(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-10
(45)【発行日】2025-02-19
(54)【発明の名称】ビーム障害報告
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20250212BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20250212BHJP
H04W 74/0836 20240101ALI20250212BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20250212BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W28/06 110
H04W74/0836
H04W72/0457 110
(21)【出願番号】P 2022560990
(86)(22)【出願日】2020-04-06
(86)【国際出願番号】 CN2020083423
(87)【国際公開番号】W WO2021203223
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン,サムリ
(72)【発明者】
【氏名】コスケラ,ティモ
(72)【発明者】
【氏名】ウー,チュンリー
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Remaining issues of SCell BFR [online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting#109 R2-2000226,2020年02月13日,[検索日2023.10.31],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2000226.zip>
【文献】Samsung,Summary of Beam Management Enhancements [online],3GPP TSG-RAN WG2 Meeting#109e R2-2001672,2020年02月21日,[検索日2023.10.31],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2001672.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
プログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
を備える、端末デバイスであり、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記プログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記端末デバイスに少なくとも、
前記端末デバイスのために構成された第1の数のサービングセルでビーム障害検出を実行することと、
前記第1の数のサービングセルの所定のサービングセルでビーム障害が検出されると判定することであって、前記所定のサービングセルは、特殊セル(SpCell)を備える、前記判定することと、
ランダムアクセス手順を開始することと、
前記端末デバイスがMsgAまたはMsg3に沿って送信しようとしている媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)の潜在的なサイズを評価することと、
前記MAC CEの潜在的なサイズの評価に応じて、コンテンションベースランダムアクセスのためのランダムアクセスプリアンブルグループAとBの間で選択を行うことと、
割り当てられたリソースが、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であると判定することであって、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出の前記それぞれの結果は、ビーム障害回復(BFR)MAC CEに含まれると予想されるビットマップによって示されると予想され、前記予想されるビットマップは、最大32個のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す4オクテットのビットマップである、前記判定することと、
前記第1の数のサービングセルのうちの第2の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、前記第2の数は前記第1の数よりも小さく、前記判定された情報には、
前記4オクテットのビットマップの第1のオクテットに対応する前記予想されるビットマップの一部が含まれ、前記予想されるビットマップの残りの部分は省略される、前記判定することと、
前記判定された情報を、前記端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して前記端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに送信することであって、前記判定された情報はMAC CEに含まれ、前記判定された情報は、前記ランダムアクセス手順のメッセージで前記ネットワークデバイスに送信され、
前記4オクテットのビットマップの前記第1のオクテットの1つのビットが前記特殊セルでのビーム障害検出の結果を示すために使用される、前記送信することと、
を実行させるように構成される、端末デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記プログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記端末デバイスに少なくとも、
前記端末デバイスのために割り当てられたリソースは、前記第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の結果のインディケーションの送信に十分である
と判定することを実行させるように更に構成される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記端末デバイスのために割り当てられたリソースは、前記第2の数のサービングセルでのビーム障害検出の結果のインディケーションの送信に十分である、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
前記ビットマップの各ビットは、前記ビーム障害が前記第1の数のサービングセルまたは前記第2の数のサービングセルのうちの1つのサービングセルで検出されるか否かを示す、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項5】
各セルは、異なるセルインデックスに関連付けられる、請求項4に記載の端末デバイス。
【請求項6】
前記ビットマップのうちの1つのビットは、そのサービングセルのセルインデックスに関連付けられた1つのセルに対応する、請求項5に記載の端末デバイス。
【請求項7】
1つのビットは、前記所定のサービングセルのセルインデックスに対応する、請求項5に記載の端末デバイス。
【請求項8】
端末デバイスのために構成された第1の数のサービングセルでビーム障害検出を実行することと、
前記第1の数のサービングセルの所定のサービングセルでビーム障害が検出されると判定することであって、前記所定のサービングセルは、特殊セル(SpCell)を備える、前記判定することと、
ランダムアクセス手順を開始することと、
前記端末デバイスがMsgAまたはMsg3に沿って送信しようとしている媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)の潜在的なサイズを評価することと、
前記MAC CEの潜在的なサイズの評価に応じて、コンテンションベースランダムアクセスのためのランダムアクセスプリアンブルグループAとBの間で選択を行うことと、
割り当てられたリソースが、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であると判定することであって、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出の前記それぞれの結果は、ビーム障害回復(BFR)MAC CEに含まれると予想されるビットマップによって示されると予想され、前記予想されるビットマップは、最大32個のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す4オクテットのビットマップである、前記判定することと、
前記第1の数のサービングセルのうちの第2の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、前記第2の数は前記第1の数よりも小さく、前記判定された情報には、
前記4オクテットのビットマップの第1のオクテットに対応する前記予想されるビットマップの一部が含まれ、前記予想されるビットマップの残りの部分は省略される、前記判定することと、
前記判定された情報を、前記端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して前記端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに送信することであって、前記判定された情報はMAC CEに含まれ、前記判定された情報は、前記ランダムアクセス手順のメッセージで前記ネットワークデバイスに送信され、
前記4オクテットのビットマップの前記第1のオクテットの1つのビットが前記SpCellでのビーム障害検出の結果を示すために使用される、前記送信することと、
を備える方法。
【請求項9】
前記端末デバイスのために割り当てられたリソースは、前記第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の結果のインディケーションの送信に十分である
と判定することを更に備える、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記端末デバイスのために割り当てられたリソースは、前記第2の数のサービングセルでのビーム障害検出の結果のインディケーションの送信に十分である、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記ビットマップの各ビットは、前記ビーム障害が前記第1のまたは前記第2の数のサービングセルのうちの1つのサービングセルで検出されるか否かを示す、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
各セルは、異なるセルインデックスに関連付けられる、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記ビットマップのうちの1つのビットは、そのサービングセルのセルインデックスに関連付けられた1つのセルに対応する、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
1つのビットは、前記所定のサービングセルのセルインデックスに対応する、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
端末デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶した少なくとも1つのメモリと、
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、前記端末デバイスに少なくとも、
前記端末デバイスのために構成された第1の数のサービングセルでビーム障害検出を実行することであって、前記第1の数のサービングセルは、特殊セル(SpCell)及び複数のセカンダリセル(SCell)を備える、前記ビーム障害検出を実行することと、
第2の数のサービングセルの所定のセルでビーム障害が検出されると判定することであって、前記所定のセルは、前記SpCell及び/または少なくとも1つのSCellを備え、前記第2の数は前記第1の数よりも小さい、前記判定することと、
割り当てられたリソースが、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であると判定することであって、前記第1の数のサービングセルでの前記ビーム障害検出の前記それぞれの結果は、切り捨てられたBFR MAC CEに含まれる4オクテットのビットマップによって示されると予想され、前記4オクテットのビットマップは、最大32個のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示すように動作可能である、前記判定することと、
前記第2の数のサービングセルで検出された前記ビーム障害のそれぞれの結果を示す情報を判定することであって、前記判定された情報には、前記4オクテットのビットマップの第1のオクテットに対応する前記4オクテットのビットマップの一部が含まれ、前記4オクテットのビットマップの残りの部分は省略される、前記判定することと、
前記端末デバイスがランダムアクセス手順のMsgAまたはMsg3に沿って送信しようとしているMAC CEの潜在的なサイズを評価することと、
前記MAC CEの潜在的なサイズに応じて、コンテンションベースランダムアクセスのためのランダムアクセスプリアンブルグループAとグループBとの間で選択を行うこと
と、
前記判定された情報を、前記端末デバイスに割り当てられたランダムアクセスリソースを使用して、前記端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに前記ランダムアクセス手順のメッセージのMAC CEで送信することであって、前記SpCellでのビーム障害検出の結果を示すために前記第1のオクテットの1つのビットが使用される、前記送信することと、
を実行させるように構成される、端末デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、電気通信の分野に関し、特に、ビーム障害を報告するための方法、デバイス、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムの発展に伴い、ますます多くの技術が提案されている。例えば、NRシステムまたはNRネットワークとも呼ばれる新しい無線アクセスシステムが開発されている。NRシステムでは、システム帯域幅を増加させるキャリアアグリゲーション(CA)技術がサポートされ得る。CAが使用される場合は、端末デバイスのためのいくつかのサービングセルが存在し得る。一般に、プライマリセル(PCell)及び少なくとも1つのセカンダリセル(SCell)が提供される。1つ以上のサービングセルのビームペア(複数可)の品質が、例えば、閾値との比較、または関連タイマのタイムアウトによって、十分に低くなると、端末デバイスのサービングセルの1つ以上でビーム障害が発生する可能性がある。
【0003】
ビーム障害回復(beam failure recovery、BFR)手順は、端末デバイスにサーブするビームの全部または一部が失敗したときに、ビームを回復させるためのメカニズムである。端末デバイスが、対応する1つ以上のサービングセルで1つ以上のビーム障害を検出した場合、ビーム障害から回復するにはBFR手順が必要である。BFR手順を実施するために、端末デバイスは、検出されたビーム障害(複数可)をネットワークデバイスに報告することができる。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示の例示の実施形態は、ビーム障害を報告するためのソリューションを提供する。特許請求の範囲に含まれない実施形態は、もしあれば、本開示の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈されるべきである。
【0005】
第1の態様では、端末デバイスが提供される。この端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、端末デバイスのために構成された第1の数のサービングセルでのビーム障害検出を端末デバイスに実行することと、第1の数のサービングセルのうちの、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、第2の数は第1の数よりも小さい、判定することと、判定された情報を、端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに送信することと、を行わせるように構成される。
【0006】
第2の態様では、ネットワークデバイスが提供される。このネットワークデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、ネットワークデバイスに、端末デバイスから、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信することと、第1の数のサービングセルが端末デバイスによるビーム障害検出を伴って構成されるという判定に従って、受信した情報に基づいて、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の全体的な結果を判定することであって、第2の数が第1の数よりも小さい、判定することと、を行わせるように構成される。
【0007】
第3の態様では、方法が提供される。この方法は、端末デバイスにおいて、端末デバイスのために構成された第1の数のサービングセルでのビーム障害検出を実行することと、第1の数のサービングセルのうちの、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、第2の数であって第1の数よりも小さい、判定することと、判定された情報を、端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに送信することと、を含む。
【0008】
第4の態様では、方法が提供される。この方法は、ネットワークデバイスにおいて、端末デバイスから、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信することと、第1の数のサービングセルが端末デバイスによるビーム障害検出を伴って構成されているという判定に従って、受信した情報に基づいて、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の全体的な結果を判定することであって、第2の数が第1の数よりも小さい、判定することと、を含む。
【0009】
第5の態様では、第1の装置が提供される。この第1の装置は、第1の装置のために構成された第1の数のサービングセルでビーム障害検出を実行することと、第1の数のサービングセルのうちの、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、第2の数は第1の数よりも小さい判定することと、判定された情報を、第1の装置に割り当てられたリソースを使用して、第1の装置にサーブする第2の装置に送信することと、のための手段を備える。
【0010】
第6の態様では、第2の装置が提供される。この第2の装置は、第1の装置から、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信することと、第1の数のサービングセルが第1の装置によるビーム障害検出を伴って構成されているという判定に従って、受信した情報に基づいて、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の全体的な結果を判定することであって、第2の数が第1の数よりも小さい、判定することと、のための手段を備える。
【0011】
第7の態様では、コンピュータ可読媒体が提供される。このコンピュータ可読媒体は、装置に、少なくとも第3の態様による方法を実行させるためのプログラム命令を備える。
【0012】
第8の態様では、コンピュータ可読媒体が提供される。このコンピュータ可読媒体は、装置に、少なくとも第4の態様による方法を実行させるためのプログラム命令を備える。
【0013】
発明の概要のセクションは、本開示の実施形態の重要または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、本開示の範囲を制限するために使用されることを意図するものでもないことを、理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解できるようになるであろう。
【0014】
次に、いくつかの例示の実施形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の例示的な実施形態を実施し得る例示的な通信環境を示す。
【
図2】A及びBは、ビーム障害検出に関する情報を報告するための例示的なフォーマットを示す。
【
図3】本開示のいくつかの例示の実施形態による、ビーム障害を報告するためのシグナリングフローを示す。
【
図4】A及びBは、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、ビーム障害検出に関する情報を報告するための例示的なフォーマットを示す。
【
図5】本開示のいくつかの他の実施形態による、端末デバイスで実装される方法のフローチャートを示す。
【
図6】本開示のいくつかの他の実施形態による、ネットワークデバイスで実装される方法のフローチャートを示す。
【
図7】本開示の例示的な実施形態を実装するのに好適な装置の、簡略化されたブロック図を示す。
【
図8】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、例示的なコンピュータ可読媒体のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面全体を通して、同一または同様の参照番号は、同一または同様の要素を表す。
【0017】
次に、本開示の原理について、いくつかの例示的な実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、ただ説明のために記載されたものにすぎず、当業者が本開示を理解し実施するのに役立つものであるが、本開示の範囲については、いかなる制限をも示唆するものではないことを理解されたい。本明細書に記載の実施形態は、以下に記載されている以外にも様々な方法で実施することができる。
【0018】
下記の説明及び特許請求の範囲では、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、別段の定義がない限り、本開示が属する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0019】
本開示において、「一実施形態」、「実施形態」、「実施形態の例」等への言及は、記載の実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、あらゆる実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を必ずしも含むわけではない。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関するそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは、当業者の知識の範囲内であると考えられる。
【0020】
本明細書では、様々な要素を説明するために、「第1」及び「第2」などの用語を使用することがあるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないと理解されるものとする。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにだけ使われる。例えば、例示の実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素が第2の要素と呼ばれてもよく、同様に、第2の要素が第1の要素と呼ばれてもよい。本明細書で使用するとき、用語「及び/または」は、列記された用語の1つ以上のありとあらゆる組み合わせを包含する。
【0021】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、例示された実施形態を限定することを意図したものではない。本明細書で使用するとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに他を示す場合を除き、複数形も含むことを意図している。本明細書で用語「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、及び/または「含んでいる(including)」が使用される場合は、それらの用語は、記載された特徴、要素、及び/または構成要素などの存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、及び/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことが理解されよう。
【0022】
「回路」という用語は、本明細書で使用する場合、以下のうちの1つ以上あるいはすべてを指し得る。
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ及び/またはデジタル回路のみの実装など)
(b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、例えば(該当する場合)、
(i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、ならびに
(ii)移動電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるために協働する、ソフトウェアを備えたハードウェアプロセッサ(複数可)の任意部分(デジタルシグナルプロセッサ(複数可)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)を含む)など
(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要でないときにはソフトウェアが存在しなくてもよい、マイクロプロセッサ(複数可)、またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などの、ハードウェア回路(複数可)及び/またはプロセッサ(複数可)、である。
【0023】
回路のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本出願書類におけるこの用語のすべての使用に適用される。さらなる例として、回路という用語は、本出願で使用する場合、単なるハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの一実施態様も包含する。回路という用語はまた、例えば、特定の請求項要素に該当する場合、モバイルデバイスのベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラネットワークデバイス、またはその他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイスの同様の集積回路を対象として含む。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「通信ネットワーク」は、New Radio(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)など、任意の好適な通信規格に準拠したネットワークを意味する。さらに、通信ネットワーク内の端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、次世代の第5世代(5G)の通信プロトコル、及び/または現在知られているか、または今後開発される他の何らかのプロトコルを含むがこれらに限定されない、任意の好適な世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。本開示の実施形態は、様々な通信システムに適用することができる。通信における急速な発展を考えると、もちろん、本開示を具現化することができる未来型の通信技術及びシステムも存在するであろう。本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものと見なすべきではない。
【0025】
本明細書では、用語「ネットワークデバイス」は、端末デバイスが、それを介してネットワークにアクセスし、そこからサービスを受ける、通信ネットワーク内のノードを意味する。ネットワークデバイスは、適用される用語法及び技術に応じて、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、例えば、ノードB(NodeBまたはNB)、発展型NodeB(eNodeBまたはeNB)、NR NB(gNBとも呼ばれる)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、統合アクセス及びバックホール(Integrated access and backhaul)(IAB)ノード、フェムトやピコなどの低電力ノード、衛星ネットワークデバイス、低地球軌道(LEO)衛星及び静止地球軌道(GEO)衛星、航空機ネットワークデバイスなどの非陸上ネットワーク(NTN)または非地上ネットワークデバイスなどのことを意味し得る。
【0026】
用語「端末デバイス」は、無線通信することが可能であり得る任意のエンドデバイスを意味する。限定ではなく例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ機器(UE)、加入者局(SS)、携帯加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)と呼ばれることもある。端末デバイスには、移動電話、携帯電話、スマートフォン、ボイスオーバIP(VoIP)電話、ワイヤレスローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽ストレージ及び再生器具、車載ワイヤレス端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、移動局、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、ワイヤレス顧客構内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、時計またはその他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療機器及びアプリケーション(例えば、リモート手術)、産業用デバイス及びアプリケーション(例えば、生産加工及び/または自動処理チェーンの文脈で動作するロボット及び/または他のワイヤレスデバイス)、家庭用電子機器、商用及び/または産業用ワイヤレスネットワーク上で動作するデバイス、ならびにこれらに類するものなどが含まれ得るが、これらに限定されない。以下の説明では、「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザ機器」及び「UE」という用語は、区別なく用いられ得る。
【0027】
本明細書で使用される「リソース」、「送信リソース」、「リソースブロック」、「物理リソースブロック」(PRB)、「アップリンクリソース」、または「ダウンリンクリソース」という用語は、通信、例えば、時間ドメインのリソース、周波数ドメインのリソース、空間ドメインのリソース、コードドメインのリソース、または通信を可能にする他のリソースなど、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信、を実行するための任意のリソースを指すことができる。以下では、周波数ドメインと時間ドメインの両方のリソースが、本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明するための送信リソースの例として使用される。本開示の例示的な実施形態は、他のドメイン内の他のリソースにも等しく適用可能であることに留意されたい。
【0028】
図1は、本開示の例示的な実施形態が実施され得る例示的な通信環境100を示す。通信環境100は、ネットワークデバイス110と、ネットワークデバイス110によってサーブされる端末デバイス120とを含む。ネットワークデバイス110は、N個のサービングセル102-1、102-2、...、102-Nを構成して、端末デバイス120にサーブすることができ、ここで、Nは1より大きい整数である。考察の目的で、サービングセル102-1、102-2、...、102-Nは、集合的にまたは個別にサービングセル102と呼ばれる。
【0029】
ネットワークデバイス、端末デバイス、及びサービングセルの数は、いかなる制限をも示唆するものではなく、ただ説明のためのものにすぎないことを理解されたい。通信環境100は、本開示の実施形態を実施するのに適した任意の好適な数のネットワークデバイス、端末デバイス、及びサービングセルを含み得る。本明細書では、「セル」及び「サービングセル」という用語は、区別なく用いられ得ることに留意されたい。
【0030】
動作では、ネットワークデバイス110は、端末デバイス120にデータ及び制御情報を伝達することができ、端末デバイス120もまた、ネットワークデバイス110にデータ及び制御情報を伝達することができる。ネットワークデバイス110から端末デバイス120へのリンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクと呼ばれ、一方、端末デバイス120からネットワークデバイス110へのリンクは、アップリンク(UL)または逆方向リンクと呼ばれる。
【0031】
通信環境100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、及び第5世代(5G)などのセルラ通信プロトコル、Institute for Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11、及びこれに類するものなどの無線ローカルネットワーク通信プロトコル、及び/または現在知られているか、または今後開発されようとする他の何らかのプロトコルを含むが、これらに限定されない、いずれかの適切な通信プロトコル(複数可)に従って実施され得る。さらに、この通信は、符号分割多重アクセス(CDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、多入力多出力(MIMO)、直交周波数分割多重(OFDM)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)、及び/または現在知られているか、または今後開発されようとする他の何らかの技術を含むがこれらに限定されない、いずれかの適切な無線通信技術を利用し得る。
【0032】
CAは環境100でサポートできる。CA技術に従って、より広い帯域幅をサポートするために、2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)が束ねられる。CAがサポートされると、ネットワークデバイス110は、Pcell及び1つ以上のSCellを含む複数のサービングセルを端末デバイス120に提供することができる。例えば、
図1に示される環境100では、サービングセル102-1は端末デバイス120のPCellであり、サービングセル102-2、...、102-NはSCellである。
図1には2つのSCell 102-2、102-Nが具体的に示されているが、ネットワークデバイス110は、より少ないまたはより多いSCellを提供することができる。また、
図1に示したPCell 102-1及びSCell 102-2、102-Nの構成は、いかなる制限をも示唆するものではなく、ただ説明のためのものにすぎないことを理解されたい。PCell 102-1及びSCell 102-2、102-Nは、
図1に示した構成以外の構成であってもよい。
【0033】
1つのネットワークデバイス110が示されているが、いくつかの例示の実施形態では、環境100は、端末デバイス120にサーブするネットワークデバイス110と同じまたは異なる無線アクセス技術を用いることができるさらなるネットワークデバイス(図示せず)を備え得る。端末デバイス120は、2つ以上のネットワークデバイス110との二重接続(DC)になっていてもよい。このような場合、端末デバイス120の複数のサービングセル102は、2つ以上のグループ、例えば、それぞれが1つのネットワークデバイスによって提供されるマスタセルグループ(MCG)及びセカンダリセルグループ(SCG)に分割され得る。いくつかの例示的な実施形態では、すべてのScellのうちのプライマリセカンダリセル(PSCell)が、端末デバイス120のために構成され得る。PCellまたはPSCellは、特殊セル(SpCell)と呼ばれることがある。
【0034】
ネットワークデバイス110は、ビームフォーミング技法を実装し、複数のビームを介して端末デバイス120に信号を送信するように構成され得る。端末デバイス120は、ネットワークデバイス110が複数のビームを介して送信した信号を受信するように構成されている。PCell 102-1及びSCell 102-2、102-Nに対して、異なるビームが構成され得る。
図1に示すように、ビーム112-1-1及び112-2が、それぞれSCell 102-2及び102-Nに対して構成されている。SCell 102-2及び102-Nは、それに付随するより多くのビームを有し得ることを理解されたい。図示していないが、PCell 102-1もまた、それに付随する1つ以上のビームを有し得る。ビームは、考察の目的で、まとめてまたは個別にビーム112と呼ぶことができる。
【0035】
動作中、端末デバイスは、サービングセルのいずれかでビーム障害が発生したかどうかを検出するように構成され得る。前述のように、いずれかのサービングセルでビーム障害が検出される場合、ビーム障害から回復するにはBFR手順が必要である。BFR手順を実施するために、端末デバイスは、ビーム障害回復を要求するために、検出されたビーム障害(複数可)をネットワークデバイスに報告することができる。
【0036】
現在、BFRは1つのサービングセルに対して定義されており、実際にはSpCell(PCellまたはPSCell)のBFRのみをカバーしている。したがって、特に、SCellをカバーするBFRのためのソリューションを提供することが依然として必要とされている。媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を使用してSCell(複数可)のBFR(SCell BFRとも呼ばれる)を実装することが提案されている。例えば、端末デバイスは、ビーム障害が検出されるSCellのセルインデックス(複数可)を示すMAC CEをネットワークデバイスに送信することができる。ビーム障害が検出される各SCellについて、MAC CEは、SCellに対して好適な候補ビームが検出されるかどうかを示すインディケーション、及び利用可能な場合は候補ビームのインデックスも含むことができる。BFRのMAC CEは、BFR MAC CEと呼ばれることもある。
【0037】
MAC CEの送信の前に、ビーム障害イベントを示す専用スケジューリング要求(SR)信号が送信され得る。あるいは、MAC CEは、端末デバイスの任意のULグラントに多重化されてもよい。例えば、PCellまたはPSCellなどのSpCellでビーム障害が発生した場合、端末デバイスは、RA手順中に、例えば、メッセージ3(Msg3とも呼ばれる)またはメッセージA(MsgAとも呼ばれる)にビーム障害の表示を含めることができるが、1つ以上のSCellが障害であることも検出される。BFR MAC CEはビットマップを含むことができ、その各ビットは、サービングセルでビーム障害が検出されるか否かを示す。MAC CEは、存在する場合、障害のある1つ以上のサービングセルに対する候補ビーム(複数可)のインディケーション(複数可)をさらに含むことができるが、そのようなインディケーション(複数可)は省略されてもよい。
【0038】
場合によっては、端末デバイスの比較的多数のサービングセルが、ビーム障害検出を伴って構成され得る。したがって、検出されるビーム障害を具体的に報告するための情報量は、比較的多くなる可能性がある。例えば、BFR MAC CEのビットマップのサイズは、ビーム障害検出を伴って構成されたサービングセルの最大数に基づいて判定され得る。現在、ビットマップには2つの可変サイズがあり、一方は単一オクテットを含み、もう一方は4オクテットを含む。ビーム障害の検出に関する情報を報告するための現在のフォーマットを、
図3A及び3Bを参照して簡単に紹介する。これらの例では、情報はMAC CEで送信される。そのようなMAC CEは、BFR MAC CEと呼ばれることがある。
【0039】
図2Aは、ビーム障害検出に関する情報の例示的なフォーマット201を示す概略図を示す。示されるように、例示的なフォーマット201は、1オクテットのビットマップ210を含む。ビットマップ210内の各Ciフィールド(i=1、2、...、7)は、セルインデックスiを有するサービングセルに対応する1つのビットを含むことができ、そのサービングセルでのビーム障害検出の結果を示すために使用される。例えば、セルインデックスiのサービングセルでビーム障害が検出される場合、ビットCiは1に設定される。それ以外で、ビーム障害が検出されない場合、ビットCiは0に設定される。もちろん、ビットの値を逆に設定して、ビーム障害検出の結果を示すこともできる。
【0040】
場合によっては、ビットマップ210のRビットは、0などの所定の値に設定され得る予約ビットであってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ビットマップ210のRビットは、SpCell、例えば、PCellまたはPSCellに対応していてもよく、SpCellでのビーム障害検出の結果を示すために使用される。例えば、SpCellでビーム障害が検出される場合、ビットマップ210のRビットを1に設定することができ、それ以外の場合は、Rビットを0に設定できる。
【0041】
フォーマット201は、障害状態にある1つ以上のサービングセルの1つ以上の候補ビームを示す部分220をさらに含むことができる。一例では、部分220は、構成されたサービングセルのうちの1つにそれぞれ対応するいくつかのオクテットを含み得る。具体的には、サービングセルでビーム障害が検出され、サービングセルに候補ビームがある場合、部分220の可用性インディケーション(AC)フィールド(1つのビットを含むことができる)が存在し、1に設定することができる。同じオクテット内の次のフィールドは、障害状態にあるサービングセルの候補ビームに対応する候補参照信号(候補RS ID)のアイデンティティを示すために使用される。場合によっては、ACフィールドが存在する場合、次のビットは予約ビット(Rビット)であり得る。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態では、障害状態にあることが検出された各サービングセルについて、ACフィールドを含むオクテットがフォーマット201の部分220に含まれ得る。そのような例では、このフォーマット201のBFR MAC CEは、切り捨てられていないBFR MAC CEまたは切り捨てられていないSCell BFR MAC CEと呼ばれることがある(SCellに関する情報が含まれる場合)。部分220のオクテットは、サービングセルのセルインデックスに基づいて昇順で含まれ得る。
【0043】
いくつかの他の例示的な実施形態では、サービングセルが障害状態にあることが検出される場合、ACフィールドを含むオクテットは部分220に含まれなくてもよい。そのような例では、このフォーマット201のBFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEまたは切り捨てられたSCell BFR MAC CEと呼ばれることがある(SCellに関する情報が含まれる場合)。含まれるACフィールドを含むオクテットの数は、リソースの使用可能なグラントサイズを超えないように最大化することができる。いくつかの例では、切り捨てられたBFRフォーマットのACフィールドを含むオクテットの数はゼロになり得る。
【0044】
フォーマット201は、最大7つのSCellまたは8つのサービングセル(7つのSCell及び1つのSpCellを含む)でのビーム障害検出のそれぞれの結果を報告するために使用できることに留意されたい。いくつかの例示的な実施形態では、7つを超えるSCellがビーム障害検出を伴って構成されている場合、
図2Bに示される例示的なフォーマット202を使用して、ビーム障害検出に関する情報を報告することができる。この図示の例では、フォーマット202は4オクテットのビットマップ230を含み、最大32個のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示し、ビットマップ230の各Ci(i=1,2,...,31)フィールドは、セルインデックスiを有するサービングセルに対応する1つのビットを含むことができ、そのサービングセルでのビーム障害検出の結果を示すために使用される。フォーマット202に含まれる部分220は、
図2Aのフォーマット201と同じである。
【0045】
従来、フォーマット201または202は、ビーム障害検出のために構成されたサービングセルの数に基づいて選択されている。ビーム障害検出を伴って構成されたサービングセルの数が8未満の場合、単一のオクテットを含むビットマップが使用され、それ以外の場合、数値が8以上の場合は、4オクテットを含むビットマップが使用される。
【0046】
しかしながら、端末デバイスがビーム障害検出に関する情報を送信するために許可されるリソースは、通常、制限されており、例えば、ULグラントが小さすぎるなど、報告に必要なすべての情報を伝えるには不十分な場合がある。ULグラントには、他の優先度の高い情報が含まれた後、空きペイロードビットの量が制限されている。例えば、MAC CEはRA手順のメッセージ3(Msg3)で報告される(例えば、SpCellが失敗した場合、またはULグラントを要求する専用のSRがない場合)。この場合、Msg3の通常の最小サイズは7バイトであり、そのうちの3バイトは、Cell-Radio Network Temporary Identifier(C-RNTI)MAC CEによって占められている。しかしながら、BFR MAC CEは、場合によっては、最小サイズが6バイト(2バイトのサブヘッダと4バイトのビットマップを含む)になり得る。したがって、ビーム障害のレポートを常に有効にするソリューションが必要である。
【0047】
本開示のいくつかの例示の実施形態によれば、サービングセルのビーム障害を報告するためのソリューション、特にSCell及び/またはPCell/PSCellのビーム障害を報告してBFRを可能にするためのソリューションが提供される。このソリューションによれば、端末デバイスは、構成された複数のサービングセルでビーム障害検出を実行し、ビーム障害検出の結果をネットワークデバイスに報告することを判定する。すべてのサービングセルのうちで、端末デバイスは、すべてのサービングセルのうちすべてではなく一部でのビーム障害検出のそれぞれの結果に関する情報を判定する。判定された情報は、端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して、対応するネットワークデバイスに送信される。このソリューションを通じて、端末デバイスは、送信される情報量を削減するとともに、端末デバイスが必要とするBFRをネットワークデバイスに通知できるようにすることによって、特定の最適化された方法でBFRの情報をシグナリングするように構成することができる。このソリューションは、BFRレポートに割り当てられたリソースが不十分な場合、及び/またはオーバーヘッドの削減が必要な場合に非常に有益である。
【0048】
本開示の例示の実施形態は、添付の図面を参照して以下に詳細に記載されている。
【0049】
ここで、
図3を参照する。
図3は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、ビーム障害を報告するためのシグナリングフロー300を示す。考察の目的で、
図1を参照しながらシグナリングフロー300を説明する。シグナリングフロー300は、
図1におけるネットワークデバイス110及び端末デバイス120に関わる。
【0050】
動作中、端末デバイス120は、いくつかの構成されたサービングセル102(考察を簡単にするために「第1の数のサービングセル102」と呼ばれる)でビーム障害検出を実行し、ビーム障害がサービングセル102のいずれかで発生するかどうかを検出する(305)。サービングセル102は、例えば、Pcell、PSCell、及び/または1つ以上のSCellを含むことができる。第1の数のサービングセル102は、ビーム障害検出を伴ってネットワークデバイス110によって構成されたものを含み得る。
【0051】
ビーム障害検出は、様々な技術によって実行することができる。例えば、各サービングセルについて、端末デバイス120は、サービングセルの1つ以上のビームで推定された仮定の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)誤り率(例えば、PDCCHブロック誤り率、BLER)を判定してエラー率を閾値と比較することによって、ビーム障害を検出することができる。端末デバイス120は、他の任意のビーム障害検出方法を使用することもできる。
【0052】
ビーム障害検出が実行されると、端末デバイス120は、サービングセル(複数可)102に関連付けられたネットワークデバイス110にビーム障害検出に関する情報を報告することを決定し得る。いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセル102のうちの1つ以上で1つ以上のビーム障害が検出される場合、端末デバイス120は、BFRをトリガすることを判定することができ、したがって、ビーム障害検出に関する情報がネットワークデバイス110に報告されることになる。一般に、例えばフォーマット201または202を使用して、検出されたサービングセル102でのビーム障害検出及び障害状態にあるサービングセル102の可能な候補ビームに関するそれぞれの結果をネットワークデバイス110に報告することが望ましい。しかしながら、場合によっては、ビーム障害検出に関する情報の送信に利用可能なリソースが十分でない可能性があり、及び/または端末デバイス120は、ビーム障害検出のすべての結果に関する情報を報告するために大きなオーバーヘッドサイズを使用する必要がないことを見出す。したがって、本開示の例示的な実施形態では、端末デバイス120は、ビーム障害検出に関する部分的な情報を報告することができる。
【0053】
具体的には、シグナリングフロー300において、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102のうちの第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定し(310)、端末デバイス120に割り当てられたリソースを使用して、判定された情報をネットワークデバイス110に送信する(315)。ここでは、第2の数は第1の数よりも小さい。すなわち、端末デバイス120は、BFRの場合にネットワークデバイス110に報告される情報の量を減らすために、構成されたサービングセルのすべてではなく一部でのビーム障害検出に関する情報を判定して送信することができる。第2の数は、構成されたサービングセル102の総数よりも小さい任意の数として予め決定され得る。ビーム障害検出のそれぞれの結果が報告されたサービングセルの特定の数については、以下で詳細に説明する。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報は、第2の数のサービングセルでビーム障害が検出されるか否かのそれぞれのインディケーションを含み得る。ネットワークデバイス110に送信される情報は、ネットワークデバイス110と端末デバイス120との間のBFR手順をトリガするためのものである。したがって、そのような情報は、BFR関連情報と呼ばれることもある。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、端末デバイス120は、割り当てられたリソースが、すべての第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であると判定した場合、すべての第1の数のサービングセル102ではなく、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報を判定することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出に関する情報の送信におけるオーバーヘッドを削減することが可能である場合、端末デバイス120は、すべての第1の数のサービングセル102についてビーム障害検出の結果を報告しないと判定することができる。
【0056】
代替的または追加的に、ビーム障害検出に関する情報が、ランダムアクセス(RA)手順のメッセージ、特にコンテンションベースRA(CBRA)手順のメッセージでネットワークデバイス110に送信される場合、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102のうちのいくつかのみに関する情報を送信することを判定し得る。ビーム障害検出に関する情報を伝達するために使用されるメッセージは、例えば、4ステップRA手順のMsg3または2ステップRA手順のMsgAであり得る。一般に、RA手順でメッセージを送信するために端末デバイス120に割り当てられるリソースは制限される可能性があり、したがって、削減された情報は有利である可能性がある。
【0057】
代替的または追加的に、すべての第1の数の構成されたサービングセル102のうちの所定のセルでビーム障害が検出される場合、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102のうちのいくつかのみに関する情報を送信することを判定し得る。所定のセルは、例えば、PCellまたはPScellなどのSpCellであってもよい。いくつかの例では、端末デバイス120は、ビーム障害がSpCell上で検出される場合にRA手順を開始することができるように構成され得る。このような場合、限られた割り当てられたリソースを考慮して、送信される情報量の削減が望まれる。
【0058】
削減された情報が端末デバイス120によって送信されるいくつかの例示的なシナリオについて上記で論じた。端末デバイス120は、任意の他の可能なシナリオにおいて、第1の数のサービングセル102のうちのいくつかのみに関する情報を送信するように構成され得ることが理解されるであろう。
【0059】
ネットワークデバイス側では、ネットワークデバイス110は、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信する(320)。本開示の実施形態では、第1の数のサービングセル102のすべてではなく一部に関する情報のみが端末デバイス120から受信されるが、ネットワークデバイス110は、受信した情報に基づいて、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出の全体的な結果を判定することができる(325)。全体的な結果は不完全である可能性があるが、依然として端末デバイス120とネットワークデバイス110との間のBFR手順を容易にすることができる。判定され、端末デバイス120から送信された特定の情報に応じて、ネットワークデバイス110は、サービングセル102でのビーム障害検出の異なる結果を通知され得る。
【0060】
端末デバイス120によって判定され送信される情報については、以下で詳細に説明する。
【0061】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出のそれぞれの結果が、第1の数のサービングセル102に対応するビットマップ内のすべての第1の数のビットによって示されると予想される場合、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110にビットマップの残りの部分を送信することなく、第2の数のサービングセルに対応するビットマップの所定の部分のみを判定し、ビットマップの判定された部分を送信することができる。ネットワークデバイス110が第2の数のサービングセルでのビーム障害検出の結果を識別できるようにするために、端末デバイス120は、現在割り当てられているリソースを使用して、報告すべきビットマップの一部のみを送信するように構成され得る。
【0062】
第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出のそれぞれの結果を示すと予想されるビットマップは、MAC CE(またはBFR MAC CE)に含まれると予想され得る。例えば、予想されるビットマップは、
図2Bのビットマップ230に類似したものであり得る。この例では、端末デバイス120は、最大数32のサービングセルで構成され得る。いくつかの他の例では、ビットマップは、異なる数のサービングセルに対応するより多いまたはより少ないビットを含み得る。つまり、最初の数値は32より小さい場合も大きい場合もある。いくつかの他の例示的な実施形態では、予想されるビットマップは、端末デバイス120に対して構成されたサービングセルの数が32未満であっても、すなわち、端末デバイス120に対して構成されたサービングセルの数が8以上である場合でも、
図2Bのビットマップ230に類似したものであり得る。
【0063】
図4Aは、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、構成されたサービングセルの少なくともいくつかを示す情報を報告するために使用される例示的なフォーマット400を示す。この例では、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出は、Nビットを含むビットマップ405を使用して報告されることが期待され、ここでNは第1の数に等しい。いくつかの例示的な実施形態では、端末デバイス120は、予想されるビットマップ405内の部分410、例えば、
図4Aに示される例の第1のオクテットのみを判定して送信することができる。部分410は、全N個のサービングセルの一部に対応し、部分410の各ビットは、対応するサービングセルでのビーム障害検出の結果を示すために、所定の値(0または1)を割り当てられ得る。例えば、第1のオクテットのビットCi(i=1、2、...、7)は、7つのSCellなどの7つのサービングセルに対応し得る場合。いくつかの例では、第1のオクテットのRビットは、端末デバイス120のSpCellに対応することができ、したがって、第1のオクテットは、ネットワークデバイス110に送信される情報に含まれることもある。
【0064】
サービングセル102の第1の数(N)は、それぞれのセルインデックスによって識別され得る。いくつかの例示的実施形態では、第1の数のサービングセル102は、昇順または降順などのセルインデックスの特定の順序でビットマップ405の第1の数のビットに対応する。例えば、サービングセルは、1~31(またはRビットが含まれる場合は0~31)のセルインデックスで索引付けされ得る。「1」のセルインデックスを有するサービングセルは、ビットマップ405の第1のオクテットの第1ビットに対応し、「2」のセルインデックスを有するサービングセルは、ビットマップ405の第1のオクテットの第2ビットに対応する、などである。サービングセルとビットマップ405内のビットとの間の対応は、端末デバイス120とネットワークデバイス110の両方に知られている。したがって、ビットマップ405の一部がネットワークデバイス110に送信されると、ネットワークデバイス110は、第2の数のサービングセル(例えば、最初の8つのセル)のビーム障害の明示的な結果を認識することができる。いくつかの例では、ビットマップ405の連続部分が送信のために判定され得る。
【0065】
第1のオクテットが例として
図4Aに示されているが、報告されるビットマップ405の一部が、端末デバイス120とネットワークデバイス110の両方によって知られている限り、端末デバイス120は、ネットワークデバイス110に送信するために、任意の数のサービングセル102に対応するビットマップ405の任意の部分を判定することができる。例えば、第1の数(N)のサービングセル102に対応する総ビットマップが4つのオクテットを含む場合、第1及び第2のオクテット、第1及び第3のオクテット、または第2、第3、及び第4のオクテットに対応するセルのビーム障害検出の結果を示す値を割り当てることができる。いくつかの例では、端末デバイス120は、利用可能なリソースが対応できる限りの多くのビットマップのオクテットを含むことができる。つまり、端末デバイス120は、端末デバイス120に許可された利用可能なリソースが、2オクテットまたは3オクテットのビットマップに対応できる場合、第1のオクテットのみを含める代わりに、ビットマップの最初の2または3オクテットを含めることもできる。4オクテットのビットマップ405が説明されているが、サービングセル102の第1の数は、31よりも大きいまたは小さい他の任意の数であり得、したがって、予想されるビットマップは任意の他のサイズを有し得ることが理解される。本開示の範囲は、この点に関して限定はされない。
【0066】
第2の数のサービングセルのそれぞれの結果を示すために使用されるビットマップの部分に加えて、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイス110に伝達されるというインディケーションをさらに判定することができる。考察を容易にするために、そのようなインディケーションは第1のインディケーションと呼ばれる。第1のインディケーションはまた、割り当てられたリソースを使用してネットワークデバイス110に送信される(215)情報に含まれてもよい。ネットワークデバイス110は、第1のインディケーションが示された状態で、第1の数のサービングセル102がビーム障害検出を伴って構成されることを知っているので、ネットワークデバイス110は、結果が報告されたセルを除く1つ以上の他のサービングセルで1つ以上のビーム障害が潜在的に検出される可能性があることをさらに判定することができる。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、送信されるビットマップの一部は、情報要素(IE)のペイロード部分、例えば、MAC CEのペイロード部分に含めることができ、一方、第1のインディケーションは、IEのヘッダ部分に含めることができる。
図4Aは、フォーマット400のヘッダ部分をさらに示し、第1のインディケーションを含むインディケーションフィールドを有する第1の部分420と、ペイロード部分、例えば、ビットマップ405の部分410の長さを示す長さ(「L」として表される)フィールドを有する第2の部分430とを含む。
【0068】
情報がBFR MAC CEで送信される例示的な実施形態では、ヘッダ部分(BFR MAC CEのサブヘッダとも呼ばれる)の第1の部分420のインディケーションフィールドは、BFR MAC CEのタイプを識別するために使用される論理チャネルアイデンティティ(LCID)フィールドであり得る。LCIDフィールドは、所定の値のリストの1つとして設定することができる。所定の値のリストは、BFR MAC CEが切り捨てられたことを示す値を含むことができ、これは、端末デバイス120が、報告される第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するより多くの情報を有することを意味する。所定の値のリストは、BFR MAC CEが切り捨てられていないことを示す値を含むことができ、これは、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されないことを意味する。ビットマップ405の一部のみがネットワークデバイス110に送信される例示的な実施形態では、ヘッダ部分の部分410のインディケーションフィールドは、切り捨てられたBFR MAC CEを示す値として設定され得る。
【0069】
いくつかの例では、ビットマップが可変サイズ(例えば、1オクテットまたは4オクテット)を有する場合、所定の値のリストは、1オクテットのビットマップを持つ切り捨てられたBFR MAC CE(例えば、「51」の値)、4オクテットのビットマップを持つ切り捨てられたBFR MAC CE(例えば、「50」の値)、1オクテットのビットマップを持つ、切り捨てられていないBFR MAC CE(例えば、「49」の値)、及び第4のオクテットビットマップを持つ、切り捨てられていないBFR MAC CE(例えば、「48」の値)を示す値を含む、異なるタイプのBFR MAC CEを示す4つの可能な値を含み得る。当然のことながら、これらは、ネットワークデバイス110に伝達されるビーム障害検出に関するさらなる情報があるかどうかをネットワークデバイス110に示すために使用される、いくつかの可能な値にすぎない。
【0070】
ヘッダ部分のLCIDフィールドを再使用して第1のインディケーションを伝えることに加えて、他のいくつかの例示的実施形態では、第1のインディケーションを伝えるために他のタイプのフィールドも含めることができる。いくつかの例では、示されるように、ヘッダ部分の第1の部分420は、Lフィールドのサイズを示すフォーマット(「F」として表される)フィールドをさらに含み得る。例えば、Fフィールドのサイズは1ビットであってもよく、「0」の値は8ビットのLフィールドを示し、「1」の値は16ビットのLフィールドを示す。第1の部分420は、予約ビット(複数可)を示すRフィールドも含み得る。
【0071】
ネットワークデバイス110は、ビットマップの一部とおそらく送信される第1のインディケーションとを用いて、端末デバイス120におけるビーム障害検出の全体的な結果を推測することができるが、第1の数の構成されたサービングセルの個々の結果のすべてが示されるわけではない。例えば、切り捨てられたBFR MAC CEを報告するトリガが、所定のセル(SpCellなど)で検出されるビーム障害である場合、ネットワークデバイス110は、この結果がビットマップの部分に明示的に示されていなくても、所定のセルにビーム障害があると判定することができる。代替として、ネットワークデバイス110が、このセルがビーム障害を有するか否かを認識できるようにするために、所定のセルを常に第2の数のサービングセルに含めることができる。
【0072】
いくつかの例示的な実施形態では、ビットマップのある部分を常に含めて、第1の数のサービングセル102のすべてではなく一部のそれぞれの結果を示すことに加えて、端末デバイス120は、ビーム障害が検出されるすべてのサービングセルがビットマップのその部分に対応している場合、ビットマップのその部分を送信することを判定し得る。これは、ビーム障害が検出されるときにBFRが必要とされるためであり、したがって、ネットワークデバイス110は、ビーム障害が検出されるサービングセルにより関心を持つ。このようにして、ビーム障害検出に関する情報の送信におけるオーバーヘッドの削減を達成することができる。
【0073】
具体的には、第1の数のサービングセル102のうちの1つ以上で1つ以上のビーム障害が検出される場合、端末デバイス120は、障害状態にあるサービングセル(複数可)に対応する予想ビットマップ内の1つ以上のビットがビットマップの連続部分にすべて含まれるかどうかを判定することができる。この連続部分は、例えば、ビットマップの第1のオクテット、ビットマップの最初の2オクテット、またはビットマップの他の部分となるように事前に構成することができる。第1の数のサービングセル102は、サービングセル102のセルインデックスの昇順または降順のいずれかで予想されるビットマップ内の第1の数のビットに対応するので、端末デバイス120は、障害状態にある1つ以上のサービングセルがすべて、セルインデックスに基づいてビットマップの1つの連続部分に対応するかどうかを判定することができる。
【0074】
いくつかの例では、ビットマップ内の第1の数のビットに対応するように、第1の数のサービングセル102がセルインデックスの昇順でソートされる場合、端末デバイス120は、障害状態にあるすべてのサービングセル(複数可)のうちで最大のセルインデックスを判定することができる。最大のセルインデックスがビットマップの所定の連続部分に含まれるビットに対応する場合、次に端末デバイス120は、障害状態にある他のすべてのサービングセル(複数可)がそのビットマップのその部分のビットに対応すると判定することができる。第1の数のサービングセル102がセルインデックスの降順でソートされる場合、端末デバイス120は決定を下すことが可能であり得る。
【0075】
ビットマップの一部のみを使用して、1つ以上のサービングセルで検出されるビーム障害(複数可)を示すことができると判定される場合、端末デバイス120は、ビットマップのその部分のみを判定して送信し、ビットマップの残りの部分を省略してもよい。引き続き
図4Aのフォーマット400を例として使用すると、端末デバイス120が、部分410の第1のオクテットのビットに対応するサービングセル(複数可)で1つ以上のビーム障害が検出されることを発見した場合、例えば、障害状態にあるサービングセル(複数可)の最大のセルインデックスが8より小さい場合、端末デバイス120は、第1のオクテットが、障害状態にあるすべてのサービングセル(複数可)をネットワークデバイス110に示すのに十分であると判定することができる。したがって、ビットマップ405の第1のオクテットのみが判定され、ネットワークデバイス110に報告される。
【0076】
ビーム障害(複数可)が検出されるサービングセル(複数可)はすべてネットワークデバイス110に報告されているので、第1の数のサービングセル102のうち残りのサービングセルの結果を示す情報は、結果がすべてビーム障害は検出されなかったことを示すため、報告する必要がない。したがって、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイス110に伝達されないというインディケーションをさらに判定することができる。考察を容易にするために、そのようなインディケーションは第2のインディケーションと呼ばれる。第2のインディケーションはまた、割り当てられたリソースを使用してネットワークデバイス110に送信される(215)情報に含まれてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、第1のインディケーションと同様に、第2のインディケーションは、ネットワークデバイス110に送信されるIEのヘッダ部分に含まれ得る。一例では、第2のインディケーションは、LCIDフィールドなど、
図4Bに示されるように、部分410のインディケーションフィールドに含まれ得る。いくつかの例示的な実施形態では、部分410のインディケーションフィールドは、さらなる情報が必要ないことを意味し得る、切り捨てられていないBFR MAC CEを示す値に設定され得る。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、現在割り当てられているリソースが、ビットマップ全体またはより小さい数(「第3の数」と呼ばれることがある)のサービングセルに対応するビットマップの所定の部分の送信に不十分である場合、端末デバイス120は、ビットマップのどの部分も(例えば、
図4Bの例におけるビットマップ405の任意の部分、第1のオクテットのみを含む部分410でさえも)送信しないことによって、ペイロード部分を省略してもよい。代わりに、端末デバイス120は、ヘッダ部分のみを送信してもよい。このような場合、ビーム障害の検出に関する有用な情報をネットワークデバイス110に伝達するために、端末デバイス120は、すべての第1の数のサービングセル102のうちでビーム障害が所定のセルで検出されると判定される場合にのみ、ヘッダ部分を送信することを決定することができる。したがって、そのような例示的な実施形態における第2の数のサービングセルは、所定のセルを含む。所定のセルは、端末デバイス120とネットワークデバイス110との間のBFR手順中に、より関心のあるものであり得る。いくつかの例示的な実施形態では、所定のセルは、PCellまたはPSCellなどのSpCellであってもよい。
【0078】
ヘッダ部分内で、端末デバイス120は、ヘッダ部分の所定のフィールドに所定の値を割り当てて、所定のセルでビーム障害が検出されることを示すことができる。
図4Bは、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、ビーム障害を報告するためのヘッダ部分を含む別の例示的なフォーマット400を示す。端末デバイス120は、第2の部分430内のLフィールドを使用して、所定のセルでビーム障害が検出されることを示すように構成され得る。例えば、第2の部分430のLフィールドは、ペイロード部分の長さがゼロであることを示し、したがって、所定のセルでビーム障害が検出されることも暗黙のうちに示す、ゼロ値のバイトに設定され得る。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、所定のセルでビーム障害が検出されるというインディケーションに加えて、ビーム障害が所定のセルでのみ検出され、第1の数のサービングセル102のうちの残りのすべてのセルでビーム障害が発生していない場合、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイス110に伝達されないことを示すために、上述の第2のインディケーションをヘッダ部分に含めてもよい。例えば、
図4Bの第1の部分420のインディケーションフィールドは、切り捨てられていないBFR MAC CEを示す値に設定され得る。さらなるビーム障害が、第1の数のサービングセル102のうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルで検出される場合、端末デバイス120は、第1の数のサービングセル102でのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイス110に伝達されることを示す第1のインディケーションをヘッダ部分に含めることができる。例えば、
図4Bの第1の部分420のインディケーションフィールドは、切り捨てられたBFR MAC CEを示す値に設定され得る。したがって、端末デバイス120からヘッダ部分のみを受信した場合でも、ネットワークデバイス110は、受信した情報から、所定のセルが障害状態にあるかどうか、及び1つ以上の他のサービングセルが障害状態にあるかどうかを推定することができる。
【0080】
第1の数のサービングセル102のすべてではなく一部でのビーム障害検出に関する情報の判定は、上で議論された。いくつかの例では、情報の判定は、端末デバイス120のMACエンティティで実行され得る。
【0081】
いくつかの例では、本開示のいくつかの例示的な実施形態による第1のRAタイプと第2のRAタイプとの間の切り替えの判定は、第1のデバイス110のMACエンティティで実行され得る。対応する動作は、以下の表1のステートメントに要約することができる。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0082】
いくつかの例示的な実施形態では、端末デバイス120は、MAC CE(またはBFR MAC CE)の潜在的なサイズを評価する必要があり得る。いくつかの例では、端末デバイス120がCBRAのランダムアクセスプリアンブルグループAとBの間で選択する場合、MsgAまたはMsg3に沿って送信しようとしているMAC CEの潜在的なサイズを評価する必要がある。より具体的には、端末デバイス120は、潜在的なMsg3サイズ(送信に利用可能なULデータとMACヘッダ、及び必要に応じてMAC CE)がra-Msg3SizeGroupAよりも大きく、パスロス(ランダムアクセス手順を実行するサービングセルの)がパラメータ「PCMAX」 - preambleReceivedTargetPower - msg3-DeltaPreamble - messagePowerOffsetGroupBよりも小さいかどうか、または、潜在的なMSGAペイロードサイズ(送信に利用可能なULデータとMACヘッダ、及び必要に応じてMAC CE)がra-MsgASizeGroupAよりも大きく、パスロスがPCMAX(ランダムアクセス手順を実行するサービングセルの) - msgA-PreambleReceivedTargetPower - msgA-DeltaPreamble - msgA-messagePowerOffsetGroupBよりも小さいかどうかを、評価する必要がある場合がある。そのような場合、端末デバイス120が送信される可能性のあるBFR MAC CEサイズをどのように評価するかに応じて、端末デバイス120がランダムアクセスプリアンブルグループAまたはBを選択するかどうかに影響を与える可能性がある。ランダムアクセスプリアンブルグループBは、一般に、Msg3またはMsgAペイロードサイズが大きくなる可能性があると、カバレッジが低下する可能性があることに留意されたい。したがって、いくつかの例では、BFR MAC CEが送信される場合、ランダムアクセスプリアンブルグループAを選択することが有益である可能性がある。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態では、端末デバイス120は、最も最適化されたBFR MAC CEサイズが想定されるように、第2の数のサービングセルに基づいてBFR MAC CEの潜在的なサイズを評価することができる。第2の数のサービングセルは、上記で提案された実施形態のいずれかに基づくことができる。いくつかの例示的な実施形態では、SpCellでビーム障害が検出される場合にのみ、BFR MAC CEの潜在的なサイズを評価するために、第2の数のサービングセルが使用される。いくつかの例示的な実施形態では、端末デバイス120は、ビーム障害がSpCellで検出される場合に、ランダムアクセスプリアンブルグループAを選択することができる。
【0084】
MAC CEに含まれるビーム障害検出に関する情報が論じられているが、いくつかの他の例示的な実施形態では、情報は他のタイプのIEでネットワークデバイス110に送信され得ることが理解されるであろう。
【0085】
図5は、本開示のいくつかの例示の実施形態による、端末デバイスで実施される例示の方法500のフローチャートを示す。考察の目的で、方法500は、
図1に関して端末デバイス120の観点から説明される。
【0086】
ブロック510において、端末デバイス120は、端末デバイス用に構成された第1の数のサービングセルでのビーム障害検出を実行する。ブロック520において、端末デバイス120は、第1の数のサービングセルのうちの、第2の数であって第1の数よりも小さい第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定する。ブロック530において、端末デバイス120は、端末デバイスに割り当てられたリソースを使用して、端末デバイスにサーブするネットワークデバイスに判定された情報を送信する。
【0087】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果は、第1の数のサービングセルに対応するビットマップ内の第1の数のビットによって示されると予想され、判定された情報は、第2の数のサービングセルに対応する第2の数のビットを含むビットマップの連続部分を含む。いくつかの例示的な実施形態では、判定された情報を送信することは、ビットマップの残りの部分を送信することなく、ビットマップの連続部分を送信することを含む。
【0088】
いくつかの例示的実施形態では、判定された情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されるという第1のインディケーションをさらに含む。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルは、第1の数のサービングセルのセルインデックスの順序における第1の数のビットに対応する。いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定することは、第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つでビーム障害が検出されるという判定に従って、少なくとも1つのサービングセルのうちの少なくとも1つのセルインデックスに基づいて、少なくとも1つのサービングセルに対応する少なくとも1つのビットが、ビットマップの連続部分に含まれるかどうかを判定することと、少なくとも1つのサービングセルに対応する少なくとも1つのビットがビットマップの連続部分に含まれるという判定に従って、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示すビットマップの連続部分を判定することと、を含む。
【0090】
いくつかの例示的実施形態では、判定された情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されるという第2のインディケーションをさらに含む。
【0091】
いくつかの例示的な実施形態では、判定された情報を送信することは、ビーム障害が第1の数のサービングセルの所定のセルで検出されるという判定、ランダムアクセス手順がビーム障害検出に関する情報を送信するために開始されるという判定、及び、割り当てられたリソースは第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であるという判定、のうちの少なくとも1つに従って判定された情報を送信することを含む。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、所定のセルは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルを含む。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定することは、第1の数のサービングセルの所定のセルでビーム障害が検出されるという判定に従って、割り当てられたリソースが、第1の数のサービングセルまたは第3の所定数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報要素のペイロード部分の送信に十分であるかどうかを判定することであって、第3の数は第1の数よりも小さく、第2の数よりも大きい、判定することと、割り当てられたリソースがペイロード部分の送信に不十分であるという判定に従って、情報要素のヘッダ部分のフィールドに所定の値を割り当てて、所定のセルでビーム障害が検出されるということを示すことと、を含む。
【0094】
いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定することは、さらなるビーム障害が、第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルで検出されるという検出に従って、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されるという第1のインディケーションを含むようにヘッダ部分を判定することと、ビーム障害が所定のセルのみで検出されるという検出に従って、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されないという第2のインディケーションを含むようにヘッダ部分を判定することと、をさらに含む。
【0095】
図6は、本開示のいくつかの例示の実施形態による、ネットワークデバイスで実施される例示の方法600のフローチャートを示す。考察の目的で、方法600は、
図1に関してネットワークデバイス110の観点から説明される。
【0096】
ブロック610において、ネットワークデバイス110は、端末デバイスから、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信する。第1の数のサービングセルが端末デバイスによるビーム障害検出を伴って構成されるという判定に従って、ブロック620において、ネットワークデバイス110は、受信した情報に基づいて、第2の数が第1の数よりも小さい、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の全体的な結果を判定する。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果は、第1の数のサービングセルに対応するビットマップ内の第1の数のビットによって示されると予想され、受信した情報は、第2の数のサービングセルに対応する第2の数のビットを含むビットマップの連続部分を含む。いくつかの例示的な実施形態では、情報を受信することは、ビットマップの残りの部分を受信することなく、ビットマップの連続部分を受信することを含む。
【0098】
いくつかの例示的実施形態では、受信した情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されるという第1のインディケーションをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定することは、ビットマップの連続部分及び第1のインディケーションに基づいて、第2の数のサービングセル以外の第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルでビーム障害が端末デバイスによって検出される可能性があると判定することを含む。
【0099】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルは、第1の数のサービングセルのセルインデックスの順序における第1の数のビットに対応し、受信した情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されないという第2のインディケーションをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定することは、ビットマップの連続部分及び第2のインディケーションから、第2の数のサービングセル以外の第1の数のサービングセルの残りのサービングセルでビーム障害が端末デバイスによって検出されないということを判定することを含む。
【0100】
いくつかの例示的な実施形態では、受信した情報は、第1の数のサービングセルの所定のセルでビーム障害が検出されるということを示す所定の値が割り当てられた情報要素のヘッダ部分のフィールドを含む。
【0101】
いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定することは、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されるという第1のインディケーションをヘッダ部分にさらに含む、受信した情報に従って、ヘッダ部分及び第1のインディケーションに基づいて、さらなるビーム障害が、所定のセル以外の第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルで検出されると判定することと、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報がネットワークデバイスに伝達されないという第2のインディケーションをヘッダ部分にさらに含む、受信した情報に従って、ヘッダ部分及び第2のインディケーションに基づいて、ビーム障害が所定のセル以外の第1の数のサービングセルの残りのサービングセルで検出されないと判定することと、を含む。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態では、方法500のいずれかを実行することができる第1の装置(例えば端末デバイス120)は、方法500のそれぞれの動作を実行するための手段を備え得る。この手段は、任意の好適な形で実施することができる。例えば、この手段は、回路またはソフトウェアモジュールに実装されてもよい。第1の装置は、端末デバイス120として実装されてもよいし、端末デバイス120に含まれてもよい。
【0103】
いくつかの例示的実施形態では、第1の装置は、第1の装置のために構成された第1の数のサービングセルでのビーム障害検出を実行することと、第1の数のサービングセルのうちの、第2の数のサービングセルに関するビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を判定することであって、第2の数であって第1の数よりも小さい、判定することと、判定された情報を、第1の装置に割り当てられたリソースを使用して、第1の装置にサーブする(例えば、ネットワークデバイス110として実装される、またはネットワークデバイス110に含まれる)第2の装置に送信することと、のための手段を備える。
【0104】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果は、第1の数のサービングセルに対応するビットマップ内の第1の数のビットによって示されると予想され、判定された情報は、第2の数のサービングセルに対応する第2の数のビットを含むビットマップの連続部分を含む。いくつかの例示的な実施形態では、判定された情報を送信するための手段は、ビットマップの残りの部分を送信することなく、ビットマップの連続部分を送信するための手段を含む。
【0105】
いくつかの例示的実施形態では、判定された情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されるという第1のインディケーションをさらに含む。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルは、第1の数のサービングセルのセルインデックスの順序における第1の数のビットに対応する。いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定するための手段は、第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つでビーム障害が検出されるという判定に従って、少なくとも1つのサービングセルに対応する少なくとも1つのビットが、少なくとも1つのサービングセルのうちの少なくとも1つのセルインデックスに基づいたビットマップの連続部分に含まれるかどうかを判定することと、少なくとも1つのサービングセルに対応する少なくとも1つのビットがビットマップの連続部分に含まれるという判定に従って、第2の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示すビットマップの連続部分を判定することと、のための手段を備える。
【0107】
いくつかの例示的実施形態では、判定された情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されないという第2のインディケーションをさらに含む。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態では、判定された情報を送信するための手段は、ビーム障害が第1の数のサービングセルの所定のセルで検出されるという判定、ランダムアクセス手順がビーム障害検出に関する情報を送信するために開始されるという判定、及び、割り当てられたリソースは第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報の送信に不十分であるという判定、のうちの少なくとも1つに従って判定された情報を送信すること、のための手段を備える。
【0109】
いくつかの例示的な実施形態では、所定のセルは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルを含む。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定するための手段は、第1の数のサービングセルの所定のセルでビーム障害が検出されるという判定に従って、割り当てられたリソースが、第1の数のサービングセルまたは第3の所定数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果を示す情報要素のペイロード部分の送信に十分であるかどうかを判定することであって、第3の数は第1の数よりも小さく、第2の数よりも大きい、判定することと、割り当てられたリソースが、情報要素のペイロード部分の送信に不十分であるという判定に従って、情報要素のヘッダ部分のフィールドに所定の値を割り当てて、所定のセルでビーム障害が検出されるということを示すことと、のための手段を備える。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態では、情報を判定するための手段は、さらなるビーム障害が、第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルで検出されるという検出に従って、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されるという第1のインディケーションを含むようにヘッダ部分を判定することと、ビーム障害が所定のセルのみで検出されるという検出に従って、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されないという第2のインディケーションを含むようにヘッダ部分を判定することと、のための手段をさらに備える。
【0112】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の装置は、方法500のいくつかの例示的な実施形態における他の動作を実行するための手段をさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、この手段は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、第1の装置の実行を引き起こすように構成される。
【0113】
いくつかの例示的な実施形態では、方法600のいずれかを実行することができる第2の装置(例えばネットワークデバイス110)は、方法600のそれぞれの動作を実行するための手段を備え得る。この手段は、任意の好適な形で実施することができる。例えば、この手段は、回路またはソフトウェアモジュールに実装されてもよい。第2の装置は、ネットワークデバイス110として実装されてもよいし、ネットワークデバイス110に含まれてもよい。
【0114】
いくつかの例示的な実施形態では、この第2の装置は、(例えば、端末デバイス120として実装される、または端末デバイス120に含まれる)第1の装置から、第2の数のサービングセルで実行されたビーム障害検出のそれぞれの結果を少なくとも示す情報を受信することと、第1の数のサービングセルが第1の装置によるビーム障害検出を伴って構成されるという判定に従って、受信した情報に基づいて、第2の数が第1の数よりも小さい、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出の全体的な結果を判定することと、のための手段を備える。
【0115】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出のそれぞれの結果は、第1の数のサービングセルに対応するビットマップ内の第1の数のビットによって示されると予想され、受信した情報は、第2の数のサービングセルに対応する第2の数のビットを含むビットマップの連続部分を含む。いくつかの例示的な実施形態では、情報を受信するための手段は、ビットマップの残りの部分を受信することなく、ビットマップの連続部分を受信すること、のための手段を備える。
【0116】
いくつかの例示的実施形態では、受信した情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されるという第1のインディケーションをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定するための手段は、ビットマップの連続部分及び第1のインディケーションに基づいて、第2の数のサービングセル以外の第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルでビーム障害が第1の装置によって検出される可能性があると判定すること、のための手段を備える。
【0117】
いくつかの例示的な実施形態では、第1の数のサービングセルは、第1の数のサービングセルのセルインデックスの順序における第1の数のビットに対応し、受信した情報は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されないという第2のインディケーションをさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定するための手段は、ビットマップの連続部分及び第2のインディケーションから、第2の数のサービングセル以外の第1の数のサービングセルの残りのサービングセルでビーム障害が第1の装置によって検出されないということを判定すること、のための手段を備える。
【0118】
いくつかの例示的な実施形態では、受信した情報は、第1の数のサービングセルの所定のセルでビーム障害が検出されるということを示す所定の値が割り当てられた情報要素のヘッダ部分のフィールドを含む。
【0119】
いくつかの例示的な実施形態では、ビーム障害検出の全体的な結果を判定するための手段は、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されるという第1のインディケーションをヘッダ部分にさらに含む、受信した情報に従って、ヘッダ部分及び第1のインディケーションに基づいて、さらなるビーム障害が、所定のセル以外の第1の数のサービングセルのうちの少なくとも1つのさらなるサービングセルで検出されるということを判定することと、第1の数のサービングセルでのビーム障害検出に関するさらなる情報が第2の装置に伝達されないという第2のインディケーションをヘッダ部分にさらに含む、受信した情報に従って、ヘッダ部分及び第2のインディケーションに基づいて、ビーム障害が所定のセル以外の第1の数のサービングセルの残りのサービングセルで検出されないということを判定することと、のための手段を備える。
【0120】
いくつかの例示的な実施形態では、第2の装置は、方法600のいくつかの例示的な実施形態における他の動作を実行するための手段をさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、この手段は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、第2の装置の実行を引き起こすように構成される。
【0121】
図7は、本開示の実施形態を実装するのに好適なデバイス700の簡略化されたブロック図である。デバイス700は、例えば、
図1に示すネットワークデバイス110または端末デバイス120などの通信デバイスを実施するために提供され得る。図示するように、デバイス700は、1つ以上のプロセッサ710、プロセッサ710に結合された1つ以上のメモリ720、及びプロセッサ710に結合された1つ以上の通信モジュール740を含む。
【0122】
通信モジュール740は、双方向通信用のものである。通信モジュール740は、1つ以上の他のモジュールまたはデバイスとの通信を容易にするために、1つ以上の通信インタフェースを有する。通信インタフェースは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインタフェースを表してよい。いくつかの例示的な実施形態では、通信モジュール740は、少なくとも1つのアンテナを含むことができる。
【0123】
プロセッサ710は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含み得る。デバイス700は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的にスレーブされた特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してよい。
【0124】
メモリ720は、1つ以上の不揮発性メモリと1つ以上の揮発性メモリとを含み得る。不揮発性メモリの例は、読み出し専用メモリ(ROM)724、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、光ディスク、レーザーディスク、及び他の磁気記憶装置及び/または光記憶装置を含むが、これらに限定されない。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)722、及び電源を落としている間には持続しない他の揮発性メモリを含むが、これらに限定されない。
【0125】
コンピュータプログラム730は、関連するプロセッサ710によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム730は、メモリ、例えばROM724に記憶されてよい。プロセッサ710は、プログラム730をRAM722にロードすることにより、任意の好適な動作及び処理を行ってよい。
【0126】
本開示の例示的な実施形態は、
図3~
図6を参照して説明した本開示の任意の処理をデバイス700が実行できるように、プログラム730によって実施されてよい。本開示の例示的な実施形態はまた、ハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実施されてもよい。
【0127】
いくつかの例示的な実施形態では、プログラム730は、デバイス700に含まれ得るコンピュータ可読媒体(メモリ720など)に、またはデバイス700によってアクセス可能な他の記憶装置に、有形に含まれてよい。デバイス700は、実行のために、プログラム730をコンピュータ可読媒体からRAM722にロードしてよい。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、DVDなど、任意のタイプの有形の不揮発性記憶装置を含み得る。
図8は、CD、DVDまたは他の光学記憶ディスクの形態であり得るコンピュータ可読媒体800の例を示す。コンピュータ可読媒体には、プログラム730が記憶されている。
【0128】
一般に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組み合わせで実施されてよい。ある態様は、ハードウェアで実施されてよく、一方、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実施されてよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、または他のなんらかの図的表現を使用して図示及び説明がなされているが、本明細書で説明されているブロック、装置、システム、技術または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊用途の回路もしくはロジック、汎用のハードウェアもしくはコントローラまたは他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの何らかの組み合わせにより実施し得ることを理解されたい。
【0129】
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に有形に格納された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。本コンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行可能命令を含み、例えばこれらはプログラムモジュールに含まれ、対象の物理プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行されることで、
図3~
図6を参照して前述された方法のいずれかを実行する。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するまたは特定の抽象データタイプを実施するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、またはデータ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において、望ましいように、プログラムモジュール間で組み合わされ、または分割され得る。プログラムモジュールの機械実行可能な命令は、ローカルデバイス内または分散型デバイス内で実行され得る。分散型デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカル及びリモートの両方の記憶媒体に配置され得る。
【0130】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供され得、その結果、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、それにより、フローチャート及び/またはブロック図で規定された機能/動作が実行されるようになる。プログラムコードは、完全にマシン上で実行される場合もあれば、スタンドアローンのソフトウェアパッケージとして一部マシン上で実行される場合もあり、一部がマシン上で実行され、一部がリモートマシン上で実行される場合もあれば、完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される場合もある。
【0131】
本開示の文脈において、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが前述の様々なプロセス及び動作を実行することを可能にするために、任意の好適なキャリアにより伝えられ得る。キャリアの例は、信号、コンピュータ可読媒体などを含む。
【0132】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、あるいは上記の任意好適な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意の適切な組み合わせを含み得る。
【0133】
さらに、動作は特定の順序で示されているが、これは望ましい結果を得るために、そのような動作が、示された特定の順序で実行されること、または順次に実行されること、または図示されたすべての動作が実行されることを要求するものと理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスク処理及び並列処理が有利な場合もある。同様に、いくつかの具体的な実施態様の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限と解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明と解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、単一の実施形態のうちで組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴もまた、複数の実施形態で別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで実施してもよい。
【0134】
本開示は、構造的特徴及び/または方法論的行為に固有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲で定義される本開示は、必ずしも上記の特定の特徴または行為に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、上記の具体的な特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施するための例示的な形態として開示されている。