2.44-2.49, 2.72-2.76, 2.97-3.03, 4.04, 6.36, 6.41-6.48, 6.84, 6.90, 7.15-7.22, 7.40, 7.45-7.49, 7.54-7.58, 7.77, 7.82-7.84。
【0412】
実施例87(10):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミドメチル)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.96-2.02, 2.39-2.44, 2.66-2.70, 2.93-2.97, 4.03, 4.12, 5.33, 6.24, 6.36, 6.83-6.90, 6.96-6.99, 7.14-7.21, 7.47-7.52, 7.54-7.59, 7.84-7.88。
【0413】
実施例88(1)~(2)
実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例83→実施例35→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
【0414】
実施例88(1):3-[2-[5-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.61(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.47-1.55, 1.67-1.74, 1.79-1.85, 2.58, 2.65, 2.88, 2.97-3.07, 3.96, 4.89, 6.79-6.88, 7.09-7.33。
【0415】
実施例88(2):3-[2-[5-[4-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.1;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.47-1.80, 2.48-2.56, 2.64-2.69, 2.82-2.88, 3.02-3.06, 3.95, 4.89-4.93, 6.79-6.87, 7.11-7.34。
【0416】
実施例89:(R)-3-[2-[5-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸、または(S)-3-[2-[5-[3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例88(1)で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IF(10mm×250mm)、移動相:CO2:アセトニトリル:メタノール=75:22.5:2.5、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例88(1)の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IF(10mm×250mm)、移動相:CO2:アセトニトリル:メタノール=75:22.5:2.5、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ14.9分および19.1分であった。
【0417】
実施例90:4-ブロモ-N-メトキシ-N-メチルチアゾール-2-カルボキサミド
4-ブロモチアゾール-2-カルボン酸(1.0g)のジクロロメタン(9.6mL)溶液に、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(609mg)およびジイソプロピルエチルアミン(2.5mL)および1-(クロロ-1-ピロリジニルメチレン)ピロリジニウムヘキサフルオロホスファート(2.4g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.0g)を得た。
TLC:Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0418】
実施例91:1-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-2-フェニルエタン-1-オン
実施例90で製造した化合物(300mg)のジエチルエーテル(1mL)溶液に,ベンジルマグネシウムブロミド(0.1Mジエチルエーテル溶液、40mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した.反応混合物に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(181mg)を得た。
TLC:Rf 0.7(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0419】
実施例92:3-[2-[(E)-5-[2-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-1,3-チアゾール-4-イル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例21で使用した1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニルエタノンの代わりに実施例91で製造した化合物を、実施例21で使用した(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(RS)-メチルオキサザボロリジンを、実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例21→実施例83→実施例84と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 1.92-2.00, 2.41-2.48, 2.80-2.84, 2.85-2.90, 3.10-3.15, 4.01-4.06, 4.80-4.85, 5.83, 6.60-6.72, 6.85, 6.95, 7.14-7.18, 7.21-7.25。
【0420】
実施例93:3-[2-[(E)-5-[4-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-1,3-チアゾール-2-イル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例90で使用した4-ブロモチアゾール-2-カルボン酸の代わりに2-ブロモチアゾール-4-カルボン酸を、実施例83で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例90→実施例91→実施例21(ただし、(R)-メチルオキサザボロリジンの代わりに(RS)-メチルオキサザボロリジンを使用)→実施例83→実施例84と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.98-2.05, 2.41-2.47, 2.66-2.70, 2.96-3.00, 3.08, 3.34, 4.03, 5.18, 6.42-6.46, 6.58, 6.62, 6.83-6.89, 6.93, 7.16-7.25, 7.27-7.34。
【0421】
実施例94:3-[2-[5-[5-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-1,3-チアゾール-2-イル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例35で使用したイソプロピル 3-(2-(((R,E)-3-ヒドロキシ-5-(3-((R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに実施例93で製造した化合物を用いて,実施例35と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.56-1.64, 1.80-1.90, 2.57-2.61, 2.94, 3.05, 3.09-3.11, 3.96, 5.14, 6.80, 6.86, 7.14-7.25, 7.29-7.33, 7.46。
【0422】
実施例95:3-[2-[5-[2-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-1,3-チアゾール-5-イル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例35で使用したイソプロピル 3-(2-(((R,E)-3-ヒドロキシ-5-(3-((R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに実施例92で製造した化合物を用いて,実施例35と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.51-1.59, 1.68-1.85, 2.57-2.61, 2.84, 2.90, 3.09, 3.27, 3.97, 5.14, 6.81, 6.86, 7.13-7.25, 7.28-7.32, 7.39。
【0423】
実施例95(1):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]-N-メチルスルホニルプロパンアミド
実施例84で製造した化合物(100mg)のDMF(1mL)溶液に、メタンスルホンアミド(102mg)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(124mg)およびDMAP(78.7mg)を加え、室温で23時間撹拌した。反応混合物に1M塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→0:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(80.7mg)を得た。HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.97-2.04, 2.37-2.42, 2.64-2.67, 2.96-2.99, 3.19, 4.05, 6.22, 6.33, 6.73, 6.85-6.92, 7.06-7.08, 7.13-7.17, 7.21, 7.41-7.45, 7.50-7.54, 7.76-7.78。
【0424】
実施例95(2):3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパンアミド 実施例31で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例84で製造した化合物を用いて、実施例31と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.98;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.95-2.02, 2.40-2.45, 2.60-2.64, 3.03-3.07, 4.04, 5.55, 5.82, 6.29, 6.34-6.41, 6.86, 6.89-6.95, 7.03-7.06, 7.11-7.22, 7.41-7.44, 7.49-7.53, 7.82-7.85, 8.25。
【0425】
実施例95(3):N-[3-[(E)-5-[2-(2-シアノエチル)フェノキシ]ペンタ-1-エンイル]フェニル]ベンゼンスルホンアミド
実施例95(2)で製造した化合物(100mg)のTHF(1mL)溶液に、氷冷下、ピリジン(0.052mL)とトリフルオロ酢酸無水物(67.8mg)を加え、同温で1時間撹拌した。メタノールと1M水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(91.0mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.95-2.02, 2.37-2.42, 2.61-2.65, 2.95-2.99, 4.03, 6.20, 6.34, 6.49, 6.84-6.94, 7.05-7.25, 7.41-7.46, 7.51-7.55, 7.75-7.78。
【0426】
実施例95(4):N-[3-[(E)-5-[2-[2-(1H-テトラゾール-5-イル)エチル]フェノキシ]ペンタ-1-エンイル]フェニル]ベンゼンスルホンアミド 実施例95(3)で製造した化合物(43.0mg)のトルエン(0.5mL)溶液に、トリメチルシリルアジド(44.0mg)とジブチルすずオキシド(24.0mg)を加え、100℃で一晩撹拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=50:50:3→0:100:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(15.0mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.92-1.99, 2.34-2.39, 3.11-3.15, 3.30-3.34, 4.02, 6.20, 6.30, 6.83-6.90, 7.30-7.22, 7.39-7.43, 7.49-7.53, 7.76-7.78。
【0427】
実施例95(5):イソブチル (E)-(3-(5-(2-(3-アミノ-3-オキソプロピル)フェノキシ)ペンタ-1-エン-1-イル)フェニル)(フェニルスルホニル)カーバメート
実施例84で製造した化合物(100mg)のTHF(1mL)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(0.20mL)とイソブチルクロロホルマート(110mg)を加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。反応溶液に氷冷下、アンモニア(28%水溶液、0.5mL)を加え,室温で30分間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(120mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.11。
【0428】
実施例95(6):N-[3-[(E)-5-[2-[2-(1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)エチル]フェノキシ]ペンタ-1-エンイル]フェニル]ベンゼンスルホンアミド 実施例95(5)で製造した化合物(120mg)のDMF(0.2mL)溶液に、N,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.5mL)を加え、100℃で4時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮後、酢酸(1mL)とヒドラジン一水和物(0.1mL)を加え、100℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:1)によって精製した。得られた残さ(48mg)のメタノール(1mL)溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(0.2mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を1Mリン酸二水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=50:50:3→0:100:3)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(24.0mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.90;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.95-2.02, 2.38-2.43, 3.08-3.18, 4.04, 6.22, 6.32, 6.84-6.89, 6.94-6.97, 7.02, 7.07-7.21, 7.39-7.43, 7.49-7.53, 7.67, 7.75-7.77, 8.04。
【0429】
実施例96:イソプロピル (E)-3-(2-((4-ヒドロキシ-6-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ヘキサ-5-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例2で使用した2-(2-ブロモエチル)-1,3-ジオキサンの代わりに2-(3-ブロモプロピル)-1,3-ジオキサンを用いて、実施例2→実施例3→実施例4→実施例5→実施例7→実施例8→実施例10と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.43(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0430】
実施例97:3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例96で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.82-1.95, 2.67-2.71, 2.98-3.02, 3.97-4.04, 4.36-4.40, 6.20, 6.52, 6.83, 6.87-6.91, 7.00-7.04, 7.10-7.21, 7.40-7.45, 7.49-7.54, 7.66, 7.78-7.81。
【0431】
実施例98:イソプロピル (R,E)-3-(2-((4-ヒドロキシ-6-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ヘキサ-5-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート、またはイソプロピル (S,E)-3-(2-((4-ヒドロキシ-6-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ヘキサ-5-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例96で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IC(20mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=85:15、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例96の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IC(10mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=85:15、流速:30mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ13.6分および15.8分であった。
【0432】
実施例99:(R)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸、または(S)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例98で製造した第一ピークの光学活性体を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.82-1.95, 2.67-2.71, 2.98-3.02, 3.97-4.04, 4.36-4.40, 6.20, 6.52, 6.83, 6.87-6.91, 7.00-7.04, 7.10-7.21, 7.40-7.45, 7.49-7.54, 7.66, 7.78-7.81。
【0433】
実施例100:(R)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸、または(S)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例98で製造した第二ピークの光学活性体を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.82-1.95, 2.67-2.71, 2.98-3.02, 3.97-4.04, 4.36-4.40, 6.20, 6.52, 6.83, 6.87-6.91, 7.00-7.04, 7.10-7.21, 7.40-7.45, 7.49-7.54, 7.66, 7.78-7.81。
【0434】
実施例101: 3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキソキシ]フェニル]プロパン酸
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例97で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.58-1.67, 1.72-2.00, 2.65-2.09, 2.93-3.07, 3.59-3.65, 3.95-4.05, 6.82-6.93, 6.98-7.01, 7.12-7.22, 7.40-7.45, 7.50-7.54, 7.77-7.80。
【0435】
実施例102:(R)-3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキソキシ]フェニル]プロパン酸、または(S)-3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキソキシ]フェニル]プロパン酸
実施例101で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IB(20mm×250mm)、移動相:CO2:アセトニトリル:メタノール=80:18:2、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例101の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IB(20mm×250mm)、移動相:CO2:アセトニトリル:メタノール=80:18:2、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ9.6分および12.3分であった。
【0436】
実施例103:3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-オキソヘキソキシ]フェニル]プロパン酸
実施例78で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例97で製造した化合物を用いて、実施例78→実施例79と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.45(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.01-2.10, 2.61-2.75, 2.83, 2.96, 3.96, 6.78-6.82, 6.86-6.91, 6.96, 7.10, 7.14-7.21, 7.42, 7.51, 7.68-7.84。
【0437】
実施例104(1)~(2)
実施例81で使用したイソプロピル 3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパノエートの代わりに相当するフェノール化合物を用いて、実施例81→実施例82→実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0438】
実施例104(1):2-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]酢酸
HPLC保持時間(分):1.01;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.89-1.96, 2.33-2.38, 3.67, 4.01, 6.14, 6.29, 6.68, 6.85-6.94, 7.00-7.28, 7.39-7.43, 7.48-7.52, 7.74-7.77。
【0439】
実施例104(2):4-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]ブタン酸
HPLC保持時間(分):1.07;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.93-2.00, 2.37-2.43, 2.70, 4.00, 6.21, 6.33, 6.82-6.92, 7.04-7.19, 7.40-7.44, 7.49-7.53, 7.75-7.78。
【0440】
実施例105(1)~(3)
実施例81で使用した5-クロロ-1-ペンチンの代わりに相当するハライド化合物を用いて、実施例81→実施例82→実施例83→実施例84と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0441】
実施例105(1):3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):1.01;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.52-2.56, 2.67-2.71, 2.88-2.92, 4.10-4.13, 6.31, 6.46, 6.86, 6.93-6.98, 7.09-7.20, 7.44-7.49, 7.52-7.57, 7.75-7.78。
【0442】
実施例105(2):3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ヘキサ-5-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.44(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.65-1.76, 1.77-1.88, 2.25-2.31, 2.69-2.75, 2.99-3.05, 3.99, 6.18, 6.33, 6.83, 6.89, 6.95-7.00, 7.10-7.21, 7.44, 7.53, 7.67, 7.81。
【0443】
実施例105(3):3-[2-[(E)-7-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ヘプタ-6-エノキシ]フェニル]プロパン酸
TLC:Rf 0.44(ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.61-1.73, 1.77-1.88, 2.27, 2.76-2.82, 3.02-3.07, 4.01, 6.29-6.33, 6.83-6.93, 7.08-7.23, 7.45, 7.53, 7.84, 8.75。
【0444】
実施例106:メチル 3-(2-((4-ヒドロキシ-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンチル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例84で製造した化合物(200mg)を酢酸エチル(1mL)に溶解した。メタノール(1mL)、トリメチルシリルジアゾメタン(2Mヘキサン溶液、0.3mL)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をジクロロメタン(2mL)に溶解した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2mL)、メタクロロ過安息香酸(171mg)を加え、室温で5時間撹拌した。反応溶液に、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。残渣をメタノール(2mL)に溶解し、5%パラジウム-炭素(20mg)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応溶液を濾過した後、濾液を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30→酢酸エチル)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(53mg)を得た。
TLC:Rf 0.31(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0445】
実施例107:3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例106で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.60(酢酸エチル);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.50-1.68, 1.68-1.74, 1.77-2.00, 2.61-2.70, 2.72-2.79, 2.92-2.99, 3.87, 3.95-4.05, 6.82-7.03, 7.15-7.21, 7.38-7.45, 7.48-7.53, 7.77。
【0446】
実施例108:エチル 3-(2-(4-オキソブチル)フェニル)プロパノエート
エチル 3-[2-(4-ヒドロキシブチル)フェニル]プロパノエート(CAS登録番号:864677-94-1)(0.56g)のジクロロメタン(9mL)溶液に、炭酸水素ナトリウム(0.56g)および1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンズヨードキソール-3(1H)-オン(CAS登録番号:87413-09-0)(1.13g)を0℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(0.34g)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0447】
実施例109:3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸
実施例4で使用したイソプロピル 3-(2-(3-オキソプロポキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに実施例108で製造した化合物を用いて、実施例4→実施例5→実施例7→実施例8→実施例10→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.60-1.79, 2.66-2.72, 2.97-3.01, 4.30-4.35, 6.16, 6.49, 6.98-7.07, 7.13-7.17, 7.40-7.53, 7.77-7.79。
【0448】
実施例110:(R)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸、または(S)-3-[2-[(E)-6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキサ-5-エニル]フェニル]プロパン酸
【0449】
【0450】
実施例109で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IC(20mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=85:15、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例109の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IC(10mm×250mm)、移動相:CO2:メタノール=85:15、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ12.4分および14.4分であった。
【0451】
実施例111:3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-ヒドロキシヘキシル]フェニル]プロパン酸
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例109で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.37-1.61, 2.39-2.58, 2.84, 6.79-6.81, 6.98-7.08, 7.30-7.42, 7.61-7.63。
【0452】
実施例112:3-[2-[6-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-4-オキソヘキシル]フェニル]プロパン酸
【0453】
【0454】
実施例78で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例109で製造した化合物を用いて、実施例78→実施例79と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.75-1.83, 2.44-2.47, 2.54-2.61, 2.65-2.69, 2.75-2.79, 2.92-2.96, 6.90-6.94, 7.09-7.14, 7.18, 7.43-7.48, 7.54, 7.74-7.76。
【0455】
実施例113:イソプロピル 3-(2-((5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例81で製造した化合物(1.5g)および実施例9で製造した化合物(1.7g)のDMF(6mL)溶液に、トリエチルアミン(6mL)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(100mg)、ヨウ化銅(I)(50mg)を加え、60℃で一晩撹拌した。反応溶液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→0:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.57g)を得た。
TLC:Rf 0.39(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0456】
実施例114:3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-イノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例113で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.06-2.12, 2.55-2.59, 2.64-2.67, 2.92-2.96, 4.13-4.16, 6.87, 6.95, 7.03-7.07, 7.12-7.20, 7.45-7.50, 7.56, 7.74-7.77。
【0457】
実施例115:イソプロピル (R)-3-(2-((5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)-3-((トリメチルシリル)オキシ)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例113で使用したイソプロピル 3-(2-(ペンタ-4-イン-1-イルオキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに実施例7で製造した化合物を用いて、実施例113と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.12。
【0458】
実施例116:イソプロピル (R)-3-(2-((3-ヒドロキシ-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例115で製造した化合物(170mg)のTHF(1mL)溶液に、室温でTBAF(1.0M THF溶液、0.48mL)を加え、同温で20分間撹拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(82.8mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.12。
【0459】
実施例117:3-[2-[(3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-イノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例116で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.93;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.19-2.30, 2.57-2.60, 2.91-2.95, 4.16-4.26, 4.85, 6.88, 6.96, 7.07-7.22, 7.46-7.51, 7.57, 7.75-7.77。
【0460】
実施例118:3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0461】
【0462】
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例114で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.42(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 1.42-1.49, 1.58-1.65, 1.75-1.82, 2.55, 2.67, 2.95, 3.95, 6.80-6.97, 7.10-7.21, 7.27, 7.40, 7.49, 7.76。
【0463】
実施例119:イソプロピル (Z)-3-(2-((5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例113で製造した化合物(100mg)の酢酸エチル(10mL)溶液に、室温でリンドラー触媒(パラジウム5重量%含有)(10.0mg)とキノリン(12.8mg)を加え、同温、水素雰囲気化で5時間撹拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:3→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(92.3mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.23。
【0464】
実施例120:3-[2-[(Z)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例119で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.89-1.95, 2.37-2.43, 2.49-2.53, 2.83-2.87, 3.97-4.00, 5.74, 6.38, 6.83-6.89, 6.96-7.02, 7.13-7.19, 7.41-7.45, 7.51, 7.72-7.76。
【0465】
実施例121:3-[2-[(Z,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例119で使用したイソプロピル 3-(2-((5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-イン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエートの代わりに実施例116で製造した化合物を用いて、実施例119→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.92;
1H-NMR(CD3OD):δ 2.00-2.07, 2.44-2.48, 2.77-2.80, 4.02, 4.11, 4.75, 5.72, 6.46 ,6.83-6.88, 6.92-7.04, 7.12-7.18, 7.42-7.47, 7.52, 7.74-7.77。
【0466】
実施例122:エチル (E)-3-(2-(3-(ベンジルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)アクリレート
エチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエート(CAS登録番号:6236-62-0)(1.92g)およびジイソプロピルエチルアミン(0.69mL)のヘキサメチルホスホルアミド(20mL)溶液に、ベンジル グリシジル エーテル(6.57g)を加え、反応混合物を80℃で19時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(2.66g)を得た。
TLC:Rf 0.33(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0467】
実施例123:エチル (E)-3-(2-(3-(ベンジルオキシ)-2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロポキシ)フェニル)アクリレート
実施例122で製造した化合物(300mg)およびイミダゾ-ル(200mg)のDMF(3mL)溶液に、tert-ブチルジメチルシリル クロライド(330mg)を0℃で加え、反応混合物を室温で5日間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(380mg)を得た。
TLC:Rf 0.41(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)。
【0468】
実施例124:エチル 3-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパノエート
実施例123で製造した化合物(380mg)および5%パラジウム炭素(50%wet、180mg)のエタノール(8mL)溶液を、水素雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をセライト(商品名)でろ過後、ろ液を濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(290mg)を得た。
TLC:Rf 0.34(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0469】
実施例125:エチル 3-(2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-3-オキソプロポキシ)フェニル)プロパノエート
実施例124で製造した化合物(290mg)および炭酸水素ナトリウム(190mg)の塩化メチレン(3mL)溶液に、1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンズヨードキソール-3(1H)-オン(390mg)を0℃で加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。有機層を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(250mg)を得た。
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0470】
実施例126:エチル (E)-3-(2-((2-ヒドロキシ-4-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ブタ-3-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例45で使用した(R)-4-((4-メトキシベンジル)オキシ)-1-オキソブタン-2-イル ベンゾエートの代わりに実施例125で製造した化合物を用いて、実施例45→実施例55→実施例56→実施例116と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.43(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0471】
実施例127:3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸
【0472】
【0473】
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例126で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59-2.72, 2.93-3.08, 4.00, 4.17, 4.68-4.72, 6.40, 6.64, 6.84, 6.90-6.94, 7.03-7.07, 7.13-7.22, 7.38-7.52, 7.76-7.79。
【0474】
実施例128:エチル (S,E)-3-(2-((2-ヒドロキシ-4-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ブタ-3-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート、またはエチル (R,E)-3-(2-((2-ヒドロキシ-4-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ブタ-3-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例126で製造した化合物をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IB(20mm×250mm)、移動相:CO2:2-プロパノール=83:17、流速:100mL/min、圧力:120bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)を用いて光学分割を行った。前記光学分割条件において得られた実施例126の光学活性体をSFC(使用カラム:株式会社ダイセル CHIRALPAK-IB(10mm×250mm)、移動相:CO2:2-プロパノール=83:17、流速:30mL/min、圧力:100bar、波長:220nm、カラム温度:35℃)で分析した結果、第一ピークおよび第二ピークの保持時間はそれぞれ12.6分および14.6分であった。
【0475】
実施例129:3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例128で製造した第一ピークの光学活性体を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59-2.72, 2.93-3.08, 4.00, 4.17, 4.68-4.72, 6.40, 6.64, 6.84, 6.90-6.94, 7.03-7.07, 7.13-7.22, 7.38-7.52, 7.76-7.79。
【0476】
実施例130:3-[2-[(E)-4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシブタ-3-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例128で製造した第二ピークの光学活性体を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59-2.72, 2.93-3.08, 4.00, 4.17, 4.68-4.72, 6.40, 6.64, 6.84, 6.90-6.94, 7.03-7.07, 7.13-7.22, 7.38-7.52, 7.76-7.79。
【0477】
実施例131:N-(3-ブロモフェニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド
3-ブロモアニリン(500mg)のジクロロメタン(10mL)溶液に、トリエチルアミン(1.6mL)およびDMAP(177mg)およびベンゼンスルホン酸無水物(1.9g)を加え、室温で18時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(950mg)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0478】
実施例132:N-(3-(4-ヒドロキシブタ-1-イン-1-イル)フェニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例131で製造した化合物(949mg)のDMF(4mL)溶液に、トリエチルアミン(1.5mL)および3-ブチン-1-オール(220mg)およびヨウ化銅(40mg)およびビス(トリフェニルホスフィンパラジウム)ジクロリド(147mg)を加え、80℃で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した.有機層を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(771mg)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0479】
実施例133:N-(3-(4-ヒドロキシブチル)フェニル)-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例132で製造した化合物(600mg)および20%水酸化パラジウム炭素(50%wet、150mg)のメタノール(5mL)溶液を、水素雰囲気化、室温で9時間撹拌した.反応混合物をセライト(商品名)でろ過後、ろ液を濃縮することにより、以下の物性値を有する標題化合物(575mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.00。
【0480】
実施例134:3-[3-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]プロパン酸
実施例133で製造した化合物(45mg)のTHF(0.5mL)溶液に、メチル 3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパノエート(22mg)およびDIAD(82mg)およびトリフェニルホスフィン(40mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、減圧濃縮した。得られた残さのメタノール(0.5mL)および1,2-ジメトキシエタン(0.5mL)溶液に、5N水酸化ナトリウム水溶液(0.4mL)を加え、45℃で19時間撹拌した。反応混合物に、2M塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥した後に、減圧濃縮した。得られた残さを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(14mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.97;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.66-1.75, 2.61, 2.74, 2.94, 3.94, 6.71-6.73, 6.79-6.86, 6.91-7.00, 7.14, 7.21, 7.37-7.41, 7.47-7.52, 7.72-7.74。
【0481】
実施例135(1)~(6)
実施例134で使用したメチル 3-(3-ヒドロキシフェニル)プロパノエートの代わりに相当するフェノール化合物を用いて、実施例134と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0482】
実施例135(1):3-[4-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.96;
1H-NMR(CD3OD):δ 1.64-1.74, 2.55-2.61, 2.86, 3.91, 6.80-6.84, 6.92-6.94, 7.11-7.15, 7.42-7.46, 7.50-7.54, 7.73-7.76。
【0483】
実施例135(2):4-[2-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]ブタン酸
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.77-1.83, 1.96-2.03, 2.48, 2.60, 2.71-2.75, 3.97, 6.82, 6.87-6.90, 7.05-7.07, 7.11-7.20, 7.39-7.43, 7.47-7.52, 7.78-7.81。
【0484】
実施例135(3):4-[3-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]ブタン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.70-1.74, 1.95-2.02, 2.40, 2.59, 2.65, 3.93, 6.71-6.78, 6.86, 6.93-6.95, 7.12-7.21, 7.39-7.43, 7.48-7.52, 7.74-7.77。
【0485】
実施例135(4):2-[2-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]酢酸
HPLC保持時間(分):0.94;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.68-1.72, 2.57, 3.65, 3.96, 6.80-6.94, 7.13, 7.21-7.24, 7.37-7.42, 7.47-7.52, 7.74-7.77。
【0486】
実施例135(5):2-[3-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]酢酸
HPLC保持時間(分):0.95;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.74-1.77, 2.57-2.60, 3.66, 3.98, 6.83-6.86, 6.91-6.96, 7.11, 7.19-7.26, 7.36-7.43, 7.48-7.52, 7.75-7.78。
【0487】
実施例135(6):3-[2-[4-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]ブトキシ]フェニル]プロパン酸
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(CDCl3):δ 1.70-1.86, 2.61, 2.66-2.70, 2.97-3.01, 3.97, 6.82, 6.87-6.91, 7.03-7.06, 7.12-7.21, 7.40-7.44, 7.48-7.53, 7.60, 7.78-7.81。
【0488】
実施例136:イソプロピル (E)-3-(2-((5-(3-ニトロフェニル)-3-オキソペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例10で使用したN-(3-ブロモフェニル)ベンゼンスルホンアミドの代わりに3-ブロモニトロベンゼンを用いて、実施例10→実施例77と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.43(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0489】
実施例137:イソプロピル (E)-3-(2-((3,3-ジフルオロ-5-(3-ニトロフェニル)ペンタ-4-エン-1-イル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例136で製造した化合物(205mg)をジクロロメタン(0.4mL)に溶解し、ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(1.5mL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10→酢酸エチル)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(29mg)を得た。
TLC:Rf 0.66(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0490】
実施例138:3-[2-[(E)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3,3-ジフルオロペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例55で使用した(R,E)-5-(2-((E)-3-メトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートの代わりに実施例137で製造した化合物を用いて、実施例55→実施例56→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.50-2.62, 2.72, 2.93, 4.20, 6.30, 6.80-6.95, 7.05, 7.12-7.25, 7.43, 7.53, 7.78, 7.89。
【0491】
実施例139:3-[2-[5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3,3-ジフルオロペントキシ]フェニル]プロパン酸
【0492】
【0493】
実施例33で使用した3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸の代わりに実施例138で製造した化合物を用いて、実施例33と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR(CDCl3):δ 2.14-2.47, 2.67-2.74, 2.76-2.84, 2.88-2.98, 4.13-4.21, 6.79-6.88, 6.89-7.07, 7.11-7.25, 7.42, 7.52, 7.79。
【0494】
実施例140:(S)-5-((2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)エチル)チオ)-1-フェニル-1H-テトラゾール
2-[(S)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル]エタノール(CAS登録番号:32233-43-5)(2.00g)のTHF(25mL)溶液に、室温で1-フェニル-1H-テトラゾール-5-チオール(CAS登録番号:86-93-1)(3.66g)、トリフェニルホスフィン(5.38g)およびDIAD(1.10g)を加え、同温で1時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(4.14g)を得た。
HPLC保持時間(分):0.97。
【0495】
実施例141:(S)-5-((2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)エチル)スルホニル)-1-フェニル-1H-テトラゾール
実施例140で製造した化合物(4.14g)のアセトニトリル(15mL)とエタノール(15mL)溶液に、氷冷下モリブデン酸アンモニウム四水和物(1.57g)と30重量%過酸化水素水(8.3mL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮後、得られた水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さを2,2-ジメトキシプロパン(8.3mL)に溶解後、室温でp-トルエンスルホン酸一水和物(129mg)を加え、同温で1時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(3.96g)を得た。
HPLC保持時間(分):0.96。
【0496】
実施例142:(S,E)-N-(3-(4,5-ジヒドロキシペンタ-1-エン-1-イル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例141で製造した化合物(1.04g)の1,2-ジメトキシエタン(15mL)溶液に、-78℃でカリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(0.5Mトルエン溶液、15.3mL)を加え、同温で10分間撹拌した。反応溶液に、-78℃でN-(3-ホルミルフェニル)ベンゼンスルホンアミド(CAS登録番号:151721-35-6)(800mg)の1,2-ジメトキシエタン(5mL)溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)によって精製した。得られた残さをメタノール(3mL)に溶解後、室温で2M塩酸(3mL)を加え、50℃で30分間撹拌した。反応溶液を氷冷後、2M水酸化ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→9:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(675mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.73。
【0497】
実施例143:(S,E)-1-ヒドロキシ-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-2-イル ベンゾエート
実施例142で製造した化合物(450mg)とイミダゾール(131mg)のDMF(5mL)溶液に、氷冷下でt-ブチルジメチルクロロシラン(0.7M DMF溶液、2mL)を5分間かけて滴下後、室温で24時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、イミダゾール(131mg)とt-ブチルジメチルクロロシラン(213mg)を加え、室温で5時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをジクロロメタン(5mL)に溶解後、氷冷下でピリジン(0.42mL)、塩化ベンゾイル(215mg)およびDMAP(15.7mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、塩化ベンゾイル(215mg)を加え,室温で1.5時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→2:1)によって精製した。得られた残さをTHF(3mL)と酢酸(0.30mL)に溶解後、氷冷下でTBAF(1.0M THF溶液1.6mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(292mg)を得た。
HPLC保持時間(分):0.97。
【0498】
実施例144:(S,E)-1-ヨード-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-2-イル ベンゾエート
実施例143で製造した化合物(147mg)のDMF(1mL)溶液に、室温でイミダゾール(68.6mg)とトリフェニルホスフィン(106mg)を加えた。反応溶液に氷冷下でヨウ素(102mg)を加え、50℃で1.5時間撹拌した。反応溶液を氷冷後、トリフェニルホスフィン(26.0mg)とヨウ素(25.0mg)を加え、50℃で30分間撹拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→3:2)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(121mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.20。
【0499】
実施例145:(S,E)-1-(2-(3-イソプロポキシ-3-オキソプロピル)フェノキシ)-5-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-4-エン-2-イル ベンゾエート
実施例1で製造した化合物(68.4mg)のDMF(0.5mL)溶液に、氷冷下で水素化ナトリウム(60%inミネラルオイル、13.1mg)を加え、室温で15分間撹拌した。反応溶液に、室温で実施例144で製造した化合物(60mg)のDMF(0.5mL)溶液を加え、60℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=7:1→3:2)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(12.1mg)を得た。
HPLC保持時間(分):1.29。
【0500】
実施例146:3-[2-[(E,2S)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-2-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸
実施例57で使用した(R,E)-5-(2-((E)-3-メトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェノキシ)-1-(3-(フェニルスルホンアミド)フェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートの代わりに実施例145で製造した化合物を用いて、実施例57と同様の目的の操作を付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.95
1H-NMR(CD3OD):δ 2.50, 2.59-2.65, 2.95-2.99, 3.95-4.02, 4.09, 6.29, 6.43, 6.86-6.96, 7.08-7.10, 7.12-7.20, 7.44-7.48, 7.54, 7.75-7.77。
【0501】
実施例147:2-(3-ニトロフェネトキシ)酢酸
2-(3-ニトロフェニル)エタノール(CAS登録番号:52022-77-2)(2.00g)のDMF(4mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60% inミネラルオイル、0.7g)を加え、0℃で15分撹拌した。イソプロピルブロモアセテート(2.6g)を滴下し、0℃で1時間、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→2:1)によって精製することにより、エステル化合物(1.80g)を得た。メタノール(15mL)に溶解させ,水酸化ナトリウム(2N水溶液、10mL)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物を2M塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(1.15g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 3.05-3.07, 3.84-3.87, 4.14, 7.48, 7.58-7.60, 8.09-8.14。
【0502】
実施例148:2-(3-ニトロフェネトキシ)エタン-1-オール
実施例147で製造した化合物(1.15g)と4-メチルモルホリン(0.8mL)のTHF(10mL)溶液を0℃に冷却し、イソブチルクロロホルメート(0.8mL)を滴下した。室温で30分間撹拌し、生成する白色固体を濾取した。ろ液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(1.15g)を加え0℃で10分間撹拌した後,少量の水を加え室温で30分間撹拌した.反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(1.15g)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 1.82, 3.00-3.03, 3.56-3.58, 3.69-3.78, 7.47, 7.56-7.58, 8.07-8.13。
【0503】
実施例149:3-[2-[2-[2-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]エトキシ]エトキシ]フェニル]プロパン酸
【0504】
【0505】
実施例54で使用した(R,E)-5-ヒドロキシ-1-(3-ニトロフェニル)ペンタ-1-エン-3-イル ベンゾエートの代わりに実施例148で製造した化合物を、実施例54で使用したメチル (E)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパ-2-エノエートの代わりに実施例1で製造した化合物を用いて、実施例54→実施例55→実施例56→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):0.99;
1H-NMR(DMSO-d6):δ 2.70-2.80, 3.17-3.18, 3.56-3.60, 3.68-3.71, 4.05-4.08, 6.84-6.96, 7.09-7.19, 7.50-7.60, 7.74-7.76。
【0506】
実施例150:tert-ブチル (S)-2-(3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェニル)アセテート
(1S)-1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニル-エタノール(412mg)のTHF(0.5mL)溶液にブロモ-(2-tert-ブトキシ-2-オキソ-エチル)亜鉛(0.5M THF溶液、9mL)およびビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(76mg)を加え、70℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(296mg)を得た。
TLC:Rf 0.40(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0507】
実施例151:tert-ブチル 2-(3-((1S)-2-フェニル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)フェニル)アセテート
実施例150で製造した化合物(296mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(239mg)および4-トルエンスルホン酸ピリジニウム(71mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(341mg)を得た。
TLC:Rf 0.60(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0508】
実施例152:2-(3-((1S)-2-フェニル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)フェニル)エタン-1-オール
実施例151で製造した化合物(341mg)のTHF(4mL)溶液に、水(0.15mL)および水素化ホウ素リチウム(187mg)加え、40℃で16時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(236mg)を得た。
TLC:Rf 0.50(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0509】
実施例153:tert-ブチル 2-(3-((1S)-2-フェニル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)フェネトキシ)アセテート
実施例152で製造した化合物(236mg)のDMF(2mL)溶液に、ブロモ酢酸tert-ブチル(424mg)および水素化ナトリウム(60%inミネラルオイル、87mg)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(250mg)を得た。
TLC:Rf 0.60(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0510】
実施例154:2-(3-((1S)-2-フェニル-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)フェネトキシ)エタン-1-オール
実施例153で製造した化合物(250mg)のTHF(0.5mL)溶液に、水(0.1mL)および水素化ホウ素リチウム(123mg)を加え、40℃で2.5時間撹拌した。反応混合物に、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(107mg)を得た。
TLC:Rf 0.30(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0511】
実施例155:イソプロピル (S)-3-(2-(2-(3-(1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)フェネトキシ)エトキシ)フェニル)プロパノエート
実施例154で製造した化合物(107mg)のジクロロメタン(1mL)溶液に、実施例1で製造した化合物(90mg)、トリフェニルホスフィン(114mg)および1,1-(アゾジカルボニル)ジピぺリジン(110mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)によって精製することによりエステル化合物(181mg)を得た。得られたエステル化合物(181mg)のTHF(0.6mL)溶液に、水(0.8mL)および酢酸(3.2mL)を加え、50℃で7時間撹拌した。反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(97mg)を得た。
TLC:Rf 0.20(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0512】
実施例156:3-[2-[2-[2-[3-[(1S)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]エトキシ]エトキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例155で製造した化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.10;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.59-2.63, 2.90-2.94, 3.00-3.03, 3.76-3.80, 3.84-3.86, 4.10-4.13, 4.88, 6.82, 7.13-7.21, 7.22-7.32。
【0513】
実施例157:3-[2-[2-[2-[3-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]フェニル]エトキシ]エトキシ]フェニル]プロパン酸
実施例150で使用した(1S)-1-(3-ブロモフェニル)-2-フェニル-エタノールの代わりに実施例21で製造した化合物を用いて,実施例150→実施例151→実施例152→実施例153→実施例154→実施例155→実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.00;
1H-NMR(CDCl3):δ 2.58-2.62, 2.90-2.95, 2.99-3.06, 3.77-3.81, 3.84-3.86, 4.10-4.13, 4.88, 6.82, 6.88, 7.13-7.21, 7.25-7.32。
【0514】
実施例158:tert-ブチル (トランス-4-(3-ヒドロキシプロピル)シクロヘキシル)カルバメート
メチル トランス-3-[4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシル]プロパノエート(500mg)のTHF(5mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素リチウム(72.8mg)のTHF(1mL)溶液を加え、室温で15分間,50℃で3時間半撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(429mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.95-1.28, 1.44, 1.53-1.60, 1.75-1.78, 1.98-2.01, 2.27-2.31, 3.36, 3.62, 4.36。
【0515】
実施例159:tert-ブチル (トランス-4-(3-オキソプロピル)シクロヘキシル)カルバメート
実施例158で製造した化合物(429mg)のジクロロメタン(8.3mL)溶液を0℃に冷却し、1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンズヨードキソール-3(1H)-オン(848mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(429mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.96-1.28, 1.44, 1.53-1.60, 1.62-1.75, 1.98-2.01, 2.42-2.46, 3.36, 4.38。
【0516】
実施例160:エチル (E)-5-(トランス-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)ペンタ-2-エノエート
エチル ジエチルホスホノアセテート(747mg)のTHF(5mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%inミネラルオイル、145mg)を加え、0℃で15分間撹拌した。反応混合物に実施例159で製造した化合物(429mg)のTHF(5mL)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→1:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(270mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.95-1.38, 1.44, 1.53-1.59, 1.74-1.77, 1.98-2.01, 2.17-2.31, 3.36, 4.09-4.17, 4.35, 5.78-5.83, 6.91-7.00。
【0517】
実施例161:エチル 5-(トランス-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)シクロヘキシル)ペンタノエート
実施例160で製造した化合物(270mg)のエタノール(10mL)の溶液にパラジウム炭素(54mg)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間半撹拌した。反応液をセライト(商品名)でろ過し,ろ液を減圧濃縮し、下の物性値を有する標題化合物(282mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.95-1.38, 1.44, 1.53-1.59, 1.74-1.77, 1.98-2.01, 2.17-2.31, 3.36, 4.09-4.17, 4.35, 5.78-5.83, 6.91-7.00。
【0518】
実施例162:tert-ブチル (トランス-4-(5-ヒドロキシペンチル)シクロヘキシル)カルバメート
実施例161で製造した化合物(282mg)のTHF(5mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素リチウム(36mg)を加え、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(270mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.92-1.32, 1.44, 1.53-1.60, 1.73-1.78, 1.98-2.01, 2.26-2.31, 3.36, 3.64, 4.36。
【0519】
実施例163:5-(トランス-4-アミノシクロヘキシル)ペンタン-1-オール 塩酸塩
実施例162で製造した化合物(140mg)に塩化水素(4.0Mジオキサン溶液、6mL)を加え、反応混合物を室温で1時間半撹拌後、濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(180mg)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6):δ 0.88-0.97, 1.15-1.42, 1.73-1.76, 1.90-1.93, 2.91, 3.36-3.75, 7.86。
【0520】
実施例164:5-(トランス-4-(フェニルスルホンアミド)シクロヘキシル)ペンチル ベンゼンスルホネート
実施例163で製造した化合物(180mg)ピリジン(2mL)とジクロロメタン(2mL)の溶液を0℃に冷却し、DMAP(5mg)を加えた。ベンゼンスルホニルクロリド(0.14mL)を滴下し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を1M塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、以下の物性値を有する標題化合物(180mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.84-0.89, 1.07-1.83, 3.04-3.09, 3.98-4.27, 7.51-8.07。
【0521】
実施例165:イソプロピル 3-(2-((5-(トランス-4-(フェニルスルホンアミド)シクロヘキシル)ペンチル)オキシ)フェニル)プロパノエート
実施例164で製造した化合物(180mg)と1-メチル-2-ピロリジノン(2mL)溶液に、炭酸セシウム(377mg)を加え、反応混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:0→2:1)によって精製することにより、以下の物性値を有する標題化合物(60mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ 0.83-0.92, 1.07-1.84, 2.53-2.57, 2.89-2.93, 3.04-3.12, 3.92-3.95, 4.26-4.27, 4.96-5.02, 6.79-6.86, 7.13-7.17, 7.48-7.59, 7.87-7.89。
【0522】
実施例166:3-[2-[5-[4-(ベンゼンスルホンアミド)シクロヘキシル]ペントキシ]フェニル]プロパン酸
実施例11で使用したプロパン-2-イル 3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパノエートの代わりに実施例165で製造したエステル化合物を用いて、実施例11と同様の目的の操作に付すことにより、以下の物性値を有する標題化合物を得た。
HPLC保持時間(分):1.20;
1H-NMR(CDCl3):δ 0.83-0.92, 1.07-1.83, 2.64-2.68, 2.92-2.96, 3.05-3.13, 3.93-3.96, 4.42-4.43, 6.80-6.88, 7.14-7.20, 7.48-7.59, 7.87-7.89。
【0523】
以下に生物学的実験例を示し、これらの実験方法に基づいて、本発明化合物の効果を確認した。
【0524】
生物学的実験例1:シュワン細胞を用いたin vitro試験
(試験方法)
1)ラットシュワン細胞の調製
クリーンベンチ内で生後0~2日の新生仔ラットの後根神経節(以下DRGと略す)を摘出し、DMEM中に回収した。回収後のチューブを室温にて400g、3分間、遠心分離し、上清を除去後、0.25%コラゲナーゼ溶液を添加した。37℃、30分間のインキュベートにより摘出DRGを分散・分離させた後、室温にて400g、3分間遠心分離し、上清を除去後、0.25%Trypsin/EDTAとDNaseIを添加した。37℃、30分間のインキュベート後、10%FBSを添加したDMEM(10%FBS-DMEM)でtrypsinを不活化し、室温にて400g、3分間遠心分離した。上清を除去後、10%FBS-DMEMを添加して細胞懸濁液を調製し、フィルター(直径70μm)に通した。フィルターを通した細胞懸濁液の細胞数をカウントし、2.0×105 cells/mLに調製した後、ポリ-D-リジンコート96-well black-clear plateに100μL/wellずつ播種し、CO2インキュベーターにて5%CO2、95%Air、37℃の条件下で静置培養した。
2)化合物添加
細胞培養プレートの培地をアスピレーターで吸引除去し、1%透析済みFBSと100μmol/L dibutyryl cyclic AMPを添加したDMEMを添加した。その後、DMSOに溶解した本発明化合物溶液を添加し、CO2インキュベーターにて5%CO2、95%Air、37℃の条件下で静置培養した。なお、細胞培養プレートwell中における本発明化合物の終濃度は、0.1、0.3、1または3μmol/Lとした。
3)細胞免疫染色
化合物処置後3日に細胞培養プレートの各wellにホルムアルデヒドを添加し、室温で30分以上静置した。上清を除去後、0.3%TritonX-100溶液を添加し、室温で20分以上静置した。上清を除去後、5μg/mL 抗myeline-associated glycoprotein抗体(抗MAG抗体)溶液を添加し、室温で60分以上または4℃(許容範囲:1~9℃)で一晩静置した。0.1%TritonX-100溶液で3回洗浄した後、10μg/mL Alexa fluor 488 anti-mouse IgG溶液を添加し、室温で60分以上または4℃で一晩静置した。0.1%TritonX-100溶液で4回洗浄した後、1μg/mL Hoechst33342溶液を添加し、核を染色した。
【0525】
(評価方法)
蛍光画像のMAG陽性面積と細胞核数を算出し、それぞれ5視野/wellの総和を各wellのMAG陽性面積及び細胞核数とした。その後、各wellのMAG陽性面積を細胞核数で除した値(MAG/細胞核数値)を算出し、以下の式により媒体群に対するシュワン細胞分化促進率を求めた。
【0526】
【0527】
(結果)
0.3または3μmol/Lの本発明化合物溶液を添加した場合の媒体群に対するシュワン細胞分化促進率(% of vehicle値)は、以下のとおりであった。このことから、本発明化合物は強力な神経保護および/または修復作用を有すると考えられる。
【0528】
【0529】
生物学的実験例2:ストレプトゾトシン誘発ラットモデルを用いた試験
本発明化合物の糖尿病性末梢神経障害における治療効果を評価するため、ストレプトゾトシンモデルを用いたin vivo試験を行った。
(試験方法)
1)モデル作成法
ラットに55 mg/kgのストレプトゾトシン(以下STZと略す)を単回静脈内投与することで作製した。
2)侵害受容閾値の測定
STZ投与までに1回以上、ラットを測定用の透明アクリルケージに10分間以上入れ、測定環境にラットを馴化させた.0.4、0.6、1、2、4、6、8、15 gの8本のvon Freyフィラメントを、金網床の下から後肢足底部に垂直に適用した。すばやい逃避反応あるいは足振り反応を陽性反応(反応あり)とした。本発明化合物は、STZ投与後14日から28日まで1日1回経口投与し、投与量は0.03、0.3、または3mg/kgとした。また侵害受容閾値は、STZ投与前、STZ投与後14日(本発明化合物の投薬開始日)、21日(投薬開始後7日)、28日(投薬開始後14日)および35日(休薬後7日)において、本発明化合物の投与2時間後に測定した。
【0530】
(評価方法)
Chaplanらの方法(J Neurosci Methods. 1994;53:55-63)に従い,up-down法にて侵害受容閾値を測定した。また、侵害受容閾値の改善率は以下の式に基づき算出した。
【0531】
【0532】
(結果)
本発明化合物を0.3mg/kgの投与量で投与した場合の侵害受容閾値の結果を
図1に、侵害受容閾値改善率を表2に示す。いずれの化合物においても末梢神経障害において強力な鎮痛作用が認められた。また、例えば実施例11の化合物では投薬開始後7日から侵害受容閾値の改善が認められ、その作用は休薬後7日においても持続しており、持続的な鎮痛作用が認められた。
【0533】
【0534】
生物学的実験例3:反応性代謝物測定試験
本発明化合物の反応性代謝物とquaternary ammonium glutathione(QA-GSH)との複合体をLC/MS/MSで半定量し(Soglia JR et al.,Chem.Res.Toxicol.19(3),480-490,2006)、NADPHに依存した反応性代謝物量を測定した。
100mM リン酸バッファー(pH7.4)187.5μLに20mg/mLのヒト肝ミクロソーム(Xenotech)を12.5μL(終濃度:1mg/mL)、10mmol/L QA-GSHを25μL(終濃度:1mmol/L)、0.5mmol/L 本発明化合物溶液(DMSO:アセトニトリル:水 =5:38:57)を5μL(本発明化合物の終濃度:10μmol/L)添加した。37℃の水浴で3分間プレインキュベーション後、25mmol/L NADPHを20μL(終濃度:2mmol/L)添加して反応を開始した。反応1時間後にIS含有アセトニトリル500μLを混和して反応を停止した。反応を停止した試料中に生成した反応性代謝物とQA-GSHとの複合体(QA-GS付加体)をLC/MS/MSで分析した。測定はQA-GS付加体内部標準物質(IS)とともに実施した。
【0535】
下式より、QA-GS付加体濃度を算出した。
【0536】
【0537】
(結果)
本発明化合物のQA-GS付加体濃度は低く、例えば、実施例11、36、37、74(13)、84および149の化合物のQA-GS付加体濃度はいずれも200nmol/L以下であった。
【0538】
生物学的実験例4:Hand-1EST試験
本発明化合物の生殖発生毒性を、マウスES細胞から心筋への分化過程における生細胞数と分化効率を指標にしたPOCA(登録商標) Hand1-EST(DS ファーマバイオメディカル株式会社)を用いて測定した(Le Coz F et al.,J. Toxicol.,40(2):251-61.2015)。
【0539】
本発明化合物の1000 mg/mL DMSO溶液を調製した。本発明化合物の1000mg/mL DMSO溶液を心筋分化培地で希釈し,本発明化合物の1000μg/mL液(DMSOの終濃度0.1%)を調製した。目視で沈殿物の有無を確認しながら、心筋分化培地(DMSOの終濃度0.1%)で順次3倍希釈し、沈殿物が無い濃度を最大溶解度として記録した。
【0540】
融解したHand1-ES細胞(pGL4.17をベクターとし心筋分化マーカーHand1遺伝子のプロモーター領域とその下流にルシフェラーゼ遺伝子を形質転換したマウスES細胞)を未分化維持培地に懸濁後、ゼラチンコートした60mm Dishに播種し、2-3日培養した。培養2-3日後、トリプシン処理をしたHand1-ES細胞をゼラチンコートした60mm Dishに2×106cells/5mLで継代し、一晩培養した。その後、トリプシン処理をしたHand1-ES細胞を、心筋分化培地に懸濁後、PrimeSurface(登録商標)U底96wellプレートに750cells/50μL/wellで播種し、2時間培養した。2時間後、本発明化合物あるいは陽性対照である5-FUを含む心筋分化培地50μLを添加し(本発明化合物の終濃度:1000,333,111,37.0,12.3,4.12及び1.37μg/mL、5-FUの終濃度:1,0.333,0.111,0.0370,0.0123,0.00412及び0.00137μg/mL、DMSOの終濃度:0.1%)、5日間培養した。本発明化合物あるいは5-FUを5日間曝露した後、生細胞数を測定するためにCellTiter-Fluor(登録商標)(Promega)を添加し、SpectraMax M5e plate reader(Molecular Devices)を用いて,励起波長Ex 390nm及び蛍光波長Em 505nmの蛍光を測定した。さらに、分化効率を測定するためにSteady-Glo(登録商標)(Promega)を添加し、SpectraMax M5e plate readerを用いて、発光を測定した。専用解析ソフトPOCA Hand1-EST Analysis Softwareに、求めた最大溶解度、生細胞数の50%阻害濃度及び分化効率の50%阻害濃度を入力し、催奇形性リスクを判定した。判定の基準はProvability 0.52未満を低リスク、0.52以上を高リスクとした(Nagahori et al.,Toxicology Letters 259,44-51)。
【0541】
(結果)
本発明化合物のうち、例えば、実施例84、86および87の化合物は、probabilityが0.52未満であり、催奇形性のリスクは低いと考えられた。
【0542】
[製剤例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に10mgの活性成分を含有する錠剤1万錠を得る。
・3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸…100g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム … 20g
・ステアリン酸マグネシウム … 10g
・微結晶セルロース … 870g
【0543】
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、除塵フィルターでろ過し、5mlずつアンプルに充填し、オートクレーブで加熱滅菌して、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本を得る。
・3-[2-[(E,3R)-5-[3-(ベンゼンスルホンアミド)フェニル]-3-ヒドロキシペンタ-4-エノキシ]フェニル]プロパン酸…200g
・マンニトール … 20g
・蒸留水 … 50L
【産業上の利用可能性】
【0544】
本発明化合物は、強力な神経保護および/または修復作用を有するため、神経障害を伴う疾患の予防および/または治療に有用である。