(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】プラグコネクタ、レセプタクルコネクタ、およびコネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6591 20110101AFI20250212BHJP
H01R 13/74 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
H01R13/6591
H01R13/74 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021040996
(22)【出願日】2021-03-15
【審査請求日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】202020342968.3
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】フゥー,フア
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,インチュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ダオクゥァン
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-045836(JP,A)
【文献】米国特許第10490937(US,B1)
【文献】特開平01-298664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/6591
H01R 13/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグコネクタであって、
前記プラグコネクタは、
- 金属ハウジング(130)と、
- 前記金属ハウジング(130)内に収容されており、挿入スロット(111)が形成されている絶縁体(110)と、
- 前記絶縁体(110)内に設けられている信号端子(121)と、
- 前記絶縁体(110)内に設けられている電力端子(122)と、
- 前記挿入スロット(111)に挿入されている金属シート(140)と、
を備えており、
前記信号端子(121)および前記電力端子(122)は、前記信号端子(121)を電磁干渉から保護するために、前記金属シート(140)によって互いに分離されていることを特徴とする、
プラグコネクタ。
【請求項2】
前記金属シート(140)は、その両側で前記金属ハウジング(130)の内壁と電気的に接触して、前記金属ハウジング(130)の内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割しており、
前記信号端子(121)は前記2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、前記電力端子(122)は前記2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されていることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項3】
前記挿入スロット(111)は前記絶縁体(110)の中心軸線を通る平面内に配置されていることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項4】
前記金属ハウジング(130)の内壁上に少なくとも1つのリブ形状の突出部(130a)が形成されており、前記少なくとも1つのリブ形状の突出部(130a)は前記金属ハウジング(130)の軸線と平行な方向に延在し、
前記絶縁体(110)の外壁上には、前記少なくとも1つのリブ形状の突出部(130a)にそれぞれ対応している少なくとも1つの位置決め溝(110a)が形成されており、
前記少なくとも1つのリブ形状の突出部(130a)は、前記少なくとも1つの位置決め溝(110a)内にそれぞれ位置決めされていることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項5】
前記プラグコネクタは、金属スリーブ(150)を更に備え、
前記金属スリーブ(150)は前記金属ハウジング(130)に外嵌されており、前記金属スリーブ(150)の端部(151)の外壁上には、レセプタクルコネクタ(200)の金属ハウジング(230)とねじ接続されるように構成されている外ねじが形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項6】
レセプタクルコネクタであって、
前記レセプタクルコネクタは、
- 金属ハウジング(230)と、
- 前記金属ハウジング(230)内に収容されており、挿入スロット(211)が形成されている絶縁体(210)と、
- 前記絶縁体(210)内に設けられている信号端子(221)と、
- 前記絶縁体(210)内に設けられている電力端子(222)と、
- 前記挿入スロット(211)に挿入されている金属シート(240)と、
を備えており、
前記信号端子(221)および前記電力端子(222)は、前記信号端子(221)を電磁干渉から保護するために、前記金属シート(240)によって互いに分離されていることを特徴とする、
レセプタクルコネクタ。
【請求項7】
前記金属シート(240)は、その両側で前記金属ハウジング(230)の内壁と電気的に接触して、前記金属ハウジング(230)の内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割しており、
前記信号端子(221)は前記2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、前記電力端子(222)は前記2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されていることを特徴とする、
請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項8】
前記挿入スロット(211)は前記絶縁体(210)の中心軸線を通る平面内に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項9】
前記金属ハウジング(230)の端部の内壁には、プラグコネクタ(100)の金属スリーブ(150)とねじ接続されるように構成されている内ねじが形成されていることを特徴とする、
請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項10】
前記金属ハウジング(230)はフランジ形状の基部(230a)を有し、
前記レセプタクルコネクタ(200)は、前記金属ハウジング(230)の主本体部分上にねじ接続されるように構成されているナット(201)を更に備え、
前記金属ハウジング(230)の前記主本体部分は取り付けパネル(10)に形成されている貫通孔を通過するように構成され、かつ前記ナット(201)および前記基部(230a)は前記取り付けパネル(10)の両側にそれぞれ位置決めされるように構成されており、前記ナット(201)を螺着することによって前記レセプタクルコネクタ(200)を前記取り付けパネル(10)に固定できるようになっている
ことを特徴とする、
請求項6に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項11】
前記レセプタクルコネクタは、弾性シールリング(202)を更に備え、
前記弾性シールリング(202)は、前記金属ハウジング(230)の前記主本体部分に外嵌されており、前記取り付けパネル(10)と前記金属ハウジング(230)の前記基部(230a)の間で圧縮されて前記レセプタクルコネクタ(200)と前記取り付けパネル(10)との間にシールを実現するように構成されていることを特徴とする、
請求項10に記載のレセプタクルコネクタ。
【請求項12】
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のプラグコネクタ(100)と、
- 請求項6から11のいずれか一項に記載のレセプタクルコネクタ(200)と、を備え、
前記レセプタクルコネクタ(200)は前記プラグコネクタ(100)と嵌合するように構成されている
ことを特徴とする、コネクタ組立体。
【請求項13】
前記プラグコネクタ(100)と前記レセプタクルコネクタ(200)が1つに嵌合されるとき、前記プラグコネクタ(100)の前記金属シート(140)の端部(140a)は、前記レセプタクルコネクタ(200)の前記金属シート(240)の端部(240a)と少なくとも部分的に重なり合うことを特徴とする、
請求項12に記載のコネクタ組立体。
【請求項14】
前記プラグコネクタ(100)と前記レセプタクルコネクタ(200)が1つに嵌合されるとき、前記プラグコネクタ(100)の前記金属シート(140)の端部(140a)は、前記レセプタクルコネクタ(200)の前記金属シート(240)の端部(240a)と電気的に接触していることを特徴とする、
請求項12に記載のコネクタ組立体。
【請求項15】
前記プラグコネクタ(100)と前記レセプタクルコネクタ(200)が1つに嵌合されるとき、前記プラグコネクタ(100)
の金属スリーブ(150)の端部(151)は、前記レセプタクルコネクタ(200)の前記金属ハウジング(230)の端部とねじ接続されることを特徴とする、
請求項12に記載のコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年3月18日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202020342968.3号の利益を主張し、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施形態のうちの少なくとも1つは、プラグコネクタ、レセプタクルコネクタ、およびプラグコネクタとレセプタクルコネクタとを含むコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、コネクタの電磁干渉防止能力を改善するためには、通常は金属シールドハウジングを設ける必要がある。金属シールドハウジングは通常、絶縁体に外嵌(sleeved on)される。絶縁体内にはコネクタの端子が取り付けられ、金属シールドハウジングによって包囲される。このようにして、外部の電磁干渉からコネクタの信号端子を保護することが可能である。しかしながら、コネクタが電力端子および信号端子の両方を有する場合、信号端子は電力端子から依然として干渉を受け、このことにより信号端子の信号伝送品質が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上述した欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または改善するために成された。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のある態様によれば、金属ハウジングと、金属ハウジング内に収容されている絶縁体と、絶縁体内に設けられている信号端子と、絶縁体内に設けられている電力端子と、を備えるプラグコネクタが提供される。絶縁体には挿入スロットが形成されている。プラグコネクタは、挿入スロットに挿入された金属シートを更に備える。信号端子および電力端子は、信号端子を電磁干渉から保護するために、金属シートによって互いに分離されている。
【0006】
本開示の例示的な実施形態によれば、金属シートは、その両側で金属ハウジングの内壁と電気的に接触して、金属ハウジングの内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割している。信号端子は2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、電力端子は2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されている。
【0007】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、挿入スロットは、絶縁体の中心軸線を通る平面内に配置されている。
【0008】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、金属ハウジングの内壁上に、金属ハウジングの軸線と平行な方向に延在する少なくとも1つのリブ形状の突出部が形成される。絶縁体の外壁上には、少なくとも1つのリブ形状の突出部にそれぞれ対応している、少なくとも1つの位置決め溝が形成されている。少なくとも1つのリブ形状の突出部は、少なくとも1つの位置決め溝内にそれぞれ位置決めされている。
【0009】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、金属ハウジングの内壁上には複数のリブ形状の突出部が形成されている。複数のリブ形状の突出部は、金属ハウジングの周方向に沿って所定の間隔で分配されている。
【0010】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、プラグコネクタは金属スリーブを更に備える。金属スリーブは金属ハウジングに外嵌されており、金属スリーブの端部の外壁上には、レセプタクルコネクタの金属ハウジングとねじ接続されるように構成されている外ねじが形成されている。
【0011】
本開示の別の態様によれば、金属ハウジングと、金属ハウジング内に収容されている絶縁体と、絶縁体内に設けられている信号端子と、絶縁体内に設けられている電力端子と、を備えるレセプタクルコネクタが提供される。絶縁体には挿入スロットが形成されている。レセプタクルコネクタは、挿入スロットに挿入された金属シートを更に備える。信号端子および電力端子は、信号端子を電磁干渉から保護するために、金属シートによって互いに分離されている。
【0012】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、金属シートは、その両側で金属ハウジングの内壁と電気的に接触して、金属ハウジングの内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割している。信号端子は2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、電力端子は2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されている。
【0013】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、挿入スロットは、絶縁体の中心軸線を通る平面内に配置されている。
【0014】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、金属ハウジングの端部の内壁上には、プラグコネクタの金属スリーブとねじ接続されるように構成されている内ねじが形成されている。
【0015】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、金属ハウジングはフランジ形状の基部を有する。レセプタクルコネクタは、金属ハウジングの主本体部分上にねじ接続されるように構成されているナットを更に備え、金属ハウジングの主本体部分は、取り付けパネルに形成されている貫通孔を通過するように構成されている。ナットおよび基部は、取り付けパネルの両側にそれぞれ位置決めされるように構成されており、ナットを螺着することによってレセプタクルコネクタを取り付けパネルに固定できるようになっている。
【0016】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、レセプタクルコネクタは、弾性シールリングを更に備える。弾性シールリングは金属ハウジングの主本体部分に外嵌されており、取り付けパネルと金属ハウジングの基部の間で圧縮されてレセプタクルコネクタと取り付けパネルの間にシールを実現するように構成されている。
【0017】
本開示の別の態様によれば、上記したようなプラグコネクタと上記したようなレセプタクルコネクタとを備えるコネクタ組立体が提供される。レセプタクルコネクタはプラグコネクタと嵌合するように構成されている。
【0018】
本開示の例示的な実施形態によれば、プラグコネクタとレセプタクルコネクタが1つに嵌合されるとき、プラグコネクタの金属シートの端部は、レセプタクルコネクタの金属シートの端部と少なくとも部分的に重なり合っている。
【0019】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、プラグコネクタおよびレセプタクルコネクタが1つに嵌合されるとき、プラグコネクタの金属シートの端部は、レセプタクルコネクタの金属シートの端部と電気的に接触している。
【0020】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、プラグコネクタとレセプタクルコネクタが1つに嵌合されるとき、プラグコネクタの金属スリーブの端部は、レセプタクルコネクタの金属ハウジングの端部とねじ接続される。
【0021】
本開示の更に別の例示的な実施形態によれば、プラグコネクタの信号端子および電力端子の端部は中実の棒状をしており、レセプタクルコネクタの信号端子および電力端子の端部は中空の円筒の形状をしている。プラグコネクタとレセプタクルコネクタが1つに嵌合されるとき、プラグコネクタの信号端子および電力端子の端部は、レセプタクルコネクタの信号端子および電力端子の端部内にそれぞれ挿入される。
【0022】
上記したような本開示の様々な実施形態では、信号端子および電力端子は、金属シートによって互いに分離されている。このため、信号端子を電磁干渉から保護することが可能である。
【0023】
添付の図面と併せて本開示の続く説明を解釈することで、本開示の他の目的および利点が明らかになるが、それらは本開示の包括的な理解をもたらし得る。
【0024】
本開示の上記のおよび他の特徴は、以下の添付の図面を参照して本開示の例示的な実施形態について詳細に記載することによって、更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本開示の例示的な実施形態に係るプラグコネクタの斜視図である。
【
図2】本開示の例示的な実施形態に係るレセプタクルコネクタの斜視図である。
【
図3】
図1に示したプラグコネクタと
図2に示したレセプタクルコネクタとが1つに嵌合されている状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の技術的解決策について、添付の図面と併せて考慮される以下の実施形態を参照して、以下で更に詳細に記載する。この説明では、同じまたは同様の参照符号は同じまたは同様の部分を表す。添付の図面を参照する、以降の本開示の実施形態の説明は、本開示の進歩性を備えた一般的概念を説明することを意図しており、本開示を限定するものとして解釈するべきではない。
【0027】
更に、以下の詳細な説明では、説明のために、開示される実施形態が完全に理解されるように、多数の具体的な詳細を記載する。ただし、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施できることが明らかであろう。場合によっては、よく知られている構造およびデバイスは、図面を簡略化するために概略的に示されている。
【0028】
本開示の1つの一般的技術概念によれば、金属ハウジングと、金属ハウジング内に収容されている絶縁体と、絶縁体内に設けられている信号端子と、絶縁体内に設けられている電力端子と、を備えるプラグコネクタが提供される。絶縁体には挿入スロットが形成されている。プラグコネクタは、挿入スロットに挿入された金属シートを更に備える。信号端子および電力端子は、信号端子を電磁干渉から保護するために、金属シートによって互いに分離されている。
【0029】
本開示の別の一般的技術概念によれば、金属ハウジングと、金属ハウジング内に収容されている絶縁体と、絶縁体内に設けられている信号端子と、絶縁体内に設けられている電力端子と、を備えるレセプタクルコネクタが提供される。絶縁体には挿入スロットが形成されている。レセプタクルコネクタは、挿入スロットに挿入された金属シートを更に備える。信号端子および電力端子は、信号端子を電磁干渉から保護するために、金属シートによって互いに分離されている。
【0030】
本開示の更に別の一般的技術概念によれば、上記したようなプラグコネクタと上記したようなレセプタクルコネクタとを備えるコネクタ組立体が提供される。レセプタクルコネクタはプラグコネクタと嵌合するように構成されている。
【0031】
図1は、本開示の例示的な実施形態に係るプラグコネクタ100の斜視図を示す。
【0032】
図1に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタ100は主として、金属ハウジング130と、絶縁体110と、信号端子121と、電力端子122と、を備える。絶縁体110は金属ハウジング130内に収容されている。信号端子121は絶縁体110内に設けられている。電力端子122は絶縁体110内に設けられている。
【0033】
図1に示すように、図示された実施形態では、挿入スロット111は絶縁体110に形成される。プラグコネクタは金属シート140を更に備える。金属シート140は挿入スロット111に挿入される。信号端子121および電力端子122は、信号端子121が電力端子122から影響を受けるのを防止するために、金属シート140によって互いに分離されている。
【0034】
図1に示すように、図示された実施形態では、金属シート140は、その両側で金属ハウジング130の内壁と電気的に接触して、金属ハウジング130の内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割している。信号端子121は2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、電力端子122は2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されている。
【0035】
図1に示すように、図示された実施形態では、挿入スロット111は、絶縁体110の中心軸線を通る平面内に配置されている。
【0036】
図1に示すように、図示された実施形態では、金属ハウジング130の内壁上に、少なくとも1つのリブ形状の突出部130aが形成される。少なくとも1つのリブ形状の突出部130aは、金属ハウジング130の軸線と平行な方向に延在する。絶縁体110の外壁上上には、少なくとも1つのリブ形状の突出部130aにそれぞれ対応している少なくとも1つの位置決め溝110aが形成されており、少なくとも1つのリブ形状の突出部130aは、少なくとも1つの位置決め溝110a内にそれぞれ位置決めされている。
【0037】
図1に示すように、図示された実施形態では、金属ハウジング130の内壁上には複数のリブ形状の突出部130aが形成されている。複数のリブ形状の突出部130aは、金属ハウジング130の周方向に沿って所定の間隔で分配されている。すなわち、複数のリブ形状の突出部130aは、金属ハウジング130の中心軸線を中心として均等に分配されている。
【0038】
図1に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタは金属スリーブ150を更に備える。金属スリーブ150は金属ハウジング130に外嵌される。金属スリーブ150の端部151の外壁上には、レセプタクルコネクタ200の金属ハウジング230とねじ接続されるように構成されている外ねじが形成されている。
【0039】
図2は、本開示の例示的な実施形態に係るレセプタクルコネクタ200の概略斜視図を示す。
【0040】
図2に示すように、図示された実施形態では、レセプタクルコネクタ200は主として、金属ハウジング230と、絶縁体210と、信号端子221と、電力端子222と、を備える。絶縁体210は金属ハウジング230内に収容されている。信号端子221は絶縁体210内に設けられている。電力端子222は絶縁体210内に設けられている。
【0041】
図3は、
図1に示したプラグコネクタ100と
図2に示したレセプタクルコネクタ200とが1つに嵌合されている状態を示す概略図である。
【0042】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、挿入スロット211は絶縁体210に形成される。レセプタクルコネクタ200は、金属シート240を更に備える。金属シート240は挿入スロット211に挿入される。信号端子221および電力端子222は、信号端子221が電力端子222から干渉を受けるのを防止するために、金属シート240によって互いに分離されている。
【0043】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、金属シート240は、その両側で金属ハウジング230の内壁と電気的に接触して、金属ハウジング230の内部空間を、それぞれ周方向に閉じている2つの電磁シールド空間へと分割する。信号端子221は2つの電磁シールド空間の一方の中に配置されており、電力端子222は2つの電磁シールド空間の他方の中に配置されている。
【0044】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、挿入スロット211は、絶縁体210の中心軸線を通る平面内に配置されている。
【0045】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、金属ハウジング230の端部の内壁上には、プラグコネクタ100の金属スリーブ150とねじ接続されるように構成されている内ねじが形成されている。
【0046】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、金属ハウジング230はフランジ形状の基部230aを有する。レセプタクルコネクタ200は、金属ハウジング230の主本体部分上にねじ接続されるように構成されているナット201を更に備える。金属ハウジング230の主本体部分は、取り付けパネル10に形成されている貫通孔を通過するように構成されている。ナット201および基部230aは、取り付けパネル10の両側にそれぞれ位置決めされるように構成されており、ナット201を螺着することによってレセプタクルコネクタ200を取り付けパネル10に固定できるようになっている。
【0047】
図2および
図3に示すように、図示された実施形態では、レセプタクルコネクタ200は、弾性シールリング202を更に備える。弾性シールリング202は金属ハウジング230の主本体部分に外嵌されており、取り付けパネル10と金属ハウジング230の基部230aの間で圧縮されてレセプタクルコネクタ200と取り付けパネル10の間にシールを実現するように構成されている。
【0048】
図1から
図3に示すように、図示された実施形態では、
図1に示すプラグコネクタ100と
図2に示すレセプタクルコネクタ200とを備える、コネクタ組立体も開示されている。レセプタクルコネクタ200はプラグコネクタ100と嵌合するように構成されている。
【0049】
図1から
図3に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタ100とレセプタクルコネクタ200が1つに嵌合されるとき、プラグコネクタ100の金属シート140の端部140aは、レセプタクルコネクタ200の金属シート240の端部240aと、少なくとも部分的に重なり合う。
【0050】
図1から
図3に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタ100およびレセプタクルコネクタ200が1つに嵌合されるとき、プラグコネクタ100の金属シート140の端部140aは、レセプタクルコネクタ200の端部240aと電気的に接触する。
【0051】
図1から
図3に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタ100の金属スリーブ150の端部151は、プラグコネクタ100とレセプタクルコネクタ200が1つに嵌合されるとき、レセプタクルコネクタ200の金属ハウジング230の端部とねじ接続される。
【0052】
図1から
図3に示すように、図示された実施形態では、プラグコネクタ100の信号端子121および電力端子122の端部は中実の棒状をしており、レセプタクルコネクタ200の信号端子221および電力端子222の端部は中空の円筒の形状をしている。プラグコネクタ100とレセプタクルコネクタ200が1つに嵌合されるとき、プラグコネクタ100の信号端子121および電力端子122の端部は、レセプタクルコネクタ200の信号端子221および電力端子222の端部内にそれぞれ挿入される。
【0053】
上記の実施形態は例示となることを意図されており、当業者は上記の実施形態に多くの修正を行うことができることを、当業者であれば当然理解するであろう。更に、様々な実施形態に記載されている様々な構造を、構成または原理において矛盾することなく互いに自由に組み合わせることができる。
【0054】
ここまで本開示について付属の図面を参照して詳細に記載してきたが、付属の図面に開示されている実施形態は本開示の好ましい実施形態を例によって説明することを意図しており、本開示を限定するものとして解釈するべきではないことを理解されたい。
【0055】
本開示の進歩性を備えた一般概念のいくつかの実施形態を示し記載してきたが、これらの実施形態に、この進歩性を備えた一般概念の原理および趣旨から逸脱することなく変更または修正を行うことができることを、当業者であれば理解するであろう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物によって規定される。
【0056】
単語「備える(comprise)」は他の要素またはステップを除外せず、単語「a」または「an」は2つ以上を除外しないことに留意されたい。更に、請求項中のどのような参照符号も、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。