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特許7632966異常検知システム、異常検知方法及び異常検知プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】異常検知システム、異常検知方法及び異常検知プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 18/2433 20230101AFI20250212BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20250212BHJP
   G06N 3/0455 20230101ALI20250212BHJP
【FI】
G06F18/2433
G05B23/02 R
G06N3/0455
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021010591
(22)【出願日】2021-01-26
(65)【公開番号】P2022114330
(43)【公開日】2022-08-05
【審査請求日】2023-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】木川 洋一
(72)【発明者】
【氏名】平本 亮介
【審査官】福西 章人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/030033(WO,A1)
【文献】特開2019-204321(JP,A)
【文献】特開2019-040431(JP,A)
【文献】特開2019-220866(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 18/00-18/40
G06N 3/00-99/00
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造ラインから取得したセンサデータから、特徴量を抽出する抽出部と、
特徴量空間において予め定められた分布領域であって、異常が発生していない状態でのセンサデータから抽出された特徴量が分布する分布領域を特定する特定部と、
前記分布領域に、前記抽出部により抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、前記取得したセンサデータが正常データか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を前記製造ラインにおいて報知する報知部と、
前記判定結果が報知されたことに応じて、前記製造ラインより前記判定結果の正否に関する情報がフィードバックされた場合に、前記分布領域を変更する変更部とを有し、
前記特定部は、
異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを、変分オートエンコーダに入力することで該変分オートエンコーダから出力されるデータが、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータに近づくように学習処理された、該変分オートエンコーダであって、前記学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダに、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを入力することで、前記学習処理が完了した変分エンコーダを構成するエンコーダから出力される特徴量に基づいて、前記分布領域を特定する、
異常検知システム。
【請求項2】
前記変更部は、
前記判定結果が正しくないことがフィードバックされた場合に、前記判定結果が正しくなるように分布領域を変更する、請求項1に記載の異常検知システム。
【請求項3】
前記変更部は、
前記抽出部により抽出された特徴量が、前記分布領域に含まれていない場合には、前記抽出部により抽出された特徴量が、前記分布領域に含まれるように変更し、
前記抽出部により抽出された特徴量が、前記分布領域に含まれている場合には、前記抽出部により抽出された特徴量が、前記分布領域に含まれないように変更する、請求項2に記載の異常検知システム。
【請求項4】
前記判定部は、
前記変更部により前記分布領域が変更された場合、変更後の前記分布領域に、前記抽出部により抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、前記取得したセンサデータが正常データか否かを判定する、請求項1に記載の異常検知システム。
【請求項5】
前記報知部は、前記判定結果を報知したことに応じて、前記製造ラインの作業者により入力された前記判定結果の正否に関する情報を受け付け、前記変更部に送信する、請求項1に記載の異常検知システム。
【請求項6】
前記判定部により正常か否かが判定されたセンサデータであって、特徴量が前記分布領域の境界位置の近くに分布するセンサデータ、または、特徴量が分布領域の変更に用いられたセンサデータが蓄積された場合、該蓄積されたセンサデータを用いて、前記変分オートエンコーダに対して再学習処理われ
前記特定部は、前記再学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダに、前記蓄積されたセンサデータを入力することで、前記再学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダから出力される特徴量に基づいて、前記分布領域を再特定する、請求項に記載の異常検知システム。
【請求項7】
製造ラインから取得したセンサデータから、特徴量を抽出する抽出工程と、
特徴量空間において予め定められた分布領域であって、異常が発生していない状態でのセンサデータから抽出された特徴量が分布する分布領域を特定する特定工程と、
前記分布領域に、前記抽出工程において抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、前記取得したセンサデータが正常データか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定結果を前記製造ラインにおいて報知する報知工程と、
前記判定結果が報知されたことに応じて、前記製造ラインより前記判定結果の正否に関する情報がフィードバックされた場合に、前記分布領域を変更する変更工程とを有し、
前記特定工程は、
異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを、変分オートエンコーダに入力することで該変分オートエンコーダから出力されるデータが、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータに近づくように学習処理された、該変分オートエンコーダであって、前記学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダに、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを入力することで、前記学習処理が完了した変分エンコーダを構成するエンコーダから出力される特徴量に基づいて、前記分布領域を特定する、
異常検知方法。
【請求項8】
製造ラインから取得したセンサデータから、特徴量を抽出する抽出工程と、
特徴量空間において予め定められた分布領域であって、異常が発生していない状態でのセンサデータから抽出された特徴量が分布する分布領域を特定する特定工程と、
前記分布領域に、前記抽出工程において抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、前記取得したセンサデータが正常データか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定結果を前記製造ラインにおいて報知する報知工程と、
前記判定結果が報知されたことに応じて、前記製造ラインより前記判定結果の正否に関する情報がフィードバックされた場合に、前記分布領域を変更する変更工程とをコンピュータに実行させ
前記特定工程は、
異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを、変分オートエンコーダに入力することで該変分オートエンコーダから出力されるデータが、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータに近づくように学習処理された、該変分オートエンコーダであって、前記学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダに、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを入力することで、前記学習処理が完了した変分エンコーダを構成するエンコーダから出力される特徴量に基づいて、前記分布領域を特定する、
異常検知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常検知システム、異常検知方法及び異常検知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、製造ラインから取得した各種センサデータ(例えば、製造時の温度データ、圧力データ、流量データ等のプロセスデータ等)に基づいて、異常(設備の異常、製造物の異常等)を検知する異常検知システムが知られている。
【0003】
当該異常検知システムでは、異常が発生した際の各種センサデータ(異常データ)と、異常が発生していない状態での各種センサデータ(正常データ)とを取得して学習を行い、生成した学習済みモデルを用いて、異常の検知が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-299640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記異常検知システムの場合、製造ラインに導入された後、時間の経過とともに、検知性能が低下する場合がある。例えば、学習されていない新たな異常が発生した場合に、異常を適切に検知することができないからである。
【0006】
このようなことから、異常検知システムにおいては、製造ラインに導入された後に発生する新たな異常に適応した自律型のシステムを構築することが求められる。
【0007】
一つの側面では、自律型の異常検知システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様によれば、異常検知システムは、
製造ラインから取得したセンサデータから、特徴量を抽出する抽出部と、
特徴量空間において予め定められた分布領域であって、異常が発生していない状態でのセンサデータから抽出された特徴量が分布する分布領域を特定する特定部と、
前記分布領域に、前記抽出部により抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、前記取得したセンサデータが正常データか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を前記製造ラインにおいて報知する報知部と、
前記判定結果が報知されたことに応じて、前記製造ラインより前記判定結果の正否に関する情報がフィードバックされた場合に、前記分布領域を変更する変更部とを有し、
前記特定部は、
異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを、変分オートエンコーダに入力することで該変分オートエンコーダから出力されるデータが、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータに近づくように学習処理された、該変分オートエンコーダであって、前記学習処理が完了した変分オートエンコーダを構成するエンコーダに、該異常が発生していない状態で取得されたセンサデータを入力することで、前記学習処理が完了した変分エンコーダを構成するエンコーダから出力される特徴量に基づいて、前記分布領域を特定する
【発明の効果】
【0009】
自律型の異常検知システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】学習フェーズにおける異常検知システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】学習装置の各部の詳細を示す図である。
図4】検査フェーズにおける異常検知システムのシステム構成の一例を示す図である。
図5】検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6】検査装置の各部の詳細を示す図である。
図7】学習処理の流れを示すフローチャートである。
図8】検査及び自律化処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0012】
[第1の実施形態]
<学習フェーズにおける異常検知システムのシステム構成>
はじめに、第1の実施形態に係る異常検知システムの、学習フェーズにおけるシステム構成について説明する。図1は、学習フェーズにおける異常検知システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、学習フェーズにおける異常検知システム100は、製造ライン110、検査ライン120、学習装置140を有する。
【0014】
製造ライン110は、所定の製造物を製造するための設備であり、当該製造ライン110では、オペレータ等の作業者111によって製造工程に関わる各種作業が行われる。また、製造ライン110には、各種センサ(不図示)が配されており、学習フェーズでは、製造ライン110における製造中に、各種センサにおいて検出された時系列のセンサデータのセットであるセンサデータ群130が、学習装置140に送信される。
【0015】
第1の実施形態において、センサデータ群130には、製造ライン110に配された任意のセンサにより検出された各種プロセスデータが含まれる。例えば、製造ライン110がローラを備える設備であった場合には、ローラの回転速度データ、トルクデータが含まれ、製造物がローラ間に張架されながら搬送される設備であった場合には、製造物にかかる張力データが含まれる。また、例えば、製造ライン110が処理炉を備える設備であった場合には、炉内の温度データ、圧力データ、炉内に供給される気体の流量データ等が含まれる。
【0016】
なお、作業者111は、製造ライン110の設備が正常か否かを監視し、監視結果を学習装置140に通知する。これにより、学習装置140では、センサデータ群130が、
・異常が発生した際のセンサデータ群(異常データ)であるか、
・異常が発生していない状態でのセンサデータ群(正常データ)であるか、
を区分けすることができる。
【0017】
第1の実施形態において、作業者111が監視する異常には、例えば、製造ライン110において異音が発生している、振動が発生している等の異常や、治具が正しく設置されていないといった異常が含まれる。
【0018】
検査ライン120は、製造ライン110において製造された製造物の品質を検査する設備であり、例えば、検査員等の作業者121によって検査が行われる。作業者121は、製造物が異常か(所定の品質を有しているか)否か検査し、検査結果を学習装置140に通知する。これにより、学習装置140では、センサデータ群130が、
・異常が発生した際(製造物が所定の品質を有していない場合)のセンサデータ群(異常データ)であるか、
・異常が発生していない状態(製造物が所定の品質を有している場合)のセンサデータ群(正常データ)であるか、
を区分けすることができる。
【0019】
第1の実施形態において、作業者121が検査する異常には、例えば、製造物の膜厚が基準値以上あるいは基準値以下であるといった異常や、製造物に欠陥が含まれているといった異常が含まれる。
【0020】
学習装置140には、学習プログラムがインストールされており、学習装置140は、当該プログラムを実行することで、選択部141、学習部142、特徴量空間生成部143として機能する。
【0021】
選択部141は、センサデータ群130を取得し、正常データを抽出したうえで(異常データを除外したうえで)、学習用データとして、学習用データ格納部144に格納する。
【0022】
学習部142は、VAE(Variational-Autoencoder:変分オートエンコーダ)を有する。学習部142は、学習用データをVAEに入力することでVAEより出力されるデータが、VAEに入力した学習用データに近づくように、VAEに対して学習処理を行う。
【0023】
また、学習部142は、学習処理が完了したVAEを構成するエンコーダに、学習用データを入力することでエンコーダより出力される特徴量(潜在変数ともいう)を取得し、特徴量空間生成部143に通知する。
【0024】
特徴量空間生成部143は特定部の一例であり、学習部142より通知された特徴量が分布する、特徴量空間(潜在空間ともいう)における領域(分布領域)を特定する。特徴量空間生成部143によって特定される分布領域は、正常データに対応する(つまり、異常が発生していない状態でのセンサデータ群から抽出された特徴量が分布する)分布領域である。
【0025】
なお、分布領域の特定方法は任意であり、例えば、特徴量空間にプロットされた全特徴量の重心位置を算出し、重心位置から3σの距離を境界位置として、分布領域を特定してもよい。
【0026】
<学習装置のハードウェア構成>
次に、学習装置140のハードウェア構成について説明する。図2は、学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、学習装置140は、プロセッサ201、メモリ202、補助記憶装置203、I/F(Interface)装置204、通信装置205、ドライブ装置206を有する。なお、学習装置140の各ハードウェアは、バス207を介して相互に接続されている。
【0027】
プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ201は、各種プログラム(例えば、学習プログラム等)をメモリ202上に読み出して実行する。
【0028】
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ201とメモリ202とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ201が、メモリ202上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは、例えば上記各機能(選択部141~特徴量空間生成部143)を実現する。
【0029】
補助記憶装置203は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ201によって実行される際に用いられる各種データを格納する。例えば、学習用データ格納部144は、補助記憶装置203において実現される。
【0030】
I/F装置204は、外部装置の一例である操作装置210、表示装置211と、学習装置140とを接続する接続デバイスである。I/F装置204は、学習装置140に対する操作(例えば、作業者111、121による監視結果または検査結果の入力操作あるいは、学習装置140の管理者(不図示)による学習操作)を、操作装置210を介して受け付ける。また、I/F装置204は、学習装置140による処理の結果を出力し、表示装置211を介して、学習装置140の管理者に表示する。
【0031】
通信装置205は、他の装置(本実施形態では、製造ライン110に配された各種センサにより検出されたセンサデータ群130を送信するゲートウェイ装置(不図示))と通信するための通信デバイスである。
【0032】
ドライブ装置206は記録媒体212をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体212には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体212には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0033】
なお、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体212がドライブ装置206にセットされ、該記録媒体212に記録された各種プログラムがドライブ装置206により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、通信装置205を介してネットワークからダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0034】
<学習装置の各部の詳細>
次に、学習装置140の各部(ここでは、学習部142、特徴量空間生成部143)の詳細について説明する。図3は、学習装置の各部の詳細を示す図である。
【0035】
図3に示すように、学習部142は、VAEを構成するエンコーダ301及びデコーダ302と、比較/変更部303とを有する。
【0036】
エンコーダ301は、学習用データ310が入力されることで、正常データの次元圧縮を行い、特徴量を出力する。なお、図3に示すように、エンコーダ301に入力される学習用データ310の正常データは、多変量の時系列データである。
【0037】
デコーダ302は、エンコーダ301により次元圧縮された正常データから、元の正常データを再現する。
【0038】
比較/変更部303は、デコーダ302により再現された正常データと、エンコーダ301に入力された学習用データ310の正常データとを比較し、両者が一致するように、エンコーダ301及びデコーダ302のモデルパラメータを更新する。これにより、エンコーダ301及びデコーダ302に対する学習処理が完了する。
【0039】
このように、VAEを用いる構成とすることで、学習装置140では、教師なしの学習処理を行うことができる。
【0040】
なお、学習処理が完了したエンコーダ301に対して、学習部142は、再度、学習用データ310の正常データを入力し、エンコーダ301より出力された特徴量を、特徴量空間生成部143に通知する。
【0041】
特徴量空間生成部143は、学習部142より通知された特徴量を、特徴量空間にプロットする。図3において、特徴量空間321は説明を簡略化するために、2次元で表現した特徴量空間であり、横軸は特徴量Aを、縦軸は特徴量Bをそれぞれ表している。また、×印は、学習部142より通知された特徴量の特徴量空間321における位置を示している。
【0042】
また、特徴量空間生成部143は、特徴量空間321において、学習部142より通知された特徴量が分布する分布領域330を特定する。図3において、分布領域330は、正常データに対応する(つまり、異常が発生していない状態でのセンサデータ群から抽出された特徴量が分布する)分布領域である。
【0043】
このように、正常データに対応する分布領域を特定する構成とすることで、検査フェーズにおいて新たな異常が発生した場合でも、当該分布領域を変更して対応することが可能となり、当該新たな異常に適用しやすくなる。
【0044】
なお、図3の例では、2種類の特徴量からなる2次元の特徴量空間について例示したが、特徴量空間は2次元に限定されず、学習部142により通知された特徴量の種類に応じた次元数の特徴量空間が形成されるものとする。
【0045】
<検査フェーズにおける異常検知システムのシステム構成>
次に、第1の実施形態に係る異常検知システムの、検査フェーズにおけるシステム構成について説明する。図4は、検査フェーズにおける異常検知システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0046】
図4に示すように、検査フェーズにおける異常検知システム400は、製造ライン110、検査ライン120、報知装置430、440、検査装置420を有する。
【0047】
このうち、製造ライン110、検査ライン120については、図1を用いて説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
【0048】
検査装置420には、異常検知プログラムがインストールされており、検査装置420は、当該プログラムを実行することで、特徴量抽出部421、判定部422、自律化部423として機能する。
【0049】
特徴量抽出部421は抽出部の一例であり、検査フェーズでは、製造ライン110における製造中に検出されたセンサデータ群410を取得する。また、特徴量抽出部421は、学習処理が完了したエンコーダを有しており、取得したセンサデータ群410を入力することで、当該エンコーダより出力される特徴量を取得し、判定部422に通知する。
【0050】
判定部422は、特徴量抽出部421により通知された特徴量に基づいて、センサデータ群410が、異常データであるか正常データであるかを判定する。具体的には、判定部422は、特徴量抽出部421により通知された特徴量が、特徴量空間において、正常データに対応する分布領域に含まれるか否かを判定する。
【0051】
そして、判定部422は、正常データに対応する分布領域に含まれると判定した場合、センサデータ群410が正常データであると判定する。また、判定部422は、正常データに対応する分布領域に含まれないと判定した場合、センサデータ群410が異常データであると判定する。なお、判定部422は、特徴量空間における分布領域を、特徴量空間格納部424から読み出して判定を行う。特徴量空間格納部424には、学習フェーズにおいて特定された正常データに対応する分布領域が格納されている。
【0052】
また、判定部422は、判定結果を報知装置430、440(報知部の一例)に出力する。これにより、報知装置430、440は、作業者111、121に判定結果を報知することができる。
【0053】
自律化部423は、判定部422が判定結果を報知装置430、440に出力し、報知装置430、440が作業者111、112に報知したことに応じて、作業者111、121が報知装置430、440に入力した監視結果または検査結果を取得する。
【0054】
なお、判定部422が出力した判定結果と、作業者111、121の監視結果または検査結果との対応関係は、テーブル450に示すとおりである。テーブル450の"判定結果"において、"OK"とは、判定部422により、センサデータ群410が正常データであると判定されたことを示す。また、テーブル450の"判定結果"において、"NG"とは、判定部422により、センサデータ群410が異常データであると判定されたことを示す。
【0055】
一方、テーブル450の"監視結果or検査結果"において、"OK"とは、
・作業者111による監視の結果、製造ライン110の設備が正常であることが、報知装置430に入力され、かつ、
・作業者121による検査の結果、製造物が正常である(所定の品質を有している)ことが、報知装置440に入力されたこと、
を示す。
【0056】
また、テーブル450の"監視結果or検査結果"において、"NG"とは、
・作業者111による監視の結果、製造ライン110の設備において異常が発生したことが、報知装置430に入力された、または、
・作業者121による検査の結果、製造物が異常である(所定の品質を有していない)ことが、報知装置440に入力されたこと、
を示す。
【0057】
つまり、"監視結果or検査結果"は、判定結果の正否に関する情報ということできる。"監視結果or検査結果"が"判定結果"と同じであれば、"監視結果or検査結果"は、"判定結果"が正しいことを示す情報となる。また、"監視結果or検査結果"が"判定結果"と異なっていれば、"監視結果or検査結果"は、"判定結果"が正しくないことを示す情報となる。
【0058】
自律化部423は変更部の一例であり、作業者111、121が報知装置430、440に入力した監視結果または検査結果のうち、判定部422による判定結果と異なる監視結果または検査結果を抽出する。また、自律化部423は、抽出した監視結果または検査結果に対応する特徴量を、特徴量抽出部421より取得する。
【0059】
また、自律化部423は、特徴量空間格納部424より読み出した、特徴量空間における分布領域に、特徴量抽出部421より取得した特徴量をプロットし、分布領域との位置関係から、分布領域を変更する。
【0060】
例えば、自律化部423は、判定結果="OK"で、監視結果または検査結果="NG"の場合、プロットした特徴量が、分布領域外となるように、分布領域を変更する。また、自律化部423は、判定結果="NG"で、監視結果または検査結果="OK"の場合、プロットした特徴量が、分布領域に含まれるように、分布領域を変更する。
【0061】
報知装置430は、検査装置420の判定部422より出力された判定結果を、作業者111に報知する。また、報知装置430は、判定結果を報知したことに応じて、作業者111により入力された監視結果を受け付け、判定結果と対応付けて、検査装置420に送信する。
【0062】
報知装置440は、検査装置420の判定部422より出力された判定結果を、作業者121に報知する。また、報知装置440は、判定結果を報知したことに応じて、作業者121により入力された検査結果を受け付け、判定結果と対応付けて、検査装置420に送信する。
【0063】
このように、異常検知システム400では、検査装置420と作業者111、121との対話(検査装置420による判定結果の報知と、作業者111、121による監視結果または検査結果のフィードバック)とを繰り返すことで、分布領域を変更する。これにより、第1の実施形態によれば、製造ライン110に導入された後に発生する新たな異常に適応した自律型の異常検知システム400を実現することが可能になる。
【0064】
<検査装置のハードウェア構成>
次に、検査装置420のハードウェア構成について説明する。図5は、検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、図5に示すように、検査装置420のハードウェア構成は、学習装置140のハードウェア構成と概ね同じであることから、ここでは、学習装置140のハードウェア構成との相違点を中心に説明する。
【0065】
プロセッサ501は、各種プログラム(例えば、異常検知プログラム等)をメモリ502上に読み出して実行する。プロセッサ501が、メモリ502上に読み出した各種プログラムを実行することで、プロセッサ501とメモリ202とにより形成されるコンピュータは、例えば上記各機能(特徴量抽出部421、判定部422、自律化部423)を実現する。
【0066】
補助記憶装置503は、例えば、特徴量空間格納部424を実現する。
【0067】
I/F装置204は、外部装置の一例である報知装置430、440と、検査装置420とを接続する接続デバイスである。
【0068】
通信装置505は、他の装置(本実施形態では、製造ライン110に配された各種センサにより検出されたセンサデータ群410を送信するゲートウェイ装置(不図示))と通信するための通信デバイスである。
【0069】
<検査装置の各部の詳細>
次に、検査装置420の各部(特徴量抽出部421、判定部422、自律化部423)の詳細について説明する。図6は、検査装置の各部の詳細を示す図である。
【0070】
図6に示すように、特徴量抽出部421は、学習処理が完了したエンコーダ610を有する。特徴量抽出部421は、検査フェーズにおいて時刻T1、T2においてそれぞれ検出されたセンサデータ群410、411を入力することで、エンコーダ610より出力される特徴量を取得し、判定部422に通知する。
【0071】
図6の例は、時刻T1におけるセンサデータ群410と、時刻T2におけるセンサデータ群411とを、それぞれ、エンコーダに入力し、
・特徴量621_T1(時刻T1における特徴量A、特徴量B)、
・特徴量622_T1(時刻T1における特徴量C、特徴量D)、
・特徴量621_T2(時刻T2における特徴量A、特徴量B)、
・特徴量622_T2(時刻T2における特徴量C、特徴量D)、
を取得し、判定部422に通知した様子を示している。
【0072】
判定部422は、特徴量空間格納部424から読み出した、特徴量空間における分布領域を有する。図6の例は、判定部422が、特徴量Aと特徴量Bとにより形成される特徴量空間における分布領域330と、特徴量Cと特徴量Dとにより形成される特徴量空間における分布領域630とを有することを示している。
【0073】
なお、図6の例では、説明の簡略化のため、2次元の特徴量空間を示しているが、特徴量空間は2次元に限定されない。また、図6の例では、説明の簡略化のため、複数(2つ)の特徴量空間に分けて分布領域を特定しているが、特徴量空間は分けずに1つの分布領域を特定してもよい。あるいは、複数(3つ以上)の特徴量空間に分けて、分布領域を特定してもよい。
【0074】
判定部422は、特徴量抽出部421より通知された特徴量を、それぞれの特徴量空間にプロットすることで、分布領域330、630に含まれるか否かを判定する。図6の例は、時刻T1の特徴量について、
・特徴量621_T1は分布領域330に含まれないため、時刻T1におけるセンサデータ群410は異常データであると判定し、
・特徴量622_T1は分布領域630に含まれるため、時刻T1におけるセンサデータ群410は正常データであると判定した、
様子を示している。
【0075】
また、図6の例は、時刻T2の特徴量について、
・特徴量621_T2は分布領域330に含まれないため、時刻T2におけるセンサデータ群411は異常データであると判定し、
・特徴量622_T2は分布領域630に含まれるため、時刻T2におけるセンサデータ群411は正常データであると判定した、
様子を示している。
【0076】
テーブル641は、時刻T1における判定部422による判定結果と、作業者111または121による監視結果または検査結果との対応関係を示している。図6の例では、時刻T1のセンサデータ群410に対しては、分布領域630に基づく判定結果は、監視結果または検査結果と一致するが、分布領域330に基づく判定結果は、監視結果または検査結果と異なっている。
【0077】
また、テーブル642は、時刻T2における判定部422による判定結果と、作業者111または121による監視結果または検査結果との対応関係を示している。図6の例では、時刻T2のセンサデータ群411に対しては、分布領域330に基づく判定結果は、監視結果または検査結果と一致するが、分布領域630に基づく判定結果は、監視結果または検査結果と異なっている。
【0078】
自律化部423は、テーブル641、642から、判定部422による判定結果と異なる監視結果または検査結果を、特徴量空間ごとに抽出する。また、自律化部423は、抽出した監視結果または検査結果に対応する特徴量を、判定部422より取得する。
【0079】
また、自律化部423は、特徴量空間格納部424より読み出した、特徴量空間(特徴量Aと特徴量Bとにより形成される特徴量空間)における分布領域330に、判定部422より取得した特徴量(特徴量621_T1)をプロットする。更に、自律化部423は、分布領域330と、特徴量621_T1との位置関係から分布領域330を変更し、分布領域651を生成する。これにより、以降は、特徴量621_T1と同じ特徴量が算出された際に、正常データを異常データとして過検知することを回避することができる。
【0080】
同様に、自律化部423は、特徴量空間格納部424より読み出した、特徴量空間(特徴量Cと特徴量Dとにより形成される特徴量空間)における分布領域630に、判定部422より取得した特徴量(特徴量622_T2)をプロットする。更に、自律化部423は、分布領域630と、特徴量622_T2との位置関係から分布領域630を変更し、分布領域652を生成する。これにより、以降は、特徴量622_T2と同じ特徴量が算出された際に、異常データが未検知となることを回避することができる。
【0081】
なお、自律化部423は、変更後の分布領域651を、特徴量Aと特徴量Bとにより形成される特徴量空間の新たな分布領域として、特徴量空間格納部424に格納する。また、自律化部423は、変更後の分布領域652を、特徴量Cと特徴量Dとにより形成される特徴量空間の新たな分布領域として、特徴量空間格納部424に格納する。
【0082】
このように、自律化部423では、作業者111、121による監視結果または判定結果がフィードバックされた場合に、分布領域を適宜変更するため、新たな異常に適応することが可能となり、異常データの検知精度を向上させることができる。
【0083】
<学習処理の流れ>
次に、学習装置140による学習処理の流れについて説明する。図7は、学習処理の流れを示すフローチャートである。
【0084】
ステップS701において、学習装置140は、製造ライン110における製造中に検出されたセンサデータ群を取得する。
【0085】
ステップS702において、学習装置140は、取得したセンサデータ群の中から、正常データを抽出し、学習用データ格納部144に、学習用データとして格納する。
【0086】
ステップS703において、学習装置140は、学習用データを用いて、VAEに対して学習処理を行う。
【0087】
ステップS704において、学習装置140は、学習処理が完了したVAEを構成するエンコーダに、学習用データを入力することで特徴量を抽出する。
【0088】
ステップS705において、学習装置140は、抽出した特徴量を、特徴量空間にプロットし、分布領域を特定する。
【0089】
ステップS706において、学習装置140は、学習フェーズを終了するか否かを判定し、学習フェーズを終了しないと判定した場合には(ステップS706においてNoの場合には)、ステップS701に戻る。
【0090】
一方、ステップS706において学習フェーズを終了すると判定した場合には、学習処理を終了する。
【0091】
<検査及び自律化処理の流れ>
次に、検査装置420による検査及び自律化処理の流れについて説明する。図8は、検査及び自律化処理の流れを示すフローチャートである。
【0092】
ステップS801において、検査装置420は、製造ライン110における製造中に検出された、所定の時刻におけるセンサデータ群を取得する。
【0093】
ステップS802において、検査装置420は、取得したセンサデータ群を、学習処理が完了したVAEを構成するエンコーダに入力することで、特徴量を抽出する。
【0094】
ステップS803において、検査装置420は、取得した特徴量が分布領域に含まれるか否かに基づいて、所定の時刻におけるセンサデータ群が正常データであるか異常データであるかを判定する。
【0095】
ステップS804において、検査装置420は、報知装置を介して判定結果を報知する。
【0096】
ステップS805において、検査装置420は、判定結果を報知したことに応じて作業者により入力された監視結果または検査結果を取得する。
【0097】
ステップS806において、検査装置420は、分布領域の変更が必要か否かを判定する。ステップS806において、判定結果と監視結果及び検査結果とが一致した場合には、分布領域の変更が必要でないと判定し(ステップS806においてNoと判定し)、ステップS808に進む。
【0098】
一方、ステップS806において、判定結果と監視結果または検査結果とが一致しない場合には、分布領域の変更が必要であると判定し(ステップS806においてYesと判定し)、ステップS807に進む。
【0099】
ステップS807において、検査装置420は、分布領域を変更する。
【0100】
ステップS808において、検査装置420は、検査及び自律化処理を終了するか否かを判定する。ステップS808において、検査及び自律化処理を終了しないと判定した場合には(ステップS808においてNoの場合には)、ステップS801に戻る。
【0101】
一方、ステップS808において検査及び自律化処理を終了すると判定した場合には、検査及び自律化処理を終了する。
【0102】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る異常検知システムは、
・製造ラインから取得したセンサデータから、特徴量を抽出する。
・特徴量空間において予め定められた分布領域であって、正常データから抽出された特徴が分布する分布領域に、センサデータから抽出された特徴量が含まれるか否かを判定することで、センサデータが正常データか否かを判定する。
・判定結果を製造ラインにおいて報知する。
・判定結果が報知されたことに応じて、製造ラインより判定結果の正否に関する情報がフィードバックされた場合に、分布領域を変更する。
【0103】
このように、製造ラインからのフィードバックに基づいて、分布領域を変更する構成とすることで、第1の実施形態によれば、製造ラインに導入された後に発生する新たな異常に適応した自律型の異常検知システムを実現することができる。
【0104】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、時刻T1、T2における所定の時間範囲のセンサデータ群を取得するごとに、自律化部423が、分布領域を変更するものとして説明した。しかしながら、自律化部423による分布領域の変更タイミングは任意であり、所定の時間範囲ごとに算出された特徴量であって、分布領域の変更に必要な特徴量が一定数蓄積されたタイミングで、分布領域を変更するように構成してもよい。
【0105】
また、上記第1の実施形態では、自律化部423が分布領域を変更することで、自律型の異常検知システムを実現する場合について説明した。しかしながら、自律型の異常検知システムの実現方法は、これに限定されない。例えば、自律化部423が分布領域を逐次変更することに加えて、
・特徴量が分布領域の境界位置の近くに分布するセンサデータ、または、
・特徴量が分布領域の変更に用いられたセンサデータ、
が一定数蓄積された場合には、当該センサデータ(ただし、正常データ)を用いて学習部142がVAEに対して再学習処理を行い、特徴量空間生成部143が分布領域を再特定するように構成してもよい。
【0106】
また、上記第1の実施形態では、監視結果または検査結果をフィードバックする場合について説明した。しかしながら、判定結果の正否に関する情報はこれに限定されない。例えば、判定結果の正否を直接示す情報(例えば、判定結果が正しい場合には、"0"、判定結果が正しくない場合には、"1")をフィードバックしてもよい。
【0107】
また、上記第1の実施形態において、学習装置140と検査装置420とは別体として構成されるものとして説明したが、学習装置140と検査装置420とは、一体として構成されてもよい。
【0108】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0109】
100 :異常検知システム
110 :製造ライン
120 :検査ライン
130 :センサデータ群
140 :学習装置
141 :選択部
142 :学習部
143 :特徴量空間生成部
301 :エンコーダ
302 :デコーダ
321 :特徴量空間
330 :分布領域
410、411 :センサデータ群
420 :検査装置
421 :特徴量抽出部
422 :判定部
423 :自律化部
430 :報知装置
440 :報知装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8