IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスティーアイ カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-マスク乾燥装置 図1
  • 特許-マスク乾燥装置 図2
  • 特許-マスク乾燥装置 図3
  • 特許-マスク乾燥装置 図4
  • 特許-マスク乾燥装置 図5
  • 特許-マスク乾燥装置 図6
  • 特許-マスク乾燥装置 図7
  • 特許-マスク乾燥装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】マスク乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/04 20060101AFI20250212BHJP
   C23C 14/00 20060101ALI20250212BHJP
   F26B 3/30 20060101ALI20250212BHJP
   H10K 59/00 20230101ALI20250212BHJP
   H10K 71/16 20230101ALI20250212BHJP
   H10K 71/00 20230101ALI20250212BHJP
【FI】
C23C14/04 A
C23C14/00 B
F26B3/30
H10K59/00
H10K71/16
H10K71/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022180694
(22)【出願日】2022-11-11
(65)【公開番号】P2023073995
(43)【公開日】2023-05-26
【審査請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0157711
(32)【優先日】2021-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516114628
【氏名又は名称】エスティーアイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨウ、ダエ イル
(72)【発明者】
【氏名】ハン、キュ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン ピル
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、エウン ス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミェオン ジン
【審査官】今井 淳一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-236088(JP,A)
【文献】特開2003-267548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/04
C23C 14/00
F26B 3/30
H10K 59/00
H10K 71/16
H10K 71/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口が形成されたマスクフレームと、第1方向に張力が印加されて、前記マスクフレーム上に両端のスカートが溶接結合したスティックマスクと、を含むマスク組立体を乾燥するマスク乾燥装置であって、
赤外線を照射可能なIRランプと、
前記スティックマスクの一面と所定の角度を成す支持面を有し、前記支持面上に前記IRランプの支持が可能な第1ブラケットと、
前記スティックマスクの他面と所定の角度を成す支持面を有し、前記支持面上に前記IRランプの支持が可能な第2ブラケットと、を含
前記第1ブラケットの前記支持面は、前記第2ブラケットの前記支持面と鋭角の夾角を有する、マスク乾燥装置。
【請求項2】
前記第2ブラケットの前記支持面は、
前記スティックマスクの他面と第1角度を成す第1支持面と、前記第1支持面に延設し、前記スティックマスクの他面と第2角度を成す第2支持面と、を含み
前記第1支持面および前記第2支持面上に前記IRランプの支持が可能である、請求項1に記載のマスク乾燥装置。
【請求項3】
前記第1支持面は、前記第2支持面と鈍角の夾角を有する、請求項に記載のマスク乾燥装置。
【請求項4】
前記第2ブラケットの前記支持面は、
前記スティックマスクの他面に対向し、任意の曲率半径を有する曲面の断面を含み
前記曲面上に前記IRランプが支持され、
一対の前記第2ブラケットは、前記スカートと並んで互いに離隔する、請求項1に記載のマスク乾燥装置。
【請求項5】
前記マスク組立体を収容し、前記赤外線の光集中効率を向上させる乾燥チャンバーをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のマスク乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク乾燥装置に関し、より詳細には、マスクの使用期限を増大させることができるマスク乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置の中でも有機発光表示装置(Organic Light Emitting Device,OLED)は、視野角が広く、コントラスト(contrast)に優れているだけでなく、応答速度が速いという長所を有している。これによって、有機発光表示装置(OLED)の使用領域が徐々に拡大していく傾向にある。
【0003】
このような有機発光表示装置(OLED)の電極と発光層を含む中間層は、様々な方法によって形成可能であるが、そのうちの1つの方法が蒸着法(deposition)である。
【0004】
高解像度の有機発光表示装置(OLED)を製造するのに最も大きな難関は、有機発光表示装置(OLED)工程でRGBピクセルを作るのに重要な蒸着工程(deposition)にある。基板上に形成される薄膜などのパターンと同じパターンを有するファインメタルマスク(Fine Metal Mask、以下「マスク」という)を整列し、薄膜の元素材を蒸着して、所望のパターンの薄膜を形成する。このような蒸着工程は、チャンバー(chamber)の下段に位置する蒸着ソースで有機物を加熱し、加熱した有機物を昇華させて、上部に位置するマスクを通過して基板に蒸着する方法を取る。
【0005】
有機物蒸着装置は、真空チャンバーとマスクフレーム、マスク、基板、および有機物蒸着容器を含み、この際、マスクは、引っ張られた状態でマスクフレーム上に溶接により固定結合される。
【0006】
マスクを用いて複数回の蒸着工程を行う場合、マスクの表面に有機物などの蒸着物質が沈着する。沈着した蒸着物質によりマスクの変形をもたらすなど、蒸着パターンの精密度、蒸着収率を一定レベル以上に維持するために、定期的にマスク洗浄工程を必要とする。
【0007】
蒸着工程後、マスクに沈着した有機物スラリー(slurry)を除去するために、マスク洗浄システムは、大きく、洗浄工程と乾燥工程を経る。洗浄工程では、マスクに処理液、例えば、純水(DIW,deionized water)などの洗浄液を供給してマスク洗浄処理を行い、乾燥工程では、マスクに高圧気体を噴射して残余物と洗浄液などの不純物が高圧気体とともに脱離するように除去するエアーナイフ(air knife)工程と、マスクに熱風を供給して残りの不純物を除去する熱風乾燥工程が行われている。
【0008】
従来方式の乾燥工程では、マスクフレームとマスク間の当接位置の溶接部の隙間に残留する不純物を効果的に除去しにくいという不都合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国特許公開第10-2015-0006335号公報(公開日:2015年01月16日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする技術的課題は、マスクに残存する不純物を効果的に短時間に除去できるマスク乾燥装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を解決するために、本発明は、マスク乾燥装置を提供する。
【0012】
本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置は、開口が形成されたマスクフレームと、第1方向に張力が印加されて、前記マスクフレーム上に両端のスカートが溶接結合したスティックマスクと、を含むマスク組立体を乾燥するマスク乾燥装置であって、赤外線を照射可能なIRランプと、前記スティックマスクの一面と所定の角度をなす支持面を有し、前記支持面上に前記IRランプの支持が可能な第1ブラケットと、を含んでもよい。
【0013】
一実施形態によれば、前記スティックマスクの他面と所定の角度を成す支持面を有し、前記支持面上に前記赤外線ランプの支持が可能な第2ブラケットをさらに含んでもよい。
【0014】
一実施形態によれば、前記スティックマスクの他面と第1角度を成す第1支持面と、前記第1支持面に延設し、前記スティックマスクの他面と第2角度を成す第2支持面と、を有し、前記第1支持面および前記第2支持面上に前記赤外線ランプの支持が可能な第2ブラケットをさらに含んでもよい。
【0015】
一実施形態によれば、前記第1支持面は、前記第2支持面と鈍角の夾角を有していてもよい。
【0016】
一実施形態によれば、前記スティックマスクの他面に対向し、任意の曲率半径を有する曲面の断面を有し、前記曲面上に前記赤外線ランプが支持される、前記スカートと並んで互いに離隔する一対の第2ブラケットをさらに含んでもよい。
【0017】
一実施形態によれば、前記マスク組立体を収容し、前記赤外線の光集中効率を向上させる乾燥チャンバーをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態によれば、マスクフレームに重なって乾燥が難しいスティックマスク部位に赤外線を照射して、高温の赤外線が効果的に洗浄液と超純水を気化させて、乾燥効率を向上させたという利点がある。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、物理的な外力の代わりに、瞬間的に表面温度の上昇により揮発または蒸発させることによって、マスク組立体の損傷なしで乾燥させることができ、使用期限を増大させることができるという利点がある。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、第1ブラケットおよび第2ブラケットで二重に赤外線を照射することによって、マスク組立体の表面温度の上昇速度を高めて、乾燥性能を向上させたという利点がある。
【0021】
本発明のさらに他の実施形態によれば、第2ブラケットの互いに異なる第1支持面および第2支持面に赤外線ランプを具備していて、特定部位に赤外線照射強度を高めることによって、スティックマスクとマスクフレーム間の接合領域における重なって乾燥が難しい部位の乾燥速度を向上させて、生産性と稼動効率を増大させたという利点がある。
【0022】
本発明のさらに他の実施形態によれば、IRランプが乾燥チャンバーに収容されることによって、外部気流を遮断し、IRランプの瞬間的温度上昇にも内部安定した温度変化を提供し、IRランプの高い照度の赤外線を管理して、作業者の人体有害性を排除することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の一実施形態によるマスク組立体を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置を示す斜視図である。
図3図3は、図2のマスク乾燥装置の平面図である。
図4図4は、本発明の他の実施形態によるマスク乾燥装置を示す斜視図である。
図5図5の(a)~図5の(c)は、本発明の互いに異なる実施形態によるマスク乾燥装置の側断面図である。
図6図6は、本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置を示す側断面図である。
図7図7の(a)~図7の(d)は、本発明の互いに異なる実施形態によるマスク乾燥装置の底面図である。
図8図8は、図7の(d)のマスク乾燥装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明の技術的思想は、ここで説明される実施形態に限定されず、他の形態で具体化されることもできる。なお、ここで紹介される実施形態は、開示された内容が徹底かつ完全になりえるように、および通常の技術者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供されるものである。
【0025】
本明細書において、任意の構成要素が他の構成要素上にあると言及される場合、それは、他の構成要素上に直接形成されてもよく、または、それらの間に第3の構成要素が介在されてもよいことを意味する。また、図面において、形状およびサイズは、技術的内容の効果的な説明のために誇張されたものである。
【0026】
また、本明細書の多様な実施形態において第1、第2、第3などの用語が多様な構成要素を記述するために使用されたが、これらの構成要素がこのような用語によって限定されるものではない。これらの用語は、単に任意の構成要素を他の構成要素と区別させるために使用される。したがって、いずれか1つの実施形態において第1構成要素と言及されたものが、他の実施形態では第2構成要素と言及されることがある。ここで説明され例示される各実施形態は、それの相補的実施形態も含む。また、本明細書において「および/または」は、前後に羅列した構成要素のうち少なくとも1つを含む意味で使用される。
【0027】
明細書において単数の表現は、文脈上で明白に相異に意味しない限り、複数の表現を含む。また、「含む」または、「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、構成要素またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、構成要素またはこれらを組合わせたものの存在または付加可能性を排除するものと理解されるべきではない。また、本明細書において「連結」は、複数の構成要素を間接連結すること、および直接連結するものを全て含む意味で使用される。
【0028】
また、下記で本発明を説明するに際して、関連した公知機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすることができると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0029】
以下では、説明の便宜のために、第1方向は直交座標系のY軸を指し、第2方向は直交座標系のX軸を指し、また、第3方向は直交座標系のZ軸を指す。この際、第1方向は、第2方向および第3方向に直交する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態によるマスク組立体を示す斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置を示す斜視図であり、図3は、図2のマスク乾燥装置の平面図であり、図4は、本発明の他の実施形態によるマスク乾燥装置を示す斜視図であり、図5の(a)~図5の(c)は、本発明の互いに異なる実施形態によるマスク乾燥装置の側断面図であり、図6は、本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置を示す側断面図であり、図7の(a)~図7の(d)は、本発明の互いに異なる実施形態によるマスク乾燥装置の底面図であり、図8は、図7の(d)のマスク乾燥装置の斜視図である。
【0031】
以下では、本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置200を構成する各構成要素について詳細に説明する。
【0032】
マスク組立体1を用いて基板(不図示)上に有機物蒸着工程を経た後、一定周期ごとにマスク組立体1に蒸着した異物を除去するために、マスク洗浄および乾燥工程を経る。
【0033】
マスク組立体1は、マスクフレーム2とスティックマスク3を含んでもよい。マスクフレーム2に開口が形成されてもよい。スティックマスク3は、蒸着パターン部とスカート4を含んでもよい。スカート4は、スティックマスク3の両端部であり、引張機(不図示)により一方向に伸張した状態で溶接機(不図示)によりマスクフレーム2上に溶接結合されてもよい。
【0034】
図1図8を参照すると、マスク乾燥装置10では、マスクの洗浄工程後、マスク組立体1を乾燥させる乾燥工程が行われ得る。
【0035】
マスク乾燥装置10は、洗浄したマスク組立体1に残留する洗浄液と超純水(DIW)を乾燥させることができる。マスク乾燥装置10は、IRランプ100と第1ブラケット200を含み、また、第2ブラケット300と乾燥チャンバー400をさらに含んでもよい。
【0036】
IRランプ100は、赤外線を照射することができる。IRランプ100には、赤外線発光源、レンズ、および反射板を含んでもよい。
【0037】
IRランプ100は、直射光の形態で赤外線を照射し、照射部位を短時間に高温とすることができる。
【0038】
IRランプ100は、互いに異なるマスク組立体1の仕様によって、点灯の可否、照射強度が異なる。
【0039】
さらに図2図8を参照すると、第1ブラケット200は、スティックマスク3の一面と所定の角度を成す支持面210を有していてもよい。第1ブラケット200は、支持面210上にIRランプ100が複数個離隔して配置されてもよい。
【0040】
第1ブラケット200は、少なくとも1つの支持面210を有していてもよい。IRランプ100は、行と列を成して一定間隔で支持面210上に配設されてもよい。さらに図5を参照すると、一実施形態による第1ブラケット200は、マスク組立体1において一定間隔で固定されたスティックマスク3の接合領域に向かい合うように一方向の長さを有していてもよい。
【0041】
第1ブラケット200は、マスク組立体1との離隔距離を調節して、IRランプ100の赤外線照射距離を調節することができる。
【0042】
一実施形態による支持面210は、スティックマスク3の一面に対面して向かい合うように配置されてもよい。支持面210は、IRランプ100が被乾燥領域に向かうようにスティックマスク3の一面に対向することができる。
【0043】
一実施形態による第1ブラケット200は、スティックマスク3を基準として両端のスカート4と並んで互いに離隔して一対を成すことができる。
【0044】
第1ブラケット200は、マスク組立体1のサイズまたは配置関係によって互いに異なる形態を成して配置されてもよい。
【0045】
さらに図2図3、および図5の(a)~図5の(c)を参照すると、第2ブラケット300は、少なくとも1つ以上の支持面310、320にIRランプ100を配設することができる。第2ブラケット300は、スティックマスク3を基準として両端のスカート4と並んで互いに離隔して一対を成すことができる。
【0046】
第2ブラケット300は、マスク組立体1との離隔距離を調節して、IRランプ100の赤外線照射距離を調節することができる。
【0047】
一実施形態による第2ブラケット300は、スティックマスク3の他面と所定の角度を成す支持面310、320を有していてもよい。支持面310、320には、複数個のIRランプ100が離隔して配置されてもよい。IRランプ100は、行と列を成して一定間隔で支持面上に配設されてもよい。
【0048】
他の実施形態による第2ブラケット300は、第1支持面310と第2支持面320を有していてもよい。第1支持面310は、スティックマスク3の他面と第1角度を成して対面することができる。
【0049】
第2支持面320は、スティックマスク3の他面と第2角度を成して対面することができる。第2支持面320は、第1支持面310に延設することができる。
【0050】
第1支持面310と第2支持面320には、複数個のIRランプ100が離隔して配置されてもよい。IRランプ100は、行と列を成して一定間隔で第1支持面310と第2支持面320上に配設されてもよい。
【0051】
一実施形態による第1支持面310は、第2支持面320と鈍角の夾角を有していてもよい。第1支持面310および第2支持面320にそれぞれ配置されたIRランプ100は、マスクフレーム2とスティックマスク3の互いに重なった部位に重複して照射することによって、洗浄液などの乾燥性能を高めることができる。
【0052】
さらに他の実施形態による第2ブラケット300は、スティックマスク3の他面に対向し、任意の曲率半径を有する曲面の断面310を有していてもよい。曲面上に、IRランプ100が支持されてもよい。曲面の断面310上に複数個のIRランプ100が重複してマスクフレーム2とスティックマスク3の互いに重なった部位に赤外線を照射することによって、乾燥性能を高めることができる。
【0053】
さらに図6を参照すると、乾燥チャンバー400は、内部にマスク組立体1を収容できる収容空間を形成することができる。乾燥チャンバー400は、閉空間を形成して構造体を構成することができる。乾燥チャンバー400は、マスク組立体1の出入りが可能に開閉手段(不図示)を含んでもよい。乾燥チャンバー400は、マスク乾燥装置10の乾燥性能を高めるために、一定の温湿度に維持することができる。
【0054】
乾燥チャンバー400は、内壁に反射膜が塗布形成されてもよい。反射膜は、IRランプから照射した赤外線がマスク組立体1以外の方向に照射される場合にも、反射膜に反射した赤外線がマスク組立体1に向かうようにして、赤外線の光集中効率を高めることができる。
【0055】
以下では、マスク乾燥装置を用いたマスク洗浄方法を時系列に沿って説明する。
【0056】
本発明の一実施形態によるマスク乾燥装置を用いたマスク洗浄方法は、マスク洗浄段階と赤外線照射段階を含み、また、エアーナイフ乾燥段階をさらに含んでもよい。
【0057】
マスク洗浄段階では、マスク組立体に蒸着した異物を洗浄液で洗浄することができる。洗浄液は、ケミカルと超純水のうちいずれか1つ以上で構成されてもよい。
【0058】
エアーナイフ乾燥段階では、マスク組立体に圧縮エアーを噴射して乾燥させることができる。
【0059】
赤外線照射段階では、マスク組立体に赤外線を照射することができる。赤外線照射段階では、マスク組立体の特定領域に上下または左右対向する方向に赤外線照射頻度を高めて、短時間に特定領域の表面温度を高めて、洗浄液の気化速度を高めることができる。
【0060】
以上、本発明を好ましい実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明の範囲は、特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の請求範囲によって解釈されるべきである。また、この技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で様々な修正と変形が可能であることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0061】
10 マスク乾燥装置
100 IRランプ
200 第1ブラケット
210 支持面
300 第2ブラケット
310 第1支持面
320 第2支持面
400 乾燥チャンバー
1 マスク組立体
2 マスクフレーム
3 スティックマスク
4 スカート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8