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特許7632937プログラム、情報処理装置、方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/00 20180101AFI20250212BHJP
【FI】
G16H50/00
【請求項の数】 47
(21)【出願番号】P 2024190850
(22)【出願日】2024-10-30
【審査請求日】2024-10-30
(31)【優先権主張番号】P 2024015631
(32)【優先日】2024-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517019991
【氏名又は名称】株式会社プレシジョン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寿彦
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-25506(JP,A)
【文献】特開2023-55668(JP,A)
【文献】特開2023-182415(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110473615(CN,A)
【文献】特開2021-12485(JP,A)
【文献】特表2023-553401(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0101096(US,A1)
【文献】YUHE, Ke et al.,Development and Testing of Retrieval Augumented Generation in Large Language Models - A Case Study Report,arXiv:2402.017733,2024年02月,インターネット<URL:https://arxiv.org/pdf/2402.01733>
【文献】ZAKKA, Cyril et al.,Almanac: Retrieval-Augmented Language Models for Clinical Medicine,arXiv:2303.01229v2,2023年03月,インターネット<URL:https://arxiv.org/pdf/2303.01229>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
【請求項2】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
【請求項3】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、プログラム。
【請求項4】
前記第1ステップで受け入れる前記症例情報は、前記症例情報に係る患者からの主訴または疾患名を含み、さらに、前記患者の現病歴、既往歴、所見、治療歴、及び前記患者に対する検査所見のうち少なくとも一つを含み、
前記機械学習モデルは、前記第7ステップの入力に対し、前記第2ステップ、前記第3ステップを実行するように学習された機械学習モデルであり、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を自然言語として出力する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第7ステップにおいて、前記第1ステップにおいて受け入れた前記症例情報として、
電子カルテ情報をもとに、診断/治療の判断に大事な所見想定を構造化し、その構造化した内容を前記機械学習モデルに入力する請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記症例情報に関する情報を外部検索データベースにより検索を行い、検索結果から前記テキストまたはベクトル表現を入手または生成する第6ステップを実行し、
さらに、前記第7ステップにおいて、前記症例情報に加えて、前記第6ステップで生成した前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記テキストに変換可能な前記ベクトル表現を前記機械学習モデルに入力する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第6ステップにおいて、前記外部検索データベースとして、ナレッジグラフのデータベースを探索する請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第7ステップにおいて、前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現は、前記症例情報に関する疾患名と、前記疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名と、前記治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名と、前記検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、請求項4に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第6ステップにおいて、前記テキストまたは前記ベクトル表現は、疾患の説明、前記疾患の診断のための所見、及び、前記疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つの前記テキストまたは前記ベクトル表現を含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記第6ステップにおいて、前記疾患の診断のための所見として、前記疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる前記所見、前記疾患について陽性判定されるときに前記疾病に関する診断の確率が下がる前記所見、前記疾患について異常陽性判定されるときに前記疾病に関する診断の確率が下がる前記所見、前記疾患についての診断が100%になる場合の確定診断の所見のうち少なくとも一つを含む、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記第6ステップにおいて、前記疾患の診断を除外するための所見として、前記疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる前記所見、前記疾患について陰性判定されるときに前記疾病に関する診断の確率が下がる前記所見、前記疾患についての診断が100%除外される場合において前記除外する場合に参考になる所見のうち少なくとも一つを含む、請求項9に記載のプログラム。
【請求項12】
前記第6ステップにおいて、前記治療名一覧についての前記テキストまたは前記ベクトル表現は、治療名に係る治療についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、請求項9に記載のプログラム。
【請求項13】
前記第6ステップにおいて、前記検査名一覧についての前記テキストまたは前記ベクトル表現は、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、請求項9に記載のプログラム。
【請求項14】
前記第3ステップにおいて提示される前記評価は、前記機械学習モデルの出力として前記疾患候補についての確からしさの評価を含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項15】
前記第7ステップにおいて入力される前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現には、確からしさ、または推奨度の評価の出力表示事例が含まれている請求項6に記載のプログラム。
【請求項16】
前記第7ステップにおいて入力される前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現には、確からしさ、または推奨度の評価の各段階に該当する状態が記載されている請求項6に記載のプログラム。
【請求項17】
前記第7ステップにおいて入力される前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現には、確からしさの説明の出力表示事例が含まれている請求項6に記載のプログラム。
【請求項18】
前記第3ステップにおいて提示される前記評価は、前記機械学習モデルの出力である前記治療候補または検査候補についての推奨の前記評価を含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項19】
前記第7ステップにおいて入力される前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現には、推奨の前記評価の表示事例が含まれている、請求項6に記載のプログラム。
【請求項20】
前記第7ステップにおいて入力される前記評価を出力する前提となる前記テキストまたは前記ベクトル表現には、推奨の前記評価の各段階に該当する状態が記載されている請求項6に記載のプログラム。
【請求項21】
前記機械学習モデルは、電子カルテの前記症例情報から疑似症例情報を作成するように学習された機械学習モデルで、
前記疑似症例情報は、患者カルテ情報から所見とアウトカムが一致する構造化データを生成し、前記機械学習モデルに前記構造化データを入力することで作成される請求項4に記載のプログラム。
【請求項22】
前記機械学習モデルは、前記疾患候補についての確からしさ、または推奨度の評価、または、治療候補または検査候補についての推奨の評価または前記推奨度の説明、または推奨度の説明のいずれか一つを出力するように学習された、請求項4に記載のプログラム。
【請求項23】
前記第3ステップにおいて、
前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ、及び、この前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を前記ユーザに提示するための情報を出力する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項24】
前記第3ステップにおいて、
前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ、及び、この前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現で前記ユーザに提示するための情報を出力する、請求項23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記第3ステップにおいて、
前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ及び、この前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現で前記ユーザに提示するための情報を出力するとともに、その段階表現となった根拠を前記ユーザに提示するための情報を出力する、請求項24に記載のプログラム。
【請求項26】
前記第7ステップにおいて入力される、前記評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、確からしさまたは推奨度の評価の各段階に該当する状態が記載され、
前記第3ステップにおいて、
前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ及び、この前記疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現で前記ユーザに提示するための情報を出力するとともに、その段階表現となった根拠を前記ユーザに提示するための情報を出力する、請求項25に記載のプログラム。
【請求項27】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
【請求項28】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
【請求項29】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プログラムは、前記第1のプロセッサに、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、プログラム。
【請求項30】
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、前記情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記疾患名、前記治療名、及び前記検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
【請求項31】
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、前記情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
【請求項32】
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、前記情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力し、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、情報処理装置。
【請求項33】
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記情報処理装置であって、前記情報処理装置は、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
【請求項34】
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記情報処理装置であって、前記情報処理装置は、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
【請求項35】
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記情報処理装置であって、前記情報処理装置は、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、情報処理装置。
【請求項36】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
【請求項37】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
【請求項38】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記プロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、方法。
【請求項39】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記コンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する第7ステップと、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
【請求項40】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記コンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第7ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる第2ステップと、
前記第2ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、
前記第2ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
【請求項41】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える前記コンピュータにより実行される方法であって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記第1のプロセッサは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する第8ステップと、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる第4ステップと、
前記第4ステップの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、
前記第4ステップにおいて、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、方法。
【請求項42】
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する手段と、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段からの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
【請求項43】
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する手段と、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段からの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
【請求項44】
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、
前記メモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する手段と、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、システム。
【請求項45】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する第2プログラムが格納され、
前記コンピュータは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記第2プログラムに入力する手段と、
前記第2プログラムに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記第2プログラムから出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段からの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
【請求項46】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記コンピュータは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する手段と、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記機械学習モデルから出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段からの出力である前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
【請求項47】
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、前記コンピュータは、前記症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、
前記サーバは第2のメモリを備え、前記第2のメモリには、前記症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力する機械学習モデルが格納され、
前記コンピュータは、
ユーザから前記症例情報の入力を受け入れる手段と、
前記症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた前記症例情報と、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、前記症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、前記症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを前記機械学習モデルに入力する手段と、
前記機械学習モデルに入力した前記症例情報と、前記テキストまたはベクトル表現とに対応する前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を出力させる手段と、
前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての前記評価を前記ユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、
前記評価を出力させる手段は、前記評価として、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、
前記機械学習モデルは、入力された前記症例情報、及び、前記疾患名一覧、前記治療名一覧、及び前記検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、前記疾患候補、前記治療候補、及び前記検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
病状を有する患者を診断する医師を支援する技術として、特許文献1に開示された技術がある。
【0003】
特許文献1には、診断支援方法に関する技術が開示されている。当該方法は、前記患者を分類するために使用できる値を有する複数の因子、及び因子の値と生データとの間の抽象化レベルの数を決定するステップと、前記決定したレベルの数に従いニューラルネットワークを生成するステップと、複数のソースからの複数の因子の各々に関連する生データを取得するステップと、前記ニューラルネットワークを使用して因子の前記生データを処理して前記因子の値を得るステップと、前記因子の値を用いて前記患者を分類するステップと、前記患者の分類情報を他の被検者の等価な情報と比較するステップと、前記比較に基づき前記患者を診断する際に使用するための情報を出力するステップと、を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-067303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術は、患者にまつわる様々な因子を特定して入力し、この因子に基づいていわゆるニューラルネットワークを構築して患者を分類することで患者を診断する際に使用するための情報を得ている。従って、かかる診断支援方法を構築するための手間が大きかった。
【0006】
そこで、本開示は、上記の手間が多いという課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、患者を診断するための情報を得るシステムとして、入力をカルテの情報とし、プロンプトを用いて自然文またはベクトル表現で機械学習モデルを制御することで十分な精度を保つ技術を提供することにある。
【0007】
一例では、機械学習モデルは、患者のカルテ内容をプロンプトとともに受け取り、疾患の確からしさや治療の推奨の段階的表記をその説明とともに出力する機械学習モデルである。その際にプロンプトで出力されるべき候補一覧、それに対する確からしさ/推奨の出力形態を指示することで機械学習モデルの出力を制御することにより、機械学習モデルの出力の精度を保つことである。このことにより、新たに前向きに患者のデータを取らなくても、現在ある大量の電子カルテ情報とそれに対する医師の診断の確からしさの段階的表現、または治療の推奨の段階的表現をもとに、機械学習モデルに入力するプロンプトを自動的に試行錯誤し精度を向上させることが可能になる。
【0008】
この発明のさらなる一形態としては、電子カルテ情報をもとに、機械学習モデル(大規模言語モデル)により、陽性所見・陰性所見、検査日、治療方法、治療開始日、確定診断日、治癒・死亡・入院等の、確定診断日、治癒・死亡・入院等のアウトカム発生年月日・アウトカム発生までにかかった期間、インデックス日を規定し、その日から発生までにかかった相対期間に置き換えた文章を変換した文章を作成し、さらにその変換した文章から陽性所見、陰性所見等検査所見、アウトカム、診断名、診断日等が一致する疑似電子カルテ情報を作成することでデータ拡張(データ オーグメンテーション:data augmentation)を行い、個人情報保護法の問題を回避しつつ、大量のテキストと正解データを入手し診断支援機械学習モデルを学習させることが可能になる。このことにより希少疾患の診断の支援も可能になる。
【0009】
なお、検査値に関しては例えばTSHという検査に関しては正常値が0.5~5までなどと施設によって異なる。このような施設ごとの差を解消するために、TSH 10という値をTSH上昇や、TSH 100以上の値をTSH著名上昇などの言葉に変換して構造することも行ってよい。このような変換により施設ごとの差を吸収できる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものである。メモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納されている。プログラムは、プロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、患者を診断するための情報を得るシステムとして、入力をカルテの情報とし、プロンプトを用いて自然文またはベクトル表現で機械学習モデルを制御することで十分な精度を保つ技術を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態に係るシステムの全体の構成を示す図である。
図2】一実施形態に係る端末装置の機能的な構成を示す図である。
図3】一実施形態に係るサーバの機能的な構成を示す図である。
図4】一実施形態に係るシステムにおける処理流れの一例を示すフローチャートである。
図5】一実施形態に係るシステムにおける処理流れの他の例を示すフローチャートである。
図6】一実施形態に係るシステムにおける処理流れのまた他の例を示すフローチャートである。
図7】一実施形態に係る端末装置で表示される画面の一例を表す模式図である。
図8】一実施形態に係る端末装置で表示される画面の別の一例を表す模式図である。
図9】一実施形態に係る端末装置で表示される画面のまた別の一例を表す模式図である。
図10】一実施形態に係る端末装置で表示される画面のまた別の一例を表す模式図である。
図11】一実施形態に係る端末装置で表示される画面のまた別の一例を表す模式図である。
図12】一実施形態に係るシステムにおける疑似症例情報の生成方法の一例を示す図である。
図13】一実施形態に係るシステムにおける疑似症例情報の生成方法の一例を示す図であり、図12の一部を詳細に示した図である。
図14】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図である。
図15】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図14に示すプログラムに続くプログラムを示す図である。
図16】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図15に示すプログラムに続くプログラムを示す図である。
図17】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図16に示すプログラムに続くプログラムを示す図である。
図18】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図17に示すプログラムに続くプログラムを示す図である。
図19】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図18に示すプログラムに続くプログラムを示す図である。
図20】一実施形態に係るシステムに搭載されるプログラムの一例を示す図であり。図14図19に示すプログラムの実行結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0014】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0015】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0016】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0017】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0018】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインターフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0019】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0020】
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs、CPU、従来型の回路、および/又はそれらの組合せを含む、circuitry又はprocessing circuitryにおいて実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含み、circuitry又はprocessing circuitryとみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、programmed processorであってもよい。
【0021】
本明細書において、circuitry、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
【0022】
当該ハードウェアがcircuitryのタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該circuitry、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
【0023】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0024】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0025】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0026】
<0 システムの概要>
本開示に係るシステムは、医師に代表される医療従事者が、症例情報、診療メモなどの医療情報の入力を契機に、この医療情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力するシステムである。
【0027】
ここに、症例情報とは、特定の患者(単一人には限らない)についての少なくとも現在の症状を含む情報であり、好ましくは、患者の年齢、性別、医療従事者が聞き取った主訴、現在の病歴(現病歴)及び既往歴・家族歴、初診時所見及び患者に対する検査数値、患者アウトカム、画像検査所見、音声情報を含む。症例情報は医療従事者が対面で問診したもの、患者が問診票に入力したもの、音声で吹き込んだものを含む。
【0028】
症例情報をシステムに入力するためには、電子的なデータ(例えばテキストデータ)に変換する必要がある。例えば、医療従事者が対面で問診した場合、医療従事者が問診した内容を電子カルテの自由記入欄に手入力したものが、電子化した症例情報に含まれる。また、医療従事者の問診に先立って患者が問診票に入力した内容についても電子化が必要である。近年、タブレット端末等を用いて、電子問診票と呼ばれる、問診項目に対応する問診回答を電子的に入力できるシステムがあり、電子問診票の問診回答であれば既に電子化されている。
【0029】
本開示に係るシステムでは、症例情報を代表とする医療情報を入力としてこの医療情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補及びこの疾患候補等についての評価を出力する機械学習モデルを用いている。この機械学習モデルは、ChatGPTに代表される汎用的な大規模言語モデルであってもよいし、本開示に係るシステムのためにチューニングされた機械学習モデルであってもよい。
【0030】
機械学習モデルを本開示に係るシステムのためにチューニングするためには、疾患の一覧と、各疾患の診断、除外もしくは評価値に関する所見(症例の情報、問診の情報を含む、一部、検査陽性/陰性などは解釈を変更する作業済みのテキスト)、症例についての教科書情報、症例情報などのデータを事前学習用のデータまたはファインチューニング・インストラクションチューニング用の教師データとし、このデータを用いた機械学習を行うことが好ましい。そして、学習済みの機械学習モデルに症例情報等を入力し、出力結果としての疾患候補、治療候補、または検査候補及びこの疾患候補等についての評価を、同一の入力が与えられた際の医師の回答結果である疾患候補、治療候補、または検査候補及びこの疾患候補等についての評価と突き合わせ、医師の回答を正解データとして機械学習モデルに与えることで、機械学習モデルのチューニングを行う。
【0031】
機械学習モデルに医療情報を入力する際に、症例情報に(プロンプトと呼ばれる)何らかのテキストを付加し、症例情報+プロンプトを機械学習モデルに入力することが好ましい。プロンプトの詳細については後述するが、基本的には、機械学習モデルに対する入力内容の指定、出力例、及び、各症例に対する教科書情報が含まれる。
【0032】
従って、本開示に係るシステムは、症例に対応する状況ごとに個別化された医師のマニュアルを作成する機械学習モデルを生成し、この機械学習モデルから、医療従事者による診断を支援するための情報を出力させるシステムである。
【0033】
<一実施形態>
<1 システム全体の構成図>
図1は、本実施形態の医療支援システム(以下、単に「システム」と称する)1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)としての機能を有するサーバであり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。また、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0034】
端末装置10は、医療従事者またはシステム1の管理者が操作する装置である。ここに、医療従事者とは、医師、看護師、医療知識を有する検査技師等を含む概念である。なお、以下の説明において、医療従事者とシステム1の管理者とを区別して説明する時以外は、医療従事者にはシステム1の管理者が含まれるものとする。
【0035】
医療従事者は、端末装置10を用いて症例情報を含む医療情報を入力し、入力した医療情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補に関する情報をサーバ20から受け入れ、この端末装置10で閲覧する。また、医療従事者は、端末装置10を用いて各種情報を入力し、入力された情報は、後述するサーバ20において処理され、あるいは、システム1の外にある外部サーバ40において処理され、処理結果が端末装置10に表示される。
【0036】
サーバ20は、本実施形態のシステム1の管理者により管理され、端末装置10の利用者である医療従事者により適宜格納内容が修正/追加/削除がされる。
【0037】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0038】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインターフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインターフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0039】
<1.1 端末装置10の機能的な構成>
図2は、本実施形態のシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、図3では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0040】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0041】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0042】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0043】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0044】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0045】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0046】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0047】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0048】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報1701を記憶する。
【0049】
ユーザ情報1701は、端末装置10を使用して、システム1の機能である、入力した医療情報に基づく疾患候補または治療候補、検査候補に関する情報を受け入れるユーザの情報である。
【0050】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、通知制御部1804としての機能を発揮する。
【0051】
入力操作受付部1801は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0052】
送受信部1802は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0053】
データ処理部1803は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0054】
通知制御部1804は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部1804は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0055】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。図4に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0056】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0057】
記憶部202は、例えば、プロンプトデータ2022と、教師データ2023と、機械学習モデル2024等とを有する。
【0058】
プロンプトデータ2022は、後述するプロンプト生成モジュール2035が、ユーザから入力された症例情報に基づいて、機械学習モデル2024に入力を行う際のプロンプトを生成する際に用いられるデータである。
【0059】
プロンプトデータ2022は、主にテキストデータとして構成されているが、そのデータ形式には多様性がある。具体的には、JSON(JavaScript Object Notation)形式、マークアップ形式、テキスト情報と互換性を有するベクトル表現形式など、既存の様々なデータ形式が適用可能である。加えて、テキストベースのプロンプトを大規模言語モデルでベクトル表現形式に変換し、これを機械学習モデル2024の入力データとして利用することも可能である。この方法は、大規模言語モデルなどのモデルにおいて、組み込みベクトル(embedding vector)をプロンプトとして提供することを意味しているが、このことにより、効率的かつ効果的な学習プロセス、出力生成プロセスを実現することが期待される。以下、プロンプトデータ2022に含まれるテキストは、このテキスト情報と互換性を有するベクトル表現形式のものも含むものとし、「テキスト」と記載した場合にはこのテキストに対応するベクトル表現形式のものも含むこととして説明を進める。
【0060】
既に説明したように、プロンプトデータ2022に含まれるテキストには、機械学習モデル2024に対する入力内容の指定、出力例、及び、各疾患・検査・治療に対する教科書情報が含まれる。
【0061】
プロンプトデータ2022に含まれるテキストは、疾患名一覧、治療名一覧及び検査名一覧のうち少なくとも一つを含むことができる。また、プロンプトデータ2022に含まれるテキストは、疾患名、治療名及び検査名のうち少なくとも一つを含むことができる。また、プロンプトデータ2022に含まれるテキストは、疾患の説明、疾患の診断のための所見、及び、疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0062】
ここで、疾患の診断のための所見に関するテキストには、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患について異常陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%になる場合の確定診断の所見のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0063】
また、疾患の診断を除外するための所見に関するテキストには、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%除外される場合において除外する場合に参考になる所見のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0064】
さらに、治療名一覧または治療名についてのテキストは、治療名に係る治療についての強い適用、弱い適用、及び禁忌のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0065】
そして、検査名一覧または検査名についてのテキストは、検査名に係る検査についての強い適用、弱い適用、及び禁忌のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0066】
教師データ2023は、機械学習モデル2024に対して学習をさせる際の学習データとなる教師データである。教師データ2023は、上述したプロンプトデータ2022に含まれるテキストデータを有し、さらに、症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価が含まれる。評価は、機械学習モデルの推論結果の確からしさに対応した、疾患候補についての確からしさを含む。教師データ2023にはさらに、疾患の一覧と、各疾患の診断、除外もしくは評価に関する所見(症例の情報、問診の情報を含む、一部、検査陽性/陰性などは解釈を変更する作業済みのテキスト)、症例についての教科書情報、症例情報などのデータが含まれる。
【0067】
既に説明したように、教師データ2023は、図略の電子カルテシステムに蓄積されている電子カルテ情報を含んでもよい。一例として、ある病気Aの患者のカルテ内容を例えば30症例、病気Aでない疾患の診断となった患者のカルテを30症例集めたものである。
【0068】
また、教師データ2023は、図略の電子カルテシステムに蓄積されている電子カルテ情報をもとに、機械学習モデル(大規模言語モデル)により、陽性所見・陰性所見、検査日、治療方法、治療開始日、確定診断日、治癒・死亡・入院等の、確定診断日、治癒・死亡・入院等のアウトカム発生年月日・アウトカム発生までにかかった期間、インデックス日を規定し、その日から発生までにかかった相対期間に置き換えた文章を作成し、その陽性所見、陰性所見等が一致する大量の疑似電子カルテ情報を含む。大量の疑似電子カルテ情報は、後述する本実施形態のシステム1の機械学習モデル2024であってもよく、疑似電子カルテ情報を生成するために学習された機械学習モデルであってもよい。
【0069】
このことにより、個人情報保護法の問題を回避しつつ、大量のテキスト、大量の疑似症例と正解データを入手し機械学習モデル2024を学習させることが可能になる。結果、希少疾患の診断の支援も可能になる。
【0070】
教師データ2023は、後述する生成モデル生成モジュール2033が生成してもよいし、本実施形態のシステム1とは別のシステムにより生成してもよい。この場合、教師データ2023を生成したシステムから本実施形態のシステム1に教師データ2023を移植し、この教師データ2023を用いて機械学習モデル2024を学習することになる。
【0071】
機械学習モデル2024の一形態は、例えばChatGPTに代表されるように、自然言語またはベクトルが入力されると、この自然言語に対する自然言語をまたはベクトルを出力する大規模言語モデルである。特に、本実施形態の機械学習モデル2024では、教師データ2023を用いた機械学習が行われている。そして、学習済みの機械学習モデル2024に症例情報等を入力し、出力結果としての疾患候補、治療候補、または検査候補及びこの疾患候補等についての評価を、同一の入力が与えられた際の医師の回答結果である疾患候補、治療候補、または検査候補及びこの疾患候補等についての評価と突き合わせ、医師の回答を正解データとして機械学習モデル2024に与えることで、チューニングが行われている。
【0072】
特に、本実施形態の機械学習モデル2024は、出力である評価として、疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての確からしさ、または推奨度を自然言語および自然言語に変換可能なベクトル表現として出力するように学習がされている。このような確からしさまたは推奨度は、コメント等の文章として表示してもよい。
【0073】
同様に、本実施形態の機械学習モデル2024は、症例情報と疾患候補の入力を受け付け、疾患候補についての確からしさの評価(好ましくは2~20段階程度の)を出力するように学習されている。同様に、本実施形態の機械学習モデル2024は、症例情報と前記治療候補または検査候補の入力を受け付け、治療候補または検査候補についての推奨の評価(好ましくは2~20段階程度の)、評価の説明を出力するように学習されている。
【0074】
チャット機能及び機械学習モデル2024、大規模言語モデルそのものは公知技術であるので、その具体的な構成や生成方法についての説明はここでは割愛する。但し、機械学習モデル2024の学習方法の詳細については後述する。
【0075】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるアプリケーションプログラム2021を読み込み、アプリケーションプログラム2021に含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、アプリケーションプログラム2021に従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、生成モデル生成モジュール2033、症例情報入力受入モジュール2034、プロンプト生成モジュール2035、生成モデル入出力モジュール2036、提示制御部2037として示す機能を発揮する。
【0076】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0077】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0078】
生成モデル生成モジュール2033は、サーバ20の記憶部202に格納されている教師データ2023に基づいて、機械学習モデル2024を生成する。
【0079】
生成モデル生成モジュール2033が生成する機械学習モデル2024の一例は、ある病気Aの患者のカルテ内容を例えば30症例、病気Aでない疾患の診断となった患者のカルテを30症例集め、それぞれをプロンプトとともに受け取り、疾患の確からしさや治療の推奨の段階的表記をその説明とともに出力する機械学習モデルである。その際にプロンプトで出力されるべき候補一覧、それに対する確からしさ/推奨の出力形態を指示することで機械学習モデル2024の出力を制御することにより、機械学習モデル2024の出力の精度を保つことである。このことにより、新たに前向きに患者のデータを取らなくても、現在ある大量の電子カルテ情報とそれに対する医師の診断の確からしさの段階的表現、または治療の推奨の段階的表現をもとに、機械学習モデルに入力するプロンプトを自動的に試行錯誤し精度を向上させることすることが可能になる。
【0080】
また、生成モデル生成モジュール2033は、上述した疑似電子カルテ情報を生成してもよい。図略の電子カルテシステムに蓄積されている電子カルテ情報をもとに、機械学習モデル(大規模言語モデル)により、陽性所見・陰性所見、検査日、治療方法、治療開始日、確定診断日、治癒・死亡・入院等の、確定診断日、治癒・死亡・入院等のアウトカム発生年月日・アウトカム発生までにかかった期間、インデックス日を規定し、その日から発生までにかかった相対期間に置き換えた文章を作成し、その陽性所見、陰性所見等が一致する大量の疑似電子カルテ情報を生成する。
【0081】
この疑似電子カルテ情報を生成するにあたって、生成モデル生成モジュール2033は、電子カルテ情報に患者の個人情報が含まれている場合、この個人情報の一部を伏せ字にし、あるいは、電子カルテ情報に含まれる個人情報と異なる個人情報に置換する。電子カルテ情報には、患者の氏名、生年月日、連絡先、非常にまれな疾患などの個人情報が含まれている場合がある。個人情報保護法は、かかる個人情報についての管理手法を厳格に定めている。従って、かかる制限のある電子カルテ情報が教師データ2023に含まれることは、扱いを厳格に行う必要があると共に、個人情報漏洩の危険性を孕むことになる。そこで、本開示に係るシステム1では、症例情報に対して少なくとも一部を匿名化するか、また、改変することで、個人情報保護を図るとともに、データ活用の利便性を高めている。
【0082】
具体的には、電子カルテ情報に対して数字の一部を所定値だけ増減する、他の患者の電子カルテ情報と同一入力項目で入力内容を入れ替えるなどの改変を行うことで、実際の電子カルテ情報の改変を行っている。他、固有名詞をマスキングすることで、個人情報を匿名化している。同時に単語として、形態素解析を行い、非常にまれな単語は表示をマスキングしている。
【0083】
但し、疑似電子カルテ情報を生成するにあたって、医学的妥当性を一定維持するために、根拠をもって疑似電子カルテ情報を作成することが望ましい。一例として、発熱は陽性のまま、頭痛は陽性のまま、検査値は±1標準偏差の半分までの変動とする、退院日は±1日までの変動とする、再入院日も±1日までの変動とする、死亡日も±1日までの変動とする必要がある。
【0084】
また、生成モデル生成モジュール2033によって生成される疑似カルテ情報は、精度管理される必要があるが、プロンプトで出力を制御するだけでなく、疑似電子カルテ情報を大量に発生させ、その生成物のうち上記の変動内に留まった生成データをもとに、生成モデル生成モジュール2033をファインチューニングして生成モデル生成モジュール2033の精度を向上させてもよい。
【0085】
症例情報入力受入モジュール2034は、端末装置10等から入力される症例情報を含む医療情報を受け入れ、一時的に記憶部202に格納する。好ましくは、症例情報入力受入モジュール2034は、端末装置10の入力装置13及び音声処理部140を介して入力された各種情報を受け入れて記憶部202に一時的に格納する。
【0086】
症例情報入力受入モジュール2034が受け入れる症例情報は、症例情報に係る患者からの主訴または病名を含み、さらに、患者の現病歴、既往歴、初診時所見及び患者に対する検査結果のうち少なくとも一つを含む。
【0087】
プロンプト生成モジュール2035は、症例情報入力受入モジュール2034が症例情報を含む医療情報を受け入れたことを契機に、記憶部202に格納されているプロンプトデータ2022に基づいて、機械学習モデル2024に入力するテキストデータであるプロンプトを生成し、生成したプロンプトを一時的に記憶部202に格納する。
【0088】
プロンプト生成モジュール2035が生成するプロンプトは、プロンプトデータ2022に格納されているテキストと同様である。プロンプトデータ2022に含まれるテキストについては既に説明したので、ここでの説明は省略する。
【0089】
また、プロンプト生成モジュール2035は、症例情報入力受入モジュール2034が受け入れた症例情報を含む医療情報から検索単語を生成し、この検索単語を用いて、外部検索データベースである外部サーバ40により検索を行い、この外部検索データベースの検索結果から、機械学習モデル2024に入力するテキストデータであるプロンプトを生成し、生成したプロンプトを一時的に記憶部202に格納する。
【0090】
医療情報から検索単語を生成する手法は任意であり、一例として、医療情報を形態素解析して名詞である単語を抽出し、これを検索単語とする手法が挙げられる。形態素解析を行う際に、医療従事者が使用する医学用語を収録した医療用辞書(図示略)を記憶部202に用意しておき、この医療用辞書を用いて形態素解析を行うことが好ましい。一方で、症例情報を含む医療情報は医療従事者が入力するものであることを念頭に置くと、形態素解析を行って得た名詞である単語は、検索データベースによる検索に好ましい単語であるとも考えられるので、医療用辞書を用いずとも所望の検索結果が得られることが期待できる。従って、医療用辞書は必須の構成要素ではない。また、形態素解析の一手法として、MS IMEのような日本語入力システムを用いて単語を切り出す手法も好適に適用可能である。なお、医学用語とは、「既往歴」、「現病歴」、「薬剤歴」、「社会歴」、「病名」、「薬剤名」など、医療機関で医学に関する言葉を正確に記述するために用いられる用語である。
【0091】
このような外部検索データベースの一例として、ナレッジグラフと呼ばれるデータベースは好適に適用可能である。ナレッジグラフとは、さまざまな知識(=ナレッジ)を体系的に連結し、グラフ構造で表した知識のネットワークである。ナレッジグラフを用いればデータの連携・統合や知識の発見、あるいは高度な分析などが可能となり、プロセス最適化や意思決定の支援にもつながると言われている(参考:https://www.rd.ntt/se/media/article/0025.html)。ナレッジグラフの表現方法として、“検査名=所見/陽性@部位”(例:CT=出血/陽性@小脳)などように、部位や検査名、所見名、陽性か陰性や、肺炎→呼吸器不全などのように疾患・病態と疾患病態の因果を分かりやすく切り出して表記してもよい。
【0092】
このように、検索データベースの検索結果を機械学習モデル2024に入力する手法は、RAG(Retrieval-augmented Generation:検索により強化した文章生成)と呼ばれている。RAGは、機械学習モデル2024が持つ知識の内部表現を補うために、外部の知識ソースにモデルを接地させる(グラウンドさせる)ことで、機械学習モデル2024が生成する回答の質を向上させる手法である。
【0093】
また、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストには、確からしさの評価の出力表示事例が含まれている。同様に、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストには、確からしさの評価の各段階に該当する状態が記載されている。さらに、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストには、確からしさの説明についての出力表示事例が含まれている。
【0094】
ここで、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現は、疾患名一覧、治療名一覧及び検査名一覧のうち少なくとも一つを含む。あるいは、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現は、疾患名、治療名及び検査名のうち少なくとも一つを含む。
【0095】
また、また、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、疾患の説明、疾患の診断のための所見、及び、疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つのテキストまたはベクトル表現が含まれる。
【0096】
ここで、疾患の診断のための所見には、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患について異常陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%になる場合の確定診断の所見のうち少なくとも一つが含まれる。
【0097】
また、疾患の診断を除外するための所見には、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%除外される場合において除外する場合に参考になる所見のうち少なくとも一つが含まれる。
【0098】
さらに、治療名一覧または治療名についてのテキストまたはベクトル表現には、治療名に係る治療についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つが含まれる。
【0099】
さらに、検査名一覧または検査名についてのテキストまたはベクトル表現には、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つが含まれる。
【0100】
また、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、推奨の前記評価の表示事例が含まれている。同様に、プロンプト生成モジュール2035が生成する、機械学習モデル2024が評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、推奨の前記評価の各段階に該当する状態が記載されている。
【0101】
生成モデル入出力モジュール2036は、症例情報入力受入モジュール2034が受け入れた症例情報を含む医療情報、及び、プロンプト生成モジュール2035が生成したプロンプト等を機械学習モデル2024に入力し、この機械学習モデル2024から、機械学習モデル2024に入力した症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価、さらには評価についてのコメントを出力させる。
【0102】
機械学習モデル2024が出力する評価には、機械学習モデル2024の出力である疾患候補についての確からしさの評価(好ましくは2~20段階程度の)が含まれる。同様に、機械学習モデル2024が出力する評価には、機械学習モデル2024の出力である治療候補または検査候補についての推奨の評価(好ましくは2~20段階程度の)を含む。
【0103】
なお、推奨および確からしさを、段階表記することは、その段階表現の理由をきちんと定義し、明確化でき、根拠を示すことができるため、コミュニケーションに有用である。一例では、片頭痛の確率が80%であるという表記よりは、片頭痛は星表記で、★★★★☆であると表記する方が、直感的にわかりやすい。
【0104】
同時に、★5つの状態:★★★★★の時の所見は、「拍動性、片側、頭痛発作時に嘔吐・嘔気、片頭痛の既往、頭痛時の視野障害の4つを認め、かつ週に1回から年に数回ぐらいの頻度」、★4つの状態:★★★★☆の時の所見は、「拍動性、片側、頭痛発作時に嘔吐・嘔気、頭痛時安静、片頭痛の既往、頭痛時の視野障害の3つを認め、かつ週に1回から年に数回ぐらいの頻度」などと各段階を明確に定義することが可能になり、なぜその段階と評価されたのかの理由の根拠を表現することが可能になる。このことは、大規模言語モデルの出力表現としてなぜその出力となったのかが明確にできる。
【0105】
また、片頭痛の疑いの患者では、カルテ情報を、「頭痛の質:拍動性、頭痛の部位:片側、頭痛の発作時の症状:嘔吐・嘔気、既往歴:片頭痛の既往、頭痛時の合併症:視野障害、頭痛の頻度:週に1回から年に数回ぐらいの頻度、TSH上昇」などと構造化して入力すると、入力が統一化され出力の精度が安定し、またユーザの機械学習の結果への理解が高まる。
【0106】
このようにカルテ情報を診断/治療の判断に大事な所見想定/アウトカムを構造化し、その構造化内容をプロンプトに入れて生成AIによって出力される段階表現と、その段階表現の根拠の説明を比較することで、生成AIの精度を管理することが可能になる。
【0107】
また、このようにして作成された構造化データの項目を機械学習モデル2024の「疾患について陽性または陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見」または「疾患について陽性または陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見」または「疾患の除外に役立つ所見」等としてプロンプトとして入力に含むように設計することで、電子カルテ情報を大規模言語モデルが構造化した文章をもとに、プロンプトに記載される各疾患の診断、除外もしくは評価に関する所見の表現が自動で作成される。このようにして、各疾患の評価基準を自動で作成し、医師の評価と一致するプロンプトを選択していくことで、精度の高い結果を得られる各疾患の評価基準を含んだプロンプトを作成することが可能になる。
【0108】
なお、この一例では診断のためのプロンプト生成について記載したが、治療・検査の推奨のプロンプト生成についても、同様に電子カルテ情報と医師の治療・検査の推奨評価から各治療・検査の評価基準を自動で作成することが可能である。
【0109】
機械学習モデル2024に医療情報を入力するに当たって、生成モデル入出力モジュール2036は、症例情報入力受入モジュール2034が受け入れた症例情報に患者の個人情報が含まれている場合、この個人情報の一部を伏せ字にし、あるいは、症例情報入力受入モジュール2034が受け入れた個人情報と異なる個人情報に置換する。症例情報には、患者の氏名、生年月日、連絡先、非常にまれな疾患などの個人情報が含まれている場合がある。個人情報保護法は、かかる個人情報についての管理手法を厳格に定めている。従って、かかる制限のある症例情報を機械学習モデル2024に入力することは、扱いを厳格に行う必要があると共に、個人情報漏洩の危険性を孕むことになる。そこで、本開示に係るシステム1では、症例情報に対して少なくとも一部を匿名化するか、また、改変することで、個人情報保護を図るとともに、データ活用の利便性を高めている。
【0110】
具体的には、症例情報に対して数字の一部を所定値だけ増減する、他の患者の症例情報と同一入力項目で入力内容を入れ替えるなどの改変を行うことで、実際の症例情報の改変を行っている。他、固有名詞をマスキングすることで、個人情報を匿名化している。同時に単語として、形態素解析を行い、非常にまれな単語は表示をマスキングしている。
【0111】
また、生成モデル入出力モジュール2036は、プロンプト生成モジュール2035が生成したプロンプトを機械学習モデル2024に入力することなく、機械学習モデル2024から、機械学習モデル2024に入力した症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価を出力させてもよい。つまり、言い換えれば、プロンプトの入力なくして、機械学習モデル2024を、症例情報を入力とし、疾患候補または検査・治療候補、それらへの評価、その評価の説明を出力とするようにファインチューニングすることで、機械学習モデル2024に入力した症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価、その評価の説明を機械学習モデル2024から出力させてもよい。
【0112】
また、生成モデル生成モジュール2033が生成するデータを用いて、機械学習モデル2024をファインチューニングする事も可能である。一例では、生成モデル生成モジュール2033による機械学習モデル2024のファインチューニングの際には、生成モデル生成モジュール2033は、プロンプト生成モジュール2025が生成するプロンプトも機械学習モデル2024に入力してもよい。また、疑似電子カルテ情報を生成した場合と同様に、機械学習モデル2024と別体の機械学習モデルにより、ファインチューニング用の教師データを生成させてもよい。
【0113】
一例としてファインチューニング用の教師データは入力として症例情報、出力として推奨および確からしさの段階表記、および、その段階表記となった説明が含まれる。そして、生成される出力に記載される推奨および確からしさが別途医師のつける推奨および確からしさと一致する場合、出力に含まれる説明表現は医師の意見と一致する可能性が高く、機械学習モデル2024の事前学習の精度を上げるのに有効となる。したがって、ファインチューニング用の教師データを大量に生成モデルで生成し、その作成されたデータのうち、医師の段階表記と一致または近似するデータを選定し、機械学習モデル2024用の事前学習に用いてもよい。
【0114】
まとめだが、これらの複数の生成AIにより、症例文章とそれに対するAI・医師の評価から、構造化された症例文章、疑似症例文章、評価基準となるプロンプトが作成され、また、評価基準の説明文章付きのファインチューニング用の正解データ、生成AIの事前学習用の文章が作成される。このようにして、症例文章とそれに対するAI・医師の段階評価を起点とし、自動的にAIの正解データや機械学習モデルが作成されることは画期的である。
【0115】
提示制御部2037は、機械学習モデル2024が出力した、機械学習モデル2024に入力した症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価を、送信制御モジュール2032と協働して医療従事者が操作する端末装置10に送信してこの端末装置10のディスプレイ241に表示させる。
【0116】
<2 動作例>
以下、サーバ20の動作の一例について説明する。
【0117】
図4は、サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。図4は、機械学習モデル2024を学習させるための教師データ2023を生成する動作の一例を示す図である。大規模言語モデルによって電子カルテの症例情報を、アウトカムや所見が一致する構造化データ(整理された項目名と値のペア)に大規模言語モデルを用いて変換し、その後構造化データから、アウトカムや所見が一致または近似する疑似症例文章を大量に作成する。構造化データは匿名化されているのかの確認が容易であり、また、機械学習モデルが理解しやすいというメリットがある。
【0118】
図4のステップS400において、制御部203は、システム1外の、あるいは記憶部202に用意されている電子カルテシステムの電子カルテ情報を入手する。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル生成モジュール2033により、システム1外の、あるいは記憶部202に用意されている電子カルテシステムの電子カルテ情報を入手する。電子カルテ情報の一例を、図12に示す。
【0119】
ステップS401において、制御部203は、ステップS400で入手した電子カルテ情報に対して、診断に大事な所見想定を構造化する。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル生成モジュール2033により、ステップS400で入手した電子カルテ情報に対して、診断に大事な所見想定を構造化する。より詳細には、制御部203は、生成モデル生成モジュール2033により、AIにより診断/治療の判断に大事な所見想定/アウトカムを構造化した文章を作成する。所見想定の構造化の一例を図13の左部に示す。図13に示すように、ステップS400で入手した電子カルテ情報を構造化データに変換し、さらに、アウトカムを抽出した上で構造化データに変換している。この際に、構造化データの作成に対して、自然言語処理を行う事ができる。一例では、カルテ文を事前処理で検査値を正常、異常、高値、低値などと抽象化の変換をしてもよい。また、大規模言語モデルを用いて構造化を行い、プロンプト等で構造化の項目を指示したり、検査値の上昇低下と判断する基準値を渡してもよい。一例では、「構造化に関しては、主訴、主訴の期間、主訴の重症度(痛みの場合は1~10の表記)、合併症、主訴の質、既往歴を取り出す。以下の例に沿う。主訴:頭痛。主訴の期間:3日間、主訴の重症度:5、TSH上昇」などと記載してもよい。
【0120】
ステップS402~S403において、制御部203は、ステップS401で生成した構造化データに基づいて、大量の(疑似電子)カルテ情報とアウトカム、病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを生成する。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル生成モジュール2033により、ステップS401で生成した構造化データに基づいて、大量の(疑似電子)カルテ情報を作成し、それにアウトカムとのペアを病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを生成モデル生成モジュール2033または医師が付与する。生成した疑似電子カルテ情報の一例を図13の右部に示す。これら疑似電子カルテ情報は所見及びアウトカムが一致し、個人情報等の一部が置換されている。
【0121】
ステップS404において、制御部203は、ステップS402~S403で生成した(疑似電子)カルテ情報とアウトカム、病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを用いて機械学習モデル2024を生成し、あるいは、ステップS402~S403で生成した(疑似電子)カルテ情報とアウトカム、病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを用いて機械学習モデル2024のファインチューニングをする。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル生成モジュール2033により、ステップS402~S403で生成した(疑似電子)カルテ情報とアウトカム、病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを用いて機械学習モデル2024を生成し、あるいは、ステップS402~S403で生成した(疑似電子)カルテ情報とアウトカム、病名の確からしさ、検査・治療の推奨とのペアを用いて機械学習モデル2024のファインチューニングをする。
【0122】
図5は、サーバ20の動作の他の例を示すフローチャートである。図5は、制御部203のプロンプト生成モジュール2035によりプロンプトを生成する動作の一例を示す図である。
【0123】
ステップS500において、制御部203は、電子カルテ情報と機械学習モデル2024の出力例から、理想的な診断に大事な所見想定をもとに多種多様のプロンプトを生成する。具体的には、例えば、制御部203は、プロンプト生成モジュール2035により、電子カルテ情報と機械学習モデル2024の出力例から、理想的な診断に大事な所見想定をもとに多種多様のプロンプトを生成する。
【0124】
次いで、ステップS501において、制御部203は、ステップS500で生成したプロンプトの精度を検証する。具体的には、例えば、制御部203は、プロンプト生成モジュール2035により、ステップS500で生成したプロンプトの精度を検証する。より詳細には、制御部203は、プロンプト生成モジュール2035により、ステップS500で生成したプロンプトを機械学習モデル2024に入力して出力を得て、それぞれのプロンプトでの精度検証を行う。なお、この精度検証は医療従事者により行われてもよい。
【0125】
そして、ステップS502において、制御部203は、ステップS501における検証結果に基づいて、精度の良いプロンプトを選択し、または、精度の良いプロンプトを作成できる大規模言語モデルを選択する。具体的には、例えば、制御部203は、プロンプト生成モジュール2035により、ステップS501における検証結果に基づいて、精度の良いプロンプトを選択し、または、精度の良いプロンプトを作成できる大規模言語モデルを選択する。このことにより、診断性能/推奨評価性能の高いプロンプトが作成できる。検証プロセスでは、大量のプロンプトと大量のカルテ情報を機械学習モデル2024にかけ、大量の評価と評価の説明を含む出力テキストを得ることが可能になる。これらのうち、評価が医師の評価と一致する出力テキストを選定し、その出力テキストを機械学習モデル2024の学習データに用いる。医師の評価と一致する出力テキストに含まれる評価の説明の文章は真実である可能性が高いく、真実性の高いテキストを機械学習モデル2024の学習に用いることで精度を向上させることができる。
【0126】
さらに、上記ステップS500で入手した、プロンプトに記載される、「診断に有用な所見」をもとに、生成モデル生成モジュール2033によって生成する構造化文章の「診断に大事な所見想定項目」を更新し、生成モデル生成モジュール2033から出力される構造化文章と機械学習モデル2024を一貫性を高め、結果としてこれらのシステム全体の精度を向上することが可能になる。具体的実施方法の一例は、生成モデル生成モジュール2033に「診断に大事な所見想定項目」の一覧をプロンプトとして入力し、生成モデル生成モジュール2033の出力を制御する。なお、S502の出力で、特に臨床医の診断と一致した情報や説明文章を、選択し、図4のステップS404における大規模言語モデルの事前学習用のテキストとして入力することは、S404の大規模言語モデルの精度を上げることに有用である。
【0127】
図6は、サーバ20の動作の一例を表すフローチャートである。図6は、端末装置10を介して医療従事者が症例情報を含む医療情報を入力したことを起点として、この医療情報、及び、プロンプトを機械学習モデル2024に入力し、この機械学習モデル2024から、入力した症例情報に対応する疾患候補、治療候補、または検査候補及びこれら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価を出力させる動作の一例を示す図である。
【0128】
ステップS600において、制御部203は、端末装置10を介して医療従事者が入力した病歴情報を含む医療情報を受け入れる。具体的には、例えば、制御部203は、症例情報入力受入モジュール2034により、端末装置10を介して医療従事者が入力した病歴情報を含む医療情報を受け入れる。そして、症例情報入力受入モジュール2034は、受け入れた医療情報を一時的に記憶部202に格納する。
【0129】
ステップS601において、制御部203は、ステップS450で受け入れた医療情報に基づいて、機械学習モデル2024に入力すべきプロンプトを生成する。具体的には、例えば、制御部203は、プロンプト生成モジュール2035により、制御部203は、ステップS450で受け入れた医療情報に基づいて、機械学習モデル2024に入力すべきプロンプトを生成する。なお、ステップS601において、プロンプト生成モジュール2035は、外部検索データベース等を用いてプロンプトを入手してもよい。
【0130】
ステップS602において、制御部203は、ステップS600で受け入れた医療情報、及び、ステップS601で生成したプロンプト等を機械学習モデル2024に入力する。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル入出力モジュール2036により、ステップS450で受け入れた医療情報、及び、ステップS451で生成したプロンプト等を機械学習モデル2024に入力する。
【0131】
ステップS603において、制御部203は、ステップS452で機械学習モデル2024に医療情報等を入力した結果である機械学習モデル2024からの出力を受け入れる。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル入出力モジュール2036により、ステップS452で機械学習モデル2024に医療情報等を入力した結果である機械学習モデル2024からの出力を受け入れる。
【0132】
ステップS604において、制御部203は、ステップS603で受け入れた、機械学習モデル2024からの出力を、端末装置10のディスプレイ150に表示させるための表示制御信号を生成し、この表示制御信号を端末装置10に送出する。具体的には、例えば、制御部203は、提示制御部2037により、ステップS453で受け入れた、機械学習モデル2024からの出力を、端末装置10のディスプレイ150に表示させるための表示制御信号を生成し、この表示制御信号を端末装置10に送出する。
【0133】
ステップS605では、制御部203は、ステップS604の出力の精度を検証し、正解したと判断できる出力と、この出力に対応する入力(この入力も正解したと判断することができる)を選出する。具体的には、例えば、制御部203は、生成モデル入出力モジュール2036により、ステップS604の出力の精度を検証し、正解したと判断できる出力と、この出力に対応する入力(この入力も正解したと判断することができる)を選出する。この後、ステップS607において、正解した入力を、図4のステップS404の入力に利用する。
【0134】
<3 画面例>
以下、端末装置10に出力される画面の一例を、図7図11を参照して説明する。
【0135】
図7図10は、本実施形態のシステム1において、サーバ20の制御部203が機械学習モデル2024に入力した医療情報及びプロンプト等の一例を示す画面例である。機械学習モデル2024に入力した医療情報等は、サーバ20の制御部203の提示制御部2037により端末装置10のディスプレイ150にも表示されており、図5図8の画面例は端末装置10のディスプレイ150に表示されている画面例である。
【0136】
機械学習モデル2024に入力する医療情報等には、機械学習モデル2024に対する入力内容の指定、出力例、及び、各症例に対する教科書情報が含まれている。出力例には、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補が含まれ、さらには、これら疾患候補、治療候補、または検査候補についての評価が含まれている。画面例では、評価は5点満点で出力されており、★の数が評価点である。教科書情報は、既に説明したように、検索データベースである外部サーバ40からの検索結果を含んでもよい。画面例では、教科書情報は、各疾患の診断、除外、もしくは各評価点に関する所見が含まれている。
【0137】
図11は、本実施形態のシステム1において、機械学習モデル2024の出力例の一例を示す画面例である。既に説明したように、機械学習モデル2024からの出力は、提示制御部2037により端末装置10のディスプレイ150にも表示される。
【0138】
なお、図7図11は機械学習モデル2024への入出力をマークアップ形式により表示しており、図11においては、このマークアップ形式のテキストデータを表形式に変換したものを示している。
【0139】
<4 一実施形態の効果>
以上詳細に説明したように、本実施形態のシステム1によれば、患者を診断するための情報を得るシステムとして、入力をカルテの情報とし、プロンプトを用いて自然文またはベクトル表現で機械学習モデルを制御することで十分な精度を保つ技術を提供することができる。
【0140】
<5 付記>
なお、上記した実施形態は本開示を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0141】
一例として、上述した一実施形態では、サーバ20が機械学習モデル2024を有していたが、図1の外部サーバ40が機械学習モデルを有していてもよい。この場合、機械学習モデルの学習は外部サーバ40が主体となって行ってもよい(つまり、教師データの収集動作からこの教師データに基づく機械学習モデルの学習動作まで)し、サーバ20が外部サーバ40にある機械学習モデルの学習を行ってもよい(つまり、教師データの収集動作からこの教師データに基づく機械学習モデルの学習動作まで)。
【0142】
また、上述した一実施形態では、機械学習モデルを用いて、ユーザから入力された症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を得ていたが、かかる出力は機械学習モデルのみならず他の手法、一例としてルールベースのデータベースを用いて、あるいは、メモリに格納された専用のアプリケーション(第2プログラム)から得てもよい。このような専用のアプリケーションの一例を、図14図20を参照して説明する。
【0143】
例えば、以下のような文章を与えた場合に、
「感冒の陽性所見(10割):発熱、咳、痰、鼻水、咽頭痛のいずれか
感冒の陽性所見(8割):咽頭痛、鼻汁、咳嗽
感冒の陽性所見(8割):咳
感冒の陽性所見(3割):発熱
感冒の陽性所見(1割):悪寒、筋肉痛、倦怠感、嘔気
感冒が除外となる陽性所見(9割):インフルエンザ陽性、X線=肺浸潤影」
図14図19に示すようなプログラムをサーバ20の記憶部202内に格納し、上記の文章からデータを抜き出してこのプログラムに入力すれば、図20に示すように、診断後確率が~1割で☆ 1~3割で☆☆、4~6割 ☆☆☆ 7~9割☆☆☆☆ 9割以上で☆☆☆☆☆と表記された出力を得ることができる。かかる☆表示は評価の一例である。
【0144】
図14図19に示すプログラムは、テキストから感冒の診断に関する所見とその頻度を抽出し、観察された症状に基づいて感冒の診断確率を推定するものである。まず、以下のような感冒の症状リストテキストをプログラムに入力する。
「感冒の10割で陽性の所見:発熱、咳、痰、鼻水、咽頭痛のいずれか。感冒の8割で陽性の所見:咽頭痛、鼻汁、咳。感冒の3割で陽性の所見:発熱。感冒の1割で陽性の所見:悪寒、筋肉痛、倦怠感、嘔気。感冒が9割で除外となる陽性所見:インフルエンザ陽性、X線=肺浸潤影。」
【0145】
次に、プログラムに、患者の観察症状を記載したテキストを入力し、このテキストから症状を抽出する。
「患者は感冒が疑われる状態で来院し、症状として咳、痰、鼻汁が認められる。」
【0146】
図14図19に示すプログラムは、所見リストテキストの内容を正規表現によって解析し、症状ごとの出現頻度を辞書形式で格納する。続いて、患者の症状テキストから事前に抽出された症状名と一致するものを抽出する。得られた症状と事前確率をもとにベイズ推定を実行し、感冒の事後確率を算出する。診断確率に応じて星(☆~☆☆☆☆☆)の数で評価し、診断の確からしさを表示する。
【0147】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0148】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0149】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0150】
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、メモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、プログラムは、プロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
(付記2)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プログラムは、プロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
(付記3)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プログラムは、プロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、プログラム。
(付記4)
第1ステップで受け入れる症例情報は、症例情報に係る患者からの主訴または疾患名を含み、さらに、患者の現病歴、既往歴、所見、治療歴、及び患者に対する検査所見のうち少なくとも一つを含み、機械学習モデルは、第7ステップの入力に対し、第2ステップ、第3ステップを実行するように学習された機械学習モデルであり、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を自然言語として出力する、付記2に記載のプログラム。
(付記5)
第7ステップにおいて、第1ステップにおいて受け入れた症例情報として、電子カルテ情報をもとに、診断/治療の判断に大事な所見想定を構造化し、その構造化した内容を機械学習モデルに入力する付記4に記載のプログラム。
(付記6)
プログラムは、プロセッサに、さらに、症例情報に関する情報を外部検索データベースにより検索を行い、検索結果からテキストまたはベクトル表現を入手または生成する第6ステップを実行し、さらに、第7ステップにおいて、症例情報に加えて、第6ステップで生成した評価を出力する前提となるテキストまたはテキストに変換可能なベクトル表現を機械学習モデルに入力する、付記2に記載のプログラム。
(付記7)
第6ステップにおいて、外部検索データベースとして、ナレッジグラフのデータベースを探索する付記6に記載のプログラム。
(付記8)
第7ステップにおいて、評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現は、症例情報に関する疾患名と、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名と、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名と、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、付記4に記載のプログラム。
(付記9)
第6ステップにおいて、テキストまたはベクトル表現は、疾患の説明、疾患の診断のための所見、及び、疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つのテキストまたはベクトル表現を含む、付記6に記載のプログラム。
(付記10)
第6ステップにおいて、疾患の診断のための所見として、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患について異常陽性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%になる場合の確定診断の所見のうち少なくとも一つを含む、付記9に記載のプログラム。
(付記11)
第6ステップにおいて、疾患の診断を除外するための所見として、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が上がる所見、疾患について陰性判定されるときに疾病に関する診断の確率が下がる所見、疾患についての診断が100%除外される場合において除外する場合に参考になる所見のうち少なくとも一つを含む、付記9に記載のプログラム。
(付記12)
第6ステップにおいて、治療名一覧についてのテキストまたはベクトル表現は、治療名に係る治療についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、付記9に記載のプログラム。
(付記13)
第6ステップにおいて、検査名一覧についてのテキストまたはベクトル表現は、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つを含む、付記9に記載のプログラム。
(付記14)
第3ステップにおいて提示される評価は、機械学習モデルの出力として疾患候補についての確からしさの評価を含む、付記2に記載のプログラム。
(付記15)
第7ステップにおいて入力される評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、確からしさ、または推奨度の評価の出力表示事例が含まれている付記6に記載のプログラム。
(付記16)
第7ステップにおいて入力される評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、確からしさ、または推奨度の評価の各段階に該当する状態が記載されている付記6に記載のプログラム。
(付記17)
第7ステップにおいて入力される評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、確からしさの説明の出力表示事例が含まれている付記6に記載のプログラム。
(付記18)
第3ステップにおいて提示される評価は、機械学習モデルの出力である治療候補または検査候補についての推奨の評価を含む、付記2に記載のプログラム。
(付記19)
第7ステップにおいて入力される評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、推奨の評価の表示事例が含まれている、付記6に記載のプログラム。
(付記20)
第7ステップにおいて入力される評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、推奨の評価の各段階に該当する状態が記載されている付記6に記載のプログラム。
(付記21)
機械学習モデルは、電子カルテの症例情報から疑似症例情報を作成するように学習された機械学習モデルで、疑似症例情報は、患者カルテ情報から所見とアウトカムが一致する構造化データを生成し、機械学習モデルに構造化データを入力することで作成される付記4に記載のプログラム。
(付記22)
機械学習モデルは、疾患候補についての確からしさ、または推奨度の評価、または、治療候補または検査候補についての推奨の評価または推奨度の説明、または推奨度の説明のいずれか一つを出力するように学習された、付記4に記載のプログラム。
(付記23)
第3ステップにおいて、疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度をユーザに提示するための情報を出力する、付記2に記載のプログラム。
(付記24)
第3ステップにおいて、疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現でユーザに提示するための情報を出力する、付記23に記載のプログラム。
(付記25)
第3ステップにおいて、疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ及び、この疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現でユーザに提示するための情報を出力するとともに、その段階表現となった根拠をユーザに提示するための情報を出力する、付記24に記載のプログラム。
(付記26)
第7ステップにおいて入力される、評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現には、確からしさまたは推奨度の評価の各段階に該当する状態が記載され、第3ステップにおいて、疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つ及び、この疾患候補、治療候補、検査候補のいずれか一つについての評価として、その確からしさ、または推奨度を段階表現でユーザに提示するための情報を出力するとともに、その段階表現となった根拠をユーザに提示するための情報を出力する、付記25に記載のプログラム。
(付記27)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、第1のプロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、プログラムは、第1のプロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
(付記28)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、第1のプロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プログラムは、第1のプロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行させ、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、プログラム。
(付記29)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、第1のプロセッサに、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プログラムは、第1のプロセッサに、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、プログラム。
(付記30)
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
(付記31)
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
(付記32)
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力し、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、情報処理装置。
(付記33)
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
(付記34)
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、情報処理装置。
(付記35)
情報処理装置及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、または検査候補を出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力させるものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行させ、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、情報処理装置。
(付記36)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
(付記37)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
(付記38)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、プロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、方法。
(付記39)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する第7ステップと、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
(付記40)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第7ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる第2ステップと、第2ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第3ステップとを実行し、第2ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、方法。
(付記41)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムにおいて、第1のプロセッサと第1のメモリとを備えるコンピュータにより実行される方法であって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のプロセッサと第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、第1のプロセッサは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる第1ステップと、第1ステップで受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する第8ステップと、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる第4ステップと、第4ステップの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する第5ステップとを実行し、第4ステップにおいて、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、方法。
(付記42)
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、メモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する手段と、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段からの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
(付記43)
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する手段と、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段からの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
(付記44)
症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力し、メモリを備えるシステムであって、メモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する手段と、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、システム。
(付記45)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名、治療名、及び検査名の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する第2プログラムが格納され、コンピュータは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを第2プログラムに入力する手段と、第2プログラムに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を第2プログラムから出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段からの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
(付記46)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、コンピュータは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、テキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する手段と、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を機械学習モデルから出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段からの出力である疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力する、システム。
(付記47)
コンピュータ及びサーバを備え、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力する医療支援システムであって、コンピュータは、症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力するものであり、サーバは第2のメモリを備え、第2のメモリには、症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、検査候補の少なくとも1つについての評価を出力する機械学習モデルが格納され、コンピュータは、ユーザから症例情報の入力を受け入れる手段と、症例情報の入力を受け入れる手段により受け入れた症例情報と、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧の少なくとも1つについての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現である、症例情報に関する疾患名、疾患名に係る疾患の説明、疾患の診断のための所見及び疾患の診断を除外するための所見のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する治療名、治療名に係る強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つ、または、症例情報に関する検査名、検査名に係る検査についての強い適用となる状態、弱い適用となる状態、及び禁忌となる状態のうち少なくとも一つとを機械学習モデルに入力する手段と、機械学習モデルに入力した症例情報と、テキストまたはベクトル表現とに対応する疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価を出力させる手段と、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つについての評価をユーザに提示するための情報を出力する手段とを有し、評価を出力させる手段は、評価として、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、または検査候補の少なくとも1つについての確からしさ、または推奨度を出力させ、機械学習モデルは、入力された症例情報、及び、疾患名一覧、治療名一覧、及び検査名一覧のうち少なくとも一つに対し、疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つ、及び、この疾患候補、治療候補、及び検査候補の少なくとも1つを出力することをファインチューニングにより学習された機械学習モデルである、システム。
【符号の説明】
【0151】
1…システム 10…端末装置10 20…サーバ 25…メモリ 26…ストレージ 29…プロセッサ 40…外部サーバ 201…通信部 202…記憶部 203…制御部 2021…アプリケーションプログラム 2022…プロンプトテンプレートデータ 2023…教師データ 2024…機械学習モデル 2031…受信制御モジュール 2032…送信制御モジュール 2033…生成モデル生成モジュール 2034…症例情報入力受入モジュール 2035…プロンプト生成モジュール 2036…生成モデル入出力モジュール 2037…提示制御部
【要約】
【課題】患者を診断するための情報を得るシステムを簡易に構築できる技術を提供する。
【解決手段】プログラムは、プロセッサ29に、症例情報に基づく疾患候補等を出力させるものである。メモリ25、26には、症例情報と、疾患名等についての評価を出力する前提となるテキストまたはベクトル表現とを入力としてこの症例情報に基づく疾患候補等、及び、この疾患候補等についての評価を出力する第2プログラムが格納されている。プログラムは、ユーザから症例情報の入力を受け入れると、この症例情報等を第2プログラムに入力させ、第2プログラムから、症例情報に基づく疾患候補等、及び、この疾患候補等についての評価を出力させる。
【選択図】 図1
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