(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】装置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20250212BHJP
H04R 17/00 20060101ALI20250212BHJP
H04R 1/28 20060101ALI20250212BHJP
H04R 7/04 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
H04R1/02 103B
H04R17/00
H04R1/28 310E
H04R7/04
(21)【出願番号】P 2021196751
(22)【出願日】2021-12-03
【審査請求日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0171550
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】咸 性 秀
(72)【発明者】
【氏名】李 成 泰
(72)【発明者】
【氏名】韓 重 燮
【審査官】齊田 寛史
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-210587(JP,A)
【文献】特開平11-225389(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0182573(US,A1)
【文献】特開2006-287545(JP,A)
【文献】特開2020-167360(JP,A)
【文献】特開2006-325242(JP,A)
【文献】特開2020-145674(JP,A)
【文献】特開2007-104650(JP,A)
【文献】特開2020-039107(JP,A)
【文献】特開2020-167655(JP,A)
【文献】国際公開第2014/050983(WO,A1)
【文献】実開昭59-164385(JP,U)
【文献】実開昭58-172289(JP,U)
【文献】特開2009-290838(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00 - 1/08
H04R 1/12 - 1/14
H04R 1/20 - 1/46
H04R 7/00 - 7/26
H04R 17/00 - 17/02
H04R 17/10
H04R 31/00
G09F 9/00
H04N 5/64 - 5/655
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面に接して配置され、前記表示パネルを振動させることにより前記表示パネルの表示面の方向に第1音響を発生させる振動装置と、
前記表示パネルの背面側に配置された支持部材と、
前記支持部材の中に構成された第1部材および第2部材と、
を含み、
前記第1部材および前記第2部材は、前記振動装置の背面からギャップ空間を介して離隔された同一面上に互いに平行に配置され、
前記第1部材は、前記ギャップ空間を介して伝達された前記振動装置からの振動により振動することにより、前記表示面と反対の方向に前記第1音響よりも低周波の第2音響を発生させる、
装置。
【請求項2】
前記表示パネルの背面に垂直な方向からの平面視において、前記第1部材および前記第2部材のうちの1つ以上は、前記振動装置と重畳する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1部材は、前記第2部材の間に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1部材は、前記第2部材に連結され、
前記第2部材は、前記支持部材に連結される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記振動装置は、2つ以上の振動構造物を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記2つ以上の振動構造物のそれぞれは、無機物質を有する複数の第1部分と、前記複数の第1部分の間に配置された有機物質を有する複数の第2部分とを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の第1部分と前記複数の第2部分の配列方向は、前記表示パネルの横方向と同一、または縦方向と同一、またはこれらの組み合わせで構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記複数の第1部分は、圧電特性を有し、
前記複数の第2部分は、軟性特性を有する、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記2つ以上の振動構造物のそれぞれは、
振動層と、
前記振動層の第1面に配置された第1保護部材と、
前記振動層の前記第1面とは異なる第2面に配置された第2保護部材とを含む、請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記2つ以上の振動構造物のそれぞれは、
前記振動層と前記第1保護部材の間にある第1電極層と、
前記振動層と前記第2保護部材の間にある第2電極層とをさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記2つ以上の振動構造物の間に配置されたパッド部材をさらに含む、請求項5に記載の装置。
【請求項12】
前記パッド部材は、
振動層と、
前記振動層の第1面に配置された第1電極層と、
前記振動層の前記第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層とを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記表示パネルの背面に垂直な方向からの平面視において、前記パッド部材は、前記支持部材と重畳する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記振動装置の背面に配置されたパッド部材をさらに含み、
前記表示パネルの背面に垂直な方向からの平面視において、前記パッド部材は、前記第1部材および前記第2部材のうちの1つ以上と重畳する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記表示パネルは、第1領域および第2領域を含み、
前記振動装置は、前記第1領域を振動させる第1振動装置と前記第2領域を振動させる第2振動装置とを含み、
前記表示パネルの背面に垂直な方向からの平面視において、前記第1部材および前記第2部材は、前記第1振動装置および前記第2振動装置のそれぞれと重畳する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記第1部材は、前記第2部材の間に配置される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
振動部材と、
前記振動部材に接して配置され、前記振動部材を振動させることにより前記振動部材の前面の方向に第1音響を発生させる振動装置と、
前記振動部材の背面側に配置された支持部材と、
前記支持部材の中に構成された第1部材および第2部材と、
を含み、
前記第1部材および前記第2部材は、前記振動装置の背面からギャップ空間を介して離隔された同一面上に互いに平行に配置され、
前記第1部材は、前記ギャップ空間を介して伝達された前記振動装置からの振動により振動することにより、前記前面と反対の方向に前記第1音響よりも低周波の第2音響を発生さ
せ、
前記振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネル、または発光ダイオード照明パネル、有機発光照明パネル、および無機発光照明パネルのうちの1つ以上の非表示パネル、または車両の内装材、車両のガラス窓、建物の天井、建物の内装材、建物のガラス窓、航空機の内装材、および航空機のガラス窓のうちの1つ以上を含む、
装置。
【請求項18】
前記第1部材は、前記第2部材の間に配置される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記振動装置は、複数の振動発生器を含む、請求項1~4、
17および
18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の振動発生器のそれぞれは、複数の振動構造物を含む、請求項
19に記載の装置。
【請求項21】
前記複数の振動発生器のそれぞれは、同じ方向に変位するように積層される、請求項
19に記載の装置。
【請求項22】
前記複数の振動発生器のそれぞれの背面に配置されたパッド部材をさらに含む、請求項
19に記載の装置。
【請求項23】
前記振動装置と前記支持部材との間にあるパッド部材をさらに含む、請求項1~4、
17および
18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記パッド部材は、前記振動装置と同様に構成される、請求項
23に記載の装置。
【請求項25】
前記支持部材の背面に垂直な方向からの平面視において、前記パッド部材は、前記第1部材と重畳する、請求項
23に記載の装置。
【請求項26】
前記振動装置と前記第1部材との間にあるパッド部材をさらに含む、請求項1~4、
17および
18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記支持部材は、前記振動装置の中央に対応する第1領域と、前記振動装置の縁部分に対応する第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間の第3領域とを含み、
前記第1部材は、前記支持部材の前記第1領域に配置され、
前記第2部材は、前記支持部材の前記第3領域に配置される、
請求項1~
17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記第1部材は、前記第2部材の間に配置される、請求項
27に記載の装置。
【請求項29】
前記第2部材は、前記支持部材に連結される、請求項
27に記載の装置。
【請求項30】
前記第1部材は、前記振動装置の振動によって振動する、請求項1~
18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記第2部材は、前記第1部材を囲み、軟性特性を有する、請求項
30に記載の装置。
【請求項32】
前記第2部材は、前記支持部材と異なる材質からなる、請求項1~
18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
振動部材と、
前記振動部材の背面側に配置された支持部材と、
前記振動部材と前記支持部材との間に配置され、前記振動部材を振動させることにより前記振動部材の前面の方向に第1音響を発生させる振動装置と、
前記支持部材の中に構成され、前記振動装置の背面から離隔された第1部材および第2部材と
を含み、
前記第1部材および前記第2部材は、前記振動装置の前記背面からギャップ空間を介して離隔された同一面上に互いに平行に配置され、
前記第1部材は、前記ギャップ空間を介して伝達された前記振動装置からの振動により振動することにより、前記前面と反対の方向に前記第1音響よりも低周波の第2音響を発生さ
せ、
前記振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネル、または発光ダイオード照明パネル、有機発光照明パネル、および無機発光照明パネルのうちの1つ以上の非表示パネル、または車両の内装材、車両のガラス窓、建物の天井、建物の内装材、建物のガラス窓、航空機の内装材、および航空機のガラス窓のうちの1つ以上を含む、
装置。
【請求項34】
映像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に配置された支持部材と、
圧電部および軟性部を含み、前記表示パネルの前面に第1振動を発生させるように構成された振動装置と、
前記支持部材の中に構成され、前記振動装置の背面から離隔され、前記支持部材の背面に第2振動を発生させるように構成された第1部材と、
前記支持部材と前記第1部材との間に連結された第2部材と、
前記振動装置の前記背面と前記第1部材との間に配置されたギャップ空間と
を含み、
前記第1部材および前記第2部材は、前記振動装置の背面から前記ギャップ空間を介して離隔された同一面上に互いに平行に配置され、
前記第1部材は、前記ギャップ空間を介して伝達された前記振動装置からの振動により振動することにより、前記第1振動よりも低周波の前記第2振動を発生させる、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
装置(または表示装置)は、表示パネルに映像を表示し、音響を提供するために別途のスピーカーまたは音響装置を含む。装置(または表示装置)にスピーカーを配置する場合、スピーカーの占める空間によって装置のデザインおよび空間配置に制約が伴う問題が発生する。
【0003】
装置(または表示装置)に適用されるスピーカーは、例えば、マグネットとコイルを含むアクチュエータであり得る。しかし、アクチュエータを装置に適用した場合、厚さが厚いという短所がある。そのため薄い厚さを実現することができる圧電素子が注目されている。
【0004】
圧電素子は、脆性特性のために外部からの衝撃によって破損が容易に発生し、したがって、音響再生の信頼性が低いという問題点がある。そして、フレキシブル表示装置に圧電素子などのスピーカーを適用する場合、脆性特性により破損が発生する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本明細書の発明者らは、上記した問題点を認識し、音響の音質を向上し得、音圧の特性が向上し得る振動装置を実現するためのいくつかの実験を行った。複数の実験を通じて、音響の音質を向上させることができ、音圧の特性を向上させることができる新しい振動装置を含む装置を発明した。
【0006】
本明細書の実施例に係る解決課題は、振動部材(または振動対象物)を振動させて振動または音響を発生させることができ、音質及び音響の特性が向上し得る装置を提供することである。
【0007】
本明細書の実施例に係る解決課題は、以上で言及した課題に限定されず、言及していないまた他の課題は、以下の記載から、この技術分野の通常の技術者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書の実施例に係る装置は、映像を表示する表示パネルと、表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動装置と、表示パネルの背面に配置され、第1部材および第2部材を含む支持部材とを含み、第1部材および第2部材は、支持部材と同一面に配置される。
【0009】
本明細書の実施例に係る装置は、振動部材と、振動部材に配置された振動装置と、振動部材の背面に配置された支持部材とを含み、支持部材は、振動装置と重畳する第1部材を含む。
【0010】
本明細書の様々な実施例の具体的な事項は、以下の記載内容及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本明細書の実施例に係る装置は、表示パネルまたは振動部材(または振動対象物)を振動させる振動装置を構成することにより、装置の音の進行方向が表示パネルまたは振動部材(または振動対象物)の前面の前方領域に向かう方向になるように音響を発生させることができる。表示パネルの前面の前方領域は、使用者が表示パネルによって表示される画像を見る領域に配置され得る。背面(または後面)は、表示パネルから遠くへ向かう面を示すことができ、前面は、表示パネルに向かう面を示すことができる。
【0012】
本明細書の実施例に係る装置は、第1部材および第2部材を含む支持部材を構成することにより、低音域帯の再生帯域を向上できるため、低音域帯の音響特性および/または音圧特性が向上し得る装置を提供することができる。
【0013】
本明細書の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていない他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【0014】
上で言及した解決しようとする課題、課題の解決手段、効果の内容は、請求範囲の必須的な特徴を特定するものではなく、請求範囲の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本明細書の実施例に係る装置を示す図である。
【
図3】
図1に示した線I-I’の他の断面図である。
【
図4】本明細書の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図5】
図4に示した線II-II’の断面図である。
【
図6A】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図6B】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図6C】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図6D】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図6E】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図6F】本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【
図7】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図8】本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
【
図9】
図8に示した線III-III’の断面図である。
【
図10】
図4に示した線II-II’の他の断面図である。
【
図11】
図8に示した振動部の振動層を示す図である。
【
図12A】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図12B】本明細書の他の実施例に係る装置の背面を示す図である。
【
図17】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図18A】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図18B】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図18C】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図19】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図20】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図23A】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図23B】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図23C】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図24A】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図24B】本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
【
図25】本明細書の実施例に係る装置の音響出力特性を示す図である。
【
図26】本明細書の他の実施例に係る装置の音響出力特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書の利点と特徴、そしてそれらを達成する方法は添付の図と共に詳細に後述されている一実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形状で実現されるものであり、単に本実施例は、本明細書の開示を完全にし、本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0017】
本明細書の実施例を説明するため、図に示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本明細書が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合、「だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0018】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係についての説明である場合、例えば、「上に」、「上部に」、「下部に」、「横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0020】
時間の関係についての説明である場合、例えば、「後に」、「に続いて」、「次に」、「前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0021】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0022】
本明細書の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのもので、その用語によって、その構成要素の本質、順序、順番または個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」「結合」または「連結」すると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結するか、または連結することができるが、特に明示的な記載事項がない間接的に連結、または連結することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」することもあると理解されなければならない。
【0023】
「少なくとも1つ」の用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、および第3項目のうちの少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目、または第3項目各々だけではなく、第1項目、第2項目、および第3項目のうちから2つ以上で提示され得るすべての項目の組み合わせを含むとすることができる。
【0024】
本明細書で「装置」は、表示パネルと表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(LCM)または有機発光表示(OLED)モジュールなどの表示装置を含むことができる。そして、LCM、OLEDモジュールなどを含む完成品(complete productまたはfinal product)であるノートパソコン、テレビ、コンピュータモニタ、車両用または自動車用装置(automotive apparatus)または車両(vehicle)の他の形状などを含む電装装置(equipment apparatus)、スマートフォンまたは電子パッドなどのモバイル電子装置(mobile electronic apparatus)などのセットの電子装置(set electronic apparatus)またはセット装置(set deviceまたはset apparatus)も含むことができる。
【0025】
したがって、本明細書での装置は、LCMとOLEDモジュールなどの表示装置自体、およびLCM、OLEDモジュールなどを含む応用製品またはエンド使用者用装置であるセット装置までを含むことができる。
【0026】
また、いくつかの実施例では、表示パネルと駆動部などで構成されるLCMおよびOLEDモジュールを「表示装置」と表現し、LCMおよびOLEDモジュールを含む完成品としての電子装置を「セット装置」として区別して表現することもできる。例えば、表示装置は、液晶表示パネル(または有機発光表示パネル)、および表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBを含むことができる。セット装置は、ソースPCBに電気的に連結してセット装置全体を駆動するセット制御部であるセットPCB(またはコントロールPCB)をさらに含むことができる。
【0027】
本明細書の実施例に使用される表示パネルは、液晶表示パネル、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)表示パネル、および電界発光表示パネル(electroluminescent display panel)などのすべての形状の表示パネルを用いることができ、実施例に限定されるものではない。例えば、表示パネルは、本明細書の実施例に係る振動装置によって振動されることによって、音響を発生することができる表示パネルであり得る。また、本明細書のいくつかの実施例に係る表示装置に適用される表示パネルは、表示パネルの形状または大きさに限定されない。
【0028】
例えば、表示パネルが液晶表示パネルである場合には、表示パネルは、複数のゲートラインと複数のデータライン、およびゲートラインとデータラインの交差領域に形成される画素(Pixel)を含むことができる。また、表示パネルは、各画素の光透過度を調節するためのスイッチング素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板、カラーフィルタ、および/またはブラックマトリックスなどを備えた上部基板、およびアレイ基板と上部基板の間に形成される液晶層を含むことができる。
【0029】
表示パネルが有機発光表示パネルである場合には、表示パネルは、複数のゲートラインと複数のデータライン、およびゲートラインとデータラインによって形成される画素(Pixel)を含むことができる。また、表示パネルは、各画素に選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板、アレイ基板上の有機発光素子(OLED)層、および有機発光素子層を覆うように、アレイ基板上に配置される封止基板(またはカプセル化(encapsulation)基板)などを含むことができる。封止基板は、外部の衝撃から薄膜トランジスタおよび有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分や酸素が侵入することを防止することができる。そして、アレイ基板上に形成される有機発光素子層は、無機発光(inorganic light emitting)素子層、量子ドット発光(quantum dot light emitting)素子層などを含むことができる。本明細書の他の実施例としては、アレイ基板上に形成される層は、マイクロ発光ダイオードを含むことができる。
【0030】
表示パネルは、表示パネルに付着される金属板(metal plate)のような背面(backing)をさらに含むことができる。他の構造、例えば、他の物質からなる他の構造が含まれることもある。
【0031】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各例を互いに対して独立的に実施することができ、関連の関係で一緒に実施することもできる。
【0032】
以下、添付の図および実施例を介して本明細書の実施例を詳しく見ると、次の通りである。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有し得るので、図に示したスケールに限定されない。
【0033】
表示装置に音響を提供するために、スピーカーを実現する場合、フィルムの形状で実現して表示装置の厚さを薄く実現することができる。フィルム型状の振動装置は、大面積に製造することができるので、大面積の表示装置に適用することができるが、圧電特性が低く、低い振動によって大面積の表示装置に適用することが難しいという問題点がある。圧電特性を向上させるためにセラミックを適用して実現する場合には、耐久性が弱く、セラミックの大きさに制限を受ける問題点がある。圧電セラミックを含む圧電複合体で構成された振動装置を表示装置に適用した場合、圧電複合体は、主に横方向を基準に左右方向、例えば、表示装置の横方向を基準に左右方向に振動するので、表示装置を上下(または前後)方向に十分に振動させることができないため、表示装置に適用し難く、表示装置の前方に必要な音響を出力することができなくなる。フィルム型圧電体を装置に適用した場合、アクチュエータのようなスピーカーと比較して、音圧の特性が低いという問題がある。音圧を改善するために、フィルム型圧電体を複数層で構成した複数枚のフィルムを積層した積層型圧電体を装置に適用した場合、消費電力が上昇し、装置の厚さが増加する問題がある。また、表示パネル、例えば、モバイル装置の背面に1つの振動装置を配置する場合には、モノ音響を出力することができるが、ステレオ音響を含む音響を出力することが難しいという問題点がある。ステレオ音響を含む音響を実現するために表示パネルの縁に振動装置をさらに配置することができるが、表示パネルの曲面部があるフレキシブル装置にエキサイターを配置し難く、圧電素子、例えば、圧電セラミックからなるスピーカーを配置する場合、圧電セラミックが壊れやすいという問題点がある。
【0034】
そこで、本明細書の発明者らは、ステレオ音響を含む音響特性を実現して、フレキシブル装置に適用することができ、表示パネルの横方向を基準に上下方向に振動することができる振動装置を実現するためにいくつかの実験を行った。複数の実験を通じて、ステレオ音響を含む音響特性を実現することができ、フレキシブル装置に適用することができ、新しい構造の振動装置を含む装置を発明した。これに対して、以下に説明する。
【0035】
図1は、本明細書の実施例に係る装置を示す図である。
図2は、
図1に示した線I-I’の断面図である。
【0036】
図1および
図2を参照すると、本明細書の実施例に係る装置は、映像を表示する表示パネル100および表示パネル100の背面(または後面)に配置される振動装置200を含むことができる。
【0037】
表示パネル100は、映像、例えば、電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示することができる。例えば、表示パネル100は、光を出力して映像を表示することができる。表示パネル100は、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、および電気泳動表示パネルなどのような、あらゆる形状の表示パネルまたは曲面型表示パネルであり得る。表示パネル100は、フレキシブル表示パネルであり得る。例えば、表示パネル100は、フレキシブル発光表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、フレキシブル電子湿潤表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、またはフレキシブル量子ドット発光表示パネルであり得るが、これに限定されるものではない。
【0038】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、複数の画素の駆動によって映像を表示する表示領域(AA)を含むことができる。また、表示パネル100は、表示領域(AA)を囲む非表示領域(IA)をさらに含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0039】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、アノード電極、カソード電極および発光素子を含む画素アレイ層の構造によって、トップエミッション(Top Emission)方式、ボトムエミッション(Bottom Emission)方式、またはデュアルエミッション(Dual Emission)方式などの形状で画像を表示することができる。トップエミッション方式は、画素アレイ層で発生した光をベース基板の前方に放出させて映像を表示することができ、ボトムエミッション方式は、画素アレイ層で発生した光をベース基板の後方に放出させて映像を表示することができる。
【0040】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、複数のゲートラインおよび/または複数のデータラインによって構成される画素領域に配置される画素アレイ部を含むことができる。画素アレイ部は、信号ラインに供給される信号によって映像を表示する複数の画素を含むことができる。信号ラインは、ゲートライン、データライン、および画素駆動電源ラインなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
複数の画素のそれぞれは、画素領域に設けられた駆動薄膜トランジスタを含む画素回路層、駆動薄膜トランジスタと電気的に連結されたアノード電極、アノード電極上に形成された発光素子、および発光素子と電気的に連結されたカソード電極を含むことができる。
【0042】
駆動薄膜トランジスタは、基板上に配置された各画素領域のトランジスタ領域に構成され得る。駆動薄膜トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層、ソース電極およびドレイン電極を含むことができる。薄膜トランジスタの半導体層は、a-Si、poly-Si、または低温poly-Siなどのシリコーンを含むか、またはIGZO(Indium-Gallium-Zinc-Oxide)などの酸化物を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0043】
アノード電極は、各画素領域に配置された開口領域に設けられ、駆動薄膜トランジスタと電気的に連結され得る。
【0044】
本明細書の実施例に係る発光素子は、アノード電極上に形成された発光素子層を含むことができる。発光素子層は、画素ごとに同じ色、例としてホワイト(white)の光を発光するように実現し、または画素ごとに異なる色、例えば、赤色、緑色、または青色の光を発光するように実現することもできる。カソード電極(または共通電極)は、各画素領域に設けられた発光素子の層に共通して連結され得る。例えば、発光素子層は、画素ごとに同じ色を含む単一の構造または2つ以上の構造を含むスタック構造であり得る。本明細書の他の実施例としては、発光素子層は、画素ごとに1つ以上の他の色を含む2つ以上の構造を含むスタック構造であり得る。1つ以上の異なる色を含む2つ以上の構造は、青色、赤色、黄緑色(yellow-green)、および緑色のうちの1つ以上、またはこれらの組み合わせで構成され得るが、これに限定されるものではない。組み合わせの例としては、青色および赤色、赤色および黄緑色、赤色および緑色、および赤色/黄緑色/緑色などであり得るが、これに限定されるものではない。そして、それらの積層順に関係なく、適用することができる。同じ色または1つ以上の他の色を有する2つ以上の構造を含むスタック構造は、2つ以上の構造の間に電荷生成層をさらに含まれ得る。電荷生成層は、PN接合構造であり得、N型電荷生成層およびP型電荷生成層が含まれ得る。
【0045】
本明細書の他の実施例に係る発光素子は、アノード電極とカソード電極のそれぞれに電気的に連結したマイクロ発光ダイオード素子を含むことができる。マイクロ発光ダイオード素子は、集積回路(IC)またはチップ(Chip)の形状で実現された発光ダイオードであり得る。マイクロ発光ダイオード素子は、アノード電極と電気的に連結された第1端子およびカソード電極と電気的に連結された第2端子を含むことができる。カソード電極は、各画素領域に設けられたマイクロ発光ダイオード素子の第2端子に共通的に連結され得る。
【0046】
封止部は、画素アレイ部を囲むように基板上に形成され、酸素または水分が画素アレイ部の発光素子層に浸透することを防止することができる。本明細書の実施例に係る封止部は、有機物質層と無機物質層が交互に積層された複層構造で形成さる得るが、これに限定されるものではない。無機物質層は、酸素または水分が画素アレイ部の発光素子に浸透することを遮断することができる。有機物質層は、製造工程中に発生する可能性のある異物の(particles)を覆うことができるよう無機物質層よりも相対的に厚い厚さで形成され得るが、これに限定されるものではない。例えば、封止部は、第1無機膜、第1無機膜上の有機膜、および有機膜上の第2無機膜を含むことができる。有機膜は、異物カバー層であり得るが、これに限定されるものではない。タッチパネルは、封止部上に配置されるか、または画素アレイ部の背面に配置され得る。
【0047】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、第1基板、第2基板、および液晶層を含むことができる。第1基板は、上部基板または薄膜トランジスタのアレイ基板であり得る。例えば、第1基板は、複数のゲートラインおよび/または複数のデータラインが交差する画素領域に形成された複数の画素を有する画素アレイ(または表示部または表示領域)を含むことができる。複数の画素のそれぞれは、ゲートラインおよび/またはデータラインに連結された薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタに連結された画素電極、および画素電極に隣接するように形成され、共通電圧が供給される共通電極を含むことができる。
【0048】
第1基板は、第1縁部(または第1非表示部)に設けられたパッド部、および第2縁部(または第2非表示部)に設けられたゲート駆動回路をさらに含むことができる。
【0049】
パッド部、外部から供給される信号を画素アレイおよび/またはゲート駆動回路に供給することができる。例えば、パッド部は、複数のデータリンクラインを介して複数のデータラインと連結された複数のデータパッドおよび/またはゲート制御信号ラインを介してゲート駆動回路に連結された複数のゲート入力パッドを含むことができる。例えば、第1基板の大きさを第2基板より大きくすることができるが、これに限定されるものではない。
【0050】
ゲート駆動回路は、複数のゲートラインと連結されるように第1基板の第2縁部に内蔵(または集積)され得る。例えば、ゲート駆動回路は、画素領域に設けられた薄膜トランジスタと同じ工程によって形成されるトランジスタを含むシフトレジスタで実現され得る。本明細書の他の実施例に係るゲート駆動回路は、第1基板に内蔵されずに、集積回路の形状で、パネル駆動回路に含まれることもある。
【0051】
第2基板は、下部基板またはカラーフィルタアレイ基板であり得る。例えば、第2基板は、第1基板に形成された画素領域に重畳する開口領域を含むことができる画素定義パターン、および開口領域に形成されたカラーフィルタ層を含むことができる。第2基板は、第1基板よりも小さい大きさを有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、第2基板は、第1基板の第1縁部を除いた残りの部分と重畳され得る。第2基板は、シーラント(sealant)によって液晶層を挟んで第1基板の第1縁部を除いた残りの部分と合着され得る。
【0052】
液晶層は、第1基板および第2基板との間に配置され得る。液晶層は、各画素に画素電極に印加されるデータ電圧と共通電圧によって形成される電界によって液晶分子の配列方向が変化される液晶からなることができる。
【0053】
第2偏光部材は、第2基板の下面に付着してバックライトから入射して、液晶層に進行する光を偏光させることができる。第1偏光部材は、第1基板の上面に付着して第1基板を透過して外部に放出される光を偏光させることができる。
【0054】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、各画素に印加されるデータ電圧と共通電圧によって各画素に形成される電界によって液晶層を駆動することにより、液晶層を透過する光によって画像を表示することができる。
【0055】
本明細書の他の実施例に係る表示パネル100は、第1基板が、カラーフィルタアレイ基板からなり、第2基板が薄膜トランジスタのアレイ基板からなることができる。例えば、本明細書の他の実施例に係る表示パネル100は、本明細書の実施例に係る表示パネル100が、上下反転された形状を有することができる。この場合、本明細書の他の実施例に係る表示パネル100のパッド部は、別途の構造物によって覆われ得る。
【0056】
本明細書の他の実施例に係る表示パネル100は、曲面形状、または一定の曲率半径を有するように曲げ、または曲がった曲げ部を含むことができる。
【0057】
表示パネル100の曲げ部は、表示パネル100で互いに平行な一側の縁部分と他側の縁部分のうち、少なくとも1つ以上に実現され得る。曲げ部を実現する表示パネル100の一側の縁部分および/または他側の縁部分は、非表示領域(IA)だけを含むか、または表示領域(AA)の縁部分と非表示領域(IA)を含むことができる。非表示領域(IA)の曲げによって実現された曲げ部を含む表示パネル100は、一側ベゼル曲げ構造または両側ベゼル曲げ構造を有することができる。そして、表示領域(AA)の縁部分と非表示領域(IA)の曲げによって実現された曲げ部を含む表示パネル100は、一側アクティブ曲げ構造または両側アクティブ曲げ構造を有することができる。
【0058】
振動装置200は、表示パネル100を振動させることができる。振動装置200は、表示パネル100を直接に振動させることができるように表示パネル100の背面に実現され得る。例えば、振動装置200は、表示パネル100の背面で、表示パネル100を振動させることにより、表示パネル100の振動によって音響および/またはハプティックフィードバックを使用者に提供することができる。
【0059】
本明細書の実施例によると、振動装置200は、表示パネル100に表示される映像と同期するボイス振動驅動信号によって振動して表示パネル100を振動させることができる。本明細書の他の実施例によると、振動装置200は、表示パネル100上に配置されるか、または表示パネル100に内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサー層)の対する使用者のタッチに同期されるハプティックフィードバック信号(またはタクタイルフィードバック信号)によって振動して表示パネル100を振動させることができる。これにより、表示パネル100は、振動装置200の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0060】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、表示パネル100の表示領域(AA)と対応する大きさに実現され得る。振動装置200の大きさは、表示領域(AA)の大きさに対して0.9倍~1.1倍であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、振動装置200の大きさは、表示領域(AA)の大きさと同じか小さいことがあり得る。例えば、振動装置200の大きさは、表示パネル100の表示領域(AA)と同一、またはほぼ同一の大きさを有することができるので、表示パネル100の大部分の領域をカバーすることができ、振動装置200から発生する振動が表示パネル100の全体領域を振動させることができるので、音響の定位感が高く、使用者の満足度が向上し得る。また、表示パネル100と振動装置200との間の接触面積(またはパネルカバレッジ(panel coverage))が増加して表示パネル100の振動領域が増加し得るので、表示パネル100の振動によって発生する中低音域帯の音響が向上し得る。また、大型の装置に適用される振動装置200は、大型(または大面積)の表示パネル100の全体を振動させることができるので、表示パネル100の振動による音響の定位感がさらに向上され、向上された音響効果を実現することができる。したがって、本明細書の実施例に係る振動装置200は、表示パネル100の背面に配置されて表示パネル100を上下(または前後)方向に十分に振動させることができるので、装置(または表示装置)の前方に所望する音響を出力することができる。
【0061】
振動装置200は、表示パネル100の背面(または後面)に配置されるか、または連結された振動発生器210を含むことができる。本明細書の実施例に係る振動装置200は、フィルム形状に実現され得る。振動装置200は、フィルム形状に実現されるので、表示パネル100よりも薄い厚さを有することができるので、振動装置200の配置によって表示パネル100の厚さの増加が最小限に抑えられ得る。例えば、振動装置200は、表示パネル100(または振動部材)を音響振動板として使用する音響発生モジュール、音響発生装置、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例としては、振動装置200は、表示パネル100の背面に配置されない。表示パネルではなく、非表示パネルに適用され得る。例えば、振動装置200は、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、皮革、自動車の内装材、建物の室内天井、および航空機の内装材などに適用され得るが、これに限定されるものではない。この場合には、非表示パネルが振動板として適用され得、振動装置200は、非表示パネルを振動させて音響を出力することができる。
【0062】
例えば、本明細書の実施例に係る装置は、振動部材(または振動対象物)および振動部材に配置される振動装置200を含むことができる。例えば、振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、または非表示パネルを含むことができる。例えば、振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、または、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、皮革、自動車の内装材、自動車のガラス窓、建物の室内天井、建物のガラス窓、建物の内装材、航空機の内装材、および航空機のガラス窓などの1つ以上であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、非表示パネルは、発光ダイオード照明パネル(または装置)、有機発光照明パネル(または装置)、または無機発光照明パネル(または装置)などであり得るが、これに限定されるものではない。例えば、振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、または、発光ダイオード照明パネル(または装置)、有機発光照明パネル(または装置)、または無機発光照明パネル(または装置)のうちの1つ以上であり得るが、これに限定されるものではない。
【0063】
本明細書の他の実施例によると、振動部材は、プレートをさらに含むことができ、プレートは、金属材質を含むか、または、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、および皮革のうちのいずれか1つ以上の単一非金属材料または複合非金属材料を含むことができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の例に係ると、振動部材は、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、および皮革のうちの1つ以上であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、紙は、スピーカー用のコーン紙(cone paper)であり得る。例えば、コーン紙は、パルプまたは発泡プラスチックなどであり得るが、これに限定されるものではない。
【0064】
振動装置200は、表示パネル100の表示領域AAと重なり合うように表示パネル100の背面に配置され得る。例えば、振動装置200は、表示パネル100の表示領域AAのうちの半分以上の表示領域AAと重畳され得る。本明細書の他の実施例に係ると、振動装置200は、表示パネル100の表示領域AAの全体と重畳され得る。
【0065】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、交流電圧が印加されると、逆圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができ、このような振動を用いて表示パネル100を振動させることができる。例えば、振動装置200は、表示パネル100に表示される映像と同期されるボイス信号によって振動して表示パネル100を振動させることができる。本明細書の他の実施例に係ると、振動装置200は、表示パネル100上に配置されるか、または表示パネル100に内蔵されたタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対する使用者のタッチに同期されるハプティックフィードバック信号(またはタクタイルフィードバック信号)によって振動して、表示パネル100を振動させることができる。これにより、表示パネル100は、振動装置200の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0066】
したがって、本明細書の実施例に係る装置は、振動装置200の振動による表示パネル100の振動によって発生される音響を、表示パネル100の前方に出力することができる。また、本明細書の実施例に係る装置は、フィルム形状の振動装置200によって表示パネル100の大部分の領域を振動させることができるので、表示パネル100の振動による音響の音圧特性および音の定位感がさらに向上し得る。
【0067】
本明細書の実施例に係る装置は、表示パネル100と振動装置200との間に連結部材150(または第1連結部材)をさらに含むことができる。
【0068】
本明細書の実施例によると、連結部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200の間に配置されて振動装置200を表示パネル100の背面に連結し、または結合させることができる。例えば、振動装置200は、連結部材150を介して表示パネル100の背面に連結されるが、または結合されることによって、表示パネル100の背面に支持されるが、または配置され得る。例えば、振動発生器210は、連結部材150を介して表示パネル100の背面に配置され得る。
【0069】
本明細書の実施例に係る連結部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200のそれぞれに対して、密着力または接着力に優れた接着層を含む材質で構成され得る。例えば、連結部材150は、フォームパッド(foam pad)、両面テープ(Double-sided Tape)、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、アクリルとウレタンのうちの相対的に接着力に優れ、硬度が高い特性を有するアクリル系列の物質(または材質)を含むことができる。これにより、振動装置200の振動は、表示パネル100によく伝達され得る。
【0070】
連結部材150の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などのような添加剤をさらに含むことができるが、これに限定されるものではない。添加剤は、振動装置200の振動による表示パネル100から連結部材150の分離(または剥離)を防止することができる。例えば、粘着付与剤は、ロジン誘導体などであり得、ワックス成分は、パラフィンワックス(paraffin wax)などであり得、酸化防止剤は、チオエステル(thioester)などのフェノール系酸化防止剤であり得るが、これに限定されるものではない。
【0071】
本明細書の他の実施例に係る連結部材150は、表示パネル100と振動装置200との間に設けられる中空部をさらに含むことができる。連結部材150の中空部は、表示パネル100と振動装置200との間にエアギャップを設けることができる。エアギャップは、振動装置200の振動による音波(または音圧)が連結部材150により分散されず、表示パネル100に集中されるようにすることにより、連結部材150による振動の損失を最小限に抑えて、表示パネル100の振動によって発生される音響の音響特性および/または音圧特性を増加させることができる。
【0072】
本明細書の実施例に係る装置は、表示パネル100の背面に配置された支持部材300をさらに含むことができる。
【0073】
支持部材300は、表示パネル100の背面に配置され得る。例えば、支持部材300は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を挾んで表示パネル100の背面全体を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ガラス材質、金属材質およびプラスチック材質のうちの少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、支持部材300は、背面構造物またはハウジングであり得るが、これに限定されるものではない。支持部材300は、カバーボトム(Cover Bottom)、プレートボトム(Plate Bottom)、バックカバー(Back Cover)、ベースフレーム(Base Frame)、メタルフレーム(Metal Frame)、メタルシャーシ(Metal Chassis)、シャーシベース(Chassis Base)、またはm-シャーシなどの他の用語で表現することができる。例えば、支持部材300は、表示パネル100の背面に配置されるあらゆる形状のフレームまたは板状構造物などで実現され得る。
【0074】
支持部材300の縁部分または鋭い角部分は、面取り工程または角丸め工程によって斜面形状または曲面形状を有することができる。例えば、ガラス材質の支持部材300は、サファイアガラス(Sapphire Glass)であり得る。本明細書の他の実施例に係ると、金属材質の支持部材300は、アルミニウム(Al)、アルミニウム(Al)合金、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、および鉄(Fe)とニッケル(Ni)の合金のうちのいずれか1つの材質からなることができる。
【0075】
本明細書の発明者らは、振動装置200がフィルム型振動装置で構成された場合に、低音域帯の音響特性が低下するため、低音域帯の音響特性を改善するためのいくつかの実験を行った。複数の実験を通じて、低音域帯の音響特性が向上し得る新しい構造の装置を発明した。これに対して、以下に説明する。
【0076】
低音域帯の音響特性を改善するために、装置の空気圧を減少させなければならないことを認識した。例えば、装置内部の空気圧を外部に放出して、振動装置の音響を改善することができる。振動装置200は、表示パネル100と支持部材300の間に配置されているので、空気圧を外部に排出することができる構造が必要になり得る。空気圧を外部に排出して、装置の空気圧を減少させるために、支持部材300は、複数のホール301を含むことができる。支持部材300の複数のホール301は、装置内のギャップ空間(GS)の空気圧を減少させるため、支持部材300の所定の領域に配置され得る。例えば、支持部材300の複数のホール301は、ギャップ空間(GS)の空気圧を減少させることによって、低音域帯の帯域を拡張させることができるので、低音域帯の音響特性を改善することができる。支持部材300に複数のホール301が配置されない場合には、振動装置200の振動により発生する音波(sound wave)または音響によるギャップ空間(GS)内の空気圧が高くなって低音域帯の音響特性が低下し得る。本明細書の実施例によると、支持部材300にホール301を構成することにより、振動装置200の振動によって音波または音響が発生しても、ホール301を介して空気が排出され得るので、ギャップ空間(GS)の空気圧が低くなり得る。これにより、低音域帯の帯域を拡張させることができるので、低音域帯の音響特性を改善することができる。
【0077】
本明細書の実施例によると、ホール301は、振動装置200の振動によって音波が発生した場合に、ギャップ空間(GS)の空気圧を減少させることができる位置に配置され得る。例えば、ホール301の形状、個数、及び大きさなどは多様に構成し得る。
図2に示すように、ホール301は、支持部材300の領域のうち、振動装置200と対応する領域で、所定の間隔で配置され得る。例えば、ホール301は、振動装置200の一部、例えば、振動装置200の縁部分に沿って配置され得る。
【0078】
本明細書の実施例に係る支持部材300は、第1支持部材310及び第2支持部材330を含むことができる。
【0079】
第1支持部材310は、表示パネル100の背面と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、第1支持部材310は、表示パネル100の背面側の縁部分と第2支持部材330の前面の縁部分との間に配置され得る。第1支持部材310は、表示パネル100の縁部分と第2支持部材330の縁部分のうちの1つ以上を支持することができる。本明細書の他の実施例としては、第1支持部材310は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、第1支持部材310は、表示パネル100の背面全体を覆うことができる。例えば、第1支持部材310は、表示パネル100の背面全体を覆う部材であり得る。例えば、第1支持部材310は、ガラス材質、金属材質およびプラスチック材料のうちの少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、第1支持部材310は、インナープレートであり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1支持部材310は、省略することができる。
【0080】
第1支持部材310は、ギャップ空間(GS)を間に置いて表示パネル100の最背面から離隔または振動装置200から離隔され得る。例えば、ギャップ空間(GS)は、エアギャップ、振動空間、または共鳴胴などで表現され得るが、これに限定されるものではない。
【0081】
第2支持部材330は、第1支持部材310の背面に配置され得る。第2支持部材330は、表示パネル100の背面全体を覆う部材であり得る。例えば、第2支持部材330は、ガラス材質、金属材質およびプラスチック材質のうち少なくとも1つ以上の材質を含むことができる。例えば、第2支持部材330は、アウタープレート、背面プレート、バックプレート、バックカバー、またはリアカバーであり得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数のホール301は、第2支持部材330に配置され得る。
【0082】
本明細書の実施例に係る支持部材300は、連結部材350(または第2連結部材)をさらに含むことができる。
【0083】
連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、第1支持部材310と第2支持部材330は、連結部材350を介して相互いに結合されるか、または連結され得る。例えば、連結部材350は、接着樹脂、両面テープ(Double-sided Tape)、フォームパッド(foam pad)、両面フォームパッドテープ(Double-sided foam Tape)、両面フォームパッド(Double-sided foam pad)、または両面接着フォームパッド(Double-sided adhesive foam pad)であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材350は、衝撃吸収のために弾性を有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330との間の領域全体に配置され得る。本明細書の他の実施例として、連結部材350は、第1支持部材310と第2支持部材330との間にエアギャップを有する網目構造に形成され得る。
【0084】
本明細書の実施例に係る表示装置は、ミドルフレーム400をさらに含むことができる。ミドルフレーム400は、表示パネル100の背面の縁部分と支持部材300の前面の縁部分との間に配置され得る。ミドルフレーム400は、表示パネル100の縁部分と支持部材300の縁部分のうちの少なくとも1つ以上をそれぞれ支持することができる。ミドルフレーム400は、表示パネル100と支持部材300のそれぞれの側面のうちの1つ以上を囲むことができる。ミドルフレーム400は、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間(GS)を設けることができる。ミドルフレーム400は、ミドルキャビネット、ミドルカバー、またはミドルシャーシなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0085】
本明細書の実施例に係るミドルフレーム400は、第1支持部分410および第2支持部分430含むことができる。例えば、第1支持部分410は、支持部であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第2支持部分430は、側壁部であり得るが、これに限定されるものではない。
【0086】
第1支持部分410は、表示パネル100の背面の縁部分と支持部材300の前面の縁部分との間に配置されることで、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間(GS)を設けることができる。第1支持部分410の前面は、第1連結部材401(または第1フレーム連結部材401)を介して表示パネル100の背面の縁部分と結合されるか、または連結され得る。第1支持部分410の背面は、第2連結部材403(または第2フレーム連結部材403)を介して支持部材300の前面の縁部分と結合されるか、または連結され得る。例えば、第1支持部分410は、四角形状の単一のフレーム構造を有し、または複数の分割バーの形状を有するフレーム構造を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0087】
第2支持部分430は、装置(または表示装置)の厚さ方向(Z)と平行に配置され得る。例えば、第2支持部分430は、装置の厚さ方向(Z)と平行に第1支持部分410の外側面に垂直に結合され得る。第2支持部分430は、表示パネル100の外側面と支持部材300の外側面のうちの1つ以上を囲むことにより、表示パネル100と支持部材300のそれぞれの外側面を保護することができる。第1支持部分410は、第2支持部分430内側面から表示パネル100と支持部材300との間のギャップ空間(GS)に突出され得る。
【0088】
本明細書の実施例に係る装置は、ミドルフレーム400の代わりにパネル連結部材を含むことができる。
【0089】
パネル連結部材は、表示パネル100の背面の縁部分と支持部材300の前面の縁部分との間に配置されることで、表示パネル100と支持部材300との間にギャップ空間(GS)を設けることができる。パネル連結部材は、表示パネル100の背面の縁部分と支持部材300の前面の縁部分との間に配置されて表示パネル100と支持部材300を接着させることができる。例えば、パネル連結部材は、両面テープ(Double-sided Tape)、片面テープ(Single-sided Tape)、または両面接着フォームパッド(Double-sided adhesive foam pad)で実現され得るが、これに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、パネル連結部材の接着層は、表示パネル100の振動が支持部材300に伝達されることを最小化するために、アクリルとウレタンのうちのアクリルより相対的に軟性特性を有するウレタン系列の物質(または材質)を含むことができる。これにより、支持部材300で伝達される表示パネル100の振動が最小限に抑えされ得る。
【0090】
本明細書の実施例に係る装置で、ミドルフレーム400の代わりに、パネルの連結部材を含む場合、支持部材300は、第2支持部材330の一側(または端部)から曲げて、第1支持部材310とパネル連結部材および表示パネル100のそれぞれの外側面(または外側壁)のうちの1つ以上を囲む曲げ側壁を含むことができる。本明細書の実施例に係る曲げ側壁は、単一側壁構造またはヘミング(Hemming)構造を有することができる。ヘミング構造は、ある部材の端部が曲面形状に折り曲げて、互いに重なったり、互いに並んで離隔した構造であり得る。例えば、デザイン的な側面美感の向上のために、曲げ側壁は、第2支持部材330の一側(または端部)から曲げられた第1曲げ側壁、および第1曲げ側壁から第1曲げ側壁と表示パネル100の外側面との間に曲げられた第2曲げ側壁を含むことができる。第2曲げ側壁は、第1曲げ側壁の内側面に接触し、または側面方向の外部衝撃が表示パネル100の外側面に伝達されることを緩和することができるように第1曲げ側壁の内側面から離隔し得る。これにより、第2曲げ側壁は、表示パネル100の外側面が第1曲げ側壁の内側面に接触し、または側面方向の外部衝撃が表示パネル100の外側面に伝達されることを緩和できる。
【0091】
本明細書の他の実施例にとると、本明細書の実施例に係る装置で、ミドルフレーム400は、省略され得る。例えば、本明細書の実施例に係る装置は、ミドルフレーム400の代わりにパネル連結部材または接着剤を含むことができる。本明細書の他の実施例係る装置は、ミドルフレーム400の代わりにパーティションを含むことができる。
【0092】
図3は、
図1に示した線I-I’の他の断面図である。
図1及び
図3を参照すると、本明細書の実施例に係る装置は、表示パネル100および表示パネル100の背面に配置される振動装置200を含むことができる。
【0093】
図2に説明したように、本明細書の実施例に係る装置は、支持部材300に構成された複数のホール301を含むことにより、振動装置200の低音域帯の帯域が拡張され得る。しかしながら、複数のホール301により、外部から異物が侵入したり、装置のデザインの観点で不利であるという問題点がある。これを改善するために、複数のホール301を覆う場合、低音域帯の音響が著しく低下するという問題がある。例えば、複数のホールを構成してカバーまたは接着剤などでホールを覆った場合、複数のホールを構成してカバーまたは接着剤などでホールを覆っていない場合よりも、約400Hzの周波数で16dB程度の音圧特性が低下することを認識した。そこで、本明細書の発明者らは、複数のホールを構成する場合と同一または類似の低音域帯の音響が改善され得るように、複数の実験を行った。複数の実験を通じて、ホールを構成せずに低音域帯の音響および/または音圧を向上させることができる新しい構造の装置を発明した。
【0094】
図3を参照すると、支持部材300は、振動装置200の中央と重畳する第1領域および振動装置200の縁部分と重畳する第2領域を含むことができる。例えば、第2支持部材330は、振動装置200の中央と重畳する第1領域、振動装置200の縁部分と重畳する第2領域、および第1領域と第2領域の間の第3領域を含むことができる。例えば、第1領域は、振動装置200から第1強さの音波または振動が到達する領域であり得る。第2領域および第3領域のうちの1つ以上は、第1強さよりも小さい音波または振動が到達する領域であり得る。
【0095】
支持部材300は、第1部材510と第2部材550を含むことができる。例えば、支持部材300は、第1部材510の周辺にある第2部材550をさらに含むことができる。例えば、第2支持部材330は、第1部材510と第2部材550を含むことができる。例えば、振動装置200の振動によってギャップ空間(GS)内の空気が振動することで、この空気の振動が表示パネル100または装置の背面に伝達されるように、第1部材510が配置され得る。例えば、第1部材510は、第1強さの音波または振動が到達する領域である第1領域に配置され得る。例えば、第1部材510は、支持部材300の第1領域に配置され得る。例えば、第1部材510は、第2支持部材330の第1領域に配置され得る。したがって、第1部材510は、振動装置200と重畳する領域に配置され得る。例えば、第1部材510は、振動装置200の中央と重畳する第1領域に配置され得る。第1部材510は、放射部材または音響放射部材であり得るが、これに限定されるものではない。
【0096】
第2部材550は、第1部材510の振動時に異常振動を防止することができる。第2部材550は、サスペンション、エッジ、または共振部材であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第2部材550は、第1部材510と同一面に配置され得る。第2部材550は、支持部材300と同一面に配置され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材330と同一面に配置され得る。第2部材550は、支持部材300に連結され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材300に連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550と連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550との間に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、互いに連結され得る。第2部材550は、支持部材300と一体に構成され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材330と一体に構成され得る。例えば、第1部材510および第2部材550のうちの1つ以上は、振動装置200と重畳され得る。例えば、第2部材550は、支持部材300の第3領域に配置され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材330の第3領域に配置され得る。第2部材550は、弾性を有する材質で構成され得る。例えば、第2部材550は、ゴム、シリコーン、塗布布(coated cloth)、金属、高分子フィルム、プラスチック、紙、またはエポキシ樹脂などであり得るが、これに限定されるものではない。
【0097】
本明細書の実施例によると、第1部材510は、振動装置200の振動によって振動することができる。これにより、第1部材510は、支持部材300の背面に音響または振動を発生させることができる。第1部材510の振動により表示パネル100または装置の背面に第2音響または第2振動(S2)が発生し得る。例えば、振動装置200の振動と一緒に第1部材510が振動して、表示パネル100または装置の背面に第2音響または第2振動(S2)が発生し得る。第2音響または第2振動(S2)は、背面低音、背面音響、または背面振動であり得るが、これに限定されるものではない。第1部材510の振動時に第2部材550によって異常振動を低減することができるので、音質が向上した低音域帯を再生することができる。また、振動装置200の振動によって表示パネル100の前面に第1音響または第1振動(S1)が発生し得る。第1音響または第1振動(S1)は、前面音響または前面振動であり得るが、これに限定されるものではない。したがって、本明細書の実施例によると、低音域帯乃至高音域帯を含む音響特性および/または音圧特性を有する装置を提供することができる。そして、ホールを有しない支持部材を構成することで、外部からの異物および/または水分がホールに浸透する問題点を防止することができ、装置のクリーンバックデザインを実現することができる。
【0098】
図4は、本明細書の実施例に係る振動装置を示す図である。
図5は、
図4に示した線II-II’の断面図である。
【0099】
図2~
図5を参照すると、本明細書の実施例に係る振動装置200は、振動発生器210を含むことができる。例えば、振動発生器210は、2つ以上の振動構造物(または2つ以上の振動モジュール)を含むことができる。
【0100】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、第1方向(X)(または横方向)および第1方向(X)と交差する第2方向(Y)(または縦方向)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離配置された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを含むことができる。複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができる。本明細書の実施例に係る振動発生器210は、逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、厚さ方向(Z)に振動することにより、表示パネル100を直接に振動させることができる。振動発生器210は、一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされた複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを含むことができる。例えば、複数の振動発生器210は、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュールアレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリング振動アレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0101】
本明細書の実施例に係る複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、四角の形状または正方形の形状を有することができる。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、5cm以上の幅を有する四角の形状を有することができる。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、5cm×5cm以上の大きさを有する正方形の形態を有することができる。
【0102】
複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、同一平面上にi×jの形状で配置されるか、またはタイリングされることによって、振動発生器210は、相対的小さな大きさを有する複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのタイリングによって大面積化され得る。例えば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で、2以上の自然数であり、jは第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数で、iと同じか、異なる1以上の自然数であり得る。
【0103】
複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされることによって、独立して駆動せず、完全な一つの単一体の形状で駆動される一つの振動装置(または単一振動装置)として実現され得る。本明細書の実施例によると、第1方向(X)を基準に、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間の第1離隔距離(D1)は、0.1mm以上3cm未満であり得る。また、第2方向(Y)を基準に、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間の第2離隔距離(D2)は、0.1mm以上3cm未満であり得る。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)は、互いに同じにすることができる。例えば、第1離隔距離(D1)と第2離隔距離(D2)は、工程誤差の範囲内で互いに同じにすることができる。
【0104】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、0.1mm以上3cm未満の離隔距離(または間隔)(D1、D2)を有するように配置されるか、またはタイリングされることによって、一つの振動装置として駆動され得る。これにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動に連動されて発生される音響の再生帯域および音響の音圧特性のそれぞれが増加し得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動に連動されて発生される音響の再生帯域を増加させ、音響の低音域帯、例えば、500Hz以下での音圧の特性を増加させるために、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dは、0.1mm以上5mm未満の間隔で配置され得る。
【0105】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが0.1mm未満の間隔(D1、D2)、または間隔(D1、D2)なしに配置されるとき、振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの振動時に互いの間の物理的な接触によるクラックの発生または破損によって、振動構造物210A、210B、210C、210Dまたは振動発生器210の信頼性が低下し得る。
【0106】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが3cm以上の間隔(D1、D2)で配置されるとき、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの独立した振動によって、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが一つの振動装置として駆動しないことがあり得る。これにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの振動に連動されて発生される音響の再生帯域および音響の音圧特性が低下し得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを3cm以上の間隔(D1、D2)で配置されるとき、音響の低音域帯、例えば、500Hz以下での音響の特性と音圧の特性がそれぞれ低下し得る。
【0107】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが5mmの間隔で配置されるとき、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれが一つの振動装置として駆動しないため、音響の低音域帯、例えば、200Hz以下で音響特性と音圧特性がそれぞれ低下し得る。
【0108】
本明細書の他の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが1mmの間隔で配置されるとき、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが一つの振動装置として振動することにより、音響の再生帯域が増加され、低音域帯の音響、例えば、500Hz以下での音圧の特性が増加し得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dが1mmの間隔で配置されるとき、振動発生器210は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間の離隔距離が最適化され得るので、大面積の振動体として実現され得る。これにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動による大面積の振動体として駆動され得るので、振動発生器210の大面積の振動に連動されて発生される音響の再生帯域と低音域帯の音響の特性および音圧の特性のそれぞれが増加、または向上し得る。
【0109】
したがって、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現するために、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間の離隔距離は、0.1mm以上3cm未満に設定され得る。また、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動(または1つの振動装置)を実現して、音響の低音域帯の音圧の特性を増加させるために、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間の離隔距離は、0.1mm以上5mm以下に設定され得る。
【0110】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dを含むことができる。例えば、第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dは、第1方向(X)と第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離され得る。例えば、第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dは、2×2形状で配列されるか、またはタイリングされ得る。
【0111】
本明細書の他の実施例によると、第1および第2振動構造物210A、210Bは、第1方向(X)に沿って互いに離隔することができる。第3および第4振動構造物210C、210Dは、第1方向(X)に沿って互いに離隔しながら第2方向(Y)に沿って、第1および第2振動構造物210A、210Bのそれぞれから離隔し得る。第1および第3振動構造物210A、210Cは、互いに向かい合って第2方向(Y)に沿って互いに離隔し得る。第2および第4振動構造物210B、210Dは、互いに向かい合って第2方向(Y)に沿って互いに離隔し得る。
【0112】
本明細書の他の実施例によると、第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dは、一つの振動装置として駆動、単一体振動、または振動発生器210の大面積化された振動体の振動のために、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って0.1mm以上3cm未満の間隔(D1、D2)で配置(またはタイリング)され得、または、0.1mm以上5mm未満の間隔(D1、D2)で配置(またはタイリング)され得る。
【0113】
本明細書の実施例に係る第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、振動部211、第1電極層(E1)、および第2電極層(E2)を含むことができる。
【0114】
振動部211は、圧電効果を含む圧電物質、複合圧電物質、または電気活性物質を含むことができる。振動部211は、振動層、圧電物質層、圧電複合層、電気活性層、圧電物質部、圧電複合部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0115】
本明細書の実施例に係る振動部211は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系列の物質で構成され得る。例えば、振動部211は、1-3複合構造(composite)または2-2複合構造を有することができる。例えば、厚さ方向(Z)に沿った振動部211の圧電変形係数(d33)は1,000pC/N以上であり得るが、これに限定されるものではない。
【0116】
第1電極層(E1)は、振動部211の第1面(または上面)に配置され、振動部211の第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極層(E1)は、振動部211の第1面全体に配置された単一体電極(またはコモン電極)形状を有することができる。本明細書の実施例に係る第1電極層(E1)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明の導電性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができるが、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むか、またはこれらの合金からなり得るが、これに限定されるものでではない。
【0117】
第2電極層(E2)は、振動部211の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置され、振動部211の第2面と電気的に連結され得る。例えば、第2電極層(E2)は、振動部211の第2面全体に配置された単一体電極(またはコモン電極)形状を有することができる。本明細書の実施例に係る第2電極層(E2)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、第2電極層(E2)は、第1電極層(E1)と同一の物質からなることができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例としては、第2電極層(E2)は、第1電極層(E1)と異なる物質で構成され得る。
【0118】
振動部211は、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極層(E1)と第2電極層(E2)に印加される一定の電圧によって分極化(または冶金(polling treatment))され得るが、これに限定されるものではない。
【0119】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、第1保護部材213および第2保護部材215をさらに含むことができる。
【0120】
第1保護部材213は、振動発生器210の第1面上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面上に配置された第1電極層(E1)を覆うことができる。これにより、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面を共通に支持することができる。したがって、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面または第1電極層(E1)を保護することができる。
【0121】
本明細書の実施例に係る第1保護部材213は、第1接着層212を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、第1接着層212を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面に直接に配置され得る。したがって、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、一定の間隔(D1、D2)を有するように、第1保護部材213に一体化(または配置)、またはタイリングされ得る。
【0122】
第2保護部材215は、振動発生器210の第2面上に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面上に配置された第2電極層(E2)を覆うことができる。これにより、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面を共通に支持することができる。したがって、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面または第2電極層(E2)を保護することができる。
【0123】
本明細書の実施例に係る第2保護部材215は、第2接着層214を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、第2接着層214を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面に直接に配置され得る。したがって、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、一定の間隔(D1、D2)を有するように、第2保護部材215に一体化(または配置)、またはタイリングされ得る。
【0124】
本明細書の実施例に係る第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチックフィルムを含むことができる。例えば、第1および第2保護部材213、215のそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0125】
第1接着層212は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面および複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの間に配置され得る。例えば、第1接着層212は、振動発生器210の第1面と対向する第1保護部材213の背面(または内部面)に形成されて、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面に配置され、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に充填され得る。
【0126】
第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面および複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの間に配置され得る。例えば、第2接着層214は、振動発生器210の第2面と対向する第2保護部材215の前面(または内部面)に形成されて、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面に配置され、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に充填され得る。
【0127】
第1接着層212および第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの間で互いに連結されるか、または結合され得る。これにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、第1接着層212および第2接着層214によって囲まれ得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの全体を完全に囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、カバー部材などで表現され得るが、これに限定されるものではない。第1接着層212および第2接着層214がカバー部材であるとき、第1保護部材213は、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材215は、カバー部材の第2面に配置され得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、説明の便宜上、第1接着層212および第2接着層214で示されていて、これに限定されず、1つの接着層として配置され得る。
【0128】
本明細書の実施例に係る第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0129】
本明細書の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源ライン(PL2)、およびパッド部201をさらに含むことができる。
【0130】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1保護部材213に配置され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、振動発生器210の第1面と対向する第1保護部材213の背面に配置され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層(E1)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層212に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。
【0131】
本明細書の実施例に係る第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1および第2上部電源ライン213a、213bを含むことができる。例えば、第1上部電源ライン213aは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1振動構造物210Aおよび第3振動構造物210C(または第1グループ)のそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。第2上部電源ライン213bは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2振動構造物210Bおよび第4振動構造物210D(または第2グループ)のそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。
【0132】
第2電源供給ライン(PL2)は、第2保護部材215に配置され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、振動発生器210の第2面と対向する第2保護部材215の前面に配置され得る。第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層(E2)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層214に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。
【0133】
本明細書の実施例に係る第2電源供給ライン(PL2)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bを含むことができる。例えば、第1下部電源ライン215aは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1振動構造物210Aおよび第3振動構造物210C(または第1グループ)のそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。第2下部電源ライン215bは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2振動構造物210Bおよび第4振動構造物210D(または第2グループ)のそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。
【0134】
パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)と第2電源供給ライン(PL2)を電気的に連結することができる。例えば、パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のそれぞれの一側(または一端)と電気的に連結されるように、振動発生器210に配置され得る。本明細書の実施例に係るパッド部201は、第1パッド電極および第2パッド電極を含むことができる。第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の一端と電気的に連結され得る。第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の一端と電気的に連結され得る。
【0135】
第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の第1上部電源ライン213aおよび第2上部電源ライン213bのそれぞれの一端に共通的に連結され得る。例えば、第1上部電源ライン213aおよび第2上部電源ライン213bのそれぞれの一端は、第1パッド電極から分岐され得る。
【0136】
第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bのそれぞれの一端に共通的に連結され得る。例えば、第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bのそれぞれの一端は、第2パッド電極から分岐され得る。
【0137】
本明細書の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、フレキシブルケーブル220をさらに含むことができる。
【0138】
フレキシブルケーブル220は、振動装置200または振動発生器210に配置されたパッド部201と電気的に連結され、音響処理回路から提供される振動駆動信号(または音響信号)を振動装置200または振動発生器210に供給することができる。本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブル220は、第1端子および第2端子を含むことができる。フレキシブルケーブル220の第1端子は、パッド部201の第1パッド電極と電気的に連結され得る。フレキシブルケーブル220の第2端子は、パッド部201の第2パッド電極と電気的に連結され得る。例えば、フレキシブルケーブル220は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルであり得るが、これに限定されるものではない。
【0139】
音響処理回路は、音響ソースに基づいて、第1振動駆動信号および第2振動駆動信号を含む交流形の振動駆動信号を生成することができる。第1振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のいずれかであり、第2振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のいずれかであることができる。例えば、第1振動駆動信号は、フレキシブルケーブル220の第1端子とパッド部201の第1パッド電極および第1電源ライン(PL1)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層(E1)に供給され得る。第2振動駆動信号は、フレキシブルケーブル220の第2端子とパッド部201の第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層(E2)に供給され得る。
【0140】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、プレート216をさらに含むことができる。
【0141】
プレート216は、第1保護部材213または第2保護部材215に配置され得る。例えば、プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)と同じ形状を有することができる。例えば、プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)と同じか大きい大きさを有することができる。
【0142】
本明細書の実施例に係るプレート216は、第1保護部材213の前面(または第1面)に配置され得る。プレート216は、連結部材(150)(
図2)を介して、振動発生器210の第1保護部材213の前面に配置され得る。本明細書の実施例に係るプレート216は、表示パネル100と振動発生器210との間に配置され得る。例えば、プレート216は、連結部材150を介して表示パネル100の背面に配置され得る。
【0143】
本明細書の他の実施例によると、プレート216は、第2保護部材215の背面(または第2面)に配置され得る。プレート216は、連結部材(150)を介して、振動発生器210の第2保護部材215の背面に配置され得る。本明細書の他の実施例によると、プレート216は、振動発生器210と支持部材300との間に配置され得る。
【0144】
本明細書の実施例に係るプレート216は、金属材質、例えば、ステンレススチール(stainless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のうちの1つ以上の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)に配置されて振動発生器210の質量(mass)を補強して、質量の増加に伴う振動発生器210の共振周波数を減少させることで、振動発生器210の振動に連動されて発生される音響の低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音圧特性の平坦度を向上させることができる。ここで、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との間の偏差の大きさであり得る。
【0145】
したがって、本明細書の実施例に係る振動装置200は、独立して駆動せずに、一つの単一振動体として実現されるように、一定の間隔(D1、D2)で配列(またはタイリング)された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを有する振動発生器210を含むことにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動による大面積の振動体として駆動することができる。これにより、振動装置200は、表示パネル100の全体領域を振動させることができるので、表示パネル100の振動によって発生される音響の再生帯域と低音域帯での音響特性および音圧特性のそれぞれを増加、または向上させることができる。
【0146】
また、本明細書の実施例に係る振動装置200は、振動発生器210に配置されたプレート216をさらに含むことにより、プレート216により振動発生器210の共振周波数が減少することができる。これにより、本明細書の実施例に係る振動装置200は、振動発生器210の振動に連動される表示パネル100の振動によって発生される低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音圧特性の平坦度を向上させることができる。
【0147】
図6A~
図6Fは、本明細書の実施例に係る振動部を示す図である。
【0148】
図4、
図5、及び
図6Aを参照すると、本明細書の実施例に係る振動発生器210に配列(またはタイリング)された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、振動部211を含むことができる。例えば、本明細書の実施例による振動装置は、2つ以上の振動構造物を含むことができる。例えば、2つ以上の振動構造物のそれぞれは、第1部分211aおよび第2部分211bを含むことができる。例えば、第1部分211aは、無機物質を含むことができ、第2部分211bは、有機物質を含むことができる。例えば、第1部分211aは、圧電特性を有することができ、第2部分211bは、軟性特性または柔軟性を有することができる。例えば、第1部分211aの無機物質は、圧電特性を有することができ、第2部分211bの有機物質は、軟性特性または柔軟性を有することができる。振動部211は、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。例えば、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bは、第2方向(Y)に沿って交互に繰り返して配置され得る。複数の第1部分211aのそれぞれは、複数の第2部分211bの間に配置され得る。複数の第1部分211aのそれぞれは、第2方向(Y)と平行な第1幅(W1)を有しながら、第1方向(X)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、第1方向(X)と互いに並んで配置され得る。例えば、複数の第2部分211bのそれぞれは、第2幅(W2)を有しながら、第1方向(X)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、すべて同じ大きさ、例えば、広さ、面積、または体積を有することができる。例えば、複数の第2部分211bのそれぞれは、製造工程で発生する工程誤差(または許容誤差)の範囲内ですべて同じ大きさ、例えば、広さ、面積、または体積を有することができる。第1幅(W1)は、第2幅(W2)と同一または異なり得る。例えば、第1幅(W1)は、第2幅(W2)よりも大きいことがあり得る。例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一または異なる大きさを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。したがって、
図6Aに示した振動部211は、2-2複合体構造を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0149】
図4、
図5、及び
図6Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210に配列された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの振動部211は、第1方向(X)に沿って交互に繰り返して配置された複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、複数の第2部分211bの間に配置され得る。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、第1方向(X)と平行な第3幅(W3)を有しながら、第2方向(Y)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、第1方向(X)と平行な第4幅(W4)を有しながら、第2方向(Y)と平行の長さを有することができる。第3幅(W3)は、第4幅(W4)と同一または異なることができる。例えば、第3幅(W3)は、第4幅(W4)よりも大きいことがあり得る。例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一または異なる大きさを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。このような、
図6Bに示した振動部211は、2-2複合体構造を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0150】
図6A及び
図6Bに示した振動部211で、複数の第1部分211aと複数の第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。複数の第2部分211bのそれぞれは、隣接する2つの第1部分211aと間のギャップを埋めるように構成され得る。複数の第2部分211bのそれぞれは、隣接する第1部分211aと連結されるか、または接着され得る。これにより、振動部211は、第1部分211aと第2部分211bの側面結合(または連結)によって所望の大きさまたは長さに拡張され得る。
【0151】
図6A及び
図6Bに示した振動部(または振動層)211で、複数の第2部分211bのそれぞれの幅(W2、W4)は、振動部211または振動装置の中間部分から両縁部分(または両側、または両先端)の方にいくほど段々に減少することができる。
【0152】
本明細書の実施例によると、複数の第2部分211bのうちで最も大きな幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211または振動装置が上下方向(Z)(または厚さ方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中される部分に位置することができる。複数の第2部分211bのうちで最も小さい幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211または振動装置が上下方向(Z)に振動するとき、相対的に最も小さな応力が発生される部分に位置することができる。例えば、複数の第2部分211bのうちで最も大きな幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211の中間部分に配置され、複数の第2部分211bのうちで最も小さい幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211の両縁部分に配置され得る。これにより、振動部211または振動装置が上下方向(Z)に振動するとき、最も大きな応力が集中される部分で発生される音波の干渉または共振周波数の重畳が最小限に抑えされ得、これによって低音域帯で発生される音圧の低下(dipping)現象が改善され得、低音域帯で音響特性の平坦度が改善され得る。例えば、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との間の偏差の大きさであり得る。
【0153】
図6A及び
図6Bに示した振動部211で、複数の第1部分211aのそれぞれは、互いに異なる大きさ(または幅)を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれの大きさ(または幅)は、振動部211または振動装置の中間部分から両縁部分(または両側、または両先端)の方にいくほど段々に減少、または増加することができる。この場合、振動部211は、互いに異なる大きさを有する複数の第1部分211aのそれぞれの振動による様々な固有振動周波数によって音響の音圧特性が向上され得、音響の再生帯域が拡大され得る。
【0154】
図4、
図5、及び
図6Cを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210に配列された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aの間に配置された第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、第1方向(X)と第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置され得る。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、互いに同じ大きさを有する六面体形状を有しながら、格子の形状に配置され得る。第2部分211bは、第1方向(X)と第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分211aの間に配置され得る。第2部分211bは、隣接した2つの第1部分211a間のギャップを埋めるか、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、隣接した第1部分211aと連結されるか、または接着され得る。例えば、第1方向(X)に沿って隣接した2つの第1部分211aの間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なっていて、第2方向(Y)に沿って隣接する2つの第1部分211aの間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なることができる。したがって、
図6Cに示した振動部211は、1-3複合体構造を有することにより、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0155】
図4、
図5、及び
図6Dを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210に配列された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、円の形状の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、円形状を有することができるが、これに限定されず、楕円形状、多角形状、またはドーナツ形状などを含む点形状を有することができる。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、
図6Dに示した振動部211は、1-3複合体構造を有しながら、円形状の振動源(または振動体)として実現され得、これにより、振動特性または音響の出力特性が向上され得、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0156】
図4、
図5、及び
図6Eを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210に配列された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、三角形状の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、三角板の形状を有することができる。
【0157】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのうち、隣接した4つの第1部分211aは、四角の形状(または正方形形状)をなすように隣接して配置され得る。四角の形状をなす隣接した4つの第1部分211aのそれぞれの頂点は、四角形状の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、
図6Eに示した振動部211は、1-3複合体構造によって30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0158】
本明細書の他の実施例によると、
図6Fに示すように、複数の第1部分211aのうち、隣接した6つの第1部分211aは、六角形状(または正六角形状)をなすように隣接して配置され得る。六角形状をなす隣接した6つの第1部分211aのそれぞれの頂点は、六角形状の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、
図6Fに示した振動部211は、1-3複合体構造を有しながら、円形に近い振動源(または振動体)として実現され得、これにより、振動特性または音響の出力特性が向上され得、30MHz以下の共振周波数を有することができる。これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0159】
図6E及び
図6Fを参照すると、三角の形状を有する複数の第1部分211aのうち、隣接した2N(Nは2以上の自然数)個の第1部分211aは、2N角形状をなすように隣接して配置され得る。
【0160】
図6A~
図6Fにおいて、本明細書の実施例に係る複数の第1部分211aのそれぞれは、無機物質部で構成され得る。無機物質部は、圧電物質または電気活性物質を含むことができる。圧電物質または電気活性物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生される特性を有する。
図5で説明したように、複数の第1部分211aのそれぞれの第1面は、第1電極層(E1)に電気的に連結され、複数の第1部分211aのそれぞれの第2面は、第2電極層(E2)に電気的に連結され得る。
【0161】
図6A~
図6Fにおいて、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系列の物質で構成されるか、またはペロブスカイト(perovskite)系列の結晶構造を有する圧電セラミックで構成され得る。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABO
3の化学式で表され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは4価の金属元素からなることができる。例えば、ABO
3の化学式で、AサイトおよびBサイトはカチオンであり得、Oはアニオンであり得る。例えば、第1部分211aは、PbTiO
3、PbZrO
3、PbZrTiO
3、BaTiO
3、およびSrTiO
3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0162】
ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって中央イオン、例えば、PbTiO3の場合、チタン(Ti)のイオンの位置が変動して分極(polarization)が変化して圧電効果を発生することができる。例えば、ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁界によって対称的な(symmetric)構造であるキュービック(cubic)形状から対称ではない(unsymmetric)構造の四角形(tetragonal)、直方形(orthorhombic)、および菱形(rhombohedral)などの形状に変わることにより、圧電効果を発生することができる。対称ではない構造を有する四角形(tetragonal)および菱形(rhombohedral)のモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)で分極が高く、分極の再配列が容易なので、高い圧電特性を有することができる。
【0163】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)のうち1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0164】
本明細書の他の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。または、無機物質部鉛(Pb)を含まない、CaTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0165】
本明細書の他の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z)に沿った圧電変形係数(d33)で1,000pC/N以上を有することができる。振動装置を大きさが大きい表示パネル(または振動部材)に適用することができ、十分な振動特性または圧電特性を有するためには、高い圧電変形係数(d33)を有することが必要である。例えば、高い圧電変形係数(d33)を有するために、無機物質部は、PZT系物質(PbZrTiO3)を主成分とし、Aサイト(Pb)にドーピングされたソフナードーパント(softener dopant)物質、およびBサイト(ZrTi)にドーピングされたリラクサ(relaxor)強誘電体物質を含むことができる。
【0166】
ソフナードーパント物質は、無機物質部の圧電および誘電特性を向上させることができ、例えば、無機物質部の圧電変形係数(d33)を増加させることができる。本明細書の実施例に係るソフナードーパント物質は、+2価~+3価元素を含むことができる。PZT系物質(PbZrTiO3)にソフナードーパント物質を含んでモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary;MPB)を構成することができるので、圧電特性および誘電特性を向上させることができる。例えば、ソフナードーパント物質は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、またはイッテルビウム(Yb)を含むことができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたソフナードーパント物質のイオン(Sr2+、Ba2+、La2+、Nd3+、Ca2+、Y3+、Er3+、Yb3+)は、PZT系物質(PbZrTiO3)において鉛(Pb)の一部を置換し、その置換量は2~20mol%であり得る。例えば、置換量が2mol%未満であるか、20mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。ソフナードーパント物質を置換する場合、モルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)を構成することができ、モルフォトロピック相境界で高い圧電特性及び誘電特性を有することができるので、高い圧電特性および誘電特性を有する振動装置を実現することができる。
【0167】
本明細書の実施例によると、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、無機物質部の電気変形特性を向上させることができる。本明細書の実施例に係るリラクサ強誘電体物質は、PMN(lead magnesium niobate)系物質またはPNN(lead nikel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Mg,Nb)O3であり得る。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Ni,Nb)O3であり得る。例えば、PZT系物質(PbZrTiO3)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、PZT系物質(PbZrTiO3)でジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)のそれぞれの一部を置換し、その置換量は5~25mol%であり得る。例えば、置換量が5mol%未満であるか、25mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。
【0168】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、圧電係数の付加的な改善のために、PZT系物質(PbZrTiO3)のBサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー(donor)物質をさらに含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、+4価~+6価の元素を含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、テルル(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ウラン(U)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アンチモン(Sb)、またはタングステン(W)を含むことができる。
【0169】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分211aに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z)に沿った圧電変形係数(d33)において1,000pC/N以上を有することができるので、振動特性が向上した振動装置を実現することができる。例えば、振動特性が向上した振動装置を大面積の装置(または振動部材)に実現することができる。
【0170】
図6A~
図6Fにおいて、第2部分211bは、複数の第1部分211aの間に配置されるか、または複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように配置され得る。これにより、振動発生器210の振動部211または振動装置200は、第2部分211bによって第1部分211aの単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加することができるので、振動特性が増加することができ、圧電特性と柔軟性が確保され得る。例えば、第2部分211bは、エポキシ(epoxy)系列ポリマー、アクリル(acrylic)系列ポリマー、およびシリコーン(silicone)系列ポリマーのいずれかであり得るが、これに限定されるものではない。
【0171】
本明細書の実施例に係る第2部分211bは、有機物質部で構成され得る。例えば、有機物質部は、無機物質部間ごとに配置されることで、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中されるストレス(stress)をリリーシング(releasing)して振動発生器210の振動部211または振動装置の耐久性を向上させることができ、また、振動発生器210の振動部211または振動装置に柔軟性を提供することができる。
【0172】
本明細書の実施例に係る第2部分211bは、第1部分211aと比較して、低いモジュラス(またはYoung’s modulus)と粘弾性を有することができる。これにより、第1部分211aの脆性特性により衝撃に弱い第1部分211aの信頼性を向上させることができる。例えば、第2部分211bは、0.01~1の損失係数と0.1~10[Gpa]のモジュラスを有する物質で構成され得る。
【0173】
第2部分211bに構成される有機物質部は、第1部分211aの無機物質部と比較して、柔軟な特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分211bは、柔軟な特性を有する接着部、伸縮部、曲げ部、ダンピング部、または軟性部などで表現することができるが、これに限定されるものではない。したがって、本明細書の様々な実施例による振動発生器210の振動部211は、複数の第1部分211aと第2部分211bが同一平面上に配置(または連結)されることで、単一の薄いフィルムの形状を有することができる。例えば、振動部211は、振動特性を有する第1部分211aによって上下方向に振動することができ、柔軟性または軟性を有する第2部分211bによって曲面形状に曲がることができる。また、本明細書の様々な実施例による振動発生器210の振動部211において、第1部分211aの大きさおよび第2部分211bの大きさは、振動部211に求められる圧電特性および柔軟性に応じて設定され得る。例えば、柔軟性より圧電特性を求められる振動部211の場合、第1部分211aの大きさが第2部分211bの大きさよりも大きく構成され得る。本明細書の他の実施例としては、圧電特性よりも柔軟性を求められる振動部211の場合、第2部分211bの大きさが第1部分211aの大きさよりも大きく構成され得る。したがって、振動部211の大きさが求められる特性に応じて調節され得るので、振動部211の設計が容易であるという長所がある。
【0174】
図6A~
図6Fに示した振動部211のうちで1つ以上は、
図4に示した複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうちの少なくとも1つ以上の振動部211であり得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、振動装置200の振動に連動されて発生される音響に求められる特性に応じて、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうちで1つ以上で実現され得る。
【0175】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうちで1つ以上の振動部211を含むか、またはそれぞれ異なる振動部211を含むことができる。
【0176】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうちで一部の振動構造物と、残りの振動構造物のそれぞれは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうちの互いに異なる振動部211を含むことができる。例えば、
図4に示した第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dにおいて、第1および第2振動構造物210A、210Bのそれぞれは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうち、1つ以上の振動部211を含むことができ、第3および第4振動構造物210C、210Dのそれぞれは、
図6Bで説明した振動部211のうち、第1および第2振動構造物210A、210Bの振動部211と異なる振動部211を含むことができる。例えば、
図4に示した第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dにおいて、第1対角線方向に配置された第1および第4振動構造物210A、210Dは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうち、1つ以上の振動部211を含むことができ、第2対角線方向に配置した第2および第3振動構造物210B、210Cは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211のうち、第1対角線方向に配置された第1および第4振動構造物210A、210Dと異なる振動部211を含むことができる。
【0177】
図7は、本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
図7は、
図1に示した線I-I’の他の断面図である。
【0178】
1つの振動発生器を含む振動装置は、十分な音響を出力することができないという問題点がある。例えば、TVなどの表示装置に1つの振動発生器を含む振動装置を構成する場合、十分な音響を確保することが困難な問題点がある。それで、2つの振動発生器で実現された振動装置を装置に適用する場合、表示パネル100または振動部材と振動装置の付着面積が広くなることができる。付着面積が広がることによって表示パネル100または振動部材の背面に振動装置を付着する場合、気泡なしに表示パネル100または振動部材の背面に貼り付け難い問題点があった。例えば、表示パネル100が発光表示パネルの場合、封止基板に振動装置200を気泡なく貼り付け難い問題点があった。そして、互いに並んで配置された2つの振動発生器を付着して実現された振動装置は、互いに隣接する振動発生器の間の振動が互いに異なって、互いに異なる振動が発生する分割振動の問題がある。これにより、音響特性の平坦度が低下される問題点がある。分割振動は、振動装置の付着面積が大きくなるほど増加することになる問題点がある。
【0179】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、互いに重なった複数の振動発生器210、230を含むことができる。振動装置200は、互いに同一の方向に変位(または振動)されるように重畳され積層された複数の振動発生器210、230を含むことができる。例えば、振動装置200は、互いに同じ駆動方向を有するように重畳され積層された複数の振動発生器210、230を含むことができる。
【0180】
複数の振動発生器210、230は、互いに同じ方向に変位(または駆動、または振動)されるように互いに重畳され積層され得る。例えば、複数の振動発生器210、230のそれぞれは、互いに重畳され積層された状態で振動駆動信号によって、互いに同じ駆動方向(または変位方向)に収縮し、または膨張することにより、変位量(または曲げ力)または振幅変位が増加し、または最大化され得る。これにより、複数の振動発生器210、230は、表示パネル100の変位量(または曲げ力)または振幅変位を増加(または最大化)させることで、表示パネル100または振動部材の振動によって発生される中低音域帯を含む音響特性および/または音圧特性を向上させることができる。例えば、複数の振動発生器210、230は、互いに同じ駆動方向を有するように、互いに重畳され積層されるように実現されることで、複数の振動発生器210、230の駆動力を増加、または最大化することができる。これにより、複数の振動発生器210、230の振動によって表示パネル100または振動部材で発生される中低音域帯の音響特性および/または音圧特性を向上させることができる。例えば、中低音域帯は、200Hz~1kHzであり得るが、これに限定されるものではない。
【0181】
複数の振動発生器210、230のそれぞれは、圧電特性を有する圧電セラミックを含む振動構造物(または圧電構造物、または振動部、または圧電振動部)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、本明細書の実施例に係る複数の振動発生器210、230のそれぞれは、ペロブスカイト結晶構造を有する圧電セラミックスを含むことにより、外部から印加された電気信号に応答して振動(または機械的変位)することができる。例えば、複数の振動発生器210、230のそれぞれは、振動駆動信号(またはボイス信号)が印加されると、振動構造物(または圧電構造物、または振動部、または圧電振動部)の逆圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返すことで、曲げ方向が交互に変わる曲げ現象によって、互いに同じ方向に変位(または振動)することにより、振動装置200または/および表示パネル100(または振動部材)の変位量(または曲げ力)または振幅変位が増加し、または最大化され得る。
【0182】
複数の振動発生器210、230のうちで表示パネル100に配置された第1振動発生器210は、1つのメイン振動発生器であり得る。例えば、複数の振動発生器210、230のうちで、残りの第2振動発生器230は、第1振動発生器210に積層された少なくとも1つの補助振動発生器であり得る。第2振動発生器230は、第1振動発生器210と同じ構造を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0183】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、複数の振動発生器210、230の間に配置された連結部材250(または第3連結部材)をさらに含むことができる。
【0184】
本明細書の実施例に係る連結部材250は、複数の振動発生器210、230の間に配置され得る。例えば、連結部材250は、複数の振動発生器210、230のそれぞれに対して密着力または接着力に優れた接着層を含む材質で構成され得る。例えば、連結部材250は、フォームパッド(foam pad)、両面テープ(Double-sided Tape)、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材250の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材250の接着層は、アクリルとウレタンのうちでアクリルより相対的に軟性特性を有するウレタン系列の物質(または材質)を含むことができる。これにより、複数の振動発生器210、230の間の変位の干渉による振動装置200内での振動損失が最小限に抑えされるか、または複数の振動発生器210、230のそれぞれが自由に変位され得る。
【0185】
本明細書の実施例に係る複数の振動発生器210、230は、連結部材250を用いたラミネート工程により1つの構造物(または部品)に一体化され得る。
【0186】
本明細書の実施例に係る装置は、表示パネル100と振動装置200との間に配置された連結部材150(または第1連結部材)をさらに含むことができる。
【0187】
連結部材150は、表示パネル100と振動装置200との間に配置されることで、振動装置200を表示パネル100の背面に連結し、または結合させることができる。例えば、振動装置200は、連結部材150を介して表示パネル100の背面に連結されるか、または結合されることで、表示パネル100の背面に支持されるか、または配置され得る。
【0188】
本明細書の実施例に係る連結部材150は、表示パネル100の背面と振動装置200のそれぞれに対して、密着力または接着力に優れた接着層を含む材質で構成することができる。例えば、連結部材150は、フォームパッド(foam pad)、両面テープ(Double-sided Tape)、または接着剤などを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材150の接着層は、連結部材250の接着層と相違し、または異なり得る。例えば、連結部材150の接着層は、振動装置200の振動が表示パネル100によく伝達されるように、アクリルとウレタンのうちで相対的に接着力に優れ、硬度が高い特性を有するアクリル系列の物質(または材質)を含むことができる。これにより、振動装置200の振動は、表示パネル100によく伝達され得る。
【0189】
連結部材150の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などの添加剤をさらに含むことができる。添加剤は、振動装置200の振動による表示パネル100から連結部材250の分離(または剥離)を防止することができる。例えば、粘着付与剤は、ロジン誘導体などであり得、ワックス成分は、パラフィンワックス(paraffin wax)などであり得、酸化防止剤は、チオエステル(thioester)などのフェノール系酸化防止剤であり得るが、これに限定されるものではない。
【0190】
本明細書の他の実施例に係る連結部材150は、表示パネル100と振動装置200との間に設けられる中空部をさらに含むことができる。連結部材150の中空部は、表示パネル100と振動装置200との間にエアギャップを設けることができる。エアギャップは、振動装置200の振動による音波(または音圧)が連結部材150により分散されず、表示パネル100に集中されるようにすることにより、連結部材150による振動の損失を最小限に抑えし得るので、表示パネル100の振動によって発生される音響の音響特性および/または音圧特性を増加させることができる。
【0191】
本明細書の実施例に係る表示装置は、表示パネル100の背面に配置された支持部材300およびミドルフレーム400をさらに含むことができる。支持部材300およびミドルフレーム400についての説明は、
図1~
図2で説明した内容と同じか類似するので、これに対する重複説明を省略する。
【0192】
本明細書の実施例に係る表示装置は、複数のホール301をさらに含むことができる。複数のホール301についての説明は、
図1~
図2で説明した内容と同じか類似するので、これに対する重複説明を省略する。
【0193】
図8は、本明細書の他の実施例に係る振動装置を示す図である。
図9は、
図8に示した線III-III’の断面図である。
【0194】
図8及び
図9を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、複数の振動発生器210、230、および連結部材250を含むことができる。例えば、振動装置200は、2つ以上の振動発生器を含むことができる。
【0195】
複数の振動発生器210、230は、振動装置200の振幅変位および/または表示パネル100の振幅変位を最大化するために、互いに同じ方向に変位(または駆動、または振動)されるように、互いに重畳され積層され得る。例えば、複数の振動発生器210、230は、実質的に互いに同一の大きさを有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、複数の振動発生器210、230は、製造工程上の誤差の範囲内で実質的に互いに同一の大きさを有することができるが、これに限定されるものではない。これにより、複数の振動発生器210、230は、振動装置200の振幅変位および/または表示パネル100の振幅変位を最大化することができる。複数の振動発生器210、230のそれぞれの一側(または先端、または外側面、または各角部分)210a、230aは、表示パネル100の厚さ方向(Z)に沿って延長された仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。
【0196】
本明細書の実施例によると、複数の振動発生器210、230のそれぞれの変位方向と振幅変位が互いに一致しない場合、振動装置200の振幅変位は最大化され得ない。例えば、複数の振動発生器210、230のうちの少なくとも1つが、製造工程上の誤差範囲を超えて、異なる大きさを有するとき、複数の振動発生器210、230のそれぞれの変位方向と振幅変位が互いに一致せず、振動装置200の振幅変位が最大化され得ない。また、複数の振動発生器210、230のうちの少なくとも1つが異なる方向に変位する場合、複数の振動発生器210、230のそれぞれの変位方向が互いに一致せず、振動装置200の振幅変位が最大化され得ない。
【0197】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、同じ方向に変位するように積層された2以上の振動発生器210、230を含むことができる。以下の説明では、振動装置200は、第1および第2振動発生器210、230を含むことに仮定して説明することにする。
【0198】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210は、連結部材150(または第1連結部材)を介して表示パネル100の背面に連結されるか、または配置され得る。第2振動発生器230は、連結部材250(または第3連結部材)を介して、第1振動発生器210に配置されるか、または接着され得る。
【0199】
本明細書の実施例に係る第1および第2振動発生器210、230のそれぞれは、振動部221、第1保護部材213、および第2保護部材215を含むことができる。
【0200】
振動部211は、圧電特性(または圧電効果)を有する圧電物質(または圧電素子)を含むことができる。例えば、圧電物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら陽イオンと陰(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生され、逆に印加される電圧による電界によって振動が発生される特性を有することができる。
【0201】
本明細書の実施例に係る振動部221は、圧電物質を含む振動層221a、振動層221aの第1面に配置された第1電極層221b、および振動層221aの第1面とは反対される第2面に配置された第2電極層221cを含むことができる。
【0202】
振動層221aは、圧電物質を含むことができる。振動層221aは、圧電層、圧電物質層、電気活性層、圧電振動部、圧電振動層、電気活性部、無機物質層、または無機物質部などの用語で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0203】
振動層221aは、透明、半透明、または不透明な圧電物質からなり得るので、透明、半透明、または不透明であり得る。振動層221aは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0204】
本明細書の実施例に係る振動層221aは、円形状、楕円形状、または多角形状で構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0205】
第1電極層221bは、振動層221aの第1面(または上面)に配置され得る。第2電極層221cは、振動層221aの第1面とは反対された他の第2面(または背面)上に配置され得る。第1電極層221bおよび第2電極層221cは、
図4及び
図5で説明した第1電極層(E1)および第2電極層(E2)の説明と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略または簡略にする。
【0206】
本明細書の実施例によると、第1電極層221bは、振動層221aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、第2電極層211cは、振動層221aと同じ形状を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0207】
第1および第2振動発生器210、230のそれぞれにおいて、第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100のさらに近くに配置され得るが、これに限定されるではない。例えば、本明細書の実施例に係る複数の振動発生器210、230を含む振動装置200において、複数の振動発生器210、230のそれぞれの第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100のさらに近くに配置され得る。
【0208】
振動層221aは、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極層221bと第2電極層221cに印加される一定の電圧によって分極化(または冶金(poling treatment))され得るが、これに限定されるものではない。例えば、振動層221aは、外部から第1電極層221bと第2電極層221cに印加される振動駆動信号(または音響信号、またはボイス信号)による逆圧電効果により収縮と膨張を交互に繰り返することにより、変位し、または振動することができる。
【0209】
第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)は、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)と同じ大きさを有することができる。振動装置200の変位量または振幅変位が最大化し、または増加させるために、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)は、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)とズレなしに実質的に重畳され、または積層され得る。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)は、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)とズレなしに製造工程上の誤差の範囲内で実質的に重畳され、または積層され得る。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)と第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)は、互いに同一の大きさを有しながら、ズレなしに重畳された(または積層された)積層構造で実現され、これにより、振動装置200の変位量または振幅変位が最大化、または増加され得る。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)と第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)は、互いに同一の大きさを有しながら、ズレなしに正確に重畳された(または積層された)積層構造で実現され、これにより、振動装置200の変位量または振幅変位が最大化、または増加され得る。
【0210】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aは、仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aは、仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分210aは、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分230aに整列されるか、または重なることができる。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分210aは、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分230aに正確に整列されるか、重なることができる。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分210aは、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分230aに対応し得る。したがって、本明細書の実施例に係る振動装置200は、第1振動発生器210の振動部221(または第1振動部)と第2振動発生器230の振動部221(または第2振動部)が互いに同じ方向に変位することによって変位量または振幅変位が最大化、または増加され得る。これにより、表示パネル100の変位量(または曲げ力)または振幅変位を増加(または最大化)させることができる。
【0211】
第1振動発生器210において、第1保護部材213は、第1電極層221b上に配置され得る。第1保護部材213は、第1電極層221bを保護することができる。第2保護部材215は、第2電極層221c上に配置され得る。第2保護部材215は、第2電極層221cを保護することができる。例えば、第1振動発生器210の第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1振動発生器210において、第1保護部材213は、第2保護部材215と同一または他の材質からなることができる。第1振動発生器210の第1保護部材213および第2保護部材215のうちの1つ以上は、連結部材150(または第1連結部材)を介して表示パネル100の背面に連結されるか、または結合され得る。例えば、第1振動発生器210の第1保護部材213は、連結部材150(または第1連結部材)を介して表示パネル100の背面に連結されるか、または結合され得る。
【0212】
第2振動発生器230において、第1保護部材213は、第1電極層221b上に配置され得る。第1保護部材213は、第1電極層221bを保護することができる。第2保護部材215は、第2電極層221c上に配置され得る。第2保護部材215は、第2電極層221cを保護することができる。例えば、第2振動発生器230の第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチック材質、繊維材質、または木の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。例えば、第2振動発生器230において、第1保護部材213は、第2保護部材215と同一または他の材質からなることができる。第2振動発生器230の第1保護部材213および第2保護部材215のうちの1つ以上は、連結部材250(または第3連結部材)を介して第1振動発生器210の背面に連結されるか、または結合され得る。例えば、第2振動発生器230の第1保護部材213は、連結部材250を介して第1振動発生器210の第2保護部材215に連結されるか、または結合され得る。
【0213】
第1および第2振動発生器210、230のそれぞれにおいて、第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチック材質からなることができる。例えば、第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0214】
本明細書の実施例に係る第1および第2振動発生器210、230のうちの1つ以上は、第1接着層212および第2接着層214をさらに含むことができる。
【0215】
第1振動発生器210において、第1接着層212は、振動部221と第1保護部材213との間に配置され得る。例えば、第1接着層212は、振動部221の第1電極層221bと第1保護部材213との間に配置され得る。第1保護部材213は、第1接着層212を介して振動部221の第1面(または第1電極層221b)上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、第1接着層212を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動部221の第1面(または第1電極層221b)に結合されるか、または連結され得る。
【0216】
第1振動発生器210において、第2接着層214は、振動部221と第2保護部材215との間に配置され得る。例えば、第2接着層214は、振動部221の第2電極層221cと第2保護部材215との間に配置され得る。第2保護部材215は、第2接着層214を介して振動部221の第2面(または第2電極層221c)上に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、第2接着層215を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動部221の第2面(または第2電極層221c)に結合されるか、または連結され得る。
【0217】
第1振動発生器210において、第1接着層212および第2接着層214は、第1保護部材213と第2保護部材215との間で互いに連結されか、または結合され得る。例えば、第1振動発生器210で、第1接着層212および第2接着層214は、第1保護部材213と第2保護部材215との間の縁部分で互いに連結されか、または結合され得る。これにより、第1振動発生器210で、振動部221は、第1接着層212および第2接着層214によって囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、第1振動発生器210の振動部221の全体を完全に囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、カバー部材などで表現され得るが、これに限定されるものではない。第1接着層212および第2接着層214がカバー部材であるとき、第1保護部材213は、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材215は、カバー部材の第2面に配置され得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、説明の便宜上、第1接着層212および第2接着層214で示されていて、これに限定されず、1つの接着層として配置され得る。
【0218】
第2振動発生器230において、第1接着層212は、振動部221と第1保護部材213との間に配置され得る。例えば、第1接着層212は、振動部221の第1電極層221bと第1保護部材213との間に配置され得る。第1保護部材213は、第1接着層212を介して振動部221の第1面(または第1電極層221b)上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、第1接着層212を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動部221の第1面(または第1電極層221b)に結合されるか、または連結され得る。
【0219】
第2振動発生器230において、第2接着層214は、振動部221と第2保護部材215との間に配置され得る。例えば、第2接着層214は、振動部221の第2電極層221cと第2保護部材215との間に配置され得る。第2保護部材215は、第2接着層214を介して振動部221の第2面(または第2電極層221c)上に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、第2接着層215を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動部221の第2面(または第2電極層221c)に結合されるか、または連結され得る
【0220】
第2振動発生器230において、第1接着層212および第2接着層214は、第1保護部材213と第2保護部材215との間で互いに連結されか、または結合され得る。例えば、第2振動発生器230で、第1接着層212および第2接着層214は、第1保護部材213と第2保護部材215との間の縁部分で互いに連結されか、または結合され得る。これにより、第2振動発生器230で、振動部221は、第1接着層212および第2接着層214によって囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、第2振動発生器230の振動部221の全体を完全に囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、カバー部材などで表現され得るが、これに限定されるものではない。第1接着層212および第2接着層214がカバー部材であるとき、第1保護部材213は、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材215は、カバー部材の第2面に配置され得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、説明の便宜上、第1接着層212および第2接着層214で示されていて、これに限定されず、1つの接着層として配置され得る。
【0221】
第1振動発生器210と第2振動発生器230のそれぞれにおいて、第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、電気絶縁物質を含むことができる。例えば、電気絶縁物質は、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な物質であり得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214のうちの1つ以上は、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0222】
本明細書の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上は、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部217をさらに含むことができる。
【0223】
第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上の第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って長く延長され得るが、これに限定されるものではない。第1電源供給ライン(PL1)は、第1保護部材213に配置され、第1電極層221bと電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、第1電極層221bと対向する第1保護部材213の背面に配置され、第1電極層221bと電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、第1電極層212bと直接に対向する第1保護部材213の背面に配置され、第1電極層221bと電気的に直接に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを媒介として、第1電極層221bと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層212に含有された導電性物質(または粒子)を介して第1電極層221bと電気的に連結され得る。
【0224】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上の第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)を横切る第1方向(X)に沿って突出した少なくとも1つ以上の第1電源ラインを含むことができる。少なくとも1つ以上の第1電源ラインは、第1方向(X)に沿って第1電源供給ライン(PL1)の一側面と他側面のうちの少なくとも1つ以上から長く延長され、第1電極層221bと電気的に連結され得る。これにより、少なくとも1つ以上の第1電源ラインは、第1電極層221bに印加される振動駆動信号の均一性を向上させることができる。
【0225】
第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上の第2電源供給ライン(PL2)は、第2保護部材215に配置され、第2電極層221cと電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、第2電極層221cと対向する第2保護部材215の背面に配置され、第2電極層221cと電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、第2電極層221cと直接に対向する第2保護部材215の背面に配置され、第2電極層221cと電気的に直接に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを媒介として、第2電極層221cと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層214に含有された導電性物質(または粒子)を介して第2電極層221cと電気的に連結され得る。
【0226】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上の第2電源供給ライン(PL2)は、第1方向(X)に沿って突出した少なくとも1つ以上の第2電源ラインを含むことができる。少なくとも1つ以上の第2電源ラインは、第1方向(X)に沿って第2電源供給ライン(PL2)の一側面と他側面のうちの少なくとも1つ以上から長く延長され、第2電極層221cと電気的に連結され得る。少なくとも1つ以上の第2電源ラインは、少なくとも1つ以上の第1電源ラインと重畳され、または積層され得る。これにより、少なくとも1つ以上の第2電源ラインは、第2電極層221cに印加される振動駆動信号の均一性を向上させることができる。
【0227】
パッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のうちの1つ以上の第1部分(または一側、または一端)と電気的に連結され得る。例えば、パッド部217は、第1保護部材213および第2保護部材215のうちの1つ以上の第1端部分に配置され得る。パッド部217は、第1保護部材213および第2保護部材215のうちの1つ以上の第1縁部分に配置され得る。パッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のうちの1つ以上の第1部分(または一側、または一端)と電気的に連結され得る。
【0228】
本明細書の実施例に係るパッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)の第1部分(または一側、または一端)と電気的に連結された第1パッド電極、および第2電源供給ライン(PL2)の第1部分(または一側、または一端)と電気的に連結された第2パッド電極を含むことができる。例えば、第1パッド電極と第2パッド電極のうちの1つ以上は、第1保護部材213および第2保護部材215のうちの1つ以上の第1縁部分に露出され得る。
【0229】
本明細書の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上は、フレキシブルケーブル219をさらに含むことができる。
【0230】
フレキシブルケーブル219は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上に配置されたパッド部217と電気的に連結され得る。これにより、フレキシブルケーブル219は、振動駆動回路から提供される振動駆動信号(または音響信号)を該当する振動部221に供給することができる。本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブル219は、第1端子および第2端子を含むことができる。フレキシブルケーブル219の第1端子は、パッド部217の第1パッド電極と電気的に連結され得る。フレキシブルケーブル219の第2端子は、パッド部217の第2パッド電極と電気的に連結され得る。例えば、フレキシブルケーブル219は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルで構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0231】
振動駆動回路(または音響処理回路)は、音響ソースに基づいて、第1振動駆動信号および第2振動駆動信号を含む交流形の振動駆動信号を生成することができる。第1振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のいずれかであり、第2振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のいずれかであり得る。本明細書の一実施例として、第1振動駆動信号は、フレキシブルケーブル219の第1端子とパッド部217の第1パッド電極および第1電源供給ライン(PL1)を介して、振動部221の第1電極層221bに供給され得る。第2振動駆動信号は、フレキシブルケーブル219の第2端子とパッド部217の第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して、振動部221の第2電極層221cに供給され得る。本明細書の他の実施例として、第1振動駆動信号は、フレキシブルケーブル219の第1端子とパッド部217の第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して、振動部221の第2電極層221cに供給され得る。第2振動駆動信号は、フレキシブルケーブル219の第2端子とパッド部217の第1パッド電極および第1電源供給ライン(PL1)を介して、振動部221の第1電極層221bに供給され得る。
【0232】
本明細書の実施例に係る連結部材250は、第1振動発生器210および第2振動発生器230との間に配置され得る。例えば、連結部材250は、第1振動発生器210の第2保護部材215と第2振動発生器230の第1保護部材213との間に配置され得る。例えば、連結部材250は、複数の振動発生器210、230のそれぞれに対して密着力または接着力に優れた接着層を含む材質で構成され得る。例えば、連結部材250は、フォームパッド(foam pad)、両面テープ(Double-sided Tape)、または接着剤などを含むことができる。例えば、連結部材250の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)系を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0233】
図8と
図9、およびこれに関連する説明では、本明細書の実施例に係る振動装置200は、第1振動発生器210および第2振動発生器230、および第1振動発生器210と第2振動発生器210、230との間に配置された連結部材250を含む例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本明細書の実施例に係る振動装置200は、表示パネル100の大きさと重さなどに基づいて、表示パネル100の変位によって発生される音響の出力特性および音圧特性によって、複数(例えば、3つ以上)の振動発生器210、230、および複数の振動発生器210、230間に配置された連結部材250を含むことができる。この場合にも、複数の振動発生器210、230は、振動装置200の変位量または振幅変位を最大化、または増加させるために、互いに同一の大きさを有しながら互いに重畳され積層され得る。例えば、複数の振動発生器210、230のうちの1つ以上の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1および第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)210a、230aは、互いにズレなく、実質的に互いに重畳され積層され得る。例えば、複数の振動発生器210、230のうちの1つ以上の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1および第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)210a、230aは、互いにズレなしに製造工程上の誤差の範囲内で実質的に重畳され積層され得る。例えば、複数の振動発生器210、230のそれぞれの振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1および第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)210a、230aは、仮想の延長線(VL)に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、複数の振動発生器210、230のそれぞれの振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1および第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)210a、230aは、仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。
【0234】
図10は、
図4に示した線II-II’の他の断面図である。
【0235】
図4及び
図10を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200で、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれは、少なくとも1つ以上の振動構造物210A、210B、210C、210D、または複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを含むことができる。
図10では、4つの振動構造物を含むことを例として示しており、本明細書の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれは、2つ以上の振動構造物で構成され得る。
【0236】
複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔しながら電気的に分離配置され得る。
【0237】
複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、圧電効果によって収縮と膨張を交互にまたは繰り返すことにより、振動することができる。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、第1方向(X)および第2方向(Y)のそれぞれに沿って一定の間隔で配置されるか、またはタイリングされ得る。これにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dがタイリングされた第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれは、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュールアレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリング振動アレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであることができるが、これに限定されるものではない。複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dに対する説明は、
図4で説明した内容と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略または簡略にする。
【0238】
本明細書の実施例に係る第1~第4振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、振動部221を含むことができる。振動部221は、振動層221a、第1電極層221b、および第2電極層221cを含むことができる。振動層221a、第1電極層221b、および第2電極層221cに対する説明は、
図4、
図5、
図8、および
図9で説明した内容と同じなので、これに対する重複説明を省略または簡略にする。
【0239】
振動層221aは、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系列の物質で構成され得る。例えば、振動層221aは、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体(composite)構造、または2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体構造を有することができる。例えば、振動層221aは、
図4で説明した振動部211と同一または
図6A~
図6Fで説明した振動部211と同様に、第1部分211aと第2部分211bを含むことができる。
【0240】
本明細書の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれは、第1保護部材1213および第2保護部材1215を含むことができる。本明細書の実施例に係る第1保護部材1213は、第1接着層1212を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面上に共通に配置され得る。第2保護部材1215は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれの第2面上に共通に配置され得る。第1保護部材1213および第2保護部材1215は、
図4、
図5、
図8、および
図9で説明した第1保護部材213および第2保護部材215と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0241】
第1接着層1212は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面、および複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に配置され得る。例えば、第1接着層1212は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれの第1面と対向する第1保護部材1213の背面(または内部面)に配置され得る。例えば、第1接着層1212は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1面に配置され、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に充填され得る。
【0242】
第2接着層1214は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面、および複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に配置され得る。例えば、第2接着層1214は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれの第2面と対向する第2保護部材1215の前面(または内部面)に配置され得る。例えば、第2接着層1214は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2面に配置され、複数の振動構造物210A、210B、210C、210D間に充填され得る。第1接着層1212および第2接着層1214は、
図4、
図5、
図8、および
図9で説明した第1接着層212および第2接着層214と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0243】
本明細書の他の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のうちの1つ以上は、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部217をさらに含むことができる。
【0244】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1保護部材1213に配置され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれの第1面と対向する第1保護部材1213の背面に配置され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層221bと電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層221bと直接に電気的に連結され得る。本明細書の一実施例として、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層221bと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例によると、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層1212に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第1電極層221bと電気的に連結され得る。
【0245】
本明細書の実施例に係る第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1-1上部電源ライン(PL11)および第1-2上部電源ライン(PL12)を含むことができる。例えば、第1-1上部電源ライン(PL11)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1および第3振動構造物210A、210C(または第1グループ)のそれぞれの第1電極層221bと電気的に連結され得る。例えば、第1および第3振動構造物210A、210Cは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1列に配置され得る。第1-2上部電源ライン(PL12)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2および第4振動構造物210B、210D(または第2グループ)のそれぞれの第1電極層221bと電気的に連結され得る。例えば、第2および第4振動構造物210B、210Dは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2列に配置され得る。
【0246】
第2電源供給ライン(PL2)は、第2保護部材1215に配置され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれの第2面と対向する第2保護部材1215の第1面に配置され得る。例えば、第2保護部材1215の第1面は、第2保護部材1215の下面であり得る。第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層221cと電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層221cと直接に電気的に連結され得る。本明細書の一実施例として、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層221cと電気的に連結され得る。本明細書の他の実施例によると、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層1214に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれの第2電極層221cと電気的に連結され得る。
【0247】
本明細書の実施例に係る第2電源供給ライン(PL2)は、第2方向(Y)に沿って配置された第2-1下部電源ライン(PL21)および第2-2下部電源ライン(PL22)を含むことができる。例えば、第2-1下部電源ライン(PL21)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1および第3振動構造物210A、210C(または第1グループ)のそれぞれの第2電極層221cと電気的に連結され得る。例えば、第1および第3振動構造物210A、210Cは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第1列に配置され得る。第2-2下部電源ライン(PL22)は、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2および第4振動構造物210B、210D(または第2グループ)のそれぞれの第2電極層221cと電気的に連結され得る。例えば、第2および第4振動構造物210B、210Dは、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうち、第2方向(Y)と平行な第2列に配置され得る。
【0248】
パッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)に電気的に連結され得る。例えば、パッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のうちの少なくとも1つ以上の一側(または一端)と電気的に連結されるように、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれに配置され得る。
【0249】
本明細書の実施例に係るパッド部217は、第1電源供給ライン(PL1)の一側と電気的に連結された第1パッド電極、および第2電源供給ライン(PL2)の一側と電気的に連結された第2パッド電極を含むことができる。
【0250】
第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の第1-1および第1-2上部電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一側(または一端)に共通的に連結され得る。例えば、第1-1および第1-2上部電源ライン(PL11、PL12)のそれぞれの一側(または一端)は、第1パッド電極から分岐され得る。
【0251】
第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の第2-1および第2-2下部電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一側(または一端)に共通的に連結され得る。例えば、第2-1および第2-2下部電源ライン(PL21、PL22)のそれぞれの一側(または一端)は、第2パッド電極から分岐され得る。
【0252】
本明細書の実施例によると、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部217のうちの1つ以上は、透明、半透明、または不透明になるように透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。
【0253】
本明細書の他の実施例に係る第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれは、フレキシブルケーブル219をさらに含むことができる。
【0254】
フレキシブルケーブル219は、第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれに配置されたパッド部217と電気的に連結され、振動駆動回路から提供される振動駆動信号を第1振動発生器210および第2振動発生器230のそれぞれに供給することができる。本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブル219は、第1端子および第2端子を含むことができる。フレキシブルケーブル219の第1端子は、パッド部217の第1パッド電極と電気的に連結され得る。フレキシブルケーブル219の第2端子は、パッド部217の第2パッド電極と電気的に連結され得る。例えば、フレキシブルケーブル219は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルで構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0255】
したがって、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、第1振動発生器210及び第2振動発生器230のそれぞれが独立して駆動せずに、1つの単一振動体として実現されるように、一定の間隔(D1、D2)で配列(またはタイリング)された複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dを含むことにより、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dの単一体振動による大面積の振動体として駆動され得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dは、一定の間隔(D1、D2)で配列(またはタイリング)された1つの単一振動体であり得る。これにより、振動装置200は、表示パネルの全体面積を振動させたり、独自の大面積振動したりすることができるので、表示パネルから出力される音響の再生帯域と低音域帯での音響特性および音圧特性のそれぞれを増加、または向上させることができる。
【0256】
図11は、
図8に示した振動部の振動層を示す図である。
【0257】
図11を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動層221aは、複数の第1部分221a1および複数の第2部分221a2を含むことができる。例えば、複数の第1部分221a1および複数の第2部分221a2は、第2方向(Y)(または第1方向(X))に沿って交互に繰り返して配置され得る。例えば、第1方向(X)は、振動層221aの横方向であり得る。第2方向(Y)は、第1方向(X)と交差する振動層221aの縦方向であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1方向(X)は、振動層221aの縦方向であり得、第2方向(Y)は、振動層221aの横方向であり得る。
【0258】
複数の第1部分221a1のそれぞれは、無機物質部で構成され得る。無機物質部は、前述した無機物質を含むことができる。例えば、複数の第1部分221a1のそれぞれは、
図6A~
図6Fで説明した振動部211と実質的に同一の物質からなり得るので、これに対する重複説明は省略する。
【0259】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分221a1のそれぞれは、複数の第2部分221a2の間に配置され得る。複数の第1部分221a1および複数の第2部分221a2は、
図6A~
図6Fで説明した複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bと実質的に同一の内容なので、これに対する重複説明は省略する。
【0260】
第1振動発生器210の振動部221と第2振動発生器230の振動部221は、振動装置200の変位量または振幅変位を最大化し、または増加させるために、互いに同じ大きさを有しながら、互いに重畳(または積層)することができる。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと、実質的に整列されるか、または重畳され得る。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと、互いにズレなしに製造工程上の誤差の範囲内で実質的に整列されるか、または重畳され得る。例えば、第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、仮想の第1延長線(VL1)に整列されるか、第1延長線(VL1)に位置することができる。第1振動発生器210の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、仮想の第1延長線(VL1)に正確に整列されるか、第1延長線(VL1)に正確に位置することができる。第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aは、第1延長線(VL1)に整列されるか、第1延長線(VL1)に位置することができる。例えば、第2振動発生器230の振動部221(または振動層221a)のそれぞれの第2部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aは、第1延長線(VL1)に正確に整列されるか、第1延長線(VL1)に正確に位置することができる。
【0261】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1と、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1は、互いに同じ大きさを有しながら、実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1と、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1は、互いに同じ大きさを有しながら、互いズレなく実質的に重畳され積層され得る。本明細書の実施例によると、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)は、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)と実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)は、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)と互いにズレなしに実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)は、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)と第2延長線(VL2)に整列されるか、第2延長線(VL2)に位置することができる。例えば、第1振動発生器210の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)は、第2振動発生器230の複数の第1部分221a1のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)と互いにズレなしに第2延長線(VL2)に正確に整列されるか、または第2延長線(VL2)に正確に位置することができる。
【0262】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2は、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2と互いに同じ大きさを有しながら、実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2は、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2と互いに同じ大きさを有しながら、互いズレなしに実質的に重畳され積層され得る。本明細書の実施例によると、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと互いにズレなしに実質的に重畳され積層され得る。例えば、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと第2延長線(VL2)に整列されるか、第2延長線(VL2)に位置することができる。例えば、第1振動発生器210の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)210aは、第2振動発生器230の複数の第2部分221a2のそれぞれの第1部分(または先端、または外側面、または各角部分)230aと互いにズレなしに第2延長線(VL2)に正確に整列されるか、第2延長線(VL2)に正確に位置することができる。したがって、本明細書に係る振動装置200は、第1振動発生器210の振動層221aと第2振動発生器230の振動層221aが互いに同じ方向に変位することによって変位量または振幅変位が最大化、または増加され得、これにより、表示パネル100の変位量(または曲げ力)または振幅変位を増加(または最大化)させることができる。
【0263】
図11およびこれに関連した説明では、本明細書の他の実施例に係る振動装置200が、第1および第2振動発生器210、230を含んでいるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、複数(例えば、3つ以上)の振動発生器210、230を含むことができる。この場合にも、複数の振動発生器210、230は、振動装置200の変位量または振幅変位が最大化、または増加されるために、互いに同じ大きさを有しながら重畳し積層することができる。本明細書の実施例によると、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層(または上階)に配置された振動発生器210の第1部分221a1と3つ以上の振動発生器210、230のうちの下層(または階下)に配置された振動発生器230の第1部分221a1は、実質的に互いに重畳され積層され得る。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層に配置された振動発生器210の第1部分221a1と3つ以上の振動発生器210、230のうちの下層に配置された振動発生器230の第1部分221a1は、互いにズレなしに実質的に重畳され積層され得る。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうち、上層に配置された振動発生器210の第1部分221a1と下層に配置された振動発生器230の第1部分221a1は、仮想の延長線(VL)に整列されるか、仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうち、上層に配置された振動発生器210の第1部分221a1と下層に配置された振動発生器230の第1部分221a1は、仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。そして、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層に配置された振動発生器210の第2部分221a2と3つ以上の振動発生器210、230のうちの下層に配置された振動発生器230の第2部分221a2は、実質的に互いに重畳され積層され得る。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層に配置された振動発生器210の第2部分221a2と3つ以上の振動発生器210、230のうちの下層に配置された振動発生器230の第2部分221a2は、互いにズレなしに実質的に重畳され積層され得る。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層に配置された振動発生器210の第2部分221a2と下層に配置された振動発生器230の第2部分221a2は、仮想の延長線(VL)に整列されるか、仮想の延長線(VL)に位置することができる。例えば、3つ以上の振動発生器210、230のうちの上層に配置された振動発生器210の第2部分221a2と下層に配置された振動発生器230の第2部分221a2は、仮想の延長線(VL)に正確に整列されるか、または仮想の延長線(VL)に正確に位置することができる。
【0264】
図12Aは、本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
図12Bは、本明細書の他の実施例に係る装置の背面を示す図である。
図13は、
図12Bに示した線IV-IV’の断面図である。
【0265】
図12A、
図12B、及び
図13を参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置で、表示パネル100の背面(または後面)は、第1領域(または第1背面領域)(A1)、および第2領域(または第2背面領域)(A2)含むことができる。例えば、表示パネル100の背面で、第1領域(A1)は、左側の背面領域であり得、第2領域(A2)は、右側の背面領域であり得る。第1および第2領域(A1、A2)は、第1方向(X)を基準にすると、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1および第2領域(A1、A2)のそれぞれは、表示パネルの表示領域と重畳され得る。
【0266】
本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、表示パネル100の背面に配置された第1振動装置210-1および第2振動装置210-2を含むことができる。
【0267】
第1振動装置210-1は、表示パネル100の第1領域(A1)に配置され得る。例えば、第1振動装置210-1は、第1方向(X)を基準にすると、表示パネル100の第1領域(A1)内で中央部、または縁部分の方に偏るように配置され得る。本明細書の実施例に係る第1振動装置210-1は、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させることで、表示パネル100の第1領域(A1)で第2振動音響(PVS2)を発生させたり、または第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、本明細書の実施例に係る第1振動装置210-1は、表示パネル100の第1領域(A1)を直接に振動させることで、表示パネル100の第1領域(A1)で第2振動音響(PVS2)を発生させたり、または第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第2振動音響(PVS2)は、左側の音響であり得る。本明細書の実施例に係る第1振動装置210-1の大きさは、第2振動音響(PVS2)の特性または装置に求められる音響特性によって、第1領域(A1)の半分以下の大きさを有するか、または半分以上の大きさを有することができる。本明細書の他の実施例として、第1振動装置210-1の大きさは、表示パネル100の第1領域(A1)に対応する大きさを有することができる。例えば、第1振動装置210-1の大きさは、表示パネル100の第1領域(A1)と同一の大きさを有するか、または第1領域(A1)よりも小さい大きさを有することができる。
【0268】
第2振動装置210-2は、表示パネル100の第2領域(A2)に配置され得る。例えば、第2振動装置210-2は、第1方向(X)を基準にすると、表示パネル100の第2領域(A2)内で中央部、または縁部分の方に偏るように配置され得る。本明細書の実施例に係る第2振動装置210-2は、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させることで、表示パネル100の第2領域(A2)で第1振動音響(PVS1)を発生させたり、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、本明細書の実施例に係る第2振動装置210-2は、表示パネル100の第2領域(A2)を直接に振動させることで、表示パネル100の第2領域(A2)で第1振動音響(PVS1)を発生させたり、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、第1振動音響(PVS1)は、右側の音響であり得る。本明細書の実施例に係る第2振動装置210-2の大きさは、第1振動音響(PVS1)の特性または装置に求められる音響特性によって、第2領域(A2)の半分以下の大きさを有するか、または半分以上の大きさを有することができる。本明細書の他の実施例として、第2振動装置210-2の大きさは、表示パネル100の第2領域(A2)に対応する大きさを有することができる。例えば、第2振動装置210-2の大きさは、表示パネル100の第2領域(A2)と同一の大きさを有するか、または第2領域(A2)よりも小さい大きさを有することができる。したがって、第1および第2振動装置210-1、210-2は、装置の左右の音響特性および/または装置の音響特性によって、互いに同じ大きさを有するか、互いに異なる大きさを有することができる。そして、第1および第2振動装置210-1、210-2は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称構造、または左右非対称構造に配置され得る。
【0269】
第1振動装置210-1と第2振動装置210-2のそれぞれは、
図2~
図6Fで説明した振動装置200のうちの1つ以上を含むので、これに対する重複説明は省略する。
【0270】
本明細書の実施例に係る連結部材150は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれと表示パネル100の背面との間に配置され得る。例えば、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2のそれぞれは、連結部材150を介して表示パネル100の背面に配置され得る。連結部材150は、
図2Aで説明した連結部材150と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略する。
【0271】
本明細書の実施例に係る装置は、第1部材510および第2部材550を含むことができる。例えば、本明細書の実施例に係る装置は、第1部材510の周辺にある第2部材550をさらに含むことができる。
【0272】
図12Bを参照すると、第2部材550は、第1部材510を囲むことができる。例えば、第1部材510は、円形状、楕円形状、多角形状、および角の丸い多角形状であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1部材510は、金属板および紙などで構成され得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1部材510は、低音を再生する部材または低音補強部材であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1部材510は、質量体、振動板、ドローンコーン(drone cone)、またはパッシブラジエーター(passive radiator)であり得るが、これに限定されるものではない。
【0273】
第2部材550は、軟性特性を有する。第2部材550は、弾性を有する材質で構成され得る。例えば、第2部材550は、ゴム、シリコーン、塗布布(coated cloth)、金属、高分子フィルム、プラスチック、紙、またはエポキシ樹脂などであり得るが、これに限定されるものではない。例えば、第2部材550は、支持部材300と異なる材質で構成され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材330と異なる材質で構成され得る。
【0274】
本明細書の実施例によると、第1部材510および第2部材550は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれに重畳され得る。例えば、第1部材510は、第1振動装置210-1の中央および第2振動装置210-2の中央と重畳され得る。第1振動装置210-1と第2振動装置210-2との間には、支持部材300が配置され得る。例えば、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2との間には、第2支持部材330が配置され得る。第1部材510および第2部材550は、支持部材300と同一面に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第2支持部材300と同一面に配置され得る。第2部材550は、支持部材300に連結され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材330に連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材500と連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550の間に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、振動装置200が配置されない領域には配置されないことがあり得る。第1部材510は、振動装置200の振動によって振動することができる。これにより、第1部材510および/または第2部材550は、支持部材300の背面に音響または振動を発生させることができる。第1部材510および第2部材550についての説明は、
図3で説明した内容と同じか類似するので、これに対する重複説明を省略する。
【0275】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2を介して第1振動音響(または右側音響)(PVS1)と第2振動音響(または左側音響)(PVS2)を表示パネル100の前方に出力することにより、音響を使用者に提供することができる。そして、支持部材300に第1部材510および第2部材550が構成されることによって、低音域の音響特性および/または音圧特性がさらに向上し得る装置を提供することができる。
【0276】
図14は、
図12Bに示した線IV-IV’の他の断面図である。
図14は、
図13に示した装置でプレートを追加で構成したものである。これにより、以下では、プレートおよびそれに関連された構成を除いた残りの構成に対する重複説明は省略または簡略にする。
【0277】
図14を参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置は、表示パネル100および振動装置200を含み、表示パネル100と振動装置200との間に配置されたプレート170をさらに含むことができる。
【0278】
表示パネル100と振動装置200のそれぞれは、
図2~
図6Fで説明した表示パネル100と振動装置200のそれぞれと実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略するか簡略にする。
【0279】
プレート170は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれと表示パネル100の背面との間に配置され得る。
【0280】
プレート170は、表示パネル100から発生される熱を放熱させたり、または表示パネル100の背面に配置されるか、またはぶら下がった第1振動装置210-1と第2振動装置210-2のそれぞれの質量(mass)を補強することができる。プレート170は、表示パネル100の背面と同じ形状および同じ大きさを有するか、または振動装置200と同じ形状および同じ大きさを有することができる。本明細書の他の実施例として、プレート170は、表示パネル100と異なる大きさを有することができる。例えば、プレート170は、表示パネル100の大きさよりも小さいことがあり得る。本明細書の他の実施例として、プレート170は、振動装置200と異なる大きさを有することができる。例えば、プレート170は、振動装置200の大きさよりも大きいか、または小さいことがあり得る。振動装置200は、表示パネル100の大きさと同じか、または小さいことがあり得る。
【0281】
本明細書の実施例に係るプレート170は、金属材質または非金属材質を含むことができる。例えば、プレート170は、ステンレススチール(stainless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のいずれか1つ以上の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0282】
本明細書の実施例に係るプレート170は、複数の開口部を含むことができる。複数の開口部は、一定の大きさと一定の間隔を有するように構成され得る。例えば、複数の開口部は、一定の大きさと一定の間隔を有するように、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って形成され得る。複数の開口部のそれぞれは、振動装置200の振動による音波(または音圧)がプレート170によって分散されず、表示パネル100に集中されるようにすることにより、プレート170による振動の損失を最小限に抑えて、表示パネル100の振動によって発生される音響の音圧特性を増加させることができる。例えば、複数の開口部を含むプレート170は、メッシュ形状を有することができる。例えば、複数の開口部を含むプレート170は、メッシュプレートであり得る。
【0283】
本明細書の実施例によると、本明細書の実施例によるとプレート170は、表示パネル100の背面に連結されるか、または結合され得る。例えば、表示パネル100が発光表示パネルの場合、プレート170は、発光表示パネル100の封止部(または封止基板)の背面に配置され得る。プレート170は、封止部の背面に配置され、合着された構造で構成され得る。プレート170は、表示パネル100から発生される熱を放熱させることができる。例えば、プレート170は、放熱部材、放熱プレート、またはヒートシンクなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0284】
本明細書の実施例によると、プレート170は、表示パネル100の背面に配置されるか、またはぶら下がった振動装置200の質量(mass)を補強することができる。これにより、プレート170は、振動装置200の質量の増加に伴う振動装置200の共振周波数を減少させることができる。したがって、プレート170は、振動装置200の振動に連動されて発生される音響の低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音圧特性の平坦度を向上させることができる。ここで、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧間の偏差の大きさであり得る。例えば、プレート170は、重量部材、質量部材、または音響平坦化部材などで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0285】
本明細書の実施例によると、プレート170が配置された表示パネル100の変位量(または曲げ力)および振幅変位(または振動幅)は、プレート170の剛性によりプレート170の厚さが増加するにつれて減少し得る。これにより、表示パネル100の変位(または振動)によって発生される音響の低音域帯の音響特性および音圧特性が増加し得る。
【0286】
本明細書の実施例に係るプレート170は、連結部材(または第4連結部材、またはプレート連結部材)190を介して表示パネル100の背面に結合されるか、または連結され得る。
【0287】
本明細書の実施例に係る連結部材190は、表示パネル100の背面と振動装置200のそれぞれに対して、密着力または接着力に優れた接着層を含むことができる。例えば、連結部材190は、フォームパッド(foam pad)、両面テープ(Double-sided Tape)、または接着剤を含むことができる。例えば、連結部材190の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acrylic)、シリコーン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材190の接着層は、連結部材150の接着層と同じにすることができるが、これに限定されるものではない。例えば、連結部材190の接着層は、振動装置200の振動が表示パネル100によく伝達されるように、アクリルとウレタンのうちの相対的に接着力に優れ、硬度が高い特性を有するアクリル系列の物質(または材質)を含むことができる。本明細書の他の実施例としては、連結部材190の接着層は、連結部材150の接着層とは異なって構成され得る。
【0288】
振動装置200は、前述した連結部材150を介してプレート170の背面に連結されるか、または結合されることによって、プレート170の背面に支持されるか、または掛けることができる。振動装置200の第1振動装置210-1と第2振動装置210-2のそれぞれは、前述の連結部材150を介してプレート170の背面に連結されるか、または結合されることによって、プレート170の背面に支持されるか、または掛けることができる。
【0289】
本明細書の実施例に係るプレート170は、振動装置200に一体化されるか、または振動装置200の構成に含まれ得る。例えば、プレート170と振動装置200は、1つの胴体からなる1つの構造物または1つの部品(またはモジュール)に構成され得る。これにより、表示パネル100の背面と振動装置200との間にプレート170が配置されるとき、プレート170と振動装置200の間の部品単一化(またはモジュール化)によって表示パネル100と振動装置200の間の組立工程が容易になり得る。
【0290】
本明細書の他の実施例によると、プレート170および振動装置200は、1つの胴体からなる1つの構造物または1つの部品(またはモジュール)で構成された場合には、非表示パネルを振動板で構成することができる。プレート170と振動装置200は、非表示パネルに配置され得る。プレート170と振動装置200は、連結部材150を介して互いに結合されるか、または連結され得る。例えば、非表示パネルは、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、皮革、自動車の内装材、建物の室内天井、および航空機の内装材などであり得るが、これに限定されるものではない。したがって、非表示パネルは、振動して音響を出力することができる。本明細書の他の実施例としては、プレート170および振動装置200は、1つの胴体からなる1つの構造物または1つの部品(またはモジュール)で構成された場合には、プレート170を振動板で構成することができる。例えば、プレート170は、ステンレススチール(stainless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のうちのいずれか1つ以上の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。例えば、プレート170と振動装置200のモジュール(または構造体)において、プレート170は、木材、プラスチック、ガラス、布、紙、および皮革のうちのいずれか1つ以上の単一非金属または複合非金属材料からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0291】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2を介して第1振動音響(または右側音響)(PVS1)と第2振動音響(または左側音響)(PVS2)を表示パネル100の前方に出力することにより、音響を使用者に提供することができる。そして、本明細書の他の実施例に係る装置は、プレート170によって振動装置200の共振周波数が減少することができ、プレート170によって表示パネル100の熱が放熱され得る。
【0292】
【0293】
図15及び
図16を参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置で、振動装置200は、表示パネル100の背面に配置された第1振動装置220-1と第2振動装置220-2を含むことができる。例えば、第1振動装置220-1と第2振動装置220-2は、
図7~
図11で説明した振動装置200のうちの1つ以上を含むことができる。表示パネル100と振動装置200のそれぞれは、
図7~
図11で説明した表示パネル100と振動装置200のそれぞれと実質的に同じなので、これに対する複説明は省略するか簡略にする。ホール301についての説明は、
図1及び
図2で説明した内容と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略するか簡略にする。プレート170に対する説明は、
図14で説明した内容と実質的に同じなので、これに対する重複説明は省略するか簡略にする。
【0294】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、第1大きさを有しながら、互いに重畳し積層した複数の振動発生器210、230を有することにより、プレート170の厚さによる表示パネル100の変位量の減少を最小限に抑えることができる。また、本明細書の実施例に係る振動装置200は、第1大きさを有しながら、互いに重なった複数の振動発生器210、230を有することにより、表示パネル100の変位量を増加させたり最大化して、表示パネル100の変位によって発生される音響の低音域帯の音響特性および音圧特性を増加させたり向上させることができる。したがって、本明細書の他の実施例に係る装置で、振動装置200は、互いに重畳し積層した振動発生器210、230の積層構造によりプレート170が配置された表示パネル100の変位量を増加させる、または最大化させることができる。プレート170は、表示パネル100の熱を円滑に放熱させることができる厚さを有することができる
【0295】
本明細書の実施例に係るプレート170は、前述した連結部材150を介して振動装置200の前面に連結されるか、または結合され得る。例えば、プレート170は、連結部材150を介して振動装置200の複数の振動発生器210、230のうちの最上層の振動発生器に連結されるか、または結合され得る。例えば、振動装置200が、第1および第2振動発生器210、230を有するとき、プレート170は、連結部材150を介して第2振動発生器230の第1面または第1振動発生器210の第2面に連結されるか、または結合され得る。
【0296】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、
図7~
図11で説明したように、振動発生器210、230の積層構造により、表示パネル100の変位によって発生される音響の低音域帯の音響特性と音圧特性を増加させたり、または向上させることができる。また、本明細書の他の実施例に係る装置は、プレート170によって振動装置200の共振周波数が減少することができ、プレート170によって表示パネル100の熱が放熱され得る。そして、支持部材300にホール301が構成されることによって、低音域の音響特性および/または音圧特性が向上し得る装置を提供することができる。
【0297】
図17は、本明細書の他の実施例に係る装置を示した図である。
図17は、
図13及び
図14に示した装置にパーティションを追加で構成したものである。これにより、以下の説明では、パーティションおよびそれに関連された構成を除いた残りの構成に対する重複説明は、省略または簡略にする。パーティションに対する説明は、
図15及び
図16の装置にも同様に適用され得る。
【0298】
図17を参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置は、表示パネル100の背面と支持部材300との間に配置されるパーティションをさらに含むことができる。
【0299】
本明細書の実施例に係るパーティションは、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2との間に配置される第1パーティション部材610および第2パーティション部材620をさらに含むことができる。
【0300】
本明細書の実施例によると、第3パーティション部材630は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2の全体を囲むよう配置され得る。第4パーティション部材640(または第1エンクロージャー)は、第1振動装置210-1を囲むことができる。第5パーティション部材650(または第2エンクロージャー)は、第2振動装置210-2を囲むことができる。パーティションに対する説明は、
図19で後述する。
【0301】
本明細書の実施例によると、第1部材510および第2部材550は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれと重畳され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第3パーティション部材630および第4パーティション部材640のうちの1つ以上のパーティション部材の内側に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第3パーティション部材630および第5パーティション部材650のうちの1つ以上のパーティション部材の内側に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、振動装置200が配置されない領域には配置されないことがあり得る。
【0302】
本明細書の実施例によると、第4パーティション部材640および第5パーティション部材650は、表示パネル100の背面と第1支持部材310との間に配置され得る。第1支持部材310は、表示パネル100に配置される第4パーティション部材640および第5パーティション部材650の接着を容易にすることができる。本明細書の他の実施例としては、第1支持部材310は、省略され得る。
【0303】
本明細書の実施例によると、第1パーティション部材610は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2との間に配置され得る。例えば、第2パーティション部材620は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2との間に配置され得る。第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、表示パネル100の背面と第1支持部材310との間に配置され得る。第1支持部材310は、表示パネル100に配置される第1パーティション部材610および第2パーティション部材620の接着を容易にすることができる。本明細書の他の実施例としては、第1支持部材310は、省略され得る。
【0304】
【0305】
図18Aを参照すると、第2部材550は、凹面の形状を有することができる。例えば、第2部材550は、下部に凹面のロール形状であり得る。例えば、第2部材550は、支持部材300の背面に向かって凹面の形状を有することができる。例えば、第2部材550は、正ロール形状であり得ろ。または、下部に凹面のロール形状であり得、この場合には、第2部材550は、逆ロール形状であり得る。
【0306】
図18Bを参照すると、第2部材550は、凸面の形状を有することができる。例えば、第2部材550は、上部に凸面のロール形状であり得る。例えば、第2部材550は、表示パネル100の前面に向かって凸面の形状を有することができる。例えば、第2部材550は、逆ロール形状であり得ろ。または、上部に凸面のロール形状であり得、この場合には、第2部材550は、正ロール形状であり得る。
【0307】
図18Cを参照すると、第2部材550は、「S」字形状を有することができる。例えば、第2部材550は、「S」字のロール形状であり得る。例えば、第2部材550は、凹面の形状および凸面の形状が多数個連結された「S」字のロール形状であり得る。例えば、第2部材550は、凹面の形状および凸面の形状が多数個連結されたベローズ(bellows)形状であり得る。
【0308】
本明細書の実施例によると、第2部材550が構成されるので、第1部材510の振動時に復元力を提供することができ、第1部材510の重量(または質量(mass))と第2部材550の復元力により安定的に低音域の音響を再生することができる。
【0309】
図19は、本明細書の他の実施例に係る装置を示した図である。
図19は、
図2~
図5、
図7、
図13、及び
図14に示した装置にパーティションを追加で構成したものである。これにより、以下の説明では、パーティションおよびそれに関連された構成を除いた残りの構成に対する重複説明は、省略または簡略にする。パーティションに対する説明は、
図8~
図11、
図15、及び
図16の装置にも同様に適用され得る。
【0310】
図13、
図14、及び
図19を参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置は、表示パネル100の第1領域(A1)および第2領域(A2)を分割するパーティション600をさらに含むことができる。
【0311】
パーティション600は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2によって表示パネル100が振動するとき、第1および第2振動音響(PVS1、PVS2)が発生されるエアギャップ(air gap)またはスペース(space)であり得る。例えば、パーティション600は、第1および第2振動音響(PVS1、PVS2)を分離し、またはチャネルを分離することができ、第1および第2振動音響(PVS1、PVS2)の干渉による第1および第2振動音響(PVS1、PVS2)の特性の低下を防止、または軽減することができる。パーティション600は、音遮断部材、音分離部材、空間分離部材、エンクロージャ(enclosure)、またはバッフル(baffle)などで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0312】
本明細書の実施例に係るパーティション600は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2との間に配置された第1パーティション部材610および第2パーティション部材620を含むことができる。
【0313】
第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、表示パネル100と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、表示パネル100と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、表示パネル100の中間領域に対応する表示パネル100と支持部材300との間に配置され得る。第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、第1振動装置210-1によって発生される第2振動音響(PVS2)と第2振動装置210-2によって発生される第1振動音響(PVS1)を分離することができる。例えば、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、第1振動装置210-1によって表示パネル100の第1領域(A1)で発生される振動が表示パネル100の第2領域(A2)に伝達されことを防止、または第2振動装置210-2によって表示パネル100の第2領域(A2)で発生される振動が表示パネル100の第1領域(A1)に伝達されことを遮断することができる。これにより、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、表示パネル100の中央で表示パネル100の振動を減衰、または吸収することで、第1領域(A1)での音響が第2領域(A2)に伝達、または第2領域(A2)での音響が第1領域(A1)に伝達されことを遮断することができる。したがって、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620は、左右の音響を分離することにより、装置(または表示装置)の音響の出力特性をさらに向上させることができる。これによって、本明細書の実施例に係る装置は、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620による左右の音響の分離によって2チャネルの形態の音響を含む音響を表示パネル100の前方に出力することができる。
【0314】
本明細書の実施例によると、パーティション600は、一定程度圧に縮することができる弾性を有する材質で構成され得る。例えば、パーティション600は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリオレフィン(polyolefin)材質で構成され得るが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例として、パーティション600は、片面テープ(single-sided tape)、片面フォームテープ(single-sided foam tape)、両面テープ(Double-sided Tape)、または両面フォームテープ(Double-sided foam Tape)などで構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0315】
本明細書の実施例によると、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうちのいずれか1つは、省略可能である。この場合にも、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうちのいずれか1つが第1振動装置210-1および第2振動装置210-2との間に配置されることにより、左右の音響を分離させることができる。例えば、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうち、第2パーティション部材620が省略されるとき、第1パーティション部材610は、表示パネル100の背面の中間ライン(CL)に対応される表示パネル100と支持部材300との間に配置され得る。
【0316】
したがって、本明細書の実施例によると、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620による左右の音響を分離することにより、装置(または表示装置)の音響の出力特性をさらに向上させることができ、第1パーティション部材610または第2パーティション部材620を含む装置は、第1パーティション部材610または第2パーティション部材620による左右の音響の分離によって2チャネルの形態の音響を含む音響を表示パネル100の前方に出力することができる。
【0317】
本明細書の実施例に係るパーティション600は、表示パネル100と支持部材300との間に配置された第3パーティション部材630をさらに含むことができる。
【0318】
第3パーティション部材630は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2の全体を囲むよう配置され得る。例えば、第3パーティション部材630は、表示パネル100の背面の縁部分と支持部材300の前面の縁部分との間に沿って配置され得る。第3パーティション部材630は、エッジパーティション、音遮断部材、エッジエンクロージャ、またはエッジバッフルなどで表現することができるが、これに限定されるものではない。例えば、第3パーティション部材630は、
図13~
図17に示した第1連結部材401に隣接するか、または接触するように配置され、第1連結部材401によって囲まれ得る。本明細書の他の実施例によると、第3パーティション部材630は、第1連結部材401と1つの胴体として実現され得る。
【0319】
第3パーティション部材630は、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620と一緒に表示パネル100と支持部材300との間に第1~第3エアギャップ(AG1、AG2、AG3)を設けることができる。例えば、第1~第3エアギャップ(AG1、AG2、AG3)のそれぞれは、振動空間(a vibration space)、音圧空間(a sound pressure space)、響き箱(a sound box)、響き部(a sound part)、共鳴箱(a resonance box)、または共鳴部(a resonance part)で表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0320】
第1エアギャップ(AG1)は、表示パネル100の第1領域(A1)に設けられ得る。例えば、第1エアギャップ(AG1)は、第1パーティション部材610、および表示パネル100の第1領域(A1)に配置された第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の第1領域(A1)に設けられ得る。
【0321】
第2エアギャップ(AG2)は、表示パネル100の第2領域(A2)に設けられ得る。例えば、第2エアギャップ(AG2)は、第2パーティション部材620、または表示パネル100の第2領域(A2)に配置された第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の第2領域(A2)に設けられ得る。
【0322】
第3エアギャップ(AG3)は、表示パネル100の背面の中間領域に設けられ得る。例えば、第3エアギャップ(AG3)は、第1および第2パーティション部材610、620と、第3パーティション部材630によって囲まれる表示パネル100の背面の中間領域に設けられ得る。例えば、第3エアギャップ(AG3)は、表示パネル100の背面の中間ライン(CL)を含む第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)との間に設けられ得る。第3エアギャップ(AG3)は、音分離空間、音遮蔽空間、または音干渉防止空間などで表現することができるが、これに限定されるものではない。第3エアギャップ(AG3)は、第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)を分離させることで、第1エアギャップ(AG1)と第2エアギャップ(AG2)のそれぞれで発生される一定の周波数帯域での共振現象または干渉現象を防止することができる。
【0323】
第1振動装置210-1は、第1エアギャップ(AG1)を設ける第3パーティション部材630と第3パーティション部材630によって囲まれ得る。第2振動装置210-2は、第2エアギャップ(AG2)を設ける第3パーティション部材630と第2パーティション部材620によって囲まれ得る。
【0324】
第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうちのいずれか1つが省略されるとき、第3エアギャップ(AG3)は、省略され得る。
【0325】
したがって、第3パーティション部材630は、表示パネル100と支持部材300との間を囲みながら、第1パーティション部材610および第2パーティション部材630と一緒に第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれを個別に囲むことにより、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれの振動空間を確保することができるので、左右の音響の音圧特性を増加させることができる。そして、第3パーティション部材630は、表示パネル100と支持部材300との間の側面を通じた音響または音圧の外部への流出を遮断することができ、これにより、装置(または表示装置)の音響の出力特性をさらに向上させることができる。
【0326】
本明細書の実施例に係るパーティション600は、第4パーティション部材640および第5パーティション部材650をさらに含むことができる。第4パーティション部材640(または第1エンクロージャー)は、第1振動装置210-1を囲むことができる。第5パーティション部材650(または第2エンクロージャー)は、第2振動装置210-2を囲むことができる。
【0327】
第4パーティション部材640は、第1エアギャップ(AG1)に対応するように表示パネル100と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第4パーティション部材640は、第1振動装置210-1を独立して囲むことができる。本明細書の一実施例による第4パーティション部材640は、第1振動装置210-1を囲む四角の形状を有することができるが、これに限定されるものではない。第4パーティション部材640は、第1振動装置210-1の全体的に同一の形状を有するか、または異なる形状を有することができる。例えば、第1振動装置210-1が正方形の形状を有する場合、第4パーティション部材640は、第1振動装置210-1より相対的に大きい大きさを有する正方形の形状を有するか、または円形状、または楕円形状を有することができる。
【0328】
第4パーティション部材640は、第1振動装置210-1による表示パネル100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)において、第4パーティション部材640の大きさが増加するほど、第1領域(A1)の振動領域が増加し、左側音響の低音域帯の特性が向上し得る。本明細書の他の実施例としては、表示パネル100の第1領域(A1)において、第4パーティション部材640の大きさが減少するほど、第1領域(A1)の振動領域が減少し、左側音響の高音域帯の特性が向上し得る。したがって、第4パーティション部材640の大きさは、第1振動装置210-1の振動に起因する表示パネル100の振動に応じて求められる音域帯の特性に応じて設定され得る。
【0329】
第5パーティション部材650は、第2エアギャップ(AG2)に対応されるように表示パネル100と支持部材300との間に配置され得る。第5パーティション部材650は、第2振動装置210-2を独立して囲むことができる。本明細書の一実施例による第5パーティション部材650は、左側の音響と右側の音響の間の対称性のために、第4パーティション部材640と同じ形状を有しながら表示パネル100の背面の中間ライン(CL)を基準に第4パーティション部材640と対称の構造を有することができる。
【0330】
第5パーティション部材650は、第2振動装置210-2による表示パネル100の振動領域(または振動面積)を限定(または定義)することができる。例えば、表示パネル100の第2領域(A2)において、第5パーティション部材650の大きさが増加するほど、第2領域(A2)の振動領域が増加し、右側音響の低音域帯の特性が向上し得る。本明細書の他の実施例としては、表示パネル100の第2領域(A2)において、第5パーティション部材650の大きさが減少するほど、第2領域(A2)の振動領域が減少し、右側音響の高音域帯の特性が向上し得る。したがって、第5パーティション部材650の大きさは、第2振動装置210-2の振動に起因する表示パネル100の振動に応じて求められる音域帯の特性に応じて設定され得る。
【0331】
第4パーティション部材640および第5パーティション部材650は、振動装置210-1、210-2の振動領域(または振動面積)を限定することにより、表示パネル100の振動によって発生される左側音響と右側音響の左右対称性を向上させ、左右の音響のそれぞれの音圧特性と再生音域帯域を最適化することができる。例えば、第4パーティション部材640および第5パーティション部材650が配置されるとき、第3パーティション部材630は、省略され得る。本明細書の他の実施例として、第4パーティション部材640および第5パーティション部材650が配置されるとき、第1パーティション部材610、第2パーティション部材620、および第3パーティション部材630のいずれか1つ以上は、省略され得る。
【0332】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、パーティション600を含むことにより、左右の音響のそれぞれの音圧特性と再生音域帯域を最適化することができる。例えば、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうちの少なくとも1つ以上を含むことができる。例えば、本明細書の他の実施例による装置は、第1パーティション部材610および第2パーティション部材620のうちの少なくとも1つと、第3パーティション部材630を含むことができる。例えば、本明細書の他の実施例に係る装置は、第3~第5パーティション部材630、640、650を含むことができる。例えば、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1~5パーティション部材610、620、630、640、650のすべてを含むことができる。
【0333】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2を介して第1振動音響(または右側音響)(PVS1)と第2振動音響(または左側音響)(PVS2)を表示パネル100の前方に出力することにより、音響を使用者に提供することができる。本明細書の他の実施例に係る装置は、パーティション600による第1および第2振動音響(PVS1、PVS2)の分離によって、2チャネルの形態の音響を表示パネル100の前方に出力することができる。また、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれに実現されたプレートによる共振周波数の減少によって、音圧特性の平坦度が向上され得る。
【0334】
図20は、本明細書の他の実施例に係る装置を示す図である。
図21Aは、
図20に示した線V-V’の断面図である。
図21Bは、
図19に示した線V-V’の他の断面図である。
図20は、
図19に示した装置にパッド部材を追加で構成したものである。例えば、
図3~
図5、
図7、
図13および
図14に示した装置にパッド部材を追加で構成したものである。これにより、以下では、パッド部材およびこれに関連された構成を除いた残りの構成の重複説明は省略または簡略にする。
【0335】
図20、
図21A、及び
図21Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置で、振動装置は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2を含むことができる。第1振動装置210-1および第2振動装置210-2が複数の振動構造物を含む場合、特定の周波数で音圧が低下され得る。例えば、中音域帯での音圧が低下され得る。複数の振動構造物の間の境界で共振または逆共振が発生するので、音圧が低下され得る。例えば、複数の振動構造物間の中央部分で共振または逆共振が発生して音圧が低下され得る。それで、共振または逆共振による音圧の低下を改善するために、複数の振動構造物の間の間隔を減らすことができる。しかし、複数の振動構造物を配置するための工程上の難しさなどにより、複数の振動構造物の間の間隔を減らすには、困難がある。音圧の低下を改善するために、複数の振動構造物の間の境界にパッド部材が配置され得る。
【0336】
本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、複数の振動構造物の間の境界領域で発生する音質の劣化またはディップ現象を改善するために、複数の振動構造物の境界に配置されたパッド部材をさらに含むことができる。例えば、パッド部材は、複数の振動構造物の境界部での共振周波数を抑制、または軽減することができる。パッド部材は、複数の振動構造物の間の境界で発生する音圧の低下を軽減するために構成され得る。
【0337】
図20及び
図21Aを参照すると、パッド部材は2つ以上の振動構造物の間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の複数の振動構造物の間に配置され得る。例えば、複数の振動構造物の間は、第1パッド部材701と重畳され得る。第2パッド部材702は、第2振動装置210-2の複数の振動構造物の間に配置され得る。例えば、複数の振動構造物の間は、第2パッド部材702と重畳され得る。第1パッド部材701および第2パッド部材702は、共振制御パッド、外部共振パッド、ギャップパッド、または共振制御部であり得、用語に限定されるものではない。
【0338】
第1パッド部材701は、第1振動装置210-1と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の複数の振動構造物の間に重畳される「+」字形状を有することができる。第2パッド部材702は、第2振動装置210-2と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、第2振動装置210-2の複数の振動構造物の間に重畳される「+」字形状を有することができる。
【0339】
図21Aを参照すると、第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dとの間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、第1振動装置210-1と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。第1パッド部材701および第2パッド部材702の大きさは、複数の振動構造物の間の領域の大きさと同じか、異なって構成され得る。例えば、第1方向(X方向)を基準として、第1パッド部材701および第2パッド部材702の幅は、第3振動構造物210Cと第4振動構造物210Dとの間の幅と同じか、異なり得る。
【0340】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動層(または振動部)211、振動層211の第1面に配置された第1電極層(E1)、および振動層211の第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層(E2)を含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、第1電極層(E1)の第1面にある第1保護部材213、および第1電極層(E1)の第1面とは異なる第2面にある第2保護部材215をさらに含むことができる。
【0341】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動層211、振動層211の第1面にある第1保護部材213、および振動層211の第1面とは異なる第2面にある第2保護部材215をさらに含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、振動層211と第1保護部材213との間にある第1電極層(E1)と、振動層211と第2保護部材215との間にある第2電極層(E2)をさらに含むことができる。例えば、振動装置の第1保護部材213および第2保護部材215は、複数の振動構造物を共通的に覆うことができる。例えば、振動装置の第1保護部材213および第2保護部材215は、複数の振動構造物を覆って配置され得る。
【0342】
第1振動装置210-1の第3振動構造物210Cと第4振動構造物210Dのそれぞれにおいて、第1電極層(E1)は、第2電極層(E2)より表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層(E1)は、-電極であり、第2電極層(E2)は、+電極であり得る。これに限定されず、第1電極層(E1)は、+電極であり、第2電極層(E2)は、-電極であり得る。
【0343】
第1パッド部材701および第2パッド部材702は、振動を吸収したり、振動を調整することができる材質で構成され得る。例えば、第1パッド部材701および第2パッド部材702は、シリコーン系のポリマー、パラフィンワックス、およびアクリル系のポリマーのうちの1つで構成され得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1パッド部材701および第2パッド部材702は、パーティション600と異なる材質で構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0344】
第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の振動に起因する熱を減らすことができる。第2パッド部材702は、第2振動装置210-2の振動に起因する熱を減らすことができる。したがって、複数の振動構造物の間にパッド部材を構成することにより、複数の振動構造物の間で発生する特定の周波数での音圧の低下を改善することができ、複数の振動構造物の振動に起因する熱を減らすことができる放熱効果が向上され得る。本明細書の他の実施例としては、表示パネル100と振動装置の間に放熱部材がさらに配置され得る。例えば、放熱部材は、表示パネル100の背面に配置され得る。
【0345】
図21Bを参照すると、パッド部材は、2つ以上の振動構造物の間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、第1振動装置201-1の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、振動発生器210と支持部材300の間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、第1振動装置210-1の背面と支持部材300の上面の間に配置され得る。
【0346】
第1パッド部材801および第2パッド部材802の大きさは、複数の振動構造物の間の領域の大きさと同じか、異なって構成され得る。例えば、第1方向(X方向)を基準として、第1パッド部材801および第2パッド部材802の幅は、第3振動構造物210Cと第4振動構造物210Dとの間の幅と同じか、異なり得る。
【0347】
本明細書の実施例によると、2つ以上または複数の振動構造物のそれぞれは、振動層211、振動層211の第1面に配置された第1電極層(E1)、および振動層211の第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層(E2)をさらに含むことができる。例えば、振動層211は、
図4で説明した振動層211と同じ、または
図6A~
図6Fで説明した振動層211と同様に第1部分211aと第2部分211bを含むことができる。例えば、
図11に示すように、第2部分211a2は、第1部分211a1より外側に配置され得るが、これに限定されるものではない。複数の振動構造物のそれぞれは、第1電極層(E1)の第1面にある第1保護部材213、および第1電極層(E1)の第1面とは異なる第2面にある第2保護部材215をさらに含むことができる。
【0348】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動層211、振動層211の第1面にある第1保護部材213、および振動層211の第1面とは異なる第2面にある第2保護部材215をさらに含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、振動層211と第1保護部材213との間にある第1電極層(E1)と、振動層211と第2保護部材215との間にある第2電極層(E2)をさらに含むことができる。例えば、振動装置の第1保護部材213および第2保護部材215は、複数の振動構造物を共通的に覆うことができる。例えば、振動装置の第1保護部材213および第2保護部材215は、複数の振動構造物を覆って配置され得る。
【0349】
第1パッド部材801および第2パッド部材802のうちの1つ以上は、第1振動装置210-1と同じに構成され得る。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材のうちの1つ以上が第1振動装置210-1と同じに構成された場合、第1パッド部材801および第2パッド部材802に印加される信号の大きさを調節できるので、振動装置の共振を容易に調節することができる長所がある。
【0350】
本明細書の実施例によると、第1パッド部材801は、振動層311、第1電極層(E31)、および第2電極層(E32)を含むことができる。例えば、第1パッド部材801は、振動層311、振動層311の第1面に配置された第1電極層(E31)、および振動層311の第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層(E32)を含むことができる。例えば、第1パッド部材801は、振動層311、第1保護部材313、および第2保護部材315を含むことができる。例えば、第1パッド部材801は、振動層311、振動層311の第1面に配置された第1保護部材313、および振動層311の第1面とは異なる第2面に配置された第2保護部材315を含むことができる。例えば、振動層311は、
図5で説明した振動部211と同じ、または
図6A~
図6Fにおいて説明した振動部211と同様に第1部分211aと第2部分211bを含むことができる。第1保護部材313は、振動層311および第1電極層(E31)との間に配置され得る。例えば、第1保護部材313は、第1電極層(E31)の下に配置され得る。例えば、第1保護部材313は、第1電極層(E31)を保護することができる。第2保護部材315は、振動層311および第2電極層(E32)の間に配置され得る。例えば、第2保護部材315は、第2電極層(E32)上に配置され得る。例えば、第2保護部材315は、第2電極層(E32)を保護することができる。第1保護部材313および第2保護部材315は、
図4、
図5、及び
図8~
図10で説明した第1保護部材213、1213および第2保護部材215、1215と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0351】
本明細書の実施例によると、第1振動装置210-1の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層(E1)は、第2電極層(E2)より表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層(E1)は、-電極であり、第2電極層(E2)は、+電極であり得る。これに限定されず、第1電極層(E1)は、+電極であり、第2電極層(E2)は、-電極であり得る。第1パッド部材801の第2電極層(E32)は、第1電極層(E31)より表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層(E31)は、-電極であり、第2電極層(E32)は、+電極であり得る。これに限定されず、第1電極層(E31)は、+電極であり、第2電極層(E32)は、-電極であり得る。第1振動装置210-1の第1電極層(E1)と第2電極層(E2)の極性は、第1パッド部材801の第1電極層(E31)と第2電極層(E32)の極性と逆に構成され得る。例えば、表示パネル100を基準に、複数の振動構造物の第1電極層(E1)とパッド部材の第2電極層(E32)の極性は、互いに異なり得る。例えば、表示パネル100を基準に、第1振動装置210-1の第1電極層(E1)と第2電極層(E2)は、-電極および+電極で構成され、第1パッド部材801の第2電極層(E32)と第1電極層(E31)は、+電極および-電極で構成され得る。本明細書の他の実施例としては、表示パネル100を基準に、第1振動装置210-1の第1電極層(E1)と第2電極層(E2)は、+電極および-電極で構成され、第1パッド部材801の第2電極層(E32)と第1電極層(E31)は、-電極および+電極で構成され得る。これにより、第1パッド部材801の電極層は、第1振動装置210-1と反対の極性を有する電極層として配置されるので、第1パッド部材801による逆振動により、複数の振動構造物間の共振によるディップ現象を減らすことができ、ディップ現象を相殺させることができる。したがって、複数の振動構造物の間にパッド部材を構成することにより、複数の振動構造物の間で発生する特定の周波数での音圧の低下を改善することができる。
【0352】
【0353】
図22A及び
図22Bは、
図8~
図11、
図15、及び
図16の振動装置200の複数の振動発生器210、230にパッド部材を構成したものである。それゆえ、振動装置に対する重複説明は省略または簡略にする。
【0354】
図20、
図22A、及び
図22Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、複数の振動発生器210、230を含むことができる。複数の振動発生器210、230は、複数の振動構造物を含むことができる。
【0355】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動部221を含むことができる。振動部221は、振動層221a、振動層221aの第1面に配置された第1電極層221b、および振動層221aの第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層221cを含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、第1電極層221bの第1面にある第1保護部材1213、および第1電極層221bの第1面とは異なる第2面にある第2保護部材1215をさらに含むことができる。
【0356】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動層221a、振動層221aの第1面にある第1保護部材1213、および振動層221aの第1面とは異なる第2面にある第2保護部材1215をさらに含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、振動層221aと第1保護部材1213との間にある第1電極層221bと、振動層221aと第2保護部材1215との間にある第2電極層221cをさらに含むことができる。例えば、振動装置の第1保護部材1213および第2保護部材1215は、複数の振動構造物を共通的に覆うことができる。例えば、振動装置の第1保護部材1213および第2保護部材1215は、複数の振動構造物を覆って配置され得る。
【0357】
第1パッド部材701は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、振動装置200の複数の振動発生器210、230の背面に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の下に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、複数の振動発生器210、230と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、複数の振動発生器210、230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701の先端(または一側または一部分)は、第1部分221a1に対応するように配置され得る。第1パッド部材701の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2に重畳せず、第1部分221a1と重畳され得る。例えば、第1パッド部材701の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2と第1部分221a1の間の境界部に位置するか、整列され得る。例えば、第1パッド部材701は、第1振動発生器210および/または第2振動発生器230の複数の第1部分221a1の両側に対応するように構成され得る。
【0358】
第2パッド部材702は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。第2パッド部材702は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の下に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、複数の振動発生器210、230と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、複数の振動発生器210、230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702の先端(または一側または一部分)は、第1部分221a1に対応するように配置され得る。第2パッド部材702の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2に重畳せず、第1部分221a1と重畳され得る。例えば、第2パッド部材702の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2と第1部分221a1の間の境界部に位置するか、整列され得る。例えば、第2パッド部材702の先端(または一側または一部分)は、第1振動発生器210および/または第2振動発生器230の複数の第1部分221a1の両側に対応するように構成され得る。第1パッド部材701および第2パッド部材702は、共振制御パッド、外部共振パッド、ギャップパッド、または共振制御部であり得るが、これに限定されるものではない。
【0359】
本明細書の他の実施例としては、第1パッド部材701および第2パッド部材702は、一つのパッド部材で構成され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の背面に一つで構成され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面に配置され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面、例えば、第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの間を含んで配置され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面全体に配置され得る。
【0360】
第1パッド部材701および第2パッド部材702の大きさは、複数の振動発生器210、230の複数の振動構造物の大きさと同じか、異なって構成され得る。
【0361】
第1振動発生器210の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層221bは、-電極であり得る。例えば、第2電極層221cは、+電極であり得る。第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層221bは、-電極であり得る。例えば、第2電極層221cは、+電極であり得る。例えば、第1振動発生器210の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bと第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bのうちの1つ以上は、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。
【0362】
本明細書の実施例によると、第1パッド部材701および第2パッド部材702は、シリコーン系のポリマー、パラフィンワックス、およびアクリル系のポリマーのうちの1つで構成され得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1パッド部材701および第2パッド部材702は、パーティション600と異なる材質で構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0363】
第1パッド部材701は、第1振動発生器210の第3振動構造物210Cおよび第2振動発生器230の第3振動構造物210Cの振動に起因する熱を減らすことができる。第2パッド部材702は、第1振動発生器210の第4振動構造物210Dおよび第2振動発生器230の第4振動構造物210Dの振動に起因する熱を減らすことができる。したがって、振動装置にパッド部材を構成することにより、複数の振動構造物で発生する特定の周波数での音圧の低下を改善することができ、複数の振動構造物の振動に起因する熱を減らすことができる放熱効果が向上され得る。本明細書の他の実施例によると、表示パネル100と振動装置の間に放熱部材がさらに配置され得る。例えば、放熱部材は、表示パネル100の背面に配置され得る。
【0364】
図20及び
図22Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200は、複数の振動発生器210、230を含むことができる。複数の振動発生器210、230は、複数の振動構造物を含むことができる。
【0365】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動部221を含むことができる。振動部221は、振動層221a、振動層221aの第1面に配置された第1電極層221b、および振動層221aの第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層221cを含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、第1電極層221bの第1面にある第1保護部材1213、および第1電極層221bの第1面とは異なる第2面にある第2保護部材1215をさらに含むことができる。
【0366】
本明細書の実施例によると、複数の振動構造物のそれぞれは、振動層221a、振動層221aの第1面にある第1保護部材1213、および振動層221aの第1面とは異なる第2面にある第2保護部材1215を含むことができる。複数の振動構造物のそれぞれは、振動層221aと第1保護部材1213との間にある第1電極層221bと、振動層221aと第2保護部材1215との間にある第2電極層221cをさらに含むことができる。例えば、振動装置の第1保護部材1213および第2保護部材1215は、複数の振動構造物を共通的に覆うことができる。例えば、振動装置の第1保護部材1213および第2保護部材1215は、複数の振動構造物を覆って配置され得る。
【0367】
第1パッド部材801および第2パッド部材802のうちの1つ以上は、振動装置200と同じに構成され得る。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802は、振動層311、第1電極層(E31)、および第2電極層(E32)を含むことができる。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802は、振動層311、振動層311の第1面に配置された第1電極層(E31)、および振動層311の第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層(E32)を含むことができる。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802は、振動層311、第1保護部材313、および第2保護部材315を含むことができる。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802は、振動層311、振動層311の第1面に配置された第1保護部材313、および振動層311の第1面とは異なる第2面に配置された第2保護部材315をさらに含むことができる。例えば、振動層311は、
図5で説明した振動部211と同じ、または
図6A~
図6Fにおいて説明した振動部211と同様に、第1部分211aと第2部分211bを含むことができる。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802の振動層311は、複数の振動構造物のそれぞれの振動層221aと同じに配列され得る。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802の振動層311の第1部分および第2部分の配列と、複数の振動構造物のそれぞれの振動層221aの第1部分および第2部分の配列は、同じであり得る。これに限定されず、第1パッド部材801および第2パッド部材802の振動層311の第1部分および第2部分の配列と、複数の振動構造物のそれぞれの振動層221aの第1部分および第2部分の配列が異なって構成され得る。
【0368】
第1保護部材313は、振動層311および第1電極層(E31)との間に配置され得る。例えば、第1保護部材313は、第1電極層(E31)の下に配置され得る。例えば、第1保護部材313は、第1電極層(E31)を保護することができる。第2保護部材315は、振動層311および第2電極層(E32)との間に配置され得る。例えば、第2保護部材315は、第2電極層(E32)上に配置され得る。例えば、第2保護部材315は、第2電極層(E32)を保護することができる。第1保護部材313および第2保護部材315は、
図5、
図6A~
図6F、および
図8~
図10で説明した第1保護部材213、1213および第2保護部材215、1215と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0369】
第1パッド部材801は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の下に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、複数の振動発生器210、230と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、複数の振動発生器210、230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材801の先端(または一側または一部分)は、第1部分221a1に対応するように配置され得る。第1パッド部材801の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2に重畳されず、第1部分221a1と重畳され得る。例えば、第1パッド部材801の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2と第1部分221a1の間の境界部に位置するか、整列され得る。例えば、第1パッド部材801は、第1振動発生器210および/または第2振動発生器230の複数の第1部分221a1の両側に対応するように構成され得る。
【0370】
第2パッド部材802は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。第2パッド部材802は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の下に配置され得る。例えば、第2パッド部材802は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材802は、複数の振動発生器210、230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材802は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材802の先端(または一側または一部分)は、第1部分221a1に対応するように配置され得る。第2パッド部材802の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2に重畳されず、第1部分221a1と重畳され得る。例えば、第2パッド部材802の先端(または一側または一部分)は、第2部分221a2と第1部分221a1の間の境界部に位置するか、整列され得る。例えば、第2パッド部材802は、第1振動発生器210および/または第2振動発生器230の複数の第1部分221a1の両側に対応するように構成され得る。第1パッド部材801および第2パッド部材802は、共振制御パッド、外部共振パッド、ギャップパッド、または共振制御部であり得るが、これに限定されるものではない。
【0371】
本明細書の他の実施例としては、第1パッド部材801および第2パッド部材802は、一つのパッド部材で構成され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の背面に一つで構成され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面に配置され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面、例えば、第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの間を含んで配置され得る。例えば、パッド部材は、第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの背面全体に配置され得る。
【0372】
第1パッド部材801および第2パッド部材802の1つ以上の大きさは、複数の振動構造物の大きさと同じか、異なって構成され得る。
【0373】
第1パッド部材801および第2パッド部材802のうちの1つ以上は、振動発生器210、230と同じに構成され得る。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802のうちの1つ以上は、複数の振動発生器210、230の複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dと同じに構成され得る。例えば、第1パッド部材801および第2パッド部材802のうちの1つ以上が、振動発生器210、230と同じに構成される場合、第1パッド部材801および第2パッド部材802に印加される信号の大きさを調節できるので、振動装置の共振を容易に調節することができる長所がある。
【0374】
本明細書の実施例によると、第1パッド部材801は、振動層311、第1電極層(E31)、および第2電極層(E32)を含むことができる。例えば、振動層311は、
図5で説明した振動部211と同じ、または
図6A~
図6Fにおいて説明した振動部211と同様に、第1部分211aと第2部分211bを含むことができる。本明細書の他の実施例としては、振動層311は、
図8~
図11で説明した振動層221aと同様に、第1部分221a1と第2部分221a2を含むことができる。
【0375】
第1保護部材313は、第1電極層(E31)の下に配置され得る。例えば、第1保護部材313は、第1電極層(E31)を保護することができる。第2保護部材315は、第2電極層(E32)上に配置され得る。例えば、第2保護部材315は、第2電極層(E32)を保護することができる。第1保護部材313および第2保護部材315は、
図5、
図6A~
図6F、及び
図8~
図10で説明した第1保護部材213、1213および第2保護部材215、1215と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0376】
第1振動発生器210の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層221bは、-電極であり得る。例えば、第2電極層221cは、+電極であり得る。第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bは、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層221bは、-電極であり得る。例えば、第2電極層221cは、+電極であり得る。例えば、第1振動発生器210の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bと第2振動発生器230の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dの第1電極層221bの1つ以上は、第2電極層221cより表示パネル100の近くに配置され得る。
【0377】
第1パッド部材801の第2電極層(E32)は、第1電極層(E31)より表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層(E31)は、-電極であり得る。例えば、第2電極層(E32)は、+電極であり得る。第1振動発生器210の第1電極層221bと第2電極層221cの極性は、第1パッド部材801の第1電極層(E31)と第2電極層(E32)の極性と逆に構成され得る。例えば、表示パネル100を基準に、複数の振動構造物の第1電極層(E1)と第1パッド部材801の第2電極層(E32)の極性は、互いに異なり得る。例えば、表示パネル100を基準に、第1振動発生器210の第1電極層221bと第2電極層221cは、-電極および+電極で構成され、第1パッド部材801の第2電極層(E32)と第1電極層(E31)は、+電極および-電極で構成され得る。第2パッド部材802の第2電極層(E32)は、第1電極層(E31)より表示パネル100の近くに配置され得る。例えば、第1電極層(E31)は、-電極であり得る。例えば、第2電極層(E32)は、+電極であり得る。第2振動発生器230の第1電極層221bと第2電極層221cの極性は、第2パッド部材802の第1電極層(E31)と第2電極層(E32)の極性と逆に構成され得る。例えば、表示パネル100を基準として、第2振動発生器230の第1電極層221bと第2電極層221cは、-電極および+電極で構成され、第2パッド部材802の第2電極層(E32)と第1電極層(E31)は、+電極および-電極で構成され得る。これにより、第1パッド部材801の電極層および/または第2パッド部材802の電極層は、第1振動発生器210および/または第2振動発生器230と反対の極性を有する電極層として配置することで、第1パッド部材801および/または第2パッド部材802による逆振動により、複数の振動構造物の間の共振によるディップ現象を減らすことができ、ディップ現象を相殺させることができる。したがって、振動装置にパッド部材を構成することにより、複数の振動構造物で発生する特定の周波数での音圧の低下を改善することができる。
【0378】
本明細書の他の実施例としては、パッド部材は、
図3及び
図7に示した装置に適用され得る。
図3及び
図7を参照すると、パッド部材は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1部材510の大きさは、パッド部材701、801の大きさと同じか、大きいことがあり得る。第1部材510の大きさをパッド部材701、801の大きさより大きく構成する場合、パッド部材701、801は、音響を装置の前面に出力することができるので、音響の特性および/または音圧の特性がさらに向上し得る。例えば、振動板である第1部材510の振動をパッド部材701、801が装置の前面に伝達することができる。例えば、パッド部材701、801は、音響伝達体、音響伝達部材、または振動伝達部材であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、パッド部材は、振動装置200の背面と第1部材510との間に配置され得る。例えば、パッド部材は、振動装置200の背面と、第1部材510および第2部材550との間に配置され得る。パッド部材は、支持部材300と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第2支持部材330と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第1部材510と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第1部材510および第2支持部材330と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第1部材510および第2部材550のうちの1つ以上と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第1部材510、第2部材550、および第2支持部材330と重畳され得る。パッド部材が第2部材550と干渉しない場合、パッド部材は、第2部材550と重畳され得る。例えば、第2部材550は、振動装置200の一側(または端部)と同様に配置されるか、または振動装置200の一側(または端部)よりも小さく構成され得る。パッド部材は、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達する伝達部材または振動伝達部材であり得る。振動装置200と支持部材300との間にパッド部材を構成することにより、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達することができるので、音響特性および/または音圧の特性が向上された装置を提供することができる。
【0379】
【0380】
図23A~
図23Cを参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置は、振動装置200、支持部材300、およびパッド部材701、702、801、802を含むことができる。
【0381】
【0382】
第1パッド部材701は、第1振動装置210-1の第3振動構造物210Cおよび第4振動構造物210Dとの間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、振動装置と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、振動装置と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、支持部材300と重畳され得る。例えば、第1パッド部材701は、第2支持部材330と重畳され得る。
【0383】
支持部材300は、第1部材510および第2部材550を含むことができる。例えば、第1部材510および第2部材550は、振動装置200が配置されない領域には配置されないことがあり得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2のそれぞれと重畳され得る。例えば、第1部材510は、第1振動装置210-1の中央および第2振動装置210-2の中央と重畳され得る。第1振動装置210-1と第2振動装置210-2との間には、支持部材300が配置され得る。例えば、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2との間には、第2支持部材330が配置され得る。第1部材510および第2部材550は、支持部材300と同一面に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第2支持部材330と同一面に配置され得る。第2部材550は、支持部材300に連結され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材300に連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550と連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550との間に配置され得る。第1部材510は、振動装置200の振動によって振動することができる。これにより、振動装置200は、装置の前面に音響または振動(または第1音響または第1振動)(S1)を発生させることができ、第1部材510および/または第2部材550は、支持部材300の背面に音響または振動(または第2音響または第2振動)(S2)を発生させることができる。
【0384】
図23Bを参照すると、
図20、
図22A、及び
図22Bで説明したように、振動装置200は、複数の振動発生器210、230を含むことができる。複数の振動発生器210、230は、複数の振動構造物を含むことができる。
図23Bの説明は、
図22Bのパッド部材801、802も同様に適用され得る。例えば、パッド部材は、
図7~
図11、
図15、及び
図16の装置に適用され得る。例えば、パッド部材は、第1部材510および第2部材550と一緒に実現され得る。
【0385】
第1パッド部材701は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、振動装置と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第1パッド部材701は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。
【0386】
第2パッド部材702は、振動装置200の複数の振動発生器210、230に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、振動装置と支持部材300との間に配置され得る。例えば、第2パッド部材702は、複数の振動発生器210、230のうち、第2振動発生器230の背面と支持部材300の上面との間に配置され得る。
【0387】
支持部材300は、第1部材510および第2部材550を含むことができる。例えば、第1部材510および第2部材550は、振動装置200が配置されない領域には配置されないことがあり得る。例えば、第1部材510の大きさは、パッド部材701、702の大きさと同じか、大きいことがあり得る。第1部材510の大きさをパッド部材701、702の大きさより大きく構成する場合、パッド部材701、702は、音響を装置の前面に出力することができるので、音響の特性および/または音圧の特性がさらに向上し得る。例えば、振動板である第1部材510の振動をパッド部材701、702が装置の前面に伝達することができる。例えば、パッド部材701、702は、音響伝達体、音響伝達部材、または振動伝達部材であり得るが、これに限定されるものではない。例えば、パッド部材701、702は、振動装置200の背面と第1部材510との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、702は、振動装置200の背面と、第1部材510および第2部材550との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、702は、第1部材510と重畳され得る。例えば、パッド部材701、702は、第1部材510および第2部材550のうちの1つ以上と重畳され得る。パッド部材701、702が第2部材550と干渉しない場合、パッド部材701、702は、第2部材550と重畳され得る。例えば、第2部材550は、振動装置200の一側(または端部)と同様に配置されるか、または振動装置200の一側(または端部)よりも小さく構成され得る。例えば、第2部材550は、第2振動発生器210-2の一側(または端部)と同様に配置されるか、または第2振動発生器210-2の一側(または端部)よりも小さく構成され得る。
【0388】
本明細書の実施例によると、第1部材510および第2部材550は、第2振動発生器230と重畳され得る。例えば、第1部材510は、第2振動発生器230に含まれる振動構造物210C、210Dのそれぞれの中央と重畳され得る。振動構造物210C、210Dの間には、支持部材300が配置され得る。例えば、振動構造物210C、210Dの間には、第2支持部材330が配置され得る。第1部材510および第2部材550は、支持部材300と同一面に配置され得る。例えば、第1部材510および第2部材550は、第2支持部材330と同一面に配置され得る。例えば、第2部材550は、支持部材300に連結され得る。例えば、第2部材550は、第2支持部材300に連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550と連結され得る。例えば、第1部材510は、第2部材550との間に配置され得る。第1部材510は、複数の振動発生器210、230の振動によって振動することができる。これにより、複数の振動発生器210、230は、装置の前面に音響または振動(または第1音響または第1振動)(S1)を発生させることができ、第1部材510および/または第2部材550は、支持部材300の背面に音響または振動(または第2音響または第2振動)(S2)を発生させることができる。
【0389】
図23Cを参照すると、パッド部材701、801は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、801は、振動装置200と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、801は、振動装置200の背面と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、801は、第2振動発生器230の背面と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、パッド部材701、801は、支持部材300と重畳され得る。例えば、パッド部材701、801は、第2支持部材330と重畳され得る。パッド部材701、801は、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達する伝達部材または振動伝達部材であり得る。第1部材510の大きさは、パッド部材701、801の大きさと同じか、大きいことがあり得る。第1部材510の大きさをパッド部材701、801の大きさより大きく構成する場合、パッド部材701、801は、音響を装置の前面に出力することができるので、音響の特性および/または音圧の特性がさらに向上し得る。例えば、振動板である第1部材510の振動をパッド部材701、801が装置の前面に伝達することができる。例えば、パッド部材701、801は、音響伝達体、音響伝達部材、または振動伝達部材であり得るが、これに限定されるものではない。振動装置200と支持部材300との間にパッド部材701、801を構成することにより、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達することができるので、音響特性および/または音圧の特性が向上された装置を提供することができる。
図23Cに対する説明は、
図3~
図5、
図7~
図11、
図13~
図17、及び
図22Bにも適用され得る。
【0390】
【0391】
【0392】
図24Aを参照すると、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)に配置され得る。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)内で互いに行き違いに、または対角線方向に配置され得る。これにより、表示パネル100の第1領域(A1)に対する振動面積が増加され得る。例えば、対角線方向は、第1方向(X)と第2方向(Y)との間の方向であり得る。
【0393】
第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、パーティション600によって囲まれ得る。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、第4パーティション部材640(または第1エンクロージャ)によって囲まれ得る。
【0394】
第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させることにより、表示パネル100の第1領域(A1)で第2振動音響(または左側音響)を発生させたり、または第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積は、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の並列配置構造によって増加するようになり、これにより左側音響の低音帯域を含む音響特性が向上され得る。例えば、第1振動装置210-1の他に、第3振動装置210-3が表示パネル100の第1領域(A1)にさらに配置されることにより、本明細書の他の実施例による第2振動音響または第2ハプティックフィードバックは、
図19で説明した第2振動音響または第2ハプティックフィードバックよりも向上され得る。
【0395】
本明細書の実施例によると、第1振動装置210-1は、表示パネル100の第1領域(A1)で、縁部分の方に偏るように配置され得る。例えば、第1振動装置210-1は、表示パネル100の第1領域(A1)で表示パネル100の縁部分に隣接した左上側の領域に配置され得る。第3振動装置210-3は、表示パネル100の第1領域(A1)内で、表示パネル100の中間ライン(CL)の方に偏るように配置され得る。例えば、第3振動装置210-3は、表示パネル100の第1領域(A1)で、表示パネル100の中間ライン(CL)に隣接した右下側の領域に配置され得る。第3振動装置210-3は、表示パネル100の第1領域(A1)で、第1振動装置210-1と行き違いに配置されることによって、第1方向(X)と第2方向(Y)で、第1振動装置210-1と重複しないことがあり得る。本明細書の実施例によると、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の対角線配置構造は、表示パネル100の第1領域(A1)に2つの振動装置210-1、210-3を2×2構造で配置する効果を有するので、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させる振動装置の数を半分に減らすことができる。
【0396】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)に配置され得る。例えば、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)で互いに行き違いに、または対角線方向に配置され得る。これにより、表示パネル100の第2領域(A2)に対する振動面積を増加させることができる。例えば、対角線方向は、第1方向(X)と第2方向(Y)との間の方向であり得る。
【0397】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、パーティション600によって囲まれ得る。例えば、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、第5パーティション部材650(または第2エンクロージャ)によって囲まれ得る。
【0398】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させることにより、表示パネル100の第2領域(A2)で第1振動音響(または右側音響)を発生させたり、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積は、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4の対角線配置構造によって増加するようになり、これによって右側音響の低音域帯を含む音響特性が向上され得る。例えば、第2振動装置210-2の他に、第4振動装置210-4が表示パネル100の第2領域(A2)にさらに配置されることにより、本明細書の他の実施例による第1振動音響または第1ハプティックフィードバックは、
図19で説明した第1振動音響または第1ハプティックフィードバックよりもさらに向上され得る。
【0399】
本明細書の実施例によると、第2振動装置210-2は、表示パネル100の第2領域(A2)で、縁部分の方に偏るように配置され得る。例えば、第2振動装置210-2は、表示パネル100の第2領域(A2)で、表示パネル100の縁部分に隣接した右上側の領域に配置され得る。そして、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得る。第4振動装置210-4は、表示パネル100の第2領域(A2)で、表示パネル100の中間ライン(CL)の方に偏るように配置され得る。例えば、第4振動装置210-4は、表示パネル100の第2領域(A2)で、表示パネル100の中間ライン(CL)に隣接した左下側の領域に配置され得る。第4振動装置210-4は、表示パネル100の第2領域(A2)で、第2振動装置210-2と行き違いに配置されることによって、第1方向(X)と第2方向(Y)で、第2振動装置210-2と重複しないことがあり得る。本明細書の実施例によると、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4の対角線配置構造は、表示パネル100の第2領域(A2)に2つの振動装置210-2、210-4を2×2構造で配置する効果を有するので、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させる振動装置の数を半分に減らすことができる。
【0400】
第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動層は、互いに同じまたは異なり得る。例えば、装置に求められる音響特性によって、第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動層は、
図4、
図5、
図6A~
図6F及び
図8~
図11で説明した振動部211、221のうちのいずれか1つ以上と同じ振動部211、221を含むか、または各々異なる振動部211、221を含むことができる。第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動部211、221の振動層は、
図4、
図5、
図6A~
図6F及び
図8~
図11で説明した振動部211、221のうちの各々異なる振動部211、221を含む場合、振動装置200は、多様な共振周波数を有することができ、これにより振動装置200の振動に連動されて発生される音響の再生帯域と音響の音圧の特性が大幅に増加され得る。
【0401】
第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4の配置構造は、
図24Aに示した配置構造に限定されない。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)および第2領域(A2)のそれぞれにおいて、左上側と右下側との間の方向を第1対角線方向とし、右上側と左下側との間の方向を第2対角線方向とするとき、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、第1対角線方向または第2対角線方向に沿って配置され得、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、第1対角線方向および第2対角線方向のうち、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の対角線配置方向と同じか、または異なる対角線方向に沿って配置され得る。例えば、第1振動装置210-1と第2振動装置210-2は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称構造で配置されるか、または左右非対称構造に配置され得る。また、第3振動装置210-3と第4振動装置210-4は、表示パネル100の中間ライン(CL)を中心に左右対称構造で配置されるか、または左右非対称の構造に配置され得る。
【0402】
したがって、本明細書の他の実施例に係る装置は、音響を使用者に提供することができ、2チャネル以上の音響を表示パネル100の前方に出力することができ、振動装置200の共振周波数を減少することができ、表示パネル100の熱が放熱され得る。また、本明細書の他の実施例に係る装置は、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の対角線配置構造と、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4の対角線配置構造による第1領域(A1)および第2領域(A2)のそれぞれの振動面積が増加することによって低音域帯の音圧の特性がさらに向上され得る。
【0403】
図24Bを参照すると、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)に配置され得る。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)で、第1方向(X)(または横方向)に沿って互いに並んで配置され得る。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)で、第2方向(Y)(または垂直方向)に沿って一列に配置され得る。
【0404】
第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、パーティション600によって囲まれ得る。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、第4パーティション部材640(または第1エンクロージャ)によって囲まれ得る。
【0405】
第1振動装置210-1および第3振動装置210-3のそれぞれは、表示パネル100の第1領域(A1)を振動させることにより、表示パネル100の第1領域(A1)で第2振動音響(または左側音響)を発生させたり、または第2ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積は、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の並列配置構造によって増加するようになり、これによって左側音響の低音帯域を含む音響特性が向上され得る。例えば、第1振動装置210-1の他に、第3振動装置210-3が表示パネル100の第1領域(A1)にさらに配置されることにより、本明細書の他の実施例による第2振動音響又は第2ハプティックフィードバックは、
図19で説明した第2振動音響又は第2ハプティックフィードバックよりもさらに向上され得る。
【0406】
本明細書の実施例によると、第1方向(X)と平行な表示パネル100の第1領域(A1)の中心ラインを基準として、第1振動装置210-1は、中心ラインの上側に配置され得、第3振動装置210-3は、中心ラインの下側に配置され得る。第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、中心ラインを基準に、互いに対称(または上下に対称)であり得る。表示パネル100の第1領域(A1)の振動面積は、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3の並列配置構造によって増加することができ、これにより左側音響の低音域帯を含む音響特性が向上され得る。
【0407】
本明細書の実施例によると、第2方向(Y)を基準に、第1振動装置210-1と第3振動装置210-3との間の間隔(または離隔距離)は、0.1mm以上3cm未満であり得るが、これに限定されるものではない。これにより、第1振動装置210-1と第3振動装置210-3の間の物理的な接触に因るクラックの発生または損傷が防止され得る。
【0408】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)に配置され得る。例えば、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)で、第1方向(X)(または横方向)に沿って互いに並んで配置され得る。例えば、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)で、第2方向(Y)(または垂直方向)に沿って一列に配置され得る。
【0409】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、パーティション600によって囲まれ得る。例えば、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、第5パーティション部材650(または第2エンクロージャ)によって囲まれ得る。
【0410】
第2振動装置210-2および第4振動装置210-4のそれぞれは、表示パネル100の第2領域(A2)を振動させることにより、表示パネル100の第2領域(A2)で第1振動音響(または右側音響)を発生させたり、または第1ハプティックフィードバックを発生させることができる。例えば、表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積は、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4の並列配置構造によって増加するようになり、これによって右側音響の低音域帯を含む音響特性が向上され得る。例えば、第2振動装置210-2の他に、第4振動装置210-4が表示パネル100の第2領域(A2)にさらに配置されることにより、本明細書の他の実施例による第1振動音響または第1ハプティックフィードバックは、
図19で説明した第1振動音響または第1ハプティックフィードバックよりもさらに向上され得る。
【0411】
本明細書の実施例によると、第1方向(X)と平行な表示パネル100の第2領域(A2)の中心ラインを基準として、第2振動装置210-2は、中心ラインの上側に配置され得、第4振動装置210-4は、中心ラインの下側に配置され得る。第2振動装置210-2および第4振動装置210-4は、中心ラインを基準に、互いに対称(または上下に対称)であり得る。表示パネル100の第2領域(A2)の振動面積は、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4の並列配置構造によって増加することができ、これにより右側音響の低音域帯を含む音響特性が向上され得る。
【0412】
本明細書の実施例によると、第2方向(Y)を基準に、第2振動装置210-2と第4振動装置210-4との間の間隔(または離隔距離)は、0.1mm以上3cm未満であり得るが、これに限定されるものではない。これにより、第2振動装置210-2と第4振動装置210-4との間の物理的な接触に因るクラックの発生または破損が防止され得る。
【0413】
第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動層は、互いに同じまたは異なり得る。例えば、装置に求められる音響特性によって、第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動層は、
図2~
図11で説明した振動部211、221のうちのいずれか1つ以上と同じ振動部211、221を含むか、または各々異なる振動部211、221を含むことができる。第1振動装置~第4振動装置210-1、210-2、210-3、210-4のそれぞれに含まれた複数の振動構造物のそれぞれの振動部211、221の振動層は、
図2~
図11で説明した振動部211、221のうちの各々異なる振動部211、221を含む場合、振動装置200は、多様な共振周波数を有することができ、これによって振動装置200の振動に連動されて発生される音響の再生帯域および音響の音圧特性が大幅に増加され得る。
【0414】
本明細書の実施例によると、
図24Bでは、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3が、第1方向(X)(または横方向)に沿って互いに並んで配置されるか、または第2方向(Y)(または垂直方向)に沿って一列に配置されることを例に説明したが、これに限定されない。例えば、第1振動装置210-1および第3振動装置210-3は、第2方向(Y)(または垂直方向)に沿って互いに並んで配置されるか、または第1方向(X)(または横方向)に沿って一列に配置される並列配置構造で構成され得、この場合にも、
図23Aと同様の効果を有することができる。そして、第2振動装置210-2および第4振動装置210-4も、第2方向(Y)(または垂直方向)に沿って互いに並んで配置されるか、または第1方向(X)(または横方向)に沿って一列に配置される並列配置構造で構成され得、この場合にも、
図24Aと同様の効果を有することができる。
【0415】
図24A及び
図24Bを参照すると、第1振動装置210-1の複数の振動構造物には、第1パッド部材701、801が配置され得る。第3振動装置210-3の複数の振動構造物には、第1パッド部材701、801が配置され得る。第2振動装置210-2の複数の振動構造物には、第2パッド部材702、802が配置され得る。第4振動装置210-4の複数の振動構造物には、第2パッド部材702、802が配置され得る。パッド部材についての説明は、
図20A~
図21Bで説明した内容と同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0416】
第1パッド部材701、801および第2パッド部材702、802は、振動を吸収したり、振動を調整することができる材質で構成され得る。例えば、第1パッド部材701、801および第2パッド部材702、802は、シリコーン系のポリマー、パラフィンワックス、およびアクリル系のポリマーのうちの1つで構成され得るが、これに限定されるものではない。例えば、第1パッド部材701、801および第2パッド部材702、802は、パーティション600と異なる材質で構成され得るが、これに限定されるものではない。
【0417】
本明細書の他の実施例としては、第1パッド部材701、801および第2パッド部材702、802のうちの1つ以上は、振動装置200と同じに構成され得る。例えば、第1パッド部材701、801および第2パッド部材702、802のうちの1つ以上は、振動部211、221と同じに構成され得る。
【0418】
本明細書の他の実施例によると、パッド部材は、
図3及び
図7に示した装置に適用され得る。
図3及び
図7を参照すると、パッド部材は、振動装置200と支持部材300との間に配置され得る。例えば、パッド部材は、振動装置200と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、パッド部材は、振動装置200の背面と第2支持部材330との間に配置され得る。例えば、パッド部材は、支持部材300と重畳され得る。例えば、パッド部材は、第2支持部材330と重畳され得る。パッド部材は、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達する伝達部材または振動伝達部材であり得る。振動装置200と支持部材300との間にパッド部材を構成することにより、振動装置200の音響または振動を装置の前面に伝達することができるので、音響特性および/または音圧の特性が向上された装置を提供することができる。
【0419】
第1振動装置210-1、第2振動装置210-2、第3振動装置210-3、および第4振動装置210-4に含まれた複数の振動構造物のそれぞれは、振動部211、221の第1部分および第2部分を含むことができる。
図23Aを参照すると、振動部211、221の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向が同じに配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、振動部211、221の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の縦方向と同じであり得る。例えば、振動部211、221の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の第2方向(Y)と同じであり得る。例えば、第1振動装置210-1の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の縦方向と同じに構成され、第3振動装置210-3の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の横方向と同じに構成され得、これとは逆に構成され得る。例えば、第2振動装置210-2の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の縦方向と同じに構成され、第4振動装置210-4の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の横方向と同じに構成され得、これとは逆に構成され得る。
【0420】
本明細書の他の実施例としては、第1振動装置210-1の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の縦方向と同じに構成され、第2振動装置210-2の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の横方向と同じに構成され得、これとは逆に構成され得る。例えば、第3振動装置210-3の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の縦方向と同じに構成され、第4振動装置210-4の振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネル100の横方向と同じに構成され得、これとは逆に構成され得る。
【0421】
本明細書の実施例によると、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、第3振動装置210-3および第4振動装置210-4に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向と対称であり得る。本明細書の他の実施例としては、第1振動装置210-1および第2振動装置210-2に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、第3振動装置210-3および第4振動装置210-4に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向と非対称であり得る。例えば、第1振動装置210-1に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、第3振動装置210-3に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向と異なる方向であり得る。例えば、第2振動装置210-2に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、第4振動装置210-4に含まれる振動部の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向と異なる方向であり得る。
【0422】
本明細書の実施例によると、振動装置に含まれる振動構造物の第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネルの横方向と同一、または表示パネルの縦方向と同一、またはこれらの組み合わせで構成され得る。例えば、第1振動装置~第4振動装置のうちの1つ以上に含まれる第1部分の配列方向と第2部分の配列方向は、表示パネルの縦方向と同一、またはこれらの組み合わせで構成され得る。
【0423】
図24A及び
図24Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る装置は、パーティション600をさらに含むことができる。例えば、パーティション600は、第1パーティション部材610、第2パーティション部材620、第3パーティション部材630、第4パーティション部材640、および第5パーティション部材650を含むことができる。これに限定されず、パーティション600は、第1パーティション部材610、第3パーティション部材630、第4パーティション部材640、および第5パーティション部材650を含むことができる。これに対する説明は、
図19及び
図20で説明した内容と同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0424】
図25は、本明細書の他の実施例に係る装置の音響出力特性を示す図である。
【0425】
音響出力特性は、音響分析装備によって測定され得る。音響分析装備は、B&Kオーディオ測定装備で測定したものである。音響分析装備は、制御用PC(Control PC)と音を送受信するサウンドカード、そしてサウンドカードから発生した音を振動装置に増幅伝達するアンプ(amplifier)、表示パネルの振動装置を介して発生する音響を収集するマイクで構成され得る。例えば、マイクは、振動装置の中心に配置して表示パネルとマイクの間の距離は50cmであり得る。振動装置にマイクを垂直にして音響を測定することができる。マイクで収集された音響は、サウンドカードを介して制御用PCに入力され、これを制御プログラムで確認して振動装置の音響を分析することになる。例えば、パルスプログラムを利用して、20Hz~20kHzの周波数範囲の周波数応答特性を測定することができる。
【0426】
図25の横軸は、周波数(Frequency、Hz)であり、縦軸は、音圧(Sound Pressure Level;SPL、dB)を示す。
図25の点線は、
図22Aの装置で
図2の支持部材にホールを構成して、ホールをカバーで覆った場合の音響出力特性であり、実線は、
図22Aの装置で
図2の支持部材にホールを構成して、ホールをカバーで覆っていない場合の音響出力特性を示す。
【0427】
図25を参照すると、点線は、支持部材にホールが構成されてもホールがカバーによって覆われているので、表示パネルの振動時に装置の内部圧力が振幅を減少させることになるので、100Hz~500Hzでの音圧が減少するが分かる。
【0428】
実線は、振動装置が外部に露出し、分割振動を制御できないので、400Hz~800Hzでピークおよび/またはディップが発生することが分かる。ピークは、特定周波数で音圧がはねる現象であり、ディップは特性周波数の音響発生が抑制され、低い音圧が発生する現象であり得る。
【0429】
点線のように複数のホール301を覆してカバーまたは接着剤などでホールを覆った場合、実線のように複数のホールを構成してカバーまたは接着剤などでホールを覆っていない場合よりも、約400Hzの周波数で16dB程度の音圧特性が低下することを認識した。したがって、複数のホール301を覆う場合、低音域の音響が著しく低下することが分かる。
【0430】
図26は、本明細書の他の実施例に係る装置の音響出力特性を示す図である。
【0431】
音響出力特性の測定方法は、
図25で説明した内容と同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0432】
図26を参照すると、実線は、
図23Cの装置の音響出力特性であり、点線および一点鎖線は、
図23Cの装置において、支持部材に第1部材および第2部材が構成されず、パッド部材が構成された音響出力特性を示したものである。点線は、装置の右側の音響出力特性であり、一点鎖線は、装置の左側の音響出力特性である。
【0433】
実線は、点線および一点鎖線と比較して、1kHz以下での音圧が、約10dB~約12dB以上向上することが分かる。例えば、100Hzでの音圧において、実線は、点線および一点鎖線と比較して、約12dB以上向上することが分かる。例えば、400Hz~800Hzでの音圧において、実線は、点線および一点鎖線と比較して、約8dB以上向上することが分かる。点線は、一点鎖線と類似した音響出力特性を示していることが分かる。実線の音響出力特性は、
図23Bの装置と同じか類似の音響出力特性を示すことができる。
【0434】
したがって、本明細書の実施例によると、支持部材に第1部材および第2部材が構成されることによって、支持部材のホールによる異物および水分の浸透が防止され得、装置のクリーンバックデザインを実現することができ、低音域帯での音圧および/または音響が向上し得る装置を提供することができる。
【0435】
本明細書の実施例に係る振動装置は、装置(または表示装置)に配置される振動装置に適用され得る。本明細書の実施例に係る装置(または表示装置)は、モバイルデバイス、映像電話器、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(wearable apparatus)、フォルダブル機器(foldable apparatus)、ローラブル機器(rollable apparatus)、ベンダブル機器(bendable apparatus)、フレキシブルデバイス(flexible apparatus)、カーブ・ド・機器(curved apparatus)、スライディング機器(sliding apparatus)、可変機器(variable apparatus)、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、MP3プレーヤー、モバイル医療機器、デスクトップPC(desktop PC)、ラップトップPC(laptop PC)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、ワークステーション、(workstation)、ナビゲーション、車両用ナビゲーション、車両用表示装置、車両用装置、劇場用装置、劇場用表示装置、テレビ、ウオールペーパー(wallpaper)機器、サイネージ(signage)機器、ゲーム機器、ノートパソコン、モニター、カメラ、ビデオカメラ、および家電機器などに適用され得る。また、本明細書の振動装置は、有機発光照明装置または無機発光照明装置に適用され得る。振動装置または装置が照明装置に適用される場合、照明およびスピーカーの役割をすることができる。また、本明細書の振動装置または装置がモバイルデバイスなどに適用される場合、スピーカー、レシーバー、およびハプティックのうちの1つ以上であり得るが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例としては、本明細書の振動装置また装置は、表示装置ではなく、非表示装置または振動対象物(また振動部材)に適用され得る。例えば、振動装置が表示装置ではなく、非表示装置または振動対象物に適用される場合、車両用スピーカー、または照明と一緒に実現されるスピーカーなどであり得るが、これに限定されるものではない。
【0436】
本明細書の実施例に係る装置は、以下のように説明することができる。
【0437】
本明細書の実施例に係る装置は、映像を表示する表示パネル、表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動装置、および表示パネルの背面に配置され、第1部材および第2部材を含む支持部材を含み、第1部材および第2部材は、支持部材と同一面に配置され得る。
【0438】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材および第2部材のうちの1つ以上は、振動装置と重畳することができる。
【0439】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、第2部材の間に配置され得る。
【0440】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、第2部材に連結され、第2部材は、支持部材に連結され得る。
【0441】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部材は、弾性を有する材質で構成され得る。
【0442】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部材は、第1部材よりも薄い厚さを有するように構成され得る。
【0443】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動装置は、2つ以上の振動構造物を含むことができる。
【0444】
本明細書のいくつかの実施例によると、2つ以上の振動構造物のそれぞれは、無機物質を有する複数の第1部分、および複数の第1部分の間に配置された有機物質を有する複数の第2部分を含むことができる。
【0445】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の第1部分と複数の第2部分の配列方向は、表示パネルの横方向と同一、または縦方向と同一、またはこれらの組み合わせで構成され得る。
【0446】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の第1部分は、圧電特性を有し、複数の第2部分は、軟性特性を有することができる。
【0447】
本明細書のいくつかの実施例によると、2つ以上の振動構造物のそれぞれは、振動層、振動層の第1面に配置された第1保護部材、および振動層の第1面とは異なる第2面に配置された第2保護部材を含むことができる。
【0448】
本明細書のいくつかの実施例によると、2つ以上の振動構造物のそれぞれは、振動層と第1保護部材の間にある第1電極層、および振動層と第2保護部材の間にある第2電極層をさらに含むことができる。
【0449】
本明細書のいくつかの実施例によると、装置は、2つ以上の振動構造物の間に配置されたパッド部材をさらに含むことができる。
【0450】
本明細書のいくつかの実施例によると、パッド部材は、振動層、振動層の第1面に配置された第1電極層、および振動層の第1面とは異なる第2面に配置された第2電極層を含むことができる。
【0451】
本明細書のいくつかの実施例によると、パッド部材は、支持部材と重畳することができる。
【0452】
本明細書のいくつかの実施例によると、装置は、振動装置の背面に配置されたパッド部材をさらに含み、
パッド部材は、第1部材および第2部材のうちの1つ以上と重畳する、請求項1に記載の装置。
【0453】
本明細書のいくつかの実施例によると、表示パネルは、第1領域および第2領域を含み、振動装置は、第1領域を振動させる第1振動装置および第2領域を振動させる第2振動装置を含み、第1部材および第2部材は、第1振動装置および第2振動装置のそれぞれと重畳することができる。
【0454】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、第2部材に連結され得る。
【0455】
本明細書のいくつかの実施例に係る装置は、振動部材、振動部材に配置された振動装置、および振動部材の背面に配置された支持部材を含み、支持部材は、振動装置と重畳する第1部材を含むことができる。
【0456】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動部材は、プレートを含み、プレートは、金属、および木、プラスチック、ガラス、布、紙、および皮革のうちの1つ以上の単一非金属または複合非金属のうちの1つを含むことができる。
【0457】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、または発光ダイオード照明パネル、有機発光照明パネル、および無機発光照明パネルのうちの1つ以上の非表示パネルを含むことができる。
【0458】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動部材は、映像を表示する複数の画素を有する表示パネルを含むか、または車両の内装材、車両のガラス窓、建物の天井、建物の内装材、建物のガラス窓、航空機の内装材、および航空機のガラス窓のうちの1つ以上を含むことができる。
【0459】
本明細書のいくつかの実施例によると、装置は、第1部材の周辺にある第2部材をさらに含むことができる。
【0460】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動装置は、複数の振動発生器を含むことができる。
【0461】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の振動発生器のそれぞれは、複数の振動構造物を含むことができる。
【0462】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の振動発生器のそれぞれは、互いに同じ方向に変位されるように積層され得る。
【0463】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の振動発生器のそれぞれの背面に配置されたパッド部材をさらに含むことができる。
【0464】
本明細書のいくつかの実施例によると、装置は、振動装置と支持部材との間にあるパッド部材をさらに含むことができる。
【0465】
本明細書のいくつかの実施例によると、パッド部材は、振動装置と同様に構成され得る。
【0466】
本明細書のいくつかの実施例によると、パッド部材は、第1部材と重畳することができる。
【0467】
本明細書のいくつかの実施例によると、装置は、振動装置と第1部材との間にあるパッド部材をさらに含むことができる。
【0468】
本明細書のいくつかの実施例によると、支持部材は、振動装置の中央と重畳する第1領域、振動装置の縁部分と重畳する第2領域、および第1領域と前記第2領域との間の第3領域を含み、第1部材は、支持部材の第1領域に配置され、第2部材は、支持部材の第3領域に配置され得る。
【0469】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、第2部材の間に配置され得る。
【0470】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部材は、支持部材に連結され得る。
【0471】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、振動装置の振動によって振動することができる。
【0472】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部材は、第1部材を囲み、軟性特性を有することができる。
【0473】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部材は、支持部材と異なる材質からなることができる。
【0474】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部材は、支持部材の背面に音響または振動を発生させることができる。
【0475】
本明細書の実施例に係る装置は、振動部材と、振動部材の背面に配置された支持部材と、振動部材と支持部材との間に配置され、振動部材を振動させる振動装置とを含み、支持部材は、振動装置と重畳する第1部材および第2部材を含み、第1部材および第2部材は、支持部材で同一面に配置され得る。
【0476】
本明細書の実施例に係る装置は、映像を表示する表示パネルと、圧電部および軟性部を含み、装置の前面に第1振動を発生させるように構成された振動装置と、表示パネルの背面から離隔され、装置の背面に第2振動を発生させるように構成された第1部材と、第1部材に隣接する第2部材と、振動装置と第1部材との間に配置されギャップ空間を含み、第1部材は、2つの隣接する第2部材との間に配置され得る。
【0477】
以上、添付した図を参照して、本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は、必ずこのような実施例に極限されるものではなく、本明細書の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本明細書の技術思想の範囲が限定されるものではない。従って、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解されなければならない。本明細書の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0478】
100:表示パネル
300:支持部材
600:パーティション
200、210-1、210-2、210-3、210-4、220-1、220-2:振動装置
701、801、702、802:パッド部材
510、550:部材